JPH11207899A - 塗装代替フィルム - Google Patents

塗装代替フィルム

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JPH11207899A
JPH11207899A JP3039098A JP3039098A JPH11207899A JP H11207899 A JPH11207899 A JP H11207899A JP 3039098 A JP3039098 A JP 3039098A JP 3039098 A JP3039098 A JP 3039098A JP H11207899 A JPH11207899 A JP H11207899A
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JP
Japan
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layer
propylene
ethylene
film
resin
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Application number
JP3039098A
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English (en)
Inventor
Hirotaka Arai
博孝 荒井
Masanori Kanayama
賢教 金山
Takemoto Nakai
壯元 中井
Yuji Takeda
雄二 竹田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical MKV Co
Original Assignee
Mitsubishi Chemical MKV Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗装によらずに、意匠性に優れた着色の施さ
れた美しい射出成形品を製造するために用いられる塗装
代替フィルムを提供する。このフィルムは予備成形さ
れ、射出成形金型キャビティ内に挿入、固定され、射
出、注入された樹脂と一体的に成形され、射出成形品の
着色層を形成する。 【解決手段】 透明層、着色層、接着層及び基材層が順
次積層されてなる複合フィルムであって、該基材層がメ
タロセン触媒を用いて重合して得られたエチレン・α−
オレフィン共重合体50〜10重量部とプロピレン単独
重合体、プロピレン・エチレンブロック共重合体及びプ
ロピレン・エチレンランダム共重合体の群から選ばれた
重合体の1種50〜90重量部からなっていることを特
徴とする塗装代替フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形後の外観に優
れる塗装代替フィルムに関し、詳しくは射出成形により
製造される成形品の表面に、射出成形と同時に着色被膜
層を形成するための塗装代替フィルムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】バンパー、サイドモール等のプラスチッ
ク製自動車外装部品は、大半が射出成形によって成形さ
れるが、意匠性、耐傷付き性といった観点から、ほとん
どの場合、アクリル−メラミン系またはアクリル−イソ
シアネート系の熱硬化性樹脂塗料を成形品にスプレー塗
装した後、焼き付けによって架橋させる方法で塗装が施
されている。すなわち、プラスチック射出成形品をわざ
わざ塗装設備で数段階に及ぶ工程を経て塗料を塗布した
後、乾燥設備で乾燥させるという多くの工程を必要とす
るため、塗装には多くの費用がかかるという問題があっ
た。また、乾燥時の揮発性溶剤その他の有機溶剤排出と
いう職場環境衛生や環境保護上の懸念があるという問題
もあった。
【0003】近年、このような問題を解決または軽減す
るための検討がなされており、例えば、特表平2−50
3077号公報には、透明層、着色層、及びバックアッ
プシート(基材層)の構成よりなる複合シートを予備成
形した後、これを予め金型に挿入して、合成樹脂を射出
成形して一体化し、着色成形品を得る方法が提案されて
いる。
【0004】また、最近では自動車部品のポリオレフィ
ン化が進んでおり、それに伴い、上記のような複合シー
トも基材にポリオレフィン系樹脂を用いたシートが多く
