JP2000117301A - ウェブ内幅の異なるフランジを有する形鋼の製造方法 - Google Patents

ウェブ内幅の異なるフランジを有する形鋼の製造方法

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JP2000117301A
JP2000117301A JP29631498A JP29631498A JP2000117301A JP 2000117301 A JP2000117301 A JP 2000117301A JP 29631498 A JP29631498 A JP 29631498A JP 29631498 A JP29631498 A JP 29631498A JP 2000117301 A JP2000117301 A JP 2000117301A
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Yukio Takashima
由紀雄 高嶋
Tatsuro Udagawa
辰郎 宇田川
Motohisa Yoshida
素久 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧延能率を低下させることなくウェブ内幅を
拡大する。 【解決手段】 粗ユニバーサル圧延機Uにより被圧延材
1のウェブ両端に余肉が形成されるように圧延する。そ
して、次の工程においては、ロール幅調整可能な上下一
対の圧延ロールを有する圧延機Yを用い、そのロール幅
を、粗ユニバーサル圧延機Uの水平ロールの幅よりも大
きく設定して圧延することにより、ロール幅差による機
械的なウェブ内幅の拡大を行う。そして、次の仕上げユ
ニバーサル圧延工程においては、水平ロールにロール幅
調整可能な圧延ロールを用い、この水平ロールの幅を圧
延機Yのロール幅よりも大きく設定して圧延することに
より、ロール幅差による機械的なウェブ内幅の拡大を行
うとともに、余肉部を圧下してウェブを平坦化すること
により、ウェブ内幅の異なるフランジを有する形鋼を製
造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はウェブ内幅の異なる
フランジを有する形鋼の製造方法に関し、特に圧延中の
ウェブ内幅の拡大に関する。
【0002】
【従来の技術】H形鋼などのフランジを有する形鋼を製
造する設備は、一般に図5に示されるように構成されて
いる。加熱炉から出た素材鋼片はまず2重式の圧延機で
あるブレークダウン圧延機BDによって、目的とする製
品寸法に適する形状に圧延される。続いて粗ユニバーサ
ル圧延機Uとエッジャ圧延機Eからなる粗ユニバーサル
圧延機群において厚みを減じられるとともにフランジ端
部の成形が行われる。さらに、仕上ユニバーサル圧延機
Fによってフランジが直角に成形され、H形の製品とな
る。
【0003】この従来のユニバーサル圧延法によって得
られるH形鋼の寸法は、図6に示されるように、ウェブ
高さH、ウェブ内幅LH、フランジ厚t2とすると、H
=LH+2×t2の関係となる。ウェブ内幅LHは仕上
ユニバーサル圧延機の水平ロール幅と同一であることか
ら、ウェブ高さHは仕上ユニバーサル圧延機の水平ロー
ル幅とフランジ厚により決定される。このため、例えば
フランジ厚の変化量に関係なくウェブ高さが一定のH形
鋼や、逆にフランジ厚が一定でウェブ高さを任意の寸法
にすることができるH形鋼を製造しようとした場合に
は、ユニバーサル圧延機の水平ロール幅を、圧延するH
形鋼のサイズに合わせて準備する必要がある。従って、
圧延する寸法サイズ数がフランジ厚t2やウェブ内幅L
Hに関係なく増大することは、ロール保有数が増加し、
さらに、圧延する寸法サイズが変わる毎に、その都度そ
のサイズに合致した幅の水平ロールに組み替える必要が
生じ、そのため操業度は大幅に低下する。
【0004】このような問題を解決する圧延方法とし
て、特公平7−63722号公報に開示された圧延方法
がある。この圧延方法においては、図7に示される形状
の圧延ロール、即ち粗ユニバーサル圧延機の水平ロール
25、エッジャー圧延機の水平ロール26及び仕上げユ
ニバーサル圧延機の水平ロール27に図示の形状のもの
を用いて、粗ユニバーサル圧延後の素材のウェブ両端部
に突起を形成した後、仕上げ圧延ではロール幅が調整可
能な水平ロール27により圧延することにより、ウェブ
