JP2000114902A - 圧電素子の周波数調整方法および圧電素子を用いた通信機器 - Google Patents

圧電素子の周波数調整方法および圧電素子を用いた通信機器

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JP2000114902A
JP2000114902A JP10285386A JP28538698A JP2000114902A JP 2000114902 A JP2000114902 A JP 2000114902A JP 10285386 A JP10285386 A JP 10285386A JP 28538698 A JP28538698 A JP 28538698A JP 2000114902 A JP2000114902 A JP 2000114902A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気的特性を劣化させることなく、圧電素子
の周波数を調整することができる圧電素子の周波数調整
方法を得る。 【解決手段】 圧電素子10は、長手方向に振動する基
体12と、基体12の対向面に形成された外部電極2
0,22とを含む。基体12は、活性部24と、不活性
部26とで構成される。不活性部26にレーザビームを
照射し、不活性部26の一部を除去することにより、圧
電素子10の周波数を調整する。不活性部26は、基体
12の両端部に形成してもよく、基体12の中央部に形
成してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は圧電素子の周波数
調整方法および圧電素子を用いた通信機器に関し、特に
たとえば、長さ振動をする圧電共振子などの圧電素子の
周波数調整方法と、周波数調整をした圧電素子を用いた
通信機器に関する。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来の圧電素子の周波数調整
方法の一例を示す斜視図である。周波数調整される圧電
素子1としては、たとえば、圧電体基板2と、圧電体基
板2の両面に形成された電極3とからなる圧電共振子な
どがある。圧電体基板2は、図11の矢印に示すよう
に、厚み方向に分極され、その両面の電極3間に電界を
加えることにより、長さ振動が励振される。この圧電素
子1の周波数調整を行うために、たとえば、レーザビー
ムを用いて圧電素子1の長手方向の端部が除去される。
それにより、圧電素子1の端部の質量が変化し、圧電素
子の周波数が調整される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな圧電素子の調整方法では、レーザビームによる加工
部の近傍が加熱され、その部分において分極消失が発生
し、圧電素子の電気的特性の劣化を引き起こす。
【0004】それゆえに、この発明の主たる目的は、電
気的特性を劣化させることなく、圧電素子の周波数を調
整することができる圧電素子の周波数調整方法を提供す
ることである。また、この発明の他の目的は、このよう
な圧電素子を用いることにより、優れた特性を有する通
信機器を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、長手方向を
有する基体を含む圧電素子の周波数調整方法であって、
基体は、圧電的に活性な活性部と、圧電的に不活性な不
活性部とを含み、不活性部をレーザビームで除去するこ
とにより周波数を調整する、圧電素子の周波数調整方法
である。また、この発明は、長手方向を有する基体を含
む圧電素子の周波数調整方法であって、基体に樹脂材を
付着し、樹脂材をレーザービームで除去することにより
周波数を調整する、圧電素子の周波数調整方法である。
基体に樹脂材を付着させる圧電素子の周波数調整方法に
おいて、基体は、圧電的に活性な活性部と、圧電的に不
活性な不活性部とを含むものとすることができる。これ
らの圧電素子の周波数調整方法において、活性部は、圧
電体で構成されるとともに、基体の長手方向と直交する
ように活性部内に配置される少なくとも1対の電極を含
み、基体の長手方向に電界を加えて、基体に長さ振動を
励振するものとすることができる。また、不活性部は、
基体内において分極されていない構成か、あるいは電界
が印加されない構成の少なくともいずれかであることを
特徴とする。さらに、活性部は、複数の圧電体と電極と
を長手方向に積層した積層体を含むものとすることがで
きる。また、この発明は、検波器を有する通信機器であ
って、上述の周波数調整方法で調整された圧電素子が検
波器に用いられた、通信機器である。さらに、この発明
は、バンドパスフィルタを有する通信機器であって、上
述の周波数調整方法で調整された複数の圧電素子を用い
たラダーフィルタがバンドパスフィルタに用いられた、
通信機器である。
【0006】圧電素子の端部にある不活性部をレーザビ
