JP2000119262A - ビスベンゾトリアゾリルフェノール化合物、紫外線吸収剤、紫外線吸収性ポリマー、これらを含有した樹脂組成物及び被覆材料 - Google Patents

ビスベンゾトリアゾリルフェノール化合物、紫外線吸収剤、紫外線吸収性ポリマー、これらを含有した樹脂組成物及び被覆材料

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JP2000119262A JP10291847A JP29184798A JP2000119262A JP 2000119262 A JP2000119262 A JP 2000119262A JP 10291847 A JP10291847 A JP 10291847A JP 29184798 A JP29184798 A JP 29184798A JP 2000119262 A JP2000119262 A JP 2000119262A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線吸収剤として有用な新規化合物を提供
すると共に、該新規化合物を含有する樹脂組成物及び被
覆材料を提供する。 【解決手段】 下記の一般式(1)で表されるビスベン
ゾトリアゾリルフェノール化合物及びこれを含有した樹
脂組成物並びにこれを共重合した紫外線吸収性ポリマ
ー。 【化1】 〔式中、Aはメチレン基、(CH3 2 C基またはC2
5 (CH3 )C基を示す。R1 及びR6 は同一または
異なって、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アリ
ール基、炭素数1〜4のアルコキシ基またはハロゲン原
子を示す。R2 及びR4 は同一または異なって炭素数1
〜6の直鎖または分岐状アルキレン基を示す。R3 及び
5 はそれぞれ水素原子またはメチル基を示す。l、m
及びnはそれぞれ0または1を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線吸収剤とし
て有用なビスベンゾトリアゾリルフェノールの新規化合
物、及び該新規化合物を含有した樹脂組成物及び被覆材
料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】高分子
材料の高機能化が進む中、耐候性のニーズも益々高まり
つつある。樹脂に高度な耐候性を付与する目的で様々な
紫外線吸収剤が開発されている。しかしながら従来公知
の紫外線吸収剤は、そのほとんどが低分子の添加型であ
るため様々な問題を抱えている。
【0003】即ち従来の紫外線吸収剤は、低分子である
が故に蒸気圧が高く、樹脂にブレンドして成形加工する
際、揮散するため歩留まりが低下したり、金型汚染や作
業者の健康阻害を引き起こしたりする。また、成形体や
塗膜の表面から経時的にブリードアウトしたり、使用環
境において雨や洗剤を含む水などにより溶出するため、
製品の外観を損ねたりすると同時に製品に長期間光安定
性を付与することが困難であることが知られている。
【0004】近年、上記問題を解決する目的で反応型紫
外線吸収剤及びそれを重合して得た高分子型紫外線吸収
材を用いて樹脂に高度な紫外線吸収能を付与する方法が
提案されている。
【0005】例えば、特公昭38−25036号公報、
特開平5−271203号公報に付加重合側鎖を有する
ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤及び共重合成分とし
て有する耐候性樹脂が記載されている。これらの紫外線
吸収剤は、樹脂に化学結合でポリマー鎖に任意の割合で
導入されるため、従来問題となっていたブリードアウ
ト、雨水による抽出、さらには高温加工時での蒸散を引
き起こすことがなく、樹脂に高度な長期耐候性を付与す
る。
【0006】しかしながら、上記反応型紫外線吸収剤は
1個の付加重合側鎖しか有していないため、硬化樹脂に
添加して用いた場合、硬化樹脂本来の持つ特徴を損なう
場合が多い。特に紫外線または電子線硬化樹脂に紫外線
遮蔽能を導入する場合、多量の紫外線吸収剤の添加が必
要であり、架橋密度が大きく低下するため、架橋硬化に
より十分な硬度、耐磨耗性、耐薬品性を与えることが困
難となり、成形体の保護を目的とした被覆材料として使
用することができない。
【0007】本発明の目的は、上記問題を解消すること
ができる紫外線吸収剤として有用な新規化合物を提供す
ると共に、該新規化合物を含有する樹脂組成物及び被覆
材料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のビスベンゾトリ
アゾリルフェノール化合物は、下記の一般式(1)で表
される新規化合物である。
【0009】
【化2】
【0010】〔式中、Aはメチレン基、(CH3 2
基またはC2 5 (CH3 )C基を示す。R1 及びR6
は同一または異なって、水素原子、炭素数1〜4のアル
キル基、アリール基、炭素数1〜4のアルコキシ基また
はハロゲン原子を示す。R2 及びR4 は同一または異な
って炭素数1〜6の直鎖または分岐状アルキレン基を示
す。R3 及びR5 はそれぞれ水素原子またはメチル基を
示す。l、m及びnはそれぞれ0または1を示す。〕
【0011】上記一般式(1)で表される本発明のビス
ベンゾトリアゾリルフェノール化合物は、分子吸光係数
が大きいため紫外線吸収性能が良好であり、また蒸気圧
が極めて低く、かつ熱安定性が高い。従って、樹脂にブ
レンドする際に揮散することが少なく、また分解せずに
安定してブレンドすることができるので、添加型紫外線
吸収剤として有用である。
【0012】さらに、本発明のビスベンゾトリアゾリル
フェノール化合物(1)は、反応性の高い付加重合性基
を分子内に2つ有している。従って、付加重合性モノマ
ーと共重合させることにより、紫外線吸収剤のユニット
を任意の割合でポリマー中に導入することができる。こ
の結果得られる紫外線吸収性のコポリマーは、蒸気圧が
極めて低いため、成形加工時の加熱によって紫外線吸収
性能を失うことがない。また、この紫外線吸収性コポリ
マーを樹脂に含有させた場合、樹脂成形体から紫外線吸
収コポリマーがブリードアウトすることがないので、長
期間、十分な耐候性を樹脂成形体に付与することができ
る。
【0013】また、本発明の化合物は、上述のように、
蒸気圧が極めて低く分解温度も高いため、高温での重合
においても蒸散、分解等を引き起こすことはない。従っ
て、不飽和重合体と共重合させることにより、耐候性を
有する任意の分子量のポリマーとして極めて収率よく製
造することができる。
【0014】また、本発明の化合物は、フェノール水酸
基が置換した炭素に隣接した炭素上に、もう1分子の紫
外線吸収基を導入した構造を有する。このような構造を
有することにより、紫外線吸収性能を発現する上で最も
重要な役割を果たすフェノール水酸基が金属イオンと反
応し難くなり、金属イオンの存在下においても優れた紫
外線吸収性能を発揮することができる。
【0015】さらに、本発明の化合物は、従来の反応型
紫外線吸収剤と異なり、複数の付加重合性基、すなわち
(メタ)アクリロイル基を有している。このため、紫外
線吸収性の架橋剤として使用することができる。従っ
て、紫外線硬化樹脂や電子硬化樹脂などの活性エネルギ
ー線硬化樹脂に含有して添加した場合、紫外線吸収剤自
身が架橋剤として働くため、樹脂の架橋密度を低減する
ことがなく、硬度、耐薬品性、耐摩耗性等を損なうこと
なく、優れた耐候性及び紫外線遮蔽性を付与することが
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】上記一般式(1)中に表される各
基は、より具体的には次の通りである。炭素数1〜4の
アルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、ter
t−ブチル基等を挙げることができる。
【0017】アリール基としては、例えばフェニル、ナ
フチル基等を挙げることができ、芳香環上には炭素数1
〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロ
ゲン原子等の置換基が置換していても良い。
【0018】炭素数1〜4のアルコキシとしては、例え
ばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキ
シ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ基等を挙げるこ
とができる。
【0019】ハロゲン原子としては、例えばフッ素原
子、塩素原子、臭素原子及び沃素原子が挙げられる。炭
素数1〜6のアルキレン基としては、例えばメチレン、
エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチ
レン、ヘキサメチレン、エチリデン、プロピレン、プロ
ピリデン、エチルエチレン、2−ブチリデン、1−メチ
ルトリメチレン、2−メチルトリメチレン、2,2−ジ
メチルトリメチレン等の直鎖状、または分岐状の基が挙
げられる。
【0020】本発明のビスベンゾトリアゾール化合物
(1)の具体例としては、例えば、以下の化合物を挙げ
ることができる。2,2’−メチレンビス[6−(2H
−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(メタ)アク
リロイルオキシ−2−ヒドロキシベンゼン]、2,2’
−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2
−イル)−4−((メタ)アクリロイルオキシメチル)
フェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(2H−
ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(2−(メタ)
アクリロイルオキシエチル)フェノール]、2,2’−
メチレンビス[6−(5−クロロ−2H−ベンゾトリア
ゾール−2−イル)−4−(2−(メタ)アクリロイル
オキシエチル)フェノール]、2,2’−メチレンビス
[6−(5−ブロモ−2H−ベンゾトリアゾール−2−
イル)−4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエチ
ル)フェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(2
H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(3−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピル)フェノール]、2,
2’−メチレンビス[6−(5−クロロ−2H−ベンゾ
トリアゾール−2−イル)−4−(3−(メタ)アクリ
ロイルオキシプロピル)フェノール]、2,2’−メチ
レンビス[6−(5−ブロモ−2H−ベンゾトリアゾー
