JP2000116154A - 2重共振回路により電源を得る方法およびその装置 - Google Patents

2重共振回路により電源を得る方法およびその装置

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JP2000116154A
JP2000116154A JP10277651A JP27765198A JP2000116154A JP 2000116154 A JP2000116154 A JP 2000116154A JP 10277651 A JP10277651 A JP 10277651A JP 27765198 A JP27765198 A JP 27765198A JP 2000116154 A JP2000116154 A JP 2000116154A
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power supply
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transformer
voltage
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Koichi Kubota
宏一 久保田
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HANO SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】有害なノイズを含まず、スイッチングレギュレ
ーションがよく、信頼性や長期安定性があり、装置の小
型化ができる電源を得る技術の提供。 【解決手段】トランス10の1次側コイルN1と2次側
コイルN2にそれぞれコイルのインダクタンスに共振す
るコンデンサCp,Csを接続してトランス10の1次
側と2次側とにそれぞれ共振回路を設け、1次側共振回
路にスイッチング回路で断続した直流を供給することで
トランス10の1次コイルN1および2次コイルN2に
交番電圧を誘起させて2次コイルN2側の共振用コンデ
ンサCsの両端から交流電源を得、また共振用コンデン
サCsに整流回路を接続し出力側とスイッチング回路と
の間にスイッチング回路制御周波数の制御回路を介在さ
せて直流定電圧電源を得る方法および構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、商用交流電源ある
いは発電装置などの交流電源を入力し、安定度や質の良
い電源を得るようにした方法およびその装置に属するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、様々な機器分野において商用交流
電源をそのまま使用できない機器があり、様々な電源装
置が使用されている。例えば、熱陰極蛍光灯に使用され
ている電子式安定器では、商用交流電圧を整流および平
滑する回路と、この整流平滑回路に接続されたDC−A
C変換回路よりなる。このDC−AC変換回路は、蛍光
灯フィラメントの「予熱−放電」の目的で直列共振を利
用するようにフィラメントと直列に共振用コンデンサを
接続し、チョークコイルのインダクタンスに共振する周
波数(予熱用周波数)によりフィラメントを含む回路に
共振電流を流してフィラメントを加熱すると共に、蛍光
灯フィラメント間に高電圧を印加するようになってい
る。そして、フィラメント加熱により発生した熱電子が
高電圧のため移動(放電)して蛍光灯が点灯すると、両
電極間の電圧は低下するから、この時点で、点灯シーケ
ンスが点灯時周波数に切り換え、蛍光灯の点灯を続行さ
せるようになっている。また、前記電子式安定器は制御
回路を付加することにより、蛍光灯の管電流を変化させ
て調光を行なうようにすることも可能であり、この場
合、PWM(パルス幅変調)方式が一般に行なわれてい
る。
【0003】また、上記のようなPWM方式スイッチン
グ電源装置で典型的なものでは、商用交流電圧を整流す
る回路と、この整流およびその平滑回路に接続されたD
C−DC変換回路からなる。このDC−DC変換回路は
制御周波数を固定し、この制御周波数の半サイクルの中
の部分的な範囲内でスイッチのオン、オフを交互に繰り
返し、このオン,オフの時間比率を変化させるPWM方
式によって負荷電流の増減、または商用交流電圧変動に
対し、出力電圧を常に一定に保つようにする方法が採用
されている。この方式は制御周波数を高く設計すること
により、小型軽量化が図れるというような利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来の熱
陰極蛍光灯の電子式安定器は予熱時周波数と点灯時周波
数の2周波を必要とし、予熱時周波数から点灯時周波数
への切り換えは点灯シーケンスにより行なわれるので、
点灯シーケンスも必要となり、このため複雑な設計とな
っていた。また、前記蛍光灯の調光を行なうようにした
ものや種々の機器に多用されているPWM方式の電源装
置では、半サイクルのパルス幅を変化させて行なうが、
この制御周波数の周期の中を部分的に利用すること、お
よびゼロ電流スイッチングおよびゼロ電圧スイッチング
が困難なこと、つまり電流が流れている状態でスイッチ
ングを行なう構成であることから、社会的問題ともなっ
ているノイズの低減が解消されないし、スイッチング損
失も大きいなどの問題がある。
【0005】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたものであって、その目的とするところは、有害なノ
イズを含まず、スイッチングレギュレーションがよく、
信頼性や長期安定性があり、また、装置の小型化ができ
るようにした電源を得る方法およびその装置を提供する
ことにある。また、本発明は、有害なノイズを含まず、
スイッチングレギュレーションがよく、信頼性や長期安
定性のある直流の定電圧電源を得る方法およびその装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の手段として、本発明請求項1記載の2重共振回路によ
り電源を得る方法では、トランスの1次側コイルと2次
側コイルにそれぞれコイルのインダクタンスに共振する
コンデンサを接続して該トランスの1次側と2次側とに
それぞれ共振回路を設け、前記1次側共振回路にスイッ
チング回路で断続した直流を供給することにより前記ト
ランスの1次コイルおよび2次コイルに交番電圧を誘起
させ、該2次コイル側の共振用コンデンサの両端から交
流電源を得るようにしたことを特徴とする。
【0007】請求項2記載の2重共振回路により電源を
得る方法では、請求項1記載の2重共振回路により電源
を得る方法において、前記2次コイル誘起電圧の垂下特
性部分を利用すると共に、負荷の増減または電源電圧の
変動のため出力電圧が変動しようとするのに対し前記ス
イッチング回路における直流断続の制御周波数を変化さ
せることにより、トランス2次側電圧を常に一定値に保
つようにしたことを特徴とする。
【0008】請求項3記載の2重共振回路により電源を
得る方法では、請求項1または請求項2記載の2重共振
回路により電源を得る方法において、前記2次コイル側
の共振用コンデンサの両端に整流回路を接続して直流電
源を得るようにしたことを特徴とする。
【0009】請求項4記載の2重共振回路を有した電源
装置では、交流電源の出力端子に接続された整流回路
と;前記整流回路の出力端子間に接続された平滑用コン
デンサと;第1スイッチと第2スイッチからなる直列回
路を前記平滑用コンデンサに対し並列に接続して設けた
第1および第2スイッチの直列回路と;共振用インダク
タンスを有するトランスの1次コイルと第1の共振用コ
ンデンサとの直列回路を前記第2スイッチに対し並列に
接続して設けられた第1共振回路と;共振用インダクタ
ンスを有すると共に前記1次コイルに対して磁性体コア
で電磁結合された2次コイルに第2の共振用コンデンサ
を並列に接続して設けられた第2共振回路と;オン,オ
フ周波数で前記第1および第2のスイッチを交互にオ
ン,オフするための制御回路と;を備え、前記第2の共
振用コンデンサの両端が負荷の接続点となされているこ
とを特徴とする。
【0010】請求項5記載の2重共振回路を有した電源
装置では、請求項4記載の2重共振回路利用の電源装置
において、前記制御回路は制御用周波数を任意に変更可
能に設けられていることを特徴とする。
【0011】請求項6記載の2重共振回路を有した電源
装置では、請求項4記載の2重共振回路を有した電源装
置において、前記第2の共振用コンデンサの両端に出力
整流平滑回路が接続されていることを特徴とする。
【0012】請求項7記載の2重共振回路を有した電源
装置では、請求項6記載の2重共振回路を有した電源装
置において、前記制御回路が前記出力整流平滑回路に接
続された誤差増幅器の信号により該出力整流平滑回路の
