JP2000108318A - 印刷シリンダ洗浄方法および装置 - Google Patents
印刷シリンダ洗浄方法および装置Info
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- JP2000108318A JP2000108318A JP10280191A JP28019198A JP2000108318A JP 2000108318 A JP2000108318 A JP 2000108318A JP 10280191 A JP10280191 A JP 10280191A JP 28019198 A JP28019198 A JP 28019198A JP 2000108318 A JP2000108318 A JP 2000108318A
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- cleaning liquid
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 洗浄液を洗浄対象の印刷シリンダの表面に一
様に塗布することができ、余剰洗浄液が発生することが
なく、また特別な設備負担を発生させることが無く、か
つ洗浄液を有効活用することができるようにする。 【解決手段】 印刷シリンダ10の表面を洗浄液で濡ら
し、表面に付着した汚れを除去する印刷シリンダ洗浄方
法である。微細な連続気孔の海綿状組織からなる高保液
性スポンジ材28に洗浄液を含浸させ、当該高保液性ス
ポンジ材28を前記印刷シリンダ10に接触させてシリ
ンダ表面に洗浄液膜を形成して、ブラシ等の除去手段1
2により汚れを除去する。直接シリンダに当該高保液性
スポンジ材を接触させずに、走行印刷紙38に接触させ
て、印刷紙からシリンダに洗浄液を転写するようにして
もよい。
様に塗布することができ、余剰洗浄液が発生することが
なく、また特別な設備負担を発生させることが無く、か
つ洗浄液を有効活用することができるようにする。 【解決手段】 印刷シリンダ10の表面を洗浄液で濡ら
し、表面に付着した汚れを除去する印刷シリンダ洗浄方
法である。微細な連続気孔の海綿状組織からなる高保液
性スポンジ材28に洗浄液を含浸させ、当該高保液性ス
ポンジ材28を前記印刷シリンダ10に接触させてシリ
ンダ表面に洗浄液膜を形成して、ブラシ等の除去手段1
2により汚れを除去する。直接シリンダに当該高保液性
スポンジ材を接触させずに、走行印刷紙38に接触させ
て、印刷紙からシリンダに洗浄液を転写するようにして
もよい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は印刷シリンダ洗浄方
法および装置に係り、特にブランケットシリンダ等のイ
ンキ汚れや紙粉などが付着する印刷シリンダの表面洗浄
をなすのに好適な洗浄方法および装置に関する。
法および装置に係り、特にブランケットシリンダ等のイ
ンキ汚れや紙粉などが付着する印刷シリンダの表面洗浄
をなすのに好適な洗浄方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ブランケット胴や圧胴等を洗浄す
る印刷シリンダ洗浄装置として、シリンダ表面に接離可
能とした押圧部に対し、洗浄液を含浸させた不織布から
形成されている洗浄シートを走行できるようにしてお
き、洗浄作業時に押圧部を介して洗浄シートをシリンダ
表面に接触させ、押圧部のニップ圧と印刷シリンダの回
転を利用して表面汚れを払拭除去するようにしている。
この種の印刷シリンダ洗浄装置は、ロール状に巻いたシ
ートロールから洗浄シートを繰り出し、これを洗浄対象
のシリンダに対して押し付ける押圧部材の外周を経由し
て巻取りロールに巻き取るようにしている。洗浄シート
の搬送経路の途中で、洗浄液塗布手段としてのスプレー
ノズルから洗浄シートに洗浄液を塗布し、間欠的な歩進
運動により洗浄液塗布面がシリンダに接触するようにし
て、シリンダの回転を利用しつつ洗浄作業を行なうよう
にしている。前記スプレーノズルは洗浄シートの横断方
向に沿って配置され、シートを一定幅で洗浄液で濡らす
ようにスプレーしている。
る印刷シリンダ洗浄装置として、シリンダ表面に接離可
