JP2000113842A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
ペーサの表面層の構造と材料を新規に提供し、高輝度で
歪のない画像を表示できる画像形成装置を提供すること
を課題とする。 【解決手段】 電子を放出する電子源とプレートとをス
ペーサを介して対向させた構造を有する画像形成装置に
おいて、該スペーサは基材表面に第一層として絶縁性膜
で被覆され、その上に第二層として半導電性膜で被覆し
た構成を有し、第二層の半導電性膜の一部において、第
一層が露出していることを特徴とする。また、前記第一
層の露出構造は前記第二層の半導電性膜の構造がネット
ワーク構造及び島状に形成された構造の両方を有してい
ることを特徴とする。
Description
り、特に複数の電子放出素子を配置した平面型画像形成
装置に好適に用いられるものである。
子と冷陰極素子の2種類が知られている。このうち冷陰
極素子では、たとえば表面伝導型電子放出素子や、電界
放出型電子放出素子(以下FE型と記す)や、金属/絶
縁層/金属型電子放出素子(以下MIM型と記す)、な
どが知られている。
された小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すことに
より電子放出が生ずる現象を利用するものである。この
表面伝導型放出素子としては、エリンソン等によるSn
O2 薄膜を用いたもの[M.I.Elinson,Radio Eng.Electr
on Phys.,10,1290,(1965)]、Au薄膜によるもの[G.D
Mitter:“Thin Solid Films",9,317(1972)]や、In
2 O3/SnO2 薄膜によるもの[M.Hartwell And C.G.
Fonstad:“IEEE Trans.ED Conf.",519(1975)]や、カー
ボン薄膜によるもの[荒木久 他:真空、第26巻、第
1号、22(1983)]等が報告されている。
成の典型的な例として、図20に前述のM.Hartwellらに
よる素子の平面図を示す。同図において、1は基板で、
2はスパッタで形成された金属酸化物よりなる導電性薄
膜である。導電性薄膜2は図示のようにH字形の平面形
状に形成されている。該導電性薄膜2に通電フォーミン
グと呼ばれる通電処理を施すことにより、電子放出部3
が形成される。
両端に一定の直流電圧、もしくは、例えば1V/分程度
の非常にゆっくりとしたレートで昇圧する直流電圧を印
加して通電し、導電性薄膜2を局所的に破壊もしくは変
形もしくは変質せしめ、電気的に高抵抗な状態の電子放
出部3を形成することである。尚、局所的に破壊もしく
は変形もしくは変質した導電性薄膜2の一部には、亀裂
が発生する。前記通電フォーミング後に導電性薄膜2に
適宜の電圧を印加した場合には、前記亀裂付近において
電子放出が行われる。
olan,“Field Emission",Advance in Electron Physic
s,8,89(1956)や、あるいは、C.A.Spindt,“Physical Pr
operties of Thin-Film Field Emission cathodes with
molybdenium Cones",J.Appl.Phys.,47,5248(1976)など
が知られている。
21に前述のC.A.Spindtらによる素子の断面図を示す。
同図において、4は基板で、5は導電材料よりなるエミ
ッタ配線、6はエミッタコーン、7は絶縁層、8はゲー
ト電極である。本素子は、エミッタコーン6とゲート電
極8の間に適宜の電圧を印加することにより、エミッタ
コーン6の先端部より電界放出を起こさせるものであ
る。
1のような積層構造以外に、基板上に基板平面とほぼ平
行にエミッタとゲート電極を配置した例もある。
ad,“Operation of Tunnel-Emission Devices,J.Appl.P
hys.,32,646(1961)などが知られている。MIM型の素
子構成の典型的な例を図22に示す。同図は断面図であ
り、図において、9は基板で、10は金属よりなる下電
極、11は厚さ100オングストローム程度の薄い絶縁
層、12は厚さ80〜300オングストローム程度の金
属よりなる上電極である。MIM型においては、上電極
12と下電極10の間に適宜の電圧を印加することによ
り、上電極12の表面より電子放出を起こさせるもので
ある。
比較して低温で電子放出を得ることができるため、加熱
用ヒーターを必要としない。したがって、熱陰極素子よ
りも構造が単純であり、微細な素子を作成可能である。
また、基板上に多数の素子を高い密度で配置しても、基
板の熱溶融などの問題が発生しにくい。また、熱陰極素
子がヒーターの加熱により動作するため応答速度が遅い
のとは異なり、冷陰極素子の場合には応答速度が速いと
いう利点もある。
像表示装置、画像記録装置などの画像形成装置や、荷電
ビーム源等がある。
例として、本出願人によるUSP5,066,833や
特開平2−257551号公報や特開平4−28137
号公報において開示されているように、表面伝導型放出
素子と電子ビームの照射により発光する蛍光体とを組み
合わせて用いた画像表示装置が研究されている。表面伝
導型放出素子と、表面伝導型放出素子による電子ビーム
の照射により発光する蛍光体とを組み合わせて用いて発
光する画像表示装置がある。
置に応用した例として、R.Meyerらにより報告された平
板型表示装置が知られている[R.Meyer:“Recent Devel
opment on Microchips Display at LETI",Tech.Digest
of 4th Int.Vacuum Micro Electronics Conf.,Nagaham
a,pp.6〜9(1991)]。
装置に応用した例は、本出願人による特開平3−557
38号公報に開示されている。
子は、構造が単純で製造も容易であることから、大面積
に多数の素子を形成しやすい利点がある。
合わせて用いた画像表示装置は、液晶表示装置と比較す
ると、自発光型であるためバックライトを必要としない
点や、視野角が広い点が優れている。
子を平面基板に多数配置し、これと対向して電子により
発光する蛍光体が配置される。電子放出素子は基板に二
次元マトリクス状に配列され(マルチ電子源と呼ぶ)、
各素子は行方向配線と列方向配線に接続される。画像表
示方式の一例として、以下の単純マトリクス駆動があ
る。
させるためには、行方向に選択電圧を印加し、これと同
期して列配線に信号電圧を印加する。
電子は蛍光体に向かって加速され、蛍光体を励起、発光
させる。行方向に順次選択電圧を印加することにより画
像が表示される。
された基板(リアプレート)と、蛍光体と加速電極が形
成された基板(フェースプレート)間は真空に保たれる
必要がある。リアプレートとフェースプレートには大気
圧が加わるため、表示装置が大型化するに伴い、大気圧
を支持する厚みの基板が必要となる。しかし、ガラス等
の両基板の厚みを増加すれば、重量の増加を招くため、
リアプレートとフェースプレート間に支持部材(スペー
サ)を挿入することにより、軽量化できてリアプレート
とフェースプレート間隔を一定に保つとともに、リアプ
レートとフェースプレートの破損を防ぐ構造が取られ
る。
十分な機械的強度が求められ、且つリアプレートとフェ
ースプレート間を飛翔する電子の軌道に大きく影響して
はならない。電子軌道に影響を与える原因はスペーサの
帯電である。スペーサ帯電は電子源から放出した電子の
一部あるいはフェースプレートで反射した電子がスペー
サに入射し、スペーサから二次電子が放出されることに
より、あるいは電子の衝突により電離したイオンが表面
に付着することによるものと考えられる。
翔する電子がスペーサに引き寄せられるため、スペーサ
