JP2000117300A - 濃縮汚泥の脱水、及び脱水乾燥方法、並びにそれらの装置 - Google Patents

濃縮汚泥の脱水、及び脱水乾燥方法、並びにそれらの装置

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JP2000117300A
JP2000117300A JP30943398A JP30943398A JP2000117300A JP 2000117300 A JP2000117300 A JP 2000117300A JP 30943398 A JP30943398 A JP 30943398A JP 30943398 A JP30943398 A JP 30943398A JP 2000117300 A JP2000117300 A JP 2000117300A
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concentrated sludge
sludge
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Koji Ono
孝治 大野
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SANBETSUKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】濃縮汚泥を効率的に脱水乾燥させる。 【解決手段】ろ布1が波状に取付けられた波状コンベア
1 の上流側の部分に、前記ろ布1が緩傾斜状に取付け
られた略水平走行部2を設け、該走行部2におけるろ布
1に流下された濃縮汚泥M1 中の水分を、重力により自
然ろ過させると共に、脱水用送風ファンF1 の風圧力に
より強制ろ過させて軟泥状の汚泥M2 とし、該軟泥状の
汚泥M2 を、前記略水平走行部2と連続してその下流側
に設けられている波状走行部3に搬送し、該走行部3に
おいて、前記軟泥状の汚泥M2 に圧縮と引張りとを繰り
返して作用させることによって乾燥させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、濃縮汚泥を脱水、
及び脱水乾燥させるための方法、並びにそれらの装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、工場、都市等の排水処理施設にお
ける濃縮槽から排出される濃縮汚泥は、そのままでは含
水率(濃縮汚泥中の水分の割合)が高く、高含水率(9
0〜98%)の状態で廃棄処分することは法令により禁
止されている。ここで、「濃縮汚泥」とは、汚水処理に
よって発生した軟泥状の汚泥で、汚泥濃度(濃縮汚泥中
の固形物の割合)が2〜10%であるものをいう。この
ため、濃縮汚泥は、焼却処理、醗酵菌を用いた醗酵処
理、機械乾燥処理などにより処分されている。焼却炉を
使用した焼却処理では、その燃料費が多大であると共
に、濃縮汚泥の再利用ができないという欠点がある。ま
た、醗酵処理では、処理された濃縮汚泥を肥料にして再
利用できる利点はあるが、その処理に多くの時間を要す
ると共に、冬季においては温度を高めないと醗酵しない
ので、そのために暖房費を要する等の欠点がある。更
に、機械乾燥装置を利用した乾燥処理においても、処理
された濃縮汚泥を肥料にして再利用できる利点はあるも
のの、機械乾燥装置の運転に多大のエネルギーを要する
ため、そのランニングコストが嵩んでしまい、現実に実
施すると採算倒れになってしまう欠点がある。
【0003】更に、機械装置を全く使用しない高含水率
の濃縮汚泥の処理方法として、脱水された水を集めるた
めの有孔陶管の上に砂層を設けた乾燥床を使用し、この
砂層の上に濃縮汚泥を100〜200mmの厚さで注入し
て、専ら天日により乾燥させる天日乾燥がある。しか
し、この天日乾燥は、初期設備を除けば、ランニングコ
ストが殆どないという利点がある反面、乾燥に15〜2
