JP2000121790A - 核燃料棒輸送方法 - Google Patents
核燃料棒輸送方法Info
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Abstract
て輸送するとき、輸送容器が落下しても核燃料棒を完全
に維持させる核燃料棒輸送方法を提供する。 【解決手段】本発明に係る核燃料棒輸送方法は、燃料梱
包体装荷工程において、核燃料棒梱包体40を核燃料棒
輸送容器30の内容器2に装荷するとともに、内容器2
内壁と核燃料棒梱包体40の上下端との隙間に硬質部材
あるいは衝撃吸収部材から成るスペーサ7を挿入し、核
燃料棒梱包体40上の下端の隙間を無くした状態で装荷
するものである。
Description
る核燃料棒の輸送に係り、特に燃料集合体に組み立てら
れていない状態の核燃料棒を、既存の燃料輸送容器に収
納して輸送する核燃料棒輸送方法に関する。
化ウランの小円柱状の焼結体であるペレットを金属製の
長尺な被覆管に封じ込めて核燃料棒とし、これら核燃料
棒を多数束ねた燃料集合体の形で使用されている。
体は、全長約4m、直径約1cmの複数の核燃料棒をス
ペーサと呼ばれる格子状の弾性部材を介して結束し、そ
れら核燃料棒の両端部にタイプレートと呼ばれる結合部
材を取り付けることにより組み立てられている。
約14cm、重量は約300kgの長尺重量物であり、
当然のことながら、全長は燃料棒の全長より大きくなっ
ている。また、外形幅も燃料体1体分の全燃料棒を密に
束ねたものより大きくなっている。
造から燃料集合体への加工、組み立ては、一般には同一
の核燃料工場で行なわれる。核燃料工場で加工・組み立
てられた燃料集合体は、原子炉発電所へ輸送されるが、
その際、法規制に適合する密封性、輸送中の耐衝撃性や
未臨界(核分裂反応が単発的反応におわること)等を担
保する輸送容器が用いられている。
保する輸送容器は、例えば特開平7−120590号公
報や特開平8−62389号公報等で公表されている。
は、上述のように、燃料集合体の形態で原子力発電所へ
輸送されている。しかし、ペレットおよび核燃料棒の製
造工場と燃料集合体の組み立て工場が異なる場合や、従
来の核燃料工場で製造した核燃料棒を将来新たに建設さ
れる別の核燃料棒製造工場に輸送する場合、燃料集合体
の形態ではなく、核燃料棒のまま輸送できることが望ま
しい。
合、従来の輸送容器をそのまま適用するには、以下に示
すいくつかの問題点がある。
する内容器と外容器で構成され、内容器と外容器の間ま
たは外容器の外側に、落下衝撃時の衝撃を吸収するため
の衝撃吸収部材が設置されている。また、内容器の内寸
は燃料集合体の長さと外形幅にほぼ一致しており、燃料
集合体は長手方向、横方向ともに隙間がない状態で内容
器に収納される。すなわち、燃料集合体は内容器と一体
化されており、このため落下衝撃時には、内容器の外側
の衝撃吸収部材が効率良く燃料集合体と内容器の衝撃エ
ネルギを吸収することができる。
較べて全長が短かいので、燃料集合体用輸送容器の内容
器に収納した場合、上下方向に空間が生じてしまう。こ
のような収納状況で輸送容器が、例えば縦状態で落下す
る事故が起こった場合、輸送容器が落下面と衝突して衝
撃吸収部材が変形する時刻に対し、若干の時間遅れを伴
って核燃料棒が内容器の内面に激突する。
のエネルギは吸収するものの核燃料棒のエネルギを効率
良く吸収することができない。したがって、核燃料棒に
印加する落下衝撃力は大きくなり、核燃料棒が破損する
危険性が大きくなってしまう。
が尖った形状をしているため、落下衝撃によって核燃料
棒が内容器に突き刺さったり、突き破ったりし、それに
伴い燃料棒が曲げ変形し破損するおそれも考えられる。
