JP2000108695A - 車輪駆動装置のトルク制限装置 - Google Patents

車輪駆動装置のトルク制限装置

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JP2000108695A
JP2000108695A JP10280960A JP28096098A JP2000108695A JP 2000108695 A JP2000108695 A JP 2000108695A JP 10280960 A JP10280960 A JP 10280960A JP 28096098 A JP28096098 A JP 28096098A JP 2000108695 A JP2000108695 A JP 2000108695A
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casing
drive
differential gear
friction plate
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Akihiro Iuma
昭博 井馬
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Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D7/00Slip couplings, e.g. slipping on overload, for absorbing shock
    • F16D7/02Slip couplings, e.g. slipping on overload, for absorbing shock of the friction type
    • F16D7/024Slip couplings, e.g. slipping on overload, for absorbing shock of the friction type with axially applied torque limiting friction surfaces
    • F16D7/025Slip couplings, e.g. slipping on overload, for absorbing shock of the friction type with axially applied torque limiting friction surfaces with flat clutching surfaces, e.g. discs
    • F16D7/027Slip couplings, e.g. slipping on overload, for absorbing shock of the friction type with axially applied torque limiting friction surfaces with flat clutching surfaces, e.g. discs with multiple lamellae

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動軸への伝達トルク値の上限を設定する連
結機構に、潤滑油を自動的に供給し得るトルク制限装置
を提供する。 【解決手段】 出力側部分がデファレンシャルギア装置
60に接続され、入力側部分がデファレンシャルギア装置
のハウジング61に形成された開口61aから突出された連
結軸20と、連結軸の入力側部分上に相対回転自在に支持
され、前記駆動軸に対し連結可能とされた中空筒状のケ
ーシング10とを備え、ケーシングの出力側の開口とハウ
ジングの開口とを液密に連結するシール部材80を設け、
さらに、前記ケーシングと連結軸との間に、該ケーシン
グに入力される動力のうち所定トルク値以下の動力のみ
を前記連結軸に伝達する連結機構30を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、運搬車等の車輌に
おける駆動源から駆動車軸への伝動経路中に設けられる
トルク制限装置に関する。
【0002】
【従来の技術】まず、運搬車等の車輌における駆動源か
ら駆動車軸への動力伝達において、従来から最も一般的
に用いられている伝動構造について、前輪駆動の車輌を
例に説明する。この公知の伝動構造は、車輌の長手方向
に沿って配設され、後端が前記駆動源に接続された駆動
軸の前端を、デファレンシャルギア装置に接続するよう
に構成されている。そして、前記駆動軸とデファレンシ
