JP2000110740A - 可変容量型ベーンポンプ - Google Patents
可変容量型ベーンポンプInfo
- Publication number
- JP2000110740A JP2000110740A JP10285046A JP28504698A JP2000110740A JP 2000110740 A JP2000110740 A JP 2000110740A JP 10285046 A JP10285046 A JP 10285046A JP 28504698 A JP28504698 A JP 28504698A JP 2000110740 A JP2000110740 A JP 2000110740A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cam ring
- pump
- delayed
- port
- discharge port
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Rotary Pumps (AREA)
- Details And Applications Of Rotary Liquid Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 可変容量型ベーンポンプにおいて、振動や騒
音を低減する。 【解決手段】 カムリング70の回動位置に応じてカム
リング70が吸込ポート30および吐出ポート40の開
口位置を変える構成とし、予圧縮および予減圧が発生す
るタイミングが遅くなる側(左回転方向)にカムリング
70が回動するのに伴い、ポンプ室に対する吸込みポー
ト30との連通終了時期と吐出ポート40の連通開始時
期を遅らせるとともに、ポンプ室に対する吐出ポート4
0との連通終了時期と吸込みポート30との連通開始時
期を遅らせるようにする。
音を低減する。 【解決手段】 カムリング70の回動位置に応じてカム
リング70が吸込ポート30および吐出ポート40の開
口位置を変える構成とし、予圧縮および予減圧が発生す
るタイミングが遅くなる側(左回転方向)にカムリング
70が回動するのに伴い、ポンプ室に対する吸込みポー
ト30との連通終了時期と吐出ポート40の連通開始時
期を遅らせるとともに、ポンプ室に対する吐出ポート4
0との連通終了時期と吸込みポート30との連通開始時
期を遅らせるようにする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両のパワ
ーステアリング装置に用いられる可変容量型ベーンポン
プの改良に関するものである。
ーステアリング装置に用いられる可変容量型ベーンポン
プの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の可変容量型ベーンポンプ
は、例えば特開平8−200239号公報に開示されて
いるように、各ベーンを取り囲むカムリングを支持ピン
を介して回動可能に支持し、ロータ軸芯に対するカムリ
ングの偏心量を変化させることにより、ポンプ吐出流量
を調節するものがある。
は、例えば特開平8−200239号公報に開示されて
いるように、各ベーンを取り囲むカムリングを支持ピン
を介して回動可能に支持し、ロータ軸芯に対するカムリ
ングの偏心量を変化させることにより、ポンプ吐出流量
を調節するものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の可変容量型ベーンポンプにあっては、カムリ
ングを回動させてポンプ吐出流量を大きくすると、ロー
タの回転に伴ってポンプ室が吸込行程から吐出行程に移
る過程でポンプ室が圧縮される予圧縮量が不足し、ベー
ンポンプの振動や騒音が増大する可能性があった。
うな従来の可変容量型ベーンポンプにあっては、カムリ
ングを回動させてポンプ吐出流量を大きくすると、ロー
タの回転に伴ってポンプ室が吸込行程から吐出行程に移
る過程でポンプ室が圧縮される予圧縮量が不足し、ベー
ンポンプの振動や騒音が増大する可能性があった。
【0004】また、これを防止するため、カムリング中