出力を一定に制御するための可変周波数発振回路を備え
ていることを特徴とする。
【0013】請求項8記載の2重共振回路を有した電源
装置では、請求項4ないし請求項7のうちいずれかの項
に記載の2重共振回路を有した電源装置において、前記
トランスに、該トランスの1次コイルとこの1次コイル
に対して磁性体コアで電磁結合された2次コイルとの間
に発生する浮遊容量が小さなリーケージトランスを使用
したことを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明によれば、正弦波交流を発生させ、電流
が流れていない状態で、スイッチング素子によるオン,
オフを行ない、トランスの1次側と2次側で共振させた
状態で出力させるから、極めて奇麗なサインカーブで出
力がなされる。また、高い周波数でも作用させることが
できる。従って有害なリップルやノイズを含まず、スイ
ッチングレギュレーションがよく、また、部品点数も減
ることから、信頼性や長期安定性が高まり、また、装置
の小型化ができるし、コストダウンを図ることができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明第1の実施の形態で
ある2重共振回路を有した電源装置を示しており、蛍光
灯の始動および安定器として使用した場合を説明する。
図中4は従来公知のブリッジ整流回路であり、第1の整
流ダイオードDb1 のアノードと第3の整流ダイオード
Db3 のカソードの接続点5が60Hz商用電源1の一
方の電源端子2に接続され、第2の整流ダイオードDb
2 のアノードと第4の整流ダイオードDb4 のカソード
の接続点6が他方の電源端子3に接続され、全波整流を
出力する第1出力端子7aが後述するスイッチング回路
の一方の直流電源ライン7に接続され、第2出力端子8
aが同じく他方の直流電源ライン8に接続されている。
Ci はブリッジ整流回路4の第1,第2出力端子間に接
続された入力平滑用コンデンサであり、該コンデンサC
i の容量は、後述する電流共振用コンデンサCp ,Cs
より大きな容量を有している。
【0016】Q1,Q2 は第1のFET(電界効果トラン
ジスタ)と第2のFETであって第1スイッチ,第2ス
イッチとして直列回路を構成するように接続されてお
り、入力平滑用コンデンサCi の直流電圧をオン,オフ
するため、その直列回路が該入力平滑用コンデンサCi
に対し並列に接続されている。前記第1,第2のFET
Q1,FETQ2 は、絶縁ゲート型電界効果トランジスタ
であり、ソースがサブストレートに接続され、ドレイン
とソース間にスイッチ部S1、S2 を有し、さらに、その
スイッチ部S1、S2 には、ドレイン電流と反対方向の電
流を流す用にしたダイオードD1 ,D2 が並列に接続さ
れている。
【0017】前記第1,第2のFETQ1,Q2 のターン
オン,ターンオフ時の電圧を緩慢にするため、第2のF
ETQ2 に並列に、第1の共振用コンデンサCp とトラ
ンス10の共振用インダクタンスL1 を有する1次巻線
N1 、および1次巻線に対して磁性体コアで電磁結合さ
れた共振用インダクタンスL2 を有する2次巻線N2と
第2の共振用コンデンサCs との2組みの直列共振回路
が接続されている。つまり、第1,第2のFETQ1,Q
2 の接続点9とグランド側の直流電源ライン8との間
に、第1の共振用コンデンサCp とトランス10の共振
インダクタンスL1 を有する1次巻線N1 との直列回路
が接続されて第1の直列共振回路が形成されている。ま
た、前記トランス10は、前記のように1次巻線N1 に
対し磁性体コア11で電磁結合された共振インダクタン
スL2 を有する2次巻線N2 を有しており、磁性体コア
11の両脚に前記1次巻線N1 と2次巻線N2 を別々に
巻いたリーケージトランスに形成されている。そして、
この2次巻線N2 が接続された第1および第2の交流出
力端子12,13間に第2の共振用コンデンサCs が接
続されて第2の直列共振回路が形成されている。
【0018】20Aは制御回路であり、第1,第2のF
ETQ1,Q2 を交互にオン,オフ制御するものであって
ライン23,24によって第1,第2のFETQ1,Q2
のゲートに接続されている。前記制御回路20Aは図2
に詳しく示すように、固定周波数発振器27Aと、これ
に接続された制御信号形成回路28とを有しており、こ
の制御信号形成回路28は、固定周波数発振回路27A
の出力波形をコンパレータで成形して、第1,第2のF
ETQ1,Q2 を制御するため、方形の第1および第2の
制御信号Vg1,Vg2を図7(A),(B)に示すように
形成するものである。尚、Vg1,Vg2は互いに逆位相で
あり、かつ僅かなデッドタイム(休止期間)を有して交
互にオン期間になるように設定されている。また、前記
第1,第2の制御信号Vg1,Vg2の周波数は交流電源1
の周波数(例えば60Hz)よりも十分高い値(例えば
90kHz)を有する。また、第1,第2の制御信号V
g1,Vg2のオン期間のパルス幅は、トランス10の1次
巻線N1 のインダクタンスL1と第1の共振用コンデン
サCp との直列共振波形の半波よりも、短く設定されて
いる。
【0019】次に、本実施の形態における[動作の概
要]を説明する。まず、図1のスイッチング電源装置に
おいて、第1,第2のFETQ1,Q2 をオン,オフする
と、入力平滑用コンデンサCi の直流電圧Vciが断続さ
れる。漏れインダクタンスL1 と第1の共振用コンデン
サCp との直列共振回路に対して第1,第2のFETQ
1,Q2 によって断続された電圧が印加されると、共振電
流が流れる。前述のように、図3の第1および第2の制
御信号Vg1,Vg2のオン期間のパルス幅は、1次巻線N
1 のインダクタンスL1 と第1の共振用コンデンサCp
との共振波形の半波より短く設定されているが、これは
図1の第1,第2の交流出力端子12,13間に広範な
周波数帯域(例えば40〜70kHz)に亘って正弦波
形を出力させるための手段であり、図1のトランス10
の1次巻線N1 の端子間電圧VL1および2次巻線からの
出力波形VL2は図7に示すような波形となる。第1およ
び第2の共振回路が常時接続されているため、第1およ
び第2の共振回路には常時電流が流れるが、静電エネル
ギーと電磁エネルギーの変換が繰り返されるための無効
電力が殆どであり、消費電力は電流の割りには小さいも
のとなっている。
【0020】[共振動作] 次に、図7を参照して図1
の第1,第2のFETQ1,Q2 のオン,オフの1周期の
動作を説明する。図7において、Vg1,Vg2は第1,第
2のFETQ1,Q2 の制御信号、即ち、ゲート・ソース
間電圧VQ1,VQ2は、第1,第2のFETQ1,Q2 のド
レイン・ソース間電流I1 は、第1の共振用コンデンサ
Cp とトランス10の共振用インダクタンスL1 を有す
る1次巻線N1 から成る第1の共振回路に流れる電流、
VL1はトランス10の1次巻線N1 の誘起起電力、I2
はトランス10の共振インダクタンスL2 を有する2次
巻線N2 の共振用コンデンサCs から成る第2の共振回
路に流れる電流、VL2はトランス10の2次巻線N2 の
誘起起電力、即ち、交流出力である。図7において、t
0 〜t4 が第1,第2のFETQ1,Q2 のオン,オフの
1周期であり、Vg1が高レベルになるt1 〜t2 が第1
のFETQ1 のオン期間、Vg2が高レベルになるt3 〜
t4 が第2のFETQ2 のオン期間、Vg1,Vg2の両方
が低レベルとなるt0 〜t1 およびt2 〜t3 がデッド
タイムである。t1 〜t4 の1周期の動作を大別してt
0 〜t1 の第1期間と、t1 〜t2 の第2期間と、t2
〜t3 の第3期間と、t3 〜t4 の第4期間とに分けて
説明する。尚、以下において、電流の経路の説明では回
路素子の符号のみによって電流経路を示す。
【0021】(t0 〜t1 期間)t0 期間の直前は第1
の制御信号Vg1が低レベル、第2の制御信号Vg2が高レ
ベルである。t0 の時点で第2の制御信号Vg2が高レベ
ルから低レベルに転換すると、第2のFETQ2 がオン
からオフに転換する。従って、t1 の直前では、FET
Q1,Q2 は共にオフの状態にある。 (t1 〜t2 期間)t1 の時点で第1の制御信号Vg1が
低レベルから高レベルに転換すると、第1のFETQ1
がオフからオンに転換する。このFETQ1 がオンにな
ると、第1の直列共振回路には、Ci −7−Q2 −9−
Cp −L1 −8−Ci の閉回路に1次共振電流が流れ
る。I1 の電流波形は直列共振の条件から図7のI1 に
示すように正の波形の半波となり、第1の共振用コンデ
ンサCp に電荷(静電エネルギー)が蓄積される。また
同時にトランス10の2次巻線N2 にも、L2 −12−
Cs −13−L2 からなる第2の直列共振回路にも電流
I2 が流れる。I2 の波形は図7に示すように正の正弦