ル−2−イル)−4−(3−(メタ)アクリロイルオキ
シプロピル)フェノール]、2,2’−メチレンビス
[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−
(2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)フェノー
ル]、2,2’−メチレンビス[6−(5−クロロ−2
H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(2−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピル)フェノール]、2,
2’−メチレンビス[6−(5−ブロモ−2H−ベンゾ
トリアゾール−2−イル)−4−(2−(メタ)アクリ
ロイルオキシプロピル)フェノール]、2,2’−メチ
レンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イ
ル)−4−(4−(メタ)アクリロイルオキシブチル)
フェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(5−ク
ロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−
(4−(メタ)アクリロイルオキシブチル)フェノー
ル]、2,2’−メチレンビス[6−(5−ブロモ−2
H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(4−(メ
タ)アクリロイルオキシブチル)フェノール]、3,3
−[2,2’−ビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール
−2−イル)−1−ヒドロキシ−4−(2−(メタ)ア
クリロイルオキシエチル)フェニル]]プロパン、2,
2−[2,2’−ビス[6−(2H−ベンゾトリアゾー
ル−2−イル)−1−ヒドロキシ−4−(2−(メタ)
アクリロイルオキシエチル)フェニル]]ブタン。
【0021】本発明のビスベンゾトリアゾール化合物
(1)は、例えば、一般式(2)
【0022】
【化3】
【0023】〔式中R1 、R2 及びR3 は上記に同
じ。〕で表される2−ベンゾトリアゾリルフェノール化
合物を、溶媒中でアミン化合物及びホルムアルデヒド誘
導体と反応させて、一般式(3)
【0024】
【化4】
【0025】〔式中R1 は、R2 及びR3 は上記に同
じ。R7 及びR8 は同一または異なって、水素原子また
は炭素数が8個以下の低級アルキル基を示し、R7 、R
8 は互いに結合していても良い。〕で表されるアミノメ
チル化合物に変換し、これと2−ベンゾトリアゾリルフ
ェノール化合物(2)とを塩基性条件下有機溶媒中でカ
ップリング反応させることにより製造できる。
【0026】また、一般式(4)
【0027】
【化5】
【0028】〔式中R1 は上記に同じ。R9 は炭素数1
〜6の直鎖状または分岐鎖状のヒドロキシアルキル基を
示す。〕で表される2−ベンゾトリアゾリルフェノール
化合物を、溶媒中でアミン化合物及びホルムアルデヒド
誘導体と反応させて、一旦一般式(5)
【0029】
【化6】
【0030】〔式中R6 は上記に同じ。R10は炭素数1
〜6の直鎖状または分岐鎖状のヒドロキシアルキル基を
示す。〕で表されるアミノメチル化合物に変換し、これ
とベンゾトリアゾール化合物(4)とを塩基性条件下、
有機溶媒中で反応させて、一般式(6)
【0031】
【化7】
【0032】〔式中A、R1 、R6 、R9 及びR10は上
記に同じ。〕で表されるビスベンゾトリアゾール化合物
に変換し、これをエステル化することにより、本発明の
ビスベンゾトリアゾール化合物(1)を製造できる。
【0033】出発原料として用いられる2−ベンゾトリ
アゾリルフェノール化合物(2)は、例えば特開昭60
−38411号公報記載の方法に従い製造できる。すな
わちo−ニトロアニリン化合物と亜硝酸ナトリウムを反
応させて調製した一般式(7)
【0034】
【化8】
【0035】〔式中R1 は上記に同じ。〕で表されるジ
アゾニウム塩と一般式(8)
【0036】
【化9】
【0037】〔式中R9 は上記に同じ。〕で表されるヒ
ドロキシアルキルフェノールとを塩基性条件下でアゾカ
ップリングさせて、一般式(9)
【0038】
【化10】
【0039】(式中R1 及びR9 は上記に同じ。〕で表
される2−[(2−ニトロフェニル)アゾ]ヒドロキシ
アルキルフェノール化合物を得、これを塩基性条件下で
還元して、一般式(4)
【0040】
【化11】
【0041】〔式中R1 及びR9 は上記に同じ。〕で表
されるヒドロキシアルキル−2−ベンゾトリアゾリルフ
ェノール化合物とし、これをアクリル酸或いはメタクリ
ル酸でエステル化することによって容易に製造できる。
【0042】また、マンニッヒベース化合物(3)は、
2−ベンゾトリアゾリルフェノール化合物(2)を溶媒
中でそれぞれ1.0〜3.0当量のアミン化合物及びホ
ルムアルデヒド誘導体の存在下で1〜30時間反応させ
ることにより製造できる。同様に、マンニッヒベース化
合物(5)も、2−ベンゾトリアゾリルフェノール化合
物(4)を同様に処理することで製造できる。本発明で
使用されるアミン化合物はモノメチルアミン、モノエチ
ルアミン、モノプロピルアミン、モノブチルアミン、モ
ノアミルアミン、モノヘキシルアミン等の一級アミン、
及びジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピ
ルアミン、ジ−イソプロピルアミン、ジ−n−ブチルア
ミン、ジ−tert−ブチルアミン、ジ−イソブチルア
ミン、ジアミルアミン、ジヘキシルアミン、エチルメチ
ルアミン、メチル−イソプロピルアミン、エチル−イソ
プロピルアミン等の二級アミン、さらにはモルホリン、
ピペリジン、ピロリジン誘導体等の環状アミンが好まし
く用いられる。
【0043】また、本発明で使用されるホルムアルデヒ
ド誘導体はホルムアルデヒド及びその水溶液、パラホル
ムアルデヒド等の直鎖状オリゴマーあるいはトリオキサ
ン、テトラオキシメチレン等の環状オリゴマー等が好ま
しい。
【0044】また本発明で用いられる溶媒は、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノー
ル、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタ
ノール等のアルコール類、石油エーテル、ヘキサン、ヘ
プタン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジブ
チルエーテル、THF、ジオキサン等のエーテル類、酢
酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル類が
挙げられる。これらは単独で使用するか、もしくは目的
に応じて2種類以上混合して使用することができる。ま
た、前記溶媒の使用量は特に制限されるものではなく、
撹拌の容易さ、反応温度、基質の溶解度に応じて選定で
きるが、通常一般式(2)或いは一般式(4)で示され
る2−ベンゾトリアゾリルフェノール化合物に対して5
0〜500重量%が好ましい。
【0045】反応温度は20〜200℃、好ましくは3
0〜150℃の範囲で溶媒の種類に応じて適時選択され
る。本発明の2,2’−ビス(6−ベンゾトリアゾリル
フェノール)化合物(1)は、マンニッヒベース化合物
(3)または(5)と、各々これとほぼ当モルの2−ベ
ンゾトリアゾリルフェノール化合物(4)または(2)
を、アルカリ触媒存在下、溶媒中で1〜100時間反応
させる事により製造できる。
【0046】該アルカリ触媒としては、ナトリウムメト
キシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウム−n−プロ
ポキシド、ナトリウム−i−プロポキシド等のアルカリ
金属アルコキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基等が好
ましく、これらは一種もしくは二種以上混合して使用し
ても良い。
【0047】該アルカリ触媒の使用量は特に限定される
ものではないが、マンニッヒベース化合(3)または
(5)に対して0.01〜10重量%用いるのが好まし
い。溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノー
ル、tert−ブタノール等のアルコール類、石油エー
テル、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエ
チルエーテル、ジブチルエーテル、THF、ジオキサン
等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチ
ル等のエステル類が挙げられる。これらは単独で使用す
るか、もしくは目的に応じて2種類以上混合して使用し
てもよい。また、前記溶媒の使用量は特に制限されるも
のではなく、撹拌の容易さ、反応温度、基質の溶解度に
応じて選定できるが、通常マンニッヒベース化合物
(3)または(5)に対して50〜500重量%が好ま
しい。
【0048】反応温度は20〜200℃、好ましくは3
0〜150℃の範囲で溶媒の種類に応じて適時選択され
る。本発明のビスベンゾトリアゾール化合物(1)は、
分子吸光係数が大きく紫外線吸収性能が良好であり、蒸
気圧が極めて低く、且つ熱安定性が低いことから、とり
わけ高温で成形することが求められるエンジニアリング
プラスチックスを含めて様々な樹脂に対して添加型の紫
外線吸収剤として極めて有効である。
【0049】本発明の紫外線吸収剤が添加可能な樹脂は
特に限定されるわけではないが、具体的にはポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリオレフィン、ポリカー
ボネート、ポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリアミド、ポリエステル、アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレン(ABS)樹脂、熱可塑性ポリウレ
タン樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン−アクリロニト
リル共重合体、アクリロニトリル−スチレン(AS)樹
脂、酢酸ビニル樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリス
ルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテル
ケトン、液晶プラスチック等を挙げることができる。
【0050】本発明の紫外線吸収剤は、ベース樹脂10
0重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは0.
