JP2000120150A - 雨水貯留浸透構造物 - Google Patents

雨水貯留浸透構造物

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JP2000120150A
JP2000120150A JP10290174A JP29017498A JP2000120150A JP 2000120150 A JP2000120150 A JP 2000120150A JP 10290174 A JP10290174 A JP 10290174A JP 29017498 A JP29017498 A JP 29017498A JP 2000120150 A JP2000120150 A JP 2000120150A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】施工が容易で施工に際して重機等を必要とせ
ず、構造物全体としての耐荷重性に優れ、深さが十分と
れて雨水収容能力が大きい雨水貯留浸透構造物を提供す
ること。雨水貯留浸透構造物において貯留された雨水
は、消火用水、浄化装置を使用して緊急時の飲料水、樹
木の散水等に使用可能でもある。 【解決手段】地面凹部に遮水材層3、前記遮水材層3内
に硬質樹脂発泡体よりなり、内部空間を有する貯水ブロ
ック5を配列、積層して構成される貯水層6、及び蓋体
層7を備えた雨水貯留浸透構造物1とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は雨水を地中に貯留す
る雨水貯留浸透構造物に関するものであり、具体的には
ビル等の建築物、道路、水路、公園、運動場等の公共施
設や工場敷地、さらには各家庭の敷地においても施工可
能な雨水貯留浸透構造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来雨水はその大部分が地中に浸透し、
また地下水となり、降った雨は土中全体に種々の形態で
保水され、樹木等の生育に必要な水を供給し、熱時は土
の表面から蒸発することにより地表の温度を調節し、河
川の水量の調節を行う作用も行われていた。
【0003】ところが近年の急速な土地開発、道路舗装
化の進行に伴って建築物、舗装道路等が増加し、道路、
運動場、工場等において土が露出した土地が減少し、雨
水は地中に浸透することなく排水路を通じて下水路や河
川に放流され、その結果以下のような問題が発生してい
る。 (1)地下水の減少や枯渇、並びにこれに伴って発生す
る地盤沈下。 (2)水分の蒸発に伴う気化熱により地表からの熱の除
去ができなくなるために発生するヒートアイランド現象
の顕著化。 (3)豪雨による雨水が一気に下水路や河川に集中する
結果これらの河川や下水路における氾濫や洪水の発生、
もしくはかかる事態防止のための河川整備、下水路の拡
張等の工事の必要性の発生。
【0004】これらの問題を解決する方法として地面を
掘削して穴を掘り、雨水貯留浸透構造物を設け、この上
に公園や道路を構築し、また建築物を設ける方法が知ら
れている。かかる雨水貯留浸透構造物としては、以下の
2種が公知である。 (イ)遮水材層として鉄筋コンクリート製の槽を形成
し、この槽内に80%程度の空隙を有する1辺が1.2
mにも及ぶコンクリートブロックを積み重ねて収容し、
蓋体層を設けた上でさらに土層を設けて公園等とするコ
ンクリートユニット工法による構造物(日経コンストラ
クション、1998・3・13)。 (ロ)遮水材層として防水シートを使用して槽を形成
し、この槽内に95%程度の空隙を有する上面が360
mm×360mm、底面が270mm×270mm、高
さが260mmの角錐台状のポリプロピレン製籠状中空
ブロックを積み重ねて収容することによって貯水層を形
成し、蓋体層を設けた上でさらに土層を設けるシンシン
ブロック工法(林物産カタログ)。