波形の半波となり、第2の共振用コンデンサCs に電荷
(静電エネルギー)が蓄積される。1次共振電流I1 が
共振インダクタンスL1 を有するトランス10の1次巻
線N1 に流れると、I1とL1 との積に比例した電圧VL
1が1次巻線N1 に誘起され、その波形は図7のVL1に
示すように正の波形の半波となる。また、2次共振電流
I2 が共振インダクタンスL2 を有するトランス10の
2次巻線N2 に流れると、I2 とL2 との積に比例した
電圧VL2が2次巻線N2 に誘起され、その波形は図7の
VL2に示すように正の正弦波の半波となる。 (t2 〜t3 期間)t2 時点で第1の制御信号Vg1が高
レベルから低レベルに転換すると、第1のFETQ1 が
オンからオフに転換する。従ってt3 の直前では第1,
第2のFETQ1,Q2 は共にオフの状態にある。 (t3 〜t4 期間)t3 の時点で第2の制御信号Vg2が
低レベルから高レベルに転換すると、第2のFETQ2
がオフからオンに転換する。第2のFETQ2 がオンに
なると、第1の直列共振回路には第1の共振用コンデン
サCp に蓄積された電荷が放電され、Cp −L1 −Q2
−9−Cp の閉回路を1次共振電流I1 となって流れ
る。t3 〜t4 期間の電流I1 の波形は図7に示すよう
に負の波形の半波となる。また、第2のFETQ2 がオ
フからオンに転換すると、第2の直列共振回路にも共振
用コンデンサCs に蓄積された電荷の放電による2次共
振電流I2 がCs −12−L2 −13−Cs の閉回路を
流れる。t3 〜t4 期間の電流I2 の波形は図7のI2
に示すように負の波形の半波となる。1次共振電流I1
が共振インダクタンスL1 を有する1次巻線N1 に流れ
ると、I1 とL1 との積に比例した電圧VL1が1次巻線
N1 に誘起され、その波形は図7のVL1に示すように負
の波形の半波となる。また2次共振電流I2 が共振イン
ダクタンスL2 を有するトランス10の2次巻線N2 に
流れると、I2 とL2 との積に比例した電圧VL2が2次
巻線N2 に誘起され、その波形は図7のVL2に示すよう
に負の正弦波形の半波となる。本実施の形態の安定器に
あっては、トランス2次巻線の誘起起電力において、制
御周波数の広範な帯域に亘り、ノイズの発生のないほぼ
完全な正弦波形を得ることができた。従って外部に有害
なノイズの発生を小さくすることができる。この効果
は、トランスの1次と2次側にそれぞれ共振回路を付加
したことによって得られたものであり、詳細に亘っては
鋭意解明中である。
【0022】[熱陰極蛍光灯用の電子式安定器の動作]
トランス10の2次巻線N2 の誘起起電力の振幅は第
1,第2のFETQ1,Q2 のオン,オフ周波数に依存し
て変化する。図9は無負荷の場合と負荷電流を流した場
合のそれぞれについて、第1,第2のFETQ1,Q2 の
オン,オフ周波数を変化させた時の2次巻線N2 の誘起
起電力の振幅を図表化したものであり、1Bが無負荷の
場合、2Bが負荷時のV−f特性になっている。図1の
ように第1,第2のFETQ1,Q2 のオン,オフ周波数
が固定の場合(例えば図9,60kHz)について説明
する。第1,第2のFETQ1,Q2 のオン,オフ周波数
によりトランス10の2次巻線N2 に電圧が誘起され、
第1,第2の出力端子12,13に接続された負荷14
に印加(課電)される。負荷14は図10に詳しく示す
ようにフィラメントr1 およびr2 、コンデンサCl と
を有する。負荷14に電圧が印加されると12−r1 −
Cl −r2 −13の経路で電流が流れ、この電流により
フィラメントr1 およびr2 が発熱し、熱電子が発生す
る。フィラメントr1 −r2 間には前記の高い電圧が印
加されているためフィラメントr1 −r2 間に放電が起
こり、点灯する。トランス10はリーケージ特性を有し
チョークコイルと同様の限流作用があるから、前記放電
によりフィラメントr1 −r2 間が短絡に近い状態とな
った後、蛍光灯の管電流を安定して供給し、そのまま点
灯を持続させることができる。
【0023】[コモンモードノイズ伝達阻止機能] 図
8,図9を参照して図11のリーケージトランス使用に
よるコモンモードノイズ伝達阻止機能を説明する。トラ
ンス10でのコモンモードノイズの伝達は、1次巻線N
1 と2次巻線N2との間に生じる寄生容量(ストレーキ
ャパシタンス)を経由して行なわれる。従ってこのスト
レーキャパシタンスの小さいトランスを使用すればコモ
ンモードノイズの伝達阻止能力を大きくすることができ
る。本実施の形態のトランス10は、前記のように磁性
体コア11の両脚に1次巻線N1 と2次巻線N2 を別々
に巻いているからコモンモードノイズの伝達阻止能力を
大きくすることができる。また、このリーケージトラン
スの欠点、つまり、電圧変動率が大きく負荷変動により
2次巻線N2 の誘起起電力が大きく変動するという問題
を、2重共振回路利用の場合、前記のように制御周波数
をトランス2次巻線N2 の誘起起電力との関係が、図
8,図9に示すように、制御周波数を下げると2次巻線
N2 の誘起起電力が上がるので、制御周波数を変化させ
て電圧変動に対応させ、電圧降下を補償することで解消
している。前記トランスとコンデンサの容量は、例え
ば、トランスの1次側コイルN1 を75巻き、2次側コ
イルN2 を5巻き、1次側コンデンサを0.1μF、2
次側コンデンサを5.5μFの組み合わせとしたとき、
極めて奇麗なサインカーブが得られたが、勿論、これに
限定されるものではなく、その組み合わせ範囲は広く任
意に設定することができるものである。以上、説明して
きたように本実施の形態の電源装置では、奇麗なサイン
カーブの出力が得られることから、有害なノイズを含ま
ず、スイッチングレギュレーションのよい電源が得ら
れ、また、部品点数を少なくすることができるというこ
とで信頼性や長期安定性があり、また、装置の小型化が
達成できる。
【0024】次に、第2の実施の形態を説明する。図3
は本発明の第2の実施の形態である2重共振回路を有し
た電源装置を示しており、蛍光灯の調光機能を付加した
安定器として使用した場合を説明する。尚、本実施の形
態において、前記第1の実施の形態と同様の構成部分に
は同一の符号を付してその具体的な説明は省略する。本
実施の形態の制御回路20Bは、可変周波数発振器27
Bと制御信号形成回路28とを組み合わせたことに特徴
がある。前記可変周波数発振器27Bに接続された制御
信号形成回路28は、可変周波数発振回路27Bの出力
波形をコンパレータで整形して、第1,第2のFETQ
1,Q2 を制御するための方形の第1,第2制御信号Vg
1,Vg2を図7(A),(B)に示すように形成するも
のである。尚、前記制御信号Vg1,Vg2は互いに逆相で
あり、かつ僅かなデッドタイム(休止期間)を有して交
互にオン期間になる。また、前記第1,第2制御信号V
g1,Vg2の周波数は交流電源1の周波数(例えば60H
z)よりも十分高い値(例えば90kHz)を有する。
また、前記第1,第2制御信号Vg1,Vg2のオン期間の
パルス幅は、トランス10の1次巻線N1 のインダクタ
ンスL1 と第1の共振用コンデンサCp との直列共振波
形の半波よりも短く設定されている。 [動作概要] トランス10の動作は前記第1の実施の
形態と同様であるので、その説明は省略する。負荷14
は図9に示すように、フィラメントr1 ,r2 およびコ
ンデンサClを有する。この場合、予熱−放電−点灯に
ついては前記の第1,第2のFETQ1,Q2 のオン,オ
フ周波数が固定の場合と同様であるが、前記可変周波数
発振回路27Bによって発振周波数を変化させることに
より、調光を行なうことができる。例えば、蛍光灯を減
光する場合は、前記発振周波数を高くするだけでよい。
これは、図9のV−f特性2Bから判るように、周波数
が高くなるとトランス10の2次巻線N2 の誘起起電力
が低くなって蛍光灯の管電流が減少することで減光する
のである。以上、説明してきたように本実施の形態の電
源装置では、奇麗なサインカーブの出力が得られること
から、有害なノイズを含まず、スイッチングレギュレー
ションがよく、また、簡単な構成で調光機能(電圧調整
機能)を付加できるから、装置の小型化を達成すること
ができる。
【0025】次に、第3の実施の形態を説明する。図5
は本発明の第3の実施の形態である2重共振回路を有し
た電源装置を示しており、ノイズを嫌う電子機器に直流
を供給するのに最適な定電圧装置として採用したものを
説明する。尚、本実施の形態において、前記第1,第2
の実施の形態と同様の構成部分には同一の符号を付して
その具体的な説明は省略する。本実施の形態の定電圧装
置は実施の形態2のトランス2次コイル側に出力整流回
路を付加し、さらに制御回路20Bに誤差回路を付加し
たことに特徴がある。本実施の形態では、第1,第2の
交流出力端子12,13間に出力整流ダイオードDo1,
