JP2000130309A - 水力機械の封水装置及びその制御方法 - Google Patents

水力機械の封水装置及びその制御方法

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JP2000130309A JP10305927A JP30592798A JP2000130309A JP 2000130309 A JP2000130309 A JP 2000130309A JP 10305927 A JP10305927 A JP 10305927A JP 30592798 A JP30592798 A JP 30592798A JP 2000130309 A JP2000130309 A JP 2000130309A
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熊 証 小
Isao Kobayashi
林 功 小
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パッキンが異常摩耗を起こしたり損傷したり
した場合でも、主機を停止せずに対処することができる
水力機械の封水装置を提供する。 【解決手段】 最上段の常用パッキン箱21aの上部に
予備用パッキン箱22を設ける。予備用パッキン箱22
の内部に、水力機械の回転軸7の周方向に分割して設け
られた予備用パッキン23と、常用ガータスプリング1
3aのバネ力と同等若しくはそれよりも小さなバネ力を
有する予備用ガータスプリング31とを設ける。常用パ
ッキン箱21a、21b同士及び予備用パッキン箱22
と常用パッキン箱21aとをバイパス弁26aを有する
バイパス配管24aにてそれぞれ連結する。予備用パッ
キン箱22にその内部の水を排出するための排水穴40
を形成する共に排水弁30を有する排水管29を排水穴
40に接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水力機械の封水装
置及びその制御方法に係わり、特に、水車やポンプ水車
等の水力機械の主軸に沿って外部へ漏洩する流出水をシ
ールするのに好適な水力機械の封水装置及びその制御方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、水車やポンプ水車等の水力機械
においては、主軸に直結されたランナ側の圧力水が外部
に漏洩しないように、回転部と静止部との間に、主軸封
水装置を設けている。
【0003】この主軸封水装置には様々な構造のものが
あるが、回転する主軸の表面にパッキンを接触摺動させ
ることによってシールするものが多用されている。ま
た、洩止しようとする流体が高圧の場合、上記パッキン
を複数段設けて対処することが多い。
【0004】図10は、このような構造の主軸封水装置
を備えた水力機械の一部を示したものであり、ケーシン
グ1内の圧力水は、ステーベーン2及びガイドベーン3
を通ってランナ4に向かって流れ、ランナ4を回転させ
た後、吸出管(図示せず)から放水路へ放出される。
【0005】この間に、流水の一部は、ランナ4の背面
にも流れ、上カバー5との間隙6を通して主軸7と上カ
バー5との間に流れようとするが、この圧力水をシール
するのが主軸封水装置8である。なお、ポンプ水車をポ
ンプ運転する場合の水の流れは、上記と逆になる。
【0006】主軸封水装置8は、図10及び図11に示
したように、上カバー5に対してボルト9で固定された
パッキン箱10を備えており、このパッキン箱10内に
は、カーボン製のパッキン11a、11b、11cが主
軸7の回転軸心方向に沿って複数段設けられている。な
お、以下では、各パッキン11a、11b、11cを特
に区別する必要がない場合には符号11で代表すること
にする。
【0007】最下段のパッキン11cは、土砂の混入を
考慮して、樹脂製パッキンとすることもある。
【0008】これらのパッキン11は、パッキン押え1
2の背部に設けられたガータスプリング13のバネ力に
よって、主軸7に向けて常時押圧されている。各パッキ
ン11は、円周方向に複数個に分割されており、各分割
片の相互間は、例えば図12に示したように、円周方向
の間隙Lを形成するようにして互いに凸部14と凹部1
5とが組み合わされ、それぞれの内周面は、摺動面Fと
して、主軸7に被嵌された主軸スリーブ16の外周面と
摺接している。
【0009】また、図13に示したように、嵌合される
凸部14と凹部15の各コーナーは通常、凸部14をC
面、凹部15をR面の面取りを施してあり、パッキン室
の圧力水は、このC面とR面により形成された流路Aを
通り、さらに、分割された各パッキン11の円周方向の
間隙Lと、パッキン箱10と主軸スリーブ16とのギャ
ップGで形成された流路Bを通って、低圧側パッキン室
又は外部に放出される。
【0010】一方、図11に示したように、パッキン箱
10内の2つのパッキン11b及び11cの間には、清
水給水孔17が設けられ、これに連なる給水パイプ18
を通して、各パッキン11の摺動面Fに外部から清水が
供給される。供給される清水の圧力は、主軸フランジ1
9とパッキン箱10との間の圧力室20内の圧力と同
等、若しくは0.1〜0.2MPa程度高い圧力に調整
されている。
【0011】したがって、パッキン箱10内に供給され
た清水は、パッキン11と主軸スリーブ16との間で高
圧の水膜を形成し、ランナ4側からの土砂混入水が、パ
ッキン摺動面F(図13参照)に混入するのを阻止する
と共に、パッキン11の発熱を抑制し、摺動面Fの潤滑
効果によりパッキン11の摩耗促進を抑制する。
【0012】揚水発電所のような地下式発電所では、キ
ャビテーション抑制のため押し込み水頭が高くなる、す
なわち封水装置がシールすべきドラフト圧力が高くなる
ので、パッキン箱の段数は上段、中段、下段の3段とし
て、上段及び中段パッキンの摺動面圧を一定値以下に抑
えるのが一般的である。
【0013】潤滑及び土砂侵入防止用の給水圧力をP
(MPa)、上段パッキン箱圧力をP1(MPa)、中
段パッキン箱圧力をP2(MPa)、下段パッキン箱圧
力をP3(MPa)とすると、中段パッキンの摺動面圧
は(P2−P1)/2となり、上段パッキンの摺動面圧
はP1/2となる。すなわち圧力の関係からすると、P
2=2×P1となる時に上段パッキンと中段パッキンが
圧力バランスして最良の摩耗特性を示すようになる。ま
た、給水圧力Pと中段パッキン室圧力P2の関係は、配
管損失等の影響では一般的にはP2=(0.96〜0.
