JP2000116659A - 結び目を形成するための手術用器具 - Google Patents

結び目を形成するための手術用器具

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JP2000116659A JP10303306A JP30330698A JP2000116659A JP 2000116659 A JP2000116659 A JP 2000116659A JP 10303306 A JP10303306 A JP 10303306A JP 30330698 A JP30330698 A JP 30330698A JP 2000116659 A JP2000116659 A JP 2000116659A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手術時に遠隔操作により部分的に結ばれた状
態の結び目から完全な状態の結び目の形成を容易にする
手術用器具を得ることである。 【解決手段】 この器具は、縫合糸カートリッジと、カ
ートリッジキャリアと、把持用ジョーと、ハンドルアセ
ンブリと、クロージャー管を備える。このハンドルアセ
ンブリは縫合糸カートリッジから離され、この器具の近
位端に位置する。このハンドルアセンブリはこの器具を
操作するためのグリップを有する。このハンドルアセン
ブリはまた、把持用ジョーの開放位置から閉鎖位置まで
の移動を行わせるための第1作動手段も有する。さら
に、このハンドルアセンブリは、縫合糸の近位端に機能
的に接続された第2作動手段も有する。この第2作動手
段が作動すると、縫合糸の近位端が近位方向に引かれ、
部分的に結ばれた状態の結び目から完全に結ばれた状態
の結び目が形成されて体の組織が縫合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、縫合糸からなる
外科結び目の配置を容易にするためのアセンブリに関す
る。さらに詳細には、この発明は、対象部位への接近が
限定されるような最小限度の体内侵入による外科手術中
の結び目の形成配置に特に適したようなアセンブリに関
する。
【0002】
【従来の技術】外科手術の主要な技術として、従来から
及び今後も、手術中に、縫合糸からなる外科結び目を形
成し、その結び目を体内に配置して、組織を縫合する技
術が挙げられる。数多くの外科結び目が長期間に亘って
開発されてきた。結び目を形成して組織を縫い付ける技
術は、外科医が安全にかつ効率的に手術を行うために取
得しなければならない重要な技術である。従って、この
ような技術が広範に開発されている。例えば、「Tissue
Approximation in Endoscopic Surgery(内視鏡による
外科手術における切開組織の縫合)」、Alfred Cuschie
ri及びZoltan Szabo著、Times Mirror International P
ublishers(1995年発行)は、外科手術中に行われる
切開組織の縫合を簡素化させるための縫合糸からなる数
多くの外科結び目を記載している。
【0003】外科結び目の技術は、特許文献においても
多く開示されている。米国特許第2,012,776号
は縫合糸からなる種々の形態のすべり性結び目の配置を
簡素化させるための手術用器具を開示している。この米
国特許第2,012,776号の発明者であるH.A.Roed
erは、現在も外科手術において頻繁に用いられている
「ローダ結び目(Roeder Knot)」と呼ばれる外科結び目
を開発している。さらに最近、米国特許第5,573,
286号は、整形外科の分野で特に有用な縫合用撚り糸
からなる外科結び目を開示している。この米国特許第
5,573,286号に記載されている好適な実施形態
においては、結び目が骨に対して適用されている。
【0004】従来、遠隔操作によって接近可能な外科手
術の対象部位内に、外科結び目を形成かつ配置するのは
難しく、また、煩瑣であり、さらに信頼性に欠ける場合
が多いと見なされていた。そのために、遠隔操作による
結び目の配置を簡素化させるための器具が開発されてき
た。好ましい方法として、緊密に締め込まれる結び目を
形成するのに必要な工程数を減らすために、縫合糸から
なる予め形成された結び目ループを用いる方法がしばし
ば行われている。例えば、米国特許第2,566,62
5号及び同第3,090,386号は、特に接近が困難
な組織の手術において、その組織を縫合、または縛るた
めの縫合糸からなる予め形成された結び目ループを支持
するのに適した手術用装置を記載している。
【0005】さらに最近、特に最小限度の体内侵入によ
る外科手術中の結び目の配置を簡素化させる器具が開発
されている。具体的には、米国特許第5,320,62
9号に、内視鏡による外科手術において切開組織を縫合
する際に、縫合糸からなる結び目ループを予め形成し、
その結び目ループを手術用装置に配置することによっ
て、結び目ループの締め込みを簡素化する方法が開示さ
れている。独国特許第912619号も米国特許第5,
320,629号に開示された装置と同様の装置を開示
している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、外科結び
目の技術は十分に開発され、また、遠隔操作によって行
われる部位の手術に対して、縫合糸からなる予め形成さ
れた結び目ループから緊密な結び目を容易に形成するた
めの手術用装置も開発されているが、まだ検討されるべ
き問題点がある。それは、具体的に述べると、対象部位
への接近が限定されているような外科手術において、例
えば、内視鏡による外科手術のような最小限度の体内侵
入による手術中において、形成配置される結び目は決ま
って安全性の乏しいすべり性結び目となる。結び目の安
全性が乏しい場合には、縫合された組織は傷を癒すのに
十分な期間保持されないことがある。加えて、最小限度
の体内侵入による外科手術中において、従来技術の装置
に関して述べた縫合糸からなる予め形成された結び目ル
ープは、最終的な結び目の形成のために効率よく締め込
むのが困難である。
【0007】従って、対象部位への接近が限定されてい
るような最小限度の体内侵入による外科手術において、
必要とされるのは、外科結び目の形成を容易にするため
のアセンブリである。このアセンブリは構成が比較的単
純であるべきであり、また部分的に結ばれた状態(不完
全な状態)の外科結び目に適合したものであるべきであ
る。このアセンブリはまた、結び目が配置される度毎に
一貫して強固な結び目の安全性を得ることができ、未熟
な外科医であっても確実にかつ効率的に縫合糸から安全
な縫合糸結び目を配置できるように、部分的に結ばれた
状態(不完全な状態)の結び目から完全な状態の結び目
への変換を容易にする必要がある。加えて、外科結び目
を配置するためのこのアセンブリの使用を容易にするた
めに、このアセンブリが種々の手術器具に対して、特に
内視鏡器具に対して容易に適合(レトロフィット)可能
であれば、望ましいであろう。さらに加えて、このアセ
ンブリを使用して複数の結び目を配置できるように、第
1の結び目を形成配置した後に、第2の部分的に結ばれ
た状態の結び目をアセンブリに再び装填することができ
れば有用であろう。
【0008】さらに、必要とされるものは、縫合糸カー
トリッジアセンブリを手術用器具に容易に装填できるよ
うにする装置である。具体的には、外科分野の現状を発
展させるものは、縫合糸カートリッジアセンブリに収容
された縫合糸から手術用結び目を形成配置する(すなわ
ち配備する)ための手術用器具に、外科医が縫合糸カー
トリッジアセンブリを装填するのを補助し、また、使い
果たした第1の縫合糸カートリッジアセンブリがこの手
術用器具から取り出された後に第2の縫合糸カートリッ
ジアセンブリを容易に再装填するのを補助するような装
置であろう。そのような装置が、針の縫合糸への取付け
時に使用者が針を取り扱う必要を無くすように設計さ
れ、また、他の包装材料と共に使用される時にその縫合
糸カートリッジの出荷と保管のために好適な容器である
ように設計されれば、有利であろう。
【0009】さらに、(特に体腔内への接近が極めて制
限される内視鏡外科手術時に)遠隔操作により完全な状
態の結び目を容易に形成することができる手術用器具が
提供されるとすれば、非常に望ましいであろう。特に、
体内の組織、縫合糸または針(所望されるものは何であ
れ)を遠隔操作し、部分的に結ばれた状態の結び目(す
なわち不完全な状態の結び目)から完全に結ばれた状態
の結び目の形成を容易にするための作動手段(アクチュ
エータ)と共に、ハンドルアセンブリを有する手術用器
具が提供されるとすれば望ましいであろう。さらに具体
的には、必要とされるものは、完全な状態の結び目の形
成のために、体内の組織、縫合糸または針の遠隔操作を
制御するための第1の作動手段と、縫合糸の遠隔操作を
制御制御するための第2の作動手段を有するハンドルア
センブリである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、完全に結ば
れた状態の結び目を手術時に形成して体の組織を縫合す
るための手術用器具に係るものである。この手術用器具
は縫合糸カートリッジと、カートリッジキャリアと、把
持用ジョーと、ハンドルアセンブリと、クロージャー管
とを備える。
【0011】この手術用器具の縫合糸カートリッジは、
その手術用器具の遠位端に位置する。この縫合糸カート
リッジは、部分的に結ばれた状態の結び目が遠位端に形
成された縫合糸を収容する。
【0012】この手術用器具のカートリッジキャリアも
また、その手術用器具の遠位端に位置する。このカート
リッジキャリアは上記縫合糸カートリッジを受ける。
【0013】この手術用器具の把持用ジョーは、上記カ
ートリッジキャリア内の上記縫合糸カートリッジに対向
する。この把持用ジョーは、上記縫合糸カートリッジか
ら離れた開放位置から上記縫合糸カートリッジに隣接す
る閉鎖位置まで移動可能である。
【0014】この手術用器具のハンドルアセンブリは上
記縫合糸カートリッジから離されている。このハンドル
アセンブリはこの手術用器具の近位端に位置する。この
ハンドルアセンブリはこの手術用器具を操作するための
