JP2000113758A - 入力用キーパッドの製造方法 - Google Patents

入力用キーパッドの製造方法

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JP2000113758A
JP2000113758A JP10284944A JP28494498A JP2000113758A JP 2000113758 A JP2000113758 A JP 2000113758A JP 10284944 A JP10284944 A JP 10284944A JP 28494498 A JP28494498 A JP 28494498A JP 2000113758 A JP2000113758 A JP 2000113758A
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thermoplastic resin
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keypad
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Yoshimi Tsuruya
佳美 鶴谷
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】携帯情報機器に組み込んだ際のケースおよび配
線基板との密着性を高めて砂埃および雨滴の侵入を防止
し、打鍵を繰り返してもドーム部を傷付けることがな
く、キーパッドの表面を爪等の硬いもので押しても折り
傷状のへこみを生じさせず、所望のエンボスやマット状
の表面状態を形成することのできる入力用キーパッドの
製造方法を提供する。 【解決手段】厚さ0.02〜1mmの硬質の透明熱可塑性樹脂
フィルム2と厚さ0.01〜0.1mmでショア硬さ60〜90HS
透明ウレタン系樹脂フィルム3とを積層し、得られた積
層フィルム1の熱可塑性樹脂フィルム2面に文字・符号
等の表示部5を形成した後、この表示部5を天面とする
中空突部7をエンボス成形により形成し、この中空突部
7の内側を含む積層フィルム1の熱可塑性樹脂フィルム
2面に、弾性材料を用いて、可動部9がベース部11を介
して連設された形状のカバー基体8を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子機器にお
ける入力部材、特に携帯電話の押しボタンスイッチ等、
薄さと確実な入力確認が要求される入力部材として有用
なキーパッドの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、入力用キーパッドは、フィルム状
基材の表面に文字・符号等を印刷した後、真空成形、圧
空成形、プレス成形等の成形方法によって中空凸部を形
成し、この内側の凹所にアクリル樹脂やポリカーボネー
ト樹脂を射出成形等により充填する方法で製作していた
が、この構造の入力用キーパッドでは、携帯電話やポケ
ットベル等の携帯情報機器に装着して実際に使用する
と、わずかな隙間から砂埃や雨滴が機器内部に侵入し、
しばしば導通不良や短絡等を起こしていた。またアクリ
ル樹脂やポリカーボネート樹脂を内側に充填した入力用
キーパッドは、従来広く用いられているポリエチレンテ
レフタレート製(以下PETと略す)ドームに打鍵を繰
り返すと、ドーム部に割れや傷を起こし易いという問題
があった。
【0003】これらの問題を改善するために、本出願人
は先に、複数のキートップを有するゴム弾性体からなる
入力用キーパッドの製造に際し、硬質の熱可塑性樹脂シ
ートの上面に遮光性着色層を設け、各キートップ形成部
における遮光性着色層を除去して抜き符号を形成し、各
抜き符号の上に透光性着色層を設けて表示部となし、こ
の表示部を天面とする中空突部をエンボス成形により形
成し、この内側凹所にシリコーンゴムやウレタン系の熱
可塑性エラストマー等からなる基体を挿着することによ
り、この入力用キーパッドを携帯情報機器に組み込んだ
際のケースおよび配線基板との密着性を高めて、砂埃お
よび雨滴の侵入を防ぐ技術を確立し、特願平9-293216号
として提案した。
【0004】しかし、携帯電話等の入力用キーパッドで
は、その操作性から、入力時、ボタンを爪等の硬いもの
で押すことがあり、最表面の硬質の熱可塑性樹脂フィル
ムに折れ傷状のへこみが発生するという問題もあった。
そこで、この欠点を解決する方法として、キーパッドの
表面にウレタン系樹脂をスプレー塗装し、その被膜を形
成することで、折れ傷状のへこみの発生を防止する方法