核燃料棒の端栓が一般的な木材あるいは衝撃吸収用木材
等に衝突した場合も同様な現象が生じると考えられる。
には、核燃料棒を上下に拘束している前記タイプレート
が全燃料棒を支えているため、端栓が突き刺さるという
問題は発生しないうえに、タイプレート自身が衝撃時に
変形することにより核燃料棒に印加する落下衝撃力を緩
衝する。
合体用の燃料輸送容器を用いようとした場合、燃料棒と
内容器間に空間が生じるため、内容器の外側にある緩衝
部材が核燃料棒のエネルギを効率良く吸収することがで
きないこと、端栓が内容器等に突き刺さり、それに伴い
燃料棒が曲げ変形し破損するおそれがあること、燃料集
合体の落下衝撃では効果の大きいタイプレートの緩衝効
果がここでは期待できないこと等々、耐衝撃性に関する
解決すべき課題が山積している。
と、輸送中の振動により核燃料棒の表面に擦過傷が発生
する恐れがある。物理的な接触による表面傷(フレッテ
ィング磨耗)は、核燃料棒が原子炉内に装荷され運転さ
れると燃料破損の一因となる可能性があり、核燃料棒同
士の接触防止を図る必要がある。
体に較べて、臨界(核分裂連鎖反応が持続する状態)防
止上厳しい状態となる。輸送効率を考慮すると、多数の
核燃料棒を一括収納して輸送することが望まれるが、臨
界防止上の制約から収納本数が制限される可能性があ
る。
に、単に核燃料棒を集積して収容した状態では、安全か
つ効率的な核燃料棒の輸送が難しい。
であり、核燃料棒を燃料集合体用輸送容器で輸送する場
合の、耐衝撃性の課題を解決し、落下衝撃事故時の核燃
料棒の破損を防ぐ衝撃吸収部材等を備え、核燃料棒に大
きな振動を与えないようにし、核燃料棒の健全性を確保
し、臨界を防止し、多数の核燃料棒を同時に輸送できる
核燃料棒輸送方法を提供することを目的とする。
送方法は、上記目的を達成するために、請求項1に記載
したように、複数の核燃料棒を1つの核燃料棒梱包体に
形成する燃料棒梱包工程と、この核燃料棒梱包体を燃料
輸送容器の内容器に装荷する燃料棒梱包体装荷工程と、
装荷された核燃料棒を核燃料施設から別の核燃料施設に
移送する移送工程から成る核燃料棒輸送方法において、
前記燃料棒梱包体装荷工程は、前記核燃料棒梱包体を前
記核燃料輸送容器の内容器に装荷するとともに、少なく
とも前記内容器内壁と前記燃料棒梱包体上下端との隙間
に硬質部材あるいは衝撃吸収部材から成るスペーサを挿
入し、前記燃料棒梱包体上下端の隙間を無くした状態で
装荷する工程を含む方法である。
ば、硬質部材から成るスペーサを用いる場合は、硬質部
材を通して核燃料棒の荷重が内容器に直接伝達し、その
時の衝撃荷重はもともと内容器の外側に設置されている
核燃料棒輸送容器の固有の衝撃吸収部材により吸収・軽
減されるので、輸送中の落下衝撃に対し核燃料棒の破損
を防止できる。
いる場合は、輸送中や落下事故時の核燃料棒の衝撃荷重
を、まずこの衝撃吸収部材が吸収するので、内容器の外
側に設置されている衝撃吸収部材と相俟って、さらに衝
撃吸収効果が高められる。
的を達成するために、請求項2に記載したように、複数
の核燃料棒を1つの核燃料棒梱包体に形成する燃料棒梱
包工程と、この核燃料棒梱包体を燃料輸送容器の内容器
に装荷する燃料棒梱包体装荷工程と、装荷された核燃料
棒を核燃料施設から別の核燃料施設に移送する移送工程
から成る核燃料棒輸送方法において、前記燃料棒梱包工
程が、前記複数の核燃料棒を全長外寸が前記燃料輸送容
器の内容器内寸法にほぼ等しい梱包容器に箱詰めすると
ともに、少なくとも前記梱包容器内壁と前記核燃料棒上
下端との隙間に硬質部材あるいは衝撃吸収部材から成る
スペーサを挿入し、前記核燃料棒上下端と前記梱包容器
内壁間の隙間を無くした状態で核燃料棒梱包体とする工
