JP2000133714A - 集積回路の銅メタライゼ―ションのための拡散障壁体の製造法 - Google Patents

集積回路の銅メタライゼ―ションのための拡散障壁体の製造法

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JP2000133714A JP11301849A JP30184999A JP2000133714A JP 2000133714 A JP2000133714 A JP 2000133714A JP 11301849 A JP11301849 A JP 11301849A JP 30184999 A JP30184999 A JP 30184999A JP 2000133714 A JP2000133714 A JP 2000133714A
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Joing-Ping Lu
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 集積回路の銅メタライゼーションのための拡
散障壁体の製造法を提供する。 【解決手段】 銅メタライゼーション20を有する集積
回路構造体および前記集積回路構造体を製造する方法が
開示される。この構造体はシリコン基板9の不純物が添
加された領域7を有する。この不純物が添加された領域
7は、典型的には、直接反応でケイ化物化することによ
り作成された金属ケイ化物膜12で被覆される。銅メタ
ライゼーション20が不純物が添加された領域7と接触
するべきである接触体位置CTにおいて、化学的に稠密
な障壁層16により上側の銅メタライゼーション20に
対する拡散障壁体が得られる。化学的に稠密な障壁層1
6は、下側の耐熱金属をベースとする膜12と不純物と
が反応するようにこの構造体に焼鈍しを行うことにより
作成される。不純物は湿式化学反応、プラズマ照射の方
法により、またはこの構造体に焼鈍しが行われる雰囲気
から導入される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は集積回路の分野に関
する。さらに詳細に言えば、本発明は集積回路の中で電
流を流すために用いられるメタライゼーション・システ
ムに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来の集積回路の中の
導電体を作成するのに、アルミニウムのメタライゼーシ
ョンが長年の間広く用いられてきた。純粋なアルミニウ
ムまたはシリコン、銅、または他の不純物が添加された
アルミニウムのいずれかのメタライゼーションが集積回
路の製造に用いられている。アルミニウムのメタライゼ
ーションが用いられる理由は、特に、沈着が容易であ
り、そしてパターン作成およびエッチングが容易であ
り、一方、妥当な導電率を有する相互接続体が得られる
ためである。けれども、アルミニウムは融点が低くそし
てまたシリコンのような他の材料と反応を起こすので、
アルミニウムを用いる場合には後の段階で行われる製造
工程は比較的に低い温度で行うことが必要である。この
ように温度によって変化する欠陥の1つの機構は、当業
者には「接合スパイキング(junction spiking)」と呼
ばれている。不純物添加され拡散された接触体の領域と
下側のウエル領域または基板との間のPN接合を短絡す
るような程度にまでアルミニウム原子が拡散する時、接
合スパイキングが起こる。
【0003】接合深さ非常に浅い最新の集積回路におい
て接合スパイキングが起こるのを防止するために、現在
は、集積回路の中の接触体位置に障壁金属層を配置する
のが通常である。アルミニウムに対する従来の障壁体材
料としては、窒化チタン、窒化タンタル、チタン・タン
グステン合金、および(耐熱金属元素を含み、およびま
た耐熱金属元素の化合物や合金をも含む)他の耐熱材料
がある。これらの拡散障壁体は、接触体位置においてア
ルミニウム原子が下側のシリコンの中に拡散するのを抑
止する。
【0004】集積回路の技術において基本的なことであ
るが、集積回路を実現するのに必要なチップの面積領域
は集積回路の製造コストに反比例する。チップの面積領
域がますます小さくなると共に製造コストを減少させる
ことができるのは、同じ半導体ウエハの上に非常に多数
の集積回路を同時に製造することができる場合である
が、しかしそれ以外に(チップの寸法がますます小さく
なる時、ウエハのますます小さな面積領域が1個の欠陥
によって役にたたないものになってしまうことを考える
ならば)チップのますます小さな面積領域の理論的な製
造の歩留まりが増加する場合もある。もちろん、ますま
す小さな特性寸法を有するトランジスタおよび他の素子
を製造する性能は、与えられた機能に対してますます小
さな集積回路チップを製造することに直接に結び付く。
それに加えて、集積回路素子の特性寸法が小さくなるこ
とにより、その結果得られる集積回路によりさらに良い
電気的特性と小さな消費電力とをまた達成することがで
き、およびまた高度の機能性を組み込むこともできる。
集積回路技術における1つの重要な寸法は、集積回路の
中で隣接しているがしかし電気的には分離されている金
属導電体を作成するために必要な「ピッチ」である。一
定の回路の実施例では、金属のピッチはチップの面積領
域を小さくする際の限定因子であることができる。
【0005】与えられた1つの金属導電体の電気抵抗値
は、もちろん、材料の導電率に反比例し、材料の長さに
比例し、およびその横断面積に反比例する。換言すれ
ば、集積回路の抵抗値はその横断面積に反比例する。し
たがってますます小さな金属導線は必然的にますます大
きな電気抵抗値を生ずるので、この関係は集積回路の中
の金属導電体のピッチを小さくできる性能に対する限界
を表す。アルミニウム・メタライゼーションはまた、金
属導線を流れる電流に応答してアルミニウム原子が移動
する「エレクトロマイグレーション(electromigratio
n)」を引き起こす傾向がある。このエレクトロマイグ
レーションの速度は導電体の中の電流密度によって変化
するから、この欠陥機構のためにアルミニウム金属導線
の横断面積を小さくできる程度がまた限定される。
【0006】このような時にに集積回路導電体を実現す
るために魅力的な材料は銅である。それは、銅の導電率
はアルミニウムの導電率よりもはるかに大きいからであ
る。それに加えて、エレクトロマイグレーションに関し
ても銅はアルミニウムよりもはるかに安定である。実