0日を要し、乾燥能率が極めて悪いという問題がある。
【0004】そこで、通常の場合、脱水機が使用されて
いる。脱水機には、濃縮汚泥を加圧してその水分を絞り
出すもの(フィルタプレス、ベルトプレス、スクリュー
プレス等)と、真空で水分をろ過させるもの、遠心力で
水分をろ過させるもの、及びこれらを組み合わせたもの
がある。ベルトプレス式の脱水機50について、図10
を参照しながら説明する。
【0005】脱水機50の上流側には、排水処理施設か
ら延設された排出パイプ51と、凝集剤52を搬送させ
るための凝集剤パイプ53が設けられている。排出パイ
プ51を介して送られた濃縮汚泥M’に凝集剤52が添
加されて、ろ布54の上面に流下される。濃縮汚泥M’
に凝集剤52を添加するのは、該濃縮汚泥M’をより効
率的に脱水させるためである。前記ろ布54は、図示し
ないモータにより、周回走行される。ろ布54に流下さ
れた濃縮汚泥M’中の水分は、重力により自然ろ過され
た後、上下に配設された複数の加圧ローラ55によって
加圧され、強制ろ過される。このようにして、高含水率
の濃縮汚泥M’が、固形状の脱水ケーキ(含水率が約8
5%)となって次の工程である焼却炉、乾燥装置等に搬
送され、所定の処理がなされる。なお、図10におい
て、符号56は脱水されたろ液Wを集水するための集水
タンクである。
【0006】しかし、従来の脱水機50の場合、加圧さ
れる濃縮汚泥M’の厚さを薄くしなければならないた
め、一度に大量の濃縮汚泥M’を処理することは困難で
ある。また、ろ布54が目詰まりしやすいため、該ろ布
54を頻繁に洗浄しなければならない。しかも、凝集剤
52の添加が不可欠であり、ランニングコストが嵩む。
そして、脱水された濃縮汚泥M’(脱水ケーキ)が肥料
等に使用された場合、農作物に対して前記凝集剤52が
何らかの影響を及ぼすおそれがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した不
具合に鑑み、凝集剤を使用することなく、濃縮汚泥を脱
水、及び脱水乾燥させることを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の第1の発明は、水平又は緩傾斜状態となって極低速走
行するろ布を用いて、濃縮汚泥の脱水を行う方法であっ
て、前記ろ布に流下された濃縮汚泥の搬送中において、
重力と風圧力の相乗作用によって、その脱水を行うこと
を特徴としている。同じく第2の発明は、ろ布が波状と
なって極低速走行する波状コンベアを用いて、濃縮汚泥
の脱水と乾燥とを連続して行う方法であって、前記波状
コンベアは、ろ布が波状となって走行する乾燥部の上流
側に、上記した第1の発明が連続して設けられた構成で
あり、第1の発明による脱水工程と、前記波状コンベア
の乾燥部において、脱水された濃縮汚泥を波状に搬送す
る間に、自然乾燥と強制送風とによって、その乾燥を行
う乾燥工程とから成ることを特徴としている。
【0009】濃縮汚泥が、波状コンベアの上流側の脱水
部に流下される。この脱水部におけるろ布は、水平又は
緩傾斜状態で取付けられている。ろ布に流下された濃縮
汚泥は、前記ろ布が極低速走行される間に重力による自
然ろ過と、該ろ布の上下に配設された脱水用送風ファン
の風圧力による強制ろ過との相乗作用により脱水され
る。即ち、前記脱水用送風ファンの直下に位置する部分
の濃縮汚泥は、その風圧力によって厚み方向に圧縮され
て、ろ布に押し付けられる。そして、ろ布に押し付けら
れた部分の濃縮汚泥中の水分は、網目状のろ布の空隙部
から強制的にろ過される。このように、風圧力により、
濃縮汚泥がその厚み方向に圧縮されてろ布に押し付けら
れるため、これ自体によっても脱水作用が奏され、自然
ろ過による脱水作用と相乗して、全体としての脱水作用
が高められる。このため、濃縮汚泥のろ過が促進され、
その厚みが徐々に薄くなる。脱水された濃縮汚泥は、軟
泥状の汚泥となり、前記脱水部に連続して設けられてい
