JP2000134469A - 画像読み取り装置 - Google Patents

画像読み取り装置

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JP2000134469A
JP2000134469A JP10306607A JP30660798A JP2000134469A JP 2000134469 A JP2000134469 A JP 2000134469A JP 10306607 A JP10306607 A JP 10306607A JP 30660798 A JP30660798 A JP 30660798A JP 2000134469 A JP2000134469 A JP 2000134469A
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JP10306607A
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English (en)
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Taichi Yamada
太一 山田
Yuji Toyomura
祐士 豊村
Tetsuo Tanaka
哲夫 田中
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定画像の認識のために搭載されたハードウ
ェアを流用して特定画像とは異なる原稿属性の認識を行
うことにより、特定画像の認識機能に「正」の機能を追
加し、高機能化、高画質化を図ることが可能な画像読み
取り装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 外部装置から指定された指定解像度に従
って画像を読み取り、読み取った画像データを所定の解
像度の画像データに変換し、変換した後の画像データを
処理して出力する画像読み取り装置であって、読み取っ
た画像データに基づき特定画像を認識すると共に特定画
像とは異なる少なくとも1つの原稿属性を認識する特定
画像認識部37を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、読み取った画像中
に、画像の読み取りや記録が禁止された特定画像が存在
するか否かを認識する画像認識処理を行う画像読み取り
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カラー複写機やパーソナルコンピ
ュータの入出力機器であるカラースキャナー、カラープ
リンタの飛躍的な性能向上に伴い、高精度のカラー原稿
複製物を手軽に得ることが可能になってきているが、こ
れらを悪用した紙幣や有価証券等の偽造に対して防止策
を講じる必要性が高まってきている。
【0003】取り扱う画像よりこれらの特定画像を検出
し、特定画像である場合には読み取りを停止し、あるい
は正常な印刷を禁止し、偽造物の生成を未然に防止した
りすることで偽造行為を防止することが必要となってお
り、特に複写機には特定画像を認識して複写を禁止また
は制限する画像認識機能が搭載されてきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の画像読み取り装置では、特定画像を認識して禁止ま
たは制限する画像認識機能は良心的なユーザにとっては
「負」の機能であり、このような良心的なユーザは装置
の購入に対して余計な費用を負担しているという問題点
を有していた。
【0005】この画像読み取り装置では、特定画像の認
識のために搭載されたハードウェアを流用して、例えば
原稿サイズ、原稿位置、画像の濃度ダイナミックレン
ジ、カラー・モノクロ、2値・多値等の原稿属性の認識
を行い、特定画像の認識機能に「正」の機能を追加し、
高機能化、高画質化を図ることが要求されている。
【0006】本発明は、特定画像の認識のために搭載さ
れたハードウェアを流用して特定画像とは異なる原稿属
性の認識を行うことにより、特定画像の認識機能に
「正」の機能を追加し、高機能化、高画質化を図ること
が可能な画像読み取り装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の画像読み取り装置は、外部装置から指定され
た指定解像度に従って画像を読み取り、読み取った画像
データを所定の解像度の画像データに変換し、変換した
後の画像データを処理して出力する画像読み取り装置で
あって、読み取った画像データに基づき特定画像を認識
すると共に特定画像とは異なる少なくとも1つの原稿属
性を認識する特定画像認識部を有する構成を備えてい
る。
【0008】これにより、特定画像の認識のために搭載
されたハードウェアを流用して特定画像とは異なる原稿
属性の認識を行うことにより、特定画像の認識機能に
「正」の機能を追加し、高機能化、高画質化を図ること
が可能な画像読み取り装置が得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の画像読
み取り装置は、外部装置から指定された指定解像度に従
って画像を読み取り、読み取った画像データを所定の解
像度の画像データに変換し、変換した後の画像データを
処理して出力する画像読み取り装置であって、読み取っ
た画像データに基づき特定画像を認識すると共に特定画
像とは異なる少なくとも1つの原稿属性を認識する特定
画像認識部を有することとしたものであり、特定画像と
は異なる少なくとも1つの原稿属性が認識され、特定画
像の認識機能に「正」の機能が追加され、高機能化が図
られるという作用を有する。
【0010】請求項2に記載の画像読み取り装置は、請
求項1に記載の画像読み取り装置において、読み取った
画像データを指定解像度に変換する解像度変換部と、解
像度変換部で解像度が変換された画像データに基づき特
定画像を認識すると共に特定画像とは異なる少なくとも
1つの原稿属性を認識する特定画像認識部を有すること
としたものであり、解像度変換部で解像度が変換された
画像データに基づき、特定画像とは異なる少なくとも1
つの原稿属性が認識され、特定画像の認識機能に「正」
の機能が追加され、高機能化が図られ、また解像度変換
部からの画像データの使用により高画質化も可能になる
という作用を有する。
【0011】請求項3に記載の画像読み取り装置は、外
部装置から指定された指定解像度に従って画像を読み取
り、読み取った画像データを画像メモリに格納すると共
に所定の解像度の画像データに変換し、変換した後の画
像データを処理して出力する画像読み取り装置であっ
て、画像メモリに格納された画像データに基づき特定画
像を認識すると共に特定画像とは異なる少なくとも1つ
の原稿属性を認識する特定画像認識部を有することとし
たものであり、画像メモリに格納された画像データに基
づき、特定画像とは異なる少なくとも1つの原稿属性が
認識され、特定画像の認識機能に「正」の機能が追加さ
れ、高機能化が図られ、また画像メモリの使用により高
画質化も可能になるという作用を有する。
【0012】請求項4に記載の画像読み取り装置は、請
求項3に記載の画像読み取り装置において、読み取った
画像データを指定解像度に変換する解像度変換部と、解
像度変換部で解像度が変換された画像データを格納する
画像メモリと、解像度変換部で解像度が変換された画像
データに基づき特定画像を認識すると共に画像メモリに
格納された画像データに基づき特定画像とは異なる少な
くとも1つの原稿属性を認識する特定画像認識部を有す
ることとしたものであり、画像メモリに格納された解像
度変換後の画像データに基づき、特定画像とは異なる少
なくとも1つの原稿属性が認識され、特定画像の認識機
能に「正」の機能が追加され、高機能化が図られ、また
画像メモリの使用により高画質化も可能になるという作
用を有する。
【0013】請求項5に記載の画像読み取り装置は、請
求項3又は4に記載の画像読み取り装置において、特定
画像認識部が、画像メモリを参照して、読み取り対象で
ある原稿について、画像サイズ、濃度ダイナミックレン
ジ、カラー・モノクロ、2値・多値の少なくとも1原稿
属性を認識することとしたものであり、特定画像とは異
なる少なくとも1つの原稿属性が確実に認識され、特定
画像の認識機能に「正」の機能が追加され、高機能化が
図られるという作用を有する。
【0014】請求項6に記載の画像読み取り装置は、請
求項1乃至5のいずれか1に記載の画像読み取り装置に
おいて、特定画像認識部は、特定画像の認識、特定画像
とは異なる少なくとも1つの原稿属性の認識を行う中央
演算処理装置を有することとしたものであり、ソフトウ
ェアにより原稿属性の変更、追加等の拡張性が向上し、
原稿属性認識の柔軟性が向上するという作用を有する。
【0015】以下、本発明の実施の形態について、図1
〜図34を参照しながら説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1による画
像読み取り装置を有する画像複写システムを示す構成図
である。
【0016】図1において、1は原稿を読み取ってデジ
タルカラー画像データをホストコンピュータ等の外部装
置に出力する画像読み取り装置、2は外部から転送され
た画像データに基づいてカラー画像を形成する画像記録
装置、3は画像読み取り装置1に対して複数種類のコマ
ンドを出力して画像データを取得したり、画像記録装置
2に対して画像データを出力するホストコンピュータ、
4は画像読み取り装置1と画像記録装置2とホストコン
ピュータ3とを相互に接続するケーブルである。このケ
ーブル4によって画像データおよびコマンドデータが各
装置間で双方向で通信される。
【0017】本実施の形態では、画像読み取り装置1と
画像記録装置2とホストコンピュータ3とはSCSI
(Small Computer System In
te−rface)により互いに通信しており、画像記
録装置2は、ホストコンピュータ3の介在なしに、画像
読み取り装置1に複数のコマンドを発行して画像読み取
り装置1から画像データを入手し、入手した画像データ
に基づき画像を形成することもできる。
【0018】次に、画像読み取り装置1の構成と動作に
ついて説明する。図2は図1の画像複写システムにおけ
る画像読み取り装置1を示す概略断面図である。
【0019】図2において、5は画像読み取り装置本
体、6は読み取らせる原稿を載置する原稿ガラス、7は
原稿を走査して読みとるキャリッジ、8はキャリッジを
駆動する駆動源としてのステッピングモータ、9は駆動
プーリ、10はタイミングベルト、11はベルト、12
は従動プーリ、13は原稿ガラス6上に載置された原
稿、14は支持部15によって開閉可能に支持されてい
る原稿カバー、16は基準取得位置である。キャリッジ
7は図示しないシャフト、レール等の支持部材により支
持され、移動方向を一方向に規制されている。po1は
キャリッジ7のホームポジションであり、画像読み取り
装置1が待機中の場合は、キャリッジ7は必ずホームポ
ジションpo1に位置している。また、駆動源8で発生
した動力は、タイミングベルト10によって駆動プーリ
9に伝達される。ベルト11は駆動プーリ9と従動プー
リ12の間に張られ、駆動プーリ9の回転に伴ってキャ
リッジ7を方向d1及びその逆方向に移動させる。原稿
13はキャリッジ7の移動によりライン単位に読み取ら
れる。また、基準取得位置16の原稿ガラス上には白色
の基準板が張り付けられている。
【0020】図3は画像読み取り装置1のキャリッジ7
の内部構造を示す概略断面図である。
【0021】図3において、17は原稿を照射するラン
プ、18は実質的に画像読み取り位置を特定するアパー
チャ、19a、19bは原稿からの反射光を反射する反
