JP2000133651A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2000133651A
JP2000133651A JP10304069A JP30406998A JP2000133651A JP 2000133651 A JP2000133651 A JP 2000133651A JP 10304069 A JP10304069 A JP 10304069A JP 30406998 A JP30406998 A JP 30406998A JP 2000133651 A JP2000133651 A JP 2000133651A
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silicon
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film
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 界面ラフネスが小さく、界面準位密度が低い
シリコン窒化酸化膜を有する半導体装置の製造方法を提
供する。 【解決手段】 シリコン基板10上に下地酸化膜を形成
する工程と、下地酸化膜が形成されたシリコン基板を、
水蒸気を含む酸化性のある第1の雰囲気中で熱酸化し、
下地酸化膜が追加酸化されてなるシリコン酸化膜を形成
する工程と、シリコン酸化膜が形成されたシリコン基板
を、窒化性ガスを含む第2の雰囲気で熱処理し、シリコ
ン酸化膜に窒素が導入された第1のシリコン窒化酸化膜
19を形成する工程と、第1のシリコン窒化酸化膜が形
成されたシリコン基板を、水蒸気を含まない酸化性のあ
る第3の雰囲気中で熱酸化し、第1のシリコン窒化酸化
膜が追加酸化されてなる第2のシリコン窒化酸化膜22
を形成する工程とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に係り、特に、界面ラフネスが小さく、界面準位密
度が低いシリコン窒化酸化膜を有する半導体装置の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、トランジスタのゲート絶縁膜
としては、シリコン酸化膜が広く用いられてきた。しか
し、近時では、シリコン酸化膜に比べて膜質を向上する
ことができ、トラップ密度を減少させることが可能とな
ることから、窒素が微量に添加されたシリコン窒化酸化
膜をトランジスタのゲート絶縁膜として用いることが提
案されている。
【0003】かかるシリコン窒化酸化膜をシリコン基板
上に形成する方法としては、例えば、窒化性のガスであ
るN2OガスやNOガスを用いることにより、シリコン
基板上に、直接、シリコン窒化酸化膜を形成する方法が
知られている。また、ウエット雰囲気中又はドライ雰囲
気中にて、シリコン基板上に熱酸化膜を形成した後、窒
化性の雰囲気中で熱処理して膜中に窒素を導入し、シリ
コン窒化酸化膜を形成する方法が知られている。
【0004】しかし、上記のようにしてシリコン窒化膜
を形成した場合には、シリコン基板とシリコン窒化酸化
膜との界面近傍において窒素が多く分布することとなる
ため、トラップ密度を減少することが困難であり、ま
た、絶縁耐圧特性等の電気的特性を改善することが困難
であった。トラップ密度を減少させ、絶縁耐圧特性等の
電気的特性を改善しうる技術として、第1段階として酸
化を行い、第2段階として窒化を行い、第3段階として
酸化を行うことにより、シリコン基板とシリコン窒化酸
化膜との界面における窒素分布量の少ないシリコン窒化
酸化膜を形成する方法が提案されている。なお、このよ
うに3段階でシリコン窒化膜を形成する方法としては、
第1段階としてウエット酸化を行い、第2段階として窒
化を行い、第3段階としてウエット酸化を行う方法や、
第1段階としてドライ酸化後を行い、第2段階として窒
化を行い、第3段階としてドライ酸化を行う方法が提案
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1段
階としてウエット酸化を行い、第2段階として窒化を行
い、第3段階としてウエット酸化を行うことによりシリ
コン窒化酸化膜を形成する従来の半導体装置の製造方法
では、シリコン基板とシリコン窒化酸化膜との界面ラフ
ネスが大きく、更なる改善が望まれていた。
【0006】また、第1段階としてドライ酸化を行い、
第2段階として窒化を行い、第3段階としてドライ酸化
を行うことによりシリコン窒化酸化膜を形成する従来の
半導体装置の製造方法では、界面準位密度が高く、更な
る改善が望まれていた。本発明の目的は、界面ラフネス
が小さく、界面準位密度が低いシリコン窒化酸化膜を有
する半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、シリコン基
板上に下地酸化膜を形成する工程と、前記下地酸化膜が
形成された前記シリコン基板を、水蒸気を含む酸化性の
ある第1の雰囲気中で熱酸化し、前記下地酸化膜が追加
酸化されてなるシリコン酸化膜を形成する工程と、前記
シリコン酸化膜が形成された前記シリコン基板を、窒化
性ガスを含む第2の雰囲気で熱処理し、前記シリコン酸
化膜に窒素が導入された第1のシリコン窒化酸化膜を形
成する工程と、前記第1のシリコン窒化酸化膜が形成さ
れた前記シリコン基板を、水蒸気を含まない酸化性のあ
る第3の雰囲気中で熱酸化し、前記第1のシリコン窒化
