JP2000135085A - 16S rRNA遺伝子及び該遺伝子中のDNA配列を用いたPs.alcaligenes KB2株の検出法 - Google Patents

16S rRNA遺伝子及び該遺伝子中のDNA配列を用いたPs.alcaligenes KB2株の検出法

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JP2000135085A
JP2000135085A JP10308835A JP30883598A JP2000135085A JP 2000135085 A JP2000135085 A JP 2000135085A JP 10308835 A JP10308835 A JP 10308835A JP 30883598 A JP30883598 A JP 30883598A JP 2000135085 A JP2000135085 A JP 2000135085A
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Tetsuya Yano
哲哉 矢野
Takeshi Imamura
剛士 今村
Takeshi Nomoto
毅 野本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 迅速、簡易かつ特異的に、しかも感度よくシ
ュードモナス・アルカリゲネス KB2株を検出、計数
する方法を提供すること。 【解決手段】 シュードモナス・アルカリゲネス KB
2株から単離した16SrRNA遺伝子の塩基配列から
選択した塩基配列を有するプローブまたはプライマーを
用いてKB2株の遺伝子工学的手法による検出を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシュードモナス・ア
ルカリゲネス(Pseudomonas alcali
genes)KB2株の単離された16S rRNA遺
伝子、並びに該遺伝子の塩基配列に基づいて得られ、該
KB2株の検出に有用な新規核酸断片およびその用途に
関する。詳しくは、該KB2株を検出するためのプライ
マーまたはプローブとして利用可能な核酸断片、および
その構成塩基配列の部分配列、およびこれらを用いた該
KB2株の検出法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、芳香族化合物、パラフィン、ナフ
テンなどの脂肪族炭化水素、あるいはトリクロロエチレ
ンなどの有機塩素系化合物などによる環境汚染が問題と
なっており、すでに汚染されてしまった環境を浄化し、
もとの状態に修復していく技術の確立が強く求められて
いる。この環境修復技術としては種々の物理化学的な方
法が知られているが、これらの方法は、汚染物質の単な
る抽出、回収であり、無害な化合物に変換するものでは
ないことに加えて、処理にかかるコスト、操作性、投下
エネルギー量、処理範囲等の点に関しても効率的とはい
えず、実用的な技術であるとは必ずしもいえない。
【0003】そこで、上記の物理化学的手法に対して、
微生物を利用した処理が実用的な汚染環境の修復方法を
提供できるものとして期待されている。ここで、汚染物
質の多くは化学工業などで使用された合成物質であり、
自然界に生息する微生物によってあまり分解されないた
めその処理が容易でないものが多いが、近年、土壌汚染
を引き起こしている芳香族炭化水素や有機塩素系化合物
などの難分解性化合物を分解することができる菌株が数
多く分離されてきており、これらの微生物の利用による
環境修復に対する期待が高まっている。
【0004】とりわけ、トリクロロエチレン分解菌の開
発が盛んに進められており、その分解活性を向上させた
り、あるいはトリクロロエチレン分解酵素の誘導物質を
不要化したりした遺伝子組み換え菌の土壌への散布など
も検討されはじめてきている。ここで、発明者らはシュ
ードモナス・アルカリゲネスKB2株(FERM P−
14644)がトリクロロエチレンを分解可能であるこ
とを明らかにしており、このような微生物を利用した環
境浄化技術を普及させ、さらには、この技術を実用的か
つ社会的に有効な技術として定着させていくためには、
分解能力などにすぐれた菌の開発とともに、それらを導
入した土壌における菌の活動、増殖、伝搬、生残、つま
りは土壌中での菌の優占度、生育状況などを十分に把握
していくことが重要な課題となる。これらの課題を解決
していくためには、目的とする菌を選択的に検出するこ
とができる手法の確立が必要不可欠である。
【0005】各種細菌の検出方法として、種々の分離培
養法が用いられている。一般的には特別な培地による選
択培養を行うことが多い。この方法は簡便であるため広
く用いられるが、目的とする菌のみが必ずしも選択的に
培養されるとは限らない。たとえば、フェノールを分解
可能な菌である上記のKB2株の場合、カテコールのカ
テコール−2,3−ジオキシゲナーゼによる分解産物で
ある2−ヒドロキシムコン酸セミアルデヒドの黄色の着
色を簡便な指標とすることができる。しかしながら、カ
テコールをメタ開裂により代謝可能な他の菌が存在する
可能性もあり、厳密には黄色の着色のみをその指標とす
ることはできず、詳細な形態学的、あるいは生化学的な
性状を検査する必要がある。ここで、形態学的、あるい
は生化学的な性状から目的とする菌を検出するには数多
の熟練と経験を要し、しかもその手法は煩雑であり時間
がかかるなど、種々の実用面での問題があった。
【0006】また、目的とする菌に特異的な抗体を放射
性同位元素または蛍光色素でラベルし検出に用いる方法
が知られているが、この方法は抗体を得るのに非常に手
間がかかる点と、抗体の特異性がロットにより大きくば
らつく点が難点であった。
【0007】これらの方法にかわるものとして、生物種
に特異的な核酸の塩基配列を、それに相補的な配列を持
つオリゴヌクレオチドプライマーあるいはプローブを利
用することにより検出する方法が発表されている。特
に、リボゾーマルRNA(rRNA)は生物において必
須の細胞構成成分であり、その構造は生物の進化の過程
において比較的よく保存されている。rRNAの中でも
16S rRNAについては研究が進んでおり、多くの
生物種についてその塩基配列が同定されてきている。1
6S rRNAには種々の生物で共通に保存されている
領域と、生物種により配列の異なる可変領域のあること
が知られており、この可変領域に対応するDNAプライ
マーあるいはプローブを利用した菌の検出、同定法が近
