JP2000119234A - 3−アミノ−4−フルオロ−2−不飽和カルボン酸エステル及びその製法 - Google Patents

3−アミノ−4−フルオロ−2−不飽和カルボン酸エステル及びその製法

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JP2000119234A
JP2000119234A JP10289036A JP28903698A JP2000119234A JP 2000119234 A JP2000119234 A JP 2000119234A JP 10289036 A JP10289036 A JP 10289036A JP 28903698 A JP28903698 A JP 28903698A JP 2000119234 A JP2000119234 A JP 2000119234A
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一弘 森田
Katsutaka Onzuka
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Naoyuki Yokota
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、殺虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤、殺セ
ンチュウ剤として有用なアミノピリミジン誘導体の合成
中間体として有用な新規化合物である3−アミノ−4−
フルオロ−2−不飽和カルボン酸エステルを提供するこ
とを課題とする。 【解決手段】 本発明の3−アミノ−4−フルオロ−2
−不飽和カルボン酸エステルは、次式(1) 【化1】 (式中、R1はアルキル基を表し、R2は水素原子又はア
ルキル基を表し、R3はアルキル基を表す。)で示され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、殺虫剤、殺ダニ
剤、殺菌剤、殺センチュウ剤として有用なアミノピリミ
ジン誘導体(特開平5−230036号公報、特開平6
−25187号公報、特開平6−116247号公報、
特開平6−247939号公報、特開平7−25822
3号公報に記載)の合成中間体として重要な、新規な3
−アミノ−4−フルオロ−2−不飽和カルボン酸エステ
ル及びその製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明の合成中間体は知られておらず、
よってその製法も知られていない。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、合
成中間体として重要な、新規な3−アミノ−4−フルオ
ロ−2−不飽和カルボン酸エステル及びその製法を提供
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために検討した結果、新規な化合物である
3−アミノ−4−フルオロ−2−不飽和カルボン酸エス
テルが前記の有用なアミノピリミジン誘導体の重要な中
間体となることを見い出し、さらに製法を確立して、本
発明を完成した。 即ち、第1の発明は、次式(1):
【0005】
【化3】
【0006】(式中、R1はアルキル基を表し、R2は水
素原子又はアルキル基を表し、R3はアルキル基を表
す。)で示される3−アミノ−4−フルオロ−2−不飽
和カルボン酸エステルに関するものである。 第2の発明は、次式(2):
【0007】
【化4】
【0008】(式中、R1,R2及びR3は、前記と同義
である。)で示される4−フルオロ−3−オキソカルボ
ン酸エステルを触媒存在下で、アンモニアと反応するこ
とを特徴とする前記の式(1)で示される3−アミノ−
4−フルオロ−2−不飽和カルボン酸エステルの製法に
関するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。目的化合物である前記の式(1)で示される3−
アミノ−4−フルオロ−2−不飽和カルボン酸エステル
〔化合物(1)〕及び、その製造原料である式(2)で
示される4−フルオロ−3−オキソカルボン酸エステル
〔化合物(2)〕における、R1〜R3は次の通りであ
る。R1としては、直鎖状又は分岐状のアルキル基を挙
げることができる。R1におけるアルキル基としては、
炭素原子数が1〜10個、好ましくは1〜4個のもので
ある。R2としては、水素原子、直鎖状又は分岐状のア
ルキル基を挙げることができる。R2におけるアルキル
基としては、炭素原子数が1〜10個、好ましくは1〜
4個のものであり、さらに好ましくはメチル基である。
3としては、直鎖状又は分岐状のアルキル基を挙げる
ことができる。R3におけるアルキル基としては、炭素