近傍で表示画像に歪みを生ずる。帯電の影響はリアプレ
ートとフェースプレート間隔が大きくなるに従い顕著に
なる。
に導電性を付与し、若干の電流を流すことで電荷を除去
することが行なわれる。この概念をスペーサに応用しス
ペーサ表面を酸化スズで被覆する手法が特開昭57−1
18355号公報に開示されている。また、特開平3−
49135号公報にはPdO系ガラス材で被覆する手法
が開示されている。
は重要な要素である。フェースプレートに形成されてい
る蛍光体を効率よく発光させるためには、高い電圧で加
速した電子を蛍光体に照射すればよく、十分な効率で発
光させるためには電子を3kV以上に、望ましくは5k
V以上に加速するとよい。したがって、リアプレートと
フェースプレート間には数kV以上の電圧が印加されて
いることになり、スペーサ両端にもこれとほぼ同電位の
電圧が印加される。スペーサに使われる材料は加速電圧
の印加において放電しないことが求められる。
放出率が小さい材料で表面を被覆すると効果的である。
二次電子放出率が小さい材料で被覆した例として、酸化
クロム(T.S.Sudarshan and J.D.Cross:IEEE Tran.EI-1
1,32(1976))、酸化銅(J.D.Cross and T.S.sudarshan:
IEEE Tran.EI-9146(1974))が知られている。
酸化物半導体材料をマルチ電子源を有する画像表示装置
のスペーサに適応した場合、以下の点で十分な性能を発
揮しない場合がある。すなわち酸化物半導体材料は固有
抵抗値が低いため、極めて薄くコーティングしない限
り、スペーサ表面を流れる電流が大きくありすぎる。抵
抗値が低いと高加速電圧を使用する画像表示装置におい
ては、スペーサ部の発熱が問題となる。また、酸化物半
導体は雰囲気ガスにより抵抗値が大きく変化するためバ
ラツキが大きく、非常に薄い薄膜での抵抗制御が困難で
あり、したがって再現よくスペーサを製造することがで
きない。
材質として好ましい物性についての予測はされていた
が、マルチ電子源より放出した電子を3kV以上の電圧
により加速し、これにより蛍光体を発光させる画像表示
装置で代表される画像形成装置のスペーサとして適する
材料がなかった。したがって高電圧により蛍光体を発光
させることにより高輝度で歪みのない画像を形成する画
像形成装置の実現が困難であった。
置に適したスペーサの表面層の構造と材料を新規に提供
し、高輝度で歪のない画像を表示できる画像形成装置を
提供することを課題とする。
は、複数の電子放出素子を形成した基板と発光材料を形
成した透明基板とをスペーサを介して対向させた構造を
有する画像形成装置において、該スペーサは基材表面に
第一層として絶縁性膜で被覆され、その上に第二層とし
て半導電性膜で被覆した構成を有し、第二層の半導電性
膜の一部において、第一層が露出していることを特徴と
する画像形成装置である。
一層の露出構造は前記第二層の半導電性膜の構造がネッ
トワーク構造を有していることを特徴とし、また、前記
第一層の露出構造は前記第二層の半導電性膜の構造が島
状に形成された構造を有していることを特徴とし、ま
た、前記第一層の露出構造は前記第二層の半導電性膜の
構造がネットワーク構造及び島状に形成された構造の両
方を有していることを特徴とし、前記第一層の露出部の
面積と前記第二層の被覆部の面積比が3:1以上1:1
00以下であることを特徴とし、前記第一層の一つの露
出部の面積の平均値が5000平方μm以下であること
を特徴とし、前記第一層の一つの露出部の幅の平均値が
70μm以下であることを特徴とする。
図面を参照しつつ詳細に説明する。
実施形態の画像表示装置の応用例として表示パネルの斜
視図であり、内部構造を示すためにパネルの一部を切り
欠いて示している。図中、符号17はリアプレート、1
8は側壁、19はフェースプレートであり、符号17〜
19により表示パネルの内部を真空に維持するための気
密容器を形成している。気密容器を組み立てるにあたっ
ては、各部材の接合部に十分な強度と気密性を保持させ
るため封着する必要があるが、例えばフリットガラスを
各接合部に塗布し、大気中あるいは窒素雰囲気中で、摂
氏400〜500℃で10分以上焼成することにより封
着を達成した。気密容器内部を真空に排気する方法につ
いては後述する。また、上記気密容器の内部は10-4P
a 程度の真空に保持されるので、大気圧や不意の衝撃な
どによる気密容器の破壊を防止する目的で、耐大気圧構
造体として、スペーサ22が設けられている。
は、基板13を搭載し、基板13上に電子放出素子14
と、該電子放出素子14の一方の電極に接続されたマト
リクス状のX方向の配線15と、該電子放出素子14の
他方の電極に接続されたY方向の配線16とが備えら
れ、フェースプレート19には、順次蛍光体20とメタ
ルバック21とを備えており、各配線15,16に画像
信号と走査信号を供給して、メタルバック21に高電圧
HVを印加した場合に電子放出素子14からの電子を蛍
光体20に照射して蛍光を発して、図1の上方向からの
視認者に画像を表示することができる。
用した画像表示装置の表示パネルに用いるスペーサの構
成と作用について、具体的な例を示して説明する。
したA−A’線の表示装置断面模式図である。それぞれ
の番号は図1に対応している。図2において、符号14
は冷陰極電子源を構成する電子放出素子、17はリアプ
レート、18は側壁、19はフェースプレートであり、
符号17、18、19により表示パネルの内部を真空に
維持するための気密容器を形成している。また、13は
絶縁性基板、57は絶縁層、15はX方向配線、26は
導電性材料を混入した接着材のフリットガラス、25は
低抵抗材の導電膜、24はスペーサ22の絶縁性基材、
23aは酸化物の絶縁性層である第一層、23bは高抵
抗性材の第二層、21はメタルバック、20は蛍光体で
ある。
により、大気圧を受けて、外囲器が破損あるいは変形す
るのを避けるために設けられる。スペーサ22の材質、
形状、配置、配置本数等は外囲器の形状ならびに熱膨張
係数等、外囲器の受ける大気圧、熱等を考慮して決定さ
れる。スペーサ22の形状には平板型、十字型、L字
型、円筒形、電子通過孔を設けた平板形等がある。
電子放出素子14が形成されたリアプレート17、蛍光
体20が形成されたフェースプレート19とほぼ同一の
熱膨張特性の材料であることが必要である。あるいは、
絶縁性基材24の弾性が高く、熱変形を容易に吸収する
ものであってもよい。フェースプレート19及びリアプ
レート17にかかる大気圧を支持する必要から、ガラ
ス、セラミクス等機械的強度の高く、耐熱性の高い材料
が適する。フェースプレート19、リアプレート17の
材質としてガラスを用いた場合、表示装置作製行程中の
熱応力を抑えるために、スペーサ22の絶縁性基材24
はできるだけこれらの材質と同じものか、同様の熱膨張
係数の材料であることが望ましい。
る方法を検討した結果、帯電を防止するために2次電子
放出率が小さい特性を有する第一の膜23aの上に第二
層23bとしてネットワーク構造または島状で、第一層
23aが露出する構造の導電性を有する膜を形成するこ
とが有効であることを見出した。特に第一層23aとし
てCr2 O3 、Nb2 O5 、Y2 O3 などの二次電子放
出効率が小さい材料を含む組成の膜が極めて有効であ
る。
上に第二層23bとしてネットワーク構造または島状構
造の概略図を示して説明する。図3は、本発明の実施例
で用いた第二層がネットワーク構造と島状の混合状態の
構造であるスペーサ表面の拡大図であり、図4は本発明
の実施例で用いた第二層がネットワーク構造であるスペ
ーサ表面の拡大図であり、図5は、本発明の実施例で用
いた第二層が島状であるスペーサ表面の拡大図であり、
図6は、本発明の実施例で用いた第二層がネットワーク
構造であるスペーサ表面の拡大図である。
