JP2000127071A - 吸着パッドによる異形部判定方法、搬送方法及び搬送装置 - Google Patents

吸着パッドによる異形部判定方法、搬送方法及び搬送装置

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JP2000127071A
JP2000127071A JP10316996A JP31699698A JP2000127071A JP 2000127071 A JP2000127071 A JP 2000127071A JP 10316996 A JP10316996 A JP 10316996A JP 31699698 A JP31699698 A JP 31699698A JP 2000127071 A JP2000127071 A JP 2000127071A
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suction
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pad
pressure
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Kazuyasu Takeishi
一泰 武石
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物品を吸着パッドで吸着するに際し、物品の
吸着対象面における異形部の位置を簡易な設備構成によ
り迅速に判定すること。 【解決手段】 吸着パッド24による異形部判定方法で
あって、物品1の吸着対象面内に位置する複数の吸着パ
ッド24のうち、該吸着パッド24内の気圧が所定値以
上である吸着パッド24の位置(No.3の吸着パッド24
の位置)を、該物品1の吸着対象面における異形部(蓋
3)の位置と判定するもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物品を搬送等のた
めに吸着パッドで吸着するに際し、物品の吸着対象面に
蓋等の異形部がある物品の、吸着パッドによる異形部判
定方法、搬送方法及び搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パレットに積み上げられた物品を
ロボットのアームに設けた吸着パッドで吸着して搬送す
る場合、特許2679490 号公報に記載の如く、カメラでパ
レット上の物品群の全体を撮影し、各物品の中心座標を
その撮影データの画像処理により求め、吸着パッドをそ
の中心座標情報に基づいて各物品に位置付け可能として
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、物品をパレ
ットにランダムに積み上げ、各物品の吸着対象面に蓋等
の異形部があるとき、吸着パッドで吸着した物品の位置
を、当該物品の異形部が一定の位置ないしは領域に定め
られるように揃える必要がある場合には、異形部の位置
を判定する必要がある。前述した従来技術のカメラで物
品の異形部の位置を判定するためには、カメラがパレッ
ト上の物品群の全体を撮影対象とする場合には解像度が
不足し、新たに各物品毎の撮影を必要とするものとな
る。従って、例えばパレット上に縦4個横4個の合計1
6個の物品があるときには、各物品の撮影ができるよう
にカメラを移動可能とし、且つカメラの移動時間と各物
品毎の画像処理時間とが必要となり、設備構成が複雑に
なるとともに、判定処理時間も多大になる。
【0004】本発明の課題は、物品を吸着パッドで吸着
するに際し、物品の吸着対象面における異形部の位置を
簡易な設備構成により迅速に判定することにある。
【0005】また、本発明の課題は、物品を吸着パッド
で吸着するに際し、物品の吸着対象面における異形部の
位置を簡易な設備構成により迅速に判定し、物品の向き
を一定の向きに整えることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、物品を複数の吸着パッドで吸着する際に、各吸着パ
ッドの吸着圧力を検出し、物品の吸着対象面内に位置す
る複数の吸着パッドのうち、該吸着パッド内の気圧が所
定値以上(即ち、該吸着パッドの吸着圧力が所定値以
下)である吸着パッドの位置を、該物品の吸着対象面に