ームで部分的に除去することにより、除去した部分の質
量が変化して周波数を調整することができる。また、圧
電素子の中央部にある不活性部をレーザビームで部分的
に除去することにより、中央部の剛性が変化して周波数
を調整することができる。ここで、基体に振動を生じさ
せない不活性部をレーザビームで部分的に除去したと
き、その周囲の不活性部に熱による影響があったとして
も、活性部の圧電体に熱による影響が伝わらないため、
圧電素子の電気的特性に影響を与えることがない。この
ような不活性部の例として、基体内において分極されて
いない部分や、分極されていても電界が印加されない部
分としたものがあり、これらの部分にレーザビームによ
る熱の影響があっても、電気的特性には関係しない。ま
た、基体に樹脂材を付着させておき、この樹脂材をレー
ザビームで除去することによっても周波数調整を行うこ
とができ、しかも電気的特性に熱による影響を与えな
い。このような圧電素子としては、圧電体と電極とを長
手方向に積層した活性部に電界を加えて長さ振動モード
の基本振動を励振する圧電共振子などがある。このよう
な調整方法で周波数を調整した圧電素子を通信機器の検
波器やバンドパスフィルタに用いることにより、優れた
検波特性を有する通信機器を得ることができる。
【0007】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
【0008】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の周波数調整方法
に用いられる圧電素子の一例を示す斜視図であり、図2
はその図解図である。圧電素子10は、たとえば直方体
状の基体12を含む。基体12は、たとえば圧電セラミ
ック材料で形成される。基体12内には、複数の電極1
4が形成される。電極14は、その面が基体12の長手
方向に直交するように形成される。したがって、基体1
2は、複数の電極14と圧電体とが長手方向に積層され
た構造を有する。圧電体は、図2の矢印で示すように、
1つの電極14の両側において、互いに逆向きとなるよ
うに基体12の長手方向に分極される。
【0009】基体12の対向する側面には、それぞれ複
数の絶縁膜16,18が形成される。基体12の一方の
側面においては、電極14の露出部が、1つおきに絶縁
膜16で被覆される。また、基体12の他方の側面にお
いては、一方の側面で絶縁膜16に被覆されていない電
極14の露出部が、1つおきに絶縁膜18で被覆され
る。ただし、基体12の両端側の電極14のいくつか
は、連続して絶縁膜16,18で被覆される。この圧電
素子10では、基体12の両端側から連続して3つの電
極14が、絶縁膜16で被覆される。また、基体12の
両端側から連続して2つの電極14が、絶縁膜18で被
覆される。これらの絶縁膜16,18が形成された基体
12の2つの側面が、後述の外部電極との接続部とな
る。
【0010】さらに、これらの接続部、すなわち基体1
2の絶縁膜16,18が形成された側面には、外部電極
20,22が形成される。したがって、外部電極20に
は絶縁膜16で被覆されていない電極14が接続され、
外部電極22には絶縁膜18で被覆されていない電極1
4が接続される。つまり、電極14の隣合うものが、そ
れぞれ電極20および電極22に接続される。ただし、
基体12の両端側においては、電極14のいくつかが外
部電極20,22に接続されない。
【0011】この圧電素子10では、外部電極20,2
2が入出力端電極として使用される。このとき、基体1
2の中央部では、隣合う電極14間に電界が印加される
ため、基体12は圧電的に活性となる。しかしながら、
基体12の両端部においては、電極14が絶縁されてい
るため、隣合う電極14間に電界が印加されず、圧電的
に不活性となる。したがって、図2に斜線で示すよう
に、基体12の中央部に入力信号に対する活性部24が
形成される。また、基体12の両端部に入力信号に対す
る不活性部26が形成される。
【0012】この圧電素子10では、外部電極20,2
2に信号を与えることにより、活性部24の互いに逆向
きに分極した圧電体に、互いに逆向きの電圧が印加され
るため、圧電体は全体として同じ向きに伸縮しようとす
る。そのため、圧電素子10全体としては、基体12の
長手方向の中心部をノードとした長さ振動の基本モード
が励振される。この圧電素子10では、活性部24の分
極方向,信号による電界方向および振動方向が一致す
る。つまり、この圧電素子10は、圧電縦効果を利用し
た共振子となる。
【0013】この圧電素子10の周波数調整を行うため
に、図3に示すように、基体12の両端部の不活性部2
6にレーザビームが照射される。それによって、不活性
部26が部分的に除去され、基体12の端部の質量が減
少し、圧電素子10の周波数を上げることができる。こ