あり、絶縁性基材24上に酸化物の絶縁層である第一層
23a及び導電性を有する第二層23bが形成されてい
る。
材料とし、第二層23bは、その構造により2次電子放
出を押えるとともに、スペーサ22の表面に帯電した電
荷を除去する。第二層23bの構造は、第一層23aの
露出部の面積と第二層23bの被覆部の面積比が、3:
1以上で1:100以下であるネットワーク構造や、島
状またはその混合状態であることが好ましく、さらに任
意の面積部分100μm×100μmを観察した場合、
第一層23aの露出面と第二層23bが混在している状
態であることが望ましい。本発明の第二層23bがネッ
トワーク構造である場合は、一つの露出部の面積平均値
が5000平方μm以下であるが、より好ましくは25
00平方μm以下である。また、第二層23bが島状ま
たは島状とネットワーク構造の混合状態である場合は、
露出部の幅の平均値が70μm以下であり、より好まし
くは50μm以下である。
小さいとはいえ絶縁体であり、一度帯電すると第一層の
働きだけでは電荷の除去は困難である。そのため、帯電
電荷を第二層23bに逃がすことにより除電を行う。露
出部から、第二層23bまでの面内方向の距離があまり
に遠いと、第一層23aに蓄積した電荷を速やかに除電
することが困難になる。材料の組合せにより多少の違い
があるが、経験的に、露出部の幅の平均値が70μm以
上になると速やかな除電がなされず、本発明の画像形成
装置のパフォーマンスが損なわれる可能性がある。
2表面が帯電することなく電荷を速やかに除電するのに
十分な電流がスペーサ22に流れる値に設定される。し
たがって、スペーサ22に適する抵抗値は帯電量により
設定される。帯電量は電子源からの放出電流とスペーサ
22表面の二次電子放出率に依存するが、第一層23a
に含まれるCr2 O3 、Nb2 O5、Y2 O3 などは二
次電子放出率が小さい材料であるために大きな電流を流
す必要がない。シート抵抗が1012Ω以下であればほと
んどの使用条件に対応できると考えられるが、1011Ω
以下であれば申し分ない。一方抵抗値の下限はスペーサ
22における消費電力で制限され、画像表示装置全体の
消費電力が過度に増加せず、したがってスペーサ22の
抵抗は装置全体の発熱に大きく影響しない値に選ばれな
ければならない。スペーサ22の抵抗温度係数が正の場
合には温度上昇とともに抵抗値が増加するため、スペー
サ22での発熱が抑制される。逆に抵抗温度係数が負で
あると、スペーサ22の表面で消費される電力による温
度上昇で抵抗値が減少し、更に発熱し温度が上昇し続
け、過大な電流が流れる、いわゆる熱暴走を引き起こ
す。しかし、発熱量すなわち消費電力と放熱がバランス
した状況においては熱暴走は発生しない。したがって抵
抗温度係数(TCR)の絶対値が小さければ熱暴走しづ
らい。
1%の薄膜を用いた条件で、スペーサ22の1cm2 あ
たりの消費電力がおよそ0.1Wを超えるようになると
スペーサ22に流れる電流が増加し続け、熱暴走状態と
なることが実験で認められた。これはもちろんスペーサ
22の形状とスペーサ両端間に印加される電圧Va 及び
帯電防止膜の抵抗温度係数により左右されるが、以上の
条件から、消費電力が1cm2 あたり0.1Wを越えな
いRs の値は10×Va2Ω以上である。すなわち、スペ
ーサ22上に形成した第二層23bのシート抵抗Rs
は、10×Va[V] 2〜1011Ωの範囲に設定されること
が望ましい。
ましい。一方膜厚tが1μmを超えると膜応力が大きく
なって膜はがれの危険性が高まり、また、成膜時間が長
くなるため生産性が悪い。したがって、膜厚は10nm
〜1μm、更に好適には20nm〜500nmであるこ
とが望ましい。
述したスペーサ22に好ましい範囲に調節でき、かつ安
定ならば何でもよく、酸化物、窒化物などを用いること
ができる。中でも、遷移金属とセラミックの複合体。
(サーメット)、Cr−SiO、Cr−SiO2 、Cr
−Al2 O3 、In2 O3 −Al2 O3 等や遷移金属と
高抵抗窒化物(窒化アルミ、窒化硼素、窒化珪素など)
の複合体、Cr−Al−N、Ti−Al−N、Ta−A
l−N、Cr−B−N、Cr−Si−N等は抵抗値の調
節が容易かつ画像形成装置作製プロセス中で抵抗値が安
定で好ましい材料である。
3bの抵抗値で規定される。電子源からの放出電子の軌
道に乱れを発生させないためには、フェースプレート1
9〜リアープレート17間の電位分布が一様である、す
なわちスペーサ22の抵抗値がすべての場所でほぼ均一
であることが必要である。電位分布が乱れると、スペー
サ22近傍の蛍光体に到達すべき電子が曲げられ、隣接
した蛍光体にあたるために画像に乱れを生ずる。Cr、
Ti、Taの窒化膜は安定であり、抵抗値の一様性を確
保し、画像の乱れを防止するのに有効である。
子放出率の小さいものが好ましい。Cr2O3 、Nb2
O5 、Y2 O3 などは二次電子放出効率が小さく、第一
層23aに用いるのに適した材料である。筆者らの測定
によればこれらの材料の二次電子放出効率は、入射角0
°において最大でも1.8を越えない。
積抵抗で108 Ωcm以上の抵抗値を持つ絶縁体であ
り、電荷を逃がすことが難しいため、単独では用いるこ
とができない。しかし本発明の二層23bの構成の第一
層23aとして用いることで、その特性を最大限に生か
す事ができる。
タ法、電子ビーム蒸着法、イオンプレーティング法、イ
オンアシスト蒸着法、CVD法、ディッピング法、スピ
ナー法、スプレー法等の薄膜形成手段により絶縁性基材
24上に形成することができる。
パッタ法、イオンアシスト蒸着法、CVD法、イオンビ
ームスパッタ法、ディッピング法、スピナー法、スプレ
ー法などにより形成することができる。
パネルの構成と製造法について、具体的な例を示して説
明する。
態に用いた表示パネルの斜視図であり、内部構造を示す
ためにパネルの一部を切り欠いて示している。
ているが、該基板上には冷陰極素子14がN×M個形成
されている。ここで、N,Mは2以上の正の整数であ
り、目的とする表示画素数に応じて適宜設定される。た
とえば、高品位テレビジョンの表示を目的とした表示装
置においては、N=3000、M=1000以上の数を
設定することが望ましい。前記N×M個の冷陰極素子
は、M本の行方向配線15とN本の列方向配線16によ
り単純マトリクス配線されている。前記、基板13、行
方向配線15、列方向配線16によって構成される部分
をマルチ電子ビーム源と呼ぶ。
チ電子ビーム源は、冷陰極素子を単純マトリクス配線し
た電子源であれば、冷陰極素子の材料や形状あるいは製
法に制限はない。したがって、たとえば表面伝導型放出
素子やFE型、あるいはMIM型などの冷陰極素子を用
いることができる。また、電子源をリアプレートに直接
形成することも可能である。
子(後述)を基板上に配列して単純マトリクス配線した
マルチ電子ビーム源の構造について述べる。
たマルチ電子ビーム源の平面図である。基板13上に
は、後述の図9で示すものと同様な表面伝導型放出素子
が配列され、これらの素子は行方向配線電極15と列方
向配線電極16により単純マトリクス状に配線されてい
る。行方向配線電極15と列方向配線電極16の交差す
る部分には、電極間に絶縁層(不図示)が形成されてお
り、電気的な絶縁が保たれている。
B′に沿った平面図を図9(a)に、その断面図を図9
(b)に示す。
あらかじめ基板上に行方向配線電極15、列方向配線電
極16、電極間絶縁層(不図示)、および表面伝導型放
出素子の素子電極と導電性薄膜を形成した後、行方向配
線電極15および列方向配線電極16を介して各素子に
給電して通電フォーミング処理(後述)と通電活性化処
理(後述)を行うことにより製造した。
レート17にマルチ電子ビーム源の基板13を固定する
構成としたが、マルチ電子ビーム源の基板13が十分な