5〜30重量部の範囲で使用されることが好ましい。使
用量が0.1重量部未満の場合は、樹脂に高度の耐候性
を付与することができず、また50重量部を越える場合
は樹脂の基本物性を損なう。本発明の紫外線吸収剤は、
二つ以上混合して使用することが可能であり、また必要
に応じて他の添加剤、例えば光安定剤、酸化防止剤、可
塑剤、難燃剤、帯電防止剤、フィラー、顔料、着色剤等
と併用することができる。
【0051】本発明の紫外線吸収剤は、ポリマーの製造
工程の任意の段階でポリマーに含有させることができ、
また常法に従いポリマーの成形前または成形中に含有さ
せることもできる。
【0052】本発明の紫外線吸収剤は、それを必要とす
るポリマー中に単に溶解して含有させることができる
が、この物をこれと共重合可能なコモノマー(不飽和単
量体)と共重合させてポリマー中に導入することがより
好ましい。そうすることにより、本発明の新規な紫外線
吸収性化合物が共重合成分として構成されてなる、溶出
や蒸散によって紫外線吸収能を失うことがない高度な耐
光性を有するコポリマーを任意の共重合組成でかつ任意
の分子量で得ることができる。
【0053】共重合可能なコモノマーは本発明の紫外線
吸収剤(1)と重合するものであれば特に限定されるも
のではないが、例えばスチレン、メチルスチレン、アク
リル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリルアミ
ド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニ
ル、塩化ビニリデン、塩化ビニル、エチレン、プロピレ
ン、ブタジエン、イソプレン、ドデセン等のα−オレフ
ィン等が挙げられ、一種類もしくは二種以上のコモノマ
ーの混合物を使用しても良い。
【0054】重合方法は所望のポリマーが得られるもの
であれば特に限定されるものではないが、例えば塊状重
合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合及び電子線重合等の
手法によるラジカル重合を、またカチオン重合、アニオ
ン重合等のイオン重合等を挙げることができる。
【0055】また本発明化合物(1)は、これとグラフ
ト重合可能なポリマーとの高分子反応により紫外線吸収
性グラフトポリマーとすることができる。本発明化合物
(1)とグラフト重合可能なポリマーとしては、例えば
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンープロピレン
共重合体等のポリオレフィンが好ましい。
【0056】本発明化合物(1)とグラフト重合可能な
ポリマーのグラフト重合は従来公知の方法によって実施
することができる。例えば、アゾビスイソブチロニトリ
ル等のアゾ系ラジカル開始剤や過酸化ベンゾイル、ジ−
tert−ブチルパーオキシド、tert−ブチルハイ
ドロパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド等
のパーオキシド類等の存在下に、本発明化合物(1)あ
るいは少なくとも1種類以上の他のグラフト重合可能な
不飽和単量体と本発明化合物(1)の混合物と上記ポリ
マーとを反応させればよい。グラフト重合可能な不飽和
単量体としては特に限定されるものではないがスチレ
ン、メチルスチレン、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル、アクリルアミド、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、酢酸ビニル等が挙げられる。
【0057】また、反応で用いられる反応器としては、
所望のグラフトポリマーが得られるものであれば特の限
定されるものではないが、汎用のガラス容器、金属容器
等でもよいし、押し出し機や混練成形機等であってもよ
い。また、本発明化合物(1)を含有するポリマー、あ
るいは少なくとも1種類以上の他のグラフト重合可能な
不飽和単量体と本発明化合物(1)の混合物を含有する
ポリマーに、電子線、γ線等の活性エネルギー線を照射
することによっても所望のグラフトポリマーとすること
ができる。
【0058】本発明化合物(1)を共重合可能なコモノ
マーと共重合して得たコポリマー(本発明の紫外線吸収
性ポリマー)は、耐候性ポリマーとしてそのままフィル
ム、塗料、繊維、成形品等に成形することもできるし、
或いは添加型紫外線吸収剤として他のポリマーに添加す
ることもできる。
【0059】本発明の紫外線吸収性ポリマーを、耐候性
ポリマーとしてそのままフィルム、塗料、繊維、成形品
等に成形する場合は、本発明の紫外線吸収剤ユニット
(一般式(1)で表される2,2’−ビス(6−ベンゾ
トリアゾリルフェノール)化合物のユニット)の含有量
が0.01〜5重量%の範囲であることが好ましい。含
有量が0.01重量%未満の場合はポリマーの耐候性が
不十分となる恐れがあり、また5重量%を越える場合は
ポリマーの架橋密度が増大し、成形することが困難とな
る。
【0060】本発明の紫外線吸収性ポリマーは、上述の
ように、場合によっては添加型紫外線吸収剤として樹脂
に添加して使用できる。樹脂としては、例えば、上述し
た本発明の紫外線吸収剤が添加される樹脂を挙げること
ができる。添加量としては、本発明の紫外線吸収剤ユニ
ットの含有量として、0.01〜5重量%の範囲となる
ような添加量であることが好ましい。
【0061】以下、本発明の紫外線吸収剤を含有したポ
リマー(樹脂)、本発明の紫外線吸収性ポリマー及びこ
れを含有したポリマー(樹脂)について、「本発明のポ
リマー及びポリマー組成物」として説明する。
【0062】本発明のポリマー及びポリマー組成物は、
必要に応じて他の添加剤、例えば光安定剤、酸化防止
剤、難燃剤、帯電防止剤、可塑剤、フィラー、顔料及び
着色剤等と併用することができる。
【0063】本発明のポリマー及びポリマー組成物は優
れた紫外線吸収能を有するので高度の耐候性が求められ
る用途においてとりわけ性能を発揮する。本発明のポリ
マー及びポリマー組成物は通常のポリマーと同様に成形
が可能であり、公知の成形方法、例えば射出成形、押し
出し成形、ブロー成形、二軸遠心ブロー成形、プレス成
形、溶融紡糸等で成形できるし、適当な溶媒や水系に溶
解、分散もしくは乳化させて塗料として使用することも
できるし、溶媒を除き粉末とし粉体塗料に添加して使用
することもできる。
【0064】本発明のポリマー及びポリマー組成物から
得られる成形体は高度の耐候性を有するので紫外線や太
陽光に直接さらされる用途、例えば建材、自動車や信号
機のランプカバー、カーポート、防音壁、農工業用フィ
ルムやシート、自動車や外壁の耐候性塗料、ガラスのコ
ーティング、耐候性繊維等においてとりわけ性能を発揮
する。
【0065】本発明のポリマー及びポリマー組成物から
得られる包装材、容器、繊維等の成形物は紫外線吸収能
に優れており、紫外線を遮断することにより内容物を保
護することが求められる用途に、好適に使用することが
できる。
【0066】本発明化合物(1)は、紫外線吸収剤であ
ると同時に1分子中に複数の付加重合性基を有している
ので、架橋剤として働く。従って、硬化性樹脂の紫外線
吸収性の有効成分として使用することができる。
【0067】本発明化合物(1)が添加される硬化性樹
脂としては、分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリ
ロイルオキシ基を有する(メタ)アクリル系化合物を有
効成分とする硬化性樹脂が好ましい。具体的な硬化性樹
脂としては、熱架橋硬化樹脂、紫外線硬化樹脂、及び電
子線硬化樹脂などが挙げられる。これらの硬化性樹脂
は、硬化性塗料のバインダー樹脂として用いることがで
きるものである。従って、本発明化合物(1)、すなわ
ち本発明の紫外線吸収剤は、このような硬化性塗料のバ
インダー樹脂に紫外線吸収性の有効成分として添加する
ことができる。
【0068】1分子中に少なくとも1個の(メタ)アク
リロイルオキシ基を有する(メタ)アクリル系化合物と
しては、公知のものが使用できるが、その中でも、
(a)1分子中に少なくとも2個の(メタ)アクリロイ
ルオキシ基を有する(メタ)アクリレートオリゴマー及
び(b)1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロ
イルオキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマーか
ら選ばれる少なくとも1種のものが好ましい。以下にこ
れらの具体例を挙げる。
【0069】(a)(メタ)アクリレートオリゴマー 1分子中に少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキ
シ基を有する(メタ)アクリレートオリゴマーとして
は、例えば、1分子中に少なくとも2個の(メタ)アク
リロイルオキシ基を有する、多官能ポリエステル(メ
タ)アクリレートオリゴマー、多官能ウレタン(メタ)
アクリレートオリゴマー、多官能エポキシ(メタ)アク
リレートオリゴマー、多官能エーテル(メタ)アクリレ
ートオリゴマー等が挙げられる。
【0070】1分子中に少なくとも2個の(メタ)アク
リロイルオキシ基を有する多官能ポリエステル(メタ)
アクリレートオリゴマーとしては、例えば(メタ)アク
リル酸、多価アルコール及び多塩基酸(無水物)から合
成した化合物が挙げられる。多価アルコールとしては、
例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
ポリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、
ジメチロールヘプタン、ジメチロールプロピオン酸、ジ
メチロールブチリオン酸、トリメチロールエタン、トリ
メチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール、ジペンタエリスリトール、グリセリ
ン等が挙げられる。多塩基酸(無水物)としては、例え
ば、マロン酸、(無水)コハク酸、アルケニルコハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、コルク酸、
アゼライン酸、セバチン酸、イソセバチン酸、(無水)
マレイン酸、フマル酸、(無水)イタコン酸、(無水)
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、(無水)トリ
メリット酸等が挙げられる。
【0071】1分子中に少なくとも2個の(メタ)アク
リロイルオキシ基を有する多官能ウレタン(メタ)アク
リレートオリゴマーとしては、例えば、「ファインケミ
カル」誌、第17巻、19号(5〜14頁、1988年
発行)、「ファインケミカル」誌、第17巻、20号、
(14〜25頁、1988年発行)等に記載されている
様なポリイソシアネート、ポリオール及びヒドロキシ
(メタ)アクリレートの反応によって得られる化合物が
挙げられる。ポリイソシアネートとしては、例えば、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネ
ート)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、芳
香族イソシアネートを水素添加して得られるジイソシア
ネート(例えば、水素添加トリレンジイソシアネート、
水素添加キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシ
ルメタンジイソシアネート等)、トリフェニルメタント
リイソシアネート、ジメチレントリフェニルトリイソシ
アネート等のジ−及びトリ−イソシアネート、該ジ−ま
たはトリ−イソシアネートを多量化させて得られるポリ
イソシアネート等が挙げられる。ポリオールとしては、
例えば、脂肪族、脂環式及び芳香族のポリオール、ポリ
エステルポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げ
られる。脂肪族及び脂環式のポリオール並びにポリエー
テルポリオールとしては、例えば、エチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ネオ
ペンチルグリコール、ジメチロールヘプタン、ジメチロ
ールプロピオン酸、ジメチロールブチリオン酸、トリメ
チロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリ
スリトール、グリセリン、水素添加ビスフェノールA等
が挙げられる。芳香族のポリオールとしては、例えば、
エトキシ化ビスフェノールA、エトキシ化ビスフェノー
ルS等が挙げられる。ポリエステルポリオールとして
は、例えば、カプロラクトン変性ジオール等が挙げられ
る。またヒドロキシ(メタ)アクリレートとしては、例
えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒド
ロキシプチル(メタ)アクリレート、グリセロールジ
(メタ)アクリレート、グリセロールアクリレート/メ
タクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アク
リレート等が挙げられる。
【0072】1分子中に少なくとも2個の(メタ)アク
リロイルオキシ基を有する多官能エポキシ(メタ)アク
リレートオリゴマーとしては、例えば、ポリグリシジル
エーテルと(メタ)アクリル酸との付加反応によって得
られる化合物が挙げられる。ポリグリシジルエーテルと
しては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエー
テル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ト
リプロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,6
−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ビスフェノ
ールAジグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0073】多官能エーテル(メタ)アクリレートオリ
ゴマーとしては、例えば、ポリオールとエチレンオキサ
イドやプロピレンオキサイド等を反応して得られるポリ
エーテルと、エチル(メタ)アクリレートとのエステル
交換反応によって得られた化合物を使用することができ
る。ポリオールとしては、例えば、グリセリン、ヘキサ
ントリオール等が挙げられる。
【0074】上記各オリゴマーは、いずれも、1種を単
独でまたは2種以上を混合して使用される。また上記オ
リゴマーは、異なる種のものを2種以上併用してもよ
い。上記オリゴマーの中でも、多官能ポリエステル(メ
タ)アクリレートオリゴマー、多官能ウレタン(メタ)
アクリレートオリゴマー、多官能エポキシ(メタ)アク
リレートオリゴマー、多官能エーテル(メタ)アクリレ
ートオリゴマー等は、耐候性向上のために脂肪族または
脂環式化合物から調製されたものを好ましく使用でき
る。
【0075】(b)(メタ)アクリレートモノマー 1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキ
シ基を有する(メタ)アクリレートモノマーとしては、
例えば、「ファインケミカル」誌、第21巻、3号(1
6〜28頁、1992年発行)、「ファインケミカル」
誌、第21巻、4号(16〜25頁、1992年発
行)、「機能材料」誌、第12巻、8号(52〜58
頁、1992年発行)等に記載の多官能及び単官能の
(メタ)アクリレートモノマーが挙げられる。
【0076】1分子中に少なくとも2個の(メタ)アク
リロイルオキシ基を有する多官能(メタ)アクリレート
モノマーとしては、例えば、ビスフェノールAジ(メ
タ)アクリレート、エチレンオキシド変性ビスフェノー
ルAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性
ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオ
キシド変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、
エチレンオキシド変性ビスフェノールSジ(メタ)アク
リレート、テトラブロモビスフェノールAジ(メタ)ア
クリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エ
ピクロルヒドリン変性エチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、グ
リセロール(メタ)アクリレート、グリセロールトリ
(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性グリセ
ロールトリ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオ
ールジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性
−1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エ
ピクロルヒドリン変性−1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変
性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキ
シド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート、エピクロルヒドリン変性トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変
性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジ
シクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変
性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メ
タ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトー
ルペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、アルキル
変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレ
ート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エピ
クロルヒドリン変性ポリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アク
リレート、エピクロルヒドリン変性ポリプロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性
リン酸ジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性
リン酸トリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性
リン酸ジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性
リン酸ジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変
性フタル酸ジ(メタ)アクリレート、トリス{(メタ)
アクリロイルオキシエチル}イソシアヌレート、カプロ
ラクトン変性トリス{(メタ)アクリロイルオキシエチ
ル}イソシアヌレート、亜鉛ジ(メタ)アクリレートな
どが挙げられる。また、ヘキサ{(メタ)アクリロイル
オキシエトキシ}シクロトリホスファゼン、オクタ
{(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}シクロテトラ
ホスファゼンのような(メタ)アクリロイルオキシ基を
有するホスファゼン化合物が挙げられる。これらはグリ
セロールアクリレート/メタクリレートのようなアクリ
レート/メタクリレートの混合物であってもよい。
【0077】1分子中に少なくとも1個の(メタ)アク
リロイルオキシ基を有する単官能(メタ)アクリレート
モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)ア
クリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリ
ル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシク
ロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、カプロラクトン変性−2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2,3−
ジブロモプロピル(メタ)アクリレート、2−シアノエ
チル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル
(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒド
ロフルフリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニ
ル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)
アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリ
レート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレー
ト、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、
ベンジル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル
(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)
エチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)
アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、2−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、
メトキシジプロピレンリコール(メタ)アクリレート、
メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレー
ト、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリ
レート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコール
(メタ)アクリレート、脂環式変性ネオペンチルグリコ
ール(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン
酸(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ブトキ
シ化リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変
性フェノキシ化リン酸(メタ)アクリレート、トリメト
キシシリルプロピル(メタ)アクリレート、スルホン酸
ナトリウムエチル(メタ)アクリレート、エチレンオキ
シド変性コハク酸(メタ)アクリレート、モルホリン
(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレー
ト、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキ
シジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エチレ
ンオキシド変性フタル酸(メタ)アクリレート、プロピ
レンオキシド変性フタル酸(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリル酸アミド、(メタ)アクリル酸N,N’−
ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸グリシジ
ル、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
【0078】多官能及び単官能(メタ)アクリレートモ
ノマーは、それぞれ1種を単独でまたは2種以上を併用
して使用できる。また、多官能(メタ)アクリレートモ
ノマーと単官能(メタ)アクリレートモノマーを併用し
てもよい。
【0079】上記の多官能及び単官能(メタ)アクリレ
ートモノマーの中でも、1,6−ヘキサンジオールアク
リレート、ヒドロキシピバリン酸エオペンチルグリコー
ルアクリレート、トリメチルプロパントリアクリレー
ト、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ
アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、テト
ラヒドロフルフリルアクリレート、2−(2−エトキシ
エトキシ)エチルアクリレート等を好ましく使用でき
る。
【0080】以下、本発明の紫外線吸収剤を含有した硬
化性樹脂を硬化性塗料として用いる場合について説明す
る。本発明の紫外線吸収剤を含有した硬化性塗料を、以
下「本発明の塗料組成物」として説明する。
【0081】本発明の塗料組成物(本発明の被覆材料)
において、上記一般式(1)で示されるビスベンゾトリ
アゾリルフェノール化合物の使用割合は特に制限され
ず、得られる化合物の使用目的、組成物を適用する基材
の材質、基材の形状、組成物の硬化後の硬度、膜厚、硬
化後の長期耐候性、耐金属イオン性、透明性等の度合、
紫外線吸収性化合物のモル吸光係数等の種々の条件を考