能とした押圧部に対し、洗浄液を含浸させた不織布から
形成されている洗浄シートを走行できるようにしてお
き、洗浄作業時に押圧部を介して洗浄シートをシリンダ
表面に接触させ、押圧部のニップ圧と印刷シリンダの回
転を利用して表面汚れを払拭除去するようにしている。
この種の印刷シリンダ洗浄装置は、ロール状に巻いたシ
ートロールから洗浄シートを繰り出し、これを洗浄対象
のシリンダに対して押し付ける押圧部材の外周を経由し
て巻取りロールに巻き取るようにしている。洗浄シート
の搬送経路の途中で、洗浄液塗布手段としてのスプレー
ノズルから洗浄シートに洗浄液を塗布し、間欠的な歩進
運動により洗浄液塗布面がシリンダに接触するようにし
て、シリンダの回転を利用しつつ洗浄作業を行なうよう
にしている。前記スプレーノズルは洗浄シートの横断方
向に沿って配置され、シートを一定幅で洗浄液で濡らす
ようにスプレーしている。
【0003】最近では上記スプレーノズルによる洗浄液
塗布に代えて、洗浄シートそのものに予め洗浄液を含浸
させておき、含浸溶剤をシリンダに押し付ける際に滲み
出る洗浄液によりシリンダ表面に溶剤を塗布するものも
ある。また、回転ブラシを用いた洗浄装置も用いられて
おり、これはブラシロールに洗浄液を塗布しておき、ブ
ラシにより洗浄液でシリンダ表面を濡らすと共に、ブラ
シにより汚れの掻き取りを同時に行なえるようにしたも
のである。
塗布に代えて、洗浄シートそのものに予め洗浄液を含浸
させておき、含浸溶剤をシリンダに押し付ける際に滲み
出る洗浄液によりシリンダ表面に溶剤を塗布するものも
ある。また、回転ブラシを用いた洗浄装置も用いられて
おり、これはブラシロールに洗浄液を塗布しておき、ブ
ラシにより洗浄液でシリンダ表面を濡らすと共に、ブラ
シにより汚れの掻き取りを同時に行なえるようにしたも
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うに、従来の洗浄シートを用いた払拭洗浄装置では、不
織布からなる洗浄シートへスプレーノズルを通じて洗浄
シートの洗浄液を供給しているが、供給圧力分布が一定
とすることが困難であるため、均一な洗浄液の供給が難
しい。通常スプレーノズルはノズル管の管端から洗浄液
を導入し、ノズル管に間隔をおいて開口したノズルから
スプレーするため、一様な濡れ性をもたせることが困難
となっているからである。また、部分的に洗浄液が余
り、洗浄装置外部へ垂れることもあった。しかも、供給
される洗浄液が全て洗浄のために使われず、余った分が
溢れ出し、機械部品などを汚す可能性もあった。
うに、従来の洗浄シートを用いた払拭洗浄装置では、不
織布からなる洗浄シートへスプレーノズルを通じて洗浄
シートの洗浄液を供給しているが、供給圧力分布が一定
とすることが困難であるため、均一な洗浄液の供給が難
しい。通常スプレーノズルはノズル管の管端から洗浄液
を導入し、ノズル管に間隔をおいて開口したノズルから
スプレーするため、一様な濡れ性をもたせることが困難
となっているからである。また、部分的に洗浄液が余
り、洗浄装置外部へ垂れることもあった。しかも、供給
される洗浄液が全て洗浄のために使われず、余った分が
溢れ出し、機械部品などを汚す可能性もあった。
【0005】また、洗浄液を含浸させた洗浄シートを用
いた払拭洗浄装置では、洗浄液の乾燥防止を施す必要が
あり、シート自体がコスト高になるか設備負担が大きく
なる欠点があった。ブラシ洗浄方式では、ブラシが回転
することを利用して洗浄液をシリンダ表面に塗布するた
め、一様に洗浄液を塗布することが困難であると共に、
洗浄液が周辺に飛散する問題があった。
いた払拭洗浄装置では、洗浄液の乾燥防止を施す必要が
あり、シート自体がコスト高になるか設備負担が大きく
なる欠点があった。ブラシ洗浄方式では、ブラシが回転
することを利用して洗浄液をシリンダ表面に塗布するた
め、一様に洗浄液を塗布することが困難であると共に、
洗浄液が周辺に飛散する問題があった。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に着目し、洗
浄液を洗浄対象の印刷シリンダの表面に一様に塗布する
ことができるとともに、余剰洗浄液が発生することがな
