JP2000124566A - メタライズ基板 - Google Patents

メタライズ基板

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JP2000124566A JP10290748A JP29074898A JP2000124566A JP 2000124566 A JP2000124566 A JP 2000124566A JP 10290748 A JP10290748 A JP 10290748A JP 29074898 A JP29074898 A JP 29074898A JP 2000124566 A JP2000124566 A JP 2000124566A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高熱伝導率を有し、ビア部を形成する導電層
と窒化アルミニウム焼結体との密着強度が十分強く、か
つ窒化アルミニウム焼結体内のクラックやビア部の亀裂
が無い窒化アルミニウムメタライズ基板を提供する。 【解決手段】 タングステン等の高融点金属及び窒化ア
ルミニウムから成るビアを有し、基板の熱伝導率が19
0W/mK以上であり、かつビア部を形成する導電層と
窒化アルミニウム焼結体との密着強度が5.0kg/m
2以上である窒化アルミニウム基板の、相対する両面
にTi/Pt/Au等の金属薄膜からなる導電パターン
を形成し、該両面に存在する導電パターンの少なくとも
一部が導電層により、電気的に互いに接続されてなる基
板を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼結体の貫通孔に
導電層が充填されてなる窒化アルミニウム焼結体の相対
する両面に導電パターンが形成され、該両面に存在する
導電パターンの少なくとも一部が導電層により電気的に
互いに接続されたメタライズ基板に関する。特に、高い
熱伝導率を有し、また貫通孔に充填された導電層と窒化
アルミニウム焼結体の密着が良好で、かつ該導電層に亀
裂を有しない窒化アルミニウム焼結体の相対する両面に
導電パターンが形成され、該両面に存在する導電パター
ンの少なくとも一部が導電層により電気的に互いに接続
されたメタライズ基板に関する。
【0002】
【従来の技術】窒化アルミニウム焼結体は、高い熱伝導
率を有し、電気絶縁性が良く、集積回路を形成するシリ
コン(Si)とほぼ同じ熱膨張率を有する等の優れた性
質を持つため、半導体回路部品の基板として使用されて
いる。焼結体の相対する両面に、金属層や抵抗体薄膜と
いった導電パターンが形成され、該両面に存在する導電
パターンの少なくとも一部が、焼結体の貫通孔に導電層
が充填されてなる、いわゆるビアにより、電気的に接続
された窒化アルミニウムメタライズ基板は、このビアを
中継して、半導体外部回路との間の電気的接続をとる半
導体搭載用基板等に利用される。
【0003】上記ビアを形成する方法の1つとして同時
焼成法が行われている。同時焼成法は導電層の焼成と、
基板の焼結を一回の焼成で同時に行う方法であり、基板
焼成後に導電層を焼成する方法に比べ、工程数が少ない
という有利な面を持っている。しかし、従来の窒化アル
ミニウムの同時焼成法では、導電層の焼成と基板の焼結
を同時に行うことからくる制約により、得られた焼結体
の熱伝導率はせいぜい、25℃で170W/mK程度で
あった。
【0004】一方、ビアを持たない窒化アルミニウム
(単体)を焼成する方法の1つとして2段焼成法が行わ
れている(特開平5−105525)。この方法では、
得られた焼結体の熱伝導率は25℃で200W/mK程
度と、高熱伝導の窒化アルミニウム焼結体を得ることが
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記2段焼成
法でビアを有する窒化アルミニウム焼結体を作製し、そ
の焼結体を用いて、相対する両面に導電パターンが形成
され、該両面に存在する導電パターンの少なくとも一部
がビアによって電気的に接続されるように形成したメタ
ライズ基板を作製した場合、窒化アルミニウム焼結体と
ビアを形成する導電層との間に十分高い密着強度を得る
ことが難しいといった問題があった。また、窒化アルミ
ニウム基板内部にクラックが発生したり、あるいは、ビ
ア内部に亀裂が発生することにより、ビア及びビアと導
電パターン間の電気抵抗値が高くなったり、ビア上に形
成した導電パターンとビアの間の密着強度が低下する等
の問題があった。さらに上記の問題に加え、基板の反り
が大きいという問題点をも有していた。
【0006】したがって、高熱伝導率を有し、ビアを形
成する導電層と窒化アルミニウム焼結体との密着強度に
優れ、かつ窒化アルミニウム焼結体内部のクラックやビ
ア部の亀裂が無く、導電パターンとビア間の密着強度の
高い窒化アルミニウムメタライズ基板の開発が望まれて
いた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく研究を重ねた結果、上記したメタライズ基板
のクラックおよびビア部の亀裂の発生、基板の反りの増
加が、脱脂後の炭素の作用により生じるとの知見を得、
成形体の脱脂体の残留炭素率を特定の範囲に制御するこ
とにより、窒化アルミニウム基板内部のクラックおよび
ビア部の亀裂の発生、基板の反りの増加を抑えることが
でき、さらに上記した窒化アルミニウム焼結体とビアを
形成する導電層との密着強度が、脱脂体の残留炭素率、
導電ペーストへの窒化アルミニウム粉の添加量、2段焼
成法の温度範囲を各々特定の範囲に制御することにより
十分に強く、安定化させることができると共に、ビアを
有する窒化アルミニウムメタライズ基板の熱伝導率も十
分に高められることを見出し、本発明をここに提案する
に至った。
【0008】即ち本発明は、窒化アルミニウム焼結体の
貫通孔に導電層が充填されてなる基板において、窒化ア
ルミニウム焼結体の熱伝導率が190W/mK以上であ
り、かつ窒化アルミニウム焼結体と導電層との密着強度
が5.0kg/mm2以上であり、該基板の相対する両
面に導電パターンが形成され、該両面に存在する導電パ
ターンの少なくとも一部が導電層により電気的に互いに
接続されてなる基板である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において、窒化アルミニウ
ム焼結体の貫通孔に導電層が充填されてなる基板とは、
いわゆるビアを含む窒化アルミニウム焼結体で、貫通孔
のサイズは特に限定されないが、直径は0.03〜0.
50mmであり、貫通孔の長さと直径の比(長さ/直
径)は40以下である。また、導電層を構成する物質は
高融点金属であれば特に限定されないが、通常タングス
テン、モリブデンなどの高融点金属であり、特に、高融
点金属100重量部に対して2〜10重量部の窒化アル
ミニウムを含んでいることが好ましい。導電層であるビ
アの全体積が、ビアを含む窒化アルミニウム焼結体全体
の体積に対する割合は、特に限定されないが、通常0.