要求されるようになってきており、各種シートが検討さ
れている。しかしながら、これらの複合シートは一般に
予備成形の加熱処理の段階において、サメハダ現象と呼
ばれる表面凹凸の発生による外観の低下が発生しやす
く、この現象は射出成形後においても解消せず、その結
果として像鮮映度の高い成形品を得ることができないと
いう問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点を
改良し、外観に優れる自動車用外装部品等の着色射出成
形品を得るための塗装代替フィルムを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の問題
を解決するために鋭意検討した結果、特定の配合のポリ
オレフィン系樹脂からなる基材層を有する複合フィルム
を使用することにより上記課題が解決できることを見出
して本発明に至った。すなわち、本発明の要旨とすると
ころは、透明層、着色層、接着層及び基材層が順次積層
されてなる複合フィルムであって、該基材層がメタロセ
ン触媒を用いて重合して得られたエチレン・α−オレフ
ィン共重合体50〜10重量部とプロピレン単独重合
体、プロピレン・エチレンブロック共重合体及びプロピ
レン・エチレンランダム共重合体の群から選ばれた重合
体の1種50〜90重量部からなっていることを特徴と
する塗装代替フィルムに存する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。塗装代替フィルムの各層構成成分 1.透明層 本発明で使用する上記塗装代替フィルムの一構成層であ
る透明層を形成する成分としては、フッ素系樹脂及び熱
可塑性アクリル樹脂との混合物が適しており、フッ素樹
脂としては、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリ4フッ化エチレン、エチレン−4フッ化エチレ
ン共重合体等のフッ素系樹脂を用い得るが、予備成形時
の成形性が良好なポリフッ化ビニリデン(PVDF)が
好適である。一方、熱可塑性アクリル樹脂としては、メ
タクリル酸エステル系樹脂をはじめとし、各種熱可塑性
アクリル樹脂を用いることができるが、成形品表面の耐
傷付き性の観点から、ガラス転移温度(Tg)が60℃
程度以上のものであることが好ましい。
【0008】フッ素樹脂とアクリル樹脂の混合比率とし
ては、フッ素樹脂が20〜80重量部、アクリル樹脂が
80〜20重量部の範囲が好ましい。フッ素樹脂が80
重量部より多いと、耐傷付き性が劣り、20重量部より
少いと、耐候性が低下するため好ましくない。透明層の
厚みとしては20〜100μmがよく、20μmより薄
いと成形品外観(特に深み感)が低下し、逆に100μ
mより厚くしても外観、物性等に向上効果は無く、コス
ト的にも好ましくない。
【0009】2.着色層 本発明で使用する上記塗装代替フィルムの一構成層であ
る着色層を形成する成分としては、熱可塑性アクリル樹
脂またはフッ素樹脂と熱可塑性アクリル樹脂との混合物
が有用であり、耐候性、顔料分散性等を考慮し適宜選択
すればよいが、フッ素樹脂が90重量部より多くなると
基材層との十分な接着が得られにくくなるため好ましく
ない。
【0010】着色層に使用する着色剤としては、無機顔
料、有機顔料等から選べば良く、例えば、カーボンブラ
ック、酸化チタン、カオリンクレー、亜鉛華、ベンガ
ラ、パーマネントレッド、モリブデンオレンジ、コバル
トブルー、群青、フタロシアニンブルー、マンガンバイ
オレット等が挙げられる。これらの顔料は、単独でも、
2種以上の組み合わせでも使用できる。また、メタリッ
ク調、パール調を出すために、上記顔料にアルミフレー
ク、パール顔料を加えても良い。着色層の厚みは5〜5
0μmが良く、5μmより薄いと予備成形において伸ば
された部分の色が大きく変化するため好ましくない。ま
た、50μmより厚くしても性能向上効果は小さく、コ
スト的にも好ましくない。
【0011】3.接着層 本発明で使用する上記塗装代替フィルムの一構成層であ
る接着層を形成する成分としては、基材層と上記着色層
を十分に接着するものであれば良く塩素化ポリエチレ
ン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン系
樹脂(これらのアクリル変成樹脂を含む)、またはアク
リル樹脂と塩素化ポリオレフィン系樹脂の積層物が適用
