JP2000136267A - カルボキシル基含有クロロプレンゴム組成物及びそれを用いてなる加硫物 - Google Patents

カルボキシル基含有クロロプレンゴム組成物及びそれを用いてなる加硫物

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JP2000136267A
JP2000136267A JP11198785A JP19878599A JP2000136267A JP 2000136267 A JP2000136267 A JP 2000136267A JP 11198785 A JP11198785 A JP 11198785A JP 19878599 A JP19878599 A JP 19878599A JP 2000136267 A JP2000136267 A JP 2000136267A
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Shinji Tanaka
真二 田中
Hiroshi Katayama
宏 片山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加工安定性を損なうことなく優れた圧縮永久歪
及び力学物性を有するカルボキシル基含有クロロプレン
ゴム組成物及びそれを成型加硫してなる加硫物を提供す
る。 【解決手段】クロロプレン単量体100重量部に対し
て、カルボキシル基含有の共重合可能なビニル単量体1
〜20重量部を共重合したクロロプレンゴムであって、
そのゴムのムーニー粘度が30〜100及びそのゴムの
トルエン溶液の流動性がある範囲にあるクロロプレン1
00重量部に、分子内に少なくとも2個以上のエポキシ
基を含有する化合物0.5〜2重量部を配合してなるカ
ルボキシル基含有クロロプレンゴム組成物を製造し、用
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクロロプレンゴム組
成物及びそれを成型加硫してなる加硫物に関する。さら
に詳しくは、優れた圧縮永久歪及び力学物性を有するカ
ルボキシル基含有クロロプレンゴム組成物及びそれを成
型加硫してなる加硫物に関する。
【0002】
【従来の技術】クロロプレンゴムは、耐オゾン性、耐熱
性、耐油性、耐薬品性に優れた合成ゴムであり、これら
の特性をいかして、各種自動車部品、電線、ホースある
いは接着剤などに使用されている。近年、ゴム成型品に
おいて高性能化の要求が次第に強まっており、クロロプ
レンゴムやゴム組成物及びそれを成型加硫してなる加硫
物に対して、更なる物性改良が求められている。このよ
うな要求の一つに、優れた圧縮永久歪及び力学物性の改
良がある。これらの特性は、従来クロロプレンゴムで
は、達成されていない。また加工安全性は必須である
が、従来カルボキシル含有クロロプレン組成物は、スコ
ーチを起こすため加工安定性に大きな問題となり、工業
用分野で実用に至っていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した課
題に鑑みてなされたものであり、その目的は、加工安定
性を損なうことなく優れた圧縮永久歪、力学物性を有す
るカルボキシル基含有クロロプレンゴム組成物及びそれ
を成型加硫してなる加硫物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
課題を解決するために鋭意検討した結果、以下のクロロ
プレンゴム組成物及びそれを成型加硫してなる加硫物が
目的を達成することを見出し、本発明を完成するに至っ
た。即ち、本発明は、クロロプレン単量体100重量部
に対して、カルボキシル基含有の共重合可能なビニル単
量体1〜20重量部を共重合したクロロプレンゴムであ
って、そのゴムのムーニー粘度(JISK6388のB
法:1996年)が30〜100及びそのゴムのトルエ
ン溶液の流動性が下式(1)で示される範囲にあるクロ
ロプレン100重量部に、分子内に少なくとも2個以上
のエポキシ基を含有する化合物0.5〜2重量部を配合
してなるカルボキシル基含有クロロプレンゴム組成物及
びそれを用いてなる加硫物である。
【0005】Y≦0.72X+10 (1) Xは、クロロプレンゴムのムーニー粘度 30≦X≦1
00 Yは、クロロプレンゴムのトルエン溶液3000cps
での流動性(mm) 以下、本発明について詳細に説明する。
【0006】本発明のカルボキシル基含有クロロプレン
ゴムの重合方法は、特に限定するものではなく、クロロ
プレン単量体とカルボキシル基含有の共重合可能なビニ
ル単量体、及び必要に応じてその他の共重合可能なビニ
ル単量体をラジカル重合すればよい。カルボキシル基含
