JP2000121411A - 水位計測方法、および、水位計測設備 - Google Patents

水位計測方法、および、水位計測設備

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JP2000121411A
JP2000121411A JP29562898A JP29562898A JP2000121411A JP 2000121411 A JP2000121411 A JP 2000121411A JP 29562898 A JP29562898 A JP 29562898A JP 29562898 A JP29562898 A JP 29562898A JP 2000121411 A JP2000121411 A JP 2000121411A
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water
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Yoichi Takagi
陽市 高木
Takumi Ebisawa
匠 海老沢
Hiroyuki Koami
裕之 小網
Toru Shikada
徹 鹿田
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Hitachi Information and Control Systems Inc
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Hitachi Ltd
Hitachi Process Computer Engineering Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 TVカメラによって撮像した量水用標示部材
の画像信号を画像処理して水位を算出する方式の水位計
測技術において、上記量水用標示部材にゴミ等の異物が
付着したとき誤報を発しないようにする。 【解決手段】 ボックスKで取り込んだ画像についてボ
ックスLで水面位置の算出演算を行なうに当たり、ボッ
クスNで水面位置を決定するに先立って、ボックスMで
異物(ゴミ)付着の有無をチェックし、異物付着と判定
されたらボックスRで異物付着のアラームを発し、また
は異物付着の旨を表示(計測値にフラグを付する等)す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自然流水の水位を
計測する場合、量水標に異物が付着したことを自動的に
検知し得る水位計測方法、および、同じく水位計測設備
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】遠隔地において自動的に水位を計測し監
視する技術として、TVカメラを用いて撮像した画像信
号を画像処理装置で演算処理して水位信号を得る技術が
公知である。
【0003】図19は、TVカメラ画像を演算処理する
方式の公知技術を示し、河川に設置された量水用標示部
材と、該量水用標示部材を撮像するTVカメラと、画像
処理装置とを描いた模式的な系統図である。河川7の水
面を貫いて設置された垂直量水標5および/または傾斜
板6から成る量水用の標示部材を、岸の上からTVカメ
ラ2で撮像し、その画像信号を画像処理装置1(詳細は
図20を参照して後述)によって水位信号とし、データ
処理装置3を介して画像記録装置26により記録29
し、もしくは上記水位信号を有線もしくは無線で送信す
るようになっている。図20は、前掲の図19に示した
画像処理装置1の詳細を示すブロック図、並びに、該画
像処理装置とTVカメラとの接続,画像出力装置との接
続,および出力装置との接続を表した系統図である。こ
のようにして、TVカメラ2の画像信号を入力された画
像処理装置1は、水位信号を出力装置14に向けて出力
する。これらの従来技術は、例えば特開平7−3330
39号公報、特開平8−14992号公報、および特開
平8−145765号公報に開示されているので、詳細
を省略する。処理手順を記述したプログラムをメモリ9
にローディングし、CPU8で実行させて、画像処理プ
ロセッサ11に画像処理を命令する。算出された水位信
号は記録することもでき、有線もしくは無線で送信する
こともできる。
【0004】図21は、前掲の図19に示した画像処理
装置1が取り込んだ、垂直量水標5および傾斜板6の画
像の1例を示す図である。図示の20は、垂直量水標5
の反射像、15は水面境界部である。このようにして垂
直量水標5を見たとき、水中に位置している部分が水面
で屈折した像も見えるはずなのであるが、水上に位置し
ている部分の反射像20と重なるので判別しにくい。そ
こで、図示した傾斜板6が用いられる。この傾斜板6
は、長手方向の平行2辺16,16′を有しており、T
Vカメラから見たとき、上記平行2辺の片方と水面との
為す角が鋭角に、該平行2辺の他方と水面との為す角は
鈍角になっている。このように傾けると、反射像19と
屈折像18とは部分的に重なるが、それぞれの大半を認
識することができる。15は水面境界線である。17,
17′は、平行2辺16,16′が水面と交差する点で
ある。図22は、前掲の図21に示した量水用標示部材
の変形例を示し、傾斜板に目盛を付して、垂直量水標5
を省略した例である。符号21で示したのは第1の基準
点、同22は第2の基準点である。両者の標高差をHと
すると、距離交換係数εは、 ε=H/g となる。ただし、gは画素数である。図23は、水位計
測処理手順の内で、オフラインに実行させる処理手順を
示すフロー図である。ボックスAで、TVカメラ2が出
力した画像信号を操作用モニタに表示し、ボックスB
で、第1の基準点21を画像上で指定し、ボックスC
で、第2の基準点22を画像上で指定し、ボックスD
で、上記双方の基準点間の実距離を入力し、ボックスE
で、前述した距離変換係数εを算出して記憶媒体23に
記憶させ、ボックスFで、第1の基準点21の標高値を
入力し、ボックスGで、基準点に関する情報を記憶媒体
23に記憶させる。本図23に示した処理は、システム
