JP2000121446A - 消耗型光ファイバ温度測定装置 - Google Patents

消耗型光ファイバ温度測定装置

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JP2000121446A
JP2000121446A JP10293888A JP29388898A JP2000121446A JP 2000121446 A JP2000121446 A JP 2000121446A JP 10293888 A JP10293888 A JP 10293888A JP 29388898 A JP29388898 A JP 29388898A JP 2000121446 A JP2000121446 A JP 2000121446A
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Akira Osumi
明 大角
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Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】2重被覆光ファイバの現在長を直接測定し、高
精度な温度測定値を安定して得る。 【解決手段】温度測定装置1で溶鋼10の温度を計測す
るに際して供給ドラム3に巻回した2重被覆光ファイバ
2の長さを測定して、校正時の初期長さとして信号処理
部8に格納しておく。2重被覆光ファイバ2を使用して
溶鋼10の温度を繰り返して計測するときに、マイクロ
波距離計7で光ファイバ21の現在の長さを測定してか
ら2重被覆光ファイバ2の先端部を溶鋼10中に挿入し
て溶鋼10の温度を計測する。計測した温度を計測前に
測定した光ファイバ21の現在の長さと校正時の初期長
さ及び光ファイバ2の単位長さ当りの伝送損失により補
正して、溶鋼10の真の温度を精度良く検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば溶鋼等の
高温液体金属等の温度を測定する消耗型光ファイバ温度
測定装置、特に測温値の補正に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属管と断熱材で被覆した2重被覆光フ
ァイバを使用して溶鋼の温度を測定する消耗型光ファイ
バ温度測定装置が、例えば、特開平6−58816号公
報に示されている。この消耗型光ファイバ温度測定装置
は、供給ドラムに巻回した数百mから1kmの2重被覆
光ファイバをピンチロール等の光ファイバ搬送手段で送
り出しながら2重被覆光ファイバの先端部を溶鋼中に挿
入し、光ファイバの先端部から溶鋼の温度に依存した光
を入射し、この光を2重被覆光ファイバを通して放射温
度計に送り溶鋼の温度を測定している。この2重被覆光
ファイバは測定毎に先端部が消耗して全長が徐々に短く
なり、光ファイバの伝送損失が変化する。この光ファイ
バの伝送損失の変化による測定誤差を補正する必要があ
る。このため、2重被覆光ファイバを送り出したり戻し
たりするピンチロール又は2重被覆光ファイバの送りや
戻りに従属的に回転するメジャーロールに取り付けたパ
ルスジェネレータ等の出力とピンチロール等の設計外径
から光ファイバの先端部の消耗長さを演算し、演算した
消耗長さとオフラインであらかじめ計測された光ファイ
バの測定波長に対する単位長さ当りの伝送損失から、光
ファイバの伝送損失の変化を補正して測定温度を補正し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにピンチロ
ール等の設計外径を使用して光ファイバの先端部の消耗
長さを演算する場合、2重被覆光ファイバの実際の接触
外径と設計外径の誤差が消耗長さ計測の累積誤差となっ
てしまう。このため定期的にオフラインで誤差量を計測
し定数の修正をする必要がある。また、2重被覆光ファ
イバの表面に粉塵や油分が付着してピンチロール等のス
リップや噛み込み等が生じ、消耗長さの計測値に突発的
な誤差を生ずることもある。
【0004】さらに、装置の故障等により2重被覆光フ
ァイバを巻回した供給ドラムを取り外さなければならな
い場合に、そのときの現在長さを人手により管理し、途
中まで使用した2重被覆光ファイバの供給ドラムを再度
取り付ける場合に、記録した現在長を入力する必要があ
