JP2000130125A - バルブ駆動装置およびその始動を開始する方法 - Google Patents

バルブ駆動装置およびその始動を開始する方法

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JP2000130125A
JP2000130125A JP10303678A JP30367898A JP2000130125A JP 2000130125 A JP2000130125 A JP 2000130125A JP 10303678 A JP10303678 A JP 10303678A JP 30367898 A JP30367898 A JP 30367898A JP 2000130125 A JP2000130125 A JP 2000130125A
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valve
valve body
held
armature
coil
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JP10303678A
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English (en)
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Shigeo Nomura
重夫 野村
Yurio Nomura
由利夫 野村
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Denso Corp
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Denso Corp
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Indication Of The Valve Opening Or Closing Status (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン始動時における打音の発生を低減す
るバルブ駆動装置およびその始動を開始する方法を提供
する。 【解決手段】 アーマチャ20のリフト量をリング式セ
ンサ90により検知し、その検知信号に基づいてスター
ト時点からバルブボディ1が着座位置に保持されるまで
の励起回数あるいは時間を予測し、リング式センサ90
が出力する検知信号と、上記励起回数あるいは時間の予
測結果に基づいて選定される基準信号とを比較し、アッ
パコイル31およびロアコイル51に印加する電圧の印
加時間を制御する励起制御を行う。このため、バルブボ
ディ1を着座位置に保持したときバルブボディ1がシー
ト部に激突したり、アーマチャ本体21がアッパコア3
0に激突したりするのを防止することができる。したが
って、エンジン始動時において、打音が発生するのを低
減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関(以下、
「内燃機関」をエンジンという)の吸気弁あるいは排気
弁を電磁力により駆動するバルブ駆動装置およびその始
動を開始する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エンジンの吸気弁あるいは排
気弁を電磁力により駆動するバルブ駆動装置が知られて
いる。このようなバルブ駆動装置においては、吸気弁あ
るいは排気弁の開閉タイミングをエンジンの運転条件に
応じて吸気あるいは排気が良好に行われるように制御す
ることにより、エンジンの安定性向上、燃費の向上、あ
るいは排気エミッションを低減することが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来のバルブ駆
動装置としては、電磁力を発生するコイル部に無通電
時、バルブボディ1が半開きの位置になるように、バル
ブボディを弁閉方向に付勢する第1のスプリングと、バ
ルブボディを弁開方向に付勢する第2のスプリングとの
セット荷重が調整されているのが一般的である。
【0004】そこで、特開昭59−213913号公報
に開示されるバルブ駆動装置の始動を開始する方法にお
いては、エンジン始動時にバルブ開閉のための充分な起
磁力を得るため、ばね−質量系の固有振動を励起してい
る。すなわち、第1のスプリングと第2のスプリングと