射ミラー、20は光学情報を電気信号に変換するイメー
ジセンサ、21はイメージセンサ20上にイメージを結
像させる結像レンズである。イメージセンサ20はキャ
リッジ7の内部に固定されており、原稿13から反射さ
れ、反射ミラー19a、19b及び結像レンズ21によ
り縮小されて結像した光学情報を原稿面と1対1の関係
で読み取る。なお、イメージセンサ20を含むキャリッ
ジ7、モータ8等は画像読み取り部を構成する。
【0022】以上の様に構成された画像読み取り装置1
について、図2及び図3を用いて、その動作を説明す
る。
【0023】画像読み取り装置1の電源が投入される
と、キャリッジ7は初期位置にかかわらず、ホームポジ
ションpo1に復帰する。その後、アパーチャ18が基
準板の直下となる基準取得位置16に移動し、ランプ1
7を点灯して基準板を実際に読み取り、イメージセンサ
20から出力されるアナログ信号に対する増幅率の決
定、及び白黒レベルの補正(シェーディング補正)等を
行なう。その後再度ホームポジションpo1に復帰し、
待機状態となる。
【0024】次に、画像読み取り装置1の単独の読み取
り動作について説明する。図1に示すホストコンピュー
タ3などの外部装置より、読み取り解像度、読み取り範
囲等の設定を行なった後、原稿の読み取り命令が出され
ると、ランプ17を点灯すると共に駆動源8を回転し、
タイミングベルト10、駆動プーリ9、ベルト11及び
従動プーリ12を介して駆動力をキャリッジ7に伝達
し、キャリッジ7を方向d1に移動させる。この方向d
1を副走査方向と呼称する。ホストコンピュータ3から
設定された読み取り範囲に対応した領域の先頭にキャリ
ッジ7が到達する直前に、ホストコンピュータ3から予
め設定された読み取り解像度に対応した速度に駆動速度
を変更し、原稿ガラス6上に載置された原稿の読み取り
を開始する。原稿13は、原稿ガラス6を通してランプ
17により照明され、原稿からの反射光は反射ミラー1
9a、19bにより反射され、結像レンズ21によりイ
メージセンサ20上に縮小して結像され、電気信号に変
換される。指定された読み取り範囲に対する読み取り動
作が終了すると、キャリッジ7を方向d1とは逆方向に
移動させ、ホームポジションpo1に復帰させる。
【0025】次に、画像読み取り装置1の光学系につい
て説明する。図4は画像読み取り装置1の光学系の詳細
を示す斜視図である。図4では、図面を見易くするた
め、反射ミラー19a、19bは線で表現されている。
図4において、22RはRed(赤)の信号を読み取る
ラインセンサアレイRであり、22GはGreen
(緑)の信号を読み取るラインセンサアレイGであり、
22BはBlue(青)の信号を読み取るラインセンサ
アレイBである。各ラインセンサアレイの表面には読み
取るべき色に対応したカラーフィルタが装着されてい
る。このように本実施の形態では、いわゆる3ラインカ
ラーセンサーを用いて画像を読み取っている。なおこの
ラインセンサアレイの方向を主走査方向と呼称する。ま
た23RはラインセンサアレイRで読み取られる原稿ガ
ラス6上の位置を示す読み取りラインであり、22Gは
ラインセンサアレイGで読み取られる原稿ガラス6上の
位置を示す読み取りラインであり、22Bはラインセン
サアレイBで読み取られる原稿ガラス6上の位置を示す
読み取りラインである。3ラインカラーセンサーは各色
を読み取るラインセンサアレイの位置が異なっているた
め、原稿の1つの位置(ライン)を同時にを読み取るこ
とはできない。このため後述するように、得られた画像
データを所定量遅延させることが必要となる。
【0026】図5は、画像読み取り装置1の画像データ
処理部を示すブロック図である。図5において、8はモ
ータ、20はイメージセンサ、24は増幅・A/D変換
器、25はシェーディング補正部、26はライン補正
部、27は第1の解像度変換部、28は色処理部、29
はバッファ、30はインタフェース、31は他の装置
(例えば画像記録装置2やホストコンピュータ3)、3
2はCPU、33はモータ制御部、34、35、36は
制御信号線、37は特定画像認識部、38は第2の解像
度変換部、39は認識部、40はシリアル通信ラインで
ある。イメージセンサ20は、前述したように、3ライ
ンのセンサアレイで構成され、アナログ画像情報をR,
G,B各色のライン単位に出力する。増幅・A/D変換
器24は、イメージセンサ20から出力されたアナログ
画像情報を所定のゲインにて増幅すると共に、A/D変
換器によって増幅されたアナログ信号をデジタル信号に
変換する。シェーディング補正部25は、入力されたデ
ジタル画像信号を、予め取得しておいた白と黒のダイナ
ミックレンジに対して正規化する。ライン補正部26
は、前述した各色のラインセンサアレイ位置の異なりを
補正し、R,G,Bの各ラインが同一の原稿位置(ライ
ン)を読み取ったのと等価にする。ライン補正部26の
動作については後に詳細に説明する。第1の解像度変換
部27は、ホストコンピュータ3や画像記録装置2から
指定されたパラメータに基づいて、ライン補正部26か
ら出力される画像データの解像度を変換する。第1の解
像度変換部27の動作についても後に詳細に説明する。
色処理部28は、ラインセンサアレイ上のカラーフィル
タに存在する分光スペクトル上の不要吸収帯の影響を減
らすことで、鮮やかな色再現ができるようにする。バッ
ファ29は、上記過程で処理された画像データを一旦格
納する。これは外部との通信速度の差を吸収し、より高
速に画像データを外部装置に出力するための部である。
本実施の形態では、画像読み取り装置1と他の装置31
とはSCSIにより接続されており、画像読み取り装置
1はSCSIを経由して画像データを他の装置31に対
して出力すると共に、他の装置31から読み取り範囲や
読み取り解像度などの読み取りパラメータを入手するこ
とができる。CPU32は画像読み取り装置1の動作シ
ーケンスなどを制御する。モータ制御部33は、画像読
み取り装置1のキャリッジ7を移動させるモータ8に対
して駆動信号(より正しくはステッピングモータ8に対
する励磁信号)を出力する。CPU32は、制御信号a
によりライン補正部26の動作内容を制御し、制御信号
bにより第1の解像度変換部27の動作内容を制御し、
制御信号cによりモータ制御部33を介してモータ8の
回転速度を制御する。特定画像認識部37は、読み取っ
た画像データ中に特定画像が存在するか否かを検出す
る。第2の解像度変換部38は、読み取った画像データ
をたとえば75dpi(dot per inch)の
解像度に変換する。認識部39は、第2の解像度変換部
38で所定の解像度に変換された画像データに基づき特
定画像を認識する。シリアル通信ライン40は、認識部
39とCPU32の間を結んでおり、認識部39とCP
U32は双方向に通信を行うことで情報をやりとりする
ことができる。特定画像認識部37の構成及び動作につ
いては後に詳細に説明する。
【0027】次に、ライン補正部16について説明す
る。まず、図6を用いて、画像読み取り装置の光学系に
ついて詳細に説明する。図6は、画像読み取り装置のキ
ャリッジ7を側面から見た際の模式図である。説明を簡
単にするために、図3で示したランプ17やアパーチャ
18は省いてある。イメージセンサ20に配置されたラ
インセンサアレイ22RはRedの画像情報を読み取る
が、原稿ガラス6における読み取りラインの位置はPR
である。またラインセンサアレイ22GはGreenの
画像情報を読み取るが、原稿ガラス6における読み取り
ラインの位置はPGである。またラインセンサアレイ2
2BはBlueの画像情報を読み取るが、原稿ガラス6
における読み取りラインの位置はPBである。今現在、
画像を読み取っていると仮定すると、キャリッジ7は副
走査方向(d1)方向に移動しており、原稿13に対し
て、まずPBの位置が読み取りラインとなり、次にPG
の位置が、最後にPRの位置が読み取りラインとなる。
つまり原稿の同一位置(ライン)に基づけば、まずBl
ueの画像データが得られ、次にGreen、最後にR
edの画像データが得られる。最初に得たBlueの画
像データと、次に得たGreenの画像データを所定の
ライン数分保持しておき、Redの画像データが得られ
た際に、保持しておいたBlueとGreenの画像デ
ータを出力すれば、R、G、Bのライン位置を揃えて出
力することができる。
【0028】次に、イメージセンサ20単体の構成につ
いて説明する。図7はイメージセンサ20をラインセン
サアレイ側から見た説明図である。各色のラインセンサ
アレイは主走査方向に一列に配置されており、副走査方
向において、各色のラインセンサアレイ間にはそれぞれ
L1、L2の間隔が存在する。
【0029】さて、図7において、白四角“□”はライ
ンセンサアレイの個々の画素を示しているが、以降簡単
のため、白四角“□”を画像読み取り装置の600dp
iにおける1画素のサイズとする。一般的なイメージセ
ンサではL1とL2は等しく、かつL1とL2はそれぞ
れ読み取り画素サイズの整数倍の値を持っている。例え
ば本実施の形態では、L1とL2は600dpiのライ
ンに換算すると8本分、即ち各色のラインセンサアレイ
は600dpi/8=75dpiのピッチで配置されて
いる。このような構造のイメージセンサでは同一の位置
(ライン)を同時に読み取ることができないことは既に
述べたとおりであり、これを補正するのがライン補正部
26である。
【0030】次に、図8を用いてライン補正部26の動
作について詳細に説明する。図8はライン補正部26の
動作原理を示す説明図である。図8において、50はG
reenの画像データをライン単位に格納するメモリ領
域であり、51はBlueの画像データをライン単位に
格納するメモリ領域である。
【0031】本実施の形態における画像読み取り装置
は、原稿の同一ラインに対して、Blue、Gree
n、Redの順に読み取られていく。各ラインセンサア
レイの間隔は600dpiのライン8本分であるから、
600dpiで画像を読み取る場合、Greenの画像
データに関しては8ライン分の画像データを、またBl
ueの画像データに関しては16ライン分の画像データ
を蓄積しておき、Redの画像データを読み取った時
に、Greenの画像データに関しては8ライン前の画
像データを、またBlueの画像データに関しては16
ライン前の画像データを出力すれば、原稿上で同一の位
置に対して読み取りを行ったのと同じことになる。この
ようにすれば副走査方向に関して一旦600dpiで読
み取って、上述のライン補正を行った後に低い解像度に
変換することで、600dpiより低い解像度であれ
ば、全ての解像度で画像を読み取ることができる。しか
しこの場合、必ず600dpiで一旦画像を読み取ると
いう前提があるため、読み取り速度を高速化することが
できない。この問題に対しては、キャリッジを副走査方
向により高速に移動させながら画像を読み取り、かつラ
イン補正部26の設定を変えることで対応が可能であ
る。
【0032】図9は副走査方向に300dpiの解像度
で画像を読み取る場合のライン補正部の動作を示す説明
図である。600dpiで原稿を読み取る時のキャリッ
ジの移動速度、即ち副走査方向d1への移動速度をVと
すると、300dpiで原稿を読み取る時のキャリッジ
の移動速度は2Vに設定される。つまりキャリッジの移
動速度は600dpi読み取り時の2倍に設定するので
ある。任意の読み取り解像度におけるキャリッジ移動速
度Vxは、例えば基準の読み取り解像度を600dp
i、600dpiの読み取りにおけるキャリッジ移動速
度をV、実際の読み取り解像度をX[dpi]、とする
と、 Vx=(600/X)×V・・・・・・・・・・・・・・(1) と表わすことができる。
