JP2000126794A - 水棲生物飼育装置及び飼育水浄化法 - Google Patents
水棲生物飼育装置及び飼育水浄化法Info
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Abstract
わたり飼育できる飼育水浄化法であって、生物への毒性
や水の汚濁の問題がなく、装置構成がコンパクトで、浄
化処理能力が高く循環水の健全性を向上する方法及び飼
育装置の提供。 【解決手段】閉鎖循環系において水棲生物を飼育した飼
育水を硝化工程と脱窒工程に付すことにより該飼育水中
のアンモニア態、亜硝酸態及び硝酸態窒素を除去し、硝
化工程は生物学的硝化処理を行い、脱窒工程は1)生物学
的処理および電気化学的手法を組合せた脱窒工程を硝化
工程と並列に設ける、又は2)植物,植物プランクトンに
よる脱窒素工程を硝化工程の後流に設ける。また、飼育
水槽、硝化槽及び電極を設けた脱窒槽が飼育水循環ライ
ンで連通された飼育装置であって、硝化槽と脱窒槽が並
列に配置され、硝化槽には飼育循環水を常時通水し、且
つ脱窒素槽には弁切替えにより間歇通水することにより
嫌気性雰囲気とし、電極に通電できるようにした飼育装
置。
Description
び飼育水浄化法に関し、例えば水棲生物の畜養・輸送設
備、水族館水槽及びこのような閉鎖系循環水の浄化に適
用して有利である。
育生物に対し毒性を持つアンモニア態窒素および亜硝酸
態窒素であり、特に亜硝酸態窒素は低濃度でも非常に毒
性があった。従来このような水中のアンモニア態窒素及
び亜硝酸態窒素については、硝化菌のような微生物を利
用して硝酸態窒素にまで酸化し、処理済水としていた。
ここで、硝化菌とは好気的条件でアンモニアを酸化して
亜硝酸を生成する亜硝酸菌、及び同様に好気的条件で亜
硝酸を硝酸に酸化する反応を行なう硝酸菌の総称であ
る。硝化菌は上述の反応から得られるエネルギーを利用
して、炭酸固定を行い増殖する独立栄養細菌であり、一
般的には増殖に有機物を必要としない。
は、アンモニア態窒素は硝酸態窒素に酸化されるのみで
あり、いぜん循環水には硝酸態窒素が含まれており、こ
れが飼育水のpH低下を招いている。しかし、硝酸態窒
素はある程度高濃度(例えば100〜200ppm程
度、ただし飼育生物種により異なる)まで、飼育生物に
悪影響を与えないため、これまで特に処理はなされてい
なかった。しかし、この硝酸態窒素も蓄積されるとpH
等への影響は無視できないものとなるため、より広範な
生物の長期間飼育を可能にするためには、この硝酸態窒
素も除去する必要がある。水中の硝酸態窒素の処理方法
としては、脱窒菌を利用して硝酸を窒素にまで還元する
方法が、産業排水処理のような一般排水処理分野におい
て知られている。脱窒菌とは、多くは嫌気条件で、硝酸
もしくは亜硝酸を還元する反応を有する多種多様な種類
の微生物の総称であり、この脱窒菌は増殖に有機物を必
要とする従属栄養微生物及び独立栄養微生物である。
わたり水棲生物を飼育しようとすると、上記の理由から
飼育水中のアンモニア態窒素とともに硝酸態窒素も処理
することが要求される。飼育水は飼育生物の生命維持の
ため、高い溶存酸素濃度を必要としており、高流速で循
環させているのが現状である。しかし、従来の脱窒菌を
利用した硝酸態窒素処理においては処理槽(脱窒槽)内
を還元雰囲気にせねばならず、そのためシステム的にア
ンモニア態窒素及び亜硝酸態窒素を処理する硝化槽と脱
窒槽を直列に配置すると、リアクターとして大容量を要
求される。
して処理する方法も試みられた。従来排水処理で脱窒工
程における水素供与体として用いられているメタノール
は可燃物であり、また飼育生物に対し毒性を持つもので
あるため、代替としてグルコース等を用いて処理を行っ
たが、硝酸態窒素処理はできるものの飼育水の汚濁を招
いてしまい、好ましくない。本発明の課題は、閉鎖循環
系で広範な種類の水棲生物を長期間にわたり飼育できる
水棲生物飼育水の浄化法であって、生物への毒性や水の
