JP2000133049A - 高導電性・高屈曲性銅合金線 - Google Patents

高導電性・高屈曲性銅合金線

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JP2000133049A
JP2000133049A JP10299420A JP29942098A JP2000133049A JP 2000133049 A JP2000133049 A JP 2000133049A JP 10299420 A JP10299420 A JP 10299420A JP 29942098 A JP29942098 A JP 29942098A JP 2000133049 A JP2000133049 A JP 2000133049A
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wire
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chromium
highly
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JP10299420A
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Hidefusa Takahara
秀房 高原
Shigeru Kobayashi
茂 小林
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Yoshinogawa Electric Wire and Cable Co Ltd
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Yoshinogawa Electric Wire and Cable Co Ltd
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロボットの駆動用ケーブルの導体に用いて好
適な高導電性・高屈曲性銅合金線及びその製造方法を提
供する。 【解決手段】 その場(In Situ)形成クロム繊維強化銅
あるいは銅合金マトリックス複合材料からなる高導電性
・高屈曲性銅合金線において、銅あるいは銅合金マトリ
ックスにクロム層繊維をその場形成せしめてなる線材の
製造工程の中間段階で該線材表面を銅メッキし、次い
で、塑性加工を加えて該メッキ層を改質し、次いで銅に
対して非酸化雰囲気中で熱処理を施して加工歪を解放し
てなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高導電性・高屈曲性
銅合金線及びその製造方法に関し、特にロボットの駆動
用ケーブル(以下、「ロボット用ケーブル」という。)
の導体に用いて、導体自身の屈曲性を飛躍的に向上させ
ることにより、ロボット本体の屈曲に対する耐久性を向
上させ、以って現在ロボットシステムに課せられている
無人化・メンテナンスフリー化を実現させるなどに利用
することができる。
【0002】
【従来の技術】従来ロボット用ケーブルの導体には、軟
銅線や、Snを添加した銅合金線などが用いられている
が、ロボット全体の寿命がそれに用いる導体の寿命で決
まってしまうので、導体自身の寿命をさらに桁違いに向
上させることが必須となっている。ここで典型的なロボ
ット用ケーブルの構成を図1に示す。図1に示すよう
に、従来の典型的なロボット用ケーブルは、銅や銅合金
の裸素線をより合わせて導体3とし、絶縁体2で被覆
後、これらを複数本集合し、最終的にシース1で外部を
被覆してケーブルを構成している。
【0003】ここで用いる導体は信号や動力を伝播させ
るため高導電性であることが必要で、かつ機械的負荷に
耐えるため高強度であるのが望ましい。しかるに高強度
であれば導電性は低下し、高導電性であれば強度が低下
してしまうという経験則が成り立つ。例えば純銅の導電
率は〜100%IACS(国際軟銅標準)で、銀に次い
で高い導電性を示すが、機械的強さは40kg/mm2
以下であるのに対し、代表的なバネ用ベリリウム銅の機
械的強さは130kg/mm2 程度と強いが、導電率は
〜30%IACS以下である。上述したSn入り銅合金
は、既にトロリー線などにも応用されているコマーシャ
ルベースの材料であるが、Sn添加量とともに機械的強
度は増すが、導電性が低下する。例えば0.3%Sn入り
銅合金の導電性は〜70%IACSであるが、強度を増