り、処理が煩雑であった。また、これを怠ると校正時か
らの消耗量が不明となり、再度校正を行う必要があっ
た。
【0005】この発明はかかる短所を改善し、2重被覆
光ファイバの現在長を直接測定し、高精度な温度測定値
を安定して得ることができる消耗型光ファイバー温度測
定装置を得ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る消耗型光
ファイバー温度測定装置は、光ファイバを被覆した金属
保護管の外表面を断熱材で被覆した2重被覆光ファイバ
の先端部を測温部とした消耗型光ファイバ温度測定装置
であって、光ファイバを被覆した金属保護管の現在長を
マイクロ波距離計を用いて測定し、測定した現在長から
光ファイバの消耗長を算出し、算出した光ファイバの消
耗長と光ファイバの単位長さ当りの伝送損失により測温
値の補正を行うことを特徴とする。
【0007】この発明に係る第2の消耗型光ファイバ温
度測定装置は、光ファイバを被覆した金属保護管の外表
面を断熱材で被覆し、断熱材の外表面を第2の金属保護
管で被覆し、第2の金属保護管の外表面を第2の断熱材
で被覆した2重保護管被覆光ファイバの先端部を測温部
とした消耗型光ファイバ温度測定装置であって、光ファ
イバを被覆した金属保護管の現在長をマイクロ波距離計
を用いて測定し、測定した現在長から光ファイバの消耗
長を算出し、算出した光ファイバの消耗長と光ファイバ
の単位長さ当りの伝送損失により測温値の補正を行う。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明の温度測定装置は、例え
ば溶鋼の温度を計測するものであり、2重被覆光ファイ
バを巻回した供給ドラムと光ファイバ搬送手段とガイド
管と放射温度計とマイクロ波距離計及び信号処理部を有
する。2重被覆光ファイバは光の伝送路であるとともに
測温部として使用するものであり、石英系ガラスのGI
ファイバからなり、UV架橋プラスチックをコ−ティン
グした光ファイバの外面をステンレス管からなる保護管
で被覆し、保護管の外面を例えばポリエチレン等の合成
樹脂又はガラス繊維等からなる断熱材で被覆して形成さ
れている。光ファイバの後端部は光コネクタを介して放
射温度計に接続されている。光ファイバ搬送手段は供給
ドラムに巻回された2重被覆光ファイバを一定速度で送
り出しながら2重被覆光ファイバの先端部を溶鋼内に挿
入し、一定時間経過したときに2重被覆光ファイバを巻
戻して先端部を溶鋼から引出す。ガイド管は溶鋼に挿入
する2重被覆光ファイバを案内する。放射温度計は光フ
ァイバを伝播した光の強度を温度に変換して出力する。
マイクロ波距離計はマイクロ波の伝送媒体として2重被
覆光ファイバのステンレス管からなる保護管を用い、2
重被覆光ファイバの先端から後端までの長さを計測す
る。信号処理部は放射温度計で検出した温度計測値を、
温度を測定するときに生じる光ファイバの消耗長さの変
化と光ファイバの単位長さの伝送損失により補正する。
【0009】温度測定装置で溶鋼の温度を計測するにあ
たっては、あらかじめ供給ドラムに巻回した2重被覆光
ファイバの長さを測定して、校正時の初期長さとして信
号処理部に格納しておく。そして2重被覆光ファイバを
使用して溶鋼の温度を繰り返して計測する。この溶鋼の
温度を繰り返して計測していると、2重被覆光ファイバ
の先端部が消耗し、光を伝送する光ファイバの長さが変
化する。そこで溶鋼の温度を繰り返して計測するとき
に、マイクロ波距離計で光ファイバの現在の長さを測定
してから2重被覆光ファイバの先端部を溶鋼中に挿入し
て溶鋼の温度を計測する。この計測した温度を計測前に
測定した光ファイバの現在の長さと校正時の初期長さ及
び光ファイバの単位長さ当りの伝送損失により補正し
て、溶鋼の真の温度を精度良く検出する。
【0010】
【実施例】図1はこの発明の一実施例を示す構成図であ
る。図に示すように、例えば溶鋼の温度を計測する温度
測定装置1は、2重被覆光ファイバ2を巻回した供給ド
ラム3と光ファイバ搬送手段4とガイド管5と放射温度
計6とマイクロ波距離計7及び信号処理部8を有する。
【0011】2重被覆光ファイバ2は光の伝送路である
とともに測温部として使用するものであり、図2の断面
図に示すように、石英系ガラスのGIファイバからな
り、UV架橋プラスチックをコ−ティングした光ファイ
バ21の外面をステンレス管からなる保護管22で被覆
