JP2000117422A - スライドバルブプレート及びその製造方法 - Google Patents

スライドバルブプレート及びその製造方法

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JP2000117422A JP10290244A JP29024498A JP2000117422A JP 2000117422 A JP2000117422 A JP 2000117422A JP 10290244 A JP10290244 A JP 10290244A JP 29024498 A JP29024498 A JP 29024498A JP 2000117422 A JP2000117422 A JP 2000117422A
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裕次 吉村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上下プレートの摺動により、接合モルタル部
において損傷が生じたり、筒体や貫通孔周囲にひびが入
ったり、エッジ部に欠けが生じることのないスライドバ
ルブプレートを提供すること。 【解決手段】 スライドバルブプレートは、プレート本
体11とプレート本体11に形成されている貫通孔12に装着
されている環状突起15を有するスリーブ13とからなる。
プレート本体11は、スリーブ13の環状突起15に対応して
設けられた拡大部分によって段差部16が形成されてお
り、スリーブ13には、溶融金属を流出するための流出孔
14が形成されている。プレート本体11と該スリーブ13と
は、モルタルで結合・一体化されているが、プレート本
体11の貫通孔12に形成されている段差部16とスリーブ13
の環状突起15との間には離型部材17が介在されていても
良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スライドバルブプ
レート(以下、単に「プレート」と言うことがある)、
特に、再生利用のスライドバルブプレート及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、溶湯容器の溶融金属の流出量を制
御するのに用いられる新品のプレートは、一般に、固定
盤と摺動盤とを主要構成部材とし、これが溶湯容器の低
部に金具で固着されている。そして、摺動盤の下部には
ノズルが固着されている。
【0003】摺動盤は固定盤に対して摺接されて油圧な
どで移動され、これによって固定盤及び摺動盤に設けら
れている流出孔を一致させることにより溶鋼の流出を
し、また、固定盤と摺動盤の流出孔をずらせることによ
って溶鋼の流出を制御したり停止したりすることが行な
われている。
【0004】こうしたプレートは、使用中に溶鋼による
激しい損傷を受けるが、最近、経済性の観点からその再
生使用が強く要請され、そのための手段が既にいくつか
提案されている。図4には、再生使用が可能なプレート
が示されている。例えば、使用後のプレートの摺動盤S
又は固定盤Kの特に損傷の激しい部分である流出孔の部
分をボーリング加工で環状にくり抜いて貫通孔42を形成
し、この部分に筒状のストレートリング43を嵌挿し、さ
らにプレートの摺動面を新品と同じ平滑度の公差内に納
まるように研磨し、またプレートの非摺動面に装着され
るクッション用板は、最初に使用したものと同じものを
用い、再使用するものである。
【0005】しかしながら、この手段によると貫通孔42
に装着したストレートリング43が実際の稼動時に脱落す
る恐れがあった。このため、これを改善するものとし
て、摺動盤Sの再生に際し、プレート本体の溶融金属の
流出部の全体をくり抜き、そこに環状のあご部を有した
筒体を挿入してモルタルなどで固着したプレートがあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のプレートでは、いずれの場合も筒体の外形が小さい
ため、即ち、貫通孔の径が小さいため、上下プレートの
摺動により、接合モルタル部において損傷が生じたり、
筒体や貫通孔周囲にひびが入ったり、エッジ部に欠けが
生じるなどの問題が発生していた。また、環状のあご部
を有した筒体を挿入してモルタルなどで固着するもので
あるため、従来のような筒体の脱落が防げると言った利
点がある反面、損傷した環状のあご部を有した筒体を取
り除いて新たな環状のあご部を有した筒体を挿入してモ
ルタルなどで固着し、再利用をしようとする場合、損傷
した環状のあご部を有した筒体を取り除くことが困難で
あるという問題があった。特に、環状のあご部とプレー
ト面との接合を取り除こうとすると、エッジ部に欠けが