汚濁の問題がなく、装置構成がコンパクトであり、しか
も浄化処理能力が高く循環水の健全性の向上する方法及
びこれを実現した水棲生物飼育装置を提供することにあ
る。
明は、(1) 閉鎖循環系において水棲生物を飼育した飼育
水を硝化工程と脱窒工程に付すことにより該飼育水中の
アンモニア態窒素、亜硝酸態窒素及び硝酸態窒素を除去
する方法であって、前記硝化工程及び脱窒工程を並列に
配置し、硝化工程には循環飼育水を常時通水しながら硝
化菌により硝化反応を行わせ、且つ脱窒工程には弁の切
替えにより循環飼育水を間歇通水することにより嫌気性
雰囲気とするとともに、電極から電解水素を発生させて
脱窒菌に取り込ませながら、もしくは電極からの電子を
直接脱窒菌に供与しながら脱窒反応を行わせることを特
徴とする水棲生物飼育水浄化法、(2) 閉鎖循環系で水棲
生物を飼育するために飼育水槽、硝化槽及び脱窒槽が飼
育水循環ラインで連通されてなる水棲生物飼育装置であ
って、前記硝化槽及び前記脱窒槽は並列に配置されてお
り、該硝化槽には循環飼育水を常時通水しながら硝化菌
によりアンモニア態窒素及び亜硝酸態窒素の硝化反応を
行わせ、且つ該脱窒素槽は入口又は出口に設けた弁の切
替えにより循環飼育水を間歇通水することにより嫌気性
雰囲気とし、電極から電解水素を発生させて脱窒菌に取
り込ませながらもしくは電極からの電子を直接脱窒菌に
供与しながら硝酸態窒素の脱窒反応を行わせるように構
成されたことを特徴とする水棲生物飼育装置、及び(3)
閉鎖循環系において水棲生物を飼育した飼育水を硝化工
程と脱窒工程に付すことにより循環飼育水中のアンモニ
ア態窒素、亜硝酸態窒素及び硝酸態窒素を除去する方法
であって、前記硝化工程の後流に前記脱窒工程を設け、
硝化工程は硝化菌により硝化反応を行わせ、且つ該脱窒
工程においては光照射下で水草又は植物プランクトンに
より脱窒反応させることを特徴とする水棲生物飼育水浄
化法、である。
ンモニア態窒素、亜硝酸態窒素及び硝酸態窒素を含有す
る飼育水を硝化工程及び脱窒工程に付して浄化し再度飼
育水として循環させることを特徴とする方法であって、
特に硝酸態窒素処理工程(脱窒工程)を工夫して、生物
学的処理法による硝化工程と組み合わせることにより高
い浄化性能を得て、飼育水の健全性を向上し、長期間の
水質維持を可能としたものである。
う硝化工程は循環水(飼育水)を常時通水しながら硝化
菌でアンモニア態窒素及び亜硝酸態窒素をそれぞれ亜硝
酸及び硝酸に酸化する生物学的処理法で行い、硝化工程
と並列に設けた脱窒工程では、飼育循環水を間歇通水す
ることにより嫌気性雰囲気とするとともに生物学的処理
法と電気化学的手法の組み合わせで処理することに特徴
がある。すなわち、硝酸態窒素処理槽(脱窒槽)の出口
側あるいは入口側に電磁弁等の弁を設置することによっ
て間歇通水し、脱窒槽内に一定時間保持することにより
槽内を嫌気性雰囲気とする。該脱窒槽内に電極を設置
し、例えば電極表面に脱窒菌を付着させるなどして、槽
内に脱窒菌を充填し、この電極に電流を流すことにより
電解水素を発生させ、脱窒菌に取り込ませるか、あるい
は電子を直接脱窒菌に供与することにより脱窒素処理を
行わせる。このように従来の生物学的脱窒素処理に水素
供与体として用いられたメタノール或いはグルコース等
の有機物は必要としないので、毒性や水の汚濁の問題は
ない。本発明の生物学的硝化工程に用いる硝化菌として
はこの種の硝化菌として公知のもの、例えばニトロソモ
ナス属 Nitrosomonas sp. 、ニトロバクター属 Nitroba
cter sp.等を用いることができる。また、電気化学的手
法に組み合わせる生物学的脱窒工程に用いる脱窒菌とし
ては、この種の脱窒菌として公知のもの例えば下水処理
場由来活性汚泥等が挙げられる。硝化菌や脱窒菌の固
定,担持に用いる担体も、この種技術分野で公知のもの
を用いることができる。
あり、装置は飼育水槽(a)、センサホルダ(b)、循
環ポンプ(c)、硝化槽(d)、脱窒槽(e)、人工肺
