JP2000126029A - 光触媒応用屋内機器 - Google Patents

光触媒応用屋内機器

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JP2000126029A
JP2000126029A JP10299237A JP29923798A JP2000126029A JP 2000126029 A JP2000126029 A JP 2000126029A JP 10299237 A JP10299237 A JP 10299237A JP 29923798 A JP29923798 A JP 29923798A JP 2000126029 A JP2000126029 A JP 2000126029A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経時的および温度的な寸法変化の大きいプラ
スチックに対しても剥離等の虞がなく光触媒を応用し、
多様な商品へ光触媒の応用を拡大する。 【解決手段】 本体1の外郭の正面側を形成するプラス
チック部材に、光触媒活性作用を有する微粉末60を含有
させる。屋内の製品にて照明の当たりやすい部分に光触
媒を応用し、光触媒作用を有効に得ることができ、成形
後の自然収縮や、熱影響による膨脹収縮での剥離の心配
がなくなり、極めて容易に光触媒を外郭材料に応用する
ことができ、さらに三次元形状の複雑な形状にした場合
でも容易に光触媒作用を得ることが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油汚れ、タバコの
脂、窒素酸化物、硫黄酸化物、細菌などの有機物を酸化
分解する性質を利用した防汚性、消臭性、抗菌性、ある
いは表面の超親水性を利用した防曇性、セルフクリーニ
ング性など、多様な効能を有する光触媒を、炊飯器、エ
アコン、電子レンジ、ガスレンジ、電気湯沸かし器、リ
モコン(テレビなどの遠隔制御装置)、テレビ、パーソ
ナルコンピュータやワードプロセッサなどの屋内機器に
応用した、光触媒応用屋内機器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、光触媒作用を有
するアナターゼ型酸化チタン(以下、チタニアという)
を応用し、防汚性、消臭性、超親水性、抗菌性などを得
る各種の機器が商品化されている。しかし、光触媒層の
形成には制約があり、採用商品の拡大が容易に進んでい
ない原因となっている。その主たる要因とは、光触媒層
を形成する被光触媒面の経時的な寸法変化や、熱による
膨張および冷却に伴なう収縮での寸法変化などにより、
光触媒層が被光触媒面から剥離してしまうからである。
このため、経時的および温度的な寸法変化の少ないガラ
スやレンズ、鏡、モルタルといった、主に無機質材料の
表面に光触媒が応用され、それ以外の金属面やプラスチ
ック面を主体とする機器には、光触媒の応用が拡大して
おらず、特にプラスチックは、高温での光触媒層の焼き
付けがしにくく、複雑な形状のものには光触媒層の膜形
成がしにくいなどの理由で、光触媒の応用が拡大してい
ない状況にあった。
【0003】また、各種の機器の中で、調理器では食品
を扱うため、食品を良好に保存することが課題となる。
特に、保温釜では、炊いたご飯を長時間保温することに
よる腐敗菌の増殖を抑制し、ご飯の腐敗臭の発生を防止
することが実用上の必須条件である。周知のように、ご
飯を腐敗させる腐敗菌は、バチルス属の枯草菌などが主
であり、この腐敗菌は、温度42〜55℃、水分活性値 0.9
以上、澱粉などの栄養素がある環境で10時間程度経過す
ると増殖しやすい。そこで、通常、保温時の温度を60〜
80℃とすることでご飯の腐敗を抑制しているが、炊飯時
に蒸気を放出する蒸気口の内部などは、外気の侵入や、
蓋の開閉のために冷やされて腐敗菌の増殖しやすい温度
になりやすく、その上、蒸気口の内部には、炊飯時に澱
粉を含んだオネバが残留し、水分と栄養素が存在してい
るので、腐敗菌が増殖しやすい環境になっている。長時
間の保温で蒸気口の内部が腐敗した場合には、腐敗菌が
鍋の中のご飯に伝播し、炊飯終了後、早期に腐敗臭が発
生する場合がある。そこで、蒸気口に強い酸化力で殺菌
作用のある光触媒を応用し、例えば、蒸気口を洗った後
に光を照射するなどして腐敗菌を殺菌することが考えら
れるが、光触媒を蒸気口にコーティングした場合、水蒸
気の熱による膨張および冷却に伴なう収縮での寸法変化
で、コーティングした光触媒を含有した膜が容易に剥離
してしまうという問題がある。また、耐熱、耐蒸気、食
品衛生を考虚し、蒸気口にはシリコーンゴム、ポリプロ
ピレン、ポリサルフォンといった樹脂が使用される場合
が多いが、これらの樹脂は光触媒を含有したコーティン
グ膜との密着性が悪いため、コーティング膜が容易に剥
離してしまい、光触媒の応用が実現困難であった。
【0004】そこで本発明は、経時的および温度的な寸
法変化の大きいプラスチックに対しても剥離等の虞がな
く光触媒を応用し、多様な商品へ光触媒の応用を拡大す
ることのできる光触媒応用屋内機器を提供することを共
通の目的とする。
【0005】さらに、調理器において、コーティングで
は光触媒の応用が実現困難であった部材に容易に光触媒
を応用し、光触媒の殺菌作用を生かして食品の腐敗を防
止する機能を付加した光触媒応用屋内機器を提供するこ
とを他の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
光触媒応用屋内機器は、前記共通の目的を達成するため
に、本体の外郭の正面側を形成するプラスチック部材
に、光触媒活性作用を有する微粉末を含有したものであ
る。
【0007】この請求項1の構成によれば、屋内の製品
にて照明の当たりやすい本体の外郭の正面側部分に光触
媒を応用し、光触媒作用を有効に得ることができるとと
もに、光触媒の特徴の一つである親水作用により、本体