し、保護管22の外面を例えばポリエチレン等の合成樹
脂又はガラス繊維等からなる断熱材23で被覆して形成
されている。この2重被覆光ファイバ2の先端部は測温
部として使用され、光ファイバ21の後端部は光コネク
タを介して放射温度計6に接続されている。光ファイバ
搬送手段4は供給ドラム3に巻回された2重被覆光ファ
イバ2を一定速度で連続的又は間欠的に送り出しながら
2重被覆光ファイバ2の先端部を容器9の上部から溶鋼
10内に挿入し、一定時間経過したときに2重被覆光フ
ァイバ2を巻戻して先端部を溶鋼10から引出す。ガイ
ド管5は溶鋼10に挿入する2重被覆光ファイバ2を案
内する。放射温度計6は光ファイバ21を伝播した光の
強度を温度に変換して出力する。
【0012】マイクロ波距離計7はマイクロ波の伝送媒
体として2重被覆光ファイバ2のステンレス管からなる
保護管22を用い、2重被覆光ファイバ2の先端から後
端までの長さを計測するものであり、例えば特開平7−
191130号公報に示されているような測定装置を使
用する。特開平7−191130号公報に示された測定
装置は、図3に示すように、第1電極31と第2電極3
2を溶融金属33に挿入し、第1疑似ランダム信号発生
器34で第1疑似ランダム信号M1を発生し、第2疑似
ランダム信号発生器35で第1疑似ランダム信号M1と
同一パターンで周波数のわずかに異なる第2疑似ランダ
ム信号M2を発生する。この第1疑似ランダム信号M1
を第1電極31に伝送し、第1疑似ランダム信号M1と
第2疑似ランダム信号M2を第1乗算器36で乗算して
第1乗算値を算出し、第1電極31に溶融金属33を介
して電気的に接続された第2電極32から得られる信号
と第2疑似ランダム信号M2を第2乗算器37で乗算し
て第2乗算値を算出し、第1乗算値の時系列パターンと
第2乗算値の時系列パターン信号とに生じる最大相関値
の時間差から演算部38で溶融金属33のレベル変位や
溶融金属のレベルまでの距離を求めるようにしている。
すなわち溶融金属のレベルの変化を信号の伝送距離の変
化として表し、この伝送距離の変化を信号の遅延時間で
とらえ、この遅延時間を大きく拡大して計測することに
より溶融金属のレベルを精度良く計測するようにしてい
る。
【0013】このマイクロ波距離計7の送信用ケーブル
11は送信用接続部12により2重被覆光ファイバ2の
保護管22の後端部に接続され、受信用ケーブル13は
受信用接続部14により2重被覆光ファイバ2の保護管
22の前端部に接続されるようになっている。送信用接
続部12は、図4の断面図に示すように、2重被覆光フ
ァイバ2の断熱材23を除いた保護管22の露出部22
aと、高周波ノイズ源から放射温度計6を保護するため
の絶縁チューブ15と、送信用ケーブル11の先端に取
付けられ、送信用ケーブル11と保護管22を接続する
接続端子16を有する。受信用接続部14は、図5の平
面図に示すように、受信用ケーブル13に取り付けら
れ、2重被覆光ファイバ2の先端部の保護管22を挟み
込み、ばね17により一定の力で把持する把持器18を
有する。
【0014】信号処理部8はピークホ−ルド回路81と
長さ補正手段82と表示手段83を有する。ピークホ−
ルド回路81は放射温度計6の温度出力をサンプリング
してピーク値を検出し一定時間保持する。長さ補正手段
82は光ファイバ21の消耗長さによる光ファイバ21
の伝送損失の変化による温度測定値の影響を補正するも
のであり、光ファイバ21の単位長さ当りの伝送損失α
(℃/m)があらかじめ格納されている。表示手段83
は光ファイバ21の伝送損失の変化を補正した温度測定
値を表示する。
【0015】上記のように構成された温度測定装置1で
溶鋼10の温度を計測するにあたっては、供給ドラム3
に巻回した2重被覆光ファイバ2の長さを測定して、校
正時の長さL0を信号処理部8の長さ補正手段82に格
納しておく。そして2重被覆光ファイバ2を光ファイバ
搬送手段4で送り出しながら2重被覆光ファイバ2の先
端部を溶鋼10中に挿入する。通常の光ファイバを溶鋼
10中に挿入しようとすると、先端部を溶鋼10に近づ
けただけで光ファイバの被覆層が燃え出し、光ファイバ
自体が溶鋼10に入るときに折れてしまうが、2重被覆
光ファイバ2は光ファイバ21をステンレス管からなる
保護管22と断熱材23で被覆しているから、2重被覆
光ファイバ2の先端部が溶鋼10に入るときに断熱材2