際、アルミニウム・メタライゼーションのエレクトロマ
イグレーションの速度を小さくするために銅を添加不純
物として用いることが、当業者にはよく知られている。
したがって、銅の導電率が大きいことおよびまた銅は電
流密度を大きくできる性能を有することを考えるなら
ば、集積回路の中に銅メタライゼーションを用いること
によりアルミニウム・メタライゼーションの場合よりも
特性寸法をさらに小さくできるであろうことが予想され
る。
【0007】けれども当業者には周知であるように、銅
原子はシリコンの中を非常に高速に拡散する。このため
に多くの場合、特に金属・酸化物・半導体(MOS)集
積回路の場合、銅メタライゼーションは避けられてき
た。それは、銅原子が存在するとPN接合の保全性を破
壊することがあり、したがって集積回路の機能を破壊す
ることがあるからである。通常、銅のこの効果は接合の
「ポイズニング(poisoning)」と呼ばれる。適切な障壁
体材料を用いないならば、特にMOS集積回路に対し
て、銅メタライゼーションが有するこの重要な利点を活
用することができない。
【0008】
【課題を解決するための手段】したがって本発明の1つ
の目的は、集積回路の中の銅メタライゼーションと共に
用いるための保全性の高い障壁層およびその製造法を得
ることである。
【0009】本発明のさらに別の目的は、特性寸法の極
めて小さな集積回路の中に用いるのに十分に適切である
このような障壁層およびその製造法を得ることである。
【0010】本発明のさらに別の目的は、大きな縦横比
の接触体およびトレンチ構造体を有する集積回路の中に
用いるのに適切であるこのような障壁層およびその製造
法を得ることである。
【0011】本発明のその他の目的およびその他の利点
は、添付図面と共に下記説明を参照するならば当業者に
は明らかであるであろう。
【0012】障壁層を通してシリコンと接触するおよび
相互に接触する1個またが多数個の銅メタライゼーショ
ンを用いた集積回路を製造する方法で、本発明を実施す
ることができる。本発明に従い、銅金属により接触され
るべき位置の耐熱金属障壁体材料の露出した表面に、反
応性の不純物が導入される。耐熱金属障壁体材料の例と
しては、チタン元素またはタンタル元素、それらのケイ
化化合物、それらの窒化化合物、およびそれらと同等の
材料がある。導入される反応性の不純物の例としては、
炭素元素、酸素元素、および窒素元素がある。この結果
得られる化学的に稠密な障壁層により、銅原子がそれを
通して拡散することが抑止される。
【0013】
【発明の実施の形態】下記の説明から明らかになるよう
に、多くの形式の集積回路において、特に金属・酸化物
・半導体(MOS)技術により実施される集積回路にお
いて、特に多数個のレベルのメタライゼーションを有す
る集積回路において、本発明は利点を有する。論理回路
を含む他の形式の集積回路において、バルク・シリコン
(bulksilicon)材料またはシリコン・オン・インシュ
レータ(SOI、silicon-on-insulator)半導体材料の
いずれかで実現されるバイポーラ集積回路やBiCMO
S集積回路を含む他の技術に従って製造される集積回路
において、本発明はまた利点を有するであろうことはも
ちろん予期される。本発明により得られる利点は、マイ
クロプロセッサおよびディジタル信号処理装置のような
プログラマブル型の論理回路や、非プログラマブル型の
論理回路、メモリ回路、通信回路およびこれらと同等の
回路を含む種々の機能型の集積回路にも適用できるであ
ろう。このことに関して、サブミクロン領域に達するま
でに十分に小さな特性寸法を有するVLSI寸法または
ULSI寸法の最近の高集積度回路に関連して用いられ
る時、本発明は特に利点を有する。さらに、下記の説明
は本発明の集積回路構造体の実施例とシリコンで実現さ
れる半導体集積回路デバイスに対する製造法の実施例と
を示しているが、シリコンの中への銅原子の拡散が防止
される利点を特に考えるならば、ゲルマニウム、ヒ化ガ
リウムおよびこれらと同等の材料のような他の半導体材
料について、本発明をまた実施できることがもちろん予
期される。
【0014】図1a〜図1iの横断面図を参照して、本
発明の好ましい第1実施例による集積回路の製造法を詳
細に説明する。下記で説明される構造体は、半導体ボデ
ィの表面の半導体素子と導電性メタライゼーション素子
との間の接触体に対応する。(このような半導体素子に
は、半導体ボディの中に拡散された両方の領域も含まれ
るし、またボディの表面の近くにあるがしかし物理的に
かつ電気的にそれらから分離されて作成された半導体構
造体も含まれる。)もちろん当業者にとっては基本的な
ことであるが、これらの接触構造体は、トランジスタの
ような能動デバイスおよびまた抵抗器やコンデンサのよ
うなその他の受動デバイスをも含むさらに大きな集積回
路構造体全体の単に小さな一部分としての役割を果た
す。当業者がこの明細書を参照すればこのようなその他
のデバイスの配置および製造を十分によく理解すること
が予想されるので、下記の説明ではこれらのその他の能
動デバイスおよび受動デバイスを特別に示したりまたは
説明したりすることはしない。
【0015】さらに本発明の好ましい実施例を、そのよ
うに作成された集積回路構造体の横断面図について説明
する。これらの構造体の中の種々の導電素子および絶縁
素子の配置設計は、平面図に示されているように、もち
ろん実現される特定の回路機能に依存するであろう。本
発明は、銅で実現されるピッチの小さな金属導電体が可
能であるといこと以上には、このような配置設計に影響
を及ぼすことはないと予想される。したがって、そして
ここで説明される集積回路構造体の潜在的な平面配置を
通常の当業者にとっては容易に理解することができると
考えられるので、ここでは集積回路構造体のこのような
平面図を示すことはしない。
【0016】図1aは、MOS集積回路構造体を製造す
る段階の一部分を示した図である。この部分段階にある
MOS集積回路構造体では、拡散領域がバルク・シリコ
ンの中に作成されるべきである位置を従来のLOCOS
(local oxidation of silicon)の方法で作成されたフ
ィールド酸化物構造体5が定めている。図1aのこの実
施例では、P形基板9の表面にN+形拡散領域7が作成
される。またはそれとは異なって、容易に分かるよう
に、N+形拡散領域7はバルク・シリコンの中にそれ自
身が作成されているP形ウエルの中に作成することがで
きる、またはシリコン・オン・インシュレータの中に作
