JP2000128757A - 皮脂除去剤組成物 - Google Patents

皮脂除去剤組成物

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JP2000128757A
JP2000128757A JP10296809A JP29680998A JP2000128757A JP 2000128757 A JP2000128757 A JP 2000128757A JP 10296809 A JP10296809 A JP 10296809A JP 29680998 A JP29680998 A JP 29680998A JP 2000128757 A JP2000128757 A JP 2000128757A
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pref
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chloride
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JP10296809A
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Kiyo Adachi
喜世 安達
Reiko Kimura
玲子 木村
Masako Fujizu
雅子 藤津
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Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 無機塩と非イオン界面活性剤と陽イオン
界面活性剤とを含有してなることを特徴とする皮脂除去
剤組成物。 【効果】 例えば皮膚表面に付着した皮脂は勿論、毛包
内に蓄積された皮脂であっても除去することができ、そ
の結果、ニキビ、脂漏性皮膚炎、脱毛症等に対して十分
な予防、治療効果を得ることができるので、ニキビ、脂
漏性皮膚炎、脱毛症等の皮膚疾患予防・治療剤等の皮膚
外用皮脂除去剤として特に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、毛包内に蓄積され
た皮脂を容易に溶出させることができ、更に繊維間及び
多孔質を有する硬質表面の孔の中等に蓄積された皮脂で
あっても容易に溶出させることができる皮脂除去剤組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】尋常性
ざ瘡(ニキビ)、脂漏性皮膚炎及び脱毛症等の発症には
多くの要因が関与しており、発症の背景、或いは助長因
子としては、思春期における内分泌の変動、遺伝的因
子、外的刺激、神経的ストレス、皮膚の不潔、外界の温
度等が挙げられる。
【0003】従って、皮膚表面の皮脂等の汚れを除去し
て清潔に保つことは勿論、毛包内に蓄積された皮脂を除
去することができれば、ニキビ、脂漏性皮膚炎及び脱毛
症等の予防、治療に有用であることは明らかである。
【0004】しかしながら、毛包内に蓄積された皮脂を
除去できる技術は未だ開発されておらず、例えば従来の
皮膚洗浄剤は、界面活性剤によって皮膚表面に付着した
皮脂のみを除去するにとどまっていた。
【0005】一方、衣類の襟や袖口等は特に汚れが激し
く、繊維の中まで皮脂が入り込んでしまい、通常の洗剤
を使用した洗濯では繊維間にたまった皮脂を十分に洗い
落とすことができず、無理に洗い落とそうとすると、繊
維を傷めてしまうという問題があった。そのため、洗濯
前に汚れのひどい箇所にいわゆるプレケア製品を塗布、
浸透させて、あらかじめ皮脂を浮かした後、通常の洗濯
石鹸を用いて洗濯をすることが行われているが、従来の
プレケア製品では繊維の中まで入り込んだ皮脂を十分に
除去することはできなかった。
【0006】また、素焼き製品のように多孔質を有する
硬質表面からなる家具や電化製品、台所用品、浴室関連
用品などの製品の場合、人が手を触れたりすることによ
って表面の孔の中に手の汚れなどの皮脂が入り込み易
く、これを除去するには例えばブラシ等でこすって洗い
流すことが考えられるが、このような機械的な方法の場
合、硬質表面を傷つけるおそれがあった。
【0007】本発明は、上記要望に応えるためになされ
たものであり、毛包内等に蓄積された皮脂を容易に溶出
させることができ、ニキビ、脂漏性皮膚炎、脱毛症等の
皮膚疾患の予防、治療などに好適に使用することができ
るのみならず、衣類等の繊維間に蓄積された皮脂及び素
焼き等のように多孔質を有する硬質表面の孔の中に蓄積
された皮脂についても繊維を傷めたり、硬質表面を傷つ
けることなしに容易に溶出させて除去することができる
