JP2000208275A - エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法 - Google Patents

エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法

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JP2000208275A JP11007446A JP744699A JP2000208275A JP 2000208275 A JP2000208275 A JP 2000208275A JP 11007446 A JP11007446 A JP 11007446A JP 744699 A JP744699 A JP 744699A JP 2000208275 A JP2000208275 A JP 2000208275A
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luminescent
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光効率が効果的に改良された、積層型発光
層を有するエレクトロルミネッセンス素子を提供する。 【解決手段】 透明導電層と、透明導電層の背面に配置
されたバインダー層と、発光粒子を含んでなる粒子の実
質的に単層からなり、バインダー層を介して透明導電層
の背面に接着された発光粒子層と、発光粒子層の背面側
に配置され、絶縁体粒子を含んでなる絶縁層と、絶縁層
の背面側に配置された背面電極とを有してなり、発光粒
子はバインダー層中に包埋されているか、または発光粒
子層は絶縁層に実質的に埋設されていないエレクトロル
ミネッセンス素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光粒子とバイン
ダー樹脂とを含んでなる発光層を有するエレクトロルミ
ネッセンス(EL)素子に関し、特に、高発光効率を実
現できる、「積層型発光層」を有するEL素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】蛍光体等の発光粒子を、高誘電率ポリマ
ー等のバインダー樹脂に分散させて形成した、いわゆる
「分散型発光層」を有するEL素子は、次のような文献
から知られている。たとえば、特公昭59−14878
号公報には、透明基材、透明電極層、フッ化ビニリデン
系バインダー樹脂だけからなる絶縁層、フッ化ビニリデ
ン系バインダー樹脂と蛍光体粒子とからなる発光層、上
記と同一の絶縁層、および背面電極をこの順に積層して
なる、EL発光素子が開示されている。また、特公昭6
2−59879号公報には、ポリエステルフィルム、I
TO電極、シアノエチル化エチレン−ビニルアルコール
共重合体(バインダー樹脂)と蛍光体粒子とからなる発
光層、およびアルミ箔(背面電極)をこの順に積層して
なる、EL発光素子が開示されている。
【0003】しかしながら、この様な「分散型発光層」
では、発光輝度を高めることが困難である。その理由
は、発光粒子をバインダー樹脂溶液中に分散させた発光
層形成用塗料中で、バインダー樹脂に比べて比重の大き
な発光粒子が沈降しやすく、この様な塗料から形成した
発光層中では、発光粒子が均一に分散した状態にするこ
とが困難であるからである。また、発光層中の発光粒子
の充填率を高めるために、塗料中の発光粒子の量を増加
させることは、分散性の点から限界があり、せいぜい塗
料重量の20体積%である。さらに、この様な分散型塗
料では均一な厚みを保ちながら塗布厚を大きくすること
が比較的困難であり、発光層の厚みを大きくするには塗
布回数を増やす必要があり、生産性が悪く、大面積のシ
ート状EL素子をつくることも困難であった。
【0004】そこで、「分散型発光層」の持つ問題を解
決する1つの手段として、「積層型発光層」を有するE
L素子が知られている。たとえば、米国特許5,01
9,748号および5,045,755号には、(1)
透明基材の透明導電層の上に配置された第1高誘電率接
着層、(2)第1高誘電率接着層の上に静電的に、ドラ
イの蛍光粒子(発光粒子)を配置して形成された、ほぼ
単層の(層の厚さが最も大きな寸法の蛍光粒子の寸法を
超えない)蛍光粒子層、および(3)蛍光粒子層の上に
配置された、高誘電率材料を含み、隣接する蛍光粒子間
の隙間を充填する第2誘電率層の3層の積層体からな
る、いわゆる、「積層型発光層」を有するEL素子が開
示されている。第2誘電率層の表面には、背面電極が直
接設けられ、すなわち、この第2誘電率層は、絶縁層と
して機能する。この方法によれば、上記「分散型発光
層」の場合に比べて、塗布操作を連続で行うことが容易
になり、また、ロール状EL素子の生産も可能である。
【0005】ところが、上記公報や特許明細書には、透
明導電層に外部から電気(電圧)を供給するための端子
(バス)を、ロール状EL素子の生産工程中に、透明基
材の長さ方向に連続して延在する様に設けるための具体
的な手段は何ら開示されていない。EL素子の大面積化
の達成には、透明導電層に外部から電気(電圧)を供給
するための端子(バス)を、どの様な形態で設けるかが
重要なポイントである。たとえば、小面積ディスプレー
用のEL素子では、スクリーン印刷を効果的に繰り返す
ことにより、背面電極と電気的に接続されていないバス
を透明導電層上に設けることもできる。しかしながら、
前記いずれの公報または特許明細書にも、バスを長さ方
向に沿って連続して延在する様に形成すること、および
その手段については何ら開示されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
「積層型発光層」は、次の様な問題を有することが、本
発明者らの研究の結果判明した。すなわち、「積層型発
光層」では、「分散型発光層」を有するEL素子と比較
し、同一周波数、同一電圧の電源を接続した場合、同等
もしくはそれ以上の輝度で発光するものの、発光効率
は、それほど改善されないか、またはかえって低くなる
という問題を有する。ここで「発光効率」は、次式によ
って定義された値である。
【0007】
【数1】 発光効率η[lm/W]=L×π×S/P (1) ここで、Pは消費電力(実効電力)(単位:W)、Lは
輝度計を用いて測定した輝度(単位:cd/m2)、S
は発光面の面積(単位:m2)、πは円周率である。
【0008】すなわち、発光効率が低いということは、
単位実効電力当たりの輝度が低いということであり、電
力効率が低いことを意味する。したがって、省エネルギ
ーの観点から、発光効率の改善は必要である。
【0009】すなわち、本発明の第1の目的は、従来の
「積層型発光層」を有するEL素子の問題点を解決する
ために、発光効率が効果的に改良されたEL素子を提供
することにある。本発明の第2の目的は、上記の様な分
散塗料を用いる必要がなく、発光効率が高いシート状E
L素子を、生産性良く製造することが可能な、EL素子
の製造方法を提供することにある。本発明の第3の目的
は、上記従来技術の問題点を解決するために、大型発光
ディスプレーを形成することが容易なロール状に形成可
能なEL素子を提供することにある。本発明のこれらの
目的、および他の目的は、以下に述べられる様に達成さ
れる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの形態は、
前記第1の目的を達成するために、a)透明導電層と、 b)透明導電層の背面に配置されたバインダー層と、 c)発光粒子を含んでなる粒子の実質的に単層からな
り、バインダー層を介して透明導電層の背面に接着され
た発光粒子層と、 d)発光粒子層の背面側に配置され、絶縁体粒子を含ん
でなる絶縁層と、 e)絶縁層の背面側に配置された背面電極とを有してな
るエレクトロルミネッセンス素子において、上記発光粒
子は上記バインダー層中に包埋されていること、または
上記発光粒子は上記絶縁層に実質的に埋設されていない
ことを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子。を提
供する。
【0011】また、本発明の別の形態は、前記第2の目
的を達成するために、a)透明導電層と、b)透明導電
層の背面に配置されたバインダー層と、c)発光粒子を
