JP2000123551A - 記録装置、及び複写システム - Google Patents

記録装置、及び複写システム

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JP2000123551A
JP2000123551A JP10295286A JP29528698A JP2000123551A JP 2000123551 A JP2000123551 A JP 2000123551A JP 10295286 A JP10295286 A JP 10295286A JP 29528698 A JP29528698 A JP 29528698A JP 2000123551 A JP2000123551 A JP 2000123551A
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Hiroyuki Ozawa
博之 小澤
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 RAMの有効利用によるコストダウン 【解決手段】 記憶手段としての1つの領域で、第1の
記録媒体(CD−TEXT)から読み込まれる付随デー
タ(テキストデータ)を格納するとともに、その領域上
で第2の記録媒体(MD)に対する付随データ(トラッ
クネーム)としての編集処理を行うようにする。そして
第2の記録媒体に対する付随データとして記録処理に供
された後、つまり編集したデータの保存が不要となった
後に、その領域に第1の記録媒体から再び付随データ
(つまり編集前の状態のデータ)を読み込んで、必要な
動作に供することができるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばオーディオ
データのダビング動作など、記録媒体から記録媒体への
プログラムの複写記録動作を行うことのできる記録装置
及び複写システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】オーディオデータが記録された記録媒体
に対応する機器として、CD(COMPACT DISC)プレーヤ
や、MD(MINI DISC)レコーダ/プレーヤなどが普及
している。これらのオーディオ機器の場合、データの複
写、例えばCDに収録された曲をMDにダビングするよ
うな動作が行われることが多い。
【0003】ところでミニディスクシステムの場合は、
ディスク上でユーザーが録音を行なった領域(データ記
録済領域)や、まだ何も録音されていない領域(データ
記録可能な未記録領域;以下、フリーエリアという)を
管理するために、音楽等の主データとは別に、ユーザー
TOC(以下、U−TOCという)という管理情報が記
録されている。そしてMDに対応する記録再生装置はこ
のU−TOCを参照しながら録音動作や再生動作を実行
する。つまり、U−TOCには録音された各楽曲等が1
つのプログラム(以下「プログラム」を「トラック」と
もいう)というデータ単位で管理され、そのスタートア
ドレス、エンドアドレス等が記される。また何も録音さ
れていないフリーエリアについては今後のデータ記録に
用いることのできる領域として、そのスタートアドレ
ス、エンドアドレス等が記される。
【0004】さらに、このようなU−TOCによりディ
スク上の領域が管理されることで、U−TOCを更新す
るのみで、音楽等の記録データの編集ができる。例えば
1つのトラックを複数のトラックに分割するディバイド
機能、複数のトラックを1つのトラックに連結するコン
バイン機能、再生するトラック順序に応じて与えられて
いるトラックナンバを変更させるムーブ機能、不要なト
ラックを削除するデリート機能(イレーズ機能とも呼ば
れる)などの編集処理が容易でしかも迅速に実行できる
ことになる。さらに各トラックに付随してトラックネー
ムとして曲名などを登録しておき、例えば再生時に表示
させることも可能とされている。そして、ユーザはこの
ような機能を活用して、一旦ディスクに記録した1又は
複数のトラックの編集を行い、個人のオリジナルディス
クを作成して楽しむことができるようになる。
【0005】また、現在広く普及しているCDシステム
においては、CDの一種として、例えばリードイン領域
におけるTOCなどに所要の文字情報を記憶することが
できるCD−TEXTが知られている。即ちこのCD−
TEXTでは、例えばディスクのタイトルやアーティス
ト名、楽曲名などの情報を各プログラム(曲)に付随す
る文字情報として記録しておき、これらの情報を読み出
して表示することによって、そのオーディオCDに収録
されている情報の内容などを文字で提示することが可能
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば音楽
等のデータを再生できる或るディスク(CD、CD−T
EXT、MDなどダビング元ディスク)から、音楽等の
データを記録できる或るディスク(MDなどダビング先
ディスク)にダビング記録を行う場合、ダビングするプ
ログラムに対応させてその曲名などの付随データも記録
させる場合が多い。上記のようにMDシステムではプロ
グラムに対応したトラックネームをU−TOCに記録で
きるため、ダビング先ディスクがMDであればそのよう
なことが可能となる。
【0007】そしてMDに対するダビング時には、その
ダビング中に、現在ダビングしているトラックに限ら
ず、トラックを選択して曲名等の文字列を登録操作して
いくことが可能とされている。
【0008】ダビング先ディスクであるMDに、ダビン
グしている曲についてのトラックネームを登録するに
は、ユーザーがトラックネームとなる文字列を入力して
登録決定操作を行えばよい。また、上記CD−TEXT
のように、ダビング元ディスクにトラックネームとして
好適な文字情報が存在する場合は、その文字情報をMD
に記録するトラックネームとして利用することも考えら
れる。例えば或るトラックについてのトラックネーム候
補となる文字列として、CD−TEXTから読み出され
た文字情報をユーザーに提示し、ユーザーが登録操作を
行ったらその文字列をMD側にトラックネームとして記
録するようにすればよい。この場合、CD−TEXTに
記録されている曲名等をそのままMDに登録できるた
め、ユーザーが曲名などの文字列を入力必要がなく、非
常に便利なものとなる。もちろんCD−TEXTに記録
されている曲名等の文字列をユーザーが任意に編集でき
るようにすることも考えられる。
【0009】ここで、ダビング元ディスクがCD−TE
XTである場合に、記録されているテキストデータをダ
ビング先のMDに登録するトラックネームとして利用す
る場合の処理に必要なメモリ構造/編集動作を図26、
図27に示す。
【0010】図26は、例えばCDプレーヤとMDレコ
ーダが一体化された記録再生装置におけるシステムコン
トローラ内などに用意されるRAM領域を示している。
このRAMには、システムコントローラが各種の作業を
行うワークエリア100の他に、CDプレーヤ側に装填
されているCDの情報を格納するCDデータ格納エリア
110が設けられ、そのCDデータ格納エリア110に
はCDの管理情報であるTOCを構成するサブコードQ
データを格納するQデータエリア111が用意される。
また装填されているCDがCD−TEXTである場合に
対応して、CD−TEXTから読み出されるテキストデ
ータを格納しておくテキストデータエリア112も用意
される。また、MDへ登録するトラックネームとして
の、ユーザーの入力又は編集にかかる文字列を格納して
おくバッファエリア120が用意される。
【0011】このようなメモリ構成において、例えば図
27に示すようにトラックネームの編集/登録のための
動作が行われる。まずCD−TEXTとしてのディスク
が装填されると、そのディスクから読み込まれたQデー
タがQデータエリア111に読み込まれるとともに、各
曲(プログラム)に対応して記録されているテキストデ
ータが図27(a)に示すようにテキストデータエリア
112に読み込まれる。なお、図中「☆」は各テキスト
データの区切コードを示し、実際には例えば「00h」
(本明細書で「h」を付した数値は16進表記とする)
とされる。例えばプログラムとしてm曲が収録されてい
た場合は、m曲の各曲に対応する曲名としての文字列
が、区切コード☆で区切られた状態で、テキストデータ
エリア112に格納されていく。なお、トラックネーム
編集を行っていないこの時点ではバッファエリア120
は空き領域とされている。
【0012】ここで、CD−TEXTからMDに対して
ダビングを開始し、そのダビング中にユーザーがトラッ
クネーム登録のためのモード操作を行うと、図27
(b)に示すように、テキストデータエリア112に格
納されている文字列がバッファエリア120に展開され
る。このとき、文字の追加編集等に対応できるようにす
るため、1曲に対してnバイトが割り当てられ、そのn
バイトの各領域に各曲の曲名としての文字列が配される
ことになる。各文字列はトラックネーム登録操作に際し
てユーザーに提示され、ユーザーは提示された文字列
(つまりCD−TEXTから読み出された曲名データ)
をそのままあるトラックに対応するトラックネームとし
てもよいし、何らかの編集を加えてもよい。例えばユー
ザーは1曲目についての「ABCDE」という文字列
を、「ABCDEFG」というようにしたり、2曲目に
ついての「1234567」という文字列を、「SON
G−X」とするように編集できる。このような編集が実
行されると、バッファエリア120内のデータは図27
(c)のようになる。そしてユーザーが登録指示を行う
と、その編集した文字列、もしくは編集不要と判断され
た文字列として、その時点でバッファエリア120に格
納されている文字列が、それぞれMD側に記録されるト
ラックに対応するトラックネームとして登録処理される
ことになる。例えばダビング終了の際のU−TOC更新
時にバッファエリア120のデータがU−TOCデータ
として用いられ、MDに記録される。
【0013】一方、テキストデータエリア112内のデ
ータは、CD−TEXTから読み込まれた時点のデータ
が保持されているため、例えばダビング後にCD再生モ
ードに復帰した時点において、CD−TEXTに収録さ
れている状態での各曲の曲名等をテキストデータエリア
112から読み出して表示することなどが可能となる。
【0014】しかしながらこのようなメモリの使用形態
では、テキストデータエリア112とバッファエリア1
20の両方に必要な領域を確保しなければならない。そ
してバッファエリア120は少なくともテキストデータ
エリア112と同じ要領が必要となるととともに、MD
の規格や編集処理を考慮すると、1Kバイトを超える容
量が要求される。このようにバッファエリア120とし
て比較的大きな容量が必要になることは、RAMの大規
模化、コストアップを生じさせるという問題がある。さ
らに、テキストデータエリア112からバッファエリア
120へのデータ書込の必要性からシステムコントロー
ラ(CPU)の処理負担の増大を招き、場合によっては
テキストデータコピーの際のアドレス間違いやデータず
れを発生させる可能性も有することになる。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点に鑑みて、動作性能低下を招くことなく、特に上記し