る乾燥部に搬送される。そして、ろ布が波状に極低速走
行する間に、自然乾燥と乾燥用送風ファンからの強制送
風とによって、その表裏両面が乾燥される。そのため、
軟泥状の汚泥の含水率が低下し、固形化して脱水ケーキ
となる。しかも、乾燥の進行に伴って前記脱水ケーキが
乾燥収縮されるため、脱水ケーキの表裏両面に亘って亀
裂が生じて表面積が増大し、乾燥が一層促進される。更
に、ろ布の走行によって、その上方のわん曲走行部にお
いては、前記脱水ケーキが前後方向に引っ張られること
により、新たな亀裂が生成されると共に、下方のわん曲
走行部においては前後方向に圧縮される。このように、
搬送中の脱水ケーキに引張りと圧縮とが繰り返して作用
することによっても、脱水ケーキの表面積が増大されて
その乾燥が促進される。乾燥された脱水ケーキは、波状
コンベアの下流側の終端部において、ろ布から剥離され
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて本発明を更
に詳細に説明する。図1は第1実施例の脱水乾燥装置に
おける波状コンベアC1 の斜視図、図2は同じく概略側
面図、図3はろ布1の拡大図、図4は図3のX−X線断
面図である。本明細書では、波状コンベアC1 の乾燥部
Bの上流側に、脱水部Aが設けられた脱水乾燥装置の場
合を説明する。図1及び図2に示されるように、第1実
施例の脱水乾燥装置は、主に、無端状のろ布1が波状に
取付けられた波状コンベアC1 から構成されている。こ
の波状コンベアC1 の上方走行部の上流側では、ろ布1
が略水平に取付けられていて、同じく下流側では、前記
ろ布1が連続して、しかも波状に取付けられている。上
流側においてろ布1が略水平に取付けられた部分(略水
平走行部2)は、濃縮汚泥M1 中の水分をろ過させて脱
水させるための脱水部Aとなっており、下流側において
ろ布1が波状に取付けられた部分(波状走行部3)は、
軟泥状の汚泥M2 及び脱水ケーキM3 を乾燥させるため
の乾燥部Bとなっている。前記波状走行部3は、下方傾
斜走行部3a、下方わん曲走行部3b、上方傾斜走行部
3c、上方わん曲走行部3d、略垂直走行部3eとから
構成されている。このろ布1は無端状であり、前記波状
走行部3におけるろ布1は、前記略水平走行部2におけ
るろ布1と連続している。略水平走行部2におけるろ布
1に流下された濃縮汚泥M1 は、前記略水平走行部2に
おいて脱水されて軟泥状の汚泥M2 になった後、そのま
ま波状走行部3に搬送される。前記軟泥状の汚泥M
2 は、波状走行部3で乾燥され、脱水ケーキM3 となっ
て剥離される。
【0011】最初に、第1実施例の脱水乾燥装置におけ
る波状コンベアC1 の構成について説明する。波状コン
ベアC1 の下流側の下端部には、その長手方向に直交す
る駆動軸4が設けられている。この駆動軸4の一端部に
取付けられた駆動プーリ4aと、前記駆動軸4の側方に
設置された駆動モータ5のモータプーリ5aに鎖6が掛
装されている。駆動モータ5を作動させると、波状コン
ベアC1 の上方走行部におけるろ布1が上流から下流に
向かって周回走行する。波状コンベアC1 の上流側で、
ろ布1の上方には、排水処理施設から延設された排出パ
イプ7が設けられている。工場、都市等の排水処理施設
から排出された濃縮汚泥M1 は、この排出パイプ7を介
して略水平走行部2におけるろ布1の上流側に流下され
る。なお、図1及び図2における符号Pは、上方走行部
のろ布1が走行する方向を示す。また、図2における符
号8は、ろ布1に付着した脱水ケーキM3 を剥離するた
めの剥離ブラシである。
【0012】第1実施例の脱水乾燥装置は、含水率が約
98%(汚泥濃度が2%)の濃縮汚泥M1 を乾燥させる
ための装置である。図2に示されるように、第1実施例
の脱水乾燥装置を構成する波状コンベアC1 における脱
水部A(略水平走行部2)の部分の長さは約1.5mで
あり、乾燥部B(波状走行部3)の部分の長さは約5.