年開発されてきた。たとえば、rRNAは細胞中に10
4個以上存在し、ハイブリダイゼーション法のターゲッ
トとしては感度の面からも非常に有効なものであるが、
ここで、目的とする菌を検出するためのプローブまたは
プライマーをいかに選択するかこそが最も困難な課題と
なっており、この方法を利用するためには目的とする細
菌の16S rRNA、あるいはその遺伝子の塩基配列
を同定する必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】先述したように、特定
の微生物を利用して土壌中の汚染物質の浄化処理を行う
場合、処理条件や生育条件を最適にするためには、その
微生物の土壌中での優占度や生育状況を知る必要があ
る。そのためには微生物を特異的に検出、計測できる方
法が必要であるが、いままでの各種細菌の検出はフェノ
ールを唯一の炭素源とする選択培地による培養や、抗体
法などによるもので、その特異性、感度、簡便さ、検出
に要する時間などの点で問題が多く、土壌中での菌の挙
動をリアルタイムでモニタリングするための簡便な方法
は見当たらないのが現状である。
【0009】本発明は上記従来技術の課題に鑑みなされ
たものであり、その目的は迅速、簡易かつ特異的に、し
かも感度よくシュードモナス・アルカリゲネス KB2
株を検出、計数する方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によって、配列表
の配列番号:1で表されるシュードモナス・アルカリゲ
ネス(Pseudomonas alcaligene
s)KB2株(以下、単にKB2株という)の16S
rRNA遺伝子が提供される。この16S rRNA遺
伝子の塩基配列に基づいて、KB2株の遺伝子工学的な
手法を用いた検出におけるプローブやプライマーとして
有用な核酸断片を得ることができる。この核酸断片は、
上記の16S rRNA遺伝子の塩基配列に基づいて得
られるプライマーとして利用可能な10〜50塩基の長
さのもの、更にはプローブとして利用可能な核酸が10
塩基から各核酸の全塩基数以下の長さのものとして提供
される。このプライマーまたはプローブとして利用され
る核酸断片には、標識物を結合し得る部位や、固相担体
と結合可能な部位が導入することがで、これらの部位を
利用して更に効率的なKB2株の検出が可能となる。
【0011】本発明は、また、これらのプライマーある
いはプローブを利用したKB2株の検出方法に関する。
すなわち、プライマーを利用した本発明によるKB2株
の検出方法は、上記のプライマー、好ましくは2種の組
み合わせからなるプライマーを用いて、例えば、下記
(1)〜(4)の工程を実施することを特徴とするもの
である。 (1)KB2株の有無を検出したい試料を準備し、
(2)必要に応じて、試料中の菌体の破砕処理を行い、
(3)試料中に所定のプライマーを加え、プライマーを
起点とした核酸鎖の伸張反応を行い、(4)工程(3)
で得られた伸張反応物について検出操作を行う。
【0012】また、プローブを利用した本発明によるK
B2株の検出方法は、前記したようなプローブの少なく
とも1種を用いることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、項目ごとに本発明を詳細に
説明する。 (KB2株の16S rRNA遺伝子)本発明における
16S rRNA遺伝子はKB2株から単離されたもの
であり、本発明におけるKB2株にはその突然変異株も
包含される。野生型のKB2株は、通産省工業技術院生
命工学工業技術研究所にブタペスト条約に基づいて寄託
されており、その受託日は平成6年11月15日であ
り、受託番号はFERMBP−5354である。また、
自然界からの取得は、例えば特開平08−154668
号公報に記載された方法で行うことができる。
【0014】本発明に係るKB2株の16S rRNA
遺伝子は、配列表の配列番号:1の塩基配列を有するも
のであり、KB2株から単離されたもので、例えば後述
する実施例に示す方法によりその塩基配列の決定がなさ
れたものである。この16SrRNA遺伝子の有する塩
基配列は、KB2株の遺伝子工学的手法を用いた検出方
法におけるプローブやプライマーとして有用な核酸断片
の塩基配列の選択の材料として有用である。また、この
この16S rRNA遺伝子の有する塩基配列と相補的
な配列もまた同様の目的に有用なものである。
【0015】(核酸断片)KB2株の遺伝子工学的手法
を用いた検出方法に使用し得るプローブやプライマーと
して有用な核酸断片としては、配列表の配列番号:1の
塩基配列またはその相補的配列から選択した部分配列ま
たは全配列を挙げることができる。更に、この核酸断片
は、プローブやプライマーとしての機能が損なわれな
い、すなわち、検出対象とする16S rRNA遺伝子
の塩基配列またはその部分配列との所定位置での結合や
ハイブリダイズが可能な範囲内での変異を有するもので
も良い。
【0016】なお、配列番号:1の塩基配列またはその
相補配列を有する核酸断片は、特にプローブとして好ま
しく、また、これらの部分塩基配列はプライマーまたは
プローブとして使用することができる。ここで、部分塩
基配列を用いる場合には、KB2株に、特異的で、他の
細菌、たとえばPs.putida、Ps.aerug
inosaなどのPseudomonas属細菌、土壌
よりよく分離されるBurkholderia属細菌、
Alcaligenes属細菌、Xanthomona
s属細菌、Agrobacterium属細菌、Ent
erobacteriaceae属細菌、Acinet
obacter属細菌などに相同性の少ない部分を選択
することが好ましい。部分塩基配列は具体的には、プラ
イマーの場合、10〜50塩基の長さのものが好まし
く、プローブの場合は10塩基の長さから検出対象とし
ての各塩基配列(例えば、16S rRNA遺伝子の全
塩基配列またはその相補配列)の全塩基数(最大塩基
数)までの長さのものが好ましい。
【0017】これらの核酸断片あるいはその部分塩基配
列は、合目的な任意の方法により調製することができ、
たとえば後述実施例に記載の方法に従い、配列全部また
は一部を化学合成してもよい。あるいは、化学合成した
プライマーを利用してPCR法で増幅し、増幅断片をそ
のままプローブとして用いることも可能である。さらに
はKB2株の遺伝子から制限酵素などを利用して直接切
り出すことも可能であり、また、それらの遺伝子をE.