程を含む方法である。
燃料棒の荷重を梱包容器を通して直接外部に伝達するこ
とにより、上記請求項1記載の方法と同様の作用を有す
る。
的を達成するために、請求項3に記載したように、衝撃
吸収部材が、硬質部材と圧縮変形部材とで構成され、硬
質部材が核燃料棒端栓側に配置されるように挿入された
方法である。
的を達成するために、請求項4に記載したように、圧縮
変形部材が、高分子材料、木材、ハニカム材あるいはア
ルミニウム等の軟金属のなかから選択される少なくとも
1つを含有することを特徴とする方法である。
的を達成するために、請求項5に記載したように、複数
の核燃料棒を1つの核燃料棒梱包体に形成する燃料棒梱
包工程と、この核燃料棒梱包体を燃料輸送容器の内容器
に装荷する燃料棒梱包体装荷工程と、装荷された核燃料
棒を核燃料施設から別の核燃料施設に移送する移送工程
から成る核燃料棒輸送方法において、前記燃料棒梱包工
程は、前記複数の核燃料棒を、断面がU字型のガイド部
材に重積し、このガイド部材に重積した核燃料棒をバン
ド等の固縛部材で縛り、しかる後に前記ガイド部材を取
り外すことにより、断面が正方形状あるいは長方形状の
核燃料棒梱包体を形成する工程を含む方法である。
的を達成するために、請求項6に記載したように、燃料
棒梱包工程は、核燃料棒の端栓を挿入できる端栓用孔付
部材を核燃料棒上下端に介挿し梱包する工程を含む方法
である。
的を達成するために、請求項7に記載したように、複数
の核燃料棒を1つの核燃料棒梱包体に形成する燃料棒梱
包工程と、この核燃料棒梱包体を燃料輸送容器の内容器
等に装荷する燃料棒梱包装荷工程と、装荷された核燃料
棒を核燃料施設から別の核燃料施設に移送する移送工程
から成る核燃料棒輸送方法において、前記燃料棒梱包工
程が、ウラン燃料棒(UO2 ペレット入り燃料棒)とと
もに、ガドリニア入りウラン燃料棒(UO2 +Gd2 O
3 ペレット入り燃料棒)、劣化ウランペレット入り燃料
棒、鉛ペレット入り燃料棒のうち少なくとも一種類を混
在させて梱包した方法である。
的を達成するために、請求項8に記載したように、燃料
棒梱包工程で梱包される前記複数の核燃料棒は、ウラン
燃料棒とそれ以外の燃料棒を識別するための識別マーキ
ングを、ウラン燃料棒またはそれ以外の燃料棒のうち少
なくとも一方の上部端栓または下部端栓に付した核燃料
棒であることを特徴とする。
的を達成するために、請求項9に記載したように、識別
マーキングが、核燃料棒の端栓に施すマーキングおよび
レーザ照射によるマーキングのうち少なくともひとつの
方法によることを特徴とする。
方法の実施形態を図面を参照して説明する。
第1実施形態を実施するための核燃料棒輸送容器を示す
概略横断面図である。
容するための内容器2とこの内容器2を収容するための
外容器3から構成されており、一般には内容器2と外容
器3との間に、落下事故時の内容器2ならびにその内蔵
物の衝撃エネルギを吸収するための衝撃吸収部材8が設
置されている。
料棒1が、燃料棒梱包工程で図示しない何らかの手段に
より束ねられて一体化された構造になっている。例え
ば、複数の核燃料棒1を束ねるか箱詰めするなどして1
つの核燃料棒梱包体40を形成することとする。なお、
各核燃料棒1の両端には先端が尖った端栓5,6が設置
されいてる。
体として内容器2に収容すると、核燃料棒1の全長が燃
料集合体の全長より短いため、上下端に隙間ができる。
梱包体を装荷する際に、核燃料棒梱包体40を輸送容器
30の内容器2に装荷するとともに、内容器2の内壁と
核燃料棒梱包体40の上下端との隙間に、硬質部材ある
いは衝撃吸収部材から成るスペーサ7を挿入し、核燃料
棒梱包体40の上下端の隙間を無くした状態で装荷す
る。
