JP2000119021A - 強誘電体薄膜の成膜用原料溶液および成膜方法 - Google Patents

強誘電体薄膜の成膜用原料溶液および成膜方法

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JP2000119021A
JP2000119021A JP10292396A JP29239698A JP2000119021A JP 2000119021 A JP2000119021 A JP 2000119021A JP 10292396 A JP10292396 A JP 10292396A JP 29239698 A JP29239698 A JP 29239698A JP 2000119021 A JP2000119021 A JP 2000119021A
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Nobuyuki Soyama
信幸 曽山
Kazumasa Maki
一誠 牧
Akira Mori
暁 森
Kensuke Kageyama
謙介 影山
Masaya Matsuura
正弥 松浦
Katsumi Ogi
勝実 小木
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゾルゲル法により成膜される、Pb1-x Lax (Z
ry Ti1-y)1-x/43(式中、0≦x<1、0≦y≦1)
で示される組成の強誘電体薄膜の表面形態の均一性を改
善する。 【解決手段】 成膜に使用するPb、La、Zr、Tiから選ば
れた2種以上の金属のアルコキシド、その部分加水分解
物、および/または有機酸塩を有機溶媒中に含有する原
料溶液中に、含有金属の酸化物換算重量に対して60〜5
wt%のアセトンを含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気的および/ま
たは光学的性質により各種の誘電体デバイスへの応用が
期待できる金属酸化物系の強誘電体薄膜を、ゾルゲル法
により形成するための組成物と、該薄膜の形成方法に関
する。本発明の強誘電体薄膜形成用組成物は、電気的特
性に優れ、かつ表面形態が均一な強誘電体薄膜を形成す
ることができる。
【0002】
【従来の技術】一般式:Pb1-x Lax (Zry Ti1-y)1-x/4O3
(0≦x<1、0≦y≦1)で示される組成を有する金
属酸化物からなる、ペロブスカイト型結晶構造を持つ強
誘電体薄膜(例、PT膜、PZT膜、PLZT膜)は、
その高い誘電率と、優れた強誘電特性や光学特性から、
キャパシタ膜、光センサ、光回路素子などに使われてい
る他、不揮発性メモリといった新たな誘電体デバイスへ
の応用が期待されている。
【0003】書換え可能メモリとして現在主に使用され
ているDRAMは揮発性メモリであって、記憶保持のた
めに周期的に電流を流す必要があり、消費電力が大きい
ことが環境面から問題になっている。そこで、不揮発性
で記憶を長期間保持できるため消費電力が少なく、DR
AMと互換性のある強誘電体メモリが注目を集めてい
る。強誘電体メモリは、上記の特徴に加えて、書き込み
電圧が低く、高速書き込みが可能で、書換え可能回数が
多く、ビット書換え可能で、ランダムアクセスが可能と
いった利点もあり、実用化を目指した研究が現在進めら
れている。
【0004】強誘電体メモリは、DRAMのキャパシタ
部分を強誘電体薄膜で置き換え、強誘電体の自発分極の
ヒステリシス現象を利用して、この薄膜に記憶機能を持
たせたものである。この強誘電体メモリの強誘電体薄膜
材料としては、自発分極が大きいPZT系材料が適して
いるとされ、PZT薄膜を組み込んだ強誘電体メモリが
既に試作されている。
【0005】一般に金属酸化物型の強誘電体薄膜は、各
種の物理的気相成長法、化学的気相成長法、および湿式
成膜法を利用して成膜することができるが、代表的な成
膜法としては、物理的気相成長法であるスパッタリング
法、化学的気相成長法であるMOCVD法、および湿式
成膜法であるゾルゲル法が挙げられる。このうち、通常
