JP2000117684A - 走行切断/加工装置 - Google Patents

走行切断/加工装置

Info

Publication number
JP2000117684A
JP2000117684A JP10290276A JP29027698A JP2000117684A JP 2000117684 A JP2000117684 A JP 2000117684A JP 10290276 A JP10290276 A JP 10290276A JP 29027698 A JP29027698 A JP 29027698A JP 2000117684 A JP2000117684 A JP 2000117684A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutting
speed
signal
processing machine
function
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10290276A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000117684A5 (ja
Inventor
Tsutomu Konishi
務 小西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Reliance Electric Ltd
Original Assignee
Reliance Electric Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Reliance Electric Ltd filed Critical Reliance Electric Ltd
Priority to JP10290276A priority Critical patent/JP2000117684A/ja
Publication of JP2000117684A publication Critical patent/JP2000117684A/ja
Publication of JP2000117684A5 publication Critical patent/JP2000117684A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Position Or Direction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バックラシュ等の外乱を除去できる走行切断
/加工装置を提供する。 【解決手段】 駆動電動機8の速度制御装置10に対し
て、走行する材料1の移動に応じて検出した材料測長信
号を切断距離または加工距離に必要な速度関数として出
力する速度指令を作成し、この速度指令を位置関数に変
換して出力する位置関数発生手段28を備え、走行する
切断/加工機の移動量をセンサ14により検出し、検出
した移動量に応じて切断/加工機位置信号および切断/
加工機速度信号に変換する手段29,30を備え、走行
する材料の移動に応じて検出した材料測長信号を切断距
離または加工距離に必要な速度関数として出力する速度
指令と、この速度指令を位置関数に変換して出力する位
置関数発生信号と切断/加工機の移動量に応じて検出し
た切断/加工機位置信号とを演算し、その差に伝達関数
を乗じ、その演算結果を速度指令に加算する制御ループ
を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行する材料の移
動速度に追従して、移動中の材料を切断または加工をす
る走行切断装置並びに走行加工装置の制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、走行切断装置および走行加工装置
は、例えば、鉄板・アルミニウム板・フィルムなどの材
料を切断するダイセットシャーまたはフライングシャ
ー、パイプなどの材料を切断するカットオフキャリッ
ヂ、鉄板・アルミニウム板などの材料を成形加工するプ
レス加工装置等がある。これらの走行切断装置および走
行加工装置(以下、走行切断装置と走行加工装置とを区
別する必要のない場合には、走行切断/加工装置という
ものとする)は、減速機などの伝達機構に内在する機械
的ガタ、すなわちバックラッシュが存在し、大きな問題
となっている。例えば、特公平第7−47273号公報
には、フライングシャーの伝達機構に内在するバックラ
ッシュを解決する方法が記載されている。この解決方法
によれば、切断機作動機構の被駆動系に抵抗を加えてお