1〜20%である。
【0010】本発明におけるビアを含む窒化アルミニウ
ム焼結体よりなる基板は、窒化アルミニウム焼結体の熱
伝導率が190W/mK以上で、かつ窒化アルミニウム
焼結体と導電層との密着強度が5.0kg/mm2以上
であることを特徴とする。
【0011】本発明における窒化アルミニウム基板は、
高融点金属からなるビアを含むいわば複合系であるた
め、それ自身の熱伝導率を正確に評価することは困難で
ある。よって、本発明においては、同一原料、同一脱脂
・焼成バッチのビアを有しない窒化アルミニウム基板の
熱伝導率をもって本発明の窒化アルミニウム焼結体の熱
伝導率とした。なお、本発明において、上記熱伝導率は
25℃で測定された熱伝導率である。
【0012】また、本発明における窒化アルミニウム焼
結体と導電層との密着強度とは、ビアの中央で基板を切
断し、この切断面に鏡面加工を施し、さらに該切断面上
にTi/Pt/Auの薄膜を形成後、先端が平坦なφ
0.5mmのピンをビア部表面に接触するように、垂直
に半田付けした後、このピンを垂直方向に引っ張った際
の破壊強度として測定された強度のことを言う。
【0013】従来、窒化アルミニウム焼結体の高熱伝導
化と、窒化アルミニウム焼結体と導電層との密着強度の
高強度化は、両立させるのが困難であった。しかし、本
発明の基板は、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率が1
90W/mK以上であり、かつ窒化アルミニウム焼結体
と導電層との密着強度が5.0kg/mm2 以上と、基
板の高熱伝導化と導電層の密着の高強度化を両立させた
優れた基板である。さらに、製造条件をもっと好適な範
囲から選べば、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率が2
00W/mK以上であり、かつ窒化アルミニウム焼結体
と導電層との密着強度が7.0kg/mm2以上、さら
には10.0kg/mm2以上の基板を得ることができ
る。
【0014】本発明において基板の両面に形成される導
電パターンは、導電性を有するものであれば特に限定さ
れないが、通常は金属薄膜や、金属粉末と無機結合材、
有機結合材よりなる厚膜等が使用される。この中でも金
属薄膜は、電気導電性が高いため最も好適に用いられ
る。該金属薄膜の構成金属としては公知のものが特に制
限なく使用できるが、チタニウム(Ti)、クロム(C
r)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、アル
ミニウム(Al)、タンタル(Ta)、タングステンチ
タニウム(W−Ti)、ニッケルクロム(Ni−C
r)、窒化タンタル(Ta−N)は、窒化アルミニウム
基板との密着性が良好なため、好適に用いられる。
【0015】これら金属は、単独で用いても良いし、ま
たは、2種類以上を組み合わせて用いても良い。また、
導電パターンは単層でも良いし、2層以上を積層して用
いても良い。
【0016】2層以上積層して用いる場合は、前記した
金属が窒化アルミニウム基板との密着強度が良好なた
め、窒化アルミニウム基板に直接接する第1層に好適に
使用できる。これらの中でも特にTiは、高い密着強度
を安定して得られるために、より好適に用いられる。ま
たこれら第1層を接着層として用いる場合の膜厚は特に
制限されるものではないが、膜厚増加による密着強度の
信頼性の確保と膜厚低減に伴う成膜時間の短縮及び使用
原料の低減による経済的効果の兼ね合いから、通常は
0.01μm〜10μmの膜厚で用いられ、さらには0.
05μm〜5μmの膜厚でより好適に用いられる。
【0017】ここで、窒化アルミニウム焼結体と導電パ
ターンとの密着強度とは、導電パターンの最上層に、先
端が平坦なφ0.5mmのピンを垂直に半田付けした
後、このピンを垂直方向に引っ張った際の破壊強度とし
て測定された強度のことを言う。
【0018】第1層の上に積層する第2層の金属にも公
知の金属を使用できるが、2層積層膜の導電パターンを
用い、第2層が最上層となる場合には、白金(Pt)、
ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、銅(Cu)、
銀(Ag)、金(Au)の少なくとも1種が電気伝導性
が良好なため、好適に用いられる。これらの中でも特に
Pt、Pd、Ag、Auは耐食性が良好なため、より好
適に用いられる。また後述するように、第2層の上にさ
らに膜を積層し、3層以上の導電パターンとして用いる
場合には、第1層と第3層との間の元素の拡散を防止し
て、導電パターンと基板との間の安定した密着強度を確
保するために、拡散防止能の高いPt、Ni、Pd、
W、W−Ti、Moがより好適に用いられる。これら第
2層の膜厚としては特に制限されるものではないが、第
1層と同様な理由で、通常は0.05〜10μmの膜厚
で用いられ、さらには0.1〜5μmの膜厚でより好適
に用いられる。
【0019】更に、第2層上に第3層を積層する場合、
第3層としては公知の金属を使用することができ、例え
ば、Pt、Ni、Pd、Cu、Ag、Au、の少なくと
も1種が電気伝導性が良好なため、好適に使用される。
またこれらの中でも特にPt、Pd、Ag、Auは耐食
性にも優れるので、より好適に用いられる。これら第3
層の膜厚としては特に制限されるものではないが、導電
率等の特性の安定性及び信頼性と経済的側面との兼ね合
いから、通常は0.05μm〜10μmの膜厚で用いられ
る。
【0020】またこれら前記最上層の金属層上に、半導
体素子等のはんだ付けを容易にするために、例えば、金
−錫(Au−Sn)系はんだ、鉛−錫(Pb−Sn)系
はんだ、金−シリコン(Au−Si)系はんだ、金−ゲ
ルマニウム(Au−Ge)系はんだといった、少なくと
も1種のはんだ層を積層、パターニングしても良い。さ
らには前記最上層の金属層と前記はんだ層の中間に、は
んだ材の拡散防止層を設けても良い。尚この拡散防止層
としては、拡散防止能が高いためにPt、Ni、Pd、
W、W−Ti、Moが好適に使用される。
【0021】更に、これら前記の導電パターンの、ある
特定のパターン間を、規定の電気抵抗値に保つために、
前記導電パターンの特定のパターンの間に、ある規定の
抵抗値で電気的に接続する抵抗体薄膜パターンを形成し
ても良い。この抵抗体薄膜パターンは、抵抗値の経時変
化が少なく、なおかつメタライズ基板の温度変化によっ
ても抵抗値が変化しないことが望ましい。
【0022】このパターンに用いる抵抗体薄膜の種類に
ついては特に制限されるものではないが、抵抗値の安定
性により一般的には、Ta−N、Ni−Cr等が好適に
用いられる。これらの合金の組成は抵抗値の温度変化の
少ない組成を選ぶことが望ましく、例えばTa−Nでは
Ta2N相を含む組成が好適に用いられる。またこれら
の抵抗体薄膜パターンの膜厚は、同じパターンサイズで
あっても、膜厚が薄ければ大きな抵抗値が得られ、膜厚
が厚ければ小さな抵抗値が得られることから、要求され
るパターンの大きさと抵抗値の大きさによって適宜選ば
れるが、抵抗値の安定性と経済的側面との兼ね合いか
ら、通常は0.01μm〜0.5μmの膜厚で用いられ
る。
【0023】次に、本発明の窒化アルミニウムメタライ