すため0.6%Sn入り銅合金にすると、導電性は50〜
60%IACSに低下してしまう。こうした経験則の成
立する範囲では、ロボット用ケーブルの導体に用いて、
導体自身の屈曲性を飛躍的に向上させることにより、ロ
ボット本体の屈曲に対する耐久性を向上させ、以って現
在ロボットシステムに課せられている無人化・メンテナ
ンスフリー化を実現させるなどに利用しうる材料とはな
り得ない。
【0004】近年、特に注目されているのが、「その場
(In Situ)形成金属繊維強化銅マトリックス複合材料」
である。これは例えば銅とニオブのように、銅(面心立
方晶に属する)にほとんど固溶しない体心立方晶の元素
を選択し、通常の金属加工工程と同様に、鋳造−鍛造−
熱間及び/あるいは冷間加工によって線や板にするもの
で、例えばJ.Revk et al.; J.Appl.Phys.vol.49(1978)6
031 等の文献に開示されている。
【0005】最近ではその場形成Ag繊維強化銅マトリ
ックス複合材料や、その場形成Cr繊維強化銅マトリッ
クス複合材料についての研究報告が、Y.Sakai et a
l.; Appl.Phys.Lett.,vol.59(1991)2965、T.Takeuchi
et al.; J.Less-Common Metals,vol.157(1990)25 及び
鈴木:NRIM NEWS, 1998(JANUARY)等の論文に報告され
ている。
【0006】これら公知の材料の内、最も実用化が有望
と見られるのは、その場形成クロム繊維強化銅あるいは
銅合金マトリックス複合材料(以下Cu−Cr系)であ
るが、開示されている線材の線径はせいぜい0.5mmφ
程度までであった。これはCrが脆性であるため、これ
以下のサイズの細線化が困難であるからである。
【0007】この問題を解決するため、本発明者の一人
らは系統的な実験を実施した結果、ロボット用ケーブル
の導体として必要な0.08mmφ以下の細線化に成功
し、先に提案していた(特開平9−235633号公
報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、用途に
よっては新たな解決すべき問題点として、クロムが10
%も存在すると、線材表面が酸化されやすく、線材の加
工工程での熱処理や室温放置でそれぞれ、表面が黒くな
ったり、銅の色調を失なってしまうことが挙げられる。
この結果、表面が黒くなるとハンダ性を損なうと共に外
観不良となり、好ましくないという問題がある。こうし
た傾向は線が細くなればなるほど顕著となる。本発明で
は以上述べた事情に鑑み、細線化した場合であっても線
材表面が黒くなったり、銅の色調を失なってしまうこと
を防止すると共に、ハンダ性を損なうことがない、外観
が良好な高導電性・高屈曲性銅合金線を提供することを
課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】従来製造工程で銅線が酸
化する場合、硝酸と硫酸の混合液を用いた酸洗工程でこ
れを除去することができる。しかしながらCu−Cr系
では、酸洗により表面の酸化銅は除去できても、酸化ク
ロムは除去できない。したがって線材を酸化させないこ
とが望ましいが、例えば水素中の熱処理でも水素中に含
まれる水蒸気により酸化され黒くなってしまう。これを
解決する場合、例えば水蒸気分圧を十分に下げるために
は特別の装置を必要とし、製造コストをはね上げてしま
う、という問題がある。また、真空焼鈍では線同志が重
なっていると、互いに接着してしまうので大量生産には
不向きであるとともに、真空処理により表面が活性とな
り、炉中での冷却中あるいは室温放置での酸化速度が大
になる傾向があり、望しくない。
【0010】そこで本発明者等はその場形成クロム繊維
強化銅合金を製造する際の最終製品に至る中間段階で銅
メッキすることにより、表面にクロムを存在させずにC
u−Cr系合金を得ることを知見した。ここで、本発明
で銅メッキを選択した理由を、ニッケルメッキした場合
と比較して述べることとする。ニッケルメッキでは、銅
とニッケルの相互拡散によりニッケルが内部に拡散す
る。この場合拡散層の厚さを厳密に制御しないと、芯材
の導電性を損なってしまう。拡散層の存在が導電性にと
って無視できる熱処理条件は、クロム繊維の十分な再結
晶にとって不十分である可能性がある。この再結晶が十
分でないとクロム繊維層に残留歪みが存在し、後工程の
伸線が不可能となる。したがって、導電性を損なわず、