含んでなる粒子の実質的に単層からなり、バインダー層
を介して透明導電層の背面に接着された発光粒子層と、
d)発光粒子層の背面側に配置され、絶縁体粒子を含ん
でなる絶縁層と、e)絶縁層の背面側に配置された背面
電極、とを有してなるエレクトロルミネッセンス素子の
製造方法において、 i)上記透明導電層の背面および上記絶縁層の表面のい
ずれか一方の上に、バインダー層の第1層形成用の塗料
を適用し、その塗料が固化する前に、発光粒子を含む粒
子を層状に配置し、その粒子の層を塗料中に部分的に埋
設させた後その塗料を固化して、バインダー樹脂の第1
層と、その第1層に固着した発光粒子層とを形成し、 ii)上記発光粒子層の上に、バインダー層の第2層形
成用の塗料を適用し、その塗料を固化し、上記発光粒子
層を、第1層および第2層とからなるバインダー層中
に、上記発光粒子をその表面が露出しない様に包埋し、 iii)上記発光粒子層を包埋したバインダー層の上
に、上記透明導電層および上記絶縁層のいずれか他方を
配置する、各ステップを含んでなる製造方法を提供す
る。
【0012】さらに、本発明の他の形態は、前記第3の
目的を達成するために、前記透明導電層、前記発光粒子
層、前記絶縁層および前記背面電極は、前記透明導電層
の長さ方向に沿って連続して延在し、さらに、前記透明
導電層の背面に電気的に接続され、前記透明導電層の幅
方向寸法よりも小さな幅方向寸法を有し、かつ、前記透
明導電層の長さ方向に沿って連続して延在するする少な
くとも1つのバスをさらに含んでなり、そのバスは前記
背面電極とは電気的に接続されていない、上記本発明の
エレクトロルミネッセンス素子を提供する。
【0013】本発明の1つの形態によるEL素子の特徴
の1つは、発光粒子を含んでなる粒子を実質的に単層状
に配置して形成した発光粒子層を有するEL素子におい
て、上記発光粒子は、バインダー層中に包埋されている
ことである。これにより、発光輝度の実効電力に対する
効率(発光効率)を向上させることができる。
【0014】この構成における作用は次の様に考えられ
る。従来の積層型のEL素子では、蛍光体粒子(発光粒
子)間の隙間部分には非常に高誘電率の充填材(絶縁体
粒子等)が充填されているので、蛍光体間の隙間の静電
容量(capacitance)が大きくなる。したがって、上記
隙間部分での誘電損失が大きくなり、また、ジュール
熱の発生による電力損失が生じ、これらにより、発光効
率が悪くなっていた。通常、絶縁体粒子の誘電率は、少
なくとも100であり、典型的なチタン酸バリウム等の
絶縁効果の比較的高いものでは、1,000以上のこと
もある。これに対して、EL素子のバインダー樹脂
(「マトリックス樹脂」とも呼ばれている。)として使
用可能な有機ポリマーや高誘電率ポリマーの誘電率は、
通常50未満であり、フッ化ビニリデン系樹脂やシアノ
系樹脂等の好適な高誘電率ポリマーでも5〜30の範囲
である。なお、本明細書における「誘電率」は、特に断
らない限り、1kHzの交流電圧を印加して測定した比
誘電率である。本発明の上記構成によれば、発光粒子
は、バインダー層中に包埋され、非常に高誘電率の絶縁
体粒子が、互いに隣接する発光粒子の間隙に存在してい
ないので、上記隙間部分の静電容量を効果的に小さくす
ることができる。
【0015】また、本発明の別の形態によるEL素子の
特徴は、発光粒子を含んでなる粒子を実質的に単層状に
配置して形成した発光粒子層を有するEL素子におい
て、発光粒子層は絶縁層に実質的に埋設されていないこ
とである。発光粒子層が絶縁層に実質的に埋設されない
様にすれば、前述の形態と同様に、蛍光体粒子(発光粒
子)間の隙間部分には非常に高誘電率の充填材(絶縁体
粒子等)は充填されない。したがって、上記隙間部分で
の誘電損失の増大と、ジュール熱の発生による電力損失
とを可及的に減ずることができ、発光効率を向上させる
ことができる。この様な構造は、たとえば、上記の場合
と同様に、バインダー層中に、発光粒子を包埋し、絶縁
層と接するバインダー層の面(背面)から粒子表面が露
出しない様にすることにより容易に形成できる。
【0016】一方、本発明の1つの好適な形態によるE
L素子1つの特徴は、前記透明導電層、前記発光粒子
層、前記絶縁層および前記背面電極は、前記透明導電層
の長さ方向に沿って連続して延在し、さらに、前記透明
導電層の背面に電気的に接続され、前記透明導電層の幅
方向寸法よりも小さな幅方向寸法を有し、前記透明導電
層の長さ方向に沿って連続して延在する少なくとも1つ
のバスをさらに含んでなることであり、別の特徴は、上
記バスは、前記背面電極とは電気的に接続されていない
ことをである。これにより、大型発光ディスプレーを形
成することが容易なロール状EL素子を形成することが
容易になる。
【0017】また、バスが、発光層と直接的に接続され
ない場合、大面積のロール状EL素子を形成することが
さらに容易になる。これは、発光層の背面の略全面に背
面電極を配置することができ、発光層の表面の略全面を
発光させることができるからである。たとえば、発光層
のエッジ近傍とバスとを直接的に接続することもでき
る。しかしこの場合、背面電極とバスとを離して(電気
的に接続しない様に)配置するためは、バスおよび背面
電極が配置されない電極未配置部分を、発光層背面上に
設ける必要がある。この電極未配置部分に対応する、発
光層の発光面はほとんど発光することができず、したが
って、発光面積を大きくすることが困難になるおそれが
ある。
【0018】本発明によるEL素子は、いろいろな方法
で製造できる。たとえば、次の様にして行うのが好適で
ある。すなわち、 i)上記透明導電層の背面および上記絶縁層の表面のい
ずれか一方の上に、バインダー層の第1層形成用の塗料
を適用し、その塗料が固化する前に、発光粒子を含む粒
子を層状に配置し、その粒子の層を塗料中に部分的に埋
設させた後その塗料を固化して、バインダー樹脂の第1
層と、その第1層に固着した発光粒子層とを形成し、 ii)上記発光粒子層の上に、バインダー層の第2層形
成用の塗料を適用し、その塗料を固化し、上記発光粒子
層を、第1層および第2層とからなるバインダー層中
に、上記発光粒子をその表面が露出しない様に包埋し、 iii)上記発光粒子層を包埋したバインダー層の上
に、上記透明導電層および上記絶縁層のいずれか他方を
配置する、上記各ステップを含んでなる製造方法であ
る。これにより、発光効率が向上したEL素子を、生産
性良く製造できる。また、大面積のシート状、またはロ
ール状のEL素子の製造も容易である。
【0019】
【発明の実施の形態】(EL素子)本発明の1つの形態
によるEL素子は、図1に示す様に、透明基材(図示せ
ず)上に密着した透明導電層(1)と、背面電極(6)
と、透明導電層と背面電極との間に挟まれた発光層とを
含んでなる。発光層は、透明導電層に密着したバインダ
ー層の第1層(2)と、バインダー層の第1層に部分的
に埋設される様に密着され、残りの部分が露出した発光
粒子を含んでなる実質的に単層状の発光粒子層(3)
と、第1層から露出した発光粒子の残りの部分を被覆す
るように密着した、バインダー層の第2層(4)と、バ
インダー層の第2層(4)に密着した絶縁層(5)とか
らなる。図1の例では、背面電極(6)と絶縁層(5)
とは密着し、その密着面は大略平滑面である。
【0020】図1の例では、発光粒子層(3)は、バイ
ンダー樹脂を含んでなるバインダー層中に完全に包埋さ
れ、絶縁体粒子を含んでなる絶縁層(5)とは接してい
ないか、または点接触している。すなわち、複数の発光
粒子のうち、大部分のもの(比較的粒径の大きなもの
等)は、絶縁層と点接触しているが、互いに隣接する発
光粒子間に絶縁体粒子は侵入していない。また、絶縁層
および透明導電層の互いに対向する面は、互いに略平行
であり、かつ実質的に平滑な面である。発光効率を高め
るためには、この様な構造が有利である。なお、透明導
電層と発光粒子とは接触していても良く、その場合、発
光輝度が効果的に高められる。また、絶縁層と背面電極
との界面は通常は略平坦である。
【0021】EL素子全体の厚みは、通常50〜3,0
00μmの範囲である。また、EL素子の長さは、それ
がロール状である場合、通常1m以上である。
【0022】図示されてはいないが、透明導電層の幅方
向寸法を発光層の幅方向寸法よりも大きくし、透明導電
層の発光層未配置部分に、少なくとも1つのバスを形成
