JP2000133465A - エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法 - Google Patents

エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法

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JP2000133465A JP10310199A JP31019998A JP2000133465A JP 2000133465 A JP2000133465 A JP 2000133465A JP 10310199 A JP10310199 A JP 10310199A JP 31019998 A JP31019998 A JP 31019998A JP 2000133465 A JP2000133465 A JP 2000133465A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型発光ディスプレーを形成することが容易
なエレクトロルミネッセンス素子を提供する。 【解決手段】 長さ方向に連続して延在する透明基材、
上記透明基材の背面に配置された透明導電層、上記透明
導電層の背面に配置され、上記透明導電層の幅方向寸法
よりも小さな幅方向寸法を有する発光層、上記発光層の
背面に配置された背面電極、および上記透明導電層の背
面の発光層未配置部分に、上記透明導電層の幅方向寸法
よりも小さな幅方向寸法を有し、かつ、上記発光層およ
び背面電極とは電気的に接続されていない、少なくとも
1つのバスを有してなるエレクトロルミネッセンス素子
において、前記透明導電層、前記発光層、前記背面電極
および前記バスは、前記透明基材の長さ方向に沿って連
続して延在する素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光層を有するエ
レクトロルミネッセンス素子(以下、「EL素子」とい
う。)およびその製造方法に関し、特に、従来のスクリ
ーン印刷で形成されたものとは異なり、長さ方向に連続
した発光層を有する原反としてのロール状に製造でき、
保管できるEL素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のEL素子では、特公昭59−14
878号公報、特公昭62−59879号公報等に開示
されている様に、シルク・スクリーン印刷法により発光
層等が形成されるため、EL素子の寸法は印刷版の大き
さにより制限され、長さ方向に連続した大面積(平面寸
法)の発光層等を有するEL素子を製造することは困難
であった。また、長さ方向に連続した発光層を有する原
反としてのロール状のEL素子を提供することも不可能
であった。長さ方向に連続した発光層を有する原反を製
造し保管しておければ、必要に応じて所望の長さのEL
素子を、その原反から切り取るだけで得ることができる
ので、多様な製品への応用が極めて容易である。したが
って、その様なロール状のEL素子の実現は、現在、強
く望まれている。
【0003】例えば、従来のEL素子は、時計、ページ
ャー(ポケットベル)、携帯電話、ノートパソコン、ハ
ンディーターミナル等の小さな平面寸法(小面積)の発
光ディスプレー用には適しているが、看板、標識、平面
照明(床照明等)等の大型発光ディスプレーの形成に用
いることは困難である。もし、従来のEL素子を用いて
大型発光ディスプレーを形成するとすれば、多数のEL
素子をつなぎ合わせる必要があり、その製造や施工は非
常に困難になるであろう。
【0004】一方、EL素子の発光輝度を向上させるこ
とも、大型発光ディスプレーの実現には重要である。例
えば、前記の特許公報には、蛍光体等の発光粒子を、高
誘電率ポリマー等のマトリックス樹脂に分散させて形成
した、いわゆる「分散型発光層」を有するEL素子が開
示されている。例えば、特公昭59−14878号公報
には、透明基材、透明導電層、フッ化ビニリデン系マト
リックス樹脂だけからなる絶縁層、フッ化ビニリデン系
マトリックス樹脂と蛍光体粒子とからなる発光層、上記
と同一の絶縁層、および背面電極をこの順に積層してな
る、EL素子が開示されている。また、特公昭62−5
9879号公報には、ポリエステルフィルム、ITO電
極、シアノエチル化エチレン−ビニルアルコール共重合
体(マトリックス樹脂)と蛍光体粒子とからなる発光
層、およびアルミ箔(背面電極)をこの順に積層してな
る、EL素子が開示されている。これらのEL素子で
は、マトリックス樹脂中に分散された発光粒子を含む塗
料の塗布操作により発光層を形成する。したがって、上
記塗料中の発光粒子の充填量(充填率)を高めることに
より、発光輝度を向上させることも可能である。しか
し、塗料中の発光粒子の充填量を不要に高めることは、
塗布操作を連続かつ高速で行うことを困難にする恐れが
ある。また、米国特許5,019,748号および5,
045,755号には、発光層を(1)透明基材の透明
導電層の上に配置された第1高誘電率接着層と、(2)
第1高誘電率接着層の上に静電的に、ドライの蛍光粒子
(発光粒子)を配置して形成された、ほぼ単層の(層の
厚さが最も大きな寸法の蛍光粒子の寸法を超えない)蛍
光粒子層と、(3)蛍光粒子層の上に配置された、高誘
電率充填材を含む第2誘電率層、とからなる、EL素子
が開示されている。この方法によれば、上記「分散型発
光層」の場合に比べて、塗布操作を連続で行うことが容
易になり、また、ロール状EL素子の生産も可能であ
る。ただし、ここに開示の方法では、透明導電層を外部
から電気(電圧)を供給するための端子(バス)は、ロ
ール状EL素子の生産工程中に、透明基材の長さ方向に
連続して延在する様に設けるための具体的な手段は何ら
開示されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】さらに、EL素子の大
面積化の達成には、透明導電層に外部から電気(電圧)
を供給するための端子(バス)を、どの様な形態で設け
るかも重要なポイントである。例えば、前述の小面積デ
ィスプレー用のEL素子では、スクリーン印刷を効果的
に繰り返すことにより、発光層および背面電極と電気的
に接続されていないバスを透明導電層上に設けることも
できる。しかしながら、前記いずれの公報にも、バスを
長さ方向に沿って連続して延在する様に形成する手段に
ついては何ら開示されていない。
【0006】一方、前述の「分散型発光層」では、発光
輝度が向上した発光層を、連続かつ高速で、すなわち生
産性良く形成することは困難である。その理由は、発光
粒子をマトリックス樹脂溶液中に分散させた発光層形成
用塗料中では、マトリックス樹脂に比べて比重の大きな
発光粒子が沈降しやく、この様な塗料から形成した発光