有の共重合可能なビニル単量体は、優れた圧縮永久歪及
び力学物性を有するクロロプレンゴム組成物及びそれを
成型加硫してなる加硫物を得るための架橋点として必須
成分である。カルボキシル基含有の共重合可能なビニル
単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、2−メタ
クリロイロキシエチルコハク酸、2−メタクリロイロキ
シエチルヘキサヒドロフタル酸、フマル酸、無水マレイ
ン酸、クロトン酸等の不飽和脂肪酸等が挙げられる。こ
れらのうち、クロロプレンとの共重合性の点から、メタ
クリル酸が好適である。カルボキシル基含有の共重合可
能なビニル単量体の量については、クロロプレン単量体
100重量部に対して、カルボキシル基含有の共重合可
能なビニル単量体1〜20重量部であり、1重量部未満
の場合、架橋点が不足するため十分な圧縮永久歪、力学
物性を有するクロロプレンゴム組成物及び加硫物が得ら
れない。また20重量部を越える場合、架橋点が過剰と
なりスコーチタイムが短くなり加工安定性が劣る。
【0007】本発明に用いるクロロプレンゴムのムーニ
ー粘度は、JIS K6388のB法(1996年版)
に従い、角形溝のダイを使用し、測定温度100℃にお
けるML(1+4)の値である。本発明に用いるクロロ
プレンゴムのムーニー粘度は、30〜100であり、ム
ーニー粘度が30未満の場合、圧縮永久歪が悪くなる。
またムーニー粘度が100を越える場合、スコーチタイ
ムが短くなり加工安定性が劣る。
【0008】本発明に用いるクロロプレンゴムのトルエ
ン溶液3000cps調整法について説明する。トルエ
ンにクロロプレンゴムを適量細かく切って投入し、ボー
ルミルで23℃にて1日間溶解後、溶液粘度を測定す
る。溶解させるクロロプレンゴムの量は、トルエン溶液
が3000cpsになるように決定する。
【0009】本発明に用いるクロロプレンゴムのトルエ
ン溶液3000cpsの流動性測定は、まず225ml
マヨネーズビン(柏洋硝子株式会社製M−225)にク
ロロプレンゴムのトルエン溶液を150g秤量し、25
℃で静置する。次に、ガラス管棒(内径6mm、外径8
mm)をクロロプレンゴムのトルエン溶液に30mm浸
せきさせ、回転数1640rpmでガラス管棒を回した
60秒後の盛り上がり高さを測定する。この値をクロロ
プレンゴムのトルエン溶液3000cpsの流動性と定
義する。本発明に用いるクロロプレンゴムのトルエン溶
液3000cpsでの流動性は、下式(1)で示される
範囲であり、(1)式の範囲を超えると加工安定性が得
られず、かつ優れた圧縮永久歪、力学物性を有するクロ
ロプレンゴム組成物及び加硫物が得られない。
【0010】Y≦0.72X+10 (1) Xは、クロロプレンゴムのムーニー粘度 30≦X≦1
00 Yは、クロロプレンゴムのトルエン溶液3000cps
での流動性(mm) 本発明のクロロプレンゴムは、必要に応じて通常クロロ
プレンの共重合に用いられるコモノマーを用いてもよ
い。コモノマーとしては、クロロプレンと共重合可能な
単量体であれば特に限定するものではなく、例えば、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン
等のモノビニル化合物、アクリル酸エステル類、メタク
リル酸エステル類、スチレン、α−メチルスチレン等の
芳香族ビニル化合物、1,3−ブタジエン、1−クロロ
−1,3−ブタジエン、2,3−ジクロロ−1,3−ブ
タジエン等の共役ジエン化合物、硫黄等が挙げられ、こ
れらの単独又は二種以上を組み合わせて用いることがで
きる。クロロプレンゴム中のコモノマー含有量は0〜5
0重量%であり、50重量%を越えるとクロロプレンゴ
ムの性質を損なうので好ましくない。
【0011】本発明のクロロプレンゴムは、乳化重合、
溶液重合、塊状重合などの公知の方法によって製造され
る。例えば、乳化重合を例に挙げると、以下の方法によ
り製造される。
【0012】単量体成分および任意量の分子量調節剤の
混合物を乳化剤水溶液と混合し乳化する。この乳化液に
重合開始剤を添加して重合を行い、任意の転化率で停止
剤を添加し重合を停止させる。分子量調節剤としては特
に限定するものではなく、例えば、n−ドデシルメルカ
プタン、tert−ドデシルメルカプタン、オクチルメ
ルカプタン等のアルキルメルカプタン類、ジエチルキサ
ントゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジ
スルフィド等のキサントゲンスルフィド類、ヨウ化ベン
ジル、ヨードホルム等のハロゲン化合物が使用される。
分子量調節剤は重合開始前に単量体と混合して使用する