酸化膜が追加酸化されてなる第2のシリコン窒化酸化膜
を形成する工程とを有することを特徴とする半導体装置
の製造方法により達成される。これにより、水蒸気を含
む酸化雰囲気中でシリコン酸化膜を形成し、シリコン酸
化膜に窒素を導入し、この後、水蒸気を含まない酸化雰
囲気中で更に追加酸化するので、界面ラフネスが小さ
く、界面準位密度も低いシリコン窒化酸化膜を形成する
ことができる。しかも、シリコン基板の表面に下地酸化
膜を形成しておくので、大気中にシリコン基板を露出し
た場合であっても、膜質の悪い自然酸化膜がシリコン基
板の表面に形成されることを防止することができる。
【0008】また、上記の半導体装置の製造方法におい
て、前記シリコン酸化膜を形成する工程では、O2ガス
と不活性ガスとを含む第4の雰囲気中で前記シリコン酸
化膜の形成温度である第1の温度まで昇温した後、前記
第4の雰囲気を前記第1の雰囲気に置換し、前記シリコ
ン酸化膜を形成することが望ましい。これにより、O 2
ガスと不活性ガスとを含む第4の雰囲気中にシリコン基
板を導入するので、シリコン基板の表面が荒れてしまう
のを抑制することができる。また、O2ガスと不活性ガ
スとを含む第4の雰囲気中でシリコン基板の温度を昇温
した後に、第1の雰囲気に置換するため、シリコン基板
の温度を上昇する過程においてシリコン基板の表面に膜
質の悪いシリコン酸化膜が形成されてしまうのを防止す
ることができる。
【0009】また、上記の半導体装置の製造方法におい
て、前記第1のシリコン窒化酸化膜を形成する工程で
は、不活性ガスよりなる第5の雰囲気中で前記第1のシ
リコン窒化酸化膜の形成温度である第2の温度に安定し
た後、前記第5の雰囲気を前記第2の雰囲気に置換し、
前記第1のシリコン窒化酸化膜を形成することが望まし
い。これにより、不活性ガスより成る第5の雰囲気中で
シリコン基板の温度を第2の温度にするので、不要な酸
化膜が形成されてしまうのを防止することができる。
【0010】また、上記の半導体装置の製造方法におい
て、前記第2のシリコン窒化酸化膜を形成する工程で
は、不活性ガスより成る第6の雰囲気中で前記第2のシ
リコン窒化酸化膜の形成温度である第3の温度に安定し
た後、前記第6の雰囲気を前記第3の雰囲気に置換し、
前記第2のシリコン窒化酸化膜を形成することが望まし
い。これにより、不活性ガスより成る第6の雰囲気中で
シリコン基板の温度を第3の温度にするので、不要な酸
化膜が形成されてしまうのを防止することができる。
【0011】また、上記の半導体装置の製造方法におい
て、前記第1の雰囲気及び/又は前記第3の雰囲気は、
不活性ガスにより希釈されていることが望ましい。これ
により、酸化レートを遅くすることができる。即ち、成
膜装置の性能等に起因して酸化レートが早くなりすぎて
しまう場合や、薄いシリコン窒化酸化膜を形成したい場
合には、不活性ガスの流量を大きくすることにより酸化
レートを遅くすることができ、これにより所望の膜厚の
シリコン窒化酸化膜を形成することが可能となる。
【0012】また、上記の半導体装置の製造方法におい
て、前記第3の雰囲気は、O2ガス、ハロゲン化物が添
加されたO2ガス、又はO3ガスを含むことが望ましい。
2ガスを用いることにより、第1のシリコン窒化酸化
膜を追加酸化することができる。また、ハロゲン化物が
添加されたO2ガスを用いることにより、シリコン窒化
酸化膜中にハロゲンを導入することができ、これにより
絶縁破壊耐圧やTDDB特性を向上することが可能とな
る。また、シリコン窒化酸化膜中にFe(鉄)などの不
要な重金属が含まれていた場合には、この不要な重金属
をハロゲンにより除去することができる。また、O3
スを用いれば、O3ガスはO2ガスに比べて酸化力が強
く、酸化レートも早いので、酸化時間を短縮し、スムー
ズに酸化を行うことができる。また、O3ガスを用いた
場合には、O2ガスを用いた場合に比べて、より緻密で
膜質の良い成膜が可能となり、これにより絶縁破壊耐
圧、TDDB特性、及びホットキャリア耐性を向上させ
ることが可能となる。
【0013】また、上記の半導体装置の製造方法におい
て、前記第3の雰囲気は、NOガス、NO2ガス、又は
2Oガスを含むことが望ましい。これにより、第1の
シリコン窒化酸化膜に所望の濃度の窒素が導入できてい
ない場合には、第3の雰囲気として、NOガス、NO2
ガス、又はN2Oガス等の酸化性と窒化性とを有する雰
囲気を用いることにより、シリコン窒化酸化膜中の窒素
濃度を所望の濃度にすることが可能となる。また、第3
の雰囲気として窒化性を有さない雰囲気を用いた場合に
は、シリコン基板と第2のシリコン窒化酸化膜との界面
には窒素はほとんど存在しないこととなるが、第3の雰
囲気として酸化性と窒化性とを有する雰囲気を用いた場
合には、シリコン基板と第2のシリコン窒化酸化膜との
界面に窒素を導入することが可能となる。これにより、
第2のシリコン窒化酸化膜における深さ方向の窒素分布
を制御することができるので、所望の膜質の第2のシリ
コン窒化酸化膜を得ることができ、また、リーク電流、
絶縁破壊特性、TDDB特性、及びホットキャリア特性
等の電気的特性を向上することができる。
【0014】また、上記の半導体装置の製造方法におい
て、前記第3の雰囲気は、O2ガスを更に含むことが望
ましい。これにより、O2ガスの添加量を多くすること
により酸化レートを早くすることができ、低温でドライ
酸化を行う場合であっても、所望の酸化レートで酸化す
ることが可能となる。また、上記の半導体装置の製造方