Do2,Do3およびDo4からなるブリッジ整流回路16が
接続されている。即ち、全波整流回路を形成するため
に、第1の出力整流ダイオードDo1のアノードと第3の
出力整流ダイオードDo3のカソードとの接続点(第1の
入力端子)15aが第1の交流出力端子12に接続さ
れ、第2の出力整流ダイオードDo2のアノードと第4の
出力整流ダイオードDo4のカソードとの接続点(第2の
入力端子)15bが第2の交流出力端子13に接続され
ている。前記第1および第2の出力整流ダイオードDo
1,Do2のカソードの接続点(第1の出力端子)17a
には、負荷19の一方入力ライン17が接続され、第3
および第4の出力整流ダイオードDo3,Do4のアノード
の接続点(第2の出力端子)18aには負荷19の他方
の入力ライン18が接続されている。また、一対の直流
出力ライン側、即ちブリッジ整流回路16の第1,第2
の出力端子17a〜18a間には平滑用コンデンサCo
が接続されている。
【0026】制御回路20Cは第1,第2のFETQ1,
Q2 を交互にオン,オフ制御するものであって、一対の
出力電圧検出ライン21,22によって直流出力端子1
7,18に接続されていると共に、ライン23,24に
よって前記第1,第2のFETQ1,Q2 のゲートに接続
されている。また、制御回路20Cは、図6に詳しく示
すように、誤差増幅器25と基準電圧源26と可変周波
数発振回路27Cと制御信号形成回路28とを有する。
誤差増幅器25の一方の入力端子はライン21によって
直流出力端子17に接続され、他方の入力端子は基準電
圧源26に接続され、誤差増幅器25の出力端子は可変
周波数発振回路27Cに接続されている。この誤差増幅
器25は出力検出ライン21,22で検出した電圧と基
準電圧源26との差に対応する電圧を出力するものであ
る。また、可変周波数発振回路27Cは前記誤差増幅器
25の出力電圧に対応した周波数信号を出力する。そし
て、この可変周波数発振回路27Cの周波数信号は、前
記出力電圧検出ライン21,22の検出電圧が高くなっ
たとき高くなり、逆に検出電圧が基準電圧より低くなっ
たとき低くなる。制御信号形成回路28は、可変周波数
発振回路27Cの出力波形をコンパレータで整形して第
1,第2のFETQ1,Q2 を制御するための方形の第
1,第2制御信号Vg1,Vg2を、図7(A),(B)に
示すように形成するものである。尚、制御信号Vg1,V
g2は互いに逆位相であり、かつ僅かなデッドタイムを有
して交互にオン期間になる。さらに、第1,第2の制御
信号Vg1,Vg2の中心周波数は前記交流電源1の周波数
(例えば60Hz)よりも十分高い値(例えば50kH
z)を有する。また、第1,第2の制御信号Vg1,Vg2
のオン期間のパルス幅は、1次巻線N1 のインダクタン
スL1 と第1の共振用コンデンサCp との共振波形の半
波よりも短く設定されている。
【0027】[定電圧制御動作] 次に、図8を参照し
て図5により定電圧制御動作を説明する。図8は縦軸に
トランス10の2次巻線N2 の誘起起電力VL2を、横軸
に第1,第2のFETQ1,Q2 のオン,オフ周波数をと
り、定格交流電源電圧としたときの両者の関係を図表化
したもので、図中1Aは負荷19の電流がゼロの場合、
2Aは負荷19の電流が5A(全負荷)の場合をそれぞ
れ表している。まず、負荷19の電流が変化すると、制
御回路20Cの誤差増幅器25は出力検出ライン21,
22で検出した電圧と基準電圧源26との差に対応する
電圧を出力する。そして可変周波数発振回路27Cは、
この誤差増幅器25の出力電圧に対応した周波数信号を
出力する。この可変周波数発振回路27Cの周波数信号
は、出力電圧検出ライン21,22の検出電圧が基準電
圧源26の基準電圧より低くなったとき低くなるが、こ
れは負荷19の電流が増加した場合に該当する。また、
出力検出ライン21,22の検出電圧が基準電圧源26
の基準電圧より高くなると、可変周波数発振回路27C
の周波数信号は高くなるが、これは負荷19の電流が減
少した場合に該当する。このようにして出力検出ライン
21,22で検出した電圧が基準電圧源26の基準電圧
と同じになるように周波数は変化する。例えば負荷19
の電流ゼロの場合の周波数はf2 (kHz)であるが、
負荷19の電流が5A(全負荷電流)になった場合には
f1 ( kHz) まで低くなって定電圧を保持するのであ
る。つまり、上記は1実施例として、周波数f1 からf
2 までの範囲の垂下特性部分を利用した場合、ノイズの
ない極めて良好な定電圧が得られたのを示す。以上、説
明してきたように本実施の形態の定電圧装置では、ノイ
ズのない直流を負荷の状態に左右されず常に定電圧で供
給することができる。本実施の形態の電源装置は、特に
大量のデータを高速で送受信を行なうもの、例えば、光
通信設備、コンピュータ回路など、また、電話通信網、
測定装置、制御装置などに最適に使用することができ
る。
【0028】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明の具体的な構成は本実施の形態に限定される
ものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更
などがあっても本発明に含まれる。例えば、実施の形態
ではトランス10は、1次側,2次側とも1個ずつのコ
イルを有するもので説明してきたが、これに限らず、図
12に示すように、トランス2次側にはコンデンサCs
を並列に接続(ライン29,30)した共振専用のコイ
ルN2 と出力専用のコイルN3 との1対のコイルを有す
るものを使用してもよい。この場合は、コイルN2 の巻
数を増やすことによって共振用コンデンサCs の容量を
小さくすることができることから、コンデンサCs の大
きさが小さくなった分、装置全体を小型化することがで
きる。
【0029】また、実施の形態の制御回路に過電流自己
保護作用の機能を付加することができる。例えば、実施
の形態3では、誤差増幅器25が整流回路16の出力側
に接続されたシャントレギュレータとホトカプラからな
るものとして可変周波数発振回路27Cの最低発振周波
数を3kHzに設定しておくと、負荷19側で短絡があ
った場合、出力電圧が0Vとなってホトカプラからの信
号が0となり、このため可変周波数発振回路27Cは自
身が有するRとCのみにより決定する最低発振周波数を
出力する。つまり、その最低発振周波数は3kHzとな
るから1次共振回路には0.2A程度の電流が流れる。
この場合、1次コイルN1,2次コイルN2 はその巻数比
が15:1(75巻:5巻)であるから、2次側の出力
は約3Aに押えられることになる。
【0030】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の2重
共振回路により定電圧電源を得る方法およびその装置に
あっては、有害なノイズを含まず、スイッチングレギュ
レーションがよい電源が得られ、また、信頼性や長期安
定性のある、小型化された電源装置が得られるという効
果が得られる。また、本発明は、有害なノイズを含ま
ず、スイッチングレギュレーションがよく、信頼性や長
期安定性のある直流の定電圧電源を得ることができると
いう効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1の実施の形態の安定器に使用した電
源装置を示す回路図である。
【図2】第1の実施の形態の制御回路を示す回路図であ
る。
【図3】第2の実施の形態の調光機能を備えた安定器に
使用した電源装置を示す回路図である。
【図4】第2の実施の形態の制御回路を示す回路図であ
る。
【図5】第3の実施の形態の電圧調整機能を備えた電源
装置を示す回路図である。
【図6】第3の実施の形態の制御回路を示す回路図であ
る。
【図7】制御・出力信号を示すグラフである。
【図8】負荷電流の変化におけるスイッチング素子FE
Tの出力とトランス2次側の誘起起電力の関係を示すグ
ラフである。
【図9】定格交流電圧におけるスイッチング素子FET
の出力とトランス2次側の誘起起電力の関係を示すグラ
フである。
【図10】蛍光灯を示す回路図である。
【図11】リーケージトランスを示す回路図である。
【図12】他の実施の形態の電源装置を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
Q1 ,Q2 電界効果トランジスタ(スイッチング素
子) N1 トランスの1次巻線 N2 トランスの2次巻線 Cp ,Cs 共振用コンデンサ 1 商用電源 4 整流回路 10 リーケージトランス 11 トランスの磁性体コア 14,19 負荷 16 2次側整流回路 20A,B,C 制御回路 25 誤差増幅器 27A 固定周波数発振回路 27B,C 可変周波数発振回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年10月6日(1999.10.