5mである。その結果、該装置の全長は約7mである。
【0013】最初に、脱水部A(略水平走行部2)につ
いて説明する。波状コンベアC1 における略水平走行部
2の上流側の端部には、該コンベアC1 の長手方向と直
交する第1従動軸9が配設されていて、同じく下流側の
端部には、前記第1従動軸9とほぼ平行にして、第2従
動軸11が配設されている。第2従動軸11は、第1従
動軸9よりも少し上方に取付けられている。そのため、
略水平走行部2におけるろ布1は、僅かに上方に傾斜し
た状態で取付けられていて、その傾斜角度は約3°であ
る。そして、略水平走行部2におけるろ布1の上方に
は、複数台の脱水用送風ファンF1 が、前記ろ布1に相
対向して配設されている。同じくろ布1の下方には、複
数台の目詰まり防止用ファンF1'が、前記ろ布1に相対
向して配設されている。これらの脱水用送風ファンF1
は、濃縮汚泥M1 に風圧力を作用させることにより、ろ
過を促進させるという機能を有している。
【0014】排出パイプ7から流下された濃縮汚泥M1
は、略水平走行部2でいったん蓄えられる。その状態
を、図2に二点鎖線で示す。ろ布1が極低速で周回走行
すると、濃縮汚泥M1 は、前記ろ布1と共に下流側に搬
送される。このろ布1は網目状であるため、その際、濃
縮汚泥M1 中の水分は、重力により自然ろ過される。し
かも、略水平走行部2におけるろ布1の上方には、前記
ろ布1に相対向して複数台の脱水用送風ファンF1 が配
設されている。脱水用送風ファンF1 は、後述するよう
に、それらの風圧力によって濃縮汚泥M1 中の水分を強
制ろ過させるためのものであり、目詰まり防止用ファン
1'は、ろ布1の目詰まりを防止するためのものであ
る。そのため、目詰まり防止用ファンF1'は、略水平走
行部2における終端部にのみ配設されている。ろ過され
た水分(ろ液W)は、その下方に設けられた集水タンク
12に回収される。ろ布1が緩傾斜状態で取付けられて
いるため、濃縮汚泥M1 中の固形物のみが下流側に搬送
される。上記したように、濃縮汚泥M1 中の水分は、ろ
布1を介して重力と脱水用送風ファンF1 の風圧力との
相乗作用によってろ過される。これらの脱水用送風ファ
ンF1 の開放風量は2000〜4500m3 /hであ
り、風圧力(スラスト力)は2〜7kg/m2 である。
【0015】次に、ろ布1について説明する。本実施例
のろ布1は、図3及び図4に示されるように、縦糸13
と横糸14が交互に重なり合った状態で織り込まれてい
る。そして、隣接する縦糸13と同じく横糸14どうし
で囲まれた部分には、空隙部15が形成されている。こ
の縦糸13は1インチ当り56本であり、横糸14は1
インチ当り41本である。そして、前記空隙部15の割
合(空間率)は、約20%である。このように、ろ布1
は網目状になっていて空隙部15が形成されているた
め、該空隙部15から水分のみがろ過される。
【0016】次に、乾燥部B(波状走行部3)について
説明する。図1及び図2に示されるように、波状走行部
3には、複数本の従動軸16と複数本の押さえローラ1
7とが交互に高さを異にして配設されているため、これ
らに支持されるろ布1は波状となって走行する。これに
より、脱水乾燥装置の全長に対するろ布1の走行長さを
長くできるという利点がある。そして、波状走行部3に
おけるろ布1は、前述した略水平走行部2におけるろ布
1と連続していて、前記略水平走行部2で脱水された軟
泥状の汚泥M2 が、そのままろ布1に付着された状態で
搬送される。複数本の押さえローラ17は、ろ布1の幅
方向の両端部のみを押さえているため、前記軟泥状の汚
泥M2 と前記押さえローラ17とが干渉することはな
い。
【0017】波状走行部3におけるろ布1の上下には、