法において、前記下地酸化膜を形成する工程では、O3
ガスにさらし、又は紫外線を照射しながらO3ガス又は
2ガスにさらす処理により前記下地酸化膜を形成する
ことが望ましい。これにより、膜質が安定した緻密な下
地酸化膜を形成することができる。
【0015】また、上記目的は、シリコン基板上に下地
酸化膜を形成する工程と、前記下地酸化膜が形成された
前記シリコン基板を、水蒸気を含む酸化性のある第1の
雰囲気中で熱酸化し、前記下地酸化膜が追加酸化されて
なるシリコン酸化膜を形成する工程と、前記シリコン酸
化膜が形成された前記シリコン基板を、窒化性ガスを含
む第2の雰囲気で熱処理し、前記シリコン酸化膜に窒素
が導入された第1のシリコン窒化酸化膜を形成する工程
と、前記第1のシリコン窒化酸化膜が形成された前記シ
リコン基板を、水蒸気を含まない酸化性のある第3の雰
囲気中で熱酸化し、前記第1のシリコン窒化酸化膜が追
加酸化されてなる第2のシリコン窒化酸化膜を形成する
工程と、前記第2のシリコン窒化酸化膜上にゲート電極
を形成する工程と、前記ゲート電極の両側の前記シリコ
ン基板にソース/ドレイン拡散層を形成する工程とを有
することを特徴とする半導体装置の製造方法により達成
される。これにより、水蒸気を含む酸化雰囲気中でシリ
コン酸化膜を形成し、シリコン酸化膜に窒素を導入し、
この後、水蒸気を含まない酸化雰囲気中で更に追加酸化
するので、界面ラフネスが小さく、界面準位密度も低い
シリコン窒化酸化膜を形成することができる。このよう
なシリコン窒化酸化膜を、トランジスタのゲート絶縁膜
や、フローティングゲートを有するダブルゲート構造の
不揮発性メモリのトンネル酸化膜として用いることによ
り、良好な特性を有する半導体装置を提供することがで
きる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態による半導体
装置の製造方法を図1乃至図5を用いて説明する。図1
乃至図3は、本実施形態による半導体装置の製造方法を
示す工程断面図である。図4は、シリコン窒化酸化膜を
形成する際の成膜シークエンスを示す図である。図5
は、シリコン基板の表面をAFM(Atomic Force Micro
scope、原子間力顕微鏡)を用いて観察した結果を示す
図である。
【0017】本発明は、シリコン基板上にシリコン窒化
酸化膜が形成される半導体装置の製造方法に広く適用さ
れるものであるが、本実施形態では、トランジスタのゲ
ート絶縁膜としてシリコン窒化酸化膜を形成する場合を
例に説明する。まず、図1(a)に示すように、例えば
LOCOS(LOCal Oxidation of Silicon)法により、
シリコン基板10の表面に素子領域12を画定する素子
分離膜14を形成する。なお、図1(a)は、素子領域
12の表面にパッド酸化膜13が残存した状態を示して
いる。
【0018】次に、パッド酸化膜13を除去し、この直
後に、全面に下地酸化膜16を形成する(図1(b)参
照)。パッド酸化膜13を除去した直後に下地酸化膜1
6を形成するので、シリコン基板10の表面には、自然
酸化膜が形成されることなく下地酸化膜16が形成され
る。ここで、本明細書にいう下地酸化膜とは、シリコン
基板を大気中に露出した場合に自然にシリコン基板の表
面に生成される自然酸化膜とは異なり、膜質が安定した
緻密な酸化膜を意味する。
【0019】一般に、シリコン基板の表面は化学的に不
安定な状態であるため、シリコン基板を大気に露出した
場合には、大気中の酸素等によりシリコン基板の表面に
膜質が不安定な自然酸化膜が形成される。膜厚や膜質が
不均一なこの様な自然酸化膜が形成されていると、その
後の酸化処理において酸化反応が不均一になる虞があ
る。
【0020】これに対し、本実施形態では、シリコン基
板10の表面に、膜質が安定した緻密な下地酸化膜16
を形成するので、大気中にシリコン基板10を露出した
場合であっても、かかる自然酸化膜がシリコン基板10
の表面に形成されることを防止することができる。ま
た、下地酸化膜16は、膜厚や膜質が均一であり、その
後の酸化反応を均一にする働きもある。
【0021】下地酸化膜16は、例えば、SC−1液、
SC−2液、又はHNO3を用いた薬液処理により形成
することができる。SC−1液を用いた薬液処理により
下地酸化膜16を形成する場合、成膜条件は例えば60
〜80℃とすることができ、このような温度で成膜した
場合には、成膜されるシリコン酸化膜16の膜厚は1n
m以下、例えば0.7nm程度となる。SC−2液、又
はHNO3を用いた薬液処理により下地酸化膜16を形
成する場合、成膜条件は例えば60〜80℃とすること
ができ、このような温度で成膜した場合には、下地酸化
膜16の膜厚は0.8〜1.2nm程度、例えば約1n
mとなる。
【0022】また、下地酸化膜16は、O3を含む水を
用いた薬液処理により形成することもできる。単なる水
を用いた場合には、シリコン基板の表面に膜質が安定し
た緻密な酸化膜を形成することはできないが、O3を含
む水、即ちO3が溶解された水を用いれば、膜質が安定
した緻密な酸化膜を形成されることができる。O3を含
む水を用いた薬液処理により下地酸化膜16を形成する
場合、成膜条件は例えば60〜80℃とすることがで
き、水の中に含ませるO3の濃度は例えば1〜10pp
mとすることができる。このような条件で成膜した場合
には、シリコン酸化膜16の膜厚は約1nm以下、例え
ば0.7nm程度となる。
【0023】また、下地酸化膜16は、シリコン基板1