(f)、流量計(g)、電磁弁(o)及び飼育水循環ラ
インから構成される。センサホルダ(b)には、pHセ
ンサ,溶存酸素計を設置できる。硝化槽(d)には、例
えばガラスビーズなどの担体(h)を用いて硝化菌を固
定する。脱窒槽(e)には、例えば陰極(i)には炭素
(カーボン)製の電極を、陽極(j)には炭素電極ある
は白金電極を設置し、かつ、導電性の良い担体(k)を
充填し脱窒菌を固定する。電磁弁(f)はタイマーによ
り一定時間毎に開閉を制御する。このようにアンモニア
態窒素及び亜硝酸態窒素処理槽〔硝化槽(d)〕と硝酸
態窒素処理槽〔脱窒槽(e)〕は並列に設置し、かつ脱
窒槽(e)の出口ラインには電磁弁(o)を設けて、硝
化槽(d)へのラインは常時通水状態であるのに対し、
脱窒槽(e)へは間歇通水とする。脱窒槽(e)への循
環水の供給を間歇とし、一定時間保持することで、脱窒
槽(e)内を嫌気状態にでき、硝酸態窒素を処理するこ
とができるようになる。図1では電磁弁(o)の例を示
したが、弁は手動のものであってもかまわない。また、
弁は脱窒槽(e)の出口ライン及び/又は入口ラインに
設けることができる。なお、人工肺(f)とは外部から
酸素を取り込み、循環水中の二酸化炭素と交換する機能
をもつ装置であり、これを設置することにより、循環水
中の溶存酸素濃度を高く維持することができる。
的撹拌等によって槽内の被処理水を均一化できる槽(完
全混合槽)ではない。したがって陽極反応によって酸素
が発生するとしても陽極(j)に面した部分のみが好気
的雰囲気になるだけであって、脱窒槽(e)全体に影響
を及ぼすものではない。従って、陽極で発生する酸素に
対する特別な対策は必要としない。また、酸素発生電位
より炭素の酸化電位のほうが低いため、炭酸ガスのほう
がより生じ易い可能性がある。さらに、本発明者らが試
験したところでは、電流値が低いため電極反応は脱窒槽
(e)全体に悪影響を及ぼす程活発ではないと考えられ
る。本発明を実施した結果が良好であったことからも、
この推察が正しいと思われる。
ニア態窒素,亜硝酸態窒素を酸化して亜硝酸態窒素、硝
酸態窒素とする硝化工程は第一発明と同様であり、この
硝化工程に直列に配置する硝酸態窒素処理工程(脱窒工
程)として、植物又は植物プランクトンの窒素化合物吸
収能を利用するものである。硝酸態窒素処理槽(脱窒
槽)内に、水質にあった水草あるいは微細藻等の植物プ
ランクトンを固定,担持しておき、循環水中の硝酸態窒
素を吸収させ、処理する。植物又は植物プランクトンは
窒素化合物を窒素源として細胞中に取り込み、体合成成
分として処理するので、脱窒素のために嫌気性雰囲気と
する必要はなく好気性で行えること、そのために両工程
は直列に配置できること、さらに淡水だけでなく、海水
のような塩濃度の高い水に対しても適用可能であるた
め、飼育できる生物種が広くなること等の利点がある。
植物又は植物プランクトンを利用する場合、光合成のた
めに脱窒槽を光照射する必要がある。また、植物又は植
物プランクトンを例えばネット、ガラスビーズやハニカ
ム形状の担持体、などに固定して用いることが好まし
い。固定に用いる材料は上記に限定されるところはな
く、この種技術分野で公知のものを用いることができ
る。利用できる植物としては、例えばキンギョソウ、ア
ヌビアスナナ、アマゾンソード等の水草が挙げられる。
また植物プランクトンとしては例えば微細藻等が挙げら
れる。硝化工程において利用できる硝化菌は第一の発明
の場合と同様である。
すものであり、飼育水槽(a)、センサホルダ(b)、
循環ポンプ(c)、硝化槽(d)、脱窒槽(e)、人工
肺(f)、流量計(g)、照明(l)及び飼育水循環ラ
インから構成される。センサホルダ(b)には、pHセ
ンサ、溶存酸素計を設置できる。硝化槽(d)には、例
えばガラスビーズなどの担体(h)を用いて、硝化菌を
固定し、アンモニア態窒素、亜硝酸態窒素を処理でき
る。脱窒槽(e)には、脱窒槽(e)の底にネット
(m)を張り、これに例えばキンギョソウなどの水草を