皮脂除去剤組成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、陽イオン界面活性剤と非イオン界面活性剤とを併用
すると共に、無機塩を配合することによって、意外なこ
とに後述する実施例に示すように対象物に塗布したり、
対象物を浸漬するなどの手段によって適宜時間対象物の
表面に接触させるだけで、こすったりするなどの機械的
な力を加えなくても上記のような孔内に蓄積された皮脂
を溶出させることができ、従って、皮膚刺激などを生じ
ることなく毛包内の皮脂を除去したり、対象物が繊維や
硬質表面などであれば、これらの対象物を傷つけること
なく繊維間又は表面の孔の中に蓄積された皮脂を除去で
きることを見い出し、本発明をなすに至った。
【0009】従って、本発明は、無機塩と非イオン界面
活性剤と陽イオン界面活性剤とを含有してなることを特
徴とする皮脂除去剤組成物を提供する。ここで、上記皮
脂除去剤組成物が皮膚外用皮脂除去剤であると、より好
適である。
【0010】以下、本発明について更に詳述すると、本
発明の皮脂除去剤組成物は、無機塩と非イオン界面活性
剤と陽イオン界面活性剤とを併用することによって、皮
膚表面等に付着した皮脂を除去するのは勿論、例えば毛
包内等の孔に蓄積した皮脂であっても、これを孔内から
溶出させることによって、機械的な力を加えなくても除
去できるものであり、特に皮膚に外用される皮膚外用皮
脂除去剤としてより好適なものである。
【0011】ここで、本発明で使用される無機塩は、そ
の種類が特に制限されるものではないが、本発明の目的
を考慮すれば、例えば皮膚外用剤に配合可能なものが好
適であり、このような無機塩として、例えば塩素、硫
酸、炭酸等の無機化合物のアルカリ金属塩、アルカリ土
類金属塩等の無機塩を挙げることができ、より具体的に
は例えば塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、硫酸マグ
ネシウム、塩化カルシウム、塩化カリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水
素カリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム等を挙げる
ことができ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組
み合わせて使用することができる。本発明の場合、これ
らの中でも特に塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、硫
酸マグネシウム、塩化カルシウム、塩化カリウム等がよ
り好適である。
【0012】本発明の皮脂除去剤組成物における上記無
機塩の配合量は、無機塩の種類などによって適宜選定す
ることができ、特に制限されるものではないが、本発明
の目的を考慮すれば、組成物全体に対して0.001〜
20%(重量%、以下同様)、好ましくは0.1〜10
%とすることが好ましく、より好ましくは上記無機塩が
例えば塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシ
ウム及び塩化カリウムのいずれか1種以上であれば0.
5〜2%、例えば硫酸マグネシウムであれば2〜6%と
すると好適である。上記範囲以外では、十分な皮脂除去
効果を得ることが困難な場合がある。
【0013】本発明で使用される非イオン界面活性剤
は、その種類が特に制限されるものではないが、上記無
機塩と同様に例えば皮膚外用剤に配合可能なものが好ま
しく、このような非イオン界面活性剤として、例えばレ
シチン誘導体、プロピレングリコール脂肪酸(炭素数1
2〜18)エステル、グリセリン脂肪酸(炭素数12〜
18)エステル、ポリオキシエチレン(EO5〜15)
グリセリン脂肪酸(炭素数12〜18)エステル、ポリ
グリセリン(グリセリン重合度2〜10)脂肪酸(炭素
数12〜18)エステル、ソルビタン脂肪酸(炭素数1
2〜18)エステル、ポリオキシエチレン(EO6〜2
0)ソルビタン脂肪酸(炭素数12〜18)エステル、
ポリオキシエチレン(EO6〜60)ソルビット脂肪酸
(炭素数12〜18)エステル、ポリオキシエチレン
(EO10〜20)アルキル(炭素数12〜22)フェ
ニルホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシエチレン(E
O3〜60)ヒマシ油、ポリオキシエチレン(EO5〜
100)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(EO5〜
30)ステロール、ポリオキシエチレン(EO5〜3