高さを減少・拡大し、ウェブ内幅の異なるH形鋼を製造
している。
【0005】また、他の圧延方法として、特開平4−2
88902号公報に開示された圧延方法がある。これ
は、図8に示されるように、ブレークダウン圧延機B
D、粗ユニバーサル圧延機RU1,RU2,、エッジャ
圧延機RE1,RE2及び仕上ユニバーサル圧延機FU
からなる通常のH形鋼の熱間圧延設備のエッジャ圧延機
RE2の後面に、ロール幅が調整可能な圧延ロールを上
下一対装着してなる圧延機RY1を近接して設置した圧
延設備を使用するものである。その圧延方法は、図9に
示されるように、まず、粗ユニバーサル圧延機群R1
(RE1,RU1),R2(RU2,RE2)により、
フランジとウェブの付根部分及びウェブ両端部へ余肉を
形成する工程を行う。引き続いてロール幅調整可能な上
下一対の圧延ロールを有する圧延機RY1にて粗ユニバ
ーサル圧延工程におけるウェブ内幅よりもロール幅を大
きく設定して圧延することにより、ロール幅差による機
械的なウェブ内幅の拡大とともに、粗ユニバーサル圧延
工程でのウェブ中央部と同一厚さまで余肉を圧下するこ
とにより、その減面量のほとんどをウェブ内幅拡大に転
化させる工程を行う。この2つの工程を繰り返すことに
より所定のウェブ高さとなるまで、ウェブ内幅を拡大さ
せることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特公平7−63722
号公報の圧延方法では、ウェブ内幅を減少又は拡大する
ことにより、ウェブ内幅の異なるH形鋼を製造してい
る。しかし、ウェブ内幅の減少においては、減少量を大
きくした場合に中心の偏りと呼ばれる寸法不良が発生す
ることが知られている。中心の偏りとは、H形鋼の上下
のフランジのウェブ面からフランジ先端までの距離の差
を2で割ったものであり、フランジ幅中央に対するウェ
ブの位置精度を示す値である。また、ウェブ内幅を拡大
する場合には中心の偏りは発生しにくいものの、ウェブ
内幅寸法の大きな変更を必要とする場合、分割ロールの
幅を調整しながら2パスあるいは3パスで仕上げる必要
があった。
【0007】また、特開平4−288902号公報の圧
延方法においても、ウェブ内幅の拡大量が大きい場合に
は、図9に示されるとおり余肉の形成と圧下を繰り返す
必要があり、往復圧延を行っていた。
【0008】以上のように従来の圧延方法は、いずれ
も、ウェブ内幅の拡大によりウェブ内幅の異なる形鋼を
製造するに際しては、拡大量が大きい場合には往復圧延
せざるを得ず、このため圧延時間の増加を余儀なくされ
て圧延能率が低下し、生産性を阻害する場合があった。
【0009】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、圧延能率を低下させることなくウェブ内
幅を拡大することを可能にした、ウェブ内幅の異なるフ
ランジを有する形鋼の製造方法を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1)本発明の一つの態
様に係るウェブ内幅の異なるフランジを有する形鋼の製
造方法は、粗ユニバーサル圧延工程と仕上ユニバーサル
圧延工程との間に、被圧延材のウェブ内幅を拡大する工
程を設け、粗ユニバーサル圧延工程においては、粗ユニ
バーサル圧延機により被圧延材のウェブ両端に余肉が形
成されるように圧延し、被圧延材のウェブ内幅を拡大す
る工程においては、ロール幅調整可能な上下一対の圧延
ロールを有する圧延機を用い、そのロール幅を、粗ユニ
バーサル圧延機の水平ロールの幅よりも大きく設定して
圧延することにより、ロール幅差による機械的なウェブ
内幅の拡大を行い、そして、仕上ユニバーサル圧延工程
においては、水平ロールにロール幅調整可能な圧延ロー
ルを用い、この水平ロールの幅を前記のロール幅調整可
能な上下一対の圧延ロールを有する圧延機のロール幅よ
りも大きく設定して圧延することにより、ロール幅差に
よる機械的なウェブ内幅の拡大を行うとともに、上記余
肉部を圧下してウェブを平坦化することにより、ウェブ
内幅の異なるフランジを有する形鋼を製造する。
【0011】本発明においては、ロール幅が調整可能な
上下一対のロールを有する圧延機と、ロール幅が調整可
能な水平ロールを有する仕上ユニバーサル圧延機とを用
いて、ロール幅差による機械的なウェブ内幅の拡大を行