成することができる。またはさらにそれとは異なって、
それぞれの導電形の領域に対する接触体が本発明の好ま
しい実施例に従って通常は製造できるので、特に相補形
金属・酸化物・半導体(CMOS)技術に従って製造さ
れる集積回路ではそうであるので、拡散領域の導電形は
P形またはN形のいずれであっても可能であることはも
ちろん理解されるであろう。図1aの実施例を再び参照
するならば、N+形拡散領域7は下記で説明されるよう
に、フィールド酸化物構造体5の間の基板9の露出した
表面の上の金属接触体が作成されるべき位置に配置され
る。この実施例の拡散領域7の接合深さは非常に浅く、
例えば 100nmの程度である。
【0017】本発明のこの好ましい第1実施例に従い、
図1aの露出した表面は、直接反応によってケイ化物に
することによって作成された金属ケイ化物で被覆される
べきである。図1bは、集積回路構造体の表面に耐熱金
属層10が沈着された後の集積回路構造体の図である。
この沈着は、例えばスパッタ沈着の方法で行われる。こ
の実施例では、耐熱金属層10は主としてチタン元素で
あり、最終的には拡散領域7のケイ化チタンの被覆体が
作成される。チタン層10の厚さは20nmの程度であ
り、そして拡散領域7とフィールド酸化物構造体5との
両方の上を被覆する。トランジスタ・ゲートおよび相互
接続体のようなポリシリコン構造体(図示されていな
い)が存在する範囲に対し、耐熱金属層10はこれらの
ポリシリコン構造体の上をももちろんまた被覆する。次
に直接反応によってケイ化物にする工程に従い、チタン
層の直接反応によるケイ化物化を効果的に行うために、
図1bの集積構造体を好ましくは窒素雰囲気中で高温焼
鈍しすることが行われる。この構造体に対してこの処理
工程が行われる温度は 600℃〜 750℃の範囲であること
ができ、そしてこの焼鈍しは高速熱焼鈍し(RTP、ra
pid thermal annealing)により実行されることが好まし
い。この高速熱焼鈍しは、30秒程度のような非常に高速
で行われる。
【0018】図1cは、この焼鈍し工程の結果、拡散領
域7の表面にケイ化チタンの膜12が形成されることを
示した図である。通常の用語で言えば、層10がシリコ
ンと接触している位置においてチタン層10がシリコン
と反応する。図1bの場合には、層10がシリコンと接
触している位置は拡散領域7の表面上である。フィール
ド酸化物構造体5の上のチタン層10のようにシリコン
と接触していないチタン層10の部分は少なくとも部分
的には反応しないままであり、このチタン層10の表面
の層は窒化チタンに転化する。ケイ化チタンが形成され
る際にシリコンが消費されるので、ケイ化物膜12は拡
散領域7の中に延長する。同様に、ケイ化物膜12はチ
タン層10の厚さの一部分を消費する。ケイ化物膜12
の最終的な厚さは、焼鈍しパラメータ(すなわち、時間
および温度)を選定することにより制御することができ
る。
【0019】フィールド酸化物構造体5の上にあり、お
よびまた拡散領域7のようなシリコン領域の上の層10
の露出した表面の残っている層10の部分で反応しなか
ったチタン(および、存在している範囲までの、窒化チ
タン)がエッチングの方法により除去される。本発明の
この好ましい第1実施例に従い、このエッチング工程は
湿式化学エッチングの方法により効果的に実施すること
ができる。この湿式化学エッチングは、過酸化水素(H
22)をベースとする湿式化学エッチング剤を用いて行
われることが好ましい。窒化チタンおよび反応しなかっ
たチタンの除去が関係している限り、この湿式エッチン
グは選択的であり、ケイ化チタン層12およびフィール
ド酸化物構造体5の上で停止する。この実施例では、湿
式化学エッチングは反応しなかったチタンを除去するの
に加えてまた、図1dに示されているように、ケイ化チ
タン膜12の表面に不純物14を残す。湿式エッチング
によりチタン層10を除去した結果生ずる不純物14
は、(窒化チタンから多分生ずる)窒素および(H22
をベースとする湿式エッチングから多分生ずる)酸素を
含む。
【0020】湿式エッチングからその後に不純物を残の
とは異なってために、図1eに示されているように、プ
ラズマ照射の方法によりケイ化物12の表面に不純物1
4を導入することができる。このまた別の実施例では、
プラズマ・エッチングの方法によりまたは酸素に耐える
エッチング剤(oxygen-bearing etchant species)を含
む以外の湿式エッチングの方法により未反応のチタン層
10を除去することができる。このまた別の実施例で
は、次に制御されたプラズマ照射を用いて、ケイ化物膜
12の表面に必要な量および必要な種類(例えば、炭
素、酸素、または窒素)の不純物14が配置される。
【0021】湿式エッチングによる残留物またはプラズ
マ照射の結果として、図1dの集積回路構造体はケイ化
物膜12の表面に一定の濃度の不純物14を有する。そ
の後第2焼鈍し工程が実行されて、この不純物14とケ
イ化チタン膜12とが反応する。それに加えてこの第2
焼鈍し工程は、第1焼鈍し工程の期間中に形成されたケ
イ化チタン膜12を小さな抵抗率を有する相に転換する
役割を果たす。この第2焼鈍し工程の1つの実施例は、
不活性雰囲気中または窒素雰囲気中で 800℃〜950℃の
程度の温度で30秒程度の時間のRTPである。不純物1
4とケイ化チタン膜12とが反応する結果、図1fに示
されているように、ケイ化チタン膜12の表面に化学的
に稠密な障壁層16が作成される。化学的に稠密な障壁
層16は、チタンとシリコンと不純物14を構成する1
種類または多数種類の不純物との化学当量的でない化合
物であると考えることができる。例えば不純物14が主
として酸素で構成されている場合、化学的に稠密な障壁
層16はTixSiyzの形式であるであろう。ここで
x、y、およびzは種々の元素の相対濃度に対応する。
この相対濃度は障壁層16の全体にわたって均一である
とは限らない。障壁層16の厚さは非常に薄く、例えば
10nmの程度であると予想される。その結果、障壁層1
6はケイ化物膜12の厚さの全体にわたっては広がらな
くて、ケイ化物膜12の表面にだけ存在するであろう。
【0022】図1gは、ケイ化物膜12と障壁層16と
を通して、拡散領域7と電気的に接触する銅メタライゼ
ーションが作成されることを示した図である。種々の技
術により作成される銅導電体との接続にて本発明を用い
ることができることが予想される。けれども銅の膜が従
来のエッチング剤の作用を受ける時に不揮発性の銅化合
物が生成されることを考えるならば、通常、最新の銅メ