0)水素添加ステロール、(ポリ)エチレングリコール
(EO1〜55)脂肪酸(炭素数12〜18)エステ
ル、ポリオキシエチレン(EO2〜50)アルキル(炭
素数12〜22)エーテル、(ポリ)オキシエチレン
(EO1〜20)(ポリ)オキシプロピレン(PO1〜
30)アルキル(炭素数12〜16)エーテル、ポリオ
キシエチレン(EO2〜50)アルキル(炭素数8又は
9)フェニルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(EO
1〜30)ラノリン、ポリオキシエチレン(EO5〜4
0)ラノリンアルコール、ポリオキシエチレン(EO6
〜20)ミツロウ誘導体、ポリオキシエチレン(EO5
〜15)アルキル(炭素数12〜22)アミン、ポリオ
キシエチレン(EO5〜15)脂肪酸(炭素数12〜1
8)アミド、ポリオキシエチレン(EO2〜10)アル
キル(炭素数12〜22)エーテルリン酸、ポリオキシ
エチレン(EO4〜10)アルキル(炭素数12〜2
2)エーテルリン酸塩等を挙げることができ、これらは
1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用するこ
とができる。
【0014】本発明の場合、これらの中でも特にポリオ
キシエチレン(EO6)ラウリルエーテル、ポリオキシ
エチレン(EO9)ラウリルエーテル、ポリオキシエチ
レン(EO21)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレ
ン(EO25)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン
(EO20)オレイルエーテル、ポリオキシエチレン
(EO60)硬化ヒマシ油、モノステアリン酸ポリエチ
レングリコール(25EO)、モノステアリン酸ポリエ
チレングリコール(40EO)等が好適に使用される。
【0015】本発明の皮脂除去剤組成物における上記非
イオン界面活性剤の配合量は、その種類などによって適
宜選定することができるが、通常、組成物全体に対して
0.001〜20%、好ましくは0.01〜10%、特
に0.1〜3%とすることが好ましい。配合量が少なす
ぎると毛包内等の皮脂を十分に溶出させることが困難と
なる場合があり、多すぎるとそれ以上の配合の効果が期
待できない。
【0016】なお、上記無機塩と上記非イオン界面活性
剤との配合割合は、特に制限されるものではないが、無
機塩:非イオン界面活性剤(重量比)=1:2,000
〜2,000:1、好ましくは1:100〜1,00
0:1、より好ましくは50:30〜60:1とすると
好適である。上記範囲以外では十分な皮脂除去作用が得
られない場合がある。
【0017】本発明で使用される陽イオン界面活性剤
は、その種類が特に制限されるものではないが、皮膚外
用剤に配合可能なものが好適であり、このような陽イオ
ン界面活性剤として、例えばアルキル(炭素数12〜2
2)アミン塩、第4級アンモニウム塩等を挙げることが
でき、上記第4級アンモニウム塩として、具体的には、
例えば塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩
化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルメチル
アンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウ
ム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステ
アリルジメチルアンモニウム、ステアリン酸ジエチルア
ミノエチルアミド等が例示され、これらの陽イオン界面
活性剤は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて
使用することができる。本発明の場合、これらの中でも
特に塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等がよ
り好適に使用される。
【0018】本発明の皮脂除去剤組成物における上記陽
イオン界面活性剤の配合量は、その種類などによって適
宜選定することができるが、通常、組成物全体に対して
0.001〜20%、好ましくは0.01〜10%、特
に0.05〜2%とすることが好ましい。配合量が少な
すぎると毛包内等の孔の中から皮脂を十分に除去するこ
とが困難となる場合があり、多すぎるとそれ以上の配合
の効果は期待できない。
【0019】なお、上記非イオン界面活性剤と陽イオン
界面活性剤との配合割合は、特に制限されるものではな
いが、非イオン界面活性剤:陽イオン界面活性剤(重量