として硬質部材を用いた場合につき以下に説明する。
や金属材等の端栓が突き刺さり難い部材のことである。
図1で、−X方向(図中の下向き、つまりX方向と逆方
向)の落下事故を想定すると、核燃料棒1の端栓5,6
は硬質部材から成るスペーサ7と接触しているので端栓
5,6がスペーサ7に突き刺さる事態を防止することが
できる。したがって、端栓5,6が相手材に突き刺さる
ことによる核燃料棒1や端栓5,6の曲げ破損を防止す
ることができる。さらに、スペーサ7の存在により、核
燃料棒梱包体40の上下端の隙間が無い状態になるの
で、核燃料棒梱包体40は内容器2と一体化され、落下
事故時には核燃料棒梱包体40と内容器2が同一の挙動
をする。したがって、内容器2の外側に存在する核燃料
棒輸送容器30の固有の衝撃吸収部材8が、内容器2の
衝撃エネルギを吸収するのみならず、核燃料棒梱包体4
0の衝撃エネルギも効率良く吸収することができるか
ら、輸送容器固有の衝撃吸収効果を有効に活用すること
ができる。
容器30の固有の衝撃吸収部材8とは別個の独自の衝撃
吸収部材をスペーサ7として用いる場合には、端栓6の
突き刺さり防止対策を施さねばならないが、その詳細は
後述の第3実施形態で説明するため、ここでの説明は省
略する。スペーサ7として独自の衝撃吸収部材を用いる
場合には、前述のスペーサとして硬質部材を用いた場合
の効果の他に、独自の衝撃吸収効果が期待でき、落下衝
撃に対しより安全な核燃料棒輸送方法を提供することが
できる。
の横方向に隙間ができる場合、この部分では端栓6が突
き刺さる心配がないので、通常の柔らかい緩衝材23で
この隙間を埋めるよう設置するのが好適である。
燃料棒輸送方法によれば、核燃料棒梱包体40の上下端
と内容器2の隙間に硬質部材あるいは衝撃吸収部材から
成るスペーサ7を挿入し隙間を無くした状態にしたの
で、輸送容器固有の緩衝効果を有効に活用でき、輸送中
の落下衝撃に対し核燃料棒を保護し核燃料棒の破損を防
止することができる。
2実施形態を図2を参照して説明する。なお、図2は、
本実施形態における核燃料棒輸送容器と核燃料棒梱包体
を示す概略横断面図である。また、図1と同一部分に
は、同一符号を付す。
た図1と同じであるため説明は省略する。
に、複数の核燃料棒1を、全長外寸法が核燃料棒輸送容
器30の内容器2の内寸法にほぼ等しい梱包容器9に箱
詰めするとともに、少なくとも梱包容器9の内壁と核燃
料棒1の上下端との隙間に硬質部材あるいは衝撃吸収部
材から成るスペーサ7を挿入し、核燃料棒1の上下端と
梱包容器9の隙間を無くした状態で核燃料棒梱包体40
を形成する。
された梱包容器9を含む核燃料棒梱包体40は、図2に
示されるように、上下端に隙間がない状態で核燃料棒輸
送容器30の内容器2に収容される。また、核燃料棒梱
包体40の横方向の隙間は通常の柔らかい緩衝材23で
埋められる。
と同様に、核燃料棒1の上下端と梱包容器9の隙間に硬
質部材あるいは衝撃吸収部材から成るスペーサ7を挿入
し隙間を無くした状態にするとともに、梱包容器9の上
下端と核燃料棒輸送容器30の内容器2間の隙間も無く
した状態にできるので、第1実施形態で説明した作用効
果と全く同様の作用効果を発揮することができる。した
がって、本実施形態により、核燃料棒輸送容器固有の緩
衝効果を有効に活用でき、輸送中の落下衝撃に対し核燃
料棒1を保護し、核燃料棒1の破損を防止することがで
きる。
3実施形態を図3を参照して説明する。なお、図3は、
本実施形態における核燃料棒輸送容器と核燃料棒梱包体
を示す概略横断面図である。また、図1と同一部分に
は、同一符号を付す。
実施形態の図2において、スペーサ7として独自の衝撃
吸収部材を用いる場合には、端栓6の突き刺さり防止対
