JP2000129280A - 硬質非晶質炭素分散複合材料 - Google Patents

硬質非晶質炭素分散複合材料

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JP2000129280A
JP2000129280A JP10303832A JP30383298A JP2000129280A JP 2000129280 A JP2000129280 A JP 2000129280A JP 10303832 A JP10303832 A JP 10303832A JP 30383298 A JP30383298 A JP 30383298A JP 2000129280 A JP2000129280 A JP 2000129280A
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英男 太刀川
Hiroyuki Mori
広行 森
Masaki Kajino
正樹 梶野
Kenichi Suzuki
憲一 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低摩擦化及び耐摩耗性に優れた硬質非晶質炭
素分散複合材料を提供すること。 【解決手段】 樹脂系材料、金属系材料、セラミックス
系材料等の各種材料基材に、粉末状の硬質非晶質炭素
(ダイヤモンドライクカーボン)を2%以上分散配合
し、所定の工程を経て材料を作製する。得られた硬質非
晶質炭素分散複合材料は、分散配合されている硬質非晶
質炭素が低摩擦係数及び優れた耐摩耗性を有しているこ
とから、この複合材料の摩擦係数を低くすることがで
き、また耐摩耗性の向上をも図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬質非晶質炭素
(ダイヤモンドライクカーボン)を分散させた複合材料
に関し、更に詳しくは、各種樹脂系材料、金属系材料若
しくはセラミックス系材料による摺動・被摺動材料の低
摩擦・耐摩耗性の向上、耐焼きつき性の改善、或いは相
手材料の摩耗低減等に寄与する硬質非晶質炭素(DL
C)分散複合材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、軸受け材料や機械部品の摺動部品
には、様々な複合材料が用いられているが、これらには
耐摩耗性や低摩擦化等の特性が求められている。例え
ば、樹脂材料の低摩擦化を図るために、ポリアミド或い
はポリイミド等に、テフロン(登録商標、デュポン社
製)の商品名で知られるテトラフルオロエチレン或いは
グラファイトを主成分とする分散材を配合する試みがな
されている。また、ポリアミド或いはポリイミド等に、
強化材としてアルミナやガラス繊維等を分散させ、耐摩
耗性を向上させたものが知られている。
【0003】また、NiやFeメッキは、耐摩耗性に優
れたものとして知られており、これを低摩擦化するため
に、テフロン、グラファイト或いは2硫化モリブデンを
配合したものがある。更に、軸受けメタルの耐焼きつき
性を向上させるために鉛を配合したものがあるが、環境
に与える影響を考慮し、鉛の代替品として錫、テフロ
ン、グラファイト或いは2硫化モリブデンを配合したも
のが知られている。
【0004】また、樹脂材料や金属材料の他に、硬質な
材料として、セラミックス材料が知られている。セラミ
ックス材料は、材料自身の耐摩耗性は優れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、複合材
料の分散材のうち低摩擦係数を示すものとして挙げた
錫、鉛等の軟質金属や2硫化モリブデン、グラファイト
等の層状の無機化合物やテフロン等の有機化合物等は、
低せん断性のため、耐摩耗性が十分に得られないものと
なっている。
【0006】また、複合材料の分散材のうち耐摩耗性を
示すものとして挙げたアルミナ、炭化珪素、ガラス等の
無機系の粒子や繊維状のもの等は、複合材料の硬度や強
度の向上を図ることはできるが、相手材料への攻撃性が
増してしまうことから、摩擦係数を低くすることができ
ないものとなっている。