かつ十分な該再結晶をなさしめるには、熱処理の条件が
狭くなり実生産上困難をきたす。
【0011】そこで、本発明者は銅合金に銅メッキをす
るという従来考えられない手法を試みた。系統的なメッ
キ条件の設定により、銅メッキが可能であることを見出
した。しかるにそれが健全な銅メッキであるか否かは、
メッキ後の熱処理で線材が黒くならないこと、後工程の
伸線ができるか否かで決まる。当初、メッキ後非酸化雰
囲気であっても熱処理により線材が黒灰色となった。そ
の原因を追求した結果、銅メッキ層には多数のピンホー
ル、あるいは空隙が存在し、こうした欠陥を通して該ク
ロム層が水蒸気酸化するか、冷却時に銅メッキ層を通し
て酸素がクロム層まで達してしまうことを見出した。
【0012】これを解決するにはメッキ層の厚さを増す
ことが考えられるが、たとえ厚さを増してもピンホー
ル、あるいは空隙が連結してメッキ層を貫いていれば解
決策にはならないことは自明である。確かに厚さが増せ
ばピンホール、あるいは空隙が連結する確率は小さくな
るが、特に長尺線ではメッキ層の厚さを増すことは、ラ
インスピードを落とすことであり、この点でも製造コス
トをはね上げる。
【0013】そこで、本願発明者は種々検討した結果、
銅メッキ材を熱処理する前に、ある加工度の伸線加工を
施すことがピンホール、あるいは空隙を低減するに有効
であることを見出した。図2にはメッキ後、加工度[η
=1n(A0 /A)、A0 :加工前断面積、A:加工後
断面積]=0.45の加工を施した場合の、組織写真を、
加工を施さない場合と比較してその効果を示した。これ
は従来のメッキ処理という概念に塑性加工を重畳させ
た、「メッキ+加工」という従来にない新規なコンセプ
トを提案するものである。この考えはニッケルメッキで
もあてはまるが、該芯材では銅メッキの場合よりピンホ
ール、あるいは空隙が少なく、銅メッキの場合にその効
果はより顕著である。
【0014】かかる知見に基づく本発明の[請求項1]
の発明は、その場(In Situ)形成クロム繊維強化銅ある
いは銅合金マトリックス複合材料からなる高導電性・高
屈曲性銅合金線において、銅あるいは銅合金マトリック
スにクロム層繊維をその場形成せしめてなる線材の製造
工程の中間段階で該線材表面を銅メッキし、次いで塑性
加工を加えて該メッキ層を改質した後、銅に対して非酸
化雰囲気中で熱処理を施して加工歪を解放し、次いで伸
線してなることを特徴とする。これにより、成分元素で
あるクロムの酸化を回避し、表面が黒くなるのを防止
し、かつハンダ付けを可能にした。
【0015】[請求項2]の発明は、上記クロム繊維の
成分量が8〜25重量%であることを特徴とする。
【0016】[請求項3]の発明は、請求項1又は2に
おいて、銅を被覆した中間線材を伸線してなることを特
徴とする。
【0017】[請求項4]の発明は、その場(In Situ)
形成クロム繊維強化銅あるいは銅合金マトリックス複合
材料からなる高導電性・高屈曲性銅合金線の製造方法に
おいて、銅あるいは銅合金マトリックスにクロム層繊維
をその場形成せしめてなる線材の製造工程の中間段階で
該線材表面を銅メッキし、塑性加工を加えた後、900
〜980℃で30分間以下の条件で、水素雰囲気あるい
は真空中で熱処理を行うことを特徴とする。
【0018】[請求項5]の発明は、請求項4におい
て、上記銅メッキ後熱処理前に、加工度[η=1n(A
0 /A)、A0 :加工前断面積、A:加工後断面積]=
0.5以下の塑性加工を施すことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0020】本発明の実施の形態にかかる高導電性・高
屈曲性銅合金線の発明は、その場(In Situ)形
成クロム繊維強化銅あるいは銅合金マトリックス複合材
料線において、線材の製造工程の中間段階で該線材表面
を銅メッキし、次いで塑性加工を加えて該メッキ層を改
質した後、銅に対して非酸化雰囲気中で熱処理を施して
加工歪を解放してなることにより、表面を銅で被覆し
て、クロム層の酸化による黒色化を防止し、かつハンダ
付けを可能にした。
【0021】本発明の高導電性・高屈曲性銅合金線は、
銅あるいは銅合金マトリックスにクロム層繊維をその場
形成せしめてなる線材の製造工程の中間線材の表面を銅
メッキするものである。なお、銅あるいは銅合金マトリ
ックス中に配合される繊維層としてはクロム層単独の場
合のみならず他のクロムを含む繊維層(例えばアルファ
