JP3983908B2 - 水力機械の封水装置及びその制御方法 - Google Patents

水力機械の封水装置及びその制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水力機械の封水装置及びその制御方法に係わり、特に、水車やポンプ水車等の水力機械の主軸に沿って外部へ漏洩する流出水をシールするのに好適な水力機械の封水装置及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、水車やポンプ水車等の水力機械においては、主軸に直結されたランナ側の圧力水が外部に漏洩しないように、回転部と静止部との間に、主軸封水装置を設けている。
【0003】
この主軸封水装置には様々な構造のものがあるが、回転する主軸の表面にパッキンを接触摺動させることによってシールするものが多用されている。また、洩止しようとする流体が高圧の場合、上記パッキンを複数段設けて対処することが多い。
【0004】
図10は、このような構造の主軸封水装置を備えた水力機械の一部を示したものであり、ケーシング1内の圧力水は、ステーベーン2及びガイドベーン3を通ってランナ4に向かって流れ、ランナ4を回転させた後、吸出管(図示せず)から放水路へ放出される。
【0005】
この間に、流水の一部は、ランナ4の背面にも流れ、上カバー5との間隙6を通して主軸7と上カバー5との間に流れようとするが、この圧力水をシールするのが主軸封水装置8である。なお、ポンプ水車をポンプ運転する場合の水の流れは、上記と逆になる。
【0006】
主軸封水装置8は、図10及び図11に示したように、上カバー5に対してボルト9で固定されたパッキン箱10を備えており、このパッキン箱10内には、カーボン製のパッキン11a、11b、11cが主軸7の回転軸心方向に沿って複数段設けられている。なお、以下では、各パッキン11a、11b、11cを特に区別する必要がない場合には符号11で代表することにする。
【0007】
最下段のパッキン11cは、土砂の混入を考慮して、樹脂製パッキンとすることもある。
【0008】
これらのパッキン11は、パッキン押え12の背部に設けられたガータスプリング13のバネ力によって、主軸7に向けて常時押圧されている。各パッキン11は、円周方向に複数個に分割されており、各分割片の相互間は、例えば図12に示したように、円周方向の間隙Lを形成するようにして互いに凸部14と凹部15とが組み合わされ、それぞれの内周面は、摺動面Fとして、主軸7に被嵌された主軸スリーブ16の外周面と摺接している。
【0009】
また、図13に示したように、嵌合される凸部14と凹部15の各コーナーは通常、凸部14をC面、凹部15をR面の面取りを施してあり、パッキン室の圧力水は、このC面とR面により形成された流路Aを通り、さらに、分割された各パッキン11の円周方向の間隙Lと、パッキン箱10と主軸スリーブ16とのギャップGで形成された流路Bを通って、低圧側パッキン室又は外部に放出される。
【0010】
一方、図11に示したように、パッキン箱10内の2つのパッキン11b及び11cの間には、清水給水孔17が設けられ、これに連なる給水パイプ18を通して、各パッキン11の摺動面Fに外部から清水が供給される。供給される清水の圧力は、主軸フランジ19とパッキン箱10との間の圧力室20内の圧力と同等、若しくは0.1〜0.2MPa程度高い圧力に調整されている。
【0011】
したがって、パッキン箱10内に供給された清水は、パッキン11と主軸スリーブ16との間で高圧の水膜を形成し、ランナ4側からの土砂混入水が、パッキン摺動面F(図13参照)に混入するのを阻止すると共に、パッキン11の発熱を抑制し、摺動面Fの潤滑効果によりパッキン11の摩耗促進を抑制する。
【0012】
揚水発電所のような地下式発電所では、キャビテーション抑制のため押し込み水頭が高くなる、すなわち封水装置がシールすべきドラフト圧力が高くなるので、パッキン箱の段数は上段、中段、下段の3段として、上段及び中段パッキンの摺動面圧を一定値以下に抑えるのが一般的である。
【0013】
潤滑及び土砂侵入防止用の給水圧力をP(MPa)、上段パッキン箱圧力をP1(MPa)、中段パッキン箱圧力をP2(MPa)、下段パッキン箱圧力をP3(MPa)とすると、中段パッキンの摺動面圧は(P2−P1)/2となり、上段パッキンの摺動面圧はP1/2となる。すなわち圧力の関係からすると、P2=2×P1となる時に上段パッキンと中段パッキンが圧力バランスして最良の摩耗特性を示すようになる。また、給水圧力Pと中段パッキン室圧力P2の関係は、配管損失等の影響では一般的にはP2=(0.96〜0.98)×Pとなる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、多段パッキンを有する封水装置では上記の圧力バランスを取るのが難しい。この圧力バランスを取るための従来の方法としては、例えば特願平7−332318号「水力機械の軸封装置」が挙げられる。