乾燥用送風ファンF2 が配設されている。これらの乾燥
用送風ファンF2 は、ろ布1における上方わん曲走行部
3d(各従動軸16の存する部分)の直下と、同じく下
方わん曲走行部3b(各押さえローラ17の存する部
分)の直上に、ろ布1と相対向して配設されている。ろ
布1に付着された軟泥状の汚泥M2 は、自然乾燥される
と共に、これらの乾燥用送風ファンF2 からの送風によ
って強制乾燥され、固形状の脱水ケーキM3 となる。前
述した脱水用送風ファンF1 が、その風圧力により濃縮
汚泥M1 の水分を強制ろ過させるという機能を有してい
るのに対し、乾燥用送風ファンF2 は、その送風量によ
って軟泥状の汚泥M2 及び脱水ケーキM3 を乾燥させる
という機能を有している。
【0018】第1実施例の脱水乾燥装置の作用について
説明する。図1及び図2に示されるように、排出パイプ
7を介して濃縮汚泥M1 が、略水平走行部2におけるろ
布1の上流側に流下される。略水平走行部2におけるろ
布1は、緩やかな傾斜状態で取付けられているため、濃
縮汚泥M1 はいったんろ布1の上流側の部分に蓄えられ
る。そして、ろ布1の走行と共に、濃縮汚泥M1 中の水
分が、重力により自然ろ過されると共に、複数台の脱水
用送風ファンF1 の風圧力により強制ろ過される。即
ち、各脱水用送風ファンF1 の直下における濃縮汚泥M
1 は、前記脱水用送風ファンF1 の風圧力によりろ布1
に押し付けられる。その結果、濃縮汚泥M1 は、その厚
み方向に圧縮される。各脱水用送風ファンF1 の風圧力
により、ろ布1に押し付けられた濃縮汚泥M1 中の水分
は、ろ布1の空隙部15(図3参照)を介して強制的に
ろ過される(脱水工程)。このように、各脱水用送風フ
ァンF1 の風圧力により、濃縮汚泥M1 がその厚み方向
に圧縮されてろ布1に押し付けられるため、これ自体に
よっても脱水作用が奏され、自然ろ過による脱水作用と
相乗して、全体としての脱水作用が一層高められる。し
かも、ろ布1は緩傾斜状に取付けられているため、濃縮
汚泥M1 中の固形物のみが、ろ布1と共に下流側に搬送
され、水分のみが前記固形物と分離してろ過される。こ
のろ液Wは、下方の集水タンク12に集水される。脱水
されることにより、濃縮汚泥M1 の厚みも徐々に薄くな
る。この略水平走行部2において、含水率が約98%の
濃縮汚泥M1 は、約95%まで脱水される。
【0019】前記略水平走行部2において脱水された軟
泥状の汚泥M2 が、波状走行部3に搬送される。ろ布1
が波状に極低速走行されるうちに、該ろ布1に付着され
た軟泥状の汚泥M2 は自然乾燥されると共に、前記ろ布
1の上下に配設された複数台の乾燥用送風ファンF2
送風により、その表裏面が強制乾燥し、収縮する。乾燥
の進行に伴い、軟泥状の汚泥M2 は徐々に固形状の脱水
ケーキM3 となる。そして、その厚みも薄くなる。その
際の作用について説明する。ろ布1が網目状になってい
るため、下側の乾燥用送風ファンF2 からの送風は、ろ
布1の空隙部15を介して直接脱水ケーキM3 に作用さ
れるため、乾燥効率が高い。そのため、図5に示される
ように、軟泥状の汚泥M2 に亀裂18が発生し、その表
面積が増大する。また、波状走行部3において、波状に
取付けられたろ布1の走行経路は、各屈曲部(下方わん
曲走行部3bと上方わん曲走行部3d)で急変される。
そのため、ろ布1に付着された脱水ケーキM3 は、下方
わん曲走行部3bにおいて、ろ布1の前後方向に圧縮さ
れ、上方わん曲走行部3dにおいて、ろ布1の前後方向
に引っ張られる。ろ布1の走行に伴い、上記した圧縮と
引張りとが繰り返されるため、脱水ケーキM3 に新たな
亀裂18が発生し、更にその表面積が大きくなる。この