【発明が解決しようとする課題】しかし、コンクリート
ユニット工法によると、コンクリートブロックが高重量
であるために遮水材層は、その基礎部を高強度の鉄筋コ
ンクリート製とすることが不可欠となり施工に要する期
間も長く必要となる。その結果、全体としての施工費用
が高く、さらに貯水層施工時には高重量のコンクリート
ブロックを収容する際に重機が必要であり、その重機駐
車スペースを必要とするために限られた面積の土地を1
00%使用することができず、雨水貯留能力が限定され
たものとなる。
【0005】一方シンシンブロック工法によると、ポリ
プロピレン(PP)製籠状中空ブロックの圧縮強度が十
分でなく、前記カタログにも記載されているように貯水
層を3mを超える深さとしてPPブロックを積み重ねる
ことができず、従って敷地面積あたりの雨水貯留能力も
限られたものとなる。また土中におけるPPの微生物劣
化等の耐久性もそれほど十分とはいえない。
【0006】本発明の目的は、施工が容易で重機等を必
要とせず、構造物全体としての耐荷重性に優れ、深さが
十分とれて雨水収容能力が大きい雨水貯留浸透構造物を
提供することにある。
【0007】本発明の雨水貯留浸透構造物において貯留
された雨水は、消火用水、浄化装置を使用して緊急時の
飲料水、樹木の散水等に使用可能でもある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、地面凹部に遮
水材層、前記遮水材層内に硬質樹脂発泡体よりなり、内
部空間を有する貯水ブロックにて構成される貯水層、及
び蓋体層を備えた雨水貯留浸透構造物に関するものであ
る。
【0009】硬質樹脂発泡体よりなり、内部空間を有す
る貯水ブロックは圧縮強度が高くて耐荷重性に優れてお
り、しかも軽量であり、製造も容易で低コストである。
従って貯水層を深く施工することが可能であり、施工に
際して重機を必要としないために重機駐車スペースも不
要であり、敷地面積当りの雨水貯留能力の高い雨水貯留
浸透構造物を構築することができる。特に、優れた耐荷
重性を利用して、上面を道路として利用することがで
き、その面積の広さを考慮すると極めて多量の雨水を貯
留し、利用することも可能であり、集中豪雨による被害
を軽減する効果も得られる。
【0010】貯水層は、貯水ブロックが配列、積層され
て充填されることにより構成され、雨水を貯留する小さ
な空間が多数形成される。貯水ブロックは空隙率が70
%以下、より好ましくは40〜60%である。40%未
満では雨水貯留能力が低く、70%を超えると上部から
の荷重に対する圧縮強度が十分ではなくなる場合があ
る。
【0011】本発明の雨水貯留浸透構造物の上面は、建
築物、道路、運動場、公園、庭園等として使用すること
ができ、従って表面層としてはコンクリート基礎、舗装
路面、芝生、タータントラック、土等の層が設けられ
る。蓋体層の上面の高さは、使用目的、周囲の状況等に
よって決定されるが、表面層を含めて一般的には周囲の
土層とほぼ同じ高さに設計される。
【0012】遮水材層は、貯留した雨水が漏洩、流失す
ることを防止する作用を有する層であり、透水性のない
材料を使用して構成される。
【0013】雨水貯留浸透構造物の周囲は、一般的には
土層であるが、これに限定されるものではなく、コンク
リートの側壁等の構造物やコンクリート矢板等であって
もよい。
【0014】本発明の雨水貯留浸透構造物は、前記蓋体
層は透水性材料層を含むものであることが好ましい。
【0015】蓋体層は、本来貯水層内に収容した貯水ブ
ロックの内部空間への土砂の流入防止と表面層として覆
土層の形成による土地の有効利用、局部荷重に弱い貯水
ブロックへの応力集中の防止等の機能を備えたものであ
る。これらの貯水ブロック層の上部には、蓋体層として
コンクリート床板、タイル、鋼板、天然石板等の敷設が
行われ、さらに必要に応じて表面層としての覆土層が設