のとき、不活性部26の除去部分の形状としては、図3
に示すように、基体12の端面からレーザビームを照射
して不活性部26の端面に溝状に加工することができ
る。また、基体12の上面から不活性部26の端部にレ
ーザビームを照射し、段状に加工してもよい。
【0014】このような調整方法では、基体12の不活
性部26を部分的に除去するため、レーザビームによる
熱によって不活性部26の分極が消去されても、圧電素
子10の電気的特性に影響はない。なお、不活性部26
部分は、分極されていて電界が加わらない構造のほか、
分極されていない構造であってもよい。この場合、レー
ザビームを照射して不活性部26を部分的に除去して
も、その近傍は分極されていないため、分極の消滅とい
うことがなく、圧電素子10の電気的特性に影響を与え
ることはない。
【0015】また、不活性部26は、基体12の端部に
形成されるだけでなく、図4に示すように、基体12の
中央部に形成されてもよい。この場合、不活性部26に
レーザビームを照射して、不活性部26を部分的に除去
することにより、基体12の中央部の剛性が小さくな
り、圧電素子10の周波数を下げることができる。この
場合においても、上述した理由により、不活性部26を
部分的に除去するときに、レーザビームによる熱が圧電
素子10の電気的特性に影響を及ぼさない。
【0016】さらに、図5に示すように、基体12の一
方面上に樹脂材30を付着させた基体12を用いた圧電
素子10において、レーザビームによって樹脂材30を
部分的に除去してもよい。このような圧電素子10を作
製するには、たとえば、基体12に樹脂材30を付着さ
せてもよいし、個々の基体12を形成するためのマザー
基板上に樹脂材30を塗布、硬化させておき、このマザ
ー基板を切断して、樹脂材30の付着した基体12とし
てもよい。このような圧電素子10では、レーザビーム
の照射により、融点の低い樹脂材30部分が選択的に除
去される。したがって、基体12の両端部の樹脂材30
を除去することにより、周波数を下げることができる。
また、図6に示すように、基体12の中央部の樹脂材3
0を除去することにより、圧電素子10の周波数を上げ
ることができる。
【0017】このように、樹脂材30を付着させた基体
12を用いた圧電素子10では、樹脂材30部分のみが
選択的に除去されるため、基体12部分にレーザによる
熱的影響を及ぼすことがない。そのため、基体12の全
体が活性部24であって、不活性部がない構成であって
も、レーザによる熱的影響で、活性部24の分極が消去
されることはなく、圧電素子10の電気的特性にも影響
を及ぼすことはない。特に、YAGレーザの第3高調波
などの波長の短いレーザビームを用いれば、熱プロセス
によって樹脂材30を除去するのではなく、樹脂材30
の2重結合や3重結合などを切って加工する光化学プロ
セスによって樹脂材30を切断することができるため、
圧電素子10の電気的特性の劣化をさらに抑制すること
ができる。このように、この発明の周波数調整方法を用
いれば、圧電素子10の電気的特性を劣化させることな
く、周波数を調整することができる。
【0018】なお、圧電素子10としては、図7に示す
ように、基体12の1つの側面に2つの外部電極20,
22を形成してもよい。この場合、基体12の1つの側
面において、2列に絶縁膜16,18が形成されること
により、2列の接続部が形成される。これらの2列の絶
縁膜16,18は、それぞれ1つおきの電極14上に形
成される。このとき、2列の絶縁膜16,18は、互い
に異なる電極14上に形成される。そして、これらの絶
縁膜16,18の形成された部分に、2列の外部電極2
0,22が形成される。このような圧電素子10につい
ても、基体12の端部または中央部に不活性部26を形
成し、この不活性部26にレーザビームを照射して、不
活性部26を部分的に除去し、周波数を調整することが
できる。また、基体12の外部電極20,22の形成さ
れていない側面に、樹脂材30を形成することにより、
樹脂材30をレーザビームで部分的に除去することがで
きる。そして、この樹脂材30をレーザビームで部分的
に除去することにより、圧電素子10の周波数を調整す
ることができる。
【0019】このようにして周波数調整された圧電素子
10は、たとえば発振子やディスクリミネータなどとし
て使用することができる。また、図8に示すように、複
数の圧電素子10を用いて、ラダーフィルタ11を形成
することができる。このようなラダーフィルタ11で
は、基板50上に4つの圧電素子10a,10b,10
c,10dが取り付けられている。なお、ここで用いら
れる圧電素子10a〜10dは、図1の実施例に示した
構造のものであるが、図7の実施例に示す構造のもので
あっても同様の構成とすることができる。
【0020】この圧電素子10では、基板50上に、4
つのパターン電極60,62,64,66が形成され