【0007】また更に、セラミックス材料は硬質である
が故に、材料自身の耐摩耗性は優れているものの、相手
攻撃性が高いことから、相手材料の摩耗量が大幅に多い
ものとなっている。
【0008】つまり、樹脂系材料、金属材料又はセラミ
ックス材料等のいずれの材料においても、低摩擦係数及
び優れた耐摩耗性を有しているものが見つかっていない
ことはもちろん、その材料に低摩擦係数及び優れた耐摩
耗性を付与することができる分散材も現在のところ見つ
かっていない。
【0009】本発明の解決しようとする課題は、低摩擦
化及び耐摩耗性に優れ、摺動部材或いは被摺動材料とし
て用いた場合に相手材料の摩耗低減が図られた硬質非晶
質炭素分散複合材料を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の硬質非晶質炭素分散複合材料は、HV硬度
で1000以上の粉末状の硬質非晶質炭素を、樹脂系材
料、金属系材料若しくはセラミックス系材料に分散させ
たことを要旨とするものである。
【0011】「樹脂系材料」の好適な材料としては、ポ
リアセタール、ポリイミド、ポリアミド、フェノール樹
脂又は合成ゴム等が挙げられる。これら樹脂材料は一般
的に硬度が低く、摺動部材或いは被摺動部材として用い
た場合、相手材料への攻撃性は低いものの材料の劣化が
激しいものとなっている。そこで、これら樹脂材料にD
LCを分散配合すると、硬度が高くなり、しかも相手材
料への攻撃性も低くすることができ、優れた材料とな
る。
【0012】また、「金属系材料」としては、Ni、F
e、Cu、Al、Sn系の1種以上の合金系の粉末成形
体乃至それらの金属の1種以上の金属をベースとするメ
ッキ膜等が好適なものとして用いることができる。「セ
ラミックス材料」としては、Al、TiO、S
iO、TiN、CrN、SiC、Siの1種以
上からなる焼結体乃至それらのセラミックスの1種以上
のセラミックスをベースとした膜が好適なものとして用
いることができる。金属系材料及びセラミックス系材料
は硬度が高いものの、相手材料への攻撃性が高く、摩擦
係数が高いものとなっている。これらの材料にDLCを
分散配合すると、低摩擦化が図れ、相手材料への攻撃性
が低くなり、しかも硬度を高くすることができ、優れた
材料となる。
【0013】この場合に、「粉末状の硬質非晶質炭素」
の構成元素としては、炭素を主成分とし、これ以外に水
素又は窒素の1種以上及び金属、或いはその他不可避成
分(酸素、アルゴン、塩素等)を含むものであってもよ
い。更に好ましくは、配合比率が炭素35〜100at
%で水素が0〜65at%の範囲にあるものが良い。ま
た、硬度については、HV1000以上であることが好
ましく、HV1000以下の場合には十分な耐摩耗性等
の特性を発揮することができない。
【0014】ちなみに、従来の硬質非晶質炭素は膜とし
て得られたものであったが、本発明では分散材として用
いるために、粉末状である必要がある。この「粉末状の
硬質非晶質炭素」の作製方法は特に限定はないが、既に
本出願人によって出願されており、その具体的な方法と
しては、まず上述の炭素を主成分とする配合成分の混合
ガスを所定の温度範囲で放電反応を起こし、生成物を炭
化物との接着性が低い基材の受器上に堆積させる。そし
て、この堆積時に生成物は膜状に付着した後、基材から
自然剥離するので容易に粉末状として回収することがで
きる。
【0015】また、「粉末状の硬質非晶質炭素」の分散
量は、低摩擦化及び耐摩耗性が得られれば特に限定はさ
れないが、好ましくは2vol%以上がよい。2vol
%以下の場合、所期する効果が得られにくく、摺動特性
の向上を図ることができない傾向にある。
【0016】更に、本発明の硬質非晶質炭素分散複合材
料の作製工程は、硬質非晶質炭素(DLC)の構造を維
持できる温度範囲で行われれば特に限定されるものでは
ないが、DLCの生成温度が100〜800℃であるこ
とから、800℃以下で作製されることが好ましい。
【0017】この作製工程における温度範囲は、金属材
料或いはセラミックス材料を母材として用いる場合に、
特に留意する必要がある。金属材料のうちAl等比較的