ズ基板の製造方法について説明する。
【0024】本発明において窒化アルミニウム成形体を
構成する窒化アルミニウム粉末は特に限定されず、公知
のものが使用できる。特に沈降法で測定した平均粒径が
5μm以下の粉末が好適に、3μm以下の粉末がさらに
好適に、0.5〜2μmの範囲にある粉末が最も好適に
使われる。また、比表面積から算出した平均粒径D1
沈降法で測定した平均粒径D2とが下記式 0.2μm≦D1≦1.5μm D2/D1≦2.60 を満足する窒化アルミニウム粉末は、焼成時における線
収縮率を小さくすることができ、焼結体の寸法安定性が
向上するばかりでなく導電ペースト層の線収縮率に近づ
くため、窒化アルミニウム焼結体と導電層との密着強度
を一層高めることができることにより好適に使用され
る。
【0025】また、上記窒化アルミニウム粉末は、酸素
含有が3.0重量%以下、かつ窒化アルミニウム組成を
AlNとするとき含有する陽イオン不純物が0.5重量
%以下、特に、酸素含有量が0.4〜1.0重量%の範
囲にあり、そして陽イオン不純物の含有量が0.2重量
%以下でありかつ陽イオン不純物のうちFe、Ca、S
i及びCの合計含有量が0.17重量%以下である窒化
アルミニウム粉末が好適である。このような窒化アルミ
ニウム粉末を用いた場合には、得られる窒化アルミニウ
ム焼結体の熱伝導率の向上が大きくなるために本発明で
好適に用いられる。
【0026】本発明において使用される焼結助剤は、公
知のものが特に制限なく使用される。具体的には、アル
カリ土類金属化合物、例えば酸化カルシウムなどの酸化
物、イットリウムまたはランタニド元素よりなる化合
物、例えば酸化イットリウムなどの酸化物等が好適に使
用される。
【0027】また、本発明において使用される有機結合
剤も公知のものが特に制限なく使用される。具体的に
は、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステ
ル等のアクリル樹脂、メチルセルロース、ヒドロキシメ
チルセルロース、ニトロセルロース、セルロースアセテ
ートブチレート等のセルロース系樹脂、ポリビニルブチ
ラール、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル等のビ
ニル基含有樹脂、ポリオレフィン等の炭化水素樹脂、ポ
リエチレンオキサイド等の含酸素樹脂などが一種または
二種以上混合して使用される。この中でアクリル樹脂
は、脱脂性が良好で、ビアの抵抗が低減できるため、好
適に使用される。その他溶媒、分散剤、可塑剤等、他の
成分も公知のものが特に制限なく使用される。
【0028】本発明において、窒化アルミニウム成形体
を構成する上記各成分の割合は、公知の配合割合が特に
制限なく採用される。例えば、窒化アルミニウム100
重量部に対して、焼結助剤0.01〜10重量部、有機
結合剤0.1〜30重量部が好適である。特に焼結助剤
2〜7重量部の場合、高熱伝導化に有利なため、好適に
使用される。また、これら各成分より窒化アルミニウム
成形体を作製する方法は特に限定されないが、一般的に
は、ドクターブレード方式によりグリーンシートとして
成形される。このグリーンシートは、単独で用いても良
いし、複数枚積層して用いても良い。
【0029】本発明において、導電ペーストを構成する
高融点金属粉末は、窒化アルミニウムの焼結温度より高
い融点を有するものであれば特に制限されない。具体的
には、タングステン、モリブデン等の金属が好適に使用
される。一般に好適に用いられる高融点金属粉末として
は、フィッシャー法で測定した平均粒径1〜2.5μm
であり、最も好適には、平均粒径1.6〜2.0μmの
範囲のものがビアの亀裂発生防止には効果的であるた
め、使用される。
【0030】また、導電ペーストに使用される窒化アル
ミニウム粉末は、公知のものが特に制限なく使用され
る。特に前記した窒化アルミニウム成形体において好適
に使用される性状の窒化アルミニウム粉は、高粉末融点
金属との焼結性が良く、導電層の密着性を向上させるの
に効果があると共に、窒化アルミニウム部分と導電層部
分との収縮率の差が減少し、焼結体の寸法安定性が向上
するので好適に使用される。
【0031】本発明において、導電ペーストは上記高融
点金属粉末100重量部に対して、2〜10重量部の窒
化アルミニウム粉末を配合した組成を有する。上記導電
ペーストの組成において、窒化アルミニウムの割合が2
重量部より少ない場合は、導電層と窒化アルミニウム焼
結体との密着強度が低くなったり、窒化アルミニウム基
板部分と導電層部分の収縮率の差が増加することによ
り、接合界面に隙間が生じる。また、窒化アルミニウム
が10重量部より多い場合は、導電ペーストの粘度が高
くなり充填性が悪化し、その結果発生したボイドにより
導電層と窒化アルミニウム焼結体との密着強度が低くな
ったり、導電層表面に窒化アルミニウムによる変色が発
生し易くなり、抵抗値が上昇する。なお、窒化アルミニ
ウム粉末の配合量が3〜7重量部の場合は、ビアとセラ
ミックスの焼成収縮率の差が非常に小さいために、ビア
周辺にかかる応力が小さく、かつビア電気抵抗が小さい
ため好適である。なお、上記高融点金属粉末および窒化
アルミニウム粉末との組成物をペースト状とするため、
一般に該組成物とポリアクリル酸エステル、ポリメタク
リル酸エステル等のアクリル系樹脂、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、
ニトロセルロース、セルロースアセテートブチレート等
のセルロース系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルアルコール、ポリ塩化ビニル等のビニル基含有樹脂、
ポリオレフィン等の炭化水素樹脂、ポリエチレンオキサ
イド等の有機結合剤、フタル酸−ジ−n−ブチル、ジエ
チレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、酢酸2
−(2−ブドキシエトキシ)エチル、テルピネオール等
の有機溶剤等とを混合して、適当な粘度、一般的には、
25℃/5rpmで、100〜30000ポイズ(po
ise)の粘度のペーストに調製される。導電ペースト
の調製に際しては、その他分散剤、可塑剤等、他の成分
も公知のものが特に制限なく使用される。
【0032】本発明においては、上記窒化アルミニウム
等よりなる成形体の貫通孔に上記導電ペーストを充填
し、ビアを有する成形体を得る。上記窒化アルミニウム
等よりなる成形体に貫通孔を形成する方法は、特に限定
されず、一般的に用いられている金型打ち抜き法やパン
チングマシンによる方法が使用される。上記貫通孔の大
きさも特に限定されないが、直径0.05〜0.50m
mの貫通孔は、貫通孔への導電ペーストの充填が容易
で、かつ窒化アルミニウム部分と導電層部分との収縮率
の釣り合いがとり易いため、好適に採用される。
【0033】また、前述の導電ペーストを上記窒化アル
ミニウム等よりなる成形体に形成した貫通孔に充填する
方法は、公知の方法が特に制限なく採用される。具体的
には、印刷法、圧入法などが使用されるが、貫通孔の長
さと直径の比(長さ/直径)が2.5より大きい場合
は、圧入法の方が充填しやすいため、好適に使用され
る。