けられる。表面層として道路を形成することも可能であ
る。
【0016】上述ような水の透過性能を有しない蓋体層
を敷設した場合には、雨水を雨水貯留浸透構造物内に導
入するには別途集水溝等の集水設備を設ける必要があ
る。
【0017】蓋体層を透水性材料を含むものとすること
によって、雨水貯留浸透構造物の上に降った雨水は、直
接雨水貯留浸透構造物中に導入され、特に広い面積に及
ぶ雨水貯留浸透構造物に設けるべき集水設備を大幅に削
減することが可能となる。また集中豪雨があっても、雨
水貯留浸透構造物上の覆土層を構成する土砂が雨水の集
水設備への流動により流失することもなく、好ましい。
さらに、路面が加熱された場合、透水性蓋体を通して貯
留された雨水が蒸発可能であり、その蒸発熱により路面
が冷却される。この結果、ヒートアイランド現象を抑制
する効果も発揮される。
【0018】上述の透水性の蓋体層の上には、表面層と
して土砂、透水性のコンクリート床板、透水性を有する
粒子状ないしは繊維状のゴムチップをバインダーで結合
して成形したシートやブロックを敷設することが好まし
い。覆土層とする場合には、下から粗い砕石層、砂利
層、表面土層のように上層ほど粒度の小さい層構成とす
ることが好適である。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明に使用する貯水ブロック層
を形成する材料としては、公知の硬質樹脂発泡体は特に
限定なく使用可能であり、硬質ポリウレタンフォーム、
発泡ポリスチレン(ポリスチレン発泡体)等が例示され
る。これらを内部空間を有する貯水ブロックとするため
の方法は、特に限定されるものではないが、発泡樹脂原
料を所定形状のキャビティーを有する金型内に仕込んで
発泡させる方法が最も好適である。
【0020】特にポリスチレン発泡体の使用が、低コス
トであること、土中において加水分解や微生物による劣
化が少ないこと、ポリスチレンが熱可塑性樹脂であるた
めに再利用可能であること等の点で特に好適である。
【0021】ポリスチレン発泡体の製造は公知の製造方
法により行う。具体的には、ポリスチレンビーズにプロ
パンやブタン等の低沸点炭化水素を含浸させて発泡樹脂
原料とし、所定形状のキャビティーを有し、加熱された
金型にこの発泡樹脂原料を所定量投入してポリスチレン
を流動状体にすると同時に発泡剤の気化により発泡体を
形成する方法等が例示される。
【0022】ポリスチレン発泡体の密度は、金型キャビ
ティーと投入樹脂量、ポリスチレン樹脂に対する発泡剤
の含浸量等により変動し、目的に応じて調節されるもの
であるが、本発明のブロックにおいては、発泡体の密度
が10〜50kg/m3 であることが好適であり、密度
が10kg/m3 未満である場合には、ブロックの圧縮
強度が十分ではなく、50kg/m3 を超えると大きな
ブロックとした場合、重量が大きくなり、作業性が低下
する。
【0023】本発明の雨水貯留浸透構造物における前記
透水性材料層は、透水性ポリスチレン発泡体層であるこ
とが好ましく、雨水が透過することができる限り、その
透過性は限定されるものではない。透水性ポリスチレン
は、発泡ビーズを空隙を設けて接着ないし融着したもの
でもよく、径が数mm〜数十mmのストリップ状の発泡
ポリスチレンを接着ないし融着して板状体やブロックと
したものであってもよい。かかる透水性ポリスチレン発
泡体層と共に、透水性のシートを併用することも好適な
態様である。透水性のシートとしては公知のシートを使
用することができ、具体的にはポリエステル織布等の繊
維材料、ないしは繊維材料と樹脂材料の複合体を例示す
ることができる。
【0024】本発明の雨水貯留浸透構造物における遮水
材層を構成する材料は、上述のように貯留した雨水が漏
洩・流失しないものであれば特に限定されるものではな
く、樹脂、金属、コンクリート等が例示されるが、防水