を立ち上げるときに1回だけ実行すれば良い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上に図19ないし図
23を参照して説明した公知の水位計測技術によると、
精密機器を河川7から離間させて岸に配置するので、急
激な増水があっても精密機器が水没する虞れが無いの
で、保守管理が容易であり、計測作業員の人身事故を発
生する危険性がほとんど無いという長所を有している。
しかし乍ら、河川などのような自然環境の中に在る水面
にはゴミなどの浮遊物が有るので、量水用の標示部材に
異物が付着して水位計測を狂わされる虞れが有る。ま
た、小動物によってTVカメラの画像を狂わされる虞れ
も無しとしない。本発明は上述の事情に鑑みて為された
ものであって、異物の付着によって誤報を発生する虞れ
の無い水位計測技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに創作した本発明の基本的な原理を、その1実施形態
に対応する図1を参照して略述すると次のとおりであ
る。TVカメラによって撮像した量水用標示部材の画像
信号を画像処理して水位を算出する方式の水位計測技術
において、上記量水用標示部材にゴミ等の異物が付着し
たとき誤報を発しないようにするため、ボックスKで取
り込んだ画像についてボックスLで水面位置の算出演算
を行なうに当たり、ボックスNで水面位置を決定するに
先立って、ボックスMで異物(ゴミ)付着の有無をチェ
ックし、異物付着と判定されたらボックスRで異物付着
のアラームを発し、または異物付着の旨を表示(計測値
にフラグを付する等)する。
【0007】上述の原理に基づいて請求項1に係る発明
方法の構成は、水面を貫いて固定的に設置された量水用
の標示部材と、上記量水標を撮像するTVカメラと、上
記TVカメラによる画像信号を画像処理して水位信号を
出力する画像処理装置とを使用して水位を計測する方法
において、前記の画像処理装置に取り込んだ画像信号に
基づいて水面位置を算出する演算を開始した後、水面位
置を決定して水位信号を出力するまでの間に、「前記標
示部材が水面上に突出している部分を直視して得られた
画像の輪郭線」と、「前記標示部材が水面下に位置して
いる部分を、水を透して見た屈折像の輪郭線」もしくは
「前記標示部材が水面上に突出している部分の、水面に
よる反射像の輪郭線」との交点に相当する変曲点付近の
画像信号を画像処理装置によって解析し、前記標示部材
が水面と交っている箇所の映像信号の特性に基づいて、
異物が付着しているか否かを判定することを特徴とす
る。以上に説明した請求項1の発明方法によると、標示
部材の直視画像における辺と、標示部材の反射像におけ
る辺との交点に相当する変曲点付近の画像を解析するこ
とにより、もしくは、標示部材の直視画像における辺
と、標示部材の屈折像における辺との交点に相当する変
曲点付近の画像を解析することによって、該標示部材の
水面境界部付近に異物が付着しているか否かを自動的に
検知することができる。
【0008】請求項2に係る発明方法の構成は、前記請
求項1の発明方法の構成要件に加えて、前記量水用標示
部材として、長手方向の平行2辺を有する直尺状の部材
を用いるとともに、TVカメラの位置から見たとき該平
行2辺の片方と水面とが鋭角をなし、該平行2辺の他方
と水面とが鋭角をなすように前記標示部材を傾斜させて
設置し、画像処理装置に取り込んだ画像信号を2値化し
て、前記の傾斜した標示部材の直視像の平行な辺と、反
射像の平行2辺の少なくとも1辺または屈折像の平行2
辺の少なくとも1辺とを求め、前記標示部材の平行2辺
の内の片方の辺が水面と交じっている箇所に異物が付着
しているか否か、および、上記平行2辺の内の他方の辺
が水面と交っている箇所に異物が付着しているか否かを
個別に判定し、異物付着の有無を判定した2箇所の内の
何れにも異物が付着していないと判定されたときは通常
の手順に従って水面位置を算定し、異物付着の有無を判
定した2箇所の内のいずれか1箇所のみに異物が付着し
ていて他の1箇所には異物が付着していないと判定され
たときは、異物が付着していない側において標示部材の
辺が水面と交っている部分付近の画像に基づいて水面位
置を算出し、異物付着の有無を判定した2箇所の両方に
異物が付着していると判定されたときは、予め定められ
たプログラムに従って異常発生時の対処を行なうことを
特徴とする。以上に説明した請求項2の発明方法による
と、量水標示部材を傾斜させることによって、TVカメ
ラから見た水面反射像と水面屈折像との重なりをずらす
ことができる。これにより、直視像と反射像との変曲点
を用いた異物検出と、直視像と屈折像との変曲点を用い
た異物検出との両方が可能になり、異物検知の感度およ
び信頼性が高くなる。
【0009】請求項3に係る発明方法の構成は、前記請
求項2の発明方法の構成要件に加えて、前記量水用標示
部材の平行2辺の内、水面に対して鋭角をなしている辺
の上に、相互に識別し得ることを限度として接近せしめ
た3点を設定し、上記の3点相互の間の距離をほぼ一定
に保ちつつ、該3点を上記の辺に沿って移動させて反射
像に接近させ、量水用標示部材の直視像の端に達したな
らば反射像の辺の上に乗り移って直視像から離間する方
向に移動させ、もしくは、上記の反対の方向に3点を移
動させて、前記の3点が1直線上に並ばなくなった箇所
を変曲点と推定し、上記のようにして推定する変曲点を
明確に算定し得た場合は該変曲点付近に異物が付着して
いないと判定することを特徴とする。以上に説明した請
求項3の発明方法によると、3点を移動させて、1直線
上に位置しているときは直視像の辺上、もしくは反射像
の辺上に在ることが高い確度で推定されるとともとに、
1直線上に並ばなくなった場合は変曲点に到達したもの
と高い確度で推定され、この変曲点に基づいて水位を算
定することも可能である。そして、変曲点が明確に現れ
ないときは、異物が付着しているものと高い確度で判定
することができる。
【0010】請求項4に係る発明方法の構成は、前記請
求項2の発明方法の構成要件に加えて、前記量水用標示
部材の平行2辺の内、水面に対して鈍角をなしている辺
の上に、相互に識別し得ることを限度として接近せしめ
