JP2000127183A - 無端ベルトの成形装置、無端ベルトの製造方法及び転写用ベルト - Google Patents
無端ベルトの成形装置、無端ベルトの製造方法及び転写用ベルトInfo
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Abstract
剥離を容易にする無端ベルトの成形装置及び製造方法を
提供することである。 【解決手段】 本発明の無端ベルト成形装置は、内面1
2aに環状のベルト状成形品を与えるキャビティを有し
た回転可能な遠心成形型12と、キャビティの内側であ
って、遠心成形型12と同軸又は平行軸を保持して遠心
成形型12又はその遠心成形型と共に回転する付随物1
4,19,20、24と接触して設置及び離脱可能に配
置される外形が円筒状の回転押圧体13とから構成され
る。
Description
ー画像形成装置に使用される転写ベルトをはじめ、各種
用途に適用可能な無端ベルトを製造する成形装置及びそ
れを用いた無端ベルトの製造方法に関する。
形成装置は、電子写真式の複写機、プリンタ、ファクシ
ミリ、或いはこれらの複合機等に利用されている。
面にパターン状に光が照射されてパターン状に静電荷を
有した静電画像が形成される(露光工程)。次いでこの
感光体の表面に、負極性又は正極性に帯電したトナー
が、現像ローラにより一定濃度を維持されつつ搬送され
る。このトナーは、感光体と接触されることにより、感
光体上に付着され、感光体上で静電潜像が可視像化され
る(現像工程)。次いで、このトナー像は、無端状に形
成された転写ベルト上を搬送される記録紙などに転写さ
れる(転写工程)。転写された記録紙は定着装置におい
て加熱定着されて画像が形成される。ここで、転写工程
においては、記録紙などの紙種対応性や、操作性、画質
の安定性を得るために、感光体と記録紙との間に中間ト
ナー担持体としての中間転写ベルトを介して転写させる
ことも行われている。この中間転写ベルトは通常無限ル
ープが形成されるように無端状に形成されている。
るためのフルカラー複写機の画像形成部を示す要部構成
図である。この画像形成装置では、中間転写体として転
写ベルトが用いられている。
えば、カラースキャナなどにより、例えば、Blue
(B),Green(G),Red(R)などの色分解
光毎に原稿のカラー画像情報が読み取られ、電気的な画
像信号に変換される。そして、このカラースキャナで得
たB,G,Rの色分解画像信号強度レベルを基にして、
色変換処理が行われ、Black(Bk)、Cyan
(C)、Magenta(M)、Yellow(Y)の
カラー画像データ(画像情報)が得られる。この画像情
報は、図25に示されるカラープリンターとしての画像
形成装置31によって、Bk,C,M,Yの顕像とし、
各色が重ね合わされて4色フルカラー画像が再現され
る。
い書込光学ユニットは、上述のカラースキャナからのカ
ラー画像データを光信号に変換して、原稿画像に対応し
て光書き込みを行い、ドラム状の感光体32に静電潜像
を形成する。
転するが、その周りにはクリーニングユニット(クリー
ニング前除電器を含む)33、除電ランプ34、帯電器
35、電位センサ36、複数の現像器37…(例えば、
Bk現像器、C現像器、M現像器、Y現像器など)、現
像濃度パターン検知器38、中間転写ベルト39などが
配置されている。各現像器37…は、静電潜像を現像す
るために現像剤を感光体32に対向させるように回転す
る現像スリーブ37a…と、現像剤を汲み上げ撹拌する
現像パドル及び現像剤のトナー濃度検知センサ等で構成
されている。中間転写ベルト39は、駆動ローラ39
a、テンションローラ39b、ベルト転写バイアスロー
ラ39c及び複数の従動ローラ群39d…の周辺に張架
されており、図示しない駆動モータにより駆動制御され
る。
動作について、現像動作の順序(カラー画像形成順序)
をBk,C,M,Yとした例により説明する(ただし、
画像形成順序はこれに限定されるものではない)。
ナで所定のタイミングからBk画像データの読み取りが
スタートし、この画像データに基づき、書込光学ユニッ
トが、レーザ光により感光体32上に光書き込み(潜像
形成)を開始する。これによりBk画像データに対して
は、静電潜像としてのBk潜像が形成される。C,M,
Yについても同様にそれぞれ、C潜像、M潜像、Y潜像
が形成される。このBk潜像を顕像化すべく、Bk潜像
の先端部がBk現像器37に到達する前に現像スリーブ
37aの回転が開始されて、Bk潜像はBkトナーによ
り現像される。その後、Bk潜像領域の現像動作が続行
されるが、Bk潜像の後端部がBk現像位置を通過した
時点でこのBk現像は不作動状態にされる。次のC画像
データによる現像動作はBk現像が不動作状態になった
後にC潜像先端部がC現像器37に到達される。
ナー像は、感光体32と等速駆動されている中間転写ベ
ルト39の表面に転写される(以下、感光体32から中
間転写ベルト39へのトナー像転写を「ベルト転写」と
略称する。)。このベルト転写は、感光体32と中間転
写ベルト39とが接触した状態において、転写バイアス
ローラ39cに所定のバイアス電圧を印加することによ
り行われる。
き、順次Cトナー像、Mトナー像及びYトナー像が逐次
形成される。中間転写ベルト39は駆動され、1色目の
Bkトナー像のベルト転写が後端部まで終了した後、タ
イミングを計って2色目、3色目、4色目の各トナー像
に重なるように駆動され、各色のトナー像が中間転写ベ
ルト39上に重ねて形成される。これにより、これらの
トナー像は、中間転写ベルト39の同一面に順次位置合
わせされて4色重ねのベルト転写画像が形成される。そ
の後、転写紙FPへは一括転写が行われる。
グユニット42は、ブラシローラ42a、ゴムブレード
42b及びベルトからの接離機構42cなどにより構成
されている。このベルトクリーニングユニット42の接
離動作タイミングは、プリントスタートからY(最終の
4色目)画像後端部のベルト転写が終了するまでは中間
転写ベルト39面から離反させておき、その後の所定タ
イミングで、接離機構42cによって中間転写ベルト3
9面に接触させてクリーニングが行われる。
ラによって、中間転写ベルト39面の4色重ね画像の先
端部が紙転写位置に到達するタイミングに合わせて給紙
される。紙転写ユニット43は、紙転写バイアスローラ
43a、ローラクリーニングブレード43b及び中間転
写ベルト39からの接離機構43c等で構成されてい
る。このバイアスローラ43aは、通常は中間転写ベル
ト39面から離反しているが、中間転写ベルト39面に
形成された4色の重ね画像を転写紙FPに一括転写する
ときにタイミングを取って接離機構43cで押圧され、
ローラ43aに所定のバイアス電圧が印加されて転写紙
FPへの転写が行われる。
像が転写されると、転写紙FPは、紙搬送ユニット47
で図示しない定着器に搬送され所定温度に加熱されてト
ナー像が溶融定着されフルカラーコピーとなる。
クリーニングユニット33でクリーニングされ、さら
に、除電ランプ34で均一に除電される。また、中間転
写ベルト39のクリーニングは、前述したように、最終
色のY画像ベルト転写終了後の所定タイミングで、ベル
トクリーニングユニット42を接離機構42cで中間転
写ベルト39面に押圧して行う。
ピーモードの例で説明したが、3色コピーモード、2色
コピーモードの場合は、指定された色と必要回数分につ
いて、類似の動作を行うことになる。
写ベルト39に重ねる場合、この転写ベルトは、一定速
往動方式、スキップ往動方式、クイックリターン方式な
どの方式でタイミングを計って駆動されて画像ずれが生
じないようにされている。
9の進行方向のタイミングを感光体32の進行に合わせ
る場合、この感光体32と転写ベルト39の同期が図ら
れている。この同期を取る方法としては、転写ベルト3
9の一部(例えば、両端又は片端)に所定ピッチの凹凸
部を形成させ、この凹凸部に光を当てて、その反射光を
検知してフィードバックする方法が採用されている。
ための凹凸部の形成方法としては、ベルト膜の内側に、
感光性樹脂を塗布し、遮光膜などを介してフォトエッチ
ングやアブレーションの手法により行われていた。
法により、遮光膜をマスターとして張り付ける手法によ
れば、凹凸部の形成位置の位置ずれを起こしやすいとい
う課題がある。また、感光性樹脂は、ベース樹脂との相
溶性が悪く、接着性が良くない場合があった。さらに、
精度の良いパターンを作成することの困難性もあった。
それ故、多色を順次積層して色出しするカラー画像形成
装置においては、感光体と中間転写ベルトとの高精度の
位置合わせが必要であり、位置合わせのマッチング(調
整)は、色のズレを防止する上で重要な課題である。そ
れゆえ、このピッチのバラツキを最小限に小さくするこ
とができる無端ベルトの簡便な製造方法の提供が望まれ
ている。
れている。例えば、フィルム(又はシート)から環状部
材を形成し、この環状部材の重ね合わせ部を接着、熱圧
着などにより継ぎ合わせる方法が知られている。しかし
ながら、この方法では、継ぎ目部分に段差が生じて、こ
の継目部分の転写性能の変化に起因する画像乱れの原因
となる。また、転写ベルトをクリーニングブレードによ
りクリーニングすると段差部分にトナーが残り、クリー
ニング不良が生じる。
抗率を有する合成樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液をスプ
レーにより塗布したり、チューブ・コーティング法によ
りコーティングして、厚み20〜50μmの誘電体薄層
を形成する方法もある。しかしながら、この方法では、
スプレーやコーティングの際に、樹脂被膜の表面に気泡
やピンホールが生じて、無端ベルトの品質が低下する。
また、樹脂溶液を均一に塗布するのは熟練を要し、品質
