JP2000123762A - 表示装置 - Google Patents

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JP2000123762A
JP2000123762A JP10295013A JP29501398A JP2000123762A JP 2000123762 A JP2000123762 A JP 2000123762A JP 10295013 A JP10295013 A JP 10295013A JP 29501398 A JP29501398 A JP 29501398A JP 2000123762 A JP2000123762 A JP 2000123762A
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ray tube
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Hidehiko Hori
秀彦 堀
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 解像度や映像の品位を劣化させることなく、
電子銃のカソード寿命を縮めずに、所望する色を全電流
域において、変化させることなく忠実に表示し、輝度の
高い表示装置を提供することを目的とする。 【構成】 赤・緑・青の映像を各々映し出す3つの陰極
線管3r・3g・3bのうちの少なくとも1つについ
て、複数の電子銃4g1,4g2を備える。また、これ
ら電子銃4g1,4g2のそれぞれに対応して、映像信
号に応じた電流を各電子銃に出力する映像信号出力回路
2g1,2g2を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は投写型の表示装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は従来の投写型表示装置の基本構成
を概略的に示す図である。図において、符号「1」は、
別途入力された信号から赤・緑・青それぞれの映像信号
を形成する映像信号回路を指している。同様に、符号
「2」は、映像信号回路から入力された映像信号に応じ
た電流(映像信号電流)を出力する映像信号出力回路、
「3」は映像光を出射する陰極線管、「4」は陰極線管
3を構成し電子を出射及び走査する電子銃、「5」は陰
極線管3を構成し電子の衝突により特定の色を発光する
蛍光体、「6」は陰極線管3で形成された映像を拡大投
写する投写レンズ、「7」は投写レンズ6により拡大投
写された映像を結像するスクリーンを指している。
【0003】陰極線管3としては、通常、赤・緑・青の
各々に発光する蛍光体5r・5g・5bを各々有する陰
極線管3r・3g・3bが備えられている。また、映像
信号出力回路2、電子銃4および投写レンズ6として
は、陰極線管3r・3g・3bに対応した映像信号出力
回路2r・2g・2b、電子銃4r・4g・4b、投写
レンズ6r・6g・6bが備えられている。これ以降に
おいては、陰極線管3r・3g・3bを総称して、陰極
線管3と呼ぶことにする。他の部分についても同様であ
る。
【0004】カラーの投写型表示装置は、通常光の三原
色である赤・緑・青それぞれの映像光を重畳することに
よって表示を行う。映像信号回路1で形成された緑の映
像信号は映像信号出力回路2gに送られて映像信号電流
に変換される。そして、この映像信号電流が、陰極線管
3gを構成する電子銃4gに入力される。電子銃4g
は、入力された映像信号電流に従い蛍光体5gに向けて
電子を出射及び走査することで、蛍光体5gに緑色映像
を形成する。そして、この緑色映像の光は、投写レンズ
6gに向けて出射されることとなる。この映像光は、投
写レンズ6gを透過することによってスクリーン7に向
けて拡大投写されてここに結像し、視聴者の目に届く。
【0005】スクリーン7は透過型と反射型とのいずれ
であっても構わない。透過型スクリーンの場合には、視
聴者はスクリーン7を透過した映像を、投写レンズ6g
と反対側で視聴することになる。一方、反射型スクリー
ンの場合、視聴者はスクリーン7で反射した映像を、投
写レンズ6gと同じ側で視聴することになる。
【0006】赤と青の映像光についても同様に、各々投
写レンズ6r・6bを透過することによってスクリーン
7に向けて拡大投写されて、ここに結像する。そして、
スクリーン7上に形成された三原色それぞれの映像が重
畳されることで、視聴者の目にはカラーの映像として認
識されることになる。
【0007】ところで、表示装置では一般に、赤・緑・
青を適当な配分で加色することによって様々な色を表現
している。現在の赤・緑・青の陰極線管を用いた投写型
表示装置では、白は赤・緑・青の三色すべてを加色しな
ければ得られない。また、理想的な白を表現するには、
赤・緑・青の輝度配分をある特定の比率にする必要があ
る。赤・緑・青のいずれか一つでも輝度が低ければ、こ
の輝度の低い色に合わせて他の色の輝度も下げなければ
白を表現できない。つまり、投写型表示装置に表示させ
る映像の輝度は、出力能力の低い色に制約されていた。
【0008】図10は、蛍光体5r・5g・5bの発光
特性の一例を示す図である。横軸は、電子銃のカソード
を流れる電流(カソード電流)であり、縦軸はその時に
各々から発せられる輝度である。このカソード電流は、
映像信号出力回路2r・2g・2bから陰極線管3r・
3g・3b各々に入力される電流(映像信号電流)と等
しい。
【0009】図10(a)に示すように、通常使用され
ている赤の蛍光体と緑の蛍光体は、入力された電流の大
きさに概略比例した輝度の光を発する。
【0010】一方、青の蛍光体も低電流域から中電流域
までは入力された電流に概略比例した輝度の光を発す
る。しかし、高電流域においては比例しなくなり、電流
を増やしても赤の蛍光体と緑の蛍光体ほどは輝度が上が
らなくなる。あるいは、比例する場合であっても、図1
0(b)に示すように、青の蛍光体は、赤と緑の蛍光体
に比べ傾きが小さい。そのため、高電流域においては、
低電流域よりも赤と緑の蛍光体との輝度差が大きくなっ
てしまう。
【0011】従来は、このような高電流域での青色の輝
度不足を補うために、青の陰極線管3bに入力する映像
信号電流を、赤の陰極線管3rと緑の陰極線管3gに比
べ、高電流域において多くするように補正をしていた。
しかし、高電流域での青の蛍光体5bの発光特性は傾き
が小さいため、映像信号電流を増やしてもあまり輝度は
増えず、高い改善効果は得られなかった。
【0012】そこで、最近では青色用の電子ビームの径
を、赤色用と緑色用の電子ビームの径よりも意図的に大