い、ウェブ内幅の異なるフランジを有する形鋼を圧延す
る。従って、ロール幅調整可能な上下一対の圧延ロール
を有する圧延機のみでウェブ内幅を作り分ける場合や仕
上ユニバーサル圧延機のみでウェブ内幅を作り分ける場
合に必要であった、複数パスでの圧延をすることなく、
大きなウェブ内幅の拡大量が得られる。
【0012】さて、本発明においては、ロール幅が調整
可能な上下一対のロールを有する圧延機で機械的なウェ
ブ内幅の拡大を行った後にも、ウェブ両端に余肉が形成
された状態とすることにより、ロール幅が調整可能な上
下一対のロールを有する圧延機と仕上ユニバーサル圧延
機の両方でウェブ内幅の拡大を行うことを可能とした。
これは、ロール幅差による機械的な拡幅を行う圧延にお
いて、余肉部の圧下が必ずしも必要ではないという知見
に基づき発明されたものである。
【0013】図4はロール幅差による機械的なウェブ内
幅の拡大と余肉圧下を行う際の、ロールと被圧延材との
接触状態を、H形鋼のウェブ上面から見た図である。L
H1は拡大前のウェブ内幅を示し、LH2は拡大後のウ
ェブ内幅である。図中の濃いグレーの領域30はロール
側面と被圧延材のフランジ内面のみが接触し、ウェブが
圧下されていない領域であり、薄いグレーの領域31は
ウェブが圧下されている領域を示す。また、図中のLH
1はロール12の側面と被圧延材1のフランジ内面のみ
が接触し、ウェブが圧下されていない領域の圧延方向の
長さであり、L2はウェブが圧下されている領域の圧延
方向の長さである。L1の範囲ではロール幅差による機
械的なウェブ内幅の拡大のみが行われている。
【0014】図4から分かるように、ウェブが圧下され
ている領域の長さL2は機械的なウェブ内幅の拡大のみ
が行われる領域の長さL1に対して非常に短く、ウェブ
の圧下は実質的に機械的なウェブ内幅の拡大がほぼ終了
した段階でごく短時間で行われる。このように機械的な
ウェブ内幅の拡大はウェブの圧下と実質的に別々に行わ
れているという知見に基づき、ウェブ内幅の拡大は余肉
部分を圧下しなくても可能であることが見い出された。
なお、ウェブ両端の余肉は、ウェブ内幅の拡大において
この部分にくびれが生じるのを防止するためのものであ
り、ウェブ両端部ほどウェブ厚が増加するような形状と
する必要がある。
【0015】(2)本発明の他の態様に係るウェブ内幅
の異なるフランジを有する形鋼の製造方法は、上記
(1)の製造方法において、ロール幅調整可能な上下一
対の圧延ロールを有する圧延機のロール(孔型)幅を、
粗ユニバーサル圧延機の水平ロールの幅よりも大きく設
定して圧延するに際しては、前記の圧延機で余肉部を圧
下することにより余肉量の調整を行うことにより、ウェ
ブ内幅の異なるフランジを有する形鋼を製造する。
【0016】本発明においては、ロール幅が調整可能な
上下一対のロールを有する圧延機により機械的拡幅を行
うとともに、余肉部を圧下して余肉部断面積の調整を行
うこととした。これは、仕上ユニバーサル圧延後のウェ
ブ平坦化が容易になるようにするためである。例えば、
仕上ユニバーサル圧延でのウェブ内幅の拡大量が小さい
場合には、ロール幅が調整可能な上下一対のロールを有
する圧延機により余肉部を圧下し、予め余肉部断面積が
小さくなるように調整することにより、仕上ユニバーサ
ル圧延機で無理な圧下を行うことなくウェブの平坦な製
品を製造することができる。逆に、仕上ユニバーサル圧
延でのウェブ内幅の拡大量が大きい場合には、余肉部を
あまり圧下せずに圧延して余肉断面積が大きくなるよう
に調整する。
【0017】前述のとおり、余肉部の圧下はウェブ内幅
の拡大がほぼ終了した段階で行われることから、余肉部
分の圧下はロール幅が調整可能な上下一対のロールを有
する圧延機によるウェブ内幅の拡大量には影響が少な
く、次の仕上ユニバーサル圧延におけるウェブ内幅の拡
大量に適した断面積とすればよい。
【0018】
【発明の実施の形態】実施形態1.図1は本発明に係る
製造方法を実施するための圧延設備の一例を示した図で
ある。まず、圧延ラインの最上流にブレイクダウン圧延
機BDがあり、続いて粗ユニバーサル圧延機群Rが設置
されている。粗ユニバーサル圧延機群Rは粗ユニバーサ
ル圧延機Uの後面にエッジャ圧延機Eが設置された構成
である。粗ユニバーサル圧延機群Rの後には、ロール幅
が調整可能な上下一対のロールを有する圧延機(以下、