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 2重共振回路により電源を得る方法お
よびその装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、商用交流電源ある
いは発電装置などの交流電源を入力し、安定度や質の良
い電源を得るようにした方法およびその装置に属するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、様々な機器分野において商用交流
電源をそのまま使用できない機器があり、様々な電源装
置が使用されている。例えば、熱陰極蛍光灯に使用され
ている電子式安定器では、商用交流電圧を整流および平
滑する回路と、この整流平滑回路に接続されたDC−A
C変換回路よりなる。このDC−AC変換回路は、蛍光
灯フィラメントの「予熱−放電」の目的で直列共振を利
用するようにフィラメントと直列に共振用コンデンサを
接続し、チョークコイルのインダクタンスに共振する周
波数(予熱用周波数)によりフィラメントを含む回路に
共振電流を流してフィラメントを加熱すると共に、蛍光
灯フィラメント間に高電圧を印加するようになってい
る。そして、フィラメント加熱により発生した熱電子が
高電圧のため移動(放電)して蛍光灯が点灯すると、両
電極間の電圧は低下するから、この時点で、点灯シーケ
ンスが点灯時周波数に切り換え、蛍光灯の点灯を続行さ
せるようになっている。また、前記電子式安定器は制御
回路を付加することにより、蛍光灯の管電流を変化させ
て調光を行なうようにすることも可能であり、この場
合、PWM(パルス幅変調)方式が一般に行なわれてい
る。
【0003】また、上記のようなPWM方式スイッチン
グ電源装置で典型的なものでは、商用交流電圧を整流す
る回路と、この整流およびその平滑回路に接続されたD
C−DC変換回路からなる。このDC−DC変換回路は
制御周波数を固定し、この制御周波数の半サイクルの中
の部分的な範囲内でスイッチのオン、オフを交互に繰り
返し、このオン,オフの時間比率を変化させるPWM方
式によって負荷電流の増減、または商用交流電圧変動に
対し、出力電圧を常に一定に保つようにする方法が採用
されている。この方式は制御周波数を高く設計すること
により、小型軽量化が図れるというような利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来の熱
陰極蛍光灯の電子式安定器は予熱時周波数と点灯時周波
数の2周波を必要とし、予熱時周波数から点灯時周波数
への切り換えは点灯シーケンスにより行なわれるので、
点灯シーケンスも必要となり、このため複雑な設計とな
っていた。また、前記蛍光灯の調光を行なうようにした
ものや種々の機器に多用されているPWM方式の電源装
置では、半サイクルのパルス幅を変化させて行なうが、
この制御周波数の周期の中を部分的に利用すること、お
よびゼロ電流スイッチングおよびゼロ電圧スイッチング
が困難なこと、つまり電流が流れている状態でスイッチ
ングを行なう構成であることから、社会的問題ともなっ
ているノイズの低減が解消されないし、スイッチング損
失も大きいなどの問題がある。
【0005】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたものであって、その目的とするところは、有害なノ
イズを含まず、スイッチングレギュレーションがよく、
信頼性や長期安定性があり、また、装置の小型化ができ
るようにした電源を得る方法およびその装置を提供する
ことにある。また、本発明は、有害なノイズを含まず、
スイッチングレギュレーションがよく、信頼性や長期安
定性のある直流の定電圧電源を得る方法およびその装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の手段として、本発明請求項1記載の2重共振回路によ
り電源を得る方法では、商用電源の整流回路を備え2重
共振回路により電源を得る方法において、トランスの1
次側コイルと2次側コイルにそれぞれコイルのインダク
タンスに共振するコンデンサを接続して該トランスの1
次側と2次側とにそれぞれ共振回路を設け、前記1次側
共振回路を接続した前記整流回路の出力側に該出力に並
列にコンデンサを備えさせると共に、このコンデンサの
容量を前記トランスの1次側と2次側に接続したコンデ
ンサのいずれの容量より大きく設定し、前記1次側共振
回路にスイッチング回路で断続した直流を供給すること
により前記トランスの1次コイルおよび2次コイルに交
番電圧を誘起させ、該2次コイル側の共振用コンデンサ
の両端から交流電源を得るようにしたことを特徴とす
る。
【0007】請求項2記載の2重共振回路により電源を
得る方法では、請求項1記載の2重共振回路により電源
を得る方法において、前記2次コイル誘起電圧の垂下特
性部分を利用すると共に、負荷の増減または電源電圧の
変動のため出力電圧が変動しようとするのに対し前記ス
イッチング回路における直流断続の制御周波数を変化さ
せることにより、トランス2次側電圧を常に一定値に保
つようにしたことを特徴とする。
【0008】請求項3記載の2重共振回路により電源を
得る方法では、請求項1または請求項2記載の2重共振
回路により電源を得る方法において、前記2次コイル側
の共振用コンデンサの両端に整流回路を接続して直流電
源を得るようにしたことを特徴とする。
【0009】請求項4記載の2重共振回路を有した電源
装置では、交流電源の出力端子に接続された整流回路
と;前記整流回路の出力端子間に接続された平滑用コン
デンサと;第1スイッチと第2スイッチからなる直列回
路を前記平滑用コンデンサに対し並列に接続して設けた
第1および第2スイッチの直列回路と;共振用インダク
タンスを有するトランスの1次コイルと第1の共振用コ
ンデンサとの直列回路を前記第2スイッチに対し並列に
接続して設けられた第1共振回路と;共振用インダクタ
ンスを有すると共に前記1次コイルに対して磁性体コア
で電磁結合された2次コイルに第2の共振用コンデンサ
を並列に接続して設けられた第2共振回路と;オン,オ
フ周波数で前記第1および第2のスイッチを交互にオ
ン,オフするための制御回路と;を備え、前記平滑用コ
ンデンサの容量が前記第1の共振用コンデンサおよび第
2の共振用コンデンサのいずれの容量より大きく設定さ
れると共に、前記第2の共振用コンデンサの両端が負荷
の接続点となされていることを特徴とする2重共振回路
を有した電源装置。
【0010】請求項5記載の2重共振回路を有した電源
装置では、請求項4記載の2重共振回路利用の電源装置
において、前記制御回路は制御用周波数を任意に変更可
能に設けられていることを特徴とする。
【0011】請求項6記載の2重共振回路を有した電源
装置では、請求項4記載の2重共振回路を有した電源装
置において、前記第2の共振用コンデンサの両端に出力
整流平滑回路が接続されていることを特徴とする。
【0012】請求項7記載の2重共振回路を有した電源
装置では、請求項6記載の2重共振回路を有した電源装
置において、前記制御回路が前記出力整流平滑回路に接
続された誤差増幅器の信号により該出力整流平滑回路の
出力を一定に制御するための可変周波数発振回路を備え
ていることを特徴とする。
【0013】請求項8記載の2重共振回路を有した電源
装置では、請求項4ないし請求項7のうちいずれかの項
に記載の2重共振回路を有した電源装置において、前記
トランスに、該トランスの1次コイルとこの1次コイル
に対して磁性体コアで電磁結合された2次コイルとの間
に発生する浮遊容量が小さなリーケージトランスを使用
したことを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明によれば、正弦波交流を発生させ、電流
が流れていない状態で、スイッチング素子によるオン,
オフを行ない、トランスの1次側と2次側で共振させた
状態で出力させるから、極めて奇麗なサインカーブで出
力がなされる。また、高い周波数でも作用させることが
できる。従って有害なリップルやノイズを含まず、スイ
ッチングレギュレーションがよく、また、部品点数も減
ることから、信頼性や長期安定性が高まり、また、装置
の小型化ができるし、コストダウンを図ることができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明第1の実施の形態で
ある2重共振回路を有した電源装置を示しており、蛍光
灯の始動および安定器として使用した場合を説明する。
図中4は従来公知のブリッジ整流回路であり、第1の整
流ダイオードDb1 のアノードと第3の整流ダイオード
Db3 のカソードの接続点5が60Hz商用電源1の一
方の電源端子2に接続され、第2の整流ダイオードDb
2 のアノードと第4の整流ダイオードDb4 のカソード
の接続点6が他方の電源端子3に接続され、全波整流を
出力する第1出力端子7aが後述するスイッチング回路
の一方の直流電源ライン7に接続され、第2出力端子8
aが同じく他方の直流電源ライン8に接続されている。
Ci はブリッジ整流回路4の第1,第2出力端子間に接
続された入力平滑用コンデンサであり、該コンデンサC
i の容量は、後述する電流共振用コンデンサCp ,Cs
より大きな容量を有している。
【0016】Q1,Q2 は第1のFET(電界効果トラン
ジスタ)と第2のFETであって第1スイッチ,第2ス
イッチとして直列回路を構成するように接続されてお
り、入力平滑用コンデンサCi の直流電圧をオン,オフ
するため、その直列回路が該入力平滑用コンデンサCi
に対し並列に接続されている。前記第1,第2のFET