タライゼーション処理工程はいわゆるダマシーン方式
(damascene approach)を利用する。このダマシーン方
式の場合、絶縁体にエッチングにより作成された溝また
はトラックの中に銅導電体の線が効果的にはめ込まれ
る。絶縁体層18が図1gに示されている。絶縁体層1
8は、それを貫通する開口部CTを有する。典型的な場
合には絶縁体層18は二酸化シリコンであるが、またそ
れとは異なって、窒化シリコンまたは他の電気的に絶縁
体である材料であることもできる。また別の実施例とし
ては、ジーリンスキ(Zielinski)ほか名の論文「高特性
相互接続体のための銅およびkの極めて小さなキセロゲ
ルのダマシーン集積化(Damascene integration of cop
per and ultra-low-k xerogel for high performance i
nterconnections)」、テクニカル・ダイジェスト(Tech
nical Digest)、インターナショナル・エレクトロン・
デバイス・ミーティング(International Electron Dev
ices Meeting)(IEEE、1997年)、 936頁〜 938頁
に開示されているように、キセロゲルと接着層と二酸化
シリコンとを有する多重層として、絶縁体層18を実現
することができる。ジーリンスキ(Zielinski)ほか名の
前記論文の内容は、参考として本発明の中に取り込まれ
ている。とにかく従来の銅処理工程に従い、最終的な銅
メタライゼーション構造体が破壊されるべき位置に、絶
縁体層18を貫通する接触体開口部CTがエッチングに
より作成される。図1gに示されているように、銅メタ
ライゼーションがその上に配置されるべきである位置に
おいて、フィールド酸化物構造体5の上の絶縁体層18
にまたエッチングを行うことができる。通常の当業者が
本明細書を参照するならば、このダマシーン方式で銅メ
タライゼーション線の位置を定めることができる方法を
容易に理解することができるであろう。
【0023】図1hは、銅の層20が全体の上に沈着さ
れた後の集積回路構造体を示した図である。従来の銅処
理工程に従い、銅層20が2つの段階で作成される。第
1の最初の段階は、銅の比較的薄い層を銅の電気メッキ
のための種層(seed layer)として全体の上に沈着する
段階である。この種層の前に、もし必要ならば耐熱金属
化合物のような接着層を全体の上に沈着することができ
る。この耐熱金属化合物には、例えば窒化チタンまたは
窒化タンタルがある。この種層の沈着は従来は、物理蒸
着(PVD、physical vapor deposition)または化学蒸
着(CVD、chemical vapor deposition)により実行さ
れる。次に、銅膜の厚さの全体的に大部分である銅層2
0の残りの部分が全体的に電気メッキされ、その結果図
1hに示された銅層20が得られる。次に本発明のこの
実施例では、絶縁体層18の頂部表面に対して銅層20
の高さが同じになるように集積回路構造体を備えたウエ
ハに化学的機械的研磨(CMP、chemical-mechanical
polishing)が行われ、それにより実際の銅導電体線を定
めることが完成する。図1iはこのCMP工程の結果得
られる構造体を示した図である。図1iでは、絶縁体層
18の上の位置から銅層20が除去されるが、しかし接
触体開口部CTおよび銅導電体線が配置されるべき集積
回路構造体の表面の他の位置には銅層20が残る。
【0024】図1iに示されているように、銅層20で
作成された導電体を定めることになるCMP工程が行わ
れた後、例えばダマシーン処理工程をさらに繰り返すこ
とにより、また別の絶縁体層および銅導電体層が作成さ
れる。これらのさらに別の絶縁体層を貫通する孔が銅、
タングステン、または他の金属でもって充填され、それ
により多重メタライゼーション層を相互に接続すること
ができる。それに加えて、これらの高いレベルのメタラ
イゼーションはまた、拡散領域7またはポリシリコン素
子のようなシリコン構造体と直接に接触することができ
る。下記で説明されるまた別の実施例は、このような接
触体を作成するのに有用であると考えられる。集積回路
全体の設計により指定されたすべてのレベルのメタライ
ゼーションが製造された後、ウエハの製造は保護被覆体
を取り付けることにより全体的には完了するであろう。
金属接合パッドまたは他の導電部分のための開口部がこ
の保護被覆体を貫通して作成される。ウエハの製造おと
びウエハ形式の集積回路の必要なすべての電気的検査が
行われた後、次にウエハから個々の回路の切断、電気的
検査、パッケージング、バーン・イン(burn-in)、およ
び付加的な電気的検査のような「バック・エンド(back
-end)」工程が典型的な場合には実行され、その結果目
的装置に取り付けることができるパッケージされた集積
回路が得られる。このような付加的なウエハ製造および
バック・エンド工程はここで説明された集積回路の中で
材料の変更を指示しないことが分かるであろう。
【0025】したがって本発明の好ましい第1実施例に
従い、ケイ化物膜12と障壁層16とにより、銅層20
と拡散領域7との間に特性の優れた電気接触体が作成さ
れる。さらに、銅層20から拡散領域7および基板9へ
の銅原子の拡散が、前記で説明したようにして製造され
た障壁層16により防止されることが分かった。例えば
10nmの障壁層16は、少なくとも 550℃までの温度に
おいて、銅がそれを通り抜けて拡散するのを防止するこ
とが分かった。さらに本発明の第1実施例に従い、障壁
層16は付加的な膜の沈着段階を必要としないで容易に
作成される。それは、不純物16が選定された湿式エッ
チング剤の副生成物としてまたはブランケット(blanke
t)プラズマ照射工程によるのいずれかで供給されるから
である。本発明のこの実施例はまた、障壁層16が自己
整合方式で作成されることを考えれば、その製造コスト
を低く維持することができる。
【0026】図2a〜図2hは、本発明の好ましい第1
実施例に従う集積回路構造体の製造法を詳細に説明した
図である。図2aは、製造の部分的な段階における集積
回路構造体の横断面図である。図1aに関して前記で説
明したのと同様に、図2aの集積回路構造体は、フィー
ルド酸化物構造体5の間の位置のP形基板9の表面に作
成されたN+形拡散領域7を有する。この実施例ではこ
の時点の処理工程において、拡散領域7はケイ化物膜1
2で被覆される。このケイ化物膜12は、前記で説明し