グリップを有する。このハンドルアセンブリはまた、上
記把持用ジョーの上記開放位置から上記閉鎖位置までの
移動を行わせるための第1作動手段も有する。さらに、
このハンドルアセンブリは、縫合糸の近位端に機能的に
接続された第2作動手段も有する。この第2作動手段が
作動すると、上記縫合糸の近位端が近位方向に引かれ、
上記部分的に結ばれた状態の結び目から完全に結ばれた
状態の結び目が形成されて体の組織が縫合される。
【0015】この手術用器具のクロージャー管は、上記
カートリッジキャリアを上記ハンドルアセンブリに連結
する。このクロージャー管は、上記第1作動手段の作動
に応答して、近位位置から遠位位置まで移動可能であ
る。クロージャー管がその近位位置にある時は、この手
術用器具の上記把持用ジョーがその開放位置に位置す
る。逆に、クロージャー管がその遠位位置にある時は、
上記把持用ジョーがその閉鎖位置にある。
【0016】重要な点は、この手術用器具のハンドルア
センブリの第1作動手段と、第2作動手段がそれぞれ、
使用者をして、体組織または縫合糸を把持するための把
持用ジョーを開いたり閉じたりすることと、完全に結ば
れた状態の結び目を形成するために縫合糸を機能的に引
くことを可能とすることである。この発明の手術用器具
はこれら2つの非常に望ましい機能を行うことができ、
これにより対象の体構造への直接の接近が非常に制約さ
れている場合も、内視鏡により、部分的に結ばれた状態
の結び目から完全に結ばれた状態の結び目を形成し配置
することをさらに容易に行えるようにする。この第1作
動手段は、この結び目の適正な配置のため、体組織また
は縫合糸を適切に操作できるように把持用ジョーを移動
させるものである。この初期操作が完了したら、続い
て、第2作動手段が作動して、対象の体組織の縫合のた
め、部分的に結ばれた状態の結び目を所望の完全に結ば
れた状態の結び目に変換することができる。
【0017】この発明の手術用器具は、完全に結ばれた
状態の結び目を形成して体組織を縫合することが必要で
あるか、あるいは望ましい、どのような手術においても
使用することができる。広い意味で、この発明の手術用
器具は内視鏡手術だけでなく開放手術にも使用できる。
しかしながら、この発明の手術用器具は、対象組織への
直接の接近が非常に制限された内視鏡用途に特に適して
いる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1乃至図6は、一定長さの縫合
糸から、いかにして部分的に結ばれた状態の外科結び目
が形成され得るかを例示している図である。このように
して形成された不完全な状態の外科結び目は、後述する
この発明の種々の実施形態を実施するのに用いることが
できる。言うまでもなく、他の不完全な状態の外科結び
目も用いることができる。
【0019】図1に示される縫合糸30は、現在用いら
れている、或いは今後開発され得る如何なる縫合材料か
ら構成されてもよい。縫合糸としては、単一縫合糸、ま
たは3本以上の糸で編まれた多重縫合糸が挙げられる。
縫合糸は、その縫合糸が用いられる具体的な組織の縫合
例によるが、その縫合糸の構成に関わらず、吸収性さら
に詳細には生物学的な吸収性を有しない材料からなると
よい。
【0020】一定長さの縫合糸30は、近位端31と遠
位端32を有している。さらに、近位端31に隣接し
て、近位部33を有している。同様に、遠位端32に隣
接して、遠位部34を有している。
【0021】図2に示されるように、縫合糸30の遠位
部34を操ることによって、第1ループ35が形成され
る。図3を参照して、縫合糸30の近位部33を固定し
たままで、遠位部34を操ることによって、第1ループ
35の周囲に、ほぼその第1ループ35を横切るように
巻きつく第2ループ36が形成される。同様に、図4に
示されるように、第3ループ37及び第4ループ38が
第1ループ35の周囲に形成される。第2,第3及び第
4ループ36,37,38は互いにほぼ平行であり、第
1ループ35をほぼ横切るように配向している。この部
分的に結ばれた状態の外科結び目の記述を簡素化するた
め、これらの第2,第3及び第4ループ36,37,3
8は集合的に「結び目ループ」と称することもある。結
び目ループの数は、結び目が用いられる具体的な用途に
よって変更されてもよい。例示された実施形態において
は、第2,第3及び第4ループ36,37,38は第1
ループ35を保持する共通ループコア39を形成する。
【0022】図5を参照して、緩やかに形成された結び
目は縫合糸30の遠位部34に張力を付加させることに
よって緊密に締め込まれる。その場合、第2,第3及び
第4ループ36乃至38は第1ループ35に接して締め
込まれ、その結果、第1ループ35は共通ループコア3
9内に安全に保持される。
【0023】図6に示されるように、縫合糸30の遠位
端32と遠位部34を第1ループ35内に通すことによ
って、組織縫合ループ40が形成される。
【0024】外科結び目を形成するに、図6の不完全な
状態に結ばれる結び目を形成してから、縫合糸30の近
位部33に張力を図7において矢印によって示される近
位方向に沿って付加させる。この外科結び目の形成を容
易にするために、好ましくは、外科医が指先で結び目ル
ープの近位側を抑えながら張力を縫合糸30の近位部3
3に付加させるとよい。或いは、下記の実施形態におい
て説明するように、結び目ループを適切な位置に保持す
るための器具を用いることもできる。張力が付加される
と、第1ループ35は結び目の共通ループコア39内に
引き込まれはじめる。そして、この第1ループ35のル
ープの大きさが図6に示される状態から十分に縮小さ
れ、その縮小されたループによって縫合糸30の遠位部
34が捕獲される。縫合糸30の近位部33に近位方向
の張力がさらに継続的に付加されると、縫合糸30の第
1ループ35とその第1ループ35によって捕獲された
遠位部34が共通ループコア39内に引き込まれる。縫
合糸30のこの第1ループ35と遠位部が第4ループ3
8から外方に現れると、プツッというユーザの耳に聞こ
える程度の音が生じ、その音によって、ユーザは完全な
状態の外科結び目が形成されたことを知ることができ
る。
【0025】「血液」結び目と呼ばれることもある、図
6に例示される不完全な状態に結ばれている結び目は、
この発明の実施に用いる完全な状態に結ばれる非すべり
性外科結び目への変換に好適であるが、前述の文献に記
載された他のすべり性結び目を用いることもできる。他
の不完全な状態に結ばれている結び目にこの発明を適用
させるための鍵となる特性は、縫合糸を通過させる共通
ループコア(図6の例では共通ループコア39)の形成
である。他の不完全な状態に結ばれている結び目とし
て、例えば、「The Encyclopedia of Knots and Fancy
Ropewark, R.Graumont & J.Hensel 著Fourth Edition,
Cornell Maritime Press」を参照する。この本の第71
頁,第83頁,第87頁及び第102頁に作品第102
号,第185号,第227号及び第349号として部分
的に結ばれた状態の結び目の適切な例が示されている。
【0026】図8に示されるように、完全な状態の外科
結び目は非すべり性結び目41である。第1ループ35
は消滅し、第4ループ38に隣接して縫合糸の遠位部3
4の一部である遠位ループ42が形成される。結果的
に、組織の縫合に用いられる組織縫合ループ40は強固
にかつ安全に固定される。なお、縫合された組織は拡張
すなわち互いに離れるように引っ張られるので、その張
力がループ40に付加されて非すべり性結び目41がさ
らに締め込まれるという有利な結果が得られる。
【0027】図9及び図10において、図1乃至図6に
示された部分的に結ばれた状態の結び目をコア管43の
周囲に形成する例が示されている。このコア管43を用
いることによって、部分的に結ばれた状態の結び目を図
8に示された完全な状態の非すべり性結び目に容易に変
換させることができるのみならず、その部分的に結ばれ
た状態の結び目を容易に被縫合組織に隣接して配置させ
ることができる。コア管43は近位端44と遠位端45
を有している。手術用針46が縫合糸30の遠位端32
に取り付けられている。縫合糸30の近位部33はコア
管43内を貫通している。縫合糸30の長さはコア管4
3の長さよりも長く、縫合糸30の近位部33がコア管
43の近位端44から外方に延出している。また、縫合
糸30の十分に長い部分(遠位部34)がコア管43の
遠位端45から外方に延びているので、コア管43の遠
位端45の周囲に部分的に結ばれた状態の結び目を形成
することができる。具体的には、第1ループ35とそれ
に続く結び目ループ(第2,第3及び第4ループ36,
37,38)がコア管43の遠位端45の周囲に形成さ
れている。いったん結び目ループが形成されると、その
結び目ループをコア管43の遠位端45の周囲を締め込
むために、縫合糸30の遠位部34に張力が付加され
る。
【0028】コア管43の周囲に不完全な状態で部分的
に締め込まれた結び目を、図11に例示される縫合糸カ
ートリッジ47内に装填させることができる。縫合糸カ
ートリッジ47は細長の本体48を有している。縫合糸
カートリッジ47はまた、上面78と底面79も有して
いる。コア管43を受容するための管スロット49が、
上面78と底面79間でカートリッジ47の本体48内
に設けられている。また、この本体は一対の脱離ショル
ダー51を有する結び目凹部50を備えている。管スロ
ット49の近位端52から近位方向に延びているのは縫
合糸スロット53である。同様に、管スロット49の遠
位端54からカートリッジ本体48の遠位端に向かって
延びているのはループスロット55である。図11にお
いてL1で示されるコア管43の長さは、図11におい
てL2 で示される管スロット49の長さよりも短い。
【0029】部分的に結ばれた状態の結び目がコア管4
3の周囲に形成されると、結び目ループがコア管43の
遠位端45の周囲に巻き付けられ、縫合糸の自由な近位
部33はコア管43の近位端44から外方に延出し、部
分的に結ばれた状態の結び目の第1ループ35はコア管
43の遠位端45から外方に延出する。このようなコア
管43が上面78と底面79間でカートリッジ本体の管
