JP2000108767A - コンテナ荷役車両用荷役装置 - Google Patents
コンテナ荷役車両用荷役装置Info
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Abstract
作においてロッド側室からの戻り油を利用して傾動シリ
ンダのヘッド側室への作動油の供給量を増大させ、傾動
フレームの継続傾動動作をより一層スピードアップさせ
る。 【解決手段】車体フレームに対し傾動する傾動フレーム
を、載置状態と初期傾斜状態を経て傾斜状態とに相互に
変換させる傾動シリンダ35を備える。傾動シリンダのヘ
ッド側室35a に連通するヘッド側油路38の第6配管57a
と、傾動シリンダのロッド側室35b に連通するロッド側
油路39の第7配管58a との間に、第7配管の戻り側を第
6配管側もしくは油圧ポンプ43のオイル貯留タンク44側
のいずれかに選択的に連通させるよう切換える電磁切換
弁64を介装する。電磁切換弁を、傾動フレームが初期傾
斜状態に変換された段階で、第7配管の戻り側を第6配
管に接続管を介して連通させるよう切換制御するように
構成する。
Description
に設けられるコンテナ荷役車両用荷役装置に関し、特
に、傾動フレームを流体圧シリンダを用いて載置状態か
ら傾斜状態に傾動変換させる際のスピードアップを図る
ための対策に係る。
傾動させるためにコンテナ荷役車両に設けられたコンテ
ナ荷役車両用荷役装置は知られている。このようなコン
テナ荷役車両用荷役装置は、例えば、実開平2−382
40号公報に開示されるように、後端部が車台後端の車
幅方向軸の回りに回転可能に連結されて上記車台に対し
傾動可能に設けられる傾動フレームと、この傾動フレー
ムと上記車台との間に設けられて上記傾動フレームを上
記車幅方向軸回りに回転させる伸縮自在な油圧シリンダ
と、この油圧シリンダに対し作動油を供給する油圧ポン
プとを備えている。この場合、油圧ポンプとしては、定
容量形ポンプ又は可変容量形ポンプなどが適用されてい
る。
上に搭載されたコンテナを載置状態から傾動させるに
は、上記ポンプからの作動油を油圧シリンダのヘッド側
室に対し供給すると共に、上記油圧シリンダのロッド側
室の作動油をオイル貯留タンクに戻すことで、上記油圧
シリンダを伸長動作させる。この伸長作動に伴い、油圧
シリンダ(伸縮軸線)の傾斜角度が車台前方に向かい下
り勾配となるまで徐々に漸増し、これにより、傾動フレ
ームが載置状態から車台後方に向かい所定角度の下り勾
配となった傾斜状態まで傾動することになる。一方、傾
斜状態のコンテナを載置状態に戻すには、上記とは逆に
ポンプからの作動油を油圧シリンダのロッド側室に対し
供給すると共に、ヘッド側室の作動油をオイル貯留タン
クに戻すことで、上記油圧シリンダを収縮動作させる。
これにより、油圧シリンダの傾斜角度が徐々に漸減し
て、傾動フレームが傾斜状態から載置状態に戻されるこ
とになる。
コンテナ荷役車両用荷役装置では、油圧シリンダの伸縮
軸線は、傾動フレームが載置状態にあるときには車台前
方に向かい僅かに下り勾配となるほぼ水平な状態で傾斜
しているので、油圧シリンダを伸長動作させる力(油
圧)の上向きの分力が最小となっている。そのため、傾
動フレームを略水平の載置状態から車体後方にわずかに
下り勾配となるよう傾斜した初期傾斜状態まで傾動させ
るまでの間、つまり、油圧シリンダを初期伸長動作(例
えば最大伸長動作の略十分の一程度までの伸長動作)さ
せるまでの間に最大油圧が必要となり、この最大油圧を
発生させる上で、ポンプを駆動する動力、例えばエンジ
ンの動力を最大限に活用する必要がある。
で傾動し、油圧シリンダの伸縮軸線が車台前方に向かっ
て次第に下り勾配し始めると、油圧シリンダを伸長動作
させる力の上向きの分力が徐々に大きくなる。そのた
め、傾動フレームを初期傾斜状態以降に継続して傾動動
作させるのに上記の最大油圧を必要とはせず、油圧シリ
ンダのヘッド側室に対し上記最大油圧よりも低い油圧を
供給しても、傾動フレームの初期傾斜状態以降の継続傾
動動作が円滑に行われることになる。このことから、油
圧シリンダを伸長動作させる力(油圧)の上向きの分力
が大きくなるに従いポンプを高速回転させて作動油の吐
出量を増量させることで、傾動フレームの初期傾斜状態
以降の継続傾動動作をスピードアップすることが行われ
ている。
状態以降の継続傾動動作をスピードアップさせるには、
ポンプを高速回転させるために動力(例えばエンジンの
動力)を最大限に活用し、これにより、油圧シリンダの
ヘッド側室への作動油の供給量を増大させる必要があ
る。
ろで、車載されるポンプの最大回転時の最大吐出量には
限度があり、より一層のスピードアップは望めない。こ
のため、油圧シリンダのヘッド側室への作動油の供給量
を効率良く増大させて、傾動フレームの初期傾斜状態以
降の継続傾動動作をより一層スピードアップさせたいと
いう要求がある。
降の継続傾動動作をスピードアップさせるためにポンプ
を高速回転させる動力を最大限に活用すれば、騒音は勿
論のこと、エネルギー消費量が大きくなって燃費に悪影
響を及ぼすことになる。
ず、エアシリンダなどの他の流体圧シリンダにおいても
上記と同様に発生する。
で、その目的とするところは、傾動フレームの初期傾斜
状態から傾斜状態までの継続傾動動作をより一層スピー
ドアップさせることにある。また、傾動フレームの上記
継続傾動動作において騒音及び燃費を低減させることに
ある。
め、本発明は、傾動フレームが載置状態から初期傾斜状
態に変換されたときにそれ以降の継続傾動動作ではロッ
ド側流体通路からの戻り流体をヘッド側室に供給される
作動流体の一部として用いるようにしたものである。
の如く、車台に対しその後端位置の車幅方向軸の回りに
傾動自在に設けられてコンテナが搭載される傾動フレー
ムと、上記車台と傾動フレームとの間に掛け渡されて伸
縮作動により上記傾動フレームを車台上に載置された略
水平の載置状態と上記車台の後方に向かい下り勾配とな
る傾斜状態とに相互に変換させる流体圧シリンダと、こ
の流体圧シリンダのヘッド側室及びロッド側室のいずれ
か一方に作動流体を供給して上記流体圧シリンダを伸縮
動作させる流体圧源とを備え、この流体圧源からの作動
流体がヘッド側室に連通するヘッド側流体通路とロッド
側室に連通するロッド側流体通路とに切換可能に供給さ