にバラツキが生じ易いという問題点があった。
やノズルからベルト素材としての原料溶液(以下塗布液
ということがある。)を流し込んで、この成形型を高速
回転させながらその遠心力により塗布液を拡げて均一な
膜としてこの膜を固化させることにより無端状成形体を
成形する方法(いわゆる遠心成形法)により無端ベルト
を製造することが提案された。この方法に従えば、塗布
された塗布液は遠心力により拡げられるので、比較的均
一な厚みの塗布層が得られやすい。
成形型の内面に流動性の塗布液を塗布した後、膜厚を均
一にするために高速の遠心力で回転して塗布液の凝集の
表面エネルギーに打ち勝つ力で塗布膜を押し広げて膜の
均一化を行うものである。そして、その塗布液には原料
ワニスを溶剤で希釈したものが成形型に塗布される。そ
のため、この塗布液は、高速回転しているときは、型の
内面に均一に塗布されているが、回転を止めたり、回転
数を緩くするとだんだん成形型の底部に溜まってくる。
したがって、この遠心成形法によれば、一定の均一な溶
液膜になった状態を保ちつつ、溶剤を除去して固化させ
なければならない。
まま固化させると、金属型では硬化後に得られた無端状
成形体は、成形型内面に強固に付着して剥離が困難とな
る。無理して成形体の剥離を行うと膜状の成形体が破け
てしまう。フッ素樹脂系の良離型性の材料を剥離層とし
た成形型を用いれば、この剥離の課題は解決される。し
かしながら、剥離性が良すぎると、溶剤除去乾燥の過程
で塗布膜は浮いて剥離を生じる。
後、指触乾燥レベルで回転を止め、塗布液膜がダレない
ようにして成形型の回転を停止し、この半固化状態で成
形体を取り出し、加熱炉にこの成形体をセットして加熱
硬化させる方法が提案された。
体の全領域に亘って均一に保持することが困難な場合が
ある。例えば、少数セットの場合と、多数セットの場合
とでは、各成形体の温度分布が異なる場合がある。この
ような場合には、硬化されて得られる膜状の成形体に微
妙なウネリ等の外観特性が異なる場合がある。
ら、外部から加熱して溶剤乾燥に引き続き膜の乾燥、硬
化まで行う方法がある。しかしながら、この加熱を遠赤
外線ヒータ等で加熱する場合には、塗布型の軸方向温度
分布が生じて、塗布膜の乾燥ムラが発生し、そのために
得られたベルトの外観にしわが生じてしまうことがあっ
た。それ故、成膜後の無端状成形体の剥離が容易である
とともに良好な外観を保つ無端ベルトの製造法が切望さ
れる。
は、遠心力により拡がる構成であるので、その両端部は
薄く垂れてしまっている。そして、得られた成形体の両
端は薄くなり、この両端をピンセットなどにより掴んで
成形型から剥離することが困難となる。
り込みを入れて浮かせば、成形体の取り出しは容易とな
るが、ナイフエッジを用いることで成形型内面に傷が付
き易くなる。その傷ついた痕が次の成形体(無端ベル
ト)に残ってしまったり、また、薄い膜が成形型に付着
して残る場合がある。それ故、この成形型を用いて繰り
返し無端ベルトを作製すると、傷ついた部分にベルト素
材が固着し易くなり、膜厚の不均一をもたらしたり、ま
た、均一な膜を形成することができなくなる。
すると、進行方向と直交する方向へのベルト蛇行が起こ
り、このための画像ずれを生じる。すなわち、転写ベル
トが進行方向と直交する方向に蛇行すると、横方向の画
像ずれが生じてしまう。この蛇行を防止するための寄り
止め策としては、中間転写ベルトの一端又は両端を、テ
ープなどで貼着して寄り止め部とする手法が提案されて
いる。しかしながら、このような成形法により得られた
無端状成形体に寄り止め用のテープを貼着しても、寄り
止めが不十分となる場合があることが懸念される。
布液の軸方向流動を一定以上で防止するためにパイプ状
の成形型の内面両端に粘着テープなどを貼り付け、堰き
止め部材とすることも提案されている。
用すると、テープ自体は非溶剤性であっても、粘着剤が
塗布液の溶剤に溶解したりしてテープを剥がすことが困
難となる場合がある。また、テープが親溶剤性である
と、塗布液は両端で膜厚が盛り上がり、乾燥固化したと
きの収縮応力が働いて製造工程の管理が不十分の場合に
は歪んだ状態で部分的に剥離することがあった。それ
故、回転成形法により無端ベルトを製造する際に堰き止
めシートを用いる場合には、その堰き止めシートを溶剤
に対する溶解や膨潤などを引き起こさずに成形型内面に
良好に密着させることが要求される。
観を保ち、成膜後の無端状成形体の剥離を容易にする無
端ベルトの成形装置及び製造方法を提供することであ
る。また、本発明の第2の課題は、成形型の内面に設置
される堰き止めシートをその成形型に密着できる無端ベ
ルトの成形装置及び製造方法を提供することである。そ
して本発明の第3の課題は、カラー画像形成装置に用い
られる中間転写ベルトとしてのパターンを作成する際の
パターンピッチのバラツキを最小限に小さくすることが
できる無端ベルトの成形装置及び製造方法を提供するこ
とである。
に、第1の発明は、内面に環状のベルト状成形品を与え
るキャビティを有した回転可能な遠心成形型と、該キャ
ビティの内側であって、前記遠心成形型と同軸又は平行
軸を維持して配置される外形が円筒状の回転押圧体とか
ら構成された無端ベルト成形装置及びこれを用いた無端
ベルトの製造方法である。
成形型のキャビティに流動状体にあるベルト素材を付与
するベルト素材付与工程と、この成形型を回転させて付
与されたベルト素材に遠心力を作用させて該ベルト素材
を拡げる遠心力付与工程と、このベルト素材を固化させ
て無端形状の成形品とする固化工程と、この成形品を成
形型から離脱させる離脱工程とを含む遠心成形法により
無端ベルトを製造することができる。
体を成形型の内面からベルト素材に接触させることによ
りベルト素材の表面を平滑化することができる。また、
この回転押圧体に伝熱手段などにより熱を与えれば、ベ
ルト素材に熱を付与することができ、このベルト素材の
固化を促進させることができる。
のを用いてもベルト素材を絶えず回転押圧体から押し付
ければ剥離することがない。
無端状成形体の剥離を容易にするという本発明の第1の
課題が解決される。
形型として円筒状の成形型内面とこの成形型内面の両端
に内接して設けられた堰き止め部材とから構成された無
端ベルト成形装置及びこれを用いた無端ベルトの製造方
法である。そして、この堰き止め部材として、周方向の
両端面が嵌合されて環状体が形成されるシート状環状部
材が用いられている。このような構成のシート状環状部
材を用いれば、堰き止めシートの接合部での液漏れが減
少される。さらに、このシート状環状部材の内面には、
弾性体又は可撓性被覆シートにより形成され、シート状
環状部材を成形型内面に内接されるように押しつける押
さえ部材を設けたり、その押さえ部材を、キャビティの
内面からこの押さえ部材と接触可能に配置されるととも
に、押さえ部材を遠心成形型内面に向けて付勢すること
によりシート状環状部材の遠心成形型内面への当接を確
実とさせる押し付け部材として上述の回転押圧体を用い
れば、この堰き止めシートを良好に型に密着させること
ができ、本発明の第2の課題が解決される。
押圧体をキャビティの内面からキャビティに付与された
ベルト素材と接触して配置するとともに、このベルト素
材の片端又は両端に特定の凹凸パターンを形成するため
の特定の凹凸型部を設けた構成とした無端ベルトの成形
装置及びこれを用いた無端ベルトの製造方法である。こ
のように構成すれば、固化工程において、この回転押圧
体の外周面をベルト素材に押圧させて回転させることに
より、ベルト素材の片端又は両端に特定のパターンを形
成させることができる。このパターンは押し型により形
成されるので、パターン作成のピッチのバラツキを最小
限に小さくすることができ、本発明の第3の課題が解決
される。
ー画像形成装置の中間転写ベルトとして利用すれば、ベ
ルト素材と一体に形成された凹凸模様を目印として感光
体と中間転写ベルト、転写紙との同期を図るための信号
を正確に検知することができ、フルカラー複写機などの
色あわせの必要なカラー複写機の転写ベルトとしての良
好な機能を備えることになる。
ベルトを与えるために内面に環状のベルト状成形品を与
えるキャビティを有した回転可能な遠心成形型と、該キ
ャビティの内側であって、前記遠心成形型と同軸又は平
行軸を保持して該遠心成形型又はその遠心成形型と共に
回転する付随物と接触して設置及び離脱可能に配置され
る外形が円筒状の回転押圧体とから構成されたことを特
徴とする無端ベルトの成形装置である。
の成形面は、離型性の材質又は離型性の材質で被覆され
ていることを特徴とする請求項1に記載の無端ベルトの
成形装置である。
は、該遠心成形型の回転に従動して回転されることを特
徴とする請求項1に記載の無端ベルトの成形装置であ
る。
は、重力により前記成形型又はその付随物と重力方向底
面において接して前記成形型の回転に従動して回転する
ことを特徴とする請求項1に記載の無端ベルトの成形装
置である。
成形装置は、前記回転押圧体に対して熱を付与する加熱
手段を有し、前記回転押圧体は、前記キャビティの内面
から該キャビティに付与されたベルト素材と接触可能に
配置されることにより、該ベルト素材の表面を平滑化す
るとともに該ベルト素材に熱を付与して該ベルト素材の
固化を促進させることを特徴とする請求項1に記載の無
端ベルトの成形装置である。
を導体により形成すると共に前記加熱手段を誘導加熱手
段とすることを特徴とする請求項5に記載の無端ベルト
の成形装置である。
段は、前記遠心成形型の外部に配置されると共に前記遠
心成形型はガラス又はプラスチックにより形成されてい
ることを特徴とする請求項6に記載の無端ベルトの成形
装置である。
段は、環状であり前記遠心成形型の軸方向に掃引可能に
配置されていることを特徴とする請求項6又は請求項7