98)×Pとなる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、多段パッキ
ンを有する封水装置では上記の圧力バランスを取るのが
難しい。この圧力バランスを取るための従来の方法とし
ては、例えば特願平7−332318号「水力機械の軸
封装置」が挙げられる。
【0015】前述のように給水圧力は封水圧力(停止時
であればドラフト圧力)より0.1〜0.2MPa程度
高く設定するが、ドラフト圧力や封水圧力が運転状態に
より変動したり、主軸の軸振れも運転状態に応じて変動
したりすることから、このような方法によっても完全に
圧力バランスを取ることが難しく、また、異物混入や腐
食等がある。
【0016】これらの要因のために、封水作用をする段
(3段であれば上段か中段のパッキン)の一段のパッキ
ンが他の段のパッキンよりも摺動面圧が高くなり、他の
パッキンよりも先に定常摩耗或いは異常摩耗を起こして
規定の摩耗代分を摩耗(この時L=0)することにな
る。
【0017】このような状態からさらに摩耗が進行する
と、パッキン内径が主軸外径よりも大きくなり、主軸と
パッキンとの隙間からの漏水量が増えるため、この摩耗
の進行した段での封水は不可能となる。例えば、中段パ
ッキンがこのような状態になると、P1=P2となるた
め、中段パッキンの摺動面圧は(P2−P1)/2=
0、上段パッキンの面圧はP1/2=P2/2となって
上段パッキンのみで荷を負うことになる。
【0018】本来多段シールとして設計されていたもの
であるので、残りの荷を負う段のパッキンのみでは十分
な封水ができなくなり、放置すると残りの段のパッキン
も異常摩耗を起こしてしまうことになる。
【0019】このような事態を回避するためには、一段
のパッキンが摩耗した時点でパッキンを交換する必要が
ある。また、他の要因でパッキンが損傷して欠損や欠落
を起こすと、漏水が多くなったり、或いは損傷の影響で
パッキンが異常摩耗を起こしたりするので、このような
場合にもパッキンを取り替えなければならない。
【0020】そして、パッキンを取り替えるためには、
封水装置全体を分解することになるので主機を停止する
必要がある。さらに、パッキンの予備が無い場合には、
納期に数ヶ月を要するために長期間にわたって主機を停
止しなければならないという問題があった。
【0021】上記の問題に鑑み、本発明は、パッキンが
異常摩耗を起こしたり損傷したりした場合でも、主機を
停止せずに対処することができる水力機械の封水装置を
提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明による水力機械の
封水装置は、水力機械の回転軸の周囲に、前記回転軸の
軸心方向に沿って設けられた複数段の常用パッキン箱
と、前記複数段の常用パッキン箱のそれぞれの内部に、
前記回転軸の周方向に分割して設けられた常用パッキン
と、前記常用パッキンの周囲に設けられた常用ガータス
プリングと、を備え、前記常用パッキン箱内の水圧及び
前記常用ガータスプリングのバネ力によって前記常用パ
ッキンの摺動面を前記回転軸の外周面に圧接すると共
に、前記常用パッキンと前記回転軸との圧接面に外部よ
り給水して水膜を形成し、この水膜により封水するよう
にした水力機械の封水装置において、最上段の前記常用
パッキン箱の上部に予備用パッキン箱を設け、前記予備
用パッキン箱の内部に、前記回転軸の周方向に分割して
設けられた予備用パッキンと、前記常用ガータスプリン
グのバネ力と同等若しくはそれよりも小さなバネ力を有
する予備用ガータスプリングとを設け、前記常用パッキ
ン箱同士及び前記予備用パッキン箱と前記常用パッキン
箱とをバイパス弁を有するバイパス配管にてそれぞれ連
結し、前記予備用パッキン箱にその内部の水を排出する
ための排水穴を形成する共に排水弁を有する排水管を前
記排水穴に接続したことを特徴とする。
【0023】また、前記バイパス弁及び前記排水弁はそ
れぞれバイパス用自動制御弁及び排水用自動制御弁によ
って構成され、前記常用パッキン箱の内部の水圧を検知
する圧力スイッチをさらに有し、前記圧力スイッチから
の信号に応じて前記バイパス用自動制御弁及び前記排水
用自動制御弁を開閉操作するようにすると良い。
【0024】また、前記圧力スイッチで検知された前記
常用パッキン箱の内部の水圧が第1の上限値を上回った
場合に警報信号を発し、さらに、前記常用パッキン箱の
内部の水圧が前記第1の上限値よりも高い第2の上限値
を上回った場合に、前記常用パッキン箱と前記予備用パ
ッキン箱とを連結する前記バイパス配管上の通常閉の前
記バイパス用自動制御弁を開制御すると共に通常開であ
る前記排水用自動制御弁を開保持するようにすると良
い。
【0025】また、前記複数段の常用パッキン箱の内部
の水圧が前記第2の上限値を超えている状態が所定時間
にわたって継続された場合に前記排水用自動制御弁を閉
制御するようにすると良い。
【0026】また、前記常用パッキン箱は、上段、中段
及び下段の3段で構成されており、前記バイパス弁を有
する前記バイパス配管によって前記予備用パッキン箱と
上段の前記常用パッキン箱とを連結し、中段の前記常用
パッキン箱にその内部の水を排出するための排水穴を形
成する共に前記圧力スイッチからの信号に応じて開閉操
作される排水用自動制御弁を有する排水管を前記排水穴
に接続し、前記圧力スイッチで検知された上段の前記常
用パッキン箱の内部の水圧が第1の下限値を下回った場