【0033】さて、300dpiで画像を読み取るケー
スではキャリッジの移動速度は600dpiの2倍であ
るから、単位時間あたりの移動距離も2倍になる。各色
のラインセンサアレイ間の距離は常に変わらないので、
キャリッジの移動速度が2倍になれば、画像読み取り装
置が1ラインの画像データを読み取る際に移動する距離
も2倍になり、格納しておく画像データのライン数は1
/2でよい。つまり図9に示すように、各ラインセンサ
アレイの間隔は600dpiのライン8本分、即ち30
0dpiのライン4本分であるから、300dpiで画
像を読み取る場合、Greenの画像データに関しては
4ライン分の画像データを、またBlueの画像データ
に関しては8ライン分の画像データを蓄積しておき、R
edの画像データを読み取った時に、Greenの画像
データに関しては4ライン前の画像データを、またBl
ueの画像データに関しては8ライン前の画像データを
出力すれば、原稿上で同一の位置に対して読み取りを行
ったのと同じことになる。
【0034】以上を一般化したものを(表1)に示す。
【0035】
【表1】
【0036】即ち本実施の形態においては、(表1)に
示すとおり、読み取り解像度は75dpiを基準として
整数倍Nに設定される。このときGreenメモリ50
に格納されたGreen画像データの遅延ライン数は
N、Blueメモリ51に格納されたBlue画像デー
タの遅延ライン数は2Nと一般化できる。これらの設定
は図5において、CPU32から制御信号線34によっ
てライン補正部26に対して行なわれる。また各解像度
におけるキャリッジ移動速度Vxは(1)式で与えられ
る。この設定は、図5において、CPU32から制御信
号cによって、モータ制御部33に対して行なわれる。
【0037】以上述べてきたように、イメージセンサ2
0のラインセンサアレイの位置が異なることに起因する
読み取り位置の違いは補正され、ライン補正部26から
出力される画像データは、原稿の同一ラインを読み取っ
たのと同等な状態になる。
【0038】次に、解像度変換部27について説明す
る。以上述べてきたように、ライン補正部26は、キャ
リッジ移動方向、即ち副走査方向に対して、各色の読み
取り位置の違いを補正する。このときの読み取り解像度
の指定は離散的な値をとっているが、実際の画像読み取
り装置1は、ホストコンピュータ3や画像記録装置2か
ら1dpi単位に読み取り解像度の指定を受け付け、画
像データを修正して出力する。またライン補正部26で
行う処理は副走査方向に対する位置合わせであり、主走
査方向の画像データに対しては何ら変換もおこなってい
ない。主走査方向および副走査方向の画像データに対す
る処理を行うのが第1の解像度変換部27である。
【0039】以降、第1の解像度変換部27における処
理を詳細に説明する。まず図5を用いて説明する。簡単
のため画像読み取り装置1に対して、外部から200d
piの読み取り指定(指定解像度)があったと仮定す
る。200dpiによる読み取りが指定されると、CP
U32は、モータ制御部33に対して、225dpiの
読み取り解像度に対するキャリッジ移動速度を設定す
る。これは(表1)によれば、600dpi時のキャリ
ッジ移動速度Vに対して2.7倍の速度である。次に、
CPU32はライン補正部26に対して、同様に225
dpiの読み取り解像度に対する設定を行う。すなわち
Greenメモリの遅延量を3ライン分に、Blueメ
モリの遅延量を6ライン分に夫々設定する(図8または
図9を参照)。これらの設定を行って画像を読み取る
と、ライン補正部26からは、副走査方向に関して22
5dpiに変換された画像データが出力される。ここで
は例として200dpiの解像度を指定された場合に
は、225dpiの解像度で画像を読み取るケースにつ
いて説明しているが、本実施の形態における画像読み取
り装置1に対する読み取り解像度の指定値と、モータ制
御部33およびライン補正部26に対する設定内容、即
ち実際の読み取り解像度の関係を(表2)に示す。
【0040】
【表2】
【0041】図10は、解像度変換のアルゴリズムを示
す説明図である。まず、主走査方向に対する解像度変換
アルゴリズムについて、図10を用いて詳細に説明す
る。図10において、53は600dpiの1画素を示
す。ただし説明を容易にするため、実際の画素サイズを
無視し、600dpiの1画素の中心位置を示してい
る。600dpiの各画素には先頭画素から順に、P6
000,P6001,P6002・・・P6006の番
号が付与されており、これらは画素の位置を示す符号で
ある。以下便宜的に、これらの位置に対する画素の値、
例えばP6000の位置に対応する画素の値(画素値)
を*P6000のように表わす(つまりC言語における
ポインタの概念を援用した)。
【0042】最初に、600dpiの画像情報を200
dpiに変換する場合について説明する。変換後の先頭
画素の位置は常に600dpiの先頭画素、即ちP60
00の位置に揃えるものとする。従って、200dpi
の先頭画素位置は、P6000と同じP2000とな
る。場所が同じであるから、画素値もP6000と同じ
値、すなわち*P6000を採用する。次の画素位置は
P2001であるが、この画素値を得るために、P20
01の場所を600dpiの画素位置で表わすことを考
える。単純な比例式を用いて(600/200)×1=
3であるから、P2001=P6003である。従って
P2001の位置の画素値は*P2001=*P600
3となる。同様にして、*P2002=*P6006も
求めることができる。
【0043】次に、600dpiの画像情報を300d
piに変換する場合について説明する。変換後の先頭画
素の位置は常に600dpiの先頭画素、即ちP600
0の位置に揃えるものとする。300dpiの先頭画素
位置は、P6000と同じであるから、画素値もP60
00と同じ値、すなわち*P6000を採用する。次の
画素位置はP3001であるが、この画素値を得るため
に、P3001の場所を600dpiの画素位置で表わ
すことを考える。単純な比例式を用いて(600/30
0)×1=2であるから、P3001=P6002であ
る。従ってP3001の位置の画素値は*P3001=
*P6002となる。同様にして、*P3002=*P
6004、更に*P3003=*P6006と求めるこ
とができる。
【0044】次に、600dpiの画像情報を400d
piに変換する場合について説明する。変換後の先頭画
素の位置は常に600dpiの先頭画素、即ちP600
0の位置に揃えるものとする。400dpiの先頭画素
位置は、P6000と同じであるから、画素値もP60
00と同じ値、すなわち*P6000を採用する。次の
画素位置はP4001であるが、この画素値を得るため
に、P4001の場所を600dpiの画素位置で表わ
すことを考える。単純な比例式を用いて計算すると、
(600/400)×1=1.5となり、P4001は
P6001とP6002の間に存在することが分かる。
そこで1.5という位置情報を用いてP4001の画素
値は式(2)のように計算される。
【0045】 *P4001=(1.5−1)×(*P6001)+(2−1.5)×(*P 6002)・・・・・・・・・(2) これは解像度変換後の画素が存在する位置を600dp
iの画素位置を基準として求め、隣接する600dpi
の画素との距離に基づいて重み付け演算を行うことで、
解像度変換後の画素値を求めていることにほかならな
い。P4002について上記の考え方を適用すると、
(600/400)×2=3となり、P4002はP6
003の位置に存在することが分かる。従って*P40
02=*P6003である。更にP4003について上
記の考え方を適用すると、(600/400)×3=
4.5となり、P4003はP6004とP6005の
間に存在することが分かる。そこで4.5という位置情
報を用いてP4003の画素値は式(3)のように計算
される。
【0046】 *P4003=(4.5−3)×(*P6004)+(5−4.5)×(*P 6005)・・・・・・・・・・・・(3) 以降の画素についても同様にして画素値を求めることが
できる。
【0047】また、500dpiへの解像度変換につい
ても全く同じ考え方で処理することができる。
【0048】さて、上述のごとく主走査方向の解像度変
換処理として、600dpiから他の解像度への変換を
説明してきたが、これは読み取り解像度が600dpi
に限って適用される演算方法ではなく、元の解像度と変
換後の解像度が分かっていれば、あらゆる場合に適用可
能な方法である。例えばライン補正によって225dp
iの解像度で出力された副走査方向の画像データについ
ても全く同様にして例えば200dpiに変換ができ
る。本実施の形態では副走査方向の解像度変換について
も以上説明してきた方法を用いている。すなわち、主走
査方向、副走査方向共に解像度変換を行って所定の解像
度を得ている。
【0049】次に、図5と図11を併用して特定画像認
識部37について詳細に説明する。図11は特定画像認
識部37の構成を詳細に示すブロック図である。
【0050】図11において、インタフェース30、他
の装置31、CPU32、シリアル通信ライン40は図
5と同様のものである。38は第2の解像度変換部、5
4はメモリ、55は特徴色カウンタ、56はテンプレー
ト選択部、57はテンプレート格納メモリ、58はバッ
ファ、59は認識用CPU(中央演算処理装置)、60
は主・副画素カウンタ、61はROM、62は制御信号
dを伝送する制御信号線、63は割り込み信号eを伝送
する割り込み線、64は作業用RAMである。第2の解
像度変換部38は、入力された画像データを所定の解像
度の画像データに変換する。メモリ54には、第2の解
像度変換部38で所定の解像度に変換された画像データ
が一旦格納される。特徴色カウンタ55は、予め定めら
れた複数色の範囲の画像データ個数をカウントして特徴
ベクトルデータを生成する。テンプレート選択部56
は、特徴色カウンタ55で生成された特徴ベクトルデー
タを予め準備した複数のテンプレートと比較し、最もユ
ークリッド距離が近いテンプレートを選択する。テンプ
レート格納メモリ57には、テンプレート選択部56で
特徴ベクトルとの比較に用いる複数のテンプレートが格
納されている。バッファ58は、特徴色カウンタ55で
カウントした特徴色のカウント値、テンプレート選択部
57で選択されたテンプレートの番号、および特徴ベク
トルデータとテンプレートのユークリッド距離を格納す
る。認識用CPU59は、画像中に特定画像が含まれる
か否かを認識する。主・副画素カウンタ60は、入力さ
れた画像データの個数を主走査方向と副走査方向にカウ
ントし、所定のカウント数となる毎に認識用CPU59
に割り込み信号eを出力する。ROM61には、認識プ
ログラムやテンプレート格納メモリ57に格納するテン
プレートデータ、特徴色カウンタ55で使用する色範囲
の情報などが格納されている。認識用CPU59は、制
御信号dにより、第2の解像度変換部38に対して制御
パラメータ等を通知する。
【0051】次に、第2の解像度変換部38について詳
細に説明する。第2の解像度変換部の入力は、第1の解
像度変換部27の前段から行なわれるが、その理由につ
いて以下に説明する。ライン補正部26から出力される
画像データは前述したように、各色のラインセンサアレ
イの位置が異なることに起因する副走査方向のRGBラ
イン間距離を補正している。この時点では主走査方向の
解像度は、イメージセンサ20が出力したままであり、
なんの処理もなされていない。即ち、前述してきた構成
では、ライン補正部26から主走査方向に関しては、6
00dpiの解像度を有する画像データが出力されてい
