JP2000119323A - α−オレフイン重合用触媒成分 - Google Patents

α−オレフイン重合用触媒成分

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JP2000119323A
JP2000119323A JP29773198A JP29773198A JP2000119323A JP 2000119323 A JP2000119323 A JP 2000119323A JP 29773198 A JP29773198 A JP 29773198A JP 29773198 A JP29773198 A JP 29773198A JP 2000119323 A JP2000119323 A JP 2000119323A
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olefin
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JP29773198A
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Kazuo Soga
和雄 曽我
Toshiya Uozumi
俊也 魚住
Yoji Sano
庸治 佐野
Koichi Takawaki
浩一 高脇
Eiichi Kachi
栄一 加地
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Tosoh Finechem Corp
Original Assignee
Tosoh Finechem Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 α−オレフイン類を効率よくかつ立体的に単
独あるいは共重合させる方法に用いる重合用触媒成分、
およびこれを用いるα−オレフイン類の重合方法を提供
する。 【解決手段】 一般式(1) で表される錯体をマグネシウム化合物と接触させてなる
触媒を用い、有機酸エステル化合物または有機シラン化
合物および有機アルミニウム化合物存在下にα−オレフ
イン類を重合する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、α−オレフイン重合に
有用な新規担持触媒成分およびそれを用いるα−オレフ
イン重合法に関する。さらに詳しくは、遷移金属錯体を
塩化マグネシウム等の担体に担持させた触媒成分および
それを用い、エチレン、プロピレン等のα−オレフイン
を効率よくかつ立体選択的に単独あるいは共重合させる
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に立体規則性α−オレフイン重合
体を生成する触媒として、ハロゲン化マグネシウムに担
持されたチタン触媒成分がα−オレフインの高活性重合
に利用できることは公知である。それらの触媒成分の多
くはハロゲン化マグネシウム、例えばジハロゲン化マグ
ネシウムやマグネシウムアルコキシハライドだけでな
く、ハロゲンを含有しないマグネシウム化合物も適当な
ハロゲン化剤を用いることにより利用することが出来、
一般にチーグラー−ナッタ触媒と呼ばれている。
【0003】それらの中の幾つかを例示すると、特開昭
54−123594公報では有機マグネシウム化合物と
有機アルミニウム化合物からなる錯体を第3級アルキル
ハライドと反応させた後、生成物をカルポン酸エステル
と四塩化チタンで処理する方法、特開昭54−1335
84公報では有機マグネシウム化合物と有機ハロゲン化
合物の反応で得られる固体状生成物を電子供与体化合物
で処理した後に四塩化チタニウムを担持させる方法、特
開昭55−133408公報では固体状有機マグネシウ
ム化合物を芳香族アルコールと電子供与体化合物で処理
し、ついで四塩化チタニウムで処理する方法などが提案
されている。
【0004】以上の公知の方法において用いられるチタ
ン触媒成分としては、ほとんどの場合、四塩化チタンを
用いており、チタン化合物が助触媒により還元を受けた
場合に、クラスターを形成するために、触媒活性種が均
質でなくなるという欠点があり、生成重合体の分子量分
散度が広くなってしまう。これに関する報告として、例
えばマクロモレキュウル ケミストリー 189巻 1
531項 1988年(Makromol.Che
m.,189,1531(1988))やマクロモレキ
ュウル ケミストリー ラビッド コミュニケーション
14巻 85項1993年(Makromol.Ch
em.,Rapid Commun.,14,85(1
993))などを挙げることができる。
【0005】また、四塩化チタンをメタル源としない触
媒系も開発され、広く研究されている。その代表例は、