の外郭の正面側に油汚れの付着が少なく、また油で汚れ
た場合も水拭きするだけで容易に油汚れが除去できて清
潔に使用することができる。また、成形後の自然収縮
や、熱影響による膨脹収縮での剥離の心配がなくなり、
また従来のように、所定形状に成形した後に表面にコー
ティングする加工が不要となり、極めて容易に光触媒を
本体の外郭材料に応用することができ、さらに三次元形
状の複雑な形状にした場合でも容易に光触媒作用を得る
ことが可能になる。
【0008】本発明の請求項2記載の光触媒応用屋内機
器は、前記共通の目的を達成するために、本体に開閉可
能に設けられる蓋体と、前記蓋体の一方を前記本体に軸
支する軸支部と、前記蓋体の他方を前記本体に係止する
係止部と、前記軸支部に設けられ前記蓋体が開く方向に
作用する弾性部材とを備え、前記蓋体を形成するプラス
チック部材に、光触媒活性作用を有する微粉末を含有し
たものである。
【0009】この請求項2の構成によれば、光触媒の特
徴の一つである親水作用により、使用時において、手や
指が直接触れることの多い蓋体の外郭全体に油汚れの付
着が少なく、また油で汚れた場合も水拭きするだけで容
易に油汚れが除去できて清潔に使用することができ、手
が触れる部分を清潔にして使用することができる。ま
た、成形後の自然収縮や、熱影響による膨脹収縮での剥
離の心配がなくなり、また従来のように、所定形状に成
形した後に表面にコーティングする加工が不要となり、
極めて容易に光触媒を外郭材料に応用することができ、
さらに三次元形状の複雑な形状にした場合でも容易に光
触媒作用を得ることが可能になる。
【0010】本発明の請求項3記載の光触媒応用屋内機
器は、前記共通の目的を達成するために、本体に開閉可
能に設けられる蓋体と、前記蓋体の一方を前記本体に軸
支する軸支部と、前記蓋体の他方を前記本体に係止する
係止部と、前記軸支部に設けられ前記蓋体が開く方向に
作用する弾性部材とを備え、前記蓋体の前記係止部側の
前方上面を形成するプラスチック部材に、光触媒活性作
用を有する微粉末を含有したものである。
【0011】この請求項3の構成によれば、少なくとも
蓋体の係止部側の前方上面にのみ微粉末を含有させるこ
とで、微粉末の使用量を極力低減して経済性を高めるこ
とができる。また、光触媒の特徴の一つである親水作用
により、使用時において、手や指が直接触れることの特
に多い蓋体の係止部側の前方上面に油汚れの付着が少な
く、また油で汚れた場合も水拭きするだけで容易に油汚
れが除去できて清潔に使用することができ、手が触れる
部分を清潔にして使用することができる。また、成形後
の自然収縮や、熱影響による膨脹収縮での剥離の心配が
なくなり、極めて容易に光触媒を外郭材料に応用するこ
とができ、さらに三次元形状の複雑な形状にした場合で
も容易に光触媒作用を得ることが可能になる。
【0012】本発明の請求項4記載の光触媒応用屋内機
器は、前記共通の目的を達成するために、本体に開閉可
能に設けられる蓋体と、前記蓋体の一方を前記本体に軸
支する軸支部と、前記蓋体の他方を前記本体に係止する
係止部と、前記軸支部に設けられ前記蓋体が開く方向に
作用する弾性部材と、前記係止部による係止を解除する
解除手段とを備え、前記解除手段を形成するプラスチッ
ク部材に、光触媒活性作用を有する微粉末を含有したも
のである。
【0013】この請求項4の構成によれば、光触媒の特
徴の一つである親水作用により、使用時において、手や
指が直接触れることの特に多い解除手段に油汚れの付着
が少なく、また油で汚れた場合も水拭きするだけで容易
に油汚れが除去できて清潔に使用することができ、手が
触れる部分を清潔にして使用することができる。また、
成形後の自然収縮や、熱影響による膨脹収縮での剥離の
心配がなくなり、極めて容易に光触媒を外郭材料に応用
することができ、さらに三次元形状の複雑な形状にした
場合でも容易に光触媒作用を得ることが可能になる。
【0014】本発明の請求項5記載の光触媒応用屋内機
器は、前記共通の目的を達成するために、本体の外郭を
プラスチック部材で構成し、前記本体の前方に位置する
前記外郭のプラスチック部材に、光触媒活性作用を有す
る微粉末を含有したものである。
【0015】この請求項5の構成によれば、光触媒の特
徴の一つである親水作用により、本体の前方に位置する
外郭に油汚れの付着が少なく、また油で汚れた場合も水
拭きするだけで容易に油汚れが除去できて清掃性を向上
することができ、油汚れが付着しやすい部分を清潔にし
て使用することができる。また、成形後の自然収縮や、
熱影響による膨脹収縮での剥離の心配がなくなり、極め
て容易に光触媒を外郭材料に応用することができ、さら
に三次元形状の複雑な形状にした場合でも容易に光触媒
作用を得ることが可能になる。
【0016】本発明の請求項6記載の光触媒応用屋内機
器は、前記共通および他の目的を達成するために、蒸気
を本体の外部へ放出する蒸気口を有し、前記蒸気口を形
成するプラスチック部材に、光触媒活性作用を有する微
粉末を含有したものである。
【0017】この請求項6の構成によれば、蓋の開閉時
や、冬場で外気温が低くなった場合における、蒸気口の
内部温度が低くなる環境で、長時間保温した場合でも、
光触媒の特徴の一つである殺菌作用により、蒸気口内部
の腐敗菌増殖を抑制し、保温状態を良好に保持すること
ができる。また、成形後の自然収縮や、熱影響による膨
脹収縮での剥離の心配がなくなり、極めて容易に光触媒
を外郭材料に応用することができ、さらに三次元形状の
複雑な形状にした場合でも容易に光触媒作用を得ること
が可能になる。
【0018】本発明の請求項7記載の光触媒応用屋内機
器は、請求項6の構成に加え、前記蒸気口の内部部品を
形成するプラスチック部材に、光触媒活性作用を有する
微粉末を含有したものである。
【0019】この請求項7の構成によれば、通常は光が
照射しにくい内部部品でも、蒸気口を外し、光を当てる