合に警報信号を発し、さらに、上段の前記常用パッキン
箱の内部の水圧が前記第1の下限値よりも低い第2の下
限値を下回った場合に、通常閉である中段の前記常用パ
ッキン箱用の前記排水用自動制御弁を開制御するように
すると良い。
【0027】また、所定時間経過後に上段の前記常用パ
ッキン箱の内部の水圧が前記第1の下限値を上回った場
合又は中段の前記常用パッキン箱の内部の前記常用パッ
キンの摩耗量が所定値を超えた場合に、一旦開放した中
段の前記常用パッキン箱用の前記排水用自動制御弁を閉
制御し、上段の前記常用パッキン箱と前記予備用パッキ
ン箱とを連結する前記バイパス配管の前記バイパス用自
動制御弁を開制御すると共に前記予備用パッキン箱の前
記排水用自動制御弁を閉制御するようにすると良い。
【0028】また、中段の前記常用パッキン箱用の前記
排水管及び前記排水用自動制御弁は、規定の漏水量の2
割以上を排水可能な本数及び口径にすると良い。
【0029】また、前記複数段の常用パッキン箱は、上
段及び下段の2段で構成されており、前記バイパス弁を
有する前記バイパス配管によって前記予備用パッキン箱
と上段の前記常用パッキン箱とを連結し、前記圧力スイ
ッチで検知された上段の前記常用パッキン箱の内部の水
圧が第1の下限値を下回った場合に警報信号を発し、さ
らに、上段の前記常用パッキン箱の内部の水圧が前記第
1の下限値よりも低い第2の下限値を下回った場合に通
常閉である前記バイパス弁を開制御すると共に前記予備
用パッキン箱用の前記排水用自動制御弁を閉制御するよ
うにすると良い。
【0030】また、前記予備用パッキン箱用の前記排水
管及び前記排水弁は規定の漏水量の2割以上を排水可能
な本数及び口径であり且つ前記排水管は前記予備用パッ
キン箱の上部に接続されていることが望ましい。
【0031】また、前記バイパス配管及び前記バイパス
弁は規定の漏水量の2割以上をバイパス可能な本数及び
口径とすると良い。
【0032】また、本発明による水力機械の封水装置の
制御方法は、上述した水力機械の封水装置を制御するた
めの制御方法であって、前記常用パッキンが正常な状態
にある時には、前記常用パッキン箱同士を連結する前記
バイパス配管の前記バイパス弁を開とし、前記予備用パ
ッキン箱と前記常用パッキン箱とを連結する前記バイパ
ス配管の前記バイパス弁を閉とすると共に、前記予備用
パッキン箱に接続された前記排水管の前記排水弁を開と
して浸水を外部へ排出して前記予備用パッキン箱の内部
の圧力上昇を防止し、一方、前記常用パッキンに異常が
生じた場合には、前記予備用パッキン箱と前記常用パッ
キン箱とを連結する前記バイパス配管の前記バイパス弁
を開とすることを特徴とする。
【0033】また、前記常用パッキンに異常が生じた場
合には、前記予備用パッキン箱と前記常用パッキン箱と
を連結する前記バイパス配管の前記バイパス弁を開とす
ると共に、前記予備用パッキン箱に接続された前記排水
管の前記排水弁を閉として前記予備用パッキン箱の内部
の圧力を上昇させ、前記予備用パッキンにより封水する
ようにすると良い。
【0034】
【発明の実施の形態】第1実施形態 以下、本発明の第1実施形態による水力機械の封水装置
について、図1乃至図3を参照して説明する。なお、本
実施形態による水力機械の封水装置は、図10乃至図1
3に示した従来の構成において、図11に示したパッキ
ン箱10の上部に予備用のパッキン箱を追加設置したも
のである。
【0035】図1は、本実施形態による水力機械の封水
装置の概略構成を示した断面図であり、図2は図1のA
−A線に沿った断面図であり、図3は図1のB−B線に
沿った断面図である。
【0036】図1乃至図3に示したように本実施形態に
よる水力機械の封水装置は、水力機械の回転主軸(回転
軸)7の周囲に、回転主軸7の軸心方向に沿って設けら
れた複数段の常用パッキン箱21a、21b、21cを
備えている。
【0037】これらの複数段の常用パッキン箱21a、
21b、21cのそれぞれの内部には、回転主軸7の周
方向に分割して設けられた常用パッキン11a、11
b、11cと、これらの常用パッキン11a、11b、
11cの周囲に設けられた常用ガータスプリング13
a、13b、13cと、が設けられている。
【0038】そして、常用パッキン箱21a、21b、
21c内の水圧及び常用ガータスプリング13a、13
b、13cのバネ力によって常用パッキン11a、11
b、11cの摺動面を回転主軸7のスリーブ16の外周
面に圧接すると共に、常用パッキン11a、11b、1
1cと回転主軸7との圧接面に外部より給水して水膜を
形成し、この水膜により封水するようになっている。
【0039】さらに、本実施形態による水力機械の封水
装置においては、最上段の常用パッキン箱21aの上部
に予備用パッキン箱22が設けられている。この予備用
パッキン箱22の内部には、回転主軸7の周方向に分割
して設けられた予備用パッキン23と、常用ガータスプ
リング13a、13b、13cと同等若しくはそれより
も小さなバネ力を有する予備用ガータスプリング31
と、が設けられている。この予備用ガータスプリング3
1のバネ力によって、予備用パッキン23の摺動面が回
転主軸7のスリーブ16の外周面に弱圧接される。
【0040】上段及び中段の常用パッキン箱21a、2
1b同士がバイパス配管24bによって連結されてお
り、バイパス配管24bの途中には手動弁から成るバイ
パス弁26bが設けられている。このバイパス弁26b
