JP2000129065A - 水膨潤性組成物およびその製法 - Google Patents

水膨潤性組成物およびその製法

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JP2000129065A
JP2000129065A JP11230127A JP23012799A JP2000129065A JP 2000129065 A JP2000129065 A JP 2000129065A JP 11230127 A JP11230127 A JP 11230127A JP 23012799 A JP23012799 A JP 23012799A JP 2000129065 A JP2000129065 A JP 2000129065A
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Nobuyuki Harada
信幸 原田
Toshimasa Kitayama
敏匡 北山
Teruyuki Kanto
照幸 神頭
Yasuhisa Nakajima
康久 中嶋
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性に優れ、塩水をすばやく吸収し膨潤で
き、しかも残存アクリル酸量が低減された水膨潤性組成
物を提供する。またそのような水膨潤性組成物を安価に
かつ簡便に作る方法を提供する。 【解決手段】 アクリル酸を主成分とする単量体を重合
して得られるポリアクリル酸と、1級および/または2
級のアミノ基含有水膨潤性架橋重合体とを含有してな
り、かつ残存アクリル酸量が500ppm以下であるこ
とを特徴とする水膨潤性組成物により達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水膨潤性組成物に
関するものである。更に詳しくは、残存アクリル酸量が
著しく低減され、塩水吸収倍率に優れた水膨潤性組成物
およびその製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、紙オムツや生理用ナプキン、いわ
ゆる失禁パット等の衛生材料には、その構成材として、
体液を吸収させることを目的とし、いわゆる吸水性ポリ
マーが幅広く使用されている。上記の吸水性ポリマーと
しては、例えば、ポリアクリル酸部分中和物架橋体、澱
粉−アクリル酸グラフト重合体の加水分解物、酢酸ビニ
ル−アクリル酸エステル共重合体ケン化物、アクリロニ
トリル共重合体若しくはアクリルアミド共重合体の加水
分解物又はこれらの架橋体等が知られている。
【0003】しかし、これら従来知られている吸水性ポ
リマーは電解質を含む水性液体に対しては吸収倍率が著
しく低下するためにその適用範囲が限られ、塩水を吸収
し膨潤できる安全な塩水吸収剤が嘱望されていた。この
ような問題点を解決するためにWO98/24832号
公報ではポリアクリル酸架橋体とポリジアリルジメチル
アンモニウムヒドロキシド架橋体とからなる塩水を吸収
する吸水剤が提案されているがこの場合、ポリアクリル
酸架橋体とポリジアリルジメチルアンモニウムヒドロキ
シド架橋体とが別々の粒子として存在するため、その塩
水吸収速度が遅くまたポリアクリル酸架橋体中の残存ア
クリル酸量が多いという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点に鑑みなされたものであり、その課題は、安全性
に優れ、塩水をすばやく吸収し膨潤でき、しかも残存ア
クリル酸量が低減された水膨潤性組成物を提供すること
にある。またそのような水膨潤性組成物を安価にかつ簡
便に作る方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成できる新規な水膨潤性組成物およびその製法につ
いて鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち本
発明は、アクリル酸を主成分とする単量体を重合して得
られるポリアクリル酸と、1級および/または2級のア
ミノ基含有水膨潤性架橋重合体とを含有してなり、かつ
残存アクリル酸量が500ppm以下であることを特徴
とする水膨潤性組成物(第1発明)およびアクリル酸を
主成分とする単量体を水溶液重合して得られる含水ゲル
状ポリアクリル酸に、1級および/または2級のアミノ
基含有水膨潤性架橋重合体を添加、混合し、残存アクリ
ル酸量が500ppm以下の水膨潤性組成物を製造する
方法(第2発明)である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明において、アクリル酸を主成分とする単量
体を重合して得られるポリアクリル酸は、アクリル酸単
独あるいはアクリル酸と共重合可能な単量体および/ま
たは架橋剤を重合して得ることができる。
【0007】アクリル酸と共重合可能な単量体の具体例
としては、アクリル酸塩;メタアクリル酸、エタアクリ
ル酸、クロトン酸、ソルビン酸、マレイン酸、イタコン
酸、けい皮酸、それらの塩およびそれらの無水物;ビニ
ルスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン
酸、ビニルトルエンスルホン酸、2−(メタ)アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)
アクリロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロ
イルプロパンスルホン酸などのスルホン酸基含有単量体
およびそれらの塩;2−ヒドロキシエチルアクリロイル
ホスフェート、2−ヒドロキシエチルメタクリロイルホ
スフェート、フェニル−2−アクリロイロキシエチルホ
スフェート、ビニルリン酸などのリン酸基を含有する重
合性単量体およびそれらの塩;メチル( メタ) アクリレ
ート、エチル( メタ) アクリレート、メトキシポリエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコールモノ(メタ)アクリレートなどの不飽和カルボ
ン酸(アクリル酸、メタアクリル酸、エタアクリル酸、
クロトン酸、ソルビン酸、マレイン酸、イタコン酸、け
い皮酸など)のアルキルまたはアルキレンオキシドエス
テル類;スチレンなどの芳香族ビニル炭化水素;エチレ
ン、プロピレン、ブテンなどの脂肪族ビニル炭化水素;
アクリロニトリルなどの不飽和ニトリル類;アクリルア
ミド、メタアクリルアミドなどの不飽和アミド類などが
挙げられる。
【0008】本発明では単量体はアクリル酸を主成分と
するものであり、単量体の少なくとも50モル%がアク
リル酸である。アクリル酸とアクリル酸塩とを併用する
場合、その合計量の少なくとも50モル%がアクリル酸
であることが好ましく、少なくとも80モル%がアクリ
ル酸であることがより好ましく、100モル%がアクリ
ル酸であるのが最も好ましい。
【0009】同様に、共重合性単量体が酸基を有する単
量体の場合はその少なくとも50モル%が酸の形である
ことが好ましく、少なくとも80モル%が酸の形である
ことがより好ましく、100モル%が酸の形で使用され
るのが最も好ましい。また共重合性単量体の量はアクリ
ル酸およびその塩の合計量に対して0〜30モル%の範
囲が好ましい。本発明においてポリアクリル酸は、水不
溶性の架橋ポリアクリル酸であることが好ましく、本発
明において用いられる架橋剤としては、アクリル酸と共
重合可能な少なくとも2個の重合性二重結合を有する化
合物(1)、少なくとも1個の重合性二重結合を有しか
つカルボン酸と反応性の官能基を少なくとも1個有する
化合物(2)、カルボン酸と反応性の官能基を少なくと
も2個有する化合物(3)が挙げられる。
【0010】化合物(1)の具体例としては以下のもの
が挙げられる。例えば、N,N′−メチレンビス(メ
タ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メ
タ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレー
ト、グリセリンアクリレートメタクリレート、エチレン
オキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリト−ルテトラ(メタ)アク
リレ−ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アク
リレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシ
アヌレート、トリアリルホスフェート、トリアリルアミ
ン、ポリ(メタ)アリロキシアルカン、ジビニルベンゼ
ン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、ジビニルナ
フタレン、ジビニルエーテル、ジビニルケトン、トリビ
ニルベンゼン、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネートなど。
【0011】化合物(2)の例としては、たとえばグリ
シジル(メタ)アクリレートのような一分子中にエポキ
シ基と重合性二重結合を有する化合物;N−メチロール
(メタ)アクリルアミドのような一分子中にヒドロキシ
基と重合性二重結合を有する化合物;N,N,N−トリ
メチル−N−(メタ)アクリロイオキシエチルトリメチ
ルアンモニウムクロライド、N,N,N−トリエチル−
N−(メタ)アクリロイオキシエチルトリメチルアンモ
ニウムクロライド、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノ
エチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、ア
リルアミン、ビニルピリジンのような1〜4級アミノ基
含有不飽和化合物などを挙げることができる。
【0012】化合物(3)の例としては、例えば、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、プロピレング
リコール、トリエチレングリコール、テトラエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、1,3−プロパン