coliなどのプラスミドにクローニングし、菌の増殖
の後にプラスミドを回収し、切り出して利用することも
可能である。
【0018】本発明における上記核酸断片における変異
としては、たとえば一部の塩基もしくは塩基配列の欠
失、置換または付加などがあげられる。ここで核酸断片
をプライマーとして利用する場合は、プライマーの伸張
反応に大きな影響を与えると考えられる3’末端付近は
変異のないようにするか、あるいはあっても最小限にと
どめることが好ましく、より好適には5’末端付近で変
異があるようにする。
【0019】このような、プライマーまたはプローブと
して利用可能な核酸断片または部分塩基配列は必要に応
じて標識物を結合可能な部位及び固相担体と結合可能な
部位の少なくとも1つが導入されていてもよい。ここ
で、プライマーを利用した検出を行う場合、標識物また
は固相担体と結合可能な部位が導入可能な位置はプライ
マーの伸張反応を妨げない位置ならばどこでもよいが、
可能であれば5’末端が好ましい。また、プローブを利
用した検出を行う場合、標識物または固相担体と結合可
能な部位が導入可能な位置は3’末端や5’末端の水酸
基部分さらには塩基部分やりん酸ジエステル部分などが
考えられるが、プローブの塩基配列の長さなどを考慮
し、ハイブリダイゼーションの妨げにならないようにす
ることが望ましい。
【0020】(標識物または固相担体と結合可能な部
位)上記核酸をプローブまたはプライマーとして利用す
る場合の標識物としては、放射性物質、非放射性物質の
どちらを用いてもよい。非放射性の標識物で直接標識可
能なものとしては、フルオレセイン誘導体、ローダミン
およびその誘導体などの蛍光物質、化学発光物質、遅延
蛍光物質などがあげられる。また、標識物と特異的に結
合する物質を利用し間接的に標識物を検出することも可
能である。こうした標識物としてはビオチン、ハプテン
などがあげられ、ビオチンの場合アビジンあるいはスト
レプトアビジンを、ハプテンの場合はこれに特異的に結
合する抗体を利用する。ハプテンとしては2,4−ジニ
トロフェニル基を有する化合物やジゴキシゲニンなどを
使うことができる。これらの標識物はいずれも単独ある
いは必要に応じ複数種を組み合わせて、プローブまたは
プライマーに導入可能である。
【0021】サンドイッチハイブリダイゼーションなど
核酸の特定断片を固相担体に特異的に結合する必要があ
る場合は、固相担体と結合可能な部位は、該担体と選択
的に結合可能なものであれば何であってもよい。たとえ
ば、ビオチンあるいはフルオレセイン、2,4−ジニト
ロフェニル基を有する化合物やジゴキシゲニンなどのハ
プテンがあげられ、これらはいずれも単独あるいは必要
に応じ複数種を組み合わせて、プローブまたはプライマ
ーに導入可能である。
【0022】(プローブを用いた検出法)プローブを用
いた本発明によるKB2株の検出法の一態様は、先に説
明した核酸断片をプローブとして用いる方法である。こ
のプローブを用いる検出方法には、ドットハイブリダイ
ゼーション法、サザンハイブリダイゼーション法、in
situハイブリダイゼーション法等を適用することが
でき、必要に応じて上記の標識物を利用して16S r
RNA遺伝子あるいはその予め特定された部分配列との
ハイブリッド体の検出を行うことで、KB2株の検出を
行うことができる。なお、通常のハイブリダイゼーショ
ン法を適用する場合には、常法に従ってハイブリダイゼ
ーション反応及び検出を行うことができる。また、in
situハイブリダイゼーションにおいても、本発明
における核酸断片を検出に供することが可能である。更
に、ハイブリダイゼーション操作の簡易化のためにサン
ドイッチハイブリダイゼーションを基本とする方法が開
発されており、これらの方法も本発明における核酸断片
を利用したKB2株の検出に適用することができる。
【0023】(プライマーを用いた検出法)プローブを
用いた本発明によるKB2株の検出法の他の態様は、プ
ライマーを用いた方法である。この検出法は、先に述べ
た核酸断片をプライマーとして用い、標的とする16S
rRNA遺伝子の部分塩基配列に対応する配列を有す
る核酸断片をプライマーを起点とした伸張反応により形
成してこれを検出する方法である。用いるプライマーの
数は所望とする検出精度が得られるように選択される。
【0024】より好ましい例としては、後述するような
2種の異なるプライマーによる遺伝子増幅反応により試
料中の微量核酸断片を増幅するPCR(Polymer
ase Chain Reaction)法を用いた検
出法を挙げることができる。ここで2種のプライマーの
基本的な形態としては、たとえば、2種のプライマーと
もに何の修飾もされていないもの、2種のプライマーの
うち少なくとも一方に検出可能な標識または固相担体と
結合可能な部分が導入されたもの、2種のプライマーの
うち一方に標識物が導入され、他方に固相担体と結合可
能な部位が導入されたもの、2種のプライマーともに固
相担体と結合可能な部分が導入されたもの、などがあげ
られる。
【0025】本発明によるKB2株の検出方法は前記し
たような本発明によるプライマー、好ましくは2種の組
み合わせからなるプライマーを用いて以下のように実施
することができる。
【0026】(1)KB2株の有無を検出したい試料を
準備し、(2)必要に応じて、試料中の菌体の破砕処理
を行い、(3)試料中に上記プライマーを加えプライマ
ーを起点とした核酸鎖の伸張反応を行い、(4)工程
(3)で得られた伸張反応物について検出操作を行う。
【0027】ここで、プライマー伸張反応により増幅さ
れた核酸断片の検出は、電気泳動、あるいはハイブリダ
イゼーションなどの通常用いられる方法を利用してもよ
いし、遺伝子の増幅反応においてそれぞれのプライマー
に別々の標識を導入しておき、増幅反応後生成物を固相
担体に吸着し、生成物を選択的に検出する方法などを用