慮して広い範囲から適宜選択すればよいが、通常、本発
明化合物(1)を本組成物全量の0.01〜50重量%
程度、好ましくは0.1〜50重量%程度、さらに好ま
しくは0.2〜30重量%程度とすればよい。また、紫
外線吸収剤として、本発明の紫外線吸収剤を複数種使用
してもよいし、本発明化合物(1)以外の他の紫外線吸
収剤を併用してもよい。
【0082】本発明の塗料組成物には、その効果を損な
わない範囲で、例えば、酸化防止剤、界面活性剤、レベ
リング剤、熱重合禁止剤、光安定剤、溶剤等の公知の各
種添加剤等を加えることができる。
【0083】酸化防止剤としては公知のものが使用で
き、例えば、「酸化防止剤ハンドブック」(猿渡建市、
他著、大成社、1976年発行)、「プラスチックス」
誌、第43巻、11号(52〜54頁、1992年発
行)等に記載されているようなフェノール系、イオウ
系、リン系、アミン系等の化合物が挙げられる。フェノ
ール系化合物としては、例えば、2,6−ジ−tert
−ブチル−4−メチルフェノール、ペンタエリスリチル
−テトラキス〔3−(3’,5’−ジ−tert−ブチ
ル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート〕、
オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチ
ル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−
ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エ
チル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−
ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフ
ェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t
ert−ブチルフェノール)、2,4−ビス−(n−オ
クチルチオ)−6−(4”−ヒドロキシ−3’,5’−
tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジ
ン、2,2’−チオジエチレンビス〔3−(3’,5’
−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)
−プロピオネート〕、N,N’−ヘキサメチレンビス
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒド
ロシンナマミド)、3,9−{2−〔3−(3−ter
t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プ
ロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル}−2,
4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカ
ン等を使用できる。イオウ系化合物としては、例えば、
ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジトリ
デシル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチ
ル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−
3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリチル
−テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ビ
ス{2−メチル−4−(3−n−C12またはC14ア
ルキルチオプロピオニルオキシ)−5−tert−ブチ
ルフェニル}スルフィド、2−メルカプトベンツイミダ
ゾール等を使用できる。リン系化合物としては、例え
ば、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリフェ
ニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブ
チルフェニル)ホスファイト、ジフェニルイソデシルホ
スファイト、ジフェニルイソオクチルホスファイト、ジ
ステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジ
(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリ
スリトールジホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−
tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレジ
ホスホナイト等を使用できる。アミン系化合物として
は、例えば、アルキル化ジフェニルアミン等を使用でき
る。また、酸化防止剤の相乗作用剤であるジドデシル−
3,3’−チオビスプロピオネート、ジオクタデシル−
3,3’−チオビスプロピオネート、ヘキサメチルホス
ホリックトリアミド等及び他の安定剤を適宜併用でき
る。
【0084】界面活性剤としては公知のものが使用で
き、例えば、「新界面活性剤」(堀口博著、三共出版、
1986年発行)に記載されているような、アニオン
系、カチオン系、ノニオン系、両性イオン系等の化合物
が挙げられる。
【0085】レベリング剤としては公知のものが使用で
き、例えば、ポリビニルブチラール、ポリアルキルアク
リレート、ジメチルシロキサン等が挙げられる。熱重合
禁止剤としては公知のものが使用でき、例えば、ハイド
ロキノン、メトキノン、ベンゾキノン、2,6−ジ−t
ert−ブチル−4−メチルフェノール等が挙げられ
る。
【0086】光安定剤としては公知のものが使用でき、
例えば、「色材協会誌」第62巻・4号(215〜22
2頁、1989年発行)等に記載されているような、ヒ
ンダードアミン系の化合物等が挙げられる。
【0087】溶剤は、塗料の粘度を調整したり、硬化被
膜の平滑性、均一性、被塗体に対する密着性等を向上さ
せるために使用する。溶剤としては公知のものが使用で
き、例えば、水、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、ブタノール等のアルコール類、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル
等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン等のケトン類、2−メトキシエタノ
ール、2−エトキシエタノール、2−エトキシプロパノ
ール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、1,
4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、
市販の各種シンナー等が挙げられる。溶剤は、2種以上
を混合して用いてもよい。
【0088】更に本発明の塗料組成物は、その効果を損
なわない範囲で、帯電防止剤、防曇剤、防黴剤、抗菌
剤、難燃剤、充填剤、顔料、染料等の添加剤の少なくと
も1種を含んでいてもよい。
【0089】本発明の塗料組成物は、そのまま硬化型塗
料として用いることができる。硬化型塗料を被塗体に適
用するに際しては、公知の方法が採用できる。例えば硬
化型塗料を被塗体の表面に塗布した後、硬化させて被膜
を形成すればよい。この時、硬化被膜の膜厚は、被塗体
の用途等に応じて広い範囲から適宜選択すればよいが、
通常0.1〜30μm程度、好ましくは1〜20μm程
度とすればよい。膜厚を上記の範囲にすると、十分な硬
度を有する被膜が得られると共に、被膜にクラックが生
じたりまたは被膜が剥離するおそれが全くなくなる。な
お、本発明の塗料組成物から形成される硬化被膜は、従
来の(メタ)アクリル系硬化型塗料の硬化被膜と同様
に、高い鉛筆硬度を有し、耐磨耗性、耐擦傷性、密着性
等にも優れている。
【0090】塗布には公知の方法が採用でき、例えば、
ロールコート、グラビアコート、フローコート、ディッ
プコート、スピンコート、スプレーコート、スクリーン
版による方法等が挙げられる。
【0091】硬化は、加熱するかまたは電子線、紫外線
等のエネルギー線を照射することにより行われる。加熱
による架橋硬化は、公知の方法に従い、通常50〜15
0℃程度、好ましくは80〜130℃程度の温度下に行
われる。硬化に際して必要であれば、ベンゾイルパーオ
キサイド、ジクミルパーオキサイド、ジイソプロピルパ
ーオキシジカーボネート等の過酸化物、または、2,2
−アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジ
メチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキシルニトリ
ル、アゾビスシアノ吉草酸、2,2−アゾビス(2−メ
チルブチロニトリル)等のアゾ化合物等の重合開始剤の
適量を加えてもよい。
【0092】また、エネルギー線による硬化も、公知の
方法に従って行われる。例えば、電子線を照射すると、
本発明組成物は硬化する。また、紫外線を用いる場合に
は、硬化を速やかに行うため、本発明組成物に光重合開
始剤、重合促進剤、光開始助剤等を添加するのがよい。
光重合開始剤としては、公知のものが使用でき、例え
ば、「ファインケミカル」誌、第22巻、20号(16
〜33頁、1993年発行)等に記載されているよう
な、アセトフェノン系化合物、ベンゾインエーテル系化
合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合
物等が挙げられる。アセトフェノン系化合物としては、
例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−
2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−
(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−
メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−
ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシ
クロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−1−〔4
−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパノ
ン−1,2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4
−モルホリノフェニル)−ブタノン−1,4−フェノキ
シジクロロアセトフェノン、4−tert−ブチルジク
ロロアセトフェノン、4−tert−ブチルトリクロロ
クロロアセトフェノン等が挙げられる。ベンゾインエー
テル系化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾイ
ンメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾ
インイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエー
テル、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。ベン
ゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノ
ン、オルト−ベンゾイル安息香酸、オルト−ベンゾイル
安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ヒ
ドロキシベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベン
ゾフェノン等を用いることができる。チオキサントン系
化合物、例えば、チオキサントン、2−クロロチオキサ
ントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチル
チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、
2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジエ
チルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサント
ン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等を用
いることができる。また、特殊な系として、アシルホス
フィンオキサイド、例えば、2,4,6−トリメチルベ
ンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドを使用でき