た方法でチタン金属が直接に反応してケイ化物化するこ
とにより作成されることが好ましい。このことに関し
て、未反応のチタン金属はこの構造体の表面から既に除
去されている。またこの実施例において、ポリシリコン
素子22が一方のフィールド酸化物構造体5の上の所定
の位置に配置される。もし必要ならば、ポリシリコン素
子22それ自身を従来の方式でケイ化物膜で被覆するこ
とができる。
【0027】図2bは、ポリ・メタル(poly-metal)誘
電体膜24が沈着された後の集積回路構造体を示した図
である。ポリ・メタル誘電体膜24はその名称が示して
いるように、下側のポリシリコン構造体(例えばポリシ
リコン素子22)と後で作成されるはずの上側の金属導
電体との間において絶縁体層としての役割を果たす。ポ
リ・メタル誘電体膜24は、従来は、 800nmの典型的
な厚さにまでCVDの方法により沈着された、リン不純
物が添加された二酸化シリコンまたはホウ素とリンとが
添加された二酸化シリコンのような二酸化シリコンで構
成される。再流動の方法または化学的機械的研磨(CM
P)の方法のいずれかにより、図2bに示されているよ
うにポリ・メタル誘電体膜24を平坦化することが好ま
しい。図2bに明らかに示されているように、ポリ・メ
タル誘電体膜はフィールド酸化物構造体5の間の領域を
充填する。この充填される領域は、ケイ化物膜12が接
触体位置に配置される領域である。
【0028】図2cに示されているように、本発明の好
ましい実施例に従い、ポリ・メタル誘電体24の上に次
にイントラ・メタル(intra-metal)誘電体膜26が沈着
され、そして平坦化される。その名称から想像されるよ
うにイントラ・メタル誘電体膜26により、隣接する金
属導電体の間の電気的絶縁が得られる。イントラ・メタ
ル誘電体膜26はまた二酸化シリコンで構成することが
できる、またはそれとは異なってキシロゲル、窒化シリ
コン、またはこれらの材料の組み合わせのような「k」
値の小さな材料(すなわち、誘電率の小さな材料)で構
成することもできる。イントラ・メタル誘電体膜26の
沈着の方法およびその厚さは、用いられる材料によりも
ちろん変わるであろう。
【0029】ポリ・メタル誘電体24およびイントラ・
メタル誘電体膜26が沈着された後、次に、接触体位置
および銅導電体の位置のパターン作成およびエッチング
でもって、銅沈着のダマシーン処理工程が開始する。本
発明の好ましい実施例に従い、およびダマシーン銅処理
工程に対する従来の方式に従い、これらの2つの金属素
子を定めるために2段階のパターン作成およびエッチン
グが実行される。接触体位置とまた銅導電体との両方の
位置が第1のパターン作成およびエッチング処理工程に
より定められる。ここで、エッチングが行われるべきで
あるイントラ・メタル誘電体膜26の一定の位置が従来
のフォトリソグラフィ法により定められ、そしてその
後、イントラ・メタル誘電体膜26のエッチングがプラ
ズマ・エッチング処理工程により行われる。接触体位置
が定められる第2段階がフォトリソグラフィ法により実
行され、それによりポリ・メタル誘電体膜24(および
もし第1エッチング処理工程がこの膜を完全には除去し
ないならば、またイントラ・メタル誘電体膜26)の中
の接触体位置が定められそして接触体位置が露出され、
そしてその後、プラズマ・エッチング処理工程が行われ
てポリ・メタル誘電体膜24を完全に貫通するようにエ
ッチングが行われ、それにより接触体位置のケイ化物膜
12が露出する。それとは異なって、膜26、24の両
方を貫通して接触体位置を第1エッチングすることによ
り、そして次にイントラ・メタル誘電体膜26のエッチ
ングにより導電体の位置を定めることにより、これらの
開口部を作成することができる。この方式は、いくつか
の従来のダマシーン処理工程に用いられる。図2dは、
2段階の接触体エッチングおよび導電体エッチングが行
われた後の、イントラ・メタル誘電体膜26とポリ・メ
タル誘電体24の両方を貫通して作成された接触体位置
CTを有する、およびイントラ・メタル誘電体膜26を
貫通して作成された導電体位置CCTを有する、集積回
路構造体の1つの実施例の横断面図である。
【0030】本発明の好ましい実施例に従い、図2eに
示されているように、不純物28が接触体位置CTのケ
イ化物膜12の表面に導入される。このまた異なる本発
明の実施例では、不純物28はプラズマ照射の方法によ
り導入することができる、またはそれとは異なってこの
構造体を湿式化学処理することにより不純物28を残留
物として残す方法により不純物28を導入することがで
きる。前記で説明したように、図2eの不純物28は窒
素、酸素、炭素、またはこれらの材料の組み合わせであ
ることができる。
【0031】不純物28が導入された後、次に高温焼鈍
しが行われ、それにより不純物28と下側のケイ化物膜
12とが反応する。もし以前に実行されないならば、こ
の焼鈍し処理工程によりケイ化チタン膜12をまた稠密
化することができ、それによりその導電率が増大する。
1つの例のこの焼鈍し処理工程は、不活性雰囲気中で85
0℃の程度の温度で30秒の程度の間のRTPである。前
記で説明した本発明の実施例のように、不純物28とケ
イ化物膜12とが反応する結果、図2fに示されている
ように、ケイ化チタン膜12の表面でそして接触体位置
CTの中に、化学的に稠密な障壁層30が生成する。化
学的に稠密な障壁層30の組成および厚さといった性質
は、図1fに対して前記で説明した障壁層16と同様で
ある。図1fに示されたように、チタン、シリコン、お
よび不純物28の元素の化学当量的でない化合物の比較
的薄い層が、ケイ化物膜12の表面に存在する。
【0032】化学的に稠密な障壁層30が生成された
後、次に銅メタライゼーション層32が全体にわたって
作成され、その結果図2gに示された構造体が得られ
る。前記で説明したように、最近の処理技術による銅メ
タライゼーション層32の沈着は、銅の種層のPVD沈
着またはCVD沈着と、その後に必要な厚さにまで銅を
電気メッキすることとを含んでいる。銅メタライゼーシ
ョン層32の全体にわたる厚さはもちろん具体的な応用
に依存するが、例えば 500nmの程度の厚さである。銅
メタライゼーション層32が沈着された後、次に化学的
機械的研磨(CMP)が実行され、それにより接触体位
置CTおよび導電体位置CCTにより定められる位置以
外のすべての位置から銅メタライゼーション層32が除
去され、そして銅メタライゼーション層32およびイン
トラ・メタル誘電体膜26を少なくとも膜26の頂部に