いることも可能である。ここで固相担体としてはポリス
チレンボール、アガロースビーズ、ポリアクリルビー
ズ、ラテックス、ミクロタイターウェルなどの固相材料
に、プライマー中に導入された結合部位を捕捉可能であ
るような、ストレプトアビジン、抗体などを導入したも
のがあげられる。たとえば、ビオチンが導入されたプラ
イマーからのPCR産物を捕捉するには、ストレプトア
ビジンを固相に結合した担体を、フルオレセインなどが
導入されたプライマーからの伸張反応物を捕捉するに
は、それぞれに対する抗体を固相に結合した担体を用い
ればよい。さらに、固相担体を微粒子とすることによ
り、目的とする核酸を凝集、あるいは沈澱の有無により
簡便に判定することもできる。また、一方のプライマー
に固相担体と結合可能な部位を、他方のプライマーに標
識物を導入したものを用いて、伸張反応を行った反応物
を固相担体と接触させた後に不純物を適当な溶媒で洗浄
除去する方法が考案されており、目的核酸は標識物を持
つ形で該固相担体に固定され特異的に検出される。これ
ら標識物質の実際の検出は、使用する標識物質に応じて
一般的な手法を用いればよい。たとえば、標識物質がラ
ジオアイソトープであれば、そのまま活性を測定すれば
よいし、たとえばビオチンであればアビジン−酵素結合
体、また、ハプテンであれば抗体−酵素結合体などを用
いてAMPPDなどの基質と反応させ、色的、蛍光的手
段により検出を行えばよい。
【0028】また、遺伝子の増幅反応に用いる酵素、反
応条件などについてはさまざまな方法が考案されている
が、本発明における核酸断片は、種々のPCR法に利用
するのに十分な長さおよび塩基配列を有しており、これ
を用いることでKB2株の検出を行うことができるもの
である。
【0029】
【実施例】実施例1 (KB2株の16S rRNA遺伝子のクローニングと
塩基配列の決定)既知のグラム陰性好気性菌の16S
rRNAより、以下の2つの共通塩基配列を選び出し
た。 配列1:5'-GGCGAACGGGTGAGTAATAC-3'(配列番号:2) 配列2:5'-CTTCACCCCAGTCACGAACC-3'(配列番号:3)
【0030】配列1からなる合成DNAと配列2からな
る合成DNAを常法により合成し、これらをプライマー
として、KB2株から常法により調製したDNAに対し
てPCRを行った。増幅された約1.4kbのDNA断
片を、プラスミドpUC119のHinc II切断部
位に挿入し、大腸菌JM109に形質転換した。
【0031】形質転換株を、アンピシリン、IPTG、
X−galを含む寒天培地上で選択し、生じた白色コロ
ニーよりプラスミドを調製し、挿入断片の有無を調べ
た。約1.4kbのDNA断片が挿入されている組み換
えプラスミドを選択し、上記PCR断片の末端の塩基配
列をダイデオキシ法により決定した。これを既知の各種
細菌の16S rRNAの塩基配列と比較したところ、
保存領域においては非常に相同性が高く、この挿入断片
はKB2株の16S rRNA部分配列であると推定し
た。
【0032】次に、PCRを経由しない、完全長の16
S rRNA遺伝子のクローニングを以下のように行っ
た。KB2株から常法により調製したDNAを制限酵素
Sau3A Iで部分分解し、アガロースゲル電気泳動
により9〜23キロ塩基対断片を分離、精製し、これら
のDNA断片をλDASH II(STRATAGEN
E)のBamH I消化物に挿入した。Gigapac
k II Goldextract(STRATAGE
NE)を用いて、インビトロパッケージング法によりフ
ァージ粒子の調製を行い、DNAライブラリーを作製し
た。ここで、上記16S rRNA遺伝子部分断片をプ
ローブとして、該DNAライブラリーからプラークハイ
ブリダイゼーション法により陽性ファージのスクリーニ
ングを行った。陽性ファージは500個に1個程度の割
合で取得できた。常法により陽性ファージを培養の後、
塩化セシウム密度勾配法によりファージDNAを精製し
た。
【0033】塩基配列の決定は段階欠失クローンと、1
6S rRNA遺伝子内の制限酵素切断部位を利用して
得たサブクローンを用いて行った。欠失は、プラスミド
pUC119のHinc II切断部位に完全長の16
S rRNA遺伝子をリクローニングの後、Exonu
clease IIIとMung Bean Nucl
easeにより段階的に導入した。これらの段階欠失ク
ローンおよび制限酵素を利用したサブクローンを用い
て、ダイデオキシ法により塩基配列の決定を行った。こ
うして決定されたKB2株の16S rRNAの塩基配
列は、配列番号1の塩基配列である。
【0034】実施例2 (プライマーの調製)標識物あるいは固相担体と結合可
能な部位が導入されているプライマー、あるいは導入さ
れていないプライマーは、以下に示す化学合成法により
調製した。
【0035】まず、標識物あるいは固相担体と結合可能
な部位がいずれも導入されていないものは、DNA自動
合成機モデル381A(パーキンエルマー)を用いて、
ホスホアミダイト法により0.2μmolスケールで合
成を行い、OPCカートリッジ(パーキンエルマー)に
より精製した。
【0036】また、標識物あるいは固相担体と結合可能
な部位が導入されているプライマーは、まずその5’末
端にアミノ基を導入したオリゴヌクレオチドとして合成
し、その後に適当な試薬を用いて標識物あるいは固相担
体と結合可能な部位を導入した。以下にその例を示す。
【0037】5’末端にアミノ基を導入したオリゴヌク
レオチド:5'-CCTTCGGGCCTTGTGCTACTA-3'(配列番号:
4)の合成は、上述したような合成反応により5’末端
に最後の塩基(この場合はC)を付加した後、アミノリ
ンクII(パーキンエルマー)をさらに付加することに
より行い、合成終了後、OPCカートリッジにより精製
した。ビオチン化は、以下のようにして行った。1O.