生じたり、環状のあご部が接合していたプレート面が損
傷し、その分プレート面の研磨厚さが増し、プレートの
摺動面を新品と同じ平滑度の公差内に納まるように研磨
することに困難性が増大するという問題が生じた。ま
た、研磨厚さの増大により、プレート自体の厚さが減少
し、プレート自体の強度が低下するという問題も生じ
た。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的とするところは、上下プレートの
摺動により、接合モルタル部において損傷が生じたり、
筒体や貫通孔周囲にひびが入ったり、エッジ部に欠けが
生じることのないスライドバルブプレートを提供しよう
とするものである。また、損傷したスリーブを取り除く
ことが容易で、スリーブ除去後のプレート本体のプレー
ト面の損傷が少なく、プレート本体再利用の際のプレー
ト面の研磨作業を容易にしたスライドバルブプレートを
提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上下プレ
ートの摺動と接合モルタル部における損傷との関係につ
いて調査していたところ、上下プレートの摺動距離に比
してスリーブ厚を大きくすると上記の問題を解消できる
こと、スリーブ厚をスリーブ全体に大きくするとプレー
ト本体の強度が落ちること、そのためスリーブの一端部
のみを厚くすれば良いこと、即ち、スリーブの一端に突
起を形成すれば良いこと、また、スリーブの一端に形成
されている突起部とプレート本体の貫通孔(拡大貫通
孔)に設けられている段差部との間に離型部材を介在さ
せることによって、スリーブの打ち抜きが容易になるこ
と、を見いだし、本発明を完成したものである。ここで
いう「拡大貫通孔」とは、「貫通孔」の内で、特に、使
用済みプレートに形成さられていたダボ部の大きさ以上
の大きさの貫通孔、もしくは、それと同程度の大きさの
貫通孔を意味している。ここでいう「離型部材」とは、
加熱により消失する物質であり、更に耐油性、耐水性、
水が浸透しない性質を持つものである。
【0009】即ち、本発明に係るスライドバルブプレー
トは、「溶融金属流出部に相当する部分に貫通孔を有す
るスライドバルブプレート本体と、該プレート本体の貫
通孔に装着されるスリーブ、とからなる溶融金属の流量
を制御するスライドバルブプレートにおいて、該スリー
ブの一端には、環状の突起が形成されており、該プレー
ト本体の貫通孔には、該スリーブの環状突起に対応して
設けられた拡大部分によって段差部が形成されているこ
とを特徴とするスライドバルブプレート。」(請求項
1)を要旨(発明を特定する事項)とし、 ・前記スリーブの一端に形成されている環状突起は、該
スリーブに形成されている流出孔の半径の2〜3倍の半
径を有すること(請求項2)、 ・該プレート本体の貫通孔に形成されている段差部と該
スリーブの環状突起との間に離型部材を介在させたこと
(請求項3)、を特徴とする。
【0010】また、本発明に係るスライドバルブプレー
トの製造方法は、「溶融金属流出部に相当する部分に段
差部が形成されている拡大貫通孔を有するスライドバル
ブプレート本体と、該プレート本体の拡大貫通孔に装着
される、一端に環状の突起が形成されているスリーブ、
とからなる溶融金属の流量を制御するスライドバルブプ
レートの製造方法において、 A.使用済のスライドバルブプレートの損傷した摺動面
を下にして、該使用済のプレートの流出孔部分に、該流
出孔を中心として該使用済のプレートに形成されている
ダボ部の大きさ以上の拡大貫通孔を形成して使用済のス
ライドバルブプレート本体を得る工程、 B.該使用済のプレート本体の損傷した摺動面と反対側
の該拡大貫通孔部分に、該拡大貫通孔を中心にして部分
的に更に拡大穿孔して、該スリーブの環状突起に対応し
て形成した拡大部分によって段差部を形成する工程、 C.該使用済のプレート本体の該拡大貫通孔に、一端に
環状の突起が形成されているスリーブを装着し、モルタ
ルにて接合・一体化する工程、 D.該スリーブを装着した、該使用済のプレートの損傷
した摺動面と反対側の面を研磨して新たな摺動面を形成
する工程、からなることを特徴とするスライドバルブプ
レートの製造方法。」(請求項4)、を要旨(発明を特
定する事項)とし、 ・前記スリーブの一端に形成されている環状突起は、該
スリーブに形成されている流通孔の半径の2〜3倍の半
径を有すること、 ・該使用済のプレート本体の該拡大貫通孔に、一端に環
状の突起が形成されているスリーブを装着し、モルタル
にて接合・一体化する際に、該使用済のプレート本体の
該拡大貫通孔に形成されている段差部と、該スリーブの
環状の突起との間にリング状の離型部材をセットするこ
と(請求項5)、を特徴とする。
