JP2000114895A - トラックホールドアンプ - Google Patents

トラックホールドアンプ

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JP2000114895A
JP2000114895A JP10282367A JP28236798A JP2000114895A JP 2000114895 A JP2000114895 A JP 2000114895A JP 10282367 A JP10282367 A JP 10282367A JP 28236798 A JP28236798 A JP 28236798A JP 2000114895 A JP2000114895 A JP 2000114895A
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JP
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replica
main
voltage
control circuit
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Withdrawn
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JP10282367A
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Koichi Ono
孝一 尾野
Tatsuji Matsuura
達治 松浦
Shigeki Imaizumi
栄亀 今泉
Kenichi Hase
健一 長谷
Takashi Nara
孝 奈良
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Hitachi Ltd
Hitachi Solutions Technology Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi ULSI Systems Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高速安定動作が可能なトラックホールド(T/
H)アンプを提供する。 【解決手段】アナログ信号を増幅するメインT/Hアン
プ31aと、レプリカ制御回路34aとからなるT/H
アンプにおいて、メインT/Hアンプを、MOSスイッ
チ24と容量C1,C2と、第1の電圧制御電流源21
によりバイアスされるMOS差動ペアM1,M2と、該
差動ペアの出力を折り返すためのカスコードトランジス
タM3,M4と、出力電圧生成用の負荷抵抗R1,R2
と、カスコードトランジスタをバイアスするための第2
の電圧制御電流源26により構成する。レプリカ制御回
路はメインT/Hアンプと同一回路構成のレプリカアン
プと、抵抗及びオペアンプから成る帰還回路とを有し、
コモンモードの動作点とゲインの制御電圧VcmnとV
gainをメインT/Hアンプに供給する。 【効果】ゲインと動作点を独立に制御できる安定したT
/Hアンプが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトラックホールドア
ンプに係り、特に広帯域アンプの特性を損なうことなく
利得と動作点を制御可能にした差動型のトラックホール
ドアンプ(以下、T/Hアンプと略す)に関する。
【0002】
【従来の技術】アナログ信号処理する場合の重要な要素
回路として、T/Hアンプがある。このT/Hアンプ
は、アナログデータのまま一定時間そのデータを保つ回
路であり、アナログ−デジタル(AD)変換器や、複数
のT/Hアンプを縦続接続してアナログディレイライン
として用いられる。
【0003】図1にT/Hアンプの基本回路を示す。基
本的にはスイッチ11とホールド容量Cとバッファアン
プ12から構成される。スイッチ11は、制御クロック
φによってトラックモードとホールドモードに制御され
る。クロックレベルが“H”の時はトラックモードとな
り、スイッチ11はオンされる。回路の動作としては、
入力端INに入力された入力信号の変化がそのまま出力
端OUTに出力される。クロックレベルが“L”の時は
ホールドモードとなり、スイッチ11はオフされる。回
路の動作としては、次のトラックモードまでホールドモ
ードに切り替わった時のアナログ値を出力し続ける。
【0004】このような回路は、スイッチ11を構成し
やすいことと、ドループによるホールド特性劣化を防ぐ
ことからMOSプロセスで実現される場合が多い。この
場合の設計の重要課題となるのがバッファアンプ12の