おける異形部の位置と判定するようにしたものである。
【0007】請求項2に記載の本発明は、物品を吸着パ
ッドで吸着して搬送する搬送方法において、物品を複数
の吸着パッドで吸着する際に、各吸着パッドの吸着圧力
を検出し、物品の吸着対象面内に位置する複数の吸着パ
ッドのうち、該吸着パッド内の気圧が所定値以上(即
ち、該吸着パッドの吸着圧力が所定値以下)である吸着
パッドの位置を、該物品の吸着対象面における異形部の
位置と判定し、吸着パッドで吸着した物品の異形部が所
定位置に位置するように該物品の向きを調整するように
したものである。
【0008】請求項3に記載の本発明は、請求項2に記
載の本発明において更に、前記物品の向きの調整を、吸
着パッドで吸着した物品の搬送過程で行なうようにした
ものである。
【0009】請求項4に記載の本発明は、物品を吸着パ
ッドで吸着して搬送する搬送装置において、物品を吸着
する複数の吸着パッドと、各吸着パッドの吸着圧力を検
出する圧力検出手段と、物品の吸着対象面内に位置する
複数の吸着パッドのうち、該吸着パッド内の気圧が所定
値以上(即ち、該吸着パッドの吸着圧力が所定値以下)
である吸着パッドの位置を、該物品の吸着対象面におけ
る異形部の位置と判定する異形部判定手段とを有してな
るようにしたものである。
【0010】請求項5に記載の本発明は、物品を吸着パ
ッドで吸着して搬送する搬送装置において、物品を吸着
する複数の吸着パッドと、各吸着パッドの吸着圧力を検
出する圧力検出手段と、物品の吸着対象面内に位置する
複数の吸着パッドのうち、該吸着パッド内の気圧が所定
値以上(即ち、該吸着パッドの吸着圧力が所定値以下)
である吸着パッドの位置を、該物品の吸着対象面におけ
る異形部の位置と判定する異形部判定手段と、異形部判
定手段の判定結果に基づき、吸着パッドで吸着した物品
の異形部が所定位置に位置するように該物品の向きを調
整する吸着パッド移動手段とを有してなるようにしたも
のである。
【0011】請求項6に記載の本発明は、請求項5に記
載の本発明において更に、前記吸着パッド移動手段がロ
ボットのアームからなるようにしたものである。
【0012】
【作用】請求項1、4の本発明によれば下記の作用が
ある。 複数の吸着パッドで物品の吸着対象面を吸着したと
き、物品の蓋等の異形部に被着された吸着パッドは、吸
着不良もしくは吸着不能となって真空リークし、その吸
着圧力を低下する。従って、複数の吸着パッドのうち、
該吸着パッド内の気圧が所定値以上(即ち、該吸着パッ
ドの吸着圧力が所定値以下)である吸着パッドの位置
を、物品の異形部の位置と判定できる。複数の吸着パッ
ドにより物品を吸着し、各吸着パッドの吸着圧力の大き
さを観察するだけで物品の異形部の位置を判定でき、異
形部の位置を簡易な設備構成により迅速に判定できる。
【0013】請求項2、5の本発明によれば下記の作
用がある。 複数の吸着パッドで物品を吸着したとき、上記によ
り当該物品の異形部の位置を判定できるから、この判定
結果を用いて吸着パッドを移動することにより、物品の
異形部が所定位置に位置するように該物品の向きを調整
し、物品を一定の向きに整列できる。
【0014】請求項3の本発明によれば下記の作用が
ある。 上記の物品の向きの調整を、吸着パッドで吸着した
物品の搬送過程で行なうことにより、物品の向き調整を
搬送時間中に完了し、一定向きに調整済みの物品を搬送
後直ちに次工程へと移載でき、物品の整列搬送の生産性
を向上できる。
【0015】請求項6の本発明によれば下記の作用が
ある。 上記の物品の向きの調整をロボットのアームの駆動
により行なうことができ、この向きの調整を高精度且つ
高速度で実現できる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明が適用される物品取
扱い装置を示す模式図、図2は物品取扱い装置の制御系
統図、図3はロボットのハンドに設けた吸着パッドの配
置を示す模式図、図4は物品の向きの調整状態を示す模
式図、図5は物品の向きの調整手順を示す流れ図、図6
はラベル貼り機の他の例を示す模式図である。
【0017】物品取扱い装置10は、図1に示す如く、
移載装置11と搬送コンベヤ12とラベル貼り機13と
ラベル読取機14と仕分け装置15とを有する。なお、
移載装置11とラベル貼り機13とは対になって複数組