融点の低いものもあるが、一般的に金属材料を母材とし
て作製する場合には冷間加工或いは温間加工等を用いる
ことが好ましい。また、セラミックス材料を用いる場合
の作製方法の一例としては、ゾル・ゲル法を用いて、こ
れらにDLC粉末を配合し焼結させる方法が挙げられる
が、この際の温度はDLCの構造が維持できる範囲でな
ければならない。
【0018】樹脂材料を用いて作製する場合もDLCの
構造が維持できる範囲で作製する必要があるが、例えば
ポリアセタール、ポリイミド、ポリアミド等の熱可塑性
樹脂を用いて作製する場合の一例としては、母材となる
樹脂及び分散材(DLC)を混合撹拌した後、この混合
物を押し出し機で加熱混練し、線状に押し出し、これを
粉砕機でペレット状にして硬質非晶質炭素分散複合材料
を得る方法が挙げられる。そして、この材料を射出成形
機にて所定の形状にすればよい。
【0019】また、樹脂材料としてフェノール樹脂等の
熱硬化性樹脂を用いて作製する場合の一例としては、メ
タノールで希釈した熱硬化性樹脂溶液に粉末状のパラフ
ィンワックスと分散材(硬質非晶質炭素)を混合撹拌し
た後、この溶液を乾燥させてから圧縮成形して、所定の
形状の硬質非晶質炭素分散複合材料を得る方法が挙げら
れる。
【0020】本発明による硬質非晶質炭素分散複合材料
によれば、樹脂系材料、金属系材料若しくはセラミック
ス系材料等を母材として、これに低摩擦係数を示し、か
つ耐摩耗性に優れた粉末状の硬質非晶質炭素(ダイヤモ
ンドライクカーボン)を分散配合したものであるから、
低摩擦化、耐摩耗性の向上が図れた複合材料を提供する
ことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を詳細に説
明する。まず最初に、粉末状の硬質非晶質炭素(DL
C)の作製方法としては、原料ガス中で放電反応によっ
て得られる生成物を、硬質非晶質炭素粉末と接着性の低
い銅等に堆積させて行った。その原料ガスの組成として
は、アルゴンガス1000cc/min、メタンガス1
00cc/min、テトラメチルシラン6cc/min
とし、放電電圧300V、放電電流1Aで、直流のグロ
ー放電処理を4時間行った。こうして、粒径50μm以
下の粉末状DLCを得た。
【0022】(実施例1)実施例1は本発明の供試サン
プルのうち母材として熱可塑性樹脂を用いたものであ
る。その作製方法としては、まず、ポリイミドに上述の
DLCを10vol%になるように混合したものを11
0℃で200kg/cmの加圧力で予備焼成したタブ
レット状として、120℃に予熱したものを240℃の
金型で加圧力300kg/cmで20分間圧縮成形し
て、直径30mm、高さ30mmの円柱状のDLC分散
ポリイミド成形品を得て、これを実施例1とした。
【0023】この本発明品(実施例1)を評価するため
に、比較例1としてポリイミドに10vol%のテフロ
ンを分散させて円柱状に成形したものと、比較例2とし
てポリイミド単体を円柱状に成形したものとをそれぞれ
作製した。
【0024】本発明品(実施例1)及び比較品(比較例
1及び2)を評価するために、ボールオンディスク試験
を行い、摺動特性を調べた。この試験は、大気中におい
て、無潤滑で行い、その測定条件としては、摺動速度を
0.2m/sec、荷重を2N、摺動時間を30分とし
た。また、滑り距離は約500mで、相手材はSUJ2
(軸受け鋼)を用いた。
【0025】表1は、この測定結果を示したものである
が、実施例1は比較品(比較例1及び2)に比べて、摩
耗量、相手攻撃性、摩擦係数のいずれも低い値を示して
おり、極めて優れた結果が得られた。
【0026】
【表1】
【0027】これに対して、ポリイミド単体である比較
例2が実施例1に劣ることはもちろんであるが、テフロ
ンを配合した比較例1は、相手攻撃性及び摩擦係数につ
いては、ある程度向上させることができるものの、分散
材であるテフロンの耐摩耗性が劣ることから、その配合
によって材料の耐摩耗性を劣化させてしまっている。
【0028】以上の結果から、DLCを熱可塑性樹脂に
配合することで優れた摺動特性を得られることが分かっ