一般にカミンスキー系触媒と呼ばれるものであり、シク
ロペンタジエニル環を持つメタロセン化合物とメチルア
ルミノキサン等の助触媒を組み合わせることによって、
エチレンあるいはα−オレフインを単独または共重合を
行うものである。
【0006】これらの触媒は、均一系触媒と呼ばれるも
のであり、その重合活性点が均質であると言われてお
り、生成重合体の分子量分散度はおよそ2である。しか
し、工業的利用を目的とすると、プロピレン重合の場合
には80℃を越える高温で重合することが求められ、錯
体の安定性や生成重合体の立体規則性低下が問題とな
る。これに対しては、配位子、殊にシクロペンタジエニ
ル環に置換基を付ける方法や配位子どうしを架橋する方
法、架橋部に適当な置換基を付ける方法等が提案されて
いる。しかし、メタロセン錯体の上記のような修飾は、
一般に複雑な有機反応を伴い、工業的に用いようとする
と、触媒のコストを上昇させる原因となる。
【0007】また、チタンやジルコニウムなどの第4族
遷移金属元素を中心金属として用いない担持型重合触媒
に関する報告も数多くなされている。その中で、シリカ
上に無機クロム化合物を担持した、いわゆるフイリップ
ス触媒が工業的に重要な位置を占め、高密度ポリエチレ
ンやエチレンとα−オレフインの共重合に広く用いられ
ており、例えばアドバンスト カタリスト 第33巻
47項 1985年(Advanced Cataly
st,33,47(1985))などに報告されてい
る。しかし、これらの触媒の活性種やその重合機構など
は、その工業的重要性にもかかわらず依然として不明で
あり、触媒設計を行う上で問題があるといわざるを得な
い。
【0008】このような観点から、近年有機金属化合物
を用いての触媒設計が活発になされている。エチレンの
重合においてはクロムの酢酸塩とハロゲン含有アルキル
アルミニウムを組み合わせた触媒系で代表される、いわ
ゆるブレット触媒についての報告が、例えばケミカル
アブストラクト 85項 160883y 1976年
(Chemical Abstruct,85,160
883y(1976))などになされている。また、こ
れらの触媒を金属塩化物上に担持することにより、高活
性化することも知られている。これについての報告とし
ては、マクロモレキュウルス 第19巻 2893項
1986年(Macromolecules,19,2
893(1986))などが挙げられる。これらの触媒
は、エチレンに対しては高い活性を示すが、プロピレン
をはじめとするα−オレフインに対しては活性が不十分
であると言う問題点を抱えている。
【0009】本発明は、α−オレフイン重合に有用な新
規担持触媒成分およびそれを用いるα−オレフイン重合
法に関する。さらに詳しくは、遷移金属錯体を塩化マグ
ネシウム等の担体に担持させた触媒成分およびそれらを
用い、エチレン、プロピレン等のα−オレフインを効率
よくかつ立体選択的に単独あるいは共重合させる方法に
関する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、チー
グラー−ナッタ触媒で問題となっているクラスター形成
を抑制し、かつメタロセン系触媒で問題となっている高
価な触媒成分を使うことなく、これらの触媒と同等なα
−オレフインに対する重合活性を有し、かつ均質な活性
種を構築することにより工業的にも有用な新規な触媒お
よびそれを用いるエチレン、プロピレン等のα−オレフ
インの重合法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、エチレン、プ
ロピレン等のα−オレフインの単独あるいは共重合にお
ける触媒成分として、一般式(1) (ただし、式中R,Rは同一あるいは相異なってC
〜Cの直鎖または分岐した低級アルキル基、C
のハロゲン化アルキルあるいは無置換または置換さ
れてもよいフェニル基を示す。)で表されるクロム錯体
をマグネシウム化合物と非共粉砕下に接触させることを
特徴とする有機酸エステル化合物あるいは有機シラン化
合物共存下に重合を行うためのα−オレフイン重合用触
媒成分であって、式(1)で表される触媒成分のR
が同一あるいは互いに相異なって、メチル基、エチ
ル基、イソプロピル基、n−プチル基、イソプチル基、
t−プチル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、ト
リル基、エチルフェニル基である触媒を提供するもので
ある。
【0012】また、本発明は、該触媒成分、有機酸エス
テル化合物あるいは有機シラン化合物および有機アルミ
ニウム化合物共存下にα−オレフインを重合する方法も
提供するものである。有機酸エステル化合物としては一
般式(2) R−COOR (2) (ただし、式中はR,Rは同一あるいは互いに相異