に記載の遠心成形装置である。
は、円筒状の成形型内面と該成形型内面の両端に取り外
し可能に内接して設けられた堰き止め部材とから構成さ
れたことを特徴とする請求項1に記載の無端ベルトの成
形装置である。
型は、円筒状の成形型内面と該成形型内面の両端に内接
して設けられた堰き止め部材とから構成されるととも
に、該堰き止め部材は、周方向の両端面が嵌合されて環
状体が形成されるシート状環状部材であることを特徴と
する請求項1に記載の無端ベルトの成形装置である。
環状部材は、周方向の両端面に凹凸又は楔形が形成され
たシート材料が嵌合されて環状体が形成されることを特
徴とする請求項10に記載の無端ベルトの成形装置であ
る。
環状部材の内面には、弾性体又は可撓性被覆シートによ
り形成され、前記シート状環状部材を成形型内面に内接
されるように押しつける押さえ部材が設けられているこ
とを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の無端
ベルトの成形装置である。
環状部材は、多孔質PTFEであることを特徴とする請
求項10〜請求項12のいずれか1項に記載の無端ベル
トの成形装置である。
体は、前記キャビティの内面から前記押さえ部材と接触
可能に配置されるとともに、前記押さえ部材を前記遠心
成形型内面に向けて付勢することにより前記堰き止め部
材の前記遠心成形型内面への当接を確実とさせる押し付
け部材として機能させることを特徴とする請求項12に
記載の無端ベルトの成形装置である。
体は前記キャビティの内面から該キャビティに付与され
たベルト素材と接触可能に配置可能とされるとともに、
前記ベルト素材の片端又は両端に特定の凹凸パターンを
形成するための特定の凹凸型部を有することを特徴とす
る請求項1に記載の無端ベルトの成形装置である。
は、回転押圧体の外周に設けられた等ピッチの凹凸パタ
ーンであり、該凹凸型部の凹凸のピッチ数nは、前記ベ
ルト素材の内周の長さをL、前記凹凸のピッチ幅をp、
任意の整数をmとした場合、L=(n+m)×p(ここ
で、n及びmは正の整数である。)を満足するように形
成されたことを特徴とする請求項15に記載の無端ベル
トの成形装置である。
は、回転押圧体の外周に刻印された等ピッチの孔又は筋
目であることを特徴とする請求項15に記載の無端ベル
トの成形装置である。
体は、ベルト素材又はそれを含む溶液を吸収しないか又
は該溶液に溶解性を有さない材質であることを特徴とす
る請求項1〜請求項17のいずれか1項に記載の無端ベ
ルトの成形装置である。
体は、離型性の材質又は離型性の材質で被覆された円柱
体であることを特徴とする請求項1〜請求項18のいず
れか1項に記載の無端ベルトの成形装置である。
状のキャビティを有し回転可能な成形型に流動状体にあ
るベルト素材を付与するベルト素材付与工程と、この成
形型を回転させて付与されたベルト素材に遠心力を作用
させて該ベルト素材を拡げる遠心力付与工程と、このベ
ルト素材を固化させて無端形状の成形品とする固化工程
と、この成形品を前記成形型から離脱させる離脱工程と
を含む無端ベルトの遠心成形法による製造方法におい
て、前記固化工程において、前記遠心成形型と同軸又は
平行軸を保持して該遠心成形型の内側に配置された円筒
状回転押圧体の外周面を前記ベルト素材と接触させて回
転させることにより、該ベルト素材の表面を平滑化する
とともに該ベルト素材の剥離を防止することを特徴とす
る無端ベルトの製造方法である。
において、前記円筒状回転押圧体を加熱することによ
り、該ベルト素材の表面に熱を付与して該ベルト素材の
固化を促進させつつ該ベルト素材の表面を平滑化すると
ともに該ベルト素材の剥離を防止することを特徴とする
請求項20に記載の無端ベルトの製造方法である。
において、前記回転押圧体として少なくとも一方の端に
特定の凹凸パターンを有する円筒状回転押圧体を用いる
ことにより、その外周面を前記ベルト素材に押圧させて
回転させることにより、該ベルト素材の片端又は両端に
特定のパターンを形成させつつ該ベルト素材の表面を平
滑化するとともに該ベルト素材の剥離を防止することを
特徴とする請求項20に記載の無端ベルトの製造方法で
ある。
において、前記回転押圧体として少なくとも一方の端に
特定の凹凸パターンを有する円筒状回転押圧体を用いる
ことにより、その外周面を前記ベルト素材に押圧させて
回転させることにより、該ベルト素材の片端又は両端に
特定のパターンを形成させつつ該ベルト素材の表面に熱
を付与して該ベルト素材の固化を促進させ、かつ、該ベ
ルト素材の表面を平滑化するとともに該ベルト素材の剥
離を防止することを特徴とする請求項21に記載の無端
ベルトの製造方法である。
状のキャビティを有し回転可能な成形型に流動状体にあ
るベルト素材を付与するベルト素材付与工程と、この成
形型を回転させて付与されたベルト素材に遠心力を作用
させて該ベルト素材を拡げる遠心力付与工程と、このベ
ルト素材を固化させて無端形状の成形品とする固化工程
と、この成形品を前記成形型から離脱させる離脱工程と
を含む無端ベルトの遠心成形法による製造方法におい
て、前記固化工程において、前記遠心成形型と同軸又は
平行軸を保持して該遠心成形型の内側に配置された円筒
状回転押圧体の外周面を前記成形型又はその成形型と共
に回転する付随物と接触させて回転させることにより、
該ベルト素材の表面に熱を付与して該ベルト素材の固化
を促進させることを特徴とする無端ベルトの製造方法で
ある。
において、前記回転押圧体として少なくとも一方の端に
特定の凹凸パターンを有する円筒状回転押圧体を用いる
ことにより、その外周面を前記ベルト素材に押圧させて
回転させることにより、該ベルト素材の片端又は両端に
特定のパターンを形成させるとともに、該ベルト素材の
表面に熱を付与して該ベルト素材の固化を促進させるこ
とを特徴とする請求項24に記載の無端ベルトの製造方
法である。
状のキャビティを有し回転可能な成形型に流動状体にあ
るベルト素材を付与するベルト素材付与工程と、この成
形型を回転させて付与されたベルト素材に遠心力を作用
させて該ベルト素材を拡げる遠心力付与工程と、このベ
ルト素材を固化させて無端形状の成形品とする固化工程
と、この成形品を前記成形型から離脱させる離脱工程と
を含む無端ベルトの遠心成形法による製造方法におい
て、前記固化工程において、前記遠心成形型と同軸又は
平行軸を保持して該遠心成形型の内側に配置され、か
つ、少なくとも一方の端に特定の凹凸パターンを有する
円筒状回転押圧体の外周面を前記ベルト素材に押圧させ
て回転させることにより、該ベルト素材の片端又は両端
に特定のパターンを形成可能とさせることを特徴とする
無端ベルトの製造方法である。
における回転押圧体の設置は、ベルト素材液の指触乾燥
後に挿入されることを特徴とする請求項20〜請求項2
6のいずれか1項に記載の無端ベルトの製造方法であ
る。
ィは、円筒状の成形型内面の両端に、周方向の両端面が
嵌合されて環状体を与えるシート状環状部材を内接さ
せ、次いで、該遠心成形型と同軸又は平行軸を保持して
該遠心成形型の内側に円筒状回転押圧体を配置するとと
もに該円筒状回転押圧体の外周面を前記シート状環状部
材と接触させて回転させることにより、前記シート状環
状部材の両端嵌合部を嵌合させて堰き止め部材を設置す
ることにより形成されることを特徴とする請求項20〜
請求項26のいずれかに1項に記載の無端ベルトの製造
方法である。
材はポリイミド又はポリイミド前駆体を含むことを特徴
とする請求項28に記載の無端ベルトの製造方法であ
る。
トは、カラー画像形成装置の中間転写ベルトに用いられ
ることを特徴とする請求項29に記載の無端ベルトの製
造方法である。
成装置に使用され、複数のローラ間に掛け渡され、ロー
ラのベルトに内接して感光体と同期して駆動される中間
転写用ベルトにおいて、該転写用ベルトは、ベルト素材
に刻印された感光体と同期を図るための凹凸パターンを
有することを特徴とする転写用ベルトである。
にカラー画像形成装置に用いられる中間転写ベルトの成
形装置、製造方法を例にして説明する。
端ベルト1の特徴部分を示す模式図である。この無端ベ
ルト1は、幅70cm程度、厚み100μm程度の可撓
性を有する環状(エンドレス)に形成されている。この
無端ベルト1は画像形成装置の転写ベルトに使用される
もので、画像形成装置の転写用ベルトとして複数のロー
ラに外接挿入されて使用される。
では片端)には、ベルト端縁2aから10mmの幅のと
ころに、1mm程度の正確な一定間隔のピッチpで規則
的周期の凸部4(特定のパターン)が円柱状に形成され
ている。この凸部3の反射光の変化などを利用して、画
像形成装置における中間転写ベルトとしては、感光体や
複写紙などとの同期が図られる。この凸部4は、図2に
示すように、凸条5であってもよく、また、筋目や孔で
あったりしてもよい。この実施の形態1に係る無端ベル
ト1では、このような特定のパターンが形成されている
が、この発明の他の実施の態様においては、この特定の
パターンは設けられていてもいなくてもよい。
プを張り付けることにより寄り止め部が形成されていて
もよい。このような寄り止め部は、ベルト本体2と同一
素材で一体に形成されていてもよい。
無端ベルトの成形装置について述べる。図3〜図5は、
この無端ベルト1を形成するための遠心成形装置11の
一例である。この図において、符号12は回転軸O1を
水平に保持された円筒状の成形型、符号13は回転軸O
1と平行に配置された回転軸O2を中心として自由回転
が可能に配置された回転押圧体としての回転中子を示
し、また、符号14は付与されたベルト素材層を示して
いる。
素材などの塗液をスプレー塗布やノズルから流し込むた
めの塗液供給手段としてのノズルが出し入れ可能に備え
られているが、この図では省略されている。また、この