比)=1:2,000〜2,000:1、好ましくは
1:1,000〜1,000:1、より好ましくは1:
300〜20:1とすると好適である。上記範囲以外で
は十分な皮脂除去作用が得られない場合がある。
【0020】更に、本発明の皮脂除去剤組成物には、本
発明の効果を妨げない限り、その用途、剤型に合わせて
通常配合される種々の成分を通常量で配合することがで
き、例えば皮膚外用皮脂除去剤として使用する場合、上
記成分の他に、更に抗ヒスタミン剤、局所麻酔剤、抗炎
症剤、鎮痒剤、上記陽イオン界面活性剤以外の殺菌剤、
ビタミン剤、保湿剤及び角質剥離剤等の種々の生理活性
成分を1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて配合
すると、ニキビ、脂漏性皮膚炎、脱毛症等の皮膚疾患の
予防・治療剤として、より効果的である。
【0021】具体的には、抗ヒスタミン剤として、例え
ば塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラ
ミン、塩酸イソチペンジル、ジフェンヒドラミン塩基、
クロルフェニラミン塩基等(通常、組成物全体の0.1
〜2%)、局所麻酔剤として、例えば塩酸ジブカイン、
塩酸イソチペンジル、塩酸リドカイン、テーカイン、ジ
ブカイン、リドカイン、パラアミノ安息香酸エチル等
(通常、組成物全体の0.1〜2%)、抗炎症剤とし
て、例えばグリチルリチン酸及びその塩類、グリチルレ
チン酸及びその誘導体、サリチル酸及びその誘導体、グ
アイアズレン及びその誘導体、インドメタシン、ブフェ
キサマク、プレドニゾロン、ハイドロコルチゾン等(通
常、組成物全体の0.01〜10%)、鎮痒剤として、
例えばクロタミトン等(通常、組成物全体の0.1〜1
0%)を配合することができる。
【0022】上記陽イオン界面活性剤以外の殺菌剤とし
て、例えばセチルピリジニウムクロライド、ビオゾー
ル、フェノール、エタノール、ホモスルファミン、スル
ファイソミジン、スルファジアジン等(通常、組成物全
体の0.001〜20%)、ビタミン剤として、例えば
トコフェロール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸トコ
フェロール、ニコチン酸アミド、塩酸ピリドキシン、レ
チノール、パルミチン酸レチノール等(通常、組成物全
体の0.05〜3%)、保湿剤として、例えばグリセリ
ン、ヒアルロン酸、トレハロース、ピロリドンカルボン
酸、コラーゲン、トリメチルグリシン、乳酸、遊離アミ
ノ酸、ヘパリノイド等(通常、組成物全体の0.1〜2
0%)、角質剥離剤として、例えばグリコール酸、乳
酸、クエン酸、リンゴ酸、サリチル酸、レゾルシン、硫
黄、尿素、過酸化ベンゾイル、パパイン等(通常、組成
物全体の0.01〜5%)を配合することができる。
【0023】また、その他の成分として、例えばカンフ
ル等の清涼化剤を1種単独で又は2種以上を組み合わせ
て配合することもでき、これらの清涼化剤の配合量は、
通常、組成物全体の0.1〜5%である。更に、例えば
バラ油、ラベンダー油、セージ油、ユーカリ油、ペパー
ミント油、ローズマリー油、カモミール油、リモネン、
リナロール、ファルネソール、シトラール、メントー
ル、γ−ウンデカラクトン、オイゲノール、ゲラニオー
ル、シトロネロール、オーランチオール等の香料を1種
単独で又は2種以上を組み合わせて配合することもでき
る。この場合、これらの香料の配合量は、通常、組成物
全体の0.001〜5%である。
【0024】本発明の皮脂除去剤組成物の剤型は、使用
する対象物に合わせて適宜選定することができ、特に制
限されるものではないが、例えば皮膚外用皮脂除去剤と
して使用する場合、可溶化液、液晶剤型、エアゾール
剤、スプレー剤、ローション剤の他、透明パック剤系、
シール剤系、テープ剤系等の剤型とすることができ、特
に毛包に対する作用を考慮すれば、基剤が水性のものが
好ましい。
【0025】本発明の皮脂除去剤組成物の調製方法は、
各製剤を調剤する場合の常法によって調製することがで
きる。また、適用法は、用途、剤型等によって適宜選定
されるが、例えばニキビ、脂漏性皮膚炎、脱毛症等の予
防・治療剤として使用する場合、本発明の皮脂除去剤組
成物を1回1mg〜5gの適用量で1日1〜数回患部に
塗布、貼付する方法、又は塗布、貼付した後、1〜数分
間、毛包内の皮脂が除去されるまで放置し、その後、皮
脂除去剤組成物を洗い流したり、剥がすなどして患部か
ら除去する方法などで使用することができる。なお、ニ
キビ、脂漏性皮膚炎、脱毛症等の予防・治療剤として使
用する場合であっても、上記適用法に限定されるもので
はない。
【0026】なお、本発明の皮脂除去剤組成物の用途と
