JP2000106137A - 金属蒸気放電灯 - Google Patents
金属蒸気放電灯Info
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- JP2000106137A JP2000106137A JP10291364A JP29136498A JP2000106137A JP 2000106137 A JP2000106137 A JP 2000106137A JP 10291364 A JP10291364 A JP 10291364A JP 29136498 A JP29136498 A JP 29136498A JP 2000106137 A JP2000106137 A JP 2000106137A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 シール材が塊状に形成されるのを防止して、
長期間に亘りシール部のクラックによるリークの発生を
阻止できるようにした金属蒸気放電灯を提供する。 【解決手段】 放電容器2の両端に設けた細管状突き出
し端部3の内部に、先端に電極部5を備え内部に外部リ
ード7を備えた管状金属導体6からなる電流導入体8
を、前記細管状突き出し端部3の端面より外部に突出す
るように挿入すると共に、該管状金属導体6にセラミッ
クリング9を細管状突き出し端部3の端面と対向させて
嵌合配置し、細管状突き出し端部3及びセラミックリン
グ9の内壁面と管状金属導体6との微小間隙部分、並び
に細管状突き出し端部3の端面とセラミックリング9と
の微小間隙部分をガラスフリット10により気密に封止固
着し、発光管を構成する。
長期間に亘りシール部のクラックによるリークの発生を
阻止できるようにした金属蒸気放電灯を提供する。 【解決手段】 放電容器2の両端に設けた細管状突き出
し端部3の内部に、先端に電極部5を備え内部に外部リ
ード7を備えた管状金属導体6からなる電流導入体8
を、前記細管状突き出し端部3の端面より外部に突出す
るように挿入すると共に、該管状金属導体6にセラミッ
クリング9を細管状突き出し端部3の端面と対向させて
嵌合配置し、細管状突き出し端部3及びセラミックリン
グ9の内壁面と管状金属導体6との微小間隙部分、並び
に細管状突き出し端部3の端面とセラミックリング9と
の微小間隙部分をガラスフリット10により気密に封止固
着し、発光管を構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、セラミック発光
管を用いたメタルハライドランプなどの金属蒸気放電灯
に関し、特に電流導入体の封止部の構造を改善したセラ
ミック発光管を用いた金属蒸気放電灯に関する。
管を用いたメタルハライドランプなどの金属蒸気放電灯
に関し、特に電流導入体の封止部の構造を改善したセラ
ミック発光管を用いた金属蒸気放電灯に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、メタルハライドランプのセラミッ
ク発光管の両端部の封止構造としては、透光性アルミナ
管の管端部を絶縁性セラミックキャップもしくは導電性
キャップで閉塞したもの(特開昭62−283543号
公報)や、細管状セラミック突き出し端部において導電
性ロッドとの隙間を封止用フリットでシールした構造の
ものが知られている(特公平3−17776号公報)。
また特開平6−196131号公報には、かかる細管状
セラミック突き出し端部のガラスフリットによる封着部
に、電流導入体として細管状突き出し端部の材料である
アルミナとほぼ同じ熱膨脹係数をもつニオブ金属ピンを
用いて封着部の応力に対する信頼性を確保し、そして、
ニオブピンが発光管内部に露出していると、発光管動作
中に封入したハロゲン化物の液相と接触して腐食してし
まうために、ニオブピンを発光管内部に延在させないよ
うにしたり、更にタングステンやモリブデンなどの耐ハ
ロゲン性の高い金属膜で被覆したりしている構成のもの
が開示されている。
ク発光管の両端部の封止構造としては、透光性アルミナ
管の管端部を絶縁性セラミックキャップもしくは導電性
キャップで閉塞したもの(特開昭62−283543号
公報)や、細管状セラミック突き出し端部において導電
性ロッドとの隙間を封止用フリットでシールした構造の
ものが知られている(特公平3−17776号公報)。
また特開平6−196131号公報には、かかる細管状
セラミック突き出し端部のガラスフリットによる封着部
に、電流導入体として細管状突き出し端部の材料である
アルミナとほぼ同じ熱膨脹係数をもつニオブ金属ピンを
用いて封着部の応力に対する信頼性を確保し、そして、
ニオブピンが発光管内部に露出していると、発光管動作
中に封入したハロゲン化物の液相と接触して腐食してし
まうために、ニオブピンを発光管内部に延在させないよ
うにしたり、更にタングステンやモリブデンなどの耐ハ
ロゲン性の高い金属膜で被覆したりしている構成のもの
が開示されている。
【0003】更に簡単な手法としては、細管状セラミッ
ク突き出し端部に挿入配置される金属電流導入体とし
て、ニオブピン,モリブデンピン,電極芯棒の順に発光
管の外側から内側へ向けてそれぞれ突き合わせ溶接され
て一本の導体として構成したものが示されており、そし
てガラスフリットを溶融して細管状セラミック突き出し
端部とニオブピン間に流入させ、更にモリブデンピンの
一部まで流入させてシールした構成のものが示されてい
る。この構成においては、電流導入体と該電流導入体を
小間隙を介して囲んで配置されている細管状突き出し端
部との間の微小間隙部のうち、メタルハライド成分の腐
食作用を受けない温度領域部分を、ガラスフリットによ
り封止させるようになっている。
ク突き出し端部に挿入配置される金属電流導入体とし
て、ニオブピン,モリブデンピン,電極芯棒の順に発光
管の外側から内側へ向けてそれぞれ突き合わせ溶接され
て一本の導体として構成したものが示されており、そし
てガラスフリットを溶融して細管状セラミック突き出し
端部とニオブピン間に流入させ、更にモリブデンピンの
一部まで流入させてシールした構成のものが示されてい
る。この構成においては、電流導入体と該電流導入体を
小間隙を介して囲んで配置されている細管状突き出し端
部との間の微小間隙部のうち、メタルハライド成分の腐