鉄層等の銅と固溶せず、クロム層と二層共存する組成
物)を複合化したものであってもよい。ここで、たとえ
ば最終線径が直径0.08mmである場合、銅メッキしや
すい直径1.8mmの中間線材の段階で銅メッキを施す
ようにしている。なお、本発明で中間線材の直径として
は上記1.8mmに限定されるものではなく、銅メッキを
施しやすい線径であればこの限りではなく、例えば直径
5mm〜0.5mmの範囲であればよい。なお、線径が小
さいところでメッキを施すほどコスト高になるため、直
径0.5mm以下でのメッキは望ましくない。
【0022】ここで何故銅メッキを選択したかといえ
ば、それはメッキすべき素材が10重量%程度クロムを
含む銅合金であり、メッキ層は該クロム層が酸化するの
を防止するためのバリア層として作用しなければなら
ず、従ってメッキ層とクロム層とが互いに固溶しない元
素であること、かつ980℃以下の熱処理に耐える元素
であり、熱処理後の伸線において素線の変形に追随でき
る元素であり、銅の色調を損なってはならない元素でな
ければならないからである。それ故樹脂層やセラミック
層は排除される。
【0023】上記中間線材に銅を被覆した後の熱処理を
900〜980℃で30分間以下としているのは、90
0℃以下では成分クロム層の再結晶が十分でなく、98
0℃以上では銅の融点が1083℃であることを考慮す
ると、実生産で制御可能な温度上限は980℃以下とす
るのが好ましいからである。また、熱処理時間が30分
を超えた場合では、芯材中のクロム繊維の粗大化が起こ
り、強度を損なってしまい、好ましくなくなるので、熱
処理時間は処理温度との関係にもよるが30分を超えな
いようにするのが好ましい。
【0024】ここで、本発明では、銅あるいは銅合金マ
トリックス中のクロムの成分量は8〜25重量%として
いる。これは、クロムが8重量%より少ないと、繊維強
化に必要な鋳造組織における樹枝状晶が得られず、25
重量%を超えると導電性が損なわれてしまうからであ
る。
【0025】本発明において、中間線材に被覆した銅メ
ッキ層には気孔が存在するので、これを潰すために伸線
などの塑性加工を施すこととしている。加工度[η=1
n(A0 /A)、A0 :加工前断面積、A:加工後断面
積]を0.5以下としているのは、前工程での加工歪みが
残留しているので、加工度0.5を超えると断線してしま
うからである。このようにして製造の中間段階で銅メッ
キし、次いで塑性加工を加えた状態は、メッキ状態で無
光沢であっても、光沢を帯びるようになる。該状態では
通常の銅線と同様の水素中での光輝焼鈍が可能となる。
【0026】なお、線同志の接着を避けるには、水素中
での公知の走間焼鈍を行えばよい。こうして得た銅メッ
キ層は素材よりも延性であるため、素材の塑性流動に十
分追従し、そのため均一な直径0.08mm以下の細線を
得ることかできる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0028】Cu−10%Cr合金8kgを高周波真空
溶解炉を用いて、アルゴン雰囲気中でカルシアルツボ中
で溶解し、1300℃で水冷銅鋳型に鋳造した。次いで
熱間鍛造した後、皮剥きした後スエージ加工して直径1
0mmの粗線とした。次いで980℃で2時間焼鈍した
後、酸化層を逆ダイスによる皮剥きで除去した。この径
では皮剥きが可能である。次いで穴ダイスを通して伸線
し、直径1.8mmの線材を得た。
【0029】ここで銅メッキを周知の電気メッキ法によ
り施した。ここで、周知のメッキ法は例えば『田島:表
面処理ハンドブック,産業図書出版,昭和30年,P9
9』等の公知文献により開示されている。
【0030】採用したメッキ浴は硫酸銅−硫酸で、電流
密度は1.0A/dm2 である。制御したメッキ層の厚
さは11ミクロンである。図3,図4は銅メッキ層を有
する線材のEPMA(電子プローブマイクロアナライ
ザ)で観察した該試料のSEM(走査型電子顕微鏡)像
であり、図3(a)は1.8ミクロン線の破断面(×4
0倍)、図3(b)は(a)の下端部の拡大図(×86
0倍)、図4(a)は図3(b)における銅の分布図
(X線像)を示す、図4(b)は図3(b)におけるク
ロムの分布図(X線像)を示す。断面研磨していないの
で、メッキ層は不規則に見える。該試料に加工後{η=
1n(A0 /A)}=0.45の伸線を施した。この伸線
で銅層は光沢を生じ、均一なものとなった。次いで98
0℃で20分間の水素中での熱処理を行った後、直径0.
