JP2000108280A - 塗装代替フィルム - Google Patents

塗装代替フィルム

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JP2000108280A
JP2000108280A JP11210400A JP21040099A JP2000108280A JP 2000108280 A JP2000108280 A JP 2000108280A JP 11210400 A JP11210400 A JP 11210400A JP 21040099 A JP21040099 A JP 21040099A JP 2000108280 A JP2000108280 A JP 2000108280A
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coating
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JP11210400A
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Hirotaka Arai
博孝 荒井
Yuji Takeda
雄二 竹田
Masanori Kanayama
賢教 金山
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Mitsubishi Chemical MKV Co
Original Assignee
Mitsubishi Chemical MKV Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形後の外観及び剛性に優れる塗装代替フィ
ルムの提供。 【解決手段】 透明層、着色層、接着層及び基材層が順
次積層されてなる複合フィルムであって、該基材層がポ
リオレフィン系樹脂からなり、かつ下記(a)及び
(b)の積層体である塗装代替フィルム。 (a)少なくとも内層(接着層と接する側の層)及び外
層を有し、かつ (b)内層を構成するポリオレフィン系樹脂が、MFR
(メルトフローレート)が1.0(g/10分)以上の
プロピレン・エチレンランダム共重合体またはプロピレ
ン単独重合体からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形後の外観に優
れる塗装代替フィルムに関し、詳しくは射出成形やブロ
ー成形により製造される成形品の表面に、射出成形やブ
ロー成形と同時に着色被膜層を形成するための塗装代替
フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】バンパー、サイドモール等のプラスチッ
ク製自動車内外装部品は、大半が射出成形またはブロー
成形によって成形されるが、意匠性、耐傷付き性といっ
た観点から、ほとんどの場合、アクリル変性メラミン系
またはアクリル変性イソシアネート系の熱硬化性樹脂塗
料を成形品にスプレー塗装した後、焼き付けによって架
橋させる方法で塗装が施されている。すなわち、プラス
チック射出成形品をわざわざ塗装設備で数段階に及ぶ工
程を経て塗料を塗布した後、乾燥設備で乾燥させるとい
う多くの工程を必要とするため、塗装には多くの費用が
かかるという問題があった。また、乾燥時の揮発性の有
機溶剤排出という職場環境衛生や環境保護上の懸念があ
るという問題もあった。
【0003】近年、このような問題を解決または軽減す
るための検討がなされており、例えば、特表平2−50
3077号公報では、透明層、着色層及びバックアップ
シート(基材層)の構成よりなる複合シートを予備成形
した後、これを予め金型に挿入して、合成樹脂を射出成
形して一体化し、表面に着色被膜層を設けた成形品を得
る方法が提案されている。また、最近では自動車部品の
ポリオレフィン化が進んでおり、それに伴い、上記のよ
うな複合シートも基材層にポリオレフィン系樹脂を用い
たシートが多く要求されるようになってきており、各種
シートが検討されている。しかしながら、これらの複合
シートは予備成形の加熱処理の段階において、サメハダ
現象といわれる表面凹凸の発生による外観の劣化が起き
やすく、この現象は射出成形またはブロー成形後におい
ても解消せず、その結果として像鮮映度の高い成形品を
得ることができないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点を