は通常において開である。上段及び中段の常用パッキン
箱21a、21bの内部の圧力は、圧力計25a、25
bによって計測することができる。
【0041】また、予備用パッキン箱22と上段の常用
パッキン箱21aとがバイパス配管24aによって連結
されており、バイパス配管24aの途中には手動弁から
成るバイパス弁26aが設けられている。予備用パッキ
ン箱22の内部の圧力は、圧力計25dによって計測す
ることができる。
【0042】さらに、予備用パッキン箱22には、その
内部の水を排出するための排水穴40が形成されてお
り、この排水穴40には、手動弁から成る排水弁30を
有する排水管29が接続されている。
【0043】常用パッキン箱21a、21b、21cの
内部に収納されている常用パッキン11a、11b、1
1cが定常摩耗、異常摩耗或いは損傷した場合、この部
位の背圧が高くなるか低くなるかして上段パッキン箱2
1aと中段パッキン箱21b内の圧力水の圧力バランス
が崩れる。このような状態が圧力計25a、25bによ
って観測された場合には、バイパス弁(手動弁)26b
を開閉操作して上中段の圧力バランスを回復するように
している。
【0044】通常時おいては、上段パッキン箱21aと
予備用パッキン箱22とを接続するバイパス配管24a
上のバイパス弁(手動弁)26aは閉とされており、一
方、予備用パッキン箱22内の漏水を排水する排水管2
9上の排水弁30は開状態とされている。排水弁30を
通常開とすることにより、予備用パッキン箱22内の圧
力上昇が防止される。
【0045】次に、本実施形態による水力機械の封水装
置の動作について説明する。
【0046】予備用パッキン23が不使用すなわち予備
品状態にあるときでも、この予備用パッキン23は回転
する主軸スリーブ16に摺接しているが、この予備用パ
ッキンには摩擦はほとんど生じない。なぜなら、このと
きの予備用パッキン23の面圧は予備用ガータスプリン
グ31によるもののみであり非常に小さく、さらに、予
備用パッキン箱22への漏水により予備用パッキン23
と主軸スリーブ16との摺動面で流体潤滑状態が確保さ
れるためである。
【0047】しかしながら、ドラフト圧力の変動や負荷
変動に起因して上中段の圧力バランスが崩れたり、河川
水中の土砂や異物がパッキン摺動面に浸入すると、上段
或いは中段の常用パッキン11a、11bの摩耗が促進
され、摩耗代分が摩耗しきってしまったり、異常摩耗し
たり、或いは損傷したりする。
【0048】このような状態になると、パッキン箱内圧
力の増減やパッキン箱からの漏水量の増減が生じること
になる。圧力変動はパッキン箱に取り付けた圧力計25
a、25bで数値確認可能であるが、漏水状況は日常の
目視点検によることが一般的であり、精度は高くない。
【0049】ここで、上段の常用パッキン箱21a内の
圧力が上昇した場合を検討すると、中段の常用パッキン
箱21bが損傷或いは摩耗により充分な封水効果を発揮
できなくなった状態にあることが、上段の常用パッキン
箱21a内の圧力測定結果から分かる。
【0050】このまま放置すると上段の常用パッキン1
1aには過大な荷が作用することになるため、これを避
けるべく上段の常用パッキン箱21aと予備用パッキン
箱22とを接続するバイパス配管24a上のバイパス弁
(手動弁)26aを開操作すると共に、予備用パッキン
箱22に漏れ出てくる漏水を排水する排水管29上の排
水弁(手動弁)30を閉操作する。
【0051】これらの操作によって、上段の常用パッキ
ン箱21a内の圧力水が予備用パッキン箱22内へ流れ
込み、上段の常用パッキン箱21a内の圧力が弁操作前
と同等以下となり、一方、予備用パッキン箱22内の圧
力が上昇する。このため、上段の常用パッキン11aに
は、前記の弁操作前においては上段の常用パッキン箱2
1a内の圧力の半分が作用していたところ、弁操作後に
は二つのパッキン室の差圧の半分が作用することになっ
て摺動面圧が下がり、規定の摩耗状態へと復帰する。
【0052】以上述べたように本実施形態による水力機
械の封水装置によれば、常用パッキン11a、11b、
11cに異常が発生した場合には、主機を停止させるこ
となく、バイパス弁26a、26b及び排水弁30の開
閉操作のみで、予備用パッキン23を異常な常用パッキ
ンに代替させて良好な封水性能を持続させることができ
る。
【0053】第2実施形態 次に、本発明の第2実施形態による水力機械の封水装置
について図4乃至図6を参照して説明する。なお、本実
施形態は上述した第1実施形態の構成を一部変更したも
のであり、以下では、上記第1実施形態と異なる部分に
ついて説明する。
【0054】図4は、本実施形態による水力機械の封水
装置の概略構成を示した断面図であり、図5は図4のA
−A線に沿った断面図であり、図6は図4のB−B線に
沿った断面図である。
【0055】図4乃至図6に示したように本実施形態に
よる水力機械の封水装置は、図1乃至図3に示した第1
実施形態における手動弁から成るバイパス弁26a、2
6bに代えて、電動弁等の自動制御弁から成るバイパス
用自動制御弁28a、28bを設置したものである。
【0056】また、第1実施形態における手動弁から成
る排水弁30に代えて、電動弁等の自動制御弁から成る
排水用自動制御弁32が設置されている。
【0057】さらに、第1実施形態における圧力計25
a、25b、25dに加えて、又はこれらの圧力計25