0をO3ガス等にさらすことにより形成することもでき
る。この場合、成膜温度は、例えば室温〜200℃程度
とすることができる。成膜温度を200℃以上にする
と、O3が分解してしまうからである。また、成膜温度
を200℃以上にすると、膜質が安定した緻密な下地酸
化膜とは性質の異なる熱酸化膜が、シリコン基板の表面
に形成されてしまうからである。成膜温度を室温〜20
0℃程度とした場合には、膜厚1nm程度の下地酸化膜
16が形成される。
【0024】また、下地酸化膜16は、O3ガスを含む
酸化雰囲気に紫外線を照射して酸化膜を形成するUVオ
ゾン法によっても形成することができる。この場合、成
膜温度は、シリコン基板10をO3ガス等にさらすこと
により下地酸化膜16を形成する場合と同様の理由か
ら、例えば室温〜200℃程度とすることができる。こ
の場合、膜厚1nm程度の下地酸化膜16が形成され
る。
【0025】また、下地酸化膜16は、O2ガスを含む
酸化雰囲気に紫外線を照射して酸化膜を形成するUV酸
素法等によっても形成することができる。この場合、成
膜温度は、例えば室温〜200℃程度とすることができ
る。成膜温度を200℃以上にすると、膜質が安定した
緻密な下地酸化膜とは性質の異なる熱酸化膜が、シリコ
ン基板の表面に形成されてしまうからである。成膜温度
を室温〜200℃程度とした場合には、膜厚1nm程度
の下地酸化膜16が形成される。
【0026】次に、O2ガスと不活性ガスとを含む雰囲
気で満たされた電気炉内に、下地酸化膜16が形成され
たシリコン基板10を導入する。不活性ガスとしては、
例えばArガス、Heガス、N2ガス等を用いることが
できる。O2ガスと不活性ガスとを含む電気炉内の雰囲
気中におけるO2ガスの割合は、例えば約1%〜約10
%とする。なお、電気炉内の温度は、図4に示すように
例えば750℃とする。また、電気炉としては、例えば
横型電気炉等を用いることができる。
【0027】本実施形態においてO2ガスと不活性ガス
とを含む雰囲気中にシリコン基板を導入するのは、以下
の理由による。即ち、一般に、O2ガスを含まない雰囲
気、即ち不活性ガスのみより成る雰囲気中にシリコン基
板を導入すると、シリコン基板の表面が荒れてしまう場
合がある。これに対し、本実施形態では、O2ガスを含
む雰囲気中にシリコン基板を導入するので、シリコン基
板の表面が荒れてしまうのを抑制することができる。
【0028】次に、電気炉内をO2ガスと不活性ガスと
を含む雰囲気に保持したまま、後述するウエット酸化を
行うための温度である800℃まで、電気炉内の温度を
昇温する。そして、例えば10分間放置することによ
り、基板温度を安定化させる(安定化)。なお、電気炉
内の温度は、800℃に限定されるものではなく、例え
ば750℃〜900℃の範囲で適宜設定することができ
る。
【0029】酸素を多く含む雰囲気中でシリコン基板の
温度を昇温した場合には、シリコン基板の温度を昇温す
る過程でシリコン基板の表面にシリコン酸化膜が形成さ
れてしまい、かかるシリコン酸化膜は、膜質が悪くな
る。しかも、電気炉内の各部の温度にバラツキが生じて
いることため膜厚が不均一となる。これに対し、本実施
形態では、O2ガスと不活性ガスとを含む雰囲気中でシ
リコン基板の温度を昇温した後に雰囲気を置換するた
め、シリコン基板の温度を上昇する過程においてシリコ
ン基板の表面に膜質の悪いシリコン酸化膜が形成される
ことはない。なお、O2ガスと不活性ガスとを含む雰囲
気におけるO2ガスの割合を約1%〜約10%と低くす
ることにより、シリコン基板表面の酸化膜を無視できる
程度にまで抑えることができる。
【0030】次に、電気炉内の雰囲気を、水蒸気を含む
酸化雰囲気に置換し、ウエット酸化を行う(第1段
階)。これにより、シリコン基板10の表面にシリコン
酸化膜18が形成される(図1(c)参照)。一般にウ
エット酸化により形成したシリコン酸化膜18は、ドラ
イ酸化により形成したシリコン酸化膜に比べて界面準位
密度が低くなることが知られており、この酸化過程をウ
エット酸化とすることにより、本実施形態において形成
するシリコン窒化酸化膜における界面準位密度をも低減
することができる。
【0031】ウエット酸化を行う際に電気炉内に導入す
るガスの流量は、例えば、H2ガスを2133cc、O2
ガスを6400ccとする。ウエット酸化の条件は、水
蒸気を含む酸化雰囲気中における水蒸気の割合を、例え
ば2/3以下とすることが望ましい。水蒸気を含む酸化
雰囲気中における水蒸気の割合が大きいと、水に起因し
たOH基等が大きく存在するため、シリコン酸化膜の信
頼性が劣化し、ホットキャリア耐性が劣化するからであ
る。また、水蒸気を含む酸化雰囲気中における水蒸気の
割合を2/3以上にすると、TDDB(Time Dependent
Dielectric Breakdown)特性が劣化するからである。
【0032】また、ウエット酸化を行う際に、更にN2
ガスなどの不活性ガスを電気炉内に導入してもよい。こ
れにより、ウエット酸化の際の酸化レートを低減するこ
とが可能となる。次に、所定の膜厚のシリコン酸化膜1
8が形成された後、電気炉内のウエット雰囲気を、不活
性ガスより成る雰囲気に置換し(パージ)、第1段階の
酸化を終了する。不活性ガスとしては、例えばArガ
ス、Heガス、N2ガス等を用いることができる。な
お、ここで電気炉内にO2ガスを導入していないのは、
シリコン基板10の表面にすでにシリコン酸化膜18が