策を施さねばならない。本実施形態はこのような事情に
よりなされたものであり、図3には、梱包容器9に複数
の核燃料棒1を収容して核燃料棒梱包体40とする例を
示した。核燃料棒1の端部に挿入するスペーサ7は硬質
部材10と圧縮変形部材11で構成され、硬質部材10
側が端栓6側となるように挿入されて核燃料棒1の端部
の隙間を埋める。
ックアブソーバー材(衝撃吸収材)として使われるバル
サ材等の木材、高分子材料、ハニカム材あるいはアルミ
ニウム等の軟金属のうちのいずれか、若しくはこれらの
合成物を用いるのが好適である。
故を想定すると、落下衝撃により端栓6が上述した材料
からなる圧縮変形部材11に突き刺さる事態を硬質部材
10が防止しており、端栓6の突き刺さりによる核燃料
棒1あるいは端栓6の曲げ破損を防止することができ
る。落下衝撃時の核燃焼1からの衝撃力は端栓6から硬
質部材10に伝わり圧縮変形部材11を圧縮変形させ
る。この圧縮変形部材11の圧縮変形により、核燃料棒
1の衝撃エネルギを吸収でき、衝撃力を緩和することが
できる。
包体40の上下端に挿入するスペーサ7として硬質部材
10と圧縮変形部材11を使用するので、輸送容器固有
の緩衝効果を有効に活用できる上に独自の緩衝効果を生
み出すことができ、輸送中の落下衝撃に対し核燃料棒を
保護し核燃料棒の破損を防止することができる。
4実施形態を図4を参照して説明する。なお、図4は、
本実施形態における核燃料棒輸送容器と核燃料棒梱包体
を示す概略横断面図である。また、図1と同一部分に
は、同一符号を付す。
断面がU字型のガイド部材13とバンド等の固縛部材1
2とを燃料棒軸方向に交互に並べておき、複数の核燃料
体1をガイド部材13に重積し、断面が正方形状あるい
は長方形状に重積された燃料体群をその断面形状を保ち
つつ固縛部材12で縛り核燃料棒梱包体40を形成し、
しかる後にガイド部材13を取り外することとする。
は長方形状の核燃料棒梱包体40を容易に形成すること
ができ、核燃料棒輸送容器の内容器への収容作業あるい
は梱包容器への収容作業が容易になる。また、ガイド部
材13として図5に示されるような薄板のガイド部材を
使用すれば、上記の核燃料棒梱包工程を輸送容器の内容
器内で行うこともでき、燃料棒梱包工程と燃料棒梱包体
装荷工程を連続して行うことができるので、これらの工
程における省力化が図れる。さらに、核燃料棒1はバン
ド等の固縛部材13で縛られているので、移送工程にお
ける振動に対して核燃料棒1同士の擦れに伴う摩耗や傷
の発生を防止することができる。
型のガイド部材13を利用しバンド等の固縛部材12に
より多数の核燃料棒を縛り断面が正方形状あるいは長方
形状の核燃料棒梱包体40を形成するので、梱包工程や
装荷工程での省力化が図れ、また移送中の核燃料棒の摩
耗や傷の発生を防止することができる。
5実施形態を図6および図7を参照して説明する。な
お、図6は、本実施形態における核燃料棒梱包体を示す
一部切欠き概略横断面図であり、図7は図6のB−B矢
視方向切断断面図である。
核燃料棒1の端栓5を挿入できる端栓用孔付部材15を
介挿して核燃料棒梱包体40を形成するものである。図
では、核燃料棒1をスペーサガイド16で整列させ、端
栓5に端栓用孔付部材15を介挿して梱包容器9に収容
し、さらに端栓用孔付部材15の先の隙間に硬質部材あ
るいは衝撃吸収部材から成るスペーサ7を挿入し、核燃
料棒梱包体40を形成した例を示している。また輸送さ
れる核燃料棒1の端栓5の長さは、核燃料棒1の種類に
よって異なる場合があり、本図においては、端栓長さの
異なる核燃料棒を1つの核燃料棒梱包体40に形成した
例を示している。
下事故時に、端栓5のテーパ部22で核燃料棒1の衝撃