広帯域化である。なお、ここでドループとは、バイポー
ラトランジスタでバッファアンプ12を構成した場合
に、バイポーラトランジスタのベース入力電流によるリ
ークのために保持電圧が低下する現象を言う。
【0005】クロックスピードの1/2の入力周波数、
すなわちナイキスト周波数の入力信号が入って来た場
合、クロックの半周期の時間に信号のピークからピーク
へ入力信号を追従するような動作が要求される。
【0006】通常ビデオ帯域等(〜20MHz)で用い
られるAD変換器には、DCゲインが60dB程度のア
ンプに帰還を施してT/Hアンプを実現している。しか
し、200MHzを越えるクロックスピードで動作する
ハードディスクドライブ装置等に用いるリードチャネル
LSIのようなアプリケーションでは、帰還を施したア
ンプを用いてT/Hアンプを実現するのは極めて難し
い。
【0007】これに対しオープンループタイプのアンプ
形式は広帯域化に適しているが、ゲイン管理が難しく、
製造上のバラツキに対して非常に弱い欠点を持ってい
る。
【0008】このような問題点に対して、従来のT/H
アンプではオープンループタイプのアンプを用い、レプ
リカ回路でゲイン及び動作点を決定する回路構成を採用
し、200MHzを越えるクロックスピードのT/Hア
ンプを実現している。この従来のT/Hアンプに関して
は、1996年11月に発行のアイ・イー・イー・イー
ジャーナル・オブ・ソリッドステート・サーキット、
第31巻、第11号の第1803頁〜第1816頁(IEE
E Journal of Solid-State Circuits, vol.31,No.11, p
p.1803-1816 November 1996)に記載されている。
【0009】図2は、上記文献で採用されているT/H
アンプを構成する差動型のメインアンプ(以下、メイン
T/Hアンプと称する)を示す回路図である。このメイ
ンT/Hアンプ31は、サンプルスイッチ24と、後述
するゲイン1倍のバッファアンプとで構成される。サン
プルスイッチ24はn−MOSトランジスタのみで構成
し、スイッチをオフするときに生じるクロックフィード
スルー誤差を低減するため、制御クロックφの逆相でド
ライブされるキャンセルスイッチ25がp−MOSトラ
ンジスタM1,M2のゲートに設けられている。ホール
ド容量は無く、入力段のp−MOSトランジスタM1,
M2の寄生容量をホールド容量として用いている。メイ
ンT/Hアンプ31の入出力の動作点は0.35Vと低
い。バッファアンプの部分はシンプルな回路形式であ
り、p−MOSトランジスタM7から成る電流源21
と、p−MOSトランジスタM1,M2から成る差動ペ
アと、非飽和領域で動作するn−MOSトランジスタM
5,M6から成る負荷23で構成される。このn−MO
Sトランジスタ構成の負荷23のゲート電圧Vgainはバ
ッファアンプのゲインを決め、電流源21となるp−M
OSトランジスタM7のゲート電圧Vcmnはコモンモー
ドの動作点を決定する。このVgainとVcmnの2つの制
御電圧は、図3に示すように一つのレプリカ制御回路3
4から供給される。
【0010】図3は、レプリカT/Hアンプ31sを用
いたレプリカ制御回路34のバイアスループを示す回路
ブロック図である。レプリカ制御回路34は、2つの制
御ループを持つ。入力Vref端子には、フルスケールに
相当するDC電圧を印加する。コモンモードは、中点検
出用の抵抗分割部33による差動出力の中点電圧と外部
より印加されるコモン電圧Vcmとの差をオペアンプ32
で検出し、検出した電圧がゼロになるように電圧Vcmn
を制御する。ゲインは正相入力と逆相出力の中点電圧、
逆相入力と正相出力の中点電圧の差をオペアンプ35で
検出して、この検出値がゼロになるように電圧Vgain
制御する。なお、図3において、VinはメインT/Hア
ンプの差動入力電圧、Voutは差動出力電圧である。
【0011】この回路形式により、平均ゲインを1.0
12倍、標準偏差1.5%を実現している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たメインT/Hアンプとレプリカ制御回路により構成し
た従来のT/Hアンプは、広帯域化、ゲイン管理の点で
は非常に優れた方式だが、以下のような問題点があげら
れる。
【0013】1)ゲイン1倍のバッファアンプの負荷に
非飽和領域で動作するn−MOSトランジスタを用いて
いるため、入出力の動作点が0.35Vと低く、他の機
能を持つ回路ブロックとの接続を考慮するとレベルシフ
ト回路などのインターフェイス回路が新たに必要となる
という点。