Q1,FETQ2 は、絶縁ゲート型電界効果トランジスタ
であり、ソースがサブストレートに接続され、ドレイン
とソース間にスイッチ部S1、S2 を有し、さらに、その
スイッチ部S1、S2 には、ドレイン電流と反対方向の電
流を流す用にしたダイオードD1 ,D2 が並列に接続さ
れている。
【0017】前記第1,第2のFETQ1,Q2 のターン
オン,ターンオフ時の電圧を緩慢にするため、第2のF
ETQ2 に並列に、第1の共振用コンデンサCp とトラ
ンス10の共振用インダクタンスL1 を有する1次巻線
N1 、および1次巻線に対して磁性体コアで電磁結合さ
れた共振用インダクタンスL2 を有する2次巻線N2と
第2の共振用コンデンサCs との2組みの直列共振回路
が接続されている。つまり、第1,第2のFETQ1,Q
2 の接続点9とグランド側の直流電源ライン8との間
に、第1の共振用コンデンサCp とトランス10の共振
インダクタンスL1 を有する1次巻線N1 との直列回路
が接続されて第1の直列共振回路が形成されている。ま
た、前記トランス10は、前記のように1次巻線N1 に
対し磁性体コア11で電磁結合された共振インダクタン
スL2 を有する2次巻線N2 を有しており、磁性体コア
11の両脚に前記1次巻線N1 と2次巻線N2 を別々に
巻いたリーケージトランスに形成されている。そして、
この2次巻線N2 が接続された第1および第2の交流出
力端子12,13間に第2の共振用コンデンサCs が接
続されて第2の直列共振回路が形成されている。
【0018】20Aは制御回路であり、第1,第2のF
ETQ1,Q2 を交互にオン,オフ制御するものであって
ライン23,24によって第1,第2のFETQ1,Q2
のゲートに接続されている。前記制御回路20Aは図2
に詳しく示すように、固定周波数発振器27Aと、これ
に接続された制御信号形成回路28とを有しており、こ
の制御信号形成回路28は、固定周波数発振回路27A
の出力波形をコンパレータで成形して、第1,第2のF
ETQ1,Q2 を制御するため、方形の第1および第2の
制御信号Vg1,Vg2を図7(A),(B)に示すように
形成するものである。尚、Vg1,Vg2は互いに逆位相で
あり、かつ僅かなデッドタイム(休止期間)を有して交
互にオン期間になるように設定されている。また、前記
第1,第2の制御信号Vg1,Vg2の周波数は交流電源1
の周波数(例えば60Hz)よりも十分高い値(例えば
90kHz)を有する。また、第1,第2の制御信号V
g1,Vg2のオン期間のパルス幅は、トランス10の1次
巻線N1 のインダクタンスL1と第1の共振用コンデン
サCp との直列共振波形の半波よりも、短く設定されて
いる。
【0019】次に、本実施の形態における[動作の概
要]を説明する。まず、図1のスイッチング電源装置に
おいて、第1,第2のFETQ1,Q2 をオン,オフする
と、入力平滑用コンデンサCi の直流電圧Vciが断続さ
れる。漏れインダクタンスL1 と第1の共振用コンデン
サCp との直列共振回路に対して第1,第2のFETQ
1,Q2 によって断続された電圧が印加されると、共振電
流が流れる。前述のように、図3の第1および第2の制
御信号Vg1,Vg2のオン期間のパルス幅は、1次巻線N
1 のインダクタンスL1 と第1の共振用コンデンサCp
との共振波形の半波より短く設定されているが、これは
図1の第1,第2の交流出力端子12,13間に広範な
周波数帯域(例えば40〜70kHz)に亘って正弦波
形を出力させるための手段であり、図1のトランス10
の1次巻線N1 の端子間電圧VL1および2次巻線からの
出力波形VL2は図7に示すような波形となる。第1およ
び第2の共振回路が常時接続されているため、第1およ
び第2の共振回路には常時電流が流れるが、静電エネル
ギーと電磁エネルギーの変換が繰り返されるための無効
電力が殆どであり、消費電力は電流の割りには小さいも
のとなっている。
【0020】[共振動作] 次に、図7を参照して図1
の第1,第2のFETQ1,Q2 のオン,オフの1周期の
動作を説明する。図7において、Vg1,Vg2は第1,第
2のFETQ1,Q2 の制御信号、即ち、ゲート・ソース
間電圧VQ1,VQ2は、第1,第2のFETQ1,Q2 のド
レイン・ソース間電流I1 は、第1の共振用コンデンサ
Cp とトランス10の共振用インダクタンスL1 を有す
る1次巻線N1 から成る第1の共振回路に流れる電流、
VL1はトランス10の1次巻線N1 の誘起起電力、I2
はトランス10の共振インダクタンスL2 を有する2次
巻線N2 の共振用コンデンサCs から成る第2の共振回
路に流れる電流、VL2はトランス10の2次巻線N2 の
誘起起電力、即ち、交流出力である。図7において、t
0 〜t4 が第1,第2のFETQ1,Q2 のオン,オフの
1周期であり、Vg1が高レベルになるt1 〜t2 が第1
のFETQ1 のオン期間、Vg2が高レベルになるt3 〜
t4 が第2のFETQ2 のオン期間、Vg1,Vg2の両方
が低レベルとなるt0 〜t1 およびt2 〜t3 がデッド
タイムである。t1 〜t4 の1周期の動作を大別してt
0 〜t1 の第1期間と、t1 〜t2 の第2期間と、t2
〜t3 の第3期間と、t3 〜t4 の第4期間とに分けて
説明する。尚、以下において、電流の経路の説明では回
路素子の符号のみによって電流経路を示す。
【0021】(t0 〜t1 期間)t0 期間の直前は第1
の制御信号Vg1が低レベル、第2の制御信号Vg2が高レ
ベルである。t0 の時点で第2の制御信号Vg2が高レベ
ルから低レベルに転換すると、第2のFETQ2 がオン
からオフに転換する。従って、t1 の直前では、FET
Q1,Q2 は共にオフの状態にある。 (t1 〜t2 期間)t1 の時点で第1の制御信号Vg1が
低レベルから高レベルに転換すると、第1のFETQ1
がオフからオンに転換する。このFETQ1 がオンにな
ると、第1の直列共振回路には、Ci −7−Q2 −9−
Cp −L1 −8−Ci の閉回路に1次共振電流が流れ
る。I1 の電流波形は直列共振の条件から図7のI1 に
示すように正の波形の半波となり、第1の共振用コンデ
ンサCp に電荷(静電エネルギー)が蓄積される。また
同時にトランス10の2次巻線N2 にも、L2 −12−
Cs −13−L2 からなる第2の直列共振回路にも電流
I2 が流れる。I2 の波形は図7に示すように正の正弦
波形の半波となり、第2の共振用コンデンサCs に電荷
(静電エネルギー)が蓄積される。1次共振電流I1 が
共振インダクタンスL1 を有するトランス10の1次巻
線N1 に流れると、I1とL1 との積に比例した電圧VL
1が1次巻線N1 に誘起され、その波形は図7のVL1に
示すように正の波形の半波となる。また、2次共振電流
I2 が共振インダクタンスL2 を有するトランス10の
2次巻線N2 に流れると、I2 とL2 との積に比例した
電圧VL2が2次巻線N2 に誘起され、その波形は図7の
VL2に示すように正の正弦波の半波となる。 (t2 〜t3 期間)t2 時点で第1の制御信号Vg1が高
レベルから低レベルに転換すると、第1のFETQ1 が
オンからオフに転換する。従ってt3 の直前では第1,
第2のFETQ1,Q2 は共にオフの状態にある。 (t3 〜t4 期間)t3 の時点で第2の制御信号Vg2が
低レベルから高レベルに転換すると、第2のFETQ2
がオフからオンに転換する。第2のFETQ2 がオンに
なると、第1の直列共振回路には第1の共振用コンデン
サCp に蓄積された電荷が放電され、Cp −L1 −Q2
−9−Cp の閉回路を1次共振電流I1 となって流れ
る。t3 〜t4 期間の電流I1 の波形は図7に示すよう
に負の波形の半波となる。また、第2のFETQ2 がオ
フからオンに転換すると、第2の直列共振回路にも共振
用コンデンサCs に蓄積された電荷の放電による2次共
振電流I2 がCs −12−L2 −13−Cs の閉回路を
流れる。t3 〜t4 期間の電流I2 の波形は図7のI2
に示すように負の波形の半波となる。1次共振電流I1
が共振インダクタンスL1 を有する1次巻線N1 に流れ
ると、I1 とL1 との積に比例した電圧VL1が1次巻線
N1 に誘起され、その波形は図7のVL1に示すように負
の波形の半波となる。また2次共振電流I2 が共振イン
ダクタンスL2 を有するトランス10の2次巻線N2 に
流れると、I2 とL2 との積に比例した電圧VL2が2次
巻線N2 に誘起され、その波形は図7のVL2に示すよう
に負の正弦波形の半波となる。本実施の形態の安定器に
あっては、トランス2次巻線の誘起起電力において、制
御周波数の広範な帯域に亘り、ノイズの発生のないほぼ
完全な正弦波形を得ることができた。従って外部に有害
なノイズの発生を小さくすることができる。この効果
は、トランスの1次と2次側にそれぞれ共振回路を付加
したことによって得られたものであり、詳細に亘っては
鋭意解明中である。
【0022】[熱陰極蛍光灯用の電子式安定器の動作]
トランス10の2次巻線N2 の誘起起電力の振幅は第
1,第2のFETQ1,Q2 のオン,オフ周波数に依存し
て変化する。図9は無負荷の場合と負荷電流を流した場
合のそれぞれについて、第1,第2のFETQ1,Q2 の
オン,オフ周波数を変化させた時の2次巻線N2 の誘起
起電力の振幅を図表化したものであり、1Bが無負荷の
場合、2Bが負荷時のV−f特性になっている。図1の
ように第1,第2のFETQ1,Q2 のオン,オフ周波数
が固定の場合(例えば図9,60kHz)について説明
する。第1,第2のFETQ1,Q2 のオン,オフ周波数
