JP2000113130A - Icタグ及びタグ検知システム - Google Patents

Icタグ及びタグ検知システム

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JP2000113130A
JP2000113130A JP10282152A JP28215298A JP2000113130A JP 2000113130 A JP2000113130 A JP 2000113130A JP 10282152 A JP10282152 A JP 10282152A JP 28215298 A JP28215298 A JP 28215298A JP 2000113130 A JP2000113130 A JP 2000113130A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低消費電力で簡素なICタグ及びタグ検知シス
テムを実現する。 【解決手段】通信回路21と制御部23とこれらに電池
25aから電力を供給する電源部25と計時手段24と
を備えて所定の設定時刻ごとに送信を行うICタグ20
であって互いに設定時刻の異なるものを複数個備えると
ともに、これらとの通信に基づいてそれぞれの有無を検
知する検知機10も備えていて、検知機10が、通信回
路12を有し、その受信の有無をICタグそれぞれの設
定時刻ごとに逐次判別して検知を行う。検知機10から
の問い合わせが無いので、ICタグ20は無駄な反応や
電池消耗を回避できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多数の検知対象
物が所定範囲内に存在しているか否かをタグの信号有無
に基づいて自動検知するためのICタグ及びタグ検知シ
ステムに関し、詳しくは、検知機との通信機能を具有し
たICタグ、及び多数のICタグとの通信に基づいてI
Cタグ付き物品の有無を検知機が検出するタグ検知シス
テムに関する。なお、この明細書におけるICタグに
は、通信機能付きのICカードが典型例として挙げられ
るが、カード以外の形状であっても、タグとして物品に
付随させうるように形成されていれば、該当する。
【0002】
【従来の技術】ICカードやその変形物は、検出対象の
物品に付されてICタグとしても用いられるが、従来の
ICカードは、消費電力低減等のため、カードリーダ等
の検知機からの問い合わせを受けるまで待って、それか
ら応答を送信していた。このようなICカードには、接
触式ICカードの接点部に代えてアンテナ及び通信回路
を導入した程度のシンプルな構成のものもあるが、複数
カードによる混信を防止するために、特開平8−316
892号公報に記載のものの如く、特殊なアンテナや選
択手段を設けたものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の通信機能付きICカード等をタグに用いたタ
グ検知システムでは、検知機と通信可能なICタグが一
個あるいは数個程度の少数に限られる状況であれば良い
が、同時に総て又は多数のICタグが検知機と通信可能
になるような状況では、例え混信が回避されてタグ検知
が可能になったとしても、ICタグは、それぞれが、検
知機からの問い合わせに対して毎回、応答する或いは応
答しないまでもその是非を判定するといった反応を繰り
返す。そして、その度に待機電力を超える電力が消費さ
れる。
【0004】特に、ICタグの送信能力を高めるために
電池を内蔵した場合、消費電力が大きいと、電池の消耗
が激しくて、電池交換等の作業を頻繁に行わなければな
らないので、不都合である。また、同時通信可能なIC
タグの個数が多くなるほど、混信を防止するための付加
手段が複雑になるうえ、そのような混信防止回路等を検
知機に設けるだけでは足りず、ICタグにも相応に複雑
な回路等をそれぞれに設けることも必要とされる。この
ため、コストも高くなるので、好ましくない。
【0005】そこで、多くのICタグの存否を自動検知
するシステムであって、ICタグ等の電源に電池を用い
ても電力の消費量が少なくて電池交換無しでも長時間稼
動しうるシステムを案出するとともに、その構成を簡素
にすることが課題となる。この発明は、このような課題
を解決するためになされたものであり、低消費電力で簡
素なICタグ及びタグ検知システムを実現することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために発明された第1乃至第6の解決手段について、
その構成および作用効果を以下に説明する。
【0007】[第1の解決手段]第1の解決手段のIC
タグ及びタグ検知システムは、出願当初の請求項1及び
請求項6に記載されたものである。すなわち、ICタグ
は、送信可能な通信回路と、これを制御する制御部と、
これらに電池からの電力を供給する電源部と、(前記制
御部の一部として設けられ又は別個に設けられ)時刻を
計る計時手段とを備え、前記制御部が、前記計時手段に
よる時刻に基づき所定の設定時刻ごとに前記通信回路に
送信を行わせるものである。また、タグ検知システム
は、上記のICタグであって互いに設定時刻の異なるも
のを複数個備えるとともに、これらとの通信に基づいて
それぞれの有無を検知する検知機も備えていて、前記検
知機が、受信可能な通信回路を有し、その受信の有無を
前記ICタグそれぞれの設定時刻ごとに逐次判別して検
知を行うものである。
【0008】このような第1の解決手段のICタグ及び
タグ検知システムにあっては、異なる設定時刻ごとに逐
次、何れかのICタグが送信を行い、それを検知機が受
信する。そして、設定時刻と受信時刻との突き合わせを
行う等のことで、時刻に基づき、個々のICタグの識別
およびその存否の判別がなされる。これにより、同じ時
刻に複数のICタグが送信を行うことが回避されること
から、混信防止のための複雑な通信プロトコルや回路等
が不要となるので、検知機およびICタグが何れも簡素
になる。
【0009】また、各ICタグが自ら送信を一度行えば
その存在が検知機によって確認されるので、検知機が存
否確認のため頻繁に問い合わせを行うということが無く
なり、ICタグもそのような問い合わせに応答する必要
が無い。これにより、ICタグは、他のICタグへの問
い合わせや混信による無駄な反応を行なわないで済み、
消費電力が削減されることとなる。
【0010】そこで、設定時刻ごとの逐次処理に基づく
簡素なものであっても検知機にて多くのICタグの存否
を確実に自動検知するとともに、その際、そのICタグ
の電源に電池を用いても、電力の消費量が少なくて、電
池交換無しで長時間稼動することとなる。したがって、
この発明によれば、低消費電力で簡素なICタグ及びタ
グ検知システムを実現することができる。
【0011】[第2の解決手段]第2の解決手段のIC
タグ及びタグ検知システムは、出願当初の請求項2及び
請求項7に記載されたものである。すなわち、ICタグ
は、上記の第1の解決手段のICタグであって、前記電
源部から前記通信回路への電力供給ラインに介挿して設
けられ前記通信回路による送信の有無に応じて電力供給
の断続を行う切換回路を備えたものである。また、タグ
検知システムは、上記の第1の解決手段のタグ検知シス
テムであって、前記検知機が、前記ICタグそれぞれの
設定時刻に対応して前記通信回路への電力供給を断続す
るものである。
【0012】このような第2の解決手段のICタグ及び
タグ検知システムにあっては、通信を行うものの通信回
路だけがそのときだけ電力を供給される。これにより、
上述した設定時刻に基づく通信と相俟って通信機能を損
うこと無く、電力消費量の多い通信回路の動作が、通信
時の僅かな時間を除いて、停止することとなる。したが
って、この発明によれば、更に低消費電力で簡素なIC
タグ及びタグ検知システムを実現することができる。
【0013】[第3の解決手段]第3の解決手段のIC
タグ及びタグ検知システムは、出願当初の請求項3及び
請求項8に記載されたものである。すなわち、ICタグ
は、上記の第1,第2の解決手段のICタグであって、
前記設定時刻に対応して送信周波数を可変する手段を備
えたものである。また、タグ検知システムは、上記の第
1,第2の解決手段のタグ検知システムであって、前記
ICタグが上記の第3解決手段のICタグであり、前記