ャルギア装置との接続は、該駆動軸の前端に相対回転不
能に設けられた出力ギアと前記デファレンシャルギア装
置の入力ギアとを直接に噛合させて行っていた。
【0003】斯かる公知の伝動構造はシンプルではある
が、駆動軸とデファレンシャルギア装置の入力ギアとを
直接に噛合させている為、以下の不都合を有していた。
【0004】即ち、車輌のコスト低減や操作容易性の向
上等の観点から、車輌を構成する各部材はコンパクト化
が望まれる。その一方、各部材に対しては、所定の負荷
に耐え得る強度が要求される。従って、車輌の各部材
は、所定の強度を有する範囲で、可能な限り小型化され
る。例えば、表面が比較的平坦な地面を走行する際に、
駆動軸とデファレンシャルギア装置との接続部分に掛か
る負荷(以下、通常走行時の負荷という)に基づき、該
接続部分の寸法を決めたとする。この場合において、駆
動輪が車輌の急発進又は急停止によって一時的に衝撃的
な荷重を受けたとすると、前記接続部分には通常走行時
の負荷を越える急激な負荷(以下、ピーク負荷という)
が掛かり、接続部分の破損に至ることがある。従って、
前述の公知の伝動構造においては、ピーク負荷に耐え得
るように、駆動軸とデファレンシャルギア装置の入力ギ
アとの接続部分等を大きくする必要があり、前記コンパ
クト化の要望を十分に満足させることができなかった。
【0005】これに対し、米国特許第2977779号には、
図4に示すような、駆動源に後端が接続された駆動軸の
前端(図示せず)と、デファレンシャルギア装置の入力
ギア(図示せず)に前端が接続された連結軸120の後
端とを、トルク制限装置100を介して接続するように
した伝動構造が開示されている。前記トルク制限装置1
00は、図に示すように、前記駆動軸の前端に自在継手
130を介して軸線回り相対回転不能に連結された中間
軸101と、該中間軸に相対回転不能に設けられた駆動
側摩擦板102と、前記中間軸101及び駆動側摩擦板
102を囲む前端閉塞の筒状ケーシング103と、該ケ
ーシング103の内周面に相対回転不能に設けられ、前
記駆動側摩擦板102と摩擦接触する従動側摩擦板10
4と、前記駆動側摩擦板102及び従動側摩擦板104
の一方を他方に向けて付勢する付勢メンバ105とを備
えてなるものである。そして、前記連結軸120とトル
ク制限装置100との接続は、前記連結軸120の後端
と前記ケーシング103の前端とを相対回転不能に締結
することにより、行っている。
【0006】前記トルク制限装置100は、通常の走行
時においては駆動側摩擦板102から従動側摩擦板10
4に摩擦接触により動力を伝達し、一方、前述のような
ピーク負荷が掛かった場合には、駆動側摩擦板102と
従動側摩擦板104とが滑り、動力伝達を遮断する。従
って、斯かるトルク制限装置100を備えることによ
り、連結軸120とデファレンシャルギア装置の入力軸
との接続部分等の強度を、前述の通常走行時の負荷に基
づいて決定することができる。即ち、ピーク負荷時に
は、駆動源からデファレンシャルギア装置への動力伝達
が遮断されることになるから、連結軸とデファレンシャ
ルギア装置との接続部分等をピーク負荷に耐え得るよう
に、大きくする必要がない。従って、通常走行時の負荷
に基づいて、各部材の寸法を決めることができ、これに
より、各構成部材のコンパクト化を図ることが可能とな
るものであった。
【0007】しかしながら、前記米国特許に開示されて
いるトルク制限装置は、図に示すように、ケーシング1
03内に、予め、前記摩擦板102,104専用の潤滑
油を封入しておかなければならない。しかも、ケーシン
グ103内に封入された潤滑油は積極的に冷却されない
ので、該摩擦板102,104の発熱による耐久性及び
耐磨耗性の悪化を招くという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
を解決するためになされたものであり、駆動源に入力側
端部が接続された駆動軸の出力側端部から、一対の駆動
車軸を駆動するデファレンシャルギア装置へ動力を伝達
するトルク制限装置であって、該装置内に潤滑油を自動
的に供給し得るトルク制限装置を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、駆動源に接続された駆動軸から、一対の
車軸を駆動するデファレンシャルギア装置へ動力を伝達
するトルク制限装置であって、出力側部分が前記デファ
レンシャルギア装置に接続され、入力側部分が前記デフ
ァレンシャルギア装置のハウジングに形成された開口か
ら突出された連結軸と、前記連結軸の入力側部分上に相