る。更に、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノ
ン、2−エチルアンスラキノン、カンファーキノン、メ
チルフェニルグリオキシエステル、3,3’,4,4’
−テトラ(tert−ブチルパーオキシルカルボニル)
ベンゾフェノン等を使用できる。光重合開始剤は、1種
を単独でまたは2種以上を併用して使用できる。光重合
開始剤の使用量は特に制限されないが、通常モノマー成
分の合計量100重量部に対して0.1〜30重量部程
度、好ましくは1〜5重量部程度とすればよい。重合促
進剤及び光開始助剤として、例えば、トリエタノールア
ミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノー
ルアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジ
メチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息
香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸アミル、
4−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、
N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ジメチル
アミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベン
ゾフェノン等が使用できる。重合促進剤及び光開始助剤
の使用量は特に制限されないが、通常光重合開始剤10
0重量部に対して0.01〜10重量部程度、好ましく
は0.5〜3重量部程度とすればよい。
【0093】なお、硬化型塗料が有機溶剤を含む場合に
は、エネルギー線を照射する前に溶剤を蒸散させてもよ
い。このためには、熱風加熱、赤外線加熱、遠赤外線加
熱等の公知の乾燥方法を適宜採用できる。
【0094】本発明の塗料組成物は、木材、金属、合成
樹脂、セラミックス等の実質的に全ての材質のものに適
用できるが、硬化型塗料とする場合は、木材、合成樹脂
等に適用するのが好ましい。
【0095】適用し得る金属としては、特に制限はない
が、例えば、鉄、銅、ニッケル、クロム、亜鉛、鉛、
錫、チタン、アルミニウム等の単体、これらの少なくと
も1種を含む合金等が挙げられる。より具体的な金属の
成形品としては、例えば、板、棒、柱、パイプ、タン
ク、針金状物、建築物や構造物のフレーム、窓枠、自動
車、電車、飛行機等の輸送機器の車体、照明灯、表示
器、家電製品、一般事務機器、家具、玩具等が挙げられ
る。
【0096】適用し得る合成樹脂としても特に制限はな
いが、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリアリルジグリシジルカーボネート
樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹
脂、アセテート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、エポキシ樹
脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリオレ
フィン樹脂等の熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂が挙げら
れる。より具体的な合成樹脂の成形品としては、例え
ば、自動車、電車、飛行機等の輸送機器のガラス代替品
(フロントガラス、リアウインドウ、オペラウインド
ウ、三角窓、サンルーフ等)、ランプ(ヘッドランプ、
テールランプ、方向指示器等)、各種メーターや文字
板、バンパー、ホイールキャップ等の自動車用内外装部
品に代表される車両用途、冷蔵庫、掃除機、テレビ、ク
ーラー等の部品に代表される電気器具用途、コンピュタ
ー機器、プリンター、複写機、ファックス、光ディス
ク、電話機、無線機等の部品に代表される一般機器用
途、玩具、家具、包装、スポーツ用具、ゲーム機部品等
に代表される雑貨用途、採光板、窓ガラス、窓枠、壁
材、断熱材、床材、屋根材、防音板等に代表される土木
建築用途、メガネ、コンタクトレンズ、カメラ等のレン
ズ等に代表される光学機器用途、医療器具用途、一般工
業材料用途、原子力関係用途等が挙げられる。
【0097】
【発明の効果】本発明によれば、とりわけ高温で成形す
ることが求められる樹脂に配合しても高温加工時に蒸散
したり、成形体表面からブリードアウトすることのない
紫外線吸収剤が提供される。またこれを共重合すること
によって、付加重合性モノマーの側鎖に任意の組成で紫
外線吸収ユニットを組み込んだ高度な耐光性を有するポ
リマーとこれを可能にする添加型高分子紫外線吸収剤を
極めて容易に提供することができる。さらに本発明の樹
脂組成物を硬化塗料として用いた場合、成型品に優れた
耐薬品性、耐磨耗性、及び耐候性を容易に付与すること
が可能となる。
【0098】
【実施例】以下に合成例、実施例、比較例及び試験例を
挙げ、本発明を具体的に説明する。なお、以下において
「部」及び「%」とあるのは、それぞれ「重量部」及び
「重量%」を意味する。
【0099】本発明のビニル基を有する2,2’−ビス
(6−ベンゾトリアゾリルフェノール)化合物の合成中
間体である2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロ
イルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾー
ル、5−クロロ−2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタ
クリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリ
アゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロ
イルオキシプロピルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾ
ール、5−クロロ−2−(2’−ヒドロキシ−5’−メ
タクリロイルオキシプロピルフェニル)−2H−ベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−アクリ
ロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾ
ール、5−クロロ−2−(2’−ヒドロキシ−5’−ア
クリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリ
アゾール等は、特開昭60−38411号公報記載の方
法に従って合成した。
【0100】合成例1 2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシ
エチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール32.3
g(0.1mol)、80%パラホルムアルデヒド5.
2g及びジエチルアミン11.0g(0.15mol)
をn−ブタノール25mlに溶解し、105℃で24時
間加熱環流した。反応終了後、減圧下で溶媒及び残存原
料を回収すると目的物である2−(3’−N,N−ジエ
チルアミノメチル−2’−ヒドロキシ−5’−メタクリ
ロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾ
ール41.1gが褐色オイルとして得られた(収率9
6.9%、純度96.0%)。 1H−NMR(CDCl3 ):δ=1.09(t,6
H,CH3 ),1.91(s,3H,CH3 ),2.6
0(q,4H,N−CH2 ),2.94(t,2H,C
2 ),3.86(s,2H,Ar−CH2 −N),
4.35(t,2H,CH2 −O),5.54(s,2
H,ビニル),6.08(s,2H,ビニル),7.0
3(d,1H,Ar−H),7.40(m,2H,Ar
−H),7.65(s,1H,Ar−H),7.96
(m,2H,Ar−H)
【0101】合成例2 合成例1で合成した粗2−(3’−N,N−ジエチルア
ミノメチル−2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイル
オキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール1
2.6g(30.9mmol)、及び2−(2’−ヒド
ロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチルフェニル)
−2H−ベンゾトリアゾール10.0g(30.9mm
ol)をキシレン64mlに溶解し、28%ナトリウム
メチラート・メタノール溶液1.5mlを加えた後、窒
素気流下、10時間還流した。反応終了後、反応混合物
を室温まで冷却した。このとき析出した黄色結晶を濾別
後、イソプロピルアルコールで再結晶すると、2,2’
−メチレン−ビス−[6−(2H−ベンゾトリアゾール
−2−イル)−4−(2−メタクリロイルオキシエチ
ル)フェノール(以下RUVA−1と略す)が白色結晶
として14.6g得られた(収率70.7%、純度9
8.6%)。 1H−NMR(CDCl3 ):δ=1.86(s,6
H,CH3 ),2.99(t,4H,CH2 ),4.2
7(s,2H,CH2 ),4.37(t,4H,C
2 ),5.45(s,2H,ビニル),6.05
(s,2H,ビニル),7.23(s,2H,Ar−
H),7.49(m,4H,Ar−H),7.92
(m,4H,Ar−H),8.21(s,2H,Ar−
H),11.60(s,2H,Ar−OH)
【0102】合成例3 5−クロロ−2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリ
ロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾ
ール35.8g(0.1mol)、80%−パラフォル
ムアルデヒド5.2g及びジエチルアミン11.0g
(0.15mol)をn−ブタノール25mlに溶解
し、105℃で24時間加熱環流した。反応終了後、減
圧下で溶媒及び残存原料を回収すると目的物である5−
クロロ−2−(3’−N,N−ジエチルアミノメチル−
2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチル
フェニル)−2H−ベンゾトリアゾール47.6gが褐
色オイルとして得られた(収率96.9%、純度96.
0%)。 1H−NMR(CDCl3 ):δ=1.09(t,6
H,CH3 ),1.87(s,3H,CH3 ),2.6
0(q,4H,N−CH2 ),2.97(t,2H,C
2 ),3.86(s,2H,Ar−CH2 −N),
4.35(t,2H,CH2 −O),5.48(s,2
H,ビニル),6.04(s,2H,ビニル),7.0
7(d,1H,Ar−H),7.38(d,1H,Ar
−H),7.83(d,1H,Ar−H),7.87
(s,1H,Ar−H),8.21(s,1H,Ar−
H)
【0103】合成例4 合成例3で合成した粗2−(3’−N,N−ジエチルア
ミノメチル−2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイル
オキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール1
5.2g(30.9mmol)、及び2−(2’−ヒド
ロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチルフェニル)
−2H−ベンゾトリアゾール10.0g(30.9mm
ol)をキシレン64mlに溶解し、28%−ナトリウ
ムメチラート・メタノール溶液1.5mlを加えた後、
窒素気流下、10時間還流した。反応終了後、反応混合
物を室温まで冷却した。このとき析出した黄色結晶を濾
別後、イソプロピルアルコールで再結晶すると、2,
2’−メチレン−ビス−[6−(2H−ベンゾトリアゾ
ール−2−イル)−4−(2−メタクリロイルオキシエ
チル)フェノール(以下RUVA−2と略す)が白色結
晶として16.1g得られた(収率70.7%、純度9
8.6%)。 1H−NMR(CDCl3 ):δ=1.86(s,6
H,CH3 ),2.99(t,4H,CH2 ),4.2
7(s,2H,CH2 ),4.37(t,4H,C
2 ),5.45(d,2H,ビニル),6.05
(d,2H,ビニル),7.30(s,2H,Ar−
H),7.60(m,2H,Ar−H),8.23
(s,2H,Ar−H),8.30(s,2H,Ar−
H),11.60(s,2H,Ar−OH)
【0104】合成例5 2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシ
プロピルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール33.