み設けられ、各移載装置11で移載され、それぞれのラ
ベル貼り機13でラベルを貼り付けられた物品1を、搬
送コンベヤ12が1個所に集め、ラベル読取機14と仕
分け装置15にかけられる構成になっているが、図1に
おいてはその点を省略している。
【0018】上記各移載装置11は、倉庫等からパレッ
ト搬送装置(不図示)により搬送されてきたパレット1
6に 1段もしくは複数段で積付けられた、18リットル缶
等の物品1を吸着し、この物品1を 1個ずつ一定の向き
(例えば物品1を搬送コンベヤ12に移載した状態で、
物品1の上面の把手2と蓋3に干渉しないラベル貼り領
域4が搬送コンベヤ12の進み方向の前方に位置する向
き)にて搬送コンベヤ12に移載する(図4参照)。各
ラベル貼り機13は、搬送コンベヤ12によりラベル貼
り作業位置に搬送されてきた物品1のラベル貼り領域4
に、物品1の仕分け情報を印刷したバーコードラベル等
のラベルを貼付ける。ラベル読取機14は、搬送コンベ
ヤ12により集められラベル読取作業位置に搬送されて
きた物品1に貼付けられているラベルの仕分け情報を読
取る。仕分け装置15は、ラベル読取機14の読取結果
に基づき、物品1をそのラベルに表示されていた仕分け
先へと仕分ける。
【0019】移載装置11は、ロボット21により構成
され、ロボット21のX方向(横方向)駆動部、Y方向
(縦方向)駆動部、Z方向(高さ方向)駆動部、回転方
向駆動部によりX方向、Y方向、Z方向、回転方向に駆
動制御されるアーム22の先端ハンド23に複数の真空
吸着パッド24を備え、物品1を吸着パッド24で吸着
して上述のパレット16から搬送コンベヤ12への移載
を行なう。
【0020】ロボット21は、図2に示す如く、ロボッ
ト制御装置25を有している。ロボット制御装置25
は、後述する上位コンピュータ31に支配され、アーム
22の上述の駆動制御を行なうとともに、各吸着パッド
24に接続されている真空供給管26に設けた電磁弁2
7を開閉制御する。図2の28は真空ポンプである。
尚、各吸着パッド24には圧力スイッチ(圧力検出手
段)29が設けられ、圧力スイッチ29は各吸着パッド
24の吸着圧力を検出し、この検出結果をロボット制御
装置25に転送可能としている。
【0021】ここで、ロボット21は、図3に示す如
く、ハンド23に複数の吸着パッド24、本実施形態で
は、物品取扱い装置10が取扱う全ての物品に対応でき
るように全25個の吸着パッド24を備えている。図3に
示す如く、物品1が18リットル缶であれば、物品1の外
縁に囲まれる吸着対象面に対応するNo.3、No.5、No.7、
No.9の 4個の吸着パッド24を使用パッドとし、把手2
に対応するNo.1の吸着パッド24と物品1の外縁上とそ
の外方のNo.2、No.4、No.6、No.8、No.10 〜No.15 の吸
着パッド24は使用停止とする。即ち、No.2、No.4、N
o.6、No.8、No.10〜No.15 の吸着パッド24における電
磁弁27を予め閉とする。ロボット21における使用パ
ッドは、上述の如く、物品1の吸着対象面に対応するも
のであり、後述する如く、上位コンピュータ31の指令
に基づくロボット制御装置25の制御動作にて選定され
る。
【0022】そして、ロボット制御装置25は、異形部
判定手段を構成し、ロボット21における使用パッドと
して選定された吸着パッド24で物品1を吸着する際
に、各吸着パッド24の圧力スイッチ29の検出結果を
得て、物品1の吸着対象面内に位置する複数の吸着パッ
ド24(物品1が18リットル缶であればNo.3、No.5、N
o.7、No.9の 4個の吸着パッド24)のうち、該吸着パ
ッド24の吸着圧力が所定値以下である吸着パッド24
の位置(図3の例では、No.3の吸着パッド24)を、物
品1の吸着対象面における異形部、物品1が18リットル
缶であれば蓋3の位置と判定する。
【0023】また、ロボット制御装置25は、物品1の
吸着対象面における上述の異形部、例えば蓋3の位置の
判定結果に基づき、吸着パッド24(図3の例では、N
o.5、No.7、No.9の 3個の吸着パッド24)で吸着した
物品1の蓋3が所定位置(例えば物品1を搬送コンベヤ
12に移載した状態で、物品1の蓋3が搬送コンベヤ1
2の進み方向の後方に位置する向き)に位置するように
物品1の向き(例えば物品1を搬送コンベヤ12に移載