最も安価かつ簡便に強誘電体薄膜を成膜できるのはゾル
ゲル法である。
【0006】ゾルゲル法は、各成分金属の加水分解性の
有機金属化合物を含有する溶液(原料溶液)を基板に塗
布し、塗膜を乾燥させた後、例えば空気中で約400 ℃に
加熱して金属酸化物の膜を形成し、さらにその金属酸化
物の結晶化温度以上(例、約700 ℃)で焼成して膜を結
晶化させることにより強誘電体薄膜を成膜する方法であ
る。原料の加水分解性の有機金属化合物としては、金属
アルコキシド、その部分加水分解物、および有機酸塩が
一般に使用される。ゾルゲル法は、安価かつ簡便で量産
に適しているという利点に加えて、膜の組成制御が容易
で、成膜厚みが比較的均一であるという特徴がある。従
って、比較的平坦な基板上に強誘電体薄膜を形成するの
には最も有利な成膜法であるといえる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のゾルゲル法で成
膜したPLZT薄膜は、一般に、粒径1000 nm 程度の粗
大結晶と、微細なジルコニアリッチ相とに分かれた不均
一な表面形態を有している。この傾向はPt基板を下地と
した時に特に顕著である。Pt/Ti基板を使用した場合に
は、TiがPtの上部に出てきて、これが結晶初期核となる
ため、均質で微細な結晶となり、表面形態は優れたもの
となる。PLZT以外の、例えばPZTやPZTの薄膜
でも、特にPt基板では、やはり粗大結晶とジルコニアリ
ッチ相という表面形態の不均一性がある程度は生ずる。
【0008】表面形態に不均一な個所があると、電気的
特性も不均一となることが予想され、例えば強誘電体メ
モリにおいて微細なキャパシタ膜を作製する場合に、電
気的に劣ったキャパシタ膜ができる可能性があり、製品
の信頼性または歩留りが大きく損なわれることから障害
となる。
【0009】本発明は、この問題点の解消を目指したも
のであり、ゾルゲル法により強誘電体薄膜を成膜する場
合に、表面形態が均質な強誘電体薄膜を形成することが
できる成膜用原料溶液と、この原料溶液を用いた強誘電
体薄膜の成膜方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために研究を重ねた結果、ゾルゲル法用の原料
溶液がアセトンを含有すると、成膜された強誘電体薄膜
の表面形態の均一性が飛躍的に向上し、上記問題点を解
決できることを見出し、本発明に到達した。
【0011】ここに、本発明は、Pb、La、Zr、Tiから選
ばれた2種以上の金属のアルコキシド、その部分加水分
解物、および/または有機酸塩を有機溶媒中に含有する
溶液からなり、該溶液が含有金属の酸化物換算重量に対
して60〜5wt%の量のアセトンを含有することを特徴
とする、一般式:Pb1-x Lax (Zry Ti1-y)1-x/43(式
中、0≦x<1、0≦y≦1)で表される組成を持つ強
誘電体薄膜の成膜用原料溶液である。
【0012】この強誘電体薄膜成膜用の原料溶液は、従
来のゾルゲル法による成膜と同様の方法で、強誘電体薄
膜の形成に使用できる。即ち、この原料溶液を耐熱性基
板に塗布し、空気中または含水蒸気雰囲気中で加熱して
金属酸化物膜を成膜し、必要に応じて膜が所望の厚さに
なるまで塗布と加熱を繰り返し、前記加熱中または塗布
と加熱の繰り返し後に膜を結晶化温度以上で焼成するこ
とにより、強誘電体薄膜を成膜することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明で成膜される強誘電体は、
一般式:Pb1-x Lax (Zry Ti1-y)1-x/43(式中、xは
0または1より小さい小数、yは0、1または1より小
さい小数)で示される組成を持つペロブスカイト型結晶
構造の物質である。これには、PT(チタン酸鉛) 、P
ZT (チタンジルコン酸鉛) およびPLZT (ランタン
含有チタンジルコン酸鉛) などが包含されるが、これに
限られるものではない。上記一般式で示される組成は、
微量のドープ元素を含有することができる。ドープ元素