く、特別な設備負担を発生させることが無く、かつ洗浄
液を有効活用することができるようにした印刷シリンダ
洗浄方法および装置を提供することを目的とする。
浄液を洗浄対象の印刷シリンダの表面に一様に塗布する
ことができるとともに、余剰洗浄液が発生することがな
く、特別な設備負担を発生させることが無く、かつ洗浄
液を有効活用することができるようにした印刷シリンダ
洗浄方法および装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る印刷シリンダ洗浄方法は、印刷シリン
ダの表面を洗浄液で濡らし、表面に付着した汚れを除去
する印刷シリンダ洗浄方法において、微細な連続気孔の
海綿状組織からなる高保液性スポンジ材に洗浄液を含浸
させておき、当該高保液性スポンジ材を前記印刷シリン
ダに接触させてシリンダ表面に洗浄液膜を形成して、ブ
ラシ等の除去手段により汚れを除去するように構成し
た。
に、本発明に係る印刷シリンダ洗浄方法は、印刷シリン
ダの表面を洗浄液で濡らし、表面に付着した汚れを除去
する印刷シリンダ洗浄方法において、微細な連続気孔の
海綿状組織からなる高保液性スポンジ材に洗浄液を含浸
させておき、当該高保液性スポンジ材を前記印刷シリン
ダに接触させてシリンダ表面に洗浄液膜を形成して、ブ
ラシ等の除去手段により汚れを除去するように構成し
た。
【0008】また、直接シリンダに塗布するのではな
く、印刷紙を通じて塗布するように、微細な連続気孔の
海綿状組織からなる高保液性スポンジ材に洗浄液を含浸
させておき、当該高保液性スポンジ材を印刷走行紙に接
触させて洗浄液を塗布し、洗浄液が塗布された走行紙か
ら印刷シリンダ表面に洗浄液を転写することによりシリ
ンダ表面に洗浄液膜を形成して、ブラシ等の除去手段に
より汚れを除去するように構成することもできる。
く、印刷紙を通じて塗布するように、微細な連続気孔の
海綿状組織からなる高保液性スポンジ材に洗浄液を含浸
させておき、当該高保液性スポンジ材を印刷走行紙に接
触させて洗浄液を塗布し、洗浄液が塗布された走行紙か
ら印刷シリンダ表面に洗浄液を転写することによりシリ
ンダ表面に洗浄液膜を形成して、ブラシ等の除去手段に
より汚れを除去するように構成することもできる。
【0009】本発明に係る印刷シリンダの洗浄装置は、
印刷シリンダの表面に接離可能とされシリンダ表面に付
着した汚れを除去する洗浄主体と、この洗浄主体に併設
され予め洗浄液が含浸され微細な連続気孔の海綿状組織
からなる高保液性スポンジとを有する構成としている。
印刷シリンダの表面に接離可能とされシリンダ表面に付
着した汚れを除去する洗浄主体と、この洗浄主体に併設
され予め洗浄液が含浸され微細な連続気孔の海綿状組織
からなる高保液性スポンジとを有する構成としている。
【0010】また、洗浄装置としては、印刷シリンダの
表面に接離可能とされシリンダ表面に付着した汚れを除
去する洗浄主体と、前記印刷シリンダの上流側で印刷走
行紙に転接可能に配置されており当該印刷走行紙に対し
て予め洗浄液が含浸され微細な連続気孔の海綿状組織か
らなる高保液性スポンジとを有する構成とすることもで
きる。
表面に接離可能とされシリンダ表面に付着した汚れを除
去する洗浄主体と、前記印刷シリンダの上流側で印刷走
行紙に転接可能に配置されており当該印刷走行紙に対し
て予め洗浄液が含浸され微細な連続気孔の海綿状組織か
らなる高保液性スポンジとを有する構成とすることもで
きる。
【0011】
【作用】上記構成によれば、印刷シリンダに直接または
間接的に洗浄液を塗布するために、極微細な連続気孔の
海綿状組織よりなるスポンジを使用することにより、優
れた吸液、保液性を持たせることができ、一度に多くの
洗浄液量を保持しても、液垂れすることがなく、洗浄に
必要な量をこのスポンジをシリンダ表面もしくは走行印
刷紙に押し付けることによって簡単に調整することがで
きる。転写されなかった洗浄液はこのスポンジの保液す
る力によりスポンジ外部に垂れることが防止される。
間接的に洗浄液を塗布するために、極微細な連続気孔の
海綿状組織よりなるスポンジを使用することにより、優
れた吸液、保液性を持たせることができ、一度に多くの
洗浄液量を保持しても、液垂れすることがなく、洗浄に