心を吸込ポート側に予めずらしておき、予圧縮量を確保
する方法があるが、この場合、カムリング偏心量が小さ
い場合に予圧縮量が過大となり、ベーンポンプの振動や
騒音が大きくなるという問題がある。
心を吸込ポート側に予めずらしておき、予圧縮量を確保
する方法があるが、この場合、カムリング偏心量が小さ
い場合に予圧縮量が過大となり、ベーンポンプの振動や
騒音が大きくなるという問題がある。
【0005】本発明は上記の問題点を鑑みてなされたも
のであり、可変容量型ベーンポンプにおいて、振動や騒
音を低減することを目的とする。
のであり、可変容量型ベーンポンプにおいて、振動や騒
音を低減することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、回転する
ロータから摺動可能に突出する複数のベーンと、各ベー
ンの外周端部を摺接させるカムリングと、ロータとベー
ンおよびカムリングの間でポンプ室を画成する弁板と、
ロータの回転に伴って拡がるポンプ室に作動流体を流入
させる吸込ポートと、ロータの回転に伴って収縮するポ
ンプ室から作動流体を流出させる吐出ポートと、カムリ
ングを移動させてポンプ押しのけ容積を変化させる可変
容量機構とを備える可変容量型ベーンポンプにおいて適
用する。
ロータから摺動可能に突出する複数のベーンと、各ベー
ンの外周端部を摺接させるカムリングと、ロータとベー
ンおよびカムリングの間でポンプ室を画成する弁板と、
ロータの回転に伴って拡がるポンプ室に作動流体を流入
させる吸込ポートと、ロータの回転に伴って収縮するポ
ンプ室から作動流体を流出させる吐出ポートと、カムリ
ングを移動させてポンプ押しのけ容積を変化させる可変
容量機構とを備える可変容量型ベーンポンプにおいて適
用する。
【0007】そして、弁板に吸込ポートまたは吐出ポー
トの少なくとも一方に連通するポート端延長部を形成
し、カムリングが予圧縮および予減圧が発生するタイミ
ングが遅くなる方向に移動するのに伴いポート端延長部
の開口面積を変化させてポンプ室の予圧縮量または予減
圧量の少なくとも一方を増大させる構成とした。
トの少なくとも一方に連通するポート端延長部を形成
し、カムリングが予圧縮および予減圧が発生するタイミ
ングが遅くなる方向に移動するのに伴いポート端延長部
の開口面積を変化させてポンプ室の予圧縮量または予減
圧量の少なくとも一方を増大させる構成とした。
【0008】第2の発明は、第1の発明において、予圧
縮が発生するタイミングが遅くなる側にカムリングが移
動するのに伴いポンプ室に対する吸込みポートとの連通
終了時期と吐出ポートの連通開始時期の少なくとも一方
を遅らせる構成とした。
縮が発生するタイミングが遅くなる側にカムリングが移
動するのに伴いポンプ室に対する吸込みポートとの連通
終了時期と吐出ポートの連通開始時期の少なくとも一方
を遅らせる構成とした。
【0009】第3の発明は、第2の発明において予減圧
が発生するタイミングが遅くなる側にカムリングが移動
するのに伴いポンプ室に対する吐出ポートとの連通終了
時期と吸込みポートとの連通開始時期を遅らせる構成と
した。
が発生するタイミングが遅くなる側にカムリングが移動
するのに伴いポンプ室に対する吐出ポートとの連通終了
時期と吸込みポートとの連通開始時期を遅らせる構成と
した。
【0010】
【発明の作用および効果】第1の発明において、カムリ
ングが予圧縮および予減圧が発生するタイミングが遅く
なる方向に移動するのに伴いポート端延長部の開口面積
を変化させてポンプ室の予圧縮量または予減圧量の少な
くとも一方を増大させることにより、カムリングの位置
に依らず常に適切な予圧縮量または予減圧量が得られる
ため、ポンプ室の圧力が円滑に変化し、ベーンポンプの
振動や騒音を低減できる。
ングが予圧縮および予減圧が発生するタイミングが遅く
なる方向に移動するのに伴いポート端延長部の開口面積
を変化させてポンプ室の予圧縮量または予減圧量の少な
くとも一方を増大させることにより、カムリングの位置
に依らず常に適切な予圧縮量または予減圧量が得られる
ため、ポンプ室の圧力が円滑に変化し、ベーンポンプの