7g(0.1mol)、80%パラホルムアルデヒド
5.2g及びジエチルアミン11.0g(0.15mo
l)をn−ブタノール25mlに溶解し、105℃で2
4時間加熱環流した。反応終了後、減圧下で溶媒及び残
存原料を回収すると目的物である2−(3’−N,N−
ジエチルアミノメチル−2’−ヒドロキシ−5’−メタ
クリロイルオキシプロピルフェニル)−2H−ベンゾト
リアゾール35.7gが褐色オイルとして得られた(収
率96.9%、純度96.0%)。 1H−NMR(CDCl3 ):δ=1.09(t,6
H,CH3 ),1.89(q,2H,Ar−CH
2 −),1.91(s,3H,CH3 ),2.60
(q,4H,N−CH2 ),2.94(t,2H,CH
2 ),3.30(t,2H,CH2 ),3.86(s,
2H,Ar−CH2 −N),4.35(t,2H,CH
2 −O),5.54(d,2H,ビニル),6.08
(d,2H,ビニル),7.O3(S,1H,Ar−
H),7.40(m,2H,Ar−H),7.65
(s,1H,Ar−H),7.96(m,2H,Ar−
H)
【0105】合成例6 合成例5で合成した粗2−(3’−N,N−ジエチルア
ミノメチル−2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイル
オキシプロピルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール
12.1g(30.9mmol)、及び2−(2’−ヒ
ドロキシ−5’−メタクリロイルオキシプロピルフェニ
ル)−2H−ベンゾトリアゾール10.4g(30.9
mmol)をキシレン64mlに溶解し、28%−ナト
リウムメチラート・メタノール溶液1.5mlを加えた
後、窒素気流下、10時間還流した。反応終了後、反応
混合物を室温まで冷却した。このとき析出した黄色結晶
を濾別後、イソプロピルアルコールで再結晶すると、
2,2’−メチレン−ビス−[6−(2H−ベンゾトリ
アゾール−2−イル)−4−(2−メタクリロイルオキ
シプロピル)フェノール(以下RUVA−3と略す)が
白色結晶として12.2g得られた(収率70.7%、
純度98.6%)。 1H−NMR(CDCl3 ):δ=1.88(s,6
H,CH3 ),3.02(t,4H,CH2 ),3.3
0(t,4H,CH2 ),4.27(s,2H,C
2 ),4.40(t,4H,CH2 ),5.50
(S,2H,C=CH2 ),6.05(s,2H,C=
CH2 ),7.30(s,2H,Ar−H),7.49
(m,4H,Ar−H),7.90(m,4H,Ar−
H),8.20(s,2H,Ar−H),11.80
(s,2H,Ar−OH)
【0106】合成例7 2−(2’−ヒドロキシ−5’−アクリロイルオキシエ
チルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール30.9g
(0.1mol)、80%パラホルムアルデヒド5.2
g及びジエチルアミン11.0g(0.15mol)を
n−ブタノール25mlに溶解し、105℃で24時間
加熱環流した。反応終了後、減圧下で溶媒及び残存原料
を回収すると目的物である2−(3’−N,N−ジエチ
ルアミノメチル−2’−ヒドロキシ−5’−アクリロイ
ルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール
35.0gが褐色オイルとして得られた(収率96.9
%、純度 96.0%)。 1H−NMR(CDCl3 ):δ=1.09(t,6
H,CH3 ),2.60(q,4H,N−CH2 ),
2.94(t,2H,CH2 ),3.86(s,2H,
Ar−CH2 −N),4.35(t,2H,CH2
O),5.93(d,1H,ビニル),6.26(d
d,1H,ビニル),6.47(d,1H,ビニル),
7.22(S,1H,Ar−H),7.40(m,2
H,Ar−H),7.65(s,1H,Ar−H),
7.96(m,2H,Ar−H)
【0107】合成例8 合成例7で合成した粗2−(3’−N,N−ジエチルア
ミノメチル−2’−ヒドロキシ−5’−アクリロイルオ
キシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール1
1.2g(30.9mmol)及び2−(2’−ヒドロ
キシ−5’−アクリロイルオキシエチルフェニル)−2
H−ベンゾトリアゾール9.5g(30.9mmol)
をキシレン64mlに溶解し、28%ナトリウムメチラ
ート・メタノール溶液1.5mlを加えた後、窒素気流
下、10時間還流した。反応終了後、反応混合物を室温
まで冷却した。このとき析出した黄色結晶を濾別後、イ
ソプロピルアルコールで再結晶すると、2,2’−メチ
レン−ビス−[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−
イル)−4−(2−アクリロイルオキシエチル)フェノ
ール(以下RUVA−4と略す)が白色結晶として1
4.6g得られた(収率70.7%、純度98.6
%)。 1H−NMR(CDCl3 ):δ=2.99(t,4
H,CH2 ),4.27(s,2H,CH2 ),4.3
7(t,4H,CH2 ),5.93(d,2H,ビニ
ル),6.26(dd,2H,ビニル),6.47
(d,2H,ビニル),7.23(s,2H,Ar−
H),7.49(m,4H,Ar−H),7.92
(m,4H,Ar−H),8.21(s,2H,Ar−
H),11.60(s,2H,Ar−OH)
【0108】合成例9 冷却器、窒素導入管、温度計、滴下ロート及び撹拌機を
備えたガラス製フラスコに、合成例2で得たRUVA−
1 1g、メタクリル酸メチル99g及びアゾビスイソ
ブチロニトリル2.8gよりなる混合物を、120℃に
加熱したジメチルホルムアミド100g中に徐々に滴下
した後、更に4時間同温度に保持した。得られた反応液
を大過剰のメタノールに投入し、析出した固体をろ取
し、40℃で15時間真空乾燥後、微黄色粉状重合体9
8gを得た。このものは、標準ポリスチレンを基準とす
るGPC分析により、重量平均分子量が10,200で
あった。また1H−NMR分析及び極大吸収波長におけ
る吸光度から、該重合体はRUVA−1とメタクリル酸
メチルの共重合体であり、RUVA−1が共重合組成で
0.9重量%含まれていた。
【0109】合成例10 RUVA−1の代わりにRUVA−2、RUVA−3、
或いはRUVA−4を用いる以外は合成例9と同様の条
件で、RUVA−2、RUVA−3、RUVA−4とメ
タクリル酸メチルの共重合体を得た。
【0110】実施例1 市販ポリメタクリル酸メチル70部及び合成例9で得た
ポリマー30部を1,1,2,2−テトラクロロエタン
500部に溶解し、この溶液をスピナーを用いて直径3
0mmの円形石英板上にコートした。得られた塗膜を1
時間風乾後、60℃で12時間減圧乾燥して、円形石英
板上に膜厚約1μmの均一薄膜を調製した。
【0111】実施例2 合成例9で得たポリマーの代わりに合成例10で得たポ
リマーを用いる以外は、実施例1と同様の条件で、各種
RUVA−メタクリル酸メチル共重合体含有ポリメタク
リル酸メチル被膜石英板を得た。
【0112】比較例1 市販ポリメタクリル酸メチル91部及び2−(2’−ヒ
ドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
(以下比較UVA−1と略す)9部を1,1,2,2−
テトラクロロエタン500部に溶解し、この溶液をスピ
ナーを用いて直径30mmの円形石英板上にコートし
た。得られた塗膜を1時間風乾後、60℃で12時間減
圧乾燥して、円形石英板上に膜厚約1μmの均一薄膜を
調製した。
【0113】比較例2 市販ポリメタクリル酸メチル91部及び2−[2’−ヒ
ドロキシ−3’,5’−ジ(tert−ブチル)フェニ
ル]ベンゾトリアゾール(以下比較UVA−2と略す)
9部を1,1,2,2−テトラクロロエタン500部に
溶解し、この溶液をスピナーを用いて直径30mmの円
形石英板上にコートした。得られた塗膜を1時間風乾
後、60℃で12時間減圧乾燥して、円形石英板上に膜
厚約1μmの均一薄膜を調製した。
【0114】試験例1 実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2で得たポリ
メタクリル酸メチル被膜石英板を、70℃の温水中に浸
漬し、該被膜の340nmにおける吸光度を一定時間毎
に測定した。
【0115】[(10時間後の吸光度/初期吸光度x1
00)]を吸光度保持率(%)とし、実施例1、実施例
2、比較例1及び比較例2の10時間後及び40時間後
の吸光度保持率の測定結果を表1に示す。
【0116】
【表1】
【0117】従来の添加型紫外線吸収剤を含む比較例1
及び2は、これらの溶出により被膜の吸光度がほぼ直線
的に減少するのに対し、本発明の紫外線吸収性コポリマ
ーを含むポリメタクリル酸メチル樹脂膜は、紫外線吸収
剤の溶出が無く、被膜の吸光度がほとんど初期のまま保
持される事が分かった。
【0118】実施例3 ポリウレタンアクリレート系オリゴマー(商品名:アー
トレジンUN3320HA、根上工業(株)製)4.0
g、ペンタエリスリトールトリアクリレート3.0g、
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート3.0g、
重合開始剤(商品名:Darocur1173、チバ・
ガイギー社製)0.3g、メチルエチルケトン1.0g
及び合成例2で得たRUVA−1 0.3gを混合して
調製した硬化型塗料を、バーコーターにより、厚さ3m
mのポリカーボネート板上に膜厚が5μmになるように
塗布し、70℃の熱風循環乾燥器で15分間乾燥した。
次いで空気中において、高圧水銀灯(80w/cm)を
用いライン速度2m/分で照射し、UV硬化塗膜を形成
した。
【0119】実施例4 ポリウレタンアクリレート系オリゴマー(アートレジン