改良し、外観に優れる自動車用内外装部品等の着色射出
成形品を得るための塗装代替フィルムを提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の問題
を解決するために鋭意検討した結果、特定の組成及び構
成の基材層を有する合成樹脂製複合フィルムを使用する
ことにより、上記課題が解決できることを見出して本発
明に至った。すなわち、本発明の要旨とするところは、
透明層、着色層、接着層及び基材層が順次積層されてな
る複合フィルムであって、該基材層がポリオレフィン系
樹脂からなり、かつ下記(a)及び(b)の特徴を有す
る積層体である塗装代替フィルム、に存する。 (a)少なくとも内層(接着層と接する側の層)及び外
層を有し、かつ (b)内層を構成するポリオレフィン系樹脂が、MFR
(メルトフローレート)が1.0(g/10分)以上の
プロピレン・エチレンランダム共重合体またはプロピレ
ン単独重合体からなる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。塗装代替フィルムの各層構成 1.透明層 本発明の塗装代替フィルムの一構成層である透明層は、
フッ素樹脂とアクリル樹脂との混合物からなるものが好
ましい。フッ素樹脂としては、ポリフッ化ビニル、ポリ
フッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレン、エチレン・
4フッ化エチレン共重合体等を用い得るが、予備成形時
の成形性が良好なことからポリフッ化ビニリデン(PV
DF)が好適である。アクリル樹脂としては、メタクリ
ル酸エステル系樹脂をはじめとし、各種アクリル樹脂を
用いることができるが、成形品表面の耐傷付き性が良好
となることから、ガラス転移温度(Tg)が60℃以上
のものであることが好ましい。フッ素樹脂とアクリル樹
脂の混合比率は、重量比でフッ素樹脂/アクリル樹脂=
20〜80/80〜20が好ましい。重量比が20/8
0より小さいと、耐候性が低下するとともに、耐衝撃性
も低下するため好ましくなく、80/20を超えると、
塗装代替フィルムの耐傷付き性が劣るので好ましくな
い。透明層の厚みとしては20〜100μmが好まし
い。厚みが20μmより薄いと成形品外観、特に深み感
が低下する傾向となり、逆に100μmより厚くしても
外観、物性等に向上効果は無く、コスト的にも好ましく
ない。透明層には、上記の樹脂成分に加え、本発明の目
的を損ねない範囲で他の合成樹脂を配合してもよい。ま
た、必要に応じ各種樹脂添加剤を配合することができ
る。
【0007】2.着色層 本発明の塗装代替フィルムの一構成層である着色層は、
着色剤及び、アクリル樹脂またはアクリル樹脂とフッ素
樹脂との混合物からなるものが耐候性、着色剤分散性等
の点から好適である。アクリル樹脂とフッ素樹脂との混
合物を用いる場合には、アクリル樹脂とフッ素樹脂の合
計量100重量部に対してフッ素樹脂が90重量部以下
となるようにするのが好ましい。フッ素樹脂が90重量
部より多くなると接着層を介した基材層との十分な接着
が得られ難くなるため好ましくない。
【0008】フッ素樹脂及びアクリル樹脂としては、上
記「1.透明層」で挙げたものを用いることができる。
着色層に使用する着色剤としては、無機顔料、有機顔料
等から選べば良く、例えば、カーボンブラック、酸化チ
タン、カオリンクレー、亜鉛華、ベンガラ、パーマネン
トレッド、モリブデンオレンジ、コバルトブルー、群
青、フタロシアニンブルー、マンガンバイオレット等が
挙げられる。これらの顔料は、単独でも、2種以上を組
み合わせても使用できる。また、メタリック調、パール
調を出すために、上記顔料にアルミフレーク、パール顔
料等の光輝性顔料を加えても良い。
【0009】着色剤の配合量は、着色剤の種類及び目的
とする色調により異なるが通常着色層の樹脂成分100
重量部当たり0.1〜50重量部程度である。着色層の
厚みは5〜50μmが好ましい。厚みが5μmより薄い
と予備成形において伸ばされた部分の色が大きく変化す
る傾向となるため好ましくない。また、50μmより厚
くしても性能向上効果は小さく、コスト的にも好ましく
ない。着色層には、上記の樹脂成分に加え、本発明の目
的を損ねない範囲で他の合成樹脂を配合してもよい。ま
た、必要に応じ各種樹脂添加剤を配合することができ
る。
【0010】更に着色層は、少なくとも内層及び外層を