シートであることが特に好適である。本発明の雨水貯留
浸透構造物において使用する貯水ブロックが軽量であ
り、これを収容する遮水材層はコンクリートのような高
強度の材料を使用する必要がなく、少なくとも1層の防
水シート層で十分であり、貯水ブロックの角部が防水シ
ートを傷つけることも無い。柔軟な防水シートの使用に
より、掘削した土層の形状に合わせて施工が可能、工期
が短い等、施工が容易でコスト的にも安く済むという効
果が得られる。
【0025】防水シートの構成並びに材料は、一般に防
水シートとして使用されているものは特に限定されるこ
となく使用が可能である。具体的には、有機繊維の不織
布にアスファルト系の物質等を含浸・塗覆した厚さが4
mm程度のシート、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エ
チレンプロピレンゴム(EPDM)等のゴム材料の加硫
組成物を必要に応じて天然繊維や合成繊維の織布或いは
不織布と複合した厚さが0.5mm〜5mm程度のシー
トが好適に使用される。加硫により架橋したゴム材料以
外に、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーを単独のシ
ート状或いは繊維と複合したシート状にて使用すること
も可能である。特に有機繊維不織布とアスファルト系物
質の複合体シートが、伸び性能がよく、掘削した地面の
凹部形状に沿わせることが容易であり、また低コストで
あるため、好適である。
【0026】本発明の実施の形態を図面に基づいて説明
する。以下に示した例においては、硬質樹脂発泡体とし
て密度が25kg/m3 のポリスチレン発泡体を使用し
た。貯水ブロックは図4に示した形状のものを使用し、
透水性ポリスチレン発泡体としては、ストリップ状ポリ
スチレン発泡体を厚さが250mmのボード状に成形し
た透水性ポリスチレン発泡体ボード(タミーブロック、
玉井環境システム社製)を使用した。
【0027】図1に貯水ブロックと透水性ポリスチレン
発泡体ボードの配列、積層状況が分かるように垂直断面
の斜視図を、図2に水直断面をそれぞれ示した例は、底
面が縦6m、横6m深さが地表面から4mの雨水貯留浸
透構造物であり、貯水層の側面は底面から45度の角度
にて拡開形成され、上面は縦、横がそれぞれ12mの正
方形に形成されている。雨水貯留浸透構造物1は逆角錐
台形状を有し、側面の傾斜角度が45度となるように掘
削された地面の掘削面に沿って設けられた有機繊維不織
布とアスファルト系物質の厚さ4mmの複合体シート
(商品名カスタムNT、日新特殊建設社製)を遮水材層
としての遮水シート層3、最下層に透水性ポリスチレン
発泡体ボード層9、内部空間を有する貯水ブロック5を
積層した貯水槽6、及び透水性ポリスチレン発泡体ボー
ド層が2段の層11と透水性シート13からなる蓋体層
17から構成され、蓋体層17の上層として、砕石層3
2、砂利層31、覆土層15が設けられ表面層7が形成
されている。
【0028】図1、図2の雨水貯留浸透構造物において
は、ポンプ18が設けられ、貯留した雨水を汲みだすこ
とができるように構成されている。雨水貯留浸透構造物
が道路のように周囲より土盛りして高く設置されている
場合には、ポンプに代えてバルブ等の放水手段とするこ
とも可能である。また、遮水シート層3の外側は、図1
並びに図2に示したように、敷砂層4を設けることが好
適である。
【0029】図3は雨水貯留浸透構造物の上端部の構造
を拡大して示したものである。雨水貯留浸透構造物1
は、掘削した周囲の土と遮水シート3により遮断されて
おり、配列、積層された貯水ブロック5としてのポリス
チレン発泡体ブロック20により形成される貯水層6、
その上部に透水性シート層13と透水性ポリスチレン発
泡体ボードの層11が蓋体層17を形成して設けられて
いる。さらにその上層に砕石層32、砂利層31、覆土