振動や騒音を低減できる。
【0011】第2の発明において、予圧縮が発生するタ
イミングが遅くなる側にカムリングが移動するのに伴い
ポンプ室に対する吸込みポートとの連通終了時期と吐出
ポートの連通開始時期の少なくとも一方を遅らせる構成
としたため、予圧縮行程におけるポンプ室の圧力が円滑
に変化し、ベーンポンプの振動や騒音を低減できる。
イミングが遅くなる側にカムリングが移動するのに伴い
ポンプ室に対する吸込みポートとの連通終了時期と吐出
ポートの連通開始時期の少なくとも一方を遅らせる構成
としたため、予圧縮行程におけるポンプ室の圧力が円滑
に変化し、ベーンポンプの振動や騒音を低減できる。
【0012】第3の発明において、予減圧が発生するタ
イミングが遅くなる側にカムリングが移動するのに伴い
ポンプ室に対する吐出ポートとの連通終了時期と吸込み
ポートとの連通開始時期を遅らせる構成としたため、予
減圧行程におけるポンプ室の圧力が円滑に変化し、ベー
ンポンプの振動や騒音を低減できる。
イミングが遅くなる側にカムリングが移動するのに伴い
ポンプ室に対する吐出ポートとの連通終了時期と吸込み
ポートとの連通開始時期を遅らせる構成としたため、予
減圧行程におけるポンプ室の圧力が円滑に変化し、ベー
ンポンプの振動や騒音を低減できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を車両に搭載される
パワーステアリング装置の油圧源として設けられるベー
ンポンプに適用した実施の形態を添付図面に基づいて説
明する。
パワーステアリング装置の油圧源として設けられるベー
ンポンプに適用した実施の形態を添付図面に基づいて説
明する。
【0014】図1に示すように、ベーンポンプ1は、ケ
ーシングに回転可能に収装されるロータ50と、ロータ
50から摺動可能に突出する複数のベーン20と、各ベ
ーン20を取り囲むカムリング70とを主体として構成
される。
ーシングに回転可能に収装されるロータ50と、ロータ
50から摺動可能に突出する複数のベーン20と、各ベ
ーン20を取り囲むカムリング70とを主体として構成
される。
【0015】ロータ50はエンジンからの回転が図示し
ない駆動軸とプーリおよびベルト等を介して伝達され、
図に矢印で示すように左回り方向に回転する。各ベーン
20は回転するロータ50に対しそのラジアル方向に出
入りしながらそれぞれの外周端部をカムリング70の内
周面に摺接させてポンプ室を拡縮する。
ない駆動軸とプーリおよびベルト等を介して伝達され、
図に矢印で示すように左回り方向に回転する。各ベーン
20は回転するロータ50に対しそのラジアル方向に出
入りしながらそれぞれの外周端部をカムリング70の内
周面に摺接させてポンプ室を拡縮する。
【0016】ポンプ室の側部を画成する弁板10には吸
込ポート30と吐出ポート40が開口される。吸込みポ
ート30と吐出ポート40はそれぞれロータ50の外周
に沿って円弧状に湾曲して開口している。ロータ50の
回転に伴って各ベーン20間で拡がるポンプ室には吸込
ポート30から作動油が吸込まれ、各ベーン20間で収
縮するポンプ室から作動油が吐出ポート40に吐出され
る。吸込ポート30は図示しない吸込通路を介してタン
クに連通し、吐出ポート40は図示しないポンプ吐出通
路を介して図示しないパワーステアリング装置の油圧シ
リンダに連通している。
込ポート30と吐出ポート40が開口される。吸込みポ
ート30と吐出ポート40はそれぞれロータ50の外周
に沿って円弧状に湾曲して開口している。ロータ50の
回転に伴って各ベーン20間で拡がるポンプ室には吸込
ポート30から作動油が吸込まれ、各ベーン20間で収
縮するポンプ室から作動油が吐出ポート40に吐出され
る。吸込ポート30は図示しない吸込通路を介してタン
クに連通し、吐出ポート40は図示しないポンプ吐出通
路を介して図示しないパワーステアリング装置の油圧シ
リンダに連通している。
【0017】ポンプ吐出流量を変化させる可変容量機構
として、カムリング70は支持ピン60を介してアダプ
タリング90に回動可能に支持される。カムリング70