した状態で、物品1の上面の把手2と蓋3に干渉しない
ラベル貼り領域4が搬送コンベヤ12の進み方向の前方
に位置する向き)を調整すべく、アーム22を駆動制御
する。即ち、ロボット21のアーム22は、吸着パッド
移動手段を構成し、物品1が18リットル缶であるとき、
図4に示す如く、ハンド23の吸着パッド24がパレッ
ト16上で物品1を吸着したときの蓋3の位置の判定結
果により、該アーム22による物品1のパレット16か
ら搬送コンベヤ12への搬送過程で、図4(A)、
(B)ではハンド23を回転無し、(C)ではハンド2
3を+90度回転し、(D)ではハンド23を−90度回転
してそれらの物品1を搬送コンベヤ12に移載する。こ
のアーム22によるハンド23の回転の有無による吸着
パッド24の移動制御により、搬送コンベヤ12に移載
された全ての物品1の前述したラベル貼り領域4が搬送
コンベヤ12の進み方向の前方に位置付けられるものと
なる。
【0024】なお、ロボット21のアーム22は、物品
1を吸着した吸着パッド24のハンド23をパレット1
6に対して上昇させて該物品1をパレット16の上方に
取出し、該アーム22をパレット16の上方から搬送コ
ンベヤ12の上方へと横移動させ、該ハンド23を搬送
コンベヤ12に対して下降させて該物品1を搬送コンベ
ヤ12に移載可能とする。そして、アーム22は、この
ハンド23の上昇、横移動、下降の搬送過程において、
前述の如く、ハンド23を回転可能とするものである。
【0025】然るに、ロボット制御装置25と上位コン
ピュータ31は通信、制御信号で情報伝達でき、上位コ
ンピュータ31はパレット16上の物品1の品種(18リ
ットル缶等)、物品1のサイズと中心座標(横方向X、
縦方向Y、高さ方向Z)、物品1の積付け段数、 1段の
積付け個数、物品1の仕分け先等をロボット制御装置2
5に伝達できる。また、ロボット制御装置25と搬送コ
ンベヤ12、ラベル貼り機13は上位コンピュータ31
を介して通信、制御信号で情報伝達でき、ロボット制御
装置25はロボット21が物品1を搬送コンベヤ12に
移載したタイミング等を搬送コンベヤ12、ラベル貼り
機13に伝達できる。
【0026】従って、物品取扱い装置10による物品1
(18リットル缶等とする)の取扱い手順は以下の如くな
される(図5)。 (1) 上位コンピュータ31がロボット制御装置25に、
パレット上の物品1の品種、物品1のサイズと中心座
標、積付け段数、 1段の積付け個数、物品1の仕分け先
を伝達する。
【0027】(2) ロボット制御装置25は、上記(1) の
物品1の中心座標に基づき、パレット16上の 1個の物
品1の上面に、ハンド23の吸着パッド24を当てるよ
うにアーム22を駆動する。
【0028】(3) ロボット制御装置25は、上記(2) の
アーム22の駆動と同時に、予めロボット制御装置25
にプログラムしてある物品1の吸着対象面に対応する吸
着パッド24(No.3、No.5、No.7、No.9の 4個の吸着パ
ッド24)の電磁弁27を開き、真空吸着を開始する。
【0029】(4) ロボット制御装置25は、ハンド23
の吸着パッド24を物品1の上面に当ててから一定時間
(約 2秒)後、吸着パッド24毎に備えてある各圧力ス
イッチ29のオン/オフを確認する。ここで、圧力スイ
ッチ29のオンは、所定の真空圧力(750mmHg )に到達
している(750mmHg以下である )ことを意味し、オフは
所定の真空圧力に到達していない(750mmHgを超えてい
る )ことを意味する。
【0030】(5) ロボット制御装置25は、 4個の吸着
パッド24の圧力スイッチ29のうち、 3個の圧力スイ
ッチ29がオンとなっている場合を吸着良と判断し、残
り 1個のオフの圧力スイッチ29の吸着パッド24に対
応する電磁弁27を閉じ、物品1を吸着する 3個の吸着
パッド24の真空吸着力を増加確保する。
【0031】(6) ロボット制御装置25は、オンの圧力
スイッチ29が 2個以下の場合を吸着不良と判断し、全
吸着パッド24の真空吸着を解除した後、ハンド23の
吸着パッド24が吸着しようとする物品1の中心座標を
変更し、上記(2) 〜(5) を最大 5回リトライ処理する。
【0032】(7) ロボット制御装置25は、圧力スイッ
チ29がオフとなった吸着パッド24の位置に物品1の
蓋3があるものと判定し、ロボット21が物品1をパレ