る。このようにライン補正部26から出力された時点で
は、主走査方向の解像度は、他の装置31による読み取
り解像度の指定にかかわらず、常に600dpiに固定
であるため、これを所定の解像度、例えば75dpiに
変換するのは、ただ一つの、それもパラメータ不変の処
理系で行える。もし第1の解像度変換部27の出力を用
いて、所定の解像度、例えば75dpiに変換しようと
すると、様々な解像度の画像データを取り扱わねばなら
ないため、ハードウェアが複雑になってしまう。また、
副走査方向に関しては、ライン補正部26から出力され
るラインデータは(表2)に示すように、75dpi,
150dpi,225dpi,300dpi,375d
pi,450dpi,525dpi,600dpiのい
ずれかである。最も重要な点は、これらは全て75dp
iの整数倍となっていることである。これらのデータを
上記所定の解像度、75dpiに変換することは極めて
容易に行える。
【0052】さて、特定画像認識部37の認識用CPU
59は、シリアル通信ライン40で画像読み取り装置1
のCPU32と接続されている。CPU32はインタフ
ェース30を介して他の装置31から転送されてきた画
像読み取り条件を得て、これに基づき画像読み取り装置
1のライン補正部26、第1の解像度変換部27、モー
タ制御部33を制御することは既に述べたとおりだが、
CPU32は、これらの解像度に関する読み取り条件を
シリアル通信ライン40を介して、認識用CPU59に
も通知する。これにより認識用CPU59は、これから
読み取られる画像の解像度を知ることができる。この情
報に基づき、認識用CPU59は制御信号dにより、第
2の解像度変換部38に対して、副走査方向の処理、よ
り具体的には全ラインに対する間引き率を指定する。も
ちろん主走査方向は、読み取り解像度によらず一定であ
るのでライン内の画素間引き率は固定である。(表3)
に第2の解像度変換部38に対する間引き率の設定内容
を示す。
【0053】
【表3】
【0054】このように、主走査方向は固定の画素間引
き率を2とすることで、600dpiの画像データは常
に300dpiに変換される。このように間引き処理を
行うことで、以降に処理すべき画像データ量を大幅に減
らすことができる。副走査方向は読み取り解像度に応じ
てライン間引き率を変えている。これにより、間引き率
後解像度の欄に示すように、主走査×副走査の解像度は
300dpi×75dpiまたは300dpi×150
dpiに変換される。上記間引き処理は第2の解像度変
換部38の間引き部(図示しない)で行われる。
【0055】次に、間引き処理によって得られた画像デ
ータを平均化処理により、主走査・副走査方向とも75
dpiに変換する。以降、この75dpiを所定の解像
度と呼称する。まず間引き処理により主走査方向300
dpi×副走査方向75dpiに変換した場合は、主走
査方向の画素を4つと、副走査方向1ライン分の画素を
用いて、4×1画素の値を平均化処理する。また間引き
処理により主走査方向300dpi×副走査方向150
dpiに変換した場合は、主走査方向の画素を4つと、
副走査方向2ライン分の画素を用いて、4×2画素の値
を平均化処理する。上記平均化処理は第2の解像度変換
部38の平均化部(図示しない)で行われる。
【0056】以上の処理によって、主走査・副走査方向
とも75dpiの所定解像度の画像データを取得する。
【0057】さて、この75dpiの解像度は、本来画
像読み取り装置1が持っている光学解像度、例えば本実
施の形態の画像読み取り装置1の光学解像度600dp
iと比べて十分小さな値である。このように装置の持つ
光学解像度より十分小さな解像度に変換された画像デー
タを用いて特定画像を認識することで、他の装置31か
ら指定された読み取り解像度(指定解像度)に依存せず
に、特定画像を認識することができる。このことは特定
画像を認識する際に固定的な解像度を実質的になくすこ
とができるから、例えば一度縮小コピーをした上で再度
拡大コピーを行って、複写が禁止されている画像をコピ
ーするような(すなわち解像度を低から高へそして高か
ら低へと変換して元の解像度とするような)悪質な行為
も防止することができる。
【0058】また、上述してきた説明では直接触れてい
ないが、600dpi以上の解像度を指定された場合
も、第2の解像度変換部38の設定を変えることで、容
易に対応できることは言うまでもない。更に、所定の解
像度は75dpiに限定されない。例えば、画像読み取
り装置1の光学解像度が2400dpiであれば、30
0dpiを所定の解像度として処理を行ってもなんら差
し支えない。また画像読み取り装置1の光学解像度が6
00dpi程度だとしても、その装置の読み取り解像度
範囲が150dpiから設定されているのなら、所定の
解像度は150dpiとしてもよい。所定の解像度は、
画像読み取り装置1の読み取り解像度範囲に応じて柔軟
に定めることができるが、我々の行った実験によれば、
既存の、特にフラットベッド型の画像読み取り装置にお
いては、300dpi以下、75dpi以上を所定の解
像度とすれば、特定画像を精度上なんら問題なく認識す
ることができる。
【0059】さて、以上述べてきたように、本実施の形
態では、間引き処理と平均化処理によって、ライン補正
部26の出力を所定の解像度に変換するが、少なくとも
主走査方向の画像データについては必ず平均化処理を行
っている。本実施の形態では画像読み取り装置1から得
たRGB画像データに基づいて特定画像を認識するが、
画像読み取り装置1では、イメージセンサ20の位置精
度やキャリッジの駆動精度などに限界があり、特に画像
のエッジ部分で色味の情報が正しく反映されない場合が
ある。間引き処理ではエッジ部で誤った画像濃度が確率
的に発生する虞があるため、本実施の形態では、所定の
解像度に変換する場合に、間引き処理よりも平均化処理
を優先させ、少なくとも主走査方向に関しては必ず平均
化処理を行うようにしている。またこの論拠に立てば
(表2)において副走査方向の実読み取り解像度が52
5dpiの場合などは、処理ブロックサイズは大きくな
るが、間引き処理を行わず平均化処理のみを行う方法も
考えられるし、画像読み取り装置の精度が悪い場合は誤
判定を少なくする有効な手段となる。
【0060】次に、画像読み取り装置1における特定画
像認識アルゴリズムについて図11を用いて、まず概要
を説明する。
【0061】第2の解像度変換部38によって所定の解
像度に変換されたRGB画像信号は、一旦メモリ54に
格納される。メモリ54に格納されたRGB画像信号は
予め定められたサイズのブロック単位に切り出され、R
GB点順次信号として特徴色カウンタ55に送られる。
上記ブロックのサイズは例えば50×50画素(250
0画素)に設定されている。特徴色カウンタ55は入力
されたRGB画像信号に対して、予め特徴色として定め
たRGB値の範囲に入っている画素の数をカウントす
る。このカウント範囲は予めROM61に格納されてお
り、動作時に特徴色カウンタ55にセットされる。実施
の形態では特定画像に含まれる異なる3色を特徴色とし
て定義しており、各ブロックに対して、特徴色と判断さ
れた画素数をカウントする。1ブロックの特徴色カウン
トが終了すると、その結果はテンプレート選択部56に
転送されると供に、バッファ58に書き込まれる。さ
て、この特徴色カウンタ55から出力されるのは、50
×50画素ブロック内に存在する複数の特徴色の個数を
それぞれ計数したものである。特徴色の数が3であるか
ら、これは3次元の特徴ベクトルを出力していると見な
すことができる。即ち特徴色カウンタ55は特徴ベクト
ルの生成を行っていることになる。テンプレート選択部
56は特徴色カウンタ55で生成された特徴ベクトル
と、テンプレート格納メモリ57に予め格納されている
複数のテンプレートを3次元ユークリッド距離に基づい
て比較し、もっとも近いテンプレートを選択するととも
に、テンプレート番号と3次元ユークリッド距離をバッ
ファ58に格納する。最近傍テンプレート番号と3次元
ユークリッド距離は、入力された画像データと特定画像
の類似度を示す指標となる。
【0062】さて、特徴色カウンタ55で処理される全
画素数は、主・副画素カウンタ60で計数・管理されて
おり、ここで処理した画素数のカウント結果が所定量に
達すると、主・副画素カウンタ60は認識用CPU59
に対して割り込み信号eを発生する。割り込み信号eを
受けて認識用CPU59は、バッファ58の各データを
読み取り、このバッファ58に格納されている特徴色カ
ウント結果、最近傍テンプレート番号、3次元ユークリ
ッド距離を入手する。認識用CPU59は、バッファ5
8から読み取った最近傍テンプレート番号、3次元ユー
クリッド距離に基づく類似度を一定のルールに従って複
数のブロック分選択し、それらの和を計算し、その和に
応じて判定結果を出力する。判定結果は認識用CPU5
9からシリアル通信ライン40を介してCPU32に伝
えられる。CPU32は結果をインタフェース30に出
力し、この判定結果はSCSIによって、ホストコンピ
ュータや画像記録装置などの他の装置31に出力され
る。
【0063】次に、特徴色カウンタ55について詳細に
説明する。図12は特徴色カウンタ55の構成を示すブ
ロック図である。図12において、テンプレート選択部
56、バッファ58、認識用CPU59は図11と同様
のものであり、70C0、70C1、70C2はそれぞ
れ独立した特徴色を検出する特徴色検出部、71は比較
器、72はANDゲート、73はカウンタ、74はカウ
ントバッファである。本実施の形態では3つの特徴色を
検出しているため、3つの特徴色検出部を有している。
各特徴色検出部はそれぞれ異なる色を検出する点を除け
ば構成上の差異はないため、一色分のみ詳細に示してい
る。比較器71は、入力されたRGB画像データを予め
定められた値と比較し、画像データが所定の範囲に入る
か否かを検出する。ANDゲート72は、比較器71の
出力に対してAND処理を行い、結果を出力する。カウ
ンタ73は、ANDゲート72の出力が1となった回数
をカウントする。カウントバッファ74は、カウンタ7
3のカウント結果を累積する。
【0064】以上の構成を有する特徴色カウンタ55に
ついて詳細に説明する。特徴色カウンタ55は特定画像
に含まれる3つの特定色を検出してそれぞれの個数を検
出する部分であるが、ここでは説明を簡単にするため
に、1つの特徴色について特徴色検出部70C0の動作
を詳細に説明する。まず入力されたRGB信号とは比較
器71によって指定色信号と比較される。この指定色信
号は認識用CPU59によって比較器71のレジスタに
セットされる。指定色信号は特定画像に含まれる色を指
定するものであり、目的とする特定画像に含まれる色を
統計処理することによってあらかじめ求めておき、一般
には特定画像の地肌色や絵柄に使用され広い範囲に分布
する色、または、押印の朱色などを用いる。なお、色を
指定するにあたって、指定色に幅を持たせるためにRG
Bの各上限、下限の値を例えば、r_ref1(R信号
に対する下限値)、r_ref2(R信号に対する上限
値)のように指定し、これらの範囲に入る画素を特定色
画素として扱う。比較器71の出力はANDゲート72
によってまとめられ、入力画像信号が特定色の範囲であ
る場合、比較器71からの出力が全て1となるためにA
NDゲート72の出力が1となる。このように検出され
た特定色画素の画素数をカウンタ73によってカウント
する。
【0065】さて、このカウントはブロック単位におこ
なっている。ここでブロックとは、読み取り画像を主走
査方向、副走査方向に複数画素単位で分けたもので、こ
こでは第2の解像度変換部38によって変換された所定