対回転自在に支持され、前記駆動軸に対し連結可能とさ
れた中空筒状のケーシングとを備え、前記ケーシングの
出力側の開口と前記ハウジングの開口とを液密に連結す
るシール部材を設け、さらに、前記ケーシングと連結軸
との間に、該ケーシングに入力される動力のうち所定ト
ルク値以下の動力のみを前記連結軸に伝達する連結機構
を設けた車輪駆動装置のトルク制限装置を提供する。
【0010】好ましくは、前記ケーシングの入力側の開
口を液密に閉塞し且つ前記駆動軸に連結される取付フラ
ンジをさらに備えることができる。
【0011】また、より好ましくは、前記取付フランジ
にケーシングの内部と外部とを連通する中央孔を形成
し、前記連結軸を、出力側端部が前記デファレンシャル
ギア装置に接続され、入力側端部が前記取付フランジの
中央孔から液密状態に突出された支持軸と、該支持軸に
相対回転不能且つ軸方向摺動自在に支持され、入力側端
部が前記取付フランジの中央孔から液密状態に突出され
た中間軸とを有するものとし、前記連結機構を前記中間
軸とケーシングとの間に設け、前記ハウジング内に、中
間軸の出力側端部の位置決めを行う固定部材を備え、前
記支持軸の入力側端部に着脱自在に装着され、前記固定
部材との共働下に中間軸の軸方向摺動を不能とする固定
具をさらに備えることができる。
【0012】好ましくは、前記連結機構を、前記ケーシ
ングの内周面に相対回転不能に設けられた駆動側摩擦板
と、前記連結軸のうち前記駆動側摩擦板と対応する外周
面に相対回転不能に設けられ、前記駆動側摩擦板と摩擦
接触し得るようにされた従動側摩擦板と、前記ケーシン
グ内に収容され、前記駆動側摩擦板及び従動側摩擦板の
一方を他方に向かって、所定の付勢力で付勢する付勢メ
ンバとを備えたものとすることができる。
【0013】より好ましくは、前記連結機構に、前記付
勢メンバの付勢力を調整する調整メンバをさらに備える
ことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るトルク制限
装置の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照しつ
つ説明する。図1は本実施の形態に係るトルク制限装置
1が適用された車輌の平面図、図2は前記トルク制限装
置1の横断面図、図3は図2におけるA部拡大図であ
る。
【0015】前記トルク制限装置1は、図1に示すよう
に、前輪72,72を駆動する車輌に用いられるもので
あって、トランスミッション71を介して、入力側端部
50bが駆動源70に接続された駆動軸50の出力側端
部50aから、駆動車軸となる一対の前車軸62,62
を駆動するデファレンシャルギア装置60へ動力を伝達
するものである。なお、図1において、符号73は後輪
で、符号80はデファレンシャルギア装置のハウジング
である。該ハウジング80は、デファレンシャルギア装
置60の設置の為に、第1部分81と、該第1部分に対
し分離可能な第2部分82とから構成されている(図2
及び図3参照)。
【0016】前記トルク制限装置1は、図2によく示さ
れているように、出力側部分20aがデファレンシャル
ギア装置のハウジング80内に突入してデファレンシャ
ルギア装置60に接続され且つ入力側部分20bが前記
ハウジング80の開口80bから突出された連結軸20
と、前記連結軸の入力側部分20b上に相対回転自在に
支持され、前記駆動軸50の出力側端部50aに対し連
結可能とされた中空筒状のケーシング10とを備えてい
る。なお、前述のように、本実施の形態に係るトルク制
限装置1は、前輪駆動型車輌に用いられるものであるか
ら、各構成部材の入力側及び出力側とは、各部材の車輌
前後方向における後方及び前方を意味する。
【0017】前記ケーシング10の前方端10aは、デ
ファレンシャルギア装置のハウジング80に対し、液密
に且つ相対回転自在に連結されている。即ち、前方端1
0aの開口とハウジング80の開口80bとが液密に連
結されつつ、ケーシング10は軸線回り回転自在となっ
ている。本実施の形態においては、ケーシングの前方端
10aをハウジングの開口80b内に突入させ、該ケー
シング前方端10aの外周面とハウジングの内周面との
間にシール軸受14を挿入して、両者間の液密性を維持
しつつ、ケーシング10を回転自在としている。
【0018】一方、前記ケーシング10の後方端10b
の開口は、取付フランジ13によって液密に閉塞されて
いる。そして、該取付フランジ13は、図2及び図3に
よく表されているように、自在継手51を介して、駆動
軸50に軸線回り相対回転不能に連結されている。さら
に、前記ケーシング10の内周面には径方向内方へ延在