層中では、発光粒子が均一に分散した状態を形成するこ
とが困難であるからである。また、発光層中の発光粒子
の充填率を高めるために、塗料中の発光粒子の量を増加
させることは、分散性の点から限界があり、発光粒子の
充填率は、発光層全体のせいぜい20体積%である。さ
らに、この様な分散型塗料では、厚みの均一性を保ちな
がら塗布厚を大きくすることが比較的困難であるので、
輝度を高めるために発光層の厚みを大きくするには塗布
回数を増やす必要があり、生産性が悪く、大面積のロー
ル状EL素子をつくることも困難であった。
【0007】すなわち、本発明の第1の目的は、上記従
来技術の問題点を解決するために、大型発光ディスプレ
ーを形成することが容易なロール状に形成可能なEL素
子を提供することにある。また、本発明の第2の目的
は、大型発光ディスプレーを形成することが容易なこと
に加えて、発光層における発光粒子の充填率を容易に高
め、発光輝度を向上させることができるEL素子を提供
することにある。この第2の目的を別な観点から述べれ
ば、上記の様な発光粒子を含有する分散塗料を用いる必
要がなく、発光輝度の高い大面積のロール状EL素子
を、生産性良く製造することが可能な、EL素子を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記第1の目
的を達成するために、a)長さ方向に連続して延在する
透明基材、 b)上記透明基材の背面に配置された透明導電層、 c)上記透明導電層の背面に配置され、上記透明導電層
の幅方向寸法よりも小さな幅方向寸法を有する発光層、 d)上記発光層の背面に配置された背面電極、および e)上記透明導電層の背面の発光層未配置部分に、上記
透明導電層の幅方向寸法よりも小さな幅方向寸法を有
し、かつ、上記発光層および背面電極とは電気的に接続
されていない、少なくとも1つのバス、を有してなるエ
レクトロルミネッセンス素子において、前記透明導電
層、前記発光層、前記背面電極および前記バスは、前記
透明基材の長さ方向に沿って連続して延在することを特
徴とする素子、および本発明のエレクトロルミネッセン
ス素子の製造方法において、 i)前記透明導電層が一方の表面に配置された前記透明
基材を用意し、 ii)前記透明導電層の上に、前記透明導電層の幅方向寸
法よりも小さな幅方向寸法を有する様に、前記発光層を
配置し、発光層付き基材を形成し、 iii)上記発光層付き基材の前記透明導電層上の、前記
発光層が配置されていない残りの露出部分(発光層未配
置部分)に、前記透明基材の長さ方向に沿って、その露
出部分の巾方向寸法よりも小さな幅方向寸法を有するマ
スキングを配置し、 iv)上記発光層付き基材の上に導電性材料を適用し、前
記発光層および背面電極と、前記マスキングの介在によ
り、または、前記マスキングが除去された発光層未配置
部分の介在により、電気的に接続されていない前記バス
と、前記背面電極とを形成する、ステップ、あるいは、 I)前記透明導電層が一方の表面に積層された、前記透
明基材を用意し、 II)前記透明導電層上の、前記バスを形成するバス形成
部分を被覆する様に、前記透明基材の長さ方向に沿って
マスキングを配置し、前記透明導電層上にそのマスキン
グが配置されたバス形成部分と、そのマスキングが配置
されていないマスキング未配置部分とを形成し、 III)前記透明導電層上に上記マスキング未配置部分
に、塗布操作により前記発光層を配置し、発光層付き基
材を形成し、 IV)上記発光層付き基材の上に導電性材料を適用し、上
記発行層の上に、導電性材料からなる前記背面電極を形
成し、上記マスキングの一部または全部を除去して露出
させたバス形成部分に、導電性材料を適用し、前記発光
層および背面電極と、前記マスキングの介在により、ま
たは前記マスキングが除去された発光層未配置部分の介
在により、電気的に接続されていない前記バスと、前記
背面電極とを形成する、ステップを含んでなる製造方法
を提供する。更に、本発明は、前記第2の目的を達成す
るために、発光層が、 (c−1)マトリックス樹脂を含んでなり、透明導電層
側に配置された透明な支持層と、 (c−2)絶縁体物質を含んでなり、背面電極側に配置
された絶縁層と、 (c−3)支持層および絶縁層の両方の層に埋設された
発光粒子を含んでなる発光粒子層とからなる、上記のエ
レクトロルミネッセンス素子を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のEL素子では、長さ方向
に連続して延在する透明基材の上に配置されている、透
明導電層、発光層、背面電極およびバスが、透明基材の
長さ方向に沿って連続して延在する。したがって、長さ
方向に連続した大面積(平面寸法)の発光層等を有する
EL素子を極めて容易に得ることができる。すなわち、
長さ方向に連続した発光層を有する原反としてのロール
状のEL素子を製造し、保管しておき、必要に応じて所
望の長さのEL素子を、その原反から切り取るだけで得
ることができる。
【0010】ところが、従来のスクリーン印刷を用いる
EL素子の製造方法では、透明基材の上に配置された発
光層やバス等の積層部分は、長さ方向に沿って不連続に
しか形成されない。したがって、スクリーン印刷を用い
て製造したEL素子の原反では、上記不連続部分を含ま
ない様な大きさ(長さ)のEL素子しか得ることはでき
ない。一方、本発明のEL素子を、原反としてのロール
状のEL素子として形成した場合、前述の様に多様な製
品への応用が極めて容易になる。
【0011】本発明のEL素子の発光層は、通常、発光
粒子(電圧の印加により発光する粒子)と、マトリック
ス樹脂とを含んでなる。例えば、マトリックス樹脂と、
そのマトリックス樹脂中に分散された発光粒子とを含ん
でなる塗料を塗布し、その塗膜を固化(乾燥、冷却、硬
化等)して形成することができる。この様な塗布操作に
よれば、長さ方向に連続した発光層の形成が容易であ
る。また、実質的に単層状の発光粒子層を、高誘電率ポ
リマーのバインダーと、そのバインダー中に分散して含
まれる発光粒子とを含む塗料(スラリー)を用いて形成
しても良い。この場合、たとえば、カーテンコーティン
グ等を用い、塗料にシェアをかけずに塗膜を薄層化し、
発光粒子の粒子径と実質的に同じ厚さの塗膜からなる発
光粒子層を形成する。
【0012】また、EL素子を、次のi)〜iv)の各ス
テップを含んでなる製造方法、すなわち、i)前記透明
導電層が一方の表面に積層された前記透明基材を用意
し、ii)前記透明導電層の上に、前記透明導電層の幅方
向寸法よりも小さな幅方向寸法を有する様に、前記発光
層を配置し、発光層付き基材を形成し、iii)上記発光
層付き基材の前記透明導電層上の、前記発光層が配置さ
れていない残りの露出部分に、前記透明基材の長さ方向
に沿って、その露出部分の巾方向寸法よりも小さな幅方