【0014】2)ゲイン制御とコモンモード制御の2重
制御を行うために制御に不安定性がある点。
【0015】通常、アンプのゲインGは、次式で定義さ
れる。
【0016】G=gm×RL …(1) ここで、gmはトランスコンダクタンス、RLは負荷抵
抗である。
【0017】前述した従来のT/Hアンプでは、コモン
モードを調整するために、制御電圧Vcmnが変化すると
p−MOSトランジスタM1,M2からなる差動ペアに
流れるバイアス電流が変化する。バイアス電流は、gm
を決定するパラメータの一つであることが一般的に知ら
れている。従って、バイアス電流が変化するとgmも変
化する。gmが変化すると、(1)式で示した通り、ア
ンプのゲインGが変化する。しかし、別の制御ループで
ゲインGは1倍にするよう働くため、Vgainが変化し、
負荷抵抗RLすなわちn−MOS負荷の抵抗値が変化す
る。負荷抵抗RLが変化するとコモンモードが変化する
ため、電圧Vcmnが変化する。そうすると差動ペアに流
れるバイアス電流が変化し、gmも変化する。
【0018】このようにゲインと動作点制御が切り分け
られていないため、あるパラメータが変化すると安定点
が定まらない傾向にある。
【0019】この問題に対して、解決策の一つとして、
それぞれのバイアスループにループフィルタを設け、そ
のループフィルタのバンド幅を一方に対して他方を1/
10程度とすることにより、二つのバイアスループの干
渉を避ける方法が、前述した文献で用いられていた。す
なわち、ゲインを設定するフィードバックループの帯域
を、コモンモードを設定するフィードバックループの帯
域より1/10に小さくする。すると、この二つのルー
プのうち、コモンモード電圧Vcmnが先に決まり、その
後ゲインが決まるように動作するので、二つのループが
干渉することがない。
【0020】しかし、この従来の解決策では、ループフ
ィルタの回路規模や消費電力が大きくなる難点がある。
特に、ループフィルタの帯域を10:1に設定するた
め、ループフィルタを構成する抵抗および容量の値が大
きくなり、集積化する上で回路規模の増加が問題となっ
た。
【0021】そこで、本発明の目的は、他回路ブロック
とのインターフェイスを容易にするために適切な電圧設
定を可能にし、またゲイン制御と動作点制御を切り分け
て安定性を高めると共に、回路規模の増加を抑えたT/
Hアンプを提供することにある。
【0022】また、T/Hアンプをホールド状態とせず
に連続的に動作させた場合に相当する差動アンプ、すな
わちゲイン制御と動作点制御を切り分けて安定性を高め
た差動アンプを提供することも本発明の目的の一つであ
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明に係るT/Hアン
プは、アナログ信号を増幅するメインアンプとレプリカ
制御回路とから構成され、該レプリカ制御回路はメイン
アンプと同一回路構成のレプリカアンプと、抵抗および
オペアンプから成る帰還回路とを有し、入力されるDC
電圧をレプリカアンプの入力に印加し、帰還回路はレプ
リカアンプの入出力のDC電圧レベルからレプリカアン
プが所要のゲインおよび動作点となるように制御電圧を
出力してレプリカアンプを制御し、該レプリカアンプの
帰還回路から出力される制御電圧をレプリカ制御回路の
出力としてメインアンプに印加するように構成したT/
Hアンプにおいて、前記メインアンプが、MOSスイッ
チと容量と、第1の電圧制御電流源によってバイアスさ
れるMOSトランジスタの差動ペアと、該差動ペアの出
力を折り返すためのカスコードトランジスタと、出力電
圧を生成するための負荷抵抗と、カスコードトランジス
タをバイアスするための第2の電圧制御電流源とから構
成されることを特徴とするものである。
【0024】この場合、前記T/Hアンプにおいて、メ
インアンプにソースフォロワ出力段を更に設ければ好適
である。
【0025】また、前記メインアンプが複数個並列接続
され、各メインアンプに印加する前記制御電圧が一つの
前記レプリカ制御回路により供給されて成る構成として
もよい。
【0026】或いは、前記メインアンプが複数個直列接
続され、各メインアンプに印加する前記制御電圧が一つ
の前記レプリカ制御回路により供給されて成る構成とす
ることもできる。
【0027】本発明に係る差動アンプは、アナログ信号
を増幅するメイン差動アンプとレプリカ制御回路とから
構成され、該レプリカ制御回路は、メイン差動アンプと
同一回路構成のレプリカアンプと、抵抗およびオペアン
プから成る帰還回路を有し、入力されるDC電圧をレプ
リカアンプの入力に印加し、帰還回路はレプリカアンプ
の入出力のDC電圧レベルからレプリカアンプが所要の