した所望枚数の駆動側摩擦板31が、該ケーシング10
と相対回転不能となるように設けられている。
【0019】前記連結軸20は、前端がデファレンシャ
ルギア装置60に接続され且つ後端が前記取付フランジ
の中央孔13aから後方へ突出した支持軸22と、該支
持軸22に相対回転不能且つ軸方向摺動自在に支持さ
れ、後端が前記中央孔13aから後方へ突出した中間軸
21とを有する2重構造となっている。該支持軸22及
び中間軸21の後端と前記中央孔13aとは、シール軸
受等のシール部材15によって液密とされている。
【0020】前記支持軸22は、ハウジング80内に設
けられたベアリング71,72によって支持されつつ、
前端がデファレンシャルギア装置60に接続されてい
る。該支持軸22の後端には、外方から締結可能な固定
具16がネジ結合されている。
【0021】前記中間軸21は、ベアリング73,74
を介して、ケーシング10に相対回転自在に収容されて
いる。また、該中間軸21は、ハウジング80内に設け
られた前記ベアリング72によって前方向への摺動が規
制され、且つ、支持軸22の後端に装着された固定具1
6によって後方への摺動が規制されている。即ち、前記
ベアリング72は中間軸21の前方向への摺動を防止す
る固定メンバとしても作用しており、該中間軸21は、
前記ベアリング72及び固定具16によって、軸方向位
置が固定されている。
【0022】前記中間軸21の外周面には、径方向外方
へ延在した所望枚数の従動側摩擦板32が、該中間軸2
1と相対回転不能となるように設けられている。該従動
側摩擦板32は、前記駆動側摩擦板31と係合し得る位
置に設けられている。
【0023】さらに、前記ケーシング10内には、前記
駆動側摩擦板31及び従動側摩擦板32の一方を他方に
付勢する付勢メンバ33が備えられている。本実施の形
態においては、前記付勢メンバ33として皿バネを用い
ている。該付勢メンバ33の軸方向への移動は、ベアリ
ング73によって規制されている。
【0024】前記駆動側摩擦板31、従動側摩擦板32
及び付勢メンバ33は、ケーシング10に入力される動
力のうち所定トルク値以下の動力のみを前記連結軸20
に伝達する連結機構30を構成している。該連結機構3
0は、ハウジング60及びケーシング10の内周面と連
結軸20の外周面との間の間隙40によって、デファレ
ンシャルギア装置60と連通した状態となっている。
【0025】さらに、本実施の形態においては、前記連
結機構30に、付勢メンバ33の付勢力を調整する調整
メンバ34が備えられており、これにより、ケーシング
10から連結軸20に伝達される所定トルク値を任意に
設定することが可能となっている。
【0026】即ち、駆動側摩擦メンバ31から従動側摩
擦メンバ32へのトルク伝達は、両メンバ間の摩擦力に
よって行われるが、該摩擦力は付勢メンバ33の付勢力
に比例する。そして、付勢メンバ33の付勢力は、該付
勢メンバの圧縮長さに比例する。従って、調整メンバ3
4によって付勢メンバ33をより圧縮させれば、駆動側
摩擦メンバ31から従動側摩擦メンバ32に伝達される
上限トルク値を大きくすることができる。これとは逆
に、あまり圧縮させなければ、前記上限トルク値を小さ
くすることができる。なお、本実施の形態においては、
調整メンバ34として、外周面にネジが形成されたリン
グ状のネジ部材を用い、これに対応して、ケーシング1
0の内周面に該ネジ部材と結合するネジを形成してい
る。
【0027】このように構成されたトルク制限装置1に
よれば、前述の効果に加えて、さらに、以下の効果を得
ることができる。即ち、前記連結機構30を備えている
ので、車輌の急発進又は急停止などによって、駆動輪で
ある前輪が前記連結機構30の伝達トルク容量を越える
負荷を受け、これにより、前輪の回転速度が急激に減速
又は増速された場合には、駆動側摩擦板31と従動側摩
擦板32とが滑り、駆動源からデファレンシャルギア装
置への動力伝達が遮断される。従って、一時的にしか生
じない前輪の急激な回転速度変化に起因するピーク負荷
に対応すべく、連結軸とデファレンシャルギア装置との
接続部分等を大きくする必要がない。即ち、駆動源から
駆動車軸への動力伝達経路構成部材を、通常走行時の負
荷に基づいて設計することができ、これにより、各部材
のコンパクト化を図ることができる。
【0028】さらに、本実施の形態においては、連結機
構30を前記間隙40を介してデファレンシャルギア装
置60に連通するようにしているので、前記デファレン
シャルギア装置60に供給される潤滑油を前記間隙40
を通して連結機構30に自動的に供給することができ