拡幅圧延機と記載する)Yが設置されている。圧延ライ
ンの最後には仕上ユニバーサル圧延機Fがある。
【0019】図2は本発明の圧延過程の概略を示した図
である。ブレイクダウン圧延機BDにより粗ユニバーサ
ル圧延工程に適した形状に圧延された被圧延材1は、粗
ユニバーサル圧延機群Rに搬送される。粗ユニバーサル
圧延機群Rでは、被圧延材1は粗ユニバーサル圧延機U
によってウェブとフランジの厚みが減じられ、エッジャ
圧延機Eによってフランジ幅の圧下が行われる。ここ
で、粗ユニバーサル圧延機U及びエッジャ圧延機Eの水
平ロール10,11は、被圧延材のウェブ両端に余肉が
形成されるような形状となっている。
【0020】ウェブ両端に余肉が形成された被圧延材1
は、粗ユニバーサル圧延機群Rの後方に設置された拡幅
圧延機Yに搬送される。拡幅圧延機Yは、ロール幅が調
整可能な上下一対のロール12が組み入れられており、
そのロール幅が粗ユニバーサル圧延機Uの水平ロール1
0の幅よりも大きくなるように設定され、被圧延材1の
ウェブ内幅をロール幅差によって機械的に拡大する。本
発明の第1の方法では、拡幅圧延機Yで圧延する際には
余肉部の圧下を積極的に行わないので、圧延後の被圧延
材1の断面形状はウェブ両端に余肉が形成されたままで
ある。
【0021】拡幅圧延機Yでウェブ内幅が拡大された被
圧延材1は、仕上ユニバーサル圧延機Fに搬送され、さ
らにウェブ内幅が拡大される。仕上ユニバーサル圧延機
Fには、ロール幅が調整可能な水平ロール13が組み入
れられている。この水平ロール13の幅は拡幅圧延機の
ロール幅よりも大きくなるように設定されており、被圧
延材1のウェブ内幅をロール幅差によって機械的に拡大
するとともに、ウェブ両端の余肉を圧下し、ウェブを平
坦化する。また、竪ロール14は水平ロール幅とフラン
ジ厚に応じて、被圧延材1のフランジが軽圧下されるよ
うな位置に設定され、フランジを垂直に立てる圧延を行
う。以上のような方法により、ウェブ内幅を拡大し、こ
の拡大量を調整することにより、ウェブ内幅寸法の異な
る形鋼を製造する。
【0022】実施形態2.また、本発明の第2の方法で
は、拡幅圧延機Yで圧延する際に余肉部を積極的に圧下
し、仕上ユニバーサル圧延機Fのウェブ内幅の拡大量に
応じて余肉部の断面積を調整する。図3にその概略を示
す。仕上ユニバーサル圧延機Fのウェブ内幅の拡大量が
小さい場合には、余肉部の圧下量を大きくして余肉が小
さくなるようにし、拡大量が大きな場合には余肉部の圧
下量を小さくして大きな余肉が残留するようにする。こ
のように余肉量を調整することによって、仕上ユニバー
サル圧延において余肉部を無理に圧下することなく、圧
延後のウェブが平坦な形鋼製品を製造することができ
る。
【0023】
【実施例】実施例1.ウェブ高さ600mm、フランジ
幅300mmのH形鋼のウェブ内幅を拡大する場合を例
にとって、本発明と従来技術を比較する。図1に示す本
発明の圧延設備を用い、図2の圧延方法により、フラン
ジ厚の異なるH形鋼のウェブ内幅を拡大し、ウェブ高さ
Hの等しいH形鋼を製造した。まず、粗ユニバーサル圧
延機Uの水平ロール10の幅を536mmとし、フラン
ジ厚が32mのH形鋼をウェブ内幅の変更なしで製造し
た。続いてフランジ厚が12mmのH形鋼をウェブ内幅
を拡大することにより、ロール組替なしで製造した。こ
のとき、ウェブ内幅の拡大量は、拡幅圧延機で20m
m、仕上ユニバーサル圧延機Fで20mmとし、それぞ
れ1パスずつの圧延でウェブ内幅を拡大した。これに対
して、図7に示される圧延ロール25,26,27を用
いた従来の圧延方法では、仕上ユニバーサル圧延機での
ウェブ内幅の拡大量は最大でも30mmであり、往復圧
延により2パスで20mmずつ拡大せざるを得なかっ
た。この間は、粗ユニバーサル圧延機Uで次の圧延材を
圧延することができず、圧延間隔を長くせざるを得なか
った。
【0024】実施例2.次に、フランジ厚が32mmで
ウェブ高さHが50mm大きいH形鋼をロール組替する
ことなく製造する場合について、本発明と従来の方法を
比較した。図3の圧延方法で、拡幅圧延機Yと仕上ユニ
バーサル圧延機Fでそれぞれ25mmずつの拡幅を1パ
スで行なうことにより、ウェブ高さHが650mmでフ
ランジ厚が32mmの製品を製造することができた。ま
た、ウェブ高さが600mmの製品を製造する場合に