きくすることで、電子ビームが蛍光体に衝突し発光する
面積を増やして輝度を増やす方法が、一般的に使われて
いる。
【00013】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術には以下
のような問題があった。
【0014】カラーの映像を表示する場合に、高電流域
における青の輝度を基準として三色各々の輝度を決定し
た場合には、赤と緑の輝度を本来の発光能力より低くす
ることになるため、全体の輝度が低くなってしまうとい
う問題があった。また、低・中電流域においては、赤と
緑の輝度に較べて、青の輝度が高くなってしまうため、
映像が青色ぽくなってしまうという問題があった。
【0015】一方、低・中電流域における青の輝度を基
準として三色各々の輝度を決定した場合には、高電流域
においては赤と緑の輝度に較べて青の輝度が低くなって
しまうため、映像が黄色味を帯びてしまうという問題が
あった。
【0016】また、青色用の電子ビームの径を、赤色用
と緑色用の電子ビームの径よりも大きくした場合、三色
の映像を重畳した状態では青色用のビームスポットが、
赤色用と緑色用のビームスポットからはみ出してしま
い、解像度や映像の品位を著しく劣化させるという問題
があった。
【0017】また、全体の輝度を上げるために電子銃4
に入力する電流を増やすと、上述したような高電流域に
おいて黄色ぽくなってしまうという問題ばかりでなく、
陰極線管3の寿命が短くなってしまうという問題があっ
た。これは主に、陰極線管3を構成する電子銃4と蛍光
体5の劣化によるものである。すなわち、電子銃4は入
力された電流の大きさに従い、電子銃4を構成するカソ
ードから電子を放出するようになっている。カソードか
ら単位時間に放出される電子の量とカソードの寿命は相
反する関係となっており、電子の放出量を増やすと、カ
ソードの寿命が短くなり、そのため陰極線管3の寿命が
短くなってしまう。また、蛍光体5においては、単位面
積当たりに衝突する電子の輝度が高くなるため、蛍光体
5の寿命が短くなり、そのため陰極線管3の寿命が短く
なってしまう。
【0018】本発明は、所望の色を全電流域において忠
実に表示可能であるとともに、輝度の高い映像を表示可
能な投写型表示装置を得ることを目的としている。
【0019】本発明は、解像度や映像の品位を劣化させ
ることなく、全電流域において、所望の映像の色を忠実
に表示可能な投写型表示装置を得ることを目的としてい
る。
【0020】本発明は、電子銃のカソード寿命を縮める
ことなく輝度を高めた投写型表示装置を得ることを目的
としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたものでありその第1の態様として
は、三原色それぞれの映像を互いに重ねることでカラー
表示を行う表示装置において、赤色映像についての映像
信号に従って赤色の映像を映し出す赤色映像手段と、緑
色映像についての映像信号に従って緑色の映像を映し出
す緑色映像手段と、青色映像についての映像信号に従っ
て青色の映像を映し出す青色映像手段とを備え、前記赤
色映像手段、前記緑色映像手段および前記青色映像手段
のうちの少なくとも一つは、複数個の電子銃を備えた陰
極線管と、前記電子銃毎に設けられ、前記映像信号に応
じた大きさの電流を対応する電子銃へ出力する信号電流
出力部とを含んで構成されたものであることを特徴とす
る表示装置が提供される。
【0022】少なくとも前記青色映像手段は、複数の電
子銃を備えた前記陰極線管および前記信号電流出力部を
含んで構成されていることが好ましい。
【0023】少なくとも前記青色映像手段および前記緑
色映像手段は、複数の電子銃を備えた前記陰極線管およ
び前記信号電流出力部を含んで構成されていることが好
ましい。
【0024】前記青色映像手段、前記緑色映像手段およ
び前記赤色映像手段のすべてが、複数の電子銃を備えた
前記陰極線管および前記信号電流出力部を含んで構成さ
れていることが好ましい。
【0025】前記青色映像手段、前記緑色映像手段およ
び前記赤色映像手段のうち、複数の電子銃を備えた前記
陰極線管および前記信号電流出力部を含んで構成された
ものは、当該陰極線管に備えられた複数の電子銃それぞ
れによる走査のタイミングを互いに所定量だけずらす、
ずらし手段を有することが好ましい。
【0026】前記ずらし手段は、電子銃それぞれに対応
して設けられ、且つ映像信号を記録し、その後、所定の
タイミングにおいて、当該記録した信号を、自らに対応
する電子銃に接続された信号電流出力部へと出力する記
録部を含んで構成されていてもよい。
【0027】前記ずらし手段は、前記電子銃のうちの1
個を除いたそれ以外の電子銃のそれぞれに対応して設け
られ、且つ互いに所定の順序で直列に接続された、信号
を記録する記録部を備えて構成されたものであり前記記
録部は、入力された信号を記録し、所定時間経過後に、
当該記録した信号を自らに対応する電子銃に接続された
信号電流出力部および自らの下位の記録部へと出力する
ものであり、対応する記録部が設けられていない電子銃
および最上位の記録部には、前記映像信号が直接入力さ
れていてもよい。
【0028】前記電子銃による走査は飛び越し走査であ
り、前記電子銃それぞれの走査のタイミングのずれは、
1フィールド分の期間であってもよい。
【0029】前記電子銃それぞれの間での走査のタイミ
ングのずれは、前記陰極線管の水平走査期間であっても
よい。
【0030】前記青色映像手段は、その映像信号にガン
マ補正を施す補正回路を有し、前記信号電流出力部は、
前記補正回路によってガンマ補正が施された後の信号に
応じた電流を出力するものであることが好ましい。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を用い
て説明する。
【0032】実施の形態1.本実施の形態1の投写型表
示装置は、赤・緑・青用の3つの陰極線管のうちの一つ
に、複数の電子銃を備えたことを主な特徴とする。以下
においては、緑色用の陰極線管に2つの電子銃を備えた
例について述べることにする。
【0033】図1は、本発明の実施の形態1による投写
型表示装置の基本構成を概略的に示す図である。
【0034】本実施の形態1の投写型表示装置では、図
1に示すように、緑の陰極線管3gに2つの電子銃4g
1,4g2を備えている。また、電子銃4g1に対応し
て映像信号出力回路2g1を、また電子銃4g2に対応
して映像信号出力回路2g2を備えている。
【0035】これ以外の部分、例えば、映像信号回路
1、映像信号出力回路2r・2b、陰極線管3r・3
b、電子銃4r・4b、蛍光体5r・5g・5b、投写