亀裂18に乾燥用送風ファンF2 からの送風が直接作用
するため、脱水ケーキM3 の乾燥が促進され、固形状と
なる。
【0020】特に、下方わん曲走行部3bでは、前記亀
裂18の全面に上方から送風されるため、より乾燥が促
進される。また、下側からの乾燥用送風ファンF2 の送
風により、ろ布1が振動されることによって、ろ布1に
付着された脱水ケーキM3 が、前記ろ布1から分離され
やすくなる。しかも、脱水ケーキM3 とろ布1との接触
面に送風されることによって、更に乾燥が促進される。
上記した結果、脱水ケーキM3 の含水率は約85%とな
る。この脱水ケーキM3 は、波状走行部3の終端部(略
垂直走行部3e)において剥離ブラシ8によってろ布1
から剥離され、次の処理工程(別の乾燥装置等)に搬送
される。
【0021】次に、第2実施例の脱水乾燥装置を構成す
る波状コンベアC2 について、図6を参照しながら説明
する。この実施例の脱水乾燥装置は、含水率が約90%
(汚泥濃度が約10%)の濃縮汚泥M1 を乾燥させるた
めの装置である。この実施例の場合、汚泥濃度が比較的
高いので、波状コンベアC2 における脱水部A(略水平
走行部19)の長さを短くすることができる。更に、該
濃縮汚泥M1 に含まれる固形物の形状保持性が高いた
め、その傾斜角度を急にすることができる。その結果、
装置全体の大きさがコンパクトになる。この実施例の乾
燥部B(波状走行部3)の構成は、第1実施例の脱水乾
燥装置における波状コンベアC1 の乾燥部の構成と同一
である。
【0022】本出願人は、本発明に係る脱水乾燥装置に
関する実験を行い、図7ないし図9に示される実験結果
を得た。次に、これらの実験結果について説明する。図
7の実験は、脱水部A(略水平走行部2)において、脱
水用送風ファンF1 の風圧力がどれだけ作用するかを調
べたものである。図7における折れ線21は自然ろ過の
みの場合であり、同じく折れ線22〜25は脱水用送風
ファンF1 を使用した場合である。各脱水用送風ファン
1 におけるファンの直径は、25cm,30cm,3
5cm,40cmである。この実験から、脱水用送風フ
ァンF1 におけるファンの直径が35cm(折れ線2
4)の場合、最もろ液Wの量が多いことが判る。脱水部
A(略水平走行部2)の始端部において約35mmであ
った濃縮汚泥M1 の厚みは、その終端部において約13
mmであった。そして、ろ布1から剥離された際の脱水
ケーキM3 の厚みは約6mmであった。
【0023】図8の実験は、脱水部A(略水平走行部
2)において、汚泥濃度が約2%の濃縮汚泥M1 が、約
5%に脱水されるまでに、どれだけの時間が必要である
かを調べたものである。折れ線26〜28は、脱水用送
風ファンF1 におけるファンの直径が25cm,30c
m,35cmの場合である。この結果から、いずれの場
合でも、脱水のために約1.5時間必要であることが判
る。
【0024】図9の実験は、乾燥部B(波状走行部3)
において、上記した脱水部A(略水平走行部2)で脱水
された濃縮汚泥M1 の汚泥濃度が、約15%に乾燥され
るまでに、どれだけの時間が必要であるかを調べたもの
である。折れ線29〜31は、乾燥用送風ファンF2
おけるファンの直径が25cm,30cm,35cmの
場合である。この結果から、いずれの場合でも、乾燥の
ために約5.5時間必要であることが判る。
【0025】実験の結果、含水率98%の濃縮汚泥M1
を含水率85%の脱水ケーキM3 とするためには、脱水
工程として約1.5時間、乾燥工程として約5.5時間
必要であることが判る。これらの実験結果から、脱水部
A(略水平走行部2)のろ布1の長さ(約1.5m)
と、乾燥部B(波状走行部3)のろ布1の長さ(約5.