れるように構成されたコンテナ荷役車両用荷役装置を前
提とする。そして、上記流体圧シリンダを、その伸長作
動により上記傾動フレームをコンテナ自重に抗して載置
状態から傾斜状態の側に向けて変換させるように配設す
る。上記ヘッド側流体通路とロッド側流体通路との間
に、上記ロッド側流体通路の戻り側をヘッド側流体通路
側もしくは流体圧源のタンク側のいずれかに選択的に連
通させるよう切換える切換手段を介装する。さらに、上
記切換手段を、上記流体圧源からの作動流体が上記ヘッ
ド側流体通路に供給されて流体圧シリンダが伸長作動し
ている途中段階で、上記ロッド側流体通路の戻り側を上
記ヘッド側流体通路に連通させるよう切換制御するよう
な構成としたものである。
から初期傾斜状態まで傾動動作する際には、流体圧シリ
ンダを伸長動作させる力(作動圧)の上向きの分力が小
さいので、切換手段を流体圧源のタンク側に切り換えて
おくことで、流体圧シリンダのロッド側室からの戻り流
体が流体貯留タンクに排出され、傾動フレームの初期傾
斜状態までの傾動動作に必要な作動圧(例えば最大流体
圧)の作動流体のみがヘッド側流体通路を経て流体圧シ
リンダのヘッド側室に供給される。つまり、傾動フレー
ムを載置状態から初期傾斜状態まで傾動動作させる流体
圧シリンダの初期伸長動作に必要な最大流体圧の作動流
体のみがヘッド側流体通路を経て流体圧シリンダのヘッ
ド側室に供給されることになる。これにより、傾動フレ
ームは、コンテナ自重に抗して載置状態から途中段階ま
で円滑に傾動する。
傾動すると、切換手段がヘッド側流体通路側に切り換え
られ、流体圧源からの作動流体に対しロッド側室からの
戻り流体が加えられる。
の吐出量に限度がある流体圧源からの作動流体と、ロッ
ド側室からの戻り流体とでもって、流体圧シリンダのヘ
ッド側室への作動流体の供給量が増大し、傾動フレーム
の初期傾斜状態以降の継続傾動動作をより一層スピード
アップさせることが可能となる。なお、この場合、流体
圧シリンダのピストンの両端面の受圧面積差つまりピス
トンロッドの断面積によってピストンのヘッド側室端面
の受圧面積の方がロッド側室端面の受圧面積よりも大き
くなっているため、作動流体の作動圧によって流体圧シ
リンダが円滑に伸長動作することになる。
大限に活用して流体圧シリンダのヘッド側室への作動流
体の供給量を増大させなくとも、流体圧源からの作動流
体とロッド側室からの戻り流体とでもって流体圧シリン
ダのヘッド側室への作動流体の供給量が増大することか
ら、上記動力を低減させても流体圧シリンダの伸長作動
が十分に確保されることになる。このため、上記動力の
低減によって、この動力の負担が軽減されることにな
り、騒音が減少して騒音対策が実践される上、エネルギ
ー消費量が低減されて燃費の向上を図ることが可能とな
る。
シリンダのヘッド側室への作動流体の供給量をある程度
確保した流体圧源からの作動流体と、ロッド側室からの
戻り流体とでもって流体圧シリンダのヘッド側室への作
動流体の供給量を確保することも可能となる。これによ
り、傾動フレームの途中段階以降の継続傾動動作のスピ
ードアップと、上記動力の若干軽減による騒音及び燃費
の低減とを全て満足させることも可能となる。
を、傾動フレームが載置状態から車台後方に向かいわず
かに下り勾配となるよう予め設定された初期傾斜角度ま
で傾動した段階で、ロッド側流体通路の戻り側をタンク
側からヘッド側流体通路側に対し連通状態に切換制御す
るようにすれば、傾動フレームのスピードアップと、騒
音及び燃費の低減との少なくとも一方を早い段階で実現
させることが可能となる。このとき、上記初期傾斜角度
を、例えば傾動フレームが車台に対し略15°程度傾斜
した状態で、この状態に対応する流体圧シリンダがその
最大伸長量の略十分の一程度の量まで伸長動作するもの
とすれば、傾動フレームが初期傾斜角度まで傾動動作し
た時点で、流体圧シリンダを伸長動作させる力(作動
圧)の上向きの分力が大きくなっているため、傾動フレ
ームの初期傾斜角度以降の継続傾動動作が円滑に行われ
ることになる。
ームが初期傾斜角度まで傾動したことを検出する傾斜角
度検出手段と、この傾斜角度検出手段からの検出信号を
受けて切換手段を切換制御する切換制御手段とを備える
ようにすることで、切換手段の切換制御を傾動フレーム
の傾斜角度に基づいてより簡単に行うことが可能とな
る。
圧シリンダのヘッド側室の流体圧を検出する流体圧検出
手段と、この流体圧検出手段からの検出流体圧が、傾動
フレームが載置状態から初期傾斜角度まで傾動した段階
における上記ヘッド側室の流体圧に対応するよう予め設
定された設定流体圧と等値になったときに切換手段を切
換制御する切換制御手段とを備えるようにすることで、
切換手段の切換制御を流体圧シリンダのヘッド側室に実
際に作用する流体圧に基づいてより正確に行うことが可
能となる。
に基づいて説明する。
の実施形態に係るコンテナ荷役車両用荷役装置を備えた
コンテナ荷役車両を示し、1はコンテナ荷役車両、2は
コンテナ荷役車両1の車台としての左右一対の車体フレ
ーム11(図では一方のみ示す)上に搭載されるコンテ
ナである。また、3は上記コンテナ2を上記各車体フレ
ーム11に対し積み降ろしする荷役装置(コンテナ荷役
車両用荷役装置)である。そして、上記コンテナ2は、
上記荷役装置3により、各車体フレーム11上に搭載さ
れるようになっている。
前後方向に延びる上記各車体フレーム11の前端部上に
キャブ12を備えている。また、図2に示すように、上
記キャブ12後方の各車体フレーム11上には、この各
車体フレーム11に沿って車体前後方向に延びる左右一
対のサブシャーシ13,13が設けられている。この各
サブシャーシ13(各車体フレーム11)は、上記コン
テナ2を横置き状態で搭載し得る長さを有している。そ
して、図1に示すように、上記コンテナ2は、上記各サ
ブシャーシ13を介して各車体フレーム11上に搭載さ
れるようになっている。また、上記各車体フレーム11
の後端部にはそれぞれ張り出し可能な左右一対のジャッ
キ14が設けられ、荷役装置3によるコンテナ2の積み
降ろし時等の車体後方への重心移動に対し上記ジャッキ
14を張り出しておくことでコンテナ荷役車両1の安定
性を高め得るようにしている。
うに、その上下両位置に車体前後方向に長い略矩形状の
上壁2f及び底壁2aを有し、この上壁2f及び底壁2
aの周囲を前後両壁2b,2c及び左右両側壁2d,2