が提案された。しかし、この方法では、溶剤に樹脂を溶
解させた状態で熱可塑性フィルムに塗装することから、
溶剤により熱可塑性樹脂フィルムが溶融または膨潤し、
いわゆる溶剤アタックによるクラックが発生する等、外
観上好ましくない問題が生じるおそれがあった。
【0005】また、熱可塑性樹脂フィルムの成形の際、
あるいは熱可塑性エラストマー等のゴム弾性体等を充填
して携帯情報機器に組み込む際に、あらかじめエンボス
状やマット状に加工されたキーパッド表面にウレタン系
樹脂を塗装すると、この表面状態が変わったり、均一な
厚さの塗膜を形成できない等の問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、携帯情報機器に組み込んだ際のケースおよび配
線基板との密着性を高めて砂埃および雨滴の侵入を防止
し、打鍵を繰り返してもPETドームを傷付けることが
なく、キーパッドの表面を爪等の硬いもので押しても折
り傷状のへこみを生じさせず、さらには、所望のエンボ
スやマット状の表面状態を形成することのできる入力用
キーパッドの製造方法を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の入力用キーパッ
ドの製造方法は、厚さが0.02〜1mmの硬質の透明熱可塑
性樹脂フィルムと厚さが0.01〜 0.1mmでショア硬さが60
〜90HSの透明ウレタン系樹脂フィルムとを積層し、得ら
れた積層フィルムの熱可塑性樹脂フィルム面の適所に文
字・符号等の表示部を形成した後、この表示部を天面と
する中空突部をエンボス成形により形成し、この中空突
部の内側を含む積層フィルムの熱可塑性樹脂フィルム面
に、弾性材料を用いて、可動部がベース部を介して連設
された弾性カバー基体を設けることを要旨としている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の方法によ
って得られる入力用キーパッドの一例を組み込んだ押釦
スイッチ装置の縦断面図、図2は図1に示した押釦スイ
ッチ装置のパネル全体を示す平面図である。図中、1は
基材として用いられる積層フィルムで、それぞれ後述す
る材料からなる厚さが0.02〜1mmでの硬質の透明熱可塑
性樹脂フィルム2とその表面側の厚さが0.01〜 0.1mmで
ショア硬さが60〜90HSの透明なウレタン系樹脂フィルム
3とから構成されている。なお、この積層にはウエット
・ラミネーション、ホットメルト・ラミネーション、ド
ライ・ラミネーションおよび押出しラミネーション等の
ラミネート方法を用いることができる。
【0009】4は積層フィルム1の熱可塑性樹脂フィル
ム2側に、入力用キーパッドを内面から照光する、いわ
ゆる照光式にするために必要に応じて設けられる遮光性
着色層、5は遮光性着色層4にレーザーを文字、符号等
の形状に照射して設けられた抜き符号状の表示部、6は
表示部5を保護、被覆するための透光性着色層である。
なお、図示されてないが、入力用キーパッドを照光式に
する必要のないときは、遮光性着色層4および抜き符号
状の表示部5に替えて、積層フィルム1の熱可塑性樹脂
フィルム2側の面に直接スクリーン印刷等により文字、
符号等を印刷することで表示部を設けることもできる。
【0010】7は積層フィルム1を、必要に応じて設け
られる遮光性着色層5とともに、表示部5を天面とし
て、真空成形、圧空成形、プレス成形あるいは絞り成形
等のエンボス成形により形成した中空突部、8は中空突
部7の内側を含む積層フィルム1の熱可塑性樹脂フィル
ム2側(本図では遮光性着色層5側)の面に設けられた
透光性の後述する弾性材料からなるカバー基体で、中空
突部7内に挿着される可動部9と、この底部から下方へ
突出する押圧部10と、各可動部9に連設されてこれを支
えるベース部11とからなり、圧縮成形、射出成形等によ
り別個に成形されたものを組み付けるか、中空突部7内
にインサートするインサート成形等により積層フィルム
1と一体化することができ、これにより本発明の入力用
キーパッドを形成する。
【0011】図2はこの入力用キーパッドを押釦スイッ
チ装置に組み込んだ例を示すもので、12は押釦スイッチ
装置のケーシングである。ケーシング12のパネル面には
複数の穴13があって、上記入力用キーパッドの中空突部
7と可動部9とから構成されるキートップ部14が、これ
らの穴13から上下動自在に突出し、これを押圧操作する
ことによって数字入力やスクロール操作が行えるように
なっている。
【0012】15はエポキシ樹脂等からなる回路基板で、
