JP2000136268A - カルボキシル基含有クロロプレンゴム組成物及びそれを用いてなる加硫物 - Google Patents

カルボキシル基含有クロロプレンゴム組成物及びそれを用いてなる加硫物

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JP2000136268A
JP2000136268A JP11198786A JP19878699A JP2000136268A JP 2000136268 A JP2000136268 A JP 2000136268A JP 11198786 A JP11198786 A JP 11198786A JP 19878699 A JP19878699 A JP 19878699A JP 2000136268 A JP2000136268 A JP 2000136268A
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chloroprene
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真二 田中
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宏 片山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加工安定性を損なうことなく優れた高温力学物
性、高温耐亀裂成長性を有するカルボキシル基含有クロ
ロプレンゴム組成物及びそれを成型加硫してなる加硫物
を提供する。 【解決手段】クロロプレン単量体100重量部に対し
て、カルボキシル基含有の共重合可能なビニル単量体1
〜20重量部を共重合したクロロプレンゴムであって、
そのゴムのムーニー粘度が30〜100及びそのゴムの
トルエン溶液の流動性がある範囲にあるクロロプレンゴ
ム100重量部に、金属酸化物1〜10重量部を配合し
てなるカルボキシル基含有クロロプレンゴム組成物を製
造し、用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクロロプレンゴム組
成物及びそれを成型加硫してなる加硫物に関する。さら
に詳しくは、優れた高温力学物性、高温耐亀裂成長性を
有するカルボキシル基含有クロロプレンゴム組成物及び
それを成型加硫してなる加硫物に関する。
【0002】
【従来の技術】クロロプレンゴムは、耐オゾン性、耐熱
性、耐油性、耐薬品性に優れた合成ゴムであり、これら
の特性をいかして、各種自動車部品、電線、ホースある
いは接着剤などに使用されている。近年、ゴム成型品に
おいて高性能化の要求が次第に強まっており、クロロプ
レンゴムやゴム組成物及びそれを成型加硫してなる加硫
物に対して、更なる物性改良が求められている。このよ
うな要求の一つに、高温力学物性及び高温耐亀裂成長性
の改良がある。これらの特性は、従来クロロプレンゴム
では、達成されていない。また加工安全性は必須である
が、従来カルボキシル含有クロロプレンゴム組成物は、
スコーチを起こすため加工安定性に大きな問題となり、
工業用分野で実用に至っていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した課
題に鑑みてなされたものであり、その目的は、加工安定
性を損なうことなく優れた高温力学物性、高温耐亀裂成
長性を有するカルボキシル基含有クロロプレンゴム組成
物及びそれを成型加硫してなる加硫物を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
課題を解決するために鋭意検討した結果、以下のクロロ
プレンゴム組成物及びそれを成型加硫してなる加硫物が
目的を達成することを見出し、本発明を完成するに至っ
た。即ち、本発明は、クロロプレン単量体100重量部
に対して、カルボキシル基含有の共重合可能なビニル単
量体1〜20重量部を共重合したクロロプレンゴムであ
って、そのゴムのムーニー粘度(JISK6388のB
法:1996年)が30〜100及びそのゴムのトルエ
ン溶液の流動性が下式(1)で示される範囲にあるクロ
ロプレンゴム100重量部に、金属酸化物1〜10重量
部を配合してなるカルボキシル基含有クロロプレンゴム
組成物及びそれを成型加硫してなる加硫物である。
【0005】Y≦0.72X+10 (1) Xは、クロロプレンゴムのムーニー粘度 30≦X≦1
00 Yは、クロロプレンゴムのトルエン溶液3000cps
での流動性(mm) 以下、本発明について詳細に説明する。