はアダプタリング90に回動可能に収装されている。カ
ムリング70の内周面の断面は略円形に形成され、図示
するようにカムリング70の中心Ocがロータ50の軸
芯Op上にあるとポンプ吐出流量が零となる。ロータ軸
芯Opに対するカムリング中心Ocの偏心量が大きくな
るほどポンプ押しのけ容積が増大し、ポンプ吐出流量が
増える。
として、カムリング70は支持ピン60を介してアダプ
タリング90に回動可能に支持される。カムリング70
はアダプタリング90に回動可能に収装されている。カ
ムリング70の内周面の断面は略円形に形成され、図示
するようにカムリング70の中心Ocがロータ50の軸
芯Op上にあるとポンプ吐出流量が零となる。ロータ軸
芯Opに対するカムリング中心Ocの偏心量が大きくな
るほどポンプ押しのけ容積が増大し、ポンプ吐出流量が
増える。
【0018】第一カム圧力室7と第二カム圧力室8がカ
ムリング70を挟むようにして画成される。アダプタリ
ング90の内周上部にはカムリング70の外周上部に接
するシール材22が介装され、このシール材22によっ
て第一カム圧力室7と第二カム圧力室8の間が密封され
る。第一カム圧力室7と第二カム圧力室8に導かれる駆
動圧によりカムリング70は図示しないスプリングに抗
して右回り方向に回動し、ロータ軸芯Opに対するカム
リング中心Ocの偏心量が小さくなり、ポンプ吐出流量
が減少するようになっている。
ムリング70を挟むようにして画成される。アダプタリ
ング90の内周上部にはカムリング70の外周上部に接
するシール材22が介装され、このシール材22によっ
て第一カム圧力室7と第二カム圧力室8の間が密封され
る。第一カム圧力室7と第二カム圧力室8に導かれる駆
動圧によりカムリング70は図示しないスプリングに抗
して右回り方向に回動し、ロータ軸芯Opに対するカム
リング中心Ocの偏心量が小さくなり、ポンプ吐出流量
が減少するようになっている。
【0019】ここで、吸込ポート30と吐出ポート40
の間に位置する圧力遷移区間を均等に分割し、ロータ軸
芯Opを含む平面をケーシング遷移区間分割面Spと
し、ケーシング遷移区間分割面Spに対するカムリング
中心Ocの偏心量が零の場合、各ベーン20の間に画成
されるポンプ室はケーシーング遷移区間分割面Spより
図において上方の領域で拡大して吸込ポート30から作
動油を吸込み、ケーシング遷移区間分割面Spより図に
おいて下方の領域で収縮して作動油を吐出ポート40に
吐出する。
の間に位置する圧力遷移区間を均等に分割し、ロータ軸
芯Opを含む平面をケーシング遷移区間分割面Spと
し、ケーシング遷移区間分割面Spに対するカムリング
中心Ocの偏心量が零の場合、各ベーン20の間に画成
されるポンプ室はケーシーング遷移区間分割面Spより
図において上方の領域で拡大して吸込ポート30から作
動油を吸込み、ケーシング遷移区間分割面Spより図に
おいて下方の領域で収縮して作動油を吐出ポート40に
吐出する。
【0020】カムリング70の中心Ocをロータ軸芯O
pより吸込みポート30側に適正量だけ偏心させること
により、ポンプ室が吸込行程から吐出行程に移る予圧縮
行程において圧力が滑らかに上昇するとともに、ポンプ
室が吐出行程から吸込行程に移る予減圧行程において圧
力が滑らかに降下し、ベーンポンプ1の振動や騒音を低
減できる。
pより吸込みポート30側に適正量だけ偏心させること
により、ポンプ室が吸込行程から吐出行程に移る予圧縮
行程において圧力が滑らかに上昇するとともに、ポンプ
室が吐出行程から吸込行程に移る予減圧行程において圧
力が滑らかに降下し、ベーンポンプ1の振動や騒音を低
減できる。
【0021】しかし、カムリング70が支持ピン60を
支点として回動する構造のため、カムリング70がポン
プ吐出量が増大する側(左回転方向)に回動するのに伴
い、カムリング70の中心Ocが吐出ポート40側(下
方向)に移動し、予圧縮の発生するタイミングが遅れる
とともに、予減圧が発生するタイミングが遅れる。この
ため、カムリング70の回動位置に応じて適切な吐出ポ
ート40および吸込みポート30の開口位置が異なり、