解像度の画素に対し50画素を単位として、50×50
画素の矩形を1ブロックとする。したがって、カウンタ
73は50画素の入力毎にカウント結果をカウントバッ
ファ74に保存しリセットされる。カウントバッファ7
4は主走査方向のブロック数分存在し、副走査方向に1
ブロック分のデータが記録される。カウンタ73からカ
ウントバッファ74への記録に際しては、常にカウント
バッファ74上にすでに書き込まれているデータに対す
る加算結果を書き込む、即ちリード・モディファイ・ラ
イトの動作を行うことで副走査方向1ブロックの特徴色
画素数が累積される。副走査方向に1ブロック分のデー
タ入力が完結すると、カウントバッファ74の内容、即
ちブロック毎に求められた特徴色の計数結果は、バッフ
ァ58に格納されると供にテンプレート選択部56に渡
される。
【0066】上記の動作は特徴色検出部70C1、特徴
色検出部70C2でも並列に行なわれており、予め定め
られた指定色信号に対して3つの特徴色がカウントさ
れ、それぞれのカウント結果は3次元ベクトル、即ち特
徴ベクトルとしてバッファ58に格納されると供にテン
プレート選択部56に渡される。
【0067】図13はバッファ58に格納されるデータ
のデータ構造を示すデータ図である。図中、太実線が各
ブロックの区切れを示しており、C0(n)、C1
(n)、C2(n)はそれぞで第nブロックでカウント
された特徴色画素カウントの結果を示し、1つのブロッ
ク特徴データを3つの特定色画素数で構成していること
を表している。
【0068】次に、テンプレート選択部56について詳
細に説明する。図14はテンプレート選択部の動作を示
すフローチャートである。以降の説明では、図11と図
14を併用する。特徴色カウンタ55からテンプレート
選択部56に、3つの特徴色のカウント値で構成される
特徴ベクトルがブロック毎に渡されると、特徴ベクトル
とテンプレートの比較が行なわれる。まず、ブロック毎
の特徴ベクトルを取得する(S1)。取得したデータは
3次元のベクトルデータとして、Cn=(C0(n),
C1(n),C2(n))(但し、nはブロックの番
号)として表す。この、Cnの大きさ|Cn|が一定値
以上か否かを判定する(S2)。一定以上である場合に
は、テンプレート格納メモリ57に記憶されているテン
プレートから、Cnにもっとも近いものを検索する。テ
ンプレート格納メモリ57のテンプレートはTm=(T
C0(m),TC1(m),TC2(m))(但し、m
は参照データ番号 m=1〜M)のデータ構造を有して
おり、距離Dnm=|Cn−Tm|(3次元ベクトルの
ユークリッド距離)が最も小さくなる時のDnmを検出
し、テンプレート番号mと距離データDminをバッフ
ァ58に格納する(S3)。また、ステップ2において
|Cn|が一定値を超えない場合は、ステップ3のテン
プレート検索を行わず、テンプレートが定義されていな
いテンプレート番号(例えばM+1)とDnmの取りう
る最大値以上の値Dmaxをバッファ58に格納する
(S4)。ここで、テンプレート格納メモリ57に収め
られているテンプレートについて詳細に説明する。テン
プレート格納メモリ57はRAMであり、ROM61に
予め格納された値を認識用CPU59によりコピーして
いる。テンプレートは、対象とする特定画像よりあらか
じめ求め、これらを格納しておく。
【0069】図15(a)、(b)、(c)、(d)は
テンプレートと特定画像との関係を示す関係図である。
テンプレートは、図15に示すように、対象とする特定
画像を水平位置に置いたときを基準とし(図15
(a))、対象とする特定画像を水平位置から微少角度
単位で回転させたとき(図15(b)、(c))、ま
た、ブロックと特定画像との位置関係を水平及び垂直方
向に数画素単位にシフトさせたとき(図15(d))の
各ブロックに対し、各特徴色に値する画素数を求めたも
のをテンプレートとしている。但し、以上のようにして
求められるテンプレートは膨大な数になるために、ベク
トル量子化などのクラスタリング手法を用いて代表的な
ものを抽出し、ROM61に格納しておく。
【0070】次に、特定画像の認識過程について、まず
図11を用いて説明する。テンプレート選択部56の出
力は、バッファ58に一旦格納される。これらの処理が
所定量のブロック分終了した段階で主・副画素カウンタ
は割り込み信号eを発生させ、認識用CPU59にバッ
ファ58の内容を取得するよう要求する。認識用CPU
59はバッファ58の内容を読み込み、作業用RAM6
4に格納する。図16は、作業用RAM64内のデータ
構成を示すデータ図である。図中、TN(n)はそれぞ
れ各ブロックに対して求められた特徴ベクトルに最も近
いテンプレート番号である。またD(n)はそれぞれ各
ブロックに対して求められた、特徴ベクトルに最も近い
テンプレートとの距離DminもしくはDmaxであ
る。
【0071】図17(a)、(b)、(c)は、実際の
特定画像の各ブロックに対して与えられるTN(n)と
D(n)のイメージを示すイメージ図である。図17
(a)は特定画像を含んだ画像を示し、図17(b)は
各ブロックに対するTN(n)の値を示したもので、こ
こではテンプレートの番号は最大254としており、テ
ンプレートとして定義されてない番号は254+1=2
55とする。図17(c)は各ブロックに対するD
(n)の値を示したものであり、図中の00の部分はD
maxもしくはそれに近い値を示し、特定画像と色味が
全く似ていない画像だということを意味する。また図中
の02はDminであり、特徴ベクトルとテンプレート
間の距離の値が0またはそれに近い値、即ち特定画像に
色味が非常に類似した画像を意味している。また図中の
01部分はその中間の値、即ち曖昧な画像を意味してい
る。認識用CPU59は、作業用RAM64上に展開さ
れたTN(n)とD(n)の分布状態と、後述するフレ
ームマスクとに基き特定画像の有無判定を行う。
【0072】まず、最初にD(n)を用いて行うフレー
ム判定処理について説明する。フレーム判定処理では、
複数の隣接ブロックの集まりを1つのフレームとし、フ
レームは、その中心位置が入力画像左上から水平、垂直
方向に1ブロック単位にシフトするようにしながら処理
を行う。
【0073】次に、フレームマスクについて図18を用
いて説明する。図18(a)、(b)、(c)、(d)
はフレームマスクの構造を示す構造図である。フレーム
マスクとはフレームを構成するブロックにマスクをかけ
るもので、図18に示すようにマスク角度の異なるもの
を複数用意する。図18において、斜線付き四角がマス
クブロック、白四角が非マスクブロックを示し、前者を
0、後者を1の2値で表したコードをプログラムの一部
としてROM61に収めておく。
【0074】図19はフレーム処理における、1つのフ
レームに対する処理内容を示すフローチャートである。
【0075】まず、フレーム中央のブロックに対して、
特徴ベクトルと選択されたテンプレートとの距離D
(n)を読み込み、閾値Th1と比較し、閾値Th1よ
り大きい(距離が遠い)場合はこのフレームに対しては
特定画像はなかったものとし、次のフレームに移動す
る。もし閾値Th1以下(距離が近い)のときはROM
61からフレームマスクの1つを取得する(S11、S
12)。取得したフレームマスクを1ブロック毎に順次
見て行き、マスクブロックに対しては以下の処理を飛ば
し、非マスクブロックに対してはそれに対応するブロッ
クのD(n)を作業用RAM64から取得する(S1
3、S14)。取得したD(n)はDsumに逐次加算
し(S15)、また、処理を行ったブロック数をカウン
トするカウンタ値Bnumをインクリメントしていく
(S16)。ステップ13からステップ16までの処理
をフレームを構成するブロックが終了するまで行う(S
17)。ブロック数カウンタ値Bnumと距離の総和D
sumとより平均距離Dmeanを求め(S18)、こ
れを閾値Th2と比較する。Dmean≦Th2の場合
には、画像中に特定画像が含まれる可能性が高いと判断
する(S19)。また、Dmean>Th2の場合は特
定画像はなかったと判定し、フレームマスクを変えてス
テップ12〜19を繰り返す(S20)。
【0076】上述したフレーム判定処理で処理している
画像中に特定画像が含まれる可能性が高いと判断された
場合は最終判定を行う。この最終判定処理について図2
0と図21を用いて説明する。図20(a)、(b)は
最終判定における回転角補正を示す説明図であり、図2
1は最終判定におけるフレームとブロックと認識処理と
の関係を示す関係図である。最終判定には、各画像ブロ
ックの特徴ベクトルと最も距離が近いテンプレート番号
が記述されたTN(n)を用いる。しかしフレーム判定
処理で切り出された画像には正置配置ではない特定画像
が含まれる可能性もある。上述したフレーム判定処理の
ステップ19で、画像中に特定画像が含まれる可能性が
高いと判定された時点で用いられたフレームマスクの種
類によって、フレーム判定の段階で特定画像の配置され
ている角度の見当をつけることができる。この情報に基
づいてTN(n)そのものを正置位置に配置しなおす。
図20はその状況を示すものであり、図中(a)は回転
補正前、(b)は回転補正後の状況を示している。各々
の図で、○印、□印、△印の位置が対応している。
【0077】次に、図21を用いて最終判定処理を説明
する。上述のように、図21は最終判定におけるフレー
ムとブロックと認識処理との関係を示す関係図であり、
前述した回転補正が行なわれた後を想定している。図中
にある○印、□印、△印は図20のものと対応してい
る。図20(b)では、正置配置後のブロックは一部階
段状になっているが、最終判定では図21に示すよう
に、特定原稿が正置配置されたものとみなして処理を行
う。
【0078】図21において、75はフレーム判定で特
定画像の存在する可能性が高いと判断されたフレームに
ついて、更にTN(n)が255(=テンプレート未定
義)以外の値を持つブロックの集合である。76は上記
ブロック集合に含まれるブロックであり、説明を容易に
するため各ブロック毎にテンプレートをヒストグラムと
して記載している。77は最終判定部であり、ニューラ
ルネットワークにて構成されている。78はニュラール
ネットワークの入力層を、79はニュラールネットワー
クの中間層を、80はニュラールネットワークの出力層
をそれぞれ示す。81は比較手段であり、出力層80か
ら出力される2つの出力を比較して大きい方を選択す
る。
【0079】さて回転補正により、正置配置位置に変換
されたブロックは、それぞれテンプレート番号TN
(n)を持っている。テンプレート番号とは実際は、特
定画像に含まれる特徴ベクトルそのものであるから、こ
れらは、図21のブロック76のようにヒストグラムで
示すことができる。このヒストグラムの度数を最終判定
部77の入力層78に入力する。入力層78は一つの入
力ユニットについて、ヒストグララムが有する3次元情
報に対応するため3つのノードを有しており、ヒストグ
ラムの度数はそれぞれのノードに対して入力される。全
てのブロックについて対応したノードに度数入力を行
う。ニューラルネットワークは予め学習しておいた重み
付け演算により中間層79で演算がなされ、出力層80
では特定画像らしい度合いと、特定画像らしくない度合
いを出力する。最後に比較部81で、より大きな度合い
を出力した方を選択して出力する。従って比較部81の
出力は、入力された画像が特定画像であるか否かの2値
出力となる。以上の動作により特定画像の検出が可能と
なる。
【0080】さて、以上のようにして画像読み取り装置
1で読み取った画像中に特定画像が存在するか否かが判
定されるが、この種の認識には必ず誤判定の可能性があ