できる。アクリル樹脂と塩素化ポリオレフィン系樹脂の
積層物を用いる場合は、アクリル樹脂層を着色層と接す
る側とし、塩素化ポリオレフィン系樹脂層を基材層と接
する側にし、かつアクリル樹脂は着色層に用いるものと
同じ樹脂にすることが好ましく、塩素化ポリオレフィン
系樹脂についてもポリオレフィン系樹脂の配合により適
宜選択することが好ましい。
【0012】4.基材層 本発明で使用する上記塗装代替フィルムの一構成層であ
る基材層はポリオレフィン系樹脂からなり、該ポリオレ
フィン系樹脂は、プロピレン単独重合体、プロピレン・
エチレンブロック共重合体及びプロピレン・エチレンラ
ンダム共重合体の群から選ばれたポリオレフィン系重合
体の一種50〜90重量部、メタロセン触媒を用いて重
合して得られたエチレン・α−オレフィン共重合体50
〜10重量部の混合物とする。プロピレン単独重合体、
プロピレン・エチレンブロック共重合体及びプロピレン
・エチレンランダム共重合体が90重量部より多いと、
予備成形の温度範囲が狭くなり成形性が悪くなる。一
方、50重量部より少ないと、射出成形樹脂との接着が
悪くなるとともに、耐熱性も低下する。
【0013】本発明におけるメタロセン触媒は、特開平
3−163088号公報、特開平7−118431号公
報、特開平7−148895号公報等に示されているよ
うな、メタロセン系遷移金属錯体と有機アルミニウム化
合物とからなる触媒であり、無機物に担持されて使用さ
れることもある。メタロセン系遷移金属錯体としては、
例えばIVB族から選ばれる遷移金属(チタン、ジルコ
ニウム、ハフニウム)に、シクロペンタジエニル基、置
換シクロペンタジエニル基、ジシクロペンタジエニル
基、置換ジシクロペンタジエニル基、インデニル基、置
換インデニル基、テトラヒドロインデニル基、置換テト
ラヒドロインデニル基、フルオニル基又は置換フルオニ
ル基が配位子として1個または2個配位しているか、ま
たはこれらのうちの2つの基が共有結合で架橋したもの
が配位しており、他に水素原子、酸素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アセチル
アセトナート基等の配位子を有するものが挙げられる。
【0014】また、有機アルミニウム化合物としては、
アルキルアルミニウムや鎖状もしくは環状のアルミノキ
サンが挙げられ、アルキルアルミニウムとしては、トリ
エチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジ
メチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウム
クロライド、メチルアルミニウムジクロライド、エチル
アルミニウムジクロライド、ジメチルアルミニウムフロ
ライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、ジエ
チルアルミニウムハイドライド、エチルアルミニウムセ
スキクロライド等が例示でき、また鎖状もしくは環状の
アルミノキサンは上記のアルキルアルミニウムと水とを
接触させて生成させることができ、例えば、重合時にア
ルキルアルミニウムを加えておき、後で水を添加する
か、あるいは錯塩の結晶水または有機もしくは無機化合
物の吸着水とアルキルアルミニウムとを反応させること
によって得ることができる。
【0015】メタロセン触媒を担持させるための担体と
しては、シリカゲル、ゼオライト、或いは珪藻土等が例
示できる。エチレンと共重合されるα−オレフィンとし
ては、炭素原子数3〜12のものが良い。例えば、プロ
ピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1
−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン
等が挙げられる。これらのα−オレフィンは単独で使用
してもよく、二つ以上を組み合わせて使用しても良い。
エチレンに対するα−オレフィンの混合割合は、5〜4
0重量%とすることが好ましい。
【0016】このメタロセン触媒を用いて重合して得ら
れたポリオレフィン系共重合体はチーグラー触媒や固体
触媒等を用いて重合して得られるポリオレフィン系樹脂
に比べ、柔軟性や機械的強度が優れている。本発明で用
いる樹脂としては、密度は、0.86〜0.92g/c
3 、より好ましくは0.88〜0.90g/cm3