5m)が定められる。そして、ろ布1を一定速度で周回
走行させる場合、最初に濃縮汚泥M1 を流下させてから
剥離されるまでの時間が、約7時間になるようにその走
行速度が定められる。
【0026】上記したように、本発明に係る濃縮汚泥の
脱水乾燥装置では、脱水部A(略水平走行部2)と乾燥
部B(波状走行部3)とが設けられているため、1台で
含水率が約90〜98%の濃縮汚泥M1 を含水率が約8
5%の脱水ケーキM3 とすることができる。このため、
脱水機が不要であると共に、装置の保守が簡単になると
共に、設置のための面積が少なくて済む。
【0027】略水平走行部2における脱水用送風ファン
1 の風圧力を、ろ布1の走行方向に沿って変えてもよ
い。即ち、上流側の脱水用送風ファンF1 の風圧力より
も、下流側の脱水用送風ファンF1 の風圧力をより強く
させる形態である。こうすることによって、略水平走行
部2の上流側の部分では重力により自然ろ過させ、同じ
く下流側の部分では風圧力によって強制ろ過させるとい
うように、ランニングコストを考慮しながら効率的にろ
過させることができる。また、波状走行部3における上
下の乾燥用送風ファンF2 の送風量を変えてもよい。例
えば、下側の乾燥用送風ファンF2 の送風量を多くし
て、ろ布1を激しく振動させることにより、軟泥状の汚
泥M2 及び脱水ケーキM3 の乾燥をいっそう促進させる
ことができると共に、脱水ケーキM3 を剥離しやすくな
る。
【0028】本実施例の脱水乾燥装置では、略水平走行
部2,19においてろ布1が緩傾斜状に設けられている
場合を説明したが、該ろ布1がほぼ水平状態で設けられ
ていても構わない。また、本発明に係る脱水乾燥装置
を、天日による乾燥と併用させてもよい。こうすること
によって、濃縮汚泥M1 を脱水乾燥させるための時間を
短縮することができる。
【0029】
【発明の効果】本発明に係る濃縮汚泥の脱水方法は、水
平又は緩傾斜状態となって極低速走行するろ布に流下さ
れた濃縮汚泥の搬送中において、重力と風圧力の相乗作
用によって、その脱水を行うことを特徴としている。そ
のため、濃縮汚泥中の水分は、重力による自然ろ過と、
脱水用送風ファンの風圧力による強制ろ過との相乗作用
によってろ過されて、効率的に脱水される。その結果、
凝集剤を添加させることが不要であり、ランニングコス
トを低減させることができると共に、濃縮汚泥から生成
された脱水ケーキが農作物に対する肥料として使用され
ても、該農作物に悪影響を及ぼすおそれは全くない。
【0030】また、本発明に係る濃縮汚泥の脱水乾燥方
法は、波状コンベアの脱水部において濃縮汚泥中の水分
を、重力と風圧力の相乗作用によって脱水させる脱水工
程と、同じく乾燥部において前記濃縮汚泥を波状に搬送
する間に、自然乾燥と強制送風とによって乾燥させる乾
燥工程とから成っている。そのため、上記した効果に加
えて、濃縮汚泥の脱水と乾燥を、1台の装置で行うこと
ができる。その結果、脱水機が不要であり、装置の保守
が簡単になると共に、設置のための面積が少なくて済
む。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の脱水乾燥装置における波状コンベ
アC1 の斜視図である。
【図2】同じく概略側面図である。
【図3】ろ布1の拡大図である。
【図4】図3のX−X線断面図である。
【図5】軟泥状の汚泥M2 に亀裂18が発生した状態の
平面図である。
【図6】第2実施例の脱水乾燥装置における波状コンベ
アC2 の概略側面図である。
【図7】脱水用送風ファンF1 の風圧力によるろ過量の
差の実験結果を示すグラフである。