遠心成形装置11には、成形型12の全体を加熱した
り、空気を供給して塗液を固化させる加熱手段や乾燥手
段などの固化手段、その他の遠心成形装置に必要な部材
が備えられていてもよく、またその円筒型を回転駆動さ
せるモータ等の部位、部材が装備されているが、この図
では省略されている。
として図示を略す支軸により回転可能に軸支され、その
回転速度は高速から低速まで自由に設定できるように制
御されている。この成形型12は、例えば遠心成形装置
などの円筒型又はこの円筒型に回転軸O1を同一とした
管状パイプなどを軸支可能に構成したものである。
15を有する細長い円柱から構成される。また、その直
径D13は、遠心成形型12にベルト素材層14が付与
された場合のベルト素材層14の内径d14よりも十分
に小さい。この例では、ベルト素材層14の内周長L1
4は、回転中子13の外周長Lの整数倍となるような大
きさの回転中子13が用いられている。これにより、ベ
ルト素材層14が付与された後にもこの回転中子13
は、遠心成形型12に後から自由に設置及び離脱可能で
ある。
(図では片端13aのみ示す。)の外表面15には、図
4、図5に示すように、外周に亘って正確に等ピッチで
刻まれた特定の凹凸パターン(孔16)を有する。この
孔16は、図6に示すように、図1に示す凸部4に対応
している。この孔16は、図7に示すように、図2に示
す凸条5に対応するような等間隔のピッチpを有する筋
目17であってもよい。
5)は、正確な等間隔のピッチpを有し、そのピッチp
が、L14=(n+m)×p(ここで、nはピッチ数、
でありmは正の整数である。)の関係を満足すれば、ベ
ルト素材層14の内周長L14は、回転中子13の外周
長L13の整数倍でなくてもよい。
ることにより、ベルト素材層14を均一に押圧するもの
である。また、この回転中子13の表面材料は、ベルト
素材又はそれを含む溶液の溶媒を吸収しないか又はこの
溶液(又は溶媒)に溶解性を有さない材質から構成され
ている。また、の回転中子13の表面材料は、これらの
溶液に対して離型性も有している。さらに、この回転中
子13は、ベルト素材層14の乾燥温度(例えば150
°C)には耐える材料であることが望ましい。
機質で離型性のある材料が好ましく、表面処理された金
属棒が例示され、具体的にはフッ素樹脂を被覆した金属
棒や金メッキしたアルミ棒などが挙げられる。特に、ポ
リイミドの硬化まで行えるような300°C程度に耐え
る材料であることが望ましく、無機質で弾性のある材
料、例えば、クロムメッキ、TiN処理、Au蒸着した
金属やフッ素樹脂を被覆した金属がこれを満足する材料
として挙げられる。
れていてもよいが、この例では、単に成形型12の内側
に載置されている。これにより、この回転中子13は、
必要なときに設置され、不要なときには、取り外しが可
能である。
図8、図9図に示すように、回転中子13は、成形型1
2の内側で自由回転可能であり、成形型12が矢印a方
向に回転した場合、その回転に従動して同方向の矢印a
方向に回転される。このとき、成形型12にベルト素材
層14が付与されている状態では、この回転中子13の
重力方向下方に位置する接線18付近において、この回
転中子13はベルト素材層14と常に接してベルト素材
層14を自重により常に押圧するように構成されてい
る。
与された後に装着されるが、この状態で、回転中子13
とベルト素材層14とは、回転軸O1から回転軸O2へ
延ばした面(両矢印a方向に延びる面)とベルト素材層
14とが交差する接線18の周辺で当接される。この発
明の実施の形態1では、回転軸O2は、回転軸O1の重
力方向に向かって配置されているので、この接線18で
当接されることになる。この回転中子13には、成形型
12に向けて押しつける付勢力を調整するために適宜の
バネ部材を用いてもよいが、重力により押しつける力が
作用されるので、特別な付勢手段は用いなくてもよい。
無端ベルト1の製造法について、図10に示すように、
工程を追って説明する。
さの無端ベルト成形体を与える内面12aに円筒形の遠
心成形型12が装着された遠心成形装置11が用意され
る。次いで、この遠心成形型12を低速で回転さしなが
ら、不図示の素材液供給手段(ノズルなど)からスプレ
ー塗装等の手法により遠心成形型12の内面12aにベ
ルト素材を含む塗布液(以下ベルト素材液という)が塗
布される(ベルト素材塗布工程)。
に、無端ベルトとして利用できる機械的強力を有する流
動状体にあるベルト素材のことであり、このベルト素材
は、成形型への付与後、成形型の回転による遠心力の作
用により遠心力方向に流動して、遠心成形型12に沿っ
て拡がり、乾燥、重合、硬化、反応などを経て固化され
て無端ベルト状の成形体が形成される。
には限定されないが、画像形成装置の無端ベルトとして
利用される場合には、ポリイミド前駆体や末端がフッ素
化したオリゴマー(フッ素樹脂前駆体)が例示される。
この前駆体は、塗布後に反応により無端ベルトに適した
素材であるポリイミド膜やフッ素樹脂膜が形成される。
を損なわない範囲で、ベルト素材として利用するため
に、他の配合剤が配合されていてもよい。例えば、画像
形成装置の無端ベルトとして利用する場合には、所望の
抵抗を有するように見かけ密度が小さく分散性の良好な
カーボンブラックなどの抵抗制御剤やその他の配合剤が
配合されていてもよい。
型12は高速で回転される(遠心工程)。これにより、
付与されたベルト素材は遠心力の作用により成形型12
の内12a面に沿って拡がり、ベルト素材の平面層を形
成する。ここで、ベルト素材の平面層の表面は、成形型
12の内面12aに沿った円周方向に均一な半径を有
し、その厚みは、円周方向に沿ってほぼ均一となる。こ
の回転速度は用いられる成形型の大きさ(回転中心軸か
ら成形型内面12aまでの距離)や用いられるベルト素
材液の比重(密度)、粘性、付与量などを考慮して適宜
設定される。
の加熱手段、乾燥手段、固化手段などを作用させること
により塗布液は加熱乾燥固化されて、回転を停止しても
膜が液ダレが生じない程度の乾燥状態とする(指触乾燥
工程)。この状態では、指触により固化は確認される
が、完全には固化されていないので指で押さえる程度で
もベルト素材の塑性変形が容易に起こり、窪みを形成す
ることができる(以下、この状態を指触乾燥状態とい
う。)。
布面に載置し、再び成形型12を回転させる。このと
き、回転中子13は、自重により接線18付近で塗布面
を押圧するとともに、回転される塗布面に従動されて回
転する。このとき、塗布面は十分に塑性変形可能である
ので、孔16に対応した凸部が刻印されることになる
(型押工程)。
の外周長L13の整数倍か、又は内周長L14が、凹凸
のピッチ数nに整数を加算した値と凹凸のピッチ幅pと
を乗算した値に等しくされているので、回転中子13を
何回回転しても、その孔(凹部)16は、常に先に形成
された凸部と重なる。また、回転中子13は、指触乾燥
の塗布液に対して離型性を有する材質が選択され、その
表面は平滑であるので、回転中子13を回転させること
により、一度刻印された乾燥膜の凹凸が何回となく重な
り、固化されるに連れて、塗布面は鮮明な凹凸が形成さ
れることになる。また、この間に成形型12が離型性の
ために膜が離型しようとしても、常に回転中子13によ
りこの膜は押圧されて離型されることが防止される。
回転に従動させても凹凸ピッチが常に一定に形成される
ように構成することにより、簡易な装置により常に正確
なピッチの特定のパターンを有する無端ベルトの製造が
可能となる。
17は、無端ベルト1に等ピッチで形成された突起4又
は凸条5を形成させ、規則正しいマーキングができるの
で、感光体や転写紙との精度良い同期が図ることができ
る。
されたら、成形型12から離脱されて無端状のベルト素
材層14が得られる。回転中子13の耐熱性がないとき
には、回転を徐々に緩やかにして、停止してから回転中
子13を取り出し、その後加熱させて硬化させる。回転
中子13の耐熱性が十分である場合には、そのまま、加
熱硬化させても良い。勿論、成形品を取り出した後に、
硬化させてもよい(硬化工程)。
出しのために両側が切断されて無端ベルト1が得られ
る。
図11に示すように、成形型12の内面12aの両端に
環状に形成された一対のスペーサ19、19を介在させ
てもよい。このように構成すれば、両端のスペーサ1
9、19は、ベルト素材の塗布工程においては、塗布液
の堰き止め部材として機能される。また、回転中子13
の装着後には、外表面15がこのスペーサ19に当接さ
れて、塗布されたベルト素材の厚みを規制する。これに
より、常に一定の膜厚のベルト素材を提供することがで
きる。
説明する。 (実施例1)塗布液として、ポリイミド前駆体と導電剤
をDMAC(ジメチルアセトアミド)に分散し30%に
希釈したベルト素材液を用いた。塗布用の遠心成形型1
2として内径180mm、幅700mmの金型(図4)
を用い、この金型をゆっくり回転させながら、塗布液を
注入してベルト素材を塗布した。
転して塗布液を拡がらせて膜厚を均一にした。この膜厚
を均一に保った状態で、溶剤(DMAC)を乾燥させ
て、指で触ってもくっつかない程度に固化した後、回転
を止めた。
ころに、1mmピッチで凹部筋を形成した直径50mm
のフッ素樹脂コート処理した鉄の棒が用いられた。この
回転中子を金型内に挿入し、再度回転を開始し、300
°Cで30分加熱した。冷却後回転を止め、鉄棒を取り
出して、得られた成形品を金型から剥離し、膜厚約10
0μmの無端ベルトを作製した。 (実施例2)実施例1と同じ塗布液(材料溶液)及び金
型を用い、実施例1と同様に塗布液を塗布・乾燥後、高
速回転を行い、均一の膜を形成した。回転中子として両
端部から15mmのところに、1mmピッチで直径0.