まで平坦化することにより、図2hに示された構造体が
得られる。
【0033】図2hに示されているように銅金属導電体
32がCMPで定められた後、次に前記で説明された残
りの処理工程が実行され、それにより付加的な絶縁体層
および銅導電体層が作成される。これらの付加的なウエ
ハ製造処理工程および前記で説明したいわゆる「バック
・エンド」処理工程により、本発明の好ましい実施例に
従う完成した集積回路が最終的に完了することになる。
【0034】本発明の好ましい第1実施例に対して前記
で説明したように、図2a〜図2hに関して説明する処
理工程から得られる集積回路構造体は、導電率が大きく
そしてエレクトロマイグレーションの危険が小さく、一
方、メタライゼーション層から接触体位置を通して銅原
子の有害な拡散が最小限であることを含む、銅メタライ
ゼーションの大幅な利点を有する。また前記で説明した
ように、接触体位置における銅メタライゼーションの下
側に化学的に稠密な障壁層を作成するために付加的な膜
を沈着する段階のようなコストの高い付加的な工程を行
わないで、これらの利点が得られる。さらに、本発明の
この好ましい実施例に従い、接触体位置において自己整
合方式で化学的に稠密な障壁層が作成される。
【0035】図3a〜図3fを参照して、本発明の第3
実施例による集積回路構造体の製造法を説明する。本発
明のこの第3実施例では、作成されるべき銅メタライゼ
ーションは第1レベルの銅金属レベルであり、本発明の
前記で説明された実施例と同じようにシリコンに対する
接触体が作成される。図4aおよび図4bで説明される
ように、本発明を用いて銅メタライゼーション層の間の
レベル間接続をまた作成することができ、そしてそれに
より作成される障壁層は、二酸化シリコンのような絶縁
体層の中に銅原子が拡散するのを抑制するのに有用であ
る。
【0036】図3aは、製造途中の集積回路構造体の横
断面図である。図3aの構造体は、図1aおよび図2a
とそれにつづく図などに関して前記で説明されたのと同
様に、P形基板9の表面に配置されたN+形拡散領域7
および耐熱性の金属ケイ化物膜12を備えたクラッドを
有する。前記で説明したように、ケイ化物膜12は直接
反応によるケイ化物化により作成することができる、ま
たはそれとは異なって沈着された膜であることもでき
る。ポリシリコン素子22が一方のフィールド酸化物構
造体5の上に配置され、そしてポリ・メタル誘電体膜2
4によりその頂部および側面が絶縁される。このポリ・
メタル誘電体膜24は、前記のように二酸化シリコンで
構成することができる。
【0037】本発明のこの第3実施例に従って作成され
る集積回路構造体では、接触体位置CTを作成するため
に誘電体膜26、24のおのおのを貫通するエッチング
を行うことにより、拡散領域7のケイ化物化した表面お
よびまた別の銅メタライゼーション層から接触体が作成
されるべきである。本発明の好ましい実施例に従い、2
段階のパターン作成およびエッチング処理工程が実行さ
れる。この段階の中で、イントラ・メタル誘電体膜26
を貫通しおよびポリ・メタル誘電体膜24を貫通する開
口部をフォトリソグラフィによるパターン作成およびエ
ッチングにより作成することが実行される。従来の技術
によりこのようなパターン作成およびエッチング処理工
程を設計および実行することができることは、当業者に
は容易に予想されるであろう。図3bは、このパターン
作成およびエッチング処理工程が行われた後の結果を示
した横断面図である。ここでは、接触体位置CTは誘電
体膜26、24を十分に貫通して広がっており、そして
その底部においてケイ化物膜12を露出している。それ
に加えて、導電体位置CCTはこのパターン作成および
エッチング処理工程によりまた定められる。下記で説明
されるように、導電体位置CCTの中に銅メタライゼー
ション電極を配置することができる。
【0038】次に図3cに示されているように、本発明
の好ましい実施例に従い、金属膜34が全体の上に沈着
される。金属膜34は元素の形式の耐熱金属、耐熱金属
合金、または耐熱金属の化合物で構成されることがで
き、そしてPVDまたはCVDの方法により沈着するこ
とができる。金属膜34は、例えばタンタル元素、チタ
ン元素、ケイ化チタン、ケイ化タンタル、およびタンタ
ルおよびチタンの窒化物であることができる。金属膜3
4の厚さは比較的に薄く保つことができる、例えば10n
mの程度であることができる。
【0039】金属膜34の沈着の後、本発明のこの好ま
しい実施例の1つの実施段階である図3dに示されてい
るように、金属膜34の表面に不純物36が導入され
る。不純物36の種類は、前記のように窒素、酸素、ま
たは炭素であることができ、そして不純物36を導入す
る工程はプラズマ照射、またはこの構造体の湿式化学処
理から生ずる残留物を単に残すことにより実行すること
ができる。この処理工程の結果、図3dに示されている
ように、金属膜34の表面に不純物36が導入される。
不純物36は、膜34の平坦な部分の上と接触体位置お
よびトレンチ位置の膜34の側壁に沿った部分の上との
両方に存在する。
【0040】不純物36が導入された後、次に熱処理が
行われる。この熱処理により、導入された不純物36と
金属膜34の構成成分との反応が起こり、その結果、図
3eに示されているように、金属膜34の平坦な表面と
側壁の表面との両方に化学的に稠密な障壁層38が生成
する。不純物36が前記で説明したように湿式または乾
式の化学処理工程により導入される実施例の場合、この
熱処理は、例えば 850℃の温度で30秒間、不活性ガスの
中で実行される。図3eに示されているように化学的に
稠密な障壁層38を生成するような反応を実行させるに
は、この熱処理は十分であると予想される。
【0041】またはそれとは異なって、酸素を含有する
雰囲気または窒素を含有する雰囲気の中で化学的に稠密
化する熱処理を実行することにより、誘電体膜24、2
6を貫通するエッチングの後に不純物36を導入するこ
とをしないで、化学的に稠密な障壁層38を作成するこ
とができる。このまた別の方式に従い、化学的に稠密な
障壁層38は、焼鈍し処理工程の雰囲気の中の成分と金
属膜34の表面における耐熱金属、合金、または化合物
との反応生成物である。この方式で得られそして図3e
の横断面図に実質的に示されている化学的に稠密な障壁
層38により、銅原子の拡散に対する良好な障壁体が得
られることが予想される。
【0042】いずれの場合にも化学的に稠密な障壁層3
8が生成された後、障壁層38と金属層34の残りの部