形成されているため、不活性ガスのみの雰囲気中でもシ
リコン基板10の表面が荒れる虞がないためである。
【0033】次に、電気炉内の雰囲気を不活性ガスより
成る雰囲気に保持したまま、後述する窒化処理のための
温度である900℃に達するまで、電気炉内の温度を昇
温する(昇温)。電気炉内の温度の昇温は、例えば10
℃/minで行う。なお、電気炉内の温度は900℃に
限定されるものではなく、例えば800℃〜1000℃
の範囲で適宜設定することができる。本実施形態では、
不活性ガスより成る雰囲気中でシリコン基板10の温度
を昇温するので、不要な酸化膜が形成されてしまうのを
防止することができる。
【0034】次に、電気炉内の温度が900℃に達した
後、例えば5分間放置することにより、基板温度を安定
化させる(安定化)。次に、電気炉内の雰囲気を、窒化
雰囲気に置換し、窒化処理を行う(第2段階)。これに
より、シリコン酸化膜18とシリコン基板10との界面
近傍に窒素が導入され、シリコン窒化酸化膜19が形成
される(図2(a)参照)。なお、電気炉内に導入する
2ガスの流量は例えば14850ccとし、NOガス
の流量は例えば150ccとする。N2ガスの流量やN
Oガスの流量はこれらの値に限定されるものではなく、
導入すべき窒素の濃度に応じて適宜設定することが望ま
しい。
【0035】次に、電気炉内の雰囲気を不活性ガスより
成る雰囲気に置換し(パージ)、第2段階の酸化を終了
する。不活性ガスとしては、例えばArガス、Heガ
ス、N 2ガス等を用いることができる。不活性ガスを導
入し始めてから例えば20分間放置することにより、電
気炉内の雰囲気はほぼ完全に不活性ガスより成る雰囲気
となる。なお、ここで電気炉内にO2ガスを導入してい
ないのは、シリコン基板10の表面にすでにシリコン窒
化酸化膜19が形成されているため、不活性ガスのみの
雰囲気中でもシリコン基板10の表面が荒れる虞れがな
いためである。
【0036】次に、電気炉内の雰囲気を、水蒸気を含ま
ない酸化雰囲気に置換し、ドライ酸化を行う(第3段
階)。これにより、シリコン窒化酸化膜19が追加酸化
されてシリコン基板10の表面にシリコン酸化膜20が
形成され、シリコン窒化酸化膜22が形成される(図2
(b)参照)。なお、この酸化処理をドライ酸化により
行うのは、以下の理由による。即ち、本願発明者が鋭意
検討を行ったところ、この酸化処理の際の雰囲気が界面
ラフネスに多大な影響を及ぼすことが明らかとなり、ウ
エット酸化により形成する場合よりもドライ酸化により
形成する方が界面ラフネスを抑えることができるからで
ある。
【0037】なお、電気炉内に導入するO2ガスの流量
は例えば15000ccとする。O2ガスの流量は、所
望のシリコン酸化膜20が形成されるよう適宜設定する
ことが望ましい。次に、3℃/minの割合で、シリコ
ン基板10の温度を室温まで降温する(降温)。
【0038】こうして、シリコン基板10上に、シリコ
ン窒化酸化膜22を形成する。次に、全面に、例えばポ
リシリコン層を形成し、この後フォトリソグラフィ技術
を用いてポリシリコン層をパターニングすることにより
ゲート電極24を形成する(図2(c)参照)。次に、
ゲート電極24に自己整合で不純物を低濃度に導入する
ことにより、低濃度領域27aを形成する。
【0039】次に、全面に、例えばシリコン酸化膜を形
成し、この後異方性エッチングを行うことにより、ゲー
ト電極24の側面にシリコン酸化膜より成るサイドウォ
ール絶縁膜26を形成する。次に、サイドウォール絶縁
膜26及びゲート電極24に自己整合で、不純物を高濃
度に導入することにより、高濃度領域27bを形成す
る。
【0040】次に、熱処理を行うことにより、低濃度領
域27aと高濃度領域27bとより成るLDD(Lightl
y Doped Drain)構造のソース/ドレイン拡散層28を
形成する(図3参照)。こうして、本実施形態による半
導体装置が製造される。 (界面準位密度、固定電荷)次に、上記のようにして形
成されたシリコン窒化酸化膜の特性を表1を用いて説明
する。表1は、各段階における成膜条件を変化させた場
合の、シリコン窒化酸化膜の界面準位密度及び固定電荷
を示したものである。
【0041】
【表1】 表1の成膜条件の欄において、第1段階の欄と第3段階
の欄の上段は酸化温度を示しており、中段はウエット酸
化又はドライ酸化の別を示しており、下段は酸化時間を
示している。また、第2段階の欄の上段は窒化温度を示
しており、中段はN2ガスに対するNOガスの割合を示
しており、下段は窒化時間を示している。
【0042】実施例1乃至3は、本実施形態による半導
体装置の製造方法におけるシリコン窒化酸化膜の形成方
法に該当するものである。即ち、第1段階としてウエッ
ト酸化を行い、第2段階として窒化を行い、第3段階と
してドライ酸化を行った場合のものである。比較例1乃
至4は、第1段階としてウエット酸化、第2段階として
窒化、第3段階としてウエット酸化を行った場合のもの
である。また、比較例5は、第1段階としてドライ酸
化、第2段階として窒化、第3段階としてウエット酸化
を行った場合、比較例6は第1段階としてドライ酸化、
第2段階として窒化、第3段階としてドライ酸化を行っ
た場合のものである。
【0043】表1からわかるように、実施例1乃至3の
界面準位密度は7.77×1010/eVcm2〜8.8
4×1010/eVcm2の範囲であり、界面準位密度が
1.22×1011/eVcm2〜2.72×1011/e
