JP2000119005A - オゾン発生装置 - Google Patents

オゾン発生装置

Info

Publication number
JP2000119005A
JP2000119005A JP10291715A JP29171598A JP2000119005A JP 2000119005 A JP2000119005 A JP 2000119005A JP 10291715 A JP10291715 A JP 10291715A JP 29171598 A JP29171598 A JP 29171598A JP 2000119005 A JP2000119005 A JP 2000119005A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
dielectric
discharge
discharge electrode
ozone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10291715A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Baba
誠二 馬場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
GOLD SYST KK
Original Assignee
GOLD SYST KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by GOLD SYST KK filed Critical GOLD SYST KK
Priority to JP10291715A priority Critical patent/JP2000119005A/ja
Publication of JP2000119005A publication Critical patent/JP2000119005A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 窒素酸化物の発生を抑えた上でオゾン発生効
率を向上させることができるようにする。 【解決手段】 対向電極を、放電電極3と、この放電電
極3を挟んで互いに対向した内部誘導電極4および外部
誘導電極5とで構成し、放電電極3と内部誘導電極4お
よび外部誘導電極5との間には、内部誘電体6および外
部誘電体7を介設し、しかも、内部誘電体6を、放電電
極3および内部誘導電極4の双方に当接した状態で両者
間に介設するとともに、外部誘電体7を、外部誘導電極
5に当接し、かつ、放電電極3に対して離間した状態で
両者間に介設している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コロナ放電を利用
して空気中の酸素からオゾンを生成するオゾン発生装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来知られたオゾン発生装置の
原理を説明するための一部切欠き斜視図であり、(イ)
は、沿面放電型といわれるもの、(ロ)は、空間放電型
(無声放電型)といわれるものである。
【0003】まず、図6の(イ)に示す沿面放電型のオ
ゾン発生装置100は、軸状の誘導電極101と、この
誘導電極101に外嵌されたガラスやセラミック等の絶
縁材料からなる柱状誘電体103と、この柱状誘電体1
03の周面に螺旋状に巻き付けられた線状の放電電極1
02と、内周面がこの放電電極102に当接しない状態
で上記柱状誘電体103に遊嵌された保護管104とか
らなる基本構成を有している。柱状誘電体103の外周
面と保護管104の内周面との間には、環状隙間105
が形成されている。
【0004】そして、交流電源120からの動力線の一
方を誘導電極101に接続するとともに、同他方を放電
電極102に接続することにより、柱状誘電体103の
放電電極102から2次元的に放電コロナが生起する、
いわゆる沿面放電が起こる。この沿面放電の生起状態で
保護管104の一方の端部から白抜き矢印で示すよう
に、上記環状隙間105に空気を導入することにより、
上記放電に起因して空気中の酸素からオゾンが生成し、
このオゾンを含んだ空気が黒塗り矢印で示すように、保
護管104の他端から外部に放出されることになる。
【0005】また、図6の(ロ)に示す空間放電型のオ
ゾン発生装置100aは、筒状の誘導電極101aと、
この誘導電極101aに嵌入された絶縁材料からなる筒
状誘電体103aと、この筒状誘電体103aに互いに
当接しないように遊嵌された棒状の放電電極102aと
からなる基本構成を有している。放電電極102aの外
周面と筒状誘電体103aの内周面との間には、環状隙
間105が形成されている。
【0006】そして、交流電源120からの動力線の一