【0006】本発明のカルボキシル基含有クロロプレン
ゴムの重合方法は、特に限定するものではなく、クロロ
プレン単量体とカルボキシル基含有の共重合可能なビニ
ル単量体、及び必要に応じてその他の共重合可能なビニ
ル単量体をラジカル重合すればよい。カルボキシル基含
有の共重合可能なビニル単量体は、優れた高温力学物
性、高温耐亀裂成長性を有するクロロプレンゴム組成物
及びそれを成型加硫してなる加硫物を得るための架橋点
として必須成分である。カルボキシル基含有の共重合可
能なビニル単量体としては、アクリル酸、メタクリル
酸、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸、2−メタ
クリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、フマル
酸、無水マレイン酸、クロトン酸等の不飽和脂肪酸等が
挙げられる。これらのうち、クロロプレンとの共重合性
の点から、メタクリル酸が好適である。カルボキシル基
含有の共重合可能なビニル単量体の量については、クロ
ロプレン単量体100重量部に対して、カルボキシル基
含有の共重合可能なビニル単量体1〜20重量部であ
り、1重量部未満の場合、架橋点が不足するため十分な
高温力学物性、高温耐亀裂成長性を有するクロロプレン
ゴム組成物及び加硫物が得られない。また20重量部を
越える場合、架橋点が過剰となりスコーチタイムが短く
なり加工安定性が劣る。
【0007】本発明で用いるクロロプレンゴムのムーニ
ー粘度は、JIS K6388のB法(1996年版)
に従い、角形溝のダイを使用し、測定温度100℃にお
けるML(1+4)の値である。本発明に用いるクロロ
プレンゴムのムーニー粘度は、30〜100であり、ム
ーニー粘度が30未満の場合、高温力学物性が低下す
る。また、ムーニー粘度が100を越える場合、スコー
チタイムが短くなり加工安定性が劣る。
【0008】本発明におけるクロロプレンゴムのトルエ
ン溶液3000cps調整法について説明する。トルエ
ンにクロロプレンゴムを適量細かく切って投入し、ボー
ルミルで23℃にて1日間溶解後、溶液粘度を測定す
る。溶解させるクロロプレンゴム量は、トルエン溶液が
3000cpsになるように決定する。
【0009】本発明におけるクロロプレンゴムのトルエ
ン溶液3000cpsの流動性測定は、まず225ml
マヨネーズビン(柏洋硝子株式会社製M−225)にク
ロロプレンゴムのトルエン溶液を150g秤量し、25
℃で静置する。次に、ガラス管棒(内径6mm、外径8
mm)をクロロプレンゴムのトルエン溶液に30mm浸
せきさせ、回転数1640rpmでガラス管棒を回した
60秒後の盛り上がり高さを測定する。この値をクロロ
プレンゴムのトルエン溶液3000cpsの流動性と定
義する。本発明におけるクロロプレンゴムのトルエン溶
液3000cpsでの流動性は、下式(1)で示される
範囲であり、(1)式の範囲を超えると加工安定性が得
られず、かつ十分な高温耐亀裂成長性を有するクロロプ
レンゴム組成物及び加硫物が得られない。
【0010】Y≦0.72X+10 (1) Xは、クロロプレンゴムのムーニー粘度 30≦X≦1
00 Yは、クロロプレンゴムのトルエン溶液3000cps
での流動性(mm) 本発明のクロロプレンゴムは、必要に応じて通常クロロ
プレンの共重合に用いられるコモノマーを用いてもよ
い。コモノマーとしては、クロロプレンと共重合可能な
単量体であれば特に限定するものではなく、例えば、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン
等のモノビニル化合物、アクリル酸エステル類、メタク
リル酸エステル類、スチレン、α−メチルスチレン等の
芳香族ビニル化合物、1,3−ブタジエン、1−クロロ
−1,3−ブタジエン、2,3−ジクロロ−1,3−ブ
タジエン等の共役ジエン化合物、硫黄等が挙げられ、こ
れらの単独又は二種以上を組み合わせて用いることがで
きる。クロロプレンゴム中のコモノマー含有量は0〜5
0%であり、50重量%を越えるとクロロプレンゴムの
性質を損なうので好ましくない。
【0011】本発明のクロロプレンゴムは、乳化重合、
溶液重合、塊状重合などの公知の方法によって製造され
る。例えば、乳化重合を例に挙げると、以下の方法によ
り製造される。
【0012】単量体成分および任意量の分子量調節剤の
混合物を乳化剤水溶液と混合し乳化する。この乳化液に
重合開始剤を添加して重合を行い、任意の転化率で停止
剤を添加し重合を停止させる。分子量調節剤としては特