【0015】
前述のように給水圧力は封水圧力(停止時であればドラフト圧力)より0.1〜0.2MPa程度高く設定するが、ドラフト圧力や封水圧力が運転状態により変動したり、主軸の軸振れも運転状態に応じて変動したりすることから、このような方法によっても完全に圧力バランスを取ることが難しく、また、異物混入や腐食等がある。
【0016】
これらの要因のために、封水作用をする段(3段であれば上段か中段のパッキン)の一段のパッキンが他の段のパッキンよりも摺動面圧が高くなり、他のパッキンよりも先に定常摩耗或いは異常摩耗を起こして規定の摩耗代分を摩耗(この時L=0)することになる。
【0017】
このような状態からさらに摩耗が進行すると、パッキン内径が主軸外径よりも大きくなり、主軸とパッキンとの隙間からの漏水量が増えるため、この摩耗の進行した段での封水は不可能となる。例えば、中段パッキンがこのような状態になると、P1=P2となるため、中段パッキンの摺動面圧は(P2−P1)/2=0、上段パッキンの面圧はP1/2=P2/2となって上段パッキンのみで荷を負うことになる。
【0018】
本来多段シールとして設計されていたものであるので、残りの荷を負う段のパッキンのみでは十分な封水ができなくなり、放置すると残りの段のパッキンも異常摩耗を起こしてしまうことになる。
【0019】
このような事態を回避するためには、一段のパッキンが摩耗した時点でパッキンを交換する必要がある。また、他の要因でパッキンが損傷して欠損や欠落を起こすと、漏水が多くなったり、或いは損傷の影響でパッキンが異常摩耗を起こしたりするので、このような場合にもパッキンを取り替えなければならない。
【0020】
そして、パッキンを取り替えるためには、封水装置全体を分解することになるので主機を停止する必要がある。さらに、パッキンの予備が無い場合には、納期に数ヶ月を要するために長期間にわたって主機を停止しなければならないという問題があった。
【0021】
上記の問題に鑑み、本発明は、パッキンが異常摩耗を起こしたり損傷したりした場合でも、主機を停止せずに対処することができる水力機械の封水装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明による水力機械の封水装置は、水力機械の回転軸の周囲に、前記回転軸の軸心方向に沿って設けられた複数段の常用パッキン箱と、前記複数段の常用パッキン箱のそれぞれの内部に、前記回転軸の周方向に分割して設けられた常用パッキンと、前記常用パッキンの周囲に設けられた常用ガータスプリングと、を備え、前記常用パッキン箱内の水圧及び前記常用ガータスプリングのバネ力によって前記常用パッキンの摺動面を前記回転軸の外周面に圧接すると共に、前記常用パッキンと前記回転軸との圧接面に外部より給水して水膜を形成し、この水膜により封水するとともに、最上段の前記常用パッキン箱の上部に予備用パッキン箱を設け、前記予備用パッキン箱の内部に、前記回転軸の周方向に分割して設けられた予備用パッキンと、前記常用ガータスプリングのバネ力と同等若しくはそれよりも小さなバネ力を有する予備用ガータスプリングとを設け、前記常用パッキン箱同士及び前記予備用パッキン箱と前記常用パッキン箱とをバイパス弁を有するバイパス配管にてそれぞれ連結し、前記予備用パッキン箱にその内部の水を排出するための排水穴を形成する共に排水弁を有する排水管を前記排水穴に接続し、前記バイパス弁及び前記排水弁はそれぞれバイパス用自動制御弁及び排水用自動制御弁によって構成され、前記常用パッキン箱の内部の水圧を検知する圧力スイッチをさらに有し、前記圧力スイッチからの信号に応じて前記バイパス用自動制御弁及び前記排水用自動制御弁を開閉操作するようにした水力機械の封水装置において、前記圧力スイッチで検知された前記常用パッキン箱の内部の水圧が第1の上限値を上回った場合に警報信号を発し、さらに、前記常用パッキン箱の内部の水圧が前記第1の上限値よりも高い第2の上限値を上回った場合に、前記常用パッキン箱と前記予備用パッキン箱とを連結する前記バイパス配管上の通常閉の前記バイパス用自動制御弁を開制御すると共に通常開である前記排水用自動制御弁を開保持するようにしたことを特徴とする。
【0025】
また、前記複数段の常用パッキン箱の内部の水圧が前記第2の上限値を超えている状態が所定時間にわたって継続された場合に前記排水用自動制御弁を閉制御するようにすると良い。
【0026】
また、前記常用パッキン箱は、上段、中段及び下段の3段で構成されており、前記バイパス弁を有する前記バイパス配管によって前記予備用パッキン箱と上段の前記常用パッキン箱とを連結し、中段の前記常用パッキン箱にその内部の水を排出するための排水穴を形成する共に前記圧力スイッチからの信号に応じて開閉操作される排水用自動制御弁を有する排水管を前記排水穴に接続し、前記圧力スイッチで検知された上段の前記常用パッキン箱の内部の水圧が第1の下限値を下回った場合に警報信号を発し、さらに、上段の前記常用パッキン箱の内部の水圧が前記第1の下限値よりも低い第2の下限値を下回った場合に、通常閉である中段の前記常用パッキン箱用の前記排水用自動制御弁を開制御するようにすると良い。