分との両方が、次のレベルの銅メタライゼーションが最
終的な回路の中で存在しないであろう集積回路構造体の
これらの位置から、除去されなければならない。この除
去は、銅メタライゼーション層42のダマシーン工程に
よる生成の期間中にCMPの方法により行われ、その結
果図3fの構造体が得られる。図3fの構造体では、銅
接触体42および銅電極42′が集積回路構造体の中に
備えられている。このダマシーン処理工程の中で行われ
るCMP研磨は、接触体位置CTおよび導電体位置CC
Tの内部を除くこの構造体の表面から、すべての銅メタ
ライゼーションを除去する。この時、膜26のわずかに
中にまで研磨が行われることにより、銅部品42の下側
以外のすべての位置から、層34、38のすべてが除去
される。図3fに示されているように、化学的に稠密な
障壁層38は銅層42が拡散領域7と接触している接触
体位置に存在するだけでなく、接触体およびトレンチの
側壁に沿ってもまた存在する。したがって、化学的に稠
密な障壁層38は銅層42から拡散領域7を通って基板
9の中に銅原子が拡散するのを抑止し、およびまた銅層
42から絶縁体膜24、26の中に銅原子が拡散するの
を抑止する。
【0043】図3fに示された構造体が作成された後、
ウエハ製造の残りの工程および前記で説明したバック・
エンド処理工程が実行され、その結果完成した集積回路
が得られる。
【0044】本発明のこの好ましい第3実施例をまた用
いて、異なるメタライゼーション層の中の銅電極間の接
続体を作成することができる。本発明のこの実施例によ
る障壁層の作成は、この場合でもなお利点を有する。そ
れは銅とシリコンとの直接の接触が行われなくても、銅
原子が二酸化シリコンおよび他の絶縁体層の中に拡散す
るのを防止するのに障壁層が有効であるからである。こ
のような拡散が行われれば、特に銅の拡散係数が大きい
ことを考えれば、デバイスの機能および特性に対して有
害であることがまた知られている。
【0045】図4aは、図3fに示されそして前記で説
明された、同様な製造段階における集積回路の横断面図
である。図4aの構造体では、銅電極42′がこの構造
体の表面に備えられる。この銅電極42′に対して、第
2の上側の銅メタライゼーションのレベルからの電気的
接触が作成されるべきである。この上側の銅メタライゼ
ーション層の作成は、化学的に稠密な障壁層が用いられ
る本発明のこの第3実施例による方法で行われるであろ
う。
【0046】図4bは、本発明のこの第3実施例により
第2銅メタライゼーション・レベル52が作成された後
の図4aの集積回路構造体を示した図である。第2銅レ
ベルを作成する処理工程は、図3a〜図3fに対して説
明された処理工程と実質的に同じである。すなわち、イ
ンタレベル絶縁体膜44およびまたイントラレベル絶縁
体膜46を貫通する貫通孔開口部がエッチングにより作
成される。膜44、46は二酸化シリコンまたは他の適
切な絶縁体で作成される。化学的に稠密な障壁層48が
第2銅レベル52の下の貫通孔の中の所定の位置に配置
され、そして前記で説明した方式で作成される。この処
理工程では前記で説明したように、金属層が全体の上に
配置され、そして不純物がその中に導入される。次に焼
鈍しが実行されて不純物が金属層と反応し、図4bの示
されたような化学的に稠密な障壁層48が作成される。
けれども図4aおよび図4bのこの実施例では、低いレ
ベルのメタライゼーション・レベル(すなわち、素子4
2、42′のレベル)が所定の位置に配置されるため
に、不純物との反応を引き起こす原因となる熱焼鈍し処
理工程は、金属導電体層が受けることができる温度が半
導体素子および絶縁体素子が耐えることができる温度よ
りもはるかに低いことを考えるならば、例えば400℃で3
0分間のような低い温度で実行されることが好ましい。
このような方式で障壁層48が作成された後、次に銅メ
タライゼーション・レベル52が前記で説明されたダマ
シーン処理工程の方法で作成されることにより、貫通孔
位置の中に銅素子52が残り、それにより図4bに示さ
れたように下側の銅素子42′との接触体が作成され
る。
【0047】図4aおよび図4bに対して説明したよう
に、本発明の第3実施例に従うインタ・レベル金属接続
体を作成する処理工程は、図3a〜図3fに対して前記
で説明したように、本発明のこの第3実施例に従うシリ
コンに対する接触体を作成する処理工程とは無関係であ
ることが予期される。これらの処理工程のいずれかまた
は両方を用いて、本発明に従う集積回路を製造すること
ができる。集積回路構造体の中に銅が拡散するのを防止
する好ましい方法は、このような処理工程の両方を含む
ことがもちろん予期される。
【0048】図3a〜図3fと図4aおよび図4bに対
して前記で説明したように、本発明の好ましい第3実施
例により、 550℃のような比較的に高い温度でも、メタ
ライゼーション層から拡散された接合の中に、および誘
電体の中に、銅原子が拡散することに対する化学的に稠
密な障壁体が得られる。この効果は、MOS形またはC
MOS形の集積回路を含む最新の集積回路の中に銅メタ
ライゼーションを用いることを可能にし、そして従来の
製造工程の中において比較的に安いコストで容易に実施
することができる。それに加えて、本発明のこの好まし
い第3実施例により、未反応の金属層が銅メタライゼー
ションに対する接着層としての役割を果たし、そしてさ
らに大きな導電率が可能になり、およびこの重要な金属
システムのエレクトロマイグレーションの危険が低いと
いう付加的な利点が得られる。
【0049】好ましい実施例について本発明が説明され
たが、本明細書および添付図面を参照すれば、当業者に
はこれらの実施例を変更および代替しながらなお本発明
の利点を有する変更実施例および代替実施例が可能であ
ることはもちろん分かるであろう。このような変更実施
例および代替実施例は本発明の範囲内に包含されること
が予期される。
【0050】以上の説明に関して更に以下の項を開示す
る。 1. 不純物が添加された領域を半導体ボディの表面に
作成する段階と、前記不純物が添加された領域の露出し
た表面に耐熱金属をベースとする膜を作成する段階と、
前記耐熱金属をベースとする膜の表面に不純物を導入す
る段階と、前記耐熱金属をベースとする膜の表面に化学
的に稠密な膜を作成するために、前記不純物と前記耐熱
金属をベースとする膜とを反応させるように前記半導体
ボディを加熱する段階と、前記半導体ボディの表面の選
定された位置に前記化学的に稠密な膜と物理的に接触す
る銅メタライゼーションを配置する段階と、を有する集