る。特に複写を禁止されている特定画像を検出するよう
な装置の場合、一般画像を特定画像と認識してしまう
と、本来複写が禁止されてない画像に対して複写ができ
なくなるという問題がある。図11を用いてこの解決方
法について説明する。
【0081】図11に示すように、特定画像認識部37
はメモリ54を有し、第2の解像度変換部38によって
所定の解像度に変換されたRGB画像信号は一旦メモリ
54に格納されている。
【0082】さて、フレーム判定処理のステップ19
で、画像中に特定画像が含まれる可能性が高いと判定さ
れた時点で用いられたフレームマスクの種類によって、
フレーム判定の段階で特定画像の配置されている角度の
見当をつけることができる。また画像に対してシフト等
を行ってフレームマスクを当てはめる段階で、特定画像
の座標情報についても見当をつけることができる。認識
用CPU59はメモリ54にアクセスできるようにハー
ドウェアが構成されており、最終判定で特定画像と認識
された場合は、上記の位置および回転角度情報に基づ
き、認識用CPU59によりメモリ54の該当するアド
レスをアクセスし、特定画像の特定の部分について、印
刷網などに関する構造情報や、より詳細な色味情報など
を入手することができる。詳細判定の後に、これらの情
報に基づき再判定を実施することで、誤判定が発生する
可能性を非常に少なくすることができる。
【0083】以上のようにして読み取った画像中に特定
画像が含まれるか否かが判断されるが、次に図5と図1
1を用いて、判定結果が出力された後の動作を説明す
る。認識用CPU59はシリアル通信ライン40を用い
て判定結果をCPU32へ転送する。CPU32はイン
タフェース30を制御して他の装置に判定結果を通知す
る。SCSIなどの汎用インタフェースの場合は、画像
読み取り装置から他の装置にAbort(アボート)を
出力して強制的に結果を受信させたり、他の装置が結果
を受信するためのコマンドを画像読み取り装置に対して
出力してもよい。
【0084】さて、判定動作は、画像読み取り装置1の
読み取り動作が終了した時点で開始されており、判定を
開始した時点では、画像読み取り装置1で読み取られた
画像データはホストコンピュータや画像記録装置などの
他の装置31に既に転送されている。他の装置31は判
定結果を受理するまで、画像の加工や記録動作を停止し
ている。以上のようにして、特定画像の判定結果は画像
読み取り装置から通知され、他の装置はそれに従って、
例えば画像記録動作へ移行するか否かが決定される。
【0085】以上のように本実施の形態によれば、外部
装置から指定された指定解像度に従って、画像を読み取
り、読み取った画像データを第1の解像度変換部27に
おいて所定の解像度の画像データに変換し、第1の解像
度変換部で変換した後の画像データを処理して出力する
画像読み取り装置1において、読み取った画像データを
所定の解像度の画像データに変換する第2の解像度変換
部38から出力される変換後画像データに基づいて特定
画像の有無を認識する特定画像認識部を有することによ
り、第2の解像度変換部から所定の解像度の画像データ
を出力することができるので、所定の解像度を予め定め
たパターンの画像の解像度と同じものとすれば、外部装
置から指定された指定解像度に依存することなく、特定
画像の有無を認識することができる。
【0086】次に、画像メモリとしてのメモリ54に格
納された画像データあるいは画像読み取り装置1から出
力される画像データに基づき、前記特定画像の認識を行
う時と同時あるいはその後に認識用CPU59により行
われる他の認識について図5、22〜図26を参照しな
がら説明する。図22は原稿サイズ検知の説明図であ
り、図23はベタ検出ウインドウを示すウインドウ図、
図24は下地判定が必要な事例の説明図、図25は上下
端検出のためのヒストグラムを示すヒストグラム図、図
26は左右端検出のためのヒストグラムを示すヒストグ
ラム図である。
【0087】まず、読み取られた原稿サイズの認識方法
の一例について図22を参照しながら説明する。原稿サ
イズの検知のために、最初に、図22に示すように、認
識用CPU59が主走査方向に平行な各ラインごとに含
まれるベタ画素(読み取り面において原稿の覆っていな
い部分=原稿押さえに相当する部分)の個数をカウント
し、その個数を度数、横軸を副走査方向の座標とする原
稿の上下端検出のためのヒストグラム作成と、図22に
示すように、副走査方向に平行な各ラインごとに、含ま
れるベタ画素の個数をカウントし、その個数を度数、横
軸を主走査方向の座標とする原稿の左右端検出のための
ヒストグラム作成とを行う。
【0088】次に、注目画素がベタであることの判定方
法を説明する。図23にベタ検出ウインドウを示す。★
は注目画素、A,B,C,Dはそれぞれ注目画素の上、
下、右、左画素である。ベタであるためには、注目画素
がエッジでなく、かつ原稿の下地でない(注目画素の輝
度値が一定レベルよりも黒側にある)ことを満たせばよ
い。2数A,Bの大きい方をMAX(A,B)とかけ
ば、式(4)と式(5)を満たした時、ベタ(原稿押さ
えの部分に相当する)であると判断する。
【0089】 MAX(|A−B|,|C−D|)≦ベタ閾値・・・・・・・(4) ★<下地閾値・・・・・・・・・・・・・・(5) 原稿の下地でない条件である式(5)を満たす必要性を
説明するために、図24のように真っ白な原稿が読み取
り面をはみ出して置かれた場合を想定する。この場合、
式(4)のみによってベタ判断を行おうとすると、原稿
の右下内部までベタと判定されてしまい、原稿右端、下
端が検出出来ないことになる。式(5)の条件をいれる
と原稿の右下内部は輝度が高いため式(5)を満たさ
ず、結果としてベタ判定されない。
【0090】次に、認識用CPU59により作成された
上下端、左右端検出のためのヒストグラムより原稿サイ
ズを判断する方法を説明する。図25に、上下端検出の
ためのヒストグラム、図26に左右端検出のためのヒス
トグラムを示し、この図25、図26をもとに説明を行
う。
【0091】上下端検出について図25を基に説明す
る。上端については、認識用CPU59により図25の
横軸右側つまり上端から横軸左側の方向、つまり下端方
向に検索し、横軸Yの度数(ベタの個数に相当)が式
(6)を初めて満足しなくなった時、その前のYの値を
上端座標つまりYuとし、上端検出をストップする。
【0092】 度数>上下端検出閾値・・・・・・・・・・・(6) 同様に下端については、認識用CPU59により図25
の横軸左側つまり下端方向から上端の方向に検索し、横
軸Yの度数が式(6)を初めて満足しなくなった時点
で、その前のYの値つまりYlを下端座標とし、下端検
出をストップする。
【0093】次に、左右端検出については、図26を基
に説明する。右端については、認識用CPU59により
図26の横軸の右側つまり右端方向からから左端の方向
に検索し、横軸Xの度数が、式(7)を初めて満足しな
くなった時点で、その前のXの値を右端座標Xrとし、
右端検出をストップする。
【0094】 度数>左右端検出閾値・・・・・・・・・・・・・・(7) 同様に、左端については、図26の横軸の左端から右端
の方向に検索し、横軸Xの度数が、式(7)を初めて満
足しなくなた時点で、その前のXの値を左端座標Xl
し、左端検出をストップする。
【0095】このように求められた左端座標、右端座
標、上端座標、下端座標をもちいることで推定原稿サイ
ズ幅を式(8)、推定原稿サイズ高さを式(9)のよう
に表すことができる。
【0096】 推定原稿サイズ幅=Xr(右端座標)−Xl(左端座標)・・・・・(8) 推定原稿サイズ高さ=Yu(上端座標)−Yl(下端座標)・・・・(9) 式(8)、式(9)で求められた推定原稿サイズ幅、推
定原稿サイズ高さと、予めROM61に格納された原稿
タイプの幅、高さとを比較する。比較の際には、原稿の
回転等を考慮してオフセットを加えた範囲にある場合に
原稿サイズはタイプX(例えばA4)と判定する。これ
により、画像読み取り装置1は、原稿サイズを検出する
ことができる。
【0097】以上のように本実施の形態によれば、読み
取った画像データに基づき特定画像を認識すると共に特
定画像とは異なる少なくとも1つの原稿属性を認識する
特定画像認識部37を有することにより、特定画像とは
異なる少なくとも1つの原稿属性を認識することがで
き、特定画像の認識機能に「正」の機能を追加すること
ができるので、高機能化を図ることができる。
【0098】また、画像メモリ54に格納された画像デ
ータに基づき特定画像を認識すると共に特定画像とは異
なる少なくとも1つの原稿属性を認識する特定画像認識
部37を有することにより、画像メモリ54の使用によ
り高画質化を図ることができる。
【0099】さらに、読み取った画像データを指定解像
度に変換する解像度変換部38と、解像度変換部38で
解像度が変換された画像データに基づき特定画像を認識
すると共に特定画像とは異なる少なくとも1つの原稿属
性を認識する特定画像認識部37を有することにより、
解像度変換部38からの画像データの使用により高画質
化を図ることができる。
【0100】さらに、特定画像認識部37は、読み取ら
れた画像データまたは画像メモリ54に格納された画像
データに基づいて、読み取り対象である原稿について、
画像サイズの原稿属性を認識することにより、特定画像
とは異なる原稿属性を認識することができる。
【0101】(実施の形態2)本発明の実施の形態2に
よる画像読み取り装置の構成は実施の形態1と同様に図
5、図11に示す通りである。本実施の形態が実施の形
態1と異なるところは特定画像認識部37の機能、動作
である。
【0102】以下に、画像読み取り装置1から読み取ら
れた画像データから特定画像の認識を行うのと同時ある
いはその後に、画像読み取り装置1から読み取られ解像
度変換部38により出力された画像データから直接行
う、あるいは、メモリ54に格納された画像データを基
に行う前記特定画像認識とは異なる認識の一つである濃
度ヒストグラムについて図27及び図28を参照しなが
ら説明する。図27は濃度ダイナミックレンジを取得す
る原稿を示す原稿図であり、図28は濃度ダイナミック
レンジの取得動作を説明するフローチャートである。図
27において、75は原稿、76、77、78、79は
画素である。
【0103】濃度ヒストグラムについては、画像読み取
り装置1から出力された画像データ、あるいはメモリ5
4に格納された画像データを基に、原稿75の画素左上
の画素76を原点画素として設定する(S21)。この
画素76の画素値から濃度を計算する(S22)。次
に、計算された濃度が濃度最大値Vmaxより大きいか
否かを判定する(S23)。大きい場合にはステップ2
4に移り、濃度最大値Vmaxを更新し、更新後にステ
ップ25に移行する。ステップ23で濃度最大値Vma
xより小さい場合にはステップ25に移り、濃度最小値
Vminと比較する。次に、ステップ22で計算された
濃度が濃度最小値Vminより小さい場合にはステップ
26に移り、濃度最小値Vminを更新する。ステップ
25で濃度最小値Vminより大きい場合には何も処理
せず、ステップ27に移行する。ステップ27では、全
画像の画像まで処理したかを判断する。全画像画素につ
いて処理が終了していない場合には、ステップ28に移
行し、次の画素を設定し繰り返し処理を行い、全画像の
画素について濃度値を計算し、濃度最大値、濃度最小値
より大きいあるいは小さい場合にはそれぞれ、濃度最大
値、濃度最小値を更新していく(S23〜S26)。ス
テップ27において全ての画素の濃度値の計算が終了し
た時には、ステップ29に移行し、濃度最大値と濃度最
小値を用い式(10)により濃度ダイナミックレンジD
を算出する。