レンズ6r・6g・6b、スクリーン7は、上記従来装
置と同一のものであり、その説明を省略する。なお、図
1においては、映像信号回路1から映像信号出力回路2
g1へ入力する信号と、映像信号出力回路2g2へ入力
する信号とが別個に出力されるかのごとく描いている
が、両信号は同じものである。従って実際には、映像信
号回路1が出力した1つの信号を途中で分岐させて、映
像信号出力回路2g1および映像信号出力回路2g2へ
入力させている。従って、映像信号回路1そのものにつ
いても従来と同様のものでよい。
【0036】以下においては、陰極線管3r・3g・3
bを総称して、陰極線管3と呼ぶ場合がある。他の部分
についても同様である。
【0037】本実施の形態1における作用について説明
する。
【0038】映像信号回路1で形成された緑用の映像信
号は、映像信号出力回路2g1および映像信号出力回路
2g2に送られて映像信号電流に変換される。そして、
この映像信号電流は、電子銃4g1および電子銃4g2
に各々入力される。すると、電子銃4g1および電子銃
4g2は各々に入力された映像信号電流に従い、蛍光体
5gに向けて電子を出射及び走査することで、蛍光体5
gに緑色映像を形成する。
【0039】このようにして蛍光体5gに形成された緑
色映像は、投写レンズ6gに向けて緑色映像光を出射さ
れることになる。投写レンズ6gを透過することによっ
て、映像光はスクリーン7に向けて拡大投写されて、こ
こに結像し、視聴者の目に届く。スクリーン7は従来装
置と同様に、透過型であっても反射型であってもよい。
【0040】赤と青については、映像信号出力回路2と
電子銃4が一つであることのみが緑とは異なる。それ以
外は緑の場合と同様である。すなわち、赤と青の映像光
は、各々投写レンズ6r,6bを透過することによって
スクリーン7に向けて拡大投写されて、ここに結像す
る。そして、スクリーン7上に形成された三原色それぞ
れの映像が重畳されることで、視聴者の目にはカラーの
映像として認識されることになる。
【0041】この場合、本実施の形態1では陰極線管3
gに2つの電子銃を備えている。そのため、例えば電子
銃4g1および電子銃4g2に入力する各々の映像信号
電流の大きさを、従来装置において1つの電子銃に入力
する映像信号電流の大きさと同じにすることは、従来装
置において1つの電子銃にこれまでの2倍の大きさの電
流を入力することに相当する。すなわち、このようにす
ればカソードの寿命は従来と同じに保ったままで、輝度
を高めることができる。また、電子銃4g1と電子銃4
g2に入力する各々の映像信号電流の大きさを、従来装
置において1つの電子銃に入力する電流の大きさの半分
にすることは、従来装置において1つの電子銃にこれま
と同じ大きさの電流を入力することに相当する。すなわ
ち、このようにすれば輝度は従来と同じに保ったまま
で、カソードの寿命を伸ばすことが出来る。なお、映像
信号電流の大きさは、ここで述べた例に限定されるもの
ではない。電流の大きさを適当に設定することで、輝度
を向上させるとともに、カソードの寿命を延ばすことが
できることは言うまでもない。
【0042】また、電子銃4は出射する電子量、すなわ
ち映像信号出力回路2から電子銃4に入力される電流を
増やせば増やすほど、出射された電子のビーム径が大き
くなり、解像度が悪くなる。これは、電子間には電子間
力が働き電子同士が反発するため、電子量が増えるに従
って電子のビーム径を小さくすることが困難になるため
である。実施の形態1では従来装置と異なり、緑の陰極
線管3gに2つの電子銃4g1,4g2を備えているの
で、緑の陰極線管3gに入力される電流の全体での大き
さが従来装置と同じ場合には、1つの電子銃に入力され
る電流が半分になる。従って、電子のビーム径を小さく
できるので、解像度を良くすることができる。
【0043】以上、緑の陰極線管に2つの電子銃を備え
た場合を例にとり説明したが、赤・青に本発明を適用し
た場合も同様である。
【0044】1つの陰極線管の備える電子銃の個数は2
つに限定されるものではない。1つの陰極線管にさらに
多数の電子銃を備えれば、上述した効果はさらに高まる
こと言うまでもない。
【0045】複数の電子銃を備える陰極線管は必ずしも
一つに限定されるものではない。赤・青・緑のうちの少
なくとも1つの陰極線管、すなわち、いずれか2つある
いは3つの陰極線管に本発明を適用するようにしてもよ
い。なお、この後、赤・緑・青の3つの陰極管すべてに
複数の電子銃を備えた例を実施の形態2として、また、
緑と青の2つの陰極管について複数の電子銃を備えた例
を実施の形態3として、さらに、青の陰極線管だけに複
数の電子銃を備えた例を実施の形態4として述べること
にする。
【0046】実施の形態2.本実施の形態2は、赤・緑
・青の3つの陰極線管のすべてに複数の電子銃を備えた
ことを主な特徴とする。以下においては、各陰極線管に
電子銃を2つずつ備えた例について述べることにする。
【0047】本実施の形態2では、赤の陰極線管3rに
2つの電子銃4r1,4r2、緑の陰極線管3gに2つ
の電子銃4g1,4g2、青の陰極線管3bに2つの電
子銃4b1,4b2を備えている。またこれに対応し
て、それぞれの電子銃に対応して、映像信号出力回路2
r1,2r2、映像信号出力回路2g1,2g2、映像
信号出力回路2b1,2b2を備えている。これ以外の
点は、従来装置と同様である。
【0048】作用について説明する。
【0049】本実施の形態2においては、赤・緑・青の
すべてについて、実施の形態1における緑と同様に作用
する。これ以外の点は実施の形態1と同様であるため説
明を省略する。
【0050】本実施の形態2の投写型表示装置では、赤
・緑・青の陰極線管3はすべて複数の電子銃4を備えて
いるため、赤・緑・青のカソードの寿命を従来装置と同
等に保ったままで、赤・緑・青の輝度を高めることがで
きる。また、赤・緑・青の輝度を従来装置と同等に保っ
たままで、赤・緑・青のカソードの寿命を伸ばすことが
出来る。さらには、実施の形態1と同様に、解像度を高
めることができる。なお、映像信号電流の大きさは、こ
こで述べた例に限定されるものではない。電流の大きさ
を適当に設定することで、輝度を向上させるとともに、
カソードの寿命を延ばし、さらには解像度を高めること
ができることは言うまでもない。
【0051】本実施の形態2では、いずれの陰極線管に
も2つの電子銃を備えている。しかし、各陰極線管が備
える電子銃の個数は何ら限定されるものではない。例え
ば、赤の陰極線管3rにl個の電子銃(4r1〜4r
l)、緑の陰極線管3gにm個の電子銃(4g1〜4g
m)、青の陰極線管3bにn個の電子銃(4b1〜4b
n)を備えてもよい。この場合には、それぞれの電子銃