だけでなく、分割または連続で添加しながら重合するこ
ともできる。乳化剤としては特に限定するものではな
く、例えば、アビエチン酸アルカリ金属塩、不均化アビ
エチン酸アルカリ金属塩、アルキル硫酸アルカリ金属
塩、アルキルベンゼンスルホン酸アルカリ金属塩、ポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸アルカリ
金属塩、高級脂肪酸アルカリ金属塩、ナフタリンスルホ
ン酸ホルマリン縮合物のアルカリ金属塩、高級脂肪酸ス
ルホン化物のアルカリ金属塩等のアニオン系、またはポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル等のノニオン系いずれの界
面活性剤も使用可能である。特に、クロロプレン単量体
とカルボキシル基含有の共重合可能なビニル単量体との
共重合体の場合には、アルキルジフェニルエーテルジス
ルホン酸のアルカリ金属塩及びトリエタノールアミン
塩、アルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩及び
トリエタノールアミン塩、アルキル硫酸のアルカリ金属
塩及びトリエタノールアミン塩等が酸性下での乳化重合
において好適に用いられる。乳化・分散剤の添加量は、
各乳化・分散剤の種類により最適範囲は異なるが、乳化
重合を安定に実施できる範囲として、仕込み単量体10
0重量部に対して0.1〜10重量部が好ましい。重合
開始剤としては特に限定するものではなく、例えば、過
硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、パラメンタンハイ
ドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、
tert−ブチルハイドロパーオキサイド等の無機また
は有機の過酸化物、または上記過酸化物と硫酸第一鉄、
ハイドロサルファイトナトリウム、ナトリウムホルムア
ルデヒドスルホキシレート(ロンガリット)等の還元剤
を併用したレドックス系等が使用される。停止剤として
は特に限定するものではなく、例えば、フェノチアジ
ン、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−te
rt−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス−
(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、
2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノー
ル、ハイドロキノン、4−メトキシフェノール、N,N
−ジエチルヒドロキシルアミン等のラジカル禁止剤が使
用される。
【0013】重合の温度は特に限定するものではないが
0〜60℃の温度が好ましく、さらに5〜50℃の温度
が好ましい。重合時の発熱が大きく温度の制御が困難な
場合は、乳化剤水溶液に単量体混合物を少量ずつ分割ま
たは連続で添加しながら重合することもできる。
【0014】重合停止後、ラテックス中の未反応単量体
を減圧スチームストリッピング等の方法により除去した
後、凍結凝固または塩析などによりポリマーを単離し、
水洗、乾燥を経て重合体を得る。ノニオン系界面活性剤
を用いる場合は、モノマー回収前に、アビエチン酸アル
カリ金属塩の苛性水溶液を添加した後、凍結凝固または
塩析などによりポリマーを単離し、水洗、乾燥を経て重
合体を得る。
【0015】本発明のゴム組成物中に配合する分子内に
少なくとも2個以上のエポキシ基を含有する化合物、例
えばビスフェノールAグリシジルエーテル、テトラグリ
シジルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジルメ
タキシリレンジアミン等のエポキシ化合物であればエポ
キシの種類には何ら制限はないが、使用量はクロロプレ
ンゴム100重量部に対して0.5〜2重量部である。
エポキシ化合物が0.5重量部未満であると加硫が十分
行われず、優れた圧縮永久歪、力学物性を有するクロロ
プレンゴム組成物及び加硫物が得られない。2重量部を
越えると加工安定性が劣る。
【0016】本発明でいうクロロプレンゴム組成物に使
用する配合剤としては、加硫剤以外は通常クロロプレン
ゴム組成物に限らずその他のゴム組成物に配合される配
合剤であればすべて使用できる。好ましくは、加硫促進
剤、加硫促進助剤、老化防止剤、可塑剤、軟化剤、滑剤
及び充填剤を挙げることができる。これらの配合剤は1
種以上使用することができる。加硫促進剤としては、ジ
フェニルグアニジン等のグアニジン系化合物、2−メル