5mmの円形凹部が形成された直径30mmのアルミ棒
が用いられた。このアルミ棒は、金被膜が付与されてい
た。この回転中子を挿入して、再度回転を行いながら、
150°Cで30分間、加熱した。
して、膜が付着された金型を更に炉内に投入して300
°Cで20分加熱した。
100μmの無端ベルトを作製した。 (実施例3)実施例1で用いた塗布用の金型の両端に幅
10mmで厚み100μmのPTFEテープをスペーサ
として張り付け、これを金型(図11)として用いた。
1と同様にしてこの塗布液を塗布、乾燥後、高速回転を
行い、均一な厚みの膜を形成した。
に0.3mmの筋状凹部を形成し、TiN皮膜をコート
した直径20mmの真鍮棒を回転中子として挿入し、再
度高速回転を行い、100°Cで30分加熱した。
て、PTFEテープを剥がした。膜が付着された金型を
更に温度300°Cで50分加熱した。冷却後、金型か
ら成形品を剥離して膜厚100μm無端ベルトを作製し
た。 (比較例1)実施例1で用いたと同じ塗布液を用い、凹
凸パターンの形成されていない回転中子を用いる以外は
実施例1と同様にして無端ベルトを作製した。
を塗布し、さらに、1mmピッチの径0.5mmの孔が
開いた遮光性の膜を遮光膜として張り付け、その表面か
ら紫外光を照射して化学的エッチングにより光照射部を
除去し、ベルト端面に規則的周期の凹部が形成された無
端ベルトを作製した。
に固定するのに熟練を要し、位置ズレを生起しやすかっ
た。 (比較例2)実施例1で用いたと同じ塗布液を用い、凹
凸パターンの形成されていない回転中子を用いる以外は
実施例1と同様にして無端ベルトを作製した。
mピッチの一定間隔でレーザ光を照射し、ベルト端面に
規則的周期の凹部を形成した。このような、レーザ光の
照射によっては、1mmピッチの精度の良いパターンの
作成は困難であった。 (性能評価)実施例1〜3及び比較例1,2により作製
されたベルトをユニット寸法の長さに切断してから、寄
り止めテープを張り付け、株式会社リコー社製のフルカ
ラー複写機プリテールの中間転写ベルトユニットに取り
付け、画出しを行って画像品質を評価した。実施例1〜
3は、いずれも色ズレなどの問題がなく、良好な画像が
得られた。
装置及び製造法によれば、ベルトの片端、又は両端の凸
部に正確なピッチで形成された目印を有することで、感
光体、転写紙の同期を取るための信号を正確に検知する
ことができる中間転写ベルトが提供され、この中間転写
ベルトを中間転写ベルトユニットに装着したフルカラー
画像形成装置によれば、色ズレのない高画像品質を得る
ことができることが理解される。
て、図を参照しつつ説明する。なお、実施の形態1と同
一乃至均等な部分については同一符号を付して詳細な説
明は省略する。
ルト1を製造するための無端ベルトの遠心成形装置11
の一例である。この図において、符号20は、スペーサ
を兼用する堰き止め部材であり、この堰き止め部材20
は、外周面20bが成形型12の内周面12aに内接さ
れている。
うに、環状に形成され、その厚みは、図11に示すスペ
ーサ19と同様に無端ベルトのベルト本体厚みと同一で
もよいが、この実施の形態2では十分に厚く構成され、
例えば厚みが1〜2mm付近である。また、この堰き止
め部材20は、図14に示すように、例えば、可撓性シ
ート(シート状環状部材)21から構成されている。こ
のシート状環状部材21は、適宜の幅と、所定の長さを
有する短冊状であり、その長さ方向の両末端には、互い
の形状が合っていることにより、はめ合わせ可能とされ
る一対の嵌合面22、22が形成されている。この図の
嵌合面22、22は、楔形接合面22a、22aであ
り、シート状環状部材21を長さ方向で環状に曲折させ
て嵌合面22、22を嵌合させることにより、図13に
示すような接合部23を有する環状の堰き止め部材20
が形成される。
に示すような凹凸を有する凹凸嵌合面22b、22bや
図16、図17に示すような、半球状嵌合面22c、2
2cや方円状嵌合面22d、22dであってもよい。
より環状体が形成され、この環状体は遠心成形型12に
対して取り外し可能なスペーサ19又は堰き止め部材2
0として利用できる。また、この堰き止め部材20は、
同時に無端ベルトを形成するための成形型12のスペー
サ19として利用することができる。嵌合面を有しない
短冊シートを環状とした場合には、その嵌合部(接合
部)からのベルト素材の液漏れが予想される。これに対
して、このような嵌合面21、21により嵌合させるこ
とにより、接合部23の密閉性が向上されて付与された
ベルト素材が滲出することが少なくできる。
形に形成されて、その嵌合面が嵌合されて環状体が形成
されると、成形型12の内面12aに堰き止め部材20
を環状体の形態が安定して内接させることができる。ま
た、弾性(バネ)も向上される。
多孔質PTFEが堰き止めに用いられている。この多孔
質PTFEは、耐溶剤性、剥離性が良く、耐熱性も良好
であるので、ベルト素材と接触してもベルト素材により
浸食されることなく、また成形品を容易に剥離すること
ができる。
と、ベルト素材を付与した状態で、そのベルト素材との
接点では、図18に示すように、ベルト素材14は、は
じかれて、その端部14aは薄く垂れることがなく盛り
上がる。これにより得られた成形体の両端は厚くなり、
この両端をピンセットなどにより掴んで成形型から剥離
することが容易となる。
燥工程で、硬化に高熱を必要とする場合にも耐えること
ができる。
図19に示すように、さらに、押さえ部材24を設けて
もよい。この押さえ部材24は、図20に示すように、
弾性体又は可撓性被覆シートにより環状に形成され、そ
の外径D24を内接される堰き止め部材20の内径d2
0よりも僅かに大きく形成されている。図示を略すが、
この押さえ部材24は、堰き止め部材20と同様に嵌合
面(図14〜図17)を有する短冊状シートから形成さ
れてもよい。これにより、取り付け、取り外しが容易で
あり、また、バネ性が向上されてしっかりと押さえつけ
ることのできる押さえ部材とされる。
止め部材20に嵌入させるなどすると、この押さえ部材
24の弾性力又は付勢力により、堰き止め部材20を成
形型内面12aに押しつけることができる。これによ
り、堰き止め部材20は、この押し付け部材24による
弾性力又は付勢力により成形型12に確実に内接させる
ことができる。また、成形時などでの堰き止め部材20
の位置ズレ(移動)が少なくなり、品質の安定した無端
ベルトの製造を可能にする。このような押さえ付け部材
24としては、PTFEの板又はシートなどが例示され
る。
設けた遠心成形型12では、図21に示すように、その
両端部13a(片端のみ図示)に径が小さく段落ちされ
て形成されたスペーサ当接部13bが形成された回転中
子13が用いられる。この回転中子13は、図22に示
すように、堰き止め部材20がスペーサとしても機能さ
れ、スペーサ当接部13bが堰き止め部材20の内面2
0aに当接されて、ベルト素材の厚みが一定に固定され
る。
無端ベルト1の製造法について説明する。
さの無端ベルト成形体を与える内面12aに円筒形の遠
心成形型12が装着された遠心成形装置11が用意され
る。次いで、この遠心成形型12の内面12aにシート
状環状部材21の嵌合面22を嵌合させて堰き止め部材
20を装着する。
その内面20aに押さえ部材24を嵌入する。これによ
り、型と堰き止め部材20とを密着させることができ、
塗布液が型の底面から滲出されることを防止できる(堰
き止め部材装着工程)。
給手段(ノズルなど)からスプレー塗装等の手法により
遠心成形型12の内面12aにベルト素材液が塗布され
る(ベルト素材塗布工程)。
型12は高速で回転される(遠心工程)。これにより、
付与されたベルト素材は遠心力の作用により成形型12
の内12a面に沿って拡がるが、堰き止め部材20、押
さえ部材24に達したとき、この堰き止め部材20、押
さえ部材24より堰き止めされる。この堰き止め部材2
0及び押さえ部材24が撥溶剤性である場合には、この
塗布液はこれらの部材20,24によりはじかれて、端
部の膜厚が薄くなることなく、膜厚が一定になる。
た、適宜の加熱手段、乾燥手段、固化手段などを作用さ
せることにより塗布液は加熱乾燥固化されて、回転を停
止しても膜が液ダレが生じない程度の指触乾燥状態とす
る(指触乾燥工程)。これにより膜厚が一定の成形体を
得ることができる。膜が所定の乾燥度合いになったと
き、回転を停止し、押さえ部材24が取り除かれる。
形成できる。また、実施の形態1の型押し工程以下の工
程を行うことにより、無端ベルトを成形してもよい。こ
のとき、この実施の形態2では、回転中子13の両端に
は、凹凸パターンの形成されているものと同様に、形成
されていないものを用いて平滑な無端ベルトを形成して
もよい。
滲出がなく、常に一定の膜厚のベルト素材を提供するこ
とができる。
り具体的に説明する。 (実施例4)厚さ2mm、幅10mmの多孔質PTFE
からなる両端に楔形の嵌合面22a,22aを有するシ
ート21(図14)を用意し、このシート21を金型1
2の内面に所定の間隔を開けて張り付けて堰き止め部材
20を形成した。このシート21の長さは、環状にして
型に押し込んだ際に隙間が生じないように型内径d12
よりやや大きめにされた。金型12への挿入時には、押
しちぢめるようにはめ込まれた。浮きが生じた場合に
は、金属棒(例えば回転中子13)を両端の堰き止め部
材20に掛かるように載せて金型12を回転させて堰き
止め部材20が型内面12aに均一に接触するようにし
た。
としてのカーボンブラックを分散させたDMAC(ジメ
チルアセトアミド)分散液(濃度30%)のベルト素材
液が用いられた。塗布用の遠心成形型12をゆっくり回
転させながら、塗布液を注入してベルト素材を塗布し
た。
速回転して塗布液を拡がらせて膜厚を均一にした。塗布
液は軸方向にも拡がっていったが、堰き止め部材20に
接すると、この堰き止め部材20により堰き止められて