の例としては、Ca、Sr、Ba、Hf、Sn、Th、Y、Sm、Dy、
Ce、Bi、Sb、Nb、Ta、W、Mo、Cr、Co、Ni、Fe、Cu、S
i、Ge、U、Sc、V、Pr、Nd、Eu、Gd、Tb、Ho、Er、T
m、Yb、Luが挙げられ、その含有量は上記一般式におけ
る原子分率で0.05以下である。
【0014】このような強誘電体薄膜を、成分金属のア
ルコキシドおよび/または有機酸塩を含有する原料溶液
を用いて、ゾルゲル法により成膜する方法は、この方法
に使用可能な金属化合物の種類や加熱・焼成条件を含め
て、当業者にはよく知られている (例、特開昭60−2364
04号公報参照) 。本発明は、この原料溶液が特定の範囲
内の量のアセトンを含有する点に特徴があり、この特徴
を除けば、溶液組成や成膜方法は一般に従来のゾルゲル
法と同様でよい。
【0015】原料として好ましい有機金属化合物を例示
すると、鉛化合物およびランタン化合物としては酢酸塩
(酢酸鉛、酢酸ランタン) などの有機酸塩ならびにジイ
ソプロポキシ鉛などのアルコキシドが挙げられる。チタ
ン化合物としては、テトラエトキシチタン、テトライソ
プロポキシチタン、テトラn−ブトキシチタン、テトラ
i−ブトキシチタン、テトラt−ブトキシチタン、ジメ
トキシジイソプロポキシチタンなどのアルコキシドが挙
げられる。ジルコニウム化合物としては上記チタン化合
物と同様なアルコキシド類が好ましい。金属アルコキシ
ドはそのまま使用してもよいが、成膜を促進するためそ
の部分加水分解物を使用してもよい。
【0016】金属アルコキシドの部分加水分解は、金属
アルコキシドを有機溶媒に溶解した溶液を、場合により
酸触媒の存在下で加水分解させることにより行うことが
できる。加水分解反応は、溶液に添加する水や酸触媒の
量や反応条件 (温度、時間)により制御して、完全に加
水分解が進行しないようにする。
【0017】各成分金属の原料として使用する有機金属
化合物を、適当な有機溶媒に溶解して原料溶液を調製す
る。溶液中に含有させる各有機金属化合物の割合は、成
膜しようとする強誘電体薄膜中における組成比とほぼ同
じでよい。但し、一般に鉛化合物は揮発性が高く、金属
酸化物に変化させるための加熱中または結晶化のための
焼成中に蒸発による鉛の欠損が起こることがある。その
ため、この欠損を見越して、鉛をやや過剰 (例、2〜8
%過剰) に存在させることがある。鉛の欠損の程度は、
鉛化合物の種類や成膜条件によって異なり、実験により
求めることができる。
【0018】有機溶媒としては、原料の有機金属化合物
を溶解することができれば特に制限されない。使用可能
な有機溶媒としては、エタノール、イソプロパノール、
ブタノールなどのアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、酢酸イソアミル等の酢酸エステル類などが挙げられ
る。また、エトキシメタノールといった、アルコキシア
ルコール類も使用できる。溶媒は1種のみ、または2種
以上を使用できる。好ましい有機溶媒は、1種もしくは
2種以上のアルコール類、またはアルコール類と他の溶
媒との混合溶媒である。なお、後述するように、本発明
では添加剤としてアセトンを使用するので、溶媒はアセ
トン以外のものとする。
【0019】原料溶液の濃度は特に制限されず、利用す
る塗布法によっても異なるが、通常は溶液粘度が室温で
1〜30 cP の範囲内となるような濃度が好ましい。原料
溶液は、有機溶媒と原料の有機金属化合物に加えて、少
量の水および酸触媒を含有していてもよい。水の量は、
金属アルコキシドの総モル数に対して0〜10倍モル程度
の範囲が含有させるのが一般的であり、好ましくは 0.5
〜4倍モル程度である。酸触媒は、塩酸、硫酸、硝酸な
どの無機酸も使用できるが、好ましくは有機酸がよい。
【0020】本発明によれば、上記の原料溶液が、含有
金属の酸化物換算重量に対して60〜5wt%、好ましくは
30〜10wt%の量のアセトンを含有している。原料溶液が
アセトンをこの範囲内の量で含有すると、成膜された強
誘電体薄膜の表面形態が著しく向上する。具体的には、