た。
【0029】(実施例2)次に、実施例2は本発明の供
試サンプルのうち母材として熱硬化性樹脂を用いたもの
であるが、実施例2の作製方法としては、熱硬化性樹脂
であるフェノール樹脂に、実施例1で作製したものと同
様のDLCを5vol%配合した。この混合物を粉末成
形可能な顆粒体に造粒して、常温で加圧成形した後、2
00℃で加熱硬化し、直径30mm、高さ30mmの円
柱状のDLC分散フェノール樹脂成形品を作製し、実施
例2とした。
【0030】この実施例2を評価するために、比較例3
としてフェノール樹脂にアルミナを10vol%分散さ
せ円柱状に成形したものと、比較例4としてフェノール
樹脂単体を円柱状に成形したものを作製した。また、こ
れら本発明品(実施例2)及び比較品(比較例3及び
4)の評価は、ボールオンディスク試験により、実施例
1の場合と同様の測定条件で行った。
【0031】表2は、本発明品(実施例2)及び比較品
(比較例3及び4)のボールオンディスク試験の測定結
果を示したものである。この表から実施例2は、摩耗
量、相手攻撃性、摩擦係数のいずれも、比較品(比較例
3及び4)に比べて低い値を示しており、極めて優れた
摺動特性を示すことが分かる。
【0032】
【表2】
【0033】これに対して、比較例3はアルミナが配合
されていることから強度が向上されて、耐摩耗性につい
ては、ある程度の成果が得られるものの、相手攻撃性及
び摩擦係数については、その配合により逆に性能の低下
を招くことになっている。比較例4はフェノール樹脂の
単体であることから、摩耗量、相手攻撃性、摩擦係数の
いずれも高い値を示し、摺動特性が得られないものとな
っている。
【0034】以上のことから、熱硬化性樹脂にDLCを
分散させた場合においても、優れた摺動特性を付与でき
ることが分かった。
【0035】(実施例3)次に、実施例3は本発明の供
試サンプルのうち母材として金属材料を用いたものであ
るが、その実施例3の作製方法としては、まず、メッキ
浴の中に、硫酸ニッケル(NiSO・6HO)を2
40g/l、塩化ニッケル(NiCl・6HO)を
45g/l、ホウ酸(HBO)を30g/l、亜リ
ン酸(HPO)を15g/l、DLC粉末を50g
/l入れる。この場合のDLC粉末はボールミルで粉砕
し、平均粒径を0.5μmとしている。
【0036】このとき、DLC粉末は、予めエチルアル
コールを加えたイオン交換水で練り込んでおき、メッキ
浴との濡れ性を高めておくとよい。更に、必要に応じ
て、ノニオン系界面活性剤(例えば、商品名「FC−1
70」:住友スリーエム(株)製等)を0.1g/l程
度配合してもよい。ここで、ノニオン系界面活性剤を配
合してもDLCの共析量には大きな影響を与えることは
ない。
【0037】このメッキ浴のpHは2.5〜3.0の範
囲に、浴温は50℃に、陰極電流密度は5A/dcm
に固定して行った。浴の撹拌はエアを用いると、DLC
が分離浮遊するので、マグネティックスターラーを用い
た。
【0038】メッキ基板には、A2017材を脱脂、ア
ルカリエッチング、硝酸デスマットした後、亜鉛置換処
理を2回行ったものを用いた。そして、100μm厚程
度にメッキ処理した後、エメリー研磨、アルミナ研磨、
バフ研磨により表面粗さR0.5μm以下に仕上げ
た。
【0039】こうして得られた複合皮膜のP含有量は約
10wt%、DLCの分散量は4vol%、硬度はHV
500前後であった。また、この皮膜の構造をX線回折
によって調べたところブロードな回折しか得られないこ
とから、非晶質な構造となっていることが確認できた。
【0040】また、この本発明品(実施例3)を評価す
るための比較品として、Ni−Pメッキのみのものを作
製し、これを比較例5とした。また、これら本発明品
(実施例3)及び比較品(比較例5)の評価は、ボール
オンディスク試験により、実施例1の場合と同様の測定
条件で行った。
【0041】表3は、本発明品(実施例3)及び比較品
(比較例5)のボールオンディスク試験の測定結果を示
したものである。この表から実施例3は、摩耗量、相手
攻撃性、摩擦係数のいずれも、比較品(比較例5)に比