食作用を受けない温度領域部分を、ガラスフリットによ
り封止させるようになっている。
【0004】またセラミック発光管の形状として両端に
細管状突き出し端部は備えていないが、電流導入体とし
て耐ハロゲン性の高いモリブデン金属導体を放電容器の
閉塞部を貫通させて封止している構成のものが、特開昭
51−72187号公報に開示されている。この公報開
示の発光管においては、アルミナ放電容器の両端に設け
たリング形状のセラミック成形体の中心部をモリブデン
管が貫通しており、更にモリブデン管の内部に円筒形状
のセラミック成形体が挿入され、リング状セラミック成
形体とモリブデン管及びモリブデン管内のセラミック成
形体との間の隙間に、ガラスフリットを流入してシール
している。この構成の発光管では、シール材付近のメタ
ルハライドの滞留部の温度を 700℃から 800℃になるよ
うに設定すると、ランプ寿命と共にシール材がメタルハ
ライド成分によって浸食され、ひいては発光管内のガス
がリークしてしまうという問題点がある。
細管状突き出し端部は備えていないが、電流導入体とし
て耐ハロゲン性の高いモリブデン金属導体を放電容器の
閉塞部を貫通させて封止している構成のものが、特開昭
51−72187号公報に開示されている。この公報開
示の発光管においては、アルミナ放電容器の両端に設け
たリング形状のセラミック成形体の中心部をモリブデン
管が貫通しており、更にモリブデン管の内部に円筒形状
のセラミック成形体が挿入され、リング状セラミック成
形体とモリブデン管及びモリブデン管内のセラミック成
形体との間の隙間に、ガラスフリットを流入してシール
している。この構成の発光管では、シール材付近のメタ
ルハライドの滞留部の温度を 700℃から 800℃になるよ
うに設定すると、ランプ寿命と共にシール材がメタルハ
ライド成分によって浸食され、ひいては発光管内のガス
がリークしてしまうという問題点がある。
【0005】この点を改善したものとして、特開平5−
198285号公報には、セラミック発光管と、該発光
管本体を構成している材料、例えばアルミナよりも熱膨
脹係数の小さい金属電流導入体との間の気密性を保つ方
法として、発光管本体と電流導入体の中間に、両者の中
間的熱膨脹係数を有するアルミナタングステンサーメッ
トを中間層として用い、そして上記3部材の気密化を、
同時焼結の焼き縮みを利用して達成するようにした構成
のものが開示されている。そして、更に電流導入体とし
て薄肉のパイプや、セラミック発光管本体の外径に対し
て1/10以下の径の細線を用いることによって、焼結後
の部材の歪みを最小化して、各部材のクラックの発生等
を防止するようにしている。
198285号公報には、セラミック発光管と、該発光
管本体を構成している材料、例えばアルミナよりも熱膨
脹係数の小さい金属電流導入体との間の気密性を保つ方
法として、発光管本体と電流導入体の中間に、両者の中
間的熱膨脹係数を有するアルミナタングステンサーメッ
トを中間層として用い、そして上記3部材の気密化を、
同時焼結の焼き縮みを利用して達成するようにした構成
のものが開示されている。そして、更に電流導入体とし
て薄肉のパイプや、セラミック発光管本体の外径に対し
て1/10以下の径の細線を用いることによって、焼結後
の部材の歪みを最小化して、各部材のクラックの発生等
を防止するようにしている。
【0006】しかしながら、このような焼き縮みを利用
して気密性を保持する手段を用いたのみでは、長時間の
ランプの点滅による応力サイクルによって気密性がなく
なり、発光管内のガスがリークしてしまう。そのため
に、通常モリブデン電流導入体とサーメット間の気密性
をガラスフリットによって確保している。このガラスフ
リットはサーメット外端面において電流導入体を中心に
山状に付加されている。これにより発光管内のメタルハ
ライド成分の滞留部分とモリブデン管のシール部位がサ
ーメット中間相の長さ分だけ隔絶され、シール材が侵さ
れにくいようになっている。
して気密性を保持する手段を用いたのみでは、長時間の
ランプの点滅による応力サイクルによって気密性がなく
なり、発光管内のガスがリークしてしまう。そのため
に、通常モリブデン電流導入体とサーメット間の気密性
をガラスフリットによって確保している。このガラスフ
リットはサーメット外端面において電流導入体を中心に
山状に付加されている。これにより発光管内のメタルハ
ライド成分の滞留部分とモリブデン管のシール部位がサ
ーメット中間相の長さ分だけ隔絶され、シール材が侵さ
れにくいようになっている。
【0007】発光管の電流導入体を封止するために用い
るシール材に関しては、特開平7−21990号公報に
は、アルミナ,シリカ,イットリア,酸化モリブデンを
組成とするフリットが開示されており、モリブデンとア
ルミナを基材とするサーメット界面を気密にシールでき
ることが示されている。しかし、発光効率と光の質を良
好にするということを前提とすれば、発光管の動作時に
おける端部の部材からの熱損失を考慮したとき、サーメ
ットの全長は余り大きくすることができないので、依然
としてガラスフリットによるシール部の温度は高く、熱
負荷の繰り返しによってクラックを生じやすい。また閉
塞用サーメットの焼結により、電流導入体として用いる
薄肉のモリブデン管を発光管に固定することは、特に薄
肉であるためにモリブデンの再結晶化による脆化が問題
となる。
るシール材に関しては、特開平7−21990号公報に
は、アルミナ,シリカ,イットリア,酸化モリブデンを
組成とするフリットが開示されており、モリブデンとア
ルミナを基材とするサーメット界面を気密にシールでき
ることが示されている。しかし、発光効率と光の質を良
好にするということを前提とすれば、発光管の動作時に
おける端部の部材からの熱損失を考慮したとき、サーメ
ットの全長は余り大きくすることができないので、依然
としてガラスフリットによるシール部の温度は高く、熱
負荷の繰り返しによってクラックを生じやすい。また閉
塞用サーメットの焼結により、電流導入体として用いる
薄肉のモリブデン管を発光管に固定することは、特に薄
肉であるためにモリブデンの再結晶化による脆化が問題
となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】セラミック発光管を用
いたメタルハライドランプなどの金属蒸気放電灯は、広