た3点を設定し、上記の3点相互の間の距離をほぼ一定
に保ちつつ、該3点を上記の辺に沿って移動させて屈折
像に接近させ、量水用標示部材の直視像の端に達したな
らば屈折像の辺の上に乗り移って直視像から離間する方
向に移動させ、もしくは、上記と反対の方向に3点を移
動させて、前記の3点が1直線上に並ばなくなった箇所
を変曲点と推定し、上記のようにして推定する変曲点を
明確に算定し得た場合は該変曲点付近に異物が付着して
いないと判定することを特徴とする。以上に説明した請
求項4の発明方法によると、3点を移動させて、1直線
上に位置しているときは直視像の辺上、もしくは屈折像
の辺上に在ることが高い確度で推定されるとともに、1
直線上に並ばなくなった場合は変曲点に到達したものと
高い確度で推定され、この変曲点に基づいて水位を算定
することも可能である。そして、変曲点が明確に現れな
いときは、異物が付着しているものと高い確度で判定す
ることができる。
【0011】請求項5に係る発明方法は、前記請求項3
もしくは請求項4の構成要件に加えて、前記の標示部材
に異物が付着していない状態において、予めTVカメラ
によって該標示部材付近を撮像し、直視像と反射像との
境界部付近、もしくは直視像と屈折像との境界部付近の
画像信号を解析して画像色調を算出するとともに、上記
境界部付近に発生する波特有の色調と、その時間的変化
の状態を記録しておき、水位を計測してるとき前記の変
曲点が明確に現れなくても、標示部材の直視像と反射像
との境界部付近、もしくは標示部材の直視像と屈折像と
の境界部付近に、波特有の色調と時間的変化とが認めら
れた場合は、前記の変曲点がやや不鮮明であっても、前
記の量水用標示部材に異物が付着していないと判定する
ことを特徴とする。以上に説明した請求項5の発明方法
によると、流水の水位を計測する場合において、該流水
の流速が上昇して標示部材の水際が波立ったり飛沫を生
じたりしても、この波の外観的な特性を「色調、およ
び、その時間的変化」として捉えて記録しておくことに
より、この記録と対比して「波と異物との混同」を有効
に防止することができる。
【0012】請求項6に係る発明方法の構成は、前記請
求項1の発明方法の構成要件に加えて、前記の標示部材
に異物が付着していない状態において、予めTVカメラ
によって該標示部材の水面付近を撮像し、上記水面付近
の画像信号を分光して光の3原色であるr(赤),g
(緑),b(青)の成分比を算出し、直交3軸r,g,
bの座標系を想定して、その上に前記の手順で得られた
3原色成分比を表す点を求めるとともに、該点の付近に
許容偏差を表す立体的区域を設定しておき、水位計測に
際して得られた標示部材の水面付近の画像信号を分光
し、3原色比を算出して、この3原色比データを前記
r,g,b座標空間上にプロットして、このプロットし
た点が前記許容偏差を表す立体区域内に在れば前記標示
部材に異物が付着していないと判定することを特徴とす
る。以上に説明した請求項6の発明方法によると、量水
標の水際付近の画像の特性について、異物が付着してい
ないときの状態を色彩光学的に正確に解析して記録して
おき、水位計測に際して得られた量水標の水際付近の画
像の特性を記録値(異物付着無し)と比較することによ
り、計測者の思考的判断を必要としないで、異物付着の
有無を判定することができる。
【0013】請求項7に係る発明方法の構成は、前記請
求項1ないし請求項6の内の何れか一つの発明方法の構
成要件に加えて、水位を計測する演算によって、量水用
標示部材に異物が付着していると判定された場合には、
計測結果としての水位算出値を出力することなく、量水
用標示部材に異物が付着していることを告げるアラーム
を発せしめることを特徴とする。以上に説明した請求項
7の発明方法によると、量水用の標示部材に異物が付着
した場合、請求項1ないし請求項6の内の何れか一つの
発明方法によって異物の付着を検知したとき、水位算出
値の出力を停止させるので、異物付着に因る誤った計測
値を記録し、もしくは送信する虞れが無い。その上、計
測者は遠隔地に居ても、アラームによって異物付着を知
り、メンティナンス対処することが可能である。
【0014】請求項8に係る発明方法の構成は、前記請
求項1もしくは請求項3の発明方法の構成要件に加え
て、前記の量水用標示部材の水面付近に、実験的に異物
を付着させた状態をTVカメラで撮像するとともに、そ
の時の実際の水位を作業員によって実測し、上記のTV
カメラ撮像で得られた画像信号を処理して得られた変曲
点の不明確な画像の、変曲点以外の画像情報を実測水位
に対比させて記録しておき、TVカメラによる画像式水
位計測を行なったときに変曲点が不明確な画像が得られ
た場合、変曲点以外の画像情報を収録し、記録してあっ
た変曲点以外の画像情報と、計測操作で得られた画像情
報とを比較して水位を推定することを特徴とする。以上
に説明した請求項8の発明方法によると、量水標の直視
像と、反射像もしくは屈折像との関係を、実測水位に対
比させて記録しておくことによって、変曲点に関するデ
ータが不鮮明であっても、計測操作で得られた画像情報
を記録データと比較することによって水位近似値の推定
が可能となる。異物が付着していなくても変曲点が不鮮
明になる場合も有るので、本請求項による近似水位推定
の実用的価値は大きい。
【0015】請求項9に係る発明方法の構成は、前記請
求項1ないし請求項6の何れかの発明方法の構成要件に
加えて、水位を計測する演算によって量水標示部材に異
物が付着していると判定された場合には、水位算出値に
フラグを付して出力せしめることを特徴とする。以上に
説明した請求項9の発明方法によると、量水用標示部材
に異物が付着して計測誤差が大きくなった場合にも計測
を中断することなく、連続的もしくは間欠的に水位計測
を続行するので、水位の監視を行なう場合に好適であ
る。その上、誤差の大きい計測値(異物付着時)の水位
算出値にフラグが付されるので、水位監視者は、その計
測値に異物付着誤差が含まれていることを承知して水位
計測値を見るとともに、異物を除去するための手配をす
ることもできる。
【0016】請求項10に係る発明装置の構成は、水面
