JP2000106766A - 動物よけ網状体 - Google Patents

動物よけ網状体

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JP2000106766A JP10279607A JP27960798A JP2000106766A JP 2000106766 A JP2000106766 A JP 2000106766A JP 10279607 A JP10279607 A JP 10279607A JP 27960798 A JP27960798 A JP 27960798A JP 2000106766 A JP2000106766 A JP 2000106766A
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豊治 荒木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで耐久性に優れると共に、長期間に
わたって動物よけの効果を持続できる安全な動物よけ網
状体を提供する。 【解決手段】 繊維又は繊維束からなる芯体の周囲に、
カプサイシン類を含有する合成樹脂組成物からなる被覆
体を被覆形成せしめてなる線状体2を製編織すると共
に、該線状体2の交絡点2aを、被覆体を構成する合成
樹脂の融着により接合せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば鹿、猪、
野うさぎ、イタチ、猫、ねずみ等の動物による農作物被
害等を防止するためにこれら動物を寄せ付けたくない場
所の周囲等に設置される動物よけ網状体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の住宅開発や森林の伐採等により、
その生活場所や餌を奪われた鹿、猪、野うさぎ、イタチ
などの動物が、田畑に頻繁に現れては農作物を食べ、こ
れにより甚大な被害を受けるといった事例は年々増加し
てきている。また、住宅資材として使用するために森林
に植林された木々が被害に遭うことも多いし、ゴルフ場
の芝などでは鹿などが立ち入るだけで芝が傷んでしまう
といった事例も報告されている。このように近年動物に
よる被害は大きな社会問題となってきている一方で、一
部の動物は法律上の保護を受けている等の理由から狩猟
することはできないし、また狩猟により殺してしまうこ
とは動物愛護の観点や生態系維持の観点からも好ましい
ものではない。
【0003】そこで、従来より次のような手段が講じら
れてきた。すなわち、定期的に鉄砲の射撃音等の大きな
音を流して動物を威嚇する方法、動物を寄せ付けたくな
い場所の周囲に太い金属線を用いて高強度に設計された
金網を張り巡らせる方法、あるいは金網に電流を流して
おく等の方法が採られてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法では次のような問題があった。即ち、大きな音
により威嚇する方法では、最初のうちは効果が得られる
ものの次第に動物がその威嚇音に慣れてしまい短期間の
うちに動物よけの効果が得られなくなるという問題があ
った。また、高強度設計の金網を張り巡らせる方法で
は、鹿、猪などの比較的力の強い動物の侵入をも防ぐこ
とができるものの、このような高強度設計の金網に要す
るコスト負担が大きく、経済的な面から広範囲に設置す
るのは困難であった。更に、金網に電流を流す方法で
は、誤って人が触れると感電する危険があるため、一般
には採用されていない。
【0005】この発明は、かかる技術的背景に鑑みてな
されたものであって、低コストで耐久性に優れると共
に、長期間にわたって動物よけの効果を持続できる安全
な動物よけ網状体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明に係る動物よけ網状体は、繊維又は繊維束
からなる芯体と、該芯体の周囲に被覆形成されたカプサ
イシン類を含有する合成樹脂組成物からなる被覆体とか
ら構成される線状体が製編織されてなり、該線状体の交
絡点が被覆体を構成する合成樹脂の融着により接合され
ていることを特徴とするものである。
【0007】網状体を構成する線状体の外側の被覆体に
カプサイシン類が混練等により含有されているから、
鹿、猪、野うさぎ、イタチ、猫、ねずみ等の動物がこの