スロット49内に装填されると、結び目ループは結び目
凹部50内に置かれてその結び目凹部50の脱離ショル
ダー51に当接する。縫合糸30の近位部33の一部は
カートリッジ本体48内に設けられた縫合糸スロット5
3内に置かれ、縫合糸30の近位部33の残りの部分は
カートリッジ本体48の近位端52から外方に延出す
る。同様に、部分的に結ばれた状態の結び目の第1ルー
プ35と縫合糸30の遠位端32がループスロット55
内に受容される。第1ループ35の大部分と縫合糸30
の遠位部34は、カートリッジ本体48の底面79から
下がっている。図13に最もよく例示されている基本位
置において、コア管43の遠位端45は管スロット49
の遠位端54に隣接している。管スロット49はコア管
43よりも長いので、コア管43は管スロット49の近
位端52に向かって近位方向に滑動することができる。
この基本位置において、結び目は凹部50内に閉じ込め
られている。こうして、外科医は、結び目を早い段階で
偶発的に締め込んでしまうおそれもなく、針46と縫合
糸30の遠位部34を容易に操ることができる。
【0030】コア管43がカートリッジ本体48内の管
スロット49に装填されると、図12に示されるよう
に、カートリッジ天板56がカートリッジ本体48の上
面78上に取り付けられる。カートリッジ天板56が取
り付けられると、コア管43はカートリッジ47内に十
分に密封される。
【0031】コア管43が縫合糸カートリッジ47内に
十分に密封されると、コア管43の周囲に巻き付けられ
た部分的に結ばれた状態の結び目は、図14及び図15
に例示されるように、所定の体組織を縫合するのに用い
られる。第1段階として、縫合糸カートリッジ47が縫
合される体組織57に隣接して配置される。続いて、手
術用針46が組織内を貫通し、第1ループ35内を通過
し、組織縫合ループ40が形成される。組織縫合ループ
40の大きさは、縫合される体組織57の互いに対向す
る部分に適当な張力が付加されるように調整される。い
ったん結び目が完全に締め込まれて非すべり性結び目が
形成されると、組織縫合ループ40は強固に固定され、
それ以上の調整はできなくなる。組織縫合ループ40が
適当な大きさに形成された後、縫合糸30の近位部33
に近位方向の張力が図15の矢印によって示される方向
に付加される。近位部33に十分な張力が付加されるこ
とによって、以下に述べるように、完全な状態の結び目
が形成される。
【0032】すなわち、好都合なことに、縫合糸30の
近位部33に張力が付加されると、第1ループ35が引
っ張られ、その結果、近位方向の力がコア管43の遠位
端45に対して付加され、コア管43が図15に示され
るように近位方向に滑る。結び目ループは結び目凹部5
0内の脱離ショルダー51に当接しているので、コア管
43が近位方向に滑っても固定されたままである。コア
管43が管スロット49の近位端52に隣接する位置に
まで滑動すると、結び目ループはコア管43の遠位端4
5から脱離される。これによって、結び目は完全な状態
に形成され、ユーザはカートリッジ天板56を取り外し
て、縫合糸30の残りの近位部33と遠位部34を切除
して、コア管43を取り外す。或いは、近位部33に付
加される張力を解放してカートリッジ47を近位方向に
引っ張って、コア管43内に含まれている縫合糸30の
近位部33と遠位部34の一部を凹部50から遠位方向
に延出させることによって、カートリッジ天板56を取
り外すことなく縫合糸30の近位部33と遠位部34を
カートリッジ47から露出させることができる。
【0033】縫合糸カートリッジ47は、従来の切開手
術器具及び内視鏡的検査器具に容易に適用でき、外科結
び目の形成を容易に行えるという利点がある。この縫合
糸カートリッジ47は使い捨てでもよいし、または何人
かの患者に対して用いてもよい。何人かの患者に用いる
ときには、部分的に結ばれた状態の結び目を周囲に巻き
付けた複数の使い捨てコア管が縫合糸カートリッジに順
次装填することによって、組織を縫合するための数多く
の外科結び目を単一の縫合糸カートリッジを用いて提供
することができる。
【0034】このコア管の概念を利用した別の例では、
部分的に結ばれた状態の結び目がコア管の周囲に巻き付
けられ、組織を縫合するための完全な状態の非すべり性
結び目への変換を容易にする。この類似の実施形態を図
21乃至図23に示す。この実施形態が図9乃至図15
に例示された実施形態と異なる一つの特徴は、コア管が
傾斜された遠位端を有する点にある。説明を簡単にする
ために、図21〜図23において、図9乃至図15に示
す部品と類似の部品は同じ参照符号で示す。
【0035】部分的に結ばれた状態の結び目の別の例を
図16と図17に示す。結び目は近位端59と遠位端6
0を有する縫合糸58からなる。手術用針61が遠位端
60に取り付けられている。縫合糸の近位端59を固定
したままの状態で縫合糸の遠位端60を操ることによっ
て、その結び目が形成される。コアループ62,近位ル
ープ63及び第1ループ64が最初に形成される。近位
ループ63は結び目の第1端部70にあり、第1ループ
64は結び目の反対側端部71にある。コアループ62
はそれらの第1端部と反対側端部間に位置している。こ
の好適な実施形態においては第2,第3及び第4ループ
65,66,67からなる結び目ループが近位ループ6
3及び第1ループ64の周囲に形成されている。これら
の結び目ループが共通ループコア68を形成する。コア
ループ62は共通ループコア68内に位置している。結
び目ループの近位端を保持したままの状態で縫合糸の遠
位端60に張力が付加されると、結び目ループが締め付
けられる。さらに具体的に述べると、結び目ループが第
1ループ64、近位ループ63及びコアループ62の周
囲に締め付けられる。そして、結び目ループが締め付け
られると、図17に示されるように、第1ループ64、
コアループ62及び近位ループ63は結び目ループ内に
安全に保持され、部分的に結ばれた状態の結び目が形成
される。
【0036】図17に特に示されているように、コアル
ープ62は共通ループコア68から結び目の第1端部7
0に向かって延出する自由な近位端59を有している。
コアループ62はまた、共通ループコア68から結び目
の反対側端部71に向かって反対方向に延出するループ
端72を有している。コアループ62のループ端72は
第1ループ64内に配置されている。
【0037】図17に示されている部分的に結ばれた状
態の結び目は、結び目ループの近位端59を保持しなが
ら近位ループ63に軸方向張力を近位方向に付加するこ
とによって、完全な状態の非すべり性結び目に変換させ
ることができる。図1乃至図8において好ましく例示さ
れた方法と同様の方法で、第1ループを共通ループコア
68内に引き込んで遠位ループを形成することによっ
て、結び目を変換させることができる。好都合なこと
に、近位ループ63に張力が付加されると、第1ループ
64が共通ループコア68内に引き込まれるだけではな
く、コアループ62もまた共通ループコア68内に引き
込まれる。これは、コアループ62が十分な空間を共通
ループコア68内に形成して、第1ループ64が共通ル
ープコア68内を貫通して完全な状態の結び目を形成す
るのを容易にさせるという利点がある。このように第1
ループ64が共通ループコア68内を容易に貫通するの
で、完全な状態の結び目を形成するために近位ループ6
3に付加される張力の大きさを減少させることができ、
従って、結び目を形成する際のユーザの制御性を向上さ
せることができる。
【0038】図18乃至図20は、脱離管(コア管)7
3を用いて、図17に示される部分的に結ばれた状態の
結び目から組織を縫合するための完全な状態の結び目に
変換させる例を示している図である。図17に示す部分
的に結ばれた状態の結び目が形成されると、近位ループ
63が脱離管73内を通される。近位ループ63の一部
は脱離管73の近位端から外方に延出している。結び目
ループが脱離管73の遠位端74に当接するまで、近位
ループ63は脱離管73内を通される。ここで重要な点
は、脱離管73が傾斜された(すなわちテーパ付きの)
遠位端74を有していることである。コアループ62と
第1ループ64が管73の傾斜された遠位端74から外
方に延出している。脱離管73の遠位端74の開口は結
び目ループの径よりも小さい。その結果、近位ループ6
3に張力が近位方向に付加されても、結び目ループは脱
離管73内を通らない。
【0039】部分的に結ばれた状態の結び目から完全な
状態の結び目への変換は、図6に示した結び目の変換に
関連して前に述べた方法と実質的に同様の方法で行われ
る。
【0040】図19及び図20に示されるように、脱離
管73は縫合される体組織75に隣接して配置される。
手術用針61が組織75内に通される。手術用針61と
縫合糸30の遠位端60が第1ループ64内に導かれる
ことによって、組織縫合ループ76が形成される。ここ
でも、結び目が完全に形成される前に縫合組織に適当な
張力が付加されるように組織縫合ループ76の大きさを
調整することが重要である。所定の組織縫合ループ76
が形成されると、近位ループ63に張力が図19の矢印
によって示される近位方向に付加され、コアループ62
と第1ループ64が共通ループコア内に引き込まれる。
そして、第1ループ64が第4結び目ループ67から現
れて遠位ループ77が形成され、完全な状態の非すべり
性結び目が形成される。
【0041】この発明の実施に用いることのできる縫合
糸カートリッジアセンブリの好ましい実施形態を図24
乃至図39に示す。この好ましい実施形態は図11乃至
図15に示したアセンブリをさらに改良したものであ
り、コア管に巻き付け、続いて縫合糸カートリッジに装
填した部分的に結ばれた状態の結び目を備える。
【0042】図24,図25を先ず参照すると、好適な
縫合糸カートリッジ80は、近位端82と遠位端83を
有し、コア管85に巻き付いて部分的に結ばれた状態の
結び目84に形成された縫合糸81を備える。この縫合
糸81の近位端82はコア管85の近位端から延出して
おり、縫合糸の第1ループ86はコア管85の遠位端か
ら延出し、手術用針87が縫合糸81の遠位端83に取
付けられている。
【0043】縫合糸カートリッジ80は上面88、下面