【0104】 濃度ダイナミックレンジD=Vmax−Vmin・・・・・・・・(10) 式(10)により濃度ダイナミックレンジDが計算で
き、この濃度ダイナミックレンジを用いて各種画像処理
が可能になる。この濃度ダイナミックレンジの処理は前
記特定画像の認識と同時あるいは前記特定画像の認識処
理後に行うことが出来る。
【0105】以上のように本実施の形態によれば、特定
画像認識部37は、解像度変換部38により出力された
画像データまたは画像メモリ54に格納された画像デー
タに基づいて、読み取り対象である原稿について、濃度
ダイナミックレンジの原稿属性を認識することにより、
特定画像とは異なる原稿属性を認識することができる。
【0106】(実施の形態3)本発明の実施の形態3に
よる画像読み取り装置の構成は実施の形態1と同様に図
5、図11に示す通りである。本実施の形態が実施の形
態1と異なるところは特定画像認識部37の機能、動作
である。
【0107】以下に、画像読み取り装置1から読み取ら
れた画像データから特定画像の認識を行うのと同時ある
いはその後に行う他の認識の一つであるカラー・モノク
ロ、2値・多値の判定方法について図29、図30を参
照しながら説明する。図29は本実施の形態におけるY
/C分離に利用するルックアップテーブルを示すテーブ
ル図であり、図30はカラー・モノクロ判定動作を示す
フローチャートである。ここでは、メモリ54に格納さ
れた画像データに対する処理の場合について説明する。
【0108】まず各画像データに対してYC分離を実行
する。この処理により、画像データは輝度成分Yと色相
成分IおよびQに分離される。一般にディジタル演算に
よるRGBデータからYIQデータへの変換は、(数
1)のマトリクス演算によってなされるが、乗算はCP
Uの処理能力では速度的な限界があるため、演算マトリ
クスの各要素を(数1)の演算マトリクスに対して、
(数2)に示すように1000倍して精度を確保する。
【0109】
【数1】
【0110】
【数2】
【0111】更に、画像データが1画素あたり何ビット
で表されるかにより、対応するLUT(ルックアップテ
ーブル)を作成する。ここでは、画像データが1画素あ
たりそれぞれ8bitの場合について述べる。従って、
演算マトリクスの各要素に0〜255を乗じた値をLU
Tとして作成しておき、そして実際の演算時はメモリア
クセスと加算のみでRGBデータをYIQデータに変換
する。図29に(数2)に示した演算マトリクスの要素
[1,1]=249に対して作成したLUTを示す。上
述の手法で演算された色相成分IおよびQの値は、−1
28000〜+127000の間となる。またY成分の
値は0〜255000となる。
【0112】次に、50×50画素を1ブロックとした
ブロックにおけるIおよびQ成分の出現分布をチェック
する。無彩色成分の画像データをYIQに変換した場合
は、2値画像、多値画像を問わずIおよびQ成分の値は
0近傍であり、本実施の形態では、IおよびQ成分が±
1280の範囲であれば、該当する画素は無彩色画素と
判定し、それ以外は彩色画素と判定する。
【0113】次に、上記Y/C分離を用いて具体的に行
うカラー・モノクロ属性判定アルゴリズムを図30のフ
ローチャートを用いて説明する。
【0114】読み取られた画像データの1ブロックにつ
いて上記Y/C分離を行いI成分、Q成分を算出する
(S31)。次に、Iデータ、Qデータ毎に読み取った
値を累計し、I累計、Q累計を生成する(S32)。I
累計、Q累計をそれぞれ調べ(S33)、これが予め定
められた値(ここでは5)を越えた場合はステップ34
へ進み、カラー原稿と判定する。もしも1ブロックを最
後まで走査した時点で、原稿がカラー原稿と判定されて
いなければ、対象とするブロックはモノクロブロックと
判定する(S35)。これを全画像について行う。
【0115】次に、2値・多値属性判定アルゴリズムを
図31、図32を用いて説明する。図31は2値・多値
判定動作を示すフローチャートであり、図32はヒスト
グラム化された1ブロック内の1ラインのYデータを示
すYデータ図である。図32の縦軸の相対度数は、Y成
分の取り得る範囲を16分割し、Y成分の値を16分割
して、各画素のY成分を加算していった度数を表してい
る。また、図32における各レンジをR0〜R15と呼
称する。輝度データYは、その上位4ビットを用いてヒ
ストグラムを生成するため、レンジは16個となる。図
32ではこれがR0〜R15に対応している。
【0116】まず、輝度データYに対する1ブロック内
の1ラインのヒストグラムを生成する(S41)。次
に、図32のR2,R3,R4,R5,R6のレンジの
度数を合計して準黒域度数合計を計算し、更にR7,R
8,R9,R10,R11のレンジの度数を合計して準
白域度数合計を計算する(S42)。本実施の形態では
ではR0,R1(黒域)、またR12,R13,R1
4,R15(白域)のレンジの度数データは原稿属性判
定に使用していない。次に、ステップ42で求めた準黒
域度数合計と準白域度数合計を比較し(S43)、準黒
域度数合計>準白域度数合計が満たされた場合は、対象
となるラインは多値領域を含む可能性がある(多値ライ
ン候補)と判定し、ステップ44へ進む。ステップ44
では、多値ライン候補カウントをインクリメントする。
もちろん、多値ライン候補カウントは原稿属性判定動作
の開始時点で0にクリアされている。次に、ステップ4
4でインクリメントした多値ライン候補カウントの値を
チェックし、4ライン連続して多値ライン候補が連続し
たか否かを判定し(S45)、4ライン連続した場合
は、ステップ46へ進み、対象原稿は多値原稿であると
判定する。一方、ステップ43で準黒域度数合計>準白
域度数合計が満たされない場合はステップ47へ進み、
今回チェックしたラインは2値ラインであると判定する
と共に、多値ライン候補カウンタを0にクリアする。
【0117】さてここで、1ブロック内のライン単位に
生成されたヒストグラムを用いて、2値・多値原稿属性
を判定した場合に精度が向上する理由を図33、図34
を用いて説明する。図33はヒストグラム化された1ブ
ロック内の1ラインのYデータを示すYデータ図であ
り、図34はヒストグラム化された1ブロック内の1ラ
インのI、Qデータを示すI、Qデータ図である。
【0118】一般に、全てが中間調(例えば写真等)で
構成された画像全体に対してヒストグラムを作成する
と、図33のような分布となる。もちろん写真原稿の一
部を抜き出した小領域に対してヒストグラムを作成する
と例外は存在する。しかし一般的な中間調原稿全体を対
象としてヒストグラムを作成すると、ほとんどの場合に
図33の分布、即ち黒側に偏った分布が得られる。従っ
て準黒域度数合計と準白域度数合計を比較した場合は準
黒域度数合計>準白域度数合計の関係が成り立つ。これ
に対して、例えば全てが2値(例えば黒文字等)で構成
された画像全体に対してヒストグラムを作成すると、図
34のような分布となる。更に文字サイズを例えば12
ポイントから10ポイント等に変化させても、分布その
ものには大きな変化はみらず、準黒域度数合計と準白域
度数合計を比較した場合は準黒域度数合計<準白域度数
合計の関係が成り立つ。
【0119】以上述べてきた特性に従えば、画像全体が
2値画像または多値画像であれば、画像全体の輝度ヒス
トグラムに基づいて原稿属性が判定できることを示して
いる。
【0120】次に、原稿属性の最終判定アルゴリズムに
ついて図35を用いて説明する。図35はカラー・モノ
クロ、2値・多値判定の動作を示すフローチャートであ
る。本実施の形態では最終的に原稿属性をモノクロ・2
値、モノクロ・多値、カラー・多値のいずれかと判定す
る。
【0121】まず原稿属性判定が開始される(S5
1)。次に、原稿属性判定時に1ページ分の原稿読み取
りが終了したか否かをチェックする(S52)。読み取
りが終了していなければステップ53に進む。ステップ
53では、上述したカラー・モノクロ判定アルゴリズム
でカラー原稿として判定がなされたか否かをチェックす
る。もしカラー原稿と判定されていなければ、ステップ
51に処理を戻す。ここでカラー原稿と判定されていれ
ば、ステップ54に進む。ステップ54では対象原稿を
カラー・多値原稿と確定し、最終判定処理を終了する
が、一般に画像読み取り装置1を経由して読み取られる
原稿には、カラー・2値原稿はほとんど存在しないた
め、カラー原稿=カラー・多値原稿と判定しても差しつ
かえない。
【0122】さて、ここで重要なのは、カラー・モノク
ロ判定アルゴリズムによりカラー原稿と判定された場合
は、1ページ分の原稿読み取りの終了を待たずに対象原
稿はカラー・多値原稿だと確定できる点である。1ペー
ジ分のブロック読み取りが終了すると、ステップ55に
進む。この時点では、対象原稿はカラー原稿でないこと
が明確、即ち対象原稿はモノクロであることが確定して
いる。ステップ55では上述の2値・多値判定アルゴリ
ズムにおいて対象原稿が多値原稿と判定されたか否かを
チェックする。対象原稿が多値原稿と判定されていれ
ば、ステップ56で原稿属性をモノクロ・多値原稿と確
定し、そうでなければステップ57で原稿属性をモノク
ロ・2値原稿と確定する。これにより、画像読み取り装
置1により読み取られた画像データを基に、原稿のカラ
ー・モノクロ判定、2値・多値判定が可能となる。この
カラー・モノクロ判定、2値・多値判定は、ブロック単
位だけでなく、読み取られた画像データにおいてライン
単位に実施しても同様の結果を得ることができる。
【0123】以上のように本実施の形態によれば、特定
画像認識部37は、読み取られた画像データまたは画像
メモリ54に格納された画像データに基づいて、読み取
り対象である原稿について、カラー・モノクロ、2値・
多値の原稿属性を認識することにより、特定画像とは異
なる原稿属性を認識することができる。
【0124】(実施の形態4)本発明の実施の形態4に
よる画像読み取り装置の構成は実施の形態1と同様に図
5、図11に示す通りである。本実施の形態が実施の形
態1と異なるところは特定画像認識部37の機能、動作
である。
【0125】本実施の形態では、画像読み取り装置1か
ら読み取られた画像データから特定画像の認識を行うの
と同時あるいはその後に行う他の認識の一つである前記
原稿サイズ判定、前記カラー・モノクロ判定、2値・多
値判定は認識用CPU59により行われる。
【0126】以上のように本実施の形態によれば、特定
画像認識部37は中央演算処理装置としての認識用CP
U59を有することにより、ソフトウェアにより原稿属
性の変更、追加等の拡張性を向上させることができ、原
稿属性認識の柔軟性を向上させることができる。
【0127】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に記載の画像読み取り装置によれば、外部装置から指定
された指定解像度に従って画像を読み取り、読み取った
画像データを所定の解像度の画像データに変換し、変換
した後の画像データを処理して出力する画像読み取り装
置であって、読み取った画像データに基づき特定画像を
認識すると共に特定画像とは異なる少なくとも1つの原
稿属性を認識する特定画像認識部を有することにより、
特定画像とは異なる少なくとも1つの原稿属性を認識す
ることができ、特定画像の認識機能に「正」の機能を追
加することができるので、高機能化を図ることができる
という有利な効果が得られる。
【0128】請求項2に記載の画像読み取り装置によれ
ば、請求項1に記載の画像読み取り装置において、読み
取った画像データを指定解像度に変換する解像度変換部
と、解像度変換部で解像度が変換された画像データに基
づき特定画像を認識すると共に特定画像とは異なる少な