eにより囲んで、内部への収容物の収容を可能とする略
直方体形状に形成されている。
後方向へ延びる左右一対の主桁21,21(図2に表れ
る)が一体に設けられている。また、上記コンテナ2の
前壁2bの上部中央位置には、後述するフック部34d
が係脱可能に係合する係合ピン22が設けられている。
そして、図1に一点鎖線で示すように、上記コンテナ2
の後壁2cは、その上端が左右両側壁2d,2eの後端
部上部位置を車幅方向に延びる軸23の回りに支持され
て後方へ下開き可能となっている。この場合、コンテナ
2の後壁2cは、図示しない後壁固縛装置による固縛時
に後方への開放が規制されるようになっている。
うに、後端部が上記サブシャーシ13の後端位置を車幅
方向に延びる第1車幅方向軸31の回りに回転可能に連
結されて上記サブシャーシ13に対し傾動自在に設けら
れる左右一対の傾動フレーム32,32(図2に表れ
る)と、基端部が上記各傾動フレーム32の前端部に対
し上記第1車幅方向軸31と平行な第2車幅方向軸33
の回りに回転可能に連結されて上記各傾動フレーム32
に対し回転自在に設けられるL形アーム34と、このL
形アーム34の略中間位置左右両側部と上記各サブシャ
ーシ13の前端部との間に設けられた流体圧シリンダと
しての左右一対の傾動シリンダ35とを備えている。さ
らに、上記サブシャーシ13の後端には、上記第1車幅
方向軸31回りに回転自在に支持されたコンテナ案内用
の左右一対の案内ローラ16,16(図2に表れる)が
設けられている。
に、上記傾動フレーム32の前端部に対し第2車幅方向
軸33の回りに回転可能に連結されて各サブシャーシ1
3の前部上を前方に延びるベースアーム部34aと、こ
のベースアーム部34aの先部に対し前後方向に摺動自
在に内装された基部アーム部34bと、この基部アーム
部34bの先端に基端が一体に設けられ、上記基部アー
ム部34bの先部位置から屈曲して上方に延びる突出ア
ーム部34cと、この突出アーム部34cの先端に設け
られ、上記コンテナ2の係合ピン22に対し係脱可能に
係合する略C字状のフック部34dと、上記ベースアー
ム部34aと基部アーム部34bとの間に連結され、上
記ベースアーム部34aに対し上記基部アーム部34b
及び突出アーム部34cを進退移動させるように伸縮動
作することにより、上記基部アーム部34b及び突出ア
ーム部34cを前進位置(図1及び図3に実線で示す位
置)と後退位置(図3の矢印Q方向において一点鎖線で
示す位置)とに相互に位置変換させる伸縮シリンダ37
とを備えている。そして、上記L形アーム34は、上記
各傾動フレーム32に対し略一直線状に延びるように保
持されて第2車幅方向軸33回りの回転を規制する規制
部材(図示せず)を備えている。この規制部材は、上記
伸縮シリンダ37の伸縮状態に応じて各傾動フレーム3
2に対しL形アーム34を回転規制又はその回転規制を
解除するように構成されている。具体的には、規制部材
は、図1及び図3に実線で示すように、伸縮シリンダ3
7が伸長状態にあるときつまりベースアーム部34aに
対し基部アーム部34b及び突出アーム部34cが前進
位置に位置付けられているときには、各傾動フレーム3
2に対しL形アーム34を略一直線状に保持して第2車
幅方向軸33の回りの回転を規制する一方、図3の矢印
Q方向において一点鎖線で示すように、上記伸縮シリン
ダ37が収縮状態にあるときつまりベースアーム部34
aに対し基部アーム部34b及び突出アーム部34cが
後退位置に位置付けられているときには、各傾動フレー
ム32の前端部に対しL形アーム34の回転規制が解除
されてL形アーム34を第2車幅方向軸33回りに回転
させるようにしている。
基部アーム部34b及び突出アーム部34cの位置変
換、つまり規制部材によるL形アーム34の回転規制の
有無に応じて伸縮作動量がそれぞれ設定されるようにな
っている。具体的には、各傾動シリンダ35は、規制部
材によりL形アーム34が回転規制されているときに
は、上記各傾動フレーム32が各サブシャーシ13上に
載置される載置状態(図1及び図3に実線で示す状態)
と、各傾動フレーム32に対しL形アーム34を略一直
線状に保持して上記各傾動フレーム32が上記第1車幅
方向軸31回りに傾動されることにより、上記各傾動フ
レーム32が載置状態から後方に向かい所定角度(例え
ば15°)の下り勾配とされた初期傾斜状態(図5の矢
印R方向において一点鎖線で示す状態)を経てこれより
もさらに下り勾配とされた傾斜状態(図1及び図3の矢
印R方向において一点鎖線で、図5の矢印R方向におい
て二点鎖線でそれぞれ示す状態)とに相互に変換される
ように、その伸縮作動量が設定されている。この場合、
傾斜状態に変換された各傾動フレーム32は、各車体フ
レーム11(各サブシャーシ13)に対し後方に向かっ
て略48°程度の角度で傾斜する下り勾配とされてい
る。
制部材によるL形アーム34の回転規制が解除されてい
るときには、上記各サブシャーシ13上において各傾動
フレーム32に対しL形アーム34が後退移動して後退
位置に位置付けられた収縮載置状態(図3の矢印Q方向
において一点鎖線で示す状態)と、上記コンテナ2が各
車体フレーム11後方の地上に降ろされて上記係合ピン
22に対しフック部34dを係脱可能とするように各傾
動フレーム32に対しL形アーム34が第2車幅方向軸
33回りに後方に回転された後方回転状態(図3の矢印
S方向において二点鎖線で示す状態)とに相互に変換さ
れるように、その伸縮作動量が設定されている。
いて説明する。
4をそれぞれ個別に張り出す左右一対のジャッキシリン
ダ42(図では一方のみ示す)、各傾動シリンダ35及
び伸縮シリンダ37のそれぞれの伸縮動作を行うように
している。
知の定容量形の油圧ポンプ、44は流体貯留タンクとし
てのオイル貯留タンクであって、上記油圧ポンプ43の
吸込管43aの上流端が上記オイル貯留タンク44に対
し圧油流通可能に接続されている。上記油圧ポンプ43
は図示しないエンジンの動力で駆動し、この油圧ポンプ
43の油圧値の高低又は吐出容量の増減はエンジンの動
力に比例するようになっている。
せず)には第1配管45の上流端が圧油流通可能に接続
されている。この第1配管45には、上記各傾動シリン
ダ35の伸縮動作を切り換える傾動シリンダ用電磁切換
弁46、上記ジャッキシリンダ42(図では一方のみ示