ジオール、ジプロピレングリコール、2,3,4−トリ
メチル−1,3−ペンタンジオール、ポリプロピレング
リコール、グリセリン、ポリグリセリン、2−ブテン−
1,4−ジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2
−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサ
ンジオール、トリメチロールプロパン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、ポリオキシプロピレン、
オキシエチレン−オキシプロピレンブロック共重合体、
ペンタエリスリトール、ソルビトール等の多価アルコー
ル化合物;エチレングリコールジグリシジルエーテル、
ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセ
ロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグ
リシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエ
ーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、
ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリ
シドール等のエポキシ化合物;エチレンジアミン、ジエ
チレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエ
チレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ポリエ
チレンイミン、ポリアミドポリアミン等の多価アミン化
合物;エピクロロヒドリン、エピブロムヒドリン、α−
メチルエピクロロヒドリン等のハロエポキシ化合物;上
記多価アミン化合物と上記ハロエポキシ化合物との縮合
物;2,4−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート等の多価イソシアネート化合物;
1,2−エチレンビスオキサゾリン等の多価オキサゾリ
ン化合物;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のシラン
カップリング剤;1,3−ジオキソラン−2−オン、4
−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−
ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−
ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エチ
ル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−ヒドロキシ
メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,3−ジ
オキサン−2−オン、4−メチル−1,3−ジオキサン
−2−オン、4,6−ジメチル−1,3−ジオキサン−
2−オン、1,3−ジオキソバン−2−オン等のアルキ
レンカーボネート化合物;等が挙げられる。
【0013】架橋剤のうちで好ましいものは、アクリル
酸と共重合可能な少なくとも2個の重合性二重結合を有
する化合物(1)であり、ビス(メタ)アクリルアミ
ド、ポリオールと不飽和モノカルボン酸とのジ−または
ポリ−エステル、ポリアリル化合物がより好ましい。特
に好ましいものは、N,N′−メチレンビスアクリルア
ミド、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、(ポリ)エチレングリコールジアクリレート、トリ
アリルアミン、ポリ(メタ)アリロキシアルカンより選
ばれる少なくとも1種である。
【0014】本発明において架橋剤の量はアクリル酸お
よびその塩の合計量に対して0〜10モル%の範囲が好
ましく、0.001〜5モル%の範囲で使用されるのが
より好ましい。架橋剤を0.001〜5モル%の範囲で
使用することにより水不溶性の架橋ポリアクリル酸が得
られ、より塩水吸収倍率の高い水膨潤性組成物とするこ
とができる。
【0015】なお重合に際しては、澱粉やセルロ−ス、
澱粉やセルロ−スの誘導体、ポリビニルアルコ−ル、ポ
リアクリル酸、ポリアクリル酸架橋体等の親水性高分
子、次亜リン酸(塩)等の連鎖移動剤や、水溶性ないし
水分散性界面活性剤を添加してもよい。なお、これら重
合性単量体に加える化合物は、米国特許4076663
号,同4320040号,同4833222号,同51
18719号,同5149750号,同5154713
号および同5264495号や、欧州特許037298
31号および同0496594号などに例示されてい
る。
【0016】本発明において、アクリル酸を主成分とす
る単量体の重合方法は、例えば、バルク重合や沈澱重合
を採用することも可能であるが、性能面や重合の制御の