によりトランス10の2次巻線N2 に電圧が誘起され、
第1,第2の出力端子12,13に接続された負荷14
に印加(課電)される。負荷14は図10に詳しく示す
ようにフィラメントr1 およびr2 、コンデンサCl と
を有する。負荷14に電圧が印加されると12−r1 −
Cl −r2 −13の経路で電流が流れ、この電流により
フィラメントr1 およびr2 が発熱し、熱電子が発生す
る。フィラメントr1 −r2 間には前記の高い電圧が印
加されているためフィラメントr1 −r2 間に放電が起
こり、点灯する。トランス10はリーケージ特性を有し
チョークコイルと同様の限流作用があるから、前記放電
によりフィラメントr1 −r2 間が短絡に近い状態とな
った後、蛍光灯の管電流を安定して供給し、そのまま点
灯を持続させることができる。
【0023】[コモンモードノイズ伝達阻止機能] 図
8,図9を参照して図11のリーケージトランス使用に
よるコモンモードノイズ伝達阻止機能を説明する。トラ
ンス10でのコモンモードノイズの伝達は、1次巻線N
1 と2次巻線N2との間に生じる寄生容量(ストレーキ
ャパシタンス)を経由して行なわれる。従ってこのスト
レーキャパシタンスの小さいトランスを使用すればコモ
ンモードノイズの伝達阻止能力を大きくすることができ
る。本実施の形態のトランス10は、前記のように磁性
体コア11の両脚に1次巻線N1 と2次巻線N2 を別々
に巻いているからコモンモードノイズの伝達阻止能力を
大きくすることができる。また、このリーケージトラン
スの欠点、つまり、電圧変動率が大きく負荷変動により
2次巻線N2 の誘起起電力が大きく変動するという問題
を、2重共振回路利用の場合、前記のように制御周波数
をトランス2次巻線N2 の誘起起電力との関係が、図
8,図9に示すように、制御周波数を下げると2次巻線
N2 の誘起起電力が上がるので、制御周波数を変化させ
て電圧変動に対応させ、電圧降下を補償することで解消
している。前記トランスとコンデンサの容量は、例え
ば、トランスの1次側コイルN1 を75巻き、2次側コ
イルN2 を5巻き、1次側コンデンサを0.1μF、2
次側コンデンサを5.5μFの組み合わせとしたとき、
極めて奇麗なサインカーブが得られたが、勿論、これに
限定されるものではなく、その組み合わせ範囲は広く任
意に設定することができるものである。以上、説明して
きたように本実施の形態の電源装置では、奇麗なサイン
カーブの出力が得られることから、有害なノイズを含ま
ず、スイッチングレギュレーションのよい電源が得ら
れ、また、部品点数を少なくすることができるというこ
とで信頼性や長期安定性があり、また、装置の小型化が
達成できる。
【0024】次に、第2の実施の形態を説明する。図3
は本発明の第2の実施の形態である2重共振回路を有し
た電源装置を示しており、蛍光灯の調光機能を付加した
安定器として使用した場合を説明する。尚、本実施の形
態において、前記第1の実施の形態と同様の構成部分に
は同一の符号を付してその具体的な説明は省略する。本
実施の形態の制御回路20Bは、可変周波数発振器27
Bと制御信号形成回路28とを組み合わせたことに特徴
がある。前記可変周波数発振器27Bに接続された制御
信号形成回路28は、可変周波数発振回路27Bの出力
波形をコンパレータで整形して、第1,第2のFETQ
1,Q2 を制御するための方形の第1,第2制御信号Vg
1,Vg2を図7(A),(B)に示すように形成するも
のである。尚、前記制御信号Vg1,Vg2は互いに逆相で
あり、かつ僅かなデッドタイム(休止期間)を有して交
互にオン期間になる。また、前記第1,第2制御信号V
g1,Vg2の周波数は交流電源1の周波数(例えば60H
z)よりも十分高い値(例えば90kHz)を有する。
また、前記第1,第2制御信号Vg1,Vg2のオン期間の
パルス幅は、トランス10の1次巻線N1 のインダクタ
ンスL1 と第1の共振用コンデンサCp との直列共振波
形の半波よりも短く設定されている。 [動作概要] トランス10の動作は前記第1の実施の
形態と同様であるので、その説明は省略する。負荷14
は図9に示すように、フィラメントr1 ,r2 およびコ
ンデンサClを有する。この場合、予熱−放電−点灯に
ついては前記の第1,第2のFETQ1,Q2 のオン,オ
フ周波数が固定の場合と同様であるが、前記可変周波数
発振回路27Bによって発振周波数を変化させることに
より、調光を行なうことができる。例えば、蛍光灯を減
光する場合は、前記発振周波数を高くするだけでよい。
これは、図9のV−f特性2Bから判るように、周波数
が高くなるとトランス10の2次巻線N2 の誘起起電力
が低くなって蛍光灯の管電流が減少することで減光する
のである。以上、説明してきたように本実施の形態の電
源装置では、奇麗なサインカーブの出力が得られること
から、有害なノイズを含まず、スイッチングレギュレー
ションがよく、また、簡単な構成で調光機能(電圧調整
機能)を付加できるから、装置の小型化を達成すること
ができる。
【0025】次に、第3の実施の形態を説明する。図5
は本発明の第3の実施の形態である2重共振回路を有し
た電源装置を示しており、ノイズを嫌う電子機器に直流
を供給するのに最適な定電圧装置として採用したものを
説明する。尚、本実施の形態において、前記第1,第2
の実施の形態と同様の構成部分には同一の符号を付して
その具体的な説明は省略する。本実施の形態の定電圧装
置は実施の形態2のトランス2次コイル側に出力整流回
路を付加し、さらに制御回路20Bに誤差回路を付加し
たことに特徴がある。本実施の形態では、第1,第2の
交流出力端子12,13間に出力整流ダイオードDo1,
Do2,Do3およびDo4からなるブリッジ整流回路16が
接続されている。即ち、全波整流回路を形成するため
に、第1の出力整流ダイオードDo1のアノードと第3の
出力整流ダイオードDo3のカソードとの接続点(第1の
入力端子)15aが第1の交流出力端子12に接続さ
れ、第2の出力整流ダイオードDo2のアノードと第4の
出力整流ダイオードDo4のカソードとの接続点(第2の
入力端子)15bが第2の交流出力端子13に接続され
ている。前記第1および第2の出力整流ダイオードDo
1,Do2のカソードの接続点(第1の出力端子)17a
には、負荷19の一方入力ライン17が接続され、第3
および第4の出力整流ダイオードDo3,Do4のアノード
の接続点(第2の出力端子)18aには負荷19の他方
の入力ライン18が接続されている。また、一対の直流
出力ライン側、即ちブリッジ整流回路16の第1,第2
の出力端子17a〜18a間には平滑用コンデンサCo
が接続されている。
【0026】制御回路20Cは第1,第2のFETQ1,
Q2 を交互にオン,オフ制御するものであって、一対の
出力電圧検出ライン21,22によって直流出力端子1
7,18に接続されていると共に、ライン23,24に
よって前記第1,第2のFETQ1,Q2 のゲートに接続
されている。また、制御回路20Cは、図6に詳しく示
すように、誤差増幅器25と基準電圧源26と可変周波
数発振回路27Cと制御信号形成回路28とを有する。
誤差増幅器25の一方の入力端子はライン21によって
直流出力端子17に接続され、他方の入力端子は基準電
圧源26に接続され、誤差増幅器25の出力端子は可変
周波数発振回路27Cに接続されている。この誤差増幅
器25は出力検出ライン21,22で検出した電圧と基
準電圧源26との差に対応する電圧を出力するものであ
る。また、可変周波数発振回路27Cは前記誤差増幅器
25の出力電圧に対応した周波数信号を出力する。そし
て、この可変周波数発振回路27Cの周波数信号は、前
記出力電圧検出ライン21,22の検出電圧が高くなっ
たとき高くなり、逆に検出電圧が基準電圧より低くなっ
たとき低くなる。制御信号形成回路28は、可変周波数
発振回路27Cの出力波形をコンパレータで整形して第
1,第2のFETQ1,Q2 を制御するための方形の第
1,第2制御信号Vg1,Vg2を、図7(A),(B)に
示すように形成するものである。尚、制御信号Vg1,V
g2は互いに逆位相であり、かつ僅かなデッドタイムを有
して交互にオン期間になる。さらに、第1,第2の制御
信号Vg1,Vg2の中心周波数は前記交流電源1の周波数
(例えば60Hz)よりも十分高い値(例えば50kH
z)を有する。また、第1,第2の制御信号Vg1,Vg2
のオン期間のパルス幅は、1次巻線N1 のインダクタン
スL1 と第1の共振用コンデンサCp との共振波形の半
波よりも短く設定されている。
【0027】[定電圧制御動作] 次に、図8を参照し
て図5により定電圧制御動作を説明する。図8は縦軸に
トランス10の2次巻線N2 の誘起起電力VL2を、横軸
に第1,第2のFETQ1,Q2 のオン,オフ周波数をと
り、定格交流電源電圧としたときの両者の関係を図表化
したもので、図中1Aは負荷19の電流がゼロの場合、
2Aは負荷19の電流が5A(全負荷)の場合をそれぞ
れ表している。まず、負荷19の電流が変化すると、制
御回路20Cの誤差増幅器25は出力検出ライン21,
22で検出した電圧と基準電圧源26との差に対応する
電圧を出力する。そして可変周波数発振回路27Cは、
この誤差増幅器25の出力電圧に対応した周波数信号を
出力する。この可変周波数発振回路27Cの周波数信号
は、出力電圧検出ライン21,22の検出電圧が基準電
圧源26の基準電圧より低くなったとき低くなるが、こ
れは負荷19の電流が増加した場合に該当する。また、
出力検出ライン21,22の検出電圧が基準電圧源26
の基準電圧より高くなると、可変周波数発振回路27C
の周波数信号は高くなるが、これは負荷19の電流が減