するのが好適である。この場合、バスは、発光層とは直
接的に、また、背面電極とは電気的に接続されない。こ
の様な形態では、通常バスは、透明導電層の幅方向の両
端部近傍に配置され、透明導電層の長さ方向に沿って、
背面電極付き発光層と略平行な2本のストライプ形状を
有する。
【0023】バスは、EL素子を使用する時、透明導電
層に外部から電気(電圧)を供給するための端子として
機能するものであれば、上記の様な形状や配置に限定さ
れない。たとえば、複数の小さなバス(バス部)の組合
せからなり、バーコード状に長さ方向に沿って連続して
延在するバスや、長さ方向に沿って連続して存在する複
数の円形のバス部の組合せからなるものでも良い。すな
わち、本発明の効果を損なわない限り、長さ方向に沿っ
て小さなバスが不連続に存在していても、全体として連
続して延在していれば良い。
【0024】たとえば、EL素子の原反から所望の長さ
を切り取って大型ディスプレー用EL素子を形成する場
合、発光層は、透明導電層の表面に、不連続部分がない
ように形成する必要があるが、バスは、透明導電層に外
部から電気(電圧)を供給するための端子として機能で
きれば、互いに隣接するバス部が互いに不連続であって
も良い。バスは、例えば背面電極の形成にも使用でき
る、導電性材料と適用手段とを用いて形成する。適用手
段としては、導電性材料を含んでなる塗料の塗布、蒸
着、スパッタ等が好適である。ロール状EL素子の生産
工程中に、透明基材の長さ方向に連続して延在する様に
配置されたバスを特に容易に形成できるからである。
【0025】本発明の好適な形態によるEL素子では、
前述の様に、発光粒子は、バインダー層中に包埋され、
互いに隣接する発光粒子間に絶縁体粒子が存在しないこ
とが特徴となっている。これにより、発光効率を向上さ
せることができる。すなわち、発光粒子間は、絶縁体粒
子を含まないバインダー樹脂で充填される。この場合、
発光粒子層は、絶縁層に実質的に埋設されていないのが
好適である。「絶縁層に実質的に埋設されていない」と
は、発光粒子層が、絶縁層とまったくに接していない
か、点接触しているか、または接していても、隣接
する発光粒子間に絶縁体粒子が存在しないように、絶縁
層と接触している状態を意味する。また、上記または
の場合、絶縁層と透明導電層との互いに対向する面
は、略平行かつ実質的に平滑な面になる。さらに、本発
明の効果を損なわない範囲において、比較的広い粒子径
分布を有する発光粒子を使用し、複数の発光粒子のうち
の一部の粒子は絶縁層に埋設する様にしても良い。な
お、粒子径分布は次の様に定義することができる。平均
粒子径の5倍以下の粒子径を有するものの全体に占める
割合は、通常85%以上、好適には90%以上、特に好
適には95%以上である。また、平均粒子径の2分の1
以下の粒子径を有するものの全体に占める割合は、通常
1%以上、好適には2%以上、特に好適には3〜25%
の範囲である。粒子径は、SEM(走査型電子顕微鏡)
観察によって求めることができる。真球以外の粒子の場
合、1つの粒子の粒子径は、SEM観察写真において、
最大寸法(たとえば、楕円の長軸)と、最小寸法(たと
えば、楕円の短軸)との平均値をもって、その粒子の粒
子径と見なすことができる。
【0026】前述の様に、通常、絶縁体粒子の誘電率
は、少なくとも100であり、これに対して、バインダ
ー樹脂の誘電率は、通常50未満である。上記の構成に
よれば、発光粒子は、バインダー層中に包埋され、実質
的に絶縁層に埋設されていないので、上記隙間部分の静
電容量を効果的に低くすることができる。上記隙間部分
の容量を低くする手段として好適には、バインダー層を
2層に分け、第1層中に部分的に埋設させた単層状の発
光粒子層を形成した後、第1層から露出した発光粒子層
を被覆する様に第2層を配置し、第1層および第2層と
からなるバインダー層中に、発光粒子をその表面が露出
しない様に包埋する。この場合、第1および第2のバイ
ンダー層ともに絶縁体粒子を実質的に含まない様にす
る。バインダー樹脂として用いることができるポリマー
としては、たとえば、THV(テトラフルオロエチレン
−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド
共重合体)等である。
【0027】バインダー層が2層以上から構成される場
合、絶縁層側に配置される層のバインダー樹脂は、好適
には、誘電率の可及的に小さなものまたは/および誘電
正接の可及的に小さなもの使用する。たとえば、絶縁層
側に配置される層のバインダー樹脂の誘電率は、通常2
0以下、好適には15以下、特に好適には1〜10の範
囲である。また、絶縁層側に配置されるバインダー層に
ガラスバブル(ガラスバルーンまたは中空球)の添加等
により、微細な気泡を充填し、誘電率を低下させること
もできる。この場合、気泡の直径は、発光粒子よりも小
さいのが好ましく、通常10μm以下である。
【0028】また、実質的に単層状の発光粒子層を、高
誘電率ポリマー等のバインダー樹脂と、そのバインダー
樹脂中に分散して含まれる発光粒子とを含む塗料(スラ
リー)を用いて形成しても良い。この場合、たとえば、
カーテンコート法等を用い、塗料にシェアをかけずに塗
膜を薄層化し、発光粒子の粒子径と実質的に同じ厚さの
塗膜からなる発光粒子層を形成する。塗料にシェアをか
けない塗布操作によれば、長さ方向に連続した発光層の
形成が容易である。塗料(塗膜)の固化には、通常の手
段(乾燥、冷却、硬化等)が利用できる。
【0029】また、発光層が、発光粒子層、バインダー
層および上記の様な絶縁層からなる場合、従来の分散型
EL素子と比べて、発光輝度を向上させることができ
る。すなわち、絶縁層およびバインダー層は、発光粒子
を含まない塗料から形成できるので、「分散型発光層」
とは異なり、発光層形成用塗料中での発光粒子の沈降に
起因する問題はまったく生じない。したがって、発光粒
子層中の発光粒子の充填率を高めることも極めて容易
(実質的に最密充填、たとえば60体積%以上も可能で
ある)であるので、発光輝度および発光効率の向上が容
易である。この様な発光粒子層を有するEL素子は、大
面積のロール状EL素子を製造する点においても好適で
ある。また、それと同時に、長さ方向に連続した発光層
の形成が極めて容易である。この様な構造の発光層は、
発光粒子を散布する等の粉体塗布手段で発光粒子層を形
成できる(詳細は後述する)。
【0030】上記の様な発光粒子層を有するEL素子
は、たとえば、次の様な方法で製造するのが好適であ
る。まず、透明基材の背面に形成された透明導電層の背
面に、バインダー層の第1層形成用の塗料を塗布し、そ
の塗料が固化する前に、発光粒子を含む粒子を層状に散
布し、その粒子の層を塗料中に部分的に埋設させた後そ
の塗料を固化し、バインダー樹脂の第1層と、その第1
層に固着した発光粒子層とを形成する。次に、上記発光
粒子層の上に、バインダー層の第2層形成用の塗料を塗
布し、その塗料を固化し、上記発光粒子層を、第1層お
よび第2層とからなるバインダー層中に、上記発光粒子
をその表面が露出しない様に包埋する。バインダー層の
第1層および第2層の塗布は、たとえば、ロールコー
ト、バーコート、ナイフコート、ダイコート、またはカ
ーテンコート法を用いて行うことができる。これらの方
法であれば、発光粒子層の包埋と、バインダー層表面の
平滑化を容易に行うことができる。続いて、上記発光粒
子層を包埋したバインダー層の上(背面側)に、上記絶
縁層を配置する。絶縁層は、樹脂と、その樹脂中に分散
した絶縁体粒子とを含んでなる絶縁層用の塗料を、バイ
ンダー層の背面に塗布、乾燥して形成するのが好適であ
る。最後に、上記絶縁層の背面に背面電極を密着させ
て、本発明のEL素子を完成させる。
【0031】一方、上記とは反対側から作り始める方
法、すなわち、最初に背面電極上に形成した絶縁層の平
滑化された表面に、バインダー層の第2層、発光粒子
層、およびバインダー層の第1層をこの順に積層し、最
後に、透明導電層(または透明導電層付き透明基材)を
積層する方法も採用できる。
【0032】上記の様な方法によれば、発光効率が向上
したEL素子を、連続かつ高速で、すなわち生産性良く
形成することが、特に容易である。たとえば、通常5m
pm(m/分)以上、好適には10〜200mpm、特
に好適には12〜100mpmの範囲の塗布速度で、E