a、25b、25dに代えて、常用パッキン箱21a、
21b及び予備用パッキン箱22の内部の圧力に応じて
作動する圧力スイッチ27をそれぞれ追加設置する。な
お、図4においては上段の常用パッキン箱21aの圧力
スイッチ27のみを示す。
【0058】また、中段の常用パッキン箱21bには、
その内部の水を排出するための排水穴(図示せず)が形
成されており、この排水穴には、排水用自動制御弁34
を有する排水管33が接続されている。
【0059】次に、本実施形態による水力機械の封水装
置の動作について説明する。
【0060】本実施形態においては、圧力スイッチ27
からの検出信号に応じてバイパス用自動制御弁28a、
28b及び排水用自動制御弁32を開閉操作される。こ
れにより、常用パッキン11a、11b、11cに異常
が生じた場合には、自動制御により予備用パッキン23
に切り換えることができる。
【0061】より具体的には、以下に示すようないくつ
かの制御方法が考えられる。
【0062】第1の制御方法としては、圧力スイッチ2
7で検出された上段の常用パッキン箱21aの内部の水
圧が、第1の上限値、例えば給水圧力の半分の値の1.
2〜1.3倍すなわち給水圧力の0.6〜0.65倍を
上回った場合に警報信号を発するようにする。
【0063】さらに、第1の常用パッキン箱21aの内
部の水圧が、前記第1の上限値よりも高い第2の上限
値、例えば給水圧力の半分の値の1.4〜1.5倍すな
わち給水圧力の0.7〜0.75を上回った場合に、上
段の常用パッキン箱21aと予備用パッキン箱22とを
連結するバイパス配管24a上のバイパス用自動制御弁
28aを開制御すると共に、予備用パッキン箱22の排
水管29上の通常開である排水用自動制御弁32を開保
持して、予備用パッキン箱22内から水を排出する。
【0064】上記の圧力状態にある時には、中段の常用
パッキン11bに異常が生じてシール効果が無くなり、
上段の常用パッキン11aのみで設定以上の封水圧力を
保持している状態であり、このままの状態では経時後に
上段の常用パッキン11aに異常が生じてしまう。
【0065】これに対して上記第1の制御方法を用いる
ことによって、バイパス用自動制御弁28aの操作によ
って上段の常用パッキン箱21a内の圧力水を、予備用
パッキン箱22の内部を経由して排水することができ、
このため、上段の常用パッキン11aの摺動面圧が下が
り、上段の常用パッキン11aの摩耗促進或いは異常摩
耗を防止することができる。これにより、良好な封水性
能を持続させることができる。
【0066】第2の制御方法としては、前記第1の制御
方法による制御が行われた後、上段の常用パッキン箱2
1aの内部の水圧が、上述した第2の上限値を超えてい
る状態が所定時間にわたって継続していることをタイマ
ー等によって検知したら、通常開である排水用自動制御
弁32を閉制御する方法がある。排水用自動制御弁32
が閉鎖されると、予備用パッキン箱22の内部に圧力が
立ち、予備用パッキン23の封水機能が発揮される。
【0067】予備用パッキン箱22内に圧力が立つと、
上段の常用パッキン11aの摺動面圧は、上段の常用パ
ッキン箱21a内の圧力と予備用パッキン箱22内の圧
力(この圧力は排水用自動制御弁32の開閉により制御
する。)との差圧の半分にまで下がるので、上段の常用
パッキン11aの摩耗促進或いは異常摩耗を防止するこ
とができる。
【0068】第3の制御方法としては、上段の常用パッ
キン箱21aと予備用パッキン箱22とを接続するバイ
パス配管24a上のバイパス用自動制御弁28aを閉操
作すると共に、予備用パッキン箱22の排水管29上の
排水用自動制御弁32を開操作する。
【0069】そして、圧力スイッチ27で検出された上
段の常用パッキン箱21aの内部の水圧が、第1の下限
値、例えば給水圧力の半分の値の0.7〜0.8倍すな
わち給水圧力の0.35〜0.4倍を下回った場合に警
報信号を発し、さらに、上段の常用パッキン箱21aの
内部の水圧が、前記第1の下限値よりも低い第2の下限
値、例えば給水圧力の半分の値の0.5〜0.6倍すな
わち給水圧力の0.25〜0.3倍を下回った場合に、
通常閉である中段の常用パッキン箱21b用の排水用自
動制御弁34を開制御する。
【0070】上記の圧力状態にある時は、中段の常用パ
ッキン11bのみで設定以上の封水圧力を保持している
状態であり、このままの状態では経時後に中段の常用パ
ッキン11bに異常が生じてしまう。
【0071】これに対して上記第3の制御方法を用いる
ことによって、中段の常用パッキン箱21bの内部の圧
力水を排水用自動制御弁34を経由して排水することが
でき、これにより中段の常用パッキン11bの摺動面圧
が下がり、中段の常用パッキン11bの摩耗促進或いは
異常摩耗を防止することが可能となる。これにより、良
好な封水性能を持続させることができる。
【0072】第4の制御方法としては、前記第3の制御
方法による制御が行われた後、所定時間経過後に、圧力
スイッチ27で検出された上段の常用パッキン箱21a
の内部の水圧が、前記第1の下限値を上回った場合、又
は中段の常用パッキン箱21bの内部の常用パッキン1
1bの摩耗量が所定値(摩耗代)を超えた場合に、一旦
開放した中段の常用パッキン箱21b用の排水用自動制
御弁34を閉制御し、上段の常用パッキン箱21aと予
備用パッキン箱22とを連結するバイパス配管24aの
バイパス用自動制御弁28aを開制御すると共に、予備