を対向して設けたときの合成したスプリングの固有振動
数で、コイル部に通電、無通電を繰返して行い、バルブ
ボディを振動させて次第に振幅を大きくしている。そし
て、所定の作動位置、例えば着座位置にバルブボディを
保持している。
【0005】しかしながら、特開昭59−213913
号公報に開示されるバルブ駆動装置の始動を開始する方
法では、バルブボディを着座位置に保持したときバルブ
ボディがシート部に激突したり、可動子が電磁石に激突
したりして打音を発生するという問題があった。
【0006】本発明はこのような問題を解決するために
なされたものであり、エンジン始動時における打音の発
生を低減するバルブ駆動装置およびその始動を開始する
方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
バルブ駆動装置によると、バルブボディに接続される可
動子のリフト量を検知する検知手段と、この検知手段が
出力する検知信号に基づいてバルブボディが所定の位置
に保持されるタイミングを予測する保持タイミング予測
手段とを備えている。このため、エンジン始動時におい
て、バルブボディのリフト量が所定の基準値以上になっ
た場合、バルブボディが所定の位置に保持されるタイミ
ングを保持タイミング予測手段により予測し、第1およ
び第2のコイル部に交互に印加する電圧を制御すること
が可能である。これにより、バルブボディを着座位置に
保持したときバルブボディがシート部に激突したり、可
動子が第1あるいは第2の固定子に激突したりするのを
防止することができる。したがって、エンジン始動時に
おける打音の発生を低減することができる。
【0008】本発明の請求項2記載のバルブ駆動装置に
よると、保持タイミング予測手段は、エンジンの始動時
点からバルブボディが所定の位置に保持されるまでの励
起回数あるいは時間を予測する。例えば、上記励起回数
あるいは時間の予測結果に基づいて、バルブボディが所
定の位置に保持される前に検知手段が出力すると予測さ
れる信号を基準信号として選定し、この基準信号と検知
手段が出力する検知信号とを比較する。そしてその比較
結果から第1および第2のコイル部に印加する電圧の印
加時間を制御する励起制御を行うことにより、バルブボ
ディを着座位置に保持したときバルブボディがシート部
に激突したり、可動子が第1あるいは第2の固定子に激
突したりするのを確実に防止することができる。したが
って、エンジン始動時における打音の発生を確実に低減
することができる。ここで、上記の励起回数とは、第1
および第2の付勢手段とバルブボディおよび可動子とで
決定される固有振動数に同期した周波数で第1および第
2のコイル部に交互に電圧を印加する励起回数のことで
ある。
【0009】さらに、バルブボディにデポジットが付着
する等の外乱や経時変化等によりバルブ挙動が変化した
場合、例えばバルブボディが振動するときの振幅の増加
率を検知手段が出力する検知信号から算出する。そし
て、この算出結果に基づいてエンジンの始動時点からバ
ルブボディが所定の位置に保持されるまでの励起回数あ
るいは時間を予測することにより、励起制御を確実に行
うことが可能である。
【0010】本発明の請求項3記載のバルブ駆動装置の
始動を開始する方法によると、請求項1または2記載の
バルブ駆動装置の始動を開始する方法であって、第1お
よび第2の付勢手段とバルブボディおよび可動子とで決
定される固有振動数に同期した周波数で第1および第2
のコイル部に交互に電圧を印加し、検知手段により可動
子のリフト量を検知し、検知手段が出力する検知信号に
基づいてバルブボディが所定の位置に保持されるタイミ
ングを保持タイミング予測手段により予測し、保持タイ
ミング予測手段の予測に基づいて第1および第2のコイ
ル部に交互に印加する電圧を制御する。このため、バル
ブボディを着座位置に保持したときバルブボディがシー
ト部に激突したり、可動子が第1あるいは第2の固定子
に激突したりするのを防止することができる。したがっ
て、エンジン始動時において、打音の発生を低減するこ
とができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
複数の実施例を図面に基づいて説明する。 (第1実施例)本発明の第1実施例によるバルブ駆動装
置を図1〜図3に示す。第1実施例のバルブ駆動装置1
00は、エンジンの吸気弁を電磁力により駆動するバル
ブ駆動装置である。
【0012】図3に示すバルブボディ1は、エンジンの