たバッファエリアのように比較的大容量のメモリ領域が
必要となることを解消することを目的とする。
【0016】このために記録装置として、1又は複数の
プログラムが主データとして記録され、かつ各プログラ
ムに対応して付随データが記録された第1の記録媒体か
ら再生されたプログラムを第2の記録媒体に主データと
して複写記録することのできるデータ記録手段と、第1
の記録媒体に記録された付随データを記憶することので
きる記憶手段と、記憶手段に記憶された付随データに対
して編集を行い、該記憶手段内に編集により更新された
付随データが記憶された状態にすることができるととも
に、該記憶手段に記憶されている付随データを、複写記
録されるプログラムに対応させて、データ記録手段によ
り第2の記録媒体に記録させることのできる付随データ
処理手段と、付随データ処理手段によって記憶手段に記
憶された付随データが、第2の記録媒体への記録動作に
供された後に、記憶手段に、第1の記録媒体に記録され
た前記付随データを再度記憶させることができる再記憶
制御手段とを備えるようにする。また複写システムとし
ては、このような構成に、第1の記録媒体に対してプロ
グラム及び付随データの再生を行うことのできる再生手
段を加える。
【0017】即ち本発明では、前記記憶手段としての1
つの領域で、第1の記録媒体(例えばCD−TEXT)
から読み込まれる付随データ(例えばテキストデータ)
を格納するとともに、その領域上で第2の記録媒体(例
えばMD)に対する付随データ(例えばトラックネー
ム)としての編集処理を行うようにする。そして第2の
記録媒体に対する付随データとして記録処理に供された
後に、その領域に第1の記録媒体から再び付随データ
(つまり編集前の状態のデータ)を読み込んで、必要な
動作に供することができるようにする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、C
DとCD−TEXTの再生及びMDの記録再生が可能と
されるCD/MD複合機器としての記録再生装置(複写
システム)の例で説明する。説明は次の順序で行う。 1.記録再生装置の構成 2.MDのセクター構造及びエリア構造 3.MDのU−TOC 4.CDのサブコード及びTOC 5.CD−TEXTデータ 6.ダビング時の動作 7.変形例
【0019】1.記録再生装置の構成 図1は記録再生装置の要部のブロック図を示している。
図1において、MD90(光磁気ディスク)は、MDに
対する記録再生動作を行うMD部に装填される。MD9
0は音声データを記録できるメディアとして用いられ、
記録/再生時にはスピンドルモータ2により回転駆動さ
れる。光学ヘッド3は光磁気ディスクとしてのMD90
に対して記録/再生時にレーザ光を照射することで、記
録/再生時のヘッドとしての動作を行なう。即ち記録時
には記録トラックをキュリー温度まで加熱するための高
レベルのレーザ出力をなし、また再生時には磁気カー効
果により反射光からデータを検出するための比較的低レ
ベルのレーザ出力をなす。
【0020】このため、光学ヘッド3はレーザ出力手段
としてのレーザダイオードや、偏光ビームスプリッタや
対物レンズ等からなる光学系、及び反射光を検出するた
めのディテクタが搭載されている。対物レンズ3aは2
軸機構4によってディスク半径方向及びMD90に接離
する方向に変位可能に保持されており、また、光学ヘッ
ド3全体はスレッド機構5によりMD90の半径方向に
移動可能とされている。また、磁気ヘッド6aはMD9
0を挟んで光学ヘッド3と対向する位置に配置されてい
る。この磁気ヘッド6aは供給されたデータによって変
調された磁界をMD90に印加する動作を行なう。磁気
ヘッド6aは光学ヘッド3とともにスレッド機構5によ
りディスク半径方向に移動可能とされている。
【0021】再生動作時に光学ヘッド3によりMD90
から検出された情報はRFアンプ7に供給される。RF
アンプ7は供給された情報の演算処理により、再生RF
信号、トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信
号、グルーブ情報(MD90にウォブリングプリグルー
ブとして記録されている絶対位置情報)等を抽出する。
そして、抽出された再生RF信号はエンコーダ/デコー
ダ部8に供給される。また、トラッキングエラー信号、
フォーカスエラー信号はサーボ回路9に供給され、グル
ーブ情報はアドレスデコーダ10に供給されて復調され
る。グルーブ情報からデコードされたアドレス情報、及
びデータとして記録されエンコーダ/デコーダ部8でデ
コードされたアドレス情報、サブコード情報などは、マ
イクロコンピュータによって構成されるMDコントロー
ラ11に供給され、各種制御に用いられる。なお、MD
コントローラ11は、MD部における各種動作制御を実
行する部位として機能する。
【0022】サーボ回路9は供給されたトラッキングエ
ラー信号、フォーカスエラー信号や、MDコントローラ
11からのトラックジャンプ指令、アクセス指令、スピ
ンドルモータ2の回転速度検出情報等により各種サーボ
駆動信号を発生させ、2軸機構4及びスレッド機構5を
制御してフォーカス及びトラッキング制御を行ない、ま
たスピンドルモータ2を一定線速度(CLV)に制御す
る。
【0023】再生RF信号はエンコーダ/デコーダ部8
でEFM復調、CIRC等のデコード処理された後、メ
モリコントローラ12によって一旦バッファメモリ13
に書き込まれる。なお、光学ヘッド3によるMD90か
らのデータの読み取り及び光学ヘッド3からバッファメ
モリ13までの系における再生データの転送は1.41Mbit
/secで、しかも間欠的に行なわれる。
【0024】バッファメモリ13に書き込まれたデータ
は、再生データの転送が0.3Mbit/sec となるタイミング
で読み出され、エンコーダ/デコーダ部14に供給され
る。そして、音声圧縮処理に対するデコード処理等の再
生信号処理を施され、16ビット量子化、44.1KHz サン
プリングの音声データとされる。そしてD/A変換器1
5によってアナログ信号とされた後、切換回路50の端
子TMDに供給される。MD90の再生動作時には、装置
全体の動作を制御するシステムコントローラ21により
切換回路50が端子TMDに接続させるように制御されて
おり、従ってエンコーダ/デコーダ部14から出力され
D/A変換器15によってアナログ信号とされた再生音
声信号は、切換回路50を介して音量調節部51、パワ
ーアンプ52に供給されて、スピーカ53から再生音声
として出力される。
【0025】なお、バッファメモリ13へのデータの書
込/読出は、メモリコントローラ12によって書込ポイ
ンタと読出ポインタの制御によりアドレス指定されて行
なわれるが、上記のように書込と読出のビットレートに
差異がもたされることで、バッファメモリ13内には常
に或る程度データが蓄積された状態となる。このように
バッファメモリ13を介して再生音声信号を出力するこ
とにより、例えば外乱等でトラッキングが外れた場合な
どでも、再生音声出力が中断してしまうことはなく、バ
ッファメモリ13にデータ蓄積が残っているうちに例え
ば正しいトラッキング位置までにアクセスしてデータ読
出を再開することで、再生出力に影響を与えずに動作を
続行できる。即ち、耐振機能を著しく向上させることが
できる。
【0026】また、この記録再生装置ではデジタルイン
ターフェース54が設けられ、再生時にエンコーダ/デ
コーダ部14でデコードされた再生データはデジタルイ
ンターフェース54にも供給される。デジタルインター
フェース54では、再生データや、再生時に同時に抽出
されるサブコード情報などを用いて所定のデジタルイン
ターフェースフォーマットのデータストリームにエンコ
ードを行い、デジタル出力端子56から出力できる。例
えば光デジタル信号として出力する。即ち再生データ
を、デジタルデータのままで外部機器に出力できる。
【0027】MD90に対して記録動作が実行される際
には、アナログ入力端子17に供給された記録信号(ア
ナログオーディオ信号)は、A/D変換器18によって
16ビット量子化、44.1KHz サンプリングのデジタルデ
ータとされた後、エンコーダ/デコーダ部14に供給さ
れ、データ量を約1/5に圧縮する音声圧縮エンコード
処理が施される。また、MD90に対しては、デジタル
インターフェース54を介して取り込まれたデータを記
録することもできる。即ち外部機器からデジタル入力端
子55に供給された信号(デジタルインターフェースフ
ォーマットの信号)はデジタルインターフェース54で
デコードされ、音声データとサブコード等が抽出され
る。このときサブコード等の制御情報はシステムコント
ローラ21に供給され、記録データとしての音声データ
(16ビット量子化、44.1KHz サンプリングのデジタル
データ)はエンコーダ/デコーダ部14に供給され、デ
ータ量を約1/5に圧縮する音声圧縮エンコード処理が
施される。さらにMD90に対しては、後述するCD部
でCD91から再生された音声データを記録することも
できる。いわゆるCD−MDダビング記録である。この
場合、CD91から再生された音声データ(16ビット
量子化、44.1KHz サンプリングのデジタルデータ)が、
エンコーダ/デコーダ部14に供給され、データ量を約
1/5に圧縮する音声圧縮エンコード処理が施される。
【0028】エンコーダ/デコーダ部14によって圧縮
された記録データはメモリコントローラ12によって一
旦バッファメモリ13に書き込まれ、また所定タイミン
グで読み出されてエンコーダ/デコーダ部8に送られ
る。そしてエンコーダ/デコーダ部8でCIRCエンコ
ード、EFM変調等のエンコード処理された後、磁気ヘ
ッド駆動回路6に供給される。
【0029】磁気ヘッド駆動回路6はエンコード処理さ
れた記録データに応じて、磁気ヘッド6aに磁気ヘッド
駆動信号を供給する。つまり、MD90に対して磁気ヘ
ッド6aによるN又はSの磁界印加を実行させる。ま
た、このときMDコントローラ11は光学ヘッドに対し
て、記録レベルのレーザ光を出力するように制御信号を
供給する。
【0030】ところで、MD90に対して記録/再生動
作を行なう際には、MD90に記録されている管理情
報、即ちP−TOC(プリマスタードTOC)、U−T
OC(ユーザーTOC)を読み出す必要がある。MDコ
ントローラ11はこれらの管理情報に応じてMD90上
の記録すべきエリアのアドレスや、再生すべきエリアの
アドレスを判別することとなる。この管理情報はバッフ
ァメモリ13に保持される。このためバッファメモリ1
3には、上記した記録データ/再生データのバッファエ
リアと、これら管理情報を保持するエリアが分割設定さ
れている。そして、MDコントローラ11はこれらの管
理情報を、MD90が装填された際に管理情報の記録さ
れたディスクの最内周側の再生動作を実行させることに
よって読み出し、バッファメモリ13に記憶しておき、
以後そのMD90に対する記録/再生動作の際に参照で
きるようにしている。
【0031】また、U−TOCはデータの記録や消去に
応じて編集されて書き換えられるものであるが、MDコ
ントローラ11は記録/消去動作のたびにこの編集処理
をバッファメモリ13に記憶されたU−TOC情報に対
して行ない、その書換動作に応じて所定のタイミングで
MD90のU−TOCエリアについても書き換えるよう