89、及びコア管85を収容するためのスロット90を
有し、コア管85に巻き付けた部分的に結ばれた状態の
結び目84をもった縫合糸81を、このカートリッジの
上面88と下面89間に備えている。スロット90は縫
合糸の部分的に結ばれた状態の結び目84を収容するた
めの結び目凹部91を備え、部分的に結ばれた状態の結
び目84は結び目凹部91内の1対の脱離ショルダー9
2に当接する。コア管85をスロット90内に装填する
と、手術用針87と第1ループ86を有する縫合糸81
の遠位端83の一部分がカートリッジの下面89から下
がる。カートリッジ天板93は縫合糸カートリッジの上
面88を覆い、それによりコア管85と縫合糸81の一
部分を閉じ込める。
【0044】把持用ジョー94がピボットピン(または
旋回軸ピン)95で縫合糸カートリッジ80に旋回可能
に取付けられていることは重要である。この把持用ジョ
ー94はカートリッジ天板93に対向しており、カート
リッジ天板93から離れた開放位置からカートリッジ天
板93に隣接する閉鎖位置まで移動可能である。この把
持用ジョー94は開放位置に付勢(biased)されてい
る。縫合糸トラック96を有するカートリッジハウジン
グ95も縫合糸カートリッジ80の近位端に取付けられ
ている。
【0045】ここで図28乃至図32を参照すると、縫
合糸カートリッジ80とこの縫合糸カートリッジに一体
に取付けられたカートリッジハウジング95の詳細を見
ることができる。縫合糸カートリッジ80の遠位端は、
カートリッジ天板93を縫合糸カートリッジの上面88
に永久的に取り付けるための保持ピン97を備えてい
る。この保持ピン97は「熱頭造(heat-staked)」され
てカートリッジ天板93を縫合糸カートリッジ80に取
り付ける。縫合糸カートリッジ80の遠位端にはまた、
定位ボス98も設けられている。把持用ジョー94を縫
合糸カートリッジ80に旋回取付けするピボットピン9
5を収容するため、ピンオリフィス99がある。ピンオ
リフィス99を通して収容されたピボットピン95は、
カートリッジハウジング95を縫合糸カートリッジ80
に固定する役割も果たす。中央口(aperture)100が
カートリッジハウジング95の遠位端に設けられ、把持
用ジョー94の近位端を収容するための開口となる。ま
たカートリッジハウジング95内には、把持用ジョー9
4をその開放位置に付勢する捩りばね102(図24及
び図33を参照)を収容するための捩りばねスロット1
01も設けられている。この捩りばね102は上アーム
113、捩りループ114、ジョーアーム115を有す
る。
【0046】カートリッジハウジング95の縫合糸トラ
ック96は腹部チャンネル103を有し、腹部チャンネ
ル103は、カートリッジハウジング95の近位端まで
近位方向に延びる左側縫合糸溝104に合流する。カー
トリッジハウジング95の近位端には1対の横側縫合糸
スロット105がある。横側縫合糸スロット105から
続いて、右側縫合糸溝106がカートリッジハウジング
95内に埋設されている。このカートリッジハウジング
95は1対の離れたフック歯108で囲まれたフックス
ロット107も備えている。
【0047】ここで図34乃至図36を参照すると、把
持用ジョー94の詳細を示している。この把持用ジョー
94は組織、縫合糸あるいは手術用針を把持し易くする
ため鋸歯状内面109を有する。この把持用ジョー94
はジョーラグ(突出部)110を備え、ジョーラグ11
0は、縫合糸カートリッジ80に対する把持用ジョー9
4の旋回取付けのためのピボットピン95を収容するジ
ョーオリフィス111を備えている。把持用ジョー94
はまた、捩りばね102を収容するためのばねアームス
ロット112も有する。カートリッジ天板93の近位端
は、ばねタブ116を備えている。ばねタブ116は、
組立時と結び目形成時に、コア管85を付勢し保持す
る。
【0048】好ましい実施形態では、縫合糸カートリッ
ジアセンブリは一人の患者が使用した後は廃棄される使
い捨てアセンブリである。縫合糸カートリッジ80とカ
ートリッジハウジング95は好適には生体適合性の射出
成形プラスチックから成り、把持用ジョー94は好適に
は医療等級のステンレス鋼から作られる。あるいはま
た、縫合糸カートリッジアセンブリは金属射出成形(M
IM)プロセスにより適切な金属から製造することもで
きるだろう。この金属射出成形(MIM)プロセスは、
手術用ステープラーやカッター用の従来のステープルカ
ートリッジを製造するのに適合した従来の製造技術であ
る。
【0049】図26及び図27は、どのようにしてコア
管85を縫合糸カートリッジ80に取り付けるか、どの
ようにして縫合糸の近位端82を縫合糸トラック96内
でカートリッジハウジング95の周囲に巻き付けるかを
示す図である。コア管85を縫合糸カートリッジ80の
スロット90内に装填すると、手術用針87と縫合糸の
遠位端83の一部分をスロット90に通し、部分的に結
ばれた状態の結び目84を結び目凹部91に配置する。
この結び目凹部91では、部分的に結ばれた状態の結び
目84が脱離ショルダー92に当接し、第1ループ86
がカートリッジの下面89から下がる。縫合糸の近位端
82をカートリッジハウジング95の腹部チャンネル1
03に通し、カートリッジハウジング95内のアンカー
凹部117に出るまで縫合糸トラック96の左側縫合糸
溝104、横側縫合糸スロット105及び右側縫合糸溝
106に巻き付ける。アンカー凹部117内で縫合糸8
1の近位端82を結んで結び目アンカー118を形成
し、その縫合糸81をカートリッジハウジング95内の
固定位置に配置する。図26及び図27を見る際に注目
に値するのは、カートリッジ天板93を縫合糸カートリ
ッジの上面88に取付ける場合、そのカートリッジ天板
93をさらに保持するため、カートリッジハウジング9
5と縫合糸カートリッジの上面88との間の合流点にあ
る1対の保持スロット119である。
【0050】特に好ましい実施形態では、この発明の実
施に使用することのできる装填後の縫合糸カートリッジ
アセンブリが、手術器具121のカートリッジキャリア
120内に収容され、結び目の形成配置と、組織、手術
用針あるいは縫合糸の把持をさらに容易にする。特に図
33を参照すると、カートリッジハウジング95を有す
る縫合糸カートリッジ80がカートリッジキャリア12
0内に装填され収容される。このカートリッジキャリア
120は該カートリッジアセンブリを収容するためのチ
ャンネル123を形成する1対の収容壁122を有す
る。収容壁122の各々は上エッジ面124と、その遠
位端に鋸歯状エッジ面125を有する。縫合糸カートリ
ッジ80を収容するためのカートリッジキャリア120
を有する手術用器具は、クロージャー管126が前に動
く時は把持用ジョー94をその閉鎖位置まで付勢し、そ
してそのクロージャーが後に動く場合には把持用ジョー
94をその開放位置まで付勢するための、往復運動する
クロージャー管126を備えることが有利である。その
ような手術器具は好適には、カートリッジハウジング9
5の1対のフック歯108間のフックスロット107に
収容されるフック127を備える。フック127が後退
する時に、そのフック127は縫合糸カートリッジハウ
ジングの縫合糸トラック96内にある縫合糸の近位端を
引き、図11〜図15に示した方法と同様の方法で結び
目を形成配置する。
【0051】ここで図37乃至図39を参照する。図か
ら分かるように、カートリッジアセンブリがキャリア1
20内に装填されるとカートリッジキャリアの収容壁1
22の鋸歯状エッジ面125が縫合糸カートリッジのカ
ートリッジ天板93から突き出し、そして把持用ジョー
94がその閉鎖位置にある時にそのジョーの鋸歯状内面
109と噛み合う。その際に、これら噛み合う面12
5,109が組織128(図37)、縫合糸81(図3
8)、及び手術用針87(図39)の把持を容易にす
る。従って、この発明の縫合糸カートリッジアセンブリ
は、部分的に結ばれた状態の結び目から完全な状態の結
び目の形成配置を容易にするばかりでなく、組織あるい
は、結び目を容易に配置するため手術時に非常に重要と
なる手術用針を付けた縫合糸の操作をも容易にする。
【0052】図40乃至図49には、この発明の好適な
手術用器具と協働して用いることのできる装填補助装
置、ならびにその装填補助装置内に収容された縫合糸カ
ートリッジがその手術用器具のカートリッジキャリアに
どのようにして装填されるかを示す。
【0053】まず図40乃至図42を参照すると、装填
補助装置130の詳細が分かる。装填補助装置130は
剛性で透明のカートリッジケース131を備え、このカ
ートリッジケース131は、手術用器具のカートリッジ
キャリアに縫合糸カートリッジが装填され、手術器具の
カートリッジアセンブリがその透明なケースから取り出
される時の取扱いを容易にしケース内の内容物を容易に
観察されるようにするものである。ケース131は基部
(base)132と、その基部に対向する上蓋133とか
ら成る。上蓋(top cover)133は取り外し自在に基部
132に取り付けられている。上蓋133は遠位ピン1
34と近位ピン135を備え、これら遠位ピン134と
近位ピン135を、ケース131の基部132のそれぞ
れ対応する遠位ボス136と近位ボス137が受ける。
上蓋133を基部132にさらに固定するため、基部1
32の下位ボス138が上蓋133から延出した対応す
る低位ピン(図示せず)を受け、ケース支持リブ139
もまた上蓋133から延出して基部132と摩擦係合す
る。
【0054】カートリッジケース131の基部132と
上蓋133間の空洞がカートリッジ保管スペース140
を形成する。このカートリッジ保管スペース140は近
位リテーナ141と、この近位リテーナから離れた遠位
リテーナ142と、これら近位リテーナと遠位リテーナ
の間のジョー保持レッジ(押縁)143とを備える。カ
ートリッジ保管スペース140は装填補助装置のカート
リッジケース131内で縫合糸カートリッジを受けて固
定する。
【0055】カートリッジケース131の基部132と
上蓋133はまた、手術手順時に縫合糸カートリッジに
収容された縫合糸から縫合糸を形成配置するため手術用
器具のカートリッジキャリアの挿入と引出しを可能とす