り、このための放熱器が用いられている。
【0003】ここでは、従来の走行切断/加工装置のう
ち、伝達機構の代表例であるダイセットシャーの例につ
いて説明をする。図6にダイセットシャーの制御を含め
た構成図を示す。
【0004】ダイセットシャー2は、図6に示すよう
に、台車3(以下、切断機3と言う)は材料1の進行方
向に沿って、すなわち、矢印の方向に走行するよう設け
られており、シャー4、プレス5、ラック6、ピニオン
7、電動機8などにより構成されている。
【0005】この切断機3は、ラック6と噛合したピニ
オン7と電動機8によって駆動され、走行する材料1に
沿って走行する。そして、電動機8の回転方向により、
切断機3は、材料1の走行方向またはこれとは逆方向に
走行する。
【0006】このダイセットシャーの動作および材料1
の移動量の測定方法について説明する。まず、設定器6
1により切断に必要な諸データ、すなわち、切断起動位
置、切断移動距離、切断長などを設定する。そして、運
転指令により、材料1が走行を開始する。
【0007】走行する材料1を上下2個の測長ロール1
1で加圧、すなわち、ニップし、材料1の走行にしたが
って、測長ロール11が回転し、パルスジェネレータ1
2から単位回転角毎にパルスを発生させ、このパルス信
号を用いて材料長計測器21により連続走行する材料1
の移動量を測定している。この材料1の移動量を材料測
長信号として、数値制御回路60に入力する。この数値
制御回路60に入力された材料測長信号が切断機起動位
置に達すると電動機8が駆動し、電動機8の回転により
ピニオン7がラック6と噛合せし、切断機3は待機位置
から材料1の走行方向に沿って急加速する。切断機3の
速度の検出は、切断機3から直接に検出することができ
ないため、切断機3を駆動する電動機8に取り付けられ
たパルスジェネレータ9より単位回転角毎にパルスを発
生させ、移動する切断機3の速度信号および位置信号と
して用いるために、電動機駆動用制御装置10および数
値制御回路60に帰還している。
【0008】切断機3は、材料1の速度に追従し同期す
るまで急加速し、切断長の値に達すると、数値制御回路
60は切断信号Aを発生し、プレス5が駆動してシャー
4により材料1を切断する。切断完了後、切断機3は急
速に減速し、減速が終了すると同時に電動機8は逆回転
し、切断機3は所定位置に戻り待機する。そして、次の
指令に基づいて再び起動し、これを繰り返す。
【0009】このようなダイセットシャーでは、切断機
3のラック6は、電動機8の急加減速によりピニオン7
によって噛合せて駆動していること、切断機3を駆動す
る電動機8のパルスジェネレータ9より発生されるパル
スを、移動する切断機3の速度信号および位置信号とし
て用いるため、切断機3の急加減速による電動機8と伝
達機構の間の捻れ、伝達機構に内在している振動および
バックラシュに因る駆動時間の遅れなどにより、機械的
精度を含めた切断精度が不確定となり、また、切断/加
工機と電動機との間に経年変化に伴う誤差速度および位
置誤差が生じ、切断誤差が発生する問題を生じている。
【0010】また、鉄板・アルミニウム板などの材料を
切断するフライングシャー、パイプなどの材料を切断す
るキャリッヂ、鉄板・アルミニウム板などの材料を成形
加工するプレス加工機などに用いられている伝達機構に
も内在しており、同様な経年変化に伴う問題も生じてい
る。
【0011】この他、材料の移動に応じた移動量を検出
する測長ロールは、材料を両面からニップしているた
め、測長ロールの加圧により材料に擦り傷を生じたり、
または、経年による測長ロールの摩耗の原因等により測
定誤差が生じるため、材料の切断寸法精度に影響を及ぼ
している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来のダイセットシャ
ー、フライングシャー、キャリッジ、成形加工するプレ
ス加工機などの制御は、走行する材料の移動量をパルス
ジェネレータにより検出し、単位回転角毎にパルスを発
生させ、この発生したパルス、すなわち、材料の速度信
号および位置信号と、切断/加工機の移動量を切断/加
工機を駆動する電動機のパルスジェネレータにより検出
し、単位回転角毎にパルスを発生させ、この発生したパ
ルス、すなわち、切断/加工機の速度信号または位置信
号とにより切断/加工機とを制御している。
【0013】この制御は、電動機の速度および回転角制
御に対して、高度の電気的精度を実現しているが、前述
したように、切断/加工機の移動距離、すなわち、速度
および位置検出は、切断/加工機の電動機のパルスジェ
ネレータのパルスを用いている。