D.のアミノ化オリゴヌクレオチド水溶液10μlに、
1M NaHCO3水溶液10μl、水30μl、およ
び20μg/μlのビオチニル−N−ヒドロキシサクシ
ンイミドエステル(BRL)のDMF溶液を50μl加
え、混和後室温で放置した。4時間後、セファデックス
G−50を担体としたゲルろ過にかけ、50mM TE
AB(重炭酸トリエチルアンモニウム)緩衝液(pH
7.5)で溶出し、最初のピークを集め乾固の後、TE
緩衝液(pH8.0)に溶解した。
【0038】5’末端にジニトロフェニル基(DNP)
を導入したオリゴヌクレオチド:5'-CCATCTCTGGTAAGTTC
CTGC-3'(配列番号:5)は、ビオチン標識のときと同
様に、まずその5’末端にアミノ基を導入したオリゴヌ
クレオチドとして合成および精製を行った。このように
して得た2O.D.のアミノ化オリゴヌクレオチド水溶
液180μlに、1M NaHCO3水溶液20μlを
加え、これに5%(v/v)ジニトロフルオロベンゼン
のエタノール溶液100μlを加え37℃で2時間加温
し、反応を行った。精製は、ビオチン化オリゴヌクレオ
チドと同様にゲルろ過により行い、乾固の後、TE緩衝
液(pH8.0)に溶解した。
【0039】実施例3 (プローブの調製)3’末端にビオチン標識を導入した
オリゴヌクレオチド:5'-ACGGAACGAAAAGCCTGGGGCTAATAT
CCCCGGGTCATG-3'(配列番号:6)を調製した。あらか
じめ3’末端がビオチン標識されている、0.5μmo
lスケールの3’Biotin−ONCPGカラム(C
LONTECH)を用いて、ホスホアミダイト法により
オリゴヌクレオチドを合成し、常法によりOPCカート
リッジを用いて精製、乾固の後、TE緩衝液(pH8.
0)に溶解した。
【0040】実施例4 (プライマーの特異性の評価)KB2株、JM1株、
B.cepasia KK01株、P.putidaB
H株、P.aeruginosa(IFO 308
0)、P.fluorescens(IFO 1416
0)、Alcaligenes faecalis(I
FO 14479)、Xanthomonas mal
tophilia(IFO 14161)、Enter
obacter cloacae(IFO1353
5)、E.coli JM109株の10種の細菌を用
いて、常法により各種細菌よりDNAを調製したものを
試料とし、PCR法によりプライマーの特異性を評価し
た。
【0041】なお、JM1株及びKK01株はともに通
産省工業技術院生命工学工業技術研究所にブタペスト条
約に基づいて寄託されており、受託日及び受託番号は以
下のとおりである。
【0042】JM1株: 受託日:平成7年1月10日、受託番号:FERM B
P−5352 KK01株: 受託日:平成4年3月11日、受託番号:FERM B
P−4235(Pseudomonas cepaci
a−KK01として寄託)
【0043】また、プライマーは実施例2で調製した2
種のプライマー:5'-Biotin-CCTTCGGGCCTTGTGCTACTA-3'
及び5'-DNP-CCATCTCTGGTAAGTTCCTGC-3'を用いた。PC
Rは、以下の反応溶液組成ならびに条件で行った。
【0044】50pmol/μl濃度の上記プライマー
をそれぞれ1μlずつ、酵素に添付の反応緩衝液を5μ
l、酵素に添付のdNTP混合溶液を5μl、試料DN
Aを10ng加え、さらに水を加えて反応溶液全量を5
0μlとした。これに、AmpliTaq DNA p
olymerase(宝酒造)を1unit加え、95
℃に加温して5分間保持した後、95℃・20秒、55
℃・30秒、72℃・60秒を1サイクルとした30サイ
クルの反応を行い、反応後さらに72℃で5分間保温し
た。反応後、50μlより2μlを分取し、アガロース
ゲル電気泳動、エチジウムブロマイド染色を行い、増幅
核酸鎖の検出を行った。その結果、KB2株においての
み、期待される約810塩基対の長さに、明瞭な一本の
バンドが確認できた。ここで、他の9種の菌株において
は、いかなる増幅核酸鎖もまったく検出することはでき
なかった。
【0045】実施例5 (KB2株のプライマーを用いた検出(1))実施例4
と同様にして、10種類の各種細菌よりDNAを調製し
た。これを以下の反応溶液組成、反応条件でPCRに供
した。
【0046】実施例2で調製した、20pmol/μl
濃度のプライマー、5'-Biotin-CCTTCGGGCCTTGTGCTACTA-
3'及び5'-DNP-CCATCTCTGGTAAGTTCCTGC-3'をそれぞれ1
μlずつ、酵素に添付の反応緩衝液を5μl、酵素に添
付のdNTP混合溶液を2μl、試料DNAをKB2株
は10pgを、他の細菌については10ngを加え、さ
らに水を加えて反応溶液全量を50μlとした。これ
に、AmpliTaqDNA polymerase
(宝酒造)を1unit加え、95℃に加温して5分間