それ以上には拡がらなかった。
た後、更に300°Cに加熱して膜を硬化させた。型か
ら得られた成形品を取り出したが、成形品の端部の剥離
は容易に行えた。これにより、膜厚約100μmの無端
ベルトを作製した。
に示す嵌合面22bを有するシート21を用いた以外は
上述と同様にして無端ベルトを作製したが、いずれも成
形品の剥離は良好であった。 (実施例5)厚さ4mm、幅10mmの多孔質PTFE
シートであって、弾性を有するものが用いられた。この
シート21を塗布用の金型12の内面に所定の間隔を開
けて張り付けて堰き止め部材20を形成した。このシー
ト21の厚みのため、環状にして型12に押し込んだ際
に隙間が生じた。そこで、更に、厚み2mmの弾力性の
ある環状のPTFE板を押さえ部材24として被せ、こ
のPTFE板のバネ作用により、弾性を有する多孔質P
TFEの堰き止め部材20を押さえつけた。これによ
り、堰き止め部材20と内面12aとは隙間がなくな
り、ベルト素材液の液漏れがなくなったことが確認され
た。
溶剤を除去し、次いで300°Cで最終熱処理によりイ
ミド化閉環反応を行った。更に、膜を加熱して硬化させ
てから型から成形品を取りだした。端部の剥離は容易に
できた。 (実施例6)押さえ部材24としてのPTFE板を図1
4、図15にしめす嵌合形状の短冊シートを環状に形成
したものを用いた以外は、実施例5と全く同様にして成
形品を作製したが、液漏れすることなく、また、同様に
端部の剥離は容易にできた。 (性能評価)実施例4〜6により作製されたベルトをユ
ニット寸法の長さに切断してから、寄り止めテープを張
り付け、株式会社リコー社製のフルカラー複写機プリテ
ールの中間転写ベルトユニットに取り付け、画出しを行
ってベルトの耐久性を評価したが、いずれも40万枚の
コピーで何ら異常は発生しなかった。
ベルトの成形装置及びそれを用いた無端ベルトの製造法
によれば、液洩れなくベルト素材液を塗布することがで
き、また、成形品の剥離が良好な無端ベルトが得られる
ことが理解される。
に示すシート21が用いられたが、同様に図16、図1
7に示す半球状嵌合面22cや方円状嵌合面22dを有
するシート21を用いても同様な効果が得られることは
明らかである。
用いれば、無端ベルトの端部に凹凸パターンを形成する
ことも可能である。
て、図を参照しつつ説明する。なお、実施の形態1及び
2と同一乃至均等な部分については同一符号を付して詳
細な説明は省略する。
ルト1を製造するための無端ベルトの遠心成形装置11
の一例である。この図において、符号25は、中空の環
状に形成された誘導加熱装置のコイルであり、この実施
の形態3では回転押圧体の加熱手段として利用される。
このコイル25は、成形型12の外径D12よりも十分
に大きな内径d25を有する。また、このコイル25に
は高周波電力供給用の端子(不図示)が設けられるとと
もに、図示を略す掃引手段により支持されている。この
掃引手段によりコイル25は、成形型12の回転軸O1
に沿って掃引(スキャン)可能にされている。この掃引
手段は、高周波電力の供給と連動されていることが好ま
しい。
配置された状態で、スイッチがオンされると、このコイ
ル25に誘導電流の供給が行われると同時にこのコイル
25が成形型12の他端に向けて徐々に軸01方向に沿
って掃引(移動)され、コイル25が他端に達したとき
終了点で高周波電力の供給がオフされるような構成であ
る。このコイル25を含めた加熱手段は、成形型12の
外部であって、遠心成形装置11と一体であっても別構
成であってもよい。
い、プラスチック又はガラスなどの有機材質又は無機の
材質で形成され、また、型の内部には、離型性の層(不
図示)が付与されている。このようにな成形型12を用
いれば、誘導加熱手段を遠心成形型の外部に配置するこ
とが可能となり、また、成形型12の内部に配置された
状態の回転中子13を加熱する際にも、遠心成形装置1
1の内部に配線をする必要がなく、加熱手段が簡略化さ
れる。
ば、成形型12、回転中子13を加熱して塗布されたベ
ルト素材14を乾燥・固化・硬化を行うに際して、この
誘導加熱手段により回転中子13を加熱することができ
る。この加熱された回転中子13は伝熱/輻射などによ
りベルト素材14を加熱することができるので、この加
熱された回転中子13を成形型12に載置させ、ベルト
素材14と接触しつつ回転中子13成形型12の回転に
従動して回転させれば、ベルト素材14の表面平滑性を
維持しつつベルト素材14の固化を促進させることがで
きる。
心成形型の軸方向に掃引可能に配置されているので、回
転中子を均一に加熱することができ、これにより均一に
ベルト素材の乾燥固化又は硬化を均一に行うことが容易
となる。
無端ベルトの製造法について工程を追って説明する。
引できるようなリング状誘導加熱の端子を設けておく。
塗布型12は、誘導加熱を起こさない有機材質若しくは
無機の材質で形成する。また、この塗布型12の型内面
12aには、離型性の層26を形成しておく。
回転により拡げて均一な膜とする。この膜が指触乾燥状
態となったら、導体である回転中子13を挿入して、塗
布型12を再び回転させる。
て、塗布型12の軸方向にコイル25を移動していく。
この間、コイル25から発生した高周波は回転している
導体である回転中子13を発熱させる。これにより、回
転中子13は、加熱により塗布膜の硬化を促進するとと
もに、加熱硬化により伸び縮みで浮いてこようとする膜
を加重で押し付けてこの膜の剥離を防止する。また、膜
の硬化が進行される間や硬化後の冷却時に膜が収縮して
変形を生じる場合があるが、この回転中子13を装着し
て塗布型12を回転させて回転中子13の回転を継続す
れば、この収縮も防止できる。
9、19を備えて、ベルト素材液供給手段27の吐出口
27aを傾斜させて塗布液14aが成形型12の側面に
供給されるように構成すれば、注液時に回転中子13を
設置しておくこともできる。この場合、スペーサ19、
19と成形型内面12aとでキャビティ28が形成さ
れ、このキャビティ28は、回転中子13が載置された
状態でも干渉されないので、このキャビティ28に回転
中子13を載置した状態で塗布液14aを供給できる。
なお、この図24においては、加熱手段は省略されてい
るが、図23と同様なコイル25を備えていてもよい。
用いたが、このスペーサ19に代えて堰き止め部材20
や堰き止め部材20と押さえ部材24を設置しても同様
に回転中子13を載置した状態で塗布液を供給できるこ
とは明らかである。
り具体的に説明する。 (実施例7)コイル25として、内径d25が250m
mであるリング状高周波発生端子が用いられた。このコ
イル25は軸01方向へ掃引可能である。一方、塗布型
12としては、外径D12が220mmであり、内径d
12が200mmであるPPS樹脂製の金型が用いられ
た。この塗布型12をゆっくり回転させながら実施例1
と同じポリイミド前駆体と導電剤とを分散した塗布液を
注入した。
速回転して塗布液を拡がらせて膜厚を均一にした。
MAC)を減圧乾燥させて、固化した後、回転を止め
た。
ム共処理して離型性を付与した直径30mmの鉄棒が用
いられた。この回転中子13を金型12内に挿入し、再
度回転を開始し、高周波発生端子を成形型の一端から徐
々に軸01方向に沿って成形型の他端まで掃引(移動)
させて加熱した。高周波誘導電流は、高周波発生端子の
掃引と同時にオンされ、他端に達した終了点で入力がオ
フされた。
取り出して、得られた成形品を金型から剥離したが、剥
離は容易に行えた。このベルト端部に寄り止めを形成
し、膜厚約100μmの無端ベルトを作製した。 (実施例8)実施例7の塗布型を石英ガラス製に代えた
以外は、実施例7と同様にして無端ベルトを作製した。
ベルトの外観は良好であり、剥離は容易に行えた。 (実施例9)実施例7における塗布型に代えてフッ素樹
脂をコートした表面アルマイト被膜のアルミを塗布型と
して用いた。この塗布型の内面両端には、スペーサとし
て0.5mm厚みの離型性テープをそれぞれ設置した。
図24に示すように、塗布液の吐出口を垂直から45゜
傾けて設置して、外面をフッ素樹脂クロム共処理して離
型性を付与した直径30mmの鉄棒を回転中子として挿
入し、低速で回転しながら実施例7と同様な塗布液を塗
布した。
ら、高周波発生端子を2回に分けて通電した。まず、入
力を小さくして回転中子の発熱温度が110°Cになる
ようにして、軸方向移動させて溶剤乾燥を行った。
なるように通電させて、この高周波端子を移動させて塗
布膜を硬化させた。
れた成形品を金型から剥離したが、剥離は容易に行え
た。 (比較例3)コイル25による誘導加熱でなく、従来の
外部加熱方式による加熱手段が採用された。また、金型
12としては、外径D12が220mmであり、内径d
12が200mmであるアルミ製の塗布型12が用いら
れた。
塗布して、従来の外部加熱方式により加熱して溶剤を除
去して乾燥させた。その後、更に温度を上昇させ、塗布
液の硬化処理を行った。
たが、始めの端部は薄くて裂けやすかった。細心の注意
を払い、成形品をゆっくりと剥がしたが、成形品は型1
2に密着してきれいな膜に剥離できなかった。 (比較例4)回転中子13を装着せずに行った以外は、
実施例9と同様にして実施例9のアルミ製の塗布型12
を用いて無端ベルトを作製した。塗布乾燥までは膜に異
常はなく、膜は塗布型に付着していたが、硬化の段階で
膜は型から浮いてしまった。得られた成形品は、ベルト
として使用するには耐えられない程度に大きく変形して
いた。 (性能評価)実施例7〜9により作製されたベルトを株
式会社リコー社製のフルカラー複写機プリテールの中間
転写ベルトユニットに取り付け、画出しを行いながら、
コピー品質とベルトの耐久性を評価した。実施例により
得られたベルトは、いずれも40万枚の繰り返しでも、
形状、コピー品質に何ら異常は発生しなかった。
法によれば、得られた成形品の剥離性及び耐久性の良好
な無端ベルトを与える無端ベルトの遠心成形装置及びそ