【0014】このため、切断/加工機の急加減速による
電動機と伝達機構間の捻れ、伝達機構に内在している振
動およびバックラシュに因る駆動時間の遅れなどによる
切断精度の問題、切断/加工機と電動機との間の経年変
化に伴う速度誤差および位置誤差などが生じる問題、こ
の他、駆動回路(電力変換機)の電源電圧変動および温
度変化による電動機の特性変化の影響など、機械的精度
を含めた切断精度が不確定となる問題を抱えており、こ
れらの問題の解決を求められている。
【0015】本発明の目的は、上述のような問題を解決
するためになされるもので、電動機と伝達機構間の捻
れ、減速機などの伝達機構に内在する機械的ガタなどを
制御技術により除去するものであり、切断/加工機の移
動距離、すなわち、速度および位置を直接検出し、速度
誤差および位置誤差を無くす制御系を構築することによ
り、切断寸法精度を向上すると共に、駆動機構の経年変
化に伴う誤差をなくし、切断精度を保証することを目的
とした走行切断/加工機の制御装置を提供することにあ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明に係わる切断/加工機は、減速機等の伝
達機構に内在する機械的ガタすなわちバックラシュ等の
外乱を除去するために、駆動電動機の速度制御装置に対
して、走行する材料の移動に応じて検出した材料測長信
号を切断距離または加工距離に必要な速度関数として出
力する速度指令を作成し、この速度指令を位置関数に変
換して出力する位置関数発生手段を備え、走行する切断
/加工機の移動量をセンサにより検出し、検出した移動
量に応じて切断/加工機位置信号および切断/加工機速
度信号に変換する手段を備え、走行する材料の移動に応
じて検出した材料測長信号を切断距離または加工距離に
必要な速度関数として出力する速度指令と、この速度指
令を位置関数に変換して出力する位置関数発生信号と切
断/加工機の移動量に応じて検出した切断/加工機位置
信号とを演算し、その差に伝達関数を乗じ、その演算結
果を速度指令に加算する制御ループを構成する。
【0017】そして、切断/加工機の速度誤差を無くし
位置誤差を発生させないために、走行する材料の移動に
応じて検出した材料測長信号を切断距離または加工距離
に必要な速度関数として出力する速度指令と、走行する
切断/加工機の移動量に応じて検出する切断/加工機速
度信号とを演算し、その差に伝達関数を乗じ、その演算
結果を速度指令に加算する制御ループを併用する。
【0018】以上の二つの制御ループの内、切断/加工
機の移動量に応じて出力する切断/加工機位置信号を切
断/加工機速度信号に変換して用いる制御ループでは、
切断/加工機位置信号を時間微分して位置−速度変換定
数を乗じることにより速度を求め、切断/加工機速度信
号として用いることができる。切断/加工機の移動量に
応じて出力する切断/加工機速度信号を切断/加工機位
置信号に変換して用いるもう一つの制御ループでは、切
断/加工機速度信号を時間積分して速度−位置変換定数
を乗じることにより位置を求め、この位置を切断/加工
機位置信号として用いることができる。
【0019】また、以上の制御ループで、走行する切断
/加工機の移動量を検出する方法として、非接触センサ
を用いることができる。同様に走行する材料の移動に応
じて検出する方法として、非接触センサを用いる方法が
ある。
【0020】以上述べたように、切断/加工機の経路位
置指令に対し、切断/加工機位置との誤差が零に制御さ
れるので、切断/加工機の切断寸法の誤差を零にでき、
材料の切断寸法確度が補償できる。そして、切断/加工
機の急加減速による電動機と伝達機構の間の捻れ、振動
および伝達機構のバックラシュに因る駆動時間の遅れ、
また、電力変換器の電源電圧変動および温度変化による
電動機の特性変化や、駆動機構の摩耗等による諸特性の
経年変化等に対して、これらの切断/加工機の位置誤差
への影響を除去できる。
【0021】その他の特徴として、前記記載の切断/加
工装置において、前記材料の移動に応じた移動量を検出
するために非接触センサを用いることを特徴とし、ま
た、切断/加工装置の速度を検出するために非接触セン
サを用いることを特徴としている。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例であるダ
イセットシャーを図面を参照し説明する。図1は、切断
機速度および切断機位置の検出を非接触センサを用いて
実施するダイセットシャーの制御を含むブロック図であ
る。この図1に示すように、ダイセットシャー2は、走
行する材料1、切断機3、シャー4、プレス5、ラック
6、ピニオン7、電動機8、電動機の回転を検出するパ