に対応して映像信号出力回路(2r1〜2rl)、映像
信号出力回路(2g1〜2gm)、映像信号出力回路
(2b1〜2bn)を備えることになる。
【0052】実施の形態3.本実施の形態3は、緑・青
の2つの陰極線管のそれぞれに複数の電子銃を備えたこ
とを主な特徴とする。
【0053】本実施の形態3では、緑の陰極線管3gに
2つの電子銃4g1,4g2、青の陰極線管3bに2つ
の電子銃4b1,4b2を備えている。またこれに対応
して、映像信号出力回路もそれぞれの電子銃に対応し
て、映像信号出力回路2g1,2g2、映像信号出力回
路2b1,2b2を備えている。これ以外の点は、従来
装置と同様である。
【0054】作用について説明する。
【0055】緑についての作用は、実施の形態1と同様
である。さらに、本実施の形態2においては、青につい
ても、緑と同様に作用する。これ以外の点は実施の形態
1と同様であるため説明を省略する。
【0056】本実施の形態3の投写型表示装置では、緑
・青の陰極線管3のそれぞれに複数の電子銃を備えてい
るため、緑・青の電子銃のカソードの寿命は従来装置と
同等に保ちつつ、緑・青の輝度を高めることができる。
また、緑・青の輝度を従来装置と同等に保ったままで、
緑・青のカソードの寿命を伸ばすことができる。また、
実施の形態1と同様に、解像度を良くすることができ
る。なお、映像信号電流の大きさを適当に設定すること
で、輝度を向上させるとともに、カソードの寿命を延ば
し、さらには解像度を高めることができることは言うま
でもない。
【0057】現在の陰極線管を用いた投写型表示装置
は、テレビの放送方式と蛍光体5の発光特性により、白
を表現する場合、一般的に赤の映像信号電流は、緑・青
の映像信号電流に比べ少なくされている。つまり、理想
的な白を表現するために、赤の電流配分を緑と青の電流
配分に合わせて、赤の陰極線管の発光能力よりも少なく
していた。よって、白の輝度は緑と青の陰極線管の発光
能力によって制約されていた。しかし、本実施の形態3
の投写型表示装置では緑・青についても高い輝度を実現
できる。そのため、緑と青の陰極線管の発光能力によっ
て制約されることなく、白を表現でき、映像を明るくす
ることができる。
【0058】本実施の形態3では、青と緑の陰極線管に
も2つの電子銃を備えていた。しかし、各陰極線管が備
える電子銃の個数は何ら限定されるものではない。例え
ば、緑の陰極線管3gにm個の電子銃(4g1〜4g
m)、青の陰極線管3bにn個の電子銃(4b1〜4b
n)を備えてもよい。この場合には、当然これに対応し
て、映像信号出力回路もそれぞれの電子銃に対応して、
映像信号出力回路(2g1〜2gm)、映像信号出力回
路(2b1〜2bn)を備えることになる。
【0059】実施の形態4.実施の形態1は赤・緑・青
の3つの陰極線管のうちの1つに複数の電子銃を設けた
ものであった。特に、その具体例では、緑の陰極線管に
2つの電子銃を備えたものであった。これに対し本実施
の形態4は、青の陰極線管にのみ複数の電子銃を備えた
ことを主な特徴とする。
【0060】本実施の形態4では青についての構成およ
び作用は、実施の形態1における緑についての構成およ
び作用と同様である。赤、緑についての構成および作用
は、従来装置と同様である。
【0061】本実施の形態4では青の陰極線管3は複数
の電子銃4から構成されているので、青のカソードの寿
命は従来装置と同等に保ちつつ、青の輝度を高めること
ができる。また、青の輝度は従来装置と同等に保ったま
まで、青のカソードの寿命を伸ばすことができる。ま
た、実施の形態1と同様に、解像度を良くすることがで
きる。なお、映像信号電流の大きさは、ここで述べた例
に限定されるものではない。電流の大きさを適当に設定
することで、輝度を向上させるとともに、カソードの寿
命を延ばし、さらには解像度を高めることができること
は言うまでもない。
【0062】現在の陰極線管を用いた投写型表示装置
は、テレビの放送方式と蛍光体5の発光特性により、白
を表現する場合、一般的に青の映像信号電流は赤の映像
信号電流よりも大きくされている。また青色の蛍光体
は、先に述べた図10(a)、図10(b)のような発
光特性を持ち、高電流域において青の輝度が不足する。
つまり、理想的な白を表現するために、赤と緑の電流配
分を青の電流配分に合わせて、赤と緑の陰極線管の発光
能力よりも少なくせざるをえなかった。つまり、白の輝
度は青の陰極線管の発光能力によって制約されていた。
しかし、本実施の形態4の投写型表示装置では、青につ
いても高い輝度を実現できるため、青の発光能力によっ
て制約されることなく、白を表現でき、映像を明るくす
ることができる。
【0063】実施の形態5.本実施の形態5は、一つの
陰極線管に対して複数の電子銃を備えるとともに、電子
銃それぞれによる走査のタイミングを互いにずらしたこ
とを主な特徴とする。本実施の形態では、後述する記録
部を備えることで、この走査のタイミングをずらしてい
る。以下においては、緑の陰極線管に2つの電子銃を備
えるとともに、この電子銃のそれぞれに対応して記録部
を備えた例を説明する。
【0064】本実施の形態5の投写型表示装置は、図2
に示すとおり、記録部8g1および記録部8g2を備え
ている。これ以外の点は、実施の形態1と同様である。
緑の陰極線管3gに2つの電子銃を備えている点も実施
の形態1と同様である。以下の説明は、実施の形態1と
異なる点を中心に行うことにする。
【0065】記録部8g1,8g2は、映像信号回路1
から、映像信号出力回路2g1,2g2へ出力される信
号を記録するものである。記録部8g1は映像信号出力
回路2g1へ、また、記録部8g2は映像信号出力回路
2g2へと、記録した信号を出力しているが、その出力
タイミングは互いに所定の期間だけずらされている。そ
のため、陰極線管3gの蛍光体5g上においては、電子
銃4g1による発光点と、電子銃4g2による発光点と
は互いに位置が異なっている。なお、一般に、映像信号
回路1においては、映像信号はデジタル化されているた
め、この記録部は半導体メモリ等で構成可能である。
【0066】本実施の形態5における作用を説明する。
【0067】映像信号回路1から出力された緑の画像に
ついての映像信号は記録部8g1と記録部8g2とに、
各々、一旦記憶される。その後、記録部8g1,8g2
は、記憶した映像信号を各々に対応した映像信号出力回
路2g1,2g2へそれぞれ出力する。また、映像信号
出力回路2g1,2g2は、この入力された映像信号に
応じた映像信号電流を電子銃4g1,4g2に入力す
る。この場合、記録部8g2は記録部8g1に対して所
定の期間だけ遅れて信号を出力するため、電子銃4g2