層15が形成され、表面層7を構成している。掘削した
周囲の土層と矩形の貯水ブロックの間に形成される断面
三角形の空間には、透水性ポリスチレン発泡体ボードが
適当な形状に裁断されて充填材34として充填されてい
る。
【0030】遮水シート3は、透水性ポリスチレン発泡
体ボード11と貯水ブロック5により形成される貯水層
6の上端程度まで施工すればよく、周囲の土部にに固定
されている。このような遮水シート3の固定は、周囲の
土地をこの固定部近辺において広く掘削し、まず遮水シ
ート3を敷設し、端部を例えば垂木41とアンカーピン
43で固定し、所定の貯水ブロック5と透水性ポリスチ
レン発泡体ボード11を施工し、さらにその上に透水シ
ート13を敷設し適宜固定することにより行われる。
【0031】貯水ブロック5の配列、積層に際して、固
定金具を使用することは好適な態様であり、かかる固定
金具の例を図4に示した。固定金具は、貯水ブロックの
左右への移動を防止し、貯水層の耐荷重強度を保証する
等の作用を有する。図4の固定金具は、適度なサイズの
鋼板の端部を鋸歯状に形成し、これを垂直方向に折り曲
げることにより製造されたものであり、積層される上下
のポリスチレン発泡体ブロックの発泡体部の間に設置し
て鋸歯状の端部をくい込ませることにより所定の機能を
発揮する。このような固定金具は、上記の機能を有すれ
ばその形状は特に限定されるものではない。
【0032】図5は図1、図2において使用したポリス
チレン発泡体ブロック20の形状及びこのポリスチレン
発泡体ブロックを図4に示した固定金具を使用して配列
・積層した状況の例を示したものである。このポリスチ
レン発泡体ブロック20は、縦1000mm、横100
0mm、高さ250mmであり、縦350mm、横35
0mmの上下に貫通した内部空間21を4個有してお
り、上面からみると「田」字状である。空間の仕切り2
3となる発泡体は肉厚が150mmであり、周囲壁45
の発泡体の肉厚は75mmであり、隙間なく配列、積層
すると内部空間が150mm間隔で配列される。空間の
仕切り23及び周囲壁25となる発泡体には幅25m
m、高さが約100mmのスリット27が設けられてお
り、左右の内部空間への雨水の移動が自由となるように
構成されている。
【0033】ポリスチレン発泡体ブロックの形状は、上
記の形状に限定されるものではなく、上部からの荷重に
より破壊しない形状であれば円柱状、多角柱状等いずれ
でもよい。また全てが同じ形状の貯水ブロックである必
要はなく、異なる形状のブロックを組み合わせることは
自由である。貯水層に使用する貯水ブロックは、全てが
内部空間を備えたものである必要はなく、無空の硬質樹
脂発泡体を介在させて配列、積層してもよい。さらに、
貯水ブロックの配列、積層は、上部からの荷重に耐える
ものであれば、相互に隙間なく配列、積層する必要はな
い。また貯水される空間は貯水ブロックのブロック自体
が備えている内部空間以外に、貯水ブロックの配列、積
層により形成されるものを含んだものでもよい。
【0034】図5の貯水ブロック5たるポリスチレン発
泡体ブロック20の内部空間は垂直方向に開口された形
状であるが、水平方向の仕切りを有したものでもかまわ
ない。ただし、水平方向の仕切りは上部よりの荷重に対
する強度に貢献する程度が小さく、貯水量を減少させる
ものであり、内部空間は垂直方向に開口された形状であ
ることが好ましい。
【0035】図5に示した施工例においては、貯水ブロ
ック5は、下に位置する貯水ブロックの「田」字の空間
の仕切り23の中央に固定金具を発泡体に突き刺して設
置し、この固定金具が上層として位置する4個の貯水ブ
ロック5の周囲壁25のコーナー部をそれぞれ突き刺し
て固定し、下層の貯水ブロックの中心が上層の貯水ブロ
ックの4つのコーナー部の接点に位置する構成となって
いる。かかる構成により、雨水貯留浸透構造物の上部に