る。これらのパターン電極60〜66には、間隔を隔て
て一列に配置される5つのランドが形成される。この場
合、基板50の一端から1番目のランドL1はパターン
電極60に形成され、2番目のランドL2および5番目
のランドL5はパターン電極62に形成され、3番目の
ランドL3はパターン電極64に形成され、4番目のラ
ンドL4はパターン電極66に形成される。そして、導
電接着剤によって、圧電素子10a〜10dと、1番目
〜5番目のランドL1〜L5とが接続される。このラダ
ーフィルタ11では、図9に示す梯子型の回路が得られ
るようにパターン電極60〜66が形成されている。そ
して、基板50上に、金属キャップ(図示せず)がかぶ
せられる。このようなラダーフィルタ11においても、
不活性部26をレーザビームで除去することにより、電
気的特性を劣化させることなく圧電素子10a〜10d
の周波数調整を行うことができ、優れた特性を有するも
のとすることができる。
【0021】図10はこの発明にかかるダブルスーパー
ヘテロダイン受信機の一例を示すブロック図である。図
10に示すダブルスーパーヘテロダイン受信機100は
アンテナ102を含む。アンテナ102は入力回路10
4の入力端に接続される。入力回路104は、アンテナ
102と後述の高周波増幅器106とのインピーダンス
整合を行い、希望波を選択する同調回路あるいはバンド
パスフィルタが用いられる。入力回路104の出力端
は、高周波増幅器106の入力端に接続される。高周波
増幅器106は、微弱な電波を低雑音増幅し感度を向上
させ、また、イメージ周波数選択度を改善するためのも
のである。高周波増幅器106の出力端は、第1の周波
数混合器108の入力端に接続される。第1の周波数混
合器108は、希望波と第1の局部発振波とを混合して
和または差の第1の中間周波をつくるためのものであ
る。第1の周波数混合器108の別の入力端には、第1
の局部発振器110の出力端が接続される。第1の局部
発振器110は、第1の中間周波をつくるための第1の
局部発振波を発振するためのものである。第1の周波数
混合器108の出力端は、第1のバンドパスフィルタ1
12の入力端に接続される。第1のバンドパスフィルタ
112は、第1の中間周波を通過するためのものであ
る。第1のバンドパスフィルタ112の出力端は、第2
の周波数混合器114の入力端に接続される。第2の周
波数混合器114は、第1の中間周波と第2の局部発振
波とを混合して和または差の第2の中間周波をつくるた
めのものである。第2の周波数混合器114の別の入力
端には、第2の局部発振器116の出力端が接続され
る。第2の局部発振器116は、第2の中間周波をつく
るための第2の局部発振波を発振するためのものであ
る。第2の周波数混合器114の出力端は、第2のバン
ドパスフィルタ118の入力端に接続される。第2のバ
ンドパスフィルタ118は、第2の中間周波を通過する
ためのものである。第2のバンドパスフィルタ118の
出力端は、中間周波増幅器120の入力端に接続され
る。中間周波増幅器120は、第2の中間周波を増幅す
るためのものである。中間周波増幅器120の出力端
は、検波器122の入力端に接続される。検波器122
は、第2の中間周波から信号波を得るためのものであ
る。検波器122の出力端は、低周波増幅器124の入
力端に接続される。低周波増幅器124は、スピーカを
駆動できるレベルまで信号波を増幅するためのものであ
る。低周波増幅器124の出力端は、スピーカ126に
接続される。
【0022】そして、この発明では、そのダブルスーパ
ーヘテロダイン受信機100において、検波器122に
上述の調整方法で周波数調整をした圧電素子10が用い
られてもよく、また、第1のバンドパスフィルタ112
および第2のバンドパスフィルタ118の少なくとも一
方、または双方に上述のラダーフィルタ11が用いられ
てもよい。
【0023】また、この発明では、シングルスーパーヘ
テロダイン受信機において、検波器に上述の圧電共振子
が用いられてもよく、また、バンドパスフィルタに上述
のラダーフィルタが用いられてもよい。
【0024】この発明の周波数調整方法で調整した圧電
素子10は、所望の周波数特性を得ることができるとと
もに電気的特性の劣化がなく、このような圧電素子10
を受信機に用いることにより、優れた特性を有する通信
機器を得ることができる。
【0025】なお、この発明の周波数調整方法は、上述
のような圧電体と電極とを積層した基体12を用いた圧
電素子10のみでなく、図11に示すような、1枚の圧
電体基板の両面に電極を形成した圧電素子にも適用可能
である。このような圧電素子においても、基体(圧電体
基板)の端部または中央部に不活性部を形成しておき、
この不活性部をレーザビームで除去することにより、電
気的特性を変えることなく、周波数調整を行うことがで
きる。また、基体に樹脂材を付着させ、この樹脂材部分