る。また、連結機構30に供給された潤滑油は、前記間
隙40を介して、デファレンシャルギア装置等に循環可
能である。従って、連結機構30の発熱を有効に抑え、
これにより、耐磨耗性及び耐久性を向上させることがで
きる。
【0029】また、本実施の形態においては、ケーシン
グ10を液密に構成すると共に、該ケーシング10とデ
ファレンシャルギア装置ハウジング80とを液密に連結
しているので、走行中に、連結機構30に供給された潤
滑油が外部に漏れ出す恐れはない。これは、トルク制限
装置が芝刈り機等のように芝生上を走行する車輌に使用
される場合には、特に有効な効果である。
【0030】また、(1)連結軸20を、デファレンシャ
ルギア装置60に連結される支持軸22と、該支持軸2
2に相対回転不能且つ軸方向摺動自在に支持された中間
軸21とを有する2重構造とし、(2)前記中間軸21を
収容するケーシング10と該中間軸21との間に連結機
構30を設け、(3)前記支持軸22及び中間軸21の後
端を取付フランジ13の中央孔13aから液密状態に突
出させ、(4)ハウジング80内に設けた固定メンバとし
て機能するベアリング72と、支持軸22の後端に着脱
自在に装着した固定具16とにより、前記中間軸21の
軸方向の摺動を防止するようにしているので、ケーシン
グ10、取付フランジ13、中間軸21及び連結機構3
0を一つのアセンブリとして予め組み立てておき、デフ
ァレンシャルギア装置60を車輌に取り付け後に、該ユ
ニットを独立して取り付けることができる。即ち、デフ
ァレンシャルギア装置60を車輌に取り付けた後に、支
持軸22をハウジング80内に設けたベアリング71,
72によって支持させつつ、デファレンシャルギア装置
60に連結させ、その後に、前記アセンブリを前記支持
軸21の後方から外挿し、固定具16によって固定する
ことによって、全体の組み立てを完成させることができ
る。従って、ケーシング10内への連結機構30等の組
み立てを、制限されたスペース内で行う必要がなく、こ
れにより、組立効率を向上させることが可能となる。
【0031】なお、本実施の形態においては、前輪駆動
側車輌用のトルク制限装置を例に説明したが、本発明は
この形態に限られるものではなく、後輪駆動用としても
適用することができる。この場合、各構成部材の入力側
及び出力側は、それぞれの車輌前後方向における前方側
及び後方側を意味することになる。
【0032】
【発明の効果】本発明に係るトルク制限装置によれば、
出力側部分がデファレンシャルギア装置に接続され、入
力側部分が前記デファレンシャルギア装置のハウジング
に形成された開口から突出された連結軸と、前記連結軸
の入力側部分上に相対回転自在に支持され、駆動軸に対
し連結可能とされた中空筒状のケーシングとを備え、前
記ケーシングの出力側の開口と前記ハウジングの開口と
を液密に連結するシール部材を設け、さらに、前記ケー
シングと連結軸との間に、該ケーシングに入力される動
力のうち所定トルク値以下の動力のみを前記連結軸に伝
達する連結機構を設けたので、デファレンシャルギア装
置に供給される潤滑油を、前記連結軸とケーシングとの
間に形成される間隙を介して、連結機構に自動的に供給
することができる。さらに、連結機構に供給された潤滑
油は、前記間隙を介して、デファレンシャルギア装置等
に循環可能である。従って、連結機構の発熱を有効に抑
え、耐磨耗性及び耐久性を向上させることができる。
【0033】また、前記ケーシングの入力側端の開口を
液密に閉塞し且つ駆動軸に連結される取付フランジを備
えるようにすれば、連結機構に供給される潤滑油の外部
への漏れだしを抑えることができる。
【0034】また、前記取付フランジに中央孔を形成
し、前記連結軸をデファレンシャルギア装置に接続され
る支持軸と該支持軸に相対回転不能且つ軸方向摺動自在
とされた中間軸とを有する2重構造とし、前記支持軸及
び中間軸の入力側端部を前記中央孔から液密に突出さ
せ、前記連結機構を前記中間軸とケーシングとの間に設
け、さらに、前記中間軸を、ハウジング内に設けた固定
メンバと、支持軸の入力側端に着脱自在に装着させた固
定具とにより、軸方向摺動不能に固定すれば、前記ケー
シング、取付フランジ、中間軸及び連結機構を予め一つ
のアセンブリとして組み立てておき、デファレンシャル
ギア装置の取り付け後に、該アセンブリを独立して組み
込むことができる。従って、ケーシング内への連結機構
等の組み込みを、限られたスペース内で行う必要がな
く、組立効率の向上を図ることができる。
【0035】また、前記連結機構を、前記ケーシングに