網状体に近づいたり、あるいはこれを破って侵入するこ
とが効果的に防止される。しかも、カプサイシン類を被
覆体層の全体に亘って含有せしめているから、雨等に晒
されてもカプサイシン類がこれに溶出してしまうことが
殆どなく、従って優れた動物よけの効果が極めて長期間
に亘って持続される。また、線状体の交絡点が融着接合
されているので、動物の接触や咬み付き等によって網状
体の張り目が本来の位置からずれてしまって大きな穴と
なってしまうようなことが効果的に防止される。かつ、
線状体の芯体として繊維又は繊維束を用いているから、
強度的に優れており、動物に咬み付かれた場合にたとえ
被覆体が破断することがあってもこの芯体が破断するこ
とはなく、網状体に破断穴が生じることも効果的に防止
されるし、また鹿、猪など比較的大きな動物の突進等に
も十分に抗し得て、このような動物の攻撃に対する耐久
性にも優れている。
【0008】従ってこの網状体を、例えば農作物を栽培
している農地の周囲に設置したり、あるいはハウス栽培
を行っているハウスの壁面シート材として使用する等、
動物を寄せ付けたくない場所の周囲等に設置すれば、動
物による農作物被害等の発生を極めて長期間に亘って効
果的に防止することができる。このような動物忌避効果
を発揮するその作用機構については定かではないもの
の、次の2種類の作用機構があると推定している。即
ち、その1つは、動物がこの網状体をかじって被覆体に
あるカプサイシン類を食し、その強烈な辛味による味覚
刺激を被り、学習効果によってこの網状体に近づかなく
なるという機構であり、もう1つは、被覆体にあるカプ
サイシン類の臭気は、嗅覚に優れた動物にとっては刺激
が強いと思われるが、このような強烈な嗅覚刺激を被
り、同じく学習効果によってこの網状体に近づかなくな
るという機構である。また、上記いずれの作用機構に依
るかは、動物の種類によって異なっていると推定され
る。
【0009】また、線状体を構成する芯体及び被覆体の
構成素材としては、いずれも例えば比較的安価な合成樹
脂素材を選択できることから、例えば太い金属線を用い
て高強度に設計された金網等と比較して低コストで製作
され得る。
【0010】上記において、カプサイシン類の含有量は
被覆体重量に対して0.05〜0.45重量%の範囲内
であるのが望ましく、このような範囲内とすることによ
り、製造時におけるカプサイシン類による強い嗅覚刺激
を回避することができて生産性を向上できると共に、か
つ低コストで十分な動物よけ効果を確保できる。
【0011】また、被覆体を構成する合成樹脂としては
塩化ビニル樹脂を用いるのが望ましく、この場合にはカ
プサイシン類と樹脂との混練を、カプサイシン類の融点
に近い温度で行うことができるから、製造現場における
カプサイシン類による強い嗅覚刺激をより一層回避する
ことができて、生産性を向上することができ、ひいては
コストの低減を図ることができる。また、塩化ビニル樹
脂は芯体への押出被覆を行いやすく、このように成形性
に優れることから、被覆体の厚さをより均一なものとな
すことができ、網状体の部位によって動物よけ効果にば
らつきの生じることのない高品質のものを提供できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る動物よけ網
状体の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示
されるように、本実施形態に係る動物よけ網状体(1)
は、線状体(2)が2本引き揃え状にして平織りされて
なる織物であって、線状体(2)の交絡点(2a)が、
被覆体(4)を構成する合成樹脂の融着により接合され
たものである。この線状体(2)は、図2に示されるよ
うに、繊維束からなる芯体(3)の周囲に、カプサイシ
ン類を含有する合成樹脂組成物からなる被覆体(4)が
被覆形成された断面2層構造からなるものである。
【0013】前記繊維束を構成する素材としては、特に
限定されないが、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピ
レン樹脂、ポリエステル樹脂等の合成樹脂が挙げられ
る。
【0014】また、被覆体(4)を構成する合成樹脂と
しては、特に限定されず、例えば塩化ビニル樹脂、ポリ
エチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂
等の合成樹脂が挙げられる。これらの中でも、カプサイ
シン類の融点に近い成形温度を有する塩化ビニル樹脂を
用いるのが好ましく、この場合にはカプサイシン類と合
成樹脂との混練を、カプサイシン類の融点に近い温度で
行うことができるから、製造時におけるカプサイシン類
による強い嗅覚刺激を極力回避することができ、ひいて
は生産性を向上できる利点がある。例えば、カプサイシ
ン類の融点よりも相当に高い成形温度を有する樹脂を用
いると、混練温度が高くなるために、製造工場内におい
てカプサイシン類による強烈な嗅覚刺激を受け、暫く工
場内で作業を行うのが困難となって、ひいては生産性が
低下してしまうので好ましくない。更に、塩化ビニル樹
脂は芯体への押出被覆を行いやすいことから、被覆体厚
さをより均一なものとなすことができ、網状体の部位に
よって動物よけ効果にばらつきが生じることのないよう
にすることができる利点もある。
【0015】上記被覆体(4)を構成する合成樹脂組成
物には、カプサイシン類を含有させる必要がある。カプ
サイシン類は、唐辛子の辛味成分としても知られる化合
物であり、強い辛味刺激を呈する化合物である。このカ
プサイシン類としては、特に限定されるものではなく、
天然、化学合成のいずれであっても良く、例えばN−ノ
ナノイルバニリルアミド(N−Nonanoyl va
nillylamide)等が挙げられる。また、被覆
体(4)を構成する合成樹脂組成物には、必要に応じて
顔料、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を配合して
も良い。
【0016】前記カプサイシン類の含有量は、被覆体
(4)重量に対して0.05〜0.45重量%の範囲内
とするのが好ましい。0.05重量%未満では十分な動
物よけ効果が得られなくなるので好ましくないし、一方
0.45重量%を超えると製造の際の混練時にカプサイ
シン類による嗅覚刺激が相当に強いものとなって、生産
性を低下させると共に、徒にコストを増大させるので、
好ましくない。中でも、カプサイシン類の含有量は、被
覆体(4)重量に対して0.13〜0.26重量%の範
囲内とするのがより好ましい。
【0017】前記カプサイシン類を被覆体(4)に含有
せしめるに際しては、通常この被覆体(4)を構成する
合成樹脂に混練等により練り込むものとするが、このよ
うにカプサイシン類を被覆体(4)層の全体に亘って含
有せしめており、この合成樹脂からなる被覆体(4)層
の内部に水が侵入することはないので、雨等に晒されて
もカプサイシン類がこれに溶出してしまうことが殆どな
く、従って優れた動物よけの効果を極めて長期間に亘っ
て維持させることができる。例えば、被覆体(4)表面
にカプサイシン類を塗布したような構成では、雨に晒さ
れた場合には直ちに溶出してしまって短期間のうちに動
物よけの効果が得られなくなってしまうことから、この
発明では上記のようにカプサイシン類を被覆体(4)層
の全体に亘って含有せしめるものとしているのである。
【0018】また、カプサイシン類はそのままの形態で
含有させるものとしても良いが、カプサイシン類が合成
樹脂等からなるカプセル内に封入されたマイクロカプセ
ル体を用いるのが好ましい。このようなマイクロカプセ
ル化によって、製造時におけるカプサイシン類による強
い嗅覚刺激を極力抑えることができると共に、より一層
長期に亘って動物よけの効果を持続させることができ
る。このようなカプサイシン類のマイクロカプセル体の
市販品として、例えば日本化薬製のR−731MB40
(カプサイシン類としてN−ノナノイルバニリルアミド
を含有)を挙げることができる。
【0019】この発明の動物よけ網状体(1)の網目の
サイズは、その設置される場所に出没する動物の種類や
侵入を阻止したい動物の種類に合わせて適宜に設定すれ
ば良いが、通常は網目の一辺の長さ(d)を0.5cm
〜4cmの範囲内に設定する。例えば、鹿、猪、野うさ
ぎ、イタチ、ねずみ等の動物を対象とする場合には、網
目の一辺の長さ(d)を0.5cm〜2cmの範囲内に
設定するのが望ましい。0.5cm未満では、線状体の
使用量が多くなってしまい徒にコストを増大させるので
好ましくないし、一方2cmを超えると鹿の角が引っ掛
かりやすく、角が絡まって逃げられずに鹿がその場で死
んでしまうことがあり、そうすると場所によっては熊な