くとも1つの原稿属性を認識する特定画像認識部を有す
ることとにより、解像度変換部で解像度が変換された画
像データに基づき、特定画像とは異なる少なくとも1つ
の原稿属性を認識することができ、特定画像の認識機能
に「正」の機能を追加することができるので、高機能化
を図ることができ、また解像度変換部からの画像データ
の使用により高画質化も可能になるという有利な効果が
得られる。
【0129】請求項3に記載の画像読み取り装置によれ
ば、外部装置から指定された指定解像度に従って画像を
読み取り、読み取った画像データを画像メモリに格納す
ると共に所定の解像度の画像データに変換し、変換した
後の画像データを処理して出力する画像読み取り装置で
あって、画像メモリに格納された画像データに基づき特
定画像を認識すると共に特定画像とは異なる少なくとも
1つの原稿属性を認識する特定画像認識部を有すること
により、画像メモリに格納された画像データに基づき、
特定画像とは異なる少なくとも1つの原稿属性を認識す
ることができ、特定画像の認識機能に「正」の機能を追
加することができるので、高機能化を図ることがき、ま
た画像メモリの使用により高画質化も可能になるという
有利な効果が得られる。
【0130】請求項4に記載の画像読み取り装置によれ
ば、請求項3に記載の画像読み取り装置において、読み
取った画像データを前記指定解像度に変換する解像度変
換部と、解像度変換部で解像度が変換された画像データ
を格納する画像メモリと、解像度変換部で解像度が変換
された画像データに基づき特定画像を認識すると共に画
像メモリに格納された画像データに基づき特定画像とは
異なる少なくとも1つの原稿属性を認識する特定画像認
識部を有することにより、画像メモリに格納された解像
度変換後の画像データに基づき、特定画像とは異なる少
なくとも1つの原稿属性を認識することができ、特定画
像の認識機能に「正」の機能を追加することができるの
で、高機能化を図ることができ、また画像メモリの使用
により高画質化も可能になるという有利な効果が得られ
る。
【0131】請求項5に記載の画像読み取り装置によれ
ば、請求項3又は4に記載の画像読み取り装置におい
て、特定画像認識部が、画像メモリを参照して、読み取
り対象である原稿について、画像サイズ、濃度ダイナミ
ックレンジ、カラー・モノクロ、2値・多値の少なくと
も1原稿属性を認識することにより、特定画像とは異な
る少なくとも1つの原稿属性を確実に認識することがで
き、特定画像の認識機能に「正」の機能を追加すること
ができるので、高機能化を図ることができるという有利
な効果が得られる。また、画像サイズ検知やカラー、モ
ノクロ判定等の判定機能により、ユーザが手動で画像サ
イズ等の設定をする必要がなく、最適な画像サイズや色
処理等を行え、ユーザの利便性を向上させるという有利
な効果が得られる。
【0132】請求項6に記載の画像読み取り装置によれ
ば、請求項1乃至5のいずれか1に記載の画像読み取り
装置において、特定画像認識部は、特定画像の認識、特
定画像とは異なる少なくとも1つの原稿属性の認識を行
う中央演算処理装置を有することにより、ソフトウェア
により原稿属性の変更、追加等の拡張性を向上させるこ
とができ、原稿属性認識の柔軟性を向上させることがで
きるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による画像読み取り装置
を有する画像複写システムを示す構成図
【図2】図1の画像複写システムにおける画像読み取り
装置を示す概略断面図
【図3】画像読み取り装置のキャリッジの内部構造を示
す概略断面図
【図4】画像読み取り装置の光学系の詳細を示す斜視図
【図5】画像読み取り装置の画像データ処理部を示すブ
ロック図
【図6】画像読み取り装置のキャリッジを側面から見た
際の模式図
【図7】イメージセンサをラインセンサアレイ側から見
た説明図
【図8】ライン補正部の動作原理を示す説明図
【図9】副走査方向に300dpiの解像度で画像を読
み取る場合のライン補正部の動作を示す説明図
【図10】解像度変換のアルゴリズムを示す説明図
【図11】特定画像認識部の構成を詳細に示すブロック
【図12】特徴色カウンタの構成を示すブロック図
【図13】バッファに格納されるデータのデータ構造を
示すデータ図
【図14】テンプレート選択部の動作を示すフローチャ
ート
【図15】(a)テンプレートと特定画像の関係を示す
関係図 (b)テンプレートと特定画像の関係を示す関係図 (c)テンプレートと特定画像の関係を示す関係図 (d)テンプレートと特定画像の関係を示す関係図
【図16】作業用RAM内のデータ構成を示すデータ図
【図17】(a)実際の特定画像の各ブロックに対して
与えられるTN(n)とD(n)のイメージを示すイメ
ージ図 (b)実際の特定画像の各ブロックに対して与えられる
TN(n)とD(n)のイメージを示すイメージ図 (c)実際の特定画像の各ブロックに対して与えられる
TN(n)とD(n)のイメージを示すイメージ図
【図18】(a)フレームマスクの構造を示す構造図 (b)フレームマスクの構造を示す構造図 (c)フレームマスクの構造を示す構造図 (d)フレームマスクの構造を示す構造図
【図19】フレーム処理における、1つのフレームに対
する処理内容を示すフローチャート
【図20】(a)最終判定における回転角補正を示す説
明図 (b)最終判定における回転角補正を示す説明図
【図21】最終判定におけるフレームとブロックと認識
処理との関係を示す関係図
【図22】原稿サイズ検知の説明図
【図23】ベタ検出ウインドウを示すウインドウ図
【図24】下地判定が必要な事例の説明図
【図25】上下端検出のためのヒストグラムを示すヒス
トグラム図
【図26】左右端検出のためのヒストグラムを示すヒス
トグラム図
【図27】濃度ダイナミックレンジを取得する原稿を示
す原稿図
【図28】濃度ダイナミックレンジの取得動作を説明す
るフローチャート
【図29】Y/C分離に利用するルックアップテーブル
を示すテーブル図
【図30】カラー・モノクロ判定動作を示すフローチャ
ート
【図31】2値・多値判定動作を示すフローチャート
【図32】ヒストグラム化された1ブロック内の1ライ
ンのYデータを示すYデータ図
【図33】ヒストグラム化された1ブロック内の1ライ
ンのYデータを示すYデータ図
【図34】ヒストグラム化された1ブロック内の1ライ
ンのI,Qデータを示すI,Qデータ図
【図35】カラー・モノクロ判定、2値・多値判定の動
作を示すフローチャート
【符号の説明】
1 画像読み取り装置 2 画像記録装置 3 ホストコンピュータ 4 ケーブル 5 画像読み取り装置本体 6 原稿ガラス 7 キャリッジ 8 駆動源(モータ、ステッピングモータ) 9 駆動プーリ 10 タイミングベルト 11 ベルト 12 従動プーリ 13 原稿 14 原稿カバー 15 支持部 16 基準取得位置 17 ランプ 18 アパーチャ 19a、19b 反射ミラー 20 イメージセンサ 21 結像レンズ 22R、22G、22B ラインセンサアレイ 23R、23G、23B ライン 24 増幅・A/D変換器 25 シェーディング補正部 26 ライン補正部 27 第1の解像度変換部 28 色処理部 29、58 バッファ 30 インタフェース 31 他の装置 32 CPU 33 モータ制御部 34、35、36、62 制御信号線 37 特定画像認識部 38 第2の解像度変換部 39 認識部 40 シリアル通信ライン 54 メモリ 55 特徴色カウンタ 56 テンプレート選択部 57 テンプレート格納メモリ 59 認識用CPU(中央演算処理装置) 60 主・副画素カウンタ 61 ROM 63 割り込み線 64 作業用RAM 70C0、70C1、70C2 特徴色検出部 71 比較器 72 ANDゲート 73 カウンタ 74 カウントバッファ 75 原稿 76、77、78、79 画素
フロントページの続き (72)発明者 田中 哲夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5B057 AA11 BA11 CD05 CH01 CH11 DA06 DA20 DB02 DC23 DC25 DC30 5C072 AA01 BA20 RA01 RA20 5C077 PP20 PP43 PP52 PP53 PP60 PP65 PQ12 PQ22

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部装置から指定された指定解像度に従っ
    て画像を読み取り、読み取った画像データを所定の解像
    度の画像データに変換し、変換した後の画像データを処
    理して出力する画像読み取り装置であって、前記読み取
    った画像データに基づき特定画像を認識すると共に前記
    特定画像とは異なる少なくとも1つの原稿属性を認識す
    る特定画像認識部を有することを特徴とする画像読み取
    り装置。
  2. 【請求項2】前記読み取った画像データを前記指定解像
    度に変換する解像度変換部と、前記解像度変換部で解像
    度が変換された画像データに基づき特定画像を認識する
    と共に前記特定画像とは異なる少なくとも1つの原稿属
    性を認識する特定画像認識部を有することを特徴とする
    請求項1に記載の画像読み取り装置。
  3. 【請求項3】外部装置から指定された指定解像度に従っ
    て画像を読み取り、読み取った画像データを画像メモリ
    に格納すると共に所定の解像度の画像データに変換し、
    変換した後の画像データを処理して出力する画像読み取
    り装置であって、前記画像メモリに格納された画像デー
    タに基づき特定画像を認識すると共に前記特定画像とは
    異なる少なくとも1つの原稿属性を認識する特定画像認
    識部を有することを特徴とする画像読み取り装置。
  4. 【請求項4】前記読み取った画像データを前記指定解像
    度に変換する解像度変換部と、前記解像度変換部で解像
    度が変換された画像データを格納する画像メモリと、前
    記解像度変換部で解像度が変換された画像データに基づ
    き特定画像を認識すると共に前記画像メモリに格納され
    た画像データに基づき前記特定画像とは異なる少なくと
    も1つの原稿属性を認識する特定画像認識部を有するこ
    とを特徴とする請求項3に記載の画像読み取り装置。
  5. 【請求項5】前記特定画像認識部は、前記画像メモリを
    参照して、読み取り対象である原稿について、画像サイ
    ズ、濃度ダイナミックレンジ、カラー・モノクロ、2値
    ・多値の少なくとも1原稿属性を認識することを特徴と
    する請求項3又は4に記載の画像読み取り装置。
  6. 【請求項6】前記特定画像認識部は、前記特定画像の認
    識、前記特定画像とは異なる少なくとも1つの原稿属性
    の認識を行う中央演算処理装置を有することを特徴とす
    る請求項1乃至5のいずれか1に記載の画像読み取り装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8411322B2 (en) 2008-08-27 2013-04-02 Sharp Kabushiki Kaisha Image processing apparatus, image forming apparatus, image processing method and recording medium on which image processing program is recorded

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