相対回転不能とされた駆動側摩擦板と、前記連結軸に相
対回転不能とされた従動側摩擦板と、前記駆動側摩擦板
及び従動側摩擦板の一方を他方に向かって付勢する付勢
メンバとを備えたものとし、さらに、前記付勢メンバの
付勢力を調整する調整メンバを備えるようにすれば、ケ
ーシングから連結軸に伝達される最大トルク値を調整す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図l】図1は、本発明の好ましい一の実施の形態に係
るトルク制限装置が適用された車輌の平面図である。
【図2】図2は、図1に示されたトルク制限装置の横断
面図である。
【図3】図3は、図2におけるA部拡大図である。
【図4】図4は、従来のトルク制限装置の横断面図であ
る。
【符号の説明】
1 トルク制限装置 10 ケーシング 13 取付フランジ 14,15 シール部材 16 固定具 20 連結軸 21 中間軸 22 支持軸 30 連結機構 31 駆動側摩擦板 32 従動側摩擦板 33 付勢メンバ 34 調整メンバ 40 間隙 50 駆動軸 60 デファレンシャル装置 80 デファレンシャルギア装置ハウジング
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年10月21日(1998.10.
21)
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 車輪駆動装置のトルク制限装置
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源に接続された駆動軸から、一対の
    車軸を駆動するデファレンシャルギア装置へ動力を伝達
    するトルク制限装置であって、 出力側部分が前記デファレンシャルギア装置に接続さ
    れ、入力側部分が前記デファレンシャルギア装置のハウ
    ジングに形成された開口から突出された連結軸と、 前記連結軸の入力側部分上に相対回転自在に支持され、
    前記駆動軸に対し連結可能とされた中空筒状のケーシン
    グとを備え、 前記ケーシングの出力側の開口と前記ハウジングの開口
    とを液密に連結するシール部材を設け、 さらに、前記ケーシングと連結軸との間に、該ケーシン
    グに入力される動力のうち所定トルク値以下の動力のみ
    を前記連結軸に伝達する連結機構を設けたことを特徴と
    する車輪駆動装置のトルク制限装置。
  2. 【請求項2】 前記ケーシングの入力側の開口を液密に
    閉塞し且つ前記駆動軸に連結される取付フランジを、さ
    らに備えたことを特徴とする請求項1に記載の車輪駆動
    装置のトルク制限装置。
  3. 【請求項3】 前記取付フランジには、ケーシングの内
    部と外部とを連通する中央孔が形成され、 前記連結軸は、出力側端部が前記デファレンシャルギア
    装置に接続され且つ入力側端部が前記取付フランジの中
    央孔から液密状態に突出された支持軸と、該支持軸に相
    対回転不能且つ軸方向摺動自在に支持され、入力側端部
    が前記取付フランジの中央孔から液密状態に突出された
    中間軸とを有し、 前記連結機構は、前記中間軸とケーシングとの間に設け
    られており、 前記ハウジング内には、中間軸の出力側端部の位置決め
    を行う固定メンバを備え、 前記支持軸の入力側端部に着脱自在に装着され、前記固
    定メンバとの共働下に中間軸の軸方向摺動を不能とする
    固定具をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載
    の車輌駆動装置のトルク制限装置。
  4. 【請求項4】 前記連結機構は、 前記ケーシングの内周面に相対回転不能に設けられた駆
    動側摩擦板と、 前記連結軸のうち前記駆動側摩擦板と対応する外周面に
    相対回転不能に設けられ、前記駆動側摩擦板と摩擦接触
    し得るようにされた従動側摩擦板と、 前記ケーシング内に収容され、前記駆動側摩擦板及び従
    動側摩擦板の一方を他方に向かって、所定の付勢力で付
    勢する付勢メンバとを備えたものであることを特徴とす
    る請求項1から3の何れかに記載の車輪駆動装置のトル
    ク制限装置。
  5. 【請求項5】 前記連結機構は、前記付勢メンバの付勢
    力を調整する調整メンバを、さらに備えていることを特
    徴とする請求項4に記載の車輪駆動装置のトルク制限装
    置。
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