ゲインおよび動作点となるように制御電圧を出力してレ
プリカアンプを制御し、該レプリカアンプの帰還回路か
ら出力される制御電圧をメイン差動アンプに印加するよ
うに構成した差動アンプにおいて、前記メイン差動アン
プおよびレプリカアンプが第1の電圧制御電流源によっ
てバイアスされるMOSトランジスタの差動ペアと、該
差動ペアの出力を折り返すためのカスコードトランジス
タと、出力電圧を生成するための負荷抵抗と、カスコー
ドトランジスタをバイアスするための第2の電圧制御電
流源とから構成されることを特徴とするものである。
【0028】この場合、前記メイン差動アンプにソース
フォロワ出力段を更に設ければ好適である。
【0029】また、前記メイン差動アンプが複数個並列
接続され、各メイン差動アンプへ印加する前記制御電圧
が一つの前記レプリカ制御回路により供給されて成る構
成としてもよい。
【0030】或いは、前記メイン差動アンプが複数個直
列接続され、各メイン差動アンプへ印加する前記制御電
圧が一つの前記レプリカ制御回路により供給されて成る
構成とすることもできる。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明に係るT/Hアンプの好適
な実施の形態は、アナログ信号を差動増幅するメインT
/Hアンプとレプリカ制御回路とから構成される差動型
のT/Hアンプである。このレプリカ制御回路は、メイ
ンT/Hアンプと同一回路構成のレプリカT/Hアンプ
と、抵抗およびオペアンプから成る帰還回路とを有して
いる。レプリカ制御回路に入力されるDC電圧を、レプ
リカT/Hアンプの入力に印加し、帰還回路はレプリカ
T/Hアンプの入出力のDC電圧レベルに基づいてレプ
リカT/Hアンプが所要のゲインおよび動作点となるよ
うに制御電圧を出力することにより、レプリカT/Hア
ンプを制御する。そして、このレプリカT/Hアンプの
帰還回路から出力される制御電圧を、レプリカ制御回路
の出力としてメインT/Hアンプに印加するように構成
したT/Hアンプにおいて、メインT/Hアンプが、M
OSスイッチと容量と、第1の電圧制御電流源によって
バイアスされるMOSトランジスタからなる差動ペア
と、この差動ペアの出力を折り返すためのカスコードト
ランジスタと、出力電圧を生成するための負荷抵抗と、
カスコードトランジスタをバイアスするための第2の電
圧制御電流源とから構成されることを特徴としている。
【0032】このように構成される本発明のT/Hアン
プによれば、コモンモードの動作点は負荷抵抗と第2の
電圧制御電流源の電流値との積で任意に設定可能とな
る。また、ゲインは第1の電圧制御電流源の電流値で決
定される。従って、コモンモードの動作点とゲインとを
それぞれ独立に電圧制御することにより、不安定な傾向
を無くすことができる。更に、ループフィルタを設けて
いないので、回路規模が大きくなるという問題も回避で
きる。
【0033】
【実施例】次に、本発明に係るT/Hアンプの更に具体
的な実施例につき、添付図面を参照しながら以下詳細に
説明する。
【0034】<実施例1>図4は、本発明に係るT/H
アンプの一実施例を示すブロック図である。本実施例の
T/Hアンプも、図3に示した従来例と同様に、メイン
T/Hアンプとレプリカ制御回路から構成される。
【0035】図4において、参照符号31aはメインT
/Hアンプ、34aはレプリカ制御回路を示し、このレ
プリカ制御回路34aの回路構成は、内部のレプリカT
/Hアンプを除いて、図3に示した従来例のレプリカ制
御回路34と同じであるので、その詳細な説明は省略す
る。なお、本実施例のレプリカ制御回路34a内のレプ
リカT/Hアンプが、メインT/Hアンプ31aと同じ
回路構成であることは勿論である。
【0036】メインT/Hアンプ31aは、ホールド容
量C1,C2、ゲイン制御用のp−MOSトランジスタ
からなる電流源21、n−MOSスイッチ24、フィー
ドスルーキャンセルスイッチ25、n−MOSトランジ
スタM5,M6からなる動作点制御用の電流源26、負
荷抵抗R1,R2、入力用差動ペアのp−MOSトラン
ジスタM1,M2、このp−MOSトランジスタM1,
M2とカスコード接続を形成するn−MOSトランジス
タM3,M4(以下、カスコードトランジスタと称す
る)から構成される。なお、ホールド容量C1,C2
は、従来例と同様に、入力段のMOSトランジスタM
1,M2の寄生容量を用いることができる。ただし、ス
イッチノイズによる誤差を低減して精度を上げる場合に
は、ホールド容量C1,C2を付加するとよい。
【0037】図4において、トラックホールド動作、及