【0027】
また、所定時間経過後に上段の前記常用パッキン箱の内部の水圧が前記第1の下限値を上回った場合又は中段の前記常用パッキン箱の内部の前記常用パッキンの摩耗量が所定値を超えた場合に、一旦開放した中段の前記常用パッキン箱用の前記排水用自動制御弁を閉制御し、上段の前記常用パッキン箱と前記予備用パッキン箱とを連結する前記バイパス配管の前記バイパス用自動制御弁を開制御すると共に前記予備用パッキン箱の前記排水用自動制御弁を閉制御するようにすると良い。
【0028】
また、中段の前記常用パッキン箱用の前記排水管及び前記排水用自動制御弁は、規定の漏水量の2割以上を排水可能な本数及び口径にすると良い。
【0029】
また、前記複数段の常用パッキン箱は、上段及び下段の2段で構成されており、前記バイパス弁を有する前記バイパス配管によって前記予備用パッキン箱と上段の前記常用パッキン箱とを連結し、前記圧力スイッチで検知された上段の前記常用パッキン箱の内部の水圧が第1の下限値を下回った場合に警報信号を発し、さらに、上段の前記常用パッキン箱の内部の水圧が前記第1の下限値よりも低い第2の下限値を下回った場合に通常閉である前記バイパス弁を開制御すると共に前記予備用パッキン箱用の前記排水用自動制御弁を閉制御するようにすると良い。
【0030】
また、前記予備用パッキン箱用の前記排水管及び前記排水弁は規定の漏水量の2割以上を排水可能な本数及び口径であり且つ前記排水管は前記予備用パッキン箱の上部に接続されていることが望ましい。
【0031】
また、前記バイパス配管及び前記バイパス弁は規定の漏水量の2割以上をバイパス可能な本数及び口径とすると良い。
【0032】
また、本発明による水力機械の封水装置の制御方法は、上述した水力機械の封水装置を制御するための制御方法であって、前記常用パッキンが正常な状態にある時には、前記常用パッキン箱同士を連結する前記バイパス配管の前記バイパス弁を開とし、前記予備用パッキン箱と前記常用パッキン箱とを連結する前記バイパス配管の前記バイパス弁を閉とすると共に、前記予備用パッキン箱に接続された前記排水管の前記排水弁を開として浸水を外部へ排出して前記予備用パッキン箱の内部の圧力上昇を防止し、一方、前記常用パッキンに異常が生じた場合には、前記予備用パッキン箱と前記常用パッキン箱とを連結する前記バイパス配管の前記バイパス弁を開とすることを特徴とする。
【0033】
また、前記常用パッキンに異常が生じた場合には、前記予備用パッキン箱と前記常用パッキン箱とを連結する前記バイパス配管の前記バイパス弁を開とすると共に、前記予備用パッキン箱に接続された前記排水管の前記排水弁を閉として前記予備用パッキン箱の内部の圧力を上昇させ、前記予備用パッキンにより封水するようにすると良い。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明の前提となる技術
以下、本発明の前提となる技術による水力機械の封水装置について、図1乃至図3を参照して説明する。なお、本発明の前提となる技術による水力機械の封水装置は、図10乃至図13に示した従来の構成において、図11に示したパッキン箱10の上部に予備用のパッキン箱を追加設置したものである。
【0035】
図1は、本発明の前提となる技術による水力機械の封水装置の概略構成を示した断面図であり、図2は図1のA−A線に沿った断面図であり、図3は図1のB−B線に沿った断面図である。
【0036】
図1乃至図3に示したように本発明の前提となる技術による水力機械の封水装置は、水力機械の回転主軸(回転軸)7の周囲に、回転主軸7の軸心方向に沿って設けられた複数段の常用パッキン箱21a、21b、21cを備えている。
【0037】
これらの複数段の常用パッキン箱21a、21b、21cのそれぞれの内部には、回転主軸7の周方向に分割して設けられた常用パッキン11a、11b、11cと、これらの常用パッキン11a、11b、11cの周囲に設けられた常用ガータスプリング13a、13b、13cと、が設けられている。
【0038】
そして、常用パッキン箱21a、21b、21c内の水圧及び常用ガータスプリング13a、13b、13cのバネ力によって常用パッキン11a、11b、11cの摺動面を回転主軸7のスリーブ16の外周面に圧接すると共に、常用パッキン11a、11b、11cと回転主軸7との圧接面に外部より給水して水膜を形成し、この水膜により封水するようになっている。
【0039】
さらに、本発明の前提となる技術による水力機械の封水装置においては、最上段の常用パッキン箱21aの上部に予備用パッキン箱22が設けられている。この予備用パッキン箱22の内部には、回転主軸7の周方向に分割して設けられた予備用パッキン23と、常用ガータスプリング13a、13b、13cと同等若しくはそれよりも小さなバネ力を有する予備用ガータスプリング31と、が設けられている。この予備用ガータスプリング31のバネ力によって、予備用パッキン23の摺動面が回転主軸7のスリーブ16の外周面に弱圧接される。