Vcm2の範囲である比較例1乃至6に比べて極めて良
好な結果が得られた。また、実施例1乃至3では固定電
荷は8.16×1010/eVcm2〜8.75×1010
/eVcm2の範囲であり、固定電荷が1.23×10
11/eVcm2〜2.59×1011/eVcm2の範囲で
ある比較例1乃至6に比べて極めて良好な結果が得られ
た。 (界面ラフネス)次に、上記のようにして形成されたシ
リコン窒化酸化膜の界面ラフネスを図5を用いて説明す
る。図5は、シリコン基板上にシリコン窒化酸化膜を形
成した後に、HF溶液を用いてシリコン基板上からシリ
コン窒化酸化膜を剥離し、シリコン基板の表面をAFM
を用いて観察した結果を示す図である。
【0044】図5(a)は、本実施形態に該当する場
合、即ち第1段階としてウエット酸化、第2段階として
窒化、第3段階としてドライ酸化を行った場合の観察結
果である。第1段階のウエット酸化では、5nmのシリ
コン酸化膜を形成し、第2段階では、窒化温度900
℃、N2ガス対するNOガスの割合を5%として窒化を
行った。そして、第3段階では、酸化温度900℃でド
ライ酸化を行った。
【0045】図5(b)は、第1段階としてウエット酸
化、第2段階として窒化、第3段階としてウエット酸化
を行った場合の観察結果である。図5(b)では、第1
段階のウエット酸化では、5nmのシリコン酸化膜を形
成し、第2段階では、窒化温度900℃、N2ガス対す
るNOガスの割合を5%として窒化を行った。そして、
第3段階では、酸化温度900℃でウエット酸化を行っ
た。
【0046】第1段階としてウエット酸化、第2段階と
して窒化、第3段階としてウエット酸化を行った場合
は、界面ラフネスの二乗平均値(RMS)は0.36n
mであり、界面ラフネスの最大値と最小値の差(Ran
ge)は2.87nmであった(図5(b)参照)。こ
れに対し、本実施形態に該当する場合、即ち、第1段階
としてウエット酸化、第2段階として窒化、第3段階と
してドライ酸化を行った場合は、界面ラフネスの二乗平
均値(RMS)は0.25nmであり、界面ラフネスの
最大値と最小値の差(Range)は2.09nmであ
った(図5(a)参照)。
【0047】このように、本実施形態によれば、第1段
階としてウエット酸化、第2段階として窒化、第3段階
としてドライ酸化を行うので、第1段階としてウエット
酸化、第2段階として窒化、第3段階としてウエット酸
化を行った場合に比べて、界面ラフネスの小さいシリコ
ン窒化酸化膜を有する半導体装置を製造することができ
る。
【0048】[変形実施形態]本発明は上記実施形態に
限らず種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態
では、トランジスタのゲート絶縁膜としてシリコン窒化
酸化膜を用いる場合を例に説明したが、フローティング
ゲートを有するダブルゲート構造の不揮発性メモリのト
ンネル酸化膜としても、本発明により形成したシリコン
窒化酸化膜を適用することができる。このような半導体
装置は、シリコン基板10上に、シリコン窒化酸化膜2
2を形成し、この後、フローティングゲート30、ON
O膜32、コントロールゲート34、及びソース/ドレ
イン拡散層28等を形成することにより製造することが
できる(図6参照)。
【0049】また、上記実施形態では、第2段階として
行われる窒化処理と同じ温度で、第3段階として行われ
るドライ酸化を行ったが、ドライ酸化の温度は、窒化の
温度と必ずしも同様とする必要はなく、例えば、850
〜950℃の範囲で適宜設定することができる。この場
合、窒化処理後に電気炉内の雰囲気を不活性ガスより成
る雰囲気に置換し、この後電気炉内の温度を適宜設定し
た後で、電気炉内の雰囲気を上記のようなドライ酸化の
雰囲気に置換することが望ましい。
【0050】また、上記実施形態では、ドライ酸化を行
う際に、O2ガスより成る酸化雰囲気を用いたが、HC
lやジクロルエチレン等のハロゲン化物が添加されたO
2ガスより成る酸化雰囲気を用いてもよい。シリコン窒
化酸化膜中にハロゲンを導入することにより、絶縁破壊
耐圧やTDDB特性を向上することが可能となる。ま
た、シリコン窒化酸化膜中にFe(鉄)などの不要な重
金属が含まれていた場合には、この不要な重金属をハロ
ゲンにより除去することができる。
【0051】また、上記実施形態では、ドライ酸化を行
う際にO2ガスより成る酸化雰囲気を用いたが、O3ガス
より成る酸化雰囲気を用いてもよい。O3ガスはO2ガス
に比べて酸化力が強く、酸化レートも早いので、酸化時
間を短縮し、スムーズに酸化を行うことができる。ま
た、O2ガスを用いた場合に比べて、より緻密で膜質の
良い成膜が可能となり、これにより絶縁破壊耐圧、TD
DB特性、及びホットキャリア耐性を向上させることが
可能となる。
【0052】また、上記実施形態では、第3段階として
行うドライ酸化においてO2ガスより成る酸化雰囲気を
用いたが、NOガス、NO2ガス、又はN2Oガス等、即
ち酸化性と窒化性とを有する雰囲気を用いてドライ酸化
を行ってもよい。これにより、第2段階として行う窒化
処理においてシリコン窒化酸化膜に所望の濃度の窒素が
導入できていない場合には、第3段階として行うドライ
酸化において酸化性と窒化性とを有する雰囲気を用いる
ことにより、シリコン窒化酸化膜中の窒素濃度を所望の
濃度にすることが可能となる。また、第3段階として行
うドライ酸化において窒化性を有さない雰囲気を用いた
場合には、シリコン基板とシリコン窒化酸化膜との界面