方を誘導電極101aに接続するとともに、同他方を放
電電極102aに接続することにより、放電電極102
aの外周面から筒状誘電体103aの内周面に向けて環
状隙間105内で放電が生起する、いわゆる無声放電
(空間放電)が起こる。この空間放電の生起状態で筒状
誘電体103aの一方の端部から白抜き矢印で示すよう
に、上記環状隙間105に向けて空気を導入することに
より、上記放電に起因して空気中の酸素からオゾンが生
成し、このオゾンを含んだ空気が黒塗り矢印で示すよう
に、筒状誘電体103aの他端から外部に放出されるこ
とになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の沿面
放電型のオゾン発生装置100にあっては、放電が柱状
誘電体103の外周面に沿って生起されるため、環状隙
間105を通過する空気中の酸素の内、柱状誘電体10
3の外周面近傍に存在するものだけが放電の作用を受け
てオゾンになるが、柱状誘電体103の外周面から離間
した位置を流れる空気中の酸素は放電の作用を受け難
く、空気中のオゾンの分布が偏ったものになるという問
題点を有している。
【0008】これに対して上記の空間放電型のオゾン発
生装置100aにあっては、放電電極102aから誘導
電極101aに向かう放電は、環状隙間105内で3次
元的に広がって生起するため、環状隙間105を通過す
る空気は、流通位置に拘らず放電の作用を均等に受ける
ことができるが、周波数一定の条件下では放電密度が小
さくなり、これによってオゾン発生効率が劣るという問
題点を有している。
【0009】かかる問題点を解消するために各電極に印
加する電圧を高くすることが考えられるが、電圧を高く
すると、暗電流に起因したジュール熱が発生して装置が
加熱され、これによって一旦得られたオゾンが分解し、
活性酸素が生成するという新たな問題点が提起される。
すなわち、活性酸素は空気中の窒素と反応して有害な窒
素酸化物を生成するのである。
【0010】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、窒素酸化物の発生を抑えた
上でオゾン発生効率を向上させることができるオゾン発
生装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
オゾン発生装置は、高電圧を印加することによって対向
電極間に生起する放電で当該対向電極間に供給された気
体中の酸素からオゾンを生成するオゾン発生装置であっ
て、上記対向電極は、放電電極と、この放電電極を挟ん
で互いに対向した第1誘導電極および第2誘導電極とで
構成され、上記放電電極と上記第1誘導電極および第2
誘導電極との間には、第1誘電体および第2誘電体が介
設され、上記第1誘電体は、放電電極および第1誘導電
極の双方に当接された状態で両者間に介設されていると
ともに、上記第2誘電体は、第2誘導電極に当接し、か
つ、放電電極に対して離間した状態で両者間に介設され
ていることを特徴とするものである。
【0012】本発明の請求項2記載のオゾン発生装置
は、請求項1記載のオゾン発生装置において、上記対向
電極に3相交流の電圧が印加されることを特徴とするも
のである。
【0013】本発明の請求項3記載のオゾン発生装置
は、請求項1または2記載のオゾン発生装置において、
上記放電電極は、絶縁材料によってコーティングされた
コーティング層を有していることを特徴とするものであ
る。
【0014】本発明の請求項4記載のオゾン発生装置
は、請求項1乃至3のいずれかに記載のオゾン発生装置
において、上記第1および第2誘導電極の少なくとも一
方には放熱部材が設けられていることを特徴とするもの
である。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るオゾン発生
装置の一実施形態を示す一部切欠き斜視図であり、図2
はそのA−A線断面図、図3はそのB−B線断面図であ
る。これらの図に示すように、オゾン発生装置1は、オ
ゾン発生部2と、このオゾン発生部2に高圧電力を供給
する変圧部9とを備えた基本構成を有している。上記変
圧部9は、外部の商用電源からの3相交流の電力を受け
入れるΔ結線部92と、このΔ結線部92に対向したY
結線部93とからなる3相トランス91を有し、この3
相トランス91で昇圧された電圧がY結線部93のR端
子、S端子およびT端子から取り出され、3本の動力線
94(R動力線94r、S動力線94s、T動力線94
t)を介してオゾン発生部2に供給されるようになって
いる。
【0016】上記オゾン発生部2は、変圧部9からの動
力線94が接続される螺旋状に形成された放電電極3
と、この放電電極3に内側で対向した内部誘導電極(第
1誘導電極)4と、同外側で対向した外部誘導電極(第
2誘導電極)5と、放電電極3および内部誘導電極4間
に介設された筒状の内部誘電体(第1誘電体)6と、放