必要な量をこのスポンジをシリンダ表面もしくは走行印
刷紙に押し付けることによって簡単に調整することがで
きる。転写されなかった洗浄液はこのスポンジの保液す
る力によりスポンジ外部に垂れることが防止される。
【0012】スポンジは多くの微細な連続気孔を有する
ため、その表面積が多く、洗浄液を保持する量が比例し
て多くなる。一例としてはスポンジ乾燥重量の130倍
の量の洗浄液を保持することができる。したがって、洗
浄に必要な量はこの保液範囲の中に収まるので、洗浄作
業中は洗浄液の補充を行なう必要が無く、吸液力には常
に余裕がある。この余裕分でシリンダ表面に塗布された
洗浄液が多すぎる場合に、その余分の液を吸い取るよう
になり、塗布量はこのスポンジが接触している間は常に
適正な量に保つことができる。スポンジはロール状でも
よく、板状のものを折り曲げたり、そのままでも洗浄液
を塗布するためにシリンダ表面に接触させる箇所の都合
に合わせて各種の形態を採ることができる。
ため、その表面積が多く、洗浄液を保持する量が比例し
て多くなる。一例としてはスポンジ乾燥重量の130倍
の量の洗浄液を保持することができる。したがって、洗
浄に必要な量はこの保液範囲の中に収まるので、洗浄作
業中は洗浄液の補充を行なう必要が無く、吸液力には常
に余裕がある。この余裕分でシリンダ表面に塗布された
洗浄液が多すぎる場合に、その余分の液を吸い取るよう
になり、塗布量はこのスポンジが接触している間は常に
適正な量に保つことができる。スポンジはロール状でも
よく、板状のものを折り曲げたり、そのままでも洗浄液
を塗布するためにシリンダ表面に接触させる箇所の都合
に合わせて各種の形態を採ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る印刷シリン
ダ洗浄方法および装置の具体的実施形態を図面を参照し
て詳細に説明する。図1に実施形態に係る印刷シリンダ
洗浄装置を示している。この洗浄装置は、印刷シリンダ
としてブランケット胴10を洗浄対象としており、この
ブランケット胴10に対面して前後移動可能とされた洗
浄主体としてのブラシロール12を備えている。このブ
ラシロール12は円筒状のロール芯14の外周面にブラ
シ繊維16を植設した基布を巻き付け接着することによ
り一体化して構成されている。このようなブラシロール
12の各ブラシ繊維16は0.2〜0.3mm程度の直
径をもつナイロン繊維から構成され、ブランケット胴1
0に対向して回転接触することにより、繊維先端により
ブランケット胴10の表面の掻き取り摺動を行なって汚
れを除去する。ブラシロール12は洗浄対象のブランケ
ット胴10と同等なロール長さを有して、回転駆動可能
となっており、また、ケーシング18に収容されてブラ
ンケット胴10に向けて前後に移動して接離動作が可能
となっている。
ダ洗浄方法および装置の具体的実施形態を図面を参照し
て詳細に説明する。図1に実施形態に係る印刷シリンダ
洗浄装置を示している。この洗浄装置は、印刷シリンダ
としてブランケット胴10を洗浄対象としており、この
ブランケット胴10に対面して前後移動可能とされた洗
浄主体としてのブラシロール12を備えている。このブ
ラシロール12は円筒状のロール芯14の外周面にブラ
シ繊維16を植設した基布を巻き付け接着することによ
り一体化して構成されている。このようなブラシロール
12の各ブラシ繊維16は0.2〜0.3mm程度の直
径をもつナイロン繊維から構成され、ブランケット胴1
0に対向して回転接触することにより、繊維先端により
ブランケット胴10の表面の掻き取り摺動を行なって汚
れを除去する。ブラシロール12は洗浄対象のブランケ
ット胴10と同等なロール長さを有して、回転駆動可能
となっており、また、ケーシング18に収容されてブラ
ンケット胴10に向けて前後に移動して接離動作が可能
となっている。
【0014】ケーシング18は前記ブラシロール12を
内包するボックス容器であり、図示しないエンゲージン
グ装置によってブランケット胴10に接近あるいは離反
する方向に移動可能となっている。このケーシング18
におけるブランケット胴10に対面する前面には窓20
が開口され、内包されたブラシロール12の一部をこの