【0040】
上段及び中段の常用パッキン箱21a、21b同士がバイパス配管24bによって連結されており、バイパス配管24bの途中には手動弁から成るバイパス弁26bが設けられている。このバイパス弁26bは通常において開である。上段及び中段の常用パッキン箱21a、21bの内部の圧力は、圧力計25a、25bによって計測することができる。
【0041】
また、予備用パッキン箱22と上段の常用パッキン箱21aとがバイパス配管24aによって連結されており、バイパス配管24aの途中には手動弁から成るバイパス弁26aが設けられている。予備用パッキン箱22の内部の圧力は、圧力計25dによって計測することができる。
【0042】
さらに、予備用パッキン箱22には、その内部の水を排出するための排水穴40が形成されており、この排水穴40には、手動弁から成る排水弁30を有する排水管29が接続されている。
【0043】
常用パッキン箱21a、21b、21cの内部に収納されている常用パッキン11a、11b、11cが定常摩耗、異常摩耗或いは損傷した場合、この部位の背圧が高くなるか低くなるかして上段パッキン箱21aと中段パッキン箱21b内の圧力水の圧力バランスが崩れる。このような状態が圧力計25a、25bによって観測された場合には、バイパス弁(手動弁)26bを開閉操作して上中段の圧力バランスを回復するようにしている。
【0044】
通常時おいては、上段パッキン箱21aと予備用パッキン箱22とを接続するバイパス配管24a上のバイパス弁(手動弁)26aは閉とされており、一方、予備用パッキン箱22内の漏水を排水する排水管29上の排水弁30は開状態とされている。排水弁30を通常開とすることにより、予備用パッキン箱22内の圧力上昇が防止される。
【0045】
次に、本発明の前提となる技術による水力機械の封水装置の動作について説明する。
【0046】
予備用パッキン23が不使用すなわち予備品状態にあるときでも、この予備用パッキン23は回転する主軸スリーブ16に摺接しているが、この予備用パッキンには摩擦はほとんど生じない。なぜなら、このときの予備用パッキン23の面圧は予備用ガータスプリング31によるもののみであり非常に小さく、さらに、予備用パッキン箱22への漏水により予備用パッキン23と主軸スリーブ16との摺動面で流体潤滑状態が確保されるためである。
【0047】
しかしながら、ドラフト圧力の変動や負荷変動に起因して上中段の圧力バランスが崩れたり、河川水中の土砂や異物がパッキン摺動面に浸入すると、上段或いは中段の常用パッキン11a、11bの摩耗が促進され、摩耗代分が摩耗しきってしまったり、異常摩耗したり、或いは損傷したりする。
【0048】
このような状態になると、パッキン箱内圧力の増減やパッキン箱からの漏水量の増減が生じることになる。圧力変動はパッキン箱に取り付けた圧力計25a、25bで数値確認可能であるが、漏水状況は日常の目視点検によることが一般的であり、精度は高くない。
【0049】
ここで、上段の常用パッキン箱21a内の圧力が上昇した場合を検討すると、中段の常用パッキン箱21bが損傷或いは摩耗により充分な封水効果を発揮できなくなった状態にあることが、上段の常用パッキン箱21a内の圧力測定結果から分かる。
【0050】
このまま放置すると上段の常用パッキン11aには過大な荷が作用することになるため、これを避けるべく上段の常用パッキン箱21aと予備用パッキン箱22とを接続するバイパス配管24a上のバイパス弁(手動弁)26aを開操作すると共に、予備用パッキン箱22に漏れ出てくる漏水を排水する排水管29上の排水弁(手動弁)30を閉操作する。
【0051】
これらの操作によって、上段の常用パッキン箱21a内の圧力水が予備用パッキン箱22内へ流れ込み、上段の常用パッキン箱21a内の圧力が弁操作前と同等以下となり、一方、予備用パッキン箱22内の圧力が上昇する。このため、上段の常用パッキン11aには、前記の弁操作前においては上段の常用パッキン箱21a内の圧力の半分が作用していたところ、弁操作後には二つのパッキン室の差圧の半分が作用することになって摺動面圧が下がり、規定の摩耗状態へと復帰する。
【0052】
以上述べたように本発明の前提となる技術による水力機械の封水装置によれば、常用パッキン11a、11b、11cに異常が発生した場合には、主機を停止させることなく、バイパス弁26a、26b及び排水弁30の開閉操作のみで、予備用パッキン23を異常な常用パッキンに代替させて良好な封水性能を持続させることができる。
【0053】
第1実施形態
次に、本発明の第1実施形態による水力機械の封水装置について図4乃至図6を参照して説明する。なお、本実施形態は上述した本発明の前提となる技術の構成を一部変更したものであり、以下では、上記本発明の前提となる技術と異なる部分について説明する。
【0054】
図4は、本実施形態による水力機械の封水装置の概略構成を示した断面図であり、図5は図4のA−A線に沿った断面図であり、図6は図4のB−B線に沿った断面図である。