電電極3および外部誘導電極5間に介設された外部誘電
体(第2誘電体)7とからなっている。
【0017】上記放電電極3は、チタンやステンレスス
チール等の耐酸性および耐オゾン性を備えた金属で形成
され、R動力線94rが接続されるR放電電極3rと、
S動力線94sが接続されるS放電電極3s、T動力線
94tが接続されるT放電電極3tとの3本が備えられ
ている。各動力線94r,94s,94tからの120
°の位相ずれで送られてきた高圧電力は、それぞれ対応
した各放電電極3r,3s,3tに印加されるようにな
っている。一方、上記内部誘電体6は、耐熱性および耐
オゾン性を有するガラスやセラミック等の絶縁体を円筒
状に成形したものが用いられ、上記各放電電極3r,3
s,3tは、この内部誘電体6の外周面に順次120°
の位相ずれで螺旋状に巻き付けられている。
【0018】上記内部誘導電極4は、本実施形態におい
ては、内部誘電体6の内周面に導電性物質をコーティン
グしたコーティング層、または導電性物質をメッキした
メッキ層によって形成されているが、本発明は、内部誘
導電極4がコーティング層やメッキ層であることに限定
されるものではなく、銅や鉄等の導電性物質によって形
成された棒状体または螺旋体を採用してもよい。この場
合、棒状体等の外径寸法を上記内部誘電体6の内径寸法
と略同一に寸法設定し、この棒状体等を内部誘電体6の
中心孔に圧入することによって内部誘導電極を内部誘電
体6に装着することができる。かかる内部誘導電極4
は、3相トランス91のY結線部93の中位点Oから導
出された中位点側導線95に接続され、動力線94から
の高電圧が放電電極3に印加されることによって内部誘
電体6の周面であって、放電電極3に当接した部分およ
びその近傍に沿面放電が生起されるようになっている。
【0019】上記外部誘電体7は、上記内部誘電体6と
同様の材料によって円筒状に形成されている。この外部
誘電体7は、内径寸法が放電電極3の装着された内部誘
電体6の外形寸法より大きく寸法設定され、これによっ
て内部誘電体6が外部誘電体7内に同心で内装された状
態で、内部誘電体6の外周面と外部誘電体7の内周面と
の間に白抜き矢印で示す原料空気Xを通過させるための
環状通路21が形成されている。因に、内部誘電体6
は、図略の所定の支持部材によって外部誘電体7内に内
装された状態が維持されるようになっている。また、原
料空気Xは、図略の空気吸引手段を駆動することによっ
て環状通路21内に導入されるようになっている。
【0020】上記外部誘導電極5は、本実施形態におい
ては、上記放電電極3と同様の材料によって外部誘電体
7の外周面にコーティング処理またはメッキ処理が施さ
れることによって形成されているが、本発明は、外部誘
導電極5がコーティング処理またはメッキ処理によって
形成されることに限定されるものではなく、金属製の筒
状体を外部誘電体7に外嵌して外部誘導電極を形成させ
てもよい。かかる外部誘導電極5には上記中位点側導線
95が接続され、動力線94からの高圧電力が放電電極
3に印加されることによって、環状通路21内で放電電
極3から外部誘電体7の内周面に向けて空間放電が生起
されるようになっている。
【0021】また、上記放電電極3は、周面がガラスあ
るいはシリコンやポリテトラフルオロエチレン等の誘電
材料によってコーティングされたコーティング層22
(図1に点描で表示)を有している。因にガラスでコー
ティングする場合には、放電電極3を内部誘電体6の外
周面に巻き付けた後、ガラスを放電電極3が隠れるよう
に内部誘電体6の周面にコートし、ついでこの内部誘電
体6を所定の均熱炉で焼成処理する方法が採用される。
シリコン等の合成樹脂でコーティングする場合には、放
電電極3に溶融した合成樹脂中を潜らせる等の通常の導
線等の被覆方法が採用される。
【0022】本発明のオゾン発生装置1は以上のように
構成されているので、外部の電源からの電力を3相トラ
ンス91を介して3本の放電電極3(R放電電極3r、
S放電電極3sおよびT放電電極3t)に供給すること
により、これら放電電極3と内部誘導電極4との間では
内部誘電体6を介して高電位差が生じるとともに、放電
電極3と外部誘導電極5との間では環状通路21の空気
層および外部誘電体7を介して高電位差が生じ、これに
よって放電電極3が当接している内部誘電体6の外周面
には沿面放電が生起されるとともに、環状通路21には
空間放電が生起される。そして、かかる放電が生起して
いる状態の環状通路21内に一方の端部から原料空気X
を導入することにより、上記放電によって原料空気X中
の酸素の一部からオゾンが生成され、オゾン含有空気Y
となって他方の端部から外部に導出される。
【0023】そして、本発明のオゾン発生装置1は、対
向電極を、放電電極3と、この放電電極3を挟んで互い
に対向した内部誘導電極4および外部誘導電極5とで構