種々の条件で振動や騒音を低減することが難しい。
支点として回動する構造のため、カムリング70がポン
プ吐出量が増大する側(左回転方向)に回動するのに伴
い、カムリング70の中心Ocが吐出ポート40側(下
方向)に移動し、予圧縮の発生するタイミングが遅れる
とともに、予減圧が発生するタイミングが遅れる。この
ため、カムリング70の回動位置に応じて適切な吐出ポ
ート40および吸込みポート30の開口位置が異なり、
種々の条件で振動や騒音を低減することが難しい。
【0022】本発明は、吸込ポート30または吐出ポー
ト40に連通するポート端延長部を形成し、カムリング
70の回動位置に応じてカムリング70がポート延長部
の開口面積を変える構成とし、予圧縮および予減圧が発
生するタイミングが遅くなる側(左回転方向)にカムリ
ング70が回動するのに伴い、ポンプ室に対する吸込み
ポート30との連通終了時期と吐出ポート40の連通開
始時期を遅らせるとともに、ポンプ室に対する吐出ポー
ト40との連通終了時期と吸込みポート30との連通開
始時期を遅らせるようにする。
ト40に連通するポート端延長部を形成し、カムリング
70の回動位置に応じてカムリング70がポート延長部
の開口面積を変える構成とし、予圧縮および予減圧が発
生するタイミングが遅くなる側(左回転方向)にカムリ
ング70が回動するのに伴い、ポンプ室に対する吸込み
ポート30との連通終了時期と吐出ポート40の連通開
始時期を遅らせるとともに、ポンプ室に対する吐出ポー
ト40との連通終了時期と吸込みポート30との連通開
始時期を遅らせるようにする。
【0023】弁板40には吸込みポート30の前後端部
31,35にはポート端延長部として逃げ溝32,36
が形成される吸込みポート30の前端部31に接続する
逃げ溝32は、ポート中心線より外周側にオフセットし
て形成される。これにより、カムリング70が予減圧が
発生するタイミングが遅くなる側(左回転方向)に回動
するのに伴い、逃げ溝32がカムリング70によって閉
じられ、ポンプ室に対する吸込みポート30との連通終
了時期が遅れる。
31,35にはポート端延長部として逃げ溝32,36
が形成される吸込みポート30の前端部31に接続する
逃げ溝32は、ポート中心線より外周側にオフセットし
て形成される。これにより、カムリング70が予減圧が
発生するタイミングが遅くなる側(左回転方向)に回動
するのに伴い、逃げ溝32がカムリング70によって閉
じられ、ポンプ室に対する吸込みポート30との連通終
了時期が遅れる。
【0024】吸込みポート30の後端部35に接続する
逃げ溝36は、ポート中心線より外周側にオフセットし
て形成される。これにより、カムリング70が予圧縮の
発生するタイミングが遅れる側(左回転方向)に回動す
るのに伴い、逃げ溝36がカムリング70によって開か
れ、ポンプ室に対する吸込みポート30との連通終了時
期が遅れる。
逃げ溝36は、ポート中心線より外周側にオフセットし
て形成される。これにより、カムリング70が予圧縮の
発生するタイミングが遅れる側(左回転方向)に回動す
るのに伴い、逃げ溝36がカムリング70によって開か
れ、ポンプ室に対する吸込みポート30との連通終了時
期が遅れる。
【0025】弁板40には吐出ポート40の前後端部4
1,45には逃げ溝42,46が形成されるとともに、
それぞれの延長上にポート端延長部として通孔43,4
4、通孔47,48が形成される。
1,45には逃げ溝42,46が形成されるとともに、
それぞれの延長上にポート端延長部として通孔43,4
4、通孔47,48が形成される。
【0026】逃げ溝42,46は、ポート中心線上に形
成され、カムリング70が回動してもカムリング70に
よって閉じられることはない。
成され、カムリング70が回動してもカムリング70に
よって閉じられることはない。
【0027】吐出ポート40の前端部41の延長上に配
置される各通孔43,44はカムリング70の位置によ
り吐出ポート40と連通する構成となっている。カムリ
ング70には溝71が形成され、溝71は吐出ポート4
0と通孔72を介して常時連通する一方、カムリング7