を貫通せしめて固定的に設置された量水用の標示部材
と、上記量水用の標示部材の直視像、並びに該標示部材
の水面による反射像および/または水面を通った屈折像
を撮像するTVカメラと、上記TVカメラが出力した画
像信号を処理して水位信号を算出する画像処理装置とを
具備している水位計測設備において、前記量水用の標示
部材は、TVカメラから見たとき水面と斜交している平
行な2辺を有しており、かつ、前記の画像処理装置は、
量水表示部材が水面上に位置している部分の、前記平行
2辺の少なくとも何れか一方を認識する機能と、量水標
示部材が水面上に位置している部分の辺の、水面による
反射像を認識する機能、および/または、水中に位置し
ている部分の辺の、水面による屈折像を認識する機能
と、前記の辺の直視像と反射像との接点に相当する変曲
点、および/または、前記の辺の直視像と屈折像との接
点に相当する変曲点を算出する機能と、上記変曲点を、
標示部材に標示されている水位目盛と対比して水位を算
出する機能とを具備していることを特徴とする。以上に
説明した請求項10の発明によると、水面に斜交してい
る標示部材の直視像と反射像とが接する箇所の変曲点、
および該標示部材の直視像と屈折像とが接する箇所の変
曲点を画像処理手段によって算定する機能を有している
ので、請求項1の水位計測方法を実施するに好適であ
り、該水位計測方法を容易に実施して、その効果を充分
に発揮せしめることができる。
【0017】請求項11に係る発明装置の構成は、前記
請求項10の発明装置の構成要件に加えて、前記の画像
処理装置が、量水用の標示部材の輪郭形状を認識する機
能と併せて、標示部材およびその周辺について画像濃度
を算出する手段、および/または、該標示部材およびそ
の周辺について色調を認識するとともに、その色調を解
析して、色の3原色である赤・青・緑に分光してこれら
3原色の光相互の強度の比率を算出する手段を有してい
ることを特徴とする。以上に説明した請求項11の発明
装置によると、量水用の標示部材の直視像、並びに、該
標示部材の反射像もしくは屈折像について、その輪郭形
状を認識して変曲点を算出するだけでなく、該変曲点近
傍の画像濃度、および/または色調を認識することがで
きるので、異物付着の有無を判定するための有効な参照
データを得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図3は、本発明の1実施形態にお
ける映像を示す模式図であって、画像を7つの区域に区
分してあり、傾斜板を垂直な壁面に密着せしめて水面付
近に設置した状態を描いてある。a1は、傾斜板が水面
上に位置している部分の直視像の領域。a2は、上記傾
斜板が水面上に位置している部分の反射像の領域。a3
は同じく水面下に位置している部分の屈折像の領域。a
4は、上記反射像と屈折像とが重なっている領域。a5
は壁面の領域。a6は水面の領域、a7、毛細管現象に
よって壁が濡れている領域である。図4は、本発明の1
実施形態における映像を示す模式図であって、傾斜板を
岸壁から距離dの位置に設置した状態を描くとともに、
画像を6つの区域に区分して表してある。a1ないしa
6は、それぞれ前掲の図3におけると同様の領域を示し
ている。図5は、前掲の図3に示した映像から濃度サン
プルを採取する方法を説明するために示したものであっ
て、図3における7つの領域のそれぞれについて濃度サ
ンプル採取エリアを付記した図である。映像領域a1〜
a7のそれぞれに対応せしめて、濃度サンプル採取領域
g1〜g7が設けられている。H0は第1の基準点(従
来技術を描いた図21,図22参照)の世界座標系の基
準高さであって、事前の教示処理により記憶媒体に記録
しておく。h0は画像原点からの第1の基準点の距離で
ある。
【0019】次に、画像処理による水位計測の手順につ
いて説明する。図1は、本発明に係る水位計測方法の1
実施形態におけるオンライン処理を示すフロー図であ
る。ボックスKで、TVカメラの画像信号を取り込み、
ボックスLで、水面位置算定のための演算を開始し、ボ
ックスMで、傾斜板に異物が付着しているか否かをチェ
ック(詳細は図2を参照して後述)し、異物が付着して
いればボックスRに進んでアラームを発し、異物が付着
していなければボックスNに進んで水面位置の計測値を
決定し、ボックスPで、前掲の図5に示したg1〜g7
の領域から画像濃度サンプルを採取して、記憶媒体23
に記録し、最後に計測結果を記憶し、もしくは送信す
る。
【0020】図2は、前掲の図1に示したボックスMに
おいて異物の付着有無をチェックする操作手順を示すフ
ロー図である。本図2に記載されているC点およびD点
は、具体的には前掲の図3〜図5に示したC点およびD
点であって、C点は、傾斜板6の辺と反射像19の辺と
の接点に相当する変曲点、D点は、傾斜板6の辺と屈折
像18の辺との接点に相当する変曲点である。まず、C
点を使用し計測したか、D点を使用して計測したかによ
って分岐する(ボックスM100)。C点を使用した場
合は、ボックスM200で異物付着の有無を検査する。
異物付着有無の判定方法として、基本的には、変曲点C
が鮮明かつ安定して算定された場合は異物付着無しと
し、変曲点Cが不鮮明および/または不安定であれば異
物付着有りと判定する。しかし、水面が波立っている場
合などは上記の判定だけでは充分でないので応用操作
(詳細後述)を併用して、画像濃度,色調,および時間
的変化を参照して異物付着の有無を判定する。D点を使
用した場合は、ボックスM400で、前記と同様にして
異物付着の有無を検査する。
【0021】図6は、前掲の図1に示したボックスLで
行なわれる水面位置の計測演算の詳細を示すフロー図で
ある。まずボックスL100で、入力画像を2値化処理
して傾斜板6(図3〜図5)を抽出し、ボックスL20
0で上記傾斜板が抽出できたか否かを判定し、抽出でき
たときはL300に、抽出できなかったときはL700
に進む。
【0022】ボックスL300に示した変曲点Cを求め
る手順は図7を参照して後述し、ボックスL500に示
した変曲点Dを求める手順は図8を参照して後述する。
図7は、傾斜板6の平行2辺のうち、TVカメラから見
たとき水面に対して鋭角θ1をなす辺BC上にとった3