ことにより、光触媒活性を得て、光触媒の特徴の一つで
ある殺菌作用を得ることが可能となる。また、成形後の
自然収縮や、熱影響による膨脹収縮での剥離の心配がな
くなり、極めて容易に光触媒を外郭材料に応用すること
ができ、さらに三次元形状の複雑な形状にした場合でも
容易に光触媒作用を得ることが可能になる。
【0020】本発明の請求項8記載の光触媒応用屋内機
器は、請求項1〜7のいずれか一つの構成に加え、前記
プラスチック部材はポリプロピレンであるものである。
【0021】この請求項8の構成によれば、ポリプロピ
レンの特性を生かして、大幅に活用性、汎用性を高める
ことができる。
【0022】本発明の請求項9記載の光触媒応用屋内機
器は、請求項1〜8のいずれか一つの構成に加え、前記
微粉末はアナターゼ型酸化チタニウムであり、前記プラ
スチック部材に着色用の顔料を含有したものである。
【0023】この請求項9の構成によれば、本来アナタ
ーゼ型酸化チタニウムを微粉末としてプラスチック材料
に含有すると、白色系の色になって外観色が限られてし
まうが、プラスチック部材に着色用の顔料を含有すれ
ば、任意の自在な色調にすることができ、光触媒活性作
用を有する微粉末を含有したことによる外観性の低下を
防止することができる。
【0024】
【発明の実施形態】以下、本発明の光触媒応用機器の一
実施例について、添付図面を参照しながら説明する。な
お、実施例中に示される光触媒応用屋内機器は保温釜で
ある。全体断面図を示す図1において、1は保温釜の本
体、2はこの本体1の外郭たる外枠でありポリプロピレ
ンにより形成され、この外枠2を形成するポリプロピレ
ンには、後述する光触媒活性作用を有する微粉末60とと
もに着色用の顔料(図示せず)が含有されている。ま
た、外枠2の底部には、その開口を覆い本体1の底面を
形成する底板3が嵌合し固定されており、本体1の内部
には有底筒状の鍋収容部4が配設され、鍋収容部4に鍋
5が着脱自在に収容される。鍋収容部4の側面上部を形
成する鍋収容壁6は、外枠2と一体に形成される。そし
て、鍋収容部4の側面下部から底部を形成する内枠7
が、鍋収容壁6の底面開口を塞ぐようにして設けられ
る。前記鍋5は、熱伝導性の良好なアルミニウム、アル
ミニウム合金、ジュラルミン、マグネシウム、銅など
を、鍋5の主体8とし、この主体8の外面側の底部と側
面下部に、フェライト系ステンレスや鉄板などの磁性金
属製の発熱体9が接合される。また、有底筒状をなす鍋
5の上部には、水平方向外側に延出したフランジ部10が
形成される。そして、フランジ部10の下面を鍋収容部4
の上端部に載置することにより、この鍋収容部4の内部
にて鍋5を吊設状態に収容する構成となっている。
【0025】鍋5を収容する内枠7の外側には、鍋5を
電磁誘導加熱するための誘導加熱コイル11が設けられ
る。この鍋加熱手段に相当する誘導加熱コイル11は、複
数の線材を撚り合わせて構成され、発熱体9に対向して
前記鍋5の底部および側面下部を加熱する位置に、螺旋
状に巻き付くように設けられている。そして、所定の高
周波電流を誘導加熱コイル11に供給することで、発熱体
9を電磁誘導加熱により発熱させて、鍋5を加熱し、鍋
5内に収容した米や水などの被調理物(被炊飯物)を加
熱する構成となっている。
【0026】外枠2の上部開口部12の周囲には、後述す
る蓋体21を開けたときに蓋体21の内面から流れ落ちる露
が、外枠2の外側面に流れ出すことを防止する露溜め用
の凹部13が形成される。本体1の内部には、内枠7の中
心部に位置して、炊飯および保温時における鍋5の温度
を検出する鍋温度センサ14が設けられている。
【0027】誘導加熱コイル11の外側には、この誘導加
熱コイル11を内枠7側に押し付けて固定するコイルカバ
ー15が設けられている。このコイルカバー15は、円環状
に配置された誘導加熱コイル11の外側全体を覆ってい
る。そして、コイルカバー15の中心部には、前記鍋温度
センサ14を収容するための凸状のセンサ収容部16が形成
されるとともに、このセンサ収容部16から周囲に延び
て、誘導加熱コイル11を内枠7に固定支持する支持部17
が形成される。支持部17は、誘導加熱コイル11の外面に
接触するように、内枠7の外形形状に合せて湾曲状に形
成されている。
【0028】21は、本体1の上面を覆う蓋体である。蓋
体21は、蓋体21の外郭たる外蓋22と、蓋体21の下面を形
成する蓋下面部材23などから構成され、外蓋22はポリプ
ロピレンにより形成される。この外蓋22を形成するポリ
プロピレンには、後述する光触媒活性作用を有する微粉
末60とともに着色用の顔料(図示せず)が含有されてい
る。また、外枠2の後方上側に設けた軸支部たるヒンジ
軸24に蓋体21の一方が軸支され、ヒンジ軸24とは反対側
の蓋体21の前方上面側に、解除手段たるフックボタン25
が設けられている。フックボタン25はポリアセタール樹
脂で形成されており、このフックボタン25を形成するポ
リアセタール樹脂には、後述する光触媒活性作用を有す
る微粉末60とともに着色用の顔料(図示せず)が含有さ
れている。外枠2の前方上側には蓋体21の他方を本体1
に係止する係止部26が設けられ、フックボタン25に連設
して設けられた爪部27が係止されるようになっている。
そして、フックボタン25を操作することにより係止部26
と爪部27による係止が解除されて、ヒンジ軸24に備えら
れた弾性部材たるばね31の作用により、蓋体21がヒンジ
軸24を中心に自動的に開くようになっている。
【0029】蓋体21の後面より前方の外枠2の両側面に
は、本体1の持ち運び用のハンドル28が、外枠2に対し
て回動自在に設けられる。そして、ハンドル28を本体1
の後方に倒すと、ハンドル28の握り部が本体1の後部に
突出して形成されたハンドル載置部29に載置するように
なっている。また、本体1の前方上面には、操作パネル
30が設けられる。