るためのキャリア口144も形成する。内部キャリアチ
ャンネル145はキャリア口144とカートリッジ保管
スペース140間の通路となり、手術用器具のカートリ
ッジアセンブリはキャリア口144を通して挿入される
と、キャリアへカートリッジの装填のためのカートリッ
ジ保管スペース140に入るまで、その内部キャリアチ
ャンネル145を通ることができる。キャリアチャンネ
ル145は、基部(base)132から延出したベース支
持レッジ146と、このベース支持レッジと相互に対峙
した関係で上蓋(top cover)133から延出したカバー
支持リブ147とにより境界がつけられている。手術用
器具のカートリッジキャリアの挿入と引出しをさらに容
易にするため、入口傾斜路148も設けられている。こ
の入口傾斜路148はキャリア口144からキャリアチ
ャンネル145まで延びている。
【0056】カートリッジケース131の基部132は
パッド149を備え、そのパッド149の上に縫合糸カ
ートリッジの縫合糸が配置される。上蓋133は、その
上蓋133が基部132に固定された時に、縫合糸カー
トリッジの縫合糸をパッド149上の一定位置に保持す
るための縫合糸リテーナ150を有する。同様に、上蓋
133は、その上蓋133がカートリッジケースの基部
132に配置された時に、縫合糸カートリッジの縫合糸
に取り付けられた手術用針をパッド149上に保持する
ための針リテーナ151も有する。
【0057】装填補助装置130のカートリッジケース
131内のカートリッジ保管スペース140は縫合糸カ
ートリッジ152を受ける。この縫合糸カートリッジ1
52は、第1ループ154を持った部分的に結ばれた状
態の結び目に形成した縫合糸153と、この縫合糸の遠
位端に取り付けられた手術用針155を収容する。縫合
糸カートリッジ152は、カートリッジ天板156と、
このカートリッジ天板に対向した把持用ジョー157を
有する。把持用ジョー157は、ピボットピン158に
て、カートリッジ天板156から離れた開放位置からカ
ートリッジ天板156に隣接する閉鎖位置まで旋回移動
可能である。この把持用ジョー94は通常はその開放位
置に付勢(biased)されている。
【0058】第1ループ154と縫合糸153は、図4
2に示すように基部132の外面リ内に保持されてい
る。このように制約されているので、第1ループ154
と縫合糸153は、カートリッジキャリアへの縫合糸カ
ートリッジ152の装填時にもつれたり、はさまれたり
しない。
【0059】この発明の実施に好適な縫合糸カートリッ
ジは、図24乃至図39に示したようなアセンブリであ
る。縫合糸カートリッジ152は、その縫合糸カートリ
ッジの近位端が近位リテーナ141に着座するように位
置する。その縫合糸カートリッジの遠位端が遠位リテー
ナ142に着座し、把持用ジョー157がジョー保持レ
ッジ143に対して保持される。縫合糸カートリッジ1
52をカートリッジ保管スペース140に確実に固定す
るために、遠位リテーナ142とジョー保持レッジ14
3間の間隔は、把持用ジョー157がその開放位置と閉
鎖位置との間の位置に向くような間隔である。このよう
にして、ジョー保持レッジ143に対する把持用ジョー
157の付勢作用が、縫合糸カートリッジ152をカー
トリッジ保管スペース140内にしっかりと配置するの
を助ける。カートリッジ保管スペース140内の縫合糸
カートリッジ152はカートリッジ近位端からカートリ
ッジ遠位端まで下向きに傾いていることも注目に値す
る。図42に示すような縫合糸カートリッジアセンブリ
は包装し、ガンマ線照射やエチレンオキサイド曝露のよ
うな従来技術を用いて滅菌してもよい。
【0060】この発明の手術用器具159は、カートリ
ッジケース131から縫合糸カートリッジ152をその
器具159に装填し続いてその縫合糸カートリッジ15
2内に収容された縫合糸から結び目を形成配置する(す
なわち配備する)ために、装填補助装置130と協働し
て使用することができるものである。この手術用器具1
59は、従来の開放手術用器具に、あるいは最小限侵入
手術に適した内視鏡手術用器具に使用することができる
が、内視鏡手術用器具であることが好ましい。手術用器
具159は、カートリッジケース131のキャリア口1
44内に挿入しキャリア口144から引き出すことがで
きるとともに、キャリアチャンネル145を通じてカー
トリッジ保管スペース140まで通すことができるよう
に構成されたカートリッジキャリア160を有すること
が有利である。カートリッジキャリア160はまた、カ
ートリッジ保管スペース140から縫合糸カートリッジ
152を受けることができるように構成されなければな
らないことは勿論である。手術用器具159は、縫合糸
カートリッジのカートリッジ天板156に対して把持用
ジョー157を開いたり閉じたりするため、後退位置か
ら伸張位置(すなわち前進位置)まで移動可能なクロー
ジャー管161を有することが好ましい。
【0061】ここで図43乃至図49を参照すると、装
填補助装置のカートリッジケース131のカートリッジ
保管スペース140に入れられた縫合糸カートリッジ1
52を手術用器具159のカートリッジキャリア160
に装填する工程のシーケンスが示されている。図43で
は、カートリッジキャリア160は、キャリア口144
に挿入されキャリアチャンネル145を通ることができ
るように配向される。図44では、カートリッジキャリ
ア160は既にキャリア口144に挿入されており、カ
ートリッジケースのカートリッジ保管スペース140内
で縫合糸カートリッジと接触するまで、矢印で図示した
装填方向にキャリアチャンネル145を通される。縫合
糸カートリッジ152が傾いた向きにある結果、カート
リッジキャリア160は、縫合糸カートリッジ152の
近位端と遠位端との間の中間地点で縫合糸カートリッジ
152と接触する。ここで図45を参照すると、カート
リッジキャリア160が遠位方向に移動し、カートリッ
ジ保管スペース140内の遠位リテーナ142と近位リ
テーナ141から縫合糸カートリッジ152を追い出
す。このカートリッジ保管スペース140内でのカート
リッジキャリア160の遠位方向の移動と共に、遠位リ
テーナ142と近位リテーナ141から縫合糸カートリ
ッジ152が追い出されることにより、手術用器具15
9のカートリッジキャリア160が縫合糸カートリッジ
152を受ける。カートリッジキャリア160が遠位方
向に移動する時に縫合糸カートリッジ152がそのカー
トリッジキャリア160内に装填される際に、手術用器
具159のクロージャー管161はその後退位置に維持
される。上蓋133の縫合糸リテーナ150と針リテー
ナ151から、パッド149上に着座する縫合糸153
と手術用針155に及ぼされる圧力は僅かであるので、
装填動作時に縫合糸と針の移動を妨げるものはないこと
も注目に値する。図46では、いったん手術用器具15
9のカートリッジキャリア160に縫合糸カートリッジ
152が装填されると、手術用器具159のクロージャ
ー管161がその後退位置から前進位置まで移動し、こ
うして縫合糸カートリッジ152を手術用器具159の
カートリッジキャリア160に固定する。
【0062】図47乃至図49を特に参照すると、手術
用器具159の装填後のカートリッジキャリア160が
装填補助装置のカートリッジケース131から取り出さ
れる。それはカートリッジキャリア160を、カートリ
ッジケース131のカートリッジ保管スペース140、
キャリアチャンネル145及びキャリア口144から、
図47に矢印で図示した抜取方向に単に引き出すことに
より、取り出される。
【0063】縫合糸153と手術用針155がカートリ
ッジケース131から外へ自由に通ることができるよう
に、カートリッジケース131内のキャリアチャンネル
145を境界付けるベース支持レッジ146とカバー支
持リブ147間に、小さなギャップ(間隙)があること
が有利である(ギャップを見るには図41を参照)。同
様に、縫合糸153と手術用針155がカートリッジケ
ース131から外へ容易に通ることができるように、カ
ートリッジケースの基部132内でパッド149上に着
座する縫合糸153と手術用針155に及ぼされる圧力
は最小限であることが有利である。
【0064】手術用器具159のカートリッジキャリア
160に装填された縫合糸カートリッジ152に収容さ
れた縫合糸から結び目を形成配置するために、いったん
手術用器具159を使用したら、外科医または手術室の
助手は使用済みのカートリッジを抜き取り、それを捨て
ることができる。追加の手術用結び目を形成配置する必
要がある場合は、外科医または手術室の助手は、手術用
器具159のカートリッジキャリア160へ第2の縫合
糸カートリッジを容易に装填できるように、この発明の
装填補助装置をもう一つ調達するだけでよい。
【0065】図50乃至図60は、この発明の好適な実
施形態である手術用器具121を示す。図51をまず参
照すると、手術用器具121のハンドルアセンブリ30
0は、近位端193と遠位端194を有するグリップ1
92と、トリガー180と、レバー220と、グリップ
192の各側に左解放ボタン240、右解放ボタン23
8(図50参照)と、トリガーラッチ281とを備え
る。クロージャー管126がグリップ192の近位端1
93に取り付けられており、クロージャー管126はト
リガー180の作動により制御され、グリップ192内
を長手方向に摺動するのが制約されている。このクロー
ジャー管126の機能により、図43〜図49に示した
ような工程による縫合糸カートリッジアセンブリ80
(図24参照)の装填と抜取り、並びに図37乃至図3
9に示したような把持用ジョー94の開放と閉鎖が可能
である。レバー220が作動すると、図15,図19,
図23に示したような縫合糸の近位部33を軸方向に引
くことにより部分的に結ばれた状態の結び目が形成配置
され、その結果、図8に示すような完全に結ばれた状態
の結び目が生じる。左解放ボタン240と右解放ボタン
238は、同時作動により、縫合糸カートリッジアセン
ブリ80の装填と抜取りのためのトリガー180の開放
が可能である。トリガーラッチ281は、トリガー18
0が完全に作動した後にグリップ192に対してトリガ
ー180を保持し、次にトリガー180が完全に作動し