原子数が1〜10個のものであり、好ましくは1〜4個
のものである。
【0010】本発明の化合物(1)を次に例示する。3
−アミノ−4−フルオロ−2−ペンテン酸メチルエステ
ル、3−アミノ−4−フルオロ−2−ヘキセン酸メチル
エステル、3−アミノ−4−フルオロ−2−ヘプテン酸
メチルエステル、3−アミノ−4−フルオロ−2−オク
テン酸メチルエステル、3−アミノ−4−フルオロ−4
−メチル−2−ペンテン酸メチルエステル、3−アミノ
−4−フルオロ−4−メチル−2−ヘキセン酸メチルエ
ステル、3−アミノ−4−フルオロ−4−メチル−2−
ヘプテン酸メチルエステル、3−アミノ−4−フルオロ
−4−メチル−2−オクテン酸メチルエステル、3−ア
ミノ−4−フルオロ−2−ペンテン酸エチルエステル、
3−アミノ−4−フルオロ−2−ヘキセン酸エチルエス
テル、3−アミノ−4−フルオロ−2−ヘプテン酸エチ
ルエステル、3−アミノ−4−フルオロ−2−オクテン
酸エチルエステル、3−アミノ−4−フルオロ−4−メ
チル−2−ペンテン酸エチルエステル、3−アミノ−4
−フルオロ−4−メチル−2−ヘキセン酸エチルエステ
ル、3−アミノ−4−フルオロ−4−メチル−2−ヘプ
テン酸エチルエステル、3−アミノ−4−フルオロ−4
−メチル−2−オクテン酸エチルエステル、3−アミノ
−4−フルオロ−2−ペンテン酸−n−プロピルエステ
ル、3−アミノ−4−フルオロ−2−ヘキセン酸−n−
プロピルエステル、3−アミノ−4−フルオロ−2−ヘ
プテン酸−n−プロピルエステル、
【0011】3−アミノ−4−フルオロ−2−オクテン
酸−n−プロピルエステル、3−アミノ−4−フルオロ
−4−メチル−2−ペンテン酸−n−プロピルエステ
ル、3−アミノ−4−フルオロ−4−メチル−2−ヘキ
セン酸−n−プロピルエステル、3−アミノ−4−フル
オロ−4−メチル−2−ヘプテン酸−n−プロピルエス
テル、3−アミノ−4−フルオロ−4−メチル−2−オ
クテン酸−n−プロピルエステル、3−アミノ−4−フ
ルオロ−2−ペンテン酸イソプロピルエステル、3−ア
ミノ−4−フルオロ−2−ヘキセン酸イソプロピルエス
テル、3−アミノ−4−フルオロ−2−ヘプテン酸イソ
プロピルエステル、3−アミノ−4−フルオロ−2−オ
クテン酸イソプロピルエステル、3−アミノ−4−フル
オロ−4−メチル−2−ペンテン酸イソプロピルエステ
ル、3−アミノ−4−フルオロ−4−メチル−2−ヘキ
セン酸イソプロピルエステル、3−アミノ−4−フルオ
ロ−4−メチル−2−ヘプテン酸イソプロピルエステ
ル、3−アミノ−4−フルオロ−4−メチル−2−オク
テン酸イソプロピルエステル、3−アミノ−4−フルオ
ロ−2−ペンテン酸−n−ブチルエステル、
【0012】3−アミノ−4−フルオロ−2−ヘキセン
酸−n−ブチルエステル、3−アミノ−4−フルオロ−
2−ヘプテン酸−n−ブチルエステル、3−アミノ−4
−フルオロ−2−オクテン酸−n−ブチルエステル、3
−アミノ−4−フルオロ−4−メチル−2−ペンテン酸
−n−ブチルエステル、3−アミノ−4−フルオロ−4
−メチル−2−ヘキセン酸−n−ブチルエステル、3−
アミノ−4−フルオロ−4−メチル−2−ヘプテン酸−
n−ブチルエステル、3−アミノ−4−フルオロ−4−
メチル−2−オクテン酸−n−ブチルエステル、3−ア
ミノ−4−フルオロ−2−ペンテン酸イソブチルエステ
ル、3−アミノ−4−フルオロ−2−ヘキセン酸イソブ
チルエステル、3−アミノ−4−フルオロ−2−ヘプテ
ン酸イソブチルエステル、3−アミノ−4−フルオロ−
2−オクテン酸イソブチルエステル、3−アミノ−4−
フルオロ−4−メチル−2−ペンテン酸イソブチルエス
テル、3−アミノ−4−フルオロ−4−メチル−2−ヘ
キセン酸イソブチルエステル、3−アミノ−4−フルオ
ロ−4−メチル−2−ヘプテン酸イソブチルエステル、
3−アミノ−4−フルオロ−4−メチル−2−オクテン
酸イソブチルエステルが挙げられる。
【0013】本発明に使用する原料の化合物(2)は、
例えば、次に示すように、2−フルオロカルボン酸エス
テル(Tetrahedron Lett.,199
,293、Tetrahedron;Asymmet
ry,1994,981)とカルボン酸エステルから容
易に得ることができる(特願平9−342342号公
報)。
【0014】
【化5】
【0015】本発明に使用するアンモニアの使用量は化
合物(2)に対して1倍モル以上であるが、好ましくは
1〜10倍モルである。本発明に使用される触媒として
は、例えばリンモリブデン酸、リンタングステン酸等の
ヘテロポリ酸類、モリブデン酸アンモン、タングステン
酸アンモン等のイソポリ酸塩類、モリブデン酸ナトリウ
ム、タングステン酸ナトリウム等のオルト酸塩類等が挙
げられる。 触媒の使用量は化合物(2)に対して0.