にしている。
【0032】この記録再生装置では、さらにCDに対応
する再生系が形成されている。再生専用の光ディスクで
あるCD(又はCD−TEXT)91はCD再生動作を
行うCD部に装填される。なお以下、特に区別せずに
「CD」というときは、通常のCDとCD−TEXTを
包括的に指すものとする。
【0033】CD91はCD再生動作時においてスピン
ドルモータ31によって一定線速度(CLV)で回転駆
動される。そして光学ヘッド32によってCD91にピ
ット形態で記録されているデータを読み出され、RFア
ンプ35に供給される。光学ヘッド32において対物レ
ンズ32aは2軸機構33によって保持され、トラッキ
ング及びフォーカス方向に変位可能とされる。また光学
ヘッド32はスレッド機構34によってCD91の半径
方向に移動可能とされる。
【0034】RFアンプ35では再生RF信号のほか、
フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号を生成
し、これらのエラー信号はサーボ回路36に供給され
る。サーボ回路36はフォーカスエラー信号、トラッキ
ングエラー信号から、フォーカス駆動信号、トラッキン
グ駆動信号、スレッド駆動信号、スピンドル駆動信号の
各種駆動信号を生成し、2軸機構33、スレッド機構3
4、及びスピンドルモータ31の動作を制御する。
【0035】再生RF信号はデコーダ37に供給され
る。デコーダ37ではEFM復調,CIRCデコード等
を行なってCD91から読み取られた情報を16ビット
量子化、44.1KHz サンプリングのデジタル音声データ形
態にデコードする。またデコーダ37ではTOCやサブ
コード等の制御データも抽出されるが、それらはシステ
ムコントローラ21に供給され、各種制御に用いられ
る。
【0036】デコーダ37から出力されるデジタル音声
データは、D/A変換器38によってアナログ信号とさ
れ、切換回路50に端子TCDに供給される。CD再生動
作時にはシステムコントローラ21は切換回路50に端
子TCDを選択させており、従ってCD91から再生され
D/A変換器38によってアナログ信号とされた再生音
声信号は、切換回路50を介して音量調節部51、パワ
ーアンプ52に供給されて、スピーカ53から再生音声
として出力される。
【0037】また上記のようにCD再生データをMD9
0にダビング記録することができるが、その場合は、デ
コーダ37から出力されるデジタル音声データがそのま
まエンコード/デコード部14に供給されることにな
る。また、デコーダ37から出力されるデジタル音声デ
ータについても、デジタルインターフェース54に供給
されることで、デジタル出力端子56から外部機器に、
デジタルデータ形態のCD再生データを出力することが
できる。
【0038】CD91の再生時には、CD91に記録さ
れている管理情報、即ちTOCを読み出す必要がある。
システムコントローラ21はこの管理情報に応じてCD
91に収録されたトラック数、各トラックのアドレスな
どを判別し、再生動作制御を行うことになる。このため
システムコントローラ21はCD91が装填された際に
TOCが記録されたディスクの最内周側の再生動作を実
行させることによって読み出し、例えば内部RAM21
aに記憶しておき、以後そのCD91に対する再生動作
の際に参照できるようにしている。
【0039】また、CD91がCD−TEXTである場
合は、TOCデータを形成するサブコード内に、後述す
るようにテキストデータが記録されている。システムコ
ントローラ11はTOC読込時にこのテキストデータを
読み込み、RAM21aに格納することになる。なお、
テキストデータが、いわゆるTOCエリアではなく、プ
ログラムエリアにおけるサブコード内に記録されるモー
ドも存在するが、その場合も、プログラム(トラック)
の再生進行に応じて抽出されるサブコードデータととも
にテキストデータが取り込まれていくことになる。
【0040】システムコントローラ21は装置全体を制
御するマイクロコンピュータとされるが、MD部を動作
制御をMDコントローラ11に実行させるためにMDコ
ントローラ11に各種指示を与える。またMD90の記
録再生時には、MDコントローラ11からサブコード等
の管理情報を受け取ることになる。またCD部に関して
は、例えばシステムコントローラ11が直接動作制御を
行うようにされる。なお、このような制御系の形態は一
例であり、例えばCD側の制御を行うCDコントローラ
を設けるようにしてもよいし、さらにはシステムコント
ローラ21とMDコントローラ11を一体化するような
構成を採ってもよい。
【0041】操作部19には、録音キー、再生キー、停
止キー、AMSキー、サーチキー、ダビングキー等がユ
ーザー操作に供されるように設けられ、MD90及びC
D91に関する再生/記録操作を行なうことができるよ
うにされている。また特に後述するトラックネームなど
の付随データをMD90に記録するための文字列の入力
や登録決定操作、登録モード操作なども可能とされてい
る。操作部19からの操作情報はシステムコントローラ
21に供給され、システムコントローラ21はその操作
情報と動作プログラムに基づいて各部に対する所要の動
作を実行させる。なお図示していないが、操作部19と
しては、例えば赤外線リモートコマンダーによる遠隔操
作機能を付加してもよい。
【0042】また表示部20ではMD90,CD91の
再生時、録音時などに所要の表示動作が行なわれる。例
えば総演奏時間、再生や録音時の進行時間などの時間情
報や、トラックナンバ、動作状態、動作モードなどの各
種の表示がシステムコントローラ11の制御に基づいて
行なわれる。またCD−TEXTの再生時には、テキス
トデータとして読み出された曲名や演奏者名などの情報
を表示することも行われる。なおダビング時の表示動作
例については後述する。
【0043】システムコントローラ21のRAM21a
には、上述のように装填されたCD91の情報やMD9
0について必要な情報を格納することになるが、このた
めRAM21a内は、例えば図2のように記憶領域の設
定が行われている。即ちRAM21aには、システムコ
ントローラ21が各種の作業を行うワークエリア60が
用意されるとともに、CD部に装填されているCD91
の情報を格納するCDデータ格納エリア61が設けられ
る。そしてCDデータ格納エリア61にはCD91の管
理情報であるTOCを構成するサブコードQデータを格
納するQデータエリア62と、その装填されているCD
がCD−TEXTである場合に対応して、CD91から
読み出されるテキストデータを格納しておくテキストデ
ータエリア63が設定される。このテキストデータエリ
ア63は例えば1Kバイト以上の領域とされる。なお詳
しくは後述するが、テキストデータエリア63は、MD
90に登録するトラックネームの編集エリアとしても利
用され、このため図26で説明したようなバッファエリ
アは設けられない。
【0044】このように構成される本例の記録再生装置
では、MD再生動作、MD記録動作、CD再生動作、C
D−MDダビング動作が実行できる。
【0045】2.MDのセクター構造及びエリア構造 ここでMD90のセクター構造とエリア構造について説
明する。ミニディスクシステムでは記録データとして1
クラスタという単位毎のデータストリームが形成される
が、この記録動作の単位となるクラスタのフォーマット
は図11に示される。ミニディスクシステムでの記録ト
ラックとしては図11のようにクラスタCLが連続して
形成されており、1クラスタが記録時の最小単位とされ
る。1クラスタは2〜3周回トラック分に相当し、実再
生時間としては2.043秒分のデータ量となる。
【0046】そして1クラスタCLは、セクターSCFC
〜SCFEとして示す3セクターのリンキングセクター
と、セクターSCFFとして示す1セクターのサブデータ
セクターと、セクターSC00〜SC1Fとして示す32セ
クターのメインセクターから形成されている。即ち1ク
ラスタは36セクターで構成される。1セクタは235
2バイトで形成されるデータ単位である。
【0047】リンキングセクターSCFC〜SCFEは、記
録動作の切れ目としての緩衝領域や各種動作調整その他
に用いられ、またサブデータセクターSCFFは、サブデ
ータとして設定された情報の記録に用いることができ
る。そして、TOCデータ、オーディオデータ等の記録
は32セクターのメインセクターSC00〜SC1Fに行な
われる。
【0048】また、セクターはさらにサウンドグループ
という単位に細分化され、2セクターが11サウンドグ
ループに分けられている。つまり図示するように、セク
ターSC00などの偶数セクターと、セクターSC01など
の奇数セクターの連続する2つのセクターに、サウンド
グループSG00〜SG0Aが含まれる状態となっている。
1つのサウンドグループは424バイトで形成されてお
り、11.61msec の時間に相当する音声データ量となる。
1つのサウンドグループSG内にはデータがLチャンネ
ルとRチャンネルに分けられて記録される。例えばサウ
ンドグループSG00はLチャンネルデータL0とRチャ
ンネルデータR0で構成され、またサウンドグループS
G01はLチャンネルデータL1とRチャンネルデータR
1で構成される。なお、Lチャンネル又はRチャンネル
のデータ領域となる212バイトをサウンドフレームと
よんでいる。
【0049】MD90のエリア構造を図12に示す。図
12(a)はディスク最内周側から最外周側までのエリ
アを示している。光磁気ディスクとしてのMD90は、
最内周側はエンボスピットにより再生専用のデータが形
成されるピット領域とされており、ここにP−TOCが
記録されている。ピット領域より外周は光磁気領域とさ
れ、記録トラックの案内溝としてのグルーブが形成され
た記録再生可能領域となっている。この光磁気領域の最
内周側のクラスタ0〜クラスタ49までの区間が管理エ
リアとされ、実際の楽曲等がそれぞれ1つのトラックと
して記録されるのは、クラスタ50〜クラスタ2251
までのプログラムエリアとなる。プログラムエリアより
外周はリードアウトエリアとされている。
【0050】管理エリア内を詳しく示したものが図12
(b)である。図12(b)は横方向にセクター(リン
キングセクターは省略)、縦方向にクラスタを示してい
る。管理エリアにおいてクラスタ0,1はピット領域と
の緩衝エリアとされている。クラスタ2はパワーキャリ
ブレーションエリアPCAとされ、レーザー光の出力パ
ワー調整等のために用いられる。クラスタ3,4,5は
U−TOCが記録される。U−TOCの内容について詳
しくは後述するが、1つのクラスタ内の32個の各メイ
ンセクター(SC00〜SC1F)においてデータフォーマ
ットが規定され、それぞれ所定の管理情報が記録され
る。即ちプログラムエリアに記録されている各トラック
のアドレス、フリーエリアのアドレス等が記録され、ま
た各トラックに付随するトラックネーム、記録日時など
の情報が記録できるようにU−TOCセクターが規定さ
れている。このようなU−TOCデータとなるセクター
を有するクラスタが、クラスタ3,4,5に3回繰り返
し記録される。クラスタ47,48,49は、プログラ
ムエリアとの緩衝エリアとされる。
【0051】クラスタ50(=16進表記で32h)以
降のプログラムエリアには、1つのクラスタ内の32個