L素子の生産が可能である。
【0033】上記発光粒子層の粒子に含まれる発光粒子
の割合は、好適には40体積%以上である。40体積%
未満であると、発光輝度および発光効率の向上効果が低
下するおそれがある。発光輝度および発光効率は、粒子
が発光粒子だけからなる場合に最も高められる。したが
って、発光粒子層の粒子に含まれる発光粒子の割合は、
特に好適には50〜100体積%の範囲である。
【0034】また、発光粒子が絶縁層に実質的に埋設し
ない様にするために、発光粒子層およびバインダー層か
ら所定の間隔(空間)をおいて、絶縁層を配置すること
もできる。この場合には、バインダー層から発光粒子の
表面が露出していても良く、その表面は、絶縁層とバイ
ンダー層との間に形成された空気層(空間)中に露出す
る。この様な構造は、たとえば、発光粒子が部分的に埋
設されたバインダー層の上(背面側)に、スペーサ要素
を部分的に設け、そのスペーサ要素と絶縁層とを接着す
ることにより形成できる。この場合、発光粒子の露出面
は、バインダー層、スペーサ要素および絶縁層に囲まれ
た空気層(空気室)内に露出する。この様な形態では、
発光粒子は絶縁層に実質的に埋設することがない。
【0035】(ロール状EL素子)前述の様に、本発明
の好適な形態は、ロール状に形成可能なEL素子を提供
する。ロール状EL素子では、長さ方向に連続して延在
する透明基材の上に配置される、透明導電層、発光層
(バインダー層と、バインダー層を介して透明導電層に
接着された発光粒子層と、絶縁層とからなる層)、背面
電極およびバスが、透明基材の長さ方向に沿って連続し
て延在する。したがって、長さ方向に連続した大面積
(平面寸法)の発光層等を有するEL素子を得ることが
極めて容易である。すなわち、長さ方向に連続した発光
層を有する原反としてのロール状のEL素子を製造し、
保管しておき、必要に応じて所望の長さのEL素子を、
その原反から切り取るだけで得ることができる。
【0036】従来のスクリーン印刷を用いた製造では、
透明基材の上に配置された、発光層やバス等の積層部分
は、長さ方向に沿って不連続にしか形成できない。ま
た、従来のスクリーン印刷を用いて製造したEL素子の
原反では、上記不連続部分を含まない様な大きさ(長
さ)のEL素子しか得ることはできない。これに対し
て、本発明のロール状のEL素子を原反として使用した
場合、前述の様に多様な寸法の製品への応用が極めて容
易になる。
【0037】ロール状EL素子は、たとえば、次の1)
〜4)の各ステップを含んでなる製造方法により製造す
るのが好適である。すなわち、 1)透明導電層が一方の表面に配置された透明基材を用
意し、 2)前記透明導電層の上に、前記透明導電層の幅方向寸
法よりも小さな幅方向寸法を有する様にバインダー層、
発光粒子層および絶縁層を配置して発光層を形成し、 3)前記発光層付き基材の前記透明導電層の前記発光層
が形成されていない残りの露出部分(すなわち、「発光
層未配置部分」)に、前記透明基材の長さ方向に沿っ
て、その発光層未配置部分よりも小さな幅方向寸法を有
するマスキングを配置し、 4)上記発光層付き基材の上に導電性材料を適用し、前
記導電性材料からなる背面電極と、前記マスキングの介
在または前記マスキングが除去された発光層未配置部分
の介在により前記発光層および背面電極とは直接的には
接続されていない、前記導電性材料からなるバスとを形
成する。
【0038】この方法の特徴の1つは、前記発光層およ
び背面電極と、前記バスとが、前記マスキングの介在
により、または前記マスキングが除去された透明導電
層の発光層未配置部分の介在により、互いに直接的に接
続しない様に、前記背面電極と前記バスとが形成できる
点である。この方法において、マスキングは、必要に応
じて除去すれば良く、前記背面電極と前記バスとが互い
に電気的に接続していない限り、除去する必要はない。
たとえば、背面電極を形成する第1導電性材料と、バス
を形成する第2導電性材料とを、同時に(しかし、別々
の適用装置で)、または別のステップにおいて、適用
し、マスキング上で、2つの導電性材料から形成された
バスと背面電極とが電気的に接続しない様にした場合、
マスキングを除去する必要はない。また、発光層とマス
キングの厚さが、形成されるバスの厚さに比べて十分に
大きく、同時に適用された導電性材料が、バスの部分と
背面電極の部分とで、電気的に接続しない様にできる場
合も、マスキングを除去する必要はない。しかしなが
ら、好適には、マスキングを除去するのが良い。これに
より、互いに電気的に接続しない、前記背面電極と前記
バスとが特に容易に形成できるからである。また、上記
第1および第2の導電性材料は、同一の材料であって
も、異種の材料であっても良い。しかしながら、好適に
は、バスと背面電極とは同時に形成するのが良い。製造
ステップを容易に簡略化でき、生産性の向上が容易であ
るからである。
【0039】また、次の様な方法で製造すれば、発光効
率が高い大面積のロール状EL素子を、生産性良く製造
することが可能である。すなわち、 I)前記透明導電層が一方の表面に積層された、前記透
明基材を用意し、 II)前記透明導電層上の、前記バスを形成するバス形
成部分を被覆する様に、前記透明基材の長さ方向に沿っ
てマスキングを配置し、前記透明導電層上にそのマスキ
ングが配置されたバス形成部分と、そのマスキングが配
置されていないマスキング未配置部分とを形成し、 III)前記透明導電層上の上記マスキング未配置部分
に前記発光層を配置し、発光層付き基材を形成し、 IV)上記発光層付き基材の上に導電性材料を適用し、
上記発光層の上に、導電性材料からなる前記背面電極を
形成し、上記マスキングの一部または全部を除去して露
出させたバス形成部分に、導電性材料を適用し、前記背
面電極と、前記マスキングの介在または前記マスキング
が除去された発光層未配置部分の介在により、前記発光
層および背面電極とは直接的に接続されていない前記バ
スとを形成する。
【0040】この方法の特徴の1つは、マスキングを、
発光層を配置する前に透明導電層上に配置し、マスキン
グが配置されたバス形成部分と、そのマスキングが配置
されていないマスキング未配置部分とを形成することに
ある。この方法によれば、透明導電層上のバス形成部分
が、発光層形成工程以降のバス形成段階までの間、スク
ラッチ等により損傷することを容易に防止できる。すな
わち、この場合のマスキングは、長さ方向に連続したバ
スを形成することを容易にするとともに、透明導電層
(バス形成部分)の保護フィルムとしても機能する。
【0041】この方法の場合、マスキングは必ず除去さ
れるが、それが部分的に除去されても、全部除去されて
も良い。たとえば、前記ステップIV)において、前記
発光層付き基材の上に第1導電性材料を適用した後、前
記マスキングの一部または全部を除去して前記バス形成
部分を露出させ、露出したバス形成部分に第2導電性材
料を適用し、前記バスを形成することもできる。また、
前記マスキングの一部を除去してから、露出したバス形
成部分に第2導電性材料を適用した後は、除去されず残
されたマスキングは、必要に応じて除去すれば良く、好
適には、マスキングはすべて除去される。これにより、
互いに電気的に接続しない、前記背面電極と前記バスと
が特に容易に形成できるからである。また、上記第1お
よび第2の導電性材料は、同一の材料であっても、異種
の材料であっても良い。
【0042】マスキングを透明導電層の保護フィルムと
しても利用する方法において、好適には、前記ステップ
IV)において、前記マスキングの一部を除去し、前記
バス形成部分を露出させた後、上記発光層付き基材上に
導電性材料を適用し、前記背面電極と、前記発光層およ
び背面電極と電気的に接続されていない前記バスとを、
同時に形成する。これにより、電気的に接続しない様
に、前記背面電極と前記バスとを同時に、しかも特に容
易に形成でき、製造ステップの簡略化が可能だからであ
る。
【0043】前記バスは、導電性材料の適用操作(塗布
液の塗布、蒸着、スパッタ等)により形成されるのが好
適である。これにより、ロール状EL素子の生産工程中
に、透明基材の長さ方向に連続して延在する様に配置さ
れたバスを特に容易に形成できる。なお、バスおよび背
面電極の形成に使用される、導電性材料については後述
する。また、マスキングの材料としては、一般の塗工方