た後にグリップ192からトリガー180を解放する。
【0066】図51乃至図56は手術用器具121の所
期の動作のシーケンスを示しており、これを次に説明す
る。再び図51を参照すると、手術用器具121は、初
期使用に先立って縫合糸カートリッジアセンブリを収容
し得るような配置にある。図51に関連する図52から
分かるように、カートリッジキャリア120は空であ
り、クロージャー管126の遠位端はカートリッジキャ
リア120の最遠位置と最近位置の間の中間付近(以下
「中間位置」と称する)に位置している。図53は装填
配置/抜取配置にある手術用器具121を示す図であ
る。左解放ボタン240と右解放ボタン238が同時に
押されてトリガー180が図示の開放位置にはね返り、
次に、クロージャー管126が近位方向に後退する。縫
合糸カートリッジアセンブリ80はカートリッジキャリ
ア120内に配置するが容易であり、装填補助装置13
0を用いて図43乃至図45に示したシーケンスが次に
行われることになる。図54では、トリガー180が図
示のような中間位置まで作動してクロージャー管126
が図53に示すような中間位置まで遠位方向に移動して
いる。この時、縫合糸カートリッジアセンブリ80がカ
ートリッジキャリア120内に捕捉され、そのカートリ
ッジを収容した手術用器具121が装填補助装置130
から引き出される。手術用器具121の使用における次
の工程は図55に示すような体腔内にその手術用器具の
遠位端を導入することであり、把持用ジョー94が内視
鏡カニューレ298を通して挿入されるには把持用ジョ
ーがその閉鎖位置にある必要があるので、外科医の助手
は、装填補助装置130からその器具121を取り出し
てこれを外科医に手渡す前に、トリガー180を、トリ
ガー180がグリップ192に対してラッチされトリガ
ーラッチ281によりそこに保持されるまで、完全に閉
じる。この装填シーケンスは図46乃至図49に示され
ている。いったん外科医が手術用器具121の遠位部分
を、内視鏡カニューレ298を通して体腔内に導入した
ら、トリガー180の完全な作動により、グリップ19
2からトリガーが解放され、次にクロージャー管126
が近位方向に後退すると共に把持用ジョー94が開く。
手術用器具121はこの時、組織128(図37参
照)、縫合糸81(図38参照)あるいは手術用針87
(図39参照)の把持と操作のために使用することがで
きるようになる。図56は、組織128を縫合するため
結び目を形成配置する際の手術用器具121を示す図で
ある。レバー220は、内部止めに到達していて結び目
を形成配置するまで、外科医の母指もしくは指により下
向きの弧(arc)に作動される。このレバー220の作動
は、この弧(arc)に沿っていずれの地点でも止められ、
レバー220はその位置を維持する。この構成により、
外科医は、適正に縫合糸を引っ張って結び目を配置する
ために、縫合糸とその縫合糸が固定される組織を操作し
たり点検したりすることができる。いったんレバー22
0が完全に作動され、外科医の母指もしくは別の指がそ
のレバーから持ち上げられると、レバー220はばね力
によりそのスタート位置に戻る。手術用器具121は次
に、トリガー180が閉鎖位置にあっても閉鎖位置にな
くても体腔内から引き出され、新たな第2の縫合糸カー
トリッジアセンブリの装填のために備える。
【0067】図50は、クロージャー管126と共にハ
ンドルアセンブリ300の構成要素の分解斜視図であ
る。グリップ192の外殻は左グリップカバー190と
右グリップカバー200から成り、両方ともポリカーボ
ネートのような剛性の医療等級プラスチックから製造す
るのが好ましい。これらのカバーは、その内部に構成要
素を支持し整合させるため、複数のボスとリブを有す
る。トリガー180とレバー220は、左グリップカバ
ー190と右グリップカバー200間で支持され、上述
したように動く。ピニオン210とラック270とクロ
ージャー管260は金属から製造してもよいが、各種の
射出成形した剛性の医療等級プラスチックから製造する
のが好ましい。以下のハンドルアセンブリ300の構成
要素、すなわち、ベースアンカー280、トリガーラッ
チばね282、板ばねつめ284、レバーばね290、
管ばね230、管ラッチ234、カップラーばね24
2、ラックばね250、ワッシャー252、保持リング
254、及び縫合糸引きロッド246は、プラスチック
から製造してもよいが、ステンレス鋼のような金属から
製造するのが好ましい。
【0068】図50をさらに参照するとともにここで図
57も参照すると、ハンドルアセンブリ300の構成要
素は目で見ることができ、図51及び図54に対応する
作動配置にある。トリガー180はその中間位置にあ
り、右グリップカバー200から突き出たピボットボス
184で支持されている。トリガーフォーク182は、
カップラー凹部264(図50参照)に挿入されたフラ
ンジ171(図50参照)によりクロージャー管126
に取り付けられたクロージャーカップラー(クロージャ
ー連結手段)260の左押しアーム262と右押しアー
ム263をそれぞれ支承する。カップラーばね242
は、そのカップラーから伝達される長手方向の力が該カ
ップラーばねのばね定数により制限されるように、フラ
ンジ171とカップラー凹部264の近位端間で圧縮さ
れる。このことは、外科医が把持用ジョー157を完全
に閉鎖させない組織または別の対象物を把持しようとす
る時にクロージャー管126の遠位端により把持用ジョ
ー157に過剰な力がかからないことを保証するもので
ある。上述した一連の構成要素は、クロージャー管12
6の近位端で捕捉され一部圧縮された管ばね230によ
り近位方向に付勢(biased)される。この管ばね230
はグリップの近位端193の内壁を押す。クロージャー
カップラー260は管ラッチ234により長手方向の中
間位置に保持され、それらは管ラッチ234の3つの穴
235に押し込まれた3つのカップラーポスト261に
より連結される。管ラッチ234は、管ラッチ右端23
2が右グリップカバー200から突き出た右ラッチリブ
198と係合し、同様に管ラッチ左端233が左グリッ
プカバー190にある鏡像関係の左ラッチリブ(図示せ
ず)と係合するように、横方向に開いたばねとなってい
る。右解放ボタン238と左解放ボタン240はそれぞ
れ管ラッチ右端232と管ラッチ左端233の上に位置
する。右解放ボタン238と左解放ボタン240は「ウ
ィッシュボーン」式に「鳩尾形状」ボタンアンカー23
9に連結され、このボタンアンカー239は、右グリッ
プカバー200と左グリップカバー190からそれぞれ
延出した右ボタンリテーナ195とその鏡像関係の左ボ
タンリテーナ(図示せず)に嵌め込まれている。
【0069】図57をさらに参照すると、レバー220
がそのスタート位置で図示され、右グリップカバー20
0から突き出たレバーピボットボス222で支持されて
いる。また右グリップカバー200から突き出たピニオ
ンピボットボス212で支持されたピニオン210の複
数のピニオン小ギア歯213と、複数のレバーギア歯2
24が噛み合う。左右のグリップカバー190,200
から突き出たグリップカバーリブ218間で長手方向の
移動が制約されたラック270の複数のラックギア歯2
72と、複数のピニオン大ギア歯216が噛み合う。レ
バーばね290はラック270の近位端274で捕捉さ
れ、ラックばね室近位端277と左右のグリップカバー
190,200から突き出た2つの基底リブ295,2
94との間で初期の分離力を作用させるため一部圧縮さ
れている。これら基底リブ295,294は「C形状」
であり、ハンドルアセンブリ300の中心軸まで延びて
いる。基底リブ295,294は、ラック270の遠位
端274の隙間(clearance)を与えてラック270の近
位方向へ長手方向の移動を可能とするように、一緒にな
って穴を形成する。レバーばね290の予め荷重された
力はラック270を遠位方向に付勢し、上述した駆動要
素を通じてレバー220へ伝達され、こうしてレバー2
20をそのスタート位置に留めるように付勢する。
【0070】図58をここで参照すると、ハンドルアセ
ンブリ300が、手術用器具に縫合糸カートリッジアセ
ンブリ80が装填または抜取りされる時の図53に対応
する作動配置で図示されている。クロージャーカップラ
ー260の緩みのため、トリガー180はハンドルアセ
ンブリの300の長手軸線から離れる方向に完全に振れ
ている。このハンドルの配置を、外科医またはその外科
医の助手は母指とこれに対峙する指を使って左右の解放
ボタン240,238を同時に絞めることにより得てお
り、これにより管ラッチ234が圧縮され、次に管ラッ
チ234が左右のラッチリブ198,199から離れ
る。これにより、管ばね230がクロージャーカップラ
ー260の端に近位方向の力を及ぼす。これにより、ク
ロージャーカップラー260、管ラッチ234、クロー
ジャー管126が直ちに近位方向に動き、これによりト
リガー180を完全に開放する。このトリガー180の
開放は、トリガーフォーク182が左右のグリップカバ
ー190,200のトリガー止め188にぶつかること
により制限される。トリガー180が開放するために
は、使用者は解放ボタン238,240を押圧する間、
トリガー180を保持する必要はない。この構成が具体
的に、片手操作でありながらクロージャー管126の後
退を故意の工程とすることを意図するものである。これ
は、縫合糸カートリッジアセンブリ80を体腔内に不意
に開放することは望ましくないからである。
【0071】使い果たされた、すなわち「発射」された
縫合糸カートリッジアセンブリ80がカートリッジキャ
リア120から引き抜かれ、新たな縫合糸カートリッジ
アセンブリが図43乃至図49に示した工程により装填
されると、次は、管ラッチ234を左右のラッチリブ1
99,198と再係合させるようにトリガー180を十
分に絞め、縫合糸カートリッジアセンブリ80がカート
リッジアセンブリ120に捕捉される位置にクロージャ
ー管126を再配置させることによって、ハンドルアセ
ンブリ300を図59に示すような「形成配置準備完
了」モードにする。これが完了すれば、外科医はレバー
220の作動時にトリガー180をこの位置に留める