01重量%以上であるが、好ましくは0.01〜5重量
%である。本発明の化合物(1)の合成において、溶媒
は使用しても使用しなくても良いが、溶媒を使用する場
合は、本反応に関与しないものであれば特に限定され
ず、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノー
ル、2−プロパノール、1−ブタノール等のアルコール
類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド等のアミド類、テトラヒドロフラン、ジメ
トキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素類等を挙げることができる。
また、これらの溶媒は単独又は混合して使用することが
できる。
【0016】溶媒の使用量は、化合物(2)に対して0
〜50倍容量であるのが良く、更に好ましくは1〜30
倍量である。本発明の化合物(1)の合成において、使
用される反応温度は0〜70℃、好ましくは10〜50
℃が良い。本発明の化合物(1)の合成における反応時
間は濃度、温度、使用量によって変化するが、通常0.
5〜20時間で終了する。以上のようにして製造された
目的化合物(1)は、反応終了後、洗浄,抽出,濃縮等
の通常の後処理を行い、必要に応じて蒸留、再結晶や各
種クロマトグラフィー等の公知の手段で精製することが
できる。このようにして得られた化合物(1)から、殺
虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤、殺センチュウ剤として有用な
アミノピリミジン誘導体を得ることができる。例えば、
次に示すように、化合物(1)の一つである3−アミノ
−4−フルオロ−2−ペンテン酸メチルエステルをホル
ムアミドで環化し、さらに5位,4位をクロル化するこ
とによって、有用なアミノピリミジン誘導体の重要な合
成中間体である4,5−ジクロロ−6−(1−フルオロ
エチル)ピリミジンを得ることができる。
【0017】
【化6】
【0018】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお、これらの実施例は、本発明の範囲を限定す
るものでない。 実施例1〔3−アミノ−4−フルオロ−2−ペンテン酸
メチルエステルの合成〕 6.7重量%アンモニア−メタノール溶液35.0gに
4−フルオロ−3−オキソペンタン酸メチルエステル1
0.2gとリンモリブデン酸0.01gを加え、25〜
27℃で1時間撹拌後、反応液を減圧下に濃縮した。濃
縮液をトルエン30mlに溶解し、水10mlで2回洗
浄後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し濾過した。濾
液をガスクロマトグラフィー内部標準法で定量すると3
−アミノ−4−フルオロ−2−ペンテン酸メチルエステ
ルが9.93g生成していた(収率98.1%)。濾液
を減圧下に濃縮し、さらに減圧下に蒸留すると3−アミ
ノ−4−フルオロ−2−ペンテン酸メチルエステルが
9.03g得られた。
【0019】・沸点:56〜57℃/4mmHg ・質量分析値:CI−MS m/e=148(m+1) ・1H−NMR(CDCl3) δ(ppm) 1.50〜1.61(3H,dd)、3.66(3H,
s)、4.54(1H,s)、4.95〜5.19(1
H,dq)、5.7〜6.7(2H,bs)
【0020】実施例2〔3−アミノ−4−フルオロ−2
−ペンテン酸エチルエステルの合成〕 トルエン590mlに4−フルオロ−3−オキソペンタ
ン酸エチルエステル140.5gとメタノール290m
lとリンモリブデン酸0.14gを加え、アンモニアガ
スを29.5g吹き込み、24〜26℃で3時間撹拌し
た後、反応液を水200mlで洗浄し、有機層を硫酸マ
グネシウムで乾燥し濾過した。濾液をガスクロマトグラ
フィー内部標準法で定量すると3−アミノ−4−フルオ
ロ−2−ペンテン酸エチルエステルが135.6g生成
していた(収率97.1%)。濾液を減圧下に濃縮し、
さらに減圧下に蒸留すると3−アミノ−4−フルオロ−
2−ペンテン酸エチルエステルが126.3g得られ
た。
【0021】・沸点:86.5〜89.5℃/5mmH
g ・質量分析値:CI−MS m/e=162(m+1) ・1H−NMR(CDCl3) δ(ppm) 1.26(3H,t)、1.48〜1.62(3H,d
d)、4.13(2H,q)、4.53(1H,s)、
4.93〜5.20(1H,dq)、5.7〜6.7
(2H,bs)
【0022】実施例3〔3−アミノ−4−フルオロ−2