有する積層体であってもよい。その場合積層体の各層の
組成は同一でも異なっていてもよく、例えば内層は普通
の顔料を含有し、外層は光輝性顔料を含有するというよ
うに、各層が異なる顔料を含有していてもよい。また、
着色層の内層と外層との間に、または透明層と着色層と
の間に印刷層を有していてもよい。印刷層は、例えば透
明層の着色層側表面または着色層の透明層側表面等、各
層表面に直接印刷を施すことにより設けることができ
る。印刷は、公知の印刷インクを用い、グラビア印刷、
フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷等の公知の印刷手
段を用いて行えばよい。印刷のパターンとしては、木目
模様、幾何学模様、ファブリック調模様等いずれでもよ
く、また、印刷はの回数は1回でも、複数回でもよい。
【0011】3.接着層 本発明の塗装代替フィルムの一構成層である接着層を形
成する合成樹脂成分としては、基材層と着色層とを十分
に接着するものであれば良い。このようなものとして
は、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩
素化ポリオレフィン系樹脂(これらのアクリル変成樹脂
を含む)が好適である。また該接着層は積層体でも良
く、このようなものとしては、アクリル樹脂からなる層
と塩素化ポリオレフィン系樹脂からなる層とを有する積
層体が好ましく、特にこれら2層からなる積層体が好ま
しい。
【0012】接着層に用いられる塩素化ポリオレフィン
系樹脂としては、特に塩素化ポリプロピレンが好まし
い。アクリル樹脂としては、上記「1.透明層」で挙げ
たものを用いることができる。接着層が、アクリル樹脂
からなる層及び塩素化ポリオレフィン系樹脂からなる層
を有する積層体である場合は、アクリル樹脂からなる層
を着色層と接する側とし、塩素化ポリオレフィン系樹脂
からなる層を基材層と接する側にし、かつアクリル樹脂
は着色層に用いるものと同じ合成樹脂にすることが好ま
しい。また、塩素化ポリオレフィン系樹脂についても基
材層の組成により適宜選択することが好ましい。接着層
の厚みは、3〜30μmであるのが好ましい。更に接着
層には、塩素化ポリオレフィン系樹脂及びアクリル樹脂
に加え、本発明の目的を損ねない範囲で他の合成樹脂を
配合してもよい。また、必要に応じ各種樹脂添加剤を配
合することができる。
【0013】4.基材層 本発明の塗装代替フィルムの一構成層である基材層は、
ポリオレフィン系樹脂からなり、かつ下記(a)及び
(b)の特徴を有する積層体である。 (a)少なくとも内層(接着層と接する側の層)及び外
層を有し、かつ (b)内層を構成するポリオレフィン系樹脂が、MFR
(メルトフローレート)が1.0(g/10分)以上の
プロピレン・エチレンランダム共重合体またはプロピレ
ン単独重合体からなる。
【0014】ポリオレフィン系樹脂としては、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン及びエチレン・酢酸ビニル共重合
体(EVA)等が挙げられる。内層に含まれるプロピレ
ン・エチレンランダム共重合体またはプロピレン単独重
合体のMFRが1.0(g/10分)より小さいと、基
材層の成形後の外観が低下する。MFRは基材層成形時
のフィルムの押出し成形性に悪影響を及ぼさない範囲で
大きい方が好ましいが、特に10g/10分以下である
のが好ましい。なお、本発明においては、MFRはJI
S K6760に従い、230℃、2.16kg荷重で
測定した値である。
【0015】また、内層の厚みは基材層全体の厚みの2
〜50%が好ましく、特に好ましくは5〜10%であ
る。2%より薄くなると基材層成形後の外観悪化の抑制
効果が得られ難く、逆に50%より厚くなると塗装代替
フィルムの予備成形性が低下する場合があり好ましくな
い。外層を構成するポリオレフィン系樹脂は、予備成形
性、剛性、内層との融点バランスを考慮して適宜選択す
れば良く、例えば、ポリプロピレン系樹脂または、ポリ
プロピレン系樹脂及び該樹脂100重量部当たりポリエ
チレン系樹脂10〜300重量部からなるものが好適で
ある。更に、ポリプロピレン系樹脂としては特に、プロ
ピレン・エチレンランダム共重合体またはプロピレン単
独重合体が好ましい。また、ポリエチレン系樹脂として
は特に、低密度ポリエチレンまたは直鎖状低密度ポリエ
チレンが好ましい。