なってC〜Cの直鎖または分岐した低級アルキル
基、無置換または置換されてもよいフェニル基を示
す。)で表される有機酸エステル化合物であり、有機シ
ラン化合物としては一般式(3) RSi (3) (ただし、式中R,R,R,Rは同一あるいは
互いに相異なってC〜Cの直鎖、分岐または環状の
低級アルキル基、置挽されてもよいフェニル基、あるい
はアルコキシ基を示す。)で表される有機シラン化合物
であり、有機アルミニウム化合物としては一般式(4) RlOllAl (4) (ただし、式中R,RlO,Rllは同一あるいは互
いに相異なってC〜C の直鎖あるいは分岐した低級
アルキル基またはハロゲン原子を示す。)で表される有
機アルミニウム化合物あるいはそれらの一つあるいは複
数の有機アルミニウム化合物を部分加水分解して得られ
る有機アルミニウム化合物を用いることができる。好ま
しくは、有機酸エステル化合物が安息香酸エチル、有機
シラン化合物がジイソプロピルジメトキシシランであ
る。
【0013】
【発明実施の形態】本発明は、エチレン、プロピレンな
どのα−オレフインの単独あるいは共重合における触媒
成分として、一般式(1) (ただし、式中R,Rは同一あるいは相異なってC
〜Cの直鎖または分岐した低級アルキル基、C
のハロゲン化アルキルあるいは無置換または置換さ
れてもよいフェニル基を示す。)で表される錯体をマグ
ネシウム化合物と接触させることを特徴とする触媒を提
供すると共に、有機酸エステル化合物あるいは有機シラ
ン化合物共存下に、該触媒成分と有機アルミニウム化合
物を用いエチレン、プロピレン等のα−オレフインの単
独あるいは共重合する方法を提供することにある。
【0014】一般式(1)において、R,Rとして
は、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−プチル
基、イソプチル基、t−ブチル基などのC〜Cの低
級アルキル基、トリフルオロメチル基あるいはフェニル
基、トリル基、エチルフェニル基等の無置換あるいはC
〜Cの低級アルキル基で置換してよいフェニル基を
挙げることができる。
【0015】このような錯体としては、例えば、トリス
(2,4−ペンタンジオナト)クロム、トリス(1,
1,1−トリフルオロー2,4−ペンタンジオナト)ク
ロム、トリス(2,2−ジメチルー3,5−ヘプタンジ
オナト)クロム、トリス(1−フェニル−1,3−ブタ
ンジオナト)クロム、トリス(1,1,1,6,6,6
−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジオナト)クロ
ム、トリス(1,1,1−トリフルオロ−5,5−ジメ
チル−2,4−ヘキサンジオナト)クロムなどを挙げる
ことができる。
【0016】これらのクロム錯体は、例えば、インオル
ガニツク シンセシス 第5巻 130項1957年
(Inorganic Synthesis,5,13
0(1957))、インオルガニツク シンセシス 第
8巻 135項 1966年(Inorganic S
ynthesis,8,135(1966))記載の方
法により、三塩化クロムと対応するβ−ジケトンから容
易に合成することができる。
【0017】担体として用いる塩化マグネシウムに特に
制限はなく、市販の塩化マグネシウムをそのままあるい
は、粉砕等を行った後適当に粒度調整を行ったもの、ま
たは、マグネシウムアルコキサイトあるいはグリニヤー
ル試薬を出発物質あるいは経由し調製される塩化マグネ
シウム等のようなものでも用いることができる。
【0018】本発明の、クロムのβ−ジケトン錯体の担
持は、例えば、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気
下、0〜100℃でトルエン、ヘキサン、ヘプタン等の
炭化水素溶媒に分散させた塩化マグネシウムに上記クロ
ムのβ−ジケトン錯体を添加した後、0〜100℃で5
分〜48時間接触撹拌することにより容易に調製するこ
とができる。
【0019】本発明のもう一つの目的は、本発明化合物
を用いるα−オレフインの重合方法である。α−オレフ
インとしては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテ
ン、オクテン等を挙げることができる。本発明は、これ
らのα−オレフインの単独重合はもちろんのこと、これ
らのα−オレフインの組み合わせによる共重合にも使用
することが出来る。
【0020】重合は、有機アルミニウム化合物の存在
下、該触媒を用いて行うことができる。プロピレン等の
α−オレフインの重合において高い活性と高い立体規則
性を得るためには、有機酸エステル化合物あるいは有機
シラン化合物の共存下に行う。
【0021】有機酸エステル化合物としては、一般式