ルスジェネレータ9、電動機駆動用速度制御装置10、
数値制御装置20、材料の速度を検出する測長ロール1
1、パルスジェネレータ12、ドップラセンサ14、レ
ーザ測長装置15により構成される。
【0023】このダイセットシャー2は、図1に示すよ
うに、切断機3が材料1の進行方向に沿って、すなわ
ち、矢印の方向に走行するよう設けられており、ラック
6と噛合したピニオン7とモータ8によって駆動され、
移動する材料1に沿って走行する。そして、電動機8の
回転方向により切断機3は、材料1の走行方向またはこ
れとは逆方向に走行する。
【0024】この材料1の移動量の計測方法は、走行す
る材料1を上下2個の測長ロール11で加圧、すなわ
ち、ニップし、材料1の走行にしたがって生ずる測長ロ
ール11の回転により、パルスジェネレータ12から単
位回転角毎にパルスを発生させ、そのパルスを計数する
ことにより、連続走行する材料1の移動量を測定してい
る。この材料1の移動量を材料測長信号として数値制御
装置20に入力している。
【0025】一方、切断機3の位置は、図3に示すドッ
プラセンサを用いて計測できる。すなわち、走行する切
断機3にドップラセンサ14のレーザ光を照射して、そ
の散乱光のドップラ効果による変調光を光学検出手段に
より検出し、このドップラ信号をレーザ測長装置15に
入力とし、その信号をパルスに変換し切断機移動位置信
号とし、また、その周波数を速度に変換し速度信号とし
てフィードバックしている。ここでの切断機3の移動速
度を検出するレーザ測長装置は、すでに市販されてお
り、工業用として使用できる機器であれば、何れのレー
ザ測長装置でもよい。
【0026】ここでは切断機3の位置信号および速度信
号に用いるドップラセンサの原理について図3を用いて
簡単に説明をする。図3に示すように、半導体レーザ発
生器41のレーザ光源から出射されたレーザ光を、コリ
メートレンズ42を介して平行光線すなわちビームに変
換し、ビームスプリッタ43により、その方向を入射光
線と反射光線とに2分して、走行する移動物体45に交
差角Φとして照射する。そして、移動物体45に照射し
た入射光線と反射光線は、散乱光として受光レンズブロ
ック46の光学系を介して光検出器47で受光し、合成
しビート周波数を取りだす。このとき光検出器47から
得られるドップラ周波数fD は、次の式で表される。
【0027】
【数1】
【0028】前記式(1)より、λ、Φ、θΔが決まる
と、ドップラ周波数fD は、移動物体35の表面速度V
に比例した周波数となる。このため、時間に対してドッ
プラ波の波数を積算すれば、その時間における移動物体
の移動量を求めることができる。
【0029】物体が速度Vで移動した距離をDとすれ
ば、次式(2)が成り立つ。
【0030】
【数2】
【0031】上記の式(2)により、移動物体の速度V
と移動距離Dの関係が表される。式(1)をVについて
解くと、次式(3)が得られる。
【0032】
【数3】
【0033】式(3)において、比例定数K2 を次式
(4)のように置く。
【0034】
【数4】
【0035】これを用いると式(3)のVは、次式
(5)のように表すことができる。
【0036】
【数5】
【0037】上式(5)より、物体の移動速度Vはドッ
プラ周波数fD に比例する。したがって移動距離Dは、
式(5)を式(2)に代入して、次式(6)のように求
めることができる。
【0038】
【数6】
【0039】上式(6)より、距離Dすなわち移動体の
移動量は、ドップラ波の周波数fD の積分値に比例する
ことがわかる。
【0040】上記の原理により、移動物体すなわち切断
機3の速度Vと移動距離Dが計測できる。
【0041】次に周波数fD のドップラ信号を信号処理
するレーザ測長装置15を図4に示し、その動作を簡単
に説明する。
【0042】図4に示すように、ドップラセンサ14に
より検出されたドップラ信号は、信号処理回路51に送
られる。この信号処理回路51により、ドップラ信号に
重畳している雑音を取り除く。この信号処理回路51に
より雑音を除去されたドップラ信号は、演算回路52に
送られ、先に述べた式(5)および式(6)により、速
度Vおよび移動距離Dを演算して求める。
【0043】この演算に必要な式(1)のレーザ波長
λ、ビーム交差角Φ、ビーム法線と移動物体の直角から
のずれ角Δθの数値は、設定器57により予め設定され
る。これら設定値は、制御回路53を経て演算回路52
に送られる。演算回路52で計算された周波数は、周波
数−電圧変換器、すなわちF/V変換器55で電圧に変
換され、速度信号として出力される。また、計算された