保持した後、95℃・20秒、55℃・30秒、72℃・
60秒を1サイクルとした35サイクルの反応を行い、
反応後さらに72℃で5分間保温した。この反応混合液
をスピンカラムにかけ、未反応プライマーを除去した。
【0047】ストレプトアビジン固定化マイクロプレー
トに、0.15M NaCl、0.05% Tween
20を含むTris−Cl緩衝液(pH7.5)を10
0μl加えておき、これに反応後の上記混合液を10μ
l加え、室温30分間放置の後、上記緩衝液500μl
で3回洗浄した。これにアルカリ性フォスフォターゼ標
識抗DNP抗体を上述の緩衝液で2000倍に希釈した
ものを100μl加え、室温30分間放置の後、上記緩
衝液500μlで3回洗浄した。これに、4mg/ml
の濃度で1Mジエタノールアミン緩衝液に溶解した、p
−ニトロフェニルリン酸溶液を100μl加え、室温3
0分間放置の後、マイクロプレートリーダーを用いて4
05nmの吸光度を測定した。その結果、KB2株にお
いてのみ、バックグラウンドに比較し有意な吸収を確認
することができた。ここで、他の9種の菌株において
は、バックグラウンド程度の吸収を示すにとどまった。
【0048】実施例6 (KB2株のプライマーを用いた検出(2))実施例4
と同様にして、KB2株よりDNAを調製した。これを
以下の反応溶液組成、反応条件でPCRに供した。
【0049】実施例2で調製した、20pmol/μl
濃度のプライマー、5'-Biotin-CCTTCGGGCCTTGTGCTACTA-
3'及び5'-DNP-CCATCTCTGGTAAGTTCCTGC-3'をそれぞれ1
μlずつ、酵素に添付の反応緩衝液を5μl、酵素に添
付のdNTP混合溶液を2μl、試料としてKB2株よ
り調製したDNAを、10pg、1pg、100fg、
10fg加え、さらに水を加えて反応溶液全量を50μ
lとした。これに、AmpliTaq DNA pol
ymerase(宝酒造)を1unit加え、95℃に
加温して5分間保持した後、95℃・20秒、55℃・3
0秒、72℃・60秒を1サイクルとした40サイクル
の反応を行い、反応後さらに72℃で5分間保温した。
この反応混合液をスピンカラムにかけ、未反応プライマ
ーを除去した。
【0050】ストレプトアビジン固定化マイクロプレー
トに、0.15M NaCl、0.05% Tween
20を含むTris−Cl緩衝液(pH7.5)を10
0μl加えておき、これに反応後の上記混合液を10μ
l加え、室温30分間放置の後、上記緩衝液500μl
で3回洗浄した。これにアルカリ性フォスフォターゼ標
識抗DNP抗体を上述の緩衝液で2000倍に希釈した
ものを100μl加え、室温30分間放置の後、上記緩
衝液500μlで3回洗浄した。これに、4mg/ml
の濃度で1Mジエタノールアミン緩衝液に溶解した、p
−ニトロフェニルリン酸溶液を100μl加え、室温3
0分間放置の後、マイクロプレートリーダーを用いて4
05nmの吸光度を測定した。その結果、DNA量が1
0pg、1pg、100fgのものについてバックグラ
ウンドに比較し有意な吸収を確認することができた。こ
こで、DNA量が10fgのものについては、バックグ
ラウンド程度の吸収を示すにとどまった。
【0051】実施例7 (KB2株のプローブを用いた検出(1))実施例4と
同様にして、10種類の各種細菌よりDNAを調製し
た。それぞれのDNAをアルカリ変性の後、ドットブロ
ット装置(BRL)を用いて1μgずつナイロン膜(T
ropilon−45、Tropix社)にブロットし
た。80℃で2時間乾燥の後、ナイロン膜をビニールバ
ッグに入れ、プレハイブリダイゼーション溶液(6×S
SC、5×デンハルト溶液、0.5% SDS、100
μg/ml変性サケ精子DNA)を3ml加え、60℃
でプレハイブリダイゼーションを1時間行った。これ
に、ハイブリダイゼーション溶液(プレハイブリダイゼ
ーション溶液に実施例3で調製したビオチン標識オリゴ
ヌクレオチドプローブ:5'-ACGGAACGAAAAGCCTGGGGCTAAT
ATCCCCGGGTCATG-Biotin-3'を熱変性の後に100ng加
えたもの)を3ml加え、60℃で2時間ハイブリダイ
ゼーションを行った。ナイロン膜をビニールバッグから
取り出し、6×SSC、0.5% SDS溶液を用いて
60℃で5分間ずつ3回洗浄した。検出はサザンライト
(Tropix社)を用いて、アルカリ性フォスフォタ
ーゼ標識ストレプトアビジンとAMPPDによる化学発
光法を利用して、添付のプロトコルに従い行った。
【0052】その結果、KB2株DNAをブロットした
ものについてのみ、きわめて強い陽性の反応を確認でき
た。ここで、他の9種の菌株においては、陽性の反応を
検出することはできなかった。
【0053】実施例8 (KB2株のプローブを用いた検出(2))実施例4に
記載の10種類の各種細菌を常法により培養した。0.