【0030】蒸気口41は、外蓋22の上面ほぼ中央に形成
され、鍋5側に陥没した凹部42の内底部に着脱自在に設
けられる内部部品たるバケット43、外部に面して取付け
られる蒸気口カバー44などから構成され、蒸気口41を取
り外した後、バケット43、蒸気口カバー44などの部品毎
に分解可能に設けられる。この蒸気口41は、炊飯時に水
が沸騰して発生した蒸気を本体1の外へ放出するととも
に、保温時には、鍋5の内部と外気を連通し、蓋体21が
鍋5に密着してしまい蓋体21が開かなくなることを防止
できるように設けられる。また、蒸気口41を形成するバ
ケット43、蒸気口カバー44などの部品は、シリコーンゴ
ム、ポリプロピレン、ポリサルフォン樹脂など耐熱性、
耐蒸気性、食品衛生性に優れたプラスチックにより形成
され、これらのプラスチックには、後述する光触媒活性
作用を有する微粉末60とともに着色用の顔料(図示せ
ず)が含有されている。蒸気口パッキン45は弾性変形可
能な部材からなり、蓋下面部材23とバケット43の間に介
在して装着されている。鍋5の上面開口部に対向し蓋体
21の下面となる蓋下面部材23の外周囲には、蓋体21を閉
じたときに本体1との隙間を塞ぐ蓋パッキン46が円環状
に設けられている。
【0031】60は外郭たる外枠2、外蓋22、解除手段た
るフックボタン25、蒸気口41、蒸気口の内部部品たるバ
ケット43等を形成するプラスチック部材に含有される光
触媒活性作用を有する微粉末であり、この微粉末60は、
チタニア(アナターゼ型酸化チタン)からなる。そし
て、 200μm以下の微粉末60の表面に多孔質のアパタイ
ト61(燐酸カルシウム)を生成した複合材を、プラスチ
ック樹脂62に重量比で1〜30%程度含有させてペレット
化し、射出成形などで所定の形状に成形する方法で、上
記外枠2、外蓋22、フックボタン25、蒸気口41、バケッ
ト43等を形成するものである。アパタイト61を多孔質と
することにより、微粉末60が部分的に外部に露出してお
り、微粉末60の光触媒活性は、プラスチック樹脂62の表
面から部分的に外部に露出し、かつアパタイト61に覆わ
れていない部分でのみ、光の照射によって得られる。
【0032】炊飯時には、鍋5を電磁誘導加熱して、鍋
温度センサ14の検出温度と時間管理とに基いて、鍋5へ
の加熱量を調節する。具体的には、炊飯時には鍋5に入
れた被炊飯物たる米と水を加熱し、鍋5の温度を検出す
る鍋温度センサ14が所定の炊き上げ温度(例えば120
℃)に達したら、炊飯加熱を停止してむらしに移行し、
このむらしを15分継続して、鍋5内のご飯を炊く構成と
なっている。また、炊飯加熱に引き続き保温加熱が行わ
れる。この保温加熱は、鍋5を電磁誘導加熱して、鍋温
度センサ14の検出温度と、時間管理とに基いて、鍋5の
加熱量を調節し、鍋温度センサ14で検出される鍋5の温
度を60℃〜80℃に保持するものである。
【0033】次に、上記実施例における作用を説明す
る。微粉末60の表面に生成した多孔質アバタイト61はタ
ンバク質を吸着する作用がある。また、光触媒活性作用
を有する微粉末60は光を照射するとマイナスの電気を持
つた電子と、プラスの電気を持つた正孔を生成する。こ
の電子は強い還元力、正孔は強い酸化力を持つており、
特に正孔は消毒や殺菌に使用されている塩素やオゾンな
どより強い酸化力がある。これにより、多孔質アパタイ
ト61のタンパク質吸着作用により細菌やウイルスを吸い
寄せ、吸着した物質を光触媒である微粉末60の酸化力に
より殺菌・分解する。
【0034】また、光触媒である微粉末60は、有機化合
物であるプラスチック樹脂62に練り込むと媒体であるプ
ラスチック樹脂62そのものを分解してしまうが、多孔質
アパタイト61を表面に形成することでプラスチック樹脂
62の分解が防止される。
【0035】蓋体21を閉じるときは、蓋体21の上面を手
で押し下げて閉じることになるが、蓋体21の外郭である
外蓋22には光触媒活性作用を有する微粉末60が含有され
ており、また蓋体21は室内で使用した場合でも照明や間
接太陽光の光が当たりやすい位置にあるので、光触媒の
特徴の一つである親水作用により、外蓋22に油汚れの付
着が少なく、また油で汚れた場合も、水拭きするだけで
容易に油汚れが除去される。この外蓋22の他に、手に触
れやすく、光が当たりやすい部分である外枠2、フック
ボタン25にも光触媒活性作用を有する微粉末60が含有さ
れており、光触媒の特徴である親水作用により、油汚れ
の付着が少なく、水拭きするだけで容易に油汚れが除去
される。
【0036】腐敗菌の増殖しやすい蒸気口41には光触媒
活性作用を有する微粉末60が含有されており、光触媒の
特徴である殺菌作用により、腐敗菌の増殖が抑えられ
る。尚、通常は光が照射しにくいバケット43等の内部部
品でも、蒸気口カバー44を外し、光を当てることによ
り、光触媒活性を得て、殺菌作用が得られる。また、紫
外線照射装置を内部に追加し、使用中にバケット43等の
内部部品に紫外線を照射して自動的に殺菌作用を得る構
造にすることも可能である。
【0037】以上のように、本実施例によれば、本体1
の外郭の正面側を形成するプラスチック部材に、光触媒
活性作用を有する微粉末60を含有している。屋内で使用
する機器は、屋外に比べ紫外線の供給が少ないため光触
媒作用が得にくい状況にあり、また屋内であっても蛍光
灯、白熱電球、間接的太陽光などの光が当たりやすい部
分は光触媒作用が得られるが、影になる部分では光触媒
作用が得られない。屋内で使用する機器にあって、これ
ら照明に面する部分は、外郭の正面側に相当する。本実
施例における本体1の外郭の正面側を形成するプラスチ
ック部材は、外枠2がこれに相当する。上記の構成によ
れば、本体1の外郭の正面側を形成するプラスチック部
材に、光触媒活性作用を有する微粉末を含有しているの
で、屋内の製品にて本体1の外郭の正面側の照明の当た