膜全体で結晶粒径が微細かつ均一になり、従って電気的
特性も膜全体で均一となる。そのため、この強誘電体薄
膜のどの部分からデバイスを作製してもほぼ同じ品質の
製品が得られ、製品の信頼性が向上する。アセトンの持
つこの作用の理由は完全には解明されていないが、アセ
トンが膜の結晶初期核密度を著しく増大させる効果を発
揮し、これが膜の表面形態を向上させるのではないかと
推測される。
【0021】上述したように、この原料溶液から従来の
ゾルゲル法と同様に強誘電体薄膜を成膜することができ
る。まず、基板上に原料溶液を塗布する。塗布は、スピ
ンコーティングにより行うのが普通であるが、ロール塗
布、噴霧、浸漬、ドクターブレードなど他の塗布法も適
用可能である。塗布後、塗膜を乾燥させ、溶媒を除去す
る。この乾燥温度は溶媒の種類によっても異なるが、通
常は80〜200 ℃程度であり、例えば 100〜180 ℃の範囲
でよい。但し、次の金属酸化物に転化させるための加熱
の際の昇温中に溶媒は除去されるので、塗膜の乾燥工程
は必ずしも必要ない。
【0022】その後、塗布した基板を加熱し、有機金属
化合物を完全に加水分解させて金属酸化物に転化させ、
金属酸化物からなる膜を形成する。加水分解の進行には
水が必要であるので、この加熱は、微量の水蒸気を含有
している空気中、または含水蒸気雰囲気 (例、水蒸気を
含有する窒素雰囲気) 中で行う。この加熱温度は、金属
酸化物の種類によっても異なるが、通常は 250〜500 ℃
の範囲であり、例えば300〜450 ℃である。加熱時間
は、加水分解が完全に進行するように選択するが、通常
は5〜10分間程度である。
【0023】ゾルゲル法の場合は、1回の塗布で、強誘
電体薄膜に必要な膜厚とすることは難しい場合が多いの
で、必要に応じて、上記の塗布と (乾燥と) 乾燥と加熱
を繰り返して、所望の膜厚の金属酸化物の膜を得る。但
し、こうして得られた膜は、非晶質であるか、結晶性が
不十分であるので、分極性が低く、強誘電体薄膜として
利用できない。
【0024】そのため、最後に、その金属酸化物の結晶
化温度以上の温度で焼成して、ペロブスカイト型の結晶
構造を持つ結晶質の金属酸化物薄膜とする。なお、結晶
化のための焼成は、最後に一度で行うのではなく、各塗
布した塗膜ごとに、上記の仮焼に続けて行ってもよい
が、高温での焼成を何回も繰り返す必要があるので、最
後にまとめて行う方が経済的には有利である。
【0025】この結晶化のための焼成温度は通常は 550
〜800 ℃の範囲であり、例えば 600〜750 ℃である。従
って、基板としては、この焼成温度に耐える程度の耐熱
性を有するものを使用する。耐熱性の基板材料として
は、シリコン、白金、ニッケルなどの金属類、石英、窒
化アルミニウム、酸化チタンなどの無機化合物が挙げら
れる。前述したように、本発明は、特に白金表面を持つ
基板に対して有用であり、このような基板で顕著に認め
られる表面形態の不均一性が解消される。結晶化のため
の焼成時間は通常は1分〜1時間程度であり、焼成雰囲
気は特に制限されないが、通常は空気である。
【0026】このようにして成膜された強誘電体薄膜の
膜厚は、誘電体デバイスの用途によっても異なるが、通
常は50〜400 nm程度が好ましい。得られた強誘電体薄膜
は、前述したような各種の誘電体デバイスに有用であ
る。
【0027】
【実施例】本実施例で使用した各金属原料の有機金属化
合物は次の通りである: Pb:酢酸鉛3水和物 La:酢酸ランタン1.5 水和物 Zr:チタンテトライソプロポキシド Ti:ジルコニウムテトラt−ブトキシド 原料溶液を調製するため、有機溶媒に、まず酢酸塩形態
の金属化合物 (Pb、La化合物) を溶解させ、共沸蒸留に
より水を除去した。その後、得られた溶液にアルコキシ
ド形態の金属化合物 (Zr、Ti化合物) を添加して溶解さ
せ、再度に所定量のアセトンを加えて、原料溶液を得
た。この溶液中の有機金属化合物の合計濃度は、上記一
般式に換算して、約10wt%であった。
【0028】この原料溶液を用いて強誘電体薄膜を次の