の各メインセクター(SC00〜SC1F)において、楽曲
等の音声データがATRACと呼ばれる圧縮形式で記録
される。記録される各プログラムや記録可能な領域は、
U−TOCによって管理される。
【0052】3.MDのU−TOC [U−TOCセクター0]前述したように、MD90に
対してプログラム(トラック)の記録/再生動作を行な
うためには、MDコントローラ11は、予めMD90に
記録されている管理情報としてのP−TOC、U−TO
Cを読み出しておき、必要時にこれを参照することにな
る。ここで、MD90においてトラック(楽曲等)の記
録/再生動作などの管理を行なう管理情報として、U−
TOCセクターについて説明する。
【0053】なおP−TOCは図12で説明したように
ディスク最内周側のピットエリアに形成されるもので、
読出専用の情報である。そして、P−TOCによってデ
ィスクの記録可能エリア(レコーダブルユーザーエリ
ア)や、リードアウトエリア、U−TOCエリアなどの
位置の管理等が行なわれる。なお、全てのデータがピッ
ト形態で記録されている再生専用のMDも存在するが、
その場合はP−TOCによってROM化されて記録され
ているトラック(楽曲)の管理も行なうことができるよ
うにされ、U−TOCは形成されない。P−TOCにつ
いては詳細な説明を省略する。
【0054】図13はU−TOCセクター0のフォーマ
ットを示すものである。なお、U−TOCセクターとし
てはセクター0〜セクター32まで設けることができ
る。即ち上記した1クラスタ内のメインセクターSC00
〜SC1Fに相当して記録されるセクターとなる。その中
で、セクター1,セクター4は文字情報、セクター2は
録音日時を記録するエリアとされている。セクター1,
セクター4については後述し、セクター2については説
明を省略する。まず最初に、MD90の記録/再生動作
に必ず必要となるU−TOCセクター0について説明す
る。
【0055】U−TOCセクター0は、主にユーザーが
録音を行なった楽曲等のプログラムや新たにプログラム
が録音可能なフリーエリアについての管理情報が記録さ
れているデータ領域とされる。例えばMD90に或る楽
曲の録音を行なおうとする際には、MDコントローラ1
1は、U−TOCセクター0からディスク上のフリーエ
リアを探し出し、ここに音声データを記録していくこと
になる。また、再生時には再生すべき楽曲が記録されて
いるエリアをU−TOCセクター0から判別し、そのエ
リアにアクセスして再生動作を行なう。
【0056】図13のU−TOCセクター0のデータ領
域(4バイト×588 の2352バイト)は、先頭位置に
オール0又はオール1の1バイトデータが並んで形成さ
れる同期パターンが記録される。続いてクラスタアドレ
ス(Cluster H) (Cluster L) 及びセクターアドレス(Sec
tor)となるアドレスが3バイトにわたって記録され、さ
らにモード情報(MODE)が1バイト付加され、以上でヘッ
ダとされる。ここでの3バイトのアドレスは、そのセク
ター自体のアドレスである。同期パターンやアドレスが
記録されるヘッダ部分については、このU−TOCセク
ター0に限らず、P−TOCセクター、プログラムエリ
アでのセクターでも同様であり、セクター単位にそのセ
クター自体のアドレス及び同期パターンが記録されてい
る。
【0057】続いて所定バイト位置に、メーカーコー
ド、モデルコード、最初のトラックのトラックナンバ(F
irst TNO)、最後のトラックのトラックナンバ(Last T
NO)、セクター使用状況(Used sectors)、ディスクシリ
アルナンバ、ディスクID等のデータが記録される。
【0058】さらに、ユーザーが録音を行なって記録さ
れているトラック(楽曲等)の領域やフリーエリア等を
後述するテーブル部に対応させることによって識別する
ため、ポインタ部として各種のポインタ(P-DFA,P-EMPT
Y ,P-FRA ,P-TNO1〜P-TNO255) が記録される領域が用
意されている。
【0059】そしてポインタ(P-DFA〜P-TNO255) に対応
させることになるテーブル部として(01h) 〜(FFh) まで
の255個のパーツテーブルが設けられ、それぞれのパ
ーツテーブルには、或るパーツについて起点となるスタ
ートアドレス、終端となるエンドアドレス、そのパーツ
のモード情報(トラックモード)が記録されている。さ
らに各パーツテーブルで示されるパーツが他のパーツへ
続いて連結される場合があるため、その連結されるパー
ツのスタートアドレス及びエンドアドレスが記録されて
いるパーツテーブルを示すリンク情報が記録できるよう
にされている。なおパーツとは1つのトラック内で時間
的に連続したデータが物理的に連続して記録されている
トラック部分のことをいう。そしてスタートアドレス、
エンドアドレスとして示されるアドレスは、1つの楽曲
(トラック)を構成する1又は複数の各パーツを示すア
ドレスとなる。これらのアドレスは短縮形で記録され、
クラスタ、セクター、サウンドグループを指定する。
【0060】MD90では、1つの楽曲(プログラム/
トラック)のデータを物理的に不連続に、即ち複数のパ
ーツにわたって記録されていてもパーツ間でアクセスし
ながら再生していくことにより再生動作に支障はないた
め、ユーザーが録音する楽曲等については、録音可能エ
リアの効率使用等の目的から、複数パーツにわけて記録
する場合もある。そのため、リンク情報が設けられ、例
えば各パーツテーブルに与えられたナンバ(01h) 〜(FF
h) によって、連結すべきパーツテーブルを指定するこ
とによってパーツテーブルが連結できるようになされて
いる。つまりU−TOCセクター0におけるテーブル部
においては、1つのパーツテーブルは1つのパーツを表
現しており、例えば3つのパーツが連結されて構成され
る楽曲についてはリンク情報によって連結される3つの
パーツテーブルによって、そのパーツ位置の管理が行わ
れる。
【0061】U−TOCセクター0のテーブル部におけ
る(01h) 〜(FFh) までの各パーツテーブルは、ポインタ
部におけるポインタ(P-DFA,P-EMPTY ,P-FRA ,P-TNO1
〜P-TNO255) によって、以下のようにそのパーツの内容
が示される。
【0062】ポインタP-DFA は光磁気ディスク90上の
欠陥領域について示しており、傷などによる欠陥領域と
なるトラック部分(=パーツ)が示された1つのパーツ
テーブル又は複数のパーツテーブル内の先頭のパーツテ
ーブルを指定している。つまり、欠陥パーツが存在する
場合はポインタP-DFA において(01h) 〜(FFh) のいづれ
かが記録されており、それに相当するパーツテーブルに
は、欠陥パーツがスタート及びエンドアドレスによって
示されている。また、他にも欠陥パーツが存在する場合
は、そのパーツテーブルにおけるリンク情報として他の
パーツテーブルが指定され、そのパーツテーブルにも欠
陥パーツが示されている。そして、さらに他の欠陥パー
ツがない場合はリンク情報は例えば『00h』とされ、
以降リンクなしとされる。
【0063】ポインタP-EMPTY はテーブル部における1
又は複数の未使用のパーツテーブルの先頭のパーツテー
ブルを示すものであり、未使用のパーツテーブルが存在
する場合は、ポインタP-EMPTY として、(01h) 〜(FFh)
のうちのいづれかが記録される。未使用のパーツテーブ
ルが複数存在する場合は、ポインタP-EMPTY によって指
定されたパーツテーブルからリンク情報によって順次パ
ーツテーブルが指定されていき、全ての未使用のパーツ
テーブルがテーブル部上で連結される。
【0064】ポインタP-FRA は光磁気ディスク90上の
データの書込可能なフリーエリアについて示しており、
フリーエリアとなるトラック部分(=パーツ)が示され
た1又は複数のパーツテーブル内の先頭のパーツテーブ
ルを指定している。つまり、フリーエリアが存在する場
合はポインタP-FRA において(01h) 〜(FFh) のいづれか
が記録されており、それに相当するパーツテーブルに
は、フリーエリアであるパーツがスタート及びエンドア
ドレスによって示されている。また、このようなパーツ
が複数個有り、つまりパーツテーブルが複数個有る場合
はリンク情報により、リンク情報が『00h』となるパ
ーツテーブルまで順次指定されている。
【0065】図14にパーツテーブルにより、フリーエ
リアとなるパーツの管理状態を模式的に示す。これはパ
ーツ(03h)(18h)(1Fh)(2Bh)(E3h) がフリーエリアとされ
ている時に、この状態がポインタP-FRA に引き続きパー
ツテーブル(03h)(18h)(1Fh)(2Bh)(E3h) のリンクによっ
て表現されている状態を示している。なお上記した欠陥
領域や未使用パーツテーブルの管理形態もこれと同様と
なる。
【0066】ポインタP-TNO1〜P-TNO255は、ディスク9
0にユーザーが記録を行なった楽曲などのトラックにつ
いて示しており、例えばポインタP-TNO1では第1トラッ
クのデータが記録された1又は複数のパーツのうちの時
間的に先頭となるパーツが示されたパーツテーブルを指
定している。例えば第1トラック(第1プログラム)と
された楽曲がディスク上でトラックが分断されずに、つ
まり1つのパーツで記録されている場合は、その第1ト
ラックの記録領域はポインタP-TNO1で示されるパーツテ
ーブルにおけるスタート及びエンドアドレスとして記録
されている。
【0067】また、例えば第2トラック(第2プログラ
ム)とされた楽曲がディスク上で複数のパーツに離散的
に記録されている場合は、その第2トラックの記録位置
を示すため各パーツが時間的な順序に従って指定され
る。つまり、ポインタP-TNO2に指定されたパーツテーブ
ルから、さらにリンク情報によって他のパーツテーブル
が順次時間的な順序に従って指定されて、リンク情報が
『00h』となるパーツテーブルまで連結される(上
記、図14と同様の形態)。このように例えば2曲目を
構成するデータが記録された全パーツが順次指定されて
記録されていることにより、このU−TOCセクター0
のデータを用いて、2曲目の再生時や、その2曲目の領
域への上書き記録を行なう際に、光学ヘッド3及び磁気
ヘッド6aをアクセスさせ離散的なパーツから連続的な
音楽情報を取り出したり、記録エリアを効率使用した記
録が可能になる。
【0068】以上のように、書換可能な光磁気ディスク
90については、ディスク上のエリア管理はP−TOC
によってなされ、またレコーダブルユーザーエリアにお
いて記録された楽曲やフリーエリア等はU−TOCによ
り行なわれる。
【0069】[U−TOCセクター1]次に、図15に
U−TOCセクター1のフォーマットを示す。このセク
ター1は録音された各トラックにトラックネームをつけ
たり、ディスク自体の名称などの情報となるディスクネ
ームをつける場合に、入力された文字情報を記録するデ
ータ領域とされる。
【0070】このU−TOCセクター1には、記録され
た各トラックに相当するポインタ部としてポインタP-TN
A1〜P-TNA255が用意され、またこのポインタP-TNA1〜P-
TNA255によって指定されるスロット部が1単位8バイト
で255単位のスロット(01h) 〜(FFh) 及び同じく8バ
イトの1つのスロット(00h) が用意されており、上述し