りやすい部分に光触媒を応用し、光触媒作用を有効に得
ることができるとともに、光触媒の特徴の一つである親
水作用により、外郭の正面側に油汚れの付着が少なく、
また油で汚れた場合も水拭きするだけで容易に油汚れが
除去できて清潔に使用することができる。また、プラス
チック部材に光触媒活性作用を有する微粉末60を含有し
ているので、成形後の自然収縮や、熱影響による膨脹収
縮での剥離の心配がなくなり、また従来のように、所定
形状に成形した後に表面にコーティングする加工が不要
となり、極めて容易に光触媒を本体1の外郭材料に応用
することができ、さらに三次元形状の複雑な形状にした
場合でも容易に光触媒作用を得ることが可能になる。
【0038】また、本実施例によれば、本体1に開閉可
能に設けられる蓋体21と、蓋体21の一方を本体1に軸支
する軸支部たるヒンジ軸24と、蓋体21の他方を本体1に
係止する係止部26と、ヒンジ軸24に設けられ蓋体21が開
く方向に作用する弾性部材たるばね31とを備え、蓋体21
を形成するプラスチック部材に、光触媒活性作用を有す
る微粉末60を含有している。蓋体21を閉じるときは、蓋
体21の上面を手で押し下げて閉じることになるが、上記
の構成によれば、蓋体21を形成するプラスチック部材に
は光触媒活性作用を有する微粉末60が含有されており、
また蓋体21は室内で使用した場合でも照明や間接太陽光
の光が当たりやすい位置にあるので、光触媒の特徴の一
つである親水作用により、使用時において、手や指が直
接触れることの多い蓋体21の外郭全体(外蓋22)に油汚
れの付着が少なく、また油で汚れた場合も水拭きするだ
けで容易に油汚れが除去できて清潔に使用することがで
き、手が触れる部分を清潔にして使用することができ
る。また、プラスチック部材に光触媒活性作用を有する
微粉末60を含有しているので、成形後の自然収縮や、熱
影響による膨脹収縮での剥離の心配がなくなり、また従
来のように、所定形状に成形した後に表面にコーティン
グする加工が不要となり、極めて容易に光触媒を外郭材
料に応用することができ、さらに三次元形状の複雑な形
状にした場合でも容易に光触媒作用を得ることが可能に
なる。
【0039】また、本実施例によれば、本体1に開閉可
能に設けられる蓋体21と、蓋体21の一方を本体1に軸支
する軸支部たるヒンジ軸24と、蓋体21の他方を本体1に
係止する係止部26と、ヒンジ軸24に設けられ蓋体21が開
く方向に作用する弾性部材たるばね31とを備え、蓋体21
の係止部26側上面を形成するプラスチック部材に、光触
媒活性作用を有する微粉末60を含有している。本実施例
では、蓋体21の係止部26側上面を含む外蓋22に光触媒活
性作用を有する微粉末60を含有している例を示したが、
外蓋22の全体でなく、光が当たりやすく、蓋体21を閉じ
るときに手が触れやすい蓋体21の係止部26側上面にのみ
光触媒活性作用を有する微粉末60を含有したプラスチッ
ク部材を別体で備えてもよい。上記構成によれば、蓋体
21の係止部26側上面を形成するプラスチック部材に光触
媒活性作用を有する微粉末60が含有されているので、微
粉末60を含有させる部位をより限定すれば、微粉末60の
使用量を極力低減して経済性を高めることができる。ま
た蓋体21の係止部26側前方上面は室内で使用した場合で
も照明や間接太陽光の光が当たりやすい位置にあるの
で、光触媒の特徴の一つである親水作用により、使用時
において、手や指が直接触れることの特に多い蓋体21の
係止部26側前方上面に油汚れの付着が少なく、また油で
汚れた場合も水拭きするだけで容易に油汚れが除去でき
て清潔に使用することができ、手が触れる部分を清潔に
して使用することができる。また、プラスチック部材に
光触媒活性作用を有する微粉末60を含有しているので、
成形後の自然収縮や、熱影響による膨脹収縮での剥離の
心配がなくなり、また従来のように、所定形状に成形し
た後に表面にコーティングする加工が不要となり、極め
て容易に光触媒を外郭材料に応用することができ、さら
に三次元形状の複雑な形状にした場合でも容易に光触媒
作用を得ることが可能になる。
【0040】また、本実施例によれば、本体1に開閉可
能に設けられる蓋体21と、蓋体21の一方を本体1に軸支
する軸支部たるヒンジ軸24と、蓋体21の他方を本体1に
係止する係止部26と、ヒンジ軸24に設けられ蓋体21が開
く方向に作用する弾性部材たるばね31と、係止部26によ
る係止を解除する解除手段たるフックボタン25とを備
え、フックボタン25を形成するプラスチック部材に、光
触媒活性作用を有する微粉末60を含有している。蓋体21
を開くときはフックボタン25にて蓋体21と本体1の係止
を解除することになるが、フックボタン25は使用上、室
内で使用した場合でも照明や間接太陽光の光が当たりや
すい位置にあるので、光触媒の特徴の一つである親水作
用により、使用時において、手や指が直接触れることの
特に多いフックボタン25に油汚れの付着が少なく、また
油で汚れた場合も水拭きするだけで容易に油汚れが除去
できて清潔に使用することができ、手が触れる部分を清
潔にして使用することができる。また、プラスチック部
材に光触媒活性作用を有する微粉末60を含有しているの
で、成形後の自然収縮や、熱影響による膨脹収縮での剥
離の心配がなくなり、また従来のように、所定形状に成
形した後に表面にコーティングする加工が不要となり、
極めて容易に光触媒を外郭材料に応用することができ、
さらに三次元形状の複雑な形状にした場合でも容易に光
触媒作用を得ることが可能になる。
【0041】また、本実施例によれば、本体1の外郭た
る外枠2をプラスチック部材で構成し、本体1の前方に
位置する外枠2のプラスチック部材に、光触媒活性作用
を有する微粉末60を含有している。通常、外枠2は手や
指で触れる場合は少ない一方、台所で使用し、油汚れが
付着しやすい状況にあるが、上記の構成によれば、本体