カプトベンゾチアゾール等のチアゾール系化合物、エチ
レンチオウレア等のチオ尿素系化合物、2,4,6−ト
リス(ジ−メチルアミノメチル)フェノール等の芳香族
系三級アミン塩、オクタデシルトリメチルアンモニウム
ブロマイド等の長鎖アルキルアンモニウム塩等を挙げる
ことができる。加硫促進助剤としては、ステアリン酸等
の脂肪酸等を挙げることができる。老化防止剤としては
オクチル化ジフェニルアミン等のアミン化合物、2,6
−ジ−tert−ブチルフェノール等のフェノール化合
物等を挙げることができる。可塑剤としては、ジブチル
フタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート等
のフタル酸化合物、ジ−(2−エチルヘキシル)アジペ
ート等のアジピン酸化合物等を挙げることができる。軟
化剤としてはナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロ
セスオイル等を挙げることができる。滑剤としては、パ
ラフィンワックス等のワックス類、ノルマルブチルステ
アレート等の脂肪酸エステル類等を挙げることができ
る。充填剤としては、カーボンブラック、炭酸カルシウ
ム、クレー、シリカ等を挙げることができる。
【0017】本発明のクロロプレンゴム組成物は、通常
知られているクロロプレンゴムと同様の方法でロール、
ニーダー、インターミックス又はバンバリーなどの混練
機によって混合し、目的に応じた形状に成型加工し加硫
物を得ることができる。
【0018】得られたクロロプレンゴム組成物からなる
加硫物は、優れた圧縮永久歪及び力学物性を示すので、
ホース、ベルト、電線被覆、ゴム引き布、防振ゴム、ジ
ョイント類や各種自動車、車両、船舶関係のゴム部品及
び一般工業用ゴム製品等に幅広く使用可能である。
【0019】
【実施例】以下に本発明を実施例によってさらに具体的
に示すが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
【0020】<クロロプレンゴムのムーニー粘度>JI
S K6388(1996年)の合成ゴムCRの試験方
法に従って評価した。
【0021】<未加硫物のムーニースコーチタイム>本
発明における加工安定性は、未加硫物のムーニースコー
チタイムを、JISK6300(1996年)の未加硫
ゴム物性試験方法に準拠して測定することにより評価し
た。本発明では、未加硫物のムーニースコーチタイム
(t5)が、t5=5〜12分であれば、加工安定性は
優れる。
【0022】<加硫ゴムの力学物性>JIS K625
1(1996年)の加硫ゴムの引張り試験に従って10
0%伸長時の引張応力及び破断伸びを評価した。
【0023】<圧縮永久歪>JIS K6262(19
96年)の加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの永久歪試験方法
に従って評価した。
【0024】<クロロプレンゴムのトルエン溶液>トル
エンにクロロプレンゴムを適量細かく切って投入し、ボ
ールミルで23℃にて1日間溶解後、溶液粘度を測定し
た。溶解させるクロロプレンゴムの量は、トルエン溶液
を3000cpsになるように試行錯誤に決定した。
【0025】<クロロプレンゴムのトルエン溶液の流動
性>まず225mlマヨネーズビン(柏洋硝子株式会社
製M−225)にクロロプレンゴムのトルエン溶液を1
50g秤量し、25℃で静置した。次に、ガラス管棒
(内径6mm、外径8mm)をクロロプレンゴムのトル
エン溶液に30mm浸せきさせ、回転数1640rpm
でガラス管棒を回した60秒後の盛り上がり高さを測定
した。
【0026】なお、実施例、比較例で使用した配合剤の
内容は以下の通りである。
【0027】クロロプレンゴム:スカイプレン(東ソー
(株)) 酸化マグネシウム:キョーワマグ150(協和化学工業
(株)) 酸化亜鉛:1号(堺化学工業(株)) エチレンチオウレア:サンセラー22−C(三新化学
(株)) カーボンブラック:シーストS(東海カーボン(株)) ビスフェノールAグリシジルエーテル:エピオールBP
−15(日本油脂(株)) テトラグリシジルメタキシリレンジアミン:テトラッド
X(三菱ガス化学(株)) ジグリシジルアニリン:GAN(日本化薬(株)) 2,4,6−トリス(ジ−メチルアミノメチル)フェノ
ール:エポンDMP−30(東京化成(株)) オクタデシルトリメチルアンモニュウムブロマイド:ア
ラックスB−15(東京化成(株)) <クロロプレンゴムA>クロロプレン単量体100重量
部、メタクリル酸5重量部、n−ドデシルメルカプタン
0.25重量部、ドデシベンゼンスルホン酸ソーダ1.