固定し、脱窒槽(e)内に保持することにより、循環水
内の硝酸態窒素化合物を除去処理することができる。
は、アンモニア態窒素及び亜硝酸態窒素処理槽(硝化
槽)は上記と同様であり、アンモニア態窒素及び亜硝酸
態窒素をそれぞれ亜硝酸態窒素、硝酸態窒素に酸化す
る。硝酸態窒素処理槽(脱窒槽)内には、水質にあった
植物プランクトンを固定しておき、植物プランクトンの
窒素化合物吸収能を利用して循環水中の硝酸態窒素を吸
収させ、処理する。処理装置は図3に示すように飼育水
槽(a)、センサホルダ(b)、循環ポンプ(c)、硝
化槽(d)、脱窒槽(e)、人工肺(f)、流量計
(g)、照明(l)および飼育水循環ラインから構成さ
れており、センサホルダ(b)には、pHセンサ、溶存
酸素計を設置できる。硝化槽(d)には、例えばガラス
ビーズなどの担体(h)を用いて、硝化菌を固定する。
脱窒槽(e)には、例えばハニカムろ材などの担持体
(n)を充填し、これに例えば微細藻類など植物プラン
クトンを固定させ、脱窒槽(e)内に保持することによ
り、循環水内の硝酸態窒素化合物を除去処理することが
できる。脱窒槽(e)としては、照射光を有効に利用す
るために平べったい偏平な形状が好ましい。十分量の植
物プランクトンを利用することで、水草よりも速い処理
速度を得ることができる。この理由は、植物プランクト
ンも水草と同様に窒素化合物を窒素源として細胞中に取
り込み体合成成分として処理するが、植物プランクトン
の方がその合成速度が速いためである。
るがこれに限定されるところはない。 〔実施例1〕図1の装置を用いて、硝化菌としてニトロ
ソモナス属 Nitrosomonas sp. およびニトロバクター属
Nitrobacter sp.を3000ppm、ガラスビーズを担
体として固定して用いた。また脱窒菌としては下水処理
場由来活性汚泥を粒状炭素を担体として固定したものを
用いた。電極は炭素電極を用い通電条件は5mAの定電
流で行った。弁としては電磁弁を用い、開閉間隔は6時
間とし、飼育水は1リットル/minの流速で循環使用
して浄化を行った。日々、3.4ppmのアンモニア態
窒素を飼育水槽(a)内に添加し、循環水中のアンモニ
ア態窒素、亜硝酸態窒素及び硝酸態窒素の濃度を測定、
その処理性能を検討した。その結果、本装置によりアン
モニア態窒素を0.1ppm以下、亜硝酸態窒素を0.
1ppm以下、硝酸態窒素は15ppm以下、pH8前
後、循環水中TOC(全有機炭素)濃度を10mg/リ
ットル程度の水質を90日以上維持することができた。
この結果を図4に示す。
示すグラフであって、横軸は経過日数、縦軸は循環水中
TOC濃度(mg/リットル)、pH値及び循環水中の
窒素量(mg/リットル)であり、■はアンモニア態窒
素(NH4 −N)、▲は亜硝酸態窒素(NO2 −N)、
●は硝酸態窒素(NO3 −N)を示すが、アンモニア態
窒素■と亜硝酸態窒素▲は0.1ppm以下であるた
め、X軸に重なって表示されている。
処理のみを対象にビーカースケールで行った。10mg
/リットルの硝酸態窒素を含む被処理水中に水草として
キンギョソウを入れ、被処理水中の残存硝酸態窒素濃度
を測定することにより、その処理性能を評価した。その
結果、今回の実験では1.0mg−N/リットル・da
yの処理速度を得ることができた。すなわち、一日あた
り脱窒槽1リットル当たり1mgの硝酸態窒素を処理で
きることがわかった。そこで、図2の構成において、硝
化槽には硝化菌を固定したガラスビーズ300ml(硝
化菌ニトロソモナス属 Nitrosomonas sp. およびニトロ
バクター属 Nitrobacter sp.3000ppmに相当する
量を担持)を入れ、脱窒槽にはキンギョソウをネットで
固定し、光照射6000ルクスの条件で、アンモニア態
窒素を飼育槽に3.4ppm/dayの割合で添加し
た。飼育水を1リットル/minの流速で循環使用した
が、残存アンモニア濃度0.1ppm以下、亜硝酸態窒
素0.1ppm以下、硝酸態窒素50ppm以下、pH