−ペンテン酸ブチルエステルの合成〕 6.7重量%アンモニア−メタノール溶液14.5gに
メタノール5mlと4−フルオロ−3−オキソペンタン
酸ブチルエステル7.20gとリンモリブデン酸0.0
3gを加え、25〜30℃で3時間撹拌後、反応液を減
圧下に濃縮した。濃縮液をトルエン20mlに溶解し、
水10mlで2回洗浄後、有機層を硫酸マグネシウムで
乾燥し濾過した。濾液を減圧下に濃縮し、さらに減圧下
に蒸留すると3−アミノ−4−フルオロ−2−ペンテン
酸ブチルエステルが6.30g得られた(収率87.9
%)。
【0023】・沸点:72〜73℃/2mmHg ・質量分析値:CI−MS m/e=190(m+1) ・1H−NMR(CDCl3) δ(ppm) 0.94(3H,t)、1.33〜1.46(2H,
m)、1.50〜1.61(3H,dd)、1.57〜
1.67(2H,m)、4.07(2H,t)、4.5
4(1H,s)、4.95〜5.18(1H,dq)、
5.7〜6.7(2H,bs)
【0024】実施例4〔3−アミノ−4−フルオロ−4
−メチル−2−ペンテン酸エチルエステルの合成〕 エタノール50mlにアンモニアガスを2.0g吹き込
み、4−フルオロ−4−メチル−3−オキソペンタン酸
エチルエステル10.3gとリンモリブデン酸0.01
gを加え、27〜30℃で5時間撹拌した後、反応液を
減圧下に濃縮した。濃縮液をトルエン50mlに溶解
し、水10mlで2回洗浄後、有機層を硫酸マグネシウ
ムで乾燥し濾過した。濾液を減圧下に濃縮し、さらに減
圧下に蒸留すると3−アミノ−4−フルオロ−4−メチ
ル−2−ペンテン酸エチルエステルが8.74g得られ
た(収率85.3%)。
【0025】・沸点:73〜74℃/3mmHg ・質量分析値:CI−MS m/e=176(m+1) ・1H−NMR(CDCl3) δ(ppm) 1.27(3H,t)、1.57(6H,d)、4.1
3(2H,q)、4.50(1H,s)、5.7〜6.
7(2H,bs)
【0026】実施例5〔3−アミノ−4−フルオロ−2
−オクテン酸エチルエステルの合成〕 メタノール40mlにアンモニアガスを1.7g吹き込
み、4−フルオロ−3−オキソオクタン酸エチルエステ
ル10.2gとリンモリブデン酸0.01gを加え、2
5〜30℃で1時間撹拌した後、反応液を減圧下に濃縮
した。濃縮液をトルエン30mlに溶解し、水20ml
で2回洗浄後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し濾過
した。濾液を減圧下に濃縮し、さらに減圧下に蒸留する
と3−アミノ−4−フルオロ−2−オクテン酸エチルエ
ステルが8.20g得られた(収率80.6%)。
【0027】・沸点:117〜118℃/2mmHg ・質量分析値:CI−MS m/e=204(m+1) ・1H−NMR(CDCl3) δ(ppm) 0.94(3H,t)、1.27(3H,t)、1.3
0〜1.56(2H,m)、1.70〜1.90(2
H,m)、4.13(2H,q)、4.50(1H,
s)、4.76〜4.98(1H,dq)、5.7〜
6.7(2H,bs)
【0028】参考例1〔4−フルオロ−3−オキソペン
タン酸メチルエステルの合成〕 62.8%水素化ナトリウム1.31gをテトラヒドロ
フラン10mlに懸濁させた溶液に2−フルオロプロピ
オン酸メチル2.00gと酢酸メチル2.10gの混合
溶液を10分で滴下した後、30〜35℃で4時間加熱
した。反応終了後室温に冷却し、1N−塩酸で中和し
て、分液し、有機層をガスクロマトグラフィー内部標準
法で定量すると4−フルオロ−3−オキソペンタン酸メ
チルエステルが2.57g生成していた(収率92
%)。この有機層を減圧下に濃縮後、減圧下に蒸留する
と4−フルオロ−3−オキソペンタン酸メチルエステル
が2.03g得られた。
【0029】・沸点:80〜81℃/24〜25mmH
g ・質量分析値:CI−MS m/e=149(m+1) ・1H−NMR(CDCl3) δ(ppm) 1.47〜1.60(3H,m)、3.66〜3.67
(1.7H,d)、3.76〜3.77(3H,d)、
4.87〜5.12(1H,m)、5.33(0.15
H,s)、11.80〜12.00(0.15H,b
s)1H−NMR分析ではケト−エノールフォームが存
在する。
【0030】参考例2〔6−(1−フルオロエチル)−
4−ピリミドンの合成〕 28%ナトリウムメチラート−メタノール溶液28.9
gに3−アミノ−4−フルオロ−2−ペンテン酸メチル
エステル7.36gとホルムアミド15.8gを加えて
加熱し、内温が70℃になるまで溶媒を留去した後、6