す)の伸縮動作を切り換えるジャッキシリンダ用電磁切
換弁47、及び上記伸縮シリンダ37の伸縮動作を切り
換える伸縮シリンダ用電磁切換弁48が上流側から直列
に介設されている。上記第1配管45の下流端には第2
配管49の上流端が逆止弁50を介して圧油流通可能に
接続されている。この第2配管49の下流端は、上記オ
イル貯留タンク44に対しフィルタ51を介して圧油流
通可能に接続されている。そして、上記各電磁切換弁4
6〜48は、それぞれ6ポート3位置切換弁よりなり、
その全てが中立位置(図4に示す位置)に切り換えられ
ているときには、油圧ポンプ43により吸い上げた作動
油の全量が第1及び第2配管45,49を介してオイル
貯留タンク44に還流されるようになっている。
切換弁46との間に位置する第1配管45の途中位置に
は第3配管52の上流端が圧油流通可能に接続され、こ
の第3配管52の下流端が上記第1配管45の下流端
(第2配管49の上流端)に圧油流通可能に接続されて
いる。上記第3配管52には、上記第1配管45内の作
動油の油圧が最大油圧(例えば270kgf/cm2)となっ
たときに開放するリリーフ弁53が介設されている。こ
のリリーフ弁53よりも下流側の第3配管52には、上
流端が上記各電磁切換弁46〜48の各排出ポート(図
4に示す各切換位置での左端下側のポート)に対し個別
に接続された第4配管54,…の各他端がそれぞれ圧油
流通可能に接続されている。
用電磁切換弁46との間に位置する第1配管45の途中
位置(第3配管52の上流端)には第5配管55の上流
端が圧油流通可能に接続されている。この第5配管55
の下流側は上記各電磁切換弁46〜48ごとに対応する
ように分岐し、その各分岐管55a〜55cの下流端が
上記各電磁切換弁46〜48の供給ポート(図4に示す
各切換位置での右端下側のポート)に対しそれぞれ個別
に逆止弁56を介して圧油流通可能に接続されている。
は、上記分岐管55bの下流端を第6配管57bを介し
てジャッキシリンダ42のヘッド側室42aに対し圧油
供給可能に接続しかつ上記第4配管54の上流端を第7
配管58bを介してジャッキシリンダ42のロッド側室
42bに対し圧油排出可能に接続するジャッキシリンダ
42の伸長作動位置(図4に示す右位置)と、上記分岐
管55bの下流端を第7配管58bを介してジャッキシ
リンダ42のロッド側室42bに対し圧油供給可能に接
続しかつ上記第4配管54の上流端を第6配管57bを
介してジャッキシリンダ42のヘッド側室42aに対し
圧油排出可能に接続するジャッキシリンダ42の収縮作
動位置(図4に示す左位置)と、上記中立位置とに相互
に切換えられるようになっている。また、上記伸縮シリ
ンダ用電磁切換弁48は、上記分岐管55cの下流端を
第6配管57cを介して伸縮シリンダ37のヘッド側室
37aに対し圧油供給可能に接続しかつ上記第4配管5
4の上流端を第7配管58cを介して伸縮シリンダ37
のロッド側室37bに対し圧油排出可能に接続する伸縮
シリンダ37の伸長作動位置(図4に示す右位置)と、
上記分岐管55bの下流端を第7配管58cを介して伸
縮シリンダ37のロッド側室37bに対し圧油供給可能
に接続しかつ上記第4配管54の上流端を第6配管57
cを介して伸縮シリンダ37のヘッド側室37aに対し
圧油排出可能に接続する伸縮シリンダ37の収縮作動位
置(図4に示す左位置)と、上記中立位置とに相互に切
換えられるようになっている。
2bに接続される第7配管58bには逆止弁59が介設
され、この逆止弁59は、第6配管57bからのパイロ
ット圧により逆流可能つまりジャッキシリンダ42のロ
ッド側室42bから圧油排出可能に切り換えられるよう
になっている。また、上記伸縮シリンダ37のヘッド側
室37aに接続される第6配管57cには逆止弁60が
介設され、この逆止弁60は、第7配管58cからのパ
イロット圧により逆流可能つまり伸縮シリンダ37のヘ
ッド側室37aから圧油排出可能に切り換えられるよう
になっている。
記分岐管55aの下流端を各傾動シリンダ35のヘッド
側室35aに対し第6配管57aを介して圧油供給可能
に接続しかつ上記第4配管54の上流端を各傾動シリン
ダ35のロッド側室35bに対し第7配管58aを介し
て圧油排出可能に接続する傾動シリンダ35の伸長作動
位置(図4に示す左位置)と、上記分岐管55aの下流
端を第7配管58aを介して各傾動シリンダ35のロッ
ド側室35bに対し圧油供給可能に接続しかつ上記第4
配管54の上流端を第6配管57aを介して各傾動シリ
ンダ35のヘッド側室35aに対し圧油排出可能に接続
する各傾動シリンダ35の収縮作動位置(図4に示す右
位置)と、上記中立位置とに相互に切換えられるように
なっている。上記第6及び第7配管57a,58aには
カウンタバランス弁61が介設されている。この場合、
吸込み管43a、第1配管45、第5配管55(分岐管
55a)及び第6配管57aは、各傾動シリンダ35の
伸長動作時にそのヘッド側室35aに対し作動油を供給
するヘッド側流体通路としてのヘッド側油路38として
構成されている。一方、第7配管58a、第4配管5
4、第3配管52及び第2配管49は、各傾動シリンダ
35の伸長動作時にそのロッド側室35bからの戻り油
を戻すロッド側流体通路としてのロッド側油路39とし
て構成されている。
傾動シリンダ35との間に位置する上記第6配管57a
及び第7配管58aの途中位置の間には、上記第7配管
58aの戻り側を第6配管57a側(各傾動シリンダ3
5のヘッド側室35a側)もしくは第4配管54側(油
圧ポンプ43のオイル貯留タンク42側)のいずれかに
選択的に連通させるように切換える切換手段としての電
磁切換弁64が介装されている。この電磁切換弁64
は、3ポート2位置切換弁よりなり、上記第7配管58
aの戻り側を第6配管57a側に切換えた場合には、こ
の第7配管58aの戻り側を上記第6配管57aの途中
位置に対し接続路62を介して連通させるように構成さ
れている。具体的には、電磁切換弁64は、各傾動シリ
ンダ35のロッド側室35bをロッド側油路39(第7
配管58a)を介してオイル貯留タンク44に連通させ
るタンク連通位置(図4に示す右位置)と、上記各傾動
シリンダ35のロッド側室35bを上記ヘッド側油路3
8(第6配管57a)に連通させるヘッド側室連通位置
(図4に示す左位置)とに選択的に切換わるように構成