強度を有するものである場合には、気密容器のリアプレ
ート17としてマルチ電子ビーム源の基板13自体を用
いてもよい。
フェースプレート19の下面には、蛍光膜20が形成さ
れている。本実施形態はカラー表示装置であるため、蛍
光膜20の部分にはCRTの分野で用いられる赤、緑、
青、の3原色の蛍光体が塗り分けられている。各色の蛍
光体は、たとえば図10の(a)に示すようにストライ
プ状に塗り分けられ、蛍光体のストライプの間には黒色
の導電体20aが設けてある。黒色の導電体20aを設
ける目的は、電子ビームの照射位置に多少のずれがあっ
ても表示色にずれが生じないようにする事や、外光の反
射を防止して表示コントラストの低下を防ぐ事などであ
る。黒色体20aを導電性とする場合には、電子ビーム
による蛍光膜のチャージアップを防止する事が可能であ
る。黒色の導電体20aには、黒鉛を主成分として用い
たが、上記の目的に適するものであればこれ以外の材料
を用いても良い。
図10(a)に示したストライプ状の配列に限られるも
のではなく、たとえば図10(b)に示すようなデルタ
状配列や、それ以外の配列であってもよい。
る場合には、単色の蛍光体材料を蛍光膜20bに用いれ
ばよく、また黒色導電材料は必ずしも用いなくともよ
い。
は、CRTの分野では公知のメタルバック21を設けて
ある。メタルバック21を設けた目的は、蛍光膜20が
発する光の一部を鏡面反射して光利用率を向上させる事
や、負イオンの衝突から蛍光膜20を保護する事や、電
子ビーム加速電圧を印加するための電極として作用させ
る事や、蛍光膜20を励起した電子の導電路として作用
させる事などである。メタルバック21は、蛍光膜20
をフェースプレート基板19上に形成した後、蛍光膜表
面を平滑化処理し、その上にAlを真空蒸着する方法に
より形成した。なお、蛍光膜20に低電圧用の蛍光体材
料を用いた場合には、メタルバック21は用いない。こ
の場合、本実施形態では用いなかったが、加速電圧の印
加用や蛍光膜の導電性向上を目的として、フェースプレ
ート基板19と蛍光膜20との間に、たとえばITOを
材料とする透明電極を設けてもよい。
に、スペーサ22は絶縁性基材24の表面に絶縁性層の
第一層23aと高抵抗膜の第二層23bを成膜し、かつ
フェースプレート19の内側(メタルバック21等)及
び基板13の表面(行方向配線15又は列方向配線1
6)に面したスペーサの当接面及び接する側面部に低抵
抗膜25を成膜した部材からなるもので、上記目的を達
成するのに必要な数だけ、かつ必要な間隔をおいて配置
され、フェースプレート19の内側および基板13の表
面に接合材26により固定される。また、導電性膜23
は、絶縁性部材24の表面のうち、少なくとも気密容器
内の真空中に露出している面に成膜されており、スペー
サ22上の低抵抗膜25および接合材26を介して、フ
ェースプレート19の内側(メタルバック21等)およ
び基板13の表面(行方向配線15または列方向配線1
6)に電気的に接続される。ここで説明する態様におけ
るスペーサ22の形状は薄板状であり、行方向配線15
に平行に配置され、行方向配線15に電気的に接続され
ている。
半導電性膜23bあるいは絶縁性膜23aを高電位側の
フェースプレート19(メタルバック21等)および低
電位側の基板17(配線15、16等)と電気的に接続
するために設けられたものであり、以下では、中間電極
層(中間電極)という名称を用いる。中間電極層(中間
層)は、半導電性膜23bと絶縁性膜23aとを導電性
膜23として、以下に列挙する複数の機能を有する。
9及び基板13と電気的に接続する。
ーサ22表面での帯電を防止する目的で設けられたもの
であるが、導電性膜23をフェースプレート19(メタ
ルバック21等)及び基板13(配線15、16等)と
直接或いは接合材26を介して接続した場合、接続部界
面に大きな接触抵抗が発生し、スペーサ22の表面に発
生した電荷を速やかに除去できなくなる可能性がある。
これを避ける為に、フェースプレート19、基板13及
び当接材26と接触するスペーサ22の当接面或いは側
面部に低抵抗の中間電極を設けた。
る。
ェースプレート19と基板13の間に形成された電位分
布に従って電子軌道を成す。スペーサ22の近傍で電子
軌道に乱れが生じないようにする為には、導電性膜23
の電位分布を全域にわたって制御する必要がある。導電
性膜23をフェースプレート19(メタルバック21
等)及び基板13(配線15、16等)と直接或いは当
接材26を介して接続した場合、接続部界面の接触抵抗
の為に、接続状態のむらが発生し、導電性膜23の電位
分布が所望の値からずれてしまう可能性がある。これを
避ける為に、スペーサ22がフェースプレート19及び
基板13と当接するスペーサ端部(当接面或いは側面
部)の全長域に低抵抗の中間層を設け、この中間層部に
所望の電位を印加することによって、導電性膜23全体
の電位を制御可能とした。
ェースプレート19と基板13の間に形成された電位分
布に従って電子軌道を成す。スペーサ22の近傍の冷陰
極素子から放出された電子に関しては、スペーサ22を
設置することに伴う制約(配線、素子位置の変更等)が
生じる場合がある。このような場合、歪みやむらの無い
画像を形成する為には、放出された電子の軌道を制御し
てフェースプレート19上の所望の位置に電子を照射す
る必要がある。フェースプレート19及び基板13と当
接する面の側面部に低抵抗の中間層を設けることによ
り、スペーサ22近傍の電位分布に所望の特性を持た
せ、放出された電子の軌道を制御することが出来る。
23bに比べ十分に低い抵抗値を有する材料を選択すれ
ばよく、Ni,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,A
l,Cu,Pd等の金属、あるいは合金、及びPd,A
g,Au,RuO2 ,Pd−Ag等の金属や金属酸化物
とガラス等から構成される印刷導体、あるいはIn2O
3 −SnO2 等の透明導体及びポリシリコン等の半導体
材料等より適宜選択される。
5およびメタルバック21と電気的に接続するように、
導電性をもたせる必要がある。すなわち、導電性接着材
や金属粒子や導電性フィラーを添加したフリットガラス
が好適である。
示すDx1〜DxmおよびDy1〜DynおよびHv
は、当該表示パネルと不図示の電気回路とを電気的に接
続するために設けた気密構造の電気接続用端子である。
Dx1〜Dxmはマルチ電子ビーム源の行方向配線15
と、Dy1〜Dynはマルチ電子ビーム源の列方向配線
16と、Hv はフェースプレートのメタルバック21と
電気的に接続している。
は、気密容器を組み立てた後、不図示の排気管と排気ポ
ンプを接続し気密容器内を10-5Pa 程度の真空度まで
排気する。その後、排気管を封止するが、気密容器内の
真空度を維持するために、封止の直前あるいは封止後に
気密容器内の所定の位置にゲッター膜(不図示)を形成
する。ゲッター膜とは、たとえばBaを主成分とするゲ
ッター材料をヒーターもしくは高周波加熱により加熱し
蒸着して形成した膜であり、該ゲッター膜の吸着作用に
より気密容器内は1×10-3ないしは1×10-5Pa の
真空度に維持される。
装置は、容器外端子Dx1ないしDxm、Dy1ないし
Dynを通じて各冷陰極素子14に電圧を印加すると、
各冷陰極素子14から電子が放出される。それと同時に
メタルバック21に容器外端子Hv を通じて数kVの高
圧を印加して、上記放出された電子を加速し、フェース
プレート19の内面に衝突させる。これにより、蛍光膜
20をなす各色の蛍光体が励起されて発光し、画像が表
示される。
型放出素子14への印加電圧は12〜16[V]程度、
メタルバック21と冷陰極素子14との距離dは1mm
から8mm程度、メタルバック21と冷陰極素子14間
の電圧は3kVから15kV程度である。