は電子銃4g1に対してこの遅れ分だけの時間差をもっ
て走査を行う。
【0068】図3は電子銃4g1,4g2が、蛍光体5
gを走査する様子を図示したものである。図3中に示し
た符号「9g」は、ある単位時間tにおいて、電子銃4
gの走査による蛍光体5g発光点を指しており、発光点
9g1は電子銃4g1に、また、発光点9g2は電子銃
4g2に対応している。また、実線は電子銃4gの走査
経路を示している。
【0069】従来装置のように1つの陰極線管に電子銃
が1つしかない場合には、単位時間tにおける発光点は
1つしかない。しかし本実施の形態5における緑の陰極
線管4gでは単位時間tにおける発光点は2つあるた
め、緑については、単位時間tにおける輝度が従来装置
の2倍である。なお、ここでいう単位時間tとは、人間
の目の視覚特性に起因して、この単位時間t内における
輝度の変動を点滅として認識できない程度に短い時間で
ある。視聴者が目にする映像の明るさは、単位時間tあ
たりに受ける光の強さの積分であるから、実施の形態5
の装置では従来装置に比べ映像の明るさを2倍にするこ
とができる。また、電子銃4g1と電子銃4g2へ入力
する映像信号電流を各々従来装置の半分にすれば、輝度
を従来と同等に保ったままで、カソードの寿命を伸ばす
ことができる。なお、映像信号電流の大きさは、ここで
述べた例に限定されるものではない。電流の大きさを適
当に設定することで、輝度を向上させるとともに、カソ
ードの寿命を延ばすことができることは言うまでもな
い。
【0070】本実施の形態5では電子銃4g1による走
査と、電子銃4g2による走査とに時間差を与えている
ため、蛍光体5g上の発光点が重ならない。そのため、
蛍光体5gにおいて、単位面積の当たりに衝突する電子
の密度を高くすることなく輝度を上げられる。この場
合、映像信号電流を高める必要がないため、解像度も高
めることができる。
【0071】以上、緑の陰極線管に2つの電子銃を備え
た場合を例にとり説明したが、赤・青についても同様に
適用可能である。
【0072】ところで、複数の電子銃を備える陰極線管
は必ずしも一つに限定されるものではない。赤・青・緑
のうちの少なくとも1つの陰極線管、すなわち、いずれ
か2つあるいは3つの陰極線管に本発明を適用するよう
にしてもよい。また、1つの陰極線管の備える電子銃の
個数は2つに限定されるものではない。1つの陰極線管
にさらに多数の電子銃を備えれば、上述した効果はさら
に高まることは言うまでもない。例えば、赤の陰極線管
3rにl個の電子銃(4r1〜4rl)、緑の陰極線管
3gにm個の電子銃(4g1〜4gm)、青の陰極線管
3bにn個の電子銃(4b1〜4bn)を備えてもよ
い。この場合には、それぞれの電子銃に対応して映像信
号出力回路(2r1〜2rl)、映像信号出力回路(2
g1〜2gm)、映像信号出力回路(2b1〜2bn)
を備えることになる。また、記録部(8r1〜8r
l)、記録部(8g1〜8gm)、記録部(8b1〜8
bn)も備えることになる。なお、この後、一つの陰極
線管に、より多数の電子銃を備えるとともに、これに対
応して記録部を備えた例を実施の形態6として述べるこ
とにする。
【0073】実施の形態6.本実施の形態6は、実施の
形態5と同様、一つの陰極線管に対して複数の電子銃等
を備えるとともに、電子銃それぞれによる走査のタイミ
ングを互いにずらしたことを主な特徴とする。但し、本
実施の形態6では、走査のタイミングをずらすための構
成が実施の形態5とは異なっている。
【0074】図4は、本発明の実施の形態6による投写
型表示装置の基本構成を概略的に示す図である。
【0075】本実施の形態6の投写型表示装置では、図
4に示すとおり、緑色の陰極線管3gにn個の電子銃4
g1〜4gnを備えている。また、電子銃4g1〜4g
nのそれぞれに対応して、映像信号出力回路2g1〜2
gnを備えている。さらに、映像信号出力回路2g2〜
2gnのそれぞれに対応して、記録部8g2〜8gnを
備えている。これ以外の点は、実施の形態5と同様であ
るため説明を省略する。
【0076】記録部8g2〜8gnは、映像信号回路1
から出力される信号を記録するものである。記録部8g
2〜8gnは、記録した信号を、それぞれに対応する映
像信号出力回路2g2〜2gnに出力するようになって
いる。また、各記録部8g2〜8gnは、互いに直列に
接続されており、記録した信号を下位の記録部へと、順
次、出力してゆくように構成されている。また、この信
号の出力は、その信号の記録後、所定の期間が経過して
から行うようになっている。例えば、記録部8g2は、
信号を記録してから所定の期間が経過した後、映像信号
出力回路2g2および記録部8g3へと、記録した信号
を出力している。なお、電子銃4g1および映像信号出
力回路2g1に対応する記録部は設けられておらず、映
像信号回路1の出力する信号が、直接、映像信号出力回
路2g1および記録部8g2へ入力されるている。この
ような構成を採ることで、映像信号出力回路2g1〜2
gnに映像信号が入力されるタイミングが互いに所定の
期間ずつずれ、最終的には、蛍光体5g上における電子
銃4g1〜4gnそれぞれによる発光点の位置が互いに
異なるように構成されている。
【0077】実施の形態6における作用について説明す
る。
【0078】映像信号回路1から出力された映像信号
は、映像信号出力回路2g1を通じて1番目の電子銃4
g1に入力されると共に、記録部8g2にも入力されて
記録される。この後、記録部8g2からはこの信号が読
み出されて、映像信号出力回路2g2を通じて電子銃4
g2に入力される。また、この読み出された信号は、記
録部8g3にも入力される。この場合、記録部8g2か
らの読み出しは、記録後所定の期間が経過してから行わ
れる。そのため、電子銃4g2による走査は、電子銃4
g1による走査よりも所定の期間だけ遅れて行われるこ
とになる。
【0079】他の記録部8g3〜8gnも同様に作動す
る。すなわち、k番目(2≦k≦n1)の記録部8gk
から読み出された映像信号は、k番目の電子銃4gkに
入力される。また、k+1番目の記録部8g(k+1)
に入力されて記録される。記録部8g(k+1)から
は、この信号が、記録された後、所定の期間だけ経過後
に読み出されるため、電子銃4g(k+1)による走査
は電子銃4gkによる走査よりも所定の期間遅れて行わ
れる。以上の動作が繰り返されることで、複数の電子銃
4g1〜4gnは各々互いに所定の期間ずつずれて走査
を行うことになる。
【0080】実施の形態6は、単位時間tにおける蛍光
体5g上の発光点は電子銃4gの個数、つまりn個ある
ので、単位時間tにおける輝度は従来装置のn倍とな