【0011】また、本発明に係るスライドバルブプレー
トの製造方法は、「溶融金属流出部に相当する部分に段
差部が形成されている貫通孔を有する新たなスライドバ
ルブプレート本体と、該プレート本体の貫通孔に装着さ
れる、一端に環状の突起が形成されているスリーブ、と
からなる溶融金属の流量を制御するスライドバルブプレ
ートの製造方法において、必要に応じて、該新たなプレ
ート本体の貫通孔の段差部と、一端に環状の突起が形成
されているスリーブの環状の突起、との間にリング状の
離型部材をセットし、該新たなプレート本体の貫通孔
に、該スリーブを装着し、モルタルにて接合・一体化す
ることを特徴とするスライドバルブプレートの製造方
法。」 (請求項6)、を要旨(発明を特定する事項)と
し、 ・前記スリーブの一端に形成されている環状突起は、該
スリーブに形成されている流通孔の半径の2〜3倍の半
径を有すること、を特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、スライドバルブプレー
トが、溶融金属流出部に相当する部分に段差部が形成さ
れている貫通孔を有するスライドバルブプレート本体
と、該プレート本体の貫通孔に装着される、一端に環状
の突起、好ましくは、流通孔の半径の2〜3倍の半径を
有する環状の突起、が形成されているスリーブとから構
成されることを特徴とするものである。
【0013】以下において、図面を参照して本発明を詳
細に説明する。図1(a)は、本発明に係るスライドバル
ブプレートの一実施の態様を示す平面図であり、図1
(b)は、図1(a)のプレートのX,X線断面図である。
図2(a)〜(f)は、本発明に係るスライドバルブプレート
の製造方法の一実施の態様を工程順に示す断面図であ
る。図3(a),(b)は、本発明に係るスライドバルブプレ
ートと従来のスライドバルブプレートに装着されたスリ
ーブの摺動面側の半径の大きさを比較して示す断面図で
ある。
【0014】本発明に係るスライドバルブプレートは、
図1に示されているように、プレート本体11とプレート
本体11に形成されている円形または多角形状の貫通孔12
に装着されている環状突起15を有するスリーブ13とから
なる。プレート本体11は、スリーブ13の環状突起15に対
応して設けられた拡大部分によって段差部16が形成され
ている。スリーブ13には、溶融金属を流出するための流
出孔14が形成されている。プレート本体11と該スリーブ
13とは、モルタルで結合・一体化されているが、プレー
ト本体11の貫通孔12に形成されている段差部16とスリー
ブ13の環状突起15との間には離型部材17が介在されてい
ても良い。
【0015】プレート本体11周囲には、プレート本体11
に亀裂が入ることによる変形を防止するために帯鋼18を
設けても良い。一度以上使用したプレート本体11を使用
する場合には、該プレート本体11の新しく摺動面となる
側の面と反対側の面に、摺動面を形成するために削った
と同じ厚さのクッション用の板19を設けることもでき
る。
【0016】本発明で用いるプレート本体11は、未使用
のものでも、一度以上使用したものでも良い。一度以上
使用したプレート本体11を使用する場合には、溶融金属
流出部にダボ部が形成されたものでも、両面が平坦なも
のでも良いが、プレート本体11に設けられている流出孔
又は貫通孔の所に流出孔よりやや大きめの貫通孔又は拡
大貫通孔を形成し、その貫通孔の、一度以上使用したこ
とにより損傷した摺動面(損傷摺動面M)の反対側に、
スリーブ13の環状突起15に対応した拡大部を形成するこ
とによって段差部16を形成する。なお、本明細書におい
ては、「新しいスライドバルブプレート本体」には、未
使用のプレート本体の他に、以上のように処理して再使
用可能にしたプレート本体も含むものとする。
【0017】また、一度以上使用したプレート本体11を
使用する場合には、摺動面として使用していた面と反対
側の面を平滑に研磨して新たな摺動面を形成するが、そ
の新しく摺動面となる側の面については、新品と同じ平
滑度の公差内に納まるように研磨することが必要であ
る。
【0018】プレート本体11の材質としては、公知の耐
火性、耐熱性のあるセラミックスが使用される。例え
ば、アルミナ質,アルミナ・カーボン質,アルミナ・シ
リカ質,ジルコニア質,ジルコニア・カーボン質,アル
ミナ・シリカ・カーボン質,マグネシア質,マグネシア
・カーボン質,マグネシア・クロム質等が挙げられる。
また、プレート本体は、必要に応じてタール含浸処理が
施されていても良い。
【0019】本発明で用いる環状突起15を有するスリー
ブ13は、一端に環状突起15が形成され、中心部に溶鋼を
流出するための流出孔14が形成されているスリーブであ