向寸法を有するマスキングを配置し、iv)上記発光層付
き基材の上に導電性材料を積層した後、前記マスキング
を除去し、該導電性材料からなる前記背面電極と、前記
発光層および背面電極とは電気的に接続されていない、
該導電性材料からなる前記バスとを、同時に形成すると
いう方法で製造すれば、発光輝度が高い大面積のロール
状EL素子を、生産性良く製造することが可能である。
この方法の特徴の1つは、前記発光層および背面電極
と、前記バスとが、前記マスキングの介在により、ま
たは前記マスキングが除去された透明導電層の発光層
未配置部分の介在により、互いに電気的に接続しない様
に、前記背面電極と前記バスとが形成できる点である。
この方法において、マスキングは、必要に応じて除去す
れば良く、前記背面電極と前記バスとが互いに電気的に
接続していない限り、除去する必要はない。たとえば、
背面電極を形成する第1導電性材料と、バスを形成する
第2導電性材料とを、同時に(しかし、別々の適用装置
で)、または別のステップにおいて、適用し、マスキン
グ上で、2つの導電性材料から形成された、バスと背面
電極とが電気的に接続しない様にした場合、マスキング
を除去する必要はない。また、発光層とマスキングの厚
さが、形成されるバスの厚さに比べて十分に大きく、同
時に適用された導電性材料が、バスの部分と背面電極の
部分とで、電気的に接続しない様にできる場合も、マス
キングを除去する必要はない。しかしながら、好適に
は、マスキングを除去するのが良い。これにより、互い
に電気的に接続しない、前記背面電極と前記バスとが特
に容易に形成できるからである。また、上記第1および
第2の導電性材料は、同一の材料であっても、異種の材
料であっても良い。しかしながら、好適には、バスと背
面電極とは同時に形成するのが良い。製造ステップを容
易に簡略化でき、生産性の向上が容易であるからであ
る。また、本発明の別の形態として、 I)前記透明導電層が一方の表面に積層された、前記透
明基材を用意し、 II)前記透明導電層上の、前記バスを形成するバス形成
部分を被覆する様に、前記透明基材の長さ方向に沿って
マスキングを配置し、前記透明導電層上にそのマスキン
グが配置されたバス形成部分と、そのマスキングが配置
されていないマスキング未配置部分とを形成し、 III)前記透明導電層上に上記マスキング未配置部分
に、塗布操作により前記発光層を配置し、発光層付き基
材を形成し、 IV)上記発光層付き基材の上に導電性材料を適用し、上
記発行層の上に、導電性材料からなる前記背面電極を形
成し、上記マスキングの一部または全部を除去して露出
させたバス形成部分に、導電性材料を適用し、前記発光
層および背面電極と、前記マスキングの介在により、ま
たは前記マスキングが除去された発光層未配置部分の介
在により、電気的に接続されていない前記バスと、前記
背面電極とを形成する、という方法で製造すれば、発光
輝度が高い大面積のロール状EL素子を、生産性良く製
造することが可能である。この方法の特徴の1つは、マ
スキングを、発光層を配置する前に透明導電層上に配置
し、マスキングが配置されたバス形成部分と、そのマス
キングが配置されていないマスキング未配置部分とを形
成することにある。この方法によれば、透明導電層上の
バス形成部分が、発光層形成工程以降のバス形成段階ま
での間、スクラッチ等により損傷することを容易に防止
できる。すなわち、この場合のマスキングは、長さ方向
に連続したバスを形成することを容易にするとともに、
透明導電層(バス形成部分)の保護フィルムとしても機
能する。この方法の場合、マスキングは必ず除去される
が、それが部分的であっても全部除去されても良い。た
とえば、前記ステップIV)において、前記発光層付き基
材の上に第1導電性材料を適用した後、前記マスキング
の一部または全部を除去して前記バス形成部分を露出さ
せ、露出したバス形成部分に第2導電性材料を適用し、
前記バスを形成することもできる。また、前記マスキン
グの一部を除去してから、露出したバス形成部分に第2
導電性材料を適用した後は、除去されず残されたマスキ
ングは、必要に応じて除去すれば良く、好適には、マス
キングはすべて除去される。これにより、互いに電気的
に接続しない、前記背面電極と前記バスとが特に容易に
形成できるからである。また、上記第1および第2の導
電性材料は、同一の材料であっても、異種の材料であっ
ても良い。マスキングを透明導電層の保護フィルムとし
ても利用する方法において、好適には、前記ステップI
V)において、前記マスキングの一部を除去し、前記バ
ス形成部分を露出させた後、上記発光層付き基材上に導
電性材料を適用し、前記背面電極と、前記発光層および
背面電極と電気的に接続されていない前記バスとを、同
時に形成する。これにより、電気的に接続しない様に、
前記背面電極と前記バスとを同時に、しかも特に容易に
形成でき、製造ステップの簡略化が可能だからである。
前記バスは、導電性材料の適用操作(塗布液の塗布、蒸
着、スパッタ等)により形成されるのが好適である。こ
れにより、ロール状EL素子の生産工程中に、透明基材
の長さ方向に連続して延在する様に配置されたバスを特
に容易に形成できる。なお、バスおよび背面電極の形成
に使用される、導電性材料については後述する。また、
マスキングの材料としては、一般の塗工方法で用いられ
る、マスキングテープ、シーリング用アプリケーション
等の再剥離性接着テープ、再剥離性の樹脂塗膜等が使用
できる。マスキングの厚さは、通常0.1〜100μm
である。また、透明導電層(バス形成部分)の保護も目
的とする場合、好適な厚さは0.1〜30μmである。
【0013】一方、発光層が、発光粒子を含む粒子から
実質的になり、支持層と絶縁層との間に位置し、支持層
と絶縁層との両方に密着している発光粒子層を含んでな
る場合、発光層における発光粒子の充填率が容易に高め
られ、発光輝度が飛躍的に向上する。それと同時に、長
さ方向に連続した発光層の形成が極めて容易である。こ
の様な、支持層、絶縁層および支持層と絶縁層との両方
に密着している発光粒子層とを有する発光層は、発光粒
子を散布する等の粉体塗布手段で形成できる(詳細は後
述する)。
【0014】また、絶縁層および支持層は、発光粒子を
含まない塗料から形成できる。したがって、いわゆる
「分散型発光層」とは異なり、発光層形成用塗料中での
発光粒子の沈降に由来する問題はまったく生じない。ま
た、発光粒子層中の発光粒子の充填率を高めることも極
めて容易であり、実質的に100体積%の充填率も実現
できる。この様な発光粒子層を有するEL素子は、大面
積のロール状EL素子を製造する点においても好適であ
る。
【0015】この様な発光粒子層を有するEL素子は、
次の様な方法で製造するのが好適である。すなわち、
(1)透明導電層が一方の表面に配置され、長さ方向に