しては、上記のような皮膚外用皮脂除去剤に限定される
ものではなく、例えば洋服の襟などのように特に汚れが
ひどく、繊維の内部まで皮脂が入り込んでいる場合、本
発明の皮脂除去剤組成物を洗濯前に襟の部分等に塗り込
んだり、通常の洗濯前に特にひどい汚れの部分を本発明
の皮脂除去剤組成物に浸漬させておくことによって、繊
維の内部から皮脂を溶出、除去させて、繊維表面に浮き
上がらせておくこともできるので、布などの繊維に対す
るプレケア製品のように繊維用の洗濯前処理剤として使
用することも可能である。更に、皮脂で汚れた家具や電
化製品、台所用品、浴室関連用品等に対する家庭用皮脂
除去剤としても使用できる。これらの場合、剤型として
は、例えば粉末、顆粒、錠剤、バー、スティック、可溶
化液、懸濁液、ゲル、クリーム、ジェル、スプレー、エ
アゾール等を挙げることができる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、無機塩と非イオン界面
活性剤と陽イオン界面活性剤とを併用することによっ
て、例えば皮膚表面に付着した皮脂は勿論、毛包内に蓄
積された皮脂であっても除去することができ、その結
果、ニキビ、脂漏性皮膚炎、脱毛症等に対して十分な予
防、治療効果を得ることができるので、ニキビ、脂漏性
皮膚炎、脱毛症等の皮膚疾患の予防・治療剤等の皮膚外
用皮脂除去剤として特に有用である。また、本発明の皮
脂除去剤組成物は、例えば布などの繊維の内部にまでし
み込んだ皮脂、多孔質を有する硬質表面からなる家具,
電化製品,台所用品,浴室関連用品等の家庭用品の表面
の孔の中に蓄積された皮脂についても、対象物に適宜時
間接触させておくことによって、機械的な力を加えなく
ても効果的に除去することができるので繊維用のプレケ
ア製品(洗濯前処理剤)、家庭用皮脂除去剤として使用
することも可能である。
【0028】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。なお、下記例及び表において、%は重量
%を意味する。
【0029】[実施例1及び比較例1〜7]表1に示す
処方に従って各成分を精製水に溶解して、液剤(皮脂除
去剤組成物)を得た。各液剤について、下記の試験を行
った。結果を表1に併記する。 <多孔質素焼き板における皮脂除去試験>パルミチン酸
をクロロホルムに溶かし(濃度50重量%)、この溶液
中に素焼き板を浸漬して、真空下で素焼き板の多孔質に
パルミチン酸を含浸させた。この素焼き板を各溶液中に
浸漬した後、マイクロスコープを用いて素焼き板の多孔
質からパルミチン酸が溶出するか否かを観察した。な
お、この試験は、素焼き板の多孔質の径が毛包や繊維間
径に類似しているため、これに皮脂成分であるパルミチ
ン酸を含浸させることにより、毛包内や繊維間に皮脂が
蓄積された状態のモデルとすることができ、従って、上
記素焼き板における皮脂除去試験の結果から皮膚や繊維
に対する皮脂除去作用も評価できる。
【0030】
【表1】 表1の結果によれば、本発明の皮脂除去剤組成物は、皮
脂汚れ又はニキビの原因の代表的な皮脂成分であるパル
ミチン酸について、素焼き板の多孔質内に含浸した場合
であっても除去できることが認められる。
【0031】[実施例2〜9]下記組成に従って各成分
を各製剤の常法によって精製水に溶解して、実施例2〜
9の皮脂除去剤組成物を得た。各皮脂除去剤組成物につ
き、上記実施例1と同様の試験を行ったところ、実施例
1と同様に多孔質からのパルミチン酸の溶出が認められ
た。
【0032】実施例2 ローション剤 塩化ベンザルコニウム 0.1 サリチル酸 0.5 グリチルレチン酸 0.2 塩化ナトリウム 6.0 塩化マグネシウム 1.0 硫酸マグネシウム 1.0 塩化カルシウム 0.3 塩化カリウム 0.2 炭酸水素ナトリウム 0.1 炭酸ナトリウム 0.1 エデト酸ナトリウム 0.1 ポリオキシエチレン(21)ラウリルエーテル 0.6 l−メントール 0.02 濃グリセリン 4.0 水酸化ナトリウム 適量 精製水 残量 合計 100.0%
【0033】実施例3 パック・マスク 塩化ベンザルコニウム 0.1 塩化マグネシウム 0.5 硫酸マグネシウム 1.0 炭酸カリウム 0.1 炭酸水素ナトリウム 0.05 炭酸ナトリウム 0.01 エタノール 0.5 エデト酸ナトリウム 0.07 ポリオキシエチレン(25)ラウリルエーテル 1.0 l−メントール 0.02 ヒドロキシエチルセルロース 10.0 濃グリセリン 4.0 水酸化ナトリウム 適量 精製水 残量 合計 100.0%