成し、放電電極3と内部誘導電極4および外部誘導電極
5との間には、内部誘電体6および外部誘電体7を介設
し、しかも、内部誘電体6を、放電電極3および内部誘
導電極4の双方に当接した状態で両者間に介設するとと
もに、外部誘電体7を、外部誘導電極5に当接し、か
つ、放電電極3に対して離間した状態で両者間に介設し
たものであるため、放電電極3と内部誘導電極4および
外部誘導電極5との間に高電圧が印加されることによ
り、放電電極3に当接した内部誘電体6の当接位置近傍
に沿面放電が生起されるとともに、放電電極3と、この
放電電極3と離間した外部誘電体7との間に空間放電が
生起され、これら2次元的な沿面放電と3次元的な空間
放電との重畳作用で、沿面放電のみの場合には気体中の
オゾン分布が偏ったものになるという不都合、および空
間放電のみの場合には良好なオゾン発生効率を得ること
ができないという不都合が解消され、高濃度のオゾンが
均一に分布した気体を効率よく得ることができる。
【0024】また、3相トランス91からの3相交流の
電圧が、放電電極3、内部誘導電極4および外部誘導電
極5に印加されるため、単相交流を用いた場合に比べて
各電極に対する電圧の印加が効率的に行われ、オゾンの
良好な発生効率を得ることができる。また、3相交流で
電界が回転するため、この回転に誘引されて放電電極3
付近に存在するごみや埃が静電気的に移動し、これによ
って放電電極3へのごみや埃の付着を防止することがで
きる。
【0025】さらに、放電電極3は、絶縁材料によって
コーティングされたコーティング層22を有しているた
め、このコーティング層22の存在で、放電電極3から
放出される電子の速度が緩和されて遅くなり、これによ
って窒素とオゾンとから窒素酸化物(例えば亜硝酸)が
生成される化学反応における反応速度が抑えられ、窒素
酸化物の生成を抑制することができる。
【0026】図4は、オゾン発生装置の他の実施形態を
示す斜視図である。この実施形態のオゾン発生装置1a
においては、内部誘電体6の中心孔に多数の放熱フィン
81を備えた一対の放熱部材8が嵌装されている。この
放熱部材8は、アルミニウム合金等の熱伝導率の良好な
金属材料で形成されている。その他の構成は先の実施形
態のものと同様である。
【0027】この実施形態のオゾン発生装置1aによれ
ば、内部誘導電極4内で発生した、暗電流に起因するジ
ュール熱による発熱が、放熱部材8に伝熱されて表面積
の大きい放熱フィン81から外部に放熱されるため、オ
ゾン発生部2の内部が高温になることが有効に防止され
る。また、導電性接着剤を介して放熱部材8を内部誘電
体6に密着させることにより、放熱部材8を内部誘導電
極として利用することができるため、内部誘電体6の内
周面にコーティング処理やメッキ処理を施す必要がなく
なる。
【0028】なお、第1および第2実施形態において、
外部誘導電極5に冷却用のフィンを設けてもよい。この
冷却用フィンとしては、径方向に外部誘導電極5と同心
で突出した環状フィンを外部誘導電極5の長手方向に向
けて複数個並設してもよいし、長手方向に延びるように
外部誘導電極5の周面に突設した方形フィンの複数個を
周方向に配してもよい。
【0029】図5は、オゾン発生装置のさらに他の実施
形態を示す斜視図である。この実施形態のオゾン発生装
置1bにおいては外部誘導電極5aは、金属材料で環状
に形成された電極51と、この電極51の外周面に同心
で形成された複数の環状の放熱フィン52とを備えて構
成されている。電極51は、外部誘電体7の外周面に密
着されている。かかる電極51は、導電性接着剤を介し
て外部誘電体7に嵌装することによって形成することが
できるし、コーティング層によって形成することもでき
る。また、内部誘電体6の中心孔には長尺の平板を螺旋
状に巻いて形成した放熱部材8aが内装されている。こ
の放熱部材8aは、その端部が切り込まれて形成された
複数の放熱フィン81を有しており、この放熱フィン8
1によって内部誘電体6内で発生した熱が放熱されるよ
うになっている。
【0030】本発明は上記の実施形態に限定されるもの
ではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0031】(1)上記の実施形態においては、オゾン
発生部2に3相交流の商用電源の電力が周波数変換され
ずにオゾン発生部2に供給されるようにしているが、こ
うする代わりに変圧部9の前に周波数変換機構を設け、
商用電源の周波数より高い周波数の電力をオゾン発生部
2に供給するようにしてもよい。こうすることによっ
て、オゾンの収率を向上させることができるとともに、
装置のコンパクト化が実現する。
【0032】(2)上記の実施形態においては、電極の
冷却を空冷式で実施しているが、本発明は、電極の冷却
が空冷式であることに限定されるものではなく、内部誘