されている。そして、第7配管58aの戻り側を第6配
管57a側に切換えた場合には、第6配管57aの途中
位置に対し接続路62を介して連通させるように構成さ
れている。この場合、電磁切換弁64をタンク連通位置
に切り換えると、接続管62が遮断されかつ第7配管5
8aが連通されることになる。一方、ヘッド側室連通位
置に切り換えると、第7配管58aの電磁切換弁64よ
りも下流側(カウンタバランス弁61側)が遮断され、
かつ第7配管58aの戻り側が接続管62に対し連通さ
れることになる。
側のサブシャーシ13の後端には、各傾動フレーム32
が初期傾斜状態まで傾動したことを検出する傾斜角度検
出手段としての傾斜角度検出装置71が設けられてい
る。この傾斜角度検出装置71は、図5に詳示するよう
に、右側のサブシャーシ13の後端内側面に取り付けら
れた本体部72と、この本体部72の内側面より車幅方
向内方に突出する軸回りに回転自在に支持された回転ロ
ッド73と、この回転ロッド73に基端部が回転一体に
連結され、先端部にローラ74aが回転自在に支持され
たアーム74とを備えている。一方、上記右側の傾動フ
レーム32の後端には、上記各傾動フレーム32が載置
状態から各サブシャーシ13に対し所定角度(例えば1
5°程度)傾斜して初期傾斜状態(図5に一点鎖線で示
す状態)に変換されたときに上記ローラ74aに対し当
接するドグ75が車体後方向きに突設されている。この
ドグ75は、上記各傾動フレーム32が初期傾斜状態か
ら傾斜状態に変換されるまでの間のみ上記ローラ74a
に対し当接し、上記アーム74を介して回転ロッド73
を軸回りに回転させるように配設されている。これによ
り、傾斜角度検出装置71では、回転ロッド73の軸回
りの回転量に基づいて、傾動フレーム32が初期傾斜状
態となった時点から傾斜状態に変換されるまでの間の角
度を検出するように構成されている。
検出装置71からの検出信号を受けて上記電磁切換弁6
4を切換制御する切換制御手段としてのコントローラ6
3が設けられている。上記コントローラ63には、上記
油圧ポンプ43からの作動油が上記ヘッド側油路38に
供給されて各傾動シリンダ35が伸長作動している途中
段階、つまり各傾動フレーム32が載置状態から初期傾
斜状態まで傾動動作した段階で、上記傾斜角度検出装置
71からの検出信号が入力されるようになっている。そ
して、上記電磁切換弁64は、上記傾斜角度検出装置7
1からの検出信号に基づく上記コントローラ63からの
指令信号により、タンク連通位置からヘッド側室連通位
置に切り換えられ、これにより、上記ロッド側油路39
の第7配管58aの戻り側を上記接続管62を介してヘ
ッド側油路38(第6配管57a)に連通させるよう切
換制御されるように構成されている。この場合、傾斜角
度検出装置71は、傾動フレーム32が初期傾斜状態と
なった時点から傾斜状態となった時点まで継続して電磁
切換弁64に検出信号が出力されるようになっている。
また、傾斜角度検出装置71は、傾動フレーム32が傾
斜状態となった時点で傾動シリンダ用電磁切換弁46に
検出信号が出力されるようになっており、この検出信号
によって、各傾動フレーム32を傾動させるときに伸長
作動位置(図4に示す左位置)に切り換えられていた傾
動シリンダ用電磁切換弁46が、傾斜角度検出装置71
からの検出信号を受けて中立位置(図4に示す実線位
置)に切り換えられ、これにより、各傾動フレーム32
が傾動状態に保持されるようにしている。
となったときに電磁切換弁64をタンク連通位置からヘ
ッド側室連通位置に切換制御する理由を図6及び図7に
基づいて説明する。
が載置状態にあるときの各傾動シリンダ35の伸縮軸線
mと、この伸縮軸線mと平行に延びて第1車幅方向軸3
1を通る平行線nとの最短距離A0 を求める。また、各
傾動フレーム32が載置状態にあるときのコンテナ2の
重心Gを通る鉛直線gと、第1車幅方向軸31を通る鉛
直線hとの最短距離B0 を求める。
が初期傾斜状態にあるときの各傾動シリンダ35の伸縮
軸線m′と、この伸縮軸線m′と平行に延びて第1車幅
方向軸31を通る平行線n′との最短距離Ax を求め
る。また、各傾動フレーム32が初期傾斜状態にあると
きのコンテナ2の重心Gを通る鉛直線g′と、第1車幅
方向軸31を通る鉛直線h′との最短距離Bx を求め
る。
傾動フレーム32を第1車幅方向軸31回りに傾動させ
るためには、 GB<PA (P:各傾動シリンダ35のヘッド側室3
5aの油圧値) の関係式を成立させる必要がある。このとき、各傾動フ
レーム32が載置状態から初期傾斜状態まで傾動する
と、最短距離A0 が最短距離Ax となって増加する反
面、最短距離B0 が最短距離Bx となって減少すること
が判明する。
5aに対し供給される,油圧ポンプ43からの作動油に
対しロッド側室35bからの戻り油を加えた作動油の油
圧値Px を、ピストンの半径Dとピストンロッドの半径
dから求める。すなわち、各傾動シリンダ35のヘッド
側室35aの作動油の油圧Pは、油圧ポンプ43からの
作動油に対しロッド側室35bからの戻り油を加えた場
合、各傾動シリンダ35のピストンの半径Dの2乗値D
2 をピストンロッドの半径dの2乗値d2 で除算した
除算値(D2 /d2 )分の1の2倍の値Px =〔2/
(D2 /d2)〕となる〔傾動シリンダ35が2本なの
で、油圧値Px は除算値(D2 /d2)分の1の2倍と
なる〕。
算した除算値(B0 /A0 )を分子とし、最短距離Bx
を最短距離Ax で除算した除算値(Bx /Ax )を分母
とする分数の演算値〔(B0 /A0 )/(Bx /Ax
)〕を求めると、この演算値が作動油の油圧値Px =
〔2/(D2 /d2 )〕以下となる各傾動フレーム3
2の傾斜角度は約13°以上となるので、各傾動フレー
ム32の傾斜角度が15°となる状態を初期傾斜状態と
設定すれば、各傾動フレーム32が15°傾斜したとき
に電磁切換弁64をタンク連通位置からヘッド側室連通
位置に切り換えることで、各油圧シリンダ35は伸長動
作し、各傾動フレーム32が初期傾斜状態以降の継続傾
動動作においても円滑に傾動することになる。
期傾斜状態での傾斜角度を予め15°に設定しておけば
良いことになる。
ーム11(各サブシャーシ13)に対しコンテナ2を傾
動させる場合の手順について述べる。この場合、コンテ