用パッキン箱22の排水管29上の排水用自動制御弁3
2を閉制御するようにする。
【0073】上記の操作により、予備用パッキン箱22
内に圧力が立ち、封水機能が発揮されるので、中段の常
用パッキン11bの摺動面圧は、中段の常用パッキン箱
21b内の圧力と予備用パッキン箱22内の圧力との差
圧の半分まで下がり、中段の常用パッキン11bの摩耗
促進或いは異常摩耗を防止することができる。
【0074】第3実施形態 次に、本発明の第3実施形態による水力機械の封水装置
について、図7乃至図9を参照して説明する。
【0075】図7は、本実施形態による水力機械の封水
装置の概略構成を示した断面図であり、図8は図7のA
−A線に沿った断面図であり、図9は図7のB−B線に
沿った断面図である。
【0076】図7乃至図9に示したように本実施形態に
よる水力機械の封水装置は、上述した第2実施形態にお
いて中段の常用パッキン箱21b及び常用パッキン11
bを省略したものであり、その他の配管、弁類、圧力ス
イッチ等の構成は第2実施形態と共通する。このように
本実施形態においては、常用パッキン箱は上下二段にて
構成されている。
【0077】図7乃至図9に示した構成より成る本実施
形態の水力機械の封水装置においては、通常時において
は、上段の常用パッキン箱21aと予備用パッキン箱2
2とを接続するバイパス配管24a上のバイパス用自動
制御弁28aを閉とすると共に、予備用パッキン箱22
の排水管29上の自動制御弁32を開とする。
【0078】そして、異常が発生した場合、例えば、圧
力スイッチ27で検出された上段の常用パッキン箱21
aの内部の水圧が、第1の下限値、例えば給水圧力の
0.95倍を下回った場合には警報信号を発する。
【0079】さらに、上段の常用パッキン箱21aの内
部の水圧が、前記第1の下限値よりも低い第2の下限
値、例えば給水圧力の0.9倍を下回った場合に、通常
閉であるバイパス用自動制御弁28aを開制御すると共
に、予備用パッキン箱22用の排水用自動制御弁32を
閉制御するようにする。
【0080】上記の操作により、上段の常用パッキン1
1aが摩耗した時には、予備用パッキン23を上段の常
用パッキン11aに代替させることができ、これによ
り、良好な封水性能を持続させることができる。
【0081】第4実施形態 次に、本発明の第4実施形態による水力機械の封水装置
について説明する。本実施形態は、上述した第1乃至第
3実施形態において、配管及び弁類の仕様を特定したも
のである。
【0082】今、一段の常用パッキンの封水能力が損傷
等で不十分となり、例えば中段の常用パッキン11bの
みで荷を負った場合を考えると、この中段の常用パッキ
ン11bには設定圧力の2倍の圧力が作用することにな
る。漏水量は圧力の平方根に比例するので、圧力バラン
スが取れている場合に比べて(1/0.5)1/2=21 /2
倍=1.4倍となる。
【0083】すなわち、圧力バランスが取れた封水装置
の中段の常用パッキン箱21bから圧力水を排水して圧
力を設定値にまで下げるには、漏水量の0.4倍相当を
排出できれば良いことになる。
【0084】また、前述のように圧力アンバランスを
0.7まで許容した場合には、これを考慮すると(1/
0.7)1/2=1.431/2=1.2となるので、圧力ア
ンバランスのある封水装置では少なくとも規定の漏水量
の2割はスムーズに排水できる容量が必要であることが
分かる。
【0085】そこで、本実施形態においては、例えば図
4乃至図6に示した第2実施形態のように常用パッキン
が上段、中段、下段の3段構成の場合、上段の常用パッ
キン箱21aと中段の常用パッキン箱21bとを接続す
るバイパス配管24b及びバイパス用自動制御弁28
b、上段の常用パッキン箱21aと予備用パッキン箱2
2とを接続するバイパス配管24a及びバイパス用自動
制御弁28a、中段の常用パッキン箱21b用の排水管
33及び排水用自動制御弁34、並びに、予備用パッキ
ン箱22の排水管29及び排水用自動制御弁32のそれ
ぞれの本数、口径等の仕様を、封水装置の規定の漏水量
の2割から4割以上がスムーズに流れるように設定す
る。
【0086】また、本実施形態においては、予備用パッ
キン箱22用の排水管29を、予備用パッキン箱22の
上部に接続している。
【0087】上記構成より成る本実施形態によれば、例
えば中段の常用パッキン箱21b用の排水用自動制御弁
34を開動作した時に、中段の常用パッキン箱21b内
の圧力水を無理なく排水することができ、圧力バランス
の確保を無理なく行うことができる。
【0088】また、予備用パッキン箱22用の排水管2
9及び排水用自動制御弁32は、規定の漏水量の2割か
ら4割以上を排水可能であり、さらに、予備用パッキン
箱22の上部に排水管29を接続したので、予備用パッ
キン箱22内の圧力水を無理なく排水可能であり、予備
用パッキン箱22内に圧力が立つことなく摺動面圧を略
ゼロに保持することができ、また、予備用パッキン箱2
2の排水水位が高くなるので、予備用パッキン23の摺
動面への給水で水膜が形成されて予備用パッキン23の
摩耗防止を図り得る。このため、予備用パッキン23を
常用パッキンに代替させるまでの間、予備用パッキン2
3を未使用状態に保持することができる。
【0089】なお、最低限の排水容量、すなわち規定の
漏水量の2割から4割以上の範囲での数値選定は主機の
要項や運転状況等を考慮して行える。当然のことだが、