局部的な荷重が負荷された場合でも部分的な沈降が発生
することを防止することができ、好適である。
【0036】図6は舗装道路の下部に雨水貯留浸透層を
設け、雨水貯留浸透構造物とした例を示したものであ
る。舗装道路は舗装路面51、その下層に覆土層15並
びに蓋体層17としてコンクリート床板52が設けら
れ、その下に貯水ブロック5を配設した貯水層6、そし
て防水シート層3が設けられている。なお、コンクリー
ト床板52の荷重を均一に分散して受けるために、この
例においては、コンクリート床板52の下層として通常
のポリスチレン発泡体ブロック層57が設けられてい
る。路肩には集水ます53が設けられ、集水ます53に
は通水孔55が設けられており、この通水孔55より雨
水が貯水層6に浸透する。
【0037】近年、透水性の舗装が開発されているが、
このような透水性の舗装路面の場合には、通水孔55を
備えた集水ます53を設けることなく図1に例示したよ
うな透水性の蓋体を使用することが可能である。
【0038】図6に示した舗装道路の下部の雨水貯留浸
透層は、形状としては図1、2に例示したものと同じで
あり、舗装を行った車道は幅7000mmである。雨水
貯留浸透層は、路面の長さ方向に連続して形成してもよ
く、図6の例のような構造の貯留層を間欠的に設けても
良い。
【0039】舗装された車道の両側には、植え込みと歩
道が形成されており、歩道の表面層は、透水性舗装層5
9が設けられており、その下層は図2の例同様に上から
覆土層15、砂利層31、砕石層32が設けられ、蓋体
層として透水性シート層と透水性ポリスチレン発泡体ボ
ード層11が設けられて、車道の雨水、歩道の雨水共に
貯水層6に導かれ、貯留される。
【0040】なお、図6に示した雨水貯留浸透構造物の
A−A、B−Bの位置の水平方向の断面の構造を図7に
示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の雨水貯留浸透構造物の例の構造の断面
を貯水ブロックと透水性ポリスチレン発泡体ボードの施
工状況が分かるように示した斜視図。
【図2】図1に示した雨水貯留浸透構造物1の断面構造
を示した図。
【図3】本発明の雨水貯留浸透構造物の例の上端部部の
構造を拡大して示した図。
【図4】本発明の雨水貯留浸透構造物に使用する貯水ブ
ロックの例の形状を示す斜視図。
【図5】貯水ブロックの配列、積層において使用する固
定金具の例を示した図。
【図6】本発明の雨水貯留浸透構造物を道路の下部に形
成した例を示した図。
【図7】道路下部に形成した雨水貯留浸透構造物の水平
断面の構造を例示した図。
【符号の説明】
1 雨水貯留浸透構造物 3 遮水材層 5 貯水ブロック 6 貯水層 7 蓋体層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地面凹部に遮水材層、前記遮水材層内に硬
    質樹脂発泡体よりなり、内部空間を有する貯水ブロック
    にて構成される貯水層、及び蓋体層を備えた雨水貯留浸
    透構造物。
  2. 【請求項2】前記蓋体層は透水性材料にて形成される透
    水層を含むものである請求項1に記載の雨水貯留浸透構
    造物。
  3. 【請求項3】前記硬質樹脂発泡体がポリスチレン発泡体
    である請求項1又は2に記載の雨水貯留浸透構造物。
  4. 【請求項4】前記透水性材料が透水性ポリスチレン発泡
    体である請求項2に記載の雨水貯留浸透構造物。
  5. 【請求項5】前記ポリスチレン発泡体は密度が10〜5
    0kg/m3 である請求項3に記載の雨水貯留浸透構造
    物。
  6. 【請求項6】前記遮水材層が防水シートで形成されたも
    のである請求項1〜5のいずれかに記載の雨水貯留浸透
    構造物。
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