たU−TOCセクター0とほぼ同様の形態で文字データ
を管理する。
【0071】スロット(01h) 〜(FFh) にはディスクタイ
トルやトラックネームとしての文字情報がアスキーコー
ドで記録される。そして、例えばポインタP-TNA1によっ
て指定されるスロットには第1トラックに対応してユー
ザーが入力した文字が記録されることになる。また、ス
ロットがリンク情報によりリンクされることで、1つの
トラックに対応する文字入力は7バイト(7文字)より
大きくなっても対応できる。なお、スロット(00h) とし
ての8バイトはディスクネームの記録のための専用エリ
アとされており、ポインタP-TNA(x)によっては指定され
ないスロットとされている。このU−TOCセクター1
でもポインタP-EMPTY は使用していないスロットを管理
する。
【0072】[U−TOCセクター4]図16はU−T
OCセクター4を示し、このセクター4は、上記したセ
クター1と同様に、ユーザーが録音を行なったトラック
に曲名(トラックネーム)をつけたりディスクネームを
つける場合に、入力された文字情報を記録するデータ領
域とされ、図16と図15を比較してわかるようにフォ
ーマットはセクター1とほぼ同様である。ただし、この
セクター4は漢字や欧州文字に対応するコードデータ
(2バイトコード)が記録できるようにされるものであ
り、所定バイト位置に文字コードの属性が記録される。
このU−TOCセクター4の文字情報の管理は、セクタ
ー1と同様にポインタP-TNA1〜P-TNA255及びポインタP-
TNA1〜P-TNA255によって指定される255単位のスロッ
ト(01h) 〜(FFh) によって行なわれる。
【0073】4.CDのサブコード及びTOC 続いて、CD部で再生されるCD91においてリードイ
ンエリアに記録されるTOC、及びサブコードについて
説明する。CD方式のディスクにおいて記録されるデー
タの最小単位は1フレームとなる。そして98フレーム
で1ブロックが構成される。
【0074】1フレームの構造は図17のようになる。
1フレームは588ビットで構成され、先頭24ビット
が同期データ、続く14ビットがサブコードデータエリ
アとされる。そして、その後にデータ及びパリティが配
される。
【0075】この構成のフレームが98フレームで1ブ
ロックが構成され、98個のフレームから取り出された
サブコードデータが集められて図18(a)のような1
ブロックのサブコードデータが形成される。98フレー
ムの先頭の第1、第2のフレーム(フレーム98n+
1,フレーム98n+2)からのサブコードデータは同
期パターンとされている。そして、第3フレームから第
98フレーム(フレーム98n+3〜フレーム98n+
98)までで、各96ビットのチャンネルデータ、即ち
P,Q,R,S,T,U,V,Wのサブコードデータが
形成される。
【0076】このうち、アクセス等の管理のためにはP
チャンネルとQチャンネルが用いられる。ただし、Pチ
ャンネルはトラックとトラックの間のポーズ部分を示し
ているのみで、より細かい制御はQチャンネル(Q1
96)によって行なわれる。96ビットのQチャンネル
データは図18(b)のように構成される。
【0077】まずQ1 〜Q4 の4ビットはコントロール
データとされ、オーディオのチャンネル数、エンファシ
ス、CD−ROM、デジタルコピー可否の識別などに用
いられる。次にQ5 〜Q8 の4ビットはアドレスとさ
れ、これはサブQデータのコントロールビットの内容を
示すものとされている。そしてQ9 〜Q80で72ビット
のサブQデータとされ、残りのQ81〜Q96はCRCとさ
れる。
【0078】リードインエリアにおいては、そこに記録
されているサブQデータが即ちTOC情報となる。つま
りリードインエリアから読み込まれたQチャンネルデー
タにおけるQ9 〜Q80の72ビットのサブQデータは、
図19(a)のような情報を有するものである。サブQ
データは各8ビットのデータを有している。
【0079】まずトラックナンバが記録される。リード
インエリアではトラックナンバは『00』に固定され
る。続いてPOINT(ポイント)が記され、さらにト
ラック内の経過時間としてMIN(分)、SEC
(秒)、FRAME(フレーム番号)が示される。さら
に、PMIN,PSEC,PFRAMEが記録される
が、このPMIN,PSEC,PFRAMEは、POI
NTの値によって意味が決定されている。
【0080】POINTの値が『01』〜『99』のと
きは、その値はトラックナンバを意味し、この場合PM
IN,PSEC,PFRAMEにおいては、そのトラッ
クナンバのトラックのスタートポイント(絶対時間アド
レス)が分(PMIN),秒(PSEC),フレーム番
号(PFRAME)として記録されている。
【0081】POINTの値が『A0』のときは、PM
INに最初のトラックのトラックナンバが記録される。
また、PSECの値によってCD−DA(デジタルオー
ディオ),CD−I,CD−ROM(XA仕様)などの
仕様の区別がなされる。POINTの値が『A1』のと
きは、PMINに最後のトラックのトラックナンバが記
録される。POINTの値が『A2』のときは、PMI
N,PSEC,PFRAMEにリードアウトエリアのス
タートポイントが絶対時間アドレスとして示される。
【0082】例えば6トラックが記録されたディスクの
場合、このようなサブQデータによるTOCとしては図
20のようにデータが記録されていることになる。図2
0に示すようにトラックナンバTNOは全て『00』で
ある。ブロックNO.とは上記のように98フレームに
よるブロックデータとして読み込まれた1単位のサブQ
データのナンバを示している。各TOCデータはそれぞ
れ3ブロックにわたって同一内容が書かれている。図示
するようにPOINTが『01』〜『06』の場合、P
MIN,PSEC,PFRAMEとして第1トラック#
1〜第6トラック#6のスタートポイントが示されてい
る。
【0083】そしてPOINTが『A0』の場合、PM
INに最初のトラックナンバとして『01』が示され
る。またPSECの値によってディスクが識別され、通
常のオーディオ用のCDの場合は『00』となる。な
お、ディスクがCD−ROM(XA仕様)の場合は、P
SEC=『20』、CD−Iの場合は『10』というよ
うに定義されている。
【0084】またPOINTの値が『A1』の位置にP
MINに最後のトラックのトラックナンバが記録され、
POINTの値が『A2』の位置に、PMIN,PSE
C,PFRAMEにリードアウトエリアのスタートポイ
ントが示される。ブロックn+27以降は、ブロックn
〜n+26の内容が再び繰り返して記録されている。
【0085】トラック#1〜トラック#nとして楽曲等
が記録されているプログラム領域及びリードアウトエリ
アにおいては、そこに記録されているサブQデータは図
19(b)の情報を有する。まずトラックナンバが記録
される。即ち各トラック#1〜#nでは『01』〜『9
9』のいづれかの値となる。またリードアウトエリアで
はトラックナンバは『AA』とされる。続いてインデッ
クスとして各トラックをさらに細分化することができる
情報が記録される。
【0086】そして、トラック内の経過時間としてMI
N(分)、SEC(秒)、FRAME(フレーム番号)
が示される。さらに、AMIN,ASEC,AFRAM
Eとして、絶対時間アドレスが分(AMIN),秒(A
SEC),フレーム番号(AFRAME)で記録されて
いる。
【0087】5.CD−TEXTデータ 次に、上記構造のサブコードに含まれるテキストデータ
について説明する。上述のようにCD91ではリードイ
ン領域におけるサブコードのうちのQデータが用いられ
てTOCが形成されるが、CD−TEXTの場合は、そ
のリードイン領域におけるサブコードのうちR〜Wデー
タを利用してテキストデータを記録するようにしてい
る。
【0088】まず、図21によりテキストデータの包括
的な構造について説明する。サブコード内に含まれるテ
キストデータのみを抽出して構造的に見た場合、テキス
トデータは図21に示すようになる。テキストデータと
しての最も大きなデータ単位は、図21(a)に示す
『テキストグループ』とされる。図21(a)において
は複数のテキストグループが示されているが、各テキス
トグループのデータは同一内容とされており、従って、
サブコード内においては、同一データ内容の所定数の複
数のテキストグループが繰り返し記録されていることに
なる。
【0089】1つのテキストグループは、例えば最大2
048パック(パックの定義については後述する)によ
り形成するものとされるが、1テキストグループあたり
のデータ読出しに要する時間等を考慮して、1テキスト
グループを512パック以内により形成することが推奨
されている。この際、1テキストグループあたりのデー
タ総量としては6500文字程度となる。また1つのテ
キストグループは、図21(b)に示すようにブロック
0〜ブロックnにより形成され、例えば最大8ブロック
(0≦n≦7となる)であると規定されている。各ブロ
ックは、同一の内容の情報をそれぞれ異なる言語により
表記するためのテキストデータが格納されているものと
される。例えば、ブロック0には、当該ディスクに対応
する各種情報を英語により表記するためのテキストデー
タが格納されており、ブロック1には、ブロック0と内
容的には同一の情報を日本語により表記するためのテキ
ストデータが格納されるような形態である。そして1テ
キストグループは最大8ブロックにより形成可能である
ことから、テキストデータのフォーマットとしては最大
8言語に対応することが可能とされる。
【0090】1つのブロックは、図21(c)に示すよ
うにパック0〜パックmのデータ単位により形成され
る。ここでは、1ブロックは最大256パックで形成さ
れ情報量としては例えば36.864KByteとされ
ている。
【0091】パック内のデータ構造について、図22、
図23、図24により説明する。図22(a)は、図1
8に示したサブコーディングフレームをデータ領域別に
示すものであり、前述のように1サブコーディングフレ
ームは98フレームにより形成される。98フレームの
先頭の第1、第2フレーム(フレーム98n+1,フレ
ーム98n+2)は、図18で説明したように同期パタ
ーンS0,S1の領域とされる。また、第3フレームか
ら第98フレーム(フレーム98n+3〜フレーム98
n+98)におけるPチャンネルはサブコードPのデー
タ領域とされ、QチャンネルはサブコードQのデータ領
域とされる。
【0092】そして、第3フレームから第98フレーム
におけるRチャンネル〜Wチャンネルの領域が図22に
示すようにパック0〜パック4として割り当てられる。
各パックのデータサイズは固定長とされて、図22
(b)に示すようにシンボル0〜23の24シンボルに
より形成される。1シンボルは図22(c)に示すよう
に、1フレームにおけるR,S,T,U,V,Wのチャ
ンネルデータよりなる6ビットのデータ単位であり、こ
の場合にはRチャンネルデータがMSB、Wチャンネル
がLSBとして定義される。
【0093】図23は、図22(a)に示す構造の1サ
ブコーディングフレームから、4つのパック(パック0
〜パック4)によるデータ構造を抜き出して示してい
る。1パックは、図22で説明したように、24のシン
ボル(6ビット)により形成されることから、18バイ