どがこれに寄せ付けられて集まってくることがあり、非
常に危険な状況となるので好ましくない。
【0020】上記実施形態においては、芯体(3)が繊
維束から構成されているが、1つの繊維から構成される
ものであっても良い。ただ、十分な強度を確保する観点
から、芯体(3)は複数の繊維からなる繊維束から構成
されるのが好ましい。
【0021】また、上記実施形態においては、線状体
(2)が2本引き揃え状にして織られているが、特にこ
のような形態に限定されるものではなく、例えば1本の
線状体(2)が製編織された構成であっても良い。本実
施形態のように線状体(2)が2本引き揃え状にして織
られた場合には、網状体(1)としての強度を向上させ
ることができて、一層耐久性に優れたものとなすことが
できる利点がある。
【0022】この発明の動物よけ網状体(1)は、上記
線状体(2)が編織りされてなるものであるが、編織り
の種類は特に限定されず、織物では例えば平織り、綾織
り、朱子織り等を、編物では例えば横編み、縦編み等を
採用することができる。
【0023】この発明に係る動物よけ網状体(1)は、
例えば次のようにして製造することができる。即ち、カ
プサイシン類を被覆体(4)を構成する合成樹脂に混練
して混練組成物を得、この混練組成物を、繊維又は繊維
束からなる芯体(3)に押出被覆して線状体(2)を製
作し、この線状体(2)を製編織した後、その交絡部を
加熱融着処理して融着接合させる。
【0024】被覆体(4)を構成する合成樹脂として塩
化ビニル樹脂を用いる場合には、押出被覆の際の樹脂の
押出温度は170〜190℃とするのが好ましい。17
0℃未満では押出機に負荷がかかるし、成形性も低下す
るので好ましくないし、一方190℃を超えると均一な
被覆を行い難くなる上に、製造工場内においてカプサイ
シン類による強烈な嗅覚刺激を受けることとなるので好
ましくない。中でも、塩化ビニル樹脂の押出温度は17
5〜185℃とするのがより好ましい。
【0025】なお、上記製造方法はその一例を示したに
過ぎず、この発明の動物よけ網状体(1)は、上記製造
方法で製造されるものに特に限定されるものではない。
【0026】
【実施例】次に、この発明の具体的実施例について説明
する。
【0027】<実施例1>塩化ビニル樹脂100重量部
に対して、日本化薬製R−731MB40(N−ノナノ
イルバニリルアミド含有量12.8重量%)を1.6重
量部配合して、混練した後、この混練組成物を、150
0デニール72フィラメントのポリエステルフィラメン
ト糸からなる繊維束(芯体)に押出被覆して線状体(外
径1mm)を得た。なお、R−731MB40は、N−
ノナノイルバニリルアミドがメラミン樹脂によりマイク
ロカプセル化されたもの(R−731)40重量%、可
塑剤を含有する塩化ビニル樹脂60重量%の組成からな
るものであり、マイクロカプセル体R−731における
N−ノナノイルバニリルアミド含量は32重量%であ
る。
【0028】次に、図1に示すように、上記線状体を2
本づつ束ねて引き揃えて平織りした後、加熱融着処理
(150〜155℃)により線状体の交絡部を融着接合
して、幅1.8m、長さ10mの動物よけ網状体を得
た。なお、網目は略正方形であり、網目の一辺の長さ
(d)は6mmであった。また、網状体(1)の設置時
における周縁部(1a)は、織り密度を著しく大きくし
て補強した構成とした。
【0029】次いで、従来、鹿、猪、野うさぎ、イタ
チ、猫、ねずみ等の動物により農作物被害に遭っていた
農地斜面の下方に、図3に示すように、ほぼ等間隔に立
設された金属製支柱(10)…に上記網状体(1)を取
り付け固定した(高さ1.8m)。
【0030】<比較例1>線状体の被覆体を構成する樹
脂として、塩化ビニル樹脂(カプサイシン未含有)を用
いた以外は、実施例1と同様にして網状体を得た。そし
て、同じく従来より鹿、猪、野うさぎ、イタチ、猫、ね
ずみ等の動物により農作物被害に遭っていた同様の別の
農地斜面の下方に、実施例1と同様にほぼ等間隔に立設
された金属製支柱に上記網状体を取り付け固定した(高
さ1.8m)。
【0031】<比較例2>線状体の被覆体を構成する樹
脂として、塩化ビニル樹脂(カプサイシン未含有)を用
い、かつ交絡部を融着接合しなかったこと以外は、実施
例1と同様にして網状体を得た。そして、上記同様の動
物により被害に遭っていた別の同様の農地斜面の下方