1Mりん酸ナトリウム緩衝液(pH8.0)で洗浄の
後、前記緩衝液を用いてそれぞれの菌数が2×107
ells/mlになるよう調製した。このようにして調
製した菌懸濁液50μlに6%のホルムアルデヒド溶液
を50μl加え菌体を固定し、0.1%ゼラチン、0.
01%クロムミョウバンでコートしたスライドグラスに
30μlを滴下し、風乾した。試料を固定したスライド
グラスを、90%メタノール、3%ホルムアルデヒド溶
液に10分間浸けて菌体を再固定した後、純水で洗浄し
た。
【0054】上記処理を行ったスライドグラスを、50
mM NaBH4を含む10mMTris−Cl緩衝液
(pH8.0)に室温で30分間、遮光状態で浸した
後、純水で洗浄、風乾した。プローブは実施例3で調製
したビオチン標識オリゴヌクレオチドプローブ:5'-ACG
GAACGAAAAGCCTGGGGCTAATATCCCCGGGTCATG-Biotin-3'に、
FITC(Fluorescein isothioc
yanate)標識されたストレプトアビジンをあらか
じめ結合させたものを用いた。この標識プローブを、ハ
イブリダイゼーション溶液(0.1M Tris−Cl
緩衝液(pH8.0)、0.75M NaCl、5mM
EDTA、10%硫酸デキストラン、0.2% BS
A(Bovine Serum Albumin)、
0.01%ポリアデニル酸)で5ng/μl濃度とし、
30μlを滴下した。スライドグラスを気密性の容器に
入れて、45℃、1時間の反応を遮光状態で行った。
【0055】反応後、SET緩衝液(Tris−Cl
(pH8.0)、0.2mM EDTA、30mM N
aCl)でスライドグラスを洗浄し、遮光状態で風乾の
後、オリンパスの落射型蛍光顕微鏡で検鏡を行い蛍光の
有無を調べた。励起光源は水銀ランプを使用し、B励起
により観察を行った。検鏡の結果、KB2株については
菌体に蛍光が認められたが、他の細菌では蛍光を観察す
ることはできなかった。
【0056】
【発明の効果】本発明の核酸断片は、KB2株の16S
rRNAをコードする遺伝子であり、これらの構成塩基
またはその一部分の塩基配列をプライマーまたはプロー
ブとして利用すれば、KB2株の検出を特異的に行うこ
とができる。
【0057】また、本発明によるKB2株の検出方法
は、上記の核酸断片あるいはこれらの一部をプライマー
またはプローブとして用いるものであり、感度、特異
性、簡便さ、迅速性の点で優れたものであり、環境浄化
などの分野で多大な貢献をなすものである。
【0058】
【配列表】 配列番号:1 配列の長さ:1390 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:染色体DNA 起源 生物名:シュードモナス・アルカリゲネス KB2株 配列の特徴:16S rRNA遺伝子 配列: GGCGAACGGG TGAGTAATAC ATCGGAACGT GCCTAGTAGT GGGGGATAAC TACTCGAAAG 60 AGTAGCTAAT ACCGCATGAG ATCTACGGAT GAAAGCAGGG GACCTTCGGG CCTTGTGCTA 120 CTAGAGCGGC TGATGGCAGA TTAGGTAGTT GGTGGGGTAA AGGCTTACCA AGCCTGCGAT 180 CTGTAGCTGG TCTGAGAGGA CGACCAGCCA CACTGGGACT GAGACACGGC CCAGACTCCT 240 ACGGGAGGCA GCAGTGGGGA ATTTTGGACA ATGGGCGAAA GCCTGATCCA GCAATGCCGC 300 GTGCAGGATG AAGGCCCTCG GGTTGTAAAC TGCTTTTGTA CGGAACGAAA AGCCTGGGGC 360 TAATATCCCC GGGTCATGAC GGTACCGTAA GAATAAGCAC CGGCTAACTA CGTGCCAGCA 420 GCCGCGGTAA TACGTAGGGT GCAAGCGTTA ATCGGAATTA CTGGGCGTAA AGCGTGCGCA 480 GGCGGTTTTG TTAGACAGTG GTGAAATCCC CGGGCTCAAC CTGGGAACTG CCATTGTGAC 540 TGCAAGGCTA GAGTGCGGCA GAGGGGGATG GAATTCCGCG TGTAGCAGTG AAATGCGTAG 600 ATATGCGGAG GAACACCGAT GGCGAAGGCA ATCCCCTGGG CCTGCACTGA CGCTCATGCA 660 CGAAAGCGTG GGGAGCAAAC AGGATTAGAT ACCCTGGTAG TCCACGCCCT AAACGATGTC 720 AACTGGTTGT TGGGTCTTAA CTGACTCAGT AACGAAGCTA ACGCGTGAAG TTGACCGCCT 780 GGGGAGTACG GCCGCAAGGT TGAAACTCAA AGGAATTGAC GGGGACCCGC ACAAGCGGTG 840 GATGATGTGG TTTAATTCGA TGCAACGCGA AAAACCTTAC CCACCTTTGA CATGGCAGGA 900 ACTTACCAGA GATGGTTTGG TGCTCGAAAG AGAACCTGCA CACAGGTGCT GCATGGCTGT 960 CGTCAGCTCG TGTCGTGAGA TGTTGGGTTA AGTCCCGCAA CGAGCGCAAC CCTTGCCATT 1020 AGTTGCTACA TTCAGTTGAG CACTCTAATG GGACTGCCGG TGACAAACCG GAGGAAGGTG 1080 GGGATGACGT CAAGTCCTCA TGGCCCTTAT AGGTGGGGCT ACACACGTCA TACAATGGCT 1140 GGTACAAAGG GTTGCCAACC CGCGAGGGGG AGCTAATCCC ATAAAGCCAG TCGTAGTCCG 1200 GATCGCAGTC TGCAACTCGA CTGCGTGAAG TCGGAATCGC TAGTAATCGT GGATCAGAAT 1260 GTCACGGTGA ATACGTTCCC GGGTCTTGTA CACACCGCCC GTCACACCAT GGGAGCGGGT 1320 CTCGCCAGAA GTAGGTAGCC TAACCGCAAG GAGGGCGCTT