窓20から突出させるようにしている。また、ケーシン
グ18の内部にはブラシロール12の内部に食い込まれ
るスクレーパ22が設けられている。このスクレーパ2
2はブラシロール12と同等以上の長さを有する角形棒
材等により形成したもので、窓20の反対側の位置にお
いてブラシロール12と平行に配置され、その外周部を
ブラシロール12の表面部にオーバラップさせて食い込
ませたものである。したがって、スクレーパ22はその
コーナ部をブラシ表面部に食い込ませた状態で回転駆動
されるブラシロール12と接触することによって、ブラ
シ繊維16中に混在した塵埃を叩き落とすようにしてい
る。また、ケーシング18の下部には、上部ケーシング
に対して着脱可能とされたカセット容器24とされ、ブ
ラシロール12がブランケットシリンダ10の表面を剥
離洗浄してケーシング18内に取り込み、前記スクレー
パ22により叩き落とした紙粉、インキカス等の集塵容
器としている。
内包するボックス容器であり、図示しないエンゲージン
グ装置によってブランケット胴10に接近あるいは離反
する方向に移動可能となっている。このケーシング18
におけるブランケット胴10に対面する前面には窓20
が開口され、内包されたブラシロール12の一部をこの
窓20から突出させるようにしている。また、ケーシン
グ18の内部にはブラシロール12の内部に食い込まれ
るスクレーパ22が設けられている。このスクレーパ2
2はブラシロール12と同等以上の長さを有する角形棒
材等により形成したもので、窓20の反対側の位置にお
いてブラシロール12と平行に配置され、その外周部を
ブラシロール12の表面部にオーバラップさせて食い込
ませたものである。したがって、スクレーパ22はその
コーナ部をブラシ表面部に食い込ませた状態で回転駆動
されるブラシロール12と接触することによって、ブラ
シ繊維16中に混在した塵埃を叩き落とすようにしてい
る。また、ケーシング18の下部には、上部ケーシング
に対して着脱可能とされたカセット容器24とされ、ブ
ラシロール12がブランケットシリンダ10の表面を剥
離洗浄してケーシング18内に取り込み、前記スクレー
パ22により叩き落とした紙粉、インキカス等の集塵容
器としている。
【0015】このような構成に加えて、本実施形態で
は、前記カセット容器24の下部に洗浄液をブランケッ
ト胴10の表面に塗布するための手段が設けられてい
る。これはブラシロール12と同等の長さを有するもの
で、回転軸芯26に装着された当該高保液性スポンジロ
ール28から構成されている。この高保液性スポンジロ
ール28は、微細な連続気孔の海綿状組織からからな
り、具体的には水溶性のポリビニルアルコールに酸を触
媒として、ホルムアルデヒドを結合させるホルマール化
反応により、多孔質基質ポリビニルホルマールを気孔生
成剤を加えて多孔形成をなしながら作り、不溶性の多孔
質基質が完成した後、前記気孔生成剤を抽出することに
より立体的樹枝網目状連続組織の多孔質体として得たも
のである。このようなものとして例えばカネボウシグナ
スローラ(商品名)を用いればよい。この実施形態で
は、上記構造の高保液性スポンジロール28に対し、予
め洗浄液を当該ロール28に含浸させておき、これを洗
浄装置ユニットに取り付けておくようにしている。
は、前記カセット容器24の下部に洗浄液をブランケッ
ト胴10の表面に塗布するための手段が設けられてい
る。これはブラシロール12と同等の長さを有するもの
で、回転軸芯26に装着された当該高保液性スポンジロ
ール28から構成されている。この高保液性スポンジロ
ール28は、微細な連続気孔の海綿状組織からからな
り、具体的には水溶性のポリビニルアルコールに酸を触
媒として、ホルムアルデヒドを結合させるホルマール化
反応により、多孔質基質ポリビニルホルマールを気孔生
成剤を加えて多孔形成をなしながら作り、不溶性の多孔
質基質が完成した後、前記気孔生成剤を抽出することに
より立体的樹枝網目状連続組織の多孔質体として得たも
のである。このようなものとして例えばカネボウシグナ
スローラ(商品名)を用いればよい。この実施形態で
は、上記構造の高保液性スポンジロール28に対し、予
め洗浄液を当該ロール28に含浸させておき、これを洗