燃焼室2に燃料を供給する吸気口3を所定のタイミング
で開閉制御される。バルブボディ1は、エンジンブロッ
ク4に形成される第1のスプリング収容室40に向けて
延長して形成されるステム11により軸方向上下に移動
する。またバルブボディ1は、軸方向の移動を案内する
バルブガイド5によりエンジンブロック4に対して摺動
自在に保持されている。
【0013】第1のスプリング収容室40内には、第1
の付勢手段としての第1のスプリング41およびスプリ
ング座42が収容されている。第1のスプリング41
は、一方の端部がスプリング座42に当接し、他方の端
部が第1のスプリング収容室40の内底面43に当接し
ている。スプリング座42はバルブボディ1のステム1
1の端部に固定されているので、第1のスプリング41
はバルブボディ1を弁閉方向に付勢している。
【0014】ハウジング6は、概略円筒形状の第1のハ
ウジング61と、概略円筒形状の第2のハウジング62
とからなり、第1のスプリング収容室40を形成するエ
ンジンブロック4の内壁に嵌め込まれ固定されている。
ハウジング6内には、アーマチャ20と、シャフト63
と、第1の固定子としてのアッパコア30と、第2の固
定子としてのロアコア50と、ストッパ80と、検知手
段としてのリング式センサ90とが収容されている。
【0015】アーマチャ20は、アーマチャ本体21と
アーマチャシャフト22とから構成される。アーマチャ
本体21は、アッパコア30とロアコア50との間に配
設され、円板状の鉄等の磁性体からなる。アーマチャシ
ャフト22は、一方の端部がアーマチャ本体21の略中
心部に嵌め込まれて接合されており、他方の端部がシャ
フトキャップ23を介してバルブボディ1のステム11
の端部に当接可能ならびにステム11の端部から離間可
能にバルブボディ1のステム11に接続されている。ア
ーマチャシャフト22は、複合磁性材のステンレス鋼か
らなり、公知の方法により作製されている。図2に示す
ように、アーマチャシャフト22は、溝部としてのテー
パ部22aが強磁性体であり、アーマチャ本体21側の
円柱部22bとバルブボディ1側の円柱部22cとが非
磁性体である。テーパ部22aは、軸方向斜めに形成さ
れており、大径側の一端が円柱部22bに接続され、小
径側の他端が円柱部22cに接続されている。テーパ部
22aの周囲には、リング式センサ90が設けられてい
る。
【0016】シャフト63は、一方の端部にフランジ部
64を有しており、他方の端部がアーマチャシャフト2
2の一方の端部に当接可能ならびにアーマチャシャフト
22の一方の端部から離間可能である。フランジ部64
は、後述する第2のスプリング71の他端に当接してい
る。ここで、アーマチャ20とシャフト63とは可動子
を構成している。
【0017】アッパコア30は、第1のハウジング61
に収容されており、鉄等の磁性体により形成されてい
る。アッパコア30の内部に第1のコイル部としてのア
ッパコイル31が巻回されている。アッパコイル31
は、通電されると、アッパコア30がアーマチャ本体2
1を吸引してアーマチャシャフト22がバルブボディ1
のステム11の端部から離間する方向、すなわち弁閉方
向にアーマチャ20およびシャフト63を移動させる電
磁力を発生する。
【0018】ロアコア50は、第2のハウジング62に
収容されており、アーマチャ本体21を挟んでアッパコ
ア30に対向して配設されている。ロアコア50は鉄等
の磁性体により形成されている。ロアコア50の内部に
第2のコイル部としてのロアコイル51が巻回されてい
る。ロアコイル51は、通電されると、ロアコア50が
アーマチャ本体21を吸引してアーマチャシャフト22
がバルブボディ1のステム11の端部に当接する方向、
すなわち弁開方向にアーマチャ20およびシャフト63
を移動させる電磁力を発生する。アッパコア30とロア
コア50との間にはストッパ80が配設されており、ス
トッパ80の厚みにより、アーマチャ20の移動量が規
制される。
【0019】リング式センサ90は、図2に示すよう
に、アーマチャシャフト22のテーパ部22aの周囲に
配設されており、コイル部91と磁気シールド部92と
から構成される。リング式センサ90は、図1に示すよ
うに、マイクロコンピュータを備えた制御装置120に
電気的に接続されている。リング式センサ90は、コイ
ル部91に通電されたときテーパ部22aに発生する渦
電流を感知し、この渦電流に変化が生じたとき渦電流の
変化に応じた電圧変化を制御装置120に出力する。リ