く商業空間に使用されつつあるが、使用上各分野から改
善を求められる問題点は、ランプ特性の安定性と寿命で
ある。この2つの点を考慮するとき、2つの問題点があ
る。その第1点は、電極の電流導入体として耐ハロゲン
性の低いニオブを使用している点である。上記のよう
に、従来種々の方法でその問題点を克服しようとしてき
ているが、素材にニオブを使用する以上、根本的な解決
手段とはならない。問題点の第2点は、セラミック発光
管の両端に備えた細管状セラミック突き出し端部の外部
にあふれ出したシール材の問題である。シール材も極め
て薄い層の場合には問題がないが、塊状に固化すると、
内部応力により逆にシール破壊の主な元凶となるクラッ
クの発生源となる場合がある。
いたメタルハライドランプなどの金属蒸気放電灯は、広
く商業空間に使用されつつあるが、使用上各分野から改
善を求められる問題点は、ランプ特性の安定性と寿命で
ある。この2つの点を考慮するとき、2つの問題点があ
る。その第1点は、電極の電流導入体として耐ハロゲン
性の低いニオブを使用している点である。上記のよう
に、従来種々の方法でその問題点を克服しようとしてき
ているが、素材にニオブを使用する以上、根本的な解決
手段とはならない。問題点の第2点は、セラミック発光
管の両端に備えた細管状セラミック突き出し端部の外部
にあふれ出したシール材の問題である。シール材も極め
て薄い層の場合には問題がないが、塊状に固化すると、
内部応力により逆にシール破壊の主な元凶となるクラッ
クの発生源となる場合がある。
【0009】本発明は、従来のセラミック発光管におけ
る上記問題点を解消するためになされたもので、細管状
突き出し端部を両端に備えたセラミック発光管を有する
金属蒸気放電灯において、該細管状突き出し端部に耐ハ
ロゲン性の電流導入体を挿入し直接シール可能となり、
且つ点消灯の繰り返しに対しても封止部におけるクラッ
クの発生を防止できるようにした高い演色性を備えたセ
ラミック発光管を有する金属蒸気放電灯を提供すること
を目的とする。
る上記問題点を解消するためになされたもので、細管状
突き出し端部を両端に備えたセラミック発光管を有する
金属蒸気放電灯において、該細管状突き出し端部に耐ハ
ロゲン性の電流導入体を挿入し直接シール可能となり、
且つ点消灯の繰り返しに対しても封止部におけるクラッ
クの発生を防止できるようにした高い演色性を備えたセ
ラミック発光管を有する金属蒸気放電灯を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明は、内部にイオン化放電物質が封入され、両
端に電極システムを備えたセラミック発光管を有する金
属蒸気放電灯において、前記セラミック発光管は放電容
器部分と該放電容器部分の両側に配設された該放電容器
部分の外径より小径の管状突き出し端部とを備え、該管
状突き出し端部には先端に電極部を備えた耐ハロゲン性
電流導入体を該管状突き出し端部の内壁面と微小間隙を
介し且つその後端部が外部に導出されるように挿入し、
該電流導入体の外部導出部には管状突き出し部の端面並
びに該電流導入体の外周面と微小間隙を保ってセラミッ
クリングを嵌合配置し、前記電流導入体の外周面と管状
突き出し端部及びセラミックリングの内壁面との間、並
びに管状突き出し端部とセラミックリングとの間の微小
間隙部分をシール材で封止していることを特徴とするも
のである。
め、本発明は、内部にイオン化放電物質が封入され、両
端に電極システムを備えたセラミック発光管を有する金
属蒸気放電灯において、前記セラミック発光管は放電容
器部分と該放電容器部分の両側に配設された該放電容器
部分の外径より小径の管状突き出し端部とを備え、該管
状突き出し端部には先端に電極部を備えた耐ハロゲン性
電流導入体を該管状突き出し端部の内壁面と微小間隙を
介し且つその後端部が外部に導出されるように挿入し、
該電流導入体の外部導出部には管状突き出し部の端面並
びに該電流導入体の外周面と微小間隙を保ってセラミッ
クリングを嵌合配置し、前記電流導入体の外周面と管状
突き出し端部及びセラミックリングの内壁面との間、並
びに管状突き出し端部とセラミックリングとの間の微小
間隙部分をシール材で封止していることを特徴とするも
のである。
【0011】このように、セラミックリングを微小間隙
を介して配置し、微小間隙部分にシール材を流入させて
封止することにより、シール材が薄膜状に形成され塊状
に形成されることはなくなり、したがって、長期間に亘
りシール部へのクラックの発生を防止することが可能と
なる。
を介して配置し、微小間隙部分にシール材を流入させて
封止することにより、シール材が薄膜状に形成され塊状
に形成されることはなくなり、したがって、長期間に亘
りシール部へのクラックの発生を防止することが可能と
なる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、実施の形態について説明す
る。図1は、本発明に係る金属蒸気放電灯の第1の実施
の形態の発光管の全体構成を示し、図2はその電流導入
体の封止部分の拡大断面図である。この実施の形態は、
ランプ電力 150Wのメタルハライドランプを示してお
り、セラミック発光管1は、透光性アルミナからなる円
筒状の放電容器2と、該放電容器2両端部にセラミック
キャップ2aを介して配設したセラミック製の細管状突
き出し端部3とで構成されている。細管状突き出し端部
3の中空部には、先端に電極コイルを備えた電極芯棒4
からなる電極部5の一端を閉塞部に溶接接続した管状金
属導体6と、該管状金属導体6の内部に該管状金属導体
6の内壁面と微小間隙を保って挿入され一端を閉塞部に
溶接接続し他端を該管状金属導体6の開放端部より突出
させて配設した外部リード7とからなる電流導入体8
を、電極部5の先端を放電容器2の内部に突出させ、管
状金属導体6の一部が細管状突き出し端部3の外端面よ
り突出するようにして挿入配設している。また電流導入
体8の外部へ突出した管状金属導体6の端部には、該管
状金属導体6の外表面と微小間隙を保ってセラミックリ
ング9が嵌合され、細管状突き出し端部3の端面と微小
間隙をもたせて配置されており、細管状突き出し端部3
及びセラミックリング9の内壁面と電流導入体8の管状
金属導体6との微小間隙部分、及び細管状突き出し端部
3の端面とセラミックリング9との微小間隙部分は、ガ