移動距離Dは、出力回路54から測長信号として出力さ
れる。
【0044】図1に戻り、走行切断装置の数値制御回路
20について説明する。この数値制御回路20は、材料
長計測器21、切断機起動信号器22、速度指令発生器
23、切断指令発生器24、切断長設定器25、起動位
置設定器26、切断機移動距離設定器27、材料位置関
数発生器28、切断機位置検出機29、切断機速度検出
器30、位置誤差補償器31および速度誤差補償器31
によって構成されている。まず、切断長設定器25、起
動位置設定器26、切断機移動距離設定器27などの設
定器に必要な数値を各々設定する。そして、運転指令に
より、材料1が走行を開始する。
【0045】材料1が走行を開始すると測長ロール11
が回転し、パルスジェネレータ12からパルスが発生
し、このパルスの計数値から材料長計測器21により材
料の移動量が計測され、これを材料測長信号として切断
機起動信号器22、切断指令発生器24に入力する。こ
の時点では切断機3は、走行せず待機している。
【0046】切断機起動信号発生器22に入力された材
料測長信号は、起動位置設定器26により設定された起
動位置の値に達すると起動信号を出力する。この起動信
号が速度指令発生器23に入力され、切断機移動距離設
定器27により設定された移動距離に必要な速度指令関
数を出力する。この速度指令関数を、切断機3の電動機
駆動用速度制御装置10の速度基準信号としている。
【0047】この速度指令発生器23から出力した速度
基準信号により、待機していた切断機3は、図2に示す
ような加速レートで急加速し、材料1の速度に同期する
まで加速する。そして、切断機3が材料1の速度に同期
した後、切断長設定器25により設定された切断長の値
に達すると、切断指令発生器24が切断信号Aを発生
し、プレス5が駆動し、シャー4により材料1を切断す
る。
【0048】材料を切断した後、切断機3は、図2に示
すように急速に減速し、減速が終了すると同時に電動機
8は逆回転し、切断機3は所定位置に戻り待機し、1サ
イクルを終了する。次の指令に基づいて再び起動し、以
上のサイクルを繰り返す。
【0049】ただし、この速度基準信号のみで切断機3
を制御しようとすると、急加減速によるピニオン7(電
動機軸)と切断機3との間に伸びおよび捻れが生じ、ま
た、加減速時の加速度変化によりラック6、ピニオン7
との噛合せなどによるバックラシュに因る駆動時間の遅
れが生じ、このため、速度基準信号に基づく速度と切断
機3の速度との間に速度誤差を生じる。
【0050】この速度誤差を補正するために、材料1の
走行に沿って急加速する切断機3にドップラセンサ14
からレーザ光を照射して、その散乱光のドップラ効果に
より得られるドップラ周波数fD のドップラ波をレーザ
測長装置15に入力し、その信号を周波数を電圧に変
換、すなわちF/V変換し、切断機3の切断機速度信号
として数値制御回路20の切断機速度検出器30に出力
する。同様に、ドップラ波の周波数を計数し、その信号
をパルスに変換し切断機3の切断機位置信号として数値
制御回路20の切断機位置検出器29に出力する。
【0051】一方、速度指令発生器23より出力した速
度指令関数を材料位置関数発生器28に入力し、切断機
3の経路位置移動に必要な切断機3の位置指令値を出力
する。
【0052】この位置指令値と切断機位置検出器29の
検出値とを演算し、その演算の差を位置誤差補償器31
に入力し、比例積分あるいは比例2乗積分等の伝達関数
を乗じ、その結果(出力)を速度基準信号に加算して、
前述したような位置誤差を補正する。
【0053】また、切断機速度検出器30の検出値と切
断機3の速度基準信号とを演算し、その差を速度誤差補
償器32に入力し、比例積分あるいは比例2乗積分等の
伝達関数を乗じ、その結果(出力)を速度基準信号に加
算する。この結果、前述したような速度誤差を補正する
ことにより、切断機3の急加減速によるピニオン7(電
動機軸)と台車3との間に伸びおよび捻れが生じ、ま
た、加減速時(速度の切り替わり)のラック6、ピニオ
ン7との噛合せなどによるバックラシュに因る駆動時間
の遅れに起因する速度誤差は除去される。
【0054】以上、本発明の一実施例を、レーザ測長装
置15が位置信号および速度信号を出力した場合につい
て説明した。しかし、レーザ測長装置15が位置信号ま
たは速度信号の一方のみを出力する構造のものである場
合には、数値制御回路20では、切断機位置検出器29
または切断機速度検出器30のみを備え、位置信号から
速度信号を、あるいは速度信号から位置信号を形成する
こととなる。すなわち、切断機位置信号のみ検出する場
合は、切断機位置信号を微分手段、すなわち、位置を時