【0055】
図4乃至図6に示したように本実施形態による水力機械の封水装置は、図1乃至図3に示した本発明の前提となる技術における手動弁から成るバイパス弁26a、26bに代えて、電動弁等の自動制御弁から成るバイパス用自動制御弁28a、28bを設置したものである。
【0056】
また、本発明の前提となる技術における手動弁から成る排水弁30に代えて、電動弁等の自動制御弁から成る排水用自動制御弁32が設置されている。
【0057】
さらに、本発明の前提となる技術における圧力計25a、25b、25dに加えて、又はこれらの圧力計25a、25b、25dに代えて、常用パッキン箱21a、21b及び予備用パッキン箱22の内部の圧力に応じて作動する圧力スイッチ27をそれぞれ追加設置する。なお、図4においては上段の常用パッキン箱21aの圧力スイッチ27のみを示す。
【0058】
また、中段の常用パッキン箱21bには、その内部の水を排出するための排水穴(図示せず)が形成されており、この排水穴には、排水用自動制御弁34を有する排水管33が接続されている。
【0059】
次に、本実施形態による水力機械の封水装置の動作について説明する。
【0060】
本実施形態においては、圧力スイッチ27からの検出信号に応じてバイパス用自動制御弁28a、28b及び排水用自動制御弁32を開閉操作される。これにより、常用パッキン11a、11b、11cに異常が生じた場合には、自動制御により予備用パッキン23に切り換えることができる。
【0061】
より具体的には、以下に示すようないくつかの制御方法が考えられる。
【0062】
第1の制御方法としては、圧力スイッチ27で検出された上段の常用パッキン箱21aの内部の水圧が、第1の上限値、例えば給水圧力の半分の値の1.2〜1.3倍すなわち給水圧力の0.6〜0.65倍を上回った場合に警報信号を発するようにする。
【0063】
さらに、第1の常用パッキン箱21aの内部の水圧が、前記第1の上限値よりも高い第2の上限値、例えば給水圧力の半分の値の1.4〜1.5倍すなわち給水圧力の0.7〜0.75を上回った場合に、上段の常用パッキン箱21aと予備用パッキン箱22とを連結するバイパス配管24a上のバイパス用自動制御弁28aを開制御すると共に、予備用パッキン箱22の排水管29上の通常開である排水用自動制御弁32を開保持して、予備用パッキン箱22内から水を排出する。
【0064】
上記の圧力状態にある時には、中段の常用パッキン11bに異常が生じてシール効果が無くなり、上段の常用パッキン11aのみで設定以上の封水圧力を保持している状態であり、このままの状態では経時後に上段の常用パッキン11aに異常が生じてしまう。
【0065】
これに対して上記第1の制御方法を用いることによって、バイパス用自動制御弁28aの操作によって上段の常用パッキン箱21a内の圧力水を、予備用パッキン箱22の内部を経由して排水することができ、このため、上段の常用パッキン11aの摺動面圧が下がり、上段の常用パッキン11aの摩耗促進或いは異常摩耗を防止することができる。これにより、良好な封水性能を持続させることができる。
【0066】
第2の制御方法としては、前記第1の制御方法による制御が行われた後、上段の常用パッキン箱21aの内部の水圧が、上述した第2の上限値を超えている状態が所定時間にわたって継続していることをタイマー等によって検知したら、通常開である排水用自動制御弁32を閉制御する方法がある。排水用自動制御弁32が閉鎖されると、予備用パッキン箱22の内部に圧力が立ち、予備用パッキン23の封水機能が発揮される。
【0067】
予備用パッキン箱22内に圧力が立つと、上段の常用パッキン11aの摺動面圧は、上段の常用パッキン箱21a内の圧力と予備用パッキン箱22内の圧力(この圧力は排水用自動制御弁32の開閉により制御する。)との差圧の半分にまで下がるので、上段の常用パッキン11aの摩耗促進或いは異常摩耗を防止することができる。
【0068】
第3の制御方法としては、上段の常用パッキン箱21aと予備用パッキン箱22とを接続するバイパス配管24a上のバイパス用自動制御弁28aを閉操作すると共に、予備用パッキン箱22の排水管29上の排水用自動制御弁32を開操作する。
【0069】
そして、圧力スイッチ27で検出された上段の常用パッキン箱21aの内部の水圧が、第1の下限値、例えば給水圧力の半分の値の0.7〜0.8倍すなわち給水圧力の0.35〜0.4倍を下回った場合に警報信号を発し、さらに、上段の常用パッキン箱21aの内部の水圧が、前記第1の下限値よりも低い第2の下限値、例えば給水圧力の半分の値の0.5〜0.6倍すなわち給水圧力の0.25〜0.3倍を下回った場合に、通常閉である中段の常用パッキン箱21b用の排水用自動制御弁34を開制御する。
【0070】
上記の圧力状態にある時は、中段の常用パッキン11bのみで設定以上の封水圧力を保持している状態であり、このままの状態では経時後に中段の常用パッキン11bに異常が生じてしまう。
【0071】