本構成と製法、及び画像表示装置の概要を説明した。
法]次に、前記実施形態の表示パネルに用いたマルチ電
子ビーム源の製造方法について説明する。本発明の画像
表示装置に関わる画像表示装置に用いるマルチ電子ビー
ム源は、冷陰極素子を単純マトリクス配線した電子源で
あれば、冷陰極素子の材料や形状あるいは製法に制限は
ない。したがって、たとえば表面伝導型放出素子やFE
型、あるいはMIM型などの冷陰極素子を用いることが
できる。
表示装置が求められる状況のもとでは、これらの冷陰極
素子の中でも、表面伝導型放出素子が特に好ましい。す
なわち、FE型ではエミッタコーンとゲート電極の相対
位置や形状が電子放出特性を大きく左右するため、極め
て高精度の製造技術を必要とするが、これは大面積化や
製造コストの低減を達成するには不利な要因となる。ま
た、MIM型では、絶縁層と上電極の膜厚を薄くてしか
も均一にする必要があるが、これも、大面積化や製造コ
ストの低減を達成するには不利な要因となる。
造方法が単純なため、大面積化や製造コストの低減が容
易である。また、発明者らは、表面伝導型放出素子の中
でも、電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形
成したものがとりわけ電子放出特性に優れ、しかも製造
が容易に行えることを見いだしている。したがって、高
輝度で大画面の画像表示装置のマルチ電子ビーム源に用
いるには、最も好適であると言える。そこで、上記実施
形態の表示パネルにおいては、電子放出部もしくはその
周辺部を微粒子膜から形成した表面伝導型放出素子を用
いた。そこで、まず好適な表面伝導型放出素子について
基本的な構成と製法および特性を説明し、その後で多数
の素子を単純マトリクス配線したマルチ電子ビーム源の
構造について述べる。
製法)電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形
成する表面伝導型放出素子の代表的な構成には、平面型
と垂直型の2種類があげられる。
最初に、平面型の表面伝導型放出素子の素子構成と製法
について説明する。図9に示すのは平面型の表面伝導型
放出素子の構成を説明するための平面図(a)および断
面図(b)である。図中、13は基板、27と28は素
子電極、29は導電性薄膜、30は通電フォーミング処
理により形成した電子放出部、31は通電活性化処理に
より形成した薄膜である。
や青板ガラスをはじめとする各種ガラス基板や、アルミ
ナをはじめとする各種セラミクス基板、あるいは上述の
各種基板上にたとえばSiO2 を材料とする絶縁層を積
層した基板、などを用いることができる。
て設けられた素子電極27と素子電極28は、導電性を
有する材料によって形成されている。たとえば、Ni,
Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,Cu,Pd,Ag
等をはじめとする金属、あるいはこれらの金属の合金、
あるいはIn2 O3 −SnO2 をはじめとする金属酸化
物、ポリシリコンなどの半導体、などの中から適宜材料
を選択して用いればよい。電極を形成するには、たとえ
ば真空蒸着などの製膜技術とフォトリソグラフィー、エ
ッチングなどのパターニング技術を組み合わせて用いれ
ば容易に形成できるが、それ以外の方法(たとえば印刷
技術)を用いて形成してもさしつかえない。
出素子の応用目的に合わせて適宜設計される。一般的に
は、電極間隔Lは通常は数百オングストロームから数百
マイクロメーターの範囲から適当な数値を選んで設計さ
れるが、なかでも表示装置に応用するために好ましいの
は数マイクロメーターより数十マイクロメーターの範囲
である。また、素子電極の厚さdについては、通常は数
百オングストロームから数マイクロメーターの範囲から
適当な数値が選ばれる。
膜を用いる。ここで述べた微粒子膜とは、構成要素とし
て多数の微粒子を含んだ膜(島状の集合体も含む)のこ
とをさす。微粒子膜を微視的に調べれば、通常は、個々
の微粒子が離間して配置された構造か、あるいは微粒子
が互いに隣接した構造か、あるいは微粒子が互いに重な
り合った構造が観測される。
グストロームから数千オングストロームの範囲に含まれ
るものであるが、なかでも好ましいのは10オングスト
ロームから200オングストロームの範囲のものであ
る。また、微粒子膜の膜厚は、以下に述べるような諸条
件を考慮して適宜設定される。すなわち、素子電極27
あるいは28と電気的に良好に接続するのに必要な条
件、後述する通電フォーミングを良好に行うのに必要な
条件、微粒子膜自身の電気抵抗を後述する適宜の値にす
るために必要な条件、などである。具体的には、数オン
グストロームから数千オングストロームの範囲のなかで
設定するが、なかでも好ましいのは10オングストロー
ムから500オングストロームの間である。
る材料としては、たとえば、Pd,Pt,Ru,Ag,
Au,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,T
a,W,Pb,などをはじめとする金属や、PdO,S
nO2 ,In2 O3 ,PbO,Sb2 O3 などをはじめ
とする酸化物や、HfB2 ,ZrB2 ,LaB6 ,Ce
B6 ,YB4 ,GdB4 ,などをはじめとする硼化物
や、TiC,ZrC,HfC,TaC,SiC,WC,
などをはじめとする炭化物や、TiN,ZrN,Hf
N,などをはじめとする窒化物や、Si,Ge,などを
はじめとする半導体や、カーボン、などがあげられ、こ
れらの中から適宜選択される。
子膜で形成したが、そのシート抵抗値については、10
3 から107 [オーム/sq]の範囲に含まれるよう設
定した。
び28とは、電気的に良好に接続されるのが望ましいた
め、互いの一部が重なりあうような構造をとっている。
その重なり方は、図11の例においては、下から、基
板、素子電極、導電性薄膜の順序で積層したが、場合に
よっては下から基板、導電性薄膜、素子電極、の順序で
積層してもさしつかえない。
の一部に形成された亀裂状の部分であり、電気的には周
囲の導電性薄膜よりも高抵抗な性質を有している。亀裂
は、導電性薄膜29に対して、後述する通電フォーミン
グの処理を行うことにより形成する。亀裂内には、数オ
ングストロームから数百オングストロームの粒径の微粒
子を配置する場合がある。なお、実際の電子放出部の位
置や形状を精密かつ正確に図示するのは困難なため、図
11においては模式的に示した。
物よりなる薄膜で、電子放出部30およびその近傍を被
覆している。薄膜31は、通電フォーミング処理後に、
後述する通電活性化の処理を行うことにより形成する。
グラファイト、非晶質カーボン、のいずれかか、もしく
はその混合物であり、膜厚は500[オングストロー
ム]以下とするが、300[オングストローム]以下と
するのがさらに好ましい。
が、実施形態においては以下のような素子を用いた。
い、素子電極27と28にはNi薄膜を用いた。素子電
極の厚さdは1000[オングストローム]、電極間隔
Lは2[マイクロメーター]とした。
dOを用い、微粒子膜の厚さは約100[オングストロ
ーム]、幅Wは100[マイクロメーター]とした。
次に、好適な平面型の表面伝導型放出素子の製造方法に
ついて説明する。
素子の製造工程を説明するための断面図で、各部材の表
記は前記図9と同一である。
基板13上に素子電極27および28を形成する。
3を洗剤、純水、有機溶剤を用いて十分に洗浄後、素子
電極の材料を堆積させる。(堆積する方法としては、た
とえば、蒸着法やスパッタ法などの真空成膜技術を用い
ればよい。)その後、堆積した電極材料を、フォトリソ
グラフィー・エッチング技術を用いてパターニングし、
図11(a)に示した一対の素子電極(27と28)を
形成する。
電性薄膜29を形成する。