容易さから、単量体を水溶液として、水溶液重合、逆相
懸濁重合を行うことが好ましく、水溶液重合することが
最も好ましい。アクリル酸を主成分とする単量体を水溶
液重合することにより含水ゲル状ポリアクリル酸を得る
ことができる。またこの場合の重合溶媒として水以外に
例えば、メタノール、エタノール、アセトン、N,N−
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチル
エチルケトン、および水とこれらの1種以上の混合物を
使用することも可能である。重合溶媒を使用した場合の
アクリル酸を主成分とする単量体の濃度には特に限定は
ないが、重量基準で10%〜80%の範囲が好ましく、
15〜50%の範囲がより好ましい。単量体濃度が低す
ぎる場合には重合に時間がかかって生産性が低下するこ
とがあり、逆に高すぎる場合には重合の制御が困難とな
ることがある。また重合温度については0℃〜150℃
の範囲が好ましく、10〜100℃の範囲で行うことが
より好ましい。重合温度があまりに低かったり、逆に高
すぎる場合には得られる水膨潤性組成物の塩水吸収倍率
が低くなってしまうことがある。また重合の際の圧力は
常圧、減圧、加圧いずれの方法も採用できる。更に重合
は連続式、バッチ式いずれの方法も採用できる。
【0017】また重合を開始する方法としては、従来か
ら知られている方法で良く、例えばラジカル重合触媒を
用いて重合させる方法、および放射線、電子線、紫外線
などを照射する方法を挙げることができる。ラジカル重
合触媒を用いる方法において、この触媒としては、過硫
酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウムな
どの無機過酸化物;t−ブチルハイドロパーオキサイ
ド、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、クメンヒドロパー
オキサイドなどの有機過酸化物;2,2′−アゾビス
(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、アゾイソブチロニ
トリル、アゾビスシアノ吉草酸等のアゾ化合物を挙げる
ことができる。過酸化物のような酸化性ラジカル重合触
媒を用いる場合、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリ
ウム、硫酸第一鉄、L−アスコルビン酸等の還元剤を併
用してレドックス重合としても良い。またこれらラジカ
ル重合触媒の複数種を併用して用いてもよい。ラジカル
重合触媒の使用量は、アクリル酸を主成分とする単量体
の重量に基づいて通常0.0005〜5%、好ましくは
0.0001〜1%である。
【0018】本発明において使用される1級および/ま
たは2級のアミノ基含有水膨潤性架橋重合体としては例
えば、架橋ポリエチレンイミンなどの架橋ポリアルキレ
ンポリアミン;架橋ポリエチレンイミン−ポリエチレン
オキシド共重合体、架橋ポリエチレンイミン−ポリプロ
ピレンオキシド共重合体などの架橋ポリアルキレンポリ
アミン−ポリアルキレンオキシド共重合体;架橋ポリア
リルアミン、架橋ポリアミジン、架橋キトサン、架橋ポ
リビニルアミンなどを例示できる。中でもポリエチレン
イミン架橋体、ポリアリルアミン架橋体、ポリアミジン
架橋体より選ばれる少なくとも1種がより好ましく、ポ
リエチレンイミン架橋体、ポリアリルアミン架橋体より
選ばれる少なくとも1種がさらに好ましい。
【0019】本発明において、1級および/または2級
のアミノ基含有水膨潤性架橋重合体は水不溶性且つ水膨
潤性となる範囲にまで架橋密度がコントロールされてい
ることが必須である。その水膨潤度は1級および/また
は2級のアミノ基含有水膨潤性架橋重合体を塩酸塩とし
た時に自重の1〜1000倍の範囲の水を吸収できるこ
とが好ましく、10〜100倍の範囲の水を吸収できる
ことがより好ましい。またアミノ基含有架橋重合体の形
状としては不定形破砕状、球状、繊維状、棒状、略球
状、偏平状等種々のものが使用可能である。
【0020】本発明の1級および/または2級のアミノ
基含有水膨潤性架橋重合体は対応する1級および/また
は2級のアミノ基含有単量体を重合する際に他の共重合
性架橋剤と共重合したり、1級および/または2級のア
ミノ基含有重合体をアミノ基と反応し得る基を2個以上
有する架橋剤で架橋するなどの従来公知の方法で重合体
に架橋構造を導入することで得ることができる。
【0021】本発明の水膨潤性組成物は、アクリル酸を
主成分とする単量体を重合して得られるポリアクリル酸
と、1級および/または2級のアミノ基含有水膨潤性架
橋重合体とを含有してなる。両重合体(前記ポリアクリ
ル酸と前記アミノ基含有水膨潤性架橋重合体)の含有の
形態は特に限定されず、単に両重合体を含有するもので
あってもよいし、一方の重合体に他方の重合体を含有さ
せてなるものであってもよいが、前記ポリアクリル酸に
前記アミノ基含有水膨潤性架橋重合体を含有させてなる
ものが特に好ましい。
【0022】本発明の水膨潤性組成物において、1級お
よび/または2級のアミノ基含有水膨潤性架橋重合体の