に限定するものではなく、例えば、n−ドデシルメルカ
プタン、tert−ドデシルメルカプタン、オクチルメ
ルカプタン等のアルキルメルカプタン類、ジエチルキサ
ントゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジ
スルフィド等のキサントゲンスルフィド類、ヨウ化ベン
ジル、ヨードホルム等のハロゲン化合物が使用される。
分子量調節剤は重合開始前に単量体と混合して使用する
だけでなく、分割または連続で添加しながら重合するこ
ともできる。乳化剤としては特に限定するものではな
く、例えば、アビエチン酸アルカリ金属塩、不均化アビ
エチン酸アルカリ金属塩、アルキル硫酸アルカリ金属
塩、アルキルベンゼンスルホン酸アルカリ金属塩、ポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸アルカリ
金属塩、高級脂肪酸アルカリ金属塩、ナフタリンスルホ
ン酸ホルマリン縮合物のアルカリ金属塩、高級脂肪酸ス
ルホン化物のアルカリ金属塩等のアニオン系、またはポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル等のノニオン系いずれの界
面活性剤も使用可能である。特に、クロロプレン単量体
とカルボキシル基含有の共重合可能なビニル単量体との
共重合体の場合には、アルキルジフェニルエーテルジス
ルホン酸のアルカリ金属塩及びトリエタノールアミン
塩、アルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩及び
トリエタノールアミン塩、アルキル硫酸のアルカリ金属
塩及びトリエタノールアミン塩等が酸性下での乳化重合
において好適に用いられる。乳化・分散剤の添加量は、
各乳化・分散剤の種類により最適範囲は異なるが、乳化
重合を安定に実施できる範囲として、仕込み単量体10
0重量部に対して0.1〜10重量部が好ましい。重合
開始剤としては特に限定するものではなく、例えば、過
硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、パラメンタンハイ
ドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、
tert−ブチルハイドロパーオキサイド等の無機また
は有機の過酸化物、または上記過酸化物と硫酸第一鉄、
ハイドロサルファイトナトリウム、ナトリウムホルムア
ルデヒドスルホキシレート(ロンガリット)等の還元剤
を併用したレドックス系等が使用される。停止剤として
は特に限定するものではなく、例えば、フェノチアジ
ン、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−te
rt−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス−
(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、
2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノー
ル、ハイドロキノン、4−メトキシフェノール、N,N
−ジエチルヒドロキシルアミン等のラジカル禁止剤が使
用される。
【0013】重合の温度は特に限定するものではないが
0〜60℃の温度が好ましく、さらに5〜50℃の温度
が好ましい。重合時の発熱が大きく温度の制御が困難な
場合は、乳化剤水溶液に単量体混合物を少量ずつ分割ま
たは連続で添加しながら重合することもできる。
【0014】重合停止後、ラテックス中の未反応単量体
を減圧スチームストリッピング等の方法により除去した
後、凍結凝固または塩析などによりポリマーを単離し、
水洗、乾燥を経て重合体を得る。ノニオン系界面活性剤
を用いる場合は、モノマー回収前に、アビエチン酸アル
カリ金属塩の苛性水溶液を添加した後、凍結凝固または
塩析などによりポリマーを単離し、水洗、乾燥を経て重
合体を得る。
【0015】本発明のゴム組成物中に配合する金属酸化
物は、2価以上の金属、例えば亜鉛、カルシウム、ベリ
リウム、アルミニウム、ニッケル、クロム、マンガン、
スズ等の酸化物であれば何ら制限はないが、金属酸化物
の使用量は、クロロプレンゴム100重量部に対して金
属酸化物1〜10重量部である。金属酸化物が1重量部
未満であると加硫が十分行われず、優れた高温力学物
性、高温耐亀裂成長性を有するクロロプレンゴム組成物
及び加硫物が得られない。10重量部を越えると加工安