ト(=6ビット×24/8)のデータサイズを有する。
そして、図23のように1パックは、先頭のID領域と
続くテキストデータ領域により16バイトを占有し、残
りの2バイトはCRC領域となる。また、前述のように
1サブコーディングフレームにおいては4つのパックが
設けられるが、これら4つのパックの集合により形成さ
れるデータ単位はパケットとして定義されている。1パ
ックは24シンボルにより形成されることから、1パケ
ットは96のシンボル(=24シンボル×4パック)に
より形成されるものとみることができる。
【0094】図24及び図25は、図23で示した1パ
ック分のデータをシリアルに表現したものである。図2
4(a)から分かるように、テキストデータとしては、
6ビットよりなるシンボルをシリアルに配列させたうえ
で、このデータ列を8ビット(1バイト)ごとに区切る
ようにしてデータを扱うように規定されている。
【0095】そして図24(b)のように、パックの先
頭からはヘッダ領域としてID1、ID2、ID3、I
D4の4つのIDデータが設けられる。なお、ID1は
パックタイプ、ID2はトラックナンバ、ID3はシー
ケンスナンバ、ID4はブロックナンバ及びキャラクタ
ポジションを、それぞれ示すインジケータとして機能す
る。
【0096】このテキストデータフォーマットでは、図
24に示すとおり、サブコードR〜Wを8ビット(1バ
イト)ごとに区切ってデータを扱うことにより、パック
のヘッダ領域としての各IDは、図25に示すようにそ
れぞれ8ビット(1バイト)のデータ単位とされること
になる。このため、図24(b)に示すように、ヘッダ
領域(ID1〜ID4)以降の残りの12バイトがテキ
ストデータ領域として確保され、残りの2バイトがCR
C領域となる。そして12バイトのテキストデータ領域
も、図25に示すように、8ビットごとのtext1〜
text12としてのデータ単位により扱われる。
【0097】記録されるテキストデータとしては、その
ディスクに収録された各トラックの曲名、演奏者名、作
詞作曲者名、メッセージ、その他多様な例が考えられる
が、そのテキストデータの内容は、ヘッダ領域のID1
〜ID4の情報により、識別されるようにされている。
即ち、テキストデータ領域に記録される文字情報につい
て、その内容(曲名や演奏者名などの別)や他のパック
との連結状況、対応するトラックナンバなどが識別され
る。
【0098】6.ダビング時の動作 以下、本例の特徴的な動作として、ダビング時の動作、
特にダビング時におけるトラックネーム登録に関する動
作について説明していく。上述したように、CD部に装
填されたCD91からMD部に装填されたMD90にダ
ビング記録を行うことができるが、このダビング記録中
にユーザーはMD90にダビングするトラックについ
て、トラックネーム登録操作を行うことができる。そし
てCD91がCD−TEXTである場合は、そのCD−
TEXTに記録されている曲名データを、MD91に記
録するトラックネームとなる文字列データとして利用す
ることができる。
【0099】ここで、図2に示したように本例の場合は
RAM21aにおいて、CD−TEXTディスクから読
み込んだテキストデータを格納するテキストデータエリ
ア63は設けられているが、テキストデータに対する編
集データを格納するバッファエリアは用意されていな
い。従ってテキストデータエリア63において編集デー
タも保持するようにするとともに、必要時(ダビング終
了時)に、元々のテキストデータが保持された状態に復
帰させる動作を行うことになる。
【0100】そのような動作を含む、本例の記録再生装
置のダビング時の処理を説明していく。図4〜図6は、
システムコントローラ21(及びMDコントローラ1
1)により実行される処理のフローチャートであり、ま
た図7〜図10は、動作過程におけるテキストデータエ
リア63の格納データの様子を示すものである。また図
3に各時点での表示部20での表示例を示す。
【0101】まず図4でディスクが装填された際の処理
を説明する。ディスクが装填されていない時点では、シ
ステムコントローラ21はステップF101,F102
でMD90又はCD91の装填を監視している。そして
CD部にCD91が装填された際には、処理をステップ
F103に進め、CD部における各部を制御して装填さ
れたCD91を駆動させ、TOCデータを読み出す。読
み出したTOCデータとしてのサブコードQデータは、
RAM21a内のQデータエリア62に格納する。ま
た、そのCD91がCD−TEXTであった場合は、さ
らに処理をステップF104からF105に進め、TO
Cデータ(サブコードQ)とともにサブコードR〜Wと
して読み込まれたテキストデータを、RAM21a内の
テキストデータエリア63に格納する。
【0102】この時点でのテキストデータエリア63の
格納データ内容を図7に示す。図示するようにCD91
(CD−TEXT)に、各曲(プログラム)に対応して
記録されているテキストデータが連続して格納されてい
く。例えばCD91にプログラムとしてm曲が収録され
ていた場合は、m曲の各曲に対応する曲名としての文字
列が、区切コード☆で区切られた状態で、テキストデー
タエリア112に格納される。なお、テキストデータの
格納に際して余った領域は空き領域として残される。
【0103】このような図4のステップF103,F1
05の処理により、以降、TOCデータに基づいてCD
90の収録トラック数、各トラックの演奏時間等が判別
できるとともに、そのTOCデータに応じて所要のトラ
ックを再生させることができる。またCD−TEXTの
場合は、トラックの再生時などに、そのトラックに対応
するテキストデータ(曲名や演奏者名、メッセージ等)
を表示部20に表示させることができる。
【0104】MD部にMD90が装填された場合は、シ
ステムコントローラ21は処理をステップF106に進
め、MDコントローラ11に指示を与えて、MD90か
らのU−TOCデータの読込を実行させる。読み込まれ
たU−TOCデータはバッファメモリ13に格納され、
以降、そのU−TOCデータを参照してMD90に対す
る記録/再生動作が可能となる。
【0105】CD91のTOCやMD90のU−TOC
を読み込むことで、システムコントローラ21は、CD
91やMD90の情報を表示部20に表示させ、ユーザ
ーに提示することができる。例えば図3(a)は、装填
されたCD91について、収録トラック数や総演奏時間
を表示している例である。もちろん上記のようにテキス
トデータが取り込まれている場合は、CD91の各収録
曲についての曲名表示も可能となる。また図3(b)
は、装填されたMD90について、記録可能な残り時間
を表示している例である。もちろんMD90について収
録されているトラック数や演奏時間を表示すること、さ
らにはトラックネーム登録がされているトラックについ
ては、そのトラックネームとしての曲名等の表示も可能
である。
【0106】CD91及びMD90が装填されている状
態では、ユーザーはCD91〜MD90へのダビング記
録を指示することができる。即ちユーザーが操作部19
においてダビング操作を行うと、システムコントローラ
21は、CD91からMD90へのダビング動作のため
の処理を開始する。この処理を図5に示す。なお説明
上、CD91はCD−TEXTであったとする。
【0107】ダビング操作(例えばCD→MDシンクロ
ダビングキーの押圧)が行われたら、システムコントロ
ーラ11は処理をステップF201からF202に進
め、まずダビング開始のための準備として、CD部側で
CD91を再生ポーズ状態とさせる。またステップF2
03において、MD部側で、MD90を記録ポーズ状態
とさせる。
【0108】ここで本例の場合、ダビング中のMD90
に対するトラックネーム登録操作が行われる可能性があ
ることから、その用意のための処理をステップF204
で行う。つまりCD91から読み出されたテキストデー
タを、トラックネーム登録する文字列として編集できる
ようにする準備である。このためにステップF204で
は、図7のようにテキストデータエリア63に格納され
ているテキストデータについて、各テキストデータが編
集可能な状態となるようにデータ展開(ソート)を行
う。具体的には図8に示すように、1トラックについて
それぞれXバイト(例えば50バイト)の領域を用意
し、そのXバイトの領域に、各テキストデータが格納さ
れた状態になるようにする。これにより、各トラックに
ついて、CD91に記録されていた各テキストが割り当
てられるとともに、最大Xバイトの範囲で文字列の追加
/変更等の編集が可能とされる(編集データを格納でき
る)ことになる。
【0109】ステップF204の処理を終えたら、ステ
ップF205でダビング動作を開始する。即ちCD91
のポーズを解除して再生動作を開始させるとともに、M
D90の記録ポーズを解除して記録動作を開始させる。
これにより図1で説明した経路によりCD再生データが
MD部に供給され、MD90へのダビング記録が行われ
ることになる。また、ダビング時には表示動作として例
えば図3(d)のように、CDからMDへのダビング記
録を示す表示や、現在のトラックナンバ「01」や、経
過時間「00:05」等の表示を実行させることにな
る。
【0110】ダビングが開始された以降は、ダビング終
了、即ちCD91からの再生及び再生データのMD90
への記録が完了したかを監視しており、ダビング終了に
ともなって処理をステップF207からF209に進め
る。ところが、ダビング中にはユーザーはトラックネー
ム登録操作を行うことができ、ダビング中にユーザーが
トラックネーム登録のためのモード操作を行った場合
は、処理をステップF206からF208に進め、ネー
ム登録処理を実行することになる。このネーム登録処理
は図6に詳しく示される。
【0111】このネーム登録処理は、現在のダビング動
作にかかるトラックについて、トラックネーム登録操作
を可能とする処理である。例えばCD91に5曲が収録
されており、それを全部ダビングしている場合には、そ
の5曲(5トラック)について、それぞれトラックネー
ム登録操作が可能となる。
【0112】まずステップF301で、ダビング動作に
かかる先頭のトラックのトラックナンバを変数nとして
セットする。つまりn=1とする。(なお、CD側でい
わゆるプログラム再生など、曲順を設定して再生させる
場合があるが、その場合は先頭トラックは必ずしもトラ
ック#1ではない。)
【0113】続いてステップF302で、トラックネー
ム登録すべきトラックをユーザーに選択させるため、ネ
ーム登録トラック#nの選択を求める表示を実行させ
る。例えば表示部20に図3(e)のように、トラック
#1について登録操作を行うか否かを求める表示を行
う。これに対してユーザーがOK操作(トラック決定操
作)を行った場合は、ステップF304からF307以
降に進み、その選択されたトラックについての登録操作
対応処理を行う。但し、ユーザーが他のトラックについ
てのネーム登録操作を希望してトラックナンバ変更操作
を行った場合は、ステップF306で操作に応じて変数
nを更新(インクリメント又はデクリメント)を行い、
ステップF302に戻って、トラックナンバ#n、つま
り変更されたトラックナンバを表示し、ユーザーの操作
を待つ。従って、ステップF302〜F306の処理に
おいて、ユーザーはネーム登録を実行したいトラックを