積回路を製造する方法。 2. 第1項記載の方法において、耐熱金属をベースと
する膜を作成する前記段階が不純物が添加された領域の
露出した表面を金属のケイ化物の膜で被覆する段階を有
し、ここで前記導入段階が前記金属のケイ化物の膜の表
面に不純物を導入し、前記金属のケイ化物の膜の表面に
化学的に稠密な膜を形成するために前記加熱段階が前記
不純物と前記金属のケイ化物の膜とを反応させる、前記
方法。
【0051】3. 第2項記載の方法において、第1誘
電体層を全体の上に作成する段階と、不純物が添加され
た領域の表面の選定された位置において前記第1誘電体
層を貫通する接触体開口部をエッチングで作成する段階
と、をさらに有する前記方法。 4. 第3項記載の方法において、前記作成段階および
前記エッチング段階が前記導入段階の前に実行される前
記方法。 5. 第4項記載の方法において、前記第1誘電体層を
全体の上に作成する段階の後、イントラ・メタル誘電体
層を全体の上に作成する段階と、前記イントラ・メタル
誘電体層を貫通する接触体開口部および導電体開口部を
エッチングで作成する段階と、をさらに有する前記方
法。 6. 第5項記載の方法において、銅メタライゼーショ
ンを全体の上に配置する段階の後、イントラ・メタル誘
電体層を貫通してエッチングされた接触体開口部および
導電体開口部以外の位置から銅メタライゼーションを除
去するために化学的機械的研磨を実行する段階、をさら
に有する前記方法。 7. 第6項記載の方法において、銅メタライゼーショ
ンを沈着する前記段階が銅の種層を全体の上に沈着する
段階と、前記種層の上に銅を電気メッキする段階と、を
有する前記方法。 8. 第4項記載の方法において、前記導入段階が金属
のケイ化物の膜の表面を不純物を有するプラズマで照射
する段階、を有する前記方法。 9. 第4項記載の方法において、前記導入段階が金属
のケイ化物の膜の表面を不純物を有する液体にさらす段
階、を有する前記方法。
【0052】10. 第4項記載の方法において、前記
半導体ボディがシリコンを有し、ここで前記被覆段階が
耐熱金属を全体の上に沈着する段階と、不純物が添加さ
れた領域と前記耐熱金属とが接触している位置において
前記耐熱金属がシリコンと反応するように前記半導体ボ
ディを焼鈍しする段階と、第1誘電体層を全体の上に作
成する前記段階の前に、シリコンと接触していない前記
耐熱金属の残りの部分にエッチングを行う段階と、を有
する、前記方法。 11. 第10項記載の方法において、前記耐熱金属の
残りの部分にエッチングを行う前記段階が前記金属のケ
イ化物の膜の表面に不純物を導入する前記方法。 12. 第10項記載の方法において、不純物を導入す
る前記段階が金属のケイ化物の膜の表面を不純物を有す
るプラズマで照射する段階、を有する前記方法。 13. 銅メタライゼーション20を有する集積回路構
造体および前記集積回路構造体を製造する方法が開示さ
れる。この構造体はシリコン基板9の不純物が添加され
た領域7を有する。この不純物が添加された領域7は、
典型的には、直接反応でケイ化物化することにより作成
された金属ケイ化物膜12で被覆される。銅メタライゼ
ーション20が不純物が添加された領域7と接触するべ
きである接触体位置CTにおいて、化学的に稠密な障壁
層16により上側の銅メタライゼーション20に対する
拡散障壁体が得られる。化学的に稠密な障壁層16は、
下側の耐熱金属をベースとする膜12と不純物とが反応
するようにこの構造体に焼鈍しを行うことにより作成さ
れる。不純物は湿式化学反応、プラズマ照射の方法によ
り、またはこの構造体に焼鈍しが行われる雰囲気から導
入される。
【図面の簡単な説明】
【図1a】本発明の好ましい第1実施例に従う集積回路
構造体の製造の段階の横断面図であって図1aは始めの
段階の図。
【図1b】図1aの次の段階の図。
【図1c】図1bの次の段階の図。
【図1d】図1cの次の段階の図。
【図1e】図1dの次の段階の図。
【図1f】図1eの次の段階の図。
【図1g】図1fの次の段階の図。
【図1h】図1gの次の段階の図。
【図1i】図1hの次の段階の図。
【図2a】本発明の第2実施例に従う集積回路構造体の
製造の段階の横断面図であって、図2aは始めの段階の
図。
【図2b】図2aの次の段階の図。
【図2c】図2bの次の段階の図。
【図2d】図2cの次の段階の図。
【図2e】図2dの次の段階の図。
【図2f】図2eの次の段階の図。
【図2g】図2fの次の段階の図。
【図2h】図2gの次の段階の図。
【図3a】本発明の第3実施例に従う集積回路構造体の
製造の段階の横断面図であって、図3aは始めの段階の
図。
【図3b】図3aの次の段階の図。
【図3c】図3bの次の段階の図。
【図3d】図3cの次の段階の図。
【図3e】図3dの次の段階の図。
【図3f】図3eの次の段階の図。
【図4a】本発明の第3実施例に従う集積回路構造体の
中の金属から金属への貫通孔の作成を示した横断面図で
あって、図4aは初期の段階の図。
【図4b】図4aの次の段階の図。
【符号の説明】
7 不純物が添加された領域 12 耐熱金属をベースとする膜 16 化学的に稠密な障壁層 20 銅メタライゼーション CT 接触体位置 CCT 導電体位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジオン − ピン ルー アメリカ合衆国,テキサス,ダラス,フォ レスト レーン 9744,ナンバー 1310 (72)発明者 ロバート エイチ.ヘイブマン アメリカ合衆国,テキサス,ガーランド, スティルウォーター コート 7413

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不純物が添加された領域を半導体ボディ
    の表面に作成する段階と、 前記不純物が添加された領域の露出した表面に耐熱金属
    をベースとする膜を作成する段階と、 前記耐熱金属をベースとする膜の表面に不純物を導入す
    る段階と、 前記耐熱金属をベースとする膜の表面に化学的に稠密な
    膜を作成するために、前記不純物と前記耐熱金属をベー
    スとする膜とを反応させるように前記半導体ボディを加
    熱する段階と、 前記半導体ボディの表面の選定された位置に前記化学的
    に稠密な膜と物理的に接触する銅メタライゼーションを
    配置する段階と、を有する集積回路を製造する方法。
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