ラスフリット10により気密に封止固着されている。そし
て、主として外部リード7から電流が供給されるように
なっている。
る。図1は、本発明に係る金属蒸気放電灯の第1の実施
の形態の発光管の全体構成を示し、図2はその電流導入
体の封止部分の拡大断面図である。この実施の形態は、
ランプ電力 150Wのメタルハライドランプを示してお
り、セラミック発光管1は、透光性アルミナからなる円
筒状の放電容器2と、該放電容器2両端部にセラミック
キャップ2aを介して配設したセラミック製の細管状突
き出し端部3とで構成されている。細管状突き出し端部
3の中空部には、先端に電極コイルを備えた電極芯棒4
からなる電極部5の一端を閉塞部に溶接接続した管状金
属導体6と、該管状金属導体6の内部に該管状金属導体
6の内壁面と微小間隙を保って挿入され一端を閉塞部に
溶接接続し他端を該管状金属導体6の開放端部より突出
させて配設した外部リード7とからなる電流導入体8
を、電極部5の先端を放電容器2の内部に突出させ、管
状金属導体6の一部が細管状突き出し端部3の外端面よ
り突出するようにして挿入配設している。また電流導入
体8の外部へ突出した管状金属導体6の端部には、該管
状金属導体6の外表面と微小間隙を保ってセラミックリ
ング9が嵌合され、細管状突き出し端部3の端面と微小
間隙をもたせて配置されており、細管状突き出し端部3
及びセラミックリング9の内壁面と電流導入体8の管状
金属導体6との微小間隙部分、及び細管状突き出し端部
3の端面とセラミックリング9との微小間隙部分は、ガ
ラスフリット10により気密に封止固着されている。そし
て、主として外部リード7から電流が供給されるように
なっている。
【0013】ランプ電力 150Wのメタルハライドランプ
の場合、放電容器2の寸法は、外径11mm,内径8.6mm ,
全長19mmであり、細管状突き出し端部3の寸法は、外径
2.6mm ,内径1.0mm ,長さ14mmである。この細管状突き
出し端部3に電流導入体8を挿入した際、細管状突き出
し端部3の内壁面と管状金属導体6の作る微小間隙寸法
は、それらをガラスフリット10で溶融固着する上で非常
に重要で、実験の結果、0.02mmから0.03mmが好ましいこ
とが確認されている。管状金属導体6の材質は、酸化ラ
ンタンを約 0.1%ドープしたモリブデン金属であり、寸
法は外径0.95mm,パイプ肉厚は0.1mm ,長さは20mmであ
る。パイプ肉厚は小さいほど、フリット溶融後の残留応
力とランプ点灯・消灯における熱応力を低減する効果が
あり、したがって、この肉厚は応力低減と金属管強度の
兼ね合いから決定されるが、0.08mm〜0.12mmが好まし
い。
の場合、放電容器2の寸法は、外径11mm,内径8.6mm ,
全長19mmであり、細管状突き出し端部3の寸法は、外径
2.6mm ,内径1.0mm ,長さ14mmである。この細管状突き
出し端部3に電流導入体8を挿入した際、細管状突き出
し端部3の内壁面と管状金属導体6の作る微小間隙寸法
は、それらをガラスフリット10で溶融固着する上で非常
に重要で、実験の結果、0.02mmから0.03mmが好ましいこ
とが確認されている。管状金属導体6の材質は、酸化ラ
ンタンを約 0.1%ドープしたモリブデン金属であり、寸
法は外径0.95mm,パイプ肉厚は0.1mm ,長さは20mmであ
る。パイプ肉厚は小さいほど、フリット溶融後の残留応
力とランプ点灯・消灯における熱応力を低減する効果が
あり、したがって、この肉厚は応力低減と金属管強度の
兼ね合いから決定されるが、0.08mm〜0.12mmが好まし
い。
【0014】電流導入体8の外部リード7は外径0.7mm
,材質は管状金属導体6と同じく酸化ランタンを 0.1
%ドープしたモリブデン線である。電極部5は外径0.5m
m ,長さ13.0mmのタングステン電極芯棒4に、直径0.2m
m のタングステン線をコイル状に巻いて電極を形成した
もので構成されている。更に、細管状突き出し端部3の
内側の発光管最冷部容量を減少させるためのスペーサと
して、約 0.6%の酸化ランタンをドープしたモリブデン
製の、外径0.95mm,内径0.6mm ,長さ10mmのスリーブ11
をタングステン電極芯棒4に被せた構造としている。
,材質は管状金属導体6と同じく酸化ランタンを 0.1
%ドープしたモリブデン線である。電極部5は外径0.5m
m ,長さ13.0mmのタングステン電極芯棒4に、直径0.2m
m のタングステン線をコイル状に巻いて電極を形成した
もので構成されている。更に、細管状突き出し端部3の
内側の発光管最冷部容量を減少させるためのスペーサと
して、約 0.6%の酸化ランタンをドープしたモリブデン
製の、外径0.95mm,内径0.6mm ,長さ10mmのスリーブ11
をタングステン電極芯棒4に被せた構造としている。
【0015】セラミックリング9は発光管放電容器本体
と同質の透光性アルミナで形成され、外径及び内径は細
管状突き出し端部3と同じく、外径2.7mm ,内径1.0mm
であり、全長は2mmである。ガラスフリット10の組成
は、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化イットリウム,
酸化モリブデンからなり、これらの粉体を十分に粉砕混
合したのち成形用バインダーPVA(ポリ・ビニル・ア
ルコール)を添加し、プレス成形で外径2.0mm ,内径1.
2mm ,厚み1.0mm のリング成形体に形成し、大気中 700
℃で脱バインダーした後、Ar(アルゴン)気流中で1000
℃の焼成を行ったものを用いるようにしている。そし
て、このように形成したリング状ガラスフリットを、細
管状突き出し端部3の端面とセラミックリング9との間
に配置し、溶融させて各微小間隙部へ流入させ、固化す
るようになっている。
と同質の透光性アルミナで形成され、外径及び内径は細
管状突き出し端部3と同じく、外径2.7mm ,内径1.0mm
であり、全長は2mmである。ガラスフリット10の組成
は、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化イットリウム,
酸化モリブデンからなり、これらの粉体を十分に粉砕混
合したのち成形用バインダーPVA(ポリ・ビニル・ア
ルコール)を添加し、プレス成形で外径2.0mm ,内径1.