(2) R−COOR (2) (ただし、式中はR,Rは同一あるいは互いに相異
なってC〜Cの直鎖または分岐した低級アルキル
基、無置換あるいは置換されてもよいフェニル基を示
す。)で表される有機酸エステル化合物を用いることが
できる。
【0022】より具体的にはR,Rとしては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、n−プチル基、イソプチ
ル基、t−プチル基、アミル基、イソアミル基、n−ヘ
キシル基、イソヘキシル基、n−オクチル基、イソオク
チル基などのアルキル基、シクロプロピル基、シクロブ
チル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロ
オクチル基などの環状アルキル基、フェニル基、トリル
基、ナフチル基などの芳香族基、ベンジルなどのアラル
キル基を挙げることができる。
【0023】このような有機酸エステル化合物の具体例
としては、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸
プチル、安息香酸ペンジルなどが挙げられ、また芳香族
ジエステルであるフタル酸プチルなども例示することが
できる。
【0024】有機シラン化合物としては、一般式(3) RSi (3) (ただし、式中R,R,R,Rは同一あるいは
互いに相異なってC〜Cの直鎖、分岐または環状の
低級アルキル基、置換されてもよいフェニル基、あるい
はアルコキシ基を示す。)で表される有機シラン化合物
を用いることができる。
【0025】より具体的にはR,R,R,R
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−プチル
基、イソプチル基、t−プチル基、アミル基、イソアミ
ル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−オクチル
基、イソオクチル基などのアルキル基、シクロプロピル
基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基、シクロオクチル基などの環状アルキル基、フェニ
ル基、トリル基、ナフチル基などを挙げることができ
る。また、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブ
トキシ基、イソブトキシ基などのアルコキシ基を挙げる
ことができる。
【0026】このような有機シラン化合物の具体例とし
ては、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエト
キシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニル
ジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、
ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジシクロヘキシル
ジメトキシシランなどを挙げることができる。
【0027】有機酸エステル化合物および有機シラン化
合物の添加量は、添加する化合物の種類により異なる
が、触媒中のクロム1原子当量当たり1〜400モル当
量、好ましくは50〜200モル当量である。
【0028】有機アルミニウム化合物としては、一般式
(4) RlOllAl (4) (ただし、式中R,RlO,Rll同一あるいは互い
に相異なってC〜Cの直鎖あるいは分岐した低級ア
ルキル基またはハロゲン原子を示す。)で表される有機
アルミニウム化合物あるいはそれらの一つあるいは複数
の有機アルミニウム化合物を部分加水分解して得られる
有機アルミニウム化合物を用いることができる。
【0029】より具体的には、R,RlO,Rll
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−プチル
基、イソプチル基、t−プチル基、アミル基、イソアミ
ル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−オクチル
基、イソオクチル基などのアルキル基、塩素原子、臭素
原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子を挙げることがで
きる。
【0030】このような有機アルミニウム化合物の具体
例としてエチルアルミニウムセスキクロライド、エチル
アルミニウムジクロライド、ジエチルアルミニウムクロ
ライド、メチルアルミニウムセスキクロライド、ジメチ
ルアルミニウムクロライド等の含ハロゲンアルキルアル
ミニウム、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミ
ニウム、トリイソプチルアルミニウム等のアルキルアル
ミニウムあるいはトリメチルアルミニウム、トリエチル
アルミニウム、トリイソプチルアルミニウム、トリヘキ
シルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム等のアル
キルアルミニウムを用いることができる。好ましくは、
ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウ
ムクロライド、メチルアルミニウムセスキクロライドで
ある。また、本発明では、有機アルミニウム化合物とし
て上記有機アルミニウム化合物の部分加水分解物、即ち
アルミノキサン類も用いることができる。そのような有
機アルミニウム化合物の部分加水分解物として、トリメ
チルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソ
プチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリ
イソオクチルアルミニウムの単独あるいは組み合わせに
よる部分加水分解物を挙げることができる。好ましく
は、トリメチルアルミニウムの部分加水分解物であるメ
チルアルミノキサンである。
【0031】有機アルミニウム化合物の添加量として
は、触媒中のクロム1原子当量当たり、1〜1000モ
ル当量、好ましくは200〜500モル当量である。メ
チルアルミノキサンなどの有機アルミニウム化合物の部
分加水分解物を用いる場合には、その添加量は、触媒中
のクロム1原子当量当たり、部分加水分解物中のアルミ
ニウム原子当量として1〜10000原子当量、好まし
くは500〜1000原子当量である。
【0032】重合方法としては、溶液重合、バルク重
合、気相重合いずれの方法でも用いることができる。重
合条件は、プロセスに適合したものを選択すべきもので
あり、特に制限はないが、重合温度0〜180℃、重合
圧力1〜300Kg/cmで実施することができる。
【0033】
【実施例】以下に本発明を実施例で詳細に説明するが、
本発明は本実施例に限定されるものではない。
【0034】実施例1 [触媒調製]スターラーチップを入れた200mlシュ
レンクチューブに、塩化マグネシウム(80m/g)
20.5gを窒素雰囲気下に仕込み、この中にトリス
(2,4−ペンタンジオナト)クロム錯体0.51gを
溶解したトルエン溶液を加え、室温で10時間撹拌し
た。その後、固体成分をデカンテーションによりトルエ
ンで十分洗浄し、減圧乾燥することによりクロム含有触
媒成分を得た。ICP(質量分析法)により得られた触
媒のチタン含有率を求めたところ、0.23wt%であ
った。
【0035】[重合方法]スターラーチップを入れた1
00mlステンレスオートクレープに脱水ヘプタン30
mlを窒素雰囲気下に仕込み、この中に触媒を0.45
g、安息香酸エチル(EB)の15mgを注入した後、
オートクレープ内にプロピレンを7dm導入後に1m
Mジエチルアルミニウムクロライドを8ml注入し、重
合を開始した。重合温度は40℃であった。重合は24
時間行い、重合終了後はメタノールと塩酸水溶液の混合
溶液で触媒成分を分解した。フラスコ内の重合体を十分
なメタノール中に注ぎ込み重合体を固化させた後、濾過
して固体重合体を回収し、60℃で減圧乾燥を6時間行
った後に重量を測定したところ、0.54gのポリプロ
ピレンが得られた。生成ポリマーの沸騰n−ヘプタンに
よる抽出残率[I.I.(wt%)]は、43.5wt%
であった。また、その数平均分子量(Mn)は20.5
×10、その溶解温度(Tm)は154.7℃であ
り、またその分子量分散度(Mw/Mn)は2.8であ
った。
【0036】実施例2 実施例1において、EB量を150mgとしたことを除
いては、実施例1と同様にプロピレンを重合した。その
結果は表1の通りである。
【0037】実施例3 実施例1において、EB量を300mgとしたことを除
いては、実施例1と同様にプロピレンを重合した。その
結果は表1の通りである。
【0038】実施例4 実施例1において、EB量を600mgとしたことを除
いては、実施例1と同様にプロピレンを重合した。その
結果は表1の通りである。
【0039】実施例5 実施例1において、EB量を150mgとしたことと重
合温度を0℃としたことを除いては、実施例1と同様に
プロピレンを重合した。その結果は表1の通りである。
【0040】実施例6 実施例1において、EBの代わりにジイソプロピルジメ
トキシシラン(DIPDMS)を17.6mg共存させ
たことを除いては、実施例1と同様にプロピレンを重合
した。その結果は表1の通りである。
【0041】実施例7 実施例1において、EBの代わりにジイソプロピルジメ