0が予減圧が発生するタイミングが遅くなる側(左回転
方向)に回動するのに伴い通孔43,44に対する連通
が順に遮断され、ポンプ室に対する吐出ポート40との
連通開始時期が遅れる。
置される各通孔43,44はカムリング70の位置によ
り吐出ポート40と連通する構成となっている。カムリ
ング70には溝71が形成され、溝71は吐出ポート4
0と通孔72を介して常時連通する一方、カムリング7
0が予減圧が発生するタイミングが遅くなる側(左回転
方向)に回動するのに伴い通孔43,44に対する連通
が順に遮断され、ポンプ室に対する吐出ポート40との
連通開始時期が遅れる。
【0028】吐出ポート40の後端部45の延長上に配
置される各通孔47,48はカムリング70の位置によ
り吐出ポート40と連通する構成となっている。カムリ
ング70には溝75が形成され、溝75は吐出ポート4
0と通孔77を介して常時連通する一方、カムリング7
0が予減圧が発生するタイミングが遅くなる側(左回転
方向)に回動するのに伴い通孔47,48に対して順に
連通し、ポンプ室に対する吐出ポート40との連通終了
時期が遅れる。
置される各通孔47,48はカムリング70の位置によ
り吐出ポート40と連通する構成となっている。カムリ
ング70には溝75が形成され、溝75は吐出ポート4
0と通孔77を介して常時連通する一方、カムリング7
0が予減圧が発生するタイミングが遅くなる側(左回転
方向)に回動するのに伴い通孔47,48に対して順に
連通し、ポンプ室に対する吐出ポート40との連通終了
時期が遅れる。
【0029】以上のように構成される本発明の実施の形
態につき、次に作用を説明する。
態につき、次に作用を説明する。
【0030】ベーンポンプ1が停止状態からポンプ回転
数が所定値まで上昇する間は、カムリング70がスプリ
ングの付勢力により左側に位置してロータ軸芯Opに対
するカムリング中心Ocの偏心量が最大となる状態に保
持され、ロータ50の回転数が上昇するのに伴ってポン
プ吐出通路を流れる作動油量が増加する。これにより、
車両の低速走行時からポンプ吐出圧が十分に上昇し、パ
ワーステアリング装置に必要な油圧アシスト力を確保で
きる。
数が所定値まで上昇する間は、カムリング70がスプリ
ングの付勢力により左側に位置してロータ軸芯Opに対
するカムリング中心Ocの偏心量が最大となる状態に保
持され、ロータ50の回転数が上昇するのに伴ってポン
プ吐出通路を流れる作動油量が増加する。これにより、
車両の低速走行時からポンプ吐出圧が十分に上昇し、パ
ワーステアリング装置に必要な油圧アシスト力を確保で
きる。
【0031】ポンプ回転数が所定値を超えて上昇する作
動領域にて、ポンプ吐出量に応じて第一カム圧力室7に
導かれる駆動圧が所定値を越えて上昇すると、スプリン
グの付勢力に抗してカムリング70が右回り方向に回動
し、ポンプ押しのけ容積が小さくなる。こうしてカムリ
ング70の位置が自動的に調節され、ポンプ吐出量が制
御されることにより、ベーンポンプ1からタンクに戻さ
れる作動油の流量を少なくして、無駄なエネルギ消費を
少なくする。
動領域にて、ポンプ吐出量に応じて第一カム圧力室7に
導かれる駆動圧が所定値を越えて上昇すると、スプリン
グの付勢力に抗してカムリング70が右回り方向に回動
し、ポンプ押しのけ容積が小さくなる。こうしてカムリ
ング70の位置が自動的に調節され、ポンプ吐出量が制
御されることにより、ベーンポンプ1からタンクに戻さ
れる作動油の流量を少なくして、無駄なエネルギ消費を
少なくする。
【0032】本発明は、カムリング70の回動位置に応
じてカムリング70が吸込ポート30および吐出ポート
40の開口位置を変える構成とし、予圧縮および予減圧
が発生するタイミングが遅くなる側(左回転方向)にカ
ムリング70が回動するのに伴い、ポンプ室に対する吸
込みポート30との連通終了時期と吐出ポート40の連
通開始時期を遅らせるとともに、ポンプ室に対する吐出
ポート40との連通終了時期と吸込みポート30との連
通開始時期を遅らせるようにすることにより、カムリン
グ70の位置に依らず常に適切な予圧縮量および予減圧