これに対して上記第3の制御方法を用いることによって、中段の常用パッキン箱21bの内部の圧力水を排水用自動制御弁34を経由して排水することができ、これにより中段の常用パッキン11bの摺動面圧が下がり、中段の常用パッキン11bの摩耗促進或いは異常摩耗を防止することが可能となる。これにより、良好な封水性能を持続させることができる。
【0072】
第4の制御方法としては、前記第3の制御方法による制御が行われた後、所定時間経過後に、圧力スイッチ27で検出された上段の常用パッキン箱21aの内部の水圧が、前記第1の下限値を上回った場合、又は中段の常用パッキン箱21bの内部の常用パッキン11bの摩耗量が所定値(摩耗代)を超えた場合に、一旦開放した中段の常用パッキン箱21b用の排水用自動制御弁34を閉制御し、上段の常用パッキン箱21aと予備用パッキン箱22とを連結するバイパス配管24aのバイパス用自動制御弁28aを開制御すると共に、予備用パッキン箱22の排水管29上の排水用自動制御弁32を閉制御するようにする。
【0073】
上記の操作により、予備用パッキン箱22内に圧力が立ち、封水機能が発揮されるので、中段の常用パッキン11bの摺動面圧は、中段の常用パッキン箱21b内の圧力と予備用パッキン箱22内の圧力との差圧の半分まで下がり、中段の常用パッキン11bの摩耗促進或いは異常摩耗を防止することができる。
【0074】
第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態による水力機械の封水装置について、図7乃至図9を参照して説明する。
【0075】
図7は、本実施形態による水力機械の封水装置の概略構成を示した断面図であり、図8は図7のA−A線に沿った断面図であり、図9は図7のB−B線に沿った断面図である。
【0076】
図7乃至図9に示したように本実施形態による水力機械の封水装置は、上述した第1実施形態において中段の常用パッキン箱21b及び常用パッキン11bを省略したものであり、その他の配管、弁類、圧力スイッチ等の構成は第1実施形態と共通する。このように本実施形態においては、常用パッキン箱は上下二段にて構成されている。
【0077】
図7乃至図9に示した構成より成る本実施形態の水力機械の封水装置においては、通常時においては、上段の常用パッキン箱21aと予備用パッキン箱22とを接続するバイパス配管24a上のバイパス用自動制御弁28aを閉とすると共に、予備用パッキン箱22の排水管29上の自動制御弁32を開とする。
【0078】
そして、異常が発生した場合、例えば、圧力スイッチ27で検出された上段の常用パッキン箱21aの内部の水圧が、第1の下限値、例えば給水圧力の0.95倍を下回った場合には警報信号を発する。
【0079】
さらに、上段の常用パッキン箱21aの内部の水圧が、前記第1の下限値よりも低い第2の下限値、例えば給水圧力の0.9倍を下回った場合に、通常閉であるバイパス用自動制御弁28aを開制御すると共に、予備用パッキン箱22用の排水用自動制御弁32を閉制御するようにする。
【0080】
上記の操作により、上段の常用パッキン11aが摩耗した時には、予備用パッキン23を上段の常用パッキン11aに代替させることができ、これにより、良好な封水性能を持続させることができる。
【0081】
第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態による水力機械の封水装置について説明する。本実施形態は、上述した第1乃至第2実施形態において、配管及び弁類の仕様を特定したものである。
【0082】
今、一段の常用パッキンの封水能力が損傷等で不十分となり、例えば中段の常用パッキン11bのみで荷を負った場合を考えると、この中段の常用パッキン11bには設定圧力の2倍の圧力が作用することになる。漏水量は圧力の平方根に比例するので、圧力バランスが取れている場合に比べて(1/0.5)1/2=21/2倍=1.4倍となる。
【0083】
すなわち、圧力バランスが取れた封水装置の中段の常用パッキン箱21bから圧力水を排水して圧力を設定値にまで下げるには、漏水量の0.4倍相当を排出できれば良いことになる。
【0084】
また、前述のように圧力アンバランスを0.7まで許容した場合には、これを考慮すると(1/0.7)1/2=1.431/2=1.2となるので、圧力アンバランスのある封水装置では少なくとも規定の漏水量の2割はスムーズに排水できる容量が必要であることが分かる。
【0085】
そこで、本実施形態においては、例えば図4乃至図6に示した第1実施形態のように常用パッキンが上段、中段、下段の3段構成の場合、上段の常用パッキン箱21aと中段の常用パッキン箱21bとを接続するバイパス配管24b及びバイパス用自動制御弁28b、上段の常用パッキン箱21aと予備用パッキン箱22とを接続するバイパス配管24a及びバイパス用自動制御弁28a、中段の常用パッキン箱21b用の排水管33及び排水用自動制御弁34、並びに、予備用パッキン箱22の排水管29及び排水用自動制御弁32のそれぞれの本数、口径等の仕様を、封水装置の規定の漏水量の2割から4割以上がスムーズに流れるように設定する。