ACCACGGCGG GGTTCGTGAC 1380 TGGGGTGAAG 1390 配列番号:2 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の特徴:16S rRNA共通配列増幅用プライマー配列 配列: GGCGAACGGG TGAGTAATAC 20 配列番号:3 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の特徴:16S rRNA共通配列増幅用プライマー配列 配列: CTTCACCCCA GTCACGAACC 20 配列番号:4 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の特徴:シュードモナス・アルカリゲネス KB2株検出用プライマー配列 配列: CCTTCGGGCC TTGTGCTACTA 21 配列番号:5 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の特徴:シュードモナス・アルカリゲネス KB2株検出用プライマー配列 配列: CCATCTCTGG TAAGTTCCTGC 21 配列番号:6 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の特徴:シュードモナス・アルカリゲネス KB2株検出用プローブ配列 配列: ACGGAACGAA AAGCCTGGGG CTAATATCCC CGGGTCATG 39
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:38) (72)発明者 野本 毅 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 4B024 AA11 AA17 AA20 BA80 CA01 CA09 CA11 DA05 DA06 EA04 GA11 HA09 HA11 4B063 QA01 QA13 QA18 QQ06 QQ19 QQ42 QR31 QR33 QR41 QR56 QR62 QR66 QR75 QS02 QS16 QS25 QX01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列表の配列番号:1の塩基配列を有す
    ることを特徴とする16S rRNA遺伝子。
  2. 【請求項2】 以下の塩基配列: (a)配列表の配列番号:1の塩基配列、または(b)
    配列表の配列番号:1の塩基配列と相補的な塩基配列、
    を有することを特徴とする核酸断片。
  3. 【請求項3】 シュードモナス・アルカリゲネス(Ps
    eudomonasalcaligenes)KB2株
    の有する16S rRNA遺伝子検出用のプライマーま
    たはプローブとして有用な核酸断片であって、 請求項2に記載の核酸断中の全配列またはその部分配
    列、あるいはこれらの配列に対して、前記16S rR
    NA遺伝子にハイブリダイズする機能を消失しない範囲
    で塩基の欠失、置換または付加による変異を施した変異
    配列を有することを特徴とするプライマーまたはプロー
    ブ用の核酸断片。
  4. 【請求項4】 前記プライマーとして利用可能な核酸が
    10〜50塩基の長さであり、前記プローブとして利用
    可能な核酸が10塩基から最大塩基数までの長さを有す
    る請求項3に記載の核酸断片。
  5. 【請求項5】 標識物を結合可能な部位及び固相担体と
    結合可能な部位の少なくとも1つが導入されている請求
    項3または4に記載の核酸断片。
  6. 【請求項6】 標識物を結合可能な部位及び固相担体と
    結合可能な部位の少なくとも1つが、前記核酸断片の
    5’末端側に導入されている請求項3〜5のいずれかに
    記載の核酸断片。
  7. 【請求項7】 標識物を結合可能な部位または固相担体
    と結合可能な部位が、ビオチン残基、2,4−ジニトロ
    フェニル基またはジゴキシゲニン残基である請求項3〜
    6のいずれかに記載の核酸断片。
  8. 【請求項8】 2種の核酸断片の組み合わせからなるシ
    ュードモナス・アルカリゲネス(Pseudomona
    s alcaligenes)KB2株の有する16S
    rRNA遺伝子検出用のプライマーセットであって、 これらの核酸断片の少なくとも一方が、請求項3〜7の
    いずれかに記載の核酸断片であることを特徴とするプラ
    イマーセット。
  9. 【請求項9】 シュードモナス・アルカリゲネス KB
    2株の存在の有無を、該株の有する16S rRNA遺
    伝子のプローブにより検出することで判定するシュード
    モナス・アルカリゲネス KB2株の検出方法であっ
    て、前記プローブとして、請求項3〜7のいずれかに記
    載の核酸断片を用いることを特徴とする検出方法。
  10. 【請求項10】 シュードモナス・アルカリゲネス K
    B2株の存在の有無を、該株の有する16S rRNA
    遺伝子のプライマーを用いて検出することで判定するシ
    ュードモナス・アルカリゲネス KB2株の検出方法で
    あって、 前記プライマーとして、請求項3〜7のいずれかに記載
    の核酸断片または請求項8に記載のプライマーセットを
    用いることを特徴とする検出方法。
  11. 【請求項11】 請求項3〜7に記載のプライマーまた
    は請求項8に記載のプライマーセットを用い、下記
    (1)〜(4)の工程: (1)シュードモナス・アルカリゲネス KB2株の存
    在の有無を検出したい試料を準備する工程、(2)必要
    に応じて、試料中の菌体の破砕処理を行う工程、(3)
    試料中に上記プライマーを加えプライマーを起点とした
    核酸鎖の伸張反応を行う工程、(4)工程(3)で得ら
    れた伸張反応物について検出操作を行う工程を有するこ
    とを特徴とするシュードモナス・アルカリゲネス KB
    2株の検出方法。
  12. 【請求項12】 プライマーの伸張反応がPCR(Po
    lymeraseChain Reaction)法に
    よる請求項11に記載の検出方法。
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