【0016】更に、外層にはフィルムの剛性を向上させ
るためにタルクを配合するのが好ましい。タルクの配合
量としては、ポリオレフィン系樹脂100重量部当たり
5〜60重量部が好ましく、5〜40重量部が更に好ま
しく、特に好ましくは10〜30重量部である。タルク
の配合量が5重量部より少ないと剛性の向上効果が得ら
れ難く、また60重量部より多い場合は、成形後の外観
を低下させる要因となるため好ましくない。タルクの平
均粒子径としては、外観への影響を考慮し、10μm以
下であることが好ましい。
【0017】また、外層にはバンパー等の自動車部品に
要求される耐衝撃性を向上させるため、エチレン・α−
オレフィン共重合ゴムを配合するのが好ましい。該共重
合ゴムの配合量としては、ポリオレフィン系樹脂100
重量部当たり5〜40重量部が適しており、好ましくは
10〜20重量部である。配合量が5重量部より少ない
場合、耐衝撃性の向上効果が得られ難く、また、40重
量部を超えるとフィルムの剛性を低下させる傾向となり
好ましくない。エチレン・α−オレフィン共重合ゴムと
しては、α−オレフィンの成分として、プロピレン、ブ
テン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−
1、4−メチルペンテン−1、ヘプテン−1等が挙げら
れ、これらの1種以上を用いれば良い。
【0018】更に基材層が、内層と外層との間に中間層
を有していても良い。この場合、外層が内層と同一組成
のものが好ましい。本発明の基材層の各層には外観およ
びフィルムの剛性を向上させるために、結晶核剤を配合
してもよい。結晶核剤としては、一般にポリオレフィン
系樹脂に用いられているソルビトール系核剤が有用で、
配合量は各層樹脂成分100重量部当たり0.1〜3重
量部、好ましくは0.2〜1重量部である。更に、各層
には、上記のポリオレフィン系樹脂に加え、本発明の目
的を損なわない範囲で他の合成樹脂を配合してもよい。
また、必要に応じ各種樹脂添加剤を配合することができ
る。基材層の厚みは、予備成形後の形状保持および射出
成形時の射出圧力またはブロー成形時のブロー圧力によ
る破壊や、射出樹脂またはブロー樹脂からの熱による融
解を抑制するため0.1〜1mmとするのが好ましい。
【0019】塗装代替フィルムの製造 本発明において、透明層、着色層、接着層及び基材層の
各層は以下のように製造できる。透明層、着色層及び接
着層の形成には、離型性フィルムを使用すると良い。す
なわち、各層を形成する合成樹脂及び各種添加剤を有機
溶剤に溶解または分散したものを、従来既知のリバース
ロールコート法、コンマコート法等により離型性フィル
ムの上に順次重ね塗りして形成することができる。膜厚
の薄いものはグラビアコート法も用いることができる。
また、選択する合成樹脂の種類によっては押出し成形に
よっても形成することが可能である。
【0020】基材層は従来既知のTダイを用いた共押出
し法等によりフィルム化すればよい。上記方法により形
成した離型性フィルム/(透明層/着色層/接着層)と
基材層とを、接着層に用いた合成樹脂の軟化点以上の温
度で熱ラミネートにより積層した後、離型性フィルムを
剥離して本発明の塗装代替フィルムが得られる。離型性
フィルムとしては、熱ラミネートの際の耐熱性等の点か
らポリエチレンテレフタレートフィルムが好適である。
【0021】塗装代替フィルムを用いた部品(成形品)
の成形 次に、塗装代替フィルムを用いた部品の成形を、射出成
形による部品の成形を例として説明する 上記方法により得られた塗装代替フィルムは、次に熱成
形により予備成形されて目的とする部品と対応した形状
の3次元成形体(予備成形品)とされる。熱成形として
は、真空成形、圧空成形、真空圧空成形等の成形方法が
好適であるが、特に真空成形が簡便で好ましい。真空成
形では、例えば塗装代替フィルムを両面から遠赤外線セ
ラミックヒーターを使って加熱した後、金型を上下左右
に移動させ、加熱した塗装代替フィルムの一部を金型に
接触させ、該フィルムと金型との間にある空気を金型に
あけてある真空孔を通して真空引きすることにより、塗
装代替フィルムを金型に密着・固定させて賦形し、送風
機等による強制冷却法により冷却固化をする方法が好適
である。
【0022】また、真空成形時のフィルムの伸びを部品
全体で均一にするために、塗装代替フィルム加熱後、真
空引きの前に、金型に接触する方向から空気を吹き付け
て該加熱後のフィルムを半球状に膨らませながら成形を