ング式センサ90のコイル部91に通電されると、テー
パ部22aは、大径側、すなわちコイル部91との距離
が小さいほど発生する渦電流が大きくなり、リング式セ
ンサ90の出力電圧、すなわち検知信号は小さくなる。
このため、リング式センサ90は、コイル部91とテー
パ部22aとの距離に応じて検知信号が変化する。した
がって、リング式センサ90は、アーマチャ20のリフ
ト量を検知することが可能な構成となっている。
【0020】図3に示すように、ハウジング6の反エン
ジンブロック側の端部にはスプリングキャップ7が嵌め
込まれ固定されている。スプリングキャップ7は有底筒
形状であって、スプリングキャップ7の内壁は第2のス
プリング収容室70を形成している。第2のスプリング
収容室70内には、第2の付勢手段としての第2のスプ
リング71およびシャフト63のフランジ部64が収容
されている。第2のスプリング71は、アーマチャ本体
21を挟んで第1のスプリング41に対向して配設され
ている。第2のスプリング71は、一方の端部がスプリ
ングキャップ7の内底面72に当接し、他方の端部がフ
ランジ部64に当接している。したがって、第2のスプ
リング71は、シャフト63がアーマチャシャフト22
に当接するとともに、アーマチャシャフト22がバルブ
ボディ1のステム11の端部に当接する方向にシャフト
63を付勢することにより、バルブボディ1を弁開方向
に付勢している。
【0021】図1に示すように、リング式センサ90が
接続される制御装置120は、振動発信器130および
スイッチ140に電気的に接続されている。必要な振動
数を発生する振動発信器130およびスイッチ140に
電気的に接続されている。スイッチ140は、増幅器1
50に電気的に接続されており、振動発信器130が発
生した振動を増幅器150に伝達することが可能であ
る。増幅器150は、バッテリ等のエネルギー源160
が接続されており、アッパコイル31およびロアコイル
51に電気的に接続されている。
【0022】上記の構成のバルブ駆動装置100におい
て、アッパコイル31およびロアコイル51に無通電
時、アーマチャ本体21がアッパコア30とロアコア5
0との略中間位置になるように、第1のスプリング41
および第2のスプリング71のセット荷重が調整されて
いる。このとき、バルブボディ1は、図3に示すように
半開きの状態にある。そして、エンジン動作中は、アッ
パコイル31とロアコイル51とが交互に通電されて弁
閉状態と弁開状態とを繰返す。
【0023】次に、バルブ駆動装置100の始動を開始
する方法について、図1および図4〜図7を用いて説明
する。 (1) エンジン始動時、図1に示すように、スタートの命
令入力110が制御装置120に入力され、制御装置1
20が振動発信器130を制御して振動発信器130が
発生した振動を増幅器150に伝達し、エネルギー源1
60のエネルギーが増幅器150により増幅される。そ
して、図5に示すように、スタート時点t0から励起制
御が開始され、図4に示すステップS11において、第
1および第2のスプリング41および71と、バルブボ
ディ1、アーマチャ20およびシャフト63とで決定さ
れる固有振動数に同期した周波数で、アッパコイル31
およびロアコイル51に電圧が印加される。このとき、
アッパコイル31およびロアコイル51には、図5に示
す振動周期Tの半分毎に交互に励起と解除が行われる。
【0024】(2) 図4に示すステップS12において、
図1に示すリング式センサ90によりアーマチャ20の
リフト量を検知する。そして、図4に示すステップS1
3において、リング式センサ90が出力する検知信号に
基づいて、図5に示すスタート時点t0からバルブボデ
ィ1が所定の位置に保持されるまでの励起回数あるいは
時間t1を予測する。制御装置120は、リング式セン
サ90が出力する検知信号に基づいてバルブボディ1が
所定の位置に保持されるタイミングを予測する保持タイ
ミング予測手段を構成しており、制御装置120に搭載
されるマイクロコンピュータにより励起回数あるいは時
間を予測する。
【0025】(3) 図4に示すステップS14において、
リング式センサ90が出力する検知信号Vと、上記励起
回数あるいは時間t1の予測結果に基づいて選定される
基準信号VTとを比較する。
【0026】ここで、基準信号VTの選定方法について
述べる。図6に示すように、時間t1において、図1に
示すアーマチャ本体21がアッパコア30に密着保持さ