か、トリガー180を完全に閉鎖してグリップ192に
対してラッチさせるか、あるいは上述の位置間のどこか
の位置にトリガー180を保持するかを選ぶことができ
る。
【0072】図60では、トリガー180が一部絞めら
れる間にレバー220が完全に作動されたが、トリガー
フック186がトリガーラッチばね282でラッチされ
るにはまだ不十分である時の状態が示されている。レバ
ー220を図示のように下向きに動かすと、上述した一
連のギア相互作用により、ラック270が長手方向に近
位方向に動き、レバーばね290を圧縮する。ラックば
ね室276に収容されたラックばね250も同様に近位
方向に動いているので、ラックばね250は、縫合糸引
きロッド246に取り付けられた保持リング254に当
接したワッシャー252に対して近位方向に長手方向の
力を伝達する。この縫合糸引きロッド246は、縫合糸
近位端82と係合するフック127(図33)に取り付
けられている。したがって、縫合糸引きロッド246が
近位方向に動くと、図11乃至図15に示した方法とぼ
ぼ同様な方法で結び目が形成配置される。このため、ラ
ック270から縫合糸引きロッド246まで伝達される
全部の力は、ラックばね250のばね定数とラックばね
250がラックばね室の遠位端276とワッシャー25
2間で圧縮された距離との積に、ラックばね250の予
め荷重された力を加えた和に等しいという点で、ラック
ばね250は力制限手段として作用する。本発明のこの
力制限手段の構成が、縫合糸の過度の引張り(これが生
ずる場合には結び目が完全に形成配置される以前に縫合
糸を破断してしまう)を防止するのを助ける。ただし、
上記全部の力が伝達されるのは、縫合糸引きロッド24
6の抵抗力がラックばね250の予め荷重された力に等
しいか、またはこれを超える場合に限られる。この抵抗
力は、組織の接近縫合時に外科医により及ぼされた助け
る83の引張りの張力と角度によって主に変動する。こ
の抵抗力が最大となるのは、通常、結び目が図7,図8
に示したような非すべり性結び目に変換される時であ
る。このため、ばねがその密着高さにまでつぶれてしま
う状態(これが生ずる場合には外科医がレバー220に
過度の力を及ぼして縫合糸近位部分33を破断してしま
う)が起こらないように、ラックばね250は、結び目
の変換を行うのに充分な長手方向の力を伝達するような
寸法や予備荷重にされていることが重要である。ラック
ばね250は、それをある長さだけさらに圧縮するのに
要する力が縫合糸の引張り強さに近いか、またはこれを
超える状態の寸法や予備荷重にされるべきではない。な
ぜなら、この場合には、上述の力制限の構成を用いて縫
合糸の破断を防止することができないからである。上述
の力の伝達時にも、カートリッジキャリア120は、右
グリップカバー200の内壁の凹部281に挿入された
ベースアンカー280への取付けにより(図50参
照)、グリップ192に対して基底付けられ動かない。
【0073】図60をさらに参照すると、ラック270
には「T形状」板ばねつめ284がラック270に取り
付けられているのが分かる。レバー220の作動時に、
この板ばねつめ284の横方向のアームが、左右のグリ
ップカバー190,200の内面に成形された複数の歯
206(図50参照)と係合し、外科医がレバー220
からの圧力を解放すべきである場合には、ラック270
は、レバーのスタート位置とストップ位置間の多数の不
連続な地点で、その長手方向の位置を維持できる。板ば
ねつめ284が成形歯206の端を超えて動き、そのた
め板ばねつめ284が成形歯206とから離れてしま
い、そしてレバー220をそのスタート位置まで戻すよ
うな位置にはね返る前に、レバー220は完全に作動し
なければならない。この時、外科医は、レバースプリン
グ290の力によりラック270が遠位方向に動いて、
レバー220をそのスタート位置に戻すことができるよ
うに、レバー220は解放しなければならない。このレ
バー保持の構成は、皮膚用ステープラーのような他の手
術用装置への使用についてよく知られている。
【0074】上述したハンドルアセンブリは好適な実施
形態のものであり、その所期の機能を達成するために
は、他のグリップ形状やアセンブリ内機構が可能である
ことが認識されるであろう。例えば、ハンドルアセンブ
リは「ピストルグリップ」(ピストル状グリップ)を有
してもよいし、また、母指とこれに対峙する指の挿入の
ためグリップとトリガーに開口を設けてもよい。さら
に、ハンドルアセンブリを静止したままで、この手術用
器具の遠位端部分がその長手軸線の周りを回転するよう
にすることもできる(この回転のためロッキング機構を
設けてもよい)。上述の手術用器具は、主に材料選択や
組立方法によっては、一人の患者の使用により使い捨て
可能としたり、再使用可能としたり、この二つの組合せ
としてよい。
【0075】以上この発明の種々異なる実施形態はこの
発明の代表的な実施形態であるが、これらの実施形態は
例示にすぎない。この発明の範囲は、これらの実施形態
によって、あるいは当業者の想到し得る他の特定の実施
形態によって限定して解釈されるべきではなく、請求の
範囲の記載により解釈されるべきである。
【0076】なお、この発明の具体的な実施態様は以下
の通りである。 (1)前記縫合糸カートリッジは、前記クロージャー管
がその近位位置にある時に前記カートリッジキャリア内
に装填され、前記クロージャー管がその近位位置と遠位
位置間の中間位置まで動かされた時に前記カートリッジ
キャリア内に固定される請求項1に記載の器具。 (2)完全に結ばれた状態の結び目を形成するように前
記第2作動手段が作動される時に前記縫合糸が破断する
のを防止するため、前記第2作動手段と前記縫合糸近位
端と共に協働可能な第1の付勢要素をさらに備えた請求
項1に記載の器具。 (3)前記クロージャー管をその近位位置から遠位位置
まで動かすように前記第2作動手段が作動される時に過
荷重から保護を行うため、前記第1作動手段と共に協働
可能な第2の付勢要素をさらに備えた実施態様(2)に
記載の器具。 (4)前記第1作動手段は前記ハンドルアセンブリに旋
回可能取付けされたトリガーであり、前記グリップから
離れた第1のトリガー位置から前記グリップに隣接した
第2のトリガー位置まで移動可能であり、前記クロージ
ャー管は前記第1作動手段がその第1トリガー位置にあ
る時にその近位位置にあり、前記第2作動手段がその第
2トリガー位置にある時にその遠位位置にある請求項1
に記載の器具。 (5)前記第1作動手段は前記第1トリガー位置と前記
第2トリガー位置間の第3のトリガー位置まで移動可能
であり、前記第1作動手段がその第3トリガー位置にあ
る時に前記クロージャー管はその中間位置にある実施態
様(4)に記載の器具。
【0077】(6)前記第2作動手段は前記ハンドルア
センブリに旋回可能取付けされたレバーであり、前記レ
バーは、前記縫合糸端を引いて完全に結ばれた状態の結
び目を形成するように第1のレバー位置から第2のレバ
ー位置まで旋回される実施態様(4)に記載の器具。 (7)前記グリップが使用者の手のひらに置かれた時に
前記トリガーと前記レバーを作動させるため、前記器具
の前記ハンドルアセンブリは片手操作に適している実施
態様(6)に記載の器具。 (8)前記トリガーはその第1トリガー位置に向けて付
勢され、前記クロージャー管はその近位位置に向けて付
勢され、前記レバーはその第1レバー位置に向けて付勢
される実施態様(7)に記載の器具。 (9)前記ハンドルアセンブリから突き出た解放ボタン
をさらに備え、前記解放ボタンは前記クロージャー管と
前記トリガーと共に協動可能であって、前記解放ボタン
が前記ハンドルアセンブリに向けて内側に押され前記ト
リガーがその第2または第3トリガー位置にある時に、
前記トリガーはその第1トリガー位置まで動く実施態様
(8)に記載の器具。 (10)前記縫合糸カートリッジはその内部にフックス
ロットを有し、前記縫合糸の近位端は前記フックスロッ
トを横断し、前記レバーは前記ハンドルアセンブリ内に
設けられたピニオンに接続された実施態様(6)に記載
の器具。
【0078】(11)前記ハンドルアセンブリ内に設け
られ前記ピニオンと共に協動可能なラックと、前記ラッ
クに接続された縫合糸引きロッドとをさらに備えてお
り、前記縫合糸引きロッドは前記ハンドルアセンブリか
ら前記カートリッジキャリアまで延びており、前記縫合
糸引きロッドはその遠位端に前記縫合糸カートリッジの
前記フックスロットを通じて延びるフックを有してお
り、前記ピニオンは、前記レバーが前記第1レバー位置
から前記第2レバー位置まで旋回される時に前記ラック
と前記ラックに接続された縫合糸引きロッドを近位方向
に動かし、前記縫合糸引きロッドの前記フックは、前記
部分的に結ばれた状態の結び目から完全に結ばれた状態
の結び目を形成するように、前記縫合糸カートリッジ内
で前記フックスロットを横断する前記縫合糸の近位端を
近位方向に引く実施態様(10)に記載の器具。
【0079】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明の縫合糸カ
ートリッジアセンブリによれば、使用者は、この手術用
器具のハンドルアセンブリの第1作動手段により、把持
用ジョーを開いたり閉じたりして体の組織または縫合糸
を把持するためのことができ、また第2作動手段によ
り、縫合糸を機能的に引いて、部分的に結ばれた状態の
結び目から完全に結ばれた状態の結び目を形成すること
ができるので、手術対象の体内構造への直接の接近が非
常に制約されている場合にも、内視鏡により、部分的に
結ばれた状態の結び目から完全に結ばれた状態の結び目
を形成し配置することを容易に行うことができる。この
発明の手術用器具は、完全に結ばれた状態の結び目を形
成して体組織を縫合することが必要であるか、あるいは
望ましい、どのような手術においても使用することがで
きるが、対象組織への直接の接近が非常に制限された内
視鏡による手術に特に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】一定長さの縫合糸から部分的に結ばれた状態の
結び目を形成する一連の工程を例示する斜視図である。
【図2】一定長さの縫合糸から部分的に結ばれた状態の