行う方法もあり、特に絞りの深い部品には好適である。
次に、得られた塗装代替フィルムを用いた部品の射出成
形は、上記のように予備成形して得られる3次元の予備
成形品の形状に対応した形状で、かつ表面欠陥のない硬
質で高光沢の、硬度に研磨した表面をもつキャビティー
を有する一対の射出成形用金型に該予備成形品を挿入し
た後、金型を閉じて、溶融樹脂を射出、注入して行う。
この場合、金型内に固定された予備成形品が金型からめ
くれたり、動いたりしないように配慮する必要がある。
また、ゲートから射出、注入される樹脂が予備成形品よ
りキャビティー側に回り込むのを防ぐため、また、ウェ
ルドによるシワの発生を防ぐため、ゲートの種類、数、
位置、方向、形状にも配慮する必要がある。特にゲート
の種類としては、ダイレクトゲート、サブマリンゲート
等がよく、また、ゲートの数としては、部品の形状、射
出樹脂の流動性も考慮する必要があるが、1点とするこ
とが好ましい。溶融樹脂を射出、注入した後は、冷却
し、型を開いて成形品を取り出し上記予備成形品が着色
被膜層として一体に組み込まれた部品が得られる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り、以下の例によっ
て限定されるものではない。
【0024】実施例1〜3、比較例1〜3 a)塗装代替フィルムの作製 1)(透明層/着色層/接着層)の作製 離型性ポリエステルフィルム上に表−1に記載の構成に
なるように順次重ね塗りすることによって積層体を作製
した。各層の厚みは、透明層50μm、着色層20μ
m、接着層20μmであった。なお、透明層及び着色層
はγ−ブチロラクトンとメチルエチルケトンの混合物に
それぞれ表−1に記載の組成物を溶解または分散し、リ
バースロールコート法により作製した。接着層はトルエ
ンとメチルエチルケトンの混合物に表−1に記載の樹脂
を溶解し、リバースロールコート法により形成した。
【0025】2)基材層の作製 表−2に記載の組成にて、厚さ0.5mm(1層品:外
層0.5mm,2層品:内層0.05mm,外層0.4
5mm)になるようにTダイを用いて押出し法または共
押出し法にてフィルム化し、基材層を得た。1)で得ら
れた積層体の接着層側に2)で得られた基材層を、内層
が接着層側になるようにして、温度150℃、圧力10
kg/cmで熱ラミネートした後、離型性ポリエステル
フィルムを剥離して塗装代替フィルムを得た。 b)部品の成形 a)で得られた塗装代替フィルムを用い、150℃にて
真空成形を実施し、図−1の形状の予備成形品を作製し
た。なお、予備成形品のおおよその大きさは、長手方向
150mm、短手方向70mmおよび厚み方向8mmで
ある。作製した予備成形品を射出成形用金型のキャビテ
ィ面に挿入、固定した後、型締めし、射出用樹脂である
ポリプロピレン樹脂(日本ポリケム(株)製 BC2
E)を射出して、着色被膜層を有する部品を得た。 c)部品の評価 1)部品の外観評価 b)で得られた部品について、外観、60°グロス及び
像鮮映度を評価し、結果を表−3に記載した。
【0026】尚、評価基準及び測定方法は以下の通りで
ある。 ・外観:目視により10段階評価した。 サメハダ 無 ←10,9・・・・2,1→ サメハダ
著 ・60°グロス:スガ試験機(株)製 ハンディ光沢計 HG−268 ・像鮮映度:スガ試験機(株)製 携帯用写像鮮明度測定器 HA−NSIC 尚、60°グロス及び像鮮映度は、図−1に示す形状の
予備成形品を着色被膜層として一体に組み込んだ部品の
平面部分にて測定した。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】*表−2中、()内は重量部。例えば(1
00)は100重量部を表す。 **表−2中の符号等の説明 ランダムPP1:プロピレン・エチレンランダム共重合体 日本ポリケム(株)製 EG7(商品略称)、 MFR;1.7 ランダムPP2:プロピレン・エチレンランダム共重合体 日本ポリケム(株)製 EG8(商品略称) MFR;0.8 ホモPP1:プロピレン単独共重合体 日本ポリケム(株)製 FY6(商品略称) MFR;2.5 ホモPP2:プロピレン単独共重合体 日本ポリケム(株)製 EA9(商品略称) MFR;0.5 LLDPE:線状低密度ポリエチレン 日本ポリケム(株)製 UF230(商品略称) LDPE:低密度ポリエチレン 日本ポリケム(株)製 LF240 HDPE:高密度ポリエチレン 日本ポリケム(株)製 HJ340 ***タルクの平均粒子径は2μm