力が端栓用孔付部材15によって支えられる。したがっ
て、端栓5の長短に拘らず、全ての核燃料棒1を一体化
した核燃料棒梱包体40を形成することができる。
の端栓5を挿入できる端栓用孔付部材15を介挿して核
燃料棒梱包体40を形成して輸送するので、端栓5の長
さの異なる核燃料棒1の輸送においても、輸送中の落下
衝撃に対し、核燃料棒を保護し、核燃料棒1の破損を防
止することができる。
6実施形態を図8を参照して説明する。なお、図8は、
本実施形態における燃料棒梱包体を示す概略横断面図で
ある。また、図1と同一部分には同一符号を付す。
燃料棒18をウラン核燃料棒18(UO2 ペレット入り
燃料棒)にガドリニア入りウラン燃料棒(UO2 +Gd
2 O3 ペレット入り燃料棒)、劣化ウランペレット入り
燃料棒、鉛ペレット入り燃料棒等のうち、少なくとも一
種以上の他種核燃料棒19(以下、他種核燃料棒と記
す)と混在させ燃料棒梱包体を形成するものである。
および他種核燃料棒19のうち、いずれか一方の核燃料
棒の端栓5に識別マーキング20を付すか、あるいは核
燃料棒の他の端栓6にくびれ部21を形成するものであ
る。識別マーキング部20は、端栓5に機械加工または
レーザマーキングにより行なわれる。
1としてウラン核燃料棒18と他種核燃料棒19とを混
在させて燃料棒梱包体を形成し、輸送容器に装荷し、目
的地に輸送するので、核燃料棒の臨界防止を図ることが
でき、またウラン核燃料棒18および他種核燃料棒19
のうち、いずれか一方の核燃料棒の端栓5に識別マーキ
ング部20を付し、他の端栓6にくびれ部21を形成し
て輸送するので、核燃料棒の目視確認または自動読み取
りを容易に行なうことができる。よって、本実施の形態
により核燃料棒輸送方法を実施する過程で核燃料棒の種
類を誤認することを防止することができる。
料棒輸送方法によれば、燃料棒梱包工程において、複数
の核燃料棒を縛るか箱詰めにし固縛し、かつ形状の鋭い
燃料棒端栓部に端部処理を施し、あるいは独自の衝撃吸
収部材を設置した燃料棒梱包体を形成し、燃料棒梱包体
の輸送容器への装荷工程において、燃料棒梱包体を輸送
容器の内容器に収容するとともに燃料棒梱包体の上下の
隙間に硬質部材あるいは衝撃吸収部材から成るスペーサ
を挿入し隙間を無くした状態にするので、移送中の落下
衝撃事故に対し、輸送容器固有の緩衝効果を有効に活用
でき、あるいはさらに独自の衝撃吸収部材の緩衝効果を
活用でき、さらに移送中の振動で核燃料棒同士が摩耗す
る事態を防止でき、核燃料棒を保護し核燃料棒の破損を
防止できる核燃料棒輸送方法を実現することができる。
を実施するための核燃料棒輸送容器と燃料棒梱包体を示
す概略横断面図。
を実施するための核燃料棒輸送容器と燃料棒梱包体を示
す概略横断面図。
を実施するための核燃料棒梱包体を示す一部切欠き概略
横断面図。
を実施するための核燃料棒梱包体を示す概略横断面図。
を実施するための核燃料棒梱包体を示す一部切欠き概略
横断面図。
を実施するための核燃料棒梱包体を示す概略横断面図。
5…端栓、6…端栓、7…スペーサ、8…衝撃吸収部
材、9…梱包容器、10…硬質部材、11…圧縮変形部
材、12…固縛部材、13…ガイド板、15…端栓用孔
付部材、18…核燃料棒、19…他種核燃料棒、20…
識別マーキング部、21…くびれ部、22…テーパ部、
23…緩衝材、30…核燃料棒輸送容器、40…核燃料
棒梱包体
Claims (9)
- 【請求項1】 複数の核燃料棒を1つの核燃料棒梱包体
に形成する燃料棒梱包工程と、この核燃料棒梱包体を燃
料輸送容器の内容器に装荷する燃料棒梱包体装荷工程
と、装荷された核燃料棒を核燃料施設から別の核燃料施
設に移送する移送工程から成る核燃料棒輸送方法におい