連続する透明基材を用意し、(2)透明導電層の上に、
透明導電層の幅方向寸法よりも小さな幅方向寸法を有す
る様に、マトリックス樹脂を含んでなる支持層形成用の
塗料を塗布し、その塗料が固化する前に、発光体粒子を
含む粒子を層状に塗布し、その層を上記塗料中に部分的
に埋設させた後その塗料を固化し、支持層と、その支持
層に密着した発光粒子層とを形成し、(3)発光粒子層
の上に、絶縁体物質を含んでなる絶縁層形成用の塗料を
塗布し、その塗料を固化して発光粒子層と密着した絶縁
層を形成し、これにより、支持層および絶縁層の両方の
層に埋設された発光粒子を含んでなる発光粒子層を得
て、前記発光層付き基材を形成し、(4)発光層付き基
材の透明導電層の発光層が形成されていない残りの部分
に、透明基材の長さ方向に沿って、その残りの部分より
も小さな幅方向寸法を有するマスキングを配置し、
(5)発光層付き基材の上に導電性材料を適用した後、
必要に応じてマスキングを除去し、上記絶縁層の上に配
置された背面電極と、発光層および背面電極と電気的に
接続されていないバスとを同時に形成するステップを含
んでなる、透明導電層、発光層、背面電極およびバス
が、透明基材の長さ方向に沿って連続して延在するEL
素子の製造方法である。
【0016】この方法によれば、発光輝度が向上した発
光層を、連続かつ高速で、すなわち生産性良く形成する
ことが特に容易である。例えば、通常5mpm(m/
分)以上、好適には10〜200mpm、特に好適には
12〜100mpmの範囲の塗布速度で生産可能であ
る。
【0017】上記発光粒子層の粒子に含まれる発光粒子
の割合は、好適には40体積%以上である。40体積%
未満であると、発光輝度の向上効果が低下する恐れがあ
る。発光輝度は、粒子が発光粒子だけからなる場合に最
も高められる。したがって、特に好適な発光粒子の割合
は、50〜100体積%の範囲である。
【0018】(EL素子)本発明の1つの形態によるE
L素子は、図1及び図2に示す様に、透明基材1と透
明導電層2とからなる積層体と、背面電極3と、積
層体と背面電極3との間に挟まれた発光層4と、透明
導電層の上に配置され、発光層とも背面電極とも電気的
に接続されていない少なくとも1つのバス5とからなる
ロール状のEL素子である。この形態では、バス5は、
透明基材の幅方向の両端部近傍に配置され、透明基材1
の長さ方向に沿って、背面電極付き発光層4と平行な2
本のストライプ形状を有する。
【0019】発光層(詳細は後述する)は、図3に示す
好ましい形態では、マトリックス樹脂を含んでなる透明
な支持層41と、絶縁体物質を含んでなる絶縁層43
と、それらの間に挟まれた発光粒子6から実質的になる
発光粒子層42とを互いに密着する様に積層した構造を
有する。EL素子全体の厚みは、通常50〜3,000
μmの範囲である。また、EL素子の長さは、それがロ
ール状である場合、通常1m以上である。
【0020】バスは、EL素子を使用する時、透明導電
層に外部から電気(電圧)を供給するための端子として
機能するものであれば、上記の様な形状や配置に限定さ
れない。例えば、複数の小さなバス(バス部)の組合せ
からなり、バーコード状に長さ方向に沿って連続して延
在するバスや、長さ方向に沿って連続して存在する複数
の円形のバス部の組合せからなるものでも良い。すなわ
ち、本発明の効果を損なわない限り、長さ方向に沿って
小さなバスが不連続に存在していても、隣接するバス間
の間隔が極端に広くならないように存在していれば良
い。
【0021】例えば、EL素子の原反から所望の長さを
切り取って大型ディスプレー用EL素子を形成する場
合、発光層は、透明導電層の表面に、不連続部分がない
ように形成する必要があるが、バスは、透明導電層に外
部から電気(電圧)を供給するための端子として機能で
きれば、互いに隣接するバス部が互いに不連続であって
も良い。バスは、例えば背面電極の形成にも使用でき
る、導電性材料と適用手段を用いて形成する。適用手段
としては、導電性材料を含んでなる塗料の塗布、蒸着、
スパッタ等が好適である。ロール状EL素子の生産工程
中に、透明基材の長さ方向に連続して延在する様に配置
されたバスを特に形成できるからである。
【0022】(透明基材)透明基材には、従来の分散型
EL素子に用いられている基材、例えばプラスチックフ
ィルムなどの基材が使用できる。基材として用いるプラ
スチックフィルムの例は、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の
ポリエステル樹脂;ポリメチルメタクリレート、変性ポ
リメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリフッ化
ビニリデン、アクリル変成ポリフッ化ビニリデン等のフ
ッ素樹脂;ポリカーボネート樹脂;塩化ビニル系コポリ
マー等の塩化ビニル樹脂などのフィルムである。
【0023】透明基材は、図2に示す形態の様な単層フ
ィルムであっても良いが、多層フィルムであっても良
い。例えば、多層フィルムの少なくとも一層が、透明性
が高く、かつ発光層の発光色と補色の色に発色する染料
を含む様にすると、光の白色度を高めることができる。
この様な染料は、発光層の発光色が青緑色である場合、
ローダミン6G、ローダミンB、ペリレン系染料などの
赤色または桃色系の蛍光染料が好ましい。また、これら
の染料を樹脂中に分散させて形成した加工顔料も使用で
きる。透明基材の表裏両面は通常平坦であるが、本発明
の効果を損なわない範囲において、透明導電層と接しな
い表面がプリズム状の凸部を有していても良い。
【0024】透明基材の光透過率は通常60%以上、好
適には70%以上、特に好適には80%以上である。こ
こで、本明細書における「光透過率」は、日本分光
(株)社製の紫外/可視分光光度計「型番:U bes
t V−560」を使用し、550nmの光を用いて測
定された光線透過率を意味する。
【0025】透明基材の厚みは、ロール状のEL素子を
形成する場合で、通常10〜1,000μmである。ま
た、本発明の効果を損なわない範囲において、透明基材
中に、紫外線吸収剤、吸湿剤、着色剤、蛍光物質、燐光
物質等の添加剤を含有させることもできる。
【0026】(透明導電層)透明導電層は、透明基材の
背面に、密着する様に配置される。透明導電層には、分
散型EL素子に用いられているITO(インジウム・チ
ン・オキサイド)膜などの透明電極が使用できる。透明
導電層の厚みは、通常0.01〜1,000μmであ
り、表面抵抗値は、通常500Ω/□以下、好適には1
〜300Ω/□である。また、光透過率は通常70%以
上、好適には80%以上である。
【0027】ITO膜は、通常の蒸着、スパッタリン
グ、ペーストの塗布等の製膜手段により形成する。図1
および図2に示す形態では、透明基材の上に直接設けら