この表面には固定接点16とLED等の発光体17とが設け
られている。18はクリック板で、皿ばね的な弾性変形特
性を有する、例えばPETからなる複数のドーム部19
が、カバー基体8の押圧部10に対向して上方に膨出形成
され、その底面に可動接点20が設けられている。上記キ
ートップ部14を押圧すると、カバー基体8の押圧部10が
下降してドーム部19の頂面に当接し、さらにドーム部19
を押圧変形させ、ドーム部19の可動接点20が固定接点16
と接触することで回路を導通させる。しかる後、キート
ップ部14の押圧を解除することで、回路を遮断できるよ
うになっている。
【0013】上記積層フィルムに用いられる透明で硬質
の熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えば、非晶性もし
くは結晶性の、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レンナフタレート、ポリカーボネート、ポリプロピレ
ン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステ
ル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、またはこれらの共
重合体もしくは混合物を用いて、押出成形、カレンダー
成形等によりフィルム状にしたものである。この厚さが
1mm以上では、真空成形、圧空成形、プレス成形等によ
り中空凸部を形成する際に、フィルムの伸びが小さくな
り、所望の形状に成形できないことがあり、また0.02mm
未満の場合は、成形の際に部分的に穴が開いたり、成形
で伸ばされた部分が非常に薄くなったりすることから、
成形品の形状を保持することが困難になるので、厚さは
0.02〜1mmの範囲のものが採用される。
【0014】他方、透明ウレタン系樹脂は、後述するポ
リオールとポリイソシアネートとの反応生成物であるウ
レタン樹脂に、必要に応じて、架橋剤、乳化剤、安定
剤、セル調整剤としての界面活性剤、発泡剤、充填剤、
着色剤、酸化安定剤などを添加したものからなってい
る。
【0015】上記ポリオールとしては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、グリセリンなどの低分子
ポリオール類、エチレンジアミン、ジエチレントリアミ
ン、トリレンジアミンなどのアミン類またはポリフェノ
ール類に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド
などのアルキレンオキサイドを付加して得られるポリエ
ーテルポリオール;前記低分子ポリオール類とアジピン
酸、フタル酸などのジカルボン酸との脱水縮合反応によ
り得られるポリエステルポリオール;γ−ブチルラクト
ン、ε−カプロラクトンなどのラクトン類の開環重合に
よるポリラクトンポリオール;テトラヒドロフランの開
環重合によるポリテトラメチレングリコール;ヒマシ油
またはそのアルキレンオキサイド付加物;ブタジエン、
イソプレンなどのジエン化合物の重合物であって末端に
ヒドロキシル基を有するポリジエンポリオールまたはそ
の水添物などが挙げられ、これらは1種または2種以上
の組合せとして使用される。
【0016】ポリイソシアネートとしては、例えば、
2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレン
ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、p−フェニレンジイソシアネート、ポリメチレン
ポリフェニレンポリイソシアネートなどの芳香族ポリイ
ソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネートなどの
脂肪族ポリイソシアネート;3−イソシアナートメチル
−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネー
トなどの脂環式ポリイソシアネート;キシリレンジイソ
シアネートなどのアリール脂肪族ポリイソシアネート;
およびこれらのカルボジイミド変性またはイソシアヌレ
ート変性ポリイソシアネートなどが挙げられ、これらは
1種または2種以上の組合せとして使用される。
【0017】ウレタン系樹脂フィルムの形成には、上記
熱可塑性樹脂フィルムと同様、押出成形またはカレンダ
ー成形が適用される。得られるフィルムの厚さが0.01mm
未満では爪等により押し傷が発生し、0.1mm 以上である
と透明性が損なわれて成形性が低下するため、厚さは0.