結び目を形成する一連の工程を例示する斜視図である。
【図3】一定長さの縫合糸から部分的に結ばれた状態の
結び目を形成する一連の工程を例示する斜視図である。
【図4】一定長さの縫合糸から部分的に結ばれた状態の
結び目を形成する一連の工程を例示する斜視図である。
【図5】一定長さの縫合糸から部分的に結ばれた状態の
結び目を形成する一連の工程を例示する斜視図である。
【図6】一定長さの縫合糸から部分的に結ばれた状態の
結び目を形成する一連の工程を例示する斜視図である。
【図7】図6に示す部分的に結ばれた状態の結び目を非
すべり性外科結び目に変換する工程の斜視図である。
【図8】図6に示した部分的に結ばれた状態の結び目を
非すべり性外科結び目に変換する工程の斜視図である。
【図9】縫合糸に取り付けられた手術用針を備える図6
に示した部分的に結ばれた状態の結び目をコア管の周囲
に形成する例を示す斜視図である。
【図10】縫合糸に取り付けられた手術用針を備える図
6に示した部分的に結ばれた状態の結び目をコア管の周
囲に形成する例を示す斜視図である。
【図11】図9及び図10に示したコア管の周囲に形成
された図6に示した部分的に結ばれた状態の結び目と共
に縫合糸カートリッジを例示する分解斜視図である。
【図12】カートリッジ天板が取り付けられた図11に
示した縫合糸カートリッジのアセンブリを示す斜視図で
ある。
【図13】図12の線13−13に沿ったアセンブリの
断面図である。
【図14】組織を縫合するための部分的に結ばれた状態
の結び目からその組織を確実に縫合するための完全な状
態の外科結び目を形成する工程を示す、組織の部分断面
を含む図13に示したアセンブリの断面図である。
【図15】組織を縫合するための部分的に結ばれた状態
の結び目からその組織を確実に縫合するための完全な状
態の外科結び目を形成する工程を示す、組織の部分断面
を含む図13に示したアセンブリの断面図である。
【図16】一定長さの縫合糸から別の部分的に結ばれた
状態の結び目の形成を示す斜視図である。
【図17】一定長さの縫合糸から別の部分的に結ばれた
状態の結び目の形成を示す斜視図である。
【図18】脱離管の周囲に形成される図17に示した部
分的に結ばれた状態の結び目の斜視図である。
【図19】図18に示したアセンブリを用いて、組織を
縫合するための完全な状態の非すべり性外科結び目を形
成する例を示す側面図である。
【図20】図18に示したアセンブリを用いて、組織を
縫合するための完全な状態の非すべり性外科結び目を形
成する例を示す側面図である。
【図21】傾斜されたコア管の周囲に形成される図6に
示した部分的に結ばれた状態の結び目から組織を縫合す
るための完全な状態の非すべり性外科結び目を形成する
例を示す図である。
【図22】傾斜されたコア管の周囲に形成される図6に
示した部分的に結ばれた状態の結び目から組織を縫合す
るための完全な状態の非すべり性外科結び目を形成する
例を示す図である。
【図23】傾斜されたコア管の周囲に形成される図6に
示した部分的に結ばれた状態の結び目から組織を縫合す
るための完全な状態の非すべり性外科結び目を形成する
例を示す図である。
【図24】好ましい縫合糸カートリッジアセンブリの斜
視図である。
【図25】コア管に巻かれ、縫合糸カートリッジアセン
ブリから分離された、好ましい縫合糸カートリッジアセ
ンブリの部分的に結ばれた状態の結び目を示す分解斜視
図である。
【図26】縫合糸の遠位端に取付けられた手術用針が縫
合糸カートリッジのカートリッジスロットに装填され
る、図24及び図25の縫合糸カートリッジアセンブリ
を組み立てる初めの工程を示す分解斜視図である。
【図27】縫合糸の近位端が縫合糸カートリッジに取付
けたカートリッジハウジングに固定される、コア管のカ
ートリッジスロットへの装填に続く次の工程を示す斜視
図である。
【図28】カートリッジハウジングを有する図24の好
ましい縫合糸カートリッジアセンブリの平面図である。
【図29】図28のカートリッジの左側面図である。
【図30】図28のカートリッジの底面図である。
【図31】図28のカートリッジの右側面図である。
【図32】図28のカートリッジの後方あるいは近位端
面図である。
【図33】図24の装填後の縫合糸カートリッジのカー
トリッジキャリアへの配置を示す分解斜視図である。
【図34】図24の縫合糸カートリッジアセンブリの把
持用ジョーの底面図である。
【図35】図34の把持用ジョーの右側面図である。
【図36】図35の把持用ジョーの近位端面図である。
【図37】カートリッジキャリアに取り付けられ、組織
を把持するため手術用器具のクロージャー管と共に協働
して使用する図24の縫合糸カートリッジアセンブリの
斜視図である。
【図38】縫合糸の一部を把持するため縫合糸カートリ
ッジアセンブリを使用する、図37と同様の斜視図であ
る。
【図39】手術用針を把持するため縫合糸カートリッジ
アセンブリを使用する、図37の図と同様の斜視図であ
る。
【図40】この発明の好ましい手術用器具の縫合糸カー
トリッジと協動関係にある好ましい装填補助装置の斜視
図である。
【図41】図40の装填補助装置の近位端図である。
【図42】カートリッジケース内の縫合糸カートリッジ
の封込めを示す図40の装填補助装置の分解図である。
【図43】縫合糸カートリッジのカートリッジケースの
基部内での縫合糸と手術用針を備えた配置を示す、カー
トリッジケース基部の内部側面図である。装填補助装置
用のカートリッジケース上蓋が仮想線で示されている。
この発明の好ましい手術用器具のカートリッジキャリア
が装填補助装置と共に装填前の関係で示されている。
【図44】この発明の好ましい手術用器具のカートリッ
ジキャリアがカートリッジケース内で縫合糸カートリッ
ジと接触した時の図40の装填補助装置の内部側面図で
ある。
【図45】この発明の好ましい手術用器具のカートリッ
ジキャリアに着座している縫合糸カートリッジを示す図
40の装填補助装置の内部側面図である。
【図46】この発明の好ましい手術用器具のクロージャ
ー管が前方に動いて縫合糸カートリッジの一部を覆った
時のカートリッジキャリアに固定された縫合糸カートリ
ッジアセンブリを示す図40の装填補助装置の内部側面
図である。
【図47】装填後のカートリッジキャリアの一部後退を
示す図40の装填補助装置の内部側面図である。
【図48】装填後のカートリッジキャリアのさらなる後
退を示す図40の装填補助装置の内部側面図である。
【図49】装填後のカートリッジキャリアの分離を示す
図40の装填補助装置の内部側面図である。
【図50】この発明の好ましい手術用器具のためのハン
ドルアセンブリの構成要素の分解斜視図である。
【図51】包装と出荷のための配置にあり、縫合糸カー
トリッジアセンブリが装填されていない時のこの発明の
好ましい手術用器具の斜視図である。
【図52】図51の手術用器具の遠位部分の拡大斜視図
である。
【図53】縫合糸カートリッジアセンブリを受けるため
の配置にある図51の手術用器具の斜視図である。
【図54】遠位部分に縫合糸カートリッジアセンブリが
装填された時の配置にある図51の手術用器具の斜視図
である。
【図55】内視鏡開口内に体内に導入される状態を示す
図51の手術用器具の側面図である。
【図56】レバーが作動され、結び目が体組織に形成配
置された後の図51の手術用器具の側面図である。
【図57】図51及び図54の両方に示した配置にある
図51の手術用器具のハンドルアセンブリの内部側面図
である。
【図58】図53に示した装填/抜取配置にある図51
の手術用器具のハンドルアセンブリの内部側面図であ
る。
【図59】図55に示した配置にある図51の手術用器
具のハンドルアセンブリの内部側面図である。
【図60】図56に示した配置にある図51の手術用器
具のハンドルアセンブリの内部側面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ルドルフ・へンリー・ノービス アメリカ合衆国、45040 オハイオ州、メ ゾン、フォックス・ラン・ドライブ 9575 (72)発明者 シアン・ピー・コンロン アメリカ合衆国、45232 オハイオ州、シ ンシナティ、メドウクレスト・ロード 555 (72)発明者 サリーム・ウーレフマン・クレシ アメリカ合衆国、45069 オハイオ州、ウ ェスト・チェスター、タッカー・ドライブ 8331 Fターム(参考) 4C060 BB05 4C061 AA00 BB00 CC00 DD00 GG15 HH56

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 完全に結ばれた状態の結び目を手術時に
    形成して体の組織を縫合するための手術用器具におい
    て、 a) 部分的に結ばれた状態の結び目が遠位端に形成さ
    れた縫合糸を収容する、上記器具の遠位端にある縫合糸
    カートリッジと、 b) 上記縫合糸カートリッジを受けるための、上記器
    具の遠位端にあるカートリッジキャリアと、 c) 上記縫合糸カートリッジから離れた開放位置から
    上記縫合糸カートリッジに隣接する閉鎖位置まで移動可
    能な、上記カートリッジキャリア内の上記縫合糸カート
    リッジに対向する把持用ジョーと、 d) i) 上記器具を操作するためのグリップ、 ii) 上記把持用ジョーの上記開放位置から上記閉鎖
    位置までの移動を行わせるための第1作動手段、及び iii) 上記部分的に結ばれた状態の結び目から完全
    に結ばれた状態の結び目が形成されて体の組織が縫合さ
    れるように、縫合糸の近位端を近位方向に引くための、
    上記縫合糸の近位端に機能的に接続された第2作動手段
    を有する、上記縫合糸カートリッジから離されて上記器
    具の近位端に位置するハンドルアセンブリと、 e) 上記第1作動手段の作動に応答して、上記把持用
    ジョーがその開放位置に位置する近位位置から上記把持
    用ジョーはその閉鎖位置にある遠位位置まで移動可能
    な、上記カートリッジキャリアを上記ハンドルアセンブ
    リに連結するクロージャー管とを備えた手術用器具。
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