UN−3320HA)4.0g、ペンタエリスリトール
トリアクリレート3.0g、ジペンタエリスリトールヘ
キサアクリレート3.0g、重合開始剤(Darocu
r1173)0.3g、メチルエチルケトン1.0g及
び合成例8で得たRUVA−4 0.3gを混合して調
製した硬化型塗料を、バーコーターにより、厚さ3mm
のポリカーボネート板上に膜厚が5μmになるように塗
布し、70℃の熱風循環乾燥器で15分間乾燥した。次
いで空気中において、高圧水銀灯(80w/cm)を用
いライン速度2m/分で照射し、UV硬化塗膜を形成し
た。
【0120】比較例3 ポリウレタンアクリレート系オリゴマー(アートレジン
UN−3320HA)4.0g、ペンタエリスリトール
トリアクリレート3.0g、ジペンタエリスリトールヘ
キサアクリレート3.0g、重合開始剤(Darocu
r1173)0.3g、メチルエチルケトン1.0g及
び比較UVA−2 0.3gを混合して調製した硬化型
塗料を、バーコーターにより、厚さ3mmのポリカーボ
ネート板上に膜厚が5μmになるように塗布し、70℃
の熱風循環乾燥器で15分間乾燥した。次いで空気中に
おいて、高圧水銀灯(80w/cm)を用いライン速度
2m/分で照射し、UV硬化塗膜を形成した。
【0121】比較例4 ポリウレタンアクリレート系オリゴマー(アートレジン
UN−3320HA)4.0g、ペンタエリスリトール
トリアクリレート3.0g、ジペンタエリスリトールヘ
キサアクリレート3.0g、重合開始剤(Darocu
r1173)0.3g、メチルエチルケトン1.0g及
び比較UVA−3(2(2’−ヒドロキシ−5’−メタ
クロロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(商
品名:RUVA−93、大塚化学(株)製)0.3gを
混合して調製した硬化型塗料を、バーコーターにより、
厚さ3mmのポリカーボネート板上に膜厚が5μmにな
るように塗布し、70℃の熱風循環乾燥器で15分間乾
燥した。次いで空気中において、高圧水銀灯(80w/
cm)を用いライン速度2m/分で照射し、UV硬化塗
膜を形成した。
【0122】試験例2 実施例3、4及び比較例3、4で得たUV硬化被膜ポリ
カーボネート板の、鉛筆硬度、耐摩傷性、密着性及び耐
候性を比較した。
【0123】(1)鉛筆硬度 JIS−K−5400に準じて行った。
【0124】(2)耐摩傷性 ♯0000スチールウールを用いて傷のつき具合を以下
の基準で判定した。 A:強く擦っても傷がつかないか、かすかにつく。 B:強く擦ると傷がつく。 C:傷がつく。
【0125】(3)密着性 塗膜に100個の碁盤目(1mm×1mm)をつけ、セ
ロハンテープを密着させ、次いで直角に急激に剥離し、
塗膜の密着性を以下の基準で判定した。 ○:剥離が認められない。 ×:剥離が一部認められる。
【0126】(4)耐候性 デューサイクルサンシャインウエザーメータWEL−S
UN−DC(スガ試験機(株)製、120分毎に18分
間降雨)により2,000時間促進耐候性試験にかけた
後の塗膜の状態を観察すると共に、黄変度(△YI)を
測定した。塗膜の状態は、以下の基準で判定した。 ○:変化なし。 △:塗膜にクラック、ひび割れ発生。 ×:塗膜が完全に自然剥離。
【0127】
【表2】
【0128】比較例3の比較UVA−2を含むUV硬化
塗膜は、比較UVA−2が添加型の紫外線吸収剤である
ためUV硬化反応に悪影響を与え若干の塗膜硬度の低下
が見られた。また、この比較UVA−2を含むUV硬化
被膜ポリカーボネート板は、経時的な比較UVA−2の
ブリードアウトによる塗膜の紫外線吸収能力の低下によ
って、耐候性試験時間と共に明らかに激しく黄変した。
また、比較例4の反応型の紫外線吸収剤である比較UV
A−3を含有した塗膜は、塗膜の硬度は低下するものの
紫外線吸収剤のブリードアウトがないため紫外線を長期
間にわたって塗膜及び下地のポリカーボネートに優れた
耐候性を付与できた。これに対し、本発明の反応型紫外
線吸収剤は、UV硬化反応で他のUV硬化性モノマーと
反応し塗膜に共有結合で組み込まれるだけでなく架橋効
果を示すため塗膜硬度がより高く、さらに塗膜及び下地
のポリカーボネートに比較例4以上の優れた耐候性を付
与できた。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年11月4日(1999.11.
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】該アルカリ触媒の使用量は特に限定される
ものではないが、マンニッヒベース化合(3)または
(5)に対して0.01〜10重量%用いるのが好まし
い。溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノー
ル、tert−ブタノール等のアルコール類、石油エー
テル、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエ
チルエーテル、ジブチルエーテル、THF、ジオキサン
等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチ
ル等のエステル類が挙げられる。これらは単独で使用す
るか、もしくは目的に応じて2種類以上混合して使用し
てもよい。また、前記溶媒の使用量は特に制限されるも
のではなく、撹拌の容易さ、反応温度、基質の溶解度に
応じて選定できるが、通常マンニッヒベース化合物
(3)または(5)に対して50〜500重量%が好ま
しい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】また、反応で用いられる反応器としては、
所望のグラフトポリマーが得られるものであれば特
定されるものではないが、汎用のガラス容器、金属容器
等でもよいし、押し出し機や混練成形機等であってもよ
い。また、本発明化合物(1)を含有するポリマー、あ
るいは少なくとも1種類以上の他のグラフト重合可能な
不飽和単量体と本発明化合物(1)の混合物を含有する
ポリマーに、電子線、γ線等の活性エネルギー線を照射
することによっても所望のグラフトポリマーとすること
ができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0079
【補正方法】変更
【補正内容】
【0079】上記の多官能及び単官能(メタ)アクリレ
ートモノマーの中でも、1,6−ヘキサンジオールアク
リレート、ヒドロキシピバリン酸オペンチルグリコー
ルアクリレート、トリメチルプロパントリアクリレー
ト、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ
アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、テト
ラヒドロフルフリルアクリレート、2−(2−エトキシ
エトキシ)エチルアクリレート等を好ましく使用でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/32 C09D 5/32 133/14 133/14 201/00 201/00 C09K 3/00 104 C09K 3/00 104C (72)発明者 赤田 充生 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚化 学株式会社徳島研究所内 Fターム(参考) 4J038 EA011 GA08 JB35 NA19

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(1)で表されるビスベン
    ゾトリアゾリルフェノール化合物。 【化1】 〔式中、Aはメチレン基、(CH3 2 C基またはC2
    5 (CH3 )C基を示す。R1 及びR6 は同一または
    異なって、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アリ
    ール基、炭素数1〜4のアルコキシ基またはハロゲン原
    子を示す。R2 及びR4 は同一または異なって炭素数1
    〜6の直鎖または分岐状アルキレン基を示す。R3 及び
    5 はそれぞれ水素原子またはメチル基を示す。l、m
    及びnはそれぞれ0または1を示す。〕
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のビスベンゾトリアゾリ
    ルフェノール化合物からなることを特徴とする紫外線吸
    収剤。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の紫外線吸収剤を含有す
    ることを特徴とする樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の紫外線吸収剤を、熱架
    橋硬化樹脂、紫外線硬化樹脂または電子線硬化樹脂に含
    有させたことを特徴とする樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のビスベンゾトリアゾリ
    ルフェノール化合物と少なくとも1種以上の不飽和単量
    体を共重合してなることを特徴とする紫外線吸収性ポリ
    マー。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の紫外線吸収性ポリマー
    を含有することを特徴とする樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項3、4、もしくは6に記載の樹脂
    組成物または請求項5に記載の紫外線吸収性ポリマーを
    樹脂成分の少なくとも一部として含む被覆材料。
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