る。図3(a)に示されているように、環状突起15の外径
Rは、流出孔14の内径rに比して十分に大きく、好まし
くは、R/rは、2〜3である。このように、図3(b)
に示されているような、従来のスリーブの流出孔14の外
径R’と流出孔14の内径rとの比R’/rよりも十分に
大きなものとすることによって、上下プレートの摺動に
より、接合モルタル部において損傷が生じたり、スリー
ブや貫通孔周囲にひびが入ったり、エッジ部に欠けが生
じることを防ぐことができる。
【0020】スリーブ部の断面形状は、プレート本体11
に形成されている貫通孔12の断面形状に対応して、円形
または多角形状に形成される。環状突起15の断面形状
は、スリーブ部の断面形状と同じでも、異なっていても
良いが、環状突起15がプレート本体11に形成されている
貫通孔12の段差部16に入るように、貫通孔12の段差部16
の断面形状と同じ形状の、円形または多角形状に形成さ
れる。また、環状突起15を有するスリーブ13には、ガス
供給のためのガス供給孔が設けられていても良い。
【0021】環状突起15を有するスリーブ13の材質とし
ては、プレート本体11の材質と同じ材質のものを使用し
て良いし、また、異なった材質のものを使用しても良
く、公知の耐火性、耐熱性のあるセラミックスが使用さ
れる。例えば、アルミナ質,アルミナ・カーボン質,マ
グネシア質,ジルコニア質,アルミナ・シリカ質,アル
ミナ・シリカ・カーボン質,ジルコニア・カーボン質,
マグネシア・カーボン質,マグネシア・クロム質等が挙
げられる。
【0022】本発明で使用する離型部材15は、環状突起
15を有するスリーブ13の環状突起15の断面形状と同様の
形状の板状体で、プレート本体11の貫通孔12に形成され
ている段差部16の大きさとほぼ同じ大きさで、貫通孔12
よりやや大きめの穴が形成されているもの、または、プ
レート本体11の貫通孔12に形成されている段差部16の大
きさとほぼ同じ大きさで、貫通孔12より小さめの穴が形
成されており、その孔から外周方向に多数の切り込みが
設けられていて、その切り込みの深さだけ折り曲げが可
能になっているものである。離型部材15を形成する材料
としては、硫酸紙、ポリエチレン、ナイロン、ポリ塩化
ビニル、ポリエステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂
等の各種合成樹脂、合成ゴム等が挙げれる。また、離型
部材のセットは、シート状のものを使用してセットする
場合には限られず、ワックスや前記合成樹脂等の溶液を
塗布又は吹きつけて形成することによりセットしても良
い。
【0023】次に、図2に基づいて、本発明に係るスラ
イドバルブプレートの製造方法について説明する。本発
明に係るスライドバルブプレートの製造方法は、 A.使用済のスライドバルブプレートの損傷した摺動面
Mを下にして、ダボ部を含めて流出孔24を拡大切削して
突出部の外径以上の径の拡大貫通孔22を形成して使用済
のスライドバルブプレート本体21を得る工程、 B.該使用済のプレート本体21の、損傷した摺動面Mと
反対側の該拡大貫通孔22部分に、該拡大貫通孔22を中心
として、スリーブ23の環状突起15の外径よりもやや大き
めの孔を部分的に穿孔してリング状の段差部26を形成
し、必要に応じて、該段差部26に離型部材をセットする
工程、 C.該プレート本体21の拡大貫通孔22に、環状突起25を
有する新たなスリーブ23を装着し、モルタルにて接合・
一体化する工程、 D.該新たなスリーブ23を装着した、該使用済のプレー
トの摺動面(損傷面M)と反対側の面を研磨して新たな
摺動面を形成する工程、からなる。
【0024】更に、本発明に係るスライドバルブプレー
トの他の製造方法は、 A.溶融金属流出部に相当する部分に段差部が形成され
ている貫通孔を有する新たなスライドバルブプレート本
体(新たなスライドバルブプレート本体としては、両面
が平行な新たなプレート本体を使用し、そのプレート本
体に貫通孔と段差部を形成したものでも良い)に、必要
に応じて、該段差部に離型部材をセットし、該プレート
本体の貫通孔に、環状突起を有する新たなスリーブを装
着し、モルタルにて接合・一体化する工程、からなる。
【0025】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、
本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例
によって限定されるものではない。
【0026】(実施例1)Al2O3 85%,C 10%,残部
SiO2の組成のセラミックス製で、図1に示すような、溶
融金属流出部に相当する部分に段差部16が形成されてい