ナ2内には収容物が収容されているものとする。
ジャッキ14の張り出し動作を行う。具体的には、油圧
回路41のジャッキシリンダ用電磁切換弁47を伸長作
動位置(図4に示す右位置)に切り換え、オイル貯留タ
ンク44から吸込管43aを介して油圧ポンプ43によ
り吸い上げた作動油を第1配管45、第5配管55(分
岐管55b)及び第6配管57bを順に経て各ジャッキ
シリンダ42のヘッド側室42aに供給する一方、各ジ
ャッキシリンダ42のロッド側室42bの戻り油を第7
配管58b、第4配管54,第3配管52及び第2配管
49を順に経てオイル貯留タンク44に排出する。そし
て、ジャッキ14が張り出し状態(図1に一点鎖線で示
す状態)となったときにジャッキシリンダ用電磁切換弁
47を中立位置(図4に実線で示す中央位置)に切り換
え、ジャッキ14を張り出し状態に保持しておく。
縛を解除して、コンテナ2の後壁2cを後方へ開放可能
な状態にしてから、油圧回路41の傾動シリンダ用電磁
切換弁46を伸長作動位置(図4に示す左位置)に切り
換える。
74aに対し右側の傾動フレーム32後端のドグ75が
当接していないので、傾斜角度検出装置71から電磁切
換弁64には検出信号が出力されてはおらず、この電磁
切換弁64はタンク連通位置(図4に示す右位置)に切
り換えられている。このため、オイル貯留タンク44か
ら吸込管43aを介して油圧ポンプ43により吸い上げ
られた作動油のみが第1配管45,第5配管55(分岐
管55a)及び第6配管57aを順に経て各傾動シリン
ダ35のヘッド側室35aに供給される一方、各傾動シ
リンダ35のロッド側室35bの戻り油が第7配管58
a,第4配管54,第3配管52及び第2配管49を順
に経てオイル貯留タンク44に全量排出され、各傾動シ
リンダ33を伸長させ始める。
長動作に必要な最大油圧の作動油、つまり各傾動フレー
ム32を載置状態から初期傾斜状態(各車体フレーム1
1に対し略15°程度傾斜した状態)まで傾動させる各
傾動シリンダ35の初期伸長動作(例えば最大伸長量の
略十分の一程度の量までの伸長動作)に必要な最大油圧
の作動油のみが、ヘッド側油路38を経て各傾動シリン
ダ35のヘッド側室35aに供給されることになる。こ
のため、各傾動フレーム32を載置状態から初期傾斜状
態まで傾動動作する場合に各傾動シリンダ35を伸長動
作させる力(作動圧)の上向きの分力が小さくても、電
磁切換弁64をタンク連通位置に切り換えておくこと
で、エンジンの動力を最大限活用して得られる油圧ポン
プ43の最大油圧の作動油のみが各傾動シリンダ35の
ヘッド側室35aに供給され、各傾動フレーム32は、
コンテナ自重に抗して載置状態から初期傾斜状態まで円
滑に傾動することになる。
ほぼ十分の一程度伸長し、各傾動フレーム32が初期傾
斜状態(図5に一点鎖線で、図7に実線でそれぞれ示す
状態)に変換されると、傾斜角度検出装置71により各
傾動アーム32が15°傾斜したことを検出する。具体
的には、図5に一点鎖線で示すように、ドグ75がアー
ム74先端のローラ74aに当接し、回転ロッド73を
軸回りに回転させ始めることで、各傾動フレーム32が
15°傾斜したことを検出する。
トローラ63に電磁切換弁64に検出信号が出力され、
電磁切換弁64がタンク連通位置からヘッド側室連通位
置(図4に示す左位置)に切り換えられる。これによ
り、オイル貯留タンク44から吸込管43aを介して油
圧ポンプ43により吸い上げられた第6配管57aの作
動油に対し、各傾動シリンダ35のロッド側室35bか
ら第4配管54を経て排出される戻り油が接続管62を
介して加えられ、その全量が各傾動シリンダ35のヘッ
ド側室35aに供給されることになる。
の吐出量に限度がある油圧ポンプ43からの作動油と、
ロッド側室35bからの戻り油とでもって、各傾動シリ
ンダ35のヘッド側室35aへの作動油の供給量が増大
し、各傾動フレーム32の初期傾斜状態以降の継続傾動
動作をより一層スピードアップさせることができる。こ
の場合、各傾動シリンダ35のピストンの両端面の受圧
面積差つまりピストンロッドの断面積によってピストン
のヘッド側室35a端面の受圧面積の方がロッド側室3
5b端面の受圧面積よりも大きくなっているため、作動
油の油圧によって各傾動シリンダ35が円滑に伸長動作
することになる。
2が載置状態から初期傾斜状態まで傾動したときにヘッ
ド側室連通位置に切換えて、ロッド側油路39の第7配
管58aの戻り側を第4配管54側(油圧ポンプ43の
オイル貯留タンク42側)から第6配管57a側(各傾
動シリンダ35のヘッド側室35a側)に対し連通状態
にすれば、各傾動フレーム32のスピードアップをさら
に図ることができる。
度まで傾動したことを検出する傾斜角度検出手段からの
検出信号を受けてコントローラにより電磁切換弁64を
切換制御することで、電磁切換弁64の切換制御を各傾
動フレーム32の傾斜角度に基づいてより簡単に行うこ
とができる。
伸長させ、各傾動フレーム32を傾斜状態(図1及び図
3に一点鎖線で、図5に二点鎖線でそれぞれ示す状態)
に変換させると、傾斜角度検出装置71により各傾動ア
ーム32が48°傾斜したことを検出する。具体的に
は、ドグ75の当接によりアーム74先端のローラ74
aを回転させ、図5に二点鎖線で示す位置まで回転ロッ
ド73を軸回りに回転させることで、各傾動フレーム3
2が48°傾斜したことを検出する。
出信号がコントローラ63に出力され、このコントロー
ラ63からの指令信号により傾動シリンダ用電磁切換弁
46が伸長作動位置から中立位置に切り換えられ、各傾
動フレーム32が傾動状態に保持されることになり、コ
ンテナ2内の収容物が自重により後壁2cを押し開けな
がら排出されることになる。
を傾斜状態から載置状態に戻す場合には、コントローラ
63により、傾動シリンダ用電磁切換弁46を収縮作動
位置(図4に示す右位置)に切り換えると共に、電磁切
換弁64をタンク連通位置に切り換える。これにより、
オイル貯留タンク44から吸込管43aを介して油圧ポ
ンプ43により吸い上げられた作動油が第1配管45、
第5配管55(分岐管55a)及び第7配管58aを順
に経て各傾動シリンダ35のロッド側室35bに供給さ
れる一方、各傾動シリンダ35のヘッド側室35aの戻
り油が第6配管57a,第4配管54,第3配管52及
び第2配管49を順に経てオイル貯留タンク44に排出