01〜 0.1mmの範囲のものが用いられる。ショア硬さが60
Hs未満であると爪等による押し傷が発生し、ショア硬さ
が90Hs以上であるとキーの独立性が失われるため、ショ
ア硬さは60〜90Hsの範囲のものが採用される。
【0018】カバー基体に用いられる弾性材料として
は、例えば、ウレタンゴム、アクリルゴム、ブチルゴ
ム、シリコーンゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロ
ピレン−ジエン三元共重合体等の合成ゴムや天然ゴム、
熱硬化性エラストマー、ポリエステル系もしくはウレタ
ン系の熱可塑性エラストマー等が挙げられ、特に入力用
キーパッドを照光式とするときには、透光性の弾性材料
を用いて、圧縮成形や射出成形等で単独に成形される。
この際の成形条件は用いる積層フィルムおよび弾性材料
の種類、硬化後の物性値等に応じて適宜選択すればよ
い。
【0019】
【作用】本発明によって得られる入力用キーパッドは、
基材の表面がウレタン系樹脂フィルムからなるため、軟
質の指触感が得られ、耐スクラッチ性、耐摩耗性が高
く、爪等の硬いもので押しても、折れ傷状のへこみの発
生を防ぐことができる。また裏面側には熱可塑性エラス
トマー等のゴム弾性体からなるカバー基体が設けられて
いるので、携帯情報機器に組み込んだ際に、PETドー
ムを繰り返し打鍵しても傷付けることながなく、さらに
は機器との密着性が向上し、砂埃および雨滴の侵入を防
止することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の具体的態様を、実施例および
比較例により説明する。
【0021】(実施例1)厚さが 0.1mmの透明なポリカ
ーボネート/PBTアロイフィルム:バイホールCR
(バイエル社製、商品名)と厚さが0.05mmでショア硬さ
が80Hsのウレタン系樹脂シート:デスモパン(バイエル
社製、商品名)とをTダイ押出法でフィルム化した後、
ホットメルト・ラミネーションで積層し、得られた積層
フィルムの熱可塑性樹脂フィルム面にスクリーン印刷で
文字・記号等の表示部を形成した。この積層フィルムを
120℃に加熱した金型内に装入し、30秒間の加圧プレス
して、表示部を天面とした中空突部を形成した。この中
空突部を含む裏面側に圧縮成形で得られたシリコーンゴ
ムからなる透光性のカバー基体を組み付け、入力用キー
パッドを作製した。得られた入力用キーパッドについ
て、押し込みによる折れおよび傷の発生、成形性、キー
の独立性、密封性、PETドームへの影響および表示部
の視認性の6項目を下記の基準で評価した。
【0022】(押し込みによる折れおよび傷の発生)爪
を立てて強く押し、押し込みによる折れおよび傷が視認
されなければ○、視認されれば×。
【0023】(成形性)フィルムが充分に伸び、穴あき
等が発生しなければ○、穴あきが発生すれば×。
【0024】(キーの独立性)1つのキーを押し込んだ
とき、隣りのキーがほとんど動かないときは○、大きく
動いたときは×。
【0025】(密封性)携帯情報機器のケースに組み込
み、キーパッド上部より 200ml/分の水を1時間シャワ
ー状に噴霧し、直ちに分解し配線基板が濡れなければ
○、濡れていれば×。
【0026】(PETドームへの影響)前記入力部材用
キーパッドにPETドームを装着し、打鍵測度 180回/
分、押し圧11kg/cm2、押し上げ距離 1.2mmで、60万回打
鍵後、表面にひびわれおよび白化等の変化が生じていな
ければ○、生じていれば×。
【0027】(表示部の視認性)溶剤アタックによるク
ラック等の表面不良がなく、キャラクターが鮮明に視認
できれば○、そうでなければ×。
【0028】以上の結果を表1に示す。この入力用キー
パッドは、押し込みによる折れおよび傷が視認されず、
成形性に優れ、キーの独立性が確保でき、密封性があ
り、PETドームへの悪影響もなく、キャラクターの視
認性も良好であった。
【0029】
【表1】
【0030】(実施例2)ウレタン系樹脂シートとし
て、厚さが 0.1mmでショア硬さが88Hsのものを用いたほ
かは、実施例1と同様にしてキーパッドを作製し評価し
た。その結果は表1に示すように、実施例1と同様すべ
ての項目において良好であった。
【0031】(実施例3)ウレタン系樹脂シートとし
て、厚さが0.01mmでショア硬さが65Hsであるアディプレ
ンL(デュポン社製、商品名)を用いたほかは、実施例
1と同様にしてキーパッドを作製し評価した。その結果
は表1に示すように、実施例1と同様すべての項目にお
いて良好であった。
【0032】(比較例1)ウレタン系樹脂フィルムとし
て、厚さが0.05mmでショア硬さが50Hsであるアディプレ
ンL(前出)を用いたほかは、実施例1と同様にしてキ
ーパッドを作製し評価した。その結果は表1に示す通り
であり、押し込みによる折れおよび傷の発生が観察され
た。
【0033】(比較例2)ウレタン系樹脂フィルムとし
て、厚さが0.05mmでショア硬さが98Hsのものを用いたほ
かは、実施例1と同様にしてキーパッドを作製し評価し