【図8】脱水部A(略水平走行部2)において、濃縮汚
泥M1 の汚泥濃度が約5%になるまでの時間を調べた実
験結果を示すグラフである。
【図9】乾燥部B(波状走行部3)において、脱水ケー
キM3 の含水率が約85%になるまでの時間を調べた実
験結果を示すグラフである。
【図10】従来のベルトプレス式の脱水機50の概略側
面図である。
【符号の説明】
A:脱水部 B:乾燥部 C1,C2 :波状コンベア F1 :脱水用送風ファン(風圧力) F2 :乾燥用送風ファン(強制送風) M1 :濃縮汚泥 M2 :軟泥状の汚泥(濃縮汚泥) M3 :脱水ケーキ(濃縮汚泥) 1:ろ布 2,19:略水平走行部(脱水部) 3:波状走行部(乾燥部)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平又は緩傾斜状態となって極低速走行
    するろ布を用いて、濃縮汚泥の脱水を行う方法であっ
    て、 前記ろ布に流下された濃縮汚泥の搬送中において、重力
    と風圧力の相乗作用によって、その脱水を行うことを特
    徴とする濃縮汚泥の脱水方法。
  2. 【請求項2】 ろ布が波状となって極低速走行する波状
    コンベアを用いて、濃縮汚泥の脱水と乾燥とを連続して
    行う方法であって、 前記波状コンベアは、ろ布が波状となって走行する乾燥
    部の上流側に、同じくろ布が水平又は緩傾斜状態となっ
    て走行する脱水部が連続して設けられた構成であり、 前記波状コンベアの脱水部に流下された濃縮汚泥の搬送
    中において、重力と風圧力の相乗作用によって、その脱
    水を行う脱水工程と、 前記波状コンベアの乾燥部において、脱水された濃縮汚
    泥を波状に搬送する間に、自然乾燥と強制送風とによっ
    て、その乾燥を行う乾燥工程と、 から成ることを特徴とする濃縮汚泥の脱水乾燥方法。
  3. 【請求項3】 水平又は緩傾斜状態となって極低速走行
    するろ布を用いて、濃縮汚泥の脱水を行う装置であっ
    て、 前記ろ布の上方に脱水用送風ファンが配設されているこ
    とを特徴とする濃縮汚泥の脱水装置。
  4. 【請求項4】 ろ布が波状となって極低速走行する波状
    コンベアを用いて、濃縮汚泥の脱水と乾燥とを連続して
    行う装置であって、 前記波状コンベアには、ろ布が波状となって走行する乾
    燥部の上流側に、同じくろ布が水平又は緩傾斜状態とな
    って走行する脱水部が連続して設けられていて、しか
    も、その上方に脱水用送風ファンが配設されていること
    を特徴とする濃縮汚泥の脱水乾燥装置。
  5. 【請求項5】 前記波状コンベアにおける乾燥部のろ布
    の上下には、該ろ布に相対向して乾燥用送風ファンが配
    設されていることを特徴とする請求項4に記載の濃縮汚
    泥の脱水乾燥装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020043526A (ko) * 2002-05-16 2002-06-10 진영섭 유·무기성 슬러지 건조장치
KR20180054353A (ko) * 2016-11-15 2018-05-24 우진건설주식회사 전기산화 및 부상 복합 공정을 이용한 복합형 친환경 조류 처리 시스템
CN114988663A (zh) * 2022-05-26 2022-09-02 杭州真一环保科技有限公司 一种基于多级热利用的污泥低温干化系统

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