量が得られるため、ベーンポンプ1の振動や騒音を低減
できる。
じてカムリング70が吸込ポート30および吐出ポート
40の開口位置を変える構成とし、予圧縮および予減圧
が発生するタイミングが遅くなる側(左回転方向)にカ
ムリング70が回動するのに伴い、ポンプ室に対する吸
込みポート30との連通終了時期と吐出ポート40の連
通開始時期を遅らせるとともに、ポンプ室に対する吐出
ポート40との連通終了時期と吸込みポート30との連
通開始時期を遅らせるようにすることにより、カムリン
グ70の位置に依らず常に適切な予圧縮量および予減圧
量が得られるため、ベーンポンプ1の振動や騒音を低減
できる。
【図1】本発明の実施の形態を示すベーンポンプの断面
図。
図。
1 ベーンポンプ 7 第一カム圧力室 8 第二カム圧力室 10 弁板 20 ベーン 22 シール材 30 吸込ポート 40 吐出ポート 50 ロータ 60 支持ピン 70 カムリング Oc カムリング中心 Op ロータ軸芯 Sp ケーシング遷移区間分割面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 淳 東京都港区浜松町二丁目4番1号世界貿易 センタービルカヤバ工業株式会社内 Fターム(参考) 3H040 AA03 BB01 BB11 CC10 DD06 DD27 DD28 3H044 AA02 BB05 CC11 DD04 DD15 DD16 DD35
Claims (3)
- 【請求項1】回転するロータから摺動可能に突出する複
数のベーンと、 前記各ベーンの外周端部を摺接させるカムリングと、 前記ロータとベーンおよびカムリングの間でポンプ室を
画成する弁板と、 前記ロータの回転に伴って拡がる前記ポンプ室に作動流
体を流入させる吸込ポートと、 前記ロータの回転に伴って収縮する前記ポンプ室から作
動流体を流出させる吐出ポートと、 前記カムリングを移動させてポンプ押しのけ容積を変化
させる可変容量機構と、 を備える可変容量型ベーンポンプにおいて、 前記弁板に吸込ポートまたは吐出ポートの少なくとも一
方に連通するポート端延長部を形成し、 前記カムリングが予圧縮および予減圧が発生するタイミ
ングが遅くなる方向に移動するのに伴い前記ポート端延
長部の開口面積を変化させてポンプ室の予圧縮量または
予減圧量の少なくとも一方を増大させる構成としたこと
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。 - 【請求項2】予圧縮が発生するタイミングが遅くなる側
に前記カムリングが移動するのに伴い前記ポンプ室に対
する前記吸込みポートとの連通終了時期と吐出ポートと
の連通開始時期の少なくとも一方を遅らせる構成とした
ことを特徴とする請求項1に記載の可変容量型ベーンポ
ンプ。 - 【請求項3】予減圧が発生するタイミングが遅くなる側
に前記カムリングが移動するのに伴い前記ポンプ室に対
する前記吐出ポートとの連通終了時期と前記吸込みポー
トとの連通開始時期を遅らせる構成としたことを特徴と
する請求項1または2に記載の可変容量型ベーンポン
プ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10285046A JP2000110740A (ja) | 1998-10-07 | 1998-10-07 | 可変容量型ベーンポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10285046A JP2000110740A (ja) | 1998-10-07 | 1998-10-07 | 可変容量型ベーンポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000110740A true JP2000110740A (ja) | 2000-04-18 |
Family
ID=17686474