範囲であり、また、メルトフローレート(MFR)は
0.5〜5g/10分、より好ましくは0.8〜3g/
10分の範囲であり、更に、ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィー(GPC)によって求められる、重量平
均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(以
下、Mw/Mnと記す)が1.5〜5、より好ましくは
2〜4の範囲のものが良い。密度、MFR、Mw/Mn
が所定の範囲であると、シート加工性、予備成形性等が
より良好となる。基材層の厚みは、予備成形後の形状保
持および射出成形時の射出圧力による破壊や、射出樹脂
からの熱による融解を抑制するため0.1〜1mmの範
囲が好ましい。
【0017】塗装代替フィルムの製造 本発明において、上記各層は以下のように製造できる。
透明層、着色層、および接着層の形成には、離型性フィ
ルムを使用することが好ましい。すなわち、各層を形成
する樹脂を有機溶剤に溶解または分散したものを、従来
既知のリバースロールコート法、コンマコート法等によ
り離型性フィルムの上に順次重ね塗りして形成すること
ができ、接着層等膜厚の薄いものはグラビアコート法も
用いることができる。
【0018】また、透明層、着色層、および接着層は、
選択する樹脂の種類によっては押し出し成形によっても
形成することが可能である。基材層は従来既知のTダイ
押し出し法等によりフィルム化すればよい。上記方法に
より形成した離型性フィルム上に形成された透明層、着
色層及び接着層からなる塗膜層とフィルム化した基材層
を接着層樹脂の軟化点以上の温度で熱ラミネートにより
積層した後、離型性フィルムを剥離して本発明の塗装代
替フィルムが得られる。離型性フィルムとしては、熱ラ
ミネートの際の耐熱性等からポリエチレンテレフタレー
トフィルムが好適である。
【0019】塗装代替フィルムを用いた自動車部品等の
成形 上記方法により得られた塗装代替フィルムは、次に熱成
形により予備成形されて部品と対応した形状の3次元成
形体とされる。熱成形としては、真空成形、圧空成形、
真空圧空成形等の成形方法が好適であるが、特に真空成
形が簡便で好ましい。
【0020】真空成形では、例えば上記フィルムを両面
から遠赤外線セラミックヒータを使って加熱した後、金
型を上下左右に移動させ、該加熱フィルムの一部を金型
に接触させ、該フィルムと金型との間にある空気を金型
にあけてある真空孔を通して真空引きすることにより、
該フィルム面を金型に密着、固定させて賦形し、送風機
等による強制冷却法により冷却固定をする方法が好適で
ある。また、真空成形時のフィルムの伸びを部品全体で
均一にするために、フィルム加熱後、真空引きの前に、
金型に接触する方向から空気を吹き付けて該加熱フィル
ムを半球状に膨らませながら、成形を行う方法もある。
【0021】次に、得られた塗装代替フィルムを用いた
成形品の射出成形は、上記のように予備成形して得られ
る塗装代替フィルムの3次元成形体の形状と同じ形状
で、かつ表面欠陥のない硬質で高光沢の、高度に研磨し
た表面をもつキャビティーを有する一対の射出成形用金
型に該予備成形体を挿入した後、金型を閉じて、溶融樹
脂を射出、注入する。この場合、金型内に固定された予
備成形体が金型からめくれたり、動いたりしないように
配慮する必要がある。
【0022】また、ゲートから射出、注入される樹脂が
予備成形品よりキャビティー側に回り込むのを防ぐた
め、またウェルドによるシワの発生を防ぐためゲートの
種類、数、位置、方向、形状にも配慮する必要がある。
特にゲートの種類としては、ダイレクトゲート、サブマ
リンゲート等が良く、また、ゲートの数としては、部品
形状、射出樹脂の流動性等も考慮する必要があるが、1
点とすることが望ましい。溶融樹脂を射出、注入した後
は、冷却し、型を開いて成形品を取り出せばよい。かく
して、本発明の上記予備成形体が一体に組込まれた、着
色された成形部品が得られる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り、以下の例に限定
されるものではない。 実施例1、2、比較例1〜5 a)塗装代替フィルムの作製 1)基材層となるポリオレフィン系樹脂フィルムの作成 表−1記載の配合にて、厚さ0.5mmになるようにT
ダイ押し出し法にてフィルム化し、ポリオレフィン系樹