びレプリカ回路34aによるゲイン、動作点の制御は、
従来回路の説明した内容と同じである。しかし、図4に
示した本実施例のメインT/Hアンプ31aの動作点
は、カスコードトランジスタM3,M4で折り返し型の
カスコード回路を構成したことにより、負荷抵抗R1,
R2の値とそこに流す電流値で任意に選ぶことができ
る。このため、他ブロックとのインターフェイスを考慮
した場合に大変都合が良い。
【0038】一方、ゲイン制御はp−MOS電流源21
を制御することで入力差動ペアM1,M2のバイアス電
流を変化させる。これにより、入力差動ペアM1,M2
のgmを変化させてメインT/Hアンプ31aのゲイン
を制御する。
【0039】このタイプの良いところは、ゲイン制御と
動作点制御がそれぞれ独立している点である。例えば、
ゲイン制御の為、p−MOS電流源21の電流値が増え
たとしても、負荷抵抗R1,R2に流れる電流が一定値
になるように制御電圧Vcmnが変化し、動作点は所要の
値となるように制御される。
【0040】このようにカスコードトランジスタM3,
M4を用いて折り返し型のカスコード回路構成としたこ
とにより、ゲイン制御に必要な電流パスと動作点制御に
必要な電流パスをそれぞれ独立に分けることができる。
この結果、従来回路にみられた不安定な制御をなくすこ
とが可能になる。
【0041】<実施例2>図5は、本発明に係るT/H
アンプの別の実施例を示すメインT/Hアンプ部分の回
路図である。図5において、参照符号31bはメインT
/Hアンプ、51は定電流源を示し、メインT/Hアン
プ31bのVgain端子およびVcmn端子には、それぞれ
実施例1と同様に、レプリカ制御回路(不図示)の出力
電圧VgainおよびVcmnが接続される。なお、本実施例
で用いるレプリカ制御回路の構成は、図3に示した従来
のレプリカ制御回路34内のレプリカT/Hアンプ31
sを、図5のメインT/Hアンプ31bと同じ回路構成
のアンプに置き換えただけであり、その他の回路構成は
従来例のレプリカ制御回路と同じである。
【0042】本実施例のメインT/Hアンプ31bの構
成は、実施例1におけるメインT/Hアンプ31aの出
力段に、定電流源51とNMOSトランジスタM8,M
9からなるソースフォロワを設けたものである。
【0043】出力段には比較的大きな容量性の負荷が付
く場合が多く、その容量と、負荷抵抗R1,R2とで帯
域が低く制限されてしまうことがある。本実施例では、
これを避けるために出力段にソースフォロワを設けた構
成としている。これにより、低インピーダンスで容量性
負荷を駆動することができる。この場合、このソースフ
ォロワを含んだ形でメインT/Hアンプ31bのゲイン
制御、動作点制御を行えばよい。
【0044】<実施例3>図6は、本発明に係るT/H
アンプのまた別の実施例を示すメインT/Hアンプ部分
の回路図である。図6において、参照符号31cはメイ
ンT/Hアンプ、61はレベルシフト用の共通抵抗を示
し、メインT/Hアンプ31cのVgain端子およびV
cmn端子には、それぞれ実施例1と同様に、レプリカ制
御回路(不図示)の出力電圧VgainおよびVcmnが接続
される。なお、本実施例で用いるレプリカ制御回路の構
成は、図3に示した従来のレプリカ制御回路34内のレ
プリカT/Hアンプ31sを、図6のメインT/Hアン
プ31cと同じ回路構成のアンプに置き換えただけであ
り、その他の回路構成は従来例のレプリカ制御回路と同
じである。
【0045】アンプの帯域を広げるためには負荷抵抗R
1,R2の値を小さくし、gmを大きくする必要があ
る。前述の図4や図5に示した折り返し回路構成のまま
では、抵抗R1,R2の値を小さくすると動作点を決定
する電流値が大きくなり、消費電力が大きくなる。そこ
で、本実施例では、図6に示したようなレベルシフト用
の共通抵抗61を挿入し、必要以上に電流が流れないよ
うに制限している。この場合の共通抵抗61は定常電流
が流れるだけであるので負荷としてはみえないため、高
帯域化の点で大変都合が良い。
【0046】また、レベルシフトは抵抗でなくてもよ
く、トランジスタをダイオード接続したものを用いても
同様の効果が生じる。但し、この場合のレベルシフト量
は抵抗を用いた時のような自由度はない。また更に、図
6において、電流源21は図4及び図5に示した場合と
同様に、p−MOSトランジスタで構成してもよいこと
は勿論である。
【0047】なお、実施例1〜3では、200MHzを
越える高速なクロックスピードで動作するオープンルー
プタイプの広帯域動作が可能な、しかも安定にゲイン制
御とコモンモード制御が行えるT/Hアンプとしての実
施例を述べたが、連続的なアンプ動作、すなわちホール