ようにして成膜した。Pt/SiO2/Si基板上に原料溶液は
スピンコート法で塗布し、空気中、ホットプレート上で
400℃に10分間加熱して金属酸化物の膜を得た。この塗
布と加熱操作を5回繰り返し、最後に RTA (急速熱処理
装置) で600 ℃に1分間焼成して、膜厚200 nmのペロブ
スカイト型結晶構造のPLZT強誘電体薄膜を得た。こ
うして成膜されたPLZT薄膜の表面をSEMで観察
し、結晶粒の平均粒径を測定すると共に、結晶粒のバラ
ツキおよびペロブスカイト相以外の相 (例、ジルコニア
リッチ相) の有無を判定した。平均粒径は、薄膜SEM
写真から計算により求めた粒子の平均切片長である。こ
れらの結果を、膜の組成と共に、次の表1に示す。比較
のために、アセトンを含有しない原料溶液についての試
験結果も併せて示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1からわかるように、本発明に従って、
原料溶液が少量のアセトンを含有していると、表面形態
が均一な強誘電体薄膜を成膜することができた。
【0031】これに対し、アセトンを含有しない原料溶
液から成膜した強誘電体薄膜は、表面形態が不均一であ
り、電気的特性は場所によりバラツキを生ずることが予
想される。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、原料溶液に少量のアセ
トンを含有させるという安価で簡便な方法により、ゾル
ゲル法により成膜された強誘電体薄膜の表面形態の不均
一性を著しく軽減することができ、そのため電気的特性
の場所によるバラツキのない強誘電体薄膜を作製するこ
とができた。従って、この強誘電体薄膜から誘電体デバ
イスを作製すると、信頼性の高い製品を歩留りよく製造
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 暁 兵庫県三田市テクノパーク12−6 三菱マ テリアル株式会社三田工場内 (72)発明者 影山 謙介 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社総合研究所内 (72)発明者 松浦 正弥 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社総合研究所内 (72)発明者 小木 勝実 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4G031 AA09 AA11 AA12 AA32 BA02 CA08 GA06 GA07 GA18 4G048 AA03 AB05 AC02 AD02 AD08 AD10 AE05 AE08 5G303 AA10 AB20 BA03 BA07 CA01 CA09 CA11 CB15 CB25 CB35 CB39 CD04 DA02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Pb、La、Zr、Tiから選ばれた2種以上の
    金属のアルコキシド、その部分加水分解物、および/ま
    たは有機酸塩を有機溶媒中に含有する溶液からなり、該
    溶液が含有金属の酸化物換算重量に対して60〜5wt%の
    量のアセトンを含有することを特徴とする、一般式:Pb
    1-x Lax (Zry Ti1-y)1-x/43 (式中、0≦x<1、0
    ≦y≦1)で表される組成を持つ強誘電体薄膜の成膜用
    原料溶液。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の原料溶液を耐熱性基板に
    塗布し、空気中または含水蒸気雰囲気中で加熱して金属
    酸化物膜を成膜し、必要に応じて膜が所望の厚さになる
    まで塗布と加熱を繰り返し、前記加熱中または塗布と加
    熱の繰り返し後に膜を結晶化温度以上で焼成することか
    らなる、強誘電体薄膜の形成方法。
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