法で用いられる、マスキングテープ、シーリング用アプ
リケーションテープ等の再剥離性接着テープ、再剥離性
の樹脂塗膜等が使用できる。マスキングの厚さは、通常
0.1〜100μmである。また、透明導電層(バス形
成部分)の保護も目的とする場合、好適な厚さは0.1
〜30μmである。
【0044】次に、本発明において用いられる各構成要
素について詳細に説明する。 (透明基材)透明導電層の支持体として、透明基材を用
いるのが好適である。透明基材には、従来の分散型EL
素子に用いられている、ガラス、プラスチックフィルム
などの基材がいずれも使用できる。この様なプラスチッ
クフィルムは、たとえば、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の
ポリエステル樹脂;ポリメチルメタクリレート、変性ポ
リメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリフッ化
ビニリデン、アクリル変成ポリフッ化ビニリデン等のフ
ッ素樹脂;ポリカーボネート樹脂;塩化ビニル系コポリ
マー等の塩化ビニル樹脂などのフィルムである。
【0045】透明基材として、単層フィルムを用いるこ
ともできるが、多層フィルムを用いることもできる。た
とえば、多層フィルムの一方が、透明性が高く、かつ発
光層の発光色と補色の色に発色する染料を含む様にする
と、光の白色度を高めることができる。この様な染料
は、発光層の発光色が青緑色である場合、ローダミン6
G、ローダミンB、ペリレン系染料などの赤色または桃
色系の蛍光染料が好ましい。また、これらの染料を樹脂
中に分散させて形成した加工顔料も使用できる。透明基
材の表裏両面は通常平坦であるが、本発明の効果を損な
わない範囲において、透明導電層と接しない表面がプリ
ズム状の凸部を有していても良い。
【0046】透明基材の光透過率は通常60%以上、好
適には70%以上、特に好適には80%以上である。こ
こで、本明細書における「光透過率」は、日本分光
(株)社製の紫外/可視分光光度計「型番:U bes
t V−560」を使用し、550nmの光を用いて測
定された光線透過率を意味する。透明基材の厚みは、ロ
ール状のEL素子を形成する場合で、通常10〜1,0
00μmである。また、本発明の効果を損なわない範囲
において、透明基材中に、紫外線吸収剤、吸湿剤、着色
剤、蛍光物質、燐光物質等の添加剤を含有させることも
できる。
【0047】(透明導電層)透明導電層は、透明基材の
背面に密着する様に配置される。透明導電層には、分散
型EL素子に用いられているITO(インジウム・チン
・オキサイド)膜などの透明電極が使用できる。透明導
電層の厚みは、通常0.01〜1,000μmであり、
表面抵抗値は、通常500Ω/□以下、好適には1〜3
00Ω/□である。また、光透過率は通常70%以上、
好適には80%以上である。
【0048】ITO膜は、通常の蒸着、スパッタリン
グ、ペーストの塗布等の製膜手段により形成する。IT
O膜は、通常、透明基材の上に直接設けられるが、透明
基材の上にプライマー層を設けた後、そのプライマー層
の上にITO膜を形成しても良い。プライマー層の厚さ
は、通常0.1〜100μmである。また、プライマー
層の代わりに、透明基材の表面にコロナ処理等の易接着
処理を施しても良い。あるいは、発光層の上にITO膜
を設けた後、そのITO膜の上に、透明基材を積層する
こともできる。さらに、仮の基材の離型処理面に設けた
ITO膜を、透明接着剤を介して、透明基材の背面に転
写させることもできる。この様な仮の基材として、剥離
紙、剥離フィルム、低分子量ポリエチレンンフィルム等
が使用できる。
【0049】(背面電極)背面電極は、発光層の背面側
(発光層の絶縁層側)に配置される。図1の形態では、
発光層と直接接する様に配置されている。また、発光層
との間に背面電極との接着力を高める等の目的で、接着
層を設けることもできる。この接着層の樹脂には、たと
えば、後述するバインダー樹脂と同様の樹脂を使用す
る。また、接着層に、絶縁体無機粒子を含有させること
もできる。
【0050】背面電極としては、分散型EL素子に用い
られているアルミニウム、金、銀、銅、ニッケル、クロ
ム等の金属膜;ITO膜等の透明導電膜;導電性カーボ
ン膜などの導電膜が使用できる。この様な導電性膜は、
導電性材料を含んでなる塗料の塗布(バーコーティン
グ、スプレーコーティング、カーテンコーティングな
ど)、蒸着、スパッタ等の適用手段により設けるのが好
適である。金属膜は、たとえば、蒸着膜、スパッタ膜、
または金属箔などである。また、背面電極として、上記
導電性膜をポリマーフィルム等の支持体上に設けてな
る、電極フィルムも使用できる。背面電極の厚みは、通
常5nm〜1mmである。また、背面電極も透明導電膜
からなり、かつ絶縁層が透明である場合、EL素子の表
裏両面を発光させることが可能である。
【0051】(バインダー層)バインダー層は、好適に
は透明導電層の背面に密着する様に配置される。これに
より、発光層の発光効率が容易に高められる。バインダ
ー層は、バインダー樹脂を含んでなる透明な層である。
バインダー層の第1層および第2層の厚みは、それぞ
れ、通常0.5〜1,000μmであり、光透過率は通
常70%以上、好適には80%以上である。また、バイ
ンダー層全体(バインダー層が単層または2層以上から
なる場合も含む)の厚みは、通常1.0〜2,000μ
mの範囲であり、光透過率は通常70%以上、好適には
80%以上である。
【0052】バインダー樹脂には、たとえば、高誘電率
ポリマー、誘電率の比較的低い(たとえば、5未満の)
ポリマー等が使用できる。高誘電率ポリマーは、誘電率
が通常約5以上、好適には7〜25、特に好適には8〜
18の範囲のポリマーである。誘電率が低すぎると発光
輝度が高められないおそれがあり、反対に高すぎると発
光効率が高められないおそれがある。高誘電率ポリマー
の例は、たとえば、フッ化ビニリデン系樹脂(前述のT
HV等)、シアノ系樹脂、ポリビニリデンクロライド系
樹脂等をそれら単独で、または2または3以上を混合し
て使用できる。フッ化ビニリデン系樹脂は、たとえば、
フッ化ビニリデンモノマーと、少なくとも1種の他のフ
ッ素系モノマーとの混合物の共重合により得られる。他
のフッ素系モノマーは、たとえば、四フッ化エチレン、
三フッ化塩化エチレン、六フッ化プロピレン等である。
シアノ系樹脂は、たとえば、シアノエチルセルロース、
シアノエチル化エチレン−ビニルアルコール共重合体、
シアノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコ
ール等である。
【0053】通常、バインダー層はバインダー樹脂だけ
からなるが、本発明の効果を損なわない範囲において、
他の樹脂、充填剤、気泡、中空または中実ガラス微小
球、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防黴剤、
防錆剤、吸湿剤、着色剤、燐光物質等の添加剤を含有さ
せることもできる。たとえば、発光粒子層の発光色が青
緑色である場合、ローダミン6G、ローダミンB、ペリ
レン系染料などの赤色または桃色系の蛍光染料を含有さ
せることもできる。また、上記他の樹脂は、透明性を損
なわない限り、硬化性または粘着性を有していても良
い。また、絶縁層側に配置されるバインダー層の誘電率
を低くするために、気泡、中空ガラス微小球を充填する
こともできる。
【0054】(絶縁層)発光層の絶縁層は、発光層の絶
縁破壊を効果的に防ぐためには必須である。したがっ
て、絶縁層に含まれる絶縁材料は、たとえば、分散型E
L素子に用いられる、絶縁体無機粒子等の誘電率が10
0以上の物質である。上記絶縁層は、通常、樹脂中に、
絶縁体粒子を分散させて形成した塗料から形成された塗
布層である。絶縁層の樹脂には、バインダー層にも用い
られる高誘電率ポリマーが好適である。絶縁体粒子の例
は、たとえば、二酸化チタン、チタン酸バリウム等の無
機粒子である。絶縁層は、たとえば、背面電極または発
光粒子層を包埋したバインダー層の上に塗布により設け
ることができる。
【0055】絶縁層が、絶縁体粒子と高誘電率ポリマー
とを含んでなる塗布層である場合、それらの配合割合
は、高誘電率ポリマー100重量部に対して、絶縁体粒
子が1〜400重量部、好適には10〜350重量部、