て、前記燃料棒梱包体装荷工程は、前記核燃料棒梱包体
を前記核燃料輸送容器の内容器に装荷するとともに、少
なくとも前記内容器内壁と前記燃料棒梱包体上下端との
隙間に硬質部材あるいは衝撃吸収部材から成るスペーサ
を挿入し、前記燃料棒梱包体上下端の隙間を無くした状
態で装荷する工程を含むことを特徴とする核燃料棒輸送
方法。 - 【請求項2】 複数の核燃料棒を1つの核燃料棒梱包体
に形成する燃料棒梱包工程と、この核燃料棒梱包体を燃
料輸送容器の内容器に装荷する燃料棒梱包体装荷工程
と、装荷された核燃料棒を核燃料施設から別の核燃料施
設に移送する移送工程から成る核燃料棒輸送方法におい
て、前記燃料棒梱包工程は、前記複数の核燃料棒を、全
長外寸が前記燃料輸送容器の内容器内寸法にほぼ等しい
梱包容器に箱詰めするとともに、少なくとも前記梱包容
器内壁と前記核燃料棒上下端との隙間に硬質部材あるい
は衝撃吸収部材から成るスペーサを挿入し、前記核燃料
棒上下端と前記梱包容器内壁間の隙間を無くした状態で
核燃料棒梱包体を形成する工程を含むことを特徴とする
核燃料棒輸送方法。 - 【請求項3】 前記衝撃吸収部材が、硬質部材と圧縮変
形部材とで構成され、硬質部材が核燃料棒端栓側に配置
されるように挿入されたことを特徴とする請求項1また
は2記載の核燃料棒輸送方法。 - 【請求項4】 前記圧縮変形部材が、高分子材料、木
材、ハニカム材あるいはアルミニウム等の軟金属のなか
から選択される少なくとも1つを含有することを特徴と
する請求項3記載の核燃料棒輸送方法。 - 【請求項5】 複数の核燃料棒を1つの核燃料棒梱包体
に形成する燃料棒梱包工程と、この核燃料棒梱包体を燃
料輸送容器の内容器に装荷する燃料棒梱包体装荷工程
と、装荷された核燃料棒を核燃料施設から別の核燃料施
設に移送する移送工程から成る核燃料棒輸送方法におい
て、前記燃料棒梱包体工程は、前記複数の核燃料棒を、
断面がU字型のガイド部材に重積し、このガイド部材に
重積した核燃料棒をバンド等の固縛部材で縛り、しかる
後に前記ガイド部材を取り外すことにより、断面が正方
形状あるいは長方形状の核燃料棒梱包体を形成する工程
を含むことを特徴とする核燃料棒輸送方法。 - 【請求項6】 前記燃料棒梱包工程は、核燃料棒の端栓
を挿入できる端栓用孔付部材を核燃料棒上下端に介挿し
梱包する工程を含むことを特徴とする請求項1,2また
は5記載の核燃料棒輸送方法。 - 【請求項7】 複数の核燃料棒を束ねるか箱詰めする等
して1つの核燃料棒梱包体に形成する燃料棒梱包工程
と、この核燃料棒梱包体を燃料輸送容器の内容器等に装
荷する燃料棒梱包装荷工程と、装荷された核燃料棒を核
燃料施設から別の核燃料施設に移送する移送工程から成
る核燃料棒輸送方法において、前記燃料棒梱包工程が、
ウラン燃料棒(UO2 ペレット入り燃料棒)とともに、
ガドリニア入りウラン燃料棒(UO2 +Gd2 O3 ペレ
ット入り燃料棒)、劣化ウランペレット入り燃料棒、鉛
ペレット入り燃料棒のうち少なくとも一種類を混在させ
て梱包したことを特徴とする核燃料棒輸送方法。 - 【請求項8】 前記燃料棒梱包工程で梱包される前記複
数の核燃料棒は、ウラン燃料棒とそれ以外の燃料棒を識
別するための識別マーキングを、ウラン燃料棒またはそ
れ以外の燃料棒のうち少なくとも一方の上部端栓または
下部端栓に付した核燃料棒であることを特徴とする請求
項7記載の核燃料棒輸送方法。 - 【請求項9】 前記識別マーキングが、核燃料棒の端栓
に施すマーキングおよびレーザ照射によるマーキングの
うち少なくともひとつの方法によることを特徴とする請
求項8記載の核燃料棒輸送方法。
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