には窒素はほとんど存在しないこととなるが、第3段階
として行うドライ酸化において酸化性と窒化性とを有す
る雰囲気を用いた場合には、シリコン基板とシリコン窒
化酸化膜との界面に窒素を導入することが可能となる。
これにより、シリコン窒化酸化膜における深さ方向の窒
素分布を制御することができるので、所望の膜質のシリ
コン窒化酸化膜を得ることができ、また、リーク電流、
絶縁破壊特性、TDDB特性、及びホットキャリア特性
等の電気的特性を向上することができる。
【0053】また、第3段階としてドライ酸化を行う際
に、NOガス、NO2ガス、又はN2Oガス等に更にO2
ガスを添加した雰囲気を用いてもよい。これにより、窒
化性と酸化性とを有する雰囲気を用いるため、シリコン
窒化酸化膜における深さ方向の窒素分布を上記と同様に
制御することができ、しかもO2ガスの添加量を多くす
ることにより酸化レートを早くすることができる。これ
により、低温でドライ酸化を行う場合であっても、所望
の酸化レートで酸化することが可能となる。
【0054】また、上記実施形態では、ドライ酸化を行
う際にO2ガスより成る酸化雰囲気を用いたが、更に不
活性ガスで希釈した酸化雰囲気を用いてもよい。これに
より、酸化レートを遅くすることができる。即ち、成膜
装置の性能等に起因して酸化レートが早くなりすぎてし
まう場合や、薄いシリコン窒化酸化膜を形成したい場合
には、不活性ガスの流量を大きくすることにより酸化レ
ートを遅くすることができ、これにより所望の膜厚のシ
リコン窒化酸化膜を形成することが可能となる。
【0055】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、水蒸気を
含む酸化雰囲気中でシリコン酸化膜を形成し、シリコン
酸化膜に窒素を導入し、この後、水蒸気を含まない酸化
雰囲気中で更に追加酸化するので、界面ラフネスが小さ
く、界面準位密度も低いシリコン窒化酸化膜を形成する
ことができる。しかも、シリコン基板の表面に下地酸化
膜を形成しておくので、大気中にシリコン基板を露出し
た場合であっても、膜質の悪い自然酸化膜がシリコン基
板の表面に形成されることを防止することができる。
【0056】また、本発明によれば、O2ガスと不活性
ガスとを含む雰囲気中にシリコン基板を導入するので、
シリコン基板の表面が荒れてしまうのを抑制することが
できる。また、本発明によれば、O2ガスと不活性ガス
とを含む雰囲気中でシリコン基板の温度を昇温した後
に、ウエット雰囲気に置換するため、シリコン基板の温
度を上昇する過程においてシリコン基板の表面に膜質の
悪いシリコン酸化膜が形成されてしまうのを防止するこ
とができる。また、O2ガスと不活性ガスとを含む雰囲
気中のO2ガスの割合を約1%〜約10%と低くするこ
とにより、シリコン基板表面に形成される酸化膜を無視
できる程度にまで抑えることができる。また、水蒸気を
含む酸化雰囲気中における水蒸気の割合を2/3以下と
することにより、シリコン酸化膜の信頼性を向上するこ
とができ、ホットキャリア耐性を向上することができ、
また、良好なTDDB特性を得ることができる。
【0057】また、本発明によれば、不活性ガスより成
る雰囲気中でシリコン基板の温度を所定の温度に設定す
るので、膜質の悪い不要な酸化膜が形成されてしまうの
を防止することができる。また、本発明によれば、不活
性ガスにより希釈されたウエット雰囲気中やドライ雰囲
気中で酸化を行うので、酸化レートを低減することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方
法を示す工程断面図(その1)である。
【図2】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方
法を示す工程断面図(その2)である。
【図3】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方
法を示す工程断面図(その3)である。
【図4】シリコン窒化酸化膜を形成する際の成膜シーク
エンスを示す図である。
【図5】シリコン基板の表面をAFMを用いて観察した
結果を示す図である。
【図6】本発明の変形実施形態による半導体装置を示す
断面図である。
【符号の説明】
10…シリコン基板 12…素子領域 13…パッド酸化膜 14…素子分離膜 16…下地酸化膜 18…シリコン酸化膜 19…シリコン窒化酸化膜 20…シリコン酸化膜 22…シリコン窒化酸化膜 24…ゲート電極 26…サイドウォール絶縁膜 27a…低濃度領域 27b…高濃度領域 28…ソース/ドレイン拡散層 30…フローティングゲート 32…ONO膜 34…コントロールゲート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F040 DA00 DC01 EA08 EB00 EC07 ED03 EF02 EF11 EK01 FA03 FA05 FA19 FB02 FC00 5F045 AA20 AB34 AC11 AC16 AC17 AC18 AD11 AD12 AD13 BB16 BB17 DC51 HA10 HA22 5F058 BA20 BD01 BD03 BD15 BF55 BF63 BF64 BH03 BJ01 BJ10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板上に下地酸化膜を形成する
    工程と、 前記下地酸化膜が形成された前記シリコン基板を、水蒸