9重量部、ナフタレンスルホン酸ナトリウムとホルムア
ルデヒドとの縮合物0.7重量部、苛性ソーダ0.1重
量部及び純水95重量部を10lオートクレーブ中に8
割仕込み、40℃、窒素雰囲気中、過硫酸カリウム水溶
液を連続滴下した。転化率65%で重合停止剤として
2,6−t−ブチル−4−メチルフェノール0.05重
量部を加えた後、ロジン酸カリウム塩を3.5重量部添
加する。次に、ラテックス中の未反応単量体を減圧スチ
ームストリッピング法により除去した後、凍結凝固によ
りポリマーを単離し、水洗、熱風乾燥を経てカルボキシ
ル基含有クロロプレンゴムAを得た。
【0028】<クロロプレンゴムB〜J>表1に示すよ
うに、クロロプレンゴムAの重合条件のうちメタクリル
酸量、n−ドデシルメルカプタン量、転化率を変更して
クロロプレンゴムB〜Jを得た。
【0029】
【表1】
【0030】実施例1〜実施例9 クロロプレンゴム組成物を表2に示す配合剤及び配合量
に従い、1lニーダーで混練を行い、各種のクロロプレ
ンゴム組成物を得た。これらのクロロプレンゴム組成物
を150℃で20分のプレス成型加硫を行うことにより
加硫ゴムシートを作成した。上記の試験法により、これ
らの圧縮永久歪及び100%伸長時の引張応力及び破断
伸びを測定した結果を表2に示した。表2の結果から、
本発明の組成物から極めて高い優れた圧縮永久歪及び力
学物性を示すクロロプレンゴム加硫物が得られる事が明
らかである。
【0031】
【表2】
【0032】比較例1〜比較例8 実施例1〜実施例9と同様に表3に示す組成のクロロプ
レンゴム組成物を得た。さらに、それらクロロプレンゴ
ム組成物を実施例1〜実施例9と同様の方法で成型加硫
し、加硫物を評価した。圧縮永久歪、100%伸長時の
引張応力及び破断伸びを表3に示した。比較例1〜比較
例3は、メタクリル酸量が本願の特許請求範囲外にある
場合である。メタクリル酸量が本願の特許請求範囲より
少ないと架橋点が不足するため十分な圧縮永久歪及び力
学物性が得られない。使用量が本願の特許請求範囲より
多いと架橋点が過剰となり、スコーチタイムが短くなっ
て加工安全性が劣る。比較例4及び比較例5は、クロロ
プレンゴムのムーニー粘度が本願の特許請求範囲外にあ
る場合である。ムーニー粘度が本願の特許請求範囲より
小さいと圧縮永久歪が劣る。ムーニー粘度が本願の特許
請求範囲より大きいと加工安定性が劣りかつ力学物性が
劣る。比較例5及び比較例6は、クロロプレンゴムのト
ルエン溶液3000cpsでの流動性が、本願の特許請
求範囲外にある場合である。クロロプレンゴムのトルエ
ン溶液3000cpsでの流動性が、本願の特許請求範
囲より大きいと加工安全性が劣りかつ力学物性が劣る。
比較例7及び比較例8は、配合物である分子内に少なく
とも2個以上のエポキシ基を含有する化合物量が本願の
特許請求範囲外にある場合である。エポキシ化合物量が
本願の特許請求範囲より少ないと加硫が十分に行われな
い。エポキシ化合物量が本願の特許請求範囲より多いと
スコーチタイムが短くなり加工安全性が損なわれる。
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】以上の結果から、本発明により得られる
カルボキシル基含有クロロプレンゴム組成物は、加工安
全性を損なうことなく、優れた圧縮永久歪及び力学物性
を有するクロロプレンゴム加硫物を与えることが明らか
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クロロプレン単量体100重量部に対し
    て、カルボキシル基含有の共重合可能なビニル単量体1
    〜20重量部を共重合したクロロプレンゴムであって、
    そのゴムのムーニー粘度(JIS K6388のB法:
    1996年)が30〜100及びそのゴムのトルエン溶
    液の流動性が下式(1)で示される範囲にあるクロロプ
    レン100重量部に、分子内に少なくとも2個以上のエ
    ポキシ基を含有する化合物0.5〜2重量部を配合して
    なるカルボキシル基含有クロロプレンゴム組成物。 Y≦0.72X+10 (1) Xは、クロロプレンゴムのムーニー粘度 30≦X≦1
    00 Yは、クロロプレンゴムのトルエン溶液3000cps
    での流動性(mm)
  2. 【請求項2】請求項1記載のカルボキシル基含有クロロ
    プレンゴム組成物を成形加工してなる加硫物。
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