2mm ,厚み1.0mm のリング成形体に形成し、大気中 700
℃で脱バインダーした後、Ar(アルゴン)気流中で1000
℃の焼成を行ったものを用いるようにしている。そし
て、このように形成したリング状ガラスフリットを、細
管状突き出し端部3の端面とセラミックリング9との間
に配置し、溶融させて各微小間隙部へ流入させ、固化す
るようになっている。
【0016】本実施の形態に係るメタルハライドランプ
の主なランプ仕様は、ランプ入力 150W,アーク長10mm
で、添加物として水銀14mg,ヨウ化ディスプロシウム
2.0mg,ヨウ化タリウム1.0mg ,ヨウ化ナトリウム0.5mg
,始動用ガスとしてAr50Torr を封入して発光管を構
成している。
の主なランプ仕様は、ランプ入力 150W,アーク長10mm
で、添加物として水銀14mg,ヨウ化ディスプロシウム
2.0mg,ヨウ化タリウム1.0mg ,ヨウ化ナトリウム0.5mg
,始動用ガスとしてAr50Torr を封入して発光管を構
成している。
【0017】次に、このように構成されるメタルハライ
ドランプの製造方法について、簡単に説明する。電流導
入体(電極マウント)は、第1段階で管状金属導体6と
外部リード7とを端面を揃えてプラズマ溶接で接合し、
管状金属導体6の端面を球状に溶接すると同時に外部リ
ード7との接合を行う。第2段階で、細管状突き出し端
部3の内部の最冷部容量を減少させるためのスペーサと
して、モリブデン製のスリーブ11を電極芯棒4に通し、
電極芯棒4とスリーブ11の両端面を管状金属導体6の溶
封端(閉塞部)に突き合わせて、電極芯棒4及びスリー
ブ11を同時に抵抗溶接で接合して、電極部5を備えた電
流導入体8を形成する。次いで、このようにして形成し
た電流導入体8の管状金属導体6の表面の所定位置に直
径0.1mm×長さ1.2mm モリブデン金属ワイヤーからなる
電極位置決め用の金属ストッパーを抵抗溶接する。
ドランプの製造方法について、簡単に説明する。電流導
入体(電極マウント)は、第1段階で管状金属導体6と
外部リード7とを端面を揃えてプラズマ溶接で接合し、
管状金属導体6の端面を球状に溶接すると同時に外部リ
ード7との接合を行う。第2段階で、細管状突き出し端
部3の内部の最冷部容量を減少させるためのスペーサと
して、モリブデン製のスリーブ11を電極芯棒4に通し、
電極芯棒4とスリーブ11の両端面を管状金属導体6の溶
封端(閉塞部)に突き合わせて、電極芯棒4及びスリー
ブ11を同時に抵抗溶接で接合して、電極部5を備えた電
流導入体8を形成する。次いで、このようにして形成し
た電流導入体8の管状金属導体6の表面の所定位置に直
径0.1mm×長さ1.2mm モリブデン金属ワイヤーからなる
電極位置決め用の金属ストッパーを抵抗溶接する。
【0018】Ar 雰囲気のフリットシール装置内で、フ
リットシール治具に放電容器2と細管状突き出し端部3
とからなる発光管本体を垂直に設置し、一方の細管状突
き出し端部3に電極部5を備えた電流導入体8を挿入す
る。ここでフリットリングを介して,セラミックリング
9を載せる。フリットリングをヒータに対して加熱中心
になるように治具を移動し、ヒータを加熱して、約2分
でフリットリングを溶かす。フリットリングは1350℃前
後で溶融し、セラミックリング9は重力で下方へ落ち
る。このとき、細管状突き出し端部3の端面とセラミッ
クリング9の端面との距離は、 0.001〜0.010mm とな
る。そして、溶融フリットは下方の管状金属導体6と細
管状突き出し端部3との間の隙間に約4mm,上方の管状
金属導体6とセラミックリング9との間の隙間へ約2mm
流れる。
リットシール治具に放電容器2と細管状突き出し端部3
とからなる発光管本体を垂直に設置し、一方の細管状突
き出し端部3に電極部5を備えた電流導入体8を挿入す
る。ここでフリットリングを介して,セラミックリング
9を載せる。フリットリングをヒータに対して加熱中心
になるように治具を移動し、ヒータを加熱して、約2分
でフリットリングを溶かす。フリットリングは1350℃前
後で溶融し、セラミックリング9は重力で下方へ落ち
る。このとき、細管状突き出し端部3の端面とセラミッ
クリング9の端面との距離は、 0.001〜0.010mm とな
る。そして、溶融フリットは下方の管状金属導体6と細
管状突き出し端部3との間の隙間に約4mm,上方の管状
金属導体6とセラミックリング9との間の隙間へ約2mm
流れる。
【0019】このようにして一方側の電流導入体8をシ
ール固着した発光管1を反転して、Ar 雰囲気のグロー
ブボックス内で、他方の細管状突き出し端部3より発光
管1内へ水銀及び各ヨウ化金属化合物を添加した後、他
方の細管状突き出し端部3へ電流導入体8,フリットリ
ング,セラミックリング9を載せ、フリットシール治具
に設置する。これを一方側の電流導入体8のシールのと
きと同様に、フリットシール装置に移し、真空排気後A
r50Torr にして、ヒータを加熱、他方側の電流導入体8
のフリット溶融シールを行う。シール状態は一方側のと
きと同様である。
ール固着した発光管1を反転して、Ar 雰囲気のグロー
ブボックス内で、他方の細管状突き出し端部3より発光
管1内へ水銀及び各ヨウ化金属化合物を添加した後、他
方の細管状突き出し端部3へ電流導入体8,フリットリ
ング,セラミックリング9を載せ、フリットシール治具
に設置する。これを一方側の電流導入体8のシールのと
きと同様に、フリットシール装置に移し、真空排気後A
r50Torr にして、ヒータを加熱、他方側の電流導入体8
のフリット溶融シールを行う。シール状態は一方側のと
きと同様である。
【0020】このようにして作製した発光管1を窒素雰
囲気の外球に封入してメタルハライドランプを構成し、
150Wで点灯したところ、初期において光束 15000ルー
メン,色温度3000K,Ra83 の特性が得られた。そし
て、長期間の点灯においても、後述のようにフリットへ
のクラックは発生せず、また発光管リークも発生しなか
った。
囲気の外球に封入してメタルハライドランプを構成し、
150Wで点灯したところ、初期において光束 15000ルー
メン,色温度3000K,Ra83 の特性が得られた。そし
て、長期間の点灯においても、後述のようにフリットへ
のクラックは発生せず、また発光管リークも発生しなか
った。
【0021】次に、第2の実施の形態を、図3に示した
発光管の全体構成図、及び電流導入体のシール部分の拡
大断面図に基づいて説明する。この実施の形態は、セラ
ミック発光管21を構成する放電容器22を両端部にテーパ
ー部22aを備えたもので形成し、セラミックリング23の
材質をサーメットとし、その外径を細管状突き出し端部
の外径より小さい仕様とした点で、第1の実施の形態と
異なるのみで、他の構成は第1の実施の形態と同様であ
り、第1の実施の形態と同一又は対応する部材には同一
符号を付して示している。
発光管の全体構成図、及び電流導入体のシール部分の拡
大断面図に基づいて説明する。この実施の形態は、セラ
ミック発光管21を構成する放電容器22を両端部にテーパ
ー部22aを備えたもので形成し、セラミックリング23の
材質をサーメットとし、その外径を細管状突き出し端部
の外径より小さい仕様とした点で、第1の実施の形態と
異なるのみで、他の構成は第1の実施の形態と同様であ
り、第1の実施の形態と同一又は対応する部材には同一
符号を付して示している。
【0022】この実施の形態において、ランプ電力 150
Wのメタルハライドランプの場合、発光管21の放電容器
22の寸法は、外径11.5mm,ストレート部長さ11mm,テー
パーエンドの角度55°,エンドストレート部長さ3mmで
あり、細管状突き出し端部3の寸法は、外径3.2mm ,内
径1.0mm ,長さ14.5mmである。また、この発光管21に組
み合わせる電流導入体の基本条件は、第1の実施の形態
と同様であるが、管状金属導体6の長さは21mmとし、電
流導入体挿入時の位置決めストッパーの位置を変更して
作製するようにしている。
Wのメタルハライドランプの場合、発光管21の放電容器
22の寸法は、外径11.5mm,ストレート部長さ11mm,テー
パーエンドの角度55°,エンドストレート部長さ3mmで
あり、細管状突き出し端部3の寸法は、外径3.2mm ,内
径1.0mm ,長さ14.5mmである。また、この発光管21に組
み合わせる電流導入体の基本条件は、第1の実施の形態
と同様であるが、管状金属導体6の長さは21mmとし、電
流導入体挿入時の位置決めストッパーの位置を変更して
作製するようにしている。
【0023】セラミックリング23は、タングステン金属
粉末とアルミナ粉末を混合して緻密に焼結したサーメッ
トで形成し、外径は細管状突き出し端部3より小径の2.