れているが、透明基材の上にプライマー層を設けた後、
そのプライマー層の上にITO膜を形成しても良い。プ
ライマー層の厚さは、通常0.1〜100μmである。
また、プライマー層の代わりに、透明基材の表面にコロ
ナ処理等の易接着処理を施しても良い。あるいは、発光
層の上にITO膜を設けた後、そのITO膜の上に、透
明基材を積層することもできる。さらに、仮の基材の離
型処理面に設けたITO膜を、透明接着剤を介して、透
明基材の背面に転写させることもできる。この様な仮の
基材として、剥離紙、剥離フィルム、低分子量ポリエチ
レンンフィルム等が使用できる。
【0028】(背面電極)背面電極は、発光層の背面側
(発光層の絶縁層側)に配置される。図1および図2に
示す形態では、発光層と直接接する様に配置されてい
る。背面電極と発光層との間に、背面電極との接着力を
高める等の目的で、樹脂層を設けることもできる。この
樹脂層の樹脂には、例えば、後述する高誘電率ポリマー
を使用する。また、樹脂層に、絶縁体無機粒子を含有さ
せることもできる。
【0029】背面電極としては、分散型EL素子に用い
られているアルミニウム、金、銀、銅、ニッケル、クロ
ム等の金属膜;ITO膜等の透明導電膜;導電性カーボ
ン膜などの、導電性材料からなる膜が使用できる。この
様な導電性膜は、導電性材料を含んでなる塗料の塗布
(バーコーティング、スプレーコーティング、カーテン
コーティングなど)、蒸着、スパッタ等の適用手段によ
り設けるのが好適である。金属膜は、たとえば、蒸着
膜、スパッタ膜、または金属箔などである。また、背面
電極として、上記導電性膜をポリマーフィルム等の支持
体上に設けてなる、電極フィルムも使用できる。背面電
極の厚みは、通常5nm〜1mmである。背面電極も透
明導電膜からなり、かつ絶縁層が透明である場合、EL
素子の表裏両面を発光させることが可能である。
【0030】(支持層)前述の様に、発光層は、透明導
電層側に配置された透明な支持層と、背面電極側に配置
された絶縁層と、支持層および絶縁層の両方の層に埋設
された前記発光粒子を含んでなる発光粒子層とから構成
するのが好適である。発光層の支持層は、好適には透明
導電層の背面に密着する様に配置される。これにより、
発光層の発光効率が容易に高められる。支持層は、マト
リックス樹脂を含んでなる透明な層である。支持層の厚
みは通常0.5〜1,000μmであり、光透過率は通
常70%以上、好適には80%以上である。
【0031】マトリックス樹脂には、従来の分散型EL
素子の発光層に用いられるマトリック樹脂、例えばエポ
キシ樹脂、高誘電率ポリマーなどがいずれも使用でき
る。高誘電率ポリマーは、1kHzの交流電圧を印加し
て測定した誘電率が通常約5以上、好適には7〜25、
特に好適には8〜18の範囲のポリマーである。誘電率
が低すぎると発光輝度が高められない恐れがあり、反対
に高すぎると、発光層の寿命が短くなる恐れがある。高
誘電率ポリマーの例は、フッ化ビニリデン系樹脂、シア
ノ系樹脂等である。フッ化ビニリデン系樹脂は、例え
ば、フッ化ビニリデンモノマーと、少なくとも1種の他
のフッ素系モノマーとの混合物の共重合により得られ
る。他のフッ素系モノマーは、例えば、四フッ化エチレ
ン、三フッ化塩化エチレン、六フッ化プロピレン等であ
る。シアノ系樹脂は、例えば、シアノエチルセルロー
ス、シアノエチル化エチレン−ビニルアルコール共重合
体等である。
【0032】通常、支持層はマトリックス樹脂だけから
なるが、本発明の効果を損なわない範囲において、他の
樹脂、充填剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、防黴剤、防錆剤、吸湿剤、着色剤、燐光物質等の添
加剤を含有させることもできる。例えば、発光粒子層の
発光色が青緑色である場合、ローダミン6G、ローダミ
ンB、ペリレン系染料などの赤色または桃色系の蛍光染
料を含有させることもできる。また、上記他の樹脂は、
透明性を損なわない限り、硬化性または粘着性を有して
いても良い。
【0033】(絶縁層)発光層の絶縁層に含まれる絶縁
体物質は、例えば、分散型EL素子に用いられる絶縁体
粒子、高誘電率ポリマー等であってよい。上記絶縁層
は、通常、高誘電率ポリマー中に、絶縁体粒子を分散さ
せて形成した塗料から形成された塗布層または、絶縁体
粒子を実質的に含まない高誘電率ポリマーの層である。
絶縁体粒子の例は、二酸化チタン、チタン酸バリウム、
酸化アルミニウム、酸化珪素、窒化珪素、酸化マグネシ
ウム等の絶縁体無機粒子である。高誘電率ポリマーに
は、支持層に用いられ得るポリマーが使用できる。絶縁
層は、例えば、背面電極または発光粒子層の上に塗布に
より設けることができる。絶縁層が、絶縁体粒子と高誘
電率ポリマーとを含んでなる塗布層である場合、それら
の配合割合は、高誘電率ポリマー100重量部に対し
て、絶縁体粒子が1〜400重量部、好適には10〜3
50重量部、特に好適には20〜300重量部の範囲で
ある。絶縁体粒子が少なすぎると、絶縁効果が低減し発
光輝度が低下する恐れがあり、反対に多すぎると、塗料
の塗布が困難になる恐れがある。絶縁層の厚みは通常2
〜1,000μmである。また 絶縁層には、絶縁性を
損なわない範囲において、充填剤、界面活性剤、酸化防
止剤、防黴剤、防錆剤、吸湿剤、着色剤、燐光物質、硬
化性樹脂、粘着剤等の添加剤を含有させることもでき
る。
【0034】(発光粒子層)発光粒子層の発光粒子は、
交流電界中に置かれた時に自ら発光する粒子であり、例
えば、従来の分散型EL素子の発光層に用いられている
蛍光体粒子が使用できる。蛍光体は、例えば、ZnS、
CdZnS、ZnSSe、CdZnSe等の蛍光化合物
の単体、または蛍光化合物にCu、I、Cl、Al、M
n、NdF3、Ag、B等の補助成分を添加した複合体
からなる。蛍光体粒子の平均粒子径は、通常5〜100
μmである。また、粒子化された蛍光体の表面にガラ
ス、セラミックス等の被覆膜を有するものを用いても良
い。発光粒子層の厚みは、通常5〜500μmである。
また、発光粒子層が実質的に単層状に配置された複数の
粒子からなる場合、EL素子の薄型化が容易になるので
好適である。
【0035】さらに発光粒子層は、2種以上の発光粒子
を含んでいても良い。例えば、青、青緑、緑、オレンジ
などの色の光を発光し、互いに独立するスペクトルを持
つ発光粒子を、少なくとも2種類混合し、白色度の高い
発光層を形成することができる。発光粒子層は、発光粒
子以外の粒子(ガラス、着色材、燐光物質、ポリマー、
無機酸化物等からなる粒子)を1種または2種以上を含
有することができる。例えば、青緑色の光を発光する発
光粒子と、その光と補色の関係にある桃色着色材(ロー
ダミン6G、ローダミンB、ペリレン系染料などを含有
する粒子等)とを混合し、白色度の高い発光層を形成す