定性が劣る。
【0016】本発明でいう、クロロプレンゴム組成物に
使用する配合剤としては、加硫剤以外は通常クロロプレ
ンゴム組成物に限らずその他のゴム組成物に配合される
配合剤であればすべて使用できる。好ましくは、加硫促
進剤、加硫促進助剤、老化防止剤、可塑剤、軟化剤、滑
剤及び充填剤を挙げることができる。これらの配合剤は
1種以上使用することができる。加硫促進剤としては、
ジフェニルグアニジン等のグアニジン系化合物、2−メ
ルカプトベンゾチアゾール等のチアゾール系化合物、エ
チレンチオウレア等のチオ尿素系化合物等を挙げること
ができる。加硫促進助剤としては、水酸化カルシウム等
の金属化合物、ステアリン酸等の脂肪酸等を挙げること
ができる。老化防止剤としてはオクチル化ジフェニルア
ミン等のアミン化合物、2,6−ジ−tert−ブチル
フェノール等のフェノール化合物等を挙げることができ
る。可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジ−(2−
エチルヘキシル)フタレート等のフタル酸化合物、ジ−
(2−エチルヘキシル)アジペート等のアジピン酸化合
物等を挙げることができる。軟化剤としてはナフテン系
プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル等を挙げるこ
とができる。滑剤としては、パラフィンワックス等のワ
ックス類、ノルマルブチルステアレート等の脂肪酸エス
テル類等を挙げることができる。充填剤としては、カー
ボンブラック、炭酸カルシウム、クレー、シリカ等を挙
げることができる。
【0017】本発明のクロロプレンゴム組成物は、通常
知られているクロロプレンゴムと同様の方法でロール、
ニーダー、インターミックス又はバンバリーなどの混練
機によって混合し、目的に応じた形状に成型加工し加硫
物を得ることができる。
【0018】得られたクロロプレンゴム組成物からなる
加硫物は、優れた高温力学物性及び高温耐亀裂成長性を
示すので、ホース、ベルト、電線被覆、ゴム引き布、防
振ゴム、ジョイント類や各種自動車、車両、船舶関係の
ゴム部品及び一般工業用ゴム製品等に幅広く使用可能で
ある。
【0019】
【実施例】以下に本発明を実施例によってさらに具体的
に示すが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
【0020】<クロロプレンゴムのムーニー粘度>JI
S K6388(1996年)の合成ゴムCRの試験方
法に従って評価した。
【0021】<未加硫物のムーニースコーチタイム>本
発明における加工安定性は、未加硫物のムーニースコー
チタイムを、JISK6300(1996年)の未加硫
ゴム物性試験方法に準拠して測定することにより評価し
た。本発明では、未加硫物のムーニースコーチタイム
(t5)が、t5=5〜12分であれば、加工安定性は
優れる。
【0022】<加硫ゴムの高温力学物性>JIS K6
251(1996年)の加硫ゴムの引張り試験に従って
100℃で引張強度を評価した。
【0023】<高温亀裂成長性>JIS K6260
(1996年)の加硫ゴムの屈曲亀裂試験方法に従って
100℃で屈曲亀裂成長性を評価した。
【0024】<クロロプレンゴムのトルエン溶液>トル
エンにクロロプレンゴムを適量細かく切って投入し、ボ
ールミルで23℃にて1日間溶解後、溶液粘度を測定し
た。溶解させるクロロプレンゴムの量は、トルエン溶液
を3000cpsになるように決定した。
【0025】<クロロプレンゴムのトルエン溶液の流動
性>まず225mlマヨネーズビン(柏洋硝子株式会社
製M−225)にクロロプレンゴムのトルエン溶液を1
50g秤量し、25℃で静置した。次に、ガラス管棒
(内径6mm、外径8mm)をクロロプレンゴムのトル
エン溶液に30mm浸せきさせ、回転数1640rpm
でガラス管棒を回した60秒後の盛り上がり高さを測定
した。
【0026】なお、実施例、比較例で使用した配合剤の
内容は以下の通りである。
【0027】クロロプレンゴム:スカイプレン(東ソー
(株)) 酸化マグネシウム:キョーワマグ150(協和化学工業
(株)) 酸化亜鉛:1号(堺化学工業(株)) 水酸化カルシウム:カルビット(近江化学( 株) ) エチレンチオウレア:サンセラー22−C(三新化学
(株)) カーボンブラック:シーストS(東海カーボン(株)) <クロロプレンゴムA>クロロプレン単量体100重量
部、メタクリル酸5重量部、n−ドデシルメルカプタン
0.25重量部、ドデシベンゼンスルホン酸ソーダ1.