間微分して位置−速度変換定数を乗じることにより速度
を求め、この速度を切断機速度信号として用いることが
できる。また、切断機速度信号のみ検出する場合は、切
断機速度信号を積分手段、すなわち、速度を時間積分し
て速度−位置変換定数を乗じることにより位置を求め、
この位置を移動位置信号として用いることができる。こ
れらの制御動作により、切断機の誤差速度および位置誤
差が除去できる。
【0055】また、材料の移動に応じた位置を検出する
測長ロールは、材料をニップしているため、測長ロール
のニップ圧による擦り傷を生じたり、または、経年によ
る測長ロールの摩耗の原因等により測定誤差が生じる問
題などがある。これらの問題を解決するために、図5に
示すように、走行する材料にレーザによるドップラセン
サ11Aのレーザ光を照射して、その散乱光のドップラ
効果による変調光を光学検出手段により検出し、このド
ップラ信号をレーザ測長装置12Aに入力し、その信号
をパルスに変換し、材料1の移動に応じた位置信号とす
ることにより解決することができる。
【0056】なお、ドップラセンサ11Aおよびレーザ
測長装置12Aは、図3および図4に示したものと同じ
である。
【0057】
【発明の効果】上述した通り、本発明によれば、走行す
る材料の速度に追従する切断/加工機の速度をセンサに
より速度信号として検出し、検出した速度信号をパルス
(単位時間に計数)に変換し、切断/加工機の速度信号
並びに移動位置信号として用いて制御系を構成すること
により、切断/加工機の経路位置指令に対し切断/加工
機位置との誤差が零に制御されるので、切断/加工機の
切断寸法の誤差を零にでき、材料の切断寸法確度が補償
できる効果がある。そして、切断/加工機の急加減速に
よる電動機と伝達機構の間の捻れ、振動および伝達機構
のバックラシュに因る駆動時間の遅れ、また、電力変換
器の電源電圧変動および温度変化による電動機の特性変
化や、駆動機構の摩耗等による諸特性の経年変化等に対
して、これらの切断/加工機の位置誤差への影響を除去
できる効果がある。また、すでに既設の装置に適用可能
で、既設装置の飛躍的な性能向上を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わるダイセットシャーの
構成図である。
【図2】往復走行切断機に係わる加減速レートによる速
度曲線を示す図である。
【図3】本発明に係わるドップラセンサの原理を説明す
る図である。
【図4】本発明に係わるレーザ測長装置の信号処理回路
のブロック図である。
【図5】材料の速度を検出するレーザ測長装置のブロッ
ク図を示す。
【図6】従来のダイセットシャーの構成図である。
【符号の説明】
1 材料 2 ダイセットシャー 3 切断機 4 シャー 5 プレス 6 ラック 7 ピニオン 8 電動機 9 パルスジェネレータ 10 電動機駆動用速度制御装置 11 測長ロール 12 パルスジェネレータ 14 ドップラセンサ 15 レーザ測長装置 20 数値制御回路 21 材料長計測器 22 切断機起動信号発生器 23 速度指令発生器 24 切断指令発生器 25 切断長設定器 26 起動位置設定器 27 切断機移動距離設定器 28 材料位置関数発生器 29 切断機位置検出器 30 切断機速度検出器 31 位置誤差補償器 32 速度誤差補償器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行する材料の速度に追従して、切断また
    は加工をする走行切断/加工機において、 前記材料の走行方向に切断/加工機を駆動する電動機
    と、 前記電動機を制御する制御装置と、 前記電動機の回転に応じた速度信号を検出する手段と、 前記走行する材料の移動量を検出する移動量検出手段
    と、 前記移動量検出手段により検出した信号を材料測長信号
    に変換し出力する測長手段と、 前記測長手段により出力した測長信号を切断距離に応じ
    て速度関数に変換して出力する速度指令手段と、 前記速度指令手段より出力する速度関数を位置関数に変
    換して位置指令信号として出力する位置関数発生手段
    と、 前記切断/加工機の速度を検出するセンサと、 前記センサにより検出された信号を切断/加工機位置信
    号および切断/加工機速度信号として出力する位置およ
    び速度検出手段と、 前記位置関数発生手段により出力する位置指令信号と前
    記切断/加工機位置信号とを演算し、その差に伝達関数
    を乗じて位置誤差を補償する手段と、 前記速度指令発生手段より出力する速度関数と前記切断
    /加工機速度信号とを演算し、その差に伝達関数を乗じ