含有量は、アクリル酸を主成分とする単量体を重合して
得られるポリアクリル酸の重量(ポリアクリル酸が含水
ゲル状ポリアクリル酸の場合は、その固形物の重量であ
る)に対して10〜500%の範囲が好ましく、40〜
200%の範囲がより好ましい。添加量がこの範囲外の
場合には、残存アクリル酸の低減効果が不十分であった
り、塩水吸収倍率が低下することがある。
【0023】本発明の水膨潤性組成物を得るための好ま
しい製法は、アクリル酸を主成分とする単量体を水溶液
重合して得られる含水ゲル状ポリアクリル酸に、1級お
よび/または2級のアミノ基含有水膨潤性架橋重合体を
添加、混合する方法である。1級および/または2級の
アミノ基含有水膨潤性架橋重合体は乾燥した状態で添加
してもよく、また含水ゲルの状態で添加してもよいが、
重合後乾燥前の含水ゲルの段階で添加することによりポ
リアクリル酸と1級および/または2級のアミノ基含有
水膨潤性架橋重合体とが均一に混合されやすくなるた
め、好ましい。また、あらかじめ重合させたポリアクリ
ル酸を含んだ状態で1級および/または2級のアミノ基
含有水膨潤性重合体を架橋させてもよい。
【0024】1級および/または2級のアミノ基含有水
膨潤性架橋重合体を添加、混合する前の、アクリル酸を
主成分とする単量体を水溶液重合して得られる含水ゲル
状ポリアクリル酸中の残存アクリル酸量は10000p
pm以下であることが好ましく、より好ましくは800
0ppm以下、さらに好ましくは6000ppm以下で
ある。
【0025】添加、混合を確実に行うために、大きな混
合力を備えた混合機を使用することが好ましい。上記の
混合装置としては、例えば、円筒型混合機、二重壁円錐
型混合機、V字型混合機、リボン型混合機、スクリュー
型混合機、流動型炉ロータリーデスク型混合機、気流型
混合機、双腕型ニーダー、内部混合機、粉砕型ニーダ
ー、回転式混合機、スクリュー型押出機、万能混合機、
ミートチョッパー(好ましくは、逆戻り防止部材を内部
に(好ましくはミートチョッパーケーシング内にらせん
状に)備えたミートチョッパー)等が好適である。
【0026】本発明はアクリル酸を主成分とする単量体
を水溶液重合して得られる含水ゲル状ポリアクリル酸に
1級および/または2級のアミノ基含有水膨潤性架橋重
合体を添加、混合するという簡便な方法で、水膨潤性組
成物中の残存アクリル酸量を500ppm以下にするこ
とができるものであるが、混合後に必要により乾燥し粉
砕してもよい。混合後の乾燥温度は60℃以上が好まし
く、80℃以上がより好ましい。
【0027】乾燥は、0℃〜150℃、好ましくは10
0℃未満で行われ、通常の乾燥機または加熱炉を用いて
行うことができる。上記の乾燥機としては、例えば、減
圧乾燥機、凍結乾燥機、溝型混合乾燥機、ロータリー乾
燥機、ディスク乾燥機、流動層乾燥機、気流型乾燥機、
赤外線乾燥機等が挙げられる。また、粉砕方法について
も特に限定はなく、ハンマー式粉砕機、衝撃式粉砕機、
ロール式粉砕機、ジェット気流式粉砕機など通常の装置
が使用できる。
【0028】本発明により得られた水膨潤性組成物は残
存アクリル酸量が少なく塩水吸収倍率に優れるという特
徴を有する。残存アクリル酸量は500ppm以下であ
り、好ましくは500ppm以下、より好ましくは10
0ppm以下、さらに好ましくは50ppm未満(N
D)である。塩水吸収倍率は好ましくは30g/g以
上、より好ましくは35g/g以上、さらに好ましくは
40g/g以上である。
【0029】また、本発明では、さらに消毒剤、消臭
剤、抗菌剤、香料、微粒子状酸化珪素、酸化チタンなど
の各種の無機粉末、顔料、染料、親水性繊維、フィラ
ー、疎水性繊維、肥料、水、等を添加し、これにより、
本発明の水膨潤性組成物に更に種々の機能を付与させる
こともできる。
【0030】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。尚、水膨潤性組成物の残存アク
リル酸量および水膨潤性組成物物の塩水吸収倍率は、以
下の方法で測定した。 (a)水膨潤性組成物の残存アクリル酸量 0.5重量部の水膨潤性組成物を1000重量部の純水
中に入れて攪拌し16時間後の抽出液を液体クロマトグ
ラフィーにより測定した値を仕込んだ水膨潤性組成物に
換算した。 (b)塩水吸収倍率 ステンレス400メッシュの金網(目の大きさ38μ
m)を底に融着させた内径60mmのプラスチックの支
持円筒の底の網上に、水膨潤性組成物0.9gを均一に
散布し、その上に水膨潤性組成物に対して、50g/c
2 の荷重を均一に加えることができるように調整され
た、外径が60mmよりわずかに小さく支持円筒との壁面
に隙間が生じず、かつ上下の動きは妨げられないピスト
ンと荷重をこの順に載置し、この測定装置一式の重量を
測定した(Wa)。
【0031】150mmのペトリ皿の内側に直径90m
mのガラスフィルターを置き、塩水(塩化カリウム2.
0g、硫酸ナトリウム2.0g、リン酸二水素アンモニ
ウム0.85g、リン酸水素二アンモニウム0.15
g、塩化カルシウム二水和物0.25g、塩化マグネシ
ウム六水和物0.5gに溶解のための脱イオン水を加え