【0034】実施例4 洗顔料 塩化マグネシウム 1.0 塩化ベンザルコニウム 0.15 ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.3 塩酸アルキルジアミノエチルグリシン 0.1 ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 3.0 トリメチルグリシン 5.0 グリセリン 10.0 クエン酸 0.3 クエン酸ナトリウム 1.0 エデト酸ナトリウム 0.07 香料(γ−ウンデカラクトン) 0.4 精製水 残量 合計 100.0%
【0035】実施例5 浴用剤 塩化ベンゼトニウム 0.1 塩化マグネシウム 1.06 硫酸マグネシウム 0.93 炭酸水素ナトリウム 0.04 炭酸ナトリウム 0.01 エタノール 0.5 エデト酸ナトリウム 0.07 ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテル 0.6 濃グリセリン 4.0 水酸化ナトリウム 適量 精製水 残量 合計 100.0%
【0036】実施例6 透明シャンプー ラウリルポリオキシエチレン(3)硫酸エステル ナトリウム塩(30%水溶液) 30.0 ラウリル硫酸エステルナトリウム塩(30%水溶液) 10.0 ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0 グリセリン 1.0 塩化ベンザルコニウム 0.1 塩化ナトリウム 1.0 メチルパラベン 0.2 香料(ファルネソール) 0.4 色素 適量 水酸化カリウム 適量 精製水 残量 合計 100.0%
【0037】実施例7 衣料用プレケア剤 塩化ベンザルコニウム 1.0 塩化ナトリウム 6.0 塩化マグネシウム 1.0 硫酸マグネシウム 1.0 炭酸水素ナトリウム 0.05 炭酸ナトリウム 0.01 ポリオキシエチレン(20)ラウリルエーテル 10.0 α−オレフィンスルホン酸 10.0 香料(リナロール) 0.2 精製水 残量 合計 100.0%
【0038】実施例8 衣料用洗浄剤 塩化ベンゼトニウム 1.0 塩化ナトリウム 6.0 塩化マグネシウム 1.0 硫酸マグネシウム 1.0 塩化カルシウム 0.3 塩化カリウム 0.2 炭酸水素ナトリウム 0.05 炭酸ナトリウム 0.01 ポリオキシエチレン(25)ラウリルエーテル 6.0 アルキルベンゼンスルホン酸 15.0 香料(リナロール) 0.2 色素 適量 精製水 残量 合計 100.0%
【0039】実施例9 水性ジェル家具用クリーナー 塩化マグネシウム 1.0 硫酸マグネシウム 1.0 エデト酸ナトリウム 0.07 ポリオキシエチレン(21)ラウリルエーテル 0.6 ヒドロキシエチルセルロース 1.5 濃グリセリン 4.0 水酸化ナトリウム 適量 精製水 残量 合計 100.0%
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/00 A61K 7/00 U C11D 1/65 C11D 1/65 3/02 3/02 3/10 3/10 // A61K 7/02 A61K 7/02 A 7/075 7/075 7/50 7/50 (72)発明者 藤津 雅子 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 4C083 AB032 AB271 AB312 AB332 AB352 AC102 AC112 AC182 AC302 AC352 AC432 AC472 AC482 AC522 AC582 AC642 AC692 AC712 AC782 AD282 AD532 BB04 BB06 CC04 CC07 CC23 CC25 DD27 DD31 DD41 EE14 EE22 4H003 AC08 AE05 BA12 BA20 DA01 DA02 DA05 DA08 DA15 DA17 DB02 EA19 ED02 FA15 FA33

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機塩と非イオン界面活性剤と陽イオン
    界面活性剤とを含有してなることを特徴とする皮脂除去
    剤組成物。
  2. 【請求項2】 皮膚外用皮脂除去剤である請求項1記載
    の皮脂除去剤組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007112914A (ja) * 2005-10-21 2007-05-10 Taiyo Kagaku Co Ltd 液体洗浄剤組成物
JP2011098901A (ja) * 2009-11-05 2011-05-19 Noevir Co Ltd アクネ用皮膚外用剤

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