9重量部、ナフタレンスルホン酸ナトリウムとホルムア
ルデヒドとの縮合物0.7重量部、苛性ソーダ0.1重
量部及び純水95重量部を10lオートクレーブ中に8
割仕込み、40℃、窒素雰囲気中、過硫酸カリウム水溶
液を連続滴下した。転化率65%で重合停止剤として
2,6−t−ブチル−4−メチルフェノール0.05重
量部を加えた後、ロジン酸カリウム塩を3.5重量部添
加する。次に、ラテックス中の未反応単量体を減圧スチ
ームストリッピング法により除去した後、凍結凝固によ
りポリマーを単離し、水洗、熱風乾燥を経てカルボキシ
ル基含有クロロプレンゴムAを得た。
【0028】<クロロプレンゴムB〜J>表1に示す通
りクロロプレンゴムAの重合条件のうちメタクリル酸
量、n−ドデシルメルカプタン量、転化率を変更してク
ロロプレンゴムB〜Jを得た。
【0029】
【表1】
【0030】実施例1〜実施例8 クロロプレンゴム組成物を表2に示す配合剤及び配合量
に従い、1lニーダーで混練を行い、各種のクロロプレ
ンゴム組成物を得た。これらのクロロプレンゴム組成物
を150℃で20分のプレス成型加硫を行うことにより
加硫ゴムシートを作成した。上記の試験法により高温力
学物性及び高温亀裂成長性を測定した結果を表2に示し
た。表2の結果から、本発明の組成物から優れた高温力
学物性及び高温耐亀裂成長性を示すクロロプレンゴム加
硫物が得られる事が明らかである。
【0031】
【表2】
【0032】比較例1〜比較例8 実施例1〜実施例8と同様に表3に示す組成のクロロプ
レンゴム組成物を得た。さらにそれらクロロプレンゴム
組成物を実施例1〜実施例8と同様の方法で成型加硫
し、加硫物を評価した。加硫物の高温力学物性及び高温
亀裂成長性を表3に示した。比較例1〜比較例3は、メ
タクリル酸量が本願の特許請求範囲外にある場合であ
る。メタクリル酸量が本願の特許請求範囲より少ないと
架橋点が不足するため十分な高温力学物性及び高温耐亀
裂成長性が得られない。使用量が本願の特許請求範囲よ
り多いと架橋点が過剰となり、スコーチタイムが短くな
って加工安全性が劣る。比較例4及び比較例5は、クロ
ロプレンゴムのムーニー粘度が本願の特許請求範囲外に
ある場合である。ムーニー粘度が本願の特許請求範囲よ
り小さいと高温力学物性が劣る。ムーニー粘度が本願の
特許請求範囲より大きいと加工安定性が劣り、かつ高温
耐亀裂成長性が劣る。比較例5及び比較例6は、クロロ
プレンゴムのトルエン溶液3000cpsでの流動性
が、本願の特許請求範囲外にある場合である。クロロプ
レンゴムのトルエン溶液3000cpsでの流動性が、
本願の特許請求範囲より大きいと加工安全性が劣り、か
つ高温亀裂成長性が劣る。比較例7及び比較例8は、配
合物である金属酸化物量が本願の特許請求範囲外にある
場合である。金属酸化物量が本願の特許請求範囲より少
ないと加硫が十分に行われない。金属酸化物量が本願の
特許請求範囲より多いとスコーチタイムが短くなり加工
安全性が損なわれる。
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】以上の結果から、本発明により得られる
カルボキシル基含有クロロプレンゴム組成物は、加工安
全性を損なうことなく、優れた高温力学物性及び高温耐
亀裂成長性を有するクロロプレンゴム加硫物を与えるこ
とが明らかである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クロロプレン単量体100重量部に対し
    て、カルボキシル基含有の共重合可能なビニル単量体1
    〜20重量部を共重合したクロロプレンゴムであって、
    そのゴムのムーニー粘度(JIS K6388のB法:
    1996年)が30〜100及びそのゴムのトルエン溶
    液の流動性が下式(1)で示される範囲にあるクロロプ
    レンゴム100重量部に、金属酸化物1〜10重量部を
    配合してなるカルボキシル基含有クロロプレンゴム組成
    物。 Y≦0.72X+10 (1) Xは、クロロプレンゴムのムーニー粘度 30≦X≦1
    00 Yは、クロロプレンゴムのトルエン溶液3000cps
    での流動性(mm)
  2. 【請求項2】請求項1記載のカルボキシル基含有クロロ
    プレンゴム組成物を成形加工してなる加硫物。
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