【0034】本発明において上記ビアを有する窒化アル
ミニウム成形体は、窒化アルミニウム成形体中の残留炭
素率が800〜3000ppm、好ましくは1200〜
2500ppmの範囲となるように脱脂することが必要
である。即ち、残留炭素率が800ppmに満たない場
合、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率が190W/m
Kより低い値になり、本発明の目的を達成することがで
きない。また、残留炭素率が3000ppmを越えた場
合、高融点金属粉の焼結性が悪くなることにより、窒化
アルミニウム焼結体と導電層間の均一かつ十分な密着強
度を得ることができない。また、窒化アルミニウム部分
にクラックが発生したり、窒化アルミニウム焼結体の基
板の反りが大きくなり、本発明の目的を達成することが
できない。
【0035】上記ビアを有する窒化アルミニウム成形体
の窒化アルミニウム成形体中の残留炭素率を800〜3
000ppmの範囲に脱脂する方法は特に制限されな
い。脱脂の雰囲気としては、高融点金属を酸化させる恐
れのある大気等の酸化性雰囲気を除けば、特に限定され
ない。具体的には、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活
性ガス雰囲気、水素等の還元性ガス雰囲気、それらの混
合ガス雰囲気、それらの加湿ガス雰囲気、真空などが好
適に使用される。
【0036】また、上記の脱脂温度は適宜選択される
が、通常500〜1200℃、好ましくは800〜10
00℃の温度が採用される。また、かかる温度への昇温
速度は、特に限定されるものでないが、一般的に10℃
/分以下が好ましい。
【0037】さらに、脱脂時間は、脱脂後の成形体の残
留炭素率が、800〜3000ppmの範囲内となる時
間を設定すればよい。かかる時間は、成形体の肉厚、成
形体密度、ビアの占める割合、脱脂温度等により多少異
なるため、一概に特定することはできないが、一般に1
〜600分の範囲で決定される。
【0038】本発明において、脱脂された窒化アルミニ
ウム成形体中の残留炭素率が800〜3000ppmの
範囲内のビアを有する成形体(以下、「脱脂体」とい
う)は、次いで非酸化性雰囲気又は乾燥した還元性ガス
雰囲気下で焼成する。上記非酸化性雰囲気としては例え
ば、窒素、アルゴン、ヘリウム等のガスの単独或いは混
合ガスよりなる雰囲気又は真空(又は減圧)雰囲気が使
用される。また、乾燥した還元性ガス雰囲気としては、
水素や水素と不活性ガスの混合雰囲気等が使われる。ま
た、焼成の温度条件は、1段目は1200〜1700
℃、好ましくは、1500〜1650℃で焼成し、次い
で2段目は1800〜1950℃、好ましくは、182
0〜1900℃で焼成することが必要である。即ち、1
段目の焼成温度が1200℃に満たない場合、脱脂体に
残留させた炭素による窒化アルミニウム中の酸素の還元
除去反応が進みにくくなり、窒化アルミニウム焼結体の
熱伝導率が190W/mKより低い値になり、本発明の
目的を達成することができない。一方、1段目の焼成温
度が1700℃を越えた場合、残留炭素による窒化アル
ミニウム中の酸素の還元除去反応が十分進行する前に窒
化アルミニウムの焼結が進行してしまい、結果的に酸素
が窒化アルミニウム中に拡散固溶し、窒化アルミニウム
焼結体の高熱伝導化が阻害され、本発明の目的を達成す
ることができない。なお、1段目の焼成温度が1500
〜1650℃の場合、酸素の還元除去反応が効果的に進
むため好ましい。また、2段目の焼成温度が1800℃
に満たない場合、窒化アルミニウムを充分に焼結するこ
とができず、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率が19
0W/mKより低い値になり、本発明の目的を達成する
ことができない。また、2段目の焼成温度が1950℃
を越えた場合、ビアを形成する導電層と基板との密着強
度が低下するだけでなく、焼結体の反りが200μmよ
り大きくなってしまい、本発明の目的を達成することが
できない。かかる温度への昇温速度は、特に制限される
ものではないが、1〜40℃/分が一般的である。ま
た、上記温度の保持時間は、特に限定されないが、1段
目は30分〜10時間、2段目は1分〜20時間の範囲
に設定するのが好ましい。さらに、1段目および2段目
の焼成温度は、途中で降温せずに1回の焼成で行っても
良いし、1段目と2段目の間で降温し、2回の焼成に分
けて行っても良い。ただし、時間およびエネルギー効率
を考えると途中で降温せずに1回の焼成で行う方が好ま
しい。
【0039】上記の方法で得られたビアを有する窒化ア
ルミニウム基板の相対する両面に、導電パターンを形成
し、導電パターンの少なくとも一部をビアと電気的に互
いに接続することにより、本発明のメタライズ基板を得
ることができる。
【0040】基板表面に上記の導電パターンを形成する
場合は、導電パターンと基板との密着強度を上げるため
に、基板表面を研削あるいは研磨加工することが好まし
い。研削及び研磨の方法は公知の技術が制限無く使用で
き、通常は、ラッピング、ポリッシング、バレル研磨、
サンドブラスト、研削盤による研磨等の方法が用いられ
る。基板の表面粗さは目的により異なるが、通常は、中
心線平均粗さ(Ra)0.8μm以下、より好ましく
は、Ra0.05μm以下にすることが半導体素子等の
はんだ付けの信頼性が高まるために好ましい。
【0041】導電パターンの形成方法としては、公知の
技術が制限なく使用することができる。導電パターンを
構成する金属薄膜の形成は、スパッタリング法、蒸着
法、化学的気相成長法(CVD法)、イオンプレーティ
ング法、溶射法、スクリーン印刷法、スピンコートやデ
ィップ方式を使用したゾルゲルコーティング法等などの
公知の技術を用いて形成することができる。例えばスパ
ッタリング法で導電パターンを構成する金属薄膜を形成
する場合は、該金属薄膜の成分を含むターゲットを用
い、通常基板温度を室温〜300℃に設定し、真空槽内
を2×10-3Pa以下にして真空引き後、アルゴンガス
を10〜80cc/min.の割合で導入し、真空槽内
の圧力を0.2〜1.0Paに保ち、RF(高周波)電
源のパワーを0.2〜3kWにして該金属薄膜を所定の
膜厚に形成する。
【0042】上記スパッタリング法の中でも、抵抗体薄
膜パターンを構成する例の一つであるTa−Nのよう
な、窒化物から成る薄膜や、酸化物から成る薄膜を形成
する場合には、反応性スパッタリング法がより好適に用
いられる。反応性スパッタリング法とは、化合物の金属
成分からなるターゲットを用いて、化合物の他の成分で
ある窒素や酸素を含む反応ガスを、放電ガスと同時に真
空槽内に導入してスパッタリングを行い、薄膜を得る方
法である。得られる薄膜の組成は、放電ガスと反応ガス
の導入比で決定される。
【0043】反応性スパッタリングによって、Ta−N
を成膜する方法の例を挙げれば、ターゲットにTaを用
い、通常基板温度を室温〜300℃に設定し、真空槽内
を2×10-3Pa以下にして真空引き後、放電ガスのア
ルゴンの導入量を10〜80cc/min.、反応ガス
の窒素の導入量を、アルゴンガスの導入量の0.3〜
0.7の割合で導入し、真空槽内の圧力を0.2〜1.