れてバルブボディ1が着座位置に保持されるものとして
励起回数を7回と予測し、弁閉時の検知信号をV0
し、弁閉1回前の検知信号をV1としたとき、弁閉1回
前の検知信号V1より僅かに小さい検知信号を基準信号
Tとする。ここに、 VT=V0−k・ΔV ΔV=Vn−Vn-1(k>1.0) と定義される。すなわち、バルブボディ1が着座位置に
保持される前にリング式センサ90が出力すると予測さ
れる信号を基準信号VTとして選定する。
【0027】また、バルブボディ1の摺動抵抗の増大等
により、励起回数が増加した場合、ΔVが極めて小さく
なり、リング式センサ90が弁閉1回前の検知信号V1
を検知失敗する恐れがある。この場合、弁閉複数回前の
検知信号を用いて基準信号V Tを設定してもよい。
【0028】(4) 図4に示すステップS14において、 検知信号V>基準信号VT のとき、図4に示すステップS15において、アッパコ
イル31およびロアコイル51に印加する電圧の印加時
間を制御する励起制御を行うことにより、バルブボディ
1はシート部にソフトランディングを行い、アーマチャ
本体21はアッパコア30にソフトランディングを行
う。図5に示す時間t1直前に、アッパコイル31の印
加電圧、ならびにアッパコイル31を流れる電流が下が
っているのは上記の励起制御によるものである。この印
加時間は、外気温、エネルギー源の電圧、エンジン回転
数、負荷等により決定される。励起終了後の通常開閉制
御(図7)においても同様である。
【0029】また、 検知信号V≦基準信号VT のとき、図4に示すステップS11〜ステップS14を
繰返し、上記のを満たしたとき、図4に示すステップ
S15において、励起制御を行う。
【0030】上記(1)〜(4)の工程の励起制御を行うこと
により、バルブボディ1がシート部に激突したり、アー
マチャ本体21がアッパコア30に激突したりするのを
防止することができる。したがって、エンジン始動時に
おける打音の発生を低減することができる。そして、図
7に示すように、励起制御を終了し、開閉制御に移行す
る。開閉制御においては、アッパコイル31とロアコイ
ル51とが交互にタイミングよく通電され、第1および
第2のスプリング41および71の付勢力を利用して弁
閉状態と弁開状態とを繰返す。エンジン停止時において
は、アッパコイル31およびロアコイル51が無通電と
なり、バルブボディ1およびアーマチャ本体21は、図
1に示すように中立の状態になる。
【0031】以上説明した本発明の第1実施例において
は、アーマチャ20のリフト量をリング式センサ90に
より検知し、その検知信号に基づいてスタート時点t0
からバルブボディ1が着座位置に保持されるまでの励起
回数あるいは時間t1を予測し、リング式センサ90が
出力する検知信号Vと、上記励起回数あるいは時間t 1
の予測結果に基づいて選定される基準信号VTとを比較
し、アッパコイル31およびロアコイル51に印加する
電圧の印加時間を制御する励起制御を行う。このため、
バルブボディ1を着座位置に保持したときバルブボディ
1がシート部に激突したり、アーマチャ本体21がアッ
パコア30に激突したりするのを防止することができ
る。したがって、エンジン始動時における打音の発生を
低減することができる。
【0032】また第1実施励においては、アーマチャシ
ャフト22の軸方向斜めに強磁性体からなるテーパ部2
2aが形成され、テーパ部22aの周囲にリング式セン
サ90が設けられているので、このリング式センサ90
によりアーマチャ20の移動速度および位置を直接検知
することによってバルブ位置を正確かつ確実に検出する
ことができる。
【0033】さらに第1実施例においては、リング式セ
ンサ90を用いることにより、極めて簡単な構成のバル
ブ駆動装置100が得られ、製造コストを低減すること
ができるとともに耐久性を向上することができる。
【0034】(第2実施例)本発明の第2実施例のバル
ブ駆動装置の始動を開始する方法を図8および図9を用
いて説明する。図8に示す第2実施例は、図1に示す第
1実施例のバルブボディ1にデポジットが付着する等の
外乱や経時変化等によりバルブ挙動が変化した場合にお
けるバルブ駆動装置の始動を開始する方法であって、第
2実施例のバルブ駆動装置は、図1に示す第1実施例の
バルブ駆動装置100と同一構成であるので、説明を省
略する。
【0035】図8に示すステップS21において、アッ
パコイルおよびロアコイルに図9に示す振動周期Tの半