少した場合に該当する。このようにして出力検出ライン
21,22で検出した電圧が基準電圧源26の基準電圧
と同じになるように周波数は変化する。例えば負荷19
の電流ゼロの場合の周波数はf2 (kHz)であるが、
負荷19の電流が5A(全負荷電流)になった場合には
f1 ( kHz) まで低くなって定電圧を保持するのであ
る。つまり、上記は1実施例として、周波数f1 からf
2 までの範囲の垂下特性部分を利用した場合、ノイズの
ない極めて良好な定電圧が得られたのを示す。以上、説
明してきたように本実施の形態の定電圧装置では、ノイ
ズのない直流を負荷の状態に左右されず常に定電圧で供
給することができる。本実施の形態の電源装置は、特に
大量のデータを高速で送受信を行なうもの、例えば、光
通信設備、コンピュータ回路など、また、電話通信網、
測定装置、制御装置などに最適に使用することができ
る。
【0028】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明の具体的な構成は本実施の形態に限定される
ものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更
などがあっても本発明に含まれる。例えば、実施の形態
ではトランス10は、1次側,2次側とも1個ずつのコ
イルを有するもので説明してきたが、これに限らず、図
12に示すように、トランス2次側にはコンデンサCs
を並列に接続(ライン29,30)した共振専用のコイ
ルN2 と出力専用のコイルN3 との1対のコイルを有す
るものを使用してもよい。この場合は、コイルN2 の巻
数を増やすことによって共振用コンデンサCs の容量を
小さくすることができることから、コンデンサCs の大
きさが小さくなった分、装置全体を小型化することがで
きる。
【0029】また、実施の形態の制御回路に過電流自己
保護作用の機能を付加することができる。例えば、実施
の形態3では、誤差増幅器25が整流回路16の出力側
に接続されたシャントレギュレータとホトカプラからな
るものとして可変周波数発振回路27Cの最低発振周波
数を3kHzに設定しておくと、負荷19側で短絡があ
った場合、出力電圧が0Vとなってホトカプラからの信
号が0となり、このため可変周波数発振回路27Cは自
身が有するRとCのみにより決定する最低発振周波数を
出力する。つまり、その最低発振周波数は3kHzとな
るから1次共振回路には0.2A程度の電流が流れる。
この場合、1次コイルN1,2次コイルN2 はその巻数比
が15:1(75巻:5巻)であるから、2次側の出力
は約3Aに押えられることになる。
【0030】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の2重
共振回路により定電圧電源を得る方法およびその装置に
あっては、有害なノイズを含まず、スイッチングレギュ
レーションがよい電源が得られ、また、信頼性や長期安
定性のある、小型化された電源装置が得られるという効
果が得られる。また、本発明は、有害なノイズを含ま
ず、スイッチングレギュレーションがよく、信頼性や長
期安定性のある直流の定電圧電源を得ることができると
いう効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1の実施の形態の安定器に使用した電
源装置を示す回路図である。
【図2】第1の実施の形態の制御回路を示す回路図であ
る。
【図3】第2の実施の形態の調光機能を備えた安定器に
使用した電源装置を示す回路図である。
【図4】第2の実施の形態の制御回路を示す回路図であ
る。
【図5】第3の実施の形態の電圧調整機能を備えた電源
装置を示す回路図である。
【図6】第3の実施の形態の制御回路を示す回路図であ
る。
【図7】制御・出力信号を示すグラフである。
【図8】負荷電流の変化におけるスイッチング素子FE
Tの出力とトランス2次側の誘起起電力の関係を示すグ
ラフである。
【図9】定格交流電圧におけるスイッチング素子FET
の出力とトランス2次側の誘起起電力の関係を示すグラ
フである。
【図10】蛍光灯を示す回路図である。
【図11】リーケージトランスを示す回路図である。
【図12】他の実施の形態の電源装置を示す回路図であ
る。
【符号の説明】 Q1 ,Q2 電界効果トランジスタ(スイッチング素
子) N1 トランスの1次巻線 N2 トランスの2次巻線 Cp ,Cs 共振用コンデンサ 1 商用電源 4 整流回路 10 リーケージトランス 11 トランスの磁性体コア 14,19 負荷 16 2次側整流回路 20A,B,C 制御回路 25 誤差増幅器 27A 固定周波数発振回路 27B,C 可変周波数発振回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 41/24 H05B 41/24 F Fターム(参考) 3K072 AA01 BA03 BB01 BC01 BC03 CB04 DD04 GA02 GB12 GC04 HA10 HB03 5H007 AA01 AA06 BB03 CA02 CB04 CB12 CB23 CB25 CC03 CC32 DA03 DA06 DC05 EA09 5H730 AA01 AA15 AS01 AS11 BB26 BB68 BB72 CC01 DD04 EE04 EE07 EE72 FD01 FG07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランスの1次側コイルと2次側コイル
    にそれぞれコイルのインダクタンスに共振するコンデン
    サを接続して該トランスの1次側と2次側とにそれぞれ
    共振回路を設け、前記1次側共振回路にスイッチング回
    路で断続した直流を供給することにより前記トランスの
    1次コイルおよび2次コイルに交番電圧を誘起させ、該
    2次コイル側の共振用コンデンサの両端から交流電源を
    得るようにしたことを特徴とする2重共振回路により電
    源を得る方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の2重共振回路により電源
    を得る方法において、前記2次コイル誘起電圧の垂下特
    性部分を利用すると共に、負荷の増減または電源電圧の
    変動のため出力電圧が変動しようとするのに対し前記ス
    イッチング回路における直流断続の制御周波数を変化さ
    せることにより、トランス2次側電圧を常に一定値に保
    つようにしたことを特徴とする2重共振回路により電源
    を得る方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の2重共振
    回路により電源を得る方法において、前記2次コイル側
    の共振用コンデンサの両端に整流回路を接続して直流電
    源を得るようにしたことを特徴とする2重共振回路によ
    り電源を得る方法。
  4. 【請求項4】 交流電源の出力端子に接続された整流回
    路と;前記整流回路の出力端子間に接続された平滑用コ
    ンデンサと;第1スイッチと第2スイッチからなる直列
    回路を前記平滑用コンデンサに対し並列に接続して設け
    た第1および第2スイッチの直列回路と;共振用インダ
    クタンスを有するトランスの1次コイルと第1の共振用
    コンデンサとの直列回路を前記第2スイッチに対し並列
    に接続して設けられた第1共振回路と;共振用インダク
    タンスを有すると共に前記1次コイルに対して磁性体コ
    アで電磁結合された2次コイルに第2の共振用コンデン
    サを並列に接続して設けられた第2共振回路と;オン,
    オフ周波数で前記第1および第2のスイッチを交互にオ
    ン,オフするための制御回路と;を備え、 前記第2の共振用コンデンサの両端が負荷の接続点とな
    されていることを特徴とする2重共振回路を有した電源
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の2重共振回路利用の電源
    装置において、前記制御回路は制御用周波数を任意に変
    更可能に設けられていることを特徴とする2重共振回路
    を有した電源装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の2重共振回路を有した電
    源装置において、前記第2の共振用コンデンサの両端に
    出力整流平滑回路が接続されていることを特徴とする2
    重共振回路を有した電源装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の2重共振回路を有した電
    源装置において、前記制御回路が前記出力整流平滑回路
    に接続された誤差増幅器の信号により該出力整流平滑回
    路の出力を一定に制御するための可変周波数発振回路を
    備えていることを特徴とする2重共振回路を有した電源
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項4ないし請求項7のうちいずれか
    の項に記載の2重共振回路を有した電源装置において、
    前記トランスに、該トランスの1次コイルとこの1次コ
    イルに対して磁性体コアで電磁結合された2次コイルと
    の間に発生する浮遊容量が小さなリーケージトランスを
    使用したことを特徴とする2重共振回路を有した電源装
    置。
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