総重量1000gとしたもの)をガラスフィルターの表
面と同レベルになるように加える。その上に直径90m
mの濾紙を載せ表面が全て濡れるようにし、かつ過剰の
液を除く。
【0032】上記測定装置一式を前記湿った濾紙上にの
せ、液を荷重下で吸収させる。水膨潤性組成物が所定時
間液を吸収した後、測定装置一式を持ち上げ、その重量
を再測定する(Wb)。WbよりWaを差し引いた値を
水膨潤性組成物の重量(0.9g)で除して塩水吸収倍
率(g/g)を求めた。上記測定はピストンと荷重が載
ったまま行われ、重量測定後、測定装置一式を前記湿っ
た濾紙上に再度のせ、次の所定時間まで塩水を荷重下で
吸収させ、この操作を繰り返して、塩水吸収速度を比較
した。単位時間あたりに大きな塩水吸収倍率を示す程、
塩水吸収速度が速いことになる。 (参考例1)アクリル酸68.97部、架橋剤として
N,N′−メチレンビスアクリルアミド0.74部、お
よび水275.8部を混合し、窒素ガスで60分脱気
後、開閉可能な密閉容器中に仕込み、窒素雰囲気下で液
温を23℃の温度に保ちながら反応系の窒素置換を続け
た。次いで攪拌下に2,2′−アゾビス(2−アミジノ
プロパン)二塩酸塩の10重量%水溶液2.1部、過酸
化水素の10重量%水溶液0.7部とL−アスコルビン
酸の1重量%水溶液1.7部をそれぞれ添加したところ
4.5分後に重合が開始し、21分後に反応系はピーク
温度に達した。重合温度がピークに達した30分後に、
生成した含水ゲル状ポリアクリル酸を取り出し、含水ゲ
ル状ポリアクリル酸(1)を得た。このものの残存アク
リル酸は7610ppmであった。 (参考例2)アクリル酸69.11部、架橋剤として
N,N′−メチレンビスアクリルアミド0.59部、お
よび水275.8部を混合し、窒素ガスで60分脱気
後、開閉可能な密閉容器中に仕込み、窒素雰囲気下で液
温を23℃の温度に保ちながら反応系の窒素置換を続け
た。次いで攪拌下に2,2′−アゾビス(2−アミジノ
プロパン)二塩酸塩の10重量%水溶液2.1部、過酸
化水素の10重量%水溶液0.7部とL−アスコルビン
酸の1重量%水溶液1.7部をそれぞれ添加したところ
6分後に重合が開始し、32分後に反応系はピーク温度
に達した。重合温度がピークに達した30分後に、生成
した含水ゲル状ポリアクリル酸を取り出し、含水ゲル状
ポリアクリル酸(2)を得た。このものの残存アクリル
酸は5790ppmであった。 (参考例3)滴下ロート、攪拌機、温度計および還流冷
却器を備えた20Lのステンレス釜に、無機粒子(商品
名:アエロジルR972、日本アエロジル社製)100
gを含むシクロヘキサン溶液10Lを仕込み、室温下に
攪拌を行った。次に予め0℃に冷却した30%のポリエ
チレンイミン(商品名:エポミンP−1000、株式会
社日本触媒製)5636gおよび純水4000gからな
るポリエチレンイミン水溶液に、架橋剤であるエチレン
グリコールジグリシジルエーテル(商品名:デナコール
EX810、ナガセ化成工業株式会社製)の50%水溶
液363gを攪拌しながら加えて、架橋剤およびポリエ
チレンイミンを含む水溶液を調整し、ついでこの溶液を
室温下にシクロヘキサン溶液に攪拌しながら加えた。攪
拌下、徐々に系の温度を65℃にまで昇温し、65℃で
3時間反応を行った。その後系温度を室温にまで冷却
し、生成した含水球状ゲルを吸引ろ過した。次いでこの
含水球状ゲルを更に多量の純水中に24時間浸漬した後
ろ過し、得られた含水球状ゲルを60℃で20時間減圧
乾燥することにより、含水率15%の1級および/また
は2級のアミノ基含有水膨潤性架橋重合体(1)を得
た。 (参考例4)アクリル酸68.97部、架橋剤として
N,N′−メチレンビスアクリルアミド0.74部、お
よび水275.8部を混合し、窒素ガスで60分脱気
後、開閉可能な密閉容器中に仕込み、窒素雰囲気下で液
温を23℃の温度に保ちながら反応系の窒素置換を続け
た。次いで攪拌下に2,2′−アゾビス(2−アミジノ
プロパン)二塩酸塩の10重量%水溶液2.1部、過酸
化水素の10重量%水溶液0.7部とL−アスコルビン
酸の1重量%水溶液1.7部をそれぞれ添加したところ
4.5分後に重合が開始し、21分後に反応系はピーク
温度に達した。重合温度がピークに達した30分後に、
生成した含水ゲル状ポリアクリル酸を取り出し、60℃
で24時間乾燥した。乾燥物を卓上粉砕機で粉砕し、粉
砕物を目開き850ミクロンの金網を通過せしめ、通過
物を分取して含水率10%の架橋ポリアクリル酸(3)
を得た。このものの残存アクリル酸は3438ppmで
あった。 (参考例5)ポリアリルアミンの10%水溶液(商品
名:PAA−10C、日東紡績株式会社製)20部に架
橋剤としてエチレングリコールジグリシジルエーテル
(商品名:デナコールEX810、ナガセ化成工業株式
会社製)を0.5部混合し、密閉容器中で50℃で24
時間加熱し、ポリアリルアミン架橋体を得た。得られた
ポリアリルアミン架橋体をミキサー中で細断し、多量の
純水中に24時間浸漬した後ろ過して、含水ゲル状の1
級および/または2級のアミノ基含有水膨潤性架橋重合
体(2)を得た。 (参考例6)ポリアリルアミンの10%水溶液(商品