は、仕上ユニバーサル圧延機Fでの拡幅を行わないた
め、拡幅圧延機Yにて余肉の圧下を行い、余肉高さを半
分程度に圧下した。このため、仕上ユニバーサル圧延で
は余肉のない場合に対して20%程度の圧延荷重の増加
でウェブが平坦な製品が得られた。これに対して、図7
に示される圧延ロール25,26,27を用いた従来の
圧延方法では、25mmの拡幅を2パスに分けて行った
ため、往復圧延が必要となり、圧延能率が低下した。ま
た、ウェブ高さが600mmの製品を製造する場合に
は、寸法公差内ではあるもののウェブの両端に余肉が残
存した製品となった。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、粗ユニバ
ーサル圧延においてウェブ両端に余肉を形成した被圧延
材のウェブ内幅を、拡幅圧延機と仕上ユニバーサル圧延
機の両方で拡大するため、往復圧延することなく大きな
ウェブ内幅の拡大が可能となる。このため、圧延能率が
向上し、生産性を高めることが可能であるとともに、従
来のウェブ内幅の減少によって発生していた中心の偏り
という寸法不良を防止して、寸法精度の良好なフランジ
を有する形鋼を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製造方法を実施するための圧延設
備の一例を示した図である。
【図2】本発明の形鋼の圧延過程の一例の概要を示した
図である。
【図3】本発明の形鋼の圧延過程の他の例の概要を示し
た図である。
【図4】拡幅圧延機においてロール幅差によるウェブ内
幅の機械的な拡大を行う場合のロールと被圧延材の接触
状態を示す図である。
【図5】従来の形鋼圧延設備を示す図である。
【図6】H形鋼の寸法関係を示す断面図である。
【図7】従来の圧延方法によるH形鋼の圧延ロール形状
を示す図である。
【図8】従来の圧延設備を示す図である。
【図9】従来の圧延方法を示す図である。
【符号の説明】
BD ブレークダウン圧延機 U 粗ユニバーサル圧延機 E エッジャ圧延機 F 仕上ユニバーサル圧延機 H ウェブ高さ LH ウェブ内幅 B フランジ幅 t2 フランジ厚
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 素久 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4E002 AC03 BA04 CA17 CA20 CB08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗ユニバーサル圧延工程と仕上ユニバー
    サル圧延工程との間に、被圧延材のウェブ内幅を拡大す
    る工程を設け、粗ユニバーサル圧延工程においては、粗
    ユニバーサル圧延機により被圧延材のウェブ両端に余肉
    が形成されるように圧延し、被圧延材のウェブ内幅を拡
    大する工程において、ロール幅調整可能な上下一対の圧
    延ロールを有する圧延機を用い、そのロール幅を、前記
    粗ユニバーサル圧延機の水平ロールの幅よりも大きく設
    定して圧延することにより、ロール幅差による機械的な
    ウェブ内幅の拡大を行い、そして、仕上ユニバーサル圧
    延工程においては、水平ロールにロール幅調整可能な圧
    延ロールを用い、この水平ロールの幅を前記ロール幅調
    整可能な上下一対の圧延ロールを有する圧延機のロール
    幅よりも大きく設定して圧延することにより、ロール幅
    差による機械的なウェブ内幅の拡大を行うとともに、上
    記余肉部を圧下してウェブを平坦化することを特徴とす
    る、ウェブ内幅の異なるフランジを有する形鋼の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 ロール幅調整可能な上下一対の圧延ロー
    ルを有する圧延機のロール幅を粗ユニバーサル圧延機の
    水平ロールの幅よりも大きく設定して圧延するに際し
    て、前記圧延機のロールで余肉部を圧下することによ
    り、仕上ユニバーサル圧延前の被圧延材の余肉部断面積
    の調整を行うことを特徴とする、請求項1記載のウェブ
    内幅の異なるフランジを有する形鋼の製造方法。
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