れを用いた無端ベルトの製造方法が提供されることが理
解される。
無端ベルトの成形装置によれば、塗布されたベルト素材
液やそのベルト素材液が流れ出すことを防ぐ堰き止め部
材を、遠心成形型の内側に配置された回転押圧体により
回転されつつ押圧することにより、ベルト素材液の塗布
工程では、塗布されたベルト素材液が液漏れすることが
なく、また、ベルト素材液が固化する工程では、その表
面の平滑性を保ちながら固化させることが可能となるの
で、良好な外観を有する無端ベルトが成形できる。
よれば、遠心成形型の成形面は離型性の材質又は離型性
の材質で被覆されているので、成膜後の無端状成形体の
剥離を容易にすることができる。また、成形時のベルト
素材膜の剥離は、押圧回転体の押圧により防止できる。
よれば、回転押圧体は成形型の回転に従動して回転され
るので、簡易な装置で請求項1又は請求項2の発明の効
果を得ることができる。
よれば、前記回転押圧体の回転及び押圧は、重力により
行われるので、特別の装置を必要とせずに、常に一定の
押圧力により安定に押圧できる。また、得られる成形品
は常に一定の品質を保つことができる。
よれば、加熱手段により加熱された回転押圧体によりベ
ルト素材を加熱することができるので、ベルト素材の表
面の平滑さを維持しつつベルト素材の固化を促進させる
ことができる。
よれば、回転押圧体の加熱手段が誘導加熱であるので、
配線を必要とせずに、回転押圧体を加熱することができ
る。
よれば、成形型をガラス又はプラスチックにより形成す
れば、誘導加熱手段を遠心成形型の外部に配置すること
が可能となり、回転押圧体の加熱のために通電手段を装
置内部に配置する必要がなく、装置が簡略化される。
よれば、誘導加熱手段は、環状であり遠心成形型の軸方
向に掃引可能に配置されているので、回転押圧体を均一
に加熱することができ、これにより均一にベルト素材の
乾燥固化を均一に行うことが容易となる。
よれは、堰き止め部材が遠心成形型に取り外し可能に内
接して設けられるので、無端ベルトの形状を与える成形
型の形成及びその堰き止め部材の取り外しが容易とな
り、得られた成形品の脱型が容易となる。
によれば、堰き止め部材は嵌合されて環状体が形成され
るので、接合部の密閉性が向上されて付与されたベルト
素材が滲出することが少ない。
によれば、堰き止め部材は、両端面の凹凸又は楔形が嵌
合されて環状体が形成されるので、環状体の形態が安定
して成形型の内面に内接される。
によれば、シート状環状部材の内面には弾性体又は可撓
性被覆シートにより形成されたシート状環状部材を成形
型内面に内接して押しつける押さえ部材が設けられてい
るので、堰き止め部材は、この押し付け部材による付勢
力により成形型に確実に内接させることができる。これ
により、成形時の堰き止め部材の移動が少なくなり、こ
の成形装置によれば、安定した品質の無端ベルトが製造
できる。
によれば、多孔質PTFEが堰き止めに用いられてい
る。この多孔質PTFEは、耐溶剤性、剥離性が良く、
耐熱性も良好であるので、ベルト素材と接触してもベル
ト素材により浸食されることなく、また成形品を容易に
剥離することができる。また、乾燥工程で、硬化に高熱
を必要とする場合にも耐熱性があるので耐えることがで
きる。
によれば、回転押圧体を堰き止め部材の押さえとして機
能させることにより、堰き止め部材の遠心成形型内面へ
の当接を確実とさせることが可能となる。
によれば、回転押圧体はベルト素材と接触可能に配置可
能とされるとともに、ベルト素材の片端又は両端に特定
の凹凸パターンを形成するための特定の凹凸型部を有す
るので、成形品の平滑さを維持しつつ成形品の片端又は
両端に凹凸を形成することができ、この凹凸は型押しで
あるので常に正確に形成させることができる。
によれば、無端ベルトの内周長を凹凸のピッチ幅にその
ピッチ数nに整数を加算した値と乗算した値に等しくす
る事により、回転押圧体を成形型の回転に従動させても
凹凸ピッチが常に一定に形成されるように構成されるこ
とができる。これにより、簡易な装置により常に正確な
ピッチのパターンを有する無端ベルトの製造が可能とな
る。
によれば、回転押圧体の外周に等ピッチの孔又は筋目が
刻印されているので、得られた無端ベルトには、等ピッ
チの突起又は凸条が形成されて、規則正しいマーキング
ができるので、感光体や転写紙との精度良い同期が図る
ことができる。
によれば、回転押圧体は、ベルト素材又はそれを含む溶
液を吸収しないか又は該溶液に溶解性を有さない材質で
あるので、変形可能性のある塗布膜の残留溶剤によって
回転押圧体が腐食や変形を起こすことが少なくなる。
によれば、回転押圧体は、離型性の材質又は離型性の材
質で被覆された円柱体であるので、ベルト素材として広
い素材を選択しても離型性よく、その表面を平滑化する
ことが可能となる。
合わせることにより請求項20〜請求項30のいずれか
に記載の無端ベルトの製造方法に利用することができ
る。これにより、良好な外観を保ち、成膜後の無端状成
形体の剥離を容易にするための課題を解決することがで
きる。また、堰き止めシートを良好に型に密着させるこ
ともできる。さらに、パターン作成のピッチのバラツキ
を最小限に小さくするための簡便な方法と工程を提供す
ることができる。
ば、この転写ベルトは、カラー画像形成装置に使用さ
れ、複数のローラ間に掛け渡され、ローラのベルトに内
接して感光体と同期して駆動される中間転写用ベルトに
利用され、ベルト素材と同一であり、かつ、該ベルト素
材と一体に形成された感光体と同期を図るための凹凸パ
ターンを有するので、カラー画像形成装置の中間転写ベ
ルトとして利用することができる。また、このベルト素
材と一体に形成された凹凸模様を目印として感光体と中
間転写ベルト、転写紙との同期を図るための信号を正確
に検知することができ、フルカラー複写機などの色あわ
せの必要なカラー複写機の転写ベルトとしての良好な機
能を備えることになる。
部分模式図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は
図1(a)のA−A線で切断した端面図、図1(c)は
図1(a)のB−B線で切断した端面図である。
す部分模式図であり、図1(a)は平面図、図1(b)
はその側面図である。
られる遠心成形装置を説明する側面模式図である。
模式斜視図である。
り、図5(a)は平面展開図、図5(b)は図5(a)
のA−A線で切断した端面図、図5(c)は図5(a)
のB−B線で切断した端面図である。
況を説明する図5(b)に対応する部分拡大端面図であ
る。
り、図7(a)は平面展開図、図7(b)は図7(a)
のD−D線で切断した端面図である。
視図である。
を説明する図である。
いられる遠心成形装置の変形例を説明する側面模式図で
ある。
いられる遠心成形装置を説明する側面模式図である。
式斜視図である。
開図である。
形例の部分展開図である。
形例の部分展開図である。
形例の部分展開図である。
いた場合のベルト素材の塗布形状を説明する部分模式端
面図である。
いられる遠心成形装置の変形例を説明する部分側面模式
図である。
斜視図である。
部分模式斜視図である。
心成形装置の部分模式断面図である。
いられる遠心成形装置を説明する側面模式図である。
ルトの製造に用いられる遠心成形装置の変形例を説明す
る部分側面模式図であり、図24(b)はその縦断端面
図である。
である。
Claims (31)
- 【請求項1】 無端ベルトを与えるために内面に環状の
ベルト状成形品を与えるキャビティを有した回転可能な
遠心成形型と、該キャビティの内側であって、前記遠心
成形型と同軸又は平行軸を保持して該遠心成形型又はそ
の遠心成形型と共に回転する付随物と接触して設置及び
離脱可能に配置される外形が円筒状の回転押圧体とから
構成されたことを特徴とする無端ベルトの成形装置。 - 【請求項2】 前記遠心成形型の成形面は、離型性の材
質又は離型性の材質で被覆されていることを特徴とする
請求項1に記載の無端ベルトの成形装置。 - 【請求項3】 前記回転押圧体は、該遠心成形型の回転
に従動して回転されることを特徴とする請求項1に記載
の無端ベルトの成形装置。 - 【請求項4】 前記回転押圧体は、重力により前記成形
型又はその付随物と重力方向底面において接して前記成
形型の回転に従動して回転することを特徴とする請求項
1に記載の無端ベルトの成形装置。 - 【請求項5】 前記無端ベルト成形装置は、前記回転押
圧体に対して熱を付与する加熱手段を有し、 前記回転押圧体は、前記キャビティの内面から該キャビ
ティに付与されたベルト素材と接触可能に配置されるこ
とにより、該ベルト素材の表面を平滑化するとともに該
ベルト素材に熱を付与して該ベルト素材の固化を促進さ
せることを特徴とする請求項1に記載の無端ベルトの成
形装置。 - 【請求項6】 前記回転押圧体を導体により形成すると
共に前記加熱手段を誘導加熱手段とすることを特徴とす
る請求項5に記載の無端ベルト成形装置。 - 【請求項7】 前記誘導加熱手段は、前記遠心成形型の
外部に配置されると共に前記遠心成形型はガラス又はプ
ラスチックにより形成されていることを特徴とする請求
項6に記載の無端ベルトの成形装置。 - 【請求項8】 前記誘導加熱手段は、環状であり前記遠
心成形型の軸方向に掃引可能に配置されていることを特
徴とする請求項6又は請求項7に記載の無端ベルトの成
形装置。 - 【請求項9】 前記遠心成形型は、円筒状の成形型内面
と該成形型内面の両端に取り外し可能に内接して設けら
れた堰き止め部材とから構成されたことを特徴とする請
求項1に記載の無端ベルトの成形装置。 - 【請求項10】 前記遠心成形型は、円筒状の成形型内
面と該成形型内面の両端に内接して設けられた堰き止め
部材とから構成されるとともに、 該堰き止め部材は、周方向の両端面が嵌合されて環状体
が形成されるシート状環状部材であることを特徴とする
請求項1に記載の無端ベルトの成形装置。 - 【請求項11】 前記シート状環状部材は、周方向の両