0Paに保ち、RF(高周波)電源のパワーを0.2〜
3kWにしてTa−Nを所定の膜厚に形成する。
【0044】本発明で用いられる導電パターンの形状
は、用途に応じて任意に選ぶことができ、導電パターン
を構成する金属薄膜をパターニングすることにより形成
される。パターニングの方法は、基板の用途に応じて適
宜公知の技術が採用できる。具体的には、メタルマスク
法、湿式エッチング法、リフトオフ法、ドライエッチン
グ法等の方法が採用される。例えばメタルマスク法でパ
ターニングする場合には、貫通孔に導電層が形成された
窒化アルミニウム基板の上に、あらかじめ所定のパター
ンが形成されたメタルマスクを固定して、前記のスパッ
タリング法や蒸着法等によって導電パターンを形成する
ものである。また、ドライエッチング法で導電パターン
を形成する場合は、前記のスパッタ法、蒸着法等によっ
て、導電パターンを構成する金属薄膜が形成された窒化
アルミニウム基板に、フォトレジスト等を用いて所定の
パターンを上記金属薄膜上に形成し、イオンミリング等
で該金属薄膜の不要部分を除去後、レジストを剥離する
ことによってパターニングが行われる。
【0045】回路パターン内に抵抗体薄膜パターンを含
む場合の導電パターンの形成方法としては、特に制限さ
れるものではないが、作成方法の例を挙げれば以下のよ
うな方法がある。一つの方法は、まず最初に窒化アルミ
ニウム基板上に、抵抗体薄膜パターンとの接続部分を含
む導電パターンを形成する。次に該導電パターンの上か
ら、抵抗体薄膜パターンを構成する抵抗体薄膜を積層
し、抵抗体薄膜パターンを形成する。当方法によれば、
接続部分において、抵抗体薄膜が導電パターンの上側に
積層された形状の回路パターンを得ることができる。
【0046】もう一つは、接続部分を含めた形状の抵抗
体薄膜パターンを、あらかじめ窒化アルミニウム基板上
に形成しておき、この抵抗体薄膜パターンの上から、導
電パターンを構成する金属薄膜を積層し、導電パターン
を形成する方法である。当方法によれば、接続部分にお
いて、導電パターンが抵抗体薄膜の上側に積層された形
状の回路パターンを得ることができる。さらには、抵抗
体薄膜そのものを、窒化アルミニウム基板に直接接する
第1層に用い、その上に抵抗体薄膜よりも電気抵抗率の
低い金属薄膜を積層させて導電パターンを形成し、この
導電パターンの、規定の抵抗値が必要となる特定パター
ン間の部分のみにおいて、抵抗体薄膜上の金属薄膜を部
分的に除去することにより、パターン内に抵抗体薄膜パ
ターンを含む導電パターンを形成する方法等である。
【0047】このようにして得られた抵抗体薄膜パター
ンは、抵抗値の経時変化と温度変化を抑制するために、
通常は、抵抗体薄膜の表面に酸化被膜を形成させ、抵抗
値を安定化させる処理(抵抗安定化処理)が施される。
抵抗安定化処理の方法については、公知の技術が制限無
く使用できるが、具体的には陽極酸化法による酸化皮膜
の形成や、抵抗体薄膜パターンを形成した基板を大気中
で加熱することによる酸化皮膜の形成等により抵抗値を
安定化させることが行われる。さらに得られた抵抗体薄
膜パターンの抵抗値の調整方法についても公知の技術が
制限無く使用できる。具体的には、レーザートリミング
法や、大気中にて抵抗体薄膜パターンを形成した基板を
加熱して調整する方法等をその例として挙げることがで
きる。
【0048】
【発明の効果】以上の説明より理解されるように、本発
明の基板は、25℃での熱伝導率が190W/mK以上
でかつ窒化アルミニウム焼結体とビアを形成する導電層
との密着強度が5.0kg/mm2以上と十分強く、ま
た、窒化アルミニウム焼結体内のクラックやビア部の亀
裂がなく、基板の反りも小さい基板であり、さらにその
相対する表面に導電パターンが形成され、該両面に存在
する導電パターンの少なくとも一部がビアにより電気的
に接続されてなるメタライズ基板であり、導電パターン
を構成する金属薄膜とビア間の密着強度の十分強いメタ
ライズ基板である。従って、本発明のメタライズ基板
は、その工業的価値が極めて大であり、レーザーダイオ
ードや発光ダイオードのサブマウントやチップキャリ
ア、およびヒートシンク、ICパッケージ等の電子・半
導体機器部品に好適に利用されうる。
【0049】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に例示
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0050】尚、実施例・比較例において、残留炭素率
は非分散型赤外吸収法炭素分析装置(EMIA−11
0、(株)堀場製作所製)により分析した値である。
【0051】比表面積から求める平均粒径D1は、下記
式により算出した。
【0052】D1(μm)=6/(S×3.26) 〔S:AlN粉末比表面積(m2/g)〕 また、沈降法による平均粒径D2は、(株)堀場製作所
製遠心式粒度分布測定装置CAPA5000で測定し
た。
【0053】窒化アルミニウム焼結体の外観検査は、目
視及び実体顕微鏡(×40)により観察することにより
行った。窒化アルミニウム焼結体の反りは、(株)ミツ
トヨ製定盤付きマイクロメーターにて測定した。
【0054】また、窒化アルミニウム焼結体と導電層と
の密着強度は、以下のように測定した。まず、貫通孔に
導電層を充填されてなる窒化アルミニウム焼結体のビア
部中央で基板を切断し、この切断面に鏡面加工を施し、
さらに該切断面上にTi/Pt/Auの薄膜を形成後、
Niメッキしたピンをビア部表面に接触するように、垂
直に半田付けした。ピンは、先端が平坦で、ピン径φ
0.5mm、42−アロイ製であり、半田は、スズ60
重量%、鉛40重量%の組成のものである。これを、
(株)東洋精機製作所製ストログラフM2にセットし、
ピンを垂直方向に引っ張った際の破壊強度を測定した。
引っ張り速度は、10mm/分とした。また、剥離モー
ドは、試験後のピンおよび焼結体の破壊面を、実体顕微
鏡(×40)、金属顕微鏡(×400)およびX線マイ
クロアナライザーにより観察することにより調べた。
【0055】窒化アルミニウム焼結体の貫通孔に導電層
が充填された基板への導電パターンの形成は次のように
して行った。即ち、基板表面をダイヤモンドの砥粒を用
いて、基板厚みが0.22mm、基板表面が鏡面状にな
るまで加工した。得られた基板表面の中心線平均粗さ
(Ra)を(株)東京精密製サーフコム550Aにて測
定した結果、Raの値は0.02μmであった。
【0056】加工した基板をメチレンクロライド中で超
音波洗浄したのち、メチレンクロライド蒸気中で乾燥さ
せ、スパッタリング法により、表裏両面に(第1層/第
2層/第3層=Ti:0.1μm/Pt:0.2μm/