をレーザビームで除去することによっても、周波数を調
整することが可能である。
【0026】
【発明の効果】この発明によれば、基体の不活性部をレ
ーザビームで除去することにより、電気的特性に影響を
与えることなく所望の周波数特性を有する圧電素子を得
ることができる。また、基体に付着させた樹脂材をレー
ザビームで除去することもできる。その結果、加工条件
を広くすることができ、効率的な加工が可能となる。さ
らには、周波数調整のための加工が容易であり、バリな
どの発生も少ない。また、この発明の周波数調整方法で
調整した圧電素子を通信機器に用いることにより、優れ
た特性を有する通信機器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の周波数調整方法に用いられる圧電素
子の一例を示す斜視図である。
【図2】図1に示す圧電素子の構造を示す図解図であ
る。
【図3】図1に示す圧電素子の端部に形成された不活性
部をレーザビームで除去する状態を示す図解図である。
【図4】図1に示す圧電素子の中央部に形成された不活
性部をレーザビームで除去する状態を示す図解図であ
る。
【図5】基体に樹脂材を付着させた圧電素子の端部をレ
ーザビームで除去する状態を示す図解図である。
【図6】基体に樹脂材を付着させた圧電素子の中央部を
レーザビームで除去する状態を示す図解図である。
【図7】この発明の周波数調整方法に用いられる圧電素
子の他の例を示す図解図である。
【図8】この発明の周波数調整方法で調整した圧電素子
を用いたラダーフィルタの一例を示す図解図である。
【図9】図8に示すフィルタの回路図である。
【図10】この発明にかかるダブルスーパーヘテロダイ
ン受信機の一例を示すブロック図である。
【図11】従来の圧電素子の周波数調整方法を示す図解
図である。
【符号の説明】
10 圧電素子 11 ラダーフィルタ 12 基体 14 電極 16,18 絶縁膜 20,22 外部電極 24 活性部 26 不活性部 30 樹脂材 50 基板 60,62,64,66 パターン電極 100 ダブルスーパーヘテロダイン受信機 102 アンテナ 104 入力回路 106 高周波増幅器 108 第1の周波数混合器 110 第1の局部発振器 112 第1のバンドパスフィルタ 114 第2の周波数混合器 116 第2の局部発振器 118 第2のバンドパスフィルタ 120 中間周波増幅器 122 検波器 124 低周波増幅器 126 スピーカ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向を有する基体を含む圧電素子の
    周波数調整方法であって、 前記基体は、圧電的に活性な活性部と、圧電的に不活性
    な不活性部とを含み、 前記不活性部をレーザビームで除去することにより周波
    数を調整する、圧電素子の周波数調整方法。
  2. 【請求項2】 長手方向を有する基体を含む圧電素子の
    周波数調整方法であって、 前記基体に樹脂材を付着し、 前記樹脂材をレーザービームで除去することにより周波
    数を調整する、圧電素子の周波数調整方法。
  3. 【請求項3】 前記基体は、圧電的に活性な活性部と、
    圧電的に不活性な不活性部とを含む、請求項2に記載の
    圧電素子の周波数調整方法。
  4. 【請求項4】 前記活性部は、圧電体で構成されるとと
    もに、基体の長手方向と直交するように活性部内に配置
    される少なくとも1対の電極を含み、前記基体の長手方
    向に電界を加えて、前記基体に長さ振動を励振するもの
    であることを特徴とする、請求項1または請求項3に記
    載の圧電素子の周波数調整方法。
  5. 【請求項5】 前記不活性部は、前記基体内において分
    極されていない構成か、あるいは電界が印加されない構
    成の少なくともいずれかであることを特徴とする、請求
    項1または請求項3に記載の圧電素子の周波数調整方
    法。
  6. 【請求項6】 前記活性部は、複数の圧電体と電極とを
    長手方向に積層した積層体を含むことを特徴とする、請
    求項4に記載の圧電素子の周波数調整方法。
  7. 【請求項7】 検波器を有する通信機器であって、請求
    項1ないし請求項6のいずれかに記載の周波数調整方法
    で調整された圧電素子が前記検波器に用いられた、通信
    機器。
  8. 【請求項8】 バンドパスフィルタを有する通信機器で
    あって、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の周
    波数調整方法で調整された複数の圧電素子を用いたラダ
    ーフィルタが前記バンドパスフィルタに用いられた、通
    信機器。
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