電体6の中心孔に冷却水を導入して冷却する、いわゆる
水冷式の冷却方式を採用してもよい。
【0033】
【実施例】内部誘電体6の表面にコーティング層22を
形成した場合とコーティング層22を形成しない場合と
で、得られたオゾン含有空気Y中の窒素酸化物の濃度が
相違するか否かを確認するために試験を実施した。
【0034】試験用には、本発明に係るオゾン発生装置
1を採用したが、コーティング層22の有無による差を
際だたせるため、放電電極3と外部誘電電極5との間に
は電圧を印加せず、放電電極3と内部誘電電極4との間
にだけ電圧を印加した。印加電圧は8KVp−pであ
り、その周波数は12KHzであった。
【0035】また、原料空気Xとして自然空気を採用
し、これを送風機で外部誘電体7内に導入した。かかる
原料空気Xの外部誘電体7内での風料は2000ml/
minに設定されている。そして、放電電極3によって
内部誘電体6の外周面に沿面放電を生起させた状態で、
原料空気Xを外部誘電体7内に導入して、1〜5分の間
に1分間隔で外部誘電体7出口のオゾン含有空気Yを採
取し、所定の測定機器で一酸化窒素(NO)および二酸
化窒素(NO2)の濃度を測定した。窒素酸化物(NO
x)としては、NOとNO2との合計量を採用した。試
験結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表1に示すとおり、内部誘電体6の外周面
にコーティング層22を形成しなかった場合、1分後の
NOx濃度が0.043ppmであったものが、5分後
には29.216ppmと、1分後の値より大幅に増加
しているのに対し、内部誘電体6の外周面にコーティン
グ層22を形成して放電電極3をコーティング層22で
覆った場合、1分後のNOx濃度は0.631ppmで
あったが、5分後でも0.795ppmと、当初に比べ
て0.164ppmしか濃度が増加しておらず、これに
よって放電電極3をコーティング層22で覆うことによ
り、NOxの発生量を抑制できることが確認された。
【0038】
【発明の効果】本発明の請求項1記載のオゾン発生装置
によれば、対向電極を、放電電極と、この放電電極を挟
んで互いに対向した第1誘導電極および第2誘導電極と
で構成し、放電電極と第1誘導電極および第2誘導電極
との間には、第1誘電体および第2誘電体を介設し、第
1誘電体を、放電電極および第1誘導電極の双方に当接
した状態で両者間に介設するとともに、第2誘電体を、
第2誘導電極に当接し、かつ、放電電極に対して離間し
た状態で両者間に介設したため、放電電極と第1誘導電
極および第2誘導電極との間に高電圧が印加されること
により、放電電極に当接した第1誘電体の当接位置近傍
に沿面放電が生起されるとともに、放電電極と、この放
電電極と離間した第2誘電体との間に空間放電が生起さ
れ、これら2次元的な沿面放電と3次元的な空間放電と
の重畳作用で、沿面放電のみの場合には気体中のオゾン
分布が偏ったものになるという不都合、および空間放電
のみの場合には良好なオゾン発生効率を得ることができ
ないという不都合を解消することができ、従来のオゾン
発生装置に比べて高濃度のオゾンが均一に分布した気体
を効率よく得ることができる。
【0039】本発明の請求項2記載のオゾン発生装置に
よれば、対向電極に3相交流の電圧を印加するようにし
たため、単相交流を用いた場合に比べて各電極に対する
電圧の印加が効率的に行われ、オゾンを良好な発生効率
で得ることができる。また、電界が回転するため、放電
電極付近へのごみや埃の付着を静電気的に防止すること
ができる。また、周波数を高くするための発振部を設け
る必要がなくなり、その分装置の構造がシンプルにな
り、故障が起こり難くなるとともに、装置コストの低減
化を実現することができる。
【0040】本発明の請求項3記載のオゾン発生装置に
よれば、放電電極に絶縁材料によって形成されたコーテ
ィング層を設けたため、このコーティング層の存在で、
放電電極から放出される電子の速度が緩和されて遅くな
り、これによって窒素と酸素とから窒素酸化物が生成さ
れる化学反応における反応速度が抑えられ、窒素酸化物
の生成を有効に抑制することができる。
【0041】本発明の請求項4記載のオゾン発生装置に
よれば、第1および第2誘導電極の少なくとも一方に放
熱部材を設けたため、誘導電極内に発生した暗電流に起
因するジュール熱が、放熱部材を通して外部に放熱さ
れ、これによって放電電極と誘導電極とによって形成さ
れた放電領域が過加熱するという不都合を回避すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るオゾン発生装置の一実施形態を示
す一部切欠き斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】オゾン発生装置の他の実施形態を示す斜視図で
ある。