Au:0.5μm)の金属薄膜3を形成した。スパッタ
リングにおいては、基板を150℃に加熱し、真空槽内
を2×10−3Pa以下に真空引きした後、Arガスを
導入して真空槽内の圧力を0.6Paに保ち、順次T
i、Pt、Auのターゲットを用いて、RF0.5kW
の条件で成膜した。該金属薄膜3を形成後、表側の金属
薄膜3をドライエッチング法にてエッチングし、導電パ
ターンを形成した。
【0057】次に金属薄膜3を含めた表側全面に、反応
性スパッタリング法によって、抵抗体薄膜層を構成する
Ta−N層を0.1μmの膜厚で積層した。反応性スパ
ッタリング法においては、基板を150℃に加熱し、真
空槽内を2×10−3Pa以下に真空引きした後、Ar
ガスとN2ガスを導入して真空槽内の圧力を0.6Pa
に保ち、Taのターゲットを用いて、RF0.5kWの
条件で成膜した。尚、ArガスとN2ガスの導入比率は
1:0.6とした。該Ta−N層を日本フィリップス
(株)製全自動X線回折装置によって分析したところ、
Ta2N相の回折ピークが観察された。該Ta−N層を
積層後、湿式エッチング法により、不要な部分のTa−
N層を除去することにより、抵抗体薄膜層4を形成し
た。また、該抵抗体薄膜層を形成した後、当基板を36
0℃の大気中で4時間加熱することにより、抵抗安定化
処理を行った。
【0058】さらに安定化処理後に、当該メタライズ基
板を長さ1.0mm、幅1.0mmにダイシングマシン
により切断し、図1に示すようなメタライズ基板を作成
した。
【0059】該メタライズ基板の導電パターンとビア間
の密着強度は、以下の手順で測定した。即ち、該金属薄
膜を形成したパターン形成前の基板を用い、該基板のビ
ア上の金属薄膜に、Niメッキを施したピン径φ0.5
mmのピンを、ビア上の全ての金属薄膜がピンによって
覆われるように、垂直に半田付けする。尚、用いる半田
は先に説明した密着強度測定に用いる半田と同様のもの
である。次に先の密着強度測定と同様の手順で、ピンを
引っ張った際の破壊強度を求め、形成した金属薄膜とビ
ア間の密着強度とした。
【0060】ダイシングマシンにより切断されたメタラ
イズ基板のビアの電気抵抗値と、抵抗体薄膜層4の電気
抵抗値は以下の手順で測定した。即ち、ビアの電気抵抗
値については、該メタライズ基板の裏側面を、金属基板
上に先に説明した密着強度測定に用いるのと同様の半田
を用いて半田付けし、表側面のビア上の導電パターン部
に針状の測定プローブを接触させ、該プローブと、半田
付けした金属基板との間の電気抵抗値を測定した。抵抗
体薄膜層4の電気抵抗値については、抵抗体薄膜層4の
両側に接続する、2つの導電パターンの上に、各々2個
の測定プローブを接触させ、4端子法により電気抵抗値
を測定した。
【0061】実施例1 沈降法による平均粒径が、1.50μmで、比表面積が
2.50m2/g、したがって、比表面積から算出された
平均粒径が0.74μmで、酸素含有量が0.80%で
表1に示す組成の窒化アルミニウム粉100重量部、イ
ットリア5重量部、分散剤としてn−ブチルメタクリレ
ート2重量部、有機結合剤としてポリブチルアクリレー
ト11重量部、可塑剤としてジオクチルフタレート7重
量部、トルエン、イソプロピルアルコール混合溶媒50
重量部を秤量し、これらをボールミルポットに投入し、
ナイロンボールを使用して十分混合した。得られたスラ
リーを脱泡装置にかけ、粘度を20000cpsとした
後、ドクターブレード方式のシート成形機を用いて、ポ
リプロピレンフィルム上にシート状に成形し、厚さ約
0.50mmの窒化アルミニウムグリーンシートを作製
した。上記グリーンシートを65×65mmに切断し
た。続いて、この窒化アルミニウムグリーンシートを3
枚積層した。積層圧力は、50kgf/cm2、積層温度
80℃、積層時間は15分であった。次に、この積層グ
リーンシート65×65mmを、φ0.65mmのパン
チング用金型にて1.5mmピッチに打抜き、貫通孔が
40×40個並んだものを用意した。次にフィッシャー
法測定による平均粒径1.8μmのタングステン粉末1
00重量部に対して、上記窒化アルミニウム粉末5重量
部、有機結合剤としてエチルセルロース1.5重量部、
溶媒として酢酸2−(2−ブトキシエトキシ)エチル
5.0重量部、その他可塑剤、分散剤を自動乳鉢、続い
て3本ロールミルで十分に混練してペーストにし、圧入
法により前記貫通孔を形成した窒化アルミニウムグリー
ンシート体の貫通孔内にタングステンペーストの充填を
行った。充填圧力は80psi、充填時間は100秒で
あった。
【0062】このように作製したビアを有する窒化アル
ミニウム成形体を、乾燥窒素ガスを30l/分流通させ
ながら900℃、2時間加熱脱脂を行った。昇温速度は
2.5℃/分であった。同時に加熱脱脂したテストサン
プルの残留炭素率を調べたところ、1800ppmであ
った。脱脂後、前記脱脂体を窒化アルミニウム製の容器
に入れ、窒素雰囲気中1580℃で6時間加熱し(1段
目焼成)、さらに1870℃で10時間加熱した(2段
目焼成)。得られた基板の窒化アルミニウム焼結体内部
にはクラックは発生しておらず、かつ導電層内部にも亀
裂は発生しておらず、該焼結体外観は良好であった。ま
た、得られた窒化アルミニウム焼結体の基板全体の反り
は、45μmであった。貫通孔に充填された導電層の密
着強度を測定したところ、17.4kg/mm2であっ
た。剥離モードは、いずれも半田内破壊であった。
【0063】得られた基板に、さらに、導電パターン・
抵抗体薄膜層を形成し、ダイシングマシンにより切断を
した後のメタライズ基板のビア部の電気抵抗値を測定し
たところ、1.6mΩであった。また抵抗体薄膜層の電
気抵抗値は20.1Ωであった。金属薄膜3とビア間の
密着強度は、7.5kg/mm2であった。同時に脱
脂、焼成した基板厚み0.635mmのテストサンプル
の熱伝導率をレーザーフラッシュ法により測定したとこ
ろ215W/mkであった。
【0064】実施例2〜6、比較例1、2 実施例1において、表2に示す導電ペーストにおける窒
化アルミニウム粉末の添加量を変更した以外は、実施例
1と同様にした。その結果を表2に示す。尚、比較例2
においては、抵抗体薄膜層の電気抵抗値を測定したが、
焼結体中のクラックにより抵抗体薄膜層がパターン内部
で分断されており、電気的な導通は無かった。
【0065】実施例7 実施例1で作製したビアを有する窒化アルミニウム成形
体を、乾燥窒素ガスを18l/分流通させながら900
℃、2時間加熱脱脂を行った。昇温速度は2.5℃/分
であった。同時に加熱脱脂したテストサンプルの残留炭
素率を調べたところ、2800ppmであった。脱脂
後、前記脱脂体を窒化アルミニウム製の容器に入れ、窒