る。視聴者が目にする映像の明るさは、単位時間tあた
りに受ける光の強さの積分であるから、本実施の形態6
を用いれば、従来装置に比べ輝度をn倍にすることがで
きる。また、各電子銃4gへ入力する電流の大きさを従
来装置のn分の1にすれば、輝度は従来装置と同等に保
ったままで、カソードの寿命を伸ばすことができる。な
お、映像信号電流の大きさは、ここで述べた例に限定さ
れるものではない。電流の大きさを適当に設定すること
で、輝度を向上させるとともに、カソードの寿命を延ば
すことができることは言うまでもない。
【0081】また、実施の形態6では各電子銃4による
走査のタイミングにずれ(時間差)を与えているため、
蛍光体5g上の発光点が重ならない。そのため、蛍光体
5gにおいて、単位面積の当たりに衝突する電子の密度
を高くすることなく輝度を上げられる。この場合、映像
信号電流を高める必要がないため、解像度も高めること
ができる。
【0082】以上、緑の陰極線管3gにn個の電子銃4
gを備えた場合を例にとり説明したが、赤・青に本発明
を適用した場合も同様である。
【0083】実施の形態7.本実施の形態7は、実施の
形態5において、電子銃4g1による走査と、電子銃4
g2による走査との時間差を、1水平走査期間分にした
ことを主な特徴としている。これ以外の点は、実施の形
態5と同様である。
【0084】図5は電子銃4g1,4g2が、蛍光体5
gを走査する様子を図示したものである。図5におい
て、符号「9g」を付したのは、ある単位時間tにおい
て、電子銃4gの走査による蛍光体5gの発光点であ
る。発光点9g1,9g2は、各々電子銃4g1,4g
2に対応する。また、図中所定の間隔で描いた斜めの実
線は電子銃4gの走査経路を示している。
【0085】従来装置のように1つの陰極線管に電子銃
が1つしかない場合、上記単位時間tにおける発光点は
1つしかない。これに対し、本実施の形態7の場合は、
単位時間tにおける発光点は2つあるので、単位時間t
における輝度は従来装置の2倍となる。視聴者が目にす
る映像の明るさは、単位時間tあたりに受ける光の強さ
の積分であるから、実施の形態7を用いれば、従来装置
に比べ輝度を2倍にすることができる。また、電子銃4
g1,4g2へ入力する電流(映像信号電流)を各々従
来装置の半分にすれば、輝度は従来装置と同等に保った
ままで、カソードの寿命を伸ばすことができる。なお、
映像信号電流の大きさは、ここで述べた例に限定される
ものではない。電流の大きさを適当に設定することで、
輝度を向上させるとともに、カソードの寿命を延ばすこ
とができることは言うまでもない。
【0086】また、本実施の形態7は実施の形態5また
は6と同様に、電子銃4g1と電子銃4g2との走査に
時間差を設けたため、蛍光体5g上における各電子銃に
よる発光点が互いに重ならない。そのため、蛍光体5g
において、単位面積の当たりに衝突する電子の密度を高
めることなく、高い輝度が得られる。個々の電子銃に入
力する映像信号電流の大きさを従来装置よりも高める必
要がないため、輝度を上げながらも、さらに解像度を良
くすることができる。
【0087】以上、緑の陰極線管に2つの電子銃を備え
た場合を例にとり説明したが、赤・青にも同様に適用可
能である。また、1つの陰極線管の備える電子銃の数を
増やすと、更なる効果が得られることは言うまでもな
い。
【0088】ここでは一つの陰極線管に電子銃を2つ備
えた例について述べた。しかし、各電子銃による走査の
タイミングのずれ(時間差)を1水平走査期間分にする
という構成は、実施の形態6のごとく、一つの陰極線管
に3つ以上の電子銃を備えた場合についても適用可能で
ある。
【0089】実施の形態8.本実施の形態8は、実施の
形態5または実施の形態6と同様の構成に加えて、走査
方法として飛び越し走査を採用するとともに、一つの陰
極線管が備えている複数の電子銃それぞれによる走査の
時間差を、1フィールド分にしたものである。
【0090】ここでは、特に、緑の陰極線管3gに2つ
の電子銃4g1,4g2を備えた場合について説明す
る。これ以外の点は、実施の形態5または実施の形態6
と同様である。
【0091】図6は飛び越し走査方式の走査方法を示す
概略図である。飛び越し走査方式では、奇数フィールド
と偶数フィールドの2フィールドで1つの映像(1フレ
ーム)を形成しており、奇数フィールドと偶数フィール
ドを交互に表示している。図6中の実線と破線は各々奇
数フィールドと偶数フィールドの走査経路を示してい
る。また、符号「9g」はある単位時間tにおいて、電
子銃4gの走査による蛍光体5gの発光点を指してい
る。発光点9g1は電子銃4g1、また、発光点9g2
は電子銃4g2によるものである。
【0092】従来装置のように1つの陰極線管に電子銃
が1つしかない場合には、上記単位時間tにおける発光
点は1つしかなく、1つの電子銃4gで奇数、偶数、奇
数、・・・、偶数フィールドというように順次走査して
いる。また、1つの電子銃4gで、奇数フィールドと偶
数フィールドとの両方を走査している。
【0093】これに対し本実施の形態8では、飛び越し
走査方式を採用するとともに、電子銃4g1と電子銃4
g2とによる走査のずれ(時間差)を1フィールド分に
設定している。このような構成を採用した場合、電子銃
4g1は奇数フィールドのみを、一方、電子銃4g2は
偶数フィールドのみを走査することになり、単位時間t
における発光点は従来装置と同様に1つである。つま
り、1つの電子銃について電流が流れている時間は従来
装置の半分である。従って、電子銃4g1へ入力する電
流(映像信号電流)と、電子銃4g2へ入力する電流
(映像信号電流)とのそれぞれの大きさが従来装置と同
じであれば、輝度を従来装置と同等に保ったままで、カ
ソードの寿命を伸ばすことができる。逆に、電子銃4g
1へ入力する電流と電子銃4g2へ入力する電流とを、
それぞれ、従来装置の2倍にすれば、カソードの寿命を
従来と同等に保ったままで、輝度を2倍にできる。な
お、映像信号電流の大きさは、ここで述べた例に限定さ
れるものではない。電流の大きさを適当に設定すること
で、輝度を向上させるとともに、カソードの寿命を延ば
すことができることは言うまでもない。
【0094】以上、緑の陰極線管に2つの電子銃を備え
た場合を例にとり説明したが、赤・青にも同様に適用可
能である。また、1つの陰極線管の備える電子銃の数を
増やすと、更なる効果が得られることは言うまでもな
い。
【0095】実施の形態9.本実施の形態9の投写型表
示装置は、青の陰極線管に対して複数の電子銃等を備え
るとともに、信号を記録する記録部をこの複数設けられ
た電子銃等のそれぞれに対応して備えている。さらに