る貫通孔を有する新たなプレート本体11を使用し、該プ
レート本体11の段差部16に、該貫通孔12よりやや大きめ
の穴を有する硫酸紙17をセットし、Al2O3 75%,C 10
%,ZrO210%,残部SiO2の組成のセラミックス製の環状
突起を有する新たなスリーブ13を、該貫通孔12に装着
し、モルタルで接合・一体化してスライドバルブプレー
トを得た。R/r=2.2
【0027】(実施例2)図2(a)〜(d)に示すように、
Al2O3 85%,C 10%,残部SiO2の組成のセラミックス
製で、ダボ部を有するプレート本体21を、損傷摺動面M
が下になるように反転し、ダボ部を含めて流出孔24を拡
大切削して突出部の外径以上の径の拡大貫通孔22を形成
し、損傷摺動面Mと反対の表面の拡大貫通孔22を中心と
して、スリーブ23の環状突起15の外径よりもやや大きめ
の孔を部分的に拡大穿孔してリング状の段差部26を形成
し、該段差部26に硫酸紙17をセットし、次いで、ZrO2
72%,C 18%,SiC 6%,残部SiO2の組成のセラミッ
クス製の、環状突起を有する新たなスリーブ23を装着
し、モルタルで接合・一体化してスライドバルブプレー
トを得た。R/r=2.8
【0028】(比較例1)図3(b)に示すような、85
%,C 10%,残部SiO2の組成のセラミックス製で、両
面が平行なプレート本体331に、Al2O3 75%,C 10%,
ZrO2 10%,残部SiO2 %の組成のセラミックス製の、環
状あご部335を有する新たなスリーブ331を装着し、モル
タルで接合・一体化してスライドバルブプレートを得
た。R’/r=1.7
【0029】(比較例2)図3(b)に示すような、Al2O
3 85%,C 10%,残部SiO2%の組成のセラミックス製
で、両面が平行なプレート本体331に、ZrO2 72%,C
18%,SiC 6%,残部SiO2の組成のセラミックス製の、
環状あご部335を有する新たなスリーブ331を装着し、モ
ルタルで接合・一体化してスライドバルブプレートを得
た 。R’/r=1.7
【0030】実施例1,2及び比較例1,2で得られた
スライドバルブプレートについて、普通鋼、特殊鋼を対
象として実装テストを行ない、使用回数を調査した。そ
の結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】上記の試験結果から、実施例1,2得られ
たスライドバルブプレートが、比較例1,2で得られた
スライドバルブプレートに比較して、接合モルタル部に
おける損傷の程度、筒体や貫通孔周囲でのひびの入り具
合、エッジ部における欠けの程度において優れているこ
とが明かであるとともに、該プレート本体からの該スリ
ーブの除去が容易になるとともに、該スリーブ除去後
の、該プレート本体の段差部と環状突起とが接合してい
た部分の損傷が少なくなっていることが明かである。
【0033】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、スライ
ドバルブプレートが、溶融金属流出部に相当する部分に
段差部が形成されている貫通孔を有するスライドバルブ
プレート本体と、該プレート本体の貫通孔に装着され
る、流通孔の半径の2〜3倍の半径を有する環状の突起
が一端に形成されているスリーブとから構成されること
により、また、段差部と環状突起との間に離型部材を介
在させたことにより、接合モルタル部における損傷の程
度、筒体や貫通孔周囲でのひびの入り具合、エッジ部に
おける欠けの程度が少なく、また、該プレート本体から
の該スリーブの除去が容易になると共に、該スリーブ除
去後の、該プレート本体の段差部と環状突起とが接合し
ていた部分の損傷が少ない、等の優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るスライドバルブプレート
の一実施の態様を示す断面図である。
【図2】図2(a)〜(d)は、本発明に係るスライドバルブ
プレートの製造方法の一実施の態様を工程順に示す断面
図である。
【図3】図3(a),(b)は、本発明に係るスライドバルブ
プレートと従来のスライドバルブプレートに装着された
スリーブの摺動面側の半径の大きさを比較して示す断面
図である。
【図4】従来の上下のスライドバルブプレートの摺動状
態を示す断面図である。
【符号の説明】