素雰囲気中1580℃で6時間加熱し(1段目焼成)、
さらに1870℃で10時間加熱した(2段目焼成)。
得られた基板の窒化アルミニウム焼結体内部にはクラッ
クは発生しておらず、かつ導電層内部にも亀裂は発生し
ておらず、該焼結体外観は良好であった。また、得られ
た窒化アルミニウム焼結体の基板全体の反りは、65μ
mであった。貫通孔に充填された導電層の密着強度を測
定したところ、16.6kg/mm2であった。剥離モ
ードは、いずれも半田内破壊であった。
【0066】得られた基板に、さらに、導電パターン・
抵抗体薄膜層を形成し、ダイシングマシンにより切断を
した後のメタライズ基板のビア部の電気抵抗値を測定し
たところ、3.1mΩであった。また抵抗体薄膜層の電
気抵抗値は、20.8Ωであった。金属薄膜3とビア間
の密着強度は、7.6kg/mm2であった。同時に脱
脂、焼成した基板厚み0.635mmのテストサンプル
の熱伝導率をレーザーフラッシュ法により測定したとこ
ろ215W/mkであった。
【0067】実施例8 実施例1で作製したビアを有する窒化アルミニウム成形
体を、乾燥窒素ガスを23l/分流通させながら900
℃、2時間加熱脱脂を行った。昇温速度は2.5℃/分
であった。同時に加熱脱脂したテストサンプルの残留炭
素率を調べたところ、2500ppmであった。脱脂
後、前記脱脂体を窒化アルミニウム製の容器に入れ、窒
素雰囲気中1580℃で6時間加熱し(1段目焼成)、
さらに1870℃で10時間加熱した(2段目焼成)。
得られた基板の窒化アルミニウム焼結体内部にはクラッ
クは発生しておらず、かつ導電層内部にも亀裂は発生し
ておらず、該焼結体外観は良好であった。また、得られ
た窒化アルミニウム焼結体の基板全体の反りは、54μ
mであった。貫通孔に充填された導電層の密着強度を測
定したところ、16.8kg/mm2であった。剥離モ
ードは、いずれも半田内破壊であった。
【0068】得られた基板に、さらに、導電パターン・
抵抗体薄膜層を形成し、ダイシングマシンにより切断を
した後のメタライズ基板のビア部の電気抵抗値を測定し
たところ、2.6mΩであった。また抵抗体薄膜層の電
気抵抗値は、19.8Ωであった。金属薄膜3とビア間
の密着強度は、7.1kg/mm2であった。同時に脱
脂、焼成した基板厚み0.635mmのテストサンプル
の熱伝導率をレーザーフラッシュ法により測定したとこ
ろ215W/mkであった。
【0069】実施例9 実施例1で作製したビアを有する窒化アルミニウム成形
体を、乾燥窒素ガスを35l/分流通させながら900
℃、2時間加熱脱脂を行った。昇温速度は2.5℃/分
であった。同時に加熱脱脂したテストサンプルの残留炭
素率を調べたところ、1200ppmであった。脱脂
後、前記脱脂体を窒化アルミニウム製の容器に入れ、窒
素雰囲気中1580℃で6時間加熱し(1段目焼成)、
さらに1870℃で10時間加熱した(2段目焼成)。
得られた基板の窒化アルミニウム焼結体内部にはクラッ
クは発生しておらず、かつ導電層内部にも亀裂は発生し
ておらず、該焼結体外観は良好であった。また、得られ
た窒化アルミニウム焼結体の基板全体の反りは、26μ
mであった。貫通孔に充填された導電層の密着強度を測
定したところ、15.6kg/mm2であった。剥離モ
ードは、いずれも半田内破壊であった。
【0070】得られた基板に、さらに、導電パターン・
抵抗体薄膜層を形成し、ダイシングマシンにより切断を
した後のメタライズ基板のビア部の電気抵抗値を測定し
たところ、1.5mΩであった。また抵抗体薄膜層の電
気抵抗値は、19.6Ωであった。金属薄膜3とビア間
の密着強度は、8.9kg/mm2であった。同時に脱
脂、焼成した基板厚み0.635mmのテストサンプル
の熱伝導率をレーザーフラッシュ法により測定したとこ
ろ208W/mkであった。
【0071】実施例10 実施例1で作製したビアを有する窒化アルミニウム成形
体を、乾燥窒素/水素の混合ガスを30l/分流通させ
ながら900℃、2時間加熱脱脂を行った。昇温速度は
2.5℃/分であった。同時に加熱脱脂したテストサン
プルの残留炭素率を調べたところ、900ppmであっ
た。脱脂後、前記脱脂体を窒化アルミニウム製の容器に
入れ、窒素雰囲気中1580℃で6時間加熱し(1段目
焼成)、さらに1870℃で10時間加熱した(2段目
焼成)。得られた基板の窒化アルミニウム焼結体内部に
はクラックは発生しておらず、かつ導電層内部にも亀裂
は発生しておらず、該焼結体外観は良好であった。ま
た、得られた窒化アルミニウム焼結体の基板全体の反り
は、18μmであった。貫通孔に充填された導電層の密
着強度を測定したところ、14.0kg/mm2であっ
た。剥離モードは、いずれも半田内破壊であった。
【0072】得られた基板に、さらに、導電パターン・
抵抗体薄膜層を形成し、ダイシングマシンにより切断を
した後のメタライズ基板のビア部の電気抵抗値を測定し
たところ、1.2mΩであった。また抵抗体薄膜層の電
気抵抗値は、20.2Ωであった。金属薄膜3とビア間
の密着強度は、7.2kg/mm2であった。同時に脱
脂、焼成した基板厚み0.635mmのテストサンプル
の熱伝導率をレーザーフラッシュ法により測定したとこ
ろ198W/mkであった。
【0073】比較例3 実施例1で作製したビアを有する窒化アルミニウム成形
体を、乾燥窒素/水素の混合ガスを20l/分流通させ
ながら900℃、2時間加熱脱脂を行った。昇温速度は
2.5℃/分であった。同時に加熱脱脂したテストサン
プルの残留炭素率を調べたところ、600ppmであっ
た。脱脂後、前記脱脂体を窒化アルミニウム製の容器に
入れ、窒素雰囲気中1580℃で6時間加熱し(1段目
焼成)、さらに1870℃で10時間加熱した(2段目
焼成)。得られた基板の窒化アルミニウム焼結体内部に
クラックは発生しておらず、かつ導電層内部にも亀裂は
発生しておらず、該焼結体外観は良好であった。また、
得られた窒化アルミニウム焼結体基板全体の反りは、1
5μmであった。貫通孔に充填された導電層の密着強度
を測定したところ、8.0kg/mm2であった。剥離
モードは、いずれもタングステン層と窒化アルミニウム
焼結体界面での剥離であった。
【0074】得られた基板に、さらに、導電パターン・
抵抗体薄膜層を形成し、ダイシングマシンにより切断を
した後のメタライズ基板のビア部の電気抵抗値を測定し
たところ、1.2mΩであった。また抵抗体薄膜層の電
気抵抗値は、20.8Ωであった。金属薄膜3とビア間
の密着強度は、6.0kg/mm2であった。同時に脱
脂、焼成した基板厚み0.635mmのテストサンプル
の熱伝導率をレーザーフラッシュ法により測定したとこ
ろ168W/mkであった。