トキシシラン(DIPDMS)を176mg共存させた
ことを除いては、実施例1と同様にプロピレンを重合し
た。その結果は表1の通りである。
【0042】実施例8 実施例1において、EBの代わりにジイソプロピルジメ
トキシシラン(DIPDMS)を352.2mg共存さ
せたことを除いては、実施例1と同様にプロピレンを重
合した。その結果は表1の通りである。
【0043】実施例9 実施例1において、EBの代わりにフタル酸ジブチル
(DNBP)27.8mg共存下に重合したことを除い
ては、実施例1と同様にプロピレンを重合した。その結
果は表1の通りである。
【0044】実施例10 実施例1において、EBの代わりにフタル酸ジプチル
(DNBP)278mg共存下に重合したことを除いて
は、実施例1と同様にプロピレンを重合した。その結果
は表1の通りである。
【0045】比較例1 実施例1において、EBを入れずに重合したことを除い
ては、実施例1と同様にプロピレンを重合した。その結
果は表1の通りである。
【0046】比較例2 実施例1において、EBを1.5g共存下に重合したこ
とを除いては、実施例1と同様にプロピレンを重合し
た。その結果は表1の通りである。
【0047】比較例3 実施例1において、EBを150mgとしたことと重合
温度を80℃としたことを除いては、実施例1と同様に
プロピレンを重合した。その結果は表1の通りである。
【0048】
【発明の効果】本発明により、α−オレフインの重合に
有用な触媒成分及びその重合法を提供することができ
る。
フロントページの続き (72)発明者 高脇 浩一 石川県能美郡辰口町旭台1−8学生寄宿舎 3−404 (72)発明者 加地 栄一 山口県徳山市緑町1丁目2番地 Fターム(参考) 4J028 AA01A AB00A AC42A BA02B BB01B BC15B BC16B BC17B BC19B BC25B BC32B BC34B CA16A CB43C CB44C EB02 EB04 EB05 EB07 FA01 FA02 FA04 GA12 4J100 AA02P AA02Q AA03P AA03Q AA04P AA04Q AA15P AA15Q CA01 CA04 CA10 DA04 FA09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (ただし、式中R,Rは同一あるいは相異なってC
    〜Cの直鎖または分岐した低級アルキル基、C
    のハロゲン化アルキルあるいは無置換または置換さ
    れてもよいフェニル基を示す。)で表されるクロム錯体
    をマグネシウム化合物と接触させてなることを特徴とす
    るα−オレフイン重合用触媒成分。
  2. 【請求項2】R,Rが同一あるいは互いに相異なっ
    て、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
    基、n−プチル基、イソプチル基、t−プチル基、トリ
    フルオロメチル基あるいはフェニル基である請求項1記
    載の触媒成分。
  3. 【請求項3】一般式(2) R−COOR (2) (ただし、式中R,Rは同一あるいは互いに相異な
    ってC〜Cの直鎖または分岐した低級アルキル基、
    置換されてもよいフェニル基を示す。)で表される有機
    酸エステル化合物の共存下、請求項1記載の触媒成分と
    有機アルミニウム化合物を用いるα−オレフインの重合
    法。
  4. 【請求項4】一般式(3) RSi (3) (ただし、式中R,R,R,Rは同一あるいは
    互いに相異なってC〜Cの直鎖、分岐または環状の
    低級アルキル基、置換されてもよいフェニル基、あるい
    はアルコキシ基を示す。)で表される有機シラン化合物
    の共存下、請求項1記載の触媒成分と有機アルミニウム
    化合物を用いるα−オレフインの重合法。
  5. 【請求項5】有機アルミニウム化合物が一般式(4) R1011Al (4) (ただし、式中、R、R10、R11は同一あるいは
    互いに相異なってC〜Cの直鎖あるいは分岐した低
    級アルキル基またはハロゲン原子を示す。)で表される
    有機アルミニウム化合物あるいはそれらの一つあるいは
    複数の有機アルミニウム化合物を部分加水分解して得ら
    れる有機アルミニウム化合物である請求項3または4記
    載の重合法。
  6. 【請求項6】クロム錯体がトリス(2,4−ペンタンジ
    オナト)クロムである請求項1記載の重合用触媒成分。
  7. 【請求項7】有機酸エステルが芳香族カルポン酸エステ
    ルである請求項3記載の重合法。
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