3mmで、内径は1.0mm で、全長は2mmである。このサー
メットとしては、シール材との結合性が高く、熱膨脹係
数がセラミックスと近似するものが好ましい。
粉末とアルミナ粉末を混合して緻密に焼結したサーメッ
トで形成し、外径は細管状突き出し端部3より小径の2.
3mmで、内径は1.0mm で、全長は2mmである。このサー
メットとしては、シール材との結合性が高く、熱膨脹係
数がセラミックスと近似するものが好ましい。
【0024】ガラスフリットは、第1の実施の形態と同
じものを使用している。ランプ仕様も第1の実施の形態
とほぼ同じく、ランプ入力 150W,アーク長10mmとし、
添加物として水銀12mg,ヨウ化ディスプロシウム1.50m
g,ヨウ化タリウム0.8mg ,ヨウ化ナトリウム0.5mg ,
始動用ガスとしてAr50Torr を封入するようにし、ラン
プの製造は第1の実施の形態で示したのと同じ方法で行
い、窒素雰囲気の外球に封入してメタルハライドランプ
を構成した。そして、 150Wで点灯したところ、光束 1
5000ルーメン,色温度3100K,Ra85 の特性が得られ
た。
じものを使用している。ランプ仕様も第1の実施の形態
とほぼ同じく、ランプ入力 150W,アーク長10mmとし、
添加物として水銀12mg,ヨウ化ディスプロシウム1.50m
g,ヨウ化タリウム0.8mg ,ヨウ化ナトリウム0.5mg ,
始動用ガスとしてAr50Torr を封入するようにし、ラン
プの製造は第1の実施の形態で示したのと同じ方法で行
い、窒素雰囲気の外球に封入してメタルハライドランプ
を構成した。そして、 150Wで点灯したところ、光束 1
5000ルーメン,色温度3100K,Ra85 の特性が得られ
た。
【0025】次に、第3の実施の形態について説明す
る。図5は第3の実施の形態における発光管の電流導入
体の封止部を拡大して示す断面図である。この実施の形
態は、電流導入体31を、先端に電極部5を溶接接続した
管状金属導体6で構成し、該管状金属導体6内に挿入配
置する外部リードを省略した点で、第1の実施の形態と
異なり、他の構成は第1の実施の形態と同じ構成であ
る。
る。図5は第3の実施の形態における発光管の電流導入
体の封止部を拡大して示す断面図である。この実施の形
態は、電流導入体31を、先端に電極部5を溶接接続した
管状金属導体6で構成し、該管状金属導体6内に挿入配
置する外部リードを省略した点で、第1の実施の形態と
異なり、他の構成は第1の実施の形態と同じ構成であ
る。
【0026】本実施の形態における管状金属導体6は、
一端をプラズマ溶封して、片側が球状になるように閉じ
ており、外径0.95mm,肉厚は0.1mm ,長さ25mmである。
この管状金属導体6の溶封端面に電極芯棒4及び電極ス
リーブ11を、同時に突き合わせ抵抗溶接で接合する。こ
のように構成した電極部5を備えた電流導入体31に、2
mm×2mm寸法のモリブデン金属シートを電極位置決め用
の金属ストッパーとして抵抗溶接して、発光管を組み立
て作製するようにする。
一端をプラズマ溶封して、片側が球状になるように閉じ
ており、外径0.95mm,肉厚は0.1mm ,長さ25mmである。
この管状金属導体6の溶封端面に電極芯棒4及び電極ス
リーブ11を、同時に突き合わせ抵抗溶接で接合する。こ
のように構成した電極部5を備えた電流導入体31に、2
mm×2mm寸法のモリブデン金属シートを電極位置決め用
の金属ストッパーとして抵抗溶接して、発光管を組み立
て作製するようにする。
【0027】次に、第4の実施の形態を、図6に示した
発光管の全体構成図と、電流導入体の封止部の拡大断面
を示す図7に基づいて説明する。この実施の形態は、発
光管41を透光性アルミナからなる楕円球形状の放電容器
部分42と、該放電容器部分42の両端に一体的に形成され
ている細管状突き出し端部43とで構成し、細管状突き出
し端部43に挿入し配設される電流導入体44を、先端に電
極部45を有する単一の棒状金属線で構成するものであ
る。なお、細管状突き出し端部43の外端面と隣接して、
上記各実施の形態と同様にサーメットからなるセラミッ
クリング46が配置され、電流導入体44がガラスフリット
47で封止されるようになっている。
発光管の全体構成図と、電流導入体の封止部の拡大断面
を示す図7に基づいて説明する。この実施の形態は、発
光管41を透光性アルミナからなる楕円球形状の放電容器
部分42と、該放電容器部分42の両端に一体的に形成され
ている細管状突き出し端部43とで構成し、細管状突き出
し端部43に挿入し配設される電流導入体44を、先端に電
極部45を有する単一の棒状金属線で構成するものであ
る。なお、細管状突き出し端部43の外端面と隣接して、
上記各実施の形態と同様にサーメットからなるセラミッ
クリング46が配置され、電流導入体44がガラスフリット
47で封止されるようになっている。
【0028】発光管41の放電容器部分42の寸法は、ラン
プ入力が35W仕様の場合、最大外径は8.5mm ,肉厚は0.
7mm ,全長は12mmで、細管状突き出し端部43は、外径1.