され、コンテナ2の自重と相俟って、各傾動シリンダ3
5が収縮し、各傾動フレームが載置状態に変換されるこ
とで、コンテナ2が車体フレーム11上の搭載状態に戻
されることになる。
縛を行って、コンテナ2の後壁2cを後方へ開放不能な
状態にしてから、ジャッキ14の格納動作を行う。具体
的には、油圧回路41のジャッキシリンダ用電磁切換弁
47を収縮作動位置(図4に示す左位置)に切り換え、
オイル貯留タンク44から吸込管43aを介して油圧ポ
ンプ43により吸い上げた作動油を第1配管45,第5
配管55(分岐管55b)及び第7配管58bを順に経
て各ジャッキシリンダ42のロッド側室42bに供給す
る一方、各ジャッキシリンダ42のヘッド側室42aの
戻り油を第6配管57b,第4配管54,第3配管52
及び第2配管49を順に経てオイル貯留タンク44に排
出する。そして、ジャッキ14が格納状態(図1に実線
で示す状態)となったときにジャッキシリンダ用電磁切
換弁47を中立位置に切り換え、ジャッキ14を格納状
態に保持しておく。
3として定容量形ポンプを適用することで、可変容量形
ポンプと比べてポンプ自体の構造がシンプルでかつ安価
なものにすることができ、実施する上で非常に有利なも
のとなる。
施形態を図8及び図9に基づいて説明する。
成を変更している。尚、傾斜角度検出装置を除くその他
の構成は上記第1の実施形態の場合と同じであり、同一
の部分については同一の符号を付してその説明を省略す
る。
に示すように、傾動フレーム32が載置状態(図8に示
す実線状態)から初期傾斜状態(図8に示す一点鎖線状
態)に変換されるまでの間の角度(15°)を検出する
傾斜角度検出装置81が構成されている。
シャーシ13の後端部内側面に取り付けられ、右側の傾
動フレーム32の外側面側に向かって突出する突出片8
2と、この突出片82の先端部後面に設けられたセンサ
本体83とを備えている。一方、上記右側の傾動フレー
ム32の後端部外側面には円弧状のドグ84が設けられ
ている。このドグ84は、上記センサ本体83に対し車
体後方に所定間隔離れて対峙するように設けられ、この
対峙状態にあるときにのみ上記センサ本体83による各
傾動フレーム32の角度検出がなされるようになってい
る。そして、上記傾斜角度検出装置81は、上記各傾動
フレーム32が載置状態(図8に実線で示す状態)から
初期傾斜状態(図8に一点鎖線で示す状態)に変換され
るまでの間において上記センサ本体83に対し上記ドグ
84が連続的に対峙することにより、傾動フレーム32
が載置状態から初期傾斜状態となるまでの角度範囲、つ
まり各傾動フレーム32の載置状態から初期傾斜状態ま
での角度(15°)が検出されるようにしている。上記
センサ本体83は、公知の非接点式スイッチよりなり、
図8に二点鎖線で示すように、各傾動フレーム32が初
期傾斜状態からそれ以降の傾斜状態に変換されるまでの
間ではドグ84が上方に移動しているためにセンサ本体
83に対する対峙状態が解除されて非検出となってい
る。
サ本体83によりドグ84が非検出であるとき、つまり
傾動フレーム32が初期傾斜状態から傾斜状態となるま
での間、コントローラ63に対し非検出信号が出力され
るようになっている。そして、電磁切換弁64は、傾斜
角度検出装置71からの非検出信号に基づくコントロー
ラ63からの指令信号により、タンク連通位置からヘッ
ド側室連通位置に切換制御されるように構成されてい
る。
も、上記第1の実施形態の場合と同様の作用・効果が得
られる。
形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態
を包含するものである。例えば、上記各実施形態では、
傾動フレーム32が初期傾斜状態となった角度を検出す
る傾斜角度検出手段71(81)からの検出信号を受け
て電磁切換弁64を切換制御するようにしたが、各傾動
シリンダのヘッド側室の油圧を検出する流体圧検出手段
としての油圧センサと、この油圧センサからの検出油圧
が、各傾動フレームが載置状態から初期傾斜状態まで傾
動動作した段階における上記ヘッド側室の油圧に対応す
るよう予め設定された設定油圧と等値になったときに電
磁切換弁を切換制御するコントローラとを備えていても
良い。この場合には、電磁切換弁の切換制御を各傾動シ
リンダのヘッド側室の作動圧に基づいてより正確に行う
ことができる。
圧ポンプ43を採用したが、吐出容量の大きい流体圧ポ
ンプ、可変容量ポンプ又はタンデムポンプなどが採用さ
れていても良いのは勿論である。さらに、上記各実施形
態では、傾動シリンダ35として油圧シリンダを適用し
たが、エアシリンダなどの流体圧シリンダであっても良
いのは勿論である。
ーム32の初期傾動状態以降の継続傾動動作において油
圧ポンプ43を駆動するためのエンジンの動力を最大限
に活用して各傾動シリンダ35のヘッド側室35aへの
作動油の供給量を増大させることによりスピードアップ
を図ったが、油圧ポンプからの作動油とロッド側室から
の戻り油とでもって各傾動シリンダのヘッド側室への作
動油の供給量が増大することから、油圧ポンプを駆動す
るためのエンジンの動力を低減させて各傾動シリンダの
ヘッド側室への作動油の供給量が十分に確保されるよう
にしても良く、この場合には、エンジンの動力を低減さ
せて動力負担が軽減され、これにより、騒音を減少させ
て騒音対策を実践することが可能となる上、エネルギー
消費量を低減させて燃費の向上を図ることができる。ま
た、エンジンの動力を若干低減させて各傾動シリンダの
ヘッド側室への供給量をある程度確保した状態で吐出さ
れる油圧ポンプからの作動油と、ロッド側室からの戻り
油とでもって各傾動シリンダのヘッド側室への作動油の
供給量を確保しつつ、エンジンの動力の負担を若干軽減
させるようにしても良く、この場合には、各傾動フレー
ムの初期傾斜状態以降の継続傾動動作のスピードアッ
プ、並びに騒音及び燃費の低減を全て満足させることも
可能となる。
に記載のコンテナ荷役車両用荷役装置によれば、ロッド
側流体通路の戻り側を流体圧源のタンク側に連通させる
ように切換手段を切換制御しておくことで、流体圧シリ
ンダの初期伸長動作に必要な最大流体圧を流体圧源から
の作動流体のみにより得て傾動フレームを載置状態から
初期傾斜状態に円滑に傾動させ、上記流体圧シリンダが
伸長動作している途中段階で、上記ロッド側流体通路の
戻り側をヘッド側流体通路側に連通させるように切換手