特に好適には20〜300重量部の範囲である。絶縁体
粒子が少なすぎると、絶縁効果が低減し、比較的高い電
圧を付加したときに絶縁破壊が生じるおそれがあり、反
対に多すぎると、塗料の塗布が困難になるおそれがあ
る。絶縁層の厚みは通常2〜1,000μmである。ま
た絶縁層には、絶縁性を損なわない範囲において、充填
剤、界面活性剤、酸化防止剤、防黴剤、防錆剤、吸湿
剤、着色剤、燐光物質、硬化性樹脂、粘着剤等の添加剤
を含有させることもできる。
【0056】(発光粒子層)発光粒子層の発光粒子は、
交流電界中に置かれた時に自ら発光する粒子であり、た
とえば、分散型EL素子の発光層に用いられている蛍光
体粒子が使用できる。蛍光体は、たとえば、ZnS、C
dZnS、ZnSSe、CdZnSe等の蛍光化合物の
単体、または蛍光化合物にCu、I、Cl、Al、M
n、NdF3、Ag、B等の補助成分を添加した複合体
からなる。蛍光体粒子の平均粒子径は、通常5〜100
μmである。また、粒子化された蛍光体の表面にガラ
ス、セラミックス等の被覆膜を有するものを用いても良
い。発光粒子層の厚みは、通常5〜500μmである。
また、発光粒子層が実質的に単層状に配置された複数の
粒子からなる場合、EL素子の薄型化が容易になるので
好適である。
【0057】さらに発光粒子層は、2種以上の発光粒子
を含んでいても良い。たとえば、青、青緑、緑、オレン
ジなどの色の光を発光し、互いに独立するスペクトルを
持つ発光粒子を、少なくとも2種類混合し、白色度の高
い発光層を形成することができる。発光粒子層は、発光
粒子以外の粒子(ガラス、着色材、燐光物質、ポリマ
ー、無機酸化物等からなる粒子)の1種または2種以上
を含有することができる。たとえば、青緑色の光を発光
する発光粒子と、その光と補色の関係にある桃色着色材
(ローダミン6G、ローダミンB、ペリレン系染料など
を含有する粒子等)とを混合し、白色度の高い発光層を
形成することができる。
【0058】(発光層の形成)バインダー層、発光粒子
層および絶縁層とからなる発光層の積層構造は、たとえ
ば、次のようにして形成する。まず、発光粒子層を、通
常の粉体塗布手段により、透明導電層上に形成する。た
とえば、透明導電層の背面にバインダー層を塗布し、バ
インダー層が流動性を有する状態で、静電吸引法、スプ
レー法、重力散布法等の塗布手段にて、発光粒子を含む
粒子をバインダー層上に散布し、粒子をバインダー層中
に完全に埋没させた後、バインダー層の流動性を失わせ
て、バインダー層と粒子層とを互いに密着させる。ま
た、バインダー層が2層からなる場合は、第1層中に発
光粒子が部分的に埋没した状態の発光粒子層を形成した
後、第1層の流動性を失わせて、バインダー層と粒子層
とを互いに密着させ、その後、第2層で発光粒子の露出
面を完全に被覆し、バインダー層中に包埋された発光粒
子層を形成する。
【0059】バインダー層が流動性を有する状態にする
には、溶剤を含むバインダー層用の塗料から形成した塗
布層を未乾燥状態に保つ方法、バインダー層用の樹脂の
軟化点または融点以上の温度にバインダー層を保つ方
法、または、放射線硬化型モノマーまたはオリゴマーを
バインダー層用の塗料に含ませる方法が好適である。こ
れらの方法によれば、バインダー層の流動性を失わせる
固化操作(乾燥、冷却または硬化)が容易である。
【0060】上記の様にして形成したバインダー層上に
絶縁層を積層し、これらが互いに密着した積層構造を形
成する。絶縁層は、その層を形成する材料を含んでなる
塗料を塗布し、固化させて積層するか、または、その層
を形成する材料からなるフィルムを圧着させる方法によ
って積層するのが好ましい。これらの方法によれば、バ
インダー層、発光粒子層および絶縁層とが互いに密着し
た、高耐久性を有する発光層が確実に形成できる。
【0061】また、上記の様にして形成された発光粒子
層では、通常、粒子間の隙間にバインダー樹脂が侵入す
る。この場合、粒子の充填率は、通常20体積%以上、
好適に30体積%以上、特に好適には40体積%以上に
なる様にする。充填率の低下は、発光輝度および発光効
率の低下を招くおそれがあるからである。ここでいう
「粒子の充填率」は、発光粒子層の全部の粒子と、その
粒子間に存在するその粒子以外の材料とからなる層を仮
定し、その仮定層の全体積に対する粒子の全体積の百分
率であると定義する。さらに、本発明の効果を損なわな
い限り、絶縁層が2層以上の積層体であっても良い。
【0062】(EL素子の製造方法)ここで、本発明に
よるEL素子全体の製造方法の好適な1形態について説
明する。まず、透明導電層が背面に積層された透明基材
を用意し、その透明導電層の背面に、前述の様にして、
発光粒子層を包埋して含むバインダー層を密着させる。
この時、透明導電層の背面を、通常は実質的に平滑な面
にしておく。バインダー層を2層以上から構成する場
合、粒子は、粒子の垂直方向長さ(たとえば、略球状粒
子であれば「直径」)の、通常は1〜99%、好適には
10〜90%、特に好適には20〜80%の部分が、バ
インダー層の一方の層中に埋没する様にする。埋没割合
が1%未満であると、他方の層の形成段階で粒子層が破
損するおそれがあり、反対に99%を超える様に埋設し
ようとすると、粒子層が均一な単層状に形成できないお
それがある。なお、バスを設ける場合、バインダー層
は、透明導電層の幅方向寸法よりも小さな幅方向寸法を
有する様に形成される。
【0063】バインダー層の塗布厚は、乾燥厚が上記の
範囲になる様に選ばれる。バインダー層の塗料の固形分
濃度は、バインダー層が単層の場合、および2層以上か
ら構成される場合も、通常5〜80重量%の範囲であ
る。塗料に用いられる溶剤は、バインダー樹脂を均一に
溶解し得る様に、通常の有機溶媒の中から選択される。
塗料の調製には、ホモミキサー、サンドミル、プラネタ
リーミキサー等の混合、混練装置が使用できる。塗布操
作には、バーコーター、ロールコーター、ナイフコータ
ー、ダイコーター等の塗布装置が使用できる。乾燥条件
は、塗料の溶剤の種類、固形分濃度にもよるが、通常、
常温(約25℃)〜150℃、5秒〜1時間の範囲で適
宜選ばれる。
【0064】発光粒子を含んでなる粒子の塗布は前述の
方法を用い、バインダー層の塗料を塗布後、通常3分以
内に行う。これにより、粒子の埋設を容易にすることが
できる。この時のバインダー層の塗料の乾燥の程度は、
粒子とバインダー層とのぬれ性(すなわち、散布された
粒子が乾燥前のバインダー層中への埋没しやすさ)にも
よるが、固形分濃度で表せば通常10〜95重量%、好
適には20〜90重量%の範囲である。また、この様な
固形分濃度の塗料を用いれば、発光粒子層が包埋された
バインダー層の背面(絶縁層が形成される面)を平滑に
することも容易である。なお、この場合、バインダー層
の背面は、透明導電層の背面と略平行である。
【0065】前述の様にして、発光粒子層が包埋された
バインダー層を形成した後、続いて、絶縁層形成用の塗
料を塗布し、その塗料を乾燥する。絶縁層の塗布厚は、
乾燥厚が上記の範囲になる様に選ばれる。塗料の固形分
濃度は、通常5〜70重量%の範囲である。この様な固
形分濃度の塗料を用いれば、絶縁層の表面(透明導電層
と対向する面)を平滑にすることが容易である。塗料に
用いられる溶剤は、絶縁体粒子を均一に溶解またはおよ
び分散し得る様に、通常の有機溶媒の中から選択され
る。塗料の調製および塗布には、バインダー層の形成に
用いたのと同様の装置、器具が使用できる。乾燥条件
は、塗料の溶剤の種類、固形分濃度にもよるが、通常、
常温(約25℃)〜150℃、5秒〜1時間の範囲で適
宜選ばれる。
【0066】最後に、絶縁層の上に背面電極層を形成す
る。また、ロール状EL素子を形成する場合は、透明導
電層の発光層未配置部分にバスを形成する。この時、前
述の様に、バスは、発光層および背面電極と電気的に接
続されない様に、マスキングを使用する等の手段を用い
て形成する。背面電極の形成は、前述の方法が使用でき
る。しかしながら、乾燥後の絶縁層上に効率良く、かつ
密着性良く設けるには、蒸着、スパッタリング等の真空
薄膜形成法が好適である。バスの形成も、前述の背面電
極の形成方法と同様の方法が使用できる。
【0067】背面電極は、通常は発光層の(すなわち、
絶縁層の)背面全面に連続して配置する。しかしなが
ら、目的に応じて、部分的に設けることもできる。たと