ット16から搬送コンベヤ12に移載する搬送過程で、
物品1の蓋3が所定位置に位置するように物品1の向き
を調整し、必要によりハンド23を前述の如く+90度も
しくは−90度回転させる。これにより、下記(8) で搬送
コンベヤ12に移載される物品1のラベル貼り領域4が
搬送コンベヤ12の進み方向の前方側に位置付けられる
ように、物品1が整列されるものとなる。
【0033】(8) ロボット制御装置25は、アーム22
の駆動により物品1を搬送コンベヤ12に置き、ハンド
23の吸着パッド24による真空吸着を解除する。
【0034】(9) 物品1は、搬送コンベヤ12によりラ
ベル貼付け作業位置まで搬送され、物品1の仕分け情報
が印刷されたラベルをラベル貼り機13によりラベル貼
り領域4に貼付けられ、以後、ラベル読取機14で読取
られるこのラベルの仕分け情報により仕分け装置15で
適宜の仕分け処理がなされる。パレット16上の全ての
物品1について上述(2) 〜(9) が繰り返される。
【0035】従って、本実施形態によれば以下の作用が
ある。 複数の吸着パッド24で物品1の吸着対象面を吸着し
たとき、物品1の蓋3等の異形部に被着された吸着パッ
ド24は、吸着不良もしくは吸着不能となって真空リー
クし、その吸着圧力を低下する。従って、複数の吸着パ
ッド24のうち、該吸着パッド24内の気圧が所定値以
上(即ち、該吸着パッド24の吸着圧力が所定値以下)
である吸着パッド24の位置を、物品1の異形部の位置
と判定できる。複数の吸着パッド24により物品1を吸
着し、各吸着パッド24の吸着圧力の大きさを観察する
だけで物品1の異形部の位置を判定でき、異形部の位置
を簡易な設備構成により迅速に判定できる。
【0036】複数の吸着パッド24で物品1を吸着し
たとき、上記により当該物品1の異形部の位置を判定
できるから、この判定結果を用いて吸着パッド24を移
動することにより、物品1の異形部が所定位置に位置す
るように該物品1の向きを調整し、物品1を一定の向き
に整列できる。
【0037】上記の物品1の向きの調整を、吸着パ
ッド24で吸着した物品1の搬送過程で行なうことによ
り、物品1の向き調整を搬送時間中に完了し、一定向き
に調整済みの物品1を搬送後直ちに次工程へと移載で
き、物品1の整列搬送の生産性を向上できる。
【0038】上記の物品1の向きの調整をロボット
21のアーム22の駆動により行なうことができ、この
向きの調整を高精度且つ高速度で実現できる。
【0039】なお、本発明の実施においては、異形部判
定手段が吸着圧力の低い吸着パッドの位置から物品の異
形部の位置を判定した後、吸着パッド移動手段でこの物
品の異形部が所定位置に位置するように物品の向きを調
整することを必ずしも要しない。
【0040】この場合、例えば前述の実施形態におい
て、ロボット制御装置25は、パレット16上の物品1
の蓋3(異形部)の位置を判定してこの判定結果をラベ
ル貼り機13に転送しながら、該物品1を搬送コンベヤ
12に平行移動して移載し、ラベル貼り機13では、図
6(A)に示す如く、物品1の蓋3が位置しないラベル
貼り領域4が搬送コンベヤ12の進み方向の前方にあれ
ばその前方のラベル貼り領域4にラベルを貼付け、ラベ
ル貼り領域4が搬送コンベヤ12の進み方向の後方にあ
ればその後方のラベル貼り領域4にラベルを貼付け、ラ
ベル貼り領域4が搬送コンベヤ12の進み方向の左側方
にあればその左側方のラベル貼り領域4にラベルを貼付
け、ラベル貼り領域4が搬送コンベヤ12の進み方向の
右側方にあればその右側方のラベル貼り領域4にラベル
を貼付けるように、該ラベル貼り機13の貼付けヘッド
を多様(4方)に移動可能とするものとなる。
【0041】また、ロボット制御装置25は、パレット
16上の物品1の蓋3(異形部)の位置を判定してこの
判定結果をラベル貼り機13に転送しながら、該物品1
のラベル貼り領域4を搬送コンベヤ12の進み方向の前
方もしくは後方(左側方もしくは右側方であっても良
い)のいずれかに位置するように該物品1を搬送コンベ
ヤ12に移載し、ラベル貼り機13の側では、図6
(B)に示す如く、物品1のラベル貼り領域4が搬送コ
ンベヤ12の進み方向の前方にあればその前方のラベル
貼り領域4にラベルを貼付け、ラベル貼り領域4が搬送
コンベヤ12の進み方向の後方にあればその後方のラベ