【0030】
【表3】
【0031】
【発明の効果】本発明の塗装代替フィルムは、熱成形に
よる予備成形性が良く、かつ予備成形後の外観及び剛性
に優れるため、意匠性を要求されるバンパー、サイドモ
ール、マッドガード、ホイールキャップ、スポイラー等
の自動車内外装部品等の成形品に特に好適に用いられ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗装代替フィルムの予備成形品の斜視
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金山 賢教 東京都港区芝四丁目1番23号 三菱化学エ ムケーブイ株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明層、着色層、接着層及び基材層が順
    次積層されてなる複合フィルムであって、該基材層がポ
    リオレフィン系樹脂からなり、かつ下記(a)及び
    (b)の特徴を有する積層体である塗装代替フィルム。 (a)少なくとも内層(接着層と接する側の層)及び外
    層を有し、かつ (b)内層を構成するポリオレフィン系樹脂が、MFR
    (メルトフローレート)が1.0(g/10分)以上の
    プロピレン・エチレンランダム共重合体またはプロピレ
    ン単独重合体からなる。
  2. 【請求項2】 基材層の内層の厚みが基材層全体の厚み
    の2〜50%である請求項1に記載の塗装代替フィル
    ム。
  3. 【請求項3】 基材層の外層を構成するポリオレフィン
    系樹脂が、ポリプロピレン系樹脂または、ポリプロピレ
    ン系樹脂及び該樹脂100重量部当たりポリエチレン系
    樹脂10〜300重量部からなる請求項1または2に記
    載の塗装代替フィルム。
  4. 【請求項4】 基材層の外層に含まれるポリプロピレン
    系樹脂がプロピレン・エチレンランダム共重合体または
    プロピレン単独重合体である請求項3に記載の塗装代替
    フィルム。
  5. 【請求項5】 基材層の外層に含まれるポリエチレン系
    樹脂が低密度ポリエチレンまたは直鎖状低密度ポリエチ
    レンである請求項3または4に記載の塗装代替フィル
    ム。
  6. 【請求項6】 基材層の外層がポリオレフィン系樹脂1
    00重量部当たりタルク5〜60重量部を含有する請求
    項1〜5のいずれか一項に記載の塗装代替フィルム。
  7. 【請求項7】 基材層の外層がポリオレフィン系樹脂1
    00重量部当たりエチレン・α−オレフィン共重合ゴム
    5〜40重量部を含有する請求項1〜6のいずれか一項
    に記載の塗装代替フィルム。
  8. 【請求項8】 基材層の内層と外層との間に中間層を有
    し、かつ外層が内層と同一組成である請求項1〜7のい
    ずれか一項に記載の塗装代替フィルム。
  9. 【請求項9】 透明層と着色層との間に印刷層を有する
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の塗装代替フィル
    ム。
  10. 【請求項10】 着色層が少なくとも内層及び外層を有
    する積層体である請求項1〜9のいずれか一項に記載の
    塗装代替フィルム。
  11. 【請求項11】 着色層の内層と外層との間に印刷層を
    有する請求項10に記載の塗装代替フィルム。
  12. 【請求項12】 透明層がフッ素樹脂及びアクリル樹脂
    からなり、かつ該透明層の厚みが20〜100μmであ
    る請求項1〜11のいずれか一項に記載の塗装代替フィ
    ルム。
  13. 【請求項13】 着色層が着色剤及び、アクリル樹脂ま
    たはアクリル樹脂とフッ素樹脂とからなり、かつ該着色
    層の厚みが5〜50μmである請求項1〜12のいずれ
    か一項に記載の塗装代替フィルム。
  14. 【請求項14】 接着層が塩素化ポリオレフィン系樹脂
    からなる層、またはアクリル樹脂からなる層と塩素化ポ
    リオレフィン系樹脂からなる層を有する請求項1〜13
    のいずれか一項に記載の塗装代替フィルム。
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