名:PAA−10C、日東紡績株式会社製)20部に架
橋剤としてエチレングリコールジグリシジルエーテル
(商品名:デナコールEX810、ナガセ化成工業株式
会社製)を0.5部混合し、密閉容器中で50℃で24
時間加熱し、ポリアリルアミン架橋体を得た。得られた
ポリアリルアミン架橋体をミキサー中で細断し、含水ゲ
ル状の1級および/または2級のアミノ基含有水膨潤性
架橋重合体(3)を得た。 (実施例1)参考例1で得られた含水ゲル状ポリアクリ
ル酸(1)100部に参考例3で得られた1級および/
または2級のアミノ基含有水膨潤性架橋重合体(1)2
3.5部をニーダー中攪拌でしながら添加し10分間混
合した。混合物をロストル径3.1mmの逆戻り防止部
材をミートチョッパーケーシング内にらせん状に備えた
ミートチョッパーを通過せしめ、混合物を60℃の熱風
乾燥機中で20時間乾燥し、更に乾燥物100部にシリ
カ微粒子(商品名:アエロジル200、日本アエロジル
社製)0.5部を混合した後、卓上粉砕機で粉砕した。
粉砕物を目開き850ミクロンの金網を通過せしめ、通
過物を分取して含水率が15%の本発明の水膨潤性組成
物(1)を得た。本発明の水膨潤性組成物(1)の残存
アクリル酸は190ppmに低減されていた。また本発
明の水膨潤性組成物(1)は、液を吸収し始めてから1
0分後に24.3g/g、60分後に34.2g/gの
塩水吸収倍率を示した。 (比較例1)参考例4で得られた架橋ポリアクリル酸
(3)100部と参考例3で得られた1級および/また
は2級のアミノ基含有水膨潤性架橋重合体(1)117
部とをドライブレンドして比較水膨潤性組成物(1)を
得た。比較水膨潤性組成物(1)中の架橋ポリアクリル
酸(3)の残存アクリル酸は3438ppmのままであ
った。比較水膨潤性組成物(1)は、液を吸収し始めて
から10分後に9.5g/g、60分後に24.3g/
gの塩水吸収倍率を示した。 (実施例2)参考例2で得られた含水ゲル状ポリアクリ
ル酸(2)100部に参考例3で得られた1級および/
または2級のアミノ基含有水膨潤性架橋重合体(1)2
3.5部をニーダー中攪拌でしながら添加し10分間混
合した。混合物をロストル径3.1mmの逆戻り防止部
材をミートチョッパーケーシング内にらせん状に備えた
ミートチョッパーを通過せしめ、混合物を60℃の熱風
乾燥機中で20時間乾燥し、更に乾燥物100部にシリ
カ微粒子(商品名:アエロジル200、日本アエロジル
社製)0.5部を混合した後、卓上粉砕機で粉砕した。
粉砕物を目開き850ミクロンの金網を通過せしめ、通
過物を分取して含水率20%の本発明の水膨潤性組成物
(2)を得た。本発明の水膨潤性組成物(2)の残存ア
クリル酸は230ppmに低減されていた。また本発明
の水膨潤性組成物(2)は、液を吸収し始めてから10
分後に20.0g/g、60分後に32.2g/gの塩
水吸収倍率を示した。 (実施例3)参考例2で得られた含水ゲル状ポリアクリ
ル酸(2)100部に対し、参考例5で得られた含水ゲ
ル状の1級および/または2級のアミノ基含有水膨潤性
架橋重合体(2)をその固形分量が65部になるように
添加し、ニーダー中で攪拌しながら混合し、さらに混合
物をロストル径3.1mmを通過せしめた。混合物を6
0℃の熱風乾燥機中で24時間乾燥し、更に乾燥物10
0部にシリカ微粒子(商品名:アエロジル200、日本
アエロジル社製)0.5部を混合した後、ロールミル式
粉砕機で粉砕した。粉砕物を分級し、目開き850ミク
ロンの金網を通過せしめ、通過物を分取して含水率が1
4%の本発明の水膨潤性組成物(3)を得た。本発明の
水膨潤性組成物(3)の残存アクリル酸量は120pp
mに低減されていた。本発明の水膨潤性組成物(3)
は、液を吸収し始めてから10分後に13.5g/g、
60分後に26.2g/gの塩水吸収倍率を示した。 (実施例4)実施例1において、参考例1で得られた含
水ゲル状ポリアクリル酸(1)と参考例3で得られた1
級および/または2級のアミノ基含有水膨潤性架橋重合
体(1)との混合物を、60℃の熱風乾燥機中で20時
間乾燥する代わりに、80℃の熱風乾燥機中で1時間乾
燥する以外は、実施例1と同様の操作を行い、本発明の
水膨潤性組成物(4)を得た。本発明の水膨潤性組成物
(4)の含水率は18.4%であり、残存アクリル酸は
ND(検出不可能:50ppm未満)であった。また本
発明の水膨潤性組成物(4)は、液を吸収し始めてから
10分後に24.5g/g、60分後に36.4g/g
の塩水吸収倍率を示した。 (実施例5)実施例2において、参考例2で得られた含
水ゲル状ポリアクリル酸(2)と参考例3で得られた1
級および/または2級のアミノ基含有水膨潤性架橋重合
体(1)との混合物を、60℃の熱風乾燥機中で20時
間乾燥する代わりに、80℃の熱風乾燥機中で1時間乾
燥する以外は、実施例2と同様の操作を行い、本発明の
水膨潤性組成物(5)を得た。本発明の水膨潤性組成物
(5)の含水率は18.6%であり、残存アクリル酸は
ND(検出不可能:50ppm未満)であった。また本
発明の水膨潤性組成物(5)は、液を吸収し始めてから
10分後に22.3g/g、60分後に33.6g/g