3が熱分解するための気化熱を必要とし、断熱材23が
なくなるまでに一定の時間がかかり、保護管22に損傷
を与えずに溶鋼10中に安定して挿入することができ
る。このようにして2重被覆光ファイバ2の先端部を例
えば1500℃以上の温度を有する溶鋼10に挿入する
と、2重被覆光ファイバ2の先端部の温度は急激に上昇
し、保護管22は融点が1400〜1430℃程度のス
テンレス管で形成されているから、1500℃以上の温
度を有する溶鋼10中で溶け始めて、光ファイバ21を
先端から徐々に露出する。この露出した光ファイバ21
の先端部からは直ちに溶鋼10の温度に依存した光を入
射する。この光は2重被覆光ファイバ2を通って放射温
度計6に送られ、電気信号に変換されて温度に換算され
信号処理部8に送る。
【0016】また、露出した光ファイバ21の先端部を
溶鋼10中に長時間挿入しておくと、光ファイバ21の
被覆層が高温によりガス化し、光ファイバ21を先端か
ら徐々に溶かして消耗する。そこで溶鋼10の温度をあ
らかじめ定めた一定時間、例えば1秒〜2秒間計測した
後、直ちに光ファイバ搬送手段4を逆転して2重被覆光
ファイバ2の先端部を溶鋼10中から引き上げ、光ファ
イバ21の消耗量を低減する。この引き上げた2重被覆
光ファイバ2の先端部は、図6に示すように、断熱材2
3は先端から焼損してほぼ均一に外径が増加する先細形
状になり、保護管22がむき出しの状態になる。また、
保護管22の先端部には溶鋼10が付着して凝固し溶鋼
の球19を形成している。したがって繰り返して溶鋼1
0の温度を計測するときに2重被覆光ファイバ2の先端
部を溶鋼10に安定して挿入することができる。
【0017】このように2重被覆光ファイバ2を使用し
て溶鋼10の温度を繰り返して計測していると、2重被
覆光ファイバ2の先端部が消耗し、光を伝送する光ファ
イバ21の長さが変化する。そこで溶鋼10の温度を繰
り返して計測するときに、溶鋼から引き上げてむき出し
となり、先端に溶鋼の球19を有する保護管22を受信
用接続部14で挟み込み、マイクロ波距離計7で光ファ
イバ21の現在の長さLを測定する。この光ファイバ2
1の現在の長さLを測定するときに、保護管22に高周
波信号を乗せる必要があるが、放射温度計6に接続され
た温度計測のための伝送媒体は光ファイバ21であり、
かつ、光ファイバ21の表面にUV架橋プラスチックを
コ−ティングしてあるため、高周波信号によるノイズ等
の対策は全く不要であり、放射温度計6に影響を与えな
いですむ。このマイクロ波距離計7で測定した光ファイ
バ21の現在の長さLを信号処理部8の長さ補正手段8
2に送り記憶させる。
【0018】その後、受信用接続部2を保護管22から
取り外して、2重被覆光ファイバ2を光ファイバ搬送手
段4で送り出しながら2重被覆光ファイバ2の先端部を
溶鋼10中に挿入して溶鋼10の温度を計測する。この
ように光ファイバ21で溶鋼10の温度をあらかじめ定
めた一定時間、例えば1秒〜2秒間計測しているときに
2重被覆光ファイバ2の先端部が溶損して放射温度計6
で計測している温度が変動する。そこでピークホールド
回路81は放射温度計6から出力される温度信号をサン
プリングしてピーク値を検出し一定時間保持し、このピ
ーク値をそのときの計測温度T0 として長さ補正手段8
2に送る。長さ補正手段82は送られた計測温度T0
今回の計測前に測定した光ファイバ21の現在の長さL
と校正時の長さL0 及び光ファイバ21の単位長さ当り
の伝送損失α(℃/m)により補正して、真の温度T
を、T=T0 −α(L0 −L)で算出する。この算出し
た真の温度Tを表示手段83に送り表示する。
【0019】このようにマイクロ波距離計7で直接計測
した光ファイバ21の現在の長さLにより光ファイバ2
1の消耗長さを求め、測定した計測温度T0 を光ファイ
バ21の消耗長さに応じて補正するから、溶鋼10の真
の温度Tを精度良く検出することができる。
【0020】上記実施例は、マイクロ波距離計7で光フ
ァイバ21の現在の長さLを測定するときに、受信用接
続部14を人手により保護管22に着脱する場合につい
て説明したが、この作業を自動化しても良い。
【0021】また、上記実施例は2重被覆光ファイバ2
を使用して溶鋼10の温度を計測する場合について説明
したが、図7に示すように、断熱材23の外面をステン
レス管からなる保護管24で被覆し、保護管24の外面