【図5】オゾン発生装置のさらに他の実施形態を示す斜
視図である。
【図6】従来知られたオゾン発生装置の原理を説明する
ための一部切欠き斜視図であり、(イ)は沿面放電型
を、(ロ)は空間放電型をそれぞれ示している。
【符号の説明】
1,1a オゾン発生装置 2 オゾン発生部 21 環状通路 22 コーティング層 3 放電電極 3r R放電電極 3s S放電電極 3t T放電電極 4 内部誘導電極 5 外部誘導電極 6 内部誘電体 7 外部誘電体 8 放熱部材 81 放熱フィン 9 変圧部 91 3相トランス 92 Δ結線部 93 Y結線部 94 動力線 94r R動力線 94s S動力線 94t T動力線 95 中位点側導線 X 原料空気 Y オゾン含有空気

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高電圧を印加することによって対向電極
    間に生起する放電で当該対向電極間に供給された気体中
    の酸素からオゾンを生成するオゾン発生装置であって、
    上記対向電極は、放電電極と、この放電電極を挟んで互
    いに対向した第1誘導電極および第2誘導電極とで構成
    され、上記放電電極と上記第1誘導電極および第2誘導
    電極との間には、第1誘電体および第2誘電体が介設さ
    れ、上記第1誘電体は、放電電極および第1誘導電極の
    双方に当接された状態で両者間に介設されているととも
    に、上記第2誘電体は、第2誘導電極に当接し、かつ、
    放電電極に対して離間した状態で両者間に介設されてい
    ることを特徴とするオゾン発生装置。
  2. 【請求項2】 上記対向電極に3相交流の電圧が印加さ
    れることを特徴とする請求項1記載のオゾン発生装置。
  3. 【請求項3】 上記放電電極は、絶縁材料によってコー
    ティングされたコーティング層を有していることを特徴
    とする請求項1または2記載のオゾン発生装置。
  4. 【請求項4】 上記第1および第2誘導電極の少なくと
    も一方には放熱部材が設けられていることを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれかに記載のオゾン発生装置。
JP10291715A 1998-10-14 1998-10-14 オゾン発生装置 Pending JP2000119005A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10291715A JP2000119005A (ja) 1998-10-14 1998-10-14 オゾン発生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10291715A JP2000119005A (ja) 1998-10-14 1998-10-14 オゾン発生装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000119005A true JP2000119005A (ja) 2000-04-25

Family

ID=17772468

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10291715A Pending JP2000119005A (ja) 1998-10-14 1998-10-14 オゾン発生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000119005A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002029709A (ja) * 2000-07-11 2002-01-29 Ec Kagaku Kk オゾン製造方法
KR100375965B1 (ko) * 2000-06-07 2003-03-15 김성중 방사선에 의한 원자의 입체적 외각전자 충격 장치
WO2003040032A1 (en) * 2001-10-17 2003-05-15 Sam-Bong Min Faucet direct-connection type ozone apparatus, ozone generator and ozone melter for ozone apparatus
JP2006273677A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Kumamoto Univ No発生装置
JP2014015379A (ja) * 2012-07-11 2014-01-30 Ihi Shibaura Machinery Corp オゾナイザ
JP2014058430A (ja) * 2012-09-19 2014-04-03 Murata Mfg Co Ltd オゾン発生装置