の塩水吸収倍率を示した。 (実施例6)参考例2で得られた含水ゲル状ポリアクリ
ル酸(2)100部に対し、参考例6で得られた含水ゲ
ル状の1級および/または2級のアミノ基含有水膨潤性
架橋重合体(3)を150部添加し、ニーダー中で攪拌
しながら混合し、さらに混合物をロストル径3.1mm
を通過せしめた。混合物を80℃の熱風乾燥機中で1時
間乾燥した後ロールミル式粉砕機で粉砕した。粉砕物を
分級し、目開き850ミクロンの金網を通過せしめ、通
過物を分取して含水率が8.6%の本発明の水膨潤性組
成物(6)を得た。本発明の水膨潤性組成物(6)の残
存アクリル酸量は90ppmに低減されていた。本発明
の水膨潤性組成物(6)は、液を吸収し始めてから10
分後に32.1g/g、60分後に45.5g/gの塩
水吸収倍率を示した。
【0033】
【発明の効果】安全性に優れ、残存アクリル酸量が著し
く低減され、塩水吸収倍率に優れた安全な水膨潤性組成
物を安価にかつ簡便な方法で得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神頭 照幸 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 (72)発明者 中嶋 康久 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリル酸を主成分とする単量体を重合し
    て得られるポリアクリル酸と、1級および/または2級
    のアミノ基含有水膨潤性架橋重合体とを含有してなり、
    かつ残存アクリル酸量が500ppm以下であることを
    特徴とする水膨潤性組成物。
  2. 【請求項2】アクリル酸を主成分とする単量体を重合し
    て得られるポリアクリル酸に1級および/または2級の
    アミノ基含有水膨潤性架橋重合体を含有させてなり、か
    つ残存アクリル酸量が500ppm以下である、請求項
    1記載の水膨潤性組成物。
  3. 【請求項3】1級および/または2級のアミノ基含有架
    橋重合体の含有量がポリアクリル酸の重量に対して10
    〜500%である、請求項1または2記載の水膨潤性組
    成物。
  4. 【請求項4】ポリアクリル酸が水不溶性の架橋ポリアク
    リル酸である、請求項1〜3のいずれかに記載の水膨潤
    性組成物。
  5. 【請求項5】1級および/または2級のアミノ基含有水
    膨潤性架橋重合体が、ポリエチレンイミン架橋体、ポリ
    アリルアミン架橋体より選ばれる少なくとも1種であ
    る、請求項1〜4のいずれかに記載の水膨潤性組成物。
  6. 【請求項6】アクリル酸を主成分とする単量体を水溶液
    重合して得られる含水ゲル状ポリアクリル酸に、1級お
    よび/または2級のアミノ基含有水膨潤性架橋重合体を
    添加、混合し、残存アクリル酸量が500ppm以下の
    水膨潤性組成物を製造する方法。
  7. 【請求項7】1級および/または2級のアミノ基含有架
    橋重合体の添加量が含水ゲル状ポリアクリル酸の重量
    (固形物あたり)に対して10〜500%である、請求
    項6記載の水膨潤性組成物の製法。
  8. 【請求項8】1級および/または2級のアミノ基含有水
    膨潤性架橋重合体が、ポリエチレンイミン架橋体、ポリ
    アリルアミン架橋体より選ばれる少なくとも1種であ
    る、請求項6または7に記載の水膨潤性組成物の製法。
  9. 【請求項9】1級および/または2級のアミノ基含有水
    膨潤性架橋重合体の添加、混合を重合後乾燥前の段階で
    行う、請求項6〜8のいずれか1項に記載の水膨潤性組
    成物の製法。
  10. 【請求項10】1級および/または2級のアミノ基含有
    水膨潤性架橋重合体の添加、混合を円筒型混合機、二重
    壁円錐型混合機、V字型混合機、リボン型混合機、スク
    リュー型混合機、流動型炉ロータリーデスク型混合機、
    気流型混合機、双腕型ニーダー、内部混合機、粉砕型ニ
    ーダー、回転式混合機、スクリュー型押出機、万能混合
    機、ミートチョッパーから選ばれる少なくとも1種で行
    う、請求項6〜9のいずれか1項に記載の水膨潤性組成
    物の製法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002539315A (ja) * 1999-03-12 2002-11-19 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 加圧下で高い吸収能力を示す吸収性ポリマー組成物
WO2004041931A1 (en) * 2002-11-07 2004-05-21 Ciba Specialty Chemicals Holding Inc. Thickening agents comprising a crosslinked polymer powder

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