点を移動させて変曲点Cを求める手順を説明するための
模式図である。点Bの座標を(xb,yb)とする。画
像処理でBC,CEの位置と傾きとが得られるので、辺
BCに沿って3点(p1,p,p2)をとる。これらの
点は、明確に識別できる範囲内でなるべく相互に接近さ
せて設定する(距離が大きいと変曲点を算定する精度が
低下する)。上記3点相互の間隔をほぼ一定に保ちつ
つ、該3点を辺BCに沿わせて反射像19に接近させ、
直視像の辺の端に到達したら反射像19の辺に乗り移ら
せる。上述のように操作して、該3点が1直線上に位置
しなくなったとき、点pの位置が変曲点Cである。上記
変曲点Cの付近に異物(ゴミなど)が付着していなけれ
ば、(Δyが極めて小さいものとして)前記3点が、1
直線上に並ばなくなったときの点pの位置が水面を意味
し、これによって水位を求めることができる。また、こ
の点pが表す変曲点Cが鮮明に得られたときは、異物が
付着していないものと推定し得る。異物が付着している
と上記の変曲点Cが鮮明に現れないので、変曲点Cが不
鮮明であるときは異物が付着したものと推定し得る。図
8は、傾斜板の平行2辺のうち、TVカメラから見たと
き水面に対して、鈍角θ3をなす辺AD上にとった3点
を移動させて変曲点Dを求める手順を説明するための模
式図である。本図8のようにしても、前掲の図7におけ
ると同様にして変曲点Dを求めて、水面位置、および/
または異物付着の有無を知ることができる。前掲の図7
および図8においては、直視像の辺の上に3点をとって
下方へ移動させた。この反対方向に移動させることは困
難であるが不可能ではない。
【0023】(図6参照)変曲点C,Dが正常に求めら
れない場合は、ボックスL700に進んでヒストグラム
処理によって変曲点を求めることができる。図9は、前
掲の図6にボックスL700で示したヒストグラム処理
の詳細を示すフロー図である。本図9に示すように、ボ
ックスL700−10で傾斜板の右側の辺BCを使用
し、ヒストグラムにて変曲点Cを求め、それが成功しな
ければボックスL700−30に進んで左側の辺ADを
使用し、ヒストグラムにて変曲点Dを求める(変曲点D
が得られれば、これに基づいて変曲点Cを算出すること
に別段の困難は無い)。左辺による変曲点検出も成功し
なければボックスL700−50に進み、両辺を使用し
てヒストグラムにより変曲点を求める。図10は、傾斜
板の直視像の右辺を使用し、ヒストグラムによって変曲
点を求める手順の模式図である。この場合は、図6のL
700に記載したエリアΩ部として、本図10に示した
エリアΩ1を用いる。図11は、傾斜板の直視像の左辺
を使用し、ヒストグラムによって変曲点を求める手順の
模式図である。図12は、傾斜板の直視像の左,右両辺
を使用し、ヒストグラムによって変曲点を求める手順の
模式図である。
【0024】次に、変曲点が正常に検出できなかった場
合、画像信号に現れた異物のチェック方法について説明
する。図13は、傾斜板の直視像の平行2辺のうち、右
側の辺付近の異物検出方法を示す模式図である。符号G
で示したのはゴミである。本例では、ゴミGは変曲点C
を覆っており、変曲点Dには付着していない。C点の周
囲に、エリアS1,S2,S3,S4を設定して画像濃
度および/または色調を検出する。異物(ゴミ)が付着
していないときの各エリアS1〜S4の画像濃度を予め
実験的に算出して記憶しておき、水位計測に際して検出
した画像濃度と比較することによって異物付着の有無を
判定することができる。図14は、傾斜板の直視像の平
行2辺のうち、左側の辺付近の異物検出方法を示す模式
図である。この例では、変曲点Dの周囲にエリアS1〜
S4を設定してある。前述した図13の場合と同様にし
てゴミGの有無を検知することができる。
【0025】次に、色調を解析して異物付着の有無を判
定する方法を説明する。図15は、色調を解析して異物
付着の有無を判定する方法の原理を説明するための3次
元図表である。先に図5に示したように、エリアg1〜
g7を設定し、それぞれのエリアの色調を、次のように
して解析する。予め、実験的に異物が付着していないと
きの色調を記録しておいて、水位計測時に検出した色調
を比色検査することによって異物の有無が判定可能とな
る。前記エリアg1〜g7の内の、任意のi番目のエリ
アをgiとする。エリアgiの画像を、光の3原色r
(赤),b(青),g(緑)に分光して、それぞれの原
色光の強さを算定する。図15は、直交3軸にr,b,
gをとってある。この座標上に、異物付着の無い場合の
点miをとる。この点miは平均値を表しており、その
周囲に許容偏差(δi)を含む立体的な範囲(斑点を付
して示す)31を設定しておく。水位計測時にエリアg
iから得られた光の3原色比の値を、図15の座標上に
とる。例えば点30のように前記の立体的な範囲31か
ら離れていれば、異物が付着しているものと判定する。
異物が付着していない場合、水際に波を生じるため、水
際の画像は静止していない場合が多い。前記の点mi平
均値と述べたのは、この点miは変動するからである。
図16は、エリアg1〜g7におけるr,b,gの平均
値と標準偏差とを格納するテーブルの1例である。波に
よるrbg比の変化は、波の周期に応じて時間的に変化
する。こうした波特有の変化を記録しておいて計測値に
比較すると、異物有無の判定の確度を上昇せしめること
ができる。
【0026】図17は、前掲の図1に示したボックスN
において水面位置を決定する処理の詳細を示すフロー図
である。水位計測値は、H0−(h0−h)ε で表さ
れる。上記の式に用いられている記号の意味は(図22
参照)、 H0:世界座標系の基準高さ h0:第1の基準点の画像原点からの距離(画素数) h :水面位置の画像原点からの距離(画素数) ε :距離変換係数 である。変曲点Cも変曲点Dも求められなかったとき異
常フラグを付してデータ送信(もしくは記録)する。図
18は、前掲の図1に示したボックスPにおいて濃度サ
ンプルを採取・記録する処理のフロー図である。
【0027】
【発明の効果】以上に本発明の実施形態を挙げてその構
成・機能を明らかならしめたように、請求項1の発明方