08mmまで伸線した。これにより光沢銅色の線材を得
ることができた。該試料のハンダ付性は、鉛−スズ共通
ハンダ浴に5秒浸漬後、顕微鏡により観察した。図2に
よれば、クロムは表面には存在しないことが分かる。そ
の結果純銅線と比べてほとんど差異が認められなかっ
た。
【0031】
【発明の効果】本発明はその場形成クロム繊維強化銅あ
るいは銅合金の細線において、表面が酸化して黒くな
り、ハンダ付け性を低下させるのを防止するため、線材
の中間段階で銅メッキを施し、ある加工度の塑性加工を
加えて該メッキ層を改質し、次いで加工歪を解放するた
めの熱処理を施し所望の線径まで伸線することにより、
クロム層が表面に存在しないためハンダ付け性を損わな
い新規なその場形成クロム繊維強化銅あるいは銅合金の
細線を提供するものである。
【0032】これによりコスト的にみて唯一広範な実用
化が可能で、その場形成繊維強化銅あるいは銅合金が達
成されたといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】典型的なロボット用ケーブルの構成図である。
【図2】(A)は銅メッキ後の光学顕微鏡の組織写真
(未加工)、銅メッキ後の組織写真(加工)である。
【図3】銅メッキ層を有する線材のEPMA像であり、
(a)は1.8ミクロン線の破断面、(b)は(a)の
下端部の拡大図である。
【図4】(a)は図3(b)図における銅の分布図、
(b)は図3(b)におけるクロムの分布図である。
【符号の説明】
1 シース 2 絶縁体 3 導体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 茂 香川県高松市小村町331 吉野川電線株式 会社内 Fターム(参考) 4K020 AA10 AC04 BB11 BC02 5G307 BA03 BB02 BC03 5G311 AA04 AB04 AD02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その場(In Situ)形成クロム繊維強化銅
    あるいは銅合金マトリックス複合材料からなる高導電性
    ・高屈曲性銅合金線において、 銅あるいは銅合金マトリックスにクロム層繊維をその場
    形成せしめてなる線材の製造工程の中間段階で該線材表
    面を銅メッキし、次いで塑性加工を加えて該メッキ層を
    改質した後、銅に対して非酸化雰囲気中で熱処理を施し
    て加工歪を解放し、次いで伸線してなることを特徴とす
    る高導電性・高屈曲性銅合金線。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記クロム繊維の成分量が8〜25重量%であることを
    特徴とする高導電性・高屈曲性銅合金線。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、 銅を被覆した中間線材を伸線してなることを特徴とする
    高導電性・高屈曲性銅合金線。
  4. 【請求項4】 その場(In Situ)形成クロム繊維強化銅
    あるいは銅合金マトリックス複合材料からなる高導電性
    ・高屈曲性銅合金線の製造方法において、 銅あるいは銅合金マトリックスにクロム層繊維をその場
    形成せしめてなる線材の製造工程の中間段階で該線材表
    面を銅メッキし、塑性加工を加えた後、900〜980
    ℃で30分間以下の条件で、水素雰囲気あるいは真空中
    で熱処理を行うことを特徴とする高導電性・高屈曲性銅
    合金線の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 上記銅メッキ後熱処理前に、加工度[η=1n(A0
    A)、A0 :加工前断面積、A:加工後断面積]=0.5
    以下の塑性加工を施すことを特徴とする高導電性・高屈
    曲性銅合金線の製造方法。
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