CN109731447A (zh) * 2019-03-20 2019-05-10 中钢集团马鞍山矿山研究院有限公司 一种介质阻挡放电净化有机废气装置
KR20200038574A (ko) * 2018-10-04 2020-04-14 주식회사 경동냉열산업 이중 유전체관 구조를 가지는 플라즈마 발생장치

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100375965B1 (ko) * 2000-06-07 2003-03-15 김성중 방사선에 의한 원자의 입체적 외각전자 충격 장치
JP2002029709A (ja) * 2000-07-11 2002-01-29 Ec Kagaku Kk オゾン製造方法
WO2003040032A1 (en) * 2001-10-17 2003-05-15 Sam-Bong Min Faucet direct-connection type ozone apparatus, ozone generator and ozone melter for ozone apparatus
JP2006273677A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Kumamoto Univ No発生装置
JP2014015379A (ja) * 2012-07-11 2014-01-30 Ihi Shibaura Machinery Corp オゾナイザ
JP2014058430A (ja) * 2012-09-19 2014-04-03 Murata Mfg Co Ltd オゾン発生装置
KR20200038574A (ko) * 2018-10-04 2020-04-14 주식회사 경동냉열산업 이중 유전체관 구조를 가지는 플라즈마 발생장치
KR102162219B1 (ko) * 2018-10-04 2020-10-06 주식회사 경동냉열산업 이중 유전체관 구조를 가지는 플라즈마 발생장치
CN109731447A (zh) * 2019-03-20 2019-05-10 中钢集团马鞍山矿山研究院有限公司 一种介质阻挡放电净化有机废气装置
CN109731447B (zh) * 2019-03-20 2024-02-27 中钢集团马鞍山矿山研究院有限公司 一种介质阻挡放电净化有机废气装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
FI75328B (fi) Anordning foer producering av ozon.
WO2011002006A1 (ja) イオン発生装置及びイオン発生素子
JP2000119005A (ja) オゾン発生装置
TWI291842B (en) Plasma source coil for generating plasma and plasma chamber using the same
JP2003034509A (ja) オゾン発生装置
JP2005216763A (ja) イオン化気流発生装置
JPH0414784A (ja) 放電素子、その製造方法および応用装置
JP2967060B2 (ja) マイクロ波プラズマ発生装置
JP3171636B2 (ja) 液体加熱装置
JP4338961B2 (ja) 磁束照射装置
TW202113916A (zh) 一種電漿處理器及其加熱器組件
JP2002075613A (ja) 誘導加熱装置用加熱コイル
WO1997017707A1 (en) Cord and heating wire
JP2009091209A (ja) オゾン発生用放電管
JP2001345163A (ja) 放電素子
JPH10162991A (ja) 誘導結合プラズマ装置
JP3115472B2 (ja) 誘導プラズマの発生方法および装置
JPH111305A (ja) オゾン発生装置
JP2576590B2 (ja) オゾン反応器
JPS62212201A (ja) オゾン発生装置
JP2003306318A (ja) オゾン発生器
JP2588666Y2 (ja) 線材の高周波誘導加熱装置における二重電気絶縁管
JP3974057B2 (ja) オゾン発生用放電管
KR200248600Y1 (ko) 오존발생기용 유전체
KR100308481B1 (ko) 오존 발생기용 방전 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050921

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070911

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080212