脂フィルムを得た。
【0024】2)塗膜層(透明層/着色層/接着層)の
作製 離型性ポリエステルフィルム上に表−1記載の構成にな
るように順次重ね塗りによって作製した。各層はそれぞ
れ、トルエン、メチルエチルケトン、γ−ブチロラクト
ン等の有機溶剤に溶解したうえで、リバースロールコー
ト法により形成した。1)、2)で得られた各層を、温
度150℃、圧力10kg/cm2 で熱ラミネートした
後、離型性フィルムを剥離して塗装代替フィルムを得
た。
【0025】b)部品の成形 a)で得られた塗装代替フィルムの真空成形可能温度範
囲を評価したうえで、適正温度にて真空成形を実施し、
図−1に示す形状の予備成形品を作製した。真空成形温
度は、具体的には、それぞれ実施例1、比較例3、5に
おいては150℃、実施例2においては145℃、比較
例1においては110℃、比較例2においては160
℃、比較例4においては155℃である。なお、成形品
のおおよその大きさは長手方向150mm、短手方向7
0mmおよび厚み方向8mmである。作製した予備成形
品を射出金型のキャビティ面に挿入、固定した後、型締
めし、ポリプロピレン樹脂(日本ポリケム(株)製品
BC2E)を射出、注入して、成形品を得た。
【0026】c)成形品の評価 1)真空成形性評価 真空成形可能温度範囲を絞り比0.5〜0.7の評価型
(真空成形用金型)を用いて評価し結果を表−1に記載
した。評価結果は以下の通りである。 成形性良好 ○ > △ > × 成形性劣る (成形温度範囲 広) (成形温度範囲 狭) 2)成形品の外観評価 b)で得られた成形品について、外観、60°グロス、
及び像鮮映度を評価し、結果を表−1に記載した。尚、
測定方法は以下の通りである。 ・外観:目視 サメハダ無 ○ > △ > × サメ
ハダ著 ・60°グロス:スガ試験機(株)製 ハンディ光沢計 HG−268を使用した。 ・像鮮映度 :スガ試験機(株)製 携帯用写像鮮明度測定器 HA−NSICを使用した。 尚、60°グロス及び像鮮映度は図−1に示す形状の成
形品の平面部分にて測定した。
【0027】
【表1】
【0028】ポリオレフィン系樹脂配合比率は以下の通
り。 a:プロピレン単独重合体1/PF1880=80/20 b:プロピレン単独重合体2/PL1140=70/30 c:プロピレン単独重合体1/PF1880=40/60 d:プロピレン単独重合体2/PF1140=95/5 e:プロピレン単独重合体1/DEFD1210=80/20 f:プロピレン単独重合体2/LLDPE =70/30 g:プロピレン単独重合体1/LDPE =70/30 尚、評価に使用した成分は以下の通り。 PVDF:ペンウオルト社製品 カイナー301F(商
品名) PMMA:デュポン社製品 エルバサイト2010(商
品名) プロピレン単独重合体1:日本ポリケム(株)製品EA
7(商品略称) プロピレン単独重合体2:日本ポリケム(株)製品EA
9(商品略称) LLDPE:日本ポリケム(株)製品 線状低密度ポリ
エチレンUF230(商品略称) LDPE:日本ポリケム(株)製品 低密度ポリエチレ
ンLF240(商品略称)PF1140(商品略称):
デュポンダウエラストマー社製品 エチレン・α−オレ
フィン共重合体 触媒;メタロセン コモノマー種類;
オクテン−1 密度;0.895g/cm3 MFR;
1.6g/10分 Mw/Mn;2.5PL1880
(商品略称):デュポンダウエラストマー社製品 エチ
レン・α−オレフィン共重合体 触媒;メタロセン コ
モノマー種類;オクテン−1 密度;0.902g/c
3 MFR;1.0g/10分 Mw/Mn;2.5 DEFD1210(商品略称):日本ユニカー社製品
超低密度ポリエチレン 触媒;チーグラー コモノマー種類;ブテン−1 密
度;0.890g/cm3MFR;1.0g/10分
Mw/Mn;7.5 Sparkle Silver:Silberline
Manufacturing Co.製品
【0029】実施例3,4、比較例6〜10 表−1記載の基材層の樹脂を表−2記載の樹脂に代えた
以外すべて実施例1と同様にして塗装代替フィルムを作
製し、得られた塗装代替フィルムを用いて成形品を製造
し、成形品の評価を行い、結果を表−2に記載した。な
お、予備成形品作製の真空成形温度は、実施例3におい
ては140℃、実施例4においては135℃、比較例6
においては105℃、比較例7においては160℃、比