浄装置ユニットに取り付けておくようにしている。
【0016】上記高保液性スポンジロール28は着脱ケ
ーシング30に収容され、ブランケット胴10に対向す
る窓32から一部を臨ませてブランケット胴10に当接
されるようにしている。着脱ケーシング30はカセット
容器24に対し、ガイドレール34などを介して装着
し、接触圧調整機構36により、ブランケット胴10に
対する高保液性スポンジロール28の接触圧を可変とし
ている。また、実施形態では、洗浄液の補充のために着
脱ケーシング30の底部に洗浄液を溜めておく。この補
充洗浄液は予め高保液性スポンジロール28に洗浄液を
含浸させているので、少量で足りる。
ーシング30に収容され、ブランケット胴10に対向す
る窓32から一部を臨ませてブランケット胴10に当接
されるようにしている。着脱ケーシング30はカセット
容器24に対し、ガイドレール34などを介して装着
し、接触圧調整機構36により、ブランケット胴10に
対する高保液性スポンジロール28の接触圧を可変とし
ている。また、実施形態では、洗浄液の補充のために着
脱ケーシング30の底部に洗浄液を溜めておく。この補
充洗浄液は予め高保液性スポンジロール28に洗浄液を
含浸させているので、少量で足りる。
【0017】このような構成に係る印刷シリンダ洗浄装
置を用いた洗浄作業は次のようになる。すなわち、装置
ユニットをエンゲージング装置によりブランケット胴1
0の表面に近接させ、洗浄態勢に入ると、図1に示すよ
うに、ブラシロール12がブランケット胴10に当接さ
れるとともに、その下位にある高保液性スポンジロール
28も接触する。高保液性スポンジロール28は微細な
連続気孔の海綿状組織からなり、これに予め洗浄液を含
浸させているので、ブランケット胴10に接触させるこ
とにより、ブランケット胴10の表面に洗浄液が塗布さ
れて、接触圧に応じて薄い洗浄液膜がブランケット胴1
0の全面に均一に形成される。高保液性スポンジ28
は、前述したように多くの微細な連続気孔を有するた
め、その表面積が多く、洗浄液を保持する量が多く、一
度に乾燥重量の130倍以上の量の洗浄液を保持されて
いる。したがって、洗浄に必要な量はこの保液範囲の中
に収まるので、洗浄作業中は洗浄液の補充を行なう必要
が無く、吸水力には常に余裕があるものとなっている。
高保液性スポンジ28を適正圧力で接触させることで、
吸水力の余裕分でブランケット胴10の表面に塗布され
た洗浄液が多すぎる場合に、その余分の液を吸い取るよ
うになり、塗布量はこのスポンジが接触している間は常
に適正な量に保つことができる。このようにして、洗浄
液膜が形成されたブランケット胴10では、表面に付着
したインキカスなどの汚れが溶け、剥離可能な状態とな
るので、汚れ除去手段としてのブラシロール21の回転
により汚れが掻き落とされ、集塵容器内に収容される。
置を用いた洗浄作業は次のようになる。すなわち、装置
ユニットをエンゲージング装置によりブランケット胴1
0の表面に近接させ、洗浄態勢に入ると、図1に示すよ
うに、ブラシロール12がブランケット胴10に当接さ
れるとともに、その下位にある高保液性スポンジロール
28も接触する。高保液性スポンジロール28は微細な
連続気孔の海綿状組織からなり、これに予め洗浄液を含
浸させているので、ブランケット胴10に接触させるこ
とにより、ブランケット胴10の表面に洗浄液が塗布さ
れて、接触圧に応じて薄い洗浄液膜がブランケット胴1
0の全面に均一に形成される。高保液性スポンジ28
は、前述したように多くの微細な連続気孔を有するた
め、その表面積が多く、洗浄液を保持する量が多く、一
度に乾燥重量の130倍以上の量の洗浄液を保持されて
いる。したがって、洗浄に必要な量はこの保液範囲の中
に収まるので、洗浄作業中は洗浄液の補充を行なう必要
が無く、吸水力には常に余裕があるものとなっている。
高保液性スポンジ28を適正圧力で接触させることで、
吸水力の余裕分でブランケット胴10の表面に塗布され
た洗浄液が多すぎる場合に、その余分の液を吸い取るよ
うになり、塗布量はこのスポンジが接触している間は常
に適正な量に保つことができる。このようにして、洗浄
液膜が形成されたブランケット胴10では、表面に付着