検知機が、(その通信回路の受信周波数を可変すること
や受信周波数の検出も行うこと等により)受信周波数を
特定するとともに、その受信周波数と前記ICタグそれ
ぞれの設定時刻とに基づいて前記ICタグを識別するも
のである。
【0014】このような第3の解決手段のICタグ及び
タグ検知システムにあっては、時刻の相違に加えて、周
波数の相違も、各ICタグの識別に用いられる。これに
より、何れかのICタグの時計が正確な時刻からずれて
来て送信タイミングに狂いが生じたような場合でも、周
波数が合致しないので、他のICタグに誤って識別され
るということが無い。そこで、識別の誤りが減ることと
なる。したがって、この発明によれば、低消費電力で簡
素なICタグ及びタグ検知システムであっても検知を確
実に行うことができる。
【0015】[第4の解決手段]第4の解決手段のIC
タグ及びタグ検知システムは、出願当初の請求項4及び
請求項9に記載されたものである。すなわち、ICタグ
は、上記の第2,第3の解決手段のICタグであって、
前記通信回路が、受信も可能なものであり、前記制御部
が、前記通信回路による受信に基づいて前記計時手段の
時刻を調整するものであり、前記切換回路が、その調整
に対して定められた既定時刻にも前記の電力供給の断続
を行うものである。また、タグ検知システムは、上記の
第1〜第3の解決手段のタグ検知システムであって、前
記ICタグが第4解決手段のICタグであり、前記検知
機が、前記ICタグに対して定められた既定時刻に対応
して時刻合わせの可能な送信を行うものである。
【0016】このような第4の解決手段のICタグ及び
タグ検知システムにあっては、既定時刻ごとに、検知機
による所定の送信とICタグによる受信が行われて、各
ICタグにおける計時手段の時刻が検知機の時刻に合致
するよう調整される。これにより、定期的に時計が合わ
せられて総ての時刻が統一されるので、多数のICタグ
等に分散して設けられた計時手段における時計等の精度
条件が緩和される。そして、時を刻む基準となる発振信
号の周波数についての精度要求も緩和されることとな
る。したがって、この発明によれば、入手の容易な発振
器を採用して、低消費電力で簡素なICタグ及びタグ検
知システムを安価に実現することができる。
【0017】[第5の解決手段]第5の解決手段のIC
タグ及びタグ検知システムは、出願当初の請求項5及び
請求項10に記載されたものである。すなわち、ICタ
グは、上記の第1の解決手段のICタグであって、受動
部品からなり特定周波数の信号を受信して感応する弁別
回路と、この弁別回路の出力に応じて(内蔵ブザー等を
駆動して直接に又は前記通信回路を利用して外部の機器
に通報することで間接的に)警報を発する手段とを備え
たものである。また、タグ検知システムは、上記の第1
〜第4の解決手段のタグ検知システムであって、前記I
Cタグが第5解決手段のICタグであり、その弁別回路
の感応する特定周波数の信号を発信する発信機が設けら
れたものである。
【0018】このような第5の解決手段のICタグ及び
タグ検知システムにあっては、設定時刻ごとの逐次処理
に基づいて検知機による多くのICタグの自動検知が行
われることに加えて、ICタグが検知機とは別の発信機
に感応する。すなわち、ICタグが発信機に近づいて、
発信機から発信されている特定周波数の信号がICタグ
に届くと、そのICタグの弁別回路がその信号に感応す
るとともに、警報が発せられる。これは、弁別回路が受
動部品で出来ているので、時刻に拘わらず、通信回路の
動作状態にも拘わらず、行われる。
【0019】これにより、発信機を出入り口や窓等の盗
難経路に設置することで容易に、ICタグを付した物品
を不正に持ち出したり動物を連れ出したりする盗難や、
ICタグを付した者の勝手気ままな出入りなどを、防止
することができる。したがって、この発明によれば、設
定時刻に基づく低消費電力で簡素なものであっても盗難
等に強いICタグ及びタグ検知システムが実現される。
【0020】[第6の解決手段]第6の解決手段のタグ
検知システムは(、出願当初の請求項11に記載の如
く)、上記の第1〜第5の解決手段のタグ検知システム
であって、前記検知機がアンテナを複数有して前記IC
タグの位置を検知するものである。
【0021】このような第6の解決手段のタグ検知シス
テムにあっては、複数のアンテナが異なる所に配置され
る。そして、設定時刻ごとにICタグから検知機への送
信が行われる度に、各アンテナでの受信状態に基づい
て、その送信を行ったICタグの位置が検出される。そ
の際、混信のおそれが無いので、各アンテナから該当I
Cタグまでの距離を受信強度に基づいて算出する程度の
簡単な演算でも高い確度で、位置が判明する。
【0022】これにより、ICタグの有無に加えてその
位置も検知され、これに伴って、ICタグを付した物や
者などの位置も自動的に把握されるので、陳列等にて分
散した多数の物品等を対象とした位置の管理も可能かつ
容易となる。したがって、この発明によれば、低消費電
力で簡素なICタグ及びタグ検知システムであって位置
管理も可能なものを実現することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】このような解決手段で達成された
本発明のICタグ及びタグ検知システムについて、これ
を実施するための形態を説明する。
【0024】[第1の実施の形態]本発明の第1の実施
形態は(、出願当初の請求項12に記載の如く)、上述
した解決手段のICタグであって、外包部材に貫通穴が
形成されたものである。この場合、貫通穴に糸等を通す
ことにより、容易にICタグを物品に付することができ
るので、商品タグ等に好適となる。
【0025】[第2の実施の形態]本発明の第2の実施
形態は(、出願当初の請求項13に記載の如く)、上述
した解決手段のICタグであって、外包部材が環状に形
成されたものである。この場合、環状外包部材の中央の
穴に足や首を遊挿させることにより、容易にICタグを
動物に付することができるので、家畜タグ等に好適とな
る。
【0026】[第3の実施の形態]本発明の第3の実施
形態は(、出願当初の請求項14に記載の如く)、上述
した解決手段のICタグであって、針状部材を挿通しう
る一対の貫通穴が外包部材に形成されたものである。こ
の場合、ピアスのように耳につけたり、鼻環のように鼻
につけたりすることにより、容易にICタグを動物に付
することができるので、家畜タグ等に好適となる。
【0027】[第4の実施の形態]本発明の第4の実施
形態は(、出願当初の請求項15に記載の如く)、上述
した解決手段のICタグであって、外包部材の全表面に
又は一部に(被掛着部材から引き剥がし可能な)面状の
掛着部材が設けられたものである。この場合、ICタグ
を着けたいところに押しつけたり逆に引っぱることによ
り、簡単にICタグを着脱することができるので、子供
でも容易に取り扱えることとなる。
【0028】[第5の実施の形態]本発明の第5の実施
形態は(、出願当初の請求項16に記載の如く)、上述
した解決手段のICタグであって、外包部材の全部また
は一部が縫い付け可能な部材であることを特徴とする。
この場合、ICタグを衣服等に縫い付けておくことによ
り、付け忘れが無くなり、新規なシステムの導入にとま
どいがちな者の多い老人ホーム等でも、便利に且つ確実
に使用することができるので、衣服タグ等に好適とな
る。
【0029】[第6の実施の形態]本発明の第6の実施
形態は(、出願当初の請求項17に記載の如く)、上述
した解決手段のタグ検知システムであって、前記検知機
が直流電源で動作するものである。この場合、直流電源
なら利用し易い車両に検知機を搭載するとともに、その
車両の乗員や乗客にICタグを付することにより、容易
に乗員乗客の確認を行うことができるので、バスや鉄道
などの乗り物を利用した団体旅行等での管理に好適とな
る。
【0030】[第7の実施の形態]本発明の第7の実施
形態は(、出願当初の請求項18に記載の如く)、上述
した解決手段のタグ検知システムであって、前記検知機
が電池の電力で動作するものである。この場合、検知機
も旅行鞄や手荷物等に格納しておくことにより、複数個
に分かれた他の荷物等に付したICタグを容易に確認す
ることができるので、忘れ物の発生が確実に防止され
る。
【0031】[第8の実施の形態]本発明の第8の実施
形態は(、出願当初の請求項19に記載の如く)、上述
した解決手段のタグ検知システムであって、前記ICタ
グにバーコード等の識別情報の印刷欄または貼付欄が設
けられたものである。この場合、商品等に付随させる識
別情報をICタグに持たせることにより、識別情報を記
しただけの商品タグを別個に付するとことが不要となる
ので、商品タグ等に好適となる。
【0032】このような解決手段および実施形態で達成
された本発明のICタグ及びタグ検知システムについ
て、その具体的な形態を以下の実施例および変形例によ
り例示する。図1〜図3に示した第1実施例は、上述し
た第1,第4解決手段および第1実施形態すなわち請求
項1,2,4,6,9,12を具現化したものであり、
図4〜図6に示した第2実施例は、上述した第1〜第5
解決手段すなわち請求項1〜10,18を具現化したも
のであり、図7に示した第3実施例は、上述した第6解
決手段および第7実施形態すなわち請求項11,18を
具現化したものであり、図8に示した各種変形例は、上
述した第1〜第6実施形態すなわち請求項12〜20を
具現化したものである。
【0033】
【第1実施例】本発明のICタグ及びタグ検知システム
の第1実施例について、その具体的な構成を、図面を引
用して説明する。図1は、(a)が検知機のブロック図
であり、(b)がICタグのブロック図である。また、
図2(a)は、ICタグの正面図および側面図であり、
その外観を示す。なお、図示に際し、信号の流れやデー
タの参照は実線矢印で示し、電力の供給は短破線矢印で
示し、制御の方向は長破線矢印で示した。
【0034】このタグ検知システムは、検知機10とI
Cタグ20とを組み合わせたものであり(図1参照)、
通常、検知機10は一台か少数個が用いられるのに対
し、ICタグ20は多数個が用いられる(図2参照)。
検知機10(図1(a)参照)は、多数のICタグ20
との通信に基づいてそれぞれの有無を検知するために、
通信を担うアンテナ11および送受信部12と、表示部
14および時計15の付設された制御部13と、これら
に動作電力を供給する電源16とを具えている。
【0035】送受信部12は(図1(a)参照)、アン
テナ11に接続されてその駆動等を行うためにパワー増
幅回路や同調回路等を含む駆動回路12aと、搬送波を
発生する発振回路等を有し制御部13の制御に従って搬
送波の変調等を行う変調回路12bと、アンテナ11及
び駆動回路12aを介して取り込んだ受信信号に復調処
理を施すためにPLLやフィルタ等を有し復調して得ら
れた受信情報を制御部13に送出する復調回路12cと
を具えている。これらの回路およびアンテナ11は、そ
の周波数特性が所定の周波数f0例えば13.56MH
zに適合させられるが、この周波数は電波法の規制に基
づいて選択した一例に過ぎず、他の周波数でも良い。こ
れにより、検知機10は、受信に加えて送信も可能な通
信回路を有したものとなっている。
【0036】制御部13は(図1(a)参照)、論理演
算部や記憶部がワンチップに内蔵されたマイクロプロセ
ッサ又はいわゆるパソコンであり、そのプログラムメモ
リには、タグ検知ルーチン13aと時刻設定ルーチン1
3bと時報送出ルーチン13cと表示ルーチン13eと
がインストールされ、データ用メモリには、タグテーブ
ル13dが割り付けられている。タグテーブル13d
は、約3000個のレコード又はブロックからなる配列
であり、それぞれのレコードには、何れか一つのICタ
グ20が対応づけられとともに、該当ICタグ20に対
して設定される又は設定された時刻すなわち設定時刻
と、その設定が行われたか否かのフラグと、該当ICタ
グ20からの送信を受信したか否かのフラグとが、含ま
れている。それぞれの設定時刻は、タグテーブル13d
とは別に保持されている既定時刻を始点としてその時か
らの経過時間で表され、レコードごとに異なる値を採
る。例えば、レコードの並び順に1秒づつ遅い値にされ
る。なお、後述の時計合わせのために、最初のレコード
における設定時刻は1秒より遅い10秒などに設定され
ている。
【0037】タグ検知ルーチン13aは、このタグテー
ブル13dの各レコードのうち時刻設定済みにフラグの
セットされたレコードを順に参照しながら、その設定時
刻に該当ICタグ20が後述するようにして送信を行え
ばこれを送受信部12の受信にて検出して該当レコード
に受信有りのフラグセットを行い、その設定時刻に該当
ICタグ20からの送信を受信できなかったときには該
当レコードに受信無しのフラグセットを行う。これによ
り、検知機10は、各ICタグ20からの信号の受信の
有無をICタグ20それぞれの設定時刻ごとに逐次判別
して検知を行うものとなっている。
【0038】時刻設定ルーチン13bは、図示しない操
作部を介する指示等によって起動され、タグテーブル1
3dを検索してその各レコードのうち時刻が未設定にフ
ラグセットされたレコードを選出し、そのレコードにお
ける設定時刻を含めた電文を作成するとともにその電文
を変調回路12bへ送出する。その際、その電文は時刻
を設定する対象である特定のICタグ20一個だけに届
けば良いので、変調回路12bや駆動回路12aに対し
てそのパワーを適度に絞るよう指示する。それから、該
当レコードにおけるフラグを設定済みに変更する。これ
により、検知機10は、各ICタグ20に対して動的に
設定時刻を設定するものとなっている。
【0039】時報送出ルーチン13cは、データ用メモ
リの図示しない領域に予め書き込まれた既定時刻になる
度に自動起動される。既定時刻は、例えば、朝8時と正
午と午後4時と午後8時といった具合に、あるいは午前
零時から一時間おきといった具合に、応用処理に応じて
定められるが、その時間間隔は、上述した設定時刻の総
てを一巡する時間を超えるように定められる。そして、
時報送出ルーチン13cは、そのときの既定時刻の数秒
前に起動されて、既定時刻の数秒後まで動作し、その
間、何度か継続的に、その時の時刻を含ませた電文を作
成するとともにその電文を変調回路12bへ送出する。
その際、その電文が検知対象の全ICタグ20に届くよ
う、変調回路12bや駆動回路12aに対してそのパワ
ーを十分に高める指示も出す。これにより、検知機10
は、ICタグ20に対して定められた共通の既定時刻に
対応して時刻合わせの可能な送信を行うものとなってい
る。
【0040】表示ルーチン13eは、自動で周期的に、
或いは操作に応じて指定時に、タグテーブル13dをア
クセスして、その各レコードにおける受信有無のフラグ
の値を読み出し、それを各レコードに対応するICタグ
20の存否として表示部14に表示させる。表示部14
は、表示画面を持ったCRTや液晶パネルからなり、文
字や、配置表で、表示が行われるようになっている。
【0041】時計15は、正確に時を刻む基準信号を生
成するために水晶発振器を含んだ発振回路と、その発振
信号を分周等して時刻信号・時刻データを生成する回路
とを具えたものであり、その時刻信号・時刻データが、
現在時刻を表すものとして、時報送出ルーチン13cの
起動等のために制御部13によって参照されるようにな
っている。電源16は、商用の交流電力を整流および降
圧して、5Vや12V等の所望の動作電力を生成し、こ
れを送受信部12と制御部13と時計15に供給する。
また、必要に応じて表示部14にも供給するようになっ
ている。
【0042】ICタグ20は(図1(b)参照)、IC
タグ20との通信に基づいてそれぞれの存在を検知機1
0に通知するために、通信を担うアンテナ21および送
受信部22と、時計24の付設された制御部23と、こ
れらに動作電力を供給する電源25とを具えている。ま
た、送受信部22及び電源25間には、切換回路26も
設けられている。
【0043】送受信部22は(図1(b)参照)、アン
テナ21に接続されてその駆動等を行うためにパワー増
幅回路や同調回路等を含む駆動回路22aと、搬送波を
発生する発振回路等を有し制御部23の制御に従って搬
送波の変調等を行う変調回路22bと、アンテナ21及
び駆動回路22aを介して取り込んだ受信信号に復調処
理を施すためにPLLやフィルタ等を有し復調して得ら
れた受信情報を制御部23に送出する復調回路22cと
を具えている。これらの回路およびアンテナ21も、そ
の周波数特性が検知機10との整合のため上述の周波数
f0に適合させられる。これにより、ICタグ20は、
送信に加えて受信も可能な通信回路を具えたものとなっ
ている。
【0044】時計24は、正確に時を刻む基準信号を生
成するために水晶発振器を含んだ発振回路と、その発振
信号を分周等して時刻信号・時刻データを生成する回路
とを具えたものであり、その時刻信号・時刻データが、
現在時刻を表すものとして、随時、制御部23によって
参照される。これにより、ICタグ20の時計24は、
時刻を計る計時手段となっている。
【0045】制御部23は(図1(b)参照)、論理演
算部や記憶部がワンチップに内蔵されたマイクロプロセ
ッサであり、そのプログラムメモリには、時計調整ルー
チン23aと時刻設定ルーチン23bと定時発信ルーチ
ン23cとがインストールされ、データ用メモリには、
設定時刻23dが割り付けられている。また、データ用
メモリの図示しない領域には、上述した制御部13と同
じ既定時刻が予め書き込まれている。
【0046】時計調整ルーチン23aは、時計24の現
在時刻が既定時刻になると起動されるが、検知機10の
時報送出ルーチン13cからアンテナ21及び送受信部
22等を介して時報の電文を受けると即ち検知機10の
時計15の現在時刻を受け取ると、自己の時計24にア
クセスしてその現在時刻を適宜進めたり遅らせたりして
時計15の時刻に一致させる。これにより、ICタグ2
0の制御部23は、通信回路22による受信に基づいて
計時手段24の時刻を調整するものとなっている。
【0047】時刻設定ルーチン23bは、リセットスイ
ッチ28a(図2(a)参照)の操作に応じて起動され
るが、検知機10の時刻設定ルーチン13bからアンテ
ナ21及び送受信部22等を介して時刻設定の電文を受
けると即ち自己宛にのみ選出された時刻を受け取ると、
これを設定時刻23dに書き込んで保持させる。これに
より、ICタグ20は、検知機10を介して、動的に設
定時刻を設定しうるものとなっている。
【0048】定時発信ルーチン23cは(図1(b)参
照)、時計24を監視していて、その現在時刻が既定時
刻の何れかから設定時刻23dだけ経過した時刻になる
と、その度に、所定幅のパルス例えば数ms〜数百ms
程度の適宜な幅のパルスを一つ生成し、これを復調回路
22cに送出する。これを受けた送受信部22では、変
調回路22bによってそのパルスに対応した単純な搬送
波の変調が行われ、それが駆動回路22aによってアン
テナ21を介して送信される。これにより、ICタグ2
0の制御部23は、計時手段24による時刻に基づき所
定の設定時刻ごとに通信回路22に送信を行わせるもの
となっている。
【0049】電源25は、クォーツ式の腕時計などに用
いられるボタン形の電池あるいは更に薄型のリチウム電
池などからなる電池25aと、その出力電圧を5Vや
3.3V等の所望の電圧に昇圧するDC−DCコンバー
タ部とを具えている。そのDC−DCコンバータ部の出
力ライン即ち電力供給ラインは、適宜分岐等して、上述
の各回路等に達している。これにより、ICタグ20の
電源25は、通信回路22,制御部23,計時手段24
に電池25aからの電力を供給するものとなっている。
【0050】切換回路26は、外部からの制御信号に応
じて両端子間を電気的に導通させたり遮断したり切り換
えるスイッチ等を有するものであり、上記の電源25か
ら延びた電力供給ラインのうち送受信部22にのみ至る
部分に対し、そのラインに断線部を形成してそこのそれ
ぞれのライン端にスイッチの両端子が接続される。これ
により、ICタグ20の切換回路26は、電源部25か
ら通信回路22への電力供給ラインに介挿して設けられ
たものとなっている。
【0051】また、この切換回路26は制御部23から
制御信号を受けるが、その制御信号は、定時発信ルーチ
ン23cによって、その送信タイミングを含む所定の時
間には、導通状態が指示される。さらに、時計調整ルー
チン23aによって、時報送出ルーチン13cの送信タ
イミングを含む所定時間にも、導通状態が指示される。
また、時刻設定ルーチン23bの動作中も、同様であ
る。それ以外の時には、遮断状態を指示する制御信号が
送られる。なお、時計調整ルーチン23aによる導通状
態の指示では、時計調整が済むと直ちに、あるいは時計
調整に必要な受信が一度でも有れば直ちに、遮断状態が
指示される。これにより、切換回路26は、通信回路2
2による送信の有無に応じて電力供給の断続を行うとと
もに、時刻調整に対して定められた既定時刻にも電力供
給の断続を行うものとなっている。
【0052】また、ICタグ20は(図2(a)参
照)、商品タグとして使用しやすいよう、荷札状に形成
される。すなわち、概ね長方形で薄いカード状の外包部
材27にICユニット28及びアンテナ21が埋め込ま
れるとともに、外包部材27の側部・端部に小孔29が
打ち抜かれる。ICユニット28は、送受信部22と制
御部23と時計24の回路部と電源25の回路部と切換
回路26とがワンチップに集積されたICと、個別素子
である時計24の水晶発振器と、やはり個別素子である
電池25aとを搭載したモジュールである。また、リセ
ットスイッチ28aは、通常の取り扱いでは手等が触れ
ないよう、外包部材27の小さな窪みの中に設置され、
針の先端等で押下することで操作するようになってい
る。なお、小孔29は、糸や細紐を楽に挿し通せる程度
の大きさがあれば足りる。これにより、ICタグ20
は、外包部材27に貫通穴29が形成されたものとなっ
ている。
【0053】この第1実施例のICタグ及びタグ検知シ
ステムについて、その使用態様及び動作を、図面を引用
して説明する。図2(b)は、複数のICタグを各商品
ごとに付した状態を示す模式図であり、図2(c)は、
ある商店に導入されたタグ検知システムの配置例であ
る。また、図3は、その通信状態を示すタイムチャート
である(横軸tが時間の経過を示している)。
【0054】ICタグ20は(図2(b)参照)、小孔
29を利用してプラスチック紐等で商品31に付けられ
る。通常、一個の商品31に対し一個のICタグ20が
つけられるが、検知確度を上げるために一個の商品31
にICタグ20を複数個つけても良く、対や組にして扱
われる複数の商品31については纏めて一個のICタグ
20で済ませるのも良い。ICタグ20の付された商品
31は、例えばそれがスーツ等であれば、ハンガー等で
吊ってハンガーラック等の商品陳列具32に掛止等され
る。
【0055】その際、ICタグ20を商品31に付ける
直前に、そのICタグ20への時刻設定も行う。具体的
には、該当ICタグ20のリセットスイッチ28aを操
作したうえで、そのICタグ20を検知機10に近づけ
てから、検知機10に対し時刻設定ルーチン13bの起
動を指示する操作を行う。それだけである。そうする
と、検知機10から、そのICタグ20に対して選出さ
れた設定時刻を含めた電文が送信される。そして、これ
を受信して、そのICタグ20では、時刻設定ルーチン
23bが起動されているので、その処理によって、設定
時刻23dに固有の設定時刻が書き込まれる。このよう
な操作を、各商品31及びICタグ20について繰り返
し行うと、複数・多数のICタグ20は、互いに設定時
刻が異なるものとなる。
【0056】そして(図2(c)参照)、ブティック等
の商店33の売場には、そのようなラックや棚などの商
品陳列具32が一個又は複数設置されるとともに、検知
機10が商店33の扉34のところから搬入されて売場
内のレジのカウンタ35の下や脇などに設置される。こ
うして、各商品31に付された多数のICタグ20と、
これらとの通信に基づいてそれぞれの有無を検知する検
知機10とを備えたタグ検知システムが動作可能とな
る。
【0057】タグ検知システムが稼動して(図3参
照)、既定時刻になると(時刻t0を参照)、一定期間
繰り返して(時間dtを参照)、検知機10から時報送
出ルーチン13cの処理による時報の電文が送信される
(図3(a)参照)。また、各ICタグ20では(図3
(b)〜(d)参照)、それぞれの時計24が既定時刻
になった時点で、時計調整ルーチン23aが起動され、
検知機10の時計15との調整がなされる。また、その
調整に必要な最小限の電文を受信する期間だけ、切換回
路26が導通状態にされる。こうして、各時計24の現
在時刻が多少ずれていても、特に使用し始めた当初は現
在時刻がずれているが、そのずれが上記の一定期間(d
t)に収まってさえいれば、そのずれは、既定時刻の度
に解消され、累積することが無い。
【0058】そして、既定時刻から所定時間が経過して
最初の設定時刻になると(図3における時刻t1を参
照)、多数のICタグ20のうちその設定時刻を保持し
たICタグ20一個だけが、その定時発信ルーチン23
cの処理による送信を行うとともに、その送信に要する
期間だけその切換回路26が導通状態にされる(図3
(b)参照)。また、次の設定時刻になると(図3にお
ける時刻t2を参照)、その設定時刻を保持した別のI
Cタグ20一個だけが、その定時発信ルーチン23cの
処理による送信を行うとともに、その送信に要する期間
だけその切換回路26が導通状態にされる(図3(c)
参照)。同様にして、それぞれの設定時刻ごとに(図3
における時刻t3を参照)、その設定時刻に対応づけら
れた固有のICタグ20一個だけが、送信および送受信
部22への電力供給を行う(図3(d)参照)。
【0059】一方、検知機10では、それぞれのICタ
グ20からタイミングをずらせて逐次に送信が行われる
度に、タグ検知ルーチン13aの処理によって、タグテ
ーブル13dの該当レコードに対して受信有りのフラグ
セットが行われる。もし、何れかの商品31がICタグ
20を付けたまま商店33から勝手に持ち出されてしま
ったような場合には、そのICタグ20からの該当設定
時刻における送信が無くなるので、タグテーブル13d
の該当レコードには受信無しのフラグセットが行われ
る。そして、タグテーブル13dのフラグセットが一巡
すると、その結果が表示ルーチン13eによって表示部
14に表示される。こうして、多数のICタグ20そし
て商品31の有無が検知機10によって定期的に自動検
知される。
【0060】しかも、その検知処理に際しては、検知機
10の通信範囲内に極めて多数のICタグ20が存在す
るにも拘わらず混信が全く無い。また、各ICタグ20
の送受信部22における電力消費が送受信の必要なとき
だけに限定されているので、ICタグ20は、電池25
aの交換無しでも、最近のクォーツ式腕時計などと同様
に、数年以上動作し続けることができる。
【0061】
【第2実施例】本発明のICタグ及びタグ検知システム
の第2実施例について、その具体的な構成を、図面を引
用して説明する。図4は、(a)が検知機のブロック図
であり、(b)がICタグのブロック図である。また、
図5(a)は、それに追加導入された発信機のブロック
図である。このタグ検知システムが第1実施例のと相違
するのは、検知機10が一部改造されて検知機40にな
った点(図4(a)参照)と、ICタグ20も一部改造
されてICタグ50になった点(図4(b)参照)と、
新たに発信機60が導入された点(図5(a)参照)で
ある。
【0062】検知機40の復調回路42cは、検知機1
0の復調回路12cにカウンタ回路等が付加されたもの
であり、それで受信信号の波数を計数して、受信信号の
周波数も検出するようになっている。また、検知機40
のタグ検知ルーチン43aは、検知機10のタグ検知ル
ーチン13aの一部にプログラムが追加されたものであ
り、タグテーブル13dの該当レコードに受信有りのフ
ラグをセットする際に、単に受信しただけでなく、その
受信信号の周波数も合致していることを確認し、それか
ら受信有りのフラグセットを行う。受信しなかった場合
や、受信しても周波数が相違する場合には、受信無しの
フラグセットを行う。なお、送受信信号の周波数割り当
ては、区別可能で使用可能な複数の周波数(f0,f1
〜fn)のうち時刻設定の電文や時報の電文を送信する
のに一つ(f0)を固定的に割り当て、残り(f1〜f
n)を設定時刻の短いものから順に割り当て、不足する
場合は、同じもの(f1〜fn)を繰り返し割り当て
る。これにより、検知機40は、受信周波数を特定する
とともに、その受信周波数とICタグ50それぞれの設
定時刻とに基づいて各ICタグ50を識別するものとな
る。
【0063】検知機40の電源46は、電源16と異な
り、再充電可能で蓄電量の多いリチウムイオン電池など
からなる電池46aと、その出力電圧を5Vや12V等
の所望の電圧に昇圧するDC−DCコンバータ部とを具
えている。また、その電源46から送受信部12に至る
電力供給ラインには、切換回路26同様の切換回路47
が同様に介挿されており、その切換回路47は、制御部
13の制御によって、各ルーチン43a,13b,13
cが送受信部12にアクセスするときに、即ち既定時刻
や設定時刻あるいは所定の操作に対応した時刻に、導通
状態にされ、それ以外は遮断状態にされる。これによ
り、検知機40は、電池46aの電力で動作するととも
に、ICタグ50それぞれの設定時刻に対応して通信回
路12への電力供給を切換回路47にて断続するものと
なる。
【0064】ICタグ50は、送受信部22の変調回路
22bが改造されて変調回路52bになり、制御部23
の定時発信ルーチン23cが改造されて定時発信ルーチ
ン53cになった他、新たに弁別回路57が付加され、
制御部23には警報ルーチン53eが追加インストール
されている。また、上述したのと同じ送受信信号の周波
数割り当てが各ICタグ50に対しても行われ、複数の
周波数(f0,f1〜fn)のうち時刻設定の電文や時
報の電文に割り当てられた一の周波数(f0)以外(f
1〜fn)は、設定時刻の短いものから順に繰り返して
ICタグ50ごとに割り当てられる。
【0065】変調回路52bは、制御部23の指示に従
って送信信号の周波数を可変しうるようになっており、
定時発信ルーチン53cは、設定時刻23dから自己に
割り当てられた周波数(fiすなわちf1〜fnの何れ
か)を一次式の演算等を行って算出するとともに、変調
回路52bに所定幅のパルスを送出する際にその周波数
での送信も指示する。これにより、ICタグ50は、そ
れぞれの設定時刻に対応して送信周波数を可変するもの
となっている。
【0066】弁別回路57は、抵抗とコイルとコンデン
サとが接続されてなるバンドパスフィルタであり上記の
送受信信号の周波数(f0〜fn)とは別の周波数(f
a)だけを通過させる。そして、入力ラインが送受信部
22とは別個にアンテナ21に接続され、出力ラインが
制御部23に接続され、電源25から電力を供給される
ことなく動作する。弁別回路57にはトランジスタやア
ンプ等の能動素子・能動部品が含まれていないので、電
力供給が要らない。これにより、ICタグ50の弁別回
路57は、抵抗等の受動素子・受動部品だけからなり特
定周波数の信号を受信して感応するものとなっている。
【0067】警報ルーチン53eは、弁別回路57から
有意の信号を受けると起動されて、切換回路26を導通
状態にさせ、変調回路52bに所定の周波数(fb)で
の送信を行わせる。これは、弁別回路57の出力信号が
有意となっている間、継続され、次に述べる発信機60
又はその受信機能を備えた他の受信機などによる警報を
促す。これにより、ICタグ50は、弁別回路57の出
力に応じて間接的に警報を発するものとなっている。
【0068】発信機60は(図5(a)参照)、アンテ
ナ61を介して上記の特定周波数(fa)の発振信号を
常時発信する送信回路62と、アンテナ61を介して上
記の所定周波数(fb)の信号を受信する受信回路63
と、警報音を発するブザー64と、これらに動作電力を
供給する電源65とを具えたものである。そして、何れ
かのICタグ50から所定周波数(fb)の信号を受信
すると、受信回路63の出力によりブザー64が作動す
る。なお、送信回路62から特定周波数(fa)で常時
発信される信号の到達範囲は、1m以下あるいは精々数
m程度で、検知機40やICタグ50の通信可能範囲よ
り狭い。これにより、発信機60は、ICタグ50の弁
別回路57が感応する特定周波数の信号を発信するとと
もに、ICタグ50が警報を発するのを介助・補強する
ものとなっている。
【0069】この第2実施例のICタグ及びタグ検知シ
ステムについて、その使用態様及び動作を、図面を引用
して説明する。図5(b)は、タグ検知システムの配置
例であり、図6は、その通信状態を示すタイムチャート
である(ここでも横軸tは時間の経過を示す)。
【0070】この場合も、ICタグ50は、上述したI
Cタグ20と同様にして、一個ずつ設定時刻を設定して
から商品31に付され、商品31に付随して多数個が商
店33の売場に並べられる。検知機40も、検知機10
同様に、カウンタ35近傍に設置される。さらに、この
第2実施例では(図5(b)参照)、扉34の両脇等に
発信機60も設置される。こうして、各商品31に付さ
れた多数のICタグ50と、これらとの通信に基づいて
それぞれの有無を検知する検知機40と、特定周波数f
aの信号を扉34近傍に発信する発信機60とを備えた
タグ検知システムが動作可能となる。
【0071】タグ検知システムが稼動して(図6参
照)、既定時刻になると(時刻t0を参照)、検知機1
0同様に検知機40から時報送出ルーチン13cの処理
による時報の電文が送信されるが、その際(図6(a)
参照)、切換回路47が電文の送信に要する期間だけ導
通状態になる。また、各ICタグ50では(図3(b)
〜(d)参照)、ICタグ20同様にして時計合わせが
行われる。なお、そのときの通信は、それに割り当てら
れた一の周波数(f0)で行われる。
【0072】そして、既定時刻から所定時間が経過して
最初の設定時刻になると(図6における時刻t1を参
照)、多数のICタグ50のうちその設定時刻を保持し
たICタグ50一個だけが、その定時発信ルーチン53
cの処理による送信を行うが、その送信はその設定時刻
に対応した周波数(f1)で行われる(図6(b)参
照)。また、次の設定時刻になると(図6における時刻
t2を参照)、その設定時刻を保持した別のICタグ5
0一個だけが、その定時発信ルーチン23cの処理によ
る送信をその設定時刻に対応した別の周波数(f2)で
行う(図6(c)参照)。同様にして、それぞれの設定
時刻ごとに(図6における時刻t3を参照)、その設定
時刻に対応づけられた特定周波数(f3等)で各ICタ
グ50から検知機40への送信が行われる(図6(d)
参照)。
【0073】一方、検知機40では、それぞれのICタ
グ50からタイミングをずらせて逐次に送信が行われる
時刻すなわち各設定時刻を中心にした所定の時間だけ、
タグ検知ルーチン43aの指示によって、切換回路47
が導通状態となる(図6(a)参照)。そして、その間
に、該当周波数の受信があると、タグテーブル13dの
該当レコードに対して受信有りのフラグセットが行われ
る。こうして、多数のICタグ50そして商品31の有
無が、検知機40により、周波数に基づいて確認された
うえで、定期的に自動検知される。しかも、その際、I
Cタグ50ばかりか、検知機40でも、送受信部12に
おける電力消費が送受信の必要なときだけに限定される
ので、電池46aに対する充電の頻度が少なくなる。
【0074】また、何れかの商品31をICタグ50付
きの状態で商店33からそっと持ち去ろうとした場合、
その商品31を扉34の近くまで持ち出した時点で、発
信機60から発信された特定周波数(fa)の信号がそ
の商品31のICタグ50によって受信され、そのIC
タグ50では、弁別回路57の出力に応じて警報ルーチ
ン53eが起動され、これによって切換回路26及び変
調回路52bが制御されて、そのICタグ50から発信
機60に所定周波数(fb)の信号が返送される。そし
て、発信機60がそれを受信すると、ブザー64が鳴動
する。こうして、正規の手続きを経ないで、商品31を
持ち出そうとすると、発信機60から警報音が発せられ
るので、盗難等が確実に防止される。
【0075】
【第3実施例】本発明のICタグ及びタグ検知システム
の第3実施例について、その具体的な構成を、図面を引
用して説明する。図7は、(a)が検知機のブロック図
であり、(b)がタグ検知システムの配置例である。
【0076】このタグ検知システムが第1実施例のと相
違するのは、検知機10が一部改造されて検知機70に
なった点(図7(a)参照)である。検知機70は、ア
ンテナ11に代えて同様のアンテナにブースタの付いた
3台のアンテナユニット71a,71b,71cが導入
されている。また、それに対応して、送受信部12も3
組の送受信部72a,72b,72cに拡張されてい
る。そして、アンテナユニット71a,71b,71c
は、それぞれ、本体と別個に纏められ、特性インピーダ
ンスの整合したフィーダ線や同軸ケーブルを介して本体
の送受信部72a,72b,72cに接続されている。
【0077】送受信部72aは、送受信部12と同様の
回路を具えるが、アンテナユニット71aによる受信信
号のレベルを検出するために、包絡線検波回路やA/D
変換回路などからなるレベル検出回路72dが追加され
ている。他の送受信部72b,72cにも、それぞれ、
同様のレベル検出回路72e,72fが追加されてい
る。また、制御部13が拡張された制御部73では、タ
グ検知ルーチン13aと協動する位置検知ルーチン73
aが追加インストールされ、タグテーブル13dや表示
ルーチン13eも一部改造されてタグテーブル73dや
表示ルーチン73eとなっている。
【0078】位置検知ルーチン73aは、タグ検知ルー
チン13aによって起動され、タグ検知ルーチン13a
が送受信部72bを介する受信信号に基づいてタグテー
ブル73dに対する受信有無のフラグセットを行う際
に、3組のレベル検出回路72d,72e,72fの検
出したレベルに基づいてそれぞれのレベルから各アンテ
ナユニット71a,71b,71cと該当ICタグ20
との距離を算出し更にその距離に基づき三角測量の手法
に準拠した演算を行って該当ICタグ20の位置を算出
する。これにより、検知機70は、アンテナを複数有し
てICタグの位置を検知するものとなっている。
【0079】また、タグテーブル73dは、上記のフラ
グ等に加えて、算出した各ICタグ20の位置情報を保
持するように拡張されている。さらに、表示ルーチン7
3eも、表示部14への表示に際し、売場マップ等を表
示するとともに、存在するICタグ20については、そ
の位置情報を利用して、売場マップ上の該当位置に重ね
て表示するようになっている。
【0080】この第3実施例のICタグ及びタグ検知シ
ステムについて、その使用態様及び動作を説明する。こ
の場合、商店33の売場への設置に際し、アンテナユニ
ット71a,71b,71cが商店33内で離散して配
置される点で(図7(b)参照)、第1実施例の場合と
使い方が相違する。フィーダ線等は壁際の邪魔にならな
いところを這わせる。
【0081】そして、タグ検知システムが稼動すると、
上述したようにして多数のICタグ20そして商品31
の有無が検知機70によって定期的に自動検知されるの
に加えて、設定時刻ごとにICタグ20から送信が行わ
れる度に、位置検知ルーチン73aによって該当ICタ
グ20の位置情報が求められ、これが逐次タグテーブル
73dに書き込まれる。そして、表示ルーチン73eを
起動すると、表示部14に、商店33における商品陳列
具32等の簡易マップと、そこに存在するICタグ20
が商品陳列具32ごとに分類されたうえで対応する位置
のところに目立つ色で示される。なお、表示モードの切
替など適宜の指示を与えれば、送信の無いICタグ20
についてのリスト表示も行われる。
【0082】
【変形例】本発明のICタグ及びタグ検知システムにつ
いて、上述した実施例以外の各種変形例を説明する。
【0083】図8(a)に示したICタグは、上述した
小孔29が貫通形成されているのに加えて、電力消費の
少ない液晶表示部81と、インクの付きが良くなるよう
表面改質を施したバーコード印刷欄82とが、外包部材
に形成されている。これにより、このICタグは、バー
コード等の識別情報の印刷欄が設けられたものとなって
いる。この場合、液晶表示部81には、制御部の制御に
従って価格やその他の商品情報などが表示され、バーコ
ード印刷欄82には、ID番号や商品番号などが印刷さ
れる。
【0084】図8(b)に示したICタグは、外観形状
がブレスレット等の筒状体にされ、その中央に対しほぼ
円状にアンテナ21が埋め込まれるとともに、その一部
にICユニット28も埋め込まれる。これにより、この
ICタグは、外包部材が環状に形成されたものとなって
いる。この場合、その内径が取付対象となる家畜の足首
より少し太めになるよう形成されて、足先から挿入して
取り付けられる。あるいは、縦に分割して形成され、足
首を挟み込んた状態でネジ止め等で組立られることで、
取り付けられる。
【0085】図8(c)に示したICタグは、突起84
が2つ設けられ、その何れにも、ピン83を続けて刺し
通せるよう、穿孔がなされている。ピン83は、後端8
3aが突起84の貫通穴より太くなっており、先端が尖
っていて、これにはカバー83bが付く。これにより、
このICタグは、針状部材を挿通しうる一対の貫通穴が
外包部材に形成されたものとなっている。この場合、突
起84の間がU字状にえぐれていて、ピン83との間に
充分な隙間83cも確保されているので、ピアスと同様
に使用される。
【0086】図8(d)に示したICタグは、一面の中
央部に面状掛着部材85が貼り付けられている。面状掛
着部材85は、いわゆるマジックテープ等が用いられ
る。すなわち、小さなプラスチック糸状体が多数植設さ
れ、それぞれのプラスチック糸状体は先端がJ字状に曲
げられていて、相手方の面状掛着部材に軽く引っかか
り、強く引かれると外れるものである。これにより、こ
のICタグは、被掛着部材から引き剥がし可能な面状の
掛着部材が外包部材の一部に設けられたものとなってい
る。この場合、面状掛着部材85の相手方となる面状掛
着部材を予め衣服等に取着しておく。そして、ICタグ
を付する際には、その衣服を着て、その被掛着部材に面
状掛着部材85を向けて押しつける。ICタグを外す際
には、ICタグを強く引っ張る。それだけで、簡単にI
Cタグを着脱できる。
【0087】図8(e)に示したICタグは、外包部材
27から小孔29の突起部を省いた略長方形のプラスチ
ックケース87に、それより一回り大きな布地86を被
せて貼り付けたものである。布地86は、衣服等に用い
られる木綿や化繊等の通常の織物地で出来ており、針を
刺し通せるものである。これにより、このICタグは、
外包部材の一部が縫い付け可能な部材となっている。こ
の場合、布地86に適当な模様や色を着けておき、ミシ
ン等で衣服に縫い付ける際、アップリケ等の飾りのよう
に見せると良い。
【0088】図8(f)に示した検知機90は、電源9
1から延びた電源コードの先端に設けられたコンセント
部92が、自動車の運転席等に通常設けられているシガ
レットライタに適合する形状にされている。また、電源
91も、DC−DCコンバータ等を具えて、コンセント
部92で受けた12Vの電力を5V等の所望の電圧に変
換する。これにより、この検知機90は、直流電源で動
作するとともに、自動車の電力やそれに搭載された電池
の電力でも動作するものとなっている。観光バス等にタ
グ検知システムを導入する場合など、この検知機90を
バス等に積み込んで運転席のシガレットライタにコンセ
ント部92をさし込むだけで良く、バス等の改造を必要
としないので、便利である。
【0089】なお、上記の実施例等では、ICタグから
検知機への送信が、所定周波数の単純な発振信号を伝え
るものであったが、検知の確度を向上させる等のため
に、識別IDを伝えるようにしても良い。また、商品3
1から外されたICタグ20は、送信を抑制するため
に、送信の可否を切り換える回路やそれを選択的に行わ
せる操作スイッチ等を付加しても良いが、簡単のため、
電波シールドされた箱等に納めるようにしても良い。さ
らに、通信は、RFに限らず、他の周波数の電波を用い
ても良く、赤外線等の光や、超音波等の音を用いても良
い。
【0090】また、上記の実施例では、設定時刻をIC
タグに対して動的に設定するようにしたが、ICタグに
限らず検知機に対しても動的に設定するようにしても良
い。逆に、設定時刻を予め固定的に書き込んでおくよう
にしても良く、その場合、リセットスイッチ28aも不
要となる。さらに、ICタグに対する設定時刻の動的な
又は固定的な設定は、検知機とは別体に作られた専用の
治具等を用いて行うようにしても良い。既定時刻に関し
ても、設定時刻と同様にして、動的な設定が行える。
【0091】また、上記の第3実施例では、アンテナユ
ニット71a等の台数を3台にしたが、アンテナユニッ
ト71a等の台数は4台以上であっても良い。その場
合、位置の演算は、受信状態の良好な3台のものに基づ
いて行うようにしても良いし、総てを利用し確率・統計
的な手法に基づいて行うのも良い。
【0092】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の第1の解決手段のICタグ及びタグ検知システムにあ
っては、異なる設定時刻ごとに逐次にICタグが送信し
検知機が受信するようにしたことにより、時刻に基づい
て検知がなされるとともに、検知機からの問い合わせに
対する無駄な反応が回避されるので、電池の消耗が抑制
されて、低消費電力で簡素なICタグ及びタグ検知シス
テムを実現することができたという有利な効果が有る。
【0093】また、本発明の第2の解決手段のICタグ
及びタグ検知システムにあっては、通信を行うものの通
信回路だけがそのときだけ電力を供給されるようにした
ことにより、一層低消費電力で簡素なICタグ及びタグ
検知システムを実現することができたという有利な効果
を奏する。
【0094】さらに、本発明の第3の解決手段のICタ
グ及びタグ検知システムにあっては、時刻に加えて周波
数も識別に用いるようにしたことにより、識別の誤りが
減って、簡素な回路でも確実に検知することができるよ
うになったという有利な効果が有る。
【0095】また、本発明の第4の解決手段のICタグ
及びタグ検知システムにあっては、定期的に時計を合わ
せるようにしたことにより、時計等の精度条件が緩和さ
れて、安価な発振器を採用することができるようになっ
たという有利な効果を奏する。
【0096】また、本発明の第5の解決手段のICタグ
及びタグ検知システムにあっては、時等によらずにIC
タグが検知機とは別の発信機に感応するようにしたこと
により、設定時刻に基づく低消費電力で簡素なICタグ
やタグ検知システムであっても、発信機を出入り口等に
設置することで容易に盗難等を防止することができよう
になったという有利な効果が有る。
【0097】また、本発明の第6の解決手段のタグ検知
システムにあっては、ICタグの位置も検出するように
したことにより、ICタグを付けた対象物等の位置が自
動的に把握され、その結果、低消費電力で簡素なICタ
グやタグ検知システムであっても位置の管理まで可能な
ものを実現することができたという有利な効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のICタグ及びタグ検知システムの第
1実施例について、(a)が検知機のブロック図であ
り、(b)がICタグのブロック図である。
【図2】 その外観や適用等を示し、(a)がICタ
グの正面図および側面図であり、(b)が複数のICタ
グを商品に付した状態の模式図であり、(c)が商店に
導入されたタグ検知システムの配置例である。
【図3】 その通信状態を示すタイムチャートであ
る。
【図4】 本発明のICタグ及びタグ検知システムの第
2実施例について、(a)が検知機のブロック図であ
り、(b)がICタグのブロック図である。
【図5】 それに追加導入された発信機のブロック図
(a)、およびタグ検知システムの配置例(b)であ
る。
【図6】 その通信状態を示すタイムチャートであ
る。
【図7】 本発明のICタグ及びタグ検知システムの第
3実施例について、(a)が検知機のブロック図であ
り、(b)がタグ検知システムの配置例である。
【図8】 本発明のICタグ及びタグ検知システムにつ
いて、各種の変形例である。
【符号の説明】
10 検知機(親機、主局、タグリーダ) 11 アンテナ 12 送受信部(通信回路) 12a 駆動回路(伝送回路) 12b 変調回路(送信回路) 12c 復調回路(受信回路) 13 制御部(演算制御回路、MPU、コントロー
ラ) 13a タグ検知ルーチン(プログラム用ROM
部) 13b 時刻設定ルーチン(プログラム用ROM
部) 13c 時報送出ルーチン(プログラム用ROM
部) 13d タグテーブル(データ用RAM部) 13e 表示ルーチン(プログラム用ROM部) 14 表示部(ディスプレイ) 15 時計(計時手段、タイマ回路) 16 電源 20 ICタグ(子機、従局、商品タグ、家畜タグ、衣
服タグ、物品タグ) 21 アンテナ 22 送受信部(通信回路) 22a 駆動回路(伝送回路) 22b 変調回路(送信回路) 22c 復調回路(受信回路) 23 制御部(演算制御回路、MPU、コントロー
ラ) 23a 時計調整ルーチン(プログラム用ROM
部) 23b 時刻設定ルーチン(プログラム用ROM
部) 23c 定時発信ルーチン(プログラム用ROM
部) 23d 設定時刻(データ用RAM部) 24 時計(計時手段、タイマ回路) 25 電源 25a 電池 26 切換回路(開閉回路、断続回路、スイッチ回
路) 27 外包部材(外装部、外箱部、筐体部、ケー
ス) 28 ICユニット(回路ユニット、ICチップ
部) 28a リセットスイッチ 29 小孔(外包部材に形成された貫通穴) 31 商品(検知対象物品、ICタグを付する物) 32 商品陳列具 33 商店(タグ検知システム設置場所) 34 扉(出入口、盗難等監視箇所) 35 カウンタ 40 検知機(親機、主局、タグリーダ) 42c 復調回路(受信回路) 43a タグ検知ルーチン(プログラム用ROM
部) 46 電源 46a 電池 47 切換回路(開閉回路、断続回路、スイッチ回
路) 50 ICタグ(子機、従局、商品タグ、家畜タグ、衣
服タグ、物品タグ) 52b 変調回路(送信回路) 53c 定時発信ルーチン(プログラム用ROM
部) 53e 警報ルーチン(プログラム用ROM部、
警報手段) 57 弁別回路(BPF、バンドパスフィルタ、受
動フィルタ) 60 発信機(警報機) 61 アンテナ 62 送信回路 63 受信回路 64 ブザー(発報体、発報部) 65 電源 70 検知機(親機、主局、タグリーダ) 71a,71b,71c アンテナユニット 72a,72b,72c 送受信部(通信回路) 72d,72e,72f レベル検出回路 73 制御部(演算制御回路、MPU、コントロー
ラ) 73a 位置検知ルーチン(プログラム用ROM
部) 73d タグテーブル(データ用RAM部) 73e 表示ルーチン(プログラム用ROM部) 81 液晶表示部(価格等提示手段) 82 バーコード印刷欄(識別情報明示手段) 83 ピン(針状部材) 84 突起(一対の貫通穴の形成部) 85 面状掛着部材 86 布地(縫い付け可能な柔らかい外包部材) 87 プラスチックケース(固形の外包部材、外装部、
外箱部、筐体部) 90 検知機(親機、主局、タグリーダ) 91 電源 92 コンセント部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年8月26日(1999.8.2
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送信可能な通信回路と、これを制御する制
    御部と、これらに電池からの電力を供給する電源部と、
    時刻を計る計時手段とを備え、前記制御部が、前記計時
    手段による時刻に基づき所定の設定時刻ごとに前記通信
    回路に送信を行わせるものであるICタグ。
  2. 【請求項2】前記電源部から前記通信回路への電力供給
    ラインに介挿して設けられ前記通信回路による送信の有
    無に応じて電力供給の断続を行う切換回路を備えたこと
    を特徴とする請求項1記載のICタグ。
  3. 【請求項3】前記設定時刻に対応して送信周波数を可変
    する手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載されたICタグ。
  4. 【請求項4】前記通信回路は、受信も可能なものであ
    り、前記制御部は、前記通信回路による受信に基づいて
    前記計時手段の時刻を調整するものであり、前記切換回
    路は、その調整に対して定められた既定時刻にも前記の
    電力供給の断続を行うものであることを特徴とする請求
    項2又は請求項3に記載されたICタグ。
  5. 【請求項5】受動部品からなり特定周波数の信号を受信
    して感応する弁別回路と、この弁別回路の出力に応じて
    警報を発する手段とを備えたことを特徴とする請求項1
    乃至請求項4の何れかに記載されたICタグ。
  6. 【請求項6】複数のICタグと、これらとの通信に基づ
    いてそれぞれの有無を検知する検知機とを備えたタグ検
    知システムにおいて、前記ICタグは、それぞれが請求
    項1乃至請求項5の何れかに記載されたICタグであっ
    て、互いに設定時刻が異なるものであり、前記検知機
    は、受信可能な通信回路を有し、その受信の有無を前記
    ICタグそれぞれの設定時刻ごとに逐次判別して検知を
    行うものであることを特徴とするタグ検知システム。
  7. 【請求項7】前記検知機が、前記ICタグそれぞれの設
    定時刻に対応して前記通信回路への電力供給を断続する
    ものであることを特徴とする請求項6記載のタグ検知シ
    ステム。
  8. 【請求項8】前記ICタグは、それぞれが請求項3乃至
    請求項5の何れかに記載されたICタグであり、前記検
    知機は、受信周波数を特定するとともに、その受信周波
    数と前記ICタグそれぞれの設定時刻とに基づいて前記
    ICタグを識別するものであることを特徴とする請求項
    6又は請求項7に記載されたタグ検知システム。
  9. 【請求項9】前記ICタグは、それぞれが請求項4又は
    請求項5に記載されたICタグであり、前記検知機は、
    前記ICタグに対して定められた既定時刻に対応して時
    刻合わせの可能な送信を行うものであることを特徴とす
    る請求項6乃至請求項8の何れかに記載されたタグ検知
    システム。
  10. 【請求項10】前記ICタグが請求項5に記載されたI
    Cタグであり、その弁別回路の感応する特定周波数の信
    号を発信する発信機が設けられたことを特徴とする請求
    項6乃至請求項9の何れかに記載されたタグ検知システ
    ム。
  11. 【請求項11】前記検知機がアンテナを複数有して前記
    ICタグの位置を検知するものであることを特徴とする
    請求項6乃至請求項10の何れかに記載されたタグ検知
    システム。
  12. 【請求項12】外包部材に貫通穴が形成されていること
    を特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載され
    たICタグ。
  13. 【請求項13】外包部材が環状に形成されていることを
    特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載された
    ICタグ。
  14. 【請求項14】針状部材を挿通しうる一対の貫通穴が外
    包部材に形成されていることを特徴とする請求項1乃至
    請求項5の何れかに記載されたICタグ。
  15. 【請求項15】外包部材の全表面に又は一部に面状の掛
    着部材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至
    請求項5の何れかに記載されたICタグ。
  16. 【請求項16】外包部材の全部または一部が縫い付け可
    能な部材であることを特徴とする請求項1乃至請求項5
    の何れかに記載されたICタグ。
  17. 【請求項17】前記検知機が直流電源で動作するもので
    あることを特徴とする請求項6乃至請求項11の何れか
    に記載されたタグ検知システム。
  18. 【請求項18】前記検知機が電池の電力で動作するもの
    であることを特徴とする請求項6乃至請求項11の何れ
    かに記載されたタグ検知システム。
  19. 【請求項19】前記ICタグにバーコード等の識別情報
    の印刷欄または貼付欄が設けられていることを特徴とす
    る請求項6乃至請求項11の何れかに記載されたタグ検
    知システム。
  20. 【請求項20】前記ICタグが、商品に付される商品タ
    グ、家畜に付される家畜タグ、又は衣服に付される衣服
    タグに形成されていることを特徴とする請求項6乃至請
    求項11の何れかに記載されたタグ検知システム。
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