8mm,内径0.5mm ,長さ12mmである。そして、細管状突
き出し端部43の外側には、外径1.8mm ,長さ1.5mm のア
ルミナとタングステンからなるサーメットリング46が設
置されている。また、細管状突き出し端部43及びサーメ
ットリング46の内部には、タングステン電極部45と酸化
ランタンを 0.1%ドープした外径0.5mm のモリブデン金
属線から構成される電流導入体44が、ガラスフリット47
により気密に固着されている。ガラスフリット47の組成
は、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化ディスプロシウ
ム,酸化モリブデンである。
プ入力が35W仕様の場合、最大外径は8.5mm ,肉厚は0.
7mm ,全長は12mmで、細管状突き出し端部43は、外径1.
8mm,内径0.5mm ,長さ12mmである。そして、細管状突
き出し端部43の外側には、外径1.8mm ,長さ1.5mm のア
ルミナとタングステンからなるサーメットリング46が設
置されている。また、細管状突き出し端部43及びサーメ
ットリング46の内部には、タングステン電極部45と酸化
ランタンを 0.1%ドープした外径0.5mm のモリブデン金
属線から構成される電流導入体44が、ガラスフリット47
により気密に固着されている。ガラスフリット47の組成
は、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化ディスプロシウ
ム,酸化モリブデンである。
【0029】本実施の形態の主なランプ仕様は、ランプ
入力35W,アーク長5mmで、添加物として水銀3mg,ヨ
ウ化ディスプロシウム0.3mg ,ヨウ化ホロミウム0.2mg
,ヨウ化ツリウム0.2mg ,ヨウ化タリウム0.4mg ,ヨ
ウ化ナトリウム0.2mg ,始動用ガスとしてAr50Torr が
封入されている。
入力35W,アーク長5mmで、添加物として水銀3mg,ヨ
ウ化ディスプロシウム0.3mg ,ヨウ化ホロミウム0.2mg
,ヨウ化ツリウム0.2mg ,ヨウ化タリウム0.4mg ,ヨ
ウ化ナトリウム0.2mg ,始動用ガスとしてAr50Torr が
封入されている。
【0030】本実施の形態に係る発光管の基本的な製造
方法は、第1の実施の形態に準じて行われ、出来上がっ
た発光管を、窒素雰囲気の外球に封入してメタルハライ
ドランプを構成し、35Wで点灯したところ、初期におい
て光束3000ルーメン,色温度2900K,Ra80 の特性が得
られた。
方法は、第1の実施の形態に準じて行われ、出来上がっ
た発光管を、窒素雰囲気の外球に封入してメタルハライ
ドランプを構成し、35Wで点灯したところ、初期におい
て光束3000ルーメン,色温度2900K,Ra80 の特性が得
られた。
【0031】次に、本発明に係るメタルハライドランプ
の効果を確認するために行った実験について説明する。
まず本発明に係るメタルハライドランプの効果を確認す
るために、第1の実施の形態に係るメタルハライドラン
プと、これと対比するための比較例として、セラミック
リングを用いない他は第1の実施の形態と全く同じ仕
様、構成のメタルハライドランプを試作したところ、セ
ラミックリングを設けない比較例においては、製作過程
におけるフリットによる電流導入体のシール時に、シー
ル部にリーク不良が発生する場合があることが確認され
た。リーク不良が発生したものについてリーク個所を切
断研磨して観察したところ、図8に示すようにシール材
のあふれ出し部にフリットクラック51が発見された。そ
こで、発光管の細管状突き出し端部に隣接してセラミッ
クリングを設けた本発明によるものと比較例とをそれぞ
れ10本ずつ作製し、フリットクラックの発生数の比較を
行ったところ、表1に示すような結果が得られた。
の効果を確認するために行った実験について説明する。
まず本発明に係るメタルハライドランプの効果を確認す
るために、第1の実施の形態に係るメタルハライドラン
プと、これと対比するための比較例として、セラミック
リングを用いない他は第1の実施の形態と全く同じ仕
様、構成のメタルハライドランプを試作したところ、セ
ラミックリングを設けない比較例においては、製作過程
におけるフリットによる電流導入体のシール時に、シー
ル部にリーク不良が発生する場合があることが確認され
た。リーク不良が発生したものについてリーク個所を切
断研磨して観察したところ、図8に示すようにシール材
のあふれ出し部にフリットクラック51が発見された。そ
こで、発光管の細管状突き出し端部に隣接してセラミッ
クリングを設けた本発明によるものと比較例とをそれぞ
れ10本ずつ作製し、フリットクラックの発生数の比較を
行ったところ、表1に示すような結果が得られた。
【0032】
【表1】
【0033】この表1からわかるように、本発明による
セラミックリングを用いた場合には、シール部へのフリ
ットクラックの発生は全く生じていないことが確認され
た。
セラミックリングを用いた場合には、シール部へのフリ
ットクラックの発生は全く生じていないことが確認され
た。
【0034】次に、試作したセラミックリングを設けな
い比較例のメタルハライドランプにおいて、シール時の
フリットクラックによるリークが発生していないものを
10本用意し、本発明によるメタルハライドランプ10本と
共に、7時間点灯、1時間消灯モードの寿命テストを10
00時間を行い、フリットクラックによるリーク発生数の
実験を行った結果を表2に示す。
い比較例のメタルハライドランプにおいて、シール時の
フリットクラックによるリークが発生していないものを
10本用意し、本発明によるメタルハライドランプ10本と
共に、7時間点灯、1時間消灯モードの寿命テストを10
00時間を行い、フリットクラックによるリーク発生数の
実験を行った結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】このように、セラミックリングを用いない
場合は、フリット溶融後のシール隙間に入らなかった余
剰のフリットはあふれ出し、塊となって細管状突き出し
端部に固化し、このフリット塊部分に応力が大きく発生
し、ここにクラックを発生させる。また、クラックが発
生しない場合でも、このフリット塊部分に、ランプ点灯
と消灯の繰り返しによる熱応力が大きく発生し、クラッ
クを生じさせる。本発明では、フリット塊の発生する部
位にセラミックリングを設置することにより、フリット
塊を小さくし、形状的にフリット内の残留応力を低減す
るようにして、クラックの発生を防止していることが確
認された。
場合は、フリット溶融後のシール隙間に入らなかった余
剰のフリットはあふれ出し、塊となって細管状突き出し
端部に固化し、このフリット塊部分に応力が大きく発生
し、ここにクラックを発生させる。また、クラックが発
生しない場合でも、このフリット塊部分に、ランプ点灯
と消灯の繰り返しによる熱応力が大きく発生し、クラッ
クを生じさせる。本発明では、フリット塊の発生する部
位にセラミックリングを設置することにより、フリット
塊を小さくし、形状的にフリット内の残留応力を低減す
るようにして、クラックの発生を防止していることが確
認された。
【0037】
【発明の効果】以上実施の形態に基づいて説明したよう
に、本発明によれば、発光管の管状突き出し端部に挿入
した電流導入体に、管状突き出し端部及び電流導入体の
外周面と微小間隔を介してセラミックリングを嵌合配置
し、電流導入体の外周面と管状突き出し部及びセラミッ
クリングの内壁面との間、並びに管状突き出し部とセラ
ミックリングとの微小間隙部分をシール材で封止するよ
うにしているので、余分のシール材が塊となって管状突