基板に有機金属溶液を塗布して乾燥し、加熱焼成処理し
て微粒子膜を成膜した後、フォトリソグラフィー・エッ
チングにより所定の形状にパターニングする。ここで、
有機金属溶液とは、導電性薄膜29に用いる微粒子の材
料を主要元素とする有機金属化合物の溶液である。具体
的には、本実施形態では主要元素としてPdを用いた。
また、実施形態では塗布方法として、ディッピング法を
用いたが、それ以外のたとえばスピンナー法やスプレー
法を用いてもよい。
の成膜方法としては、本実施形態で用いた有機金属溶液
の塗布による方法以外の、たとえば真空蒸着法やスパッ
タ法、あるいは化学的気相堆積法などを用いる場合もあ
る。
フォーミング用電源32から素子電極27と28の間に
適宜の電圧を印加し、通電フォーミング処理を行って、
電子放出部30を形成する。
られた導電性薄膜29に通電を行って、その一部を適宜
に破壊、変形、もしくは変質せしめ、電子放出を行うの
に好適な構造に変化させる処理のことである。微粒子膜
で作られた導電性薄膜のうち電子放出を行うのに好適な
構造に変化した部分(すなわち電子放出部30)におい
ては、薄膜に適当な亀裂が形成されている。なお、電子
放出部30が形成される前と比較すると、形成された後
は素子電極27と28の間で計測される電気抵抗は大幅
に増加する。
12に、フォーミング用電源32から印加する適宜の電
圧波形の一例を示す。微粒子膜で作られた導電性薄膜を
フォーミングする場合には、パルス状の電圧が好まし
く、本実施形態の場合には同図に示したようにパルス幅
T1の三角波パルスをパルス間隔T2で連続的に印加し
た。その際には、三角波パルスの波高値Vpfを、順次昇
圧した。また、電子放出部30の形成状況をモニターす
るためのモニターパルスPmを適宜の間隔で三角波パル
スの間に挿入し、その際に流れる電流を電流計33で計
測した。
orr程度の真空雰囲気下において、たとえばパルス幅
T1を1[ミリ秒]、パルス間隔T2を10[ミリ秒]
とし、波高値Vpfを1パルスごとに0.1[V]ずつ昇
圧した。そして、三角波を5パルス印加するたびに1回
の割りで、モニターパルスPmを挿入した。フォーミン
グ処理に悪影響を及ぼすことがないように、モニターパ
ルスの電圧Vpmは0.1[V]に設定した。そして、素
子電極27と28の間の電気抵抗が1×106Ωになっ
た段階、すなわちモニターパルス印加時に電流計33で
計測される電流が1×10-7A以下になった段階で、フ
ォーミング処理にかかわる通電で終了した。
導型放出素子に関する好ましい方法であり、たとえば微
粒子膜の材料や膜厚、あるいは素子電極間隔Lなど表面
伝導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じ
て通電の条件を適宜変更するのが望ましい。
に、活性化用電源34から素子電極27と28の間に適
宜の電圧を印加し、通電活性化処理を行って、電子放出
特性の改善を行う。
グ処理により形成された電子放出部30に適宜の条件で
通電を行って、その近傍に炭素もしくは炭素化合物を堆
積せしめる処理のことである。図11(d)において
は、炭素もしくは炭素化合物よりなる堆積物を部材31
として模式的に示した。なお、通電活性化処理を行うこ
とにより、行う前と比較して、同じ印加電圧における放
出電流を典型的には100倍以上に増加させることがで
きる。
囲内の真空雰囲気中で、電圧パルスを定期的に印加する
ことにより、真空雰囲気中に存在する有機化合物を起源
とする炭素もしくは炭素化合物を堆積させる。堆積物3
1は、単結晶グラファイト、多結晶グラファイト、非晶
質カーボン、のいずれかか、もしくはその混合物であ
り、膜厚は500[オングストローム]以下、より好ま
しくは300[オングストローム]以下である。
13の(a)に、活性化用電源34から印加する適宜の
電圧波形の一例を示す。本実施形態においては、一定電
圧の矩形波を定期的に印加して通電活性化処理を行った
が、具体的には、矩形波の電圧Vacは14[V],パル
ス幅T3は1[ミリ秒],パルス間隔T4は10[ミリ
秒]とした。なお、上述の通電条件は、本実施形態の表
面伝導型放出素子に関する好ましい条件であり、表面伝
導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じて
条件を適宜変更するのが望ましい。
放出素子から放出される放出電流Ieを捕捉するための
アノード電極で、直流高電圧電源36および電流計37
が接続されている。なお、基板13を、表示パネルの中
に組み込んでから活性化処理を行う場合には、表示パネ
ルの蛍光面をアノード電極35として用いる。活性化用
電源34から電圧を印加する間、電流計37で放出電流
Ie を計測して通電活性化処理の進行状況をモニター
し、活性化用電源34の動作を制御する。電流計37で
計測された放出電流Ie の一例を図13(b)に示す
が、活性化電源34からパルス電圧を印加しはじめる
と、時間の経過とともに放出電流Ie は増加するが、や
がて飽和してほとんど増加しなくなる。このように、放
出電流Ie がほぼ飽和した時点で活性化用電源34から
の電圧印加を停止し、通電活性化処理を終了する。
面伝導型放出素子に関する好ましい条件であり、表面伝
導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じて
条件を適宜変更するのが望ましい。
型の表面伝導型放出素子を製造した。
子放出部もしくはその周辺を微粒子膜から形成した表面
伝導型放出素子のもうひとつの代表的な構成、すなわち
垂直型の表面伝導型放出素子の構成について説明する。
めの模式的な断面図であり、図中の38は基板、39と
40は素子電極、43は段差形成部材、41は微粒子膜
を用いた導電性薄膜、42は通電フォーミング処理によ
り形成した電子放出部、44は通電活性化処理により形
成した薄膜、である。
は、片方の素子電極39が段差形成部材43上に設けら
れており、導電性薄膜41が段差形成部材43の側面を
被覆している点にある。したがって、前記図8の平面型
における素子電極間隔Lは、垂直型においては段差形成
部材43の段差高Ls として設定される。なお、基板3
8、素子電極39および40、微粒子膜を用いた導電性
薄膜41、については、前記平面型の説明中に列挙した
材料を同様に用いることが可能である。また、段差形成
部材43には、たとえばSiO2 のような電気的に絶縁
性の材料を用いる。
について説明する。図15の(a)〜(e)は、製造工
程を説明するための断面図で、各部材の表記は前記図1
4と同一である。
基板38上に素子電極40を形成する。
差形成部材を形成するための絶縁層を積層する。絶縁層
は、たとえばSiO2 をスパッタ法で積層すればよい
が、たとえば真空蒸着法や印刷法などの他の成膜方法を
用いてもよい。
縁層の上に素子電極39を形成する。
に、絶縁層の一部を、たとえばエッチング法を用いて除
去し、素子電極40を露出させる。
粒子膜を用いた導電性薄膜41を形成する。形成するに
は、前記平面型の場合と同じく、たとえば塗布法などの
成膜技術を用いればよい。
通電フォーミング処理を行い、電子放出部を形成する。
通電フォーミング処理は、図11(c)を用いて説明し
た平面型の通電フォーミング処理と同様の処理を行えば
よい。
通電活性化処理を行い、電子放出部近傍に炭素もしくは
炭素化合物を堆積させる。通電活性化処理は、図11
(d)を用いて説明した平面型の通電活性化処理と同様
の処理を行えばよい。
表面伝導型放出素子を製造した。
特性)以上、平面型と垂直型の表面伝導型放出素子につ
いて素子構成と製法を説明したが、次に表示装置に用い
た素子の特性について述べる。
出電流Ie )対(素子印加電圧Vf)特性、および(素
子電流If )対(素子印加電圧Vf )特性の典型的な例
を示す。なお、放出電流Ie は素子電流If に比べて著