段を切換制御することで、流体圧源からの作動流体に対
しロッド側室からの戻り流体を加えて流体圧シリンダの
ヘッド側室に対する作動流体の供給量を増量させる。こ
れにより、傾動フレームの初期傾動状態以降の継続傾動
動作を支障なく円滑に行いかつその継続傾動動作をより
一層スピードアップさせることができる。
ヘッド側室への作動流体の供給量を増大させることで、
上記動力を大幅に低減させつつヘッド側室への作動流体
の供給量を十分に確保することが可能となり、この場合
には、動力負担を軽減させて騒音を減少させることがで
きる上、エネルギー消費量を低減させて燃費の向上を図
ることができる。
リンダのヘッド側室への作動流体の供給量を十分に確保
しつつ、上記動力の負担を若干軽減させることも可能と
なり、この場合には、傾動フレームの初期傾斜状態以降
の継続傾動動作のスピードアップ、並びに騒音及び燃費
の低減を全て満足させることができる。
両用荷役装置によれば、傾動フレームが初期傾斜角度ま
で傾動した段階で、ロッド側流体通路の戻り側をヘッド
側流体通路側に対し連通状態となるようにすることで、
傾動フレームのスピードアップと、騒音及び燃費の低減
との少なくとも一方を早い段階で実現させることができ
る。
両用荷役装置によれば、傾動フレームが初期傾斜角度ま
で傾動した検出信号を受けて切換手段を切換制御するこ
とで、切換手段の切換制御を傾動フレームの傾斜角度に
基づいてより簡単に行うことができる。
役車両用荷役装置によれば、流体圧シリンダのヘッド側
室の流体圧を検出する流体圧検出手段からの検出流体圧
が、傾動フレームが初期傾斜角度まで傾動した段階にお
ける設定流体圧と等値になったときに切換手段を切換制
御することで、切換手段の切換制御を流体圧シリンダの
ヘッド側室に実際に作用する流体圧に基づいてより正確
に行うことができる。
したコンテナ荷役車両の側面図である。
を示す側面図である。
説明する傾動フレームの載置状態での側面図である。
する傾動フレームの初期傾斜状態での側面図である。
置の側面図である。
置) 11 車体フレーム(車台) 31 第1車幅方向軸(車幅方向軸) 32 傾動フレーム 35 傾動シリンダ(流体圧シリンダ) 35a ヘッド側室 35b ロッド側室 38 ヘッド側油路(ヘッド側流体通路) 39 ロッド側油路(ロッド側流体通路) 43 油圧ポンプ(流体圧源) 44 オイル貯留タンク(タンク) 63 コントローラ(切換制御手段) 64 電磁切換弁(切換手段) 71,81 傾斜角度検出装置(傾斜角度検出手
段)
Claims (4)
- 【請求項1】 車台に対しその後端位置の車幅方向軸の
回りに傾動自在に設けられてコンテナが搭載される傾動
フレームと、 上記車台と傾動フレームとの間に掛け渡されて伸縮作動
により上記傾動フレームを車台上に載置された略水平の
載置状態と、上記車台の後方に向かい下り勾配となる傾
斜状態とに相互に変換させる流体圧シリンダと、 この流体圧シリンダのヘッド側室及びロッド側室のいず
れか一方に作動流体を供給して上記流体圧シリンダを伸
縮動作させる流体圧源とを備え、 この流体圧源からの作動流体がヘッド側室に連通するヘ
ッド側流体通路とロッド側室に連通するロッド側流体通
路とに切換可能に供給されるように構成されたコンテナ
荷役車両用荷役装置において、 上記流体圧シリンダは、その伸長作動により上記傾動フ
レームをコンテナ自重に抗して載置状態から傾斜状態の
側に向けて変換させるように配設され、 上記ヘッド側流体通路とロッド側流体通路との間には、
上記ロッド側流体通路の戻り側をヘッド側流体通路側も
しくは流体圧源のタンク側のいずれかに選択的に連通さ
せるよう切換える切換手段が介装され、 上記切換手段は、上記流体圧源からの作動流体が上記ヘ
ッド側流体通路に供給されて流体圧シリンダが伸長作動
している途中段階で、上記ロッド側流体通路の戻り側を
上記ヘッド側流体通路に連通させるよう切換制御される
ように構成されていることを特徴とするコンテナ荷役車
両用荷役装置。 - 【請求項2】 請求項1において、 切換手段は、傾動フレームが載置状態から車台後方に向
かいわずかに下り勾配となるよう予め設定された初期傾
斜角度まで傾動した段階で、ロッド側流体通路の戻り側
をタンク側からヘッド側流体通路側に対し連通状態に切
換制御されるように構成されていることを特徴とするコ
ンテナ荷役車両用荷役装置。 - 【請求項3】 請求項2において、 傾動フレームが初期傾斜角度まで傾動したことを検出す
る傾斜角度検出手段と、 この傾斜角度検出手段からの検出信号を受けて切換手段
を切換制御する切換制御手段とを備えていることを特徴
とするコンテナ荷役車両用荷役装置。 - 【請求項4】 請求項2において、 流体圧シリンダのヘッド側室の流体圧を検出する流体圧
検出手段と、 この流体圧検出手段からの検出流体圧が、傾動フレーム
が載置状態から初期傾斜角度まで傾動した段階における
上記ヘッド側室の流体圧に対応するよう予め設定された
設定流体圧と等値になったときに切換手段を切換制御す
る切換制御手段とを備えていることを特徴とするコンテ
ナ荷役車両用荷役装置。
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---|---|---|---|
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JP3909962B2 JP3909962B2 (ja) | 2007-04-25 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012071775A (ja) * | 2010-09-29 | 2012-04-12 | Shinmaywa Industries Ltd | コンテナ荷役車両 |
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-
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- 1998-10-05 JP JP28233898A patent/JP3909962B2/ja not_active Expired - Fee Related
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