た。その結果は表1に示す通りであり、キーの独立性が
確保できなかった。
【0034】(比較例3)ウレタン系樹脂フィルムとし
て、厚さが 0.005mmでショア硬さが80Hsのものを用いた
ほかは、実施例1と同様にしてキーパッドを作製し評価
した。その結果は表1に示す通りであり、押し込みによ
る折れおよび傷の発生が観察された。
【0035】(比較例4)ウレタン系樹脂フィルムとし
て、厚さが0.12mmでショア硬さが80Hsのものを用いたほ
かは、実施例1と同様にしてキーパッドを作製し評価し
た。その結果は表1に示す通りであり、成形性に劣り、
型形状を十分正確に成形できなかったほか、透明性が悪
く裏面に印刷された表示部が視認しにくかった。
【0036】(比較例5)厚さが 0.1mmの透明なポリカ
ーボネートフィルム:マクロロン(バイエル社製、商品
名)を用いて実施例1と同様にして表示部および中空突
部を形成した後、この中空突部を含む裏面側に、ポリカ
ーボネート樹脂を用いて射出成形により実施例1と同じ
形状のカバー基体を成形し、一体化してキーパッドを作
製した。この従来の方法で得られたキーパッドの評価の
結果は表1に示す通りであり、密封性に劣り、また、60
万回打鍵後のPETドームには頂部に微小なクラックの
発生が観察された。
【0037】(比較例6)実施例1と同じポリカーボネ
ート/PBTアロイフィルムを用いて実施例1と同様に
して表示部および中空突部を形成した後、この中空突部
を含む裏面側に、圧縮成形で得られたシリコーンゴムか
らなる透光性のカバー基体を組み付けた。次に、このキ
ートップ部にスプレー塗装機でウレタン系樹脂:ダイプ
ラコート(大日精化社製、商品名)を塗装して、厚さ約
0.05mmのウレタン樹脂層を形成し、入力用キーパッドを
作製した。得られた入力用キーパッドについて実施例1
と同様に評価したところ、表1に示す通りの結果とな
り、溶剤アタックによるクラックが発生した。
【0038】
【発明の効果】本発明の方法によって得られた入力用キ
ーパッドは、 表面にウレタン系樹脂フィルムがあるので耐スクラッ
チ性、耐摩耗性が向上し、表面を爪等の硬いもので押し
ても、折れ傷状のへこみの発生を防止できる; ウレタン系樹脂をソフトコートする方法とは異なり、
溶剤アタックによるクラックの発生のがなくなり、所望
のエンボスやマット状の表面状態を形成することができ
るほか、表面に均一な厚さのウレタン系樹脂層を設ける
ことができる; 表面にウレタン系樹脂フィルムがあるので耐薬品性が
向上する; 熱可塑性樹脂フィルムを使用しているので熱加工が容
易である; 従来から知られている方法で表示部が形成できる; キーパッドとケースおよび配線基板との密着性を高め
ることにより砂埃および雨滴の侵入を防止し、打鍵を繰
り返してもPETドームを傷付けるおそれがない;等の
優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の入力用キーパッドの一例を組み込んだ
押釦スイッチ装置の縦断面図である。
【図2】図1に示した押釦スイッチ装置のパネル全体を
示す平面図である。
【符号の説明】
1…積層フィルム、、 2…熱可塑性樹脂
フィルム、3…ウレタン系樹脂フィルム、 4…遮
光性着色層、5…表示部、 6…
透光性着色層、7…中空突部、 8
…カバー基体、9…可動部、 10
…押圧部、11…ベース部、 12…ケ
ーシング、13…穴、 14…キ
ートップ部、15…回路基板、 16…
固定接点、17…発光体、 18…ク
リック板、19…ドーム部、 20…可
動接点。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK01A AK42 AK45 AK51B AL09D BA04 BA07 BA10A BA10D DC11C EH17 EJ39 GB41 GB90 HB00A HB00C JB01 JB16A JK06 JK07D JK12A JK12B JK16 JL01 JL10C JN01A JN01B JN02C YY00B 5G006 AA01 CB05 CD06 FB01 FB04 FB19 FB39 LG02 5G023 AA12 CA19 CA30 CA50

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】厚さが0.02〜1mmの硬質の透明熱可塑性樹
    脂フィルムと厚さが0.01〜 0.1mmでショア硬さが60〜90
    HSの透明ウレタン系樹脂フィルムとを積層し、得られた
    積層フィルムの熱可塑性樹脂フィルム面の適所に文字・
    符号等の表示部を形成した後、この表示部を天面とする
    中空突部をエンボス成形により形成し、この中空突部の
    内側を含む積層フィルムの熱可塑性樹脂フィルム面に、
    弾性材料を用いて、可動部がベース部を介して連設され
    たカバー基体を設けることを特徴とする入力用キーパッ
    ドの製造方法。
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