較例8においては155℃、比較例9においては150
℃、比較例10においては145℃である。なお、本例
においては耐衝撃性評価用としてa)で得られた塗装代
替フィルムを用いた3mm平板形状の成形品を作製し、
下記の通り耐衝撃性についても評価し、結果を併せて表
−2に記載した。 ・耐衝撃性:b)で得られた平板形状成形品を用いて、
常温及び−30℃にてデュポン衝撃試験(500g、3
0cm)を行い、結果を表−1に記載した。
【0030】尚、評価結果は以下の通り。 破壊せず ; ○ 脆性〜延性 ; △ 脆性破壊 ; ×
【0031】
【表2】
【0032】ポリオレフィン系樹脂配合比率は以下の通
り。 h:プロピレン・エチレンブロック共重合体1/EG8150=80/20 i:プロピレン・エチレンブロック共重合体2/EG8100=70/30 j:プロピレン・エチレンブロック共重合体1/EG8150=40/60 k:プロピレン・エチレンブロック共重合体2/EG8100=95/5 l:プロピレン・エチレンブロック共重合体1/DEFD1210=80/20 m:プロピレン・エチレンブロック共重合体2/LLDPE =70/30 n:プロピレン・エチレンブロック共重合体1/LDPE =70/30
【0033】尚、評価に使用したポリオレフィン系樹脂
は以下の通り。 プロピレン・エチレンブロック共重合体1:日本ポリケ
ム(株)製 EC9(商品略称) プロピレン・エチレンブロック共重合体2:日本ポリケ
ム(株)製 BC8A(商品略称) LLDPE:日本ポリケム(株)製品 線状低密度ポリ
エチレンUF230(商品略称) LDPE:日本ポリケム(株)製品 低密度ポリエチレ
ンLF240(商品略称) EG8150(商品略称):デュポンダウエラストマー
社製品 エチレン−α−オレフィン共重合体 触媒;メ
タロセン コモノマー種類;オクテン−1 密度;0.
868g/cm3 MFR;0.5g/10分 Mw/
Mn;2.5 EG8100(商品略称):デュポンダウエラストマー
社製品 エチレン−α−オレフィン共重合体 触媒;メ
タロセン コモノマー種類;オクテン−1 密度;0.
870g/cm3 MFR;1.0g/10分 Mw/
Mn;2.3 DEFD1210(商品略称):日本ユニカー社製品
超低密度ポリエチレン触媒;チーグラー コモノマー種
類;ブテン−1 密度;0.890g/cm3MFR;
1.0g/10分 Mw/Mn;7.5
【0034】実施例5,6、比較例11〜15 表−1記載の基材層の樹脂を表−3記載の樹脂に代えた
以外すべて実施例1と同様にして塗装代替フィルムを作
製し、得られた塗装代替フィルムを用いて成形品を製造
し、真空成形性、外観及び60°グロスを評価し、結果
を表−3に記載した。なお、予備成形品作製の真空成形
温度は、それぞれ、実施例5、比較例13、14、15
においては140℃、実施例6においては130℃、比
較例11においては120℃、比較例12においては1
45℃である。なお、真空成形性は、真空成形可能温度
範囲を絞り比0.5〜1.0の評価型を用いて評価し
た。また外観及び60°グロスについては実施例1と同
様の方法に従った。
【0035】
【表3】
【0036】ポリオレフィン系樹脂配合比率は以下の通
り。 o:プロピレン・エチレンランダム共重合体1/PF1880=80/20 p:プロピレン・エチレンランダム共重合体2/PL1140=70/30 q:プロピレン・エチレンランダム共重合体1/PF1880=40/60 r:プロピレン・エチレンランダム共重合体2/PF1140=95/5 s:プロピレン・エチレンランダム共重合体1/DEFD1210=80/20 t:プロピレン・エチレンランダム共重合体2/LLDPE =70/30 u:プロピレン・エチレンランダム共重合体1/LDPE =70/30
【0037】尚、評価に使用したポリオレフィン系樹脂
は以下の通り。 プロピレン・エチレンランダム共重合体1:日本ポリケ
ム(株)製品EG8(商品略称) プロピレン・エチレンランダム共重合体2:日本ポリケ
ム(株)製品EG7F(商品略称) LLDPE:日本ポリケム(株)製品 線状低密度ポリ
エチレンUF230(商品略称) LDPE:日本ポリケム(株)製品 低密度ポリエチレ
ンLF240(商品略称) PF1140(商品略称):デュポンダウエラストマー
社製 エチレン−α−オレフィン共重合体 触媒;メタ