法によると、標示部材の直視画像における辺と、標示部
材の反射像における辺との交点に相当する変曲点付近の
画像を解析することにより、もしくは、標示部材の直視
画像における辺と、標示部材の屈折像における辺との交
点に相当する変曲点付近の画像を解析することによっ
て、該標示部材の水面境界部付近に異物が付着している
か否かを自動的に検知することができる。
【0028】請求項2の発明方法によると、量水標示部
材を傾斜させることによって、TVカメラから見た水面
反射像と水面屈折像との重なりをずらすことができる。
これにより、直視像と反射像との変曲点を用いた異物検
出と、直視像と屈折像との変曲点を用いた異物検出との
両方が可能となり、異物検知の感度および信頼性が高く
なる。
【0029】請求項3の発明方法によると、3点を移動
させて、1直線上に位置しているときは直視像の辺上、
もしくは反射像の辺上に在ることが高い確度で推定され
るとともに、1直線上に並ばなくなった場合は変曲点に
到達したものと高い確度で推定され、この変曲点に基づ
いて水位を算定することも可能である。そして、変曲点
が明確に現れないときは、異物が付着しているものと高
い確度で判定することができる。
【0030】請求項4の発明方法によると、3点を移動
させて、1直線上に位置しているときは直視像の辺上、
もしくは屈折像の辺上に在ることが高い確度で推定され
るとともに、1直線上に並ばなくなった場合は変曲点に
到達したものと高い確度で推定され、この変曲点に基づ
いて水位を算定することも可能である。そして、変曲点
が明確に現れないときは、異物が付着しているものと高
い確度で判定することができる。
【0031】請求項5の発明方法によると、流水の水位
を計測する場合において、該流水の流速が上昇して標示
部材の水際が波立ったり飛沫を生じたりしても、この波
の外観的な特性を「色調、および、その時間的変化」と
して捉えて記録しておくことにより、この記録と対比し
て「波と異物との混同」を有効に防止することができ
る。
【0032】請求項6の発明方法によると、量水標の水
際付近の画像の特性について、異物が付着していないと
きの状態を色彩光学的に正確に解析して記録しておき、
水位計測に際して得られた量水標の水際付近の画像の特
性を記録値(異物付着無し)と比較することにより、計
測者の思考的判断を必要としないで、異物付着の有無を
判定することができる。
【0033】請求項7の発明方法によると、量水用の標
示部材に異物が付着した場合、請求項1ないし請求項6
の内の何れか一つの発明方法によって異物の付着を検知
したとき、水位算出値の出力を停止させるので、異物付
着に因る誤った計測値を記録し、もしくは送信する虞れ
が無い。その上、計測者は遠隔地に居ても、アラームに
よって異物付着を知り、メンティナンス対処することが
可能である。
【0034】請求項8の発明方法によると、量水標の直
視像と、反射像もしくは屈折像との関係を、実測水位に
対比させて記録しておくことによって、変曲点に関する
データが不鮮明であっても、計測操作で得られた画像情
報を記録データと比較することによって水位近似値の推
定が可能となる。異物が付着していなくても変曲点が不
鮮明になる場合も有るので、本請求項による近似水位推
定の実用的価値は大きい。
【0035】請求項9の発明方法によると、量水用標示
部材に異物が付着して計測誤差が大きくなった場合にも
計測を中断することなく、連続的もしくは間欠的に計測
を続行するので、水位の監視を行なう場合に好適であ
る。その上、誤差の大きい計測値(異物付着時)の水位
算出値にフラグが付されるので、水位監視者は、その計
測値に異物付着誤差が含まれていることを承知して水位
計測値を見るとともに、異物を除去するための手配をす
ることができる。
【0036】請求項10の発明によると、水面に斜交し
ている標示部材の直視像と反射像とが接する箇所の変曲
点、および該標示部材の直視像と屈折像とが接する箇所
の変曲点を画像処理手段によって算定する機能を有して
いるので、請求項1の水位計測方法を実施するに好適で
あり、該水位計測方法を容易に実施して、その効果を充
分に発揮せしめることができる。
【0037】請求項11の発明装置によると、量水用の
標示部材の直視像、並びに、該標示部材の反射像もしく
は屈折像について、その輪郭形状を認識して変曲点を算
出するだけでなく、該変曲点近傍の画像濃度、および/
または色調を認識することができるので、異物付着の有
無を判定するために有効な参照データを得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水位計測方法の1実施形態におけ
るオンライン処理を示すフロー図である。
【図2】前掲の図1に示したボックスMにおいて異物の
付着有無をチェックする操作手順を示すフロー図であ
る。
【図3】本発明の1実施形態における映像を示す模式図
であって、画像を7つの区域に区分してあり、傾斜板を
垂直な壁面に密着せしめて水面付近に設置した状態を描
いてある。
【図4】本発明の1実施形態における映像を示す模式図
であって、傾斜板を岸壁から距離dの位置に設置した状
態を描くとともに、画像を6つの区域に区分して表して
ある。
【図5】前掲の図3に示した映像から濃度サンプルを採
取する方法を説明するための示したものであって、図3
における7つの領域のそれぞれについて濃度サンプル採
取エリアを付記した図である。
【図6】前掲の図1に示したボックスLで行なわれる水
面位置の計測演算の詳細を示すフロー図である。
【図7】傾斜板6の平行2辺のうち、TVカメラから見
たとき水面に対して鋭角θ1をなす辺BC上にとった3
点を移動させて変曲点Cを求める手順を説明するための
模式図である。
【図8】傾斜板の平行2辺のうち、TVカメラから見た
とき水面に対して鈍角θ3をなす辺AD上にとった3点
を移動させて変曲点Dを求める手順を説明するための模
式図である。
【図9】前掲の図6にボックスL700で示したヒスト
グラム処理の詳細を示すフロー図である。
【図10】傾斜板の直視像の右辺を使用し、ヒストグラ
ムによって変曲点を求める手順の模式図である。
【図11】傾斜板の直視像の左辺を使用し、ヒストグラ