ドモードにしないで差動アンプとして動作させても、ゲ
イン及び動作点の制御を安定に行え、高速動作が可能な
差動アンプが得られることは明らかである。
【0048】<実施例4>図7及び図8は本発明に係る
T/Hアンプの更に別の実施例を示す回路ブロック図で
あり、図7は並列接続された複数のメインT/Hアンプ
71を一つのレプリカ制御回路74で制御する場合のブ
ロック図、図8は直列接続された複数のメインT/Hア
ンプ71を一つのレプリカ制御回路74で制御する場合
のブロック図である。なお、各メインT/Hアンプ71
の構成は、図4〜図6で示した本発明に係るメインT/
Hアンプ31a〜31cのいずれを用いてもよい。レプ
リカ制御回路74は、内部のレプリカアンプをメインT
/Hアンプ74と同じ構成のアンプとする点を除いて、
図3に示した従来例のレプリカ制御回路34の構成と同
じである。
【0049】サンプリング系の回路において、T/Hア
ンプを並列接続し、それぞれをインターリーブ動作させ
て高速化を図ることは大変よく知られていることであ
る。この場合、レプリカ制御回路は一つでよく、図7に
示すように並列接続されたメインT/Hアンプ71すべ
てに制御電圧VgainとVcmnを印加しても良い。
【0050】また、アナログディレイラインのようなT
/H回路を直列接続して用いる場合も同様であり、図8
に示すように直列接続された複数のメインT/Hアンプ
71を一つのレプリカ制御回路74で制御することが可
能である。
【0051】以上、本発明の好適な実施例について説明
したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、本
発明の精神を逸脱しない範囲内において種々の設計変更
をなし得ることは勿論である。
【0052】
【発明の効果】前述した実施例から明らかなように、本
発明によれば、オープンループタイプのメインT/Hア
ンプを折り返し型のカスコード回路で構成したことによ
り、ゲイン1のバッファアンプの負荷抵抗の値とそこに
流す電流値とを任意に設定できるようになり、他回路ブ
ロックとのインターフェイスが容易で、しかも高速動作
が可能なT/Hアンプを実現することができる。
【0053】また、本発明によれば、メインT/Hアン
プに対するレプリカ制御回路からのゲイン制御とコモン
モードの動作点制御を安定に行うことができるため、動
作安定性の高いT/Hアンプが得られる。
【0054】更に、本発明に係るT/Hアンプはループ
フィルタを設けずに安定した高速広帯域動作を実現して
いるため、回路規模の増大を防ぐことができる。
【0055】また、更に本発明に係るT/Hアンプをホ
ールドモードにせずに用いることにより、高速広帯域で
安定に動作する差動アンプを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】T/Hアンプの基本構成を示す回路図である。
【図2】従来のT/Hアンプを構成するメインT/Hア
ンプを示す回路図である。
【図3】レプリカアンプをを用いた従来のレプリカ制御
回路のバイアスループを示す回路ブロック図である。
【図4】本発明に係るT/Hアンプの一実施例を示すブ
ロック図である。
【図5】本発明に係るT/Hアンプの別の実施例を示す
メインT/Hアンプ部分の回路図である。
【図6】本発明に係るT/Hアンプのまた別の実施例を
示すメインT/Hアンプ部分の回路図である。
【図7】本発明に係るT/Hアンプの更に別の実施例を
示す回路ブロック図であり、並列接続された複数のメイ
ンT/Hアンプを一つのレプリカ制御回路で制御する場
合である。
【図8】本発明に係るT/Hアンプのまた更に別の実施
例を示す回路ブロック図であり、直列接続された複数の
メインT/Hアンプを一つのレプリカ制御回路で制御す
る場合である。
【符号の説明】
11…スイッチ、12…バッファアンプ、21…動作点
制御用電流源、23…負荷(ゲイン制御用NMOSトラ
ンジスタ)、24…NMOSスイッチ、25…フィード
スルーキャンセルスイッチ、26…動作点制御用電流
源、31,31a〜31c,71…メインT/Hアン
プ、32,35…オペアンプ、33:中点検出用の抵抗
分割部、34,34a,74…レプリカ制御回路、51
…定電流源、61…レベルシフト用の共通抵抗、C,C
1,C2…ホールド容量、M1,M2,M7…p−MO
Sトランジスタ、M3,M4…n−MOSトランジスタ
(カスコードトランジスタ)、M5,M6,M8,M9