ロセン コモノマー種類;オクテン−1 密度;0.8
95g/cm3 MFR;1.6g/10分 Mw/M
n;2.5 PL1880(商品略称):デュポンダウエラストマー
社製 エチレン−α−オレフィン共重合体 触媒;メタ
ロセン コモノマー種類;オクテン−1 密度;0.9
02g/cm3 MFR;1.0g/10分 Mw/M
n;2.5
【0038】
【発明の効果】本発明の塗装代替フィルムは、熱成形に
よる予備成形性が良く、かつ予備成形後の外観に優れる
ため、意匠性に優れた美しいバンパー、サイドモール、
マッドガード、ホイールキャップ、スポイラー等の自動
車用外装部品等の成形品の製造に特に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗装代替フィルムの予備成形品の斜視
図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中井 壯元 愛知県名古屋市中村区岩塚町大池2番地 三菱化学エムケーブイ株式会社名古屋事業 所内 (72)発明者 竹田 雄二 愛知県名古屋市中村区岩塚町大池2番地 三菱化学エムケーブイ株式会社名古屋事業 所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明層、着色層、接着層及び基材層が順
    次積層されてなる複合フィルムであって、該基材層がメ
    タロセン触媒を用いて重合して得られたエチレン・α−
    オレフィン共重合体50〜10重量部とプロピレン単独
    重合体、プロピレン・エチレンブロック共重合体及びプ
    ロピレン・エチレンランダム共重合体の群から選ばれた
    重合体の1種50〜90重量部からなっていることを特
    徴とする塗装代替フィルム。
  2. 【請求項2】 メタロセン触媒を用いて重合して得られ
    たエチレン・α−オレフィン共重合体が、エチレンと炭
    素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体であって、
    密度が0.86〜0.92g/cm3 、メルトフローレ
    ート(MFR)が0.5〜5g/10分、重量平均分子
    量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/M
    n)が1.5〜5である、請求項1記載の塗装代替フィ
    ルム。
  3. 【請求項3】 透明層が、フッ素樹脂及び熱可塑性アク
    リル樹脂からなり、かつ該透明層の厚みが20〜100
    μmである請求項1または2記載の塗装代替フィルム。
  4. 【請求項4】 着色層が、着色剤、及び熱可塑性アクリ
    ル樹脂またはフッ素樹脂と熱可塑性アクリル樹脂との混
    合物からなり、かつ該着色層の厚みが5〜50μmであ
    る請求項1〜3のいずれかに記載の塗装代替フィルム。
  5. 【請求項5】 接着層が、塩素化ポリオレフィン系樹脂
    層、または熱可塑性アクリル樹脂層と塩素化ポリオレフ
    ィン系樹脂層の2層からなる請求項1〜4のいずれかに
    記載の塗装代替フィルム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6818302B2 (en) 2001-09-07 2004-11-16 Sumitomo Chemical Company, Limited Laminate
US6846557B2 (en) 2001-07-03 2005-01-25 Sumitomo Chemical Company, Limited Laminate
JP2009179063A (ja) * 2009-05-18 2009-08-13 Dainippon Printing Co Ltd 射出成形同時絵付用シート
JP2018140621A (ja) * 2017-02-28 2018-09-13 日本ポリプロ株式会社 加飾フィルムおよびそれを用いた加飾成形体の製造方法

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JP2021185031A (ja) * 2017-02-28 2021-12-09 日本ポリプロ株式会社 加飾成形体の製造方法

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