えば、長手方向に繰り返して連続するイメージ(図案、
文字、記号等)を表す様に形成することができる。これ
により、EL素子をイメージを表す様に発光させること
ができる。同様の目的で、発光層を長手方向に繰返して
連続するイメージを表す様に形成しても良い。
【0068】上記の製造方法は、各ステップが通常のロ
ール状の物品の製造方法と実質的に同一であるので、通
常のロール状の物品の製造工程を用い、発光輝度および
発光効率が高い大面積のロール状EL素子を生産性良く
製造することが可能である。また、従来の様に発光粒子
の分散塗料を用いる必要がないので、その分散塗料に起
因する問題がすべて解決できる。
【0069】また、上記方法に類似の別法として、ま
ず、背面電極を含む支持体の上に絶縁層塗料を塗布、乾
燥して絶縁層を設けた後、その上に発光粒子層を包埋し
て含むバインダー層を形成し、続いて透明導電層付き透
明基材をドライラミネートし、最後に、必要に応じて、
透明導電層の発光層未配置部分にバスを積層するとい
う、一連の工程を含む製造方法も好適である。なお、こ
の場合、上記背面電極の幅方向寸法は、透明導電層の幅
方向寸法よりも小さく、かつ、バスと、背面電極および
発光層とが、直接的に接続しない様にする。
【0070】(EL素子の使用方法)本発明のEL素子
は、内照式の看板、道路標識、装飾ディスプレー等の、
大型ディスプレーの光源として使用できる。たとえば、
光透過性シートの表面に、文字、図案等のイメージを設
け、シートの背面とEL素子の発光面とを向かい合う様
にして配置して使用する。光透過性シートは、たとえ
ば、上記透明基材と同様の素材が使用でき、その光透過
率は通常20%以上である。この時、シートの背面とE
L素子の発光面とが密着しているのが好ましい。密着さ
せるためには、光透過性の接着剤を使用する。この様な
接着剤は、例えば、アクリル系粘着剤、アクリル系感熱
性接着剤などである。
【0071】また、光透過性シートを、上記透明基材と
して用い、光透過性シートの背面に透明導電層を直接設
け、その導電層に発光層を積層してEL内蔵型表示体を
構成することもできる。さらに、プリズム型再帰性反射
シートを光透過性シート(または透明基材)として用い
ることもできる。再帰性反射シートとの組み合わせは、
EL内蔵型表示体に、再帰反射性と自発光性能とを合わ
せ持たせることができる。
【0072】EL素子の発光は、通常、透明導電層上の
バスと、背面電極層に設けられた端子に、電源を接続
し、素子に電圧を印加して行う。たとえば、乾電池、蓄
電池、太陽電池等の電池を使用したり、送電線から供給
される交流電流を、インバータ(電圧や周波数の大きさ
を変えたり、交流−直流間の変換を行う装置)を介して
EL素子に供給する。交流周波数は、通常50〜1,0
00Hzの範囲である。また、印加電圧は、通常3〜2
00Vの範囲である。本発明のEL素子は発光効率が高
いので、従来の分散型よりも低い電圧(たとえば、10
0V以下)でも十分な明るさ(たとえば、50cd/m
2以上)で発光する。また、EL素子を屋外で使用する
場合、EL素子を、ポリアミド系樹脂等からなる捕水フ
ィルムや、ポリテトラフルオロエチレンフィルム等から
なる防湿フィルムにて被覆して用いるのが好ましい。
【0073】本発明のEL素子では、透明基材、バイン
ダー層等の発光粒子からの光の光路に位置する構成部材
に、発光色を調整する目的で、染料、顔料等の着色材を
含ませることもできる。また、発光粒子からの光によっ
て励起し、発光粒子からの光とは異なる波長の光を発す
る、蛍光染料や蛍光顔料を含む波長変換層を、発光粒子
からの光の光路に配置することもできる。波長変換層と
して、蛍光染料や蛍光顔料を含む上記の光路に位置する
構成部材も使用できる。
【0074】
【実施例】実施例1EL素子の形成 本例では、図1に示される構造を有する発光層を有す
る、ロール状EL素子を形成した。ロール状の透明基材
として、320mm幅、60m長の尾池工業(株)社製
のITO付きPETフィルム「品番:TCF・KPC3
00−75A(厚み75μm、光透過率は81%)」を
用いた。このフィルムの一方の表面に、ITO(インジ
ウム−錫−オキサイド)からなる透明導電層がスパッタ
法により積層されていた。なお、ITO層の厚みは50
nm、表面抵抗値は250Ω/□であった。
【0075】上記透明基材のITO面に、バインダー層
の第1層形成用の塗料をバーコーターを用いて5g/m
2の塗布重量で、基材の長さ方向に沿って連続層を形成
する様に塗布した。この塗料は、バインダー樹脂として
の高誘電率ポリマー(3M(株)社製テトラフルオロエ
チレン−ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン
共重合体「品番:THV200P」;誘電率10(1k
Hz)、光透過率96%)の15重量%溶液(溶剤は酢
酸エチル/メチルイソブチルケトン=1:1)であっ
た。
【0076】上記塗料の塗布直後に、ニッカ(株)社製
のスプレーコーター(品番:K−III スプレー)で発
光粒子(Durel(株)社製の蛍光体粒子、品番:6
15A、平均粒子径=15〜25μm、5〜35μmの
範囲の粒子径を持つ粒子の全体に占める割合は約100
%、5〜10μmの範囲の粒子径を持つ粒子の全体に占
める割合は約3%。なお、粒子径は、SEM観察によっ
て求めた。(n数は125))を散布し、65℃で約1
分間、引続き125℃で約3分間乾燥した。これによ
り、実質的に単層状の蛍光体粒子の層(発光粒子層)
が、バインダー層を介して透明導電層の背面に接着して
なる積層体を得た。なお、蛍光体粒子は、バインダー層
中に粒子直径の約30%が埋没する様に埋設させた。ま
た、蛍光体粒子の塗布量は約65g/m2であり、発光
粒子層の厚さは33μmであった。さらに、上記積層体
は、ITO面の幅方向の各両端部分に、約30mm幅の
露出部分(非塗布部分)が形成されるように、塗布操作
を行った。
【0077】次に、発光粒子層を被覆する様に、バイン
ダー層の第2層形成用の塗料を、第1層と同様にして塗
布、乾燥させた。この塗料は、バインダー層の第1層形
成用のものと同じ溶液を用いた。
【0078】続いて、バインダー層の第2層の背面上に
絶縁層形成用の塗料を塗布し、その塗料を乾燥させ、絶
縁層を形成した。絶縁層形成用の塗料の組成は、上記T
HV200P:チタン酸バリウム:酢酸エチル:メチル
イソブチルケトン=11:26:31:31(重量比)
であり、乾燥後の塗布重量が27g/m2になるよう
に、バーコーターで塗布し、前述のバインダー層の場合
と同様の条件で乾燥した。上記チタン酸バリウムは、富
士チタン(株)社製の「品番:HPBT−1」であっ
た。また、乾燥後の発光層全体の厚さは40μmであっ
た。
【0079】この様にして得られた発光層では、発光粒
子層がバインダー層中に完全に包埋され、絶縁層には実
質的に埋設していなかった。また、絶縁層および透明導
電層の互いに対向する面は、互いに略平行であり、かつ
実質的に平滑な面であった。以上の操作により、長さ方
向に連続して延在する発光層を備えた、発光層付き透明
基材を得た。
【0080】一方、発光層付き透明基材のITO面の幅
方向の両端部分に、約5mm幅の露出部分が形成される
様に、シーリング用アプリケーションテープ「3M
(株)社製(品番)2479H(18mm幅)」を、透
明基材の長さ方向に沿って貼り付けてマスキングした。
最後に、発光層付き透明基材の被塗布面(発光層、マス
キング、および露出されたITO面とからなる面)にア
ルミニウムを真空蒸着した後、マスキングを除去し、と
もにアルミニウム蒸着膜からなる、背面電極とバス(両
端部分に2つ)と同時に形成した。これにより、本例の
ロール状EL素子を得た。なお、アルミニウムの真空蒸
着は、真空度(チャンバー内圧力)3.0×10-4
5.0×10-4Torr、ラインスピード90m/分の
条件で行った。
【0081】背面電極と2つのバスとの間には、非蒸着
部分が形成され、これらのバスは、発光層および背面電
極の両方に電気的に接続されていなかった。また、バス
は、長さ方向に連続して延在する、不連続部分を持たな
いストライプ状バスであった。なお、確認のため、本例
のEL素子の断面を走査型電子顕微鏡にて観察したとこ
ろ、互いに隣接する蛍光体粒子間にはバインダー樹脂が
充填されており、絶縁体粒子は観察されなかった。