しく小さく、同一尺度で図示するのが困難であるうえ、
これらの特性は素子の大きさや形状等の設計パラメータ
を変更することにより変化するものであるため、2本の
グラフは各々任意単位で図示した。
関して以下に述べる3つの特性を有している。
呼ぶ)以上の大きさの電圧を素子に印加すると急激に放
出電流Ie が増加するが、一方、閾値電圧Vth未満の電
圧では放出電流Ie はほとんど検出されない。すなわ
ち、放出電流Ie に関して、明確な閾値電圧Vthを持っ
た非線形素子である。
圧Vf に依存して変化するため、電圧Vf で放出電流I
e の大きさを制御できる。
素子から放出される電流Ie の応答速度が速いため、電
圧Vf を印加する時間の長さによって素子から放出され
る電子の電荷量を制御できる。
型放出素子を表示装置に好適に用いることができた。た
とえば多数の素子を表示画面の画素に対応して設けた表
示装置において、第一の特性を利用すれば、表示画面を
順次走査して表示を行うことが可能である。すなわち、
駆動中の素子には所望の発光輝度に応じて閾値電圧Vth
以上の電圧を適宜印加し、非選択状態の素子には閾値電
圧Vth未満の電圧を印加する。駆動する素子を順次切り
替えてゆくことにより、表示画面を順次走査して表示を
行うことが可能である。
利用することにより、発光輝度を制御することができる
ため、階調表示を行うことが可能である。
子ビーム源、表示パネルによって、平板型画像形成装置
を製造し、不図示の表示ドライブ回路を設けて、例えば
X方向配線に画像信号を、Y方向配線に走査信号を印加
し、メタルバックに直流高電圧3kV以上を印加して駆
動することにより、フェースプレート側から観察する
と、高画質、高品質の画像を表出することができる。
用いて説明する。
ミングの複数の表面伝導型電子源14を基板13に形成
した。基板13として表面を清浄化した青板ガラスを用
い、これに、図9に示した表面伝導型電子放出素子を1
60個×720個マトリクス状に形成した。
り、X方向配線15、Y方向配線16はスクリーン印刷
法により形成したAg配線である。導電性薄膜26はP
dアミン錯体溶液を焼成したPdO微粒子膜である。
図10(a)に示すように、各色蛍光体がY方向に伸び
るストライプ形状を採用し、黒色体20aとしては各色
蛍光体間だけでなく、X方向にも設けることでY方向の
画素間を分離しかつスペーサ22を設置するための部分
を加えた形状を用いた。先に黒色体(導電体)20aを
形成し、その間隙部に各色蛍光体を塗布して蛍光膜20
を作成した。ブラックストライプ(黒色体20a)の材
料として通常良く用いられている黒鉛を主成分とする材
料を用いた。フェースプレート19に蛍光体を塗布する
方法はスラリー法を用いた。
に設けられるメタルバック21は、蛍光膜20の作成
後、蛍光膜20の内面側表面の平滑化処理(通常フィル
ミングと呼ばれる)を行い、その後、Alを真空蒸着す
ることで作成した。フェースプレート19には、更に蛍
光膜20の導電性を高めるため、蛍光膜20より外面側
(ガラス基板と蛍光膜の間)に透明電極が設けられる場
合もあるが、本実施例ではメタルバックのみで十分な導
電性が得られたので省略した。
ソーダライムガラスからなる絶縁性基材24(高さ3.
8mm、板厚200μm、長さ20mm)上に、Cr2
O3膜の第一層23aを真空成膜法により形成し成膜し
た。本実施例で用いたCr2O3 はスパッタリング装置
を用いてアルゴンと酸素の混合雰囲気中でCr2 O3の
ターゲットをスパッタすることにより成膜した。
0.3Pa 導入し、酸化クロムのターゲットには8.3
W/cm2 を印加した。45分間成膜を行なうことによ
り200nmの酸化クロム膜を得た。
後、第二層23bのCr−Al2 O3サーメット膜を成
膜した。本実施例で用いたCr−Al2 O3 サーメット
膜はスパッタリング装置を用いてアルゴン雰囲気中でC
rとAl2 O3 のターゲットを同時にスパッタすること
により成膜した。
れぞれのターゲットにかける電力を変化することにより
組成の調節を行ない、抵抗値の調節を行なった。膜厚は
2μmとした。
凸をつけるために、網目状のマスクをスペーサにかぶ
せ、アルゴン雰囲気下スパッタすることによりCr−A
l2 O 3 サーメット膜を物理エッチングした。スパッタ
の条件はAr分圧が1.0Pa、投入電力が2.0W/
cm2 であり、30分間スパッタすることにより約20
0nmのCr−Al2 O3 サーメット膜をエッチングす
ることができる。本実施例では300分の物理スパッタ
を行ない、図Aに示すような表面構造のスペーサを得る
ことができた。
時間の熱処理をすることによりスペーサ22の作成を終
了した。この試料の成膜条件を次に示す。
m、 抵抗値=1.6×105 Ωcm 第二層の膜の形状 網目構造(図17の平面図と断面図
を示す) また、スペーサ22は、X方向配線およびメタルバック
との電気的接続を確実にするためにその接続部にAlに
よる電極25を設けた。この電極25はX方向配線から
フェースプレートに向かって150μm、メタルバック
からリアプレートに向かって100μmの範囲でスペー
サ22の4面を完全に被覆した。
ェースプレート19を支持枠18を介して配置し、リア
プレート13、フェースプレート19、支持枠18およ
びスペーサ22の接合部を固定した。スペーサはX方向
配線15上に等間隔に固定した。スペーサ22はフェー
スプレート19側では黒色体20a(線幅300μm)
上に、Auを被覆シリカ球を含有した導電性フリットガ
ラス26を用いることにより、帯電防止膜23とフェー
スプレート19との導通を確保した。なお、メタルバッ
ク21とスペーサ22とが当接する領域においてはメタ
ルバック21の一部を除去した。リアプレート17と支
持枠18の接合部はフリットガラス(不図示)を塗布
し、大気中で420℃で10分以上焼成することで封着
した。
通じ真空ポンプにて排気し、十分低い圧力に達した後、
容器外端子Dx1〜DxmとDy1〜Dynを通じ電子
放出素子14の素子電極27、28間に電圧を印加し、
導電性薄膜29を通電処理(フォーミング処理)するこ
とにより電子放出部30を形成した。フォーミング処理
は、図12に示した波形の電圧を印加することにより行
った。
Pa の圧力となるように真空容器に導入し、容器外端子
Dx1〜Dxmと、Dy1〜Dynに電圧パルスを定期
的に印加することにより、炭素あるいは炭素化合物を堆
積する通電活性化処理を行った。通電活性化は図13
(a)に示すような波形を印加することにより行った。
時間真空排気した後、10-4Pa 程度の圧力で、排気管
をガスバーナーで熱することで溶着し封止を行った。最
後に、封止後の圧力を維持するために、ゲッター処理を
行った。
て、各電子放出素子14には、容器外端子Dx1〜Dx
m、Dy1〜Dynを通じ走査信号及び変調信号を不図
示の信号発生手段よりそれぞれ印加することにより電子
を放出させ、メタルバック21には、高圧端子Hv を通
じて高圧を印加することにより放出電子ビームを加速
し、蛍光膜20に電子を衝突させ、蛍光体20bを励起
・発光させることで画像を表示した。なお高圧端子Hv
への印加電圧Va は1〜5kV、素子電極27、28間
への印加電圧Vf は14Vとした。この時、スペーサの
試料Aに関しては上記駆動条件においてのスペーサ近傍
のビームずれはないか、あっても非常に少なく、テレビ
画像として問題のない範囲であった。
サーメット膜の抵抗温度係数は−0.3%/℃から−
0.33%/℃であり、上記駆動条件において熱暴走す
ることはなかった。
3aを酸化ニオブNb2 O5 とした。スパッタによる成
膜を行い、成膜条件については以下の通りである。ま
ず、スパッタリングターゲットとしてはNb2 O5 の焼
結体を用いた。成膜室にArを0.4Pa 、O2 を0.