は、青の陰極線管に入力する映像信号にガンマ補正をす
ることを主な特徴とするものである。
【0096】図7は、本発明の実施の形態9による投写
型表示装置の基本構成を概略的に示す図である。
【0097】本実施の形態9の投写型表示装置は、図7
に示すとおり、青の陰極線管3bに2つの電子銃4b
1,4b2を備えるとともに、これに対応して映像信号
出力回路2b1,2b2、記録部8b1,8b2を備え
ている。さらには、ガンマ補正回路10を備えている。
これ以外の点は、従来装置と同様である。
【0098】ガンマ補正回路10は、青の陰極線管3b
に対応する映像信号に対してガンマ補正を施すものであ
り、その入出力特性は、図8(b)中のB1,B2 の
ようなものとなっている。ガンマ補正回路10は、映像
信号回路1から入力される映像信号に対してガンマ補正
を施した上で、映像信号出力回路8b1,8b2へ出力
する構成となっている。
【0099】個々の映像信号出力回路8b1,8b2、
記録部8b1,8b2の出力タイミングをずらすこと
で、電子銃4b1による走査と電子銃4b2による走査
とについて、所定の時間差分だけタイミングをずらす点
は実施の形態5〜実施の形態8と同様である。この場合
の時間差の大きさは、特に限定されるものではない。例
えば、上述した実施の形態のごとく、1水平走査期間、
1フィールド分としてもよい。但し、1フィールド分と
するときには、実施の形態8と同様、電子銃4b1,4
b2による走査は飛び越し走査とする。
【0100】本実施の形態9における作用を、図8を用
いて説明する。
【0101】図8は、青の蛍光体の発光特性を、ガンマ
補正回路により補正する原理を説明する図である。図8
(a)は、各色の発光輝度特性である。図8(b)は、
ガンマ補正回路10の入力信号と出力信号との関係を示
したものであり、図中のB1、B2はガンマ補正回路の
補正特性の1例を示している。図8(c)は、ガンマ補
正後と等価な発光特性である。図中のR、Gの直線はそ
れぞれ赤、緑の陰極線管3r、3gの発光輝度特性であ
り、B1+B2は2つの電子銃4b1と4b2を備えた
青の陰極線管3bの発光輝度特性である。
【0102】従来技術の説明(図10(a)参照)で述
べたとおり、通常使用されている赤の蛍光体と緑の蛍光
体は、入力する電流に概略比例した輝度を発する。これ
に対し青の蛍光体は、低電流域から中電流域までは入力
する電流に概略比例するが、高電流域においては比例せ
ず、電流を増やしても赤の蛍光体と緑の蛍光体ほどは輝
度が上がらない。
【0103】また、図8(a)からわかるように、他の
実施の形態のごとく、単に一つの陰極線管に電子銃を複
数個備えただけでは、青の陰極線管3bが発する光の輝
度を高めることはできるものの、発光輝度特性の曲線形
状は従来とほとんど変わらない。そのため、このまま加
色したのでは、従来例と同様に、いずれかの電流域にお
いて色変わりが生じてしまう。
【0104】これに対し本実施の形態9では、映像信号
回路1の出力する青の陰極線管3bに対応する信号を、
ガンマ補正回路10によって補正する。この補正を施す
ことによって、青の蛍光体5bの発光特性(図8(a)
中のB1+B2)は、図8(c)中のB1+B2の発光
特性と等価となる。
【0105】また、記録部を備えて各電子銃による走査
のタイミングをずらしているので、蛍光体5b上におけ
る各電子銃による発光点が重ならない。そのため、単位
面積当たりに衝突する電子の密度を高めなくても良いの
で、青の蛍光体5bの入力電流に比例した発光特性のあ
る低電流域中電流域を使うことができる。その結果、本
実施の形態9の投写型表示装置では、赤・緑の蛍光体の
みならず、青の蛍光体についても、入力する電流に概略
比例した輝度の光を発生させることができる。また、そ
の傾きも、互いにほぼ同等にできる。そのため、全電流
域において、所望する色を変化させることなく忠実に表
示させることができる。また、高い輝度が得られる。
【0106】本発明は上述した実施の形態に限定される
ものではない。上述した実施の形態1〜9に開示された
構成を適宜選択し組み合わせても構わない。
【0107】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明によれば、輝
度を高めると共に、カソードの寿命を延ばし、解像度を
高めた表示装置が提供される。より詳細には以下の通り
である。
【0108】複数の電子銃を備えた陰極線管を採用した
構成においては、輝度を高めると共に、カソードの寿命
を延ばし、解像度を良くすることができる。
【0109】特に、青について複数の電子銃を備えた陰
極線管等を採用した構成においては、青の輝度を高める
と共に、カソードの寿命を延ばし、解像度を良くするこ
とができる。さらには、青について高い発光能力が得ら
れるため、白の輝度を高めることができるという効果が
ある。
【0110】特に、緑・青について複数の電子銃を備え
た陰極線管等を採用した構成においては、緑と青の輝度
を高めると共に、カソードの寿命を延ばし、解像度を良
くすることができる。さらには、緑と青について高い発
光態力が得られるため、白の輝度を高めることができる
という効果がある。
【0111】特に、赤・緑・青のすべてについて複数の
電子銃を備えた陰極線管等を採用した構成においては、
輝度を高めると共に、カソードの寿命を延ばし、解像度
を良くすることができるという効果がある。
【0112】1つの陰極線に備えられた複数の電子銃そ
れぞれによる走査のタイミングを互いにずらした構成に
おいては、輝度を高めると共に、カソードの寿命を延ば
すことができるという効果がある。また、輝度を高めて
も、解像度を良くすることができるという効果がある。
【0113】また、走査方式としてに飛び越し走査を採
用すると共に、1つの陰極線に備えられた複数の電子銃
それぞれによる走査のタイミングを1フィールド分だけ
ずらした構成においては、輝度を高めると共に、カソー
ドの寿命を延ばすことができるという効果がある。
【0114】特に、走査のタイミングを1水平走査期間
分だけずらした構成においては、輝度を高めると共に、
カソードの寿命を延ばすことができるという効果があ
る。また、輝度を高めても、解像度を良くすることがで
きるという効果がある。
【0115】さらに、青の入力信号にガンマ補正をする
構成においては、全電流域において、所望する色を変化
させることなく忠実に表示し、輝度を高めることができ
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における投写型表示装
置の基本構成を概略的に示す図である。
【図2】 本発明の実施の形態5における投写型表示装