したインキカスなどの汚れが溶け、剥離可能な状態とな
るので、汚れ除去手段としてのブラシロール21の回転
により汚れが掻き落とされ、集塵容器内に収容される。
【0018】次に、図2には第2の実施形態の概念図を
示す。これは上述した実施形態の変形例であり、ブラシ
ロール12からなる洗浄主体と高保液性スポンジロール
28とを分離配置したものである。高保液性スポンジロ
ール28を独立して設置することができるので、既設の
ブラシロール洗浄装置の給液手段を外し乾式洗浄装置と
しつつ、洗浄液を高保液性スポンジロール28により独
立してブランケット胴10に塗布することができる。
示す。これは上述した実施形態の変形例であり、ブラシ
ロール12からなる洗浄主体と高保液性スポンジロール
28とを分離配置したものである。高保液性スポンジロ
ール28を独立して設置することができるので、既設の
ブラシロール洗浄装置の給液手段を外し乾式洗浄装置と
しつつ、洗浄液を高保液性スポンジロール28により独
立してブランケット胴10に塗布することができる。
【0019】更に、図3には他の実施形態を示す。これ
は高保液性スポンジロール28を直接ブランケット胴1
0に塗布するのではなく、走行印刷紙38に接触させて
当該印刷紙38に塗布し、この印刷紙38からブランケ
ット胴10に転写するようにしたものである。高保液性
スポンジロール28に代えて、図3(2)に示すよう
に、高保液性スポンジの板材を湾曲形成した高保液性ス
ポンジ板28Aを用いてもよい。なお、上記実施形態で
は、洗浄主体をブラシロール12によって構成した例に
ついて説明したが、不織布を用いた払拭洗浄手段を洗浄
主体としてもよいのはもちろんである。
は高保液性スポンジロール28を直接ブランケット胴1
0に塗布するのではなく、走行印刷紙38に接触させて
当該印刷紙38に塗布し、この印刷紙38からブランケ
ット胴10に転写するようにしたものである。高保液性
スポンジロール28に代えて、図3(2)に示すよう
に、高保液性スポンジの板材を湾曲形成した高保液性ス
ポンジ板28Aを用いてもよい。なお、上記実施形態で
は、洗浄主体をブラシロール12によって構成した例に
ついて説明したが、不織布を用いた払拭洗浄手段を洗浄
主体としてもよいのはもちろんである。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、微細な
連続気孔の海綿状組織からなる高保液性スポンジ材に洗
浄液を含浸させ、当該高保液性スポンジ材を前記印刷シ
リンダに接触させてシリンダ表面に洗浄液膜を形成し
て、ブラシ等の除去手段により汚れを除去し、あるい
は、当該高保液性スポンジ材を印刷走行紙に接触させて
洗浄液を塗布し、洗浄液が塗布された走行紙から印刷シ
リンダ表面に洗浄液を転写することによりシリンダ表面
に洗浄液膜を形成して、ブラシ等の除去手段により汚れ
を除去するように構成したので、洗浄液を洗浄対象の印
刷シリンダの表面に一様に塗布することができるととも
に、余剰洗浄液が発生することがなく、特別な設備負担
を発生させることが無く、かつ洗浄液を有効活用するこ
とができる効果が得られる。
連続気孔の海綿状組織からなる高保液性スポンジ材に洗
浄液を含浸させ、当該高保液性スポンジ材を前記印刷シ
リンダに接触させてシリンダ表面に洗浄液膜を形成し
て、ブラシ等の除去手段により汚れを除去し、あるい
は、当該高保液性スポンジ材を印刷走行紙に接触させて
洗浄液を塗布し、洗浄液が塗布された走行紙から印刷シ
リンダ表面に洗浄液を転写することによりシリンダ表面
に洗浄液膜を形成して、ブラシ等の除去手段により汚れ
を除去するように構成したので、洗浄液を洗浄対象の印
刷シリンダの表面に一様に塗布することができるととも
に、余剰洗浄液が発生することがなく、特別な設備負担
を発生させることが無く、かつ洗浄液を有効活用するこ
とができる効果が得られる。
【図1】実施形態に係る印刷シリンダ洗浄装置の断面図
である。
である。
【図2】図の実施形態の変形実施形態を示す模式図であ
る。
る。
【図3】他の実施形態に係る印刷シリンダ洗浄装置の模
式図である。
式図である。