配管口径は余裕を取って大きめとし、流量を調整できる
弁や絞りを設けて流量調整を行ってもよい。
【0090】
【発明の効果】以上述べたように本実施形態による水力
機械の封水装置及びその制御方法によれば、常用パッキ
ンに加えて予備用パッキンを設けたので、常用パッキン
が異常摩耗又は損傷した場合には、主機を停止すること
なく予備用パッキンに切り換えて良好な封水性能を維持
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による水力機械の封水装
置を示した断面図。
【図2】図1のA−A線に沿った断面図。
【図3】図1のB−B線に沿った断面図。
【図4】本発明の第2実施形態による水力機械の封水装
置を示した断面図。
【図5】図4のA−A線に沿った断面図。
【図6】図4のB−B線に沿った断面図。
【図7】本発明の第3実施形態による水力機械の封水装
置を示した断面図。
【図8】図7のA−A線に沿った断面図。
【図9】図7のB−B線に沿った断面図。
【図10】従来の水力機械の封水装置を示した断面図。
【図11】図10に示した従来の水力機械の封水装置の
要部を拡大して示した断面図。
【図12】図11に示した従来の水力機械の封水装置の
パッキンを拡大して示した斜視図。
【図13】図11に示した従来の水力機械の封水装置の
パッキンの部分を拡大して示した断面図。
【符号の説明】
7 回転主軸 11a、11b、11c 常用パッキン 13a、13b、13c 常用ガータスプリング 21a、21b、21c 常用パッキン箱 22 予備用パッキン箱 23 予備用パッキン 24a、24b バイパス配管 25a、25b、25d 圧力計 26a、26b バイパス弁 27 圧力スイッチ 28a、28b バイパス用自動制御弁 29 排水管 30 排水弁 31 予備用ガータスプリング 32 排水用自動制御弁 40 排水穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小 熊 証 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 小 林 功 神奈川県川崎市幸区堀川町66番2 東芝エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 矢 田 行 人 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 Fターム(参考) 3H022 AA01 BA06 CA22 CA30 CA40 CA54 3H072 AA02 AA17 BB06 BB27 CC68 CC82

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水力機械の回転軸の周囲に、前記回転軸の
    軸心方向に沿って設けられた複数段の常用パッキン箱
    と、前記複数段の常用パッキン箱のそれぞれの内部に、
    前記回転軸の周方向に分割して設けられた常用パッキン
    と、前記常用パッキンの周囲に設けられた常用ガータス
    プリングと、を備え、前記常用パッキン箱内の水圧及び
    前記常用ガータスプリングのバネ力によって前記常用パ
    ッキンの摺動面を前記回転軸の外周面に圧接すると共
    に、前記常用パッキンと前記回転軸との圧接面に外部よ
    り給水して水膜を形成し、この水膜により封水するよう
    にした水力機械の封水装置において、 最上段の前記常用パッキン箱の上部に予備用パッキン箱
    を設け、前記予備用パッキン箱の内部に、前記回転軸の
    周方向に分割して設けられた予備用パッキンと、前記常
    用ガータスプリングのバネ力と同等若しくはそれよりも
    小さなバネ力を有する予備用ガータスプリングとを設
    け、前記常用パッキン箱同士及び前記予備用パッキン箱
    と前記常用パッキン箱とをバイパス弁を有するバイパス
    配管にてそれぞれ連結し、前記予備用パッキン箱にその
    内部の水を排出するための排水穴を形成する共に排水弁
    を有する排水管を前記排水穴に接続したことを特徴とす
    る水力機械の封水装置。
  2. 【請求項2】前記バイパス弁及び前記排水弁はそれぞれ
    バイパス用自動制御弁及び排水用自動制御弁によって構
    成され、前記常用パッキン箱の内部の水圧を検知する圧
    力スイッチをさらに有し、前記圧力スイッチからの信号
    に応じて前記バイパス用自動制御弁及び前記排水用自動
    制御弁を開閉操作するようにしたことを特徴とする請求
    項1記載の水力機械の封水装置。
  3. 【請求項3】前記圧力スイッチで検知された前記常用パ
    ッキン箱の内部の水圧が第1の上限値を上回った場合に
    警報信号を発し、さらに、前記常用パッキン箱の内部の
    水圧が前記第1の上限値よりも高い第2の上限値を上回
    った場合に、前記常用パッキン箱と前記予備用パッキン
    箱とを連結する前記バイパス配管上の通常閉の前記バイ
    パス用自動制御弁を開制御すると共に通常開である前記
    排水用自動制御弁を開保持するようにしたことを特徴と
    する請求項2記載の水力機械の封水装置。
  4. 【請求項4】前記複数段の常用パッキン箱の内部の水圧
    が前記第2の上限値を超えている状態が所定時間にわた
    って継続された場合に前記排水用自動制御弁を閉制御す