端面に凹凸又は楔形が形成されたシート材料が嵌合され
て環状体が形成されることを特徴とする請求項10に記
載の無端ベルトの成形装置。 - 【請求項12】 前記シート状環状部材の内面には、弾
性体又は可撓性被覆シートにより形成され、前記シート
状環状部材を成形型内面に内接されるように押しつける
押さえ部材が設けられていることを特徴とする請求項1
0又は請求項11に記載の無端ベルトの成形装置。 - 【請求項13】 前記シート状環状部材は、多孔質PT
FEであることを特徴とする請求項10〜請求項12の
いずれか1項に記載の無端ベルト成形装置。 - 【請求項14】 前記回転押圧体は、前記キャビティの
内面から前記押さえ部材と接触可能に配置されるととも
に、前記押さえ部材を前記遠心成形型内面に向けて付勢
することにより前記堰き止め部材の前記遠心成形型内面
への当接を確実とさせる押し付け部材として機能させる
ことを特徴とする請求項12に記載の無端ベルトの成形
装置。 - 【請求項15】 前記回転押圧体は前記キャビティの内
面から該キャビティに付与されたベルト素材と接触可能
に配置可能とされるとともに、前記ベルト素材の片端又
は両端に特定の凹凸パターンを形成するための特定の凹
凸型部を有することを特徴とする請求項1に記載の無端
ベルトの成形装置。 - 【請求項16】 前記凹凸型部は、回転押圧体の外周に
設けられた等ピッチの凹凸パターンであり、 該凹凸型部の凹凸のピッチ数nは、前記ベルト素材の内
周の長さをL、前記凹凸のピッチ幅をp、任意の整数を
mとした場合、 L=(n+m)×p(ここで、n及びmは正の整数であ
る。) を満足するように形成されたことを特徴とする請求項1
5に記載の無端ベルトの成形装置。 - 【請求項17】 前記凹凸型部は、回転押圧体の外周に
刻印された等ピッチの孔又は筋目であることを特徴とす
る請求項15に記載の無端ベルトの成形装置。 - 【請求項18】 前記回転押圧体は、ベルト素材又はそ
れを含む溶液を吸収しないか又は該溶液に溶解性を有さ
ない材質であることを特徴とする請求項1〜請求項17
のいずれか1項に記載の無端ベルトの成形装置。 - 【請求項19】 前記回転押圧体は、離型性の材質又は
離型性の材質で被覆された円柱体であることを特徴とす
る請求項1〜請求項18のいずれか1項に記載の無端ベ
ルトの成形装置。 - 【請求項20】 内面に無端環状のキャビティを有し回
転可能な成形型に流動状体にあるベルト素材を付与する
ベルト素材付与工程と、この成形型を回転させて付与さ
れたベルト素材に遠心力を作用させて該ベルト素材を拡
げる遠心力付与工程と、このベルト素材を固化させて無
端形状の成形品とする固化工程と、この成形品を前記成
形型から離脱させる離脱工程とを含む無端ベルトの遠心
成形による製造方法において、 前記固化工程において、前記遠心成形型と同軸又は平行
軸を保持して該遠心成形型の内側に配置された円筒状回
転押圧体の外周面を前記ベルト素材と接触させて回転さ
せることにより、該ベルト素材の表面を平滑化するとと
もに該ベルト素材の剥離を防止することを特徴とする無
端ベルトの製造方法。 - 【請求項21】 請求項20に記載の固化工程におい
て、前記円筒状回転押圧体を加熱することにより、該ベ
ルト素材の表面に熱を付与して該ベルト素材の固化を促
進させつつ該ベルト素材の表面を平滑化するとともに該
ベルト素材の剥離を防止することを特徴とする無端ベル
トの製造方法。 - 【請求項22】 前記固化工程において、 前記回転押圧体として少なくとも一方の端に特定の凹凸
パターンを有する円筒状回転押圧体を用いることによ
り、その外周面を前記ベルト素材に押圧させて回転させ
ることにより、該ベルト素材の片端又は両端に特定のパ
ターンを形成させつつ該ベルト素材の表面を平滑化する
とともに該ベルト素材の剥離を防止することを特徴とす
る請求項20に記載の無端ベルトの製造方法。 - 【請求項23】 前記固化工程において、前記回転押圧
体として少なくとも一方の端に特定の凹凸パターンを有
する円筒状回転押圧体を用いることにより、その外周面
を前記ベルト素材に押圧させて回転させることにより、
該ベルト素材の片端又は両端に特定のパターンを形成さ
せつつ該ベルト素材の表面に熱を付与して該ベルト素材
の固化を促進させ、かつ、該ベルト素材の表面を平滑化
するとともに該ベルト素材の剥離を防止することを特徴
とする請求項21に記載の無端ベルトの製造方法。 - 【請求項24】 内面に無端環状のキャビティを有し回
転可能な成形型に流動状体にあるベルト素材を付与する
ベルト素材付与工程と、この成形型を回転させて付与さ
れたベルト素材に遠心力を作用させて該ベルト素材を拡
げる遠心力付与工程と、このベルト素材を固化させて無
端形状の成形品とする固化工程と、この成形品を前記成
形型から離脱させる離脱工程とを含む無端ベルトの遠心
成形による製造方法において、 前記固化工程において、前記遠心成形型と同軸又は平行
軸を保持して該遠心成形型の内側に配置された円筒状回
転押圧体の外周面を前記成形型又はその成形型と共に回
転する付随物と接触させて回転させることにより、該ベ
ルト素材の表面に熱を付与して該ベルト素材の固化を促
進させることを特徴とする無端ベルトの製造方法。 - 【請求項25】 前記固化工程において、前記回転押圧
体として少なくとも一方の端に特定の凹凸パターンを有
する円筒状回転押圧体を用いることにより、その外周面
を前記ベルト素材に押圧させて回転させることにより、
該ベルト素材の片端又は両端に特定のパターンを形成さ
せるとともに、該ベルト素材の表面に熱を付与して該ベ
ルト素材の固化を促進させることを特徴とする請求項2
4に記載の無端ベルトの製造方法。 - 【請求項26】 内面に無端環状のキャビティを有し回
転可能な成形型に流動状体にあるベルト素材を付与する
ベルト素材付与工程と、この成形型を回転させて付与さ
れたベルト素材に遠心力を作用させて該ベルト素材を拡
げる遠心力付与工程と、このベルト素材を固化させて無
端形状の成形品とする固化工程と、この成形品を前記成
形型から離脱させる離脱工程とを含む無端ベルトの遠心
成形による製造方法において、 前記固化工程において、前記遠心成形型と同軸又は平行
軸を保持して該遠心成形型の内側に配置され、かつ、少
なくとも一方の端に特定の凹凸パターンを有する円筒状
回転押圧体の外周面を前記ベルト素材に押圧させて回転
させることにより、該ベルト素材の片端又は両端に特定
のパターンを形成可能とさせることを特徴とする無端ベ
ルトの製造方法。 - 【請求項27】 前記固化工程における回転押圧体の設
置は、ベルト素材液の指触乾燥後に挿入されることを特
徴とする請求項20〜請求項26のいずれか1項に記載
の無端ベルトの製造方法。 - 【請求項28】 前記キャビティは、円筒状の成形型内
面の両端に、周方向の両端面が嵌合されて環状体を与え
るシート状環状部材を内接させ、次いで、該遠心成形型
と同軸又は平行軸を保持して該遠心成形型の内側に円筒
状回転押圧体を配置するとともに該円筒状回転押圧体の
外周面を前記シート状環状部材と接触させて回転させる
ことにより、前記シート状環状部材の両端嵌合部を嵌合
させて堰き止め部材を設置することにより形成されるこ
とを特徴とする請求項20〜請求項26のいずれか1項
に記載の無端ベルトの製造方法。 - 【請求項29】 前記ベルト素材はポリイミド又はポリ
イミド前駆体を含むことを特徴とする請求項28に記載
の無端ベルトの製造方法。 - 【請求項30】 前記無端ベルトは、カラー画像形成装
置の転写ベルトに用いられることを特徴とする請求項2
9に記載の無端ベルトの製造方法。 - 【請求項31】カラー画像形成装置に使用され、複数の
ローラ間に掛け渡され、ローラのベルトに内接して感光
体と同期して駆動される転写用ベルトにおいて、該転写
用ベルトは、ベルト素材に刻印された感光体と同期を図
るための凹凸パターンを有することを特徴とする転写用
ベルト。
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JP30201098A JP3741552B2 (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | 無端ベルトの成形装置及び無端ベルトの製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001085418A1 (en) * | 2000-05-11 | 2001-11-15 | World Properties, Inc. | Method of manufacture of seamless polyimide belts |
JP2007100208A (ja) * | 2005-09-12 | 2007-04-19 | Fuji Xerox Co Ltd | 芯体、芯体の再生方法及び樹脂無端ベルトの製造方法 |
JP2008291264A (ja) * | 2008-06-23 | 2008-12-04 | Gunze Ltd | 半導電性ポリイミド系無端管状フイルムの製造方法 |
JP2011002498A (ja) * | 2009-06-16 | 2011-01-06 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 像担持体および画像形成装置 |
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-
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- 1998-10-23 JP JP30201098A patent/JP3741552B2/ja not_active Expired - Fee Related
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