10 ブランケット胴 12 ブラシロール 14 ロール芯 16 ブラシ繊維 18 ケーシング 20 窓 22 スクレーパ 24 カセット容器 26 回転軸芯 28 高保液性スポンジロール 30 着脱ケーシング 32 窓 34 ガイドレール 36 接触圧調整機構 38 走行印刷紙
Claims (4)
- 【請求項1】 印刷シリンダの表面を洗浄液で濡らし、
表面に付着した汚れを除去する印刷シリンダ洗浄方法に
おいて、微細な連続気孔の海綿状組織からなる高保液性
スポンジ材に洗浄液を含浸させ、当該高保液性スポンジ
材を前記印刷シリンダに接触させてシリンダ表面に洗浄
液膜を形成して、ブラシ等の除去手段により汚れを除去
することを特徴とする印刷シリンダ洗浄方法。 - 【請求項2】 印刷シリンダの表面を洗浄液で濡らし、
表面に付着した汚れを除去する印刷シリンダ洗浄方法に
おいて、微細な連続気孔の海綿状組織からなる高保液性
スポンジ材に洗浄液を含浸させ、当該高保液性スポンジ
材を印刷走行紙に接触させて洗浄液を塗布し、洗浄液が
塗布された走行紙から印刷シリンダ表面に洗浄液を転写
することによりシリンダ表面に洗浄液膜を形成して、ブ
ラシ等の除去手段により汚れを除去することを特徴とす
る印刷シリンダ洗浄方法。 - 【請求項3】 印刷シリンダの表面に接離可能とされシ
リンダ表面に付着した汚れを除去する洗浄主体と、この
洗浄主体に併設され洗浄液が含浸され微細な連続気孔の
海綿状組織からなる高保液性スポンジとを有することを
特徴とする印刷シリンダ洗浄装置。 - 【請求項4】 印刷シリンダの表面に接離可能とされシ
リンダ表面に付着した汚れを除去する洗浄主体と、前記
印刷シリンダの上流側で印刷走行紙に転接可能に配置さ
れており当該印刷走行紙に対して洗浄液が含浸され微細
な連続気孔の海綿状組織からなる高保液性スポンジとを
有することを特徴とする印刷シリンダ洗浄装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10280191A JP2000108318A (ja) | 1998-10-01 | 1998-10-01 | 印刷シリンダ洗浄方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10280191A JP2000108318A (ja) | 1998-10-01 | 1998-10-01 | 印刷シリンダ洗浄方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000108318A true JP2000108318A (ja) | 2000-04-18 |
Family
ID=17621579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10280191A Pending JP2000108318A (ja) | 1998-10-01 | 1998-10-01 | 印刷シリンダ洗浄方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000108318A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114228312A (zh) * | 2021-12-23 | 2022-03-25 | 平湖安得利包装有限公司 | 胶印机的胶印装置 |
CN114559732A (zh) * | 2022-03-18 | 2022-05-31 | 黄石永兴隆电子有限公司 | 一种单面柔性线路板的丝印设备 |
-
1998
- 1998-10-01 JP JP10280191A patent/JP2000108318A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114228312A (zh) * | 2021-12-23 | 2022-03-25 | 平湖安得利包装有限公司 | 胶印机的胶印装置 |
CN114559732A (zh) * | 2022-03-18 | 2022-05-31 | 黄石永兴隆电子有限公司 | 一种单面柔性线路板的丝印设备 |
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