ムによって変曲点を求める手順の模式図である。
【図12】傾斜板の直視像の左,右両辺を使用し、ヒス
トグラムによって変曲点を求める手順の模式図である。
【図13】傾斜板の直視像の平行2辺のうち、右側の辺
付近の異物検出方法を示す模式図である。
【図14】傾斜板の直視像の平行2辺のうち、左側の辺
付近の異物検出方法を示す模式図である。
【図15】色調を解析して異物付着の有無を判定する方
法の原理を説明するための3次元図表である。
【図16】エリアg1〜g7におけるr,b,gの平均
値と標準偏差とを格納するテーブルの1例である。
【図17】前掲の図1に示したボックスNにおいて水面
位置を決定する処理の詳細を示すフロー図である。
【図18】前掲の図1に示したボックスPにおいて濃度
サンプルを採取・記録する処理のフロー図である。
【図19】TVカメラ画像を演算処理する方式の公知技
術を示し、河川に設置された量水用標示部材と、該量水
用標示部材を撮像するTVカメラと、画像処理装置とを
描いた模式的な系統図である。
【図20】前掲の図19に示した画像処理装置1の詳細
を示すブロック図、並びに、該画像処理装置をTVカメ
ラとの接続,画像出力装置との接続,および出力装置と
の接続を表した系統図である。
【図21】前掲の図19に示した画像処理装置1が取り
込んだ、垂直量水標5および傾斜板6の画像の1例であ
る。
【図22】前掲の図21に示した量水用標示部材の変形
例を示し、傾斜板に目盛を付して、垂直量水標を省略し
た例である。
【図23】水位計測処理手順の内で、オフラインに実行
させる処理手順を示すフロー図である。
【符号の説明】
1…画像処理装置、2…TVカメラ、3…データ処理装
置、4…ディスプレイ、5…垂直量水標、6…傾斜板、
7…河川、8…CPU、9…主メモリ、10…バス、1
1…画像処理プロセッサ、12…画像メモリ、13…外
部インターフェース、14…出力装置、15…水面境
界、16,16′…傾斜板の辺、17,17′…変曲
点、18…屈折像、19…反射像、20…垂直量水標の
反射像、21…第1の基準点、22…第2の基準点、2
3…記憶媒体、26…画像記録装置、28…画像出力装
置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 海老沢 匠 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 日 立プロセスコンピュータエンジニアリング 株式会社内 (72)発明者 小網 裕之 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 日 立プロセスコンピュータエンジニアリング 株式会社内 (72)発明者 鹿田 徹 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 Fターム(参考) 2F014 FA04 GA01 5B057 AA19 DA02 DA07 DB02 DB06 DC07 DC25

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水面を貫いて固定的に設置された量水用
    の標示部材と、 上記量水標を撮像するTVカメラと、上記TVカメラに
    よる画像信号を画像処理して水位信号を出力する画像処
    理装置とを使用して水位を計測する方法において、 前記の画像処理装置に取り込んだ画像信号に基づいて水
    面位置を算出する演算を開始した後、水面位置を決定し
    て水位信号を出力するまでの間に、 「前記標示部材が水面上に突出している部分を直視して
    得られた画像の輪郭線」と、 「前記標示部材が水面下に位置している部分を、水を透
    して見た屈折像の輪郭線」もしくは「前記標示部材が水
    面上に突出している部分の、水面による反射像の輪郭
    線」との交点に相当する変曲点付近の画像信号を画像処
    理装置によって解析し、 前記標示部材が水面と交っている箇所の映像信号の特性
    に基づいて、異物が付着しているか否かを判定すること
    を特徴とする水位計測方法。
  2. 【請求項2】 前記量水用標示部材として、長手方向の
    平行2辺を有する直尺状の部材を用いるとともに、TV
    カメラの位置から見たとき該平行2辺の片方と水面とが
    鋭角をなし、該平行2辺の他方と水面とが鋭角をなすよ
    うに前記標示部材を傾斜させて設置し、 画像処理装置に取り込んだ画像信号を2値化して、前記
    の傾斜した標示部材の直視像の平行な辺と、反射像の平
    行2辺の少なくとも1辺または屈折像の平行2辺の少な
    くとも1辺とを求め、 前記標示部材の平行2辺の内の片方の辺が水面と交って
    いる箇所に異物が付着しているか否か、および、上記平
    行2辺の内の他方の辺が水面と交っている箇所に異物が
    付着しているか否かを個別に判定し、 異物付着の有無を判定した2箇所の内の何れにも異物が
    付着していないと判定されたときは通常の手順に従って
    水面位置を算出し、 異物付着の有無を判定した2箇所の内のいずれか1箇所
    のみに異物が付着していて他の1箇所には異物が付着し
    ていないと判定されたときは、異物が付着していない側
    において標示部材の辺が水面と交っている部分付近の画
    像に基づいて水面位置を算出し、 異物付着の有無を判定した2箇所の両方に異物が付着し
    ていると判定されたときは、予め定められたプログラム
    に従って異常発生時の対処を行なうことを特徴とする、
    請求項1に記載した水位計測方法。
  3. 【請求項3】 前記量水用標示部材の平行2辺の内、水
    面に対して鋭角をなしている辺の上に、相互に識別し得
    ることを限度として近接せしめた3点を設定し、 上記の3点相互の間の距離をほぼ一定に保ちつつ、該3
    点を上記の辺に沿って移動させて反射像に接近させ、量
    水用標示部材の直視像の端に達したならば反射像の辺の
    上に乗り移って直視像から離間する方向に移動させ、 もしくは、上記と反対の方向に3点を移動させて、 前記の3点が1直線上に並ばなくなった箇所を変曲点と