1の外枠2の正面側を形成するプラスチック部材に光触
媒活性作用を有する微粉末60を含有されており、外枠2
の正面側は室内で使用した場合でも照明や間接太陽光の
光が当たりやすい位置にあるので、光触媒の特徴の一つ
である親水作用により、外枠2に油汚れの付着が少な
く、また油で汚れた場合も水拭きするだけで容易に油汚
れが除去できて清掃性を向上することができ、油汚れが
付着しやすい部分を清潔にして使用することができる。
また、プラスチック部材に光触媒活性作用を有する微粉
末60を含有しているので、成形後の自然収縮や、熱影響
による膨脹収縮での剥離の心配がなくなり、また従来の
ように、所定形状に成形した後に表面にコーティングす
る加工が不要となり、極めて容易に光触媒を外郭材料に
応用することができ、さらに三次元形状の複雑な形状に
した場合でも容易に光触媒作用を得ることが可能にな
る。
【0042】また、本実施例によれば、蒸気を本体1の
外部へ放出する蒸気口41を有し、蒸気口41を形成するプ
ラスチック部材に、光触媒活性作用を有する微粉末60を
含有している。上記構成によれば、蓋体21の開閉時や、
冬場で外気温が低くなった場合における、蒸気口41の内
部温度が低くなる環境で、長時間保温した場合でも、光
触媒の特徴の一つである殺菌作用により、蒸気口41内部
の腐敗菌増殖を抑制し、保温状態を良好に保持すること
ができる。また、プラスチック部材に光触媒活性作用を
有する微粉末60を含有しているので、成形後の自然収縮
や、熱影響による膨脹収縮での剥離の心配がなくなり、
また従来のように、所定形状に成形した後に表面にコー
ティングする加工が不要となり、極めて容易に光触媒を
外郭材料に応用することができ、さらに三次元形状の複
雑な形状にした場合でも容易に光触媒作用を得ることが
可能になる。
【0043】また、本実施例によれば、前記蒸気口41の
内部部品たるバケット43を形成するプラスチック部材
に、光触媒活性作用を有する微粉末60を含有している。
上記構成によれば、通常は光が照射しにくい内部部品で
も、蒸気口41を外し、光を当てることにより、光触媒活
性を得て、光触媒の特徴の一つである殺菌作用を得るこ
とが可能となる。また、紫外線照射装置を本体内部に追
加し、使用中に光触媒活性作用を有する微粉末60に紫外
線を照射して自動的に殺菌作用を得る構造にすることも
可能である。なお、必ずしもバケット43などの内部部品
を含む蒸気口41全体を光触媒含有部材とする必要はな
く、蒸気口41の内部の特にオネバが触れ、滞積する部分
にのみ使用しても、十分効果を発揮することが可能であ
る。また、プラスチック部材に光触媒活性作用を有する
微粉末60を含有しているので、成形後の自然収縮や、熱
影響による膨脹収縮での剥離の心配がなくなり、また従
来のように、所定形状に成形した後に表面にコーティン
グする加工が不要となり、極めて容易に光触媒を外郭材
料に応用することができ、さらに三次元形状の複雑な形
状にした場合でも容易に光触媒作用を得ることが可能に
なる。
【0044】また、本実施例によれば、前記プラスチッ
ク部材はポリプロピレンとしている。プラスチック樹脂
の種類は各種あるが、低比重、耐熱性、耐寒性、耐衝撃
性、機械的強度、耐汚染性、耐蒸気性、食品衛生などの
要求を満足する樹脂としてポリプロピレンがあり、外郭
材料として多用されている。しかし、ポリプロピレンは
プラスチックの中でも接着性が悪く、塗装などで表面に
光触媒膜を形成しても極めて密着性が悪く、容易に剥離
してしまう欠点があった。上記構成によれば、プラスチ
ック部材はポリプロピレンであるが、ポリプロピレンに
光触媒活性作用を有する微粉末60を含有して外郭材料に
使用することで、従来の要求事項を満足した上で光触媒
作用も得ることができ、ポリプロピレンの特性を生かし
て、大幅に活用性、汎用性を高めることができる。
【0045】また、本実施例によれば、微粉末60はアナ
ターゼ型酸化チタニウムでありプラスチック部材に着色
用の顔料を含有している。上記構成によれば、プラスチ
ック部材にさらに着色用の顔料を含有することで、自在
な色調にすることができ、光触媒活性作用を有する微粉
末60を含有した際に外観色が限られてしまうといった欠
点を隠蔽し、光触媒活性作用を有する微粉末60を含有し
たことによる外観性の低下を防止することができる。さ
らにベースとなるプラスチック樹脂がポリプロピレンの
ように透明体である場合、アナターゼ型酸化チタニウム
の微粉末60をプラスチック部材に含有すると、白色系の
色になって外観色が限られてしまうが、プラスチック部
材に着色用の顔料を含有すれば、任意の自在な色調にす
ることができ、外観を良好に確保することができる。
【0046】また、実施例上の効果としては、チタニア
の微粉末60の表面にタンパク質吸着作用を有する多孔質
のアバタイト61を生成した複合材を使用しているので、
アパタイト61のタンパク質吸着作用により細菌やウイル
スを吸い寄せ、吸着した物質を光触媒であるチタニアの
微粉末60の酸化力により殺菌・分解することが可能にな
り、光触媒の殺菌・分解作用をより一層効果的に利用で
きる。また、光触媒は、有機化合物であるプラスチック
樹脂に練り込まれ、プラスチック樹脂に触れると、媒体
であるプラスチック樹脂そのものを分解してしまうが、
アパタイト61を表面に形成することでチタニアの微粉末
60がプラスチック樹脂62に直接触れることを防止でき、
プラスチック樹脂62の分解を防止することができる。
【0047】なお、本発明は、特に保温釜のような内部
に加熱源たる誘導加熱コイル11を備えた室内機器におい
て、特に有効なものとなる。内部に加熱源を有するもの
は、使用中に外郭などが膨張し、使用を止めて冷えたと
きに収縮して、加熱源のないものより温度変化に起因す
る膨張・収縮が大きい。また、この膨張・収縮現象は、
加熱源の位置や室内機器の内部形状などにより、外郭な
どに不均一に発生する。このような場合においても、本