【0082】EL素子の発光 この様にして得られたロール状EL素子(原反)から、
矩形状EL素子を切り取り、背面電極とバス間に100
V、400Hzの交流電圧を印加して、EL素子を発光
させたところ、発光面全体にわたり均一な発光が得られ
た。なお、上記矩形状EL素子の発光面の平面寸法は、
100mm(たて)×100mm(横)であった。EL
素子を発光させるために、ITO面と背面電極間に、電
源装置(菊水電子工業(株)社製「品番PCR500
L」)を接続し、100V、400Hzの正弦波を印加
した。パワーメーター(横河電機(株)製、「品番:WT
−110E」)と、輝度計(トプコン(株)社製、「品
番:BM−8」)を用い、発光時の実効電力P[W]お
よび輝度L[cd/m2]を暗室内にて測定し、発光輝
度および発光効率η[Im/W]を前掲の式(1)を用
いて算出した。その結果、実効電力は、0.61W、発
光輝度は83cd/m2、発光効率は4.3 lm(ルー
メン)/Wであった。
【0083】比較例1 発光粒子散布後のバインダー層の第2層形成を省略し、
その第2層形成用塗料に代えて、上記絶縁層形成用塗料
を塗布した以外は、実施例1と同様にして、本例のEL
素子を形成した。本例のEL素子の断面を走査型電子顕
微鏡にて観察したところ、蛍光体粒子間には、バインダ
ー樹脂と絶縁体粒子とが充填されていた。本例のEL素
子について、実施例1と同様にして、測定された実効電
力、発光輝度および発光効率は、それぞれ、1.3W、
103cd/m2および2.5ルーメン/Wであった。
実施例1に比べて、発光効率が約40%低下した。
【0084】実施例2 バインダー層および絶縁層の高誘電率ポリマーを、信越
化学(株)社製のシアノレジン「品番:CR−M(誘電
率=18)」に換えた以外は、実施例1と同様にして本
例のEL素子を形成した。なお、確認のため、本例のE
L素子の断面を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、
互いに隣接する蛍光体粒子間にはバインダー樹脂が充填
されており、絶縁体粒子は観察されなかった。本例のE
L素子について、実施例1と同様にして、測定された実
効電力、発光輝度および発光効率は、それぞれ、0.3
6W、75cd/m2および6.5ルーメン/Wであっ
た。
【0085】比較例2 発光層を「分散型」に変えた以外は、実施例1と同様に
して、本例のEL素子を形成した。分散型発光層は、上
記バインダー層形成用の溶液100重量部に対して、蛍
光体粒子を45重量部含有する塗料を用いて形成した。
本例のEL素子について、実施例1と同様にして、測定
された実効電力、発光輝度および発光効率は、それぞ
れ、1.7W、65cd/m2および1.2ルーメン/
Wであった。実施例1に比べて、発光効率が約70%低
下した。
【0086】比較例3 バインダー層および絶縁層の高誘電率ポリマーを、実施
例2で用いたシアノレジン「品番:CR−M」に換えた
以外は、比較例1と同様にして本例のEL素子を形成し
た。本例のEL素子の断面を走査型電子顕微鏡にて観察
したところ、蛍光体粒子間には、バインダー樹脂と絶縁
体粒子とが充填されていた。本例のEL素子について、
実施例1と同様にして、測定された実効電力、発光輝度
および発光効率は、それぞれ、0.74W、95cd/
2および4.0ルーメン/Wであった。実施例2に比
べて、発光効率が約40%低下した。
【0087】
【発明の効果】本発明によれば、発光効率が向上した、
積層型EL素子を提供できる。また、本発明によれば、
発光層用の分散塗料を用いる必要がなく、高発光輝度、
高発光効率の大面積のシート状EL素子を、生産性良く
製造することができる。本発明の製造方法によれば、た
とえば、幅25〜200cm、長さ100〜20,00
0mの透明基材のロール状原反から出発し、透明導電
層、バインダー層、発光粒子層、絶縁層および背面電極
を、次々に積層していくことにより、大面積のシート状
EL素子を量産可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のエレクトロルミネッセンス素子の好
適な実施例の断面図である。
【符号の説明】
1:透明導電層 2:バインダー層の第1層 3:発光粒子層 4:バインダー層の第2層 5:絶縁層 6:背面電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 好則 山形県東根市大字若木5500番地 山形スリ ーエム株式会社内 (72)発明者 阿部 秀俊 山形県東根市大字若木5500番地 山形スリ ーエム株式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB02 AB03 AB18 BA01 BA07 CA06 CB01 DA05 EA02 EB00 FA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)透明導電層と、 b)透明導電層の背面に配置されたバインダー層と、 c)発光粒子を含んでなる粒子の実質的に単層からな
    り、バインダー層を介して透明導電層の背面に接着され
    た発光粒子層と、 d)発光粒子層の背面側に配置され、絶縁体粒子を含ん
    でなる絶縁層と、 e)絶縁層の背面側に配置された背面電極とを有してな
    るエレクトロルミネッセンス素子において、 上記発光粒子は上記バインダー層中に包埋されているこ
    とを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子。
  2. 【請求項2】 a)透明導電層と、 b)透明導電層の背面に配置されたバインダー層と、 c)発光粒子を含んでなる粒子の実質的に単層からな
    り、バインダー層を介して透明導電層の背面に接着され
    た発光粒子層と、 d)発光粒子層の背面側に配置され、絶縁体粒子を含ん
    でなる絶縁層と、 e)絶縁層の背面側に配置された背面電極とを有してな
    るエレクトロルミネッセンス素子において、 上記発光粒子は上記絶縁層に実質的に埋設されていない
    ことを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子。
  3. 【請求項3】 前記透明導電層、前記発光粒子層、前記
    絶縁層および前記背面電極は、前記透明導電層の長さ方
    向に沿って連続して延在し、 さらに、前記透明導電層の背面に電気的に接続され、前
    記透明導電層の幅方向寸法よりも小さな幅方向寸法を有
    し、かつ、前記透明導電層の長さ方向に沿って連続して
    延在するする少なくとも1つのバスをさらに含んでな
    り、そのバスは前記背面電極とは電気的に接続されてい
    ない請求項1または2のエレクトロルミネッセンス素
    子。
  4. 【請求項4】 a)透明導電層と、b)透明導電層の背
    面に配置されたバインダー層と、c)発光粒子を含んで
    なる粒子の実質的に単層からなり、バインダー層を介し
    て透明導電層の背面に接着された発光粒子層と、d)発
    光粒子層の背面側に配置され、絶縁体粒子を含んでなる
    絶縁層と、e)絶縁層の背面側に配置された背面電極、
    とを有してなるエレクトロルミネッセンス素子の製造方
    法において、 i)上記透明導電層の背面および上記絶縁層の表面のい
    ずれか一方の上に、バインダー層の第1層形成用の塗料
    を適用し、その塗料が固化する前に、発光粒子を含む粒
    子を層状に配置し、その粒子の層を塗料中に部分的に埋
    設させた後その塗料を固化して、バインダー樹脂の第1
    層と、その第1層に固着した発光粒子層とを形成し、 ii)上記発光粒子層の上に、バインダー層の第2層形
    成用の塗料を適用し、その塗料を固化し、上記発光粒子
    層を、第1層および第2層とからなるバインダー層中
    に、上記発光粒子をその表面が露出しない様に包埋し、 iii)上記発光粒子層を包埋したバインダー層の上
    に、上記透明導電層および上記絶縁層のいずれか他方を
    配置する、上記i)〜iii)の各ステップを含んでな
    る製造方法。
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