    気を含む酸化性のある第1の雰囲気中で熱酸化し、前記
    下地酸化膜が追加酸化されてなるシリコン酸化膜を形成
    する工程と、 前記シリコン酸化膜が形成された前記シリコン基板を、
    窒化性ガスを含む第2の雰囲気で熱処理し、前記シリコ
    ン酸化膜に窒素が導入された第1のシリコン窒化酸化膜
    を形成する工程と、 前記第1のシリコン窒化酸化膜が形成された前記シリコ
    ン基板を、水蒸気を含まない酸化性のある第3の雰囲気
    中で熱酸化し、前記第1のシリコン窒化酸化膜が追加酸
    化されてなる第2のシリコン窒化酸化膜を形成する工程
    とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記シリコン酸化膜を形成する工程では、O2ガスと不
    活性ガスとを含む第4の雰囲気中で前記シリコン酸化膜
    の形成温度である第1の温度まで昇温した後、前記第4
    の雰囲気を前記第1の雰囲気に置換し、前記シリコン酸
    化膜を形成することを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の半導体装置の製造
    方法において、 前記第1のシリコン窒化酸化膜を形成する工程では、不
    活性ガスよりなる第5の雰囲気中で前記第1のシリコン
    窒化酸化膜の形成温度である第2の温度に安定した後、
    前記第5の雰囲気を前記第2の雰囲気に置換し、前記第
    1のシリコン窒化酸化膜を形成することを特徴とする半
    導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    半導体装置の製造方法において、 前記第2のシリコン窒化酸化膜を形成する工程では、不
    活性ガスより成る第6の雰囲気中で前記第2のシリコン
    窒化酸化膜の形成温度である第3の温度に安定した後、
    前記第6の雰囲気を前記第3の雰囲気に置換し、前記第
    2のシリコン窒化酸化膜を形成することを特徴とする半
    導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    半導体装置の製造方法において、 前記第1の雰囲気及び/又は前記第3の雰囲気は、不活
    性ガスにより希釈されていることを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の
    半導体装置の製造方法において、 前記第3の雰囲気は、O2ガス、ハロゲン化物が添加さ
    れたO2ガス、又はO3ガスを含むことを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の
    半導体装置の製造方法において、 前記第3の雰囲気は、NOガス、NO2ガス、又はN2
    ガスを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記第3の雰囲気は、O2ガスを更に含むことを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の
    半導体装置の製造方法において、 前記下地酸化膜を形成する工程では、O3ガスにさら
    し、又は紫外線を照射しながらO3ガス又はO2ガスにさ
    らす処理により前記下地酸化膜を形成することを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 シリコン基板上に下地酸化膜を形成す
    る工程と、 前記下地酸化膜が形成された前記シリコン基板を、水蒸
    気を含む酸化性のある第1の雰囲気中で熱酸化し、前記
    下地酸化膜が追加酸化されてなるシリコン酸化膜を形成
    する工程と、 前記シリコン酸化膜が形成された前記シリコン基板を、
    窒化性ガスを含む第2の雰囲気で熱処理し、前記シリコ
    ン酸化膜に窒素が導入された第1のシリコン窒化酸化膜
    を形成する工程と、 前記第1のシリコン窒化酸化膜が形成された前記シリコ
    ン基板を、水蒸気を含まない酸化性のある第3の雰囲気
    中で熱酸化し、前記第1のシリコン窒化酸化膜が追加酸
    化されてなる第2のシリコン窒化酸化膜を形成する工程
    と、 前記第2のシリコン窒化酸化膜上にゲート電極を形成す
    る工程と、 前記ゲート電極の両側の前記シリコン基板にソース/ド
    レイン拡散層を形成する工程とを有することを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006287204A (ja) * 2005-03-08 2006-10-19 Nec Electronics Corp 不揮発性記憶素子の製造方法
JP2009164424A (ja) * 2008-01-08 2009-07-23 Toshiba Corp 半導体装置およびその製造方法
JP2010010283A (ja) * 2008-06-25 2010-01-14 Iwatani Internatl Corp オゾンガス利用表面処理方法とその装置
KR101016335B1 (ko) 2003-10-24 2011-02-22 매그나칩 반도체 유한회사 비휘발성 메모리 소자의 제조 방법

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