決定することになる。例えばトラック#1から順に登録
操作したいのであれば、最初に図3(e)のように「T
rackNO.”1”」と表示された時点でトラック決
定操作を行えばよく、一方、トラック#4についてネー
ム登録操作がしたいのであれば、トラック変更操作とし
てトラックナンバを3つインクリメントする操作を行っ
て図3(f)のように「TrackNO.”4”」と表
示された時点でトラック決定操作を行えばよい。
【0114】ユーザーがトラック決定操作を行ってステ
ップF307に進んだ場合は、システムコントローラ2
1は表示部20にトラックネーム編集表示を行う。この
とき、そのトラックに対応するトラックネームのデータ
としては、CD91(CD−TEXT)から読み込まれ
たそのトラックに対応するテキストデータが候補とされ
ることになり、まずそのテキストデータがユーザーに提
示される。例えばその時点でテキストデータエリア63
には図8のようにテキストデータが格納されているた
め、ユーザーがステップF304でトラック#1につい
ての登録操作を指示した場合は、表示部20に図3
(g)のようにトラック#1に対応するテキストデータ
「ABCDEF」を表示させる。なお上述のように各テ
キストデータはXバイトの領域毎に格納されているた
め、テキストデータエリア内での或るトラックに対応す
るテキストデータは、単純な計算で格納バイト位置を求
めることができる。例えばX=50バイトとすると、バ
イト位置0〜49にトラック#1に対応するテキストデ
ータ、バイト位置50〜99にトラック#2に対応する
テキストデータ・・・・というように格納されているた
め、表示すべきテキストデータのバイト位置は、((ト
ラックナンバn)−1)×50バイトとして求められ
る。
【0115】ユーザーはこの表示された文字列を、その
ままMD90側に登録するトラックネームとして用いて
もよいし、これに文字を追加、削除等を行って変更した
り、或いは全く書き換えてもよい。なお、CD91がC
D−TEXTでない場合は、ステップF307では文字
列入力を求めるためブランク表示を行うことになり、ユ
ーザーは操作部19から任意の文字列を入力していくこ
とになる。
【0116】表示されたテキストデータの文字列に変更
を加えたい場合は、ユーザーは文字の入力/削除等の操
作を行っていくことになるが、その入力等のネーム編集
操作毎に処理はステップF309からF310に進み、
操作に応じて表示される文字列を変更していく。例えば
現在編集対象となっている文字列(表示されている文字
列)がワークエリア60において、ユーザーの文字の入
力、削除等に応じて変更されていきながら、その変更さ
れたデータが表示に供されることで、ユーザーは表示部
20を確認しながら編集操作を進めることができる。
【0117】このように表示される文字列を確認しなが
らユーザーが必要に応じて文字の入力等の編集を行う。
そして、テキストデータにより表示された最初の文字列
をそのままトラックネームとして用いる場合や、もしく
は入力/編集した文字列が、トラックネームとして登録
したい文字列となった時点で、ネーム登録決定操作を行
う。すると処理はステップF308からF311に進
み、その時点で表示されている文字列(その時点でワー
クエリア60に保持されている文字列)を、登録操作対
象となっているトラック#nに対応してMD90のU−
TOCセクター1又はセクター4に登録されるべきトラ
ックネームのデータとして保存する。即ちテキストデー
タエリアにおいて、トラックnに対応するデータを更新
する。例えばトラック#1の登録操作の際に、まず図8
の状態のテキストデータエリアから読み出された「AB
CDEF」という文字列が、ユーザーによって編集さ
れ、表示上で図3(h)のように「ABCDEFGHI
JKL」とされた時点でネーム登録決定操作がされたと
すると、図9に示すように、テキストデータエリアの第
1トラックに対応するデータが、「ABCDEFGHI
JKL」に更新されることになる。
【0118】なお、ユーザーの編集過程の1文字毎の入
力や削除に応じてワークエリア60内で文字列を更新し
ておき、登録決定操作によりテキストデータエリア63
での更新を行うのはメモリ処理の一例であり、例えばユ
ーザーの編集過程の1文字毎の入力や削除に応じてテキ
ストデータエリア63でデータ更新を行っていってもよ
い(例えばステップF310に進む毎にテキストデータ
エリア63の更新を行う)。
【0119】なお、この処理での変数nとはCD側のト
ラックナンバに対応した数値であり、MD90における
トラックナンバとは必ずしも一致しない。例えばダビン
グ前の時点でMD90に5トラックが収録されていた場
合は、ダビング動作にかかるCD側のトラック#1はM
D側でトラック#6となる。つまり、ダビング前のMD
の収録トラック数(その時点のU−TOCセクター0の
Last TNOで示されるトラックナンバに相当)をyとする
と、登録操作されたトラックネームデータは、トラック
#(y+n)に対応するトラックネームとして扱われる
ことになる。登録されるトラックネームとして保存され
たデータ、即ちネーム登録モード終了時点でテキストデ
ータエリア63に格納されている文字列は、後の図5の
ステップF210のU−TOC更新の際に、U−TOC
セクター1又はセクター4のデータとして、実際にMD
90に記録されることになる。
【0120】ステップF311でトラックネーム登録デ
ータをテキストデータエリア63に保存したら、ステッ
プF312で、ダビングする全トラックについてネーム
登録が行われたか否かを確認し、まだネーム登録操作が
行われていないトラックがある場合はステップF313
で変数nを更新(次のナンバにインクリメント)してス
テップF302に戻り、上記同様の処理を行っていく。
従って、例えばトラック#1についてのネーム登録が行
われた後には、トラック#2についてネーム登録を実行
するか否かを求める表示(図3(e)(f)のような表
示)を行い、ユーザーの意志を確認して処理を進める。
【0121】ユーザーがネーム登録処理の途中で処理を
中断したい場合や、一部のトラックのみの登録で登録操
作を終えたい場合などは、ネーム登録モード終了操作を
行う。すると処理はステップF303からF314に進
み、ネーム登録モードを終了させ、表示部20も図3
(d)のようなダビング時の通常の表示状態に戻す。そ
して図5のステップF206,F207のループに戻る
ことになる。ステップF312でダビング可能な全トラ
ックについてネーム登録操作が行われたと判断された場
合も同様に、ステップF314でネーム登録処理を終
え、図5のステップF206,F207のループに戻
る。
【0122】例えば図8のように各テキストデータが展
開された後、ユーザーがネーム登録モードとしての操作
を行い、それに応じて上記図6の処理が行われ、一部の
トラックについてはそのまま元々のテキストデータとし
ての文字列が登録決定操作され、一方他のトラックにつ
いてはユーザーが編集を行ってから登録決定操作を行っ
たとすると、ネーム登録モードを終了した時点で、テキ
ストデータエリア63内のデータは、例えば図9のよう
になっている。なお、説明上、図9において太字で示し
た部分が編集操作により追加された文字部分であるとし
ている。
【0123】図5のステップF206,F207のルー
プでは、再びネーム登録モードの操作が行われるか、又
はダビングが終了するかを監視することになる。再びネ
ーム登録モードの操作が行われた場合は、再度図6の処
理が行われる。
【0124】ダビング終了が検出されると、処理をステ
ップF207からF209に進め、CD部及びMD部で
の動作停止処理を行う。また、MD90については、U
−TOCの更新をもって記録動作が完了されるものであ
るため、ステップF210で、ダビング記録に応じてバ
ッファメモリ13上で更新されたU−TOCデータを用
いて、MD90上でU−TOCの書き換えを行う。この
とき、例えば図9のように保持されているネーム登録操
作にかかるデータは、ダビングされた各トラックについ
てのトラックネームとしてU−TOCに反映されること
になる。つまりテキストデータエリア63に格納された
データが読み出されたバッファメモリ13においてU−
TOCセクター1もしくはセクター4のデータとされ、
その後、ダビング動作により更新されたU−TOCセク
ター0のデータとともに、MD90のU−TOCエリア
に書き込まれる。
【0125】このようにU−TOC更新が完了すると、
処理はステップF211からF212に進む。この時点
でテキストデータエリア63は、元々CD91から読み
込んだテキストデータではなく、上述のようにネーム登
録操作に応じて編集された文字列データである。従って
そのままでは、本来のCD−TEXT再生時のテキスト
表示は実行できない状態となっている。またU−TOC
更新を行った時点でテキストデータエリア63の図9の
ようなデータは不要となる。そこでステップF212で
は、テキストデータエリア63をクリアするとともに、
再度CD91からのテキストデータ(サブコードR〜
W)の読込を行い、その読み込んだテキストデータを図
10に示すようにテキストデータエリア63に格納す
る。つまり装填時に読み込んだ図7と同様のデータ状態
となるようにする。
【0126】なお、ステップF210のU−TOC更新
から、ステップF212のテキストデータ再読込を行っ
ている期間は、例えば表示部20には図3(c)のよう
にTOC編集動作中で或る旨の表示を実行する。
【0127】このようにダビング終了後には、U−TO
C更新、及びCD−TEXTからのテキストデータの再
読込を行って、一連のダビング処理を終えることにな
る。なお、テキストデータの再読込動作については、U
−TOCの更新終了まで待たなくてもよく、少なくと
も、図9のような編集後の文字列がバッファメモリ13
に転送されてバッファメモリ13上でU−TOCが更新
された後であれば、実行可能である。
【0128】以上の説明からわかるように本例では、R
AM21aにテキストデータエリア63が用意されてC
D91からテキストデータが読み込まれるとともに、ト
ラックネーム編集の際には、そのテキストデータエリア
63上で文字データが更新されていく。さらに、編集さ
れた文字データがU−TOC更新に用いられた後は、再
度CD91からテキストデータが読み込まれてテキスト
データエリア63に格納されるようにしている。従っ
て、図26で説明したようなトラックネーム編集用のバ
ッファエリアを設ける必要はなく、RAM21aとして
要求される容量はかなり削減できる。これにより、RA
M21aの小規模化及びそれによるコストダウンが実現
できる。また、テキストデータを格納したエリアとトラ
ックネーム編集を実行するエリアとの間でデータの移動
は不要となるため、システムコントローラ21の処理負
担は軽減され、またデータ移動時のアドレス間違いや文
字ずれなどの可能性もなくなる。もちろんダビング後に
おいて、CD91に記録された元々のテキストデータは
取り込まれている状態とされているため、ダビング後の
CD再生時などにも、そのCD91から読み出されたテ
キストデータを表示させることができる。
【0129】またトラックネームとして登録する文字列
については、CD−TEXTに収録されている曲名デー
タを利用することで、ユーザーの入力の手間を省くこと