ル貼り領域4にラベルを貼付けるように、搬送コンベヤ
12の両側 2位置もしくは片側 2位置に 2台のラベル貼
り機13A、13Bを設置し、ロボット制御装置25に
よる異形部判定結果に基づき、いずれかのラベル貼り機
13A、13Bを選択的に稼働するものであっても良
い。
【0042】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、物品を吸
着パッドで吸着するに際し、物品の吸着対象面における
異形部の位置を簡易な設備構成により迅速に判定するこ
とができる。
【0044】また、本発明の課題は、物品を吸着パッド
で吸着するに際し、物品の吸着対象面における異形部の
位置を簡易な設備構成により迅速に判定し、物品の向き
を一定の向きに整えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明が適用される物品取扱い装置を示
す模式図である。
【図2】図2は物品取扱い装置の制御系統図である。
【図3】図3はロボットのハンドに設けた吸着パッドの
配置を示す模式図である。
【図4】図4は物品の向きの調整状態を示す模式図であ
る。
【図5】図5は物品の向きの調整手順を示す流れ図であ
る。
【図6】図6はラベル貼り機の他の例を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1 物品 3 蓋(異形部) 4 ラベル貼り領域 10 物品取扱い装置 11 移載装置 12 搬送コンベヤ 13 ラベル貼り機 21 ロボット 22 アーム(吸着パッド移動手段) 24 吸着パッド 25 ロボット制御装置(異形部判定手段) 29 圧力スイッチ(圧力検出手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物品を複数の吸着パッドで吸着する際
    に、各吸着パッドの吸着圧力を検出し、 物品の吸着対象面内に位置する複数の吸着パッドのう
    ち、該吸着パッド内の気圧が所定値以上である吸着パッ
    ドの位置を、該物品の吸着対象面における異形部の位置
    と判定することを特徴とする吸着パッドによる異形部判
    定方法。
  2. 【請求項2】 物品を吸着パッドで吸着して搬送する搬
    送方法において、 物品を複数の吸着パッドで吸着する際に、各吸着パッド
    の吸着圧力を検出し、 物品の吸着対象面内に位置する複数の吸着パッドのう
    ち、該吸着パッド内の気圧が所定値以上である吸着パッ
    ドの位置を、該物品の吸着対象面における異形部の位置
    と判定し、 吸着パッドで吸着した物品の異形部が所定位置に位置す
    るように該物品の向きを調整することを特徴とする吸着
    パッドによる搬送方法。
  3. 【請求項3】 前記物品の向きの調整を、吸着パッドで
    吸着した物品の搬送過程で行なう請求項2記載の吸着パ
    ッドによる搬送方法。
  4. 【請求項4】 物品を吸着パッドで吸着して搬送する搬
    送装置において、 物品を吸着する複数の吸着パッドと、 各吸着パッドの吸着圧力を検出する圧力検出手段と、 物品の吸着対象面内に位置する複数の吸着パッドのう
    ち、該吸着パッド内の気圧が所定値以上である吸着パッ
    ドの位置を、該物品の吸着対象面における異形部の位置
    と判定する異形部判定手段とを有してなることを特徴と
    する搬送装置。
  5. 【請求項5】 物品を吸着パッドで吸着して搬送する搬
    送装置において、 物品を吸着する複数の吸着パッドと、 各吸着パッドの吸着圧力を検出する圧力検出手段と、 物品の吸着対象面内に位置する複数の吸着パッドのう
    ち、該吸着パッド内の気圧が所定値以上である吸着パッ
    ドの位置を、該物品の吸着対象面における異形部の位置
    と判定する異形部判定手段と、 異形部判定手段の判定結果に基づき、吸着パッドで吸着
    した物品の異形部が所定位置に位置するように該物品の
    向きを調整する吸着パッド移動手段とを有してなること
    を特徴とする搬送装置。
  6. 【請求項6】 前記吸着パッド移動手段がロボットのア
    ームからなる請求項5記載の搬送装置。
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