    るようにしたことを特徴とする請求項3記載の水力機械
    の封水装置。
  5. 【請求項5】前記常用パッキン箱は、上段、中段及び下
    段の3段で構成されており、前記バイパス弁を有する前
    記バイパス配管によって前記予備用パッキン箱と上段の
    前記常用パッキン箱とを連結し、中段の前記常用パッキ
    ン箱にその内部の水を排出するための排水穴を形成する
    共に前記圧力スイッチからの信号に応じて開閉操作され
    る排水用自動制御弁を有する排水管を前記排水穴に接続
    し、前記圧力スイッチで検知された上段の前記常用パッ
    キン箱の内部の水圧が第1の下限値を下回った場合に警
    報信号を発し、さらに、上段の前記常用パッキン箱の内
    部の水圧が前記第1の下限値よりも低い第2の下限値を
    下回った場合に、通常閉である中段の前記常用パッキン
    箱用の前記排水用自動制御弁を開制御するようにしたこ
    とを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか一項に
    記載の水力機械の封水装置。
  6. 【請求項6】所定時間経過後に上段の前記常用パッキン
    箱の内部の水圧が前記第1の下限値を上回った場合又は
    中段の前記常用パッキン箱の内部の前記常用パッキンの
    摩耗量が所定値を超えた場合に、一旦開放した中段の前
    記常用パッキン箱用の前記排水用自動制御弁を閉制御
    し、上段の前記常用パッキン箱と前記予備用パッキン箱
    とを連結する前記バイパス配管の前記バイパス用自動制
    御弁を開制御すると共に前記予備用パッキン箱の前記排
    水用自動制御弁を閉制御するようにしたことを特徴とす
    る請求項5記載の水力機械の封水装置。
  7. 【請求項7】中段の前記常用パッキン箱用の前記排水管
    及び前記排水用自動制御弁は、規定の漏水量の2割以上
    を排水可能な本数及び口径であることを特徴とする請求
    項5又は請求項6に記載の水力機械の封水装置。
  8. 【請求項8】前記複数段の常用パッキン箱は、上段及び
    下段の2段で構成されており、前記バイパス弁を有する
    前記バイパス配管によって前記予備用パッキン箱と上段
    の前記常用パッキン箱とを連結し、前記圧力スイッチで
    検知された上段の前記常用パッキン箱の内部の水圧が第
    1の下限値を下回った場合に警報信号を発し、さらに、
    上段の前記常用パッキン箱の内部の水圧が前記第1の下
    限値よりも低い第2の下限値を下回った場合に通常閉で
    ある前記バイパス弁を開制御すると共に前記予備用パッ
    キン箱用の前記排水用自動制御弁を閉制御するようにし
    たことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか一
    項に記載の水力機械の封水装置。
  9. 【請求項9】前記予備用パッキン箱用の前記排水管及び
    前記排水弁は規定の漏水量の2割以上を排水可能な本数
    及び口径であり且つ前記排水管は前記予備用パッキン箱
    の上部に接続されていることを特徴とする請求項1乃至
    請求項8のいずれか一項に記載の水力機械の封水装置。
  10. 【請求項10】前記バイパス配管及び前記バイパス弁は
    規定の漏水量の2割以上をバイパス可能な本数及び口径
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれ
    か一項に記載の水力機械の封水装置。
  11. 【請求項11】請求項1乃至請求項11のいずれか一項
    に記載の水力機械の封水装置の制御方法であって、 前記常用パッキンが正常な状態にある時には、前記常用
    パッキン箱同士を連結する前記バイパス配管の前記バイ
    パス弁を開とし、前記予備用パッキン箱と前記常用パッ
    キン箱とを連結する前記バイパス配管の前記バイパス弁
    を閉とすると共に、前記予備用パッキン箱に接続された
    前記排水管の前記排水弁を開として浸水を外部へ排出し
    て前記予備用パッキン箱の内部の圧力上昇を防止し、 一方、前記常用パッキンに異常が生じた場合には、前記
    予備用パッキン箱と前記常用パッキン箱とを連結する前
    記バイパス配管の前記バイパス弁を開とすることを特徴
    とする水力機械の封水装置の制御方法。
  12. 【請求項12】前記常用パッキンに異常が生じた場合に
    は、前記予備用パッキン箱と前記常用パッキン箱とを連
    結する前記バイパス配管の前記バイパス弁を開とすると
    共に、前記予備用パッキン箱に接続された前記排水管の
    前記排水弁を閉として前記予備用パッキン箱の内部の圧
    力を上昇させ、前記予備用パッキンにより封水するよう
    にしたことを特徴とする請求項11記載の水力機械の封
    水装置の制御方法。
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JP2008192172A (ja) * 2008-04-07 2008-08-21 Mitsubishi Heavy Ind Ltd シミュレーション装置及びシミュレーション方法

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