    推定し、 上記のようにして推定する変曲点を明確に算定し得た場
    合は該変曲点付近に異物が付着していないと判定するこ
    とを特徴とする、請求項2に記載した水位計測方法。
  4. 【請求項4】 前記量水用標示部材の平行2辺の内、水
    面に対して鈍角をなしている辺の上に、相互に識別し得
    ることを限度として近接せしめた3点を設定し、 上記の3点相互の間の距離をほぼ一定に保ちつつ、該3
    点を上記の辺に沿って移動させて屈折像に接近させ、量
    水用標示部材の直視像の端に達したならば屈折像の辺の
    上に乗り移って直視像から離間する方向に移動させ、 もしくは、上記と反対の方向に3点を移動させて、 前記の3点が1直線上に並ばなくなった箇所を変曲点と
    推定し、 上記のようにして推定する変曲点を明確に算定し得た場
    合は該変曲点付近に異物が付着していないと判定するこ
    とを特徴とする、請求項2に記載した水位計測方法。
  5. 【請求項5】 前記の標示部材に異物が付着していない
    状態において、予めTVカメラによって該標示部材付近
    を撮像し、 直視像と反射像との境界部付近、もしくは直視像と屈折
    像との境界部付近の画像信号を解析して画像色調を算出
    するとともに、上記境界部付近に発生する波特有の色調
    と、その時間的変化の状態を記録しておき、 水位を計測しているとき前記の変曲点が明確に現れなく
    ても、標示部材の直視像と反射像との境界部付近、もし
    くは標示部材の直視像と屈折像との境界部付近に、波特
    有の色調と時間的変化とが認められた場合は、前記の変
    曲点がやや不鮮明であっても、前記の量水用標示部材に
    異物が付着していないと判定することを特徴とする、請
    求項3もしくは請求項4に記載した水位計測方法。
  6. 【請求項6】 前記の標示部材に異物が付着していない
    状態において、予めTVカメラによって該標示部材の水
    面付近を撮像し、 上記水面付近の画像信号を分光して光の3原色であるr
    (赤),g(緑),b(青)の成分比を算出し、 直交3軸r,g,bの座標系を想定して、その上に上記
    の手順で得られた3原色成分比を表す点を求めるととも
    に、該点の付近に許容偏差を表す立体的区域を設定して
    おき、 水位計測に際して得られた標示部材の水面付近に画像信
    号を分光し、3原色比を算出して、この3原色比データ
    を前記r,g,b座標空間上にプロットして、このプロ
    ットした点が前記許容偏差を表す立体区域内に在れば前
    記標示部材に異物が付着していないと判定することを特
    徴とする、請求項1に記載した水位計測方法。
  7. 【請求項7】 水位を計測する演算によって、量水用標
    示部材に異物が付着していると判定された場合には、計
    測結果としての水位算出値を出力することなく、量水用
    標示部材に異物が付着していることを告げるアラームを
    発せしめることを特徴とする、請求項1ないし請求項6
    の内の何れか一つに記載した水位計測方法。
  8. 【請求項8】 前記の量水用標示部材の水面付近に、実
    験的に異物を付着された状態をTVカメラで撮像すると
    ともに、その時の実際の水位を作業員によって実測し、 上記のTVカメラ撮像で得られた画像信号を処理して得
    られた変曲点の不明確な画像の、変曲点以外の画像情報
    を実測水位に対比させて記録しておき、 TVカメラによる画像式水位計測を行なったときに変曲
    点が不明確な画像が得られた場合、変曲点以外の画像情
    報を収録し、 記録してあった変曲点以外の画像情報と、計測操作で得
    られた画像情報とを比較して水位を推定することを特徴
    とする、請求項1もしくは請求項3に記載した水位計測
    方法。
  9. 【請求項9】 水位を計測する演算によって、量水用標
    示部材に異物が付着していると判定された場合には、水
    位算出値にフラグを添付して出力せしめることを特徴と
    する、請求項1ないし請求項6の内の何れか一つに記載
    した水位計測方法。
  10. 【請求項10】 水面を貫通せしめて固定的に設置され
    た量水用の標示部材と、 上記量水用の標示部材の直視像、並びに該標示部材の水
    面による反射像および/または水面を通った屈折像を撮
    像するTVカメラと、 上記TVカメラが出力した画像信号を処理して水位信号
    を算出する画像処理装置とを具備している水位計測設備
    において、 前記量水用の標示部材は、TVカメラから見たとき水面
    と斜交している平行な2辺を有しており、 かつ、前記の画像処理装置は、 量水標示部材が水面上に位置している部分の、前記平行
    2辺の少なくとも何れか一方を認識する機能と、 量水標示部材が水面上に位置している部分の辺の、水面
    による反射像を認識する機能、および/または、水中に
    位置している部分の辺の、水面による屈折像を認識する
    機能と、 前記の辺の直視像と反射像との接点に相当する変曲点、
    および/または、前記の辺の直視像と屈折像との接点に
    相当する変曲点を算定する機能と、 上記変曲点を、標示部材に標示されている水位目盛と対
    比して水位を算出する機能とを具備していることを特徴
    とする水位計測設備。
  11. 【請求項11】 前記の画像処理装置が、量水用の標示
    部材の輪郭形状を認識する機能と併せて、 標示部材およびその周辺について画像濃度を算出する手
    段、および/または、該標示部材およびその周辺につい
    て色調を認識するとともに、その色調を解析して、色の
    3原色である赤・青・緑に分光してこれら3原色の光相
    互の強度の比率を算定する手段を有していることを特徴
    とする、請求項10に記載した水位計測設備。
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