ることができる。
【0036】(発光層の形成)発光層の支持層、発光粒
子層および絶縁層とからなる積層構造は、例えば、次の
ようにして形成できる。まず、発光粒子層を、通常の粉
体塗布手段により、支持層または絶縁層の表面に形成す
る。例えば、支持層が流動性を有する状態で、静電吸引
法、スプレー法、重力散布法等の塗布手段により、発光
粒子を含む粒子を支持層上に散布し、粒子が部分的に、
またはほぼ全体的に支持層中に埋没した状態の発光粒子
層を形成した後、支持層の流動性を失わせて、支持層と
粒子層とを互いに密着させる。
【0037】支持層が流動性を有する状態にするには、
溶剤を含む支持層用の塗料から形成した塗布層を未乾燥
状態に保つ方法、支持層用の樹脂の軟化点または融点以
上の温度に支持層を保つ方法、または、放射線硬化型モ
ノマーを支持層用の塗料に含ませる方法が好適である。
これらの方法によれば、支持層の流動性を失わせる固化
操作(乾燥、冷却または硬化)が容易である。また、同
様の方法により、支持層に代えて塗布層からなる絶縁層
の上に、発光粒子層を形成することもできる。
【0038】上記の様にして形成した発光粒子層の上
に、最後の層(絶縁層または支持層)を積層し、これら
が互いに密着した積層構造を形成する。最後の層は、そ
の層を形成する材料を含んでなる塗料を塗布し、固化さ
せて積層するか、または、その層を形成する材料からな
るフィルムを圧着させる方法によって積層するのが好ま
しい。これらの方法によれば、支持層、発光粒子層およ
び絶縁層の、それぞれの界面に気泡が存在しない密着構
造が確実に形成できる。
【0039】図3の形態では、発光粒子層は単層状に配
置された複数の粒子からなり、支持層および絶縁層の両
方に密着している。しかしながら、本発明の効果を損な
わない範囲において、発光粒子層は多層状の粒子層であ
っても良く、また、支持層または絶縁層のいずれか一方
に、発光粒子層の一部のまたはほぼ全部の粒子が完全に
埋没しても良い。要は、発光粒子層が、支持層と絶縁層
との間に配置され、いずれの層どうしの界面にも気泡が
実質的に存在しない、密着構造が形成できれば良いので
ある。
【0040】また、上記の様にして形成された発光粒子
層では、通常、粒子間に支持層または絶縁層の材料が侵
入する。この場合、発光粒子層中の粒子の充填率は、通
常20体積%以上、好適に30体積%以上、特に好適に
は40体積%以上になる様にする。充填率の低下は、発
光輝度の低下を招く恐れがあるからである。ここでいう
「粒子の充填率」は、発光粒子層の全部の粒子と、その
粒子間に存在するその粒子以外の材料とからなる層を仮
定し、その仮定層の全体積に対する粒子の全体積の百分
率であると定義する。さらに、本発明の効果を損なわな
い限り、支持層または/および絶縁層が2層以上の積層
体であっても良い。
【0041】一方、分散型の発光層は、例えば、次の様
にして形成することができる。高誘電率ポリマーを含ん
でなるマトリックス樹脂と、蛍光体粒子と、溶媒とを混
合し、ホモミキサー等の混練装置を用いて均一に分散さ
せ、発光層形成用の塗料を調製し、それを、塗布、乾燥
して発光層を形成する。この場合、透明導電層または背
面電極の上に、塗料を直接塗布しても良いし、また、剥
離性を有する仮支持体の上に発光層を形成した後、透明
導電層または背面電極の上に転写しても良い。上記塗料
の固形分濃度は、通常10〜60重量%である。なお、
塗布手段、塗布厚、乾燥条件等は、通常の分散型発光層
の形成方法に準ずる。
【0042】(積層型EL素子の製造方法)次に、本発
明の好適な1形態である、積層型発光層を含む積層型E
L素子の製造方法について説明する。まず、透明導電層
が表面に積層された透明基材を用意し、透明導電層の上
に支持層形成用の塗料を塗布し、その塗料が乾燥する前
に発光粒子を含む粒子を層状に散布し、支持層中に粒子
の層を部分的に埋設し、その後その塗料を乾燥する。こ
れにより、支持層中に部分的に埋設され、かつ支持層に
密着した発光粒子層が容易に形成できる。粒子は、粒子
の垂直方向長さ(例えば、略球状粒子であれば「直
径」)の、通常は1〜99%、好適には10〜90%、
特に好適には20〜80%の部分が、支持層中に埋没す
る様にする。埋没割合が1%未満であると、絶縁層の形
成段階で粒子層が破損する恐れがあり、反対に99%を
超える様に埋設しようとすると、粒子層が均一に形成で
きない恐れがある。なお、支持層は、透明導電層の幅方
向寸法よりも小さな幅方向寸法を有する様に形成する。
【0043】支持層の塗布厚は、乾燥厚が上記の範囲に
なる様に選ばれる。支持層の塗料の固形分濃度は、通常
5〜80重量%の範囲である。塗料に用いられる溶剤
は、マトリックス樹脂を均一に溶解し得る様に、通常の
有機溶媒の中から選択される。塗料の調製には、ホモミ
キサー、サンドミル、プラネタリーミキサー等の混合、
混練装置が使用できる。塗布操作には、バーコーター、
ロールコーター、ナイフコーター、ダイコーター等の塗
布装置が使用できる。乾燥条件は、塗料の溶剤の種類、
固形分濃度にもよるが、通常、常温(約25℃)〜15
0℃、5秒〜1時間の範囲で適宜選ばれる。
【0044】粒子の塗布は前述の方法を用い、支持層の
塗料を塗布後、通常3分以内に行う。これにより、粒子
の埋設を容易にすることができる。この時の支持層の塗
料の乾燥の程度は、粒子と支持層とのぬれ性(すなわ
ち、散布された粒子が乾燥前の支持層中への埋没しやす
さ)にもよるが、固形分濃度で表せば通常10〜95重
量%、好適には20〜90重量%の範囲である。続い
て、発光粒子層を被覆する様に絶縁層形成用の塗料を塗
布し、その塗料を乾燥する。これにより、例えば図3に
示すように、発光粒子層42が、支持層41および絶縁
層43の両層に埋設され、いずれの層どうしの界面にも
気泡が実質的に存在しない、密着構造が形成できる。ま
た、透明導電層には、発光層未配置部分が形成される。
【0045】絶縁層の塗布厚は、乾燥厚が上記の範囲に
なる様に選ばれる。塗料の固形分濃度は、通常5〜70
重量%の範囲である。塗料に用いられる溶剤は、絶縁体
物質を均一に溶解またはおよび分散し得る様に、通常の
有機溶媒の中から選択される。塗料の調製および塗布に
は、支持層の形成に使用したのと同様の装置、器具が使
用できる。乾燥条件は、塗料の溶剤の種類、固形分濃度
にもよるが、通常、常温(約25℃)〜150℃、5秒
〜1時間の範囲で適宜選ばれる。最後に、絶縁層の上に
背面電極層を、透明導電層の発光層未配置部分にバス
を、それぞれ積層する。背面電極の形成は、前述の方法
が使用できる。しかしながら、乾燥後の絶縁層上に効率
良く、かつ密着性良く設けるには、蒸着、スパッタリン
グ等の真空薄膜形成法が好適である。バスの形成にも、
前述の背面電極の形成方法と同様の方法が使用できる。