7.5の水質に90日間維持できた。
処理のみを対象にビーカースケールで行った。10mg
/リットルの硝酸態窒素を含む被処理水中に植物プラン
クトン(微細藻)を入れ、被処理水中の残存硝酸態窒素
濃度を測定することにより、その処理性を評価した。そ
の結果、今回の実験系では、植物プランクトン乾燥重量
として30mg/リットルで1.0mg・N/リットル
・dayの処理速度を得ることができた。すなわち、3
0ppmの植物プランクトンが固定されている槽1リッ
トルあたり1mgの窒素を1日で処理できる。そこで、
図3の装置において、硝化槽には硝化菌を固定したガラ
スビーズ300ml(硝化菌ニトロソモナス属 Nitroso
monas sp. およびニトロバクター属 Nitrobacter sp.3
000ppmに相当する量を担持)を入れ、脱窒槽には
微細藻をハニカムろ材に固定して入れ、光照射6000
ルクスの条件で、アンモニア態窒素を飼育槽に3.4p
pm/dayの割合で添加した。飼育水を1リットル/
minの流速で循環使用したが、残存アンモニア濃度
0.1ppm以下、亜硝酸態窒素0.1ppm以下、硝
酸態窒素50ppm以下、pH7.5の水質に90日間
維持できた。
の発明によれば、脱窒槽ではメタノールやグルコース等
を用いることなく脱窒反応を行なうので、毒性や汚濁の
問題なく循環水中の硝酸態窒素を低減できる。特に本発
明の第一の発明によれば、硝化槽と脱窒槽を並列に配置
したコンパクトな装置構成によりアンモニア態窒素及び
硝酸態窒素の両者の高速処理が可能となり、閉鎖循環系
の飼育水質を非常に良好な状態に保持することができ
る。また、本発明の第二の発明では脱窒工程として好気
条件で脱窒反応を行なう植物、植物プランクトンを用い
るので、硝化工程後の循環水をそのまま脱窒工程に流入
させることができる。また淡水のみならず海水での飼育
にも適用でき、閉鎖循環系の飼育水質を非常に良好な状
態に保持することができる。
る。
る。
図である。
示すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 閉鎖循環系において水棲生物を飼育した
飼育水を硝化工程と脱窒工程に付すことにより該飼育水
中のアンモニア態窒素、亜硝酸態窒素及び硝酸態窒素を
除去する方法であって、前記硝化工程及び脱窒工程を並
列に配置し、硝化工程には循環飼育水を常時通水しなが
ら硝化菌により硝化反応を行わせ、且つ脱窒工程には弁
の切替えにより循環飼育水を間歇通水することにより嫌
気性雰囲気とするとともに、電極から電解水素を発生さ
せて脱窒菌に取り込ませながら、もしくは電極からの電
子を直接脱窒菌に供与しながら脱窒反応を行わせること
を特徴とする水棲生物飼育水浄化法。 - 【請求項2】 閉鎖循環系で水棲生物を飼育するために
飼育水槽、硝化槽及び脱窒槽が飼育水循環ラインで連通
されてなる水棲生物飼育装置であって、前記硝化槽及び
前記脱窒槽は並列に配置されており、該硝化槽には循環
飼育水を常時通水しながら硝化菌によりアンモニア態窒
素及び亜硝酸態窒素の硝化反応を行わせ、且つ該脱窒素
槽は入口又は出口に設けた弁の切替えにより循環飼育水
を間歇通水することにより嫌気性雰囲気とし、電極から
電解水素を発生させて脱窒菌に取り込ませながらもしく
は電極からの電子を直接脱窒菌に供与しながら硝酸態窒
素の脱窒反応を行わせるように構成されたことを特徴と
する水棲生物飼育装置。 - 【請求項3】 閉鎖循環系において水棲生物を飼育した
飼育水を硝化工程と脱窒工程に付すことにより循環飼育
水中のアンモニア態窒素、亜硝酸態窒素及び硝酸態窒素
を除去する方法であって、前記硝化工程の後流に前記脱
窒工程を設け、硝化工程は硝化菌により硝化反応を行わ
せ、且つ該脱窒工程においては光照射下で水草又は植物
プランクトンにより脱窒反応させることを特徴とする水
棲生物飼育水浄化法。
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