ができる。またそのテキストデータを用いたくない場合
でも、ユーザーは任意に編集できるため、ユーザーにと
って好適なトラックネーム登録が可能となる。
【0130】ところで、CD91がCD−TEXTでな
い場合は、装填時にはテキストデータエリア63へのテ
キストデータ読込は行われず、またネーム登録モード時
にはユーザーがブランク状態から文字列を入力していく
ことになるが、その入力された文字列を格納するエリア
としてテキストデータエリア63を用いることも当然可
能である。即ちネーム登録の際にトラック毎にXバイト
(例えば50バイト)づつの領域をテキストデータエリ
ア63内に設定し、入力された文字を格納していく。こ
のようにすることで、CD91がCD−TEXTでない
場合も、テキストデータエリア63を有効利用すること
になり、当然ながらネーム登録モード時に入力され決定
されたトラックネームデータを格納するエリアを別に用
意する必要はないものとなる。
【0131】また、上記図5の処理においてオーディオ
データのダビングが終了したと判断され、ステップF2
07からF209に進むと、CD91、MD90のドラ
イブは停止されるとしたが、MD90についてはその後
すぐにU−TOC更新が行われるため、ディスク回転駆
動については継続して実行しておくようにしてもよい。
また、CD91についてはステップF212でのテキス
トデータ再読込のために再度ドライブさせる必要がある
が、このためスピンドルモータ31については継続して
回転させておくようにしてもよい。場合によってはフォ
ーカスサーボ等もオンのまま待機させてもよい。このよ
うにすればステップF212での再読込動作時に再度駆
動系の立ち上げを行う必要がなく、迅速に再読込動作が
完了できる。また特に記録再生装置が、CD91の回転
がユーザーに見えるようなタイプの装置である場合は、
ステップF209の時点で一旦CD90が停止され、そ
の後ステップF212の時点で再度回転されると、ユー
ザーがその動作を不審に思うこともあり得る。このよう
な事情から、少なくともCD91の回転動作については
ステップF212の時点まで継続させることが好適な場
合もある。
【0132】7.変形例 ところで、上述してきた例はあくまでも一例であり、装
置構成や処理方式については多様な変形例が考えられ
る。これら変形例について簡単に述べていく。
【0133】まずCD側にプログラム再生機能、即ちユ
ーザーがトラックの順序を指定して任意の複数のトラッ
クを再生させる機能がある場合は、ダビング動作時にも
CD側でプログラム再生を行うことも考えられる。この
場合でもテキストデータエリア63を用いてのトラック
ネーム編集は可能である。具体的には、図5のステップ
F204でのソートの際に、プログラム再生としてエン
トリーされたトラック、エントリーされていないトラッ
クを判断し、エントリーされていないトラックについて
は対応するテキストデータをクリアする。するとテキス
トデータエリア63内にテキストデータの存在するXバ
イトエリアと存在しないXバイトエリアが存在して断片
化することになる。そこで、その断片化を解消するよう
に50バイトのエリア単位でデータをつめていくように
すれば、プログラム再生されるトラックについてのみで
図8のようなデータ形態をとることができる。そのよう
にすれば、後は上記処理例に従って、ダビングされるト
ラック(プログラムエントリーされたトラック)につい
てテキストデータエリア63を用いてトラックネーム登
録の編集が可能となる。
【0134】また、このような手法は、プログラム再生
ではないが、CD91に収録された一部のトラックを再
生してダビングするような場合や、トラックをランダム
な順序で再生するシャッフル再生を行ってそれをダビン
グするような場合も適用できる。
【0135】また図1の構成ではCD/MD複合機器と
しての複写システムに相当する例をあげたが、本発明は
MDからMDへのダビングが可能な複合機器や、或いは
DVDなどの他のディスクメディアや、さらにはテープ
メディアを用いた機器などにも適用可能である。また複
写システムを形成する複合機器でなくとも、例えばMD
レコーダ、DVDレコーダなどの1つのメディアに対し
て記録可能な記録装置としてもよい。その場合は、例え
ばデジタルインターフェースにより外部機器(CDプレ
ーヤなど)と接続されてダビング可能なものとする。特
にデジタルインターフェースの場合は、既に公知の通
り、CDプレーヤ等からTOCやサブコードデータなど
も受信できるため、再生装置側での総演奏時間の判別
や、テキストデータの取り込みなども可能であり、従っ
て本発明の動作を実行できるものとなる。そして再生側
がMD、CD−TEXT、DVDなど、曲名等のテキス
トデータを記録しているものである場合は、そのテキス
トデータを登録するトラックネーム候補とすることがで
きる。
【0136】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、記憶手
段としての1つの領域で、第1の記録媒体(例えばCD
−TEXT)から読み込まれる付随データ(例えばテキ
ストデータ)を格納するとともに、その領域上で第2の
記録媒体(例えばMD)に対する付随データ(例えばト
ラックネーム)としての編集処理を行うようにしてい
る。そして第2の記録媒体に対する付随データとして記
録処理に供された後、つまり編集したデータの保存が不
要となった後に、その領域に第1の記録媒体から再び付
随データ(つまり編集前の状態のデータ)を読み込ん
で、必要な動作に供することができるようにしている。
このようにすることで、第1の記録媒体からの付随デー
タを格納しておくエリアと、第2の記録媒体に対する付
随データの記録のために付随データの編集処理用のエリ
アを、1つのエリアにおいて実現でき、これによって図
26のバッファエリア120などのように別に編集処理
用のエリアを設ける必要はなくなる。従って装置構成
上、必要とされるメモリ容量を削減でき、RAMの小規
模化及びコストダウンを実現できるという効果もある。
また、エリアを分けて付随データを移動させる(いわゆ
るデータペースト)処理は不要になるため、処理負担の
軽減、アドレス間違い等の解消も実現でき、装置の信頼
性を向上させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の記録再生装置のブロック
図である。
【図2】実施の形態のRAMのエリア構成の説明図であ
る。
【図3】実施の形態のダビング動作時の表示例の説明図
である。
【図4】実施の形態のディスク装填時の処理のフローチ
ャートである。
【図5】実施の形態のダビング処理のフローチャートで
ある。
【図6】実施の形態のネーム登録処理のフローチャート
である。
【図7】実施の形態のテキストデータエリアの格納状態
の説明図である。
【図8】実施の形態のテキストデータエリアの格納状態
の説明図である。
【図9】実施の形態のテキストデータエリアの格納状態
の説明図である。
【図10】実施の形態のテキストデータエリアの格納状
態の説明図である。
【図11】MDのセクターフォーマットの説明図であ
る。
【図12】MDのエリア構造の説明図である。
【図13】MDのU−TOCセクター0の説明図であ
る。
【図14】MDのU−TOCセクター0のリンク形態の
説明図である。
【図15】MDのU−TOCセクター1の説明図であ
る。
【図16】MDのU−TOCセクター4の説明図であ
る。
【図17】CDのフレーム構造の説明図である。
【図18】CDのサブコードの説明図である。
【図19】CDのTOC及びサブコードの説明図であ
る。
【図20】CDのTOCデータの説明図である。
【図21】CDテキストデータの説明図である。
【図22】CDテキストデータのパックの説明図であ
る。
【図23】CDテキストデータの1パケットの説明図で
ある。
【図24】CDテキストデータのパック内の構造の説明
図である。
【図25】CDテキストデータのパック内の構造の説明
図である。
【図26】従来のRAM使用形態の説明図である。
【図27】従来のRAM使用形態におけるトラックネー
ム編集処理の説明図である。
【符号の説明】
3,33 光学ヘッド、8 エンコード/デコード部、
11 MDコントローラ、12 メモリコントローラ、
13 バッファメモリ、14 エンコード/デコード
部、19 操作部、20 表示部、21 システムコン
トローラ、21aRAM、37 デコーダ、60 ワー
クエリア、61 CDデータ格納エリア、62 Qデー
タエリア、63 テキストデータエリア

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1又は複数のプログラムが主データとし
    て記録され、かつ各プログラムに対応して付随データが
    記録された第1の記録媒体から再生されたプログラムを
    第2の記録媒体に主データとして複写記録することので
    きるデータ記録手段と、 前記第1の記録媒体に記録された前記付随データを記憶
    することのできる記憶手段と、 前記記憶手段に記憶された付随データに対して編集を行
    い、該記憶手段内に編集により更新された付随データが
    記憶された状態にすることができるとともに、該記憶手
    段に記憶されている付随データを、複写記録されるプロ
    グラムに対応させて、前記データ記録手段により前記第
    2の記録媒体に記録させることのできる付随データ処理
    手段と、 前記付随データ処理手段によって前記記憶手段に記憶さ
    れた付随データが、前記第2の記録媒体への記録動作に
    供された後に、前記記憶手段に、前記第1の記録媒体に
    記録された前記付随データを再度記憶させることができ
    る再記憶制御手段と、 を備えたことを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 1又は複数のプログラムが主データとし
    て記録され、かつ各プログラムに対応して付随データが
    記録された第1の記録媒体に対してプログラム及び付随
    データの再生を行うことのできる再生手段と、 前記再生手段により第1の記録媒体から再生されたプロ
    グラムを第2の記録媒体に主データとして複写記録する
    ことのできるデータ記録手段と、 前記再生手段により第1の記録媒体から再生された前記
    付随データを記憶することのできる記憶手段と、 前記記憶手段に記憶された付随データに対して編集を行
    い、該記憶手段内に編集により更新された付随データが
    記憶された状態にすることができるとともに、該記憶手
    段に記憶されている付随データを、複写記録されるプロ
    グラムに対応させて、前記データ記録手段により前記第
    2の記録媒体に記録させることのできる付随データ処理
    手段と、 前記付随データ処理手段によって前記記憶手段に記憶さ
    れた付随データが、前記第2の記録媒体への記録動作に
    供された後に、前記再生手段により第1の記録媒体から
    前記付随データを再生させ、再生された付随データを前
    記記憶手段に再度記憶させることができる再記憶制御手
    段と、 を備えたことを特徴とする複写システム。
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