背面電極は、図示の様に、通常は発光層の背面全面に連
続して配置する.しかしながら。目的に応じて、部分的
に設けることもできる。たとえば、長手方向に繰り返し
て連続するイメージ(図案、文字、記号等)を表す様に
形成することができる。これにより、EL素子をイメー
ジを表す様に発光させることができる.同様の目的で発
光層を長手方向に繰り返して連続するイメージを表す様
に形成しても良い。
【0046】上記の製造方法は、各ステップが通常のロ
ール状の物品の製造方法と実質的に同一であるので、通
常のロール状の物品の製造工程を用い、発光輝度が高い
大面積のロール状EL素子を生産性良く製造することが
可能である。また、従来の様に発光粒子の分散塗料を用
いる必要がないので、その分散塗料に起因する問題がす
べて解決できる。
【0047】また、上記方法に類似の別法として、ま
ず、背面電極を含む支持体の上に絶縁層塗料を塗布し、
それが乾燥する前に発光粒子を散布し、絶縁層中に粒子
層を部分的に埋設した後乾燥し、次に支持層塗料を塗
布、乾燥し、続いて透明導電層付き透明基材をドライラ
ミネートし、最後に、透明導電層の発光層未配置部分に
バスを積層するという、一連の工程を含む製造方法も上
記方法と同様の効果を奏する。なお、この場合、上記背
面電極の幅方向寸法は、透明導電層の幅方向寸法よりも
小さく、かつ、バスと、背面電極および発光層とが、電
気的に接続しない様にする。
【0048】(EL素子の使用方法)本発明のEL素子
は、内照式の看板、道路標識、装飾ディスプレー等の大
型ディスプレーの光源として使用できる。例えば、光透
過性シートの表面に文字、図案等のイメージを設け、シ
ートの背面とEL素子の発光面とを向かい合う様にして
配置して使用する。光透過性シートは、例えば、上記透
明基材と同様の素材が使用でき、その光透過率は通常2
0%以上である。この時、シートの背面とEL素子の発
光面とが密着しているのが好ましい。密着させるために
は、光透過性の接着剤を使用する。この様な接着剤は、
例えば、アクリル系粘着剤、アクリル系感熱性接着剤な
どである。
【0049】また、光透過性シートを、上記透明基材と
して用い、光透過性シートの背面に透明導電層を直接設
け、その導電層に発光層を積層してEL内蔵型表示体を
構成することもできる。さらに、プリズム型再帰性反射
シートを光透過性シート(または透明基材)として用い
ることもできる。再帰性反射シートとの組み合わせは、
EL内蔵型表示体に、再帰反射性と自発光性能とを合わ
せ持たせることができる。
【0050】EL素子の発光は、通常、透明導電層上の
バスと、背面電極層に設けられた端子に、電源を接続
し、素子に電圧を印加して行う。例えば、乾電池、蓄電
池、太陽電池等の電池を使用したり、送電線から供給さ
れる交流電流を、インバータ(電圧や周波数の大きさを
変えたり、交流−直流間の変換を行う装置)を介してE
L素子に供給する。交流周波数は、通常50〜1,00
0Hzの範囲である。また、印加電圧は、通常3〜20
0Vの範囲である。本発明のEL素子は発光効率が高い
ので、従来の分散型よりも低い電圧(例えば、100V
以下)でも十分な明るさ(例えば、50cd/m2
上)で発光する。また、EL素子を屋外で使用する場
合、EL素子を、ポリアミド系樹脂等からなる捕水フィ
ルムや、ポリテトラフルオロエチレンフィルム等からな
る防湿フィルムにて被覆して用いるのが好ましい。本発
明のEL素子では、透明基材、支持層等の発光粒子から
の光の光路に位置する構成部材に、発光色を調整する目
的で、染料、顔料等の着色材を含ませることもできる。
また、発光粒子からの光によって励起し、発光粒子から
の光とは異なる波長の光を発する、蛍光染料や蛍光顔料
を含む波長変換層を、発光粒子からの光の光路に配置す
ることもできる。波長変換層として、蛍光染料や蛍光顔
料を含む上記の光路に位置する構成部材も使用できる。
【0051】
【実施例】実施例1 <EL素子の形成>本例では、図1および2に示される
構造を有する、ロール状の積層型EL素子を形成した。
透明基材として、320mm幅、60m長の尾池工業
(株)社製のITO付きPETフィルム「品番:TCF
・KPC300−75A(厚み75μm、光透過率は8
1%)」を用いた。このフィルムでは、一方の表面に、
ITO(インジウム−錫−オキサイド)からなる透明導
電層がスパッタ法により積層されていた。なお、ITO
層の厚みは50nm、表面抵抗値は250Ω/□であっ
た。
【0052】上記透明基材のITO面に、高誘電率ポリ
マー(3M社製のテトラフルオロエチレン−ヘキサフル
オロプロピレン−フッ化ビニリデン共重合体「品番:T
HV200P」;誘電率は8(1kHz)、光透過率は
96%)の15重量%溶液(溶剤は酢酸エチル/メチル
イソブチルケトン=1:1)を、バーコーターを用いて
5g/m2の塗布重量で、長さ方向に沿って連続層を形
成する様に塗布した。この溶液塗布直後に、ニッカ
(株)社製のスプレーコーター(品番:K−IIIスプレ
ー)で蛍光体粒子(Durel社製、品番:615
A、)を散布し、65℃で約1分間、引続き125℃で
約3分間乾燥した。これにより、実質的に単層状の蛍光
体粒子の層(発光粒子層)と支持層とが密着した積層体
が得られた。なお、蛍光体粒子は、支持層中に粒子直径
の約30%が埋没する様に埋設させた。また、蛍光体粒
子の塗布量は約65g/m2であり、発光粒子層の厚さ
は33μmであった。さらに、上記積層体は、ITO面
の幅方向の各両端部分に、約30mm幅の露出部分(非
塗布部分)が形成されるように、塗布操作を行った。
【0053】続いて、発光粒子層を被覆する様に絶縁層
形成用の塗料を塗布し、その塗料を乾燥させ、絶縁層を
形成した。発光粒子層は、支持層および絶縁層の両層に
埋設され、いずれの層どうしの界面にも気泡が実質的に
存在しない密着構造が形成された。これにより、長さ方
向に連続して延在する発光層を備えた発光層付き透明基
材を得た。絶縁層形成用の塗料の組成は、上記THV2
00P:チタン酸バリウム:酢酸エチル:メチルイソブ
チルケトン=11:26:31:31(重量比)であ
り、乾燥後の塗布重量が27g/m2になるように、バ
ーコーターで塗布し、前述の支持層の場合と同様の条件
で乾燥した。乾燥後の発光層全体の厚さは36μmであ
った。
【0054】一方、発光層付き透明基材のITO面の幅
方向の両端部分に、約5mm幅の露出部分が形成される
様に、シーリング用アプリケーション「3M社製(品
番)2479H7Y(18mm幅)」を、透明基材の長
さ方向に沿って貼り付けてマスキングした。最後に、発
光層付き透明基材の被塗布面(発光層、マスキング、お
よび露出されたITO面とからなる面)にアルミニウム
を真空蒸着した後、マスキングを除去し、ともにアルミ
ニウム蒸着膜からなる、背面電極とバス(両端部分に2