…n−MOSトランジスタ、R1,R2…負荷抵抗。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松浦 達治 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業本部内 (72)発明者 今泉 栄亀 東京都小平市上水本町五丁目22番1号 株 式会社日立超エル・エス・アイ・システム ズ内 (72)発明者 長谷 健一 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業本部内 (72)発明者 奈良 孝 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業本部内 Fターム(参考) 5J100 AA01 AA02 AA21 BA05 BB02 BB21 BC03 BC04 CA00 CA05 CA07 CA12 CA18 CA21 CA22 DA06 EA02 FA00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アナログ信号を増幅するメインアンプとレ
    プリカ制御回路から構成され、 該レプリカ制御回路はメインアンプと同一回路構成のレ
    プリカアンプと、抵抗およびオペアンプから成る帰還回
    路とを有し、入力されるDC電圧をレプリカアンプの入
    力に印加し、帰還回路はレプリカアンプの入出力のDC
    電圧レベルからレプリカアンプが所要のゲインおよび動
    作点となるように制御電圧を出力してレプリカアンプを
    制御し、該レプリカアンプの帰還回路から出力される制
    御電圧をレプリカ制御回路の出力としてメインアンプに
    印加するように構成したトラックホールドアンプにおい
    て、 前記メインアンプが、MOSスイッチと容量と、第1の
    電圧制御電流源によってバイアスされるMOSトランジ
    スタの差動ペアと、該差動ペアの出力を折り返すための
    カスコードトランジスタと、出力電圧を生成するための
    負荷抵抗と、カスコードトランジスタをバイアスするた
    めの第2の電圧制御電流源とから構成されることを特徴
    とするトラックホールドアンプ。
  2. 【請求項2】前記メインアンプにソースフォロワ出力段
    を更に設けて成る請求項1記載のトラックホールドアン
    プ。
  3. 【請求項3】前記メインアンプが複数個並列接続され、
    各メインアンプに印加する前記制御電圧が一つの前記レ
    プリカ制御回路により供給されて成る請求項1または請
    求項2に記載のトラックホールドアンプ。
  4. 【請求項4】前記メインアンプが複数個直列接続され、
    各メインアンプに印加する前記制御電圧が一つの前記レ
    プリカ制御回路により供給されて成る請求項1または請
    求項2に記載のトラックホールドアンプ。
  5. 【請求項5】アナログ信号を増幅するメイン差動アンプ
    とレプリカ制御回路から構成され、 該レプリカ制御回路は、メイン差動アンプと同一回路構
    成のレプリカアンプと、抵抗およびオペアンプから成る
    帰還回路を有し、入力されるDC電圧をレプリカアンプ
    の入力に印加し、帰還回路はレプリカアンプの入出力の
    DC電圧レベルからレプリカアンプが所要のゲインおよ
    び動作点となるように制御電圧を出力してレプリカアン
    プを制御し、該レプリカアンプの帰還回路から出力され
    る制御電圧をメイン差動アンプに印加するように構成し
    た差動アンプにおいて、 前記メイン差動アンプおよびレプリカアンプが第1の電
    圧制御電流源によってバイアスされるMOSトランジス
    タの差動ペアと、該差動ペアの出力を折り返すためのカ
    スコードトランジスタと、出力電圧を生成するための負
    荷抵抗と、カスコードトランジスタをバイアスするため
    の第2の電圧制御電流源とから構成されることを特徴と
    する差動アンプ。
  6. 【請求項6】前記メイン差動アンプにソースフォロワ出
    力段を更に設けて成る請求項5記載の差動アンプ。
  7. 【請求項7】前記メイン差動アンプが複数個並列接続さ
    れ、各メイン差動アンプへ印加する前記制御電圧が一つ
    の前記レプリカ制御回路により供給されて成る請求項5
    または請求項6に記載の差動アンプ。
  8. 【請求項8】前記メイン差動アンプが複数個直列接続さ
    れ、各メイン差動アンプへ印加する前記制御電圧が一つ
    の前記レプリカ制御回路により供給されて成る請求項5
    または請求項6に記載の差動アンプ。
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