き出し部に固化し、クラックの発生の原因となる状態を
阻止することが可能となり、長期間に亘り発光管のリー
クを防止することができる。
に、本発明によれば、発光管の管状突き出し端部に挿入
した電流導入体に、管状突き出し端部及び電流導入体の
外周面と微小間隔を介してセラミックリングを嵌合配置
し、電流導入体の外周面と管状突き出し部及びセラミッ
クリングの内壁面との間、並びに管状突き出し部とセラ
ミックリングとの微小間隙部分をシール材で封止するよ
うにしているので、余分のシール材が塊となって管状突
き出し部に固化し、クラックの発生の原因となる状態を
阻止することが可能となり、長期間に亘り発光管のリー
クを防止することができる。
【図1】本発明に係る金属蒸気放電灯の第1の実施の形
態の発光管の全体構成を示す概略断面図である。
態の発光管の全体構成を示す概略断面図である。
【図2】図1に示した第1の実施の形態における電流導
入体の封止部分の構成を示す拡大断面図である。
入体の封止部分の構成を示す拡大断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の発光管の全体構成
を示す概略断面図である。
を示す概略断面図である。
【図4】図3に示した第2の実施の形態における電流導
入体の封止部分の構成を示す拡大断面図である。
入体の封止部分の構成を示す拡大断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態における電流導入体
の封止部分の構成を示す拡大断面図である。
の封止部分の構成を示す拡大断面図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態の発光管の全体構成
を示す概略断面図である。
を示す概略断面図である。
【図7】図6に示した第4の実施の形態における電流導
入体の封止部分の構成を示す拡大断面図である。
入体の封止部分の構成を示す拡大断面図である。
【図8】セラミックリングを備えていない比較例におい
てフリット内部にクラックが発生した態様を示す図であ
る。
てフリット内部にクラックが発生した態様を示す図であ
る。
1 発光管 2 放電容器 3 細管状突き出し端部 4 電極芯棒 5 電極部 6 管状金属導体 7 外部リード 8 電流導入体 9 セラミックリング 10 ガラスフリット 11 スリーブ 21 発光管 22 放電容器 22a テーパー部 23 セラミックリング 31 電流導入体 41 発光管 42 放電容器部分 43 細管状突き出し端部 44 電流導入体 45 電極部 46 サーメットリング 47 ガラスフリット 51 フリットクラック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原口 昇 埼玉県行田市壱里山町1−1 岩崎電気株 式会社埼玉製作所内 Fターム(参考) 5C015 JJ01 5C043 AA14 BB04 CC03 CC12 CD01 DD11 EA09 EB16
Claims (7)
- 【請求項1】 内部にイオン化放電物質が封入され、両
端に電極システムを備えたセラミック発光管を有する金
属蒸気放電灯において、前記セラミック発光管は放電容
器部分と該放電容器部分の両側に配設された該放電容器
部分の外径より小径の管状突き出し端部とを備え、該管
状突き出し端部には先端に電極部を備えた耐ハロゲン性
電流導入体を該管状突き出し端部の内壁面と微小間隙を
介し且つその後端部が外部に導出されるように挿入し、
該電流導入体の外部導出部には管状突き出し部の端面並
びに該電流導入体の外周面と微小間隙を保ってセラミッ
クリングを嵌合配置し、前記電流導入体の外周面と管状
突き出し端部及びセラミックリングの内壁面との間、並
びに管状突き出し端部とセラミックリングとの間の微小
間隙部分をシール材で封止していることを特徴とする金
属蒸気放電灯。 - 【請求項2】 前記セラミックリングの外径は、前記管
状突き出し端部の外径とほぼ等しく、前記シール材によ
る主たる封止部は前記電流導入体と管状突き出し端部と
セラミックリングの集合点部分となるように構成されて
いることを特徴とする請求項1に係る金属蒸気放電灯。 - 【請求項3】 前記耐ハロゲン性電流導入体は、薄肉の
管状金属導体、細棒状金属導体、細棒状導電性セラミッ
クスのいずれかで構成されていることを特徴とする請求
項1又は2に係る金属蒸気放電灯。 - 【請求項4】 前記セラミックリングは、前記電流導入
体の主たる構成金属とセラミックスからなるサーメット
で構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいず
れか1項に係る金属蒸気放電灯。 - 【請求項5】 前記電極部は、先端に電極コイルを備え
前記電流導入体の先端に溶接接続された電極芯棒と、耐
ハロゲン性金属からなり内径が前記電極芯棒の外径と近
似し外径が前記管状突き出し端部の内径より小さい、前
記電極芯棒に嵌合させたスリーブとで構成されているこ
とを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に係る金属
蒸気放電灯。 - 【請求項6】 前記シール材は、アルミニウム,珪素,
モリブデン及びイットリウム又はディスプロシウムの酸
化物からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
1項に係る金属蒸気放電灯。 - 【請求項7】 前記電流導入体を構成する管状金属導体
は、モリブデンを主成分とする金属で形成されているこ
とを特徴とする請求項3に係る金属蒸気放電灯。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10291364A JP2000106137A (ja) | 1998-09-30 | 1998-09-30 | 金属蒸気放電灯 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10291364A JP2000106137A (ja) | 1998-09-30 | 1998-09-30 | 金属蒸気放電灯 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000106137A true JP2000106137A (ja) | 2000-04-11 |
Family
ID=17767972
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10291364A Pending JP2000106137A (ja) | 1998-09-30 | 1998-09-30 | 金属蒸気放電灯 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000106137A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008269956A (ja) * | 2007-04-20 | 2008-11-06 | Ushio Inc | 放電ランプ |
-
1998
- 1998-09-30 JP JP10291364A patent/JP2000106137A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008269956A (ja) * | 2007-04-20 | 2008-11-06 | Ushio Inc | 放電ランプ |
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