置の基本構成を概略的に示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態5における投写型表示装
置において、2つの電子銃を備えた陰極線管の電子銃
が、蛍光面を走査する様子を示す図である。
【図4】 本発明の実施の形態6における投写型表示装
置の基本構成を概略的に示す図である。
【図5】 本発明の実施の形態7における投写型表示装
置において、2つの電子銃を備えた陰極線管の電子銃
が、蛍光面を走査する様子を示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態8における投写型表示装
置において、2つの電子銃を備えた陰極線管の電子銃
が、蛍光面を走査する様子を示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態9における投写型表示装
置の基本構成を概略的に示す図である。
【図8】 本発明の実施の形態9における投写型表示装
置において、青の蛍光体の発光特性を補正する原理を示
したものであり、(a)は青の蛍光体の発光特性を示す
図であり、(b)はガンマ補正回路の入出力特性を示す
図であり、(c)は補正後の特性を示す図である。
【図9】 従来の投写型表示装置の基本構成を概略的に
示す図である。
【図10】 従来の投写型表示装置における、蛍光体の
発光特性の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 映像信号回路、 2,2r,2g,2b 映像信号
出力回路、 3,3r,3g,3b 陰極線管、 4,
4r,4g,4b 電子銃、 6,6r,6g,6b
投写レンズ、 7 スクリーン、 8,8r,8g,8
b 記録部、10 ガンマ補正回路。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三原色それぞれの映像を互いに重ねるこ
    とでカラー表示を行う表示装置において、 赤色映像についての映像信号に従って赤色の映像を映し
    出す赤色映像手段と、 緑色映像についての映像信号に従って緑色の映像を映し
    出す緑色映像手段と、 青色映像についての映像信号に従って青色の映像を映し
    出す青色映像手段とを備え、 前記赤色映像手段、前記緑色映像手段および前記青色映
    像手段のうちの少なくとも一つは、 複数個の電子銃を備えた陰極線管と、 前記電子銃毎に設けられ、前記映像信号に応じた大きさ
    の電流を対応する電子銃へ出力する信号電流出力部とを
    含んで構成されたものであることを特徴とする表示装
    置。
  2. 【請求項2】 少なくとも前記青色映像手段は、複数の
    電子銃を備えた前記陰極線管および前記信号電流出力部
    を含んで構成されていることを特徴とする請求項1記載
    の表示装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも前記青色映像手段および前記
    緑色映像手段は、複数の電子銃を備えた前記陰極線管お
    よび前記信号電流出力部を含んで構成されていることを
    特徴とする請求項1記載の表示装置。
  4. 【請求項4】 前記青色映像手段、前記緑色映像手段お
    よび前記赤色映像手段のすべてが、複数の電子銃を備え
    た前記陰極線管および前記信号電流出力部を含んで構成
    されていることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  5. 【請求項5】 前記青色映像手段、前記緑色映像手段お
    よび前記赤色映像手段のうち、複数の電子銃を備えた前
    記陰極線管および前記信号電流出力部を含んで構成され
    たものは、 当該陰極線管に備えられた複数の電子銃それぞれによる
    走査のタイミングを互いに所定量だけずらす、ずらし手
    段を有することを特徴とする請求項1,2,3または4
    記載の表示装置。
  6. 【請求項6】前記ずらし手段は、電子銃それぞれに対応
    して設けられ、且つ映像信号を記録し、その後、所定の
    タイミングにおいて、当該記録した信号を、自らに対応
    する電子銃に接続された信号電流出力部へと出力する記
    録部を含んで構成されていること、 を特徴とする請求項5記載の表示装置。
  7. 【請求項7】前記ずらし手段は、前記電子銃のうちの1
    個を除いたそれ以外の電子銃のそれぞれに対応して設け
    られ、且つ互いに所定の順序で直列に接続された、信号
    を記録する記録部を備えて構成されたものであり、 前記記録部は、入力された信号を記録し、所定時間経過
    後に、当該記録した信号を自らに対応する電子銃に接続
    された信号電流出力部および自らの下位の記録部へと出
    力するものであり、 対応する記録部が設けられていない電子銃および最上位
    の記録部には、前記映像信号が直接入力されていること
    を特徴とする請求項5記載の表示装置。
  8. 【請求項8】 前記電子銃による走査は飛び越し走査で
    あり、 前記電子銃それぞれの走査のタイミングのずれは、1フ
    ィールド分の期間であることを特徴とする請求項5,6
    または7記載の表示装置。
  9. 【請求項9】 前記電子銃それぞれの間での走査のタイ
    ミングのずれは、前記陰極線管の水平走査期間であるこ
    とを特徴とする請求項5,6または7記載の表示装置。
  10. 【請求項10】 前記青色映像手段は、その映像信号に
    ガンマ補正を施す補正回路を有し、 前記信号電流出力部は、前記補正回路によってガンマ補
    正が施された後の信号に応じた電流を出力するものであ
    ることを特徴とする請求項5,6,7,8または9記載
    の表示装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002073649A1 (fr) * 2001-03-13 2002-09-19 Sony Corporation Canon a electrons, tube cathodique et projecteur
WO2003019606A1 (fr) * 2001-08-29 2003-03-06 Sony Corporation Dispositif de modulation de vitesse et unite d'affichage du type a projection

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