11,21,31,41 プレート本体 12,22,32,42 貫通孔又は拡大貫通孔 13,23,33,43 スリーブ 14,24,34,44 流出孔 15,25,35 環状突起 16,26,36 段差部 17 離型部材 18 帯鋼 19 クッション用の板 K 固定盤 S 摺動盤 M 損傷摺動面 T 研削具 P 研磨具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐伯 恒信 東京都千代田区大手町二丁目2番1号 品 川白煉瓦株式会社内 Fターム(参考) 4E014 MA01 MA06 MA08 MA11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属流出部に相当する部分に貫通孔
    を有するスライドバルブプレート本体と、該プレート本
    体の貫通孔に装着されるスリーブ、とからなる溶融金属
    の流量を制御するスライドバルブプレートにおいて、該
    スリーブの一端には、環状の突起が形成されており、該
    プレート本体の貫通孔には、該スリーブの環状突起に対
    応して設けられた拡大部分によって段差部が形成されて
    いることを特徴とするスライドバルブプレート。
  2. 【請求項2】 前記スリーブの一端に形成されている環
    状突起は、該スリーブに形成されている流出孔の半径の
    2〜3倍の半径を有することを特徴とする請求項1に記
    載のスライドバルブプレート。
  3. 【請求項3】 前記プレート本体の貫通孔に形成されて
    いる段差部と前記スリーブの環状突起との間に離型部材
    を介在させたことを特徴とする請求項1または2に記載
    のスライドバルブプレート。
  4. 【請求項4】 溶融金属流出部に相当する部分に段差部
    が形成されている拡大貫通孔を有するスライドバルブプ
    レート本体と、該プレート本体の拡大貫通孔に装着され
    る、一端に環状の突起が形成されているスリーブ、とか
    らなる溶融金属の流量を制御するスライドバルブプレー
    トの製造方法において、 A.使用済のスライドバルブプレートの損傷した摺動面
    を下にして、該使用済のプレートの流出孔部分に、該流
    出孔を中心として該使用済のプレートに形成されている
    ダボ部の大きさ以上の拡大貫通孔を形成して使用済のス
    ライドバルブプレート本体を得る工程、 B.該使用済のプレート本体の損傷した摺動面と反対側
    の該拡大貫通孔部分に、該拡大貫通孔を中心にして部分
    的に更に拡大穿孔して、該スリーブの環状突起に対応し
    て形成した拡大部分によって段差部を形成する工程、 C.該使用済のプレート本体の該拡大貫通孔に、一端に
    環状の突起が形成されているスリーブを装着し、モルタ
    ルにて接合・一体化する工程、 D.該スリーブを装着した、該使用済のプレートの損傷
    した摺動面と反対側の面を研磨して新たな摺動面を形成
    する工程、からなることを特徴とするスライドバルブプ
    レートの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記使用済のプレート本体の前記拡大貫
    通孔に、一端に環状の突起が形成されているスリーブを
    装着し、モルタルにて接合・一体化する際に、該使用済
    のプレート本体の該拡大貫通孔に形成されている段差部
    と、該スリーブの環状の突起との間にリング状の離型部
    材をセットすることを特徴とする請求項4に記載のスラ
    イドバルブプレートの製造方法。
  6. 【請求項6】 溶融金属流出部に相当する部分に段差部
    が形成されている貫通孔を有する新たなスライドバルブ
    プレート本体と、該プレート本体の貫通孔に装着され
    る、一端に環状の突起が形成されているスリーブ、とか
    らなる溶融金属の流量を制御するスライドバルブプレー
    トの製造方法において、必要に応じて、該新たなプレー
    ト本体の貫通孔の段差部と、一端に環状の突起が形成さ
    れているスリーブの環状の突起、との間にリング状の離
    型部材をセットし、該新たなプレート本体の貫通孔に、
    該スリーブを装着し、モルタルにて接合・一体化するこ
    とを特徴とするスライドバルブプレートの製造方法。
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JPH03101356U (ja) * 1990-01-23 1991-10-22
JPH05200531A (ja) * 1992-01-24 1993-08-10 Toshiba Ceramics Co Ltd スライディングゲ−トプレ−ト
JPH09225628A (ja) * 1996-02-26 1997-09-02 Kurosaki Refract Co Ltd プレートれんが

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