発明は、プラスチック部材に光触媒活性作用を有する微
粉末60を含有しているので、従来のような熱影響による
膨脹収縮での剥離の心配が全くない。
【0048】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、本発明の要旨の範囲において種々の変形実施が可
能である。例えば、本実施例では保温釜を例にして説明
したが、室内用のエアコン、ストーブ、電子レンジ、冷
蔵庫、ポット、テレビ、換気扇、コンロ、オーブントー
スター、各種のリモコン、窓サッシといった各種の機器
に、光触媒を容易に応用することが可能となる。
【0049】また、蒸気口41の内部部品の一部のみを光
触媒活性作用を有する微粉末60を含有するプラスチック
にし、経済性を高めてもよい。本実施例ではフックボタ
ン25を蓋体21の上面に設けたが、本体1の正面に設けて
もよい。外枠2や外蓋22の全体に微粉末60を含有させず
に部分的に微粉末60を含有させたり、微粉末60を含有し
たプラスチック部材を別体で備え外枠2や外蓋22の一部
を形成してもよい。内部部品は本実施例にて例示したバ
ケット43に限らず、他の内部部品であってもよく、蒸気
口41は着脱可能でなく固定されているものでもよい。さ
らに、光活性作用を有する微粉末はチタニア以外の光触
媒であってもよいなど、種々の変形実施が可能である。
【0050】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の光触媒応用屋内
機器は、本体の外郭の正面側を形成するプラスチック部
材に、光触媒活性作用を有する微粉末を含有したもので
あり、屋内の製品にて照明の当たりやすい本体の外郭の
正面側部分に光触媒を応用し、光触媒作用を有効に得る
ことができるとともに、光触媒の特徴の一つである親水
作用により、本体の外郭の正面側に油汚れの付着が少な
く、また油で汚れた場合も水拭きするだけで容易に油汚
れが除去できて清潔に使用することができる。また、成
形後の自然収縮や、熱影響による膨脹収縮での剥離の心
配がなくなり、また従来のように、所定形状に成形した
後に表面にコーティングする加工が不要となり、極めて
容易に光触媒を本体の外郭材料に応用することができ、
さらに三次元形状の複雑な形状にした場合でも容易に光
触媒作用を得ることが可能になる。
【0051】本発明の請求項2記載の光触媒応用屋内機
器は、本体に開閉可能に設けられる蓋体と、前記蓋体の
一方を前記本体に軸支する軸支部と、前記蓋体の他方を
前記本体に係止する係止部と、前記軸支部に設けられ前
記蓋体が開く方向に作用する弾性部材とを備え、前記蓋
体を形成するプラスチック部材に、光触媒活性作用を有
する微粉末を含有したものであり、光触媒の特徴の一つ
である親水作用により、使用時において、手や指が直接
触れることの多い蓋体の外郭全体に油汚れの付着が少な
く、また油で汚れた場合も水拭きするだけで容易に油汚
れが除去できて清潔に使用することができ、手が触れる
部分を清潔にして使用することができる。また、成形後
の自然収縮や、熱影響による膨脹収縮での剥離の心配が
なくなり、また従来のように、所定形状に成形した後に
表面にコーティングする加工が不要となり、極めて容易
に光触媒を外郭材料に応用することができ、さらに三次
元形状の複雑な形状にした場合でも容易に光触媒作用を
得ることが可能になる。
【0052】本発明の請求項3記載の光触媒応用屋内機
器は、本体に開閉可能に設けられる蓋体と、前記蓋体の
一方を前記本体に軸支する軸支部と、前記蓋体の他方を
前記本体に係止する係止部と、前記軸支部に設けられ前
記蓋体が開く方向に作用する弾性部材とを備え、前記蓋
体の前記係止部側の前方上面を形成するプラスチック部
材に、光触媒活性作用を有する微粉末を含有したもので
あり、微粉末の使用量を極力低減して経済性を高めるこ
とができる。また、光触媒の特徴の一つである親水作用
により、使用時において、手や指が直接触れることの特
に多い蓋体の係止部側の前方上面に油汚れの付着が少な
く、また油で汚れた場合も水拭きするだけで容易に油汚
れが除去できて清潔に使用することができ、手が触れる
部分を清潔にして使用することができる。また、成形後
の自然収縮や、熱影響による膨脹収縮での剥離の心配が
なくなり、極めて容易に光触媒を外郭材料に応用するこ
とができ、さらに三次元形状の複雑な形状にした場合で
も容易に光触媒作用を得ることが可能になる。
【0053】本発明の請求項4記載の光触媒応用屋内機
器は、本体に開閉可能に設けられる蓋体と、前記蓋体の
一方を前記本体に軸支する軸支部と、前記蓋体の他方を
前記本体に係止する係止部と、前記軸支部に設けられ前
記蓋体が開く方向に作用する弾性部材と、前記係止部に
よる係止を解除する解除手段とを備え、前記解除手段を
形成するプラスチック部材に、光触媒活性作用を有する
微粉末を含有したものであり、光触媒の特徴の一つであ
る親水作用により、使用時において、手や指が直接触れ
ることの特に多い解除手段に油汚れの付着が少なく、ま
た油で汚れた場合も水拭きするだけで容易に油汚れが除
去できて清潔に使用することができ、手が触れる部分を
清潔にして使用することができる。また、成形後の自然
収縮や、熱影響による膨脹収縮での剥離の心配がなくな
り、極めて容易に光触媒を外郭材料に応用することがで
き、さらに三次元形状の複雑な形状にした場合でも容易
に光触媒作用を得ることが可能になる。
【0054】本発明の請求項5記載の光触媒応用屋内機
器は、本体の外郭の正面側を形成するプラスチック部材
に、光触媒活性作用を有する微粉末を含有したものであ
り、光触媒の特徴の一つである親水作用により、外郭に
油汚れの付着が少なく、また油で汚れた場合も水拭きす
るだけで容易に油汚れが除去できて清掃性を向上するこ
とができ、油汚れが付着しやすい部分を清潔にして使用
することができる。また、成形後の自然収縮や、熱影響