1Pa の分圧で導入し、ターゲットには3.8W/cm
2 の電力を投入した。50分間成膜を行なうことにより
100nmの膜厚のNb2 O5 膜を得た。この膜の比抵
抗を測定した所、通常の抵抗測定装置では測定不可能な
領域であり、比抵抗は108 Ωcm以上であることが示
された。
膜を形成した。スパッタガスはアルゴンで全圧は1Pa
である。1.0W/cm2 の投入電力でPtターゲット
をスパッタすることによりPtの島状膜を得た。この膜
をSEM観察したのが、図18に示す平面図と断面図で
ある。このようにして作成したスペーサの抵抗値は1.
1×105 Ωcmであった。
い、実施例1と同様の条件で駆動した。本実施例におい
てはこの駆動条件においてスペーサ近傍のビームずれは
ないか、あっても非常に少なく、テレビ画像として問題
のない範囲であった。
た後の装置を分解して本実施例に用いたスペーサの抵抗
を測定した所、比抵抗が7.6×105 Ωcmになって
いた。
3aの材料をY2 O3 とした。イオンビームスパッタに
よる成膜を行い、成膜条件については以下の通りであ
る。まず、スパッタリングターゲットとしてはY2 O3
の焼結体を用いた。成膜室にAr0.4Pa、O20.1
Pa 導入した。ターゲットに8.3W/cm2 を印加し
た。40分間成膜を行なうことにより200nmの酸化
イットリウム膜を得た。
用いた。これについては酸化インジウムの前駆体物質を
ディッピングによりコートし、焼成することで作成を行
なった。条件及び出来上がりの試料については以下の通
りである。
04 Ωcm 第二層成膜条件…原料:SYM−IN02 高純度化学
研究所(株)製をキシレンで15倍に希釈 引上げ速度:20mm/min 焼成条件:450℃、2時間 この試料をSEM観察したところ、図19に示す平面図
と断面図のような形態をしていることが確認された。
い、実施例1と同様の条件で駆動した。本実施例におい
てはこの駆動条件においてスペーサ近傍のビームずれは
ないか、あっても非常に少なく、テレビ画像として問題
のない範囲であった。
小さい材料による膜の上に、導電性を有する膜を、ネッ
トワーク構造、島状またはそれらの混在する構造とする
ことで、第一層、第二層のどちらに電子が入射しても、
帯電を抑える効果がある。また、第二層が導電性を有す
ることで、除電効果も得られた。また、これを使用した
画像形成装置はスペーサ近傍でのビーム電位の乱れは抑
止され、ビームが蛍光体に衝突する位置と、本来発光す
るべき蛍光体との位置ずれのない鮮明な画像表示が可能
である。
ネルの一部を切り欠いて示した斜視図である。
面図である。
構造と島状の混合状態の構造であるスペーサ表面の拡大
図である。
構造であるスペーサ表面の拡大図である。
ペーサ表面の拡大図である。
構造であるスペーサ表面の拡大図である。本発明の実施
例である画像表示装置のスペーサ近傍の断面模式図であ
る。
平面図である。
平面図(a),断面図(b)である。
を例示した平面図である。
す断面図である。
ある。
放出電流Ie の変化(b)である。
の断面図である。
す断面図である。
な特性を示すグラフである。
の拡大図と断面図である。
の拡大図と断面図である。
の拡大図と断面図である。
造図である。
る。
ある。
Claims (14)
- 【請求項1】 電子を放出する電子源とプレートとをス
ペーサを介して対向させた構造を有する画像形成装置に
おいて、 該スペーサは基材表面に第一層として絶縁性膜で被覆さ
れ、その上に第二層として半導電性膜で被覆した構成を
有し、前記第二層の半導電性膜の一部において、前記第
一層が露出していることを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の画像形成装置におい
て、前記第一層の露出構造は前記第二層の半導電性膜の
構造がネットワーク構造を有していることを特徴とする
画像形成装置。 - 【請求項3】 請求項1に記載の画像形成装置におい
て、前記第一層の露出構造は前記第二層の半導電性膜の
構造が島状に形成された構造を有していることを特徴と
する画像形成装置。 - 【請求項4】 請求項1に記載の画像形成装置におい
て、前記第一層の露出構造は前記第二層の半導電性膜の
構造がネットワーク構造及び島状に形成された構造の両
方を有していることを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項5】 請求項1に記載の画像形成装置におい
て、前記第一層の露出部の面積と前記第二層の被覆部の
面積比が3:1以上1:100以下であることを特徴と
する画像形成装置。 - 【請求項6】 請求項2に記載の画像形成装置におい
て、前記第一層の一つの露出部の面積の平均値が500
0平方μm以下であることを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項7】 請求項3又は4に記載の画像形成装置に
おいて、前記第一層の一つの露出部の幅の平均値が70
μm以下であることを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項8】 前記スペーサを被覆する前記第一層の絶
縁体の抵抗値が体積抵抗で104 Ωm以上であることを
特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 【請求項9】 前記スペーサを被覆する前記第一層の絶
縁性膜の材料が酸化物であることを特徴とする請求項1
に記載の画像形成装置。 - 【請求項10】 前記スペーサを被覆する前記第一層の
絶縁体の材料がY2O3、Nb2 O5 、Cr2 O3 、Bi
2 O3 、CeO2 のうち少なくとも一つの材料を含むこ
とを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 【請求項11】 前記第二層半導電性膜はその膜厚が1
nm〜1μm、前記複数の電子放出素子に対する電子の
加速電圧をVa としたときのシート抵抗が10×Va2〜
1011Ω/□であり、正または絶対値が1%/℃以下の
負の抵抗温度係数であることを特徴とする請求項1に記
載の画像形成装置。 - 【請求項12】 前記スペーサの両端部間で電位差を生
ずるように前記第二層の半導電性膜の両端部に電圧が印
加されてなる請求項1に記載の画像形成装置。 - 【請求項13】 前記複数の電子放出素子を形成した基
板に電子放出素子の駆動用配線が設けられ、前記スペー
サの一方の端部が該駆動用配線に電気的に接続されてい
る請求項1に記載の画像形成装置。 - 【請求項14】 前記透明基板に放出された電子を加速
する加速電極が設けられ、前記スペーサの一方の端部が
前記加速電極に電気的に接続されている請求項1に記載
の画像形成装置。
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JP2004500688A (ja) * | 2000-01-28 | 2004-01-08 | キャンデセント・インテレクチュアル・プロパティ・サービシーズ・インコーポレイテッド | 特化されたスペーサ壁コーティング |
CN112701024A (zh) * | 2020-12-25 | 2021-04-23 | 南京三乐集团有限公司 | 一种小型化快速启动阴极热子组件用新型绝缘材料及其制备方法 |
CN111240518B (zh) * | 2020-01-13 | 2023-09-29 | 合肥维信诺科技有限公司 | 显示面板及显示装置 |
-
1998
- 1998-10-07 JP JP28576498A patent/JP3740296B2/ja not_active Expired - Fee Related
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