8〜70℃で10時間撹拌した。反応液を10℃以下に
冷却し、メタノール80mlを加え、濃硫酸7.5gと
水5.4gの混合物を添加し、50℃で30分撹拌後、
不溶物を濾別し、濾液を液体クロマトグラフィー内部標
準法で定量すると6−(1−フルオロエチル)−4−ピ
リミドンが6.78g生成していた(収率95.4
%)。濾液を減圧下に濃縮後、濃縮液を30mlの2−
プロパノールで再結晶し、6−(1−フルオロエチル)
−4−ピリミドンを5.75g得た。
【0031】・融点:170〜171.5℃ ・質量分析値:CI−MS m/e=143(m+1) ・1H−NMR(CDCl3) δ(ppm) 1.60〜1.67(3H,dd)、5.34〜5.4
7(1H,dq)、6.62〜6.63(1H,t)、
8.13(1H,s)、13.3(1H,bs)
【0032】参考例3〔5−クロロ−6−(1−フルオ
ロエチル)−4−ピリミドンの合成〕 6−(1−フルオロエチル)−4−ピリミドン16.0
gをジクロロエタン160mlに懸濁した溶液を60℃
に加熱し、塩素8.76gを20分で吹き込んだ後、さ
らに60℃で1時間撹拌した。反応液を5℃に冷却し、
析出した結晶を濾別したところ、粗結晶25.6gを得
た。液体クロマトグラフィー内部標準法で定量すると、
5−クロロ−6−(1−フルオロエチル)−4−ピリミ
ドンが17.6g含まれていた(収率88.6%)。こ
の粗結晶を70mlの水で洗浄後、70mlのイソプロ
パノールで再結晶し、5−クロロ−6−(1−フルオロ
エチル)−4−ピリミドンの精結晶15.4gを得た。
【0033】・融点:190〜191℃ ・質量分析値:CI−MS m/e=177(m+1) ・1H−NMR(CDCl3) δ(ppm) 1.49〜1.60(3H,dd)、5.76〜6.0
0(1H,dq)、8.27(1H,s)、13.15
(1H,bs)
【0034】参考例4〔4,5−ジクロロ−6−(1−
フルオロエチル)ピリミジンの合成〕 5−クロロ−6−(1−フルオロエチル)−4−ピリミ
ドン1.00gを1,2−ジクロロエタン10mlに懸
濁した溶液にN,N−ジメチルホルムアミド1滴と塩化
チオニル0.81gを添加し、2時間加熱還流を行っ
た。反応液を10mlの水で洗浄した後、有機層を液体
クロマトグラフィー内部標準法で定量すると、4,5−
ジクロロ−6−(1−フルオロエチル)ピリミジンが
1.09g生成していた(収率98%)。有機層を減圧
下に濃縮後、減圧下に蒸留すると、4,5−ジクロロ−
6−(1−フルオロエチル)ピリミジンが0.76g得
られた。
【0035】・沸点:84〜88℃/5mmHg ・質量分析値:CI−MS m/e=195(m+1) ・1H−NMR(CDCl3) δ(ppm) 1.66〜1.78(3H,dd)、5.89〜6.1
4(1H,dq)、8.92(1H,s)
【0036】
【発明の効果】本発明の新規な3−アミノ−4−フルオ
ロ−2−不飽和カルボン酸エステルは、殺虫剤、殺ダニ
剤、殺菌剤、殺センチュウ剤として有用なアミノピリミ
ジン誘導体の合成中間体として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 一弘 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内¥plain (72)発明者 恩塚 克孝 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 横田 尚之 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AB84 AC13 AC52 BE14 BT12 BU30 4H039 CA71 CD40 CE30

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式(1): 【化1】 (式中、R1はアルキル基を表し、R2は水素原子又はア
    ルキル基を表し、R3はアルキル基を表す。)で示され
    る3−アミノ−4−フルオロ−2−不飽和カルボン酸エ
    ステル。
  2. 【請求項2】 次式(2): 【化2】 (式中、R1,R2及びR3は、請求項1に記載と同義で
    ある。)で示される4−フルオロ−3−オキソカルボン
    酸エステルを触媒存在下で、アンモニアと反応すること
    を特徴とする請求項1記載の式(1)で示される3−ア
    ミノ−4−フルオロ−2−不飽和カルボン酸エステルの
    製法。
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