べて低い値を示しており、極めて優れた摺動特性を示す
ことが分かる。
【0042】
【表3】
【0043】これに対して、比較例5は分散材が何も配
合されていないことから、摩耗量、相手攻撃性、摩擦係
数のいずれも、実施例3より高い値を示しており、摺動
特性がほとんど得られないものとなった。
【0044】以上のことから、金属材料にDLC粉末を
分散させた複合材料においても、その摺動特性を飛躍的
に向上させることができることが分かる。
【0045】本発明は、上記した実施例に何等限定され
るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々
の改変が可能である。例えば、上記実施例は分散材を配
合する母材に、樹脂系材料或いは金属系材料を用いて説
明したが、これらに限定されず、セラミックス系材料等
を用いて作製してもよい。
【0046】また、上記実施例で用いた硬質非晶質炭素
に限らず、粉末状の硬質非晶質炭素であれば、その粒径
等は何等制限されるものではない。また硬度も製造条件
によって調整可能である。
【0047】
【発明の効果】本発明に係る硬質非晶質炭素分散複合材
料によれば、各種樹脂系材料、金属系材料若しくはセラ
ミックス系材料を母材として、これに硬質非晶質炭素
(ダイヤモンドライクカーボン)粉末を分散配合したも
のであるから、複合材料の低摩擦化、耐摩耗性の向上、
耐焼きつき性の改善等を図ることができる。
【0048】この硬質非晶質炭素分散複合材料を軸受け
材料や機械部品の摺動部材に用いれば、材料自身の劣化
防止はもちろん、相手材料の摩耗低減をも図ることがで
きることから、長期にわたって使用することができ、し
かも摩擦係数が低いことから、発熱も少なく安全に使用
することができる。このことから、本発明品はエンジン
やパワーステアリングの各種軸受け等の様々な箇所で効
果を発揮することができるものであり、産業上極めて有
用性の高い発明である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 103:02 145:04 149:00 125:10 125:26) C10N 30:06 50:08 (72)発明者 梶野 正樹 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 鈴木 憲一 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 4G046 CB00 CB08 CB10 CC10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 HV硬度で1000以上の粉末状の硬質
    非晶質炭素を、樹脂系材料、金属系材料若しくはセラミ
    ックス系材料に分散させたことを特徴とする硬質非晶質
    炭素分散複合材料。
  2. 【請求項2】 前記樹脂系材料が、ポリアセタール、ポ
    リイミド、ポリアミド、フェノール樹脂若しくは合成ゴ
    ムであって、前記硬質非晶質炭素の粉末が2vol%以
    上配合されていることを特徴とする請求項1に記載され
    る硬質非晶質炭素分散複合材料。
  3. 【請求項3】 前記金属系材料が、Ni、Fe、Cu、
    Al、Sn系の1種以上の合金系の粉末成形体乃至それ
    らの金属の1種以上の金属をベースとするメッキ膜であ
    って、前記硬質非晶質炭素の粉末が2vol%以上配合
    されていることを特徴とする請求項1に記載される硬質
    非晶質炭素分散複合材料。
  4. 【請求項4】 前記セラミックス系材料が、Al
    、TiO、SiO 、TiN、CrN、Si
    C、Siの1種以上からなる焼結体乃至それらの
    セラミックスの1種以上のセラミックスをベースとした
    膜であって、前記硬質非晶質炭素の粉末が2vol%以
    上配合されていることを特徴とする請求項1に記載され
    る硬質非晶質炭素分散複合材料。
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