    て速度誤差を補償する手段と、 前記位置誤差補償手段の出力および前記速度誤差補償手
    段の出力と、前記速度指令手段の出力とを加算した後、
    前記電動機を制御する制御装置の速度基準として与え制
    御するようにしたことを特徴とする走行切断/加工装
    置。
  2. 【請求項2】走行する材料の速度に追従して、切断また
    は加工をする走行切断/加工機において、 前記材料の走行方向に切断/加工機を駆動する電動機
    と、 前記電動機を制御する制御装置と、 前記電動機の回転に応じた速度信号を検出する手段と、 前記走行する材料の移動量を検出する移動量検出手段
    と、 前記移動量検出手段により検出した信号を材料測長信号
    に変換し出力する測長手段と、 前記測長手段により出力した測長信号を切断距離に応じ
    て速度関数に変換して出力する速度指令手段と、 前記速度指令手段より出力する速度関数を位置関数に変
    換して位置指令信号として出力する位置関数発生手段
    と、 前記切断/加工機の速度を検出するセンサと、 前記センサにより検出された信号を切断/加工機位置信
    号として出力する位置検出手段と、 前記位置関数発生手段により出力する位置指令信号と前
    記切断/加工機位置信号とを演算し、その差に伝達関数
    を乗じて位置誤差を補償する手段と、 前記切断/加工機位置信号を時間微分して位置−速度変
    換定数を乗じることにより切断/加工機速度信号に変換
    し、前記切断/加工機速度信号と前記速度指令発生手段
    より出力する速度関数とを演算し、その差に伝達関数を
    乗じて速度誤差を補償する手段と、 前記位置誤差補償手段の出力および前記速度誤差補償手
    段の出力と、前記速度指令手段に加算した後、前記電動
    機を制御する速度制御装置の速度基準として与え制御す
    るようにしたことを特徴とする走行切断/加工装置。
  3. 【請求項3】走行する材料の速度に追従して、切断また
    は加工をする走行切断/加工機において、 前記材料の走行方向に切断/加工機を駆動する電動機
    と、 前記電動機を制御する制御装置と、 前記電動機の回転に応じた速度信号を検出する手段と、 前記走行する材料の移動量を検出する移動量検出手段
    と、 前記移動量検出手段により検出した信号を材料測長信号
    に変換し出力する測長手段と、 前記測長手段により出力した測長信号を切断距離に応じ
    て速度関数に変換して出力する速度指令手段と、 前記速度指令手段より出力する速度関数を位置関数に変
    換して位置指令信号として出力する位置関数発生手段
    と、 前記切断/加工機の速度を検出するセンサと、 前記センサにより検出された信号を切断/加工機位置信
    号として出力する速度検出手段と、 前記位置関数発生手段により出力する位置指令信号と前
    記切断/加工機速度信号とを演算し、その差に伝達関数
    を乗じて速度誤差を補償する手段と、 前記切断/加工機位置信号を時間積分して速度−位置変
    換定数を乗じることにより切断/加工機位置信号に変換
    し、前記切断/加工機位置信号と前記位置指令発生手段
    より出力する位置関数とを演算し、その差に伝達関数を
    乗じて速度誤差を補償する手段と、 前記位置誤差補償手段の出力および前記速度誤差補償手
    段の出力と、前記速度指令手段に加算した後、前記電動
    機を制御する速度制御装置の速度基準として与え制御す
    るようにしたことを特徴とする走行切断/加工装置。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3に記載の走行切断/
    加工装置において、 前記切断/加工機の速度および前記切断/加工機の位置
    を検出する手段は、非接触センサであることを特徴とす
    る走行切断/加工装置。
  5. 【請求項5】請求項1,2または3に記載の走行切断/
    加工装置において、 前記材料の移動に応じた移動量を検出する移動量検出手
    段は、非接触センサであることを特徴とする走行切断/
    加工装置。