分毎に交互に電圧が印加され、図8に示すステップS2
2において、アーマチャのリフト量をリング式センサに
より検知する。第2実施例においては、バルブボディに
デポジットが付着する等の外乱や経時変化等によりバル
ブ挙動が変化し、励起回数と予め選定されている基準信
号との間にずれが生じている恐れがある。そこで、図8
に示すステップS23において、バルブボディが振動す
るときの振幅の増加率をリング式センサが出力する検知
信号から算出し、この算出結果に基づいて、図8に示す
ステップS24において、図9に示すスタート時点t0
からバルブボディが着座位置に保持されるまでの励起回
数あるいは時間t1を予測する。
【0036】ここで、振幅増加率の算出方法、ならびに
励起回数あるいは時間t1の予測方法について述べる。
図9に示すように、時間t1において、アーマチャ本体
がアッパコアに密着保持されてバルブボディが着座位置
に保持されるものとして励起回数を7回と予測し、弁閉
時の検知信号をV0とし、弁閉1回前の検知信号をV1
し、弁閉2回前の検知信号をV2とし、弁閉3回前の検
知信号をV3とし、弁閉4回前の検知信号をV4としたと
き、リング式センサが出力する検知信号からV3/V4
2/V3、V1/V2等の振幅増加率を算出する。そし
て、例えばV4等の所定の検知信号と振幅増加率とから
弁閉時の検知信号V0が検知されるときの励起回数ある
いは時間t1を予測する。
【0037】そして、図8に示すステップS25におい
て、アッパコイルおよびロアコイルに印加する電圧の印
加時間を補正する励起制御を行うことにより、バルブボ
ディはシート部にソフトランディングを行い、アーマチ
ャ本体はアッパコアにソフトランディングを行う。この
印加時間は、外気温、エネルギー源の電圧、エンジン回
転数、負荷等により決定される。励起終了後の通常開閉
制御(図7)においても同様である。
【0038】第2実施例においては、バルブボディにデ
ポジットが付着する等の外乱や経時変化等によりバルブ
挙動が変化した場合、バルブボディが振動するときの振
幅の増加率を検知手段が出力する検知信号から算出す
る。そして、この算出結果に基づいて、スタート時点t
0からバルブボディが所定の位置に保持されるまでの励
起回数あるいは時間t1を予測することにより、励起制
御を確実に行うことが可能である。
【0039】以上説明した本発明の複数の実施例では、
アーマチャ本体がアッパコアに密着保持されてバルブボ
ディが着座位置に保持されるものとして説明したが、ア
ーマチャ本体がロアコアに密着保持されてバルブボディ
が弁開位置に保持される場合においては、弁閉位置が初
期位置であることが望ましいため、励起制御を行った
後、弁開位置から弁閉位置にしておくことが必要であ
る。ただし、エンジン制御装置が気筒判別を終了してお
り、エンジン制御装置からバルブ駆動装置へのスタート
の命令入力が弁開指示となっている場合においてはその
限りでない。
【0040】上記複数の実施例では、吸気弁を電磁力に
より駆動するバルブ駆動装置に本発明を適用したが、排
気弁を電磁力により駆動するバルブ駆動装置に適用可能
であることはいうまでもない。
【0041】また、4気筒、16バルブエンジン(1気
筒当り、吸気弁2個、排気弁2個)に本発明を適用した
場合、バルブ駆動装置は16個必要となり、励起制御時
にアッパコアおよびロアコアに流れる電流値は開閉制御
時にアッパコアおよびロアコアに流れる電流値に比べて
極めて大きくなる。例えば、DC/DCインバータを用
いてバッテリ電圧を昇圧し、この昇圧した電圧をバルブ
駆動電圧として使用する場合、16個のバルブ駆動装置
を同時に励起制御するには16個分の能力のDC/DC
インバータが必要であり、回路スケールが極めて大きく
なり、コストアップに繋がる。さらに、打音が16個同
時に発生するので好ましくない。したがって、16個同
時に励起制御を行うのではなく、シリーズに励起制御を
行うのが望ましい。シリーズに励起制御を行う場合、シ
リーズの順序および間隔はエンジンヘッド特性等を考慮
して決定するのが望ましい。
【0042】また、アフターファイヤやバックファイヤ
を防止するため、励起制御が全て完了した後、エンジン
の燃料噴射および点火を開始するのが望ましい。なお、
従来型のエンジンにおいては、スタータによるクランキ
ング時に励起制御を行うのが望ましく、さらに車両停止
時にエンジンが自動停止するエコラン型のエンジンにお
いては、モータによりクランクを回し始めて暗騒音が発