【0075】比較例4 実施例1で作製したビアを有する窒化アルミニウム成形
体を、乾燥窒素ガスを5l/分流通させながら900
℃、2時間加熱脱脂を行った。昇温速度は2.5℃/分
であった。同時に加熱脱脂したテストサンプルの残留炭
素率を調べたところ、3500ppmであった。脱脂
後、前記脱脂体を窒化アルミニウム製の容器に入れ、窒
素雰囲気中1580℃で6時間加熱し(1段目焼成)、
さらに1870℃で10時間加熱した(2段目焼成)。
得られた基板の窒化アルミニウム焼結体内部にクラック
が発生した。また、得られた窒化アルミニウム焼結体の
基板全体の反りは、242μmであった。貫通孔に充填
された導電層の密着強度を測定したところ、3.3kg
/mm2であった。剥離モードは、いずれもタングステ
ン層と窒化アルミニウム焼結体界面での剥離であった。
【0076】得られた基板に、さらに、導電パターン・
抵抗体薄膜層を形成し、ダイシングマシンにより切断を
した後のメタライズ基板のビア部の電気抵抗値を測定し
たところ、9.0mΩであった。また、抵抗体薄膜層の
電気抵抗値を測定したが、焼結体中のクラックにより抵
抗体薄膜層がパターン内部で分断されており、電気的な
導通は無かった。金属薄膜3とビア間の密着強度は、
2.8kg/mm2であった。同時に脱脂、焼成した基
板厚み0.635mmのテストサンプルの熱伝導率をレ
ーザーフラッシュ法により測定したところ195W/m
kであった。
【0077】実施例11 〜15、比較例5、6 実施例1において、表2に示す1段目の焼成温度を変更
した以外は、実施例1と同様にした。その結果を表2に
示す。
【0078】実施例16〜18、比較例7、8 実施例1において、表2に示す2段目の焼成温度を変更
した以外は、実施例1と同様にした。その結果を表2に
示す。
【0079】実施例19 実施例1で作製したビアを有する窒化アルミニウム成形
体を、乾燥窒素ガスを30l/分流通させながら、90
0℃、2時間加熱脱脂を行った。昇温速度は2.5℃/
分であった。同時に加熱脱脂したサンプルの残留炭素率
を調べたところ、1800ppmであった。脱脂後、前
記脱脂体を窒化アルミニウム製の容器に入れ、窒素雰囲
気中1350℃で6時間加熱し(1段目焼成)、降温し
た。同時に焼成したサンプルの残留炭素率を調べたとこ
ろ、320ppmであった。1段目焼成後再び、窒素雰
囲気中1870℃で10時間加熱した(2段目焼成)。
得られた基板の窒化アルミニウム焼結体内部には、クラ
ックは発生しておらず、かつ、導電層内部にも亀裂は発
生しておらず、該焼結体外観は良好であった。また、得
られた窒化アルミニウム焼結体の基板全体の反りは、4
6μmであった。貫通孔に充填された導電層の密着強度
を測定したところ、16.7kg/mm2であった。剥
離モードは、いずれも半田内破壊であった。
【0080】得られた基板に、さらに、導電パターン・
抵抗体薄膜層を形成し、ダイシングマシンにより切断を
した後のメタライズ基板のビア部の電気抵抗値を測定し
たところ、2.9mΩであった。また抵抗体薄膜層の電
気抵抗値は、20.6Ωであった。導電層3とビア間の
密着強度は、7.6kg/mm2であった。同時に脱
脂、焼成した基板厚み0.635mmのテストサンプル
の熱伝導率をレーザーフラッシュ法により測定したとこ
ろ205W/mKであった。
【0081】比較例9 実施例1で作製したビアを有する窒化アルミニウム成形
体を、乾燥窒素ガスを3l/分流通させながら、900
℃、2時間加熱脱脂を行った。昇温速度は2.5℃/分
であった。同時に加熱脱脂したサンプルの残留炭素率を
調べたところ、4500ppmであった。脱脂後、前記
脱脂体を窒化アルミニウム製の容器に入れ、窒素雰囲気
中1350℃で6時間加熱し(1段目焼成)、降温し
た。同時に焼成したサンプルの残留炭素率を調べたとこ
ろ、850ppmであった。1段目焼成後再び、窒素雰
囲気中1870℃で10時間加熱した(2段目焼成)。
得られた基板の窒化アルミニウム焼結体内部にクラック
が発生した。また、得られた窒化アルミニウム焼結体の
基板全体の反りは、327μmであった。貫通孔に充填
された導電層の密着強度を測定したところ、3.2kg
/mm2であった。剥離モードは、いずれもタングステ
ン層と窒化アルミニウム焼結体界面での剥離であった。
【0082】得られた基板に、さらに、導電パターン・
抵抗体薄膜層を形成し、ダイシングマシンにより切断を
した後のメタライズ基板のビア部の電気抵抗値を測定し
たところ、10.2mΩであった。また、抵抗体薄膜層
の電気抵抗値を測定したが、焼結体中のクラックにより
抵抗体薄膜層がパターン内部で分断されており、電気的
な導通は無かった。金属薄膜3とビア間の密着強度は、
7.6kg/mm2であった。同時に脱脂、焼成した基
板厚み0.635mmのテストサンプルの熱伝導率をレ
ーザーフラッシュ法により測定したところ196W/m
Kであった。
【0083】
【表1】
【0084】
【表2】
【0085】
【表3】
【0086】
【表4】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のメタライズ基板の一実施例を
示す概略図である。
【符号の説明】 1.窒化アルミニウム基板 2.ビア 3.金属薄膜 4.抵抗体薄膜層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/38 H01L 23/12 J Fターム(参考) 4E351 AA09 BB01 BB05 BB32 BB35 CC01 CC12 DD10 DD14 DD17 DD21 DD23 GG04 5E317 AA24 BB16 BB17 BB18 CC22 CC52 CD01 CD32 GG20 5E343 AA07 AA24 BB16 BB23 BB25 BB28 BB35 BB38 BB39 BB40 BB48 BB49 BB52 BB54 BB55 BB72 DD03 DD22 DD25 EE33 ER39 GG16

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化アルミニウム焼結体の貫通孔に導電
    層が充填されてなる基板において、窒化アルミニウム焼
    結体の熱伝導率が190W/mK以上であり、かつ窒化
    アルミニウム焼結体と導電層との密着強度が5.0kg
    /mm2以上であり、該基板の相対する両面に導電パタ
    ーンが形成され、該両面に存在する導電パターンの少な
    くとも一部が導電層により電気的に互いに接続されてな
    るメタライズ基板。
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