【0086】
また、本実施形態においては、予備用パッキン箱22用の排水管29を、予備用パッキン箱22の上部に接続している。
【0087】
上記構成より成る本実施形態によれば、例えば中段の常用パッキン箱21b用の排水用自動制御弁34を開動作した時に、中段の常用パッキン箱21b内の圧力水を無理なく排水することができ、圧力バランスの確保を無理なく行うことができる。
【0088】
また、予備用パッキン箱22用の排水管29及び排水用自動制御弁32は、規定の漏水量の2割から4割以上を排水可能であり、さらに、予備用パッキン箱22の上部に排水管29を接続したので、予備用パッキン箱22内の圧力水を無理なく排水可能であり、予備用パッキン箱22内に圧力が立つことなく摺動面圧を略ゼロに保持することができ、また、予備用パッキン箱22の排水水位が高くなるので、予備用パッキン23の摺動面への給水で水膜が形成されて予備用パッキン23の摩耗防止を図り得る。このため、予備用パッキン23を常用パッキンに代替させるまでの間、予備用パッキン23を未使用状態に保持することができる。
【0089】
なお、最低限の排水容量、すなわち規定の漏水量の2割から4割以上の範囲での数値選定は主機の要項や運転状況等を考慮して行える。当然のことだが、配管口径は余裕を取って大きめとし、流量を調整できる弁や絞りを設けて流量調整を行ってもよい。
【0090】
【発明の効果】
以上述べたように本実施形態による水力機械の封水装置及びその制御方法によれば、常用パッキンに加えて予備用パッキンを設けたので、常用パッキンが異常摩耗又は損傷した場合には、主機を停止することなく予備用パッキンに切り換えて良好な封水性能を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の本発明の前提となる技術による水力機械の封水装置を示した断面図。
【図2】 図1のA−A線に沿った断面図。
【図3】 図1のB−B線に沿った断面図。
【図4】 本発明の第1実施形態による水力機械の封水装置を示した断面図。
【図5】 図4のA−A線に沿った断面図。
【図6】 図4のB−B線に沿った断面図。
【図7】 本発明の第2実施形態による水力機械の封水装置を示した断面図。
【図8】 図7のA−A線に沿った断面図。
【図9】 図7のB−B線に沿った断面図。
【図10】 従来の水力機械の封水装置を示した断面図。
【図11】 図10に示した従来の水力機械の封水装置の要部を拡大して示した断面図。
【図12】 図11に示した従来の水力機械の封水装置のパッキンを拡大して示した斜視図。
【図13】図11に示した従来の水力機械の封水装置のパッキンの部分を拡大して示した断面図。
【符号の説明】
7 回転主軸
11a、11b、11c 常用パッキン
13a、13b、13c 常用ガータスプリング
21a、21b、21c 常用パッキン箱
22 予備用パッキン箱
23 予備用パッキン
24a、24b バイパス配管
25a、25b、25d 圧力計
26a、26b バイパス弁
27 圧力スイッチ
28a、28b バイパス用自動制御弁
29 排水管
30 排水弁
31 予備用ガータスプリング
32 排水用自動制御弁
40 排水穴

Claims (10)

  1. 水力機械の回転軸の周囲に、前記回転軸の軸心方向に沿って設けられた複数段の常用パッキン箱と、
    前記複数段の常用パッキン箱のそれぞれの内部に、前記回転軸の周方向に分割して設けられた常用パッキンと、
    前記常用パッキンの周囲に設けられた常用ガータスプリングと、を備え、
    前記常用パッキン箱内の水圧及び前記常用ガータスプリングのバネ力によって前記常用パッキンの摺動面を前記回転軸の外周面に圧接すると共に、
    前記常用パッキンと前記回転軸との圧接面に外部より給水して水膜を形成し、この水膜により封水するとともに、
    最上段の前記常用パッキン箱の上部に予備用パッキン箱を設け、
    前記予備用パッキン箱の内部に、前記回転軸の周方向に分割して設けられた予備用パッキンと、前記常用ガータスプリングのバネ力と同等若しくはそれよりも小さなバネ力を有する予備用ガータスプリングとを設け、
    前記常用パッキン箱同士及び前記予備用パッキン箱と前記常用パッキン箱とをバイパス弁を有するバイパス配管にてそれぞれ連結し、前記予備用パッキン箱にその内部の水を排出するための排水穴を形成する共に排水弁を有する排水管を前記排水穴に接続し
    前記バイパス弁及び前記排水弁はそれぞれバイパス用自動制御弁及び排水用自動制御弁によって構成され、
    前記常用パッキン箱の内部の水圧を検知する圧力スイッチをさらに有し、前記圧力スイッチからの信号に応じて前記バイパス用自動制御弁及び前記排水用自動制御弁を開閉操作するようにした水力機械の封水装置において、
    前記圧力スイッチで検知された前記常用パッキン箱の内部の水圧が第1の上限値を上回った場合に警報信号を発し、