生した後、励起制御を行うのが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるバルブ駆動装置を示
すブロック図である。
【図2】図2のII部分拡大図である。
【図3】本発明の第1実施例によるバルブ駆動装置を示
す縦断面図である。
【図4】本発明の第1実施例の励起制御を説明するため
のフロー図である。
【図5】本発明の第1実施例の励起制御において、アッ
パコイルおよびロアコイルに印加する電圧、ならびにア
ッパコイルおよびロアコイルに流れる電流と時間との関
係を示す特性図である。
【図6】本発明の第1実施例の励起制御におけるバルブ
ボディの変位と時間との関係を示す特性図である。
【図7】本発明の第1実施例の励起制御および開閉制御
におけるバルブボディの変位と時間との関係を示す特性
図である。
【図8】本発明の第2実施例の励起制御を説明するため
のフロー図である。
【図9】本発明の第2実施例の励起制御におけるバルブ
ボディの変位と時間との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 バルブボディ 4 エンジンブロック 6 ハウジング 11 ステム 20 アーマチャ(可動子) 21 アーマチャ本体 22 アーマチャシャフト 22a テーパ部 30 アッパコア(第1の固定子) 31 アッパコイル(第1のコイル部) 41 第1のスプリング(第1の付勢手段) 50 ロアコア(第2の固定子) 51 ロアコイル(第2のコイル部) 63 シャフト(可動子) 71 第2のスプリング(第2の付勢手段) 90 リング式センサ(検知手段) 100 バルブ駆動装置 120 制御装置(保持タイミング予測手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の吸気弁あるいは排気弁のバル
    ブボディに接続され、磁性体からなる本体を有する可動
    子と、 前記本体を吸引して前記バルブボディおよび可動子を弁
    閉方向に移動させる電磁力を発生する第1のコイル部を
    有する第1の固定子と、 前記本体を挟んで前記第1の固定子に対向して配設さ
    れ、前記本体を吸引して前記バルブボディおよび可動子
    を弁開方向に移動させる電磁力を発生する第2のコイル
    部を有する第2の固定子と、 前記バルブボディあるいは可動子を弁閉方向に付勢する
    第1の付勢手段と、 前記本体を挟んで前記第1の付勢手段に対向して配設さ
    れ、前記バルブボディあるいは可動子を弁開方向に付勢
    する第2の付勢手段と、 前記可動子のリフト量を検知する検知手段と、 前記検知手段が出力する検知信号に基づいて、前記バル
    ブボディが所定の位置に保持されるタイミングを予測す
    る保持タイミング予測手段と、 を備えることを特徴とするバルブ駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記保持タイミング予測手段は、前記内
    燃機関の始動時点から前記バルブボディが所定の位置に
    保持されるまでの励起回数あるいは時間を予測すること
    を特徴とする請求項1記載のバルブ駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のバルブ駆動装置
    の始動を開始する方法であって、 前記第1および第2の付勢手段と前記バルブボディおよ
    び可動子とで決定される固有振動数に同期した周波数
    で、前記第1および第2のコイル部に交互に電圧を印加
    する工程と、 前記検知手段により前記可動子のリフト量を検知する工
    程と、 前記検知手段が出力する検知信号に基づいて、前記バル
    ブボディが所定の位置に保持されるタイミングを前記保
    持タイミング予測手段により予測する工程と、 前記保持タイミング予測手段の予測に基づいて、前記第
    1および第2のコイル部に交互に印加する電圧を制御す
    る工程と、 を含むことを特徴とするバルブ駆動装置の始動を開始す
    る方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009299686A (ja) * 2008-06-10 2009-12-24 Man Diesel Se 内燃エンジン内のガス交換バルブ用バルブ制御装置

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