つ)とを同時に形成した。これにより、本例のロール状
EL素子を得た。
【0055】なお、アルミニウムの真空蒸着装置は、真
空度(チャンバー内圧力)3.0〜5.0×10-4To
rr、ラインスピード90m/分の条件で行った。背面
電極と2つのバスとの間には、非蒸着部分が形成され、
これらのバスは、発光層および背面電極の両方に電気的
に接続されていなかった。また、バスは、長さ方向に連
続して延在する、不連続部分を持たないストライプ状バ
スであった。
【0056】<EL素子の発光>この様にして得られた
ロール状EL素子(原反)から、平面寸法100mm
(縦)×320mm(横)の矩形状EL素子を切り取
り、背面電極とバス間に100V、400Hzの交流電
圧を印加して、EL素子を発光させた。発光輝度は62
cd/m2、発光効率は2.3 lm(ルーメン)/Wで
あった。なお、上記交流電圧は、電源装置(菊水電子工
業(株)社製「品番:PCR500L」)を用いて印加
した。また、輝度の測定は、次の様にして行った。ま
ず、EL素子を暗箱内に設置し、透明基材の表面から1
m垂直方向に離れた点における発光輝度を、ミノルタ
(株)社製の輝度計「品番:LS110」を用いて測定
した。
【0057】(実施例2)本例では、分散型発光層を有
するEL素子を形成した。発光層用の分散塗料を、実施
例1で用いたのと同じ高誘電率ポリマー(品番:THV
200P)と蛍光体粒子(品番:615A)とが、重量
比で1:3の割合で含まれる様に形成した。溶媒として
は、酢酸エチルを用い、塗料の固形分濃度は、30重量
%であった。この塗料を用い、実施例1の支持層の塗布
操作と同様にして、透明基材のITO面に、乾燥後の塗
布厚さが32μmになるように塗布し、65℃で約3分
間乾燥した。続いて、実施例1と同様にして、絶縁層、
背面電極およびバスを形成し、ロール状EL素子を得
た。実施例1と同様にして、電圧を印加し、輝度等を測
定したところ、発光輝度は30cd/m2、発光効率は
1.6 lm/Wであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のEL素子の平面図である。
【図2】 本発明のEL素子の断面図である。
【図3】 本発明のEL素子に含まれる発光層の好まし
い例を示す断面図である。
【符号の説明】
1:透明基材、2:透明導電層、3:背面電極、4:発
光層、5:バス、41:支持層、42:発光粒子層、4
3:絶縁層、6:発光粒子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K007 AB02 AB03 AB04 AB13 AB18 BB00 BB05 CA06 CB01 DA04 DA05 DB02 DC01 DC02 DC03 EB00 EB04 EC01 EC02 EC03 EC04 FA01 5C096 AA00 AA17 BA04 CA06 CC07 EA04 EA06 EB03 FA02 FA03 FA12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)長さ方向に連続して延在する透明基
    材、 b)上記透明基材の背面に配置された透明導電層、 c)上記透明導電層の背面に配置され、上記透明導電層
    の幅方向寸法よりも小さな幅方向寸法を有する発光層、 d)上記発光層の背面に配置された背面電極、および e)上記透明導電層の背面の発光層未配置部分に、上記
    透明導電層の幅方向寸法よりも小さな幅方向寸法を有
    し、かつ、上記発光層および背面電極とは電気的に接続
    されていない、少なくとも1つのバス、を有してなるエ
    レクトロルミネッセンス素子において、 前記透明導電層、前記発光層、前記背面電極および前記
    バスは、前記透明基材の長さ方向に沿って連続して延在
    することを特徴とする素子。
  2. 【請求項2】 前記発光層は、 (c−1)マトリックス樹脂を含んでなり、透明導電層
    側に配置された透明な支持層と、 (c−2)絶縁体物質を含んでなり、背面電極側に配置
    された絶縁層と、 (c−3)支持層および絶縁層の両方の層に埋設された
    発光粒子を含んでなる発光粒子層とからなる、請求項1
    に記載のエレクトロルミネッセンス素子。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のエレクトロルミネッセ
    ンス素子の製造方法において、 i)前記透明導電層が一方の表面に配置された前記透明
    基材を用意し、 ii)前記透明導電層の上に、前記透明導電層の幅方向寸
    法よりも小さな幅方向寸法を有する様に、前記発光層を
    配置し、発光層付き基材を形成し、 iii)上記発光層付き基材の前記透明導電層上の、前記
    発光層が配置されていない残りの露出部分に、前記透明
    基材の長さ方向に沿って、その露出部分の巾方向寸法よ
    りも小さな幅方向寸法を有するマスキングを配置し、 iv)上記発光層付き基材の上に導電性材料を適用し、前
    記発光層および背面電極と、前記マスキングの介在によ
    り、または、前記マスキングが除去された発光層未配置
    部分の介在により、電気的に接続されていない前記バス
    と、前記背面電極とを形成する、上記i)〜iv)の各ス
    テップを含んでなる製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1のEL素子の製造方法におい
    て、 I)前記透明導電層が一方の表面に積層された、前記透
    明基材を用意し、 II)前記透明導電層上の、前記バスを形成するバス形成
    部分を被覆する様に、前記透明基材の長さ方向に沿って
    マスキングを配置し、前記透明導電層上にそのマスキン
    グが配置されたバス形成部分と、そのマスキングが配置
    されていないマスキング未配置部分とを形成し、 III)前記透明導電層上に上記マスキング未配置部分
    に、塗布操作により前記発光層を配置し、発光層付き基
    材を形成し、 IV)上記発光層付き基材の上に導電性材料を適用し、上
    記発光層の上に、導電性材料からなる前記背面電極を形
    成し、上記マスキングの一部または全部を除去して露出
    させたバス形成部分に、導電性材料を適用し、前記発光
    層および背面電極と、前記マスキングの介在により、ま
    たは前記マスキングが除去された発光層未配置部分の介
    在により、電気的に接続されていない前記バスと、前記
    背面電極とを形成する、上記I)〜IV)の各ステップを
    含んでなる製造方法。
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