による膨脹収縮での剥離の心配がなくなり、極めて容易
に光触媒を外郭材料に応用することができ、さらに三次
元形状の複雑な形状にした場合でも容易に光触媒作用を
得ることが可能になる。
【0055】本発明の請求項6記載の光触媒応用屋内機
器は、蒸気を本体の外部へ放出する蒸気口を有し、前記
蒸気口を形成するプラスチック部材に、光触媒活性作用
を有する微粉末を含有したものであり、蓋の開閉時や、
冬場で外気温が低くなった場合における、蒸気口の内部
温度が低くなる環境で、長時間保温した場合でも、光触
媒の特徴の一つである殺菌作用により、蒸気口内部の腐
敗菌増殖を抑制し、保温状態を良好に保持することがで
きる。また、成形後の自然収縮や、熱影響による膨脹収
縮での剥離の心配がなくなり、極めて容易に光触媒を外
郭材料に応用することができ、さらに三次元形状の複雑
な形状にした場合でも容易に光触媒作用を得ることが可
能になる。
【0056】本発明の請求項7記載の光触媒応用屋内機
器は、請求項6の構成に加え、前記蒸気口の内部部品を
形成するプラスチック部材に、光触媒活性作用を有する
微粉末を含有したので、通常は光が照射しにくい内部部
品でも、蒸気口を外し、光を当てることにより、光触媒
活性を得て、光触媒の特徴の一つである殺菌作用を得る
ことが可能となる。また、成形後の自然収縮や、熱影響
による膨脹収縮での剥離の心配がなくなり、極めて容易
に光触媒を外郭材料に応用することができ、さらに三次
元形状の複雑な形状にした場合でも容易に光触媒作用を
得ることが可能になる。
【0057】本発明の請求項8記載の光触媒応用屋内機
器は、請求項1〜7のいずれか一つの構成に加え、前記
プラスチック部材はポリプロピレンとしたので、大幅に
活用性、汎用性を高めることができる。
【0058】本発明の請求項9記載の光触媒応用屋内機
器は、請求項1〜8のいずれか一つの構成に加え、前記
微粉末はアナターゼ型酸化チタニウムであり、前記プラ
スチック部材に着色用の顔料を含有したものであり、任
意の自在な色調にすることができ、光触媒活性作用を有
する微粉末を含有したことによる外観性の低下を防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す保温釜の全体断面図で
ある。
【図2】同上微粉末の拡大断面図である。
【図3】同上微粉末を含有したプラスチック部材を示す
部分断面図である。
【符号の説明】
1 本体 21 蓋体 24 ヒンジ軸(軸支部) 25 フックボタン(解除手段) 26 係止部 31 ばね(弾性部材) 41 蒸気口 43 バケット(内部部品) 60 微粉末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23/06 C08L 23/06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体の外郭の正面側を形成するプラスチ
    ック部材に、光触媒活性作用を有する微粉末を含有した
    ことを特徴とする光触媒応用屋内機器。
  2. 【請求項2】 本体に開閉可能に設けられる蓋体と、前
    記蓋体の一方を前記本体に軸支する軸支部と、前記蓋体
    の他方を前記本体に係止する係止部と、前記軸支部に設
    けられ前記蓋体が開く方向に作用する弾性部材とを備
    え、前記蓋体を形成するプラスチック部材に、光触媒活
    性作用を有する微粉末を含有したことを特徴とする光触
    媒応用屋内機器。
  3. 【請求項3】 本体に開閉可能に設けられる蓋体と、前
    記蓋体の一方を前記本体に軸支する軸支部と、前記蓋体
    の他方を前記本体に係止する係止部と、前記軸支部に設
    けられ前記蓋体が開く方向に作用する弾性部材と、前記
    蓋体の前記係止部側の前方上面を形成するプラスチック
    部材に、光触媒活性作用を有する微粉末を含有したこと
    を特徴とする光触媒応用屋内機器。
  4. 【請求項4】 本体に開閉可能に設けられる蓋体と、前
    記蓋体の一方を前記本体に軸支する軸支部と、前記蓋体
    の他方を前記本体に係止する係止部と、前記軸支部に設
    けられ前記蓋体が開く方向に作用する弾性部材と、前記
    本体の正面に設けられ、前記係止部による係止を解除す
    る解除手段とを備え、前記解除手段を形成するプラスチ
    ック部材に、光触媒活性作用を有する微粉末を含有した
    ことを特徴とする光触媒応用屋内機器。
  5. 【請求項5】 本体の外郭をプラスチック部材で構成
    し、前記本体の前方に位置する前記外郭のプラスチック
    部材に、光触媒活性作用を有する微粉末を含有したこと
    を特徴とする光触媒応用屋内機器。
  6. 【請求項6】 蒸気を本体の外部へ放出する蒸気口を備
    え、前記蒸気口を形成するプラスチック部材に、光触媒
    活性作用を有する微粉末を含有したことを特徴とする光
    触媒応用屋内機器。
  7. 【請求項7】 前記蒸気口の内部部品を形成するプラス
    チック部材に、光触媒活性作用を有する微粉末を含有し
    たことを特徴とする請求項6に記載の光触媒応用屋内機
    器。
  8. 【請求項8】 前記プラスチック部材はポリプロピレン
    であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに
    記載の光触媒応用屋内機器。
  9. 【請求項9】 前記微粉末はアナターゼ型酸化チタニウ
    ムであり、前記プラスチック部材に着色用の顔料を含有
    したことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記
    載の光触媒応用屋内機器。
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