を例えばポリエチレン等の合成樹脂又はガラス繊維等か
らなる断熱材25で被覆した2重保護管被覆光ファイバ
2aを使用しても良い。この場合、内側の保護管22と
外側の保護管24は断熱材23で絶縁されているから、
図8に示すように、2重保護管被覆光ファイバ2aの放
射温度計6側に送信用接続部12と受信用接続部14を
設け、送信用接続部12を例えば内側の保護管22に圧
着又は溶接により接続し、受信用接続部14を外側の保
護管24に圧着又は溶接により接続することができる。
したがってマイクロ波距離計7で光ファイバ21の現在
の長さLを測定するときに受信用接続部14を着脱する
必要がなく、光ファイバ21の現在の長さLを簡単に測
定することができる。この場合、溶鋼10から引き上げ
た2重保護管被覆光ファイバ2aの先端部に付着した溶
鋼の球19により内側の保護管22と外側の保護管24
が短絡しているから、マイクロ波距離計7で測定した長
さLは光ファイバの実際の長さの2倍になる。そこで、
長さ補正手段82はマイクロ波距離計7で測定した長さ
Lを1/2にして、計測温度T0 を補正して真の温度T
を得る。
【0022】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、光ファ
イバを被覆した金属保護管の長さをマイクロ波距離計で
測定するから、光ファイバの温度測定時の長さを精度良
く測定することができる。
【0023】また、マイクロ波距離計で光ファイバの現
在の長さを測定してから2重被覆光ファイバの先端部を
溶鋼中に挿入して溶鋼等の温度を計測し、この計測した
温度を計測前に測定した光ファイバの現在の長さと校正
時の初期長さ及び光ファイバの単位長さ当りの伝送損失
により補正するから、溶鋼等の真の温度を精度良く検出
することができる。
【0024】さらに、光ファイバの現在の長さを精度良
く測定することができるから、2重被覆光ファイバを測
定装置から脱着する場合においても、現在の長さを記録
管理して再入力する必要がなく、測定装置の管理負荷を
軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す構成図である。
【図2】2重被覆光ファイバの構成を示す断面図であ
る。
【図3】マイクロ波距離計の動作原理を示す説明図であ
る。
【図4】送信用接続部の構成を示す断面図である。
【図5】受信用接続部の構成を示す平面図である。
【図6】2重被覆光ファイバと受信用接続部の接続状態
を示す断面図である。
【図7】2重保護管被覆光ファイバの構成を示す断面図
である。
【図8】2重保護管被覆光ファイバを使用した実施例を
示す構成図である。
【符号の説明】
1 温度測定装置 2 2重被覆光ファイバ 2a 2重保護管被覆光ファイバ 3 供給ドラム 4 光ファイバ搬送手段 5 ガイド管 6 放射温度計 7 マイクロ波距離計 8 信号処理部 21 光ファイバ 22,24 保護管 23,25 断熱材 81 ピークホ−ルド回路 82 長さ補正手段 83 表示手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバを被覆した金属保護管の外表
    面を断熱材で被覆した2重被覆光ファイバの先端部を測
    温部とした消耗型光ファイバ温度測定装置であって、 光ファイバを被覆した金属保護管の現在長をマイクロ波
    距離計で測定し、測定した現在長から光ファイバの消耗
    長を算出し、算出した光ファイバの消耗長と光ファイバ
    の単位長さ当りの伝送損失により測温値の補正を行うこ
    とを特徴とする消耗型光ファイバ温度測定装置。
  2. 【請求項2】 光ファイバを被覆した金属保護管の外表
    面を断熱材で被覆し、断熱材の外表面を第2の金属保護
    管で被覆し、第2の金属保護管の外表面を第2の断熱材
    で被覆した2重保護管被覆光ファイバの先端部を測温部
    とした消耗型光ファイバ温度測定装置であって、 光ファイバを被覆した金属保護管の現在長をマイクロ波
    距離計で測定し、測定した現在長から光ファイバの消耗
    長を算出し、算出した光ファイバの消耗長と光ファイバ
    の単位長さ当りの伝送損失により測温値の補正を行うこ
    とを特徴とする消耗型光ファイバ温度測定装置。
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