JP10290276A 1998-10-13 1998-10-13 走行切断/加工装置 Pending JP2000117684A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10290276A JP2000117684A (ja) 1998-10-13 1998-10-13 走行切断/加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10290276A JP2000117684A (ja) 1998-10-13 1998-10-13 走行切断/加工装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000117684A true JP2000117684A (ja) 2000-04-25
JP2000117684A5 JP2000117684A5 (ja) 2004-08-12

Family

ID=17754056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10290276A Pending JP2000117684A (ja) 1998-10-13 1998-10-13 走行切断/加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000117684A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007210084A (ja) * 2006-02-13 2007-08-23 Nippon Reliance Kk 走行制御装置
JP2008048579A (ja) * 2006-08-21 2008-02-28 Mitsubishi Electric Corp 駆動制御装置及びその制御方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007210084A (ja) * 2006-02-13 2007-08-23 Nippon Reliance Kk 走行制御装置
JP4607784B2 (ja) * 2006-02-13 2011-01-05 日本リライアンス株式会社 走行制御装置
JP2008048579A (ja) * 2006-08-21 2008-02-28 Mitsubishi Electric Corp 駆動制御装置及びその制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102149944A (zh) 直线移动装置
TWI295600B (ja)
JP2000117684A (ja) 走行切断/加工装置
EP2696197A1 (en) Apparatus and method for detecting backlash
JP3494580B2 (ja) 走行切断/加工装置の同期制御装置
JPS59175947A (ja) トランスフア装置
JP2000117684A5 (ja)
JP2000176883A5 (ja)
JP3479922B2 (ja) 電動機駆動系の負荷定数測定方法
US4104723A (en) Method of controlling web cutting
JP2000505578A (ja) 切削工作機械における動的変位を補正する方法および装置
Kagotani et al. Influence of installation tension on transmission error due to resonance in a synchronous belt
Kagotani et al. Transmission error due to resonance in synchronous belt drive with eccentric pulley
JP2541493B2 (ja) レ―ザ加工装置
JP2001162586A (ja) ロータリーカッタの制御装置
TWI684842B (zh) 可調變參數的加工機
JPS6257010A (ja) 位置制御装置
JP5656675B2 (ja) 駆動装置
JP2001129790A (ja) ロータリーカッタの制御装置
JP2501776B2 (ja) 長尺物の切断方法及び装置
JPH04109890A (ja) ノンバックラッシュ制御の速度制御装置
RU2025256C1 (ru) Устройство для управления приводами подач двух исполнительных органов равнозначных ведущих координат зубодолбежного станка
JP6365510B2 (ja) 搬送状態検出装置
JP2708166B2 (ja) バックラッシの低減方法およびその装置
JPS62282814A (ja) Nc歯車加工機械

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20031209