    さらに、前記常用パッキン箱の内部の水圧が前記第1の上限値よりも高い第2の上限値を上回った場合に、前記常用パッキン箱と前記予備用パッキン箱とを連結する前記バイパス配管上の通常閉の前記バイパス用自動制御弁を開制御すると共に通常開である前記排水用自動制御弁を開保持するようにした
    ことを特徴とする水力機械の封水装置。
  2. 前記複数段の常用パッキン箱の内部の水圧が前記第2の上限値を超えている状態が所定時間にわたって継続された場合に前記排水用自動制御弁を閉制御するようにしたことを特徴とする請求項1記載の水力機械の封水装置。
  3. 前記常用パッキン箱は、上段、中段及び下段の3段で構成されており、前記バイパス弁を有する前記バイパス配管によって前記予備用パッキン箱と上段の前記常用パッキン箱とを連結し、中段の前記常用パッキン箱にその内部の水を排出するための排水穴を形成する共に前記圧力スイッチからの信号に応じて開閉操作される排水用自動制御弁を有する排水管を前記排水穴に接続し、前記圧力スイッチで検知された上段の前記常用パッキン箱の内部の水圧が第1の下限値を下回った場合に警報信号を発し、さらに、上段の前記常用パッキン箱の内部の水圧が前記第1の下限値よりも低い第2の下限値を下回った場合に、通常閉である中段の前記常用パッキン箱用の前記排水用自動制御弁を開制御するようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水力機械の封水装置。
  4. 所定時間経過後に上段の前記常用パッキン箱の内部の水圧が前記第1の下限値を上回った場合又は中段の前記常用パッキン箱の内部の前記常用パッキンの摩耗量が所定値を超えた場合に、一旦開放した中段の前記常用パッキン箱用の前記排水用自動制御弁を閉制御し、上段の前記常用パッキン箱と前記予備用パッキン箱とを連結する前記バイパス配管の前記バイパス用自動制御弁を開制御すると共に前記予備用パッキン箱の前記排水用自動制御 弁を閉制御するようにしたことを特徴とする請求項3記載の水力機械の封水装置。
  5. 中段の前記常用パッキン箱用の前記排水管及び前記排水用自動制御弁は、規定の漏水量の2割以上を排水可能な本数及び口径であることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の水力機械の封水装置。
  6. 前記複数段の常用パッキン箱は、上段及び下段の2段で構成されており、前記バイパス弁を有する前記バイパス配管によって前記予備用パッキン箱と上段の前記常用パッキン箱とを連結し、前記圧力スイッチで検知された上段の前記常用パッキン箱の内部の水圧が第1の下限値を下回った場合に警報信号を発し、さらに、上段の前記常用パッキン箱の内部の水圧が前記第1の下限値よりも低い第2の下限値を下回った場合に通常閉である前記バイパス弁を開制御すると共に前記予備用パッキン箱用の前記排水用自動制御弁を閉制御するようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水力機械の封水装置。
  7. 前記予備用パッキン箱用の前記排水管及び前記排水弁は規定の漏水量の2割以上を排水可能な本数及び口径であり且つ前記排水管は前記予備用パッキン箱の上部に接続されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の水力機械の封水装置。
  8. 前記バイパス配管及び前記バイパス弁は規定の漏水量の2割以上をバイパス可能な本数及び口径であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の水力機械の封水装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の水力機械の封水装置の制御方法であって、
    前記常用パッキンが正常な状態にある時には、前記常用パッキン箱同士を連結する前記バイパス配管の前記バイパス弁を開とし、前記予備用パッキン箱と前記常用パッキン箱とを連結する前記バイパス配管の前記バイパス弁を閉とすると共に、前記予備用パッキン箱に接続された前記排水管の前記排水弁を開として浸水を外部へ排出して前記予備用パッキン箱の内部の圧力上昇を防止し、
    一方、前記常用パッキンに異常が生じた場合には、前記予備用パッキン箱と前記常用パッキン箱とを連結する前記バイパス配管の前記バイパス弁を開とすることを特徴とする水力機械の封水装置の制御方法。
  10. 前記常用パッキンに異常が生じた場合には、前記予備用パッキン箱と前記常用パッキン箱とを連結する前記バイパス配管の前記バイパス弁を開とすると共に、前記予備用パッキン箱に接続された前記排水管の前記排水弁を閉として前記予備用パッキン箱の内部の圧力を上昇させ、前記予備用パッキンにより封水するようにしたことを特徴とする請求項9記載の水力機械の封水装置の制御方法。
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