に、実施例1と同様にして網状体を取り付け固定した
(高さ1.8m)。
【0032】<結果>上記各網状体を設置してから2ヶ
月間その経過を観察したところ、比較例1、2では従来
と同様に農作物の被害を受けたのに対し、実施例1では
農作物の被害を全く受けなかった。実施例1、比較例
1、2のいずれにおいても、設置状態においてその左右
両端部(20)と斜面(Y)との間に若干の隙間が生じ
てしまうが、比較例1、2においてはこの隙間から動物
が侵入して被害を受けたものと考えられる。これに対
し、実施例1においてはカプサイシンの作用により動物
の侵入を防止し得たと考えられる。また、比較例2で
は、動物の咬み付き等により張り目の位置が大きくずれ
て比較的大きな穴となった部位が生じており、このよう
な穴からも動物が侵入したものと推定される。
【0033】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る動物よけ
網状体は、外側の被覆体にカプサイシン類を含有せしめ
ているから、鹿、猪、野うさぎ、イタチ、猫、ねずみ等
の動物がこの網状体に近づいたり、あるいはこれを破っ
て侵入することを防止することができる。かつ、カプサ
イシン類を被覆体層の全体に亘って含有せしめているか
ら、雨等に晒されてもカプサイシン類が溶出してしまう
ことが殆どなく、従って優れた動物よけ効果を極めて長
期間に亘って持続させることができる。また、線状体の
交絡点が融着接合されているので、動物が咬み付いたり
しても網状体の張り目がずれて大きな穴となるようなこ
とがない。更に、線状体の芯体として繊維又は繊維束を
用いているから、強度的に優れており、動物の突進など
の攻撃に対しても十分に抗し得て、耐久性にも優れてい
る。従って、この発明の網状体を、動物を寄せ付けたく
ない農地等の場所の周囲に設置すれば、動物による農作
物被害等の発生を極めて長期間に亘って防止することが
できる。また、線状体の構成素材として比較的安価な合
成樹脂を採用できるので、低コストである。
【0034】カプサイシン類の含有量が、被覆体重量に
対して0.05〜0.45重量%の範囲内である場合に
は、製造時におけるカプサイシン類による強い嗅覚刺激
を回避することができて生産性を向上できると共に、低
コストにて十分な動物よけ効果を確保することができ
る。
【0035】更に、被覆体を構成する合成樹脂が塩化ビ
ニル樹脂である場合には、製造時におけるカプサイシン
類による強い嗅覚刺激を一層回避することができて生産
性を向上できると共に、被覆体厚さを均一になし得て、
網状体の部位によって動物よけ効果にばらつきを生じる
ことのない一段と高品質のものを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る動物よけ網状体を
示す平面図である。
【図2】上記網状体を構成する線状体を、一部を切欠い
て示す斜視図である。
【図3】上記網状体の設置態様の一例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1…動物よけ網状体 2…線状体 2a…交絡部 3…芯体 4…被覆体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B024 GA03 GA06 GA07 2B121 AA01 BB27 CA53 CC22 EA24 EA26 EA27 EA28 FA12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維又は繊維束からなる芯体と、該芯体
    の周囲に被覆形成されたカプサイシン類を含有する合成
    樹脂組成物からなる被覆体とから構成される線状体が製
    編織されてなり、該線状体の交絡点が被覆体を構成する
    合成樹脂の融着により接合されていることを特徴とする
    動物よけ網状体。
  2. 【請求項2】 前記カプサイシン類の含有量が、被覆体
    重量に対して0.05〜0.45重量%の範囲内である
    請求項1に記載の動物よけ網状体。
  3. 【請求項3】 前記被覆体を構成する合成樹脂が塩化ビ
    ニル樹脂である請求項1または2に記載の動物よけ網状
    体。
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