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10285046A Pending JP2000110740A (ja) | 1998-10-07 | 1998-10-07 | 可変容量型ベーンポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000110740A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003536022A (ja) * | 2000-06-08 | 2003-12-02 | ルーク ファールツォイク−ヒドラウリク ゲーエムベーハー ウント コー. カーゲー | ポンプ |
JP2007247473A (ja) * | 2006-03-14 | 2007-09-27 | Showa Corp | 可変容量型ポンプ |
-
1998
- 1998-10-07 JP JP10285046A patent/JP2000110740A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003536022A (ja) * | 2000-06-08 | 2003-12-02 | ルーク ファールツォイク−ヒドラウリク ゲーエムベーハー ウント コー. カーゲー | ポンプ |
JP2013050112A (ja) * | 2000-06-08 | 2013-03-14 | Luk Fahrzeug Hydraulik Gmbh & Co Kg | ポンプ |
JP2007247473A (ja) * | 2006-03-14 | 2007-09-27 | Showa Corp | 可変容量型ポンプ |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2915626B2 (ja) | 可変容量型ベーンポンプ | |
EP3165769B1 (en) | Method of operating a variable capacity pump | |
JPH09273487A (ja) | 可変容量形ポンプ | |
JP4342647B2 (ja) | 可変容量型ベーンポンプの背圧溝構造 | |
CN111094749B (zh) | 泵装置 | |
JP4929471B2 (ja) | 可変容量ベーンポンプ | |
JP2000110740A (ja) | 可変容量型ベーンポンプ | |
JP2001248569A (ja) | ベーンポンプ | |
JP2000104671A (ja) | 可変容量型ベーンポンプ | |
JP4067348B2 (ja) | 可変容量ポンプ | |
JP2001032781A (ja) | 可変容量型ポンプ | |
JP2000073967A (ja) | 可変容量型ベーンポンプ | |
JP2000104672A (ja) | 可変容量型ベーンポンプ | |
JP2000120560A (ja) | ベーンポンプ | |
JP3739215B2 (ja) | 可変容量形ベーンポンプ | |
JP3631264B2 (ja) | 可変容量形ポンプ | |
JPH07119648A (ja) | 可変容量形ベーンポンプ | |
JP4229522B2 (ja) | 可変容量型ベーンポンプ | |
JP3137249B2 (ja) | 可変容量型ベーンポンプ | |
JP3776602B2 (ja) | 可変容量型ベーンポンプ | |
KR100397263B1 (ko) | 가변용량형 베인펌프 | |
JP2003021076A (ja) | 可変容量形ポンプ | |
JP4275816B2 (ja) | 可変容量型ポンプ | |
JP2598491Y2 (ja) | 可変容量型